JP2011117409A - 排ガス処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置内部を早期に暖気することが可能な排ガス処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の排ガス処理装置1Aは、触媒担持ハニカム構造体10とハニカムフィルタ20とが、それぞれの中心軸a1,a2とのなす角Aが60°〜120°となるように、ハニカムフィルタ20に対して触媒担持ハニカム構造体10が傾いた状態で缶体30内に保持されており、更に、触媒担持ハニカム構造体10は、排ガスGが流入する流入側端面16から、触媒担持ハニカム構造体10の長手方向(中心軸a1方向)の長さの50〜80%の長さ範囲の外周面18aが、把持材33によって保持され、排ガスGが流出する流出側端面17から、上記長手方向の長さの20〜50%の長さ範囲の外周面18bが排ガスに曝されるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、排ガス処理装置に関する。更に詳しくは、装置内部を早期に暖気することが可能な排ガス処理装置に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関、又は各種燃焼装置(以下、適宜「内燃機関等」という)から排出される排ガスにはスート(黒鉛)を主体とする粒子状物質(以下、適宜「パティキュレート・マター」、「パティキュレート」、或いは「PM」という)が多量に含まれている。このパティキュレートがそのまま大気中に放出されると環境汚染を引き起こすため、内燃機関等からの排ガス流路には、パティキュレートを捕集するためのフィルタが搭載されていることが一般的である。
このような目的で使用されるフィルタとしては、例えば、多孔質の隔壁によって排ガスの流路となる複数のセルが区画形成され、これらの複数のセルのうちの所定のセルの流入側の開口端部と残余のセルの流出側の開口端部とが目封止部によって目封止されたハニカムフィルタを挙げることができる。
例えば、図11に示されるハニカムフィルタ110は、多数の細孔を有する多孔質セラミックスからなる隔壁105によって、複数のセル101が区画形成されたハニカム構造体100を備え、複数のセル101の一方の開口端部X(上記所定のセルの流入側の開口端部)と他方の端部Y(残余のセルの流出側の開口端部)とが目封止部107によって、互い違いに目封じされている。このようなハニカムフィルタ110は、一方の開口端部Xが開口したセル101aからガスGが流入すると、セル101aを区画形成する隔壁105の表面から隔壁105を通過して、他方の端部Yが開口したセル101bからガスGが流出するように構成されている。即ち、セル101aに流入したガスGは、隔壁105に形成された細孔を経由してセル101bに流出し、ハニカムフィルタ110の他方の端部Yから排出される。そして、上述したように排ガス(ガスG)が隔壁を通過する際に、排ガス中のパティキュレートが隔壁に捕集され、浄化ガスが浄化される。
また、近年、自動車の排ガス中の有害物質に対する規制は、世界的に強化される方向にあり、このような背景の下、排ガスの処理技術として、上記したハニカムフィルタ(例えば、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、「DPF」ともいう)に加え、三元触媒、触媒コンバータ、ディーゼル酸化触媒(DOC)、尿素選択型触媒還元(尿素SCR)、NO吸蔵還元触媒(LNT)等の開発も行われている(例えば、特許文献1〜4参照)。例えば、近時のディーゼルエンジン自動車の排ガス処理装置として、排ガスの上流側から、DOC、触媒付DPF、尿素SCRで構成したものを挙げることができる。
上記した特許文献1〜3には、上記したディーゼル酸化触媒(DOC)、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)、及びNO吸蔵還元型触媒等を、同一容器(例えば、缶体ともいう)内に直列に配置し、容器内を通過する排ガスを浄化する排ガス処理装置が開示されている。
また、引用文献4には、黒煙除去装置の外周を覆う外周空間及び黒煙除去装置の背部を覆う背部空間を形成する黒煙除去装置外側ケーシングで黒煙除去装置を囲繞するとともに、多孔性部材及び黒煙除去装置内をこの順に通った排気ガスが、前記黒煙除去装置外側ケーシング内の前記背部空間及び外周空間を通ってから、排気出口管に排出されるように構成された二重管式黒煙除去装置が開示されている。
特許第3873999号公報 特開2006−097652号公報 特開2008−121455号公報 特開2006−144672号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜3に記載されたような排ガス処理装置に使用されるディーゼル酸化触媒は、このディーゼル酸化触媒を通過する燃焼排ガスによって触媒機能が良好に発現する温度まで昇温されて、排ガス中の有害成分を酸化するものであるが、上述したように、ディーゼル酸化触媒やディーゼルパティキュレートフィルタ等の排ガス浄化部材は、同一容器内に直列(即ち、直線状)に配置されているため、昇温性能は排ガスが通過するときのみであり、ディーゼル酸化触媒が特定の温度まで昇温されるのには極めて時間が掛かってしまうという問題があった。また、排気系に燃料を過剰に噴射して燃焼を過度に生じさせ、装置内の温度を強制的に上昇させることも行われているが、このような方法では、燃料消費率が悪くなり、経済性が悪化するという問題があった。
また、特許文献4に記載された二重管式黒煙除去装置は、排ガス中の微小固形物を燃焼させるときに、DPFの内側と外側に温度差が生じ難くなるように、ガス流により、DPFを外側から加熱するものであるため、昇温機能に優れているが、温度が過剰に上昇してしまい、DPF等にクラック等の破損が生じ易いという問題があった。
また、このような排ガス処理装置が自動車に搭載される場合は、搭載スペースの確保が大きな問題となっている。特に、P−NLT規制(Post New Long Term:ポスト新長期規制(JP09規制ともいう))により、上記排ガス処理装置を、エンジン直下に搭載し、浄化性能を向上させる試みがなされており、排ガス処理装置の省スペース化の要求が高まっている。
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、装置内部を早期に暖気することが可能な排ガス処理装置を提供するものである。
本発明により、以下の排ガス処理装置が提供される。
[1] 多孔質の隔壁によって排ガスの流路となる複数のセルが区画形成されたハニカム担体に酸化触媒が担持された触媒担持ハニカム構造体と、多孔質の隔壁によって排ガスの流路となる複数のセルが区画形成され、前記複数のセルのうちの所定のセルの流入側の開口端部と残余のセルの流出側の開口端部とが目封止部によって目封止されたハニカムフィルタと、前記触媒担持ハニカム構造体及び前記ハニカムフィルタを、その内部に保持し、排ガスの通路となる缶体と、を備え、前記触媒担持ハニカム構造体が前記缶体の上流側に配置され、且つ、前記ハニカムフィルタが前記缶体の下流側に配置されてなるとともに、前記触媒担持ハニカム構造体と前記ハニカムフィルタとは、前記触媒担持ハニカム構造体の中心軸a1と前記ハニカムフィルタの中心軸a2とを含む平面において、前記中心軸a1と前記中心軸a2とのなす角Aが60°〜120°となるように、前記ハニカムフィルタに対して前記触媒担持ハニカム構造体が傾いた状態で、それぞれの外周面の少なくとも一部が把持材によって覆われた状態で前記缶体内に保持されており、前記触媒担持ハニカム構造体は、排ガスが流入する流入側端面から、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向(中心軸a1方向)の長さの50〜80%の長さ範囲の外周面が、前記把持材によって保持され、排ガスが流出する流出側端面から、前記長手方向の長さの20〜50%の長さ範囲の外周面が排ガスに曝されるように構成されてなる排ガス処理装置。
