JP2011117368A - 回転式ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフトとインナーロータのがたつきがほとんど無く、作動時の騒音および脈動を低減し、耐久性に優れる回転式ポンプを提供する。
【解決手段】インナーロータ20の軸孔22にシャフト10の嵌合軸部12が嵌合する。軸孔22の平行壁部232は最大嵌合長Lに接し、さらに稜線15の外側に延びる。平行壁部232の端縁である第1連続部26から、対円筒壁部242に連続する逃がし壁部25は、対円筒面142との間に逃がし空間29を形成する。これにより、軸孔22の隅Rと嵌合軸部12との干渉が回避され、はめあい精度を高精度に、かつ組み付け可能に製造できる。嵌合軸部12と軸孔22とのがたつきがほとんど無いため、ポンプ作動時の騒音および脈動を低減できる。また、オイルが逃がし空間29を経由して軸受孔に流れ込み、シャフト10の潤滑に使われる。よって、ポンプの耐久性が向上する。
【選択図】図7

Description

本発明は、回転式ポンプに関する。
従来、オイルなどの流体を圧送する内接ギア式の回転式ポンプが知られている。これは、外周に外歯を備えたインナーロータと、内周に内歯を備えたアウターロータとが、外歯と内歯が噛み合った状態で偏芯して配置され、インナーロータおよびアウターロータが回転することによって、外歯と内歯との間に形成された空隙部の容積が変化し、液体を吸入して吐出するものである。いわゆる「トロコイド(登録商標)」式ポンプである。
ここで、インナーロータは、回転駆動軸であるシャフトから駆動トルクを伝達されて回転するため、シャフトとインナーロータとが同軸に結合される必要がある。
特許文献1にはシャフトがインナーロータに圧入される「圧入式」の回転式ポンプが開示されている。また、特許文献2には、シャフトの外周面およびインナーロータの内周面にキー溝が設けられ、ピンが両方のキー溝に当接するように挿入されることにより、シャフトとインナーロータとが結合される「キー溝式」の回転式ポンプが開示されている。
特開2003−269345号公報 特開2002−147369号公報
圧入式の場合、一旦圧入されると、その状態で固定され、あそびの余地がない。したがって、圧入時の直角度の精度が厳しく要求される。また、抜けないための圧入強度を保証する管理が大変である。また、分解が不可であるか、あるいは、圧入部を抜くと再利用できなくなるなどの問題がある。
キー溝式の場合、キー溝は円周の一部の範囲にのみ設けられ、そこに当接するピンに全荷重が集中する。したがって、荷重バランスが悪く、シャフトに高トルクがかかるとピンが折損するおそれもある。
そこで別の結合方法として、シャフトの先端に、「二面幅カット」「Dカット」「四角形カット」などの加工を施して嵌合軸部を形成し、一方、インナーロータに、これらに対応する形状の軸孔を設け、嵌合軸部を軸孔に嵌合する「嵌合式」の結合方法が考えられる。
嵌合式の場合、シャフトとインナーロータとは、中心軸に対称にバランスよく嵌合し、また、キー溝とピンとの接触に比べて広い面積で荷重を受けられるため、高トルクにも耐えられる。また、圧入式のように固定されない。すなわち、回転方向には嵌合部にわずかながらクリアランスが存在し、軸方向にはインナーロータ端面とハウジング端面とのクリアランスが存在する。その範囲で自由に動くことができるため、部品の精度や組み付け時の直角、平行精度のばらつきを吸収できる。
ところで、製造上、シャフトの先端に嵌合軸部を形成することは比較的容易である。しかし、インナーロータに軸孔を、嵌合軸部とのがたつきがほとんど無いよう高精度に形成することは難しい。通常の製造方法では、軸孔の隅部がエッジ形状に仕上がらず「隅R」が残る。そのため、嵌合軸部を精度良く形成すれば軸孔の隅Rに干渉して組み付けることができず、軸孔の隅Rに干渉しないようにしようとすれば嵌合軸部の精度が十分に確保できない。このように、はめあい精度と組み付け時の非干渉とを両立できないという問題があった。
また、嵌合軸部の精度が不十分な部品を組み付けた場合には、嵌合軸部と軸孔とのがたつきが生ずる。そのため、ポンプ作動時に騒音および脈動が発生し、ポンプの耐久性が劣るという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、嵌合軸部と軸孔とのはめあい精度を高精度に、かつ組み付け可能に製造でき、また、嵌合軸部と軸孔とのがたつきがほとんど無く、作動時の騒音および脈動を低減し、耐久性に優れる回転式ポンプを提供することを目的とする。
請求項1に記載の回転式ポンプは、シャフト、インナーロータ、アウターロータ、及び、ハウジングを備える。
シャフトは、回動規制面と保芯面とを有する嵌合軸部を備える。回動規制面によってシャフトの相対回動が規制される。保芯面は、回動規制面に隣接して形成され、シャフトの中心軸が位置決めされて保持される。
インナーロータの外周側に外歯が形成される。また、インナーロータは、回動規制壁部と保芯壁部とによって形成される軸孔を有する。回動規制壁部は、回動規制面が当接することによりシャフトの相対回動を規制する。保芯壁部は、保芯面が嵌合することによりシャフトを同軸に保持する。インナーロータは、嵌合軸部が軸孔に嵌合することによりシャフトと同軸に回転する。
