JP2011117341A - 内燃機関装置、それを備えた車両および内燃機関装置の制御方法 - Google Patents

内燃機関装置、それを備えた車両および内燃機関装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つから排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱する空燃比インバランスの発生に起因したエミッションの悪化を抑制する。
【解決手段】空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、触媒後空燃比AFrと目標空燃比AFtagとの差である触媒後空燃比差ΔAFrに基づいて燃焼室23への燃料噴射量に対する補正量であるサブ空燃比補正量qrが値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲内に収まるように設定され(S300,S320)、空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、サブ空燃比補正量qrが値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲外の値となることを許容されながら触媒後空燃比差学習値ΔAFrgに基づいて設定される(S330,S320)。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関装置、それを備えた車両および内燃機関装置の制御方法に関する。
従来、水素を浄化可能な触媒要素の上下流側にそれぞれ第1の空燃比センサと第2の空燃比センサとを有し、第1の空燃比センサの出力に基づいて主空燃比制御を実行すると共に第2の空燃比センサの出力に基づいて補助空燃比制御を実行する内燃機関装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この内燃機関装置では、補助空燃比制御のための制御量ΔVrgが所定速度で更新されると共に、当該制御量ΔVrgが所定の異常判定値ΔVrgsに達したときに複数の気筒間における空燃比のばらつき(空燃比インバランス)が発生したと判断される。そして、当該空燃比のばらつきが発生したと判断されたときには、制御量ΔVrgのガード範囲が異常判定値ΔVrgsを含むように拡大されると共に、制御量ΔVrgの更新速度が増加される。これにより、上記ガード範囲と、制御量ΔVrgの比較対象である異常判定値ΔVrgsとが干渉してしまって制御量ΔVrgが異常判定値ΔVrgsに到達できなくなってしまうのを抑制すると共に、空燃比のばらつきが発生しているか否かを判定するのに要する時間が長くなるのを抑制することができる。
特開2009−74388号公報
しかしながら、上記従来の内燃機関装置は、空燃比のばらつきが発生したと一旦判断されたときに、あくまで制御量ΔVrgと異常判定値ΔVrgsとの比較により複数の気筒間における空燃比のばらつきが発生したか否かを判定可能とするために制御量ΔVrgのガード範囲を異常判定値ΔVrgsを含むように拡大するものである。このため、空燃比のばらつきが発生したと判断されたときに異常判定値ΔVrgsを含むように拡大されたガード範囲内で制御量ΔVrgを設定して燃料噴射量を調整しても、拡大されたガード範囲が空燃比のばらつき発生時におけるエミッションの悪化を抑制し得るものになっているとは限らないことから、却ってエミッションの悪化を招くおそれもある。
そこで、本発明による内燃機関装置、それを備えた車両および内燃機関装置の制御方法は、複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱した状態である空燃比インバランスの発生に起因したエミッションの悪化を抑制することを主目的とする。
本発明による内燃機関装置、それを備えた車両および内燃機関装置の制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による内燃機関装置は、
複数の燃焼室を有する内燃機関と、前記複数の燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む浄化装置と、該浄化装置の上流側における前記排ガスの空燃比である第1空燃比を取得する第1空燃比取得手段と、該浄化装置の下流側における前記排ガスの空燃比である第2空燃比を取得する第2空燃比取得手段とを備える内燃機関装置であって、
前記第1空燃比取得手段により取得された第1空燃比と所定の目標空燃比との差である第1空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第1補正量を設定する第1補正量設定手段と、
前記第1空燃比差、前記内燃機関の回転数の所定時間内における変動量あるいは前記内燃機関の出力軸が所定角度だけ回転するのに要する時間に基づいて前記複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱した状態である空燃比インバランスの発生の有無を判定する空燃比インバランス判定手段と、
前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、前記第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と前記目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を所定のガード範囲内に収まるように設定し、前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、前記第2補正量が前記ガード範囲外の値となることを許容しながら前記第2空燃比差に基づいて該第2補正量を設定する第2補正量設定手段と、