[2] 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流入側端面側の外周面と、前記缶体の内面との間に、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面の直径D1に対して、0.1〜0.3倍の長さに相当する隙間が設けられるように、前記缶体内に保持されている前記[1]に記載の排ガス処理装置。
[3] 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面と、前記缶体の内面との間に、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1に対して、0.15〜0.35倍の長さに相当する隙間が設けられるように、前記缶体内に保持されている前記[1]又は[2]に記載の排ガス処理装置。
[4] 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面が、前記触媒担持ハニカム構造体の前記中心軸に対して傾斜するような形状に構成されたものである前記[1]〜[3]のいずれかに記載の排ガス処理装置。
[5] 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面の垂線が、前記触媒担持ハニカム構造体の中心軸よりも、前記ハニカムフィルタが配置された側に傾くような形状に構成されたものである前記[4]に記載の排ガス処理装置。
[6] 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記流出側端面の傾斜する部分の長手方向の長さが、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1の10〜50%の長さに相当するものである前記[4]又は[5]に記載の排ガス処理装置。
[7] 前記ハニカムフィルタは、排ガスを浄化するための触媒が担持されたものである前記[1]〜[6]のいずれかに記載の排ガス処理装置。
[8] 前記缶体は、その内壁面の少なくとも一部に、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面から流出した排ガスの流れを調節するための突起部を有する前記[1]〜[7]のいずれかに記載の排ガス処理装置。
本発明の排ガス処理装置は、装置内部を早期に暖気することができ、ハニカム担体に酸化触媒が担持された触媒担持ハニカム構造体をエンジンの始動から短時間で、酸化触媒が有効に触媒機能を発揮する温度まで昇温することができる。
また、本発明の排ガス処理装置は、触媒担持ハニカム構造体やハニカムフィルタ等の浄化部材が缶体内に直線状に配置された従来の排ガス処理装置と比較して、省スペース化が可能である。このため、排ガス処理装置を、エンジン直下に搭載する場合であっても、搭載スペースを良好に確保することができる。
本発明の排ガス処理装置の一の実施形態を模式的に示す側面図である。 図1Aに示す排ガス処理装置を、触媒担持ハニカム構造体の流入側端面側から見た平面図である。 図1Aに示す排ガス処理装置の断面を模式的に示す断面図である。 本実施形態の排ガス処理装置に用いられる触媒担持ハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 本実施形態の排ガス処理装置に用いられるハニカムフィルタを模式的に示す斜視図である。 本発明の排ガス処理装置の他の実施形態を模式的に示す側面図である。 図5Aに示す排ガス処理装置を、触媒担持ハニカム構造体の流入側端面側から見た平面図である。 図5Aに示す排ガス処理装置の断面を模式的に示す断面図である。 図2に示す排ガス処理装置を拡大した拡大断面図である。 本発明の排ガス処理装置の更に他の実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の排ガス処理装置の更に他の実施形態を模式的に示す断面図である。 本実施形態の排ガス処理装置に用いられるハニカムフィルタの他の例を模式的に示す斜視図である。 本発明の排ガス処理装置の更に他の実施形態を模式的に示す断面図である。 従来のハニカムフィルタの構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の排ガス処理装置を実施するための形態について具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える排ガス処理装置を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明の排ガス処理装置:
ここで、図1Aは、本発明の排ガス処理装置の一の実施形態を模式的に示す側面図であり、図1Bは、図1Aに示す排ガス処理装置を、触媒担持ハニカム構造体の流入側端面側から見た平面図である。また、図2は、図1Aに示す排ガス処理装置の断面を模式的に示す断面図である。なお、図2において、符号Gにて示す矢印は、排ガスが排ガス処理装置を通過する際の、排ガスの移動方向を示している。また、図3は、本実施形態の排ガス処理装置に用いられる触媒担持ハニカム構造体を模式的に示す斜視図であり、図4は、本実施形態の排ガス処理装置に用いられるハニカムフィルタを模式的に示す斜視図である。
本実施形態の排ガス処理装置は、図3に示すように、多孔質の隔壁11によって排ガスの流路となる複数のセル12が区画形成されたハニカム担体13に酸化触媒が担持された触媒担持ハニカム構造体10(以下、「ハニカム触媒体」ということがある)と、図4に示すように、多孔質の隔壁21によって排ガスの流路となる複数のセル22が区画形成されたフィルタ用ハニカム構造体23を有し、複数のセル22のうちの所定のセル22aの流入側の開口端部と残余のセル22bの流出側の開口端部とが目封止部25によって目封止されたハニカムフィルタ20と、図1A、図1B及び図2に示すように、上記触媒担持ハニカム構造体10及びハニカムフィルタ20を、その内部に保持し、排ガスの通路となる缶体30と、を備えた排ガス処理装置1Aである。
そして、本実施形態の排ガス処理装置1Aは、触媒担持ハニカム構造体10が缶体30の上流側31に配置され、且つ、ハニカムフィルタ20が缶体30の下流側32に配置されてなるとともに、触媒担持ハニカム構造体10とハニカムフィルタ20とは、触媒担持ハニカム構造体10の中心軸a1とハニカムフィルタ20の中心軸a2とを含む平面(即ち、図2に示す断面)において、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが60°〜120°(図1A、図1B及び図2においては、なす角Aが120°の場合を示している)となるように、ハニカムフィルタ20に対して触媒担持ハニカム構造体10が傾いた状態で、それぞれの外周面18,28の少なくとも一部が把持材33によって覆われた状態で缶体30内に保持されており、更に、触媒担持ハニカム構造体10は、排ガスGが流入する流入側端面16から、触媒担持ハニカム構造体10の長手方向(中心軸a1方向)の長さの50〜80%の長さ範囲の外周面18aが、把持材33によって保持され、排ガスGが流出する流出側端面17から、上記長手方向の長さの20〜50%の長さ範囲の外周面18bが排ガスに曝されるように構成されてなる排ガス処理装置1Aである。
このように、本実施形態の排ガス処理装置1Aは、触媒担持ハニカム構造体10とハニカムフィルタ20とが直線状に配置されておらず、上述したように中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが60°〜120°となるように配置されているため、触媒担持ハニカム構造体10に流入した排ガスGは、流出側端面17から排出された後、缶体30の内壁面に衝突し、そのガス流が乱されることとなる。そして、触媒担持ハニカム構造体10は、その流出側端面17から、上記長手方向の長さの20〜50%の長さ範囲の外周面18bが排ガスに曝されるように構成されているため、流出側端面17から排出された排ガスGが、触媒担持ハニカム構造体10の外周面18bと缶体30との隙間を通過し、触媒担持ハニカム構造体10を外周面18b側から暖めることができ、排ガス処理装置1A内部を、酸化触媒が活性化する温度まで早期に暖気することが可能となる。