ここで、「回動規制面が当接する」とは、厳密に全面が接触する意味に限定されない。現実には、回動規制壁部と回動規制面との間には「すきまばめ」相当のクリアランスが存在し、シャフトがわずかに回動して片側が当接する。このような状態を含めて「回動規制面が当接する」という。
アウターロータの内周側に、外歯に噛み合わされる内歯が形成される。アウターロータは、インナーロータと偏芯して配置される。
ハウジングは、インナーロータおよびアウターロータを回転可能に収容する。
以上より、回転式ポンプは、インナーロータおよびアウターロータが回転することによって、外歯と内歯との間に形成された空隙部の容積が変化し、流体を吸入して吐出する。
インナーロータの回動規制壁部は、シャフトの回動規制面と保芯面との稜線から保芯面の外側に延びる。インナーロータは、逃がし壁部をさらに有する。逃がし壁部は、保芯面との間に軸方向に貫通する逃がし空間を有するように、回動規制壁部の端縁から保芯壁部に連続する。
ここで、「保芯面の外側に」とは、保芯面よりわずかでも外側であればよい。それは、回動規制面の延長線上であってもよいし、あるいは、中心軸から見て回動規制面の外方向に向かってもよい。いずれにせよ、保芯面の内側に干渉しないことが要件である。
逃がし壁部を有することにより、組み付け時に嵌合軸部と軸孔の隅Rとの干渉を回避できる。よって、嵌合軸部と軸孔とのはめあい精度を高精度に、かつ組み付け可能に製造できる。
また、逃がし壁部は、回動規制面と保芯面との稜線に対応する回動規制壁部の端縁から保芯面の外側へ延びて保芯壁部に連続する。すなわち、回動規制部は、回動規制面の両側の稜線間の全域にわたって嵌合する。これにより嵌合長が最大限に確保され、嵌合軸部と軸孔とのがたつきがほとんど無くなる。よって、ポンプ作動時の騒音および脈動を低減し、ポンプの耐久性を向上させることができる。
さらに、逃がし空間は、インナーロータの軸方向に貫通しているため、作動油が、逃がし空間を経由して流れ、シャフト軸受部の潤滑に使われる。したがって、シャフトの焼き付きが防止され、ポンプの耐久性が向上する。
請求項2〜4において、請求項1に記載の回転式ポンプにおけるシャフトの嵌合軸部の形状が限定して示される。さらに、その形状に応じて、嵌合軸部および軸孔の各部の名称が定義される。
請求項2の嵌合軸部は、円筒の一部が、直径を含む平面を残し、中心軸に平行な平面でカットされた形状である。平面が一つの場合を想定すると、いわゆる「Dカット」形状である。
この形状では、回動規制面は、中心軸に平行な平面を構成する平坦面である。保芯面は、平坦面によるカットによって残された円筒面である。回動規制壁部は、平坦面が嵌合する平坦壁部である。保芯壁部は、円筒面が嵌合する円筒壁部である。
「Dカット」形状は、円筒の一面のみをカットするため加工が容易である。
請求項3の嵌合軸部は、円筒の一部が、直径を含む平面を残し、中心軸に平行かつ対称な二つの平面でカットされた形状である。いわゆる「二面幅カット」形状であり、請求項2の下位概念である。
この形状では、平坦面は、中心軸に平行かつ対称な二つの平面を構成する一対の平行面である。円筒面は、一対の平行面によるカットによって残された一対の対円筒面である。平坦壁部は、一対の平行面が嵌合する一対の平行壁部である。円筒壁部は、一対の対円筒面が嵌合する一対の対円筒壁部である。
「二面幅カット」形状は、円筒の二面を平行にカットする。「Dカット」形状に比べて、円筒の両面が対称にカットされるため、荷重バランスがよく、より高トルクに耐えられる。また、センター振り分けで二面幅精度を出すことにより、「一対の平行面」は回動規制機能のみならず、保芯機能も兼ね備えることができる。
請求項4の嵌合軸部は、円筒の一部が、中心軸を残し、中心軸に平行かつ対称な二つの平面、及び、その二つの平面に直交し中心軸に対称な別の二つの平面でカットされた形状である。「四角形カット」ということにする。
この形状では、回動規制面は、中心軸に平行かつ対称な二つの平面を構成する一対の第1平行面である。保芯面は、別の二つの平面を構成する一対の第2平行面である。回動規制壁部は、一対の第1平行面が嵌合する一対の第1平行壁部である。保芯壁部は、一対の第2平行面が嵌合する一対の第2平行壁部である。
「四角形カット」形状は、長方形状のカットである。第1平行面、第2平行面いずれもセンター振り分けで二面幅精度を出すことにより、すべての面が回動規制機能と保芯機能も兼ね備えることができる。
請求項5〜7において、請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転式ポンプにおける逃がし壁部の形状が限定して示される。ここで、回動規制壁部と逃がし壁部との境界を第1連続部、保芯壁部と逃がし壁部との境界を第2連続部という。
請求項5の逃がし溝部では、第1連続部と第2連続部の少なくとも一方は、その連続部を挟む夾角が鈍角の直線である。