前記第1および第2補正量に基づいて前記燃料供給量の指令値を設定する指令燃料供給量設定手段と、
を備えるものである。
この内燃機関装置では、第1空燃比取得手段により取得された第1空燃比と目標空燃比との差である第1空燃比差に基づいて燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第1補正量が設定されると共に、第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量が設定され、第1および第2補正量に基づいて燃焼室への燃料供給量の指令値が設定される。更に、この内燃機関装置では、第1空燃比差、内燃機関の回転数の所定時間内における変動量あるいは内燃機関の出力軸が所定角度だけ回転するのに要する時間に基づいて空燃比インバランスの発生の有無が判定される。そして、空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量が所定のガード範囲内に収まるように設定され、空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、第2補正量が上記ガード範囲外の値となることを許容しながら第2空燃比差に基づいて当該第2補正量を設定する。このように、第1空燃比差、内燃機関の回転数の所定時間内における変動量である回転変動量あるいは内燃機関の出力軸が所定角度だけ回転するのに要する時間に基づいて空燃比インバランスの発生の有無を判定すれば、空燃比インバランスの発生の有無を判定可能とするという観点から第2補正量を設定するためのガード範囲を設定する必要がなくなる。また、空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、第2補正量がガード範囲外の値となることを許容しながら第2空燃比差に基づいて当該第2補正量を設定することにより、空燃比インバランスが発生していないことを前提としたガード範囲により制限されることなく、空燃比インバランスが発生した状態でエミッションを悪化させないように第2補正量をより適正に設定することが可能となる。従って、この内燃機関装置では、空燃比インバランスの発生に起因したエミッションの悪化を良好に抑制することが可能となる。なお、目標空燃比は、一定値であってもよく、変動値であってもよい。
また、前記第2補正量設定手段は、前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、前記ガード範囲よりも広い第2のガード範囲を設定し、前記第2補正量を前記第2のガード範囲内に収まるように設定するものであってもよい。これにより、第2のガード範囲により第2補正量が必要以上に大きくなったり小さくなったりすることを抑制して、第2補正量の急増または急減によりエミッションを却って悪化させてしまうのを抑制することができる。
更に、前記空燃比インバランス判定手段は、前記第1空燃比差、前記変動量あるいは前記時間が所定の正常範囲外の値となるときに前記空燃比インバランスが発生していると判断するものであってもよく、前記第2補正量設定手段は、前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、前記第2のガード範囲を前記第1空燃比差、前記変動量あるいは前記時間に応じて拡大するものであってもよい。これにより、空燃比インバランスが発生した状態でエミッションを悪化させないように第2のガード範囲をより適正に拡大することが可能となる。
本発明による車両は、上記何れかの内燃機関装置と、前記内燃機関の出力軸に連結された駆動軸と、該駆動軸に連結された駆動輪とを備えるものである。かかる車両は、内燃機関装置のみを走行用動力の発生源として備える車両であってもよく、内燃機関装置と電動機とを走行用動力の発生源として備えるハイブリッド車両であってもよい。
本発明による内燃機関装置の制御方法は、
複数の燃焼室を有する内燃機関と、前記複数の燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む浄化装置と、該浄化装置の上流側における前記排ガスの空燃比である第1空燃比を取得する第1空燃比取得手段と、該浄化装置の下流側における前記排ガスの空燃比である第2空燃比を取得する第2空燃比取得手段と、前記第1空燃比取得手段により取得された第1空燃比と所定の目標空燃比との差である第1空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第1補正量を設定する第1補正量設定手段と、前記第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と前記目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を設定する第2補正量設定手段と、前記第1および第2補正量に基づいて前記燃料供給量の指令値を設定する指令燃料供給量設定手段とを備える内燃機関装置の制御方法であって、
前記第1空燃比差または前記内燃機関の回転数の所定時間内における変動量に基づいて前記複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱した状態である空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、前記第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と前記目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を所定のガード範囲内に収まるように設定し、前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、前記第2補正量が前記ガード範囲外の値となることを許容しながら前記第2空燃比差に基づいて該第2補正量を設定する、