なお、本実施形態の排ガス処理装置1Aにおいて、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17は、ハニカムフィルタ20の流入側端面における、中心軸方向の延長上に位置するように配置されていることが好ましい。このように構成することによって、触媒担持ハニカム構造体10の暖気効果を高め、且つ圧力損失の過度の上昇を抑制することができる。また、このような場合には、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17側から流出した排ガスが衝突する缶体30の壁面が、この流出側端面17と平行になるように配置されていることが好ましい。なお、後述するように、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面が、中心軸に対して斜めに切り欠かれた構成の場合には、切り欠かれた部分が補填された柱状のハニカム構造体を想定し、その流出側の端面と平行(即ち、流入側の端面と平行)となるように、缶体の壁面が配置されていてもよい。
また、本実施形態の排ガス処理装置1Aは、触媒担持ハニカム構造体10とハニカムフィルタ20とが直線状に配置されておらず、60°〜120°傾いた状態で配置されているため、従来の缶体の内部に一直線状に排ガス浄化部材(例えば、触媒担持ハニカム構造体やハニカムフィルタ)が配置された排ガス処理装置と比較して、装置の一方向の長さ(特に、装置の搭載スペースの制限を受け易い長手方向の長さ)を短くし、省スペース化を実現することができる。
なお、図1A、図1B及び図2においては、触媒担持ハニカム構造体10とハニカムフィルタ20とが120°傾いた状態で配置された場合の例を示しているが、60°〜120°の角度範囲内であればよく、例えば、図5A、図5B及び図6に示す排ガス処理装置1Bのように、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが60°となるように、缶体30の内部に、触媒担持ハニカム構造体10とハニカムフィルタ20とが配置されていてもよいし、例えば、図示は省略するが、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが90°となるように、缶体の内部に、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとが配置されていてもよい。なお、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとが直線状に配置されている場合(即ち、従来の排ガス処理装置における配置の場合)には、上記した中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aは0°となる。
ここで、図5Aは、本発明の排ガス処理装置の他の実施形態を模式的に示す側面図であり、図5Bは、図5Aに示す排ガス処理装置を、触媒担持ハニカム構造体の流入側端面側から見た平面図である。また、図6は、図5Aに示す排ガス処理装置の断面を模式的に示す断面図である。なお、図6に示す断面は、触媒担持ハニカム構造体10の中心軸a1とハニカムフィルタ20の中心軸a2とを含む平面で切断した断面である。なお、図5A、図5B及び図6に示す排ガス処理装置において、図1A、図1B及び図2に示す排ガス処理装置の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
なお、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが120°を超えると、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとの流路の交差角度が急になり過ぎて、圧力損失の上昇が大きくなり過ぎてしまう。一方、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが60°未満では、ガス流の乱れ(不均一さ)が小さく、触媒担持ハニカム構造体の外周面側への戻りが少なくなり、暖気効果を十分に得ることができない。
なお、本実施形態の排ガス処理装置においては、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとは、上記したように、中心軸a1と中心軸a2とを含む平面において、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが60°〜120°となるように構成されたものであるが、90°〜110°となるように構成されたものであることが好ましい。このように構成することによって、良好な暖気効果を得ることができる。
また、本実施形態の排ガス処理装置においては、図7に示すように、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17から、長手方向の長さL1の20〜50%の長さ範囲の外周面18bが排ガスに曝されるように構成されていることも、上記暖気効果を得るために重要である。即ち、単に、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとの外周面が把持材によって完全に覆われてしまう状態では、仮に、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとが傾くように配置したとしても、把持材により担体(触媒担持ハニカム構造体)が完全に覆われているため、外周面からの暖気効果を得ることができない。よって、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面から所定の範囲が、把持材によって保持されることなく、缶体内部にて排ガスに曝されるように配置されることにより、上記暖気効果が発現するのである。ここで、図7は、図2に示す排ガス処理装置を拡大した拡大断面図である。
なお、触媒担持ハニカム構造体の排ガスに曝されるように構成された部位の長さが、長手方向の長さの20%未満であると、把持材による断熱効果により、外周面側からの暖気を十分に行うことができない。一方、50%を越えてしまうと、把持材によって触媒担持ハニカム構造体を把持し評価を行う際に、振動により担体がずれてしまうことがあり触媒担持ハニカム構造体を保持することが困難となる。
このように、本実施形態の排ガス処理装置においては、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面から、長手方向の長さの20〜50%の長さ範囲の外周面が排ガスに曝されるように(即ち、50〜80%の長さ範囲の外周面が把持材によって保持されるように)構成されており、長手方向の長さの50%の長さ範囲の外周面が排ガスに曝されるように(即ち、50%の長さ範囲の外周面が把持材によって保持されるように)構成されていることが好ましい。このように構成することによって、触媒担持ハニカム構造体を缶体内部に良好に保持しつつ、缶体の内壁に衝突した排ガスの戻りによって、外周面側からの暖気を有効に行うことができる。
以下、本実施形態の排ガス処理装置の各構成要素について、更に具体的に説明する。
[1−1]触媒担持ハニカム構造体:
本実施形態の排ガス処理装置に用いられる触媒担持ハニカム構造体は、図1A〜図3に示すように、多孔質の隔壁11によって排ガスの流路となる複数のセル12が区画形成されたハニカム担体13に酸化触媒が担持されたものである。