連続部を挟む夾角が鈍角であることにより、応力集中が比較的少なくなる。したがって、インナーロータの耐久強度が向上し、エッジの摩耗、欠落による異物の発生を防止できる。
請求項6の逃がし溝部では、第1連続部と第2連続部の少なくとも一方は曲面である。
請求項7の逃がし溝部では、その曲面は、中心軸に直交方向の断面が円弧である。
連続部が曲面であることにより、応力集中がほとんど生じない。したがって、インナーロータの耐久強度がさらに向上し、エッジの摩耗、欠落による異物の発生をさらに防止できる。
本発明の第1実施形態の回転式ポンプが適用される、自動変速装置の作動油供給システムの全体構成を示すブロック図である。 図1のシステムにおいて、本発明の第1実施形態の回転式ポンプが用いられる油圧回路を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態の回転式ポンプを示す、軸方向の断面図である。 図3のA−A断面図である。 本発明の第1実施形態の回転式ポンプのシャフトとインナーロータの軸嵌合部分を示す正面図である。 (a):本発明の第1実施形態の回転式ポンプの図5のP部拡大図である。 (b):本発明の第2実施形態の回転式ポンプの図5のP部拡大図である。 (a):本発明の第3実施形態の回転式ポンプの図5のP部拡大図である。 (b):本発明の第4実施形態の回転式ポンプの図5のP部拡大図である。 本発明の第5実施形態の回転式ポンプの軸嵌合部分を示す拡大図である。 (a):本発明の第6実施形態の回転式ポンプの軸嵌合部分の拡大図である。(b):本発明の第6実施形態の変形例の回転式ポンプの軸嵌合部分の拡大図である。 (a):比較例の回転式ポンプの、図6、図7に対応する拡大図である。 (b):別の比較例の回転式ポンプの、図6、図7に対応する拡大図である。 別の比較例の回転式ポンプの、図6、図7に対応する拡大図である。
(第1実施形態)
本発明の回転式ポンプの実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の第1実施形態による回転式ポンプは、自動変速装置に作動油を供給するオイルポンプに適用される。
図1に、本実施形態に係るシステムの全体構成を示す。
エンジン80は、車両の動力発生装置であり、図示しないクランク軸が左右の駆動輪81を連結するドライブシャフト82と機械的に連結されている。自動変速装置90は、クランク軸から駆動輪81へ動力を伝達する動力伝達系統に設けられている。自動変速装置90には、電動の回転式ポンプ1が設けられている。
バッテリ84は、電動の回転式ポンプ1、スタータ85、オルタネータ86、および電装品87等と接続されている。スタータ85は、エンジン80のクランク軸に初期回転を付与する。オルタネータ86は、エンジン80のクランク軸と機械的に接続され、伝達された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。変換された電気エネルギーは、バッテリ84に充電される。電装品87は、空調装置、ヘッドライト、燃料噴射装置等から構成される。ECU89は、周知のマイクロコンピュータを主体に構成される。ECU89は、車両の停止時において、エンジン80を自動的に停止させる、いわゆるアイドルストップ制御や、アイドルストップ状態からエンジン80を自動的に始動させる自動始動制御を行う。また、回転式ポンプ1への通電制御等を行う。なお、図1において、回転式ポンプ1への制御線以外は、煩雑になることを避けるため図示を省略した。
図2に、自動変速装置90の油圧回路の構成を示す。自動変速装置90は、電動の回転式ポンプ1、機械式油圧ポンプ91、コントロールバルブ92、発進クラッチ93を含む複数の摩擦係合要素、逆止弁94等を備えている。
機械式油圧ポンプ91は、エンジン80によって駆動され、オイルパン98に貯留されたオイルを、ストレーナ99を通して吸入し、油圧通路97およびコントロールバルブ92を経由して、複数の摩擦係合要素に供給する。
電動の回転式ポンプ1は、機械式油圧ポンプ91と並列に、バイパス通路96に設けられる。回転式ポンプ1は、ポンプ部2とモータ部3を有している。ポンプ部2とモータ部3とはシャフト10によって接続されている。モータ部3は、ドライバ4によって駆動制御される。
バイパス通路96において、回転式ポンプ1の下流側に逆止弁94が設けられる。したがって、エンジン80作動中、機械式油圧ポンプ91が吐出した作動油が回転式ポンプ1側に逆流することが防止される。なお、逆止弁94は、回転式ポンプ1の吐出圧が機械式油圧ポンプ91の吐出圧以上になったときに開弁する。
以上の構成により、本形態は、車両の停止時にエンジン80を自動的に停止させるアイドルストップ制御において次のように用いられる。
エンジン80が停止すると、エンジン80によって駆動される機械式油圧ポンプ91が停止する。機械式油圧ポンプ91が停止すると摩擦係合要素にオイルを供給することができなくなる一方、その間も摩擦係合要素からはオイルが排出されるため、オイル量が不足し、油圧が低下する。その後、発進クラッチ93の油圧が低下した状態からエンジン80を再始動すると、変速機ショックが発生する。