ものである。
この方法によれば、空燃比インバランスの発生に起因したエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
本発明の実施例に係る内燃機関装置20の概略構成図である。 燃料噴射量設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 主空燃比補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 サブ空燃比補正量設定ルーチンの一例を示すフローチャートである サブ空燃比補正量設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る内燃機関装置20の概略構成図である。同図に示す内燃機関装置20は、エンジンと電動機とを走行用動力の発生源として備えるハイブリッド車両やエンジンのみを走行用動力の発生源として備える車両に搭載されるものであり、内燃機関として構成されたエンジン22を含む。エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料と空気との混合気を複数(実施例では4個)の燃焼室23内で爆発燃焼させ、混合気の爆発燃焼に伴う図示しないピストンの往復運動を図示しないクランクシャフトの回転運動へと変換することにより動力を出力する。
エンジン22では、図1からわかるように、エアクリーナ24により清浄された空気がスロットルバルブ25を介して吸気管(吸気マニホールド)26内に取り入れられ、吸入空気には燃料噴射弁27からガソリン等の燃料が噴射される。こうして得られる空気と燃料との混合気は、例えば可変バルブタイミング機構である図示しない動弁機構により駆動される図示しない吸気バルブを介して各燃焼室23に吸入されると共に点火プラグ28からの電気火花によって爆発燃焼させられる。エンジン22からの排ガスは、図示しない排気バルブや排気管(排気マニホールド)29を介して一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)といった有害成分を浄化する排ガス浄化触媒(三元触媒)30cを含む浄化装置30へと送出され、浄化装置30にて浄化された後、外部へと排出される。
上述のように構成されるエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)70により制御される。エンジンECU70は、図1に示すように、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に各種処理プログラムを記憶するROM74、データを一時的に記憶するRAM76、計時指令に応じて計時処理を実行するタイマ78、図示しない入出力ポートおよび通信ポート等を含む。そして、エンジンECU70には、エンジン22の状態等を検出する各種センサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力される。例えば、エンジンECU70には、クランクシャフトの回転位置を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する図示しない水温センサからの冷却水温度、燃焼室23内の圧力を検出する筒内圧センサからの筒内圧力、吸気バルブや排気バルブを駆動する動弁機構に含まれるカムシャフト(何れも図示省略)の回転位置を検出する図示しないカムポジションセンサからのカムポジション、スロットルバルブ25の弁体位置を検出する図示しないスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジション、エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出するエアフローメータ81からの吸入空気量Ga、吸気管26内の圧力(負圧)を検出する吸気圧センサ82からの吸気圧、排気管29の浄化装置30の上流側に配置された触媒前空燃比センサ83からの触媒前空燃比AFf、排気管29の浄化装置30の下流側に配置された触媒後空燃比センサ84からの触媒後空燃比AFr等が入力ポートを介して入力される。ここで、浄化装置30の上流側に配置される触媒前空燃比センサ83は、いわゆる広域空燃比センサとして構成されており、浄化装置30の上流側における排ガスの比較的広範囲にわたる空燃比を連続的に検出すると共に検出した空燃比(それに応じた電圧)を触媒前空燃比AFfとして出力可能なものである。また、浄化装置30の下流側に配置される触媒後空燃比センサ84は、理論空燃比(ストイキオメトリ)を境に出力値が急変する、いわゆる酸素センサとして構成されており、浄化装置30の下流側における排ガスの酸素濃度を連続的に検出して当該酸素濃度に応じた空燃比(それに応じた電圧)を触媒後空燃比AFfとして出力可能なものである。そして、エンジンECU70は、エンジン22を駆動するための様々な制御信号を図示しない出力ポートを介して出力する。例えば、エンジンECU70は、スロットルバルブ25を開閉する図示しないスロットルモータへの駆動信号や各燃料噴射弁27への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル(点火プラグ28)への制御信号、動弁機構への制御信号等を出力ポートを介して出力する。また、エンジンECU70は、クランクポジションセンサからのクランクポジションを用いてエンジン22の回転数Ne等を算出する。