例えば、上記したハニカム担体は、従来の排ガス処理装置のディーゼル酸化触媒(DOC)の触媒担体として用いられるものと同様に構成されたものを用いることができる。但し、本実施形態の排ガス処理装置においては、ハニカムフィルタに対して触媒担持ハニカム構造体が傾いた状態で缶体内部に保持されるものであり、且つ、この触媒担持ハニカム構造体の流出側端面から20〜50%の長さ範囲においては、把持材によって保持されず、缶体の内部にて排ガスに曝されるように構成されている。
また、本実施形態の排ガス処理装置に用いられる触媒担持ハニカム構造体は、図8A及び図8Bのそれぞれに示すように、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17が、触媒担持ハニカム構造体10の中心軸a1に対して傾斜するような形状に構成されたものであってもよい。ここで、図8A及び図8Bは、本発明の排ガス処理装置の更に他の実施形態を模式的に示す断面図である。なお、図8A及び図8Bに示す断面は、触媒担持ハニカム構造体10の中心軸a1とハニカムフィルタ20の中心軸a2とを含む平面で切断した断面である。なお、図8A及び図8Bに示すそれぞれの排ガス処理装置1C,1Dにおいて、図2に示す排ガス処理装置の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。なお、図8Aは、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが120°の場合を示し、図8Bは、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが60°の場合を示している。
即ち、図8A及び図8Bにおいては、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17が、中心軸a1に対して斜めに切り欠かれた構成となっており、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17の垂線が、触媒担持ハニカム構造体10の中心軸a1よりも、ハニカムフィルタ20が配置された側に傾くように配置されている。このように構成することによって、ハニカムフィルタ20の流入側の端面側に生じる圧力損失を軽減することができるとともに、触媒担持ハニカム構造体10の外周面18bの一部(図8にA及び図8Bおける紙面上側)においては、ガス流れの乱れた排ガスGによって、触媒担持ハニカム構造体10を良好に暖気することができる。なお、図8A及び図8Bに示す、流出側端面17が斜めに切り欠かれた触媒担持ハニカム構造体10は、その流出側端面17が切り欠かれた構成となる以外は、図1A〜図2に示す触媒担持ハニカム構造体10と同様に構成されたものである。
なお、流出側端面が斜めに切り欠かれた触媒担持ハニカム構造体は、その流出側端面の傾斜する部分の長手方向の長さが、触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1の10〜50%の長さに相当するものであることが好ましい。このように構成することによって、圧力損失を軽減する効果と、触媒担持ハニカム構造体を暖気する効果とをバランスよく発現させることができる。また、触媒担持ハニカム構造体を通過したガスがハニカムフィルタに流入する際に、ガスが均一に流れるため、ハニカムフィルタのスス堆積限界を向上させることが可能である。例えば、流出側端面の傾斜する部分の長手方向の長さが、触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1の50%を超えると、触媒担持ハニカム構造体の体積が減少してしまい、触媒担持ハニカム構造体の触媒機能が十分に発揮されないことがある。
触媒担持ハニカム構造体(換言すれば、ハニカム担体)の全体形状については特に制限はなく、例えば、図1A、図1B及び図2に示されるような円筒状の他、四角柱状、三角柱状等の形状を挙げることができる。
また、ハニカム担体に形成されたセルの形状(セルの形成方向に対して垂直な断面におけるセル形状)としては、例えば、四角形セル、六角形セル、三角形セル等の形状を挙げることができる。但し、このような形状に限られるものではなく、公知のセルの形状を広く包含することができる。より好ましいセル形状としては、円形セル又は四角形以上の多角形セルを挙げることができる。このような円形セル又は四角形以上の多角形セルがより好ましいのは、セル断面において、セルを区画するコーナー部分の触媒の厚付きを軽減し、隔壁に触媒を担持する際の厚さを均一にできるからである。とりわけ、セル密度、開口率等を考慮すると、六角形セルが好適である。
ハニカム担体のセル密度も特に制限はないが、47〜140セル/cm(300〜900セル/平方インチ)の範囲であることが好ましく、47〜93セル/cm(300〜600セル/平方インチ)の範囲であることが更に好ましい。また、隔壁の厚さは、0.05〜0.20mmの範囲であることが好ましく、0.06〜0.13mmの範囲であることが更に好ましい。
ハニカム担体の材質については特に制限はないが、セラミックを好適に用いることができ、強度、耐熱性、耐食性等の観点から、コージェライト、炭化珪素、アルミナ、ムライト、又は窒化珪素のうちのいずれかであることが好ましい。
隔壁の平均細孔径としては、2〜40μmであることが好ましい。また、隔壁の気孔率は、10〜40%であることが好ましく、20〜35%であることが更に好ましい。なお、本明細書において、「平均細孔径」、「気孔率」というときには、水銀圧入法により測定した平均細孔径、気孔率を意味するものとする。
また、ハニカム担体は、隔壁が一体的に形成された一体型のハニカム担体に限定されることはなく、例えば、図示は省略するが、多孔質の隔壁を有し、隔壁によって流体の流路となる複数のセルが区画形成された柱状のハニカムセグメントが、接合材層を介して複数個組み合わされた構造を有するハニカム担体(以下、「接合型ハニカム担体」ということがある)であってもよい。
ハニカム担体に担持される酸化触媒としては、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属を好適例として挙げることができる。なお、上記した酸化触媒の他に、他の触媒や浄化材が、更に担持されていてもよい。例えば、アルカリ金属等が更に担持されていてもよい。
触媒の担持量については、例えば、100〜300g/Lであることが好ましく、酸化触媒の場合には約150g/Lであることが更に好ましい。なお、本明細書における、触媒の担持量(g/L)は、ハニカム構造体単位容積(L)当たりに担持される触媒の量(g)を示す。
酸化触媒のハニカム担体への担持方法については特に制限はないが、例えば、ハニカム担体の隔壁に対して、触媒成分を含む触媒液をウォッシュコートした後、高温で熱処理して焼き付ける方法等が挙げられる。また、例えば、ディッピング法等の従来公知のセラミック膜形成方法を利用して、セラミックスラリーをハニカム担体の隔壁に付着させ、乾燥、焼成する方法等によって酸化触媒を担持することもできる。
また、図1A、図1B、図2及び図7に示すように、触媒担持ハニカム構造体10は、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17側の外周面18bと、缶体30の内面との間に、触媒担持ハニカム構造体10の長手方向に垂直な断面の直径D1に対して、0.1〜0.3倍の長さに相当する隙間P1が設けられるように、缶体30内に保持されていることが好ましい。このように構成することによって、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17側から排出された排ガスGが、触媒担持ハニカム構造体10の外周面18bと缶体30の内面との隙間(隙間P1)に流入し、触媒担持ハニカム構造体10を外周面18b側から良好に暖気することができる。なお、上記隙間P1が、直径D1に対して0.1倍未満では、隙間P1が狭すぎて排ガスGの通気が良好に行われず、圧力損失が増大してしまうことがある。一方、直径D1に対して0.3倍を超えると、隙間P1が広すぎて、流出側端面17側から排出された直後の高温のガスが拡散してしまい、暖気効果が低下してしまうことがある。また、スペース制約がある上での設置においても好ましくない。