そこで、エンジン80停止時、すなわち機械式油圧ポンプ91の停止時に、電動の回転式ポンプ1を駆動し、バイパス経路96からコントロールバルブ92を経由して発進クラッチ93へオイルを補給し、発進クラッチ93の油圧を維持することによって、再始動時の変速機ショックを低減することができる。
次に、回転式ポンプ1の詳細を図3、4に基づいて説明する。図3は、図4のB−B断面図であり、図4は、図3のA−A断面図である。
回転式ポンプ1のポンプ部2は、内接ギア式の回転式ポンプであって、ハウジング5、インナーロータ20、アウターロータ30等から構成される。
ハウジング5は、第1ハウジング40および第2ハウジング50から構成される。
第1ハウジング40には、吸入口43および吐出口44が形成されている。吸入口43は図3における紙面手前側に、吐出口44は図3における紙面奥側に形成されている。
第1ハウジング40の端面41には、シャフト10の先端部19を逃がし、第1ハウジング40との接触を避けるようにするための凹部42が形成されている。
第2ハウジング50は、略円柱状に形成される。第2ハウジング50の軸方向におけるポンプ部2側の端部には大径部51が形成され、モータ部3側の端部には円筒形状の筒部52が形成される。大径部51の内側には、インナーロータ20およびアウターロータ30を収容するためのポンプ室56が、中心軸と偏芯して設けられる。
筒部52のモータ部3側の端部には、中心軸と同軸にベアリング室54が形成され、その奥にオイルシール室53が形成される。
ベアリング室54には、ラジアル型のボールベアリング34が内挿される。ボールベアリング34の外輪はベアリング室54の内径に圧入され、ボールベアリング34の内輪にはシャフト10の本体部17が圧入される。これにより、シャフト10は、筒部52の中心軸上に軸受けされて回転可能となる。
オイルシール室53にはオイルシール33が挿入され、ポンプ室56側からベアリング室54側へのオイル漏れをシールしている。
オイルシール室53の奥には、ポンプ室56に貫通し、内径がシャフト10の本体部17の外径よりわずかに大きい軸受孔55が形成される。軸受孔55は、シャフト10を回転可能に支持する。これにより、シャフト10は、ボールベアリング34および軸受孔55の2箇所で軸受けされて、芯振れがほとんどなく回転することができる。
軸受孔55の内周とシャフト10の本体部17の外周との間の隙間には、後述する逃がし空間29を経由してオイルが流れ込むことにより、シャフト10の回転の摺動抵抗が低減し、焼き付きが防止される。
第2ハウジング50の端面59にはOリング溝57が形成される。Oリング溝57にOリング37が嵌め込まれ、第1ハウジング40が第2ハウジング50を挟んでカバー39のインサートナットとねじ36で締結されることによって、端面41と端面59の合わせ面から外部へのオイル漏れをシールしている。
第2ハウジング50の大径部51の外周にはOリング溝58が形成され、そこにOリング38が嵌め込まれる。大径部51には、モータ部3側からカバー39が被せられる。Oリング38によって、大径部51とカバー39との間の気密性が確保される。カバー39はモータ部3を収容し、第2ハウジング50およびカバー39はモータ部のハウジングを構成する。
モータ部3は、ステータ70およびロータ60等から構成されている。
ステータ70は、磁性材部71およびインシュレータ73を有する。磁性材部71は、磁性材料の薄板を積層されて形成されている。非磁性材料で形成されるインシュレータ73は、磁性材部71の軸方向における外側に設けられる。インシュレータ73には巻線が巻回される。この巻線への通電により、ステータ70の磁性材部71に磁界が発生する。
ロータ60は、有底円筒状に形成され、ステータ70の径方向内側に回転可能に設けられる。ロータ60は、底部61、及び、底部61の外周に設けられる側壁部64を有している。底部61の中心軸上には孔62が形成される。側壁部64の径方向外側の表面には、周方向に6枚のマグネット65が貼付されている。
ロータ60の軸方向長さは、ステータ70の磁性材部71の軸方向長さと略一致している。また、軸受部であるボールベアリング34の軸方向における中心と、磁性材部71の軸方向における中心とは略一致している。そのため、シャフト10は磁界の略中心で軸受けされて効率的に回転し、芯振れが抑制される。
ロータ60の内壁67により形成される収容空間68には、第2ハウジング50の筒部52の先端が収容される。内壁67と筒部52とは、接触しないよう、間に隙間が設けられる。
シャフト10は略円筒状であり、軸方向における一方の端部である嵌合軸部12がインナーロータ20の軸孔22に同軸に嵌合し、他方の端部であるロータ圧入部18がロータ60の孔62に同軸に圧入される。嵌合軸部12は、シャフト10の一方の端部の所定長さ範囲に設けられ、軸孔22に嵌合されて、シャフト10とインナーロータ20との相対回転が規制される。これにより、ロータ60、シャフト10、インナーロータ20は一体となって回転する。なお、嵌合軸部12および軸孔22の形状の詳細については後で詳しく説明する。