次に、上述のように構成された実施例の内燃機関装置20におけるエンジン22の燃料噴射量の設定手順について説明する。図2は、エンジン22が始動された後に実施例のエンジンECU70により所定時間おきに実行される燃料噴射量設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図2のルーチンの開始に際して、エンジンECU70のCPU72は、エアフローメータ81からの吸入空気量Gaや触媒前空燃比センサ83からの触媒前空燃比AFf、サブ空燃比補正量qrといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。ここで、サブ空燃比補正量qrは、別途実行される後述のサブ空燃比補正量設定ルーチンを経て触媒後空燃比センサ84により検出される触媒後空燃比AFrが予め定められた目標空燃比AFtagに一致するように設定されてRAM76の所定領域に格納されるものである。ステップS100のデータ入力処理の後、入力した吸入空気量Gaを予め定められた目標空燃比AFtagで除することにより全燃焼室23に供給されるべき燃料の基本値である基本燃料噴射量Qbを計算する(ステップS110)。ここで、実施例では、理論空燃比(ストイキオメトリ=14.6)が目標空燃比AFtagとして定められており、基本燃料噴射量Qbは、ステップS110にて各燃焼室23内の混合気の空燃比が理論空燃比となるように計算される。
次いで、ステップS100にて入力した触媒前空燃比AFから目標空燃比AFtagを減じて触媒前空燃比差ΔAFfを計算し(ステップS120)、計算した触媒前空燃比差ΔAFfに基づいて主空燃比補正係数kfを設定する(ステップS130)。実施例では、主空燃比補正係数kfを設定するために、触媒前空燃比差ΔAFfと主空燃比補正係数kfとの関係が予め定められて主空燃比補正係数設定用マップとしてROM74に記憶されている。図3に主空燃比補正係数設定用マップの一例を示す。同図に示す主空燃比補正係数設定用マップは、基本的に、触媒前空燃比差ΔAFfが大きいほど(ΔAFf>0)、すなわち実際の触媒前空燃比AFfが目標空燃比AFtag(理論空燃比)からリーン側に離れるほど触媒前空燃比センサ83により検出される触媒前空燃比AFfが目標空燃比AFtagに近づくように主空燃比補正係数kfを大きくすると共に、触媒前空燃比差ΔAFfが小さいほど(ΔAFf<0)、すなわち実際の触媒前空燃比AFfが理論空燃比からリッチ側に離れるほど触媒前空燃比センサ83により検出される触媒前空燃比AFfが目標空燃比AFtagに近づくように主空燃比補正係数kfを小さく(負側に大きく)するものとされている。更に、実施例では、触媒前空燃比差ΔAFfの上限ΔAFfhおよび下限ΔAFflと、当該上限ΔAFfhに対応した上限ガード値kfhと、当該下限ΔAFflに対応した下限ガード値kflとが予め定められている。そして、ステップS130では、主空燃比補正係数設定用マップから導出した触媒前空燃比差ΔAFfに対応する仮の値を上限ガード値kfhと下限ガード値kflとで制限することにより主空燃比補正係数kfが設定される。すなわち、触媒前空燃比差ΔAFfが下限ΔAFfhを下回っていると、主空燃比補正係数kfは下限ガード値kflに固定され、触媒前空燃比差ΔAFfが下限ΔAFflから上限ΔAFfhまでの範囲内に含まれると、主空燃比補正係数kfは触媒前空燃比差ΔAFfが大きくなるにつれて負の値から正の値へと徐々に大きくなり、触媒前空燃比差ΔAFfが上限ΔAFfhを超えると、主空燃比補正係数kfは上限ガード値kfhに固定されることになる。
ステップS130にて主空燃比補正係数kfを設定したならば、冷却水温度や補機バッテリ電圧等に基づく他の補正量qxを設定した上で(ステップS140)、ステップS100にて入力した吸入空気量Gaと主空燃比補正係数kfとの積と、ステップS100にて入力したサブ空燃比補正量qrと、ステップS140にて設定した補正量qxとの和を最終的な燃料噴射量の指令値である指令燃料噴射量Q*として設定し(ステップS150)、再度ステップS100以降の処理を実行する。これにより、指令燃料噴射量Q*は、触媒前空燃比センサ83により検出される触媒前空燃比AFfが目標空燃比AFtagに一致すると共に触媒後空燃比センサ84により検出される触媒後空燃比AFrが目標空燃比AFtagに一致するように設定(フィードバック制御)されることになる。そして、ステップS150にて設定された指令燃料噴射量Q*は、全燃焼室23に対して一律に適用され、1エンジンサイクルの間、指令燃料噴射量Q*に合致した量の燃料が各燃焼室23に燃料噴射弁27から順次噴射されることになる。また、上述のように、触媒前空燃比差ΔAFfの上限ΔAFfhおよび下限ΔAFflを規定すると共に、主空燃比補正係数kfを上限ΔAFfhに対応した上限ガード値kfhと下限ΔAFflに対応した下限ガード値kflとの範囲内に収まるように設定すれば、燃料噴射弁を含む燃料噴射系統や吸気系統等における何らかの異常により触媒前空燃比差ΔAFfが極端に大きくなったり小さくなったりしたときに、主空燃比補正係数kfすなわち指令燃料噴射量Q*が極端に大きくなったり小さくなったりすることを抑制して、触媒前空燃比差ΔAFfの極端な大小に起因したエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