なお、上記した「触媒担持ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面の直径D1」は、触媒担持ハニカム構造体の断面形状が円形の円筒状の場合には、その断面の直径であるが、例えば、触媒担持ハニカム構造体が、四角柱状の多角形形状の場合には、その断面における中心軸a1を通過する対角線のうち、最も長さの長い対角線を、上記「直径D1」とする。
なお、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17側の外周面18bと、缶体30の内面との隙間P1は、触媒担持ハニカム構造体10の長手方向に垂直な断面の直径D1に対して、0.1〜0.3倍の長さに相当するものであることが好ましく、0.2倍の長さに相当するものであることが更に好ましい。このように構成することによって、触媒担持ハニカム構造体の暖気効果を良好に発現させることができる。
また、図1A、図1B、図2及び図7に示すように、触媒担持ハニカム構造体10は、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17と、缶体30の内面との間に、触媒担持ハニカム構造体10の長手方向の長さL1に対して、0.15〜0.35倍の長さに相当する隙間P2が設けられるように、缶体30内に保持されていることが好ましい。このように構成することによって、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17から排出した排ガスGを、缶体30の内面に衝突させて、排ガスGを触媒担持ハニカム構造体10の外周面18b側に戻すことができる。例えば、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17と、缶体30の内面との隙間P2が、長さL1に対して0.1倍未満では、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17からの排ガスの排出が十分に行われず、圧力損失が増大してしまうことがある。一方、長さL1に対して0.35倍を超えると、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17の空間(即ち、隙間P2)が広すぎて、排ガスに背圧が生じず、ハニカムフィルタの流入側端面に排ガスが大量に流れてしまい、触媒担持ハニカム構造体10の暖気効果が低下してしまうことがある。このため、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17と、缶体30の内面との隙間P2を上記範囲として、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17から排出された排ガスGに対して、ある程度の背圧を生じさせ、この背圧により、触媒担持ハニカム構造体10の外周面18b側に、適当な量の排出された排ガスGを戻すことが可能となる。
なお、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17と、缶体30の内面との隙間P2は、触媒担持ハニカム構造体10の長手方向の長さL1に対して、0.15〜0.35倍の長さに相当するものであることが好ましく、0.2〜0.25倍の長さに相当するものであることが更に好ましい。このように構成することによって、触媒担持ハニカム構造体の暖気効果を良好に発現させることができる。なお、図7においては、中心軸a1と中心軸a2とのなす角Aが120°の場合の例を示しているが、上述した隙間P1及び隙間P2の数値範囲は、前記なす角Aが60°〜120°の範囲で異なった場合でも有効である。
[1−2]ハニカムフィルタ:
本実施形態の排ガス処理装置に用いられるハニカムフィルタは、図1A〜図2、及び図4に示すように、多孔質の隔壁21によって排ガスの流路となる複数のセル22が区画形成されたフィルタ用ハニカム構造体23を有し、フィルタ用ハニカム構造体23に形成された複数のセル22のうちの所定のセル22aの流入側の開口端部と残余のセル22bの流出側の開口端部とが目封止部25によって目封止されたハニカムフィルタ20である。このようなハニカムフィルタは、従来公知の排ガス処理装置において、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)として用いられるフィルタを好適に用いることができる。
このハニカムフィルタ20は、その外周面28の全面が、把持材33によって保持されて缶体30の内部に配置されている。ハニカムフィルタ20は、流入側の開口端部が開口した上記残余のセル22bから排ガスGが流入し、多孔質の隔壁21を通過して流出側の開口端部が開口した上記所定のセル22aより排ガスが排出される。そして、上述した排ガスが隔壁21を通過する際に、排ガスG中のパティキュレートが隔壁21に捕集され、排ガスが浄化される。
ハニカムフィルタの全体形状については特に制限はなく、例えば、図1A〜図2、及び図4に示されるような円筒状の他、四角柱状、三角柱状等の形状を挙げることができる。
また、ハニカムフィルタに形成されたセルの形状(セルの形成方向に対して垂直な断面におけるセル形状)としては、例えば、四角形セル、六角形セル、三角形セル等の形状を挙げることができる。但し、このような形状に限られるものではなく、公知のセルの形状を広く包含することができる。より好ましいセル形状としては、円形セル又は四角形以上の多角形セルを挙げることができる。このような円形セル又は四角形以上の多角形セルがより好ましいのは、セル断面において、セルを区画するコーナー部分の触媒の厚付きを軽減し、隔壁に触媒を担持する際の厚さを均一にできるからである。とりわけ、セル密度、開口率等を考慮すると、六角形セルが好適である。
ハニカムフィルタを構成するフィルタ用ハニカム構造体のセル密度も特に制限はないが、15〜47セル/cm(100〜300セル/平方インチ)の範囲であることが好ましく、31〜47セル/cm(200〜300セル/平方インチ)の範囲であることが更に好ましい。また、隔壁の厚さは、0.25〜0.64mmの範囲であることが好ましく、0.25〜0.43mmの範囲であることが好ましい。
フィルタ用ハニカム構造体の材質については特に制限はないが、セラミックを好適に用いることができ、強度、耐熱性、耐食性等の観点から、コージェライト、炭化珪素、アルミナ、ムライト、又は窒化珪素のうちのいずれかであることが好ましい。
隔壁の平均細孔径としては、5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることが更に好ましい。また、隔壁の気孔率は、20%以上であることが好ましく、40%以上70%以下であることが更に好ましい。
また、フィルタ用ハニカム構造体は、例えば、図4に示すように、多孔質の隔壁を有し、隔壁21によって流体の流路となる複数のセル22が区画形成された柱状のハニカムセグメント24が、接合材層29を介して複数個組み合わされた構造を有するハニカム構造体(以下、「接合型ハニカム構造体」ということがある)であってもよいし、図9に示すように、隔壁21が一体的に形成された一体型のハニカム構造体であってもよい。ここで、図9は、本実施形態の排ガス処理装置に用いられるハニカムフィルタの他の例を模式的に示す斜視図である。なお、図9に示すハニカムフィルタにおいて、図4に示すハニカムフィルタの各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
セルの開口部を目封止するように配置された目封止部は、公知のハニカムフィルタにおいて用いられる目封止部と同様に構成されたものを用いることができる。例えば、目封止部は、フィルタ用ハニカム構造体と同様の材質のものを用いて形成されたものであってもよいし、異なる材質のものを用いて形成されたものであってもよい。