インナーロータ20とアウターロータ30とは、例えば鉄系の焼結金属等の耐摩耗性に優れる材料により形成され、第2ハウジング50のポンプ室56と第1ハウジング40とにより形成される空間に回転可能に収容される。
インナーロータ20の中心軸上に軸孔22が形成される。軸孔22にはシャフト10の嵌合軸部12が嵌合し、シャフト10とインナーロータ20とが一体となって回転する。
インナーロータ20の外周には、7つの外歯21が形成される。
アウターロータ30は、その回転中心がインナーロータ20の回転中心と偏心して、ポンプ室56に収容される。アウターロータ30の内周には、インナーロータ20の外歯21と噛み合う8つの内歯31が形成される。アウターロータ30とインナーロータ20との間には、空隙部48が形成される。
なお、インナーロータ20とアウターロータ30の歯数は、本実施形態の7つと8つに限定されず、必要とされる吐出量等に応じて適宜変更してもよい。その場合、アウターロータ30の内歯31の数は、インナーロータ20の外歯21の数より1つ多い数とすればよい。
第1ハウジング40と第2ハウジング50とに跨って、ポンプ室56の両側に吸入側オイル室45および吐出側オイル室46が形成される。吸入側オイル室45は吸入口43に、吐出側オイル室46は吐出口44と連通する。また、空隙部48の一部は吸入側オイル室45に、他の一部は吐出側オイル室46に連通する。空隙部48の位置は、インナーロータ20とアウターロータ30との回転に伴って移動する。
ここで、回転式ポンプ1の作動について説明する。
ステータ70のインシュレータ73に巻回された巻線に通電されると、ステータ70の磁性材部71に磁界が発生する。発生した磁界により、ロータ60、シャフト10、及び、インナーロータ20が一体となって図4に示す時計回り方向に回転する。また、インナーロータ20の回転に伴って、アウターロータ30が回転する。インナーロータ20およびアウターロータ30が回転すると、外歯21と内歯31の噛み合い量が連続的に変化し、空隙部48の容積が連続的に変化する。これにより、空隙部48の容積が増加する領域へ吸入側オイル室45、吸入口43を経由してオイルが吸入され、空隙部48の容積が減少する領域から吐出側オイル室46、吐出口44を経由してオイルが吐出される。
次に、本発明の特徴部分である、シャフト10とインナーロータ20との軸嵌合部分について説明する。
図5に示すように、シャフト10の嵌合軸部12はインナーロータ20の軸孔22に嵌合している。本実施形態では、嵌合軸部12は「二面幅カット」されている。すなわち、嵌合軸部12は、円筒の一部が、直径を含む平面を残し、中心軸に平行かつ対称な二つの平面でカットされた形状であり、一対の平行面132、132および一対の対円筒面142、142を有する。それに対応する軸孔22は、一対の平行壁部232、232および一対の対円筒壁部242、242によって形成される。
一対の平行面132、132は、一対の平行壁部232、232に嵌合し、インナーロータ20に対するシャフト10の相対回動を規制する。また、一対の対円筒面142、142は、一対の対円筒壁部242、242に嵌合し、シャフト10をインナーロータ20と同軸に保芯する。平行面132、132と対円筒面142、142との交線は、4箇所の隅部に稜線15をなす。
ここで、製造上、シャフト10の先端に嵌合軸部12を形成することは比較的容易である。しかし一方、インナーロータ20に軸孔22を形成するにあたり、孔加工において、隅部に「隅R」が残らないようエッジ形状に形成すること、製造業界でいう「ピン角」に形成することは、一般に容易ではない。
例えば切削加工では刃物の半径Rが必ず残るので、隅Rを無くすことは不可能である。放電加工では、電極をピン角で作ることにより、かなりピン角に近い孔加工が可能だが、厳密には電極の角から放電ギャップ分のRが残る。また電極の摩耗により仕上り寸法が徐々に変化する。またワイヤーカットでもかなりピン角に近い孔加工が可能だが、やはり、ワイヤーの線径Rと放電ギャップ分の影響が残る。あるいは、インナーロータ20が金属粉末による焼結で製造される場合には、成形金型の精度、焼結および整形工程での特性による仕上り限界がある。このように、一般的な製造方法では、何らかの「隅R」が残ることは避けられない。
そのため、平行壁部232、232と平行面132、132とのはめあい精度、及び、対円筒壁部242、242と対円筒面142、142とのはめあい精度を、がたつきがほとんど無い精度、具体的には、JISに規定される「H7−g6」相当の高精度に設定した場合、嵌合軸部12の稜線15が軸孔22の隅Rと干渉し、組み付け不能となる。
そこで本発明の第1実施形態の回転式ポンプ1は、インナーロータ20の軸孔22の隅部において、平行壁部232の端縁から円筒壁部242に連続する逃がし壁部25をさらに有する。逃がし壁部25は、嵌合軸部12の対円筒面142との間に、インナーロータ20の軸方向に貫通する逃がし空間29を形成する。逃がし空間29によって、軸孔22の隅部には、嵌合軸部12と干渉する隅Rが無くなる。