引き続き、上述のサブ空燃比補正量qrを設定するためのサブ空燃比補正量設定ルーチンについて説明する。図4は、実施例のエンジンECU70により所定時間おきに実行されるサブ空燃比補正量設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図4のルーチンの開始に際して、エンジンECU70のCPU72は、触媒前空燃比センサ83からの触媒前空燃比AFf、触媒後空燃比センサ84からの触媒後空燃比AFrといったといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS200)。ステップS200のデータ入力処理の後、入力した触媒前空燃比AFfから目標空燃比AFtag(理論空燃比)を減じて触媒前空燃比差ΔAFfを計算する(ステップS210)。更に、ステップS200にて入力した触媒後空燃比AFrから目標空燃比AFtag(理論空燃比)を減じて触媒後空燃比差ΔAFrを計算すると共に(ステップS220)、計算した触媒後空燃比差ΔAFrをそれまでに計算されている触媒後空燃比差積算値IAFrに加算することにより当該触媒後空燃比差積算値IAFrを更新する(ステップS230)。次いで、所定のフラグFが値0であるか否かを判定し(ステップS240)、フラグFが値0であれば、タイマ78をONすると共にフラグFを値1に設定する(ステップS250)。なお、ステップS240にてフラグFが値1であると判断された場合、ステップS250の処理はスキップされる。ステップS240またはS250の処理の後、タイマ78の計時時間tが所定時間trefであるか否かを判定し(ステップS260)、計時時間tが所定時間tref未満であれば、サブ空燃比補正量qrを本ルーチンの前回実行時に設定された値に保持し(ステップS270)、再度ステップS200以降の処理を実行する。なお、所定時間trefは、1エンジンサイクルよりも充分に長い時間に定められる。
一方、ステップS260にて計時時間tが所定時間tref以上であると判断された場合には、ステップS230にて更新された触媒後空燃比差積算値IAFrを触媒後空燃比差ΔAFrの実質的な時間平均値である触媒後空燃比差学習値ΔAFrgとして設定した上で(ステップS280)、ステップS210にて計算した触媒前空燃比差ΔAFfが予め定められた正常範囲内に含まれているか否かを判定する(ステップS290)。実施例では、すべての燃焼室23内で概ね良好に燃焼が実行されているときの触媒前空燃比差ΔAFfの範囲が実験・解析により求められ、求められた範囲が当該正常範囲として定められている。そして、ステップS290にて触媒前空燃比差ΔAFfが予め定められた正常範囲内に含まれていると判断された場合には、すべての燃焼室23内で概ね良好に燃焼が実行されているときのサブ空燃比補正量qrの上限値である上限ガード値qrhを予め定められた値q0(正の値)に設定すると共に、すべての燃焼室23内で概ね良好に燃焼が実行されているときのサブ空燃比補正量qrの下限値である下限ガード値qrlを値−q0に設定する(ステップS300)。ステップS300にて用いられる値q0は、すべての燃焼室23内で概ね良好に燃焼が実行されているときに上限ガード値qrhと下限ガード値qrlとがエミッションを悪化させないガード範囲を規定するように実験・解析を経て定められる。
ステップS300の処理の後、ステップS280にて設定した触媒後空燃比差学習値ΔAFrgとステップS290にて設定した上限ガード値qrhおよび下限ガード値qhlとに基づいてサブ空燃比補正量qrを設定する(ステップS310)。実施例では、サブ空燃比補正量qrを設定するために、触媒後空燃比差学習値ΔAFrgとサブ空燃比補正量qrとの関係が予め定められてサブ空燃比補正量設定用マップとしてROM74に記憶されている。図5にサブ空燃比補正量設定用マップの一例を示す。同図に示すサブ空燃比補正量設定用マップは、基本的に、触媒後空燃比差学習値ΔAFrgが大きいほど(ΔAFrg>0)、すなわち実際の触媒後空燃比AFrが目標空燃比AFtag(理論空燃比)からリーン側に離れるほど触媒後空燃比センサ84により検出される触媒後空燃比AFrが目標空燃比AFtagに近づくようにサブ空燃比補正量qrを大きくすると共に、触媒後空燃比差ΔAFrが小さいほど(ΔAFf<0)、すなわち実際の触媒後空燃比AFrが理論空燃比からリッチ側に離れるほど触媒後空燃比センサ84により検出される触媒後空燃比AFrが目標空燃比AFtagに近づくようにサブ空燃比補正量qrを小さく(負側に大きく)するものとされている。そして、ステップS310では、サブ空燃比補正量設定用マップから導出した触媒後空燃比差学習値ΔAFrgに対応する仮の値を上限ガード値qrhと下限ガード値qrlとで制限することによりサブ空燃比補正量qrが設定される。すなわち、触媒後空燃比差学習値ΔAFrgがその下限ΔAFrghを下回っていると、サブ空燃比補正量qrは下限ガード値qrlに固定され、触媒後空燃比差学習値ΔAFrgが下限ΔAFrglから上限ΔAFrghまでの範囲内に含まれると、サブ空燃比補正量qrは触媒後空燃比差学習値ΔAFrgが大きくなるにつれて負の値から正の値へと徐々に大きくなり、触媒後空燃比差学習値ΔAFrgが上限ΔAFrghを超えると、サブ空燃比補正量qrは上限ガード値qrhに固定されることになる。これにより、実施例の内燃機関装置20では、所定時間trefおきに触媒後空燃比差学習値ΔAFrgが設定されると共にサブ空燃比補正量qrが設定されることになる。こうしてステップS310にてサブ空燃比補正量qrが設定されると、タイマ78がオフされると共に上記フラグFが値0に設定され、更に触媒後空燃比差積算値IAFrが値0にリセットされ(ステップS320)、再度ステップS200以降の処理が実行されることになる。