なお、目封止部を形成するための目封止材は、セラミック原料、界面活性剤、水、焼結助剤等を混合して、必要に応じて気孔率を高めるために造孔材を添加してスラリー状にし、その後、ミキサー等を使用して混練することにより得ることができる。
フィルタ用ハニカム構造体のセルの開口端部を目封止して目封止部を形成する方法としては、まず、例えば、従来公知の製造方法によって作製したフィルタ用ハニカム構造体の一方の端面(ハニカム構造体の一方の端面)において、一部のセルの開口部にマスクをし、その端面を、目封止材を形成するための上記目封止材が貯留された貯留容器中に浸漬して、マスクをしていないセルに目封止材を挿入し、目封止部を形成する。
その後、フィルタ用ハニカム構造体の他方の端面において、上記一方の端面においてマスクをしなかったセル(上記一部のセル以外のセル)の開口部にマスクをし、その端面を、上記目封止材が貯留された貯留容器中に浸漬して、マスクをしていないセルに目封止材を挿入し、目封止部を形成する。
セルの開口部をマスクする方法について特に制限はないが、例えば、フィルタ用ハニカム構造体の端面全体に粘着性フィルムを貼着し、その粘着性フィルムを部分的に穴開けする方法等を挙げることができる。例えば、フィルタ用ハニカム構造体の端面全体に粘着性フィルムを貼着した後に、目封止部を形成したいセルに相当する部分のみをレーザにより穴を開ける方法等を好適例として挙げることができる。粘着性フィルムとしては、ポリエステル、ポリエチレン、熱硬化性樹脂等の樹脂からなるフィルムの一方の表面に粘着剤が塗布されたもの等を好適に用いることができる。
次に、目封止されたフィルタ用ハニカム構造体を、例えば、40〜250℃で、2分〜2時間かけて乾燥させることによって目封止部を形成することができる。
なお、セルの開口部を封止する目封止部は、一のセルと、この一のセルに隔壁を隔てて隣接するセルとが、一方の開口端部と他方の開口端部とで交互に目封止されるように配置されたものであってもよいし(例えば、図4参照)、例えば、図示は省略するが、目封止されているセルが複数集合するように、上記一のセルと他のセルとが偏在するように構成されていてもよい。
また、本実施形態の排ガス処理装置に用いられるハニカムフィルタは、例えば、排ガス(排ガス中の有害成分)を浄化するための触媒が担持されたものであってもよい。触媒の種類については、例えば、酸化触媒、NO吸蔵還元触媒(NSC)、NO選択還元触媒(SCR)等の公知の排ガス浄化用のフィルタに担持される触媒を挙げることができる。上述した触媒は、例えば、排ガス処理装置の要求特性に合わせて適宜選択して使用することができる。
[1−3]缶体:
本実施形態の排ガス処理装置は、排ガス浄化部材としての、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとが、金属製の缶体の内部に、それぞれの外周面の少なくとも一部が把持材によって覆われた状態で保持されている。
そして、この缶体は、これまでに説明したようにハニカムフィルタと触媒担持ハニカム構造体との中心軸が傾いた状態で配置されるように、缶体を構成する流路が、例えば、くの字状に折れ曲がった形状に構成されている。
缶体は、例えば、ステンレスによって構成されたものであることが好ましく、特に、クロム系、クロム・ニッケル系ステンレスによって構成されたものを好適に用いることができる。
また、触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとを把持するための把持材は、例えば、セラミック繊維製マットを用いることができる。上記したセラミック繊維製マットは、その入手や加工が容易であるとともに、十分な耐熱性及びクッション性を有するためである。セラミック繊維製マットとしては、バーミュキュライトを実質上含まない無膨張性マット、又は少量のバーミュキュライトを含む低膨張性マット等であり、アルミナ、高アルミナ、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、チタニア又はこれらの複合物からなるセラミック繊維を主成分とするものが好ましく、中でもバーミュキュライトを実質上含まずアルミナ又はムライトを主成分とする無膨張性マットが更に好ましい。
触媒担持ハニカム構造体を缶体の内部に保持する方法としては、触媒担持ハニカム構造体の流入側端面よりの外周面を把持材によって覆い、缶体の内部の所定位置に配置した後、触媒担持ハニカム構造体の流入側端部と缶体の内面とを溶接(Welding)する方法を挙げることができる。より具体的には、溶接部は触媒担持ハニカム構造体の流入側端部の外径部分の一箇所だけであり、それ以外の部分は把持材の面圧により担体を保持している。
また、例えば、図10に示すように、本実施形態の排ガス処理装置1Eに用いられる缶体30aは、その内壁面の少なくとも一部に、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17から流出した排ガスの流れを調節するための突起部34を有するものであってもよい。この突起部34は、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17から流出した排ガスを誘導して、触媒担持ハニカム構造体10を排ガスによって良好に暖めるためのものであり、突起部34の表面形状に沿って、排ガスを触媒担持ハニカム構造体10の外周面18b側(即ち、缶体30aと触媒担持ハニカム構造体10の外周面18bとの隙間)に戻すことができるような形状に構成されていることが好ましい。
なお、図10においては、缶体30aの内壁面の、触媒担持ハニカム構造体10の流出側端面17の中央部分に対向する位置に、その先端が上記流出側端面17を向き、末端(根元側)が広がった形状の突起部34を有する場合の例について示しているが、突起部の形状については、排ガスに偏流を起こさせて、ガス流れを変更させるようなものであればよく、例えば、排ガスの流れ方向に対して、所定の角度傾いた状態で配置された板状の偏流板等も、上記突起部の一つの形態として挙げることができる。ここで、図10は、本発明の排ガス処理装置の更に他の実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施例により具 体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例における各種の評価、測定は、下記方法により実施した。
[1]触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとのなす角度(°):
触媒担持ハニカム構造体(ハニカム触媒体ともいう)とハニカムフィルタとを缶体の内部に保持した状態における、触媒担持ハニカム構造体の中心軸a1とハニカムフィルタの中心軸a2とを含む平面において、中心軸a1と中心軸a2とのなす角を、「触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとのなす角度」とした。なお、表1においては、「ハニカム触媒体とハニカムフィルタとのなす角度」と記載している。
[2]触媒担持ハニカム構造体の体積(L):
触媒担持ハニカム構造体の細孔部分を含めた体積を、「触媒担持ハニカム構造体の体積」とした。なお、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面が斜めに切り欠かれたものについは、切り欠かれた部分を除いた触媒担持ハニカム構造体の体積である。なお、表1においては、「ハニカム触媒体の体積」と記載している。
[3]触媒担持ハニカム構造体における把持材の割合(%):
触媒担持ハニカム構造体の長手方向(中心軸a1方向)の長さL1に対する、流入側端面から把持材によって覆われた部分の長さL2の割合(L2/L1×100)を、「触媒担持ハニカム構造体における把持材の割合(%)」とした。なお、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面が斜めに切り欠かれたものについは、触媒担持ハニカム構造体の流入側端面から流出側端面までの全長を、長手方向の長さとした。なお、表1においては、「ハニカム触媒体における把持材の割合」と記載している。