したがって、嵌合軸部12と軸孔22とのはめあい精度を高精度に製造し、かつ、嵌合軸部12と隅Rとの干渉を回避して、組み付けを可能とすることができる。
次に、逃がし空間29の具体的な形状例を図5のP部拡大図に基づいて説明する。P部は、4箇所の隅部を代表するものである。図6、図7に示す第1〜第4実施形態は、嵌合軸部12が「二面幅カット」の場合の実施形態である。隅部の2点鎖線は、逃がし壁部25壁部を設けない場合に隅部に残る「隅R」を示している。
なお、いずれの実施形態でも、平行壁部232と平行面132、対円筒壁部242と対円筒面142とのはめあい精度は、「H7−g6」相当に高精度に加工されている。しかも、一対の平行面132、132、一対の平行壁部232、232については、センター振り分けで二面幅精度を出すことにより、回動規制機能のみならず、保芯機能も兼ね備えることができる。
図6(a)は、第1実施形態の逃がし空間29を示す。平行壁部232は平行面132の端の稜線15までの全面、すなわち最大嵌合長Lに接している。平行壁部232は、さらに稜線15から対円筒面242の外側に延びている。平行壁部232の端縁の先の対円筒壁部242の隅に、対円筒壁部242へ「食い込む」ように、逃がし壁部25が設けられる。逃がし壁部25の両隅は隅R形状をなす。
平行壁部232と逃がし壁部25との第1連続部26はエッジなく連続している。幾何学的に言えば、曲率が連続的に変化している。また、第1連続部26で壁側から見た夾角αは180°とみなされる。
他方、対円筒壁部242と逃がし壁部25との第2連続部27にはエッジが形成されている。つまり、曲率が不連続に変化している。また、第2連続部27で壁側から見た夾角βは約70°の鋭角である。
このように、第1実施形態では、軸孔22の隅部に逃がし空間29が形成されることにより、嵌合軸部12は軸孔22に組み付け可能である。
また、嵌合軸部12は、平行壁部232と平行面132の嵌合しうる最大限の長さが確保されて軸孔22に嵌合する。「平行壁部232と平行面132の嵌合しうる最大限の長さ」とは平行面132の両端の稜線15間の距離であり、「最大嵌合長L」という。
これにより、嵌合軸部と軸孔とのがたつきが少なくなる。よって、ポンプ作動時の騒音および脈動を低減させることができる。また、シャフト10、インナーロータ20の摩耗が抑えられ、ポンプの耐久性が向上する。
さらに、逃がし空間29は、インナーロータ20の軸方向に貫通しているため、第1ハウジング40の端面41側のオイルが、逃がし空間29を経由してポンプ室56の奥の軸受孔55へ流れ込み、シャフト10の本体部17の外周と軸受孔55との内周の間の潤滑に使われる。よって、シャフト10の焼き付きが防止され、ポンプの耐久性が向上する。
なお、オイルは、軸受孔55の先に設けられるオイルシール33によってシールされるため、モータ部3側へのオイル漏れが防止される。
ところで、第1実施形態では、第2連続部27は、その連続部を挟む夾角が鋭角の直線であり、エッジができる。そして、その夾角が鋭角であるため、応力集中が生じる。したがって、インナーロータ20の耐久強度の点が不利であり、エッジの摩耗、欠落による異物の発生の可能性が想定される。
(第2実施形態)
図6(b)は、第2実施形態の逃がし空間29を示す。平行壁部232は最大嵌合長Lに接し、さらに稜線15の外側に延びている。逃がし壁部25は、第1実施形態に対し、図の下方向の対円筒壁部242につながるように設けられる。
第1連続部26は第1実施形態と同様である。
第2連続部27にはエッジが形成されており、曲率が不連続に変化している点では第1実施形態と類似する。ただし、第1実施形態と異なり、第2連続部27での壁側から見た夾角βは約150°の鈍角である。
第2実施形態では、第2連続部27は、その連続部を挟む夾角が鈍角の直線であり、エッジができる。しかし、その夾角が鈍角であるため、応力集中が比較的少ない。したがって、インナーロータ20の耐久強度が向上し、エッジの摩耗、欠落による異物の発生を防止できる。ここで、本実施形態の第2連続部27と同様に、第1連続部26を挟む夾角が鈍角の直線であってもよい。
(第3実施形態)
図7(a)は、第3実施形態の逃がし空間29を示す。平行壁部232は最大嵌合長Lに接し、さらに稜線15の外側に延びている。平行壁部232の端縁の先の対円筒壁部242の隅に、対円筒壁部242へ「食い込む」ように、逃がし壁部25が設けられる。逃がし壁部25は、断面が円弧の曲面で形成される。
第1連続部26は第1実施形態と同様である。
第2連続部27は、断面が円弧の曲面で形成され、逃がし壁部25と対円筒壁部242とをつなぐ。曲率は連続的に変化する。
(第4実施形態)
図7(b)は、第4実施形態の逃がし空間29を示す。平行壁部232は最大嵌合長Lに接し、さらに稜線15の外側に延びている。平行壁部232の端縁の先の対円筒壁部242の隅に、対円筒壁部242へも平行壁部232へも「食い込む」ように、逃がし壁部25が設けられる。逃がし壁部25は、断面が円弧の曲面で形成される。
第2連続部27は第3実施形態と同様である。
第1連続部26もまた、断面が円弧の曲面で形成され、逃がし壁部25と平行壁部232とをつなぐ。曲率は連続的に変化する。