また、ステップS290にて触媒前空燃比差ΔAFfが予め定められた正常範囲内に含まれていないと判断された場合には、例えば複数の燃焼室23のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室23における混合気の不完全燃焼(局所的なリッチまたはリーン状態)等に起因して当該何れか一つの燃焼室23から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室23から排出される排ガスの空燃比からリッチ側あるいはリーン側に逸脱した状態である空燃比インバランスが発生しているとみなして、ステップS220にて計算された触媒前空燃比ΔAFfに基づいてサブ空燃比補正量qrの上限値である上限ガード値qrhと下限値である下限ガード値qrlとを設定する(ステップS330)。実施例では、触媒前空燃比差ΔAFfが正常範囲内に含まれていないときにサブ空燃比補正量qrの上限値である上限ガード値qrhと下限値である下限ガード値qrlとを設定するために、ステップS220にて計算された触媒前空燃比差ΔAFfと上限ガード値qrhおよび下限ガード値qrlとの関係が予め定められて図示しない上下限ガード値設定用マップとしてROM74に記憶されている。そして、ステップS330では、触媒前空燃比差ΔAFfが正の値である場合すなわち実際の触媒前空燃比AFfが目標空燃比AFtag(理論空燃比)からリーン側に離れている場合、上下限ガード値設定用マップから導出した触媒前空燃比差ΔAFfに対応した値を上限ガード値qrhとして設定すると共に値qrhに値−1を乗じた値を下限ガード値qrlとして設定する。また、ステップS330では、触媒前空燃比差ΔAFfが負の値である場合すなわち実際の触媒前空燃比AFfが目標空燃比AFtag(理論空燃比)からリッチ側に離れている場合、上下限ガード値設定用マップから導出した触媒前空燃比差ΔAFfに対応した値を下限ガード値qrlとして設定すると共に値qrlに値−1を乗じた値を上限ガード値qrhとして設定する。実施例の上下限ガード値設定用マップは、空燃比インバランスが発生した状態であってもエミッションを良好に保つことができるように予め実験・解析により求められるものであり、触媒前空燃比差ΔAFfが正常範囲外にあるときに触媒前空燃比差ΔAFfが大きいほど(ΔAFf>0)上限ガード値qrhを大きい値に設定すると共に触媒前空燃比差ΔAFfが小さいほど(ΔAFf<0)下限ガード値qrlを小さい値に設定し、かつ上限ガード値qrhおよび下限ガード値qrlの絶対値を上記値q0よりも大きい値に設定するものとされる。
これにより、ステップS290にて触媒前空燃比差ΔAFfが正常範囲内に含まれていないと判断され、空燃比インバランスが発生しているとみなされる場合には、上限ガード値qrhと下限ガード値qrlとにより規定されるガード範囲が触媒前空燃比差ΔAFfが正常範囲内に含まれる場合すなわち空燃比インバランスが発生していないとみなされる場合に値q0と値−q0とにより規定されるガード範囲に比べて拡大されることになる。そして、ステップS330の処理の後、上述のステップS310およびS320の処理が実行され、それにより、空燃比インバランスが発生しているとみなされたときには、サブ空燃比補正量qrが値q0と値−q0とにより規定されるガード範囲外の値となることを許容されながら触媒後空燃比差ΔAFrすなわち触媒後空燃比差学習値ΔAFrgに基づいて設定されることになる。
以上説明したように、実施例の内燃機関装置20では、触媒前空燃比センサ83により取得された触媒前空燃比AFfと目標空燃比AFtagとの差である触媒前空燃比差ΔAFfに基づいて燃焼室23への燃料噴射量に対する補正量(Ga×kf)を定めるための主空燃比補正係数kfが設定されると共に(図2のステップS130)、触媒後空燃比センサ84により取得された触媒後空燃比AFrと目標空燃比AFtagとの差である触媒後空燃比差ΔAFrに基づいて燃焼室23への燃料噴射量に対する補正量であるサブ空燃比補正量qrが設定され(図4)、主空燃比補正係数kfに基づく補正量(Ga×kf)とサブ空燃比補正量qrとに基づいて燃焼室23への燃料噴射量の指令値である指令燃料噴射量Q*が設定される(図2のステップS150)。更に、実施例の内燃機関装置20では、触媒前空燃比差ΔAFfに基づいて空燃比インバランスの発生の有無が判定される(図4のステップS290)。そして、空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、触媒後空燃比センサ84により取得された触媒後空燃比AFrと目標空燃比AFtagとの差である触媒後空燃比差ΔAFrに基づいて燃焼室23への燃料噴射量に対する補正量であるサブ空燃比補正量qrが値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲内に収まるように設定され(図4のステップS300およびS320)、空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、サブ空燃比補正量qrが値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲外の値となることを許容されながら触媒後空燃比差ΔAFrすなわち触媒後空燃比差学習値ΔAFrgに基づいて設定される(ステップS330およびS320)。
このように、触媒前空燃比差ΔAFfに基づいて空燃比インバランスの発生の有無を判定すれば、空燃比インバランスの発生の有無を判定可能とするという観点からサブ空燃比補正量qrを設定するためのガード範囲を設定する必要がなくなる。また、空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、サブ空燃比補正量qrが値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲外の値となることを許容しながら触媒後空燃比差ΔAFrすなわち触媒後空燃比差学習値ΔAFrgに基づいて当該サブ空燃比補正量qrを設定することにより、空燃比インバランスが発生していないことを前提とした値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲により制限されることなく、空燃比インバランスが発生した状態でエミッションを悪化させないようにサブ空燃比補正量qrをより適正に設定することが可能となる。従って、実施例の内燃機関装置20では、空燃比インバランスの発生に起因したエミッションの悪化を良好に抑制することが可能となる。