[4]触媒担持ハニカム構造体の直径と隙間との割合:
触媒担持ハニカム構造体を缶体の内部に保持した状態における、触媒担持ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面の直径D1に対する、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面側の外周面と、缶体の内面との隙間P1との割合(P1/D1)を、「触媒担持ハニカム構造体の直径と隙間との割合」とした。なお、表1においては、「ハニカム触媒体の直径と隙間との割合」と記載している。
[5]触媒担持ハニカム構造体の長さと隙間との割合:
触媒担持ハニカム構造体を缶体の内部に保持した状態における、触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1に対する、触媒担持ハニカム構造体の流出側端面側と、缶体の内面との隙間P2との割合(P2/L1)を、「触媒担持ハニカム構造体の長さと隙間との割合」とした。なお、表1においては、「ハニカム触媒体の長さと隙間との割合」と記載している。
[6]触媒担持ハニカム構造体の流出側端面の切り欠きの割合(%):
触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1に対する、流出側端面の切り欠き部分の長さL4の割合(L4/L1×100)を、「触媒担持ハニカム構造体の流出側端面の切り欠きの割合」とした。なお、表1においては、「ハニカム触媒体の流出側端面の切り欠きの割合」と記載している。
[7]缶体内への設置評価:
触媒担持ハニカム構造体を、セラミック繊維性のマットにより、ステンレス製の缶体に把持した後、熱振動試験を実施し、缶体に対する担体の全長方向のズレの大きさにより設置の可否を以下の基準で評価した。振動試験の振動条件は、加速度30G、振動数100Hzとし、振動時間を100時間とした。
○:触媒担持ハニカム構造体の全長方向へのズレが1mm以内である。
×:触媒担持ハニカム構造体の全長方向へのズレが1mmを超える。
[8]暖気特性:
装置内部の温度が室温(25℃)に設定された排ガス処理装置に、1Nm/min、600℃で排ガスを通気し、触媒担持ハニカム構造体の中心部分の温度が、500℃に昇温されるまでの時間(秒)を測定した。また、この暖気特性の評価として、32秒以下の場合を非常に良好(◎)、32秒を超え38秒以下の場合をより良好(○)、38秒を超え44秒以下の場合を良好(△)、44秒を超え49秒以下の場合を向上効果なし(×)とした。
[9]PM堆積限界量(g/L):
排ガス処理装置のハニカムフィルタに、PM(煤)を堆積させ、フィルタの再生時におけるPMの堆積量(g/L)を、そのフィルタのPM堆積限界量(g/L)とした。なお、測定においては、6気筒6Lディーゼルエンジンを用い、フィルタの再生方式は、ポストインジェクションとし、再生条件は、600℃再生からアイドル回転を落としていくものとした。また、このPM堆積限界量の評価として、5.9g/Lを超える場合をより良好(○)、5.6〜5.9g/Lの場合を良好(△)、5.6g/L未満の場合を限界量減少(×)とした。
[10]圧力損失:
排ガス処理装置の圧力損失の大きさを、排ガス処理装置として使用可能な圧力損失の場合を(○)、やや圧力損失が大きいが使用可能な場合を(△)、排ガス処理装置として使用が困難な場合を(×)として評価を行った。
[11]総合評価:
総合評価として、暖気特性(秒)及び暖気特性の評価結果と、排ガス処理装置の圧力損失の大きさ、及びハニカム触媒体の触媒性能(特に、ハニカム触媒体の体積に依存する触媒性能)を考慮して、非常に良好(◎)、良好(○)、やや良好(△)、不良(×)の四段階で評価した。なお、上述した暖気特性及び圧力損失の評価において、一つでも「×」がある場合は、総合評価を不可(×)とし、それ以外の場合は、各評価結果を考慮(即ち、各評価における◎,○,△の割合を考慮)して、非常に良好(◎)、良好(○)、及びやや良好(△)の評価を行った。具体的には、やや良好(△)の結果が二つ以上ある場合は、総合評価をやや良好(△)とし、非常に良好(◎)と良好(○)が二つの組み合わせの場合は、総合評価を非常に良好(◎)とし、それ以外の場合は、総合評価を、良好(○)とした。
(実施例1)
触媒担持ハニカム構造体のハニカム担体は、原料として、タルク、カオリン、アルミナ、水、バインダーを用い、この原料を混練して得られた坏土を押出成形し、得られた成形体を焼成することによって、コージェライト質ハニカム担体を作製した。
このハニカム担体は、直径118mm×100mmの円柱状で、隔壁厚さが0.1mm、セル密度が62セル/cmである。
このハニカム担体に、白金(Pt)を含む触媒液に含浸させ、乾燥させて触媒体とした。酸化触媒の担持量は、150g/Lである。
また、ハニカムフィルタを構成するフィルタ用ハニカム構造体は、原料として、SiC粉80質量%及び金属Si粉20質量%の混合粉末を使用し、これにメチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルメチルセルロース、界面活性剤及び水を添加して、可塑性の坏土を作製し、得られた坏土を押出成形機にて押出成形してハニカム成形体を作製した。次に、マイクロ波及び熱風で乾燥させた後、酸化雰囲気において550℃で3時間、脱脂のための仮焼をした。更に、Ar不活性雰囲気で1700℃の焼成温度にて2時間焼成してフィルタ用ハニカム構造体を作製した。
このフィルタ用ハニカム構造体は、直径143.8mm×152.4mmの円柱状で、隔壁厚さが0.30mm、セル密度が47セル/cmである。
このようにして得られたフィルタ用ハニカム構造体のセルの開口部を、流入側の開口端部と流出側の開口端部とで交互に目封止を行い、ハニカムフィルタを作製した。目封止部を形成する材料としては、ハニカムフィルタの隔壁を構成する材料と同じものを用いた。
以上のようにして形成された触媒担持ハニカム構造体とハニカムフィルタとを、クロム系ステンレス製の缶体の内部に、表1に示すような構成となるように、セラミック繊維製の把持材を用いて配置して、排ガス浄化装置を作製した。得られた排ガス処理装置について、上記した缶体内への設置評価、暖気特性、PM堆積限界量、及び総合評価の評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2011117409
(実施例2〜37)
触媒担持ハニカム構造体を、表1に示すように缶体の内部に設置したこと以外は、実施例1と同様に構成された排ガス処理装置を作製した。得られた排ガス処理装置について、上記した缶体内への設置評価、暖気特性、PM堆積限界量、及び総合評価の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例1〜6)
触媒担持ハニカム構造体を、表1に示すように缶体の内部に設置したこと以外は、実施例1と同様に構成された排ガス処理装置を作製した。得られた排ガス処理装置について、上記した缶体内への設置評価、暖気特性、PM堆積限界量、及び総合評価の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(結果)
実施例1〜37の排ガス処理装置は、共に良好(総合評価における△〜◎)な結果を得ることができた。比較例1の排ガス処理装置は、触媒担持ハニカム構造体(ハニカム触媒体)とハニカムフィルタとを直列(即ち、なす角が0°)となるように配置されたものであり、装置がガスの流れ方向に長くなり、設置スペースの確保が困難なものであった。
また、比較例1〜3の排気ガス処理装置は、触媒担持ハニカム構造体における把持材の割合が高いため、暖気特性が極めて悪いものであった。また、比較例4の排気ガス処理装置は、触媒担持ハニカム構造体における把持材の割合が低すぎて、触媒担持ハニカム構造体を把持し評価を行う際に、振動により担体がずれてしまいハニカム構造体を保持することが困難で、各評価を行うことができなかった。