第3、第4実施形態では、第1連続部26または第2連続部27の少なくとも一方は、曲面である。エッジがないため、応力集中がほとんど生じない。したがって、インナーロータ20の耐久強度がさらに向上し、エッジの摩耗、欠落による異物の発生をさらに防止できる。
さらに曲面が円弧であるので、一般に製造上都合がよい。例えばワイヤーカット加工の場合はプログラムが簡単である。また、汎用的な検査具を使用できる。
(比較例)
以上のように、第1〜第4実施形態ではいずれも、平行壁部232が最大嵌合長Lに接している。これに対し、平行壁部232が最大嵌合長Lに接しない例を比較例として説明する。
図10(a)に示す比較例では、軸孔22の隅R102との干渉を避け、組付け可能とするため嵌合軸部12の隅部に面取101が設けられる。この場合、最大嵌合長Lに対し非嵌合長が片側につきΔL、両側で2ΔL生じ、シャフト10のがたつき要因となる。
図10(b)に示す比較例では、軸孔22の隅に逃がし孔103が、例えば切削加工により設けられる。この場合も、最大嵌合長Lに対し非嵌合長が片側につきΔL、両側で2ΔL生じ、シャフト10のがたつき要因となる。
図11に示す別の比較例では、軸孔22の隅R102との干渉を避けるために必要十分な隙間が嵌合軸部12の周囲に設けられる。すなわち、嵌合軸部12は軸孔22より一回り小さく作られる。この場合、後加工は不要である。しかし、回動規制機能、保芯機能のいずれも不充分であり、シャフト10のがたつきはさらに大きくなる。
(第5実施形態)
図8に、嵌合軸部121が「Dカット」の場合の第5実施形態を示す。
嵌合軸部121は、円筒の一部が、直径を含む平面を残し、中心軸に平行な一つの平面でカットされた断面D字状の形状であり、平坦面131および円筒面141を有する。それに対応する軸孔221は、平坦壁部231および円筒壁部241によって形成される。
「二面幅カット」では隅部が4箇所に有るのに対し、「Dカット」では隅部が2箇所に有り、逃がし空間29は、「二面幅カット」の第1〜第4実施形態に準じて設けられる。図8には、第3実施形態と同様の形状の逃がし空間29が例示されている。
(第6実施形態)
図9(a)に、嵌合軸部123が「四角形カット」の場合の第6実施形態を示す。
嵌合軸部123は、円筒の一部が、中心軸を残し、中心軸に平行かつ対称な二つの平面、及び、その二つの平面に直交し中心軸に対称な別の二つの平面でカットされた形状であり、一対の第1平行面133、133および一対の第2平行面143、143を有する。それに対応する軸孔223は、一対の第1平行壁部233、233および一対の第2平行壁部243、243によって形成される。
「四角形カット」では隅部が4箇所に有り、逃がし空間29は、「二面幅カット」の第1〜第4実施形態に準じて設けられる。図9には、第3実施形態と同様の形状の逃がし空間29が例示されている。
(第6実施形態の変形例)
図9(b)に第6実施形態の変形例を示す。この変形例では、4箇所の逃がし空間29は、隅部にて、回転方向のいずれも前方、またはいずれも後方に設けられる。この場合、二対の平行面において、いずれの面も回動規制機能と保芯機能を兼ね備える。すなわち、第1平行面133と第2平行面143、及び、第1平行壁部233と第2平行壁部243は区別できない。図中の符号は、平行面133(143)、平行壁部233(243)と示した。
第5、第6実施形態の場合も、第1実施形態同様、嵌合軸部12と軸孔22とが組み付け可能で、がたつきがほとんど無く、作動時の騒音および振動を低減し、ポンプの耐久性を向上させるという効果を奏する。また、逃がし空間29を経由してオイルが軸受孔55側へ流れ込み、潤滑に使われることにより、シャフト10の焼き付きが防止され、ポンプの耐久性を向上させるという効果を奏する。
さらに逃がし空間29の形状が第2〜第4実施形態の形状の場合には、応力集中が少ないことにより、インナーロータ20の耐久強度が向上し、エッジの摩耗、欠落による異物の発生を防止できるという効果を奏する。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、電動モータによって駆動される回転式ポンプを示した。しかし、本発明は、電動ポンプに限定されず、エンジン、油圧、エア圧その他のエネルギーによって駆動される回転式ポンプにも適用できる。
また上記実施形態では、回転式ポンプは、オイルを圧送するオイルポンプであった。しかし、ウォーターポンプ等、オイル以外の流体を圧送するポンプであってもよい。
また上記実施形態では、電動の回転式ポンプを車両の自動変速装置に用いた。しかし、他の分野の回転式ポンプに適用することも、もちろん可能である。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1:回転式ポンプ、2:ポンプ部、3:モータ部、4:ドライバ、5:ハウジング、