また、上記実施例では、触媒前空燃比差ΔAFfに基づいて空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、値q0および値−q0とにより規定されるガード範囲よりも広いガード範囲が設定されることになる(図4のステップS330)。そして、サブ空燃比補正量qrを当該広いガード範囲内に収まるように設定すれば、当該広いガード範囲によりサブ空燃比補正量qrが必要以上に大きくなったり小さくなったりすることを抑制し、サブ空燃比補正量qrの急増または急減によりエミッションを却って悪化させてしまうのを(例えばNOxの発生を)抑制することができる。更に、上記実施例では、触媒前空燃比差ΔAFfが所定の正常範囲外の値となるときに空燃比インバランスが発生していると判断されると共に、空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、サブ空燃比補正量qrを設定するためのガード範囲が触媒前空燃比差ΔAFfに応じて拡大される(図4のステップS330)。これにより、空燃比インバランスが発生した状態でエミッションを悪化させないようにサブ空燃比補正量qrを設定するためのガード範囲をより適正に拡大することが可能となる。
なお、上記実施例では、触媒前空燃比差ΔAFfに基づいて空燃比インバランスの発生の有無を判定しているが、これに限られるものではない。すなわち、図4のステップS290では、エンジン22の回転数Neの所定時間内における変動量、あるいはエンジン22のクランクシャフトが所定角度(例えば30°CA)だけ回転するのに要する時間が予め定められた正常範囲内に含まれているか否かを調べることにより、空燃比インバランスの発生の有無を判定してもよい。そして、図4のステップS330では、エンジン22の回転数Neの所定時間内における変動量、あるいはエンジン22のクランクシャフトが所定角度(例えば30°CA)だけ回転するのに要する時間に基づいてサブ空燃比補正量qrの上限値である上限ガード値qrhと下限値である下限ガード値qrlとを設定してもよい。こうしても、空燃比インバランスの発生の有無を良好に判定すると共に空燃比インバランスの発生時における上限ガード値qrhと下限ガード値qrlとをより適正に設定することができる。
ここで、上記実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明しておく。すなわち、上記実施例等では、複数の燃焼室23を有するエンジン22が「内燃機関」に相当し、複数の燃焼室23から排出される排ガスを浄化するための浄化触媒30cを含む浄化装置30が「浄化装置」に相当し、浄化装置30の上流側における排ガスの空燃比である触媒前空燃比AFfを取得する触媒前空燃比センサ83が「第1空燃比取得手段」に相当し、浄化装置30の下流側における排ガスの空燃比である触媒後空燃比AFrを取得する触媒後空燃比センサ84が「第2空燃比取得手段」に相当し、内燃機関装置20が「内燃機関装置」に相当し、図2のステップS110〜S130およびステップS150の処理を実行するエンジンECU70が「第1補正量設定手段」に相当し、図4のステップS210およびS280等の処理を実行するエンジンECU70が「空燃比インバランス判定手段」に相当し、図4のステップS300,S310およびS330の処理を実行するエンジンECU70が「第2補正量設定手段」に相当し、図2のステップS150の処理を実行するエンジンECU70が「指令燃料供給量設定手段」に相当する。
ただし、「内燃機関装置」は、複数の燃焼室を有する内燃機関と、複数の燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む浄化装置と、浄化装置の上流側における排ガスの空燃比である第1空燃比を取得する第1空燃比取得手段と、該浄化装置の下流側における排ガスの空燃比である第2空燃比を取得する第2空燃比取得手段とを備えるものであれば、如何なる形式のものであってもよい。「第1補正量設定手段」は、第1空燃比取得手段により取得された第1空燃比と所定の目標空燃比との差である第1空燃比差に基づいて燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第1補正量を設定するものであれば、如何なる形式のものであってもよい。「空燃比インバランス判定手段」は、第1空燃比差、内燃機関の回転数の所定時間内における変動量あるいは内燃機関の出力軸が所定角度だけ回転するのに要する時間に基づいて複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱した状態である空燃比インバランスの発生の有無を判定するものであれば、如何なる形式のものであってもよい。「第2補正量設定手段」は、空燃比インバランスが発生していないと判断されたときに第2空燃比と目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を所定のガード範囲内に収まるように設定し、空燃比インバランスが発生していると判断されたときに第2補正量がガード範囲外の値となることを許容しながら第2空燃比差に基づいて当該第2補正量を設定するものであれば、如何なる形式のものであってもよい。指令燃料供給量設定手段は、第1および第2補正量に基づいて燃料供給量の指令値を設定するものであれば、如何なる形式のものであってもよい。何れにしても、これら実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、内燃機関装置や車両の製造産業等において利用可能である。