また、実施例9及び10においては、「ハニカム触媒体とハニカムフィルタとのなす角度」が120°に近づくにつれて圧力損失が大きくなっており、比較例6のように、「ハニカム触媒体とハニカムフィルタとのなす角度」が120°を超える(比較例6は130°)と、圧力損失が大きくなり過ぎて、装置として使用が困難となる。一方、実施例5及び6においては、「ハニカム触媒体とハニカムフィルタとのなす角度」が60°に近づくにつれて暖気特性が低くなっており、比較例5のように、「ハニカム触媒体とハニカムフィルタとのなす角度」が60°未満(比較例5は50°)であると、十分な暖気効果を得ることができなかった。
なお、実施例15、20及び25においては、流出側端面の切り欠きの割合が50%と大きかったため、触媒性能の若干の低下が見られたため、総合評価において良好(○)の結果とした。
また、実施例30は、触媒担持ハニカム構造体と缶体との隙間が比較的に大きくなるため(即ち、触媒担持ハニカム構造体の直径と隙間との割合が0.3であるため)に、暖気特性がやや低下していた。更に、触媒担持ハニカム構造体の直径と隙間との割合が0.35となる実施例31は、更に暖気特性が低下していたため、総合評価をやや良好(△)とした。
一方、触媒担持ハニカム構造体の直径と隙間との割合が0.05となる実施例26は、圧力損失がやや低下し、更に、上記隙間が狭く、暖気特性も若干低下していたため、総合評価をやや良好(△)とした。即ち、実施例26〜31の評価結果により、触媒担持ハニカム構造体の直径と隙間との割合は、0.1〜0.3の範囲が好ましいことが判明した。
また、実施例36は、触媒担持ハニカム構造体と缶体との隙間が比較的に大きくなるため(即ち、触媒担持ハニカム構造体の長さと隙間との割合が0.35であるため)に、暖気特性がやや低下していた。更に、触媒担持ハニカム構造体の長さと隙間との割合が0.4となる実施例37は、更に暖気特性が低下していたため、総合評価をやや良好(△)とした。
一方、触媒担持ハニカム構造体の長さと隙間との割合が0.1となる実施例32は、圧力損失がやや低下していたため、総合評価をやや良好(△)とした。即ち、実施例32〜37の評価結果により、触媒担持ハニカム構造体の長さと隙間との割合は、0.15〜0.35の範囲が好ましいことが判明した。
本発明の排ガス処理装置は、ディーゼルエンジン、普通自動車用エンジン、トラックやバス等の大型自動車用エンジンをはじめとする内燃機関、各種燃焼装置から排出される排ガス中に含まれるパティキュレートを捕集し、排ガスを浄化するために好適に用いることができる。
1A,1B,1C,1D,1E:排ガス処理装置、10:触媒担持ハニカム構造体、11:隔壁、12:セル、13:ハニカム担体、16:流入側端面、17:流出側端面、18,18a,18b:外周面(触媒担持ハニカム構造体の外周面)、20:ハニカムフィルタ、21:隔壁、22:セル、22a:所定のセル、22b:残余のセル、23:フィルタ用ハニカム構造体、24:ハニカムセグメント、25:目封止部、26:流入側の開口端部、27:流出側の開口端部、28:外周面(ハニカムフィルタの外周面)、29:接合材層、30,30a:缶体、31:上流側(缶体の上流側)、32:下流側(缶体の下流側)、33:把持材、34:突起部、100:ハニカム構造体、101a,101b:セル、105:隔壁、107:目封止部、110:(従来の)ハニカムフィルタ、A:角(中心軸a1と中心軸a2とのなす角)、a1:中心軸(触媒担持ハニカム構造体の中心軸)、a2:中心軸(ハニカムフィルタの中心軸)、D1:触媒担持ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面の直径、L1:触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さ、G,G,G:排ガス。

Claims (8)

  1. 多孔質の隔壁によって排ガスの流路となる複数のセルが区画形成されたハニカム担体に酸化触媒が担持された触媒担持ハニカム構造体と、
    多孔質の隔壁によって排ガスの流路となる複数のセルが区画形成され、前記複数のセルのうちの所定のセルの流入側の開口端部と残余のセルの流出側の開口端部とが目封止部によって目封止されたハニカムフィルタと、
    前記触媒担持ハニカム構造体及び前記ハニカムフィルタを、その内部に保持し、排ガスの通路となる缶体と、を備え、
    前記触媒担持ハニカム構造体が前記缶体の上流側に配置され、且つ、前記ハニカムフィルタが前記缶体の下流側に配置されてなるとともに、
    前記触媒担持ハニカム構造体と前記ハニカムフィルタとは、前記触媒担持ハニカム構造体の中心軸a1と前記ハニカムフィルタの中心軸a2とを含む平面において、前記中心軸a1と前記中心軸a2とのなす角Aが60°〜120°となるように、前記ハニカムフィルタに対して前記触媒担持ハニカム構造体が傾いた状態で、それぞれの外周面の少なくとも一部が把持材によって覆われた状態で前記缶体内に保持されており、
    前記触媒担持ハニカム構造体は、排ガスが流入する流入側端面から、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向(中心軸a1方向)の長さの50〜80%の長さ範囲の外周面が、前記把持材によって保持され、排ガスが流出する流出側端面から、前記長手方向の長さの20〜50%の長さ範囲の外周面が排ガスに曝されるように構成されてなる排ガス処理装置。
  2. 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流入側端面側の外周面と、前記缶体の内面との間に、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面の直径D1に対して、0.1〜0.3倍の長さに相当する隙間が設けられるように、前記缶体内に保持されている請求項1に記載の排ガス処理装置。
  3. 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面と、前記缶体の内面との間に、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1に対して、0.15〜0.35倍の長さに相当する隙間が設けられるように、前記缶体内に保持されている請求項1又は2に記載の排ガス処理装置。
  4. 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面が、前記触媒担持ハニカム構造体の前記中心軸に対して傾斜するような形状に構成されたものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
  5. 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面の垂線が、前記触媒担持ハニカム構造体の中心軸よりも、前記ハニカムフィルタが配置された側に傾くような形状に構成されたものである請求項4に記載の排ガス処理装置。
  6. 前記触媒担持ハニカム構造体は、前記流出側端面の傾斜する部分の長手方向の長さが、前記触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さL1の10〜50%の長さに相当するものである請求項4又は5に記載の排ガス処理装置。
  7. 前記ハニカムフィルタは、排ガスを浄化するための触媒が担持されたものである請求項1〜6のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
  8. 前記缶体は、その内壁面の少なくとも一部に、前記触媒担持ハニカム構造体の前記流出側端面から流出した排ガスの流れを調節するための突起部を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
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