10:シャフト、12、121、123:嵌合軸部、13:回動規制面、131:平坦面、132:平行面、133:第1平行面、14:保芯面、141:円筒面、142:対円筒面、143:第2平行面、15:稜線、17:本体部、18:ロータ圧入部、19:先端部、20:インナーロータ、21:外歯、22、221、223:軸孔、23:回動規制壁部、231:平坦壁部、232:平行壁部、233:第1平行壁部、24:保芯壁部、241:円筒壁部、242:対円筒壁部、243:第2平行壁部、25:逃がし壁部、26:第1連続部、27:第2連続部、29:逃がし空間、30:アウターロータ、31:内歯、33:オイルシール、34:ボールベアリング、36:ねじ、37、38:Oリング、39:カバー、40:第1ハウジング、41:端面、42:凹部、43:吸入口、44:吐出口、45:吸入側オイル室、46:吐出側オイル室、48:空隙部、50:第2ハウジング、51:大径部、52:筒部、53:オイルシール室、54:ベアリング室、55:軸受孔、56:ポンプ室、57、58:Oリング溝、59:端面、60:ロータ、62:孔、65:マグネット、70:ステータ、71:磁性材部、73:インシュレータ、80:エンジン、81:駆動輪、82:ドライブシャフト、84:バッテリ、85:スタータ、86:オルタネータ、87:電装品、89:ECU、90:自動変速装置、91:機械式油圧ポンプ、92:コントロールバルブ、93:発進用クラッチ、94:逆止弁、96:バイパス通路、97:油圧通路、L:最大嵌合長、α、β:夾角

Claims (7)

  1. 相対回動が規制される回動規制面と、前記回動規制面に隣接して形成され、中心軸が位置決めされて保持される保芯面とを有する嵌合軸部を備えるシャフトと、
    外周側に外歯が形成され、前記回動規制面が当接し前記シャフトの相対回動を規制する回動規制壁部と、前記保芯面が嵌合し前記シャフトを同軸に保持する保芯壁部とによって形成される軸孔を有し、前記嵌合軸部が前記軸孔に嵌合することにより前記シャフトと同軸に回転するインナーロータと、
    前記外歯に噛み合わされる内歯が内周側に形成され、前記インナーロータと偏芯して配置されるアウターロータと、
    前記インナーロータおよびアウターロータを回転可能に収容するハウジングとを備え、
    前記インナーロータおよびアウターロータが回転することによって、前記外歯と前記内歯との間に形成された空隙部の容積が変化し、流体を吸入して吐出する回転式ポンプであって、
    前記インナーロータは、
    前記保芯面との間に軸方向に貫通する逃がし空間を有するように、前記回動規制面と前記保芯面との稜線から前記保芯面の外側に延びる前記回動規制壁部の端縁から、前記保芯壁部に連続する逃がし壁部をさらに有することを特徴とする回転式ポンプ。
  2. 前記嵌合軸部は、円筒の一部が、直径を含む平面を残し、中心軸に平行な平面でカットされた形状であり、
    前記回動規制面は、前記中心軸に平行な平面を構成する平坦面であり、
    前記保芯面は、前記平坦面によるカットによって残された円筒面であり、
    前記回動規制壁部は、前記平坦面が嵌合する平坦壁部であり、
    前記保芯壁部は、前記円筒面が嵌合する円筒壁部であることを特徴とする請求項1に記載の回転式ポンプ。
  3. 前記嵌合軸部は、円筒の一部が、直径を含む平面を残し、中心軸に平行かつ対称な二つの平面でカットされた形状であり、
    前記平坦面は、前記中心軸に平行かつ対称な二つの平面を構成する一対の平行面であり、
    前記円筒面は、前記一対の平行面によるカットによって残された一対の対円筒面であり、
    前記平坦壁部は、前記一対の平行面が嵌合する一対の平行壁部であり、
    前記円筒壁部は、前記一対の対円筒面が嵌合する一対の対円筒壁部であることを特徴とする請求項2に記載の回転式ポンプ。
  4. 前記嵌合軸部は、円筒の一部が、中心軸を残し、中心軸に平行かつ対称な二つの平面、及び、その二つの平面に直交し中心軸に対称な別の二つの平面でカットされた形状であり、
    前記回動規制面は、前記中心軸に平行かつ対称な二つの平面を構成する一対の第1平行面であり、
    前記保芯面は、前記別の二つの平面を構成する一対の第2平行面であり、
    前記回動規制壁部は、前記一対の第1平行面が嵌合する一対の第1平行壁部であり、
    前記保芯壁部は、前記一対の第2平行面が嵌合する一対の第2平行壁部であることを特徴とする請求項1に記載の回転式ポンプ。
  5. 前記回動規制壁部と前記逃がし壁部との第1連続部、及び、前記保芯壁部と前記逃がし壁部との第2連続部の少なくとも一方は、その連続部を挟む夾角が鈍角の直線であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転式ポンプ。
  6. 前記回動規制壁部と前記逃がし壁部との第1連続部、及び、前記保芯壁部と前記逃がし壁部との第2連続部の少なくとも一方は、曲面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転式ポンプ。
  7. 前記曲面は、中心軸に直交方向の断面が円弧であることを特徴とする請求項6に記載の回転式ポンプ。
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