20 内燃機関装置、22 エンジン、23 燃焼室、24 エアクリーナ、25 スロットルバルブ、26 吸気管、27 燃料噴射弁、28 点火プラグ、29 排気管、30 浄化装置、30c 浄化触媒、70 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、78 タイマ、81 エアフローメータ、82 吸気圧センサ、83 触媒前空燃比センサ、84 触媒後空燃比センサ。

Claims (5)

  1. 複数の燃焼室を有する内燃機関と、前記複数の燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む浄化装置と、該浄化装置の上流側における前記排ガスの空燃比である第1空燃比を取得する第1空燃比取得手段と、該浄化装置の下流側における前記排ガスの空燃比である第2空燃比を取得する第2空燃比取得手段とを備える内燃機関装置であって、
    前記第1空燃比取得手段により取得された第1空燃比と所定の目標空燃比との差である第1空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第1補正量を設定する第1補正量設定手段と、
    前記第1空燃比差、前記内燃機関の回転数の所定時間内における変動量あるいは前記内燃機関の出力軸が所定角度だけ回転するのに要する時間に基づいて前記複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱した状態である空燃比インバランスの発生の有無を判定する空燃比インバランス判定手段と、
    前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、前記第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と前記目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を所定のガード範囲内に収まるように設定し、前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、前記第2補正量が前記ガード範囲外の値となることを許容しながら前記第2空燃比差に基づいて該第2補正量を設定する第2補正量設定手段と、
    前記第1および第2補正量に基づいて前記燃料供給量の指令値を設定する指令燃料供給量設定手段と、
    を備える内燃機関装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関装置において、
    前記第2補正量設定手段は、前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、前記ガード範囲よりも広い第2のガード範囲を設定し、前記第2補正量を前記第2のガード範囲内に収まるように設定する内燃機関装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関装置において、
    前記空燃比インバランス判定手段は、前記第1空燃比差、前記変動量あるいは前記時間が所定の正常範囲外の値となるときに前記空燃比インバランスが発生していると判断し、
    前記第2補正量設定手段は、前記空燃比インバランス判定手段により前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときに、前記第2のガード範囲を前記第1空燃比差、前記変動量あるいは前記時間に応じて拡大する内燃機関装置。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の内燃機関装置と、前記内燃機関の出力軸に連結された駆動軸と、該駆動軸に連結された駆動輪とを備える車両。
  5. 複数の燃焼室を有する内燃機関と、前記複数の燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む浄化装置と、該浄化装置の上流側における前記排ガスの空燃比である第1空燃比を取得する第1空燃比取得手段と、該浄化装置の下流側における前記排ガスの空燃比である第2空燃比を取得する第2空燃比取得手段と、前記第1空燃比取得手段により取得された第1空燃比と所定の目標空燃比との差である第1空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第1補正量を設定する第1補正量設定手段と、前記第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と前記目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を設定する第2補正量設定手段と、前記第1および第2補正量に基づいて前記燃料供給量の指令値を設定する指令燃料供給量設定手段とを備える内燃機関装置の制御方法であって、
    前記第1空燃比差または前記内燃機関の回転数の所定時間内における変動量に基づいて前記複数の燃焼室のうちの少なくとも何れか一つの燃焼室から排出される排ガスの空燃比が他の燃焼室から排出される排ガスの空燃比から逸脱した状態である空燃比インバランスが発生していないと判断されたときには、前記第2空燃比取得手段により取得された第2空燃比と前記目標空燃比との差である第2空燃比差に基づいて前記燃焼室への燃料供給量に対する補正量である第2補正量を所定のガード範囲内に収まるように設定し、前記空燃比インバランスが発生していると判断されたときには、前記第2補正量が前記ガード範囲外の値となることを許容しながら前記第2空燃比差に基づいて該第2補正量を設定する、
    内燃機関装置の制御方法。
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