JP2017115620A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の燃料カットからの復帰後のエミッション性能をより向上させる。【解決手段】エンジンECUは、燃料カットからの復帰後に、下流側空燃比センサにより検出された下流側空燃比AFrに基づいて、上流側空燃比AFfをリッチ化するための目標空燃比AFtagの仮値AFtmpを所定時間おきに設定し(ステップS104〜S114)、燃料カットからの復帰後に上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されている際に(S116における“YES”)、ステップS114にて設定された仮値AFtmpと、前回設定した目標空燃比AFtagとのうちのリッチ側の値を当該目標空燃比AFtagに設定する(ステップS118)。【選択図】図2

Description

本開示は、排ガス浄化装置の上流側で燃焼室からの排ガスの空燃比を検出する上流側空燃比センサと、排ガス浄化装置の下流側で当該排ガス浄化装置からの排ガスの空燃比を検出する下流側空燃比センサとを有する内燃機関の制御装置に関する。
従来、この種の制御装置として、燃料カット制御を実施した後に、排気浄化触媒から流出する排ガスの空燃比が理論空燃比またはリッチになるまで、当該排気浄化触媒に流入する排ガスの空燃比がリッチ空燃比(略13.5)になるように、空燃比補正量を予め定められた値に設定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これにより、燃料カットに伴ってリーン化した触媒雰囲気(酸化雰囲気)を還元雰囲気(リッチ雰囲気)に変化させて排気浄化触媒の酸素吸蔵量を低下させ、燃料カットからの復帰後(燃料噴射の再開後)に排気浄化触媒のNOx浄化性能が低下してしまうのを抑制することができる。
特開2015−071985号公報
しかしながら、上記従来の制御装置のように、空燃比補正量を予め定められた値に設定した場合、直前に実行された燃料カットの期間等によっては、触媒雰囲気を早期にリッチ化し得なくなったり、逆に目標空燃比が過剰にリッチ側に変更されてしまったりするおそれもある。従って、上記従来の制御装置により制御される内燃機関は、燃料カットからの復帰後のエミッション性能に関して、なお改善の余地を有している。
そこで、本開示の発明は、内燃機関の燃料カットからの復帰後のエミッション性能をより向上させることを主目的とする。
本開示の内燃機関の制御装置は、燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む排ガス浄化装置と、前記排ガス浄化装置の上流側で前記燃焼室からの排ガスの空燃比を上流側空燃比として検出する上流側空燃比センサと、前記排ガス浄化装置の下流側で該排ガス浄化装置からの排ガスの空燃比を下流側空燃比として検出する下流側空燃比センサとを有する内燃機関の制御装置であって、前記上流側空燃比センサにより検出される前記上流側空燃比が目標空燃比になるように前記内燃機関を制御する制御装置において、燃料カットからの復帰後に、前記下流側空燃比センサにより検出された前記下流側空燃比に基づいて、前記上流側空燃比をリッチ化するための前記目標空燃比の仮値を所定時間おきに設定する仮値設定手段と、前記所定時間おきに前記目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段であって前記燃料カットからの復帰後に前記上流側空燃比のリッチ化が要求されている際に、前記仮値設定手段により設定された前記仮値と、前回設定した前記目標空燃比とのうちのリッチ側の値を該目標空燃比に設定する目標空燃比設定手段とを備えるものである。
この制御装置は、燃料カットからの復帰後に、下流側空燃比センサにより検出された下流側空燃比に基づいて、上流側空燃比をリッチ化するための目標空燃比の仮値を所定時間おきに設定する仮値設定手段と、所定時間おきに目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段とを含む。そして、目標空燃比設定手段は、燃料カットからの復帰後に上流側空燃比のリッチ化が要求されている際に、仮値設定手段により設定された仮値と、前回設定した目標空燃比とのうちのリッチ側の値を当該目標空燃比に設定する。このように、燃料カットからの復帰後に上流側空燃比のリッチ化が要求されている際に、目標空燃比として設定される可能性がある上記仮値を下流側空燃比センサにより検出された下流側空燃比に基づいて設定することで、目標空燃比が過剰にリッチ側に変更されないようにしてHC(炭化水素)の排出を抑制することが可能となる。更に、上流側空燃比をリッチ化するための目標空燃比の仮値と前回設定値とのうちのリッチ側の値を当該目標空燃比に設定することで、燃料カットに伴ってリーン化した触媒雰囲気を速やかに還元雰囲気にしてNOxの浄化性能を良好に維持することができる。この結果、この制御装置によれば、内燃機関の燃料カットからの復帰後のエミッション性能をより向上させることが可能となる。
また、仮値設定手段は、直前に実行された燃料カットの特性(実行条件の相違等)や空燃比の制御状態(例えば、フィードバック制御の有無)に対応するように目標空燃比の仮値を設定するものであってもよい。また、上記制御装置は、燃料カットからの復帰後に、下流側空燃比センサにより検出された下流側空燃比と、内燃機関の積算吸入空気量と、触媒の酸素吸蔵量との少なくとも何れか1つに基づいて、上流側空燃比のリッチ化が要求されているか否かを判定する判定手段を備えてもよい。
本開示の制御装置により制御される内燃機関を例示する概略構成図である。 本開示の制御装置により実行される燃料噴射制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 本開示の制御装置により実行される燃料噴射制御ルーチンの他の例を示すフローチャートである。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の制御装置により制御される内燃機関としてのエンジン1を例示する概略構成図である。同図に示すエンジン1は、エンジン電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)10により制御され、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料と空気との混合気を複数(本実施形態では、4つ)の燃焼室2内で爆発燃焼させ、混合気の爆発燃焼に伴う図示しないピストンの往復運動をクランクシャフト(図示省略)の回転運動へと変換することにより動力を出力するものである。本実施形態のエンジン1は、当該エンジン1に加えて、モータジェネレータ(同期発電電動機)MGを走行用動力の発生源として含むハイブリッド車両に搭載される。
エンジン1が搭載されるハイブリッド車両は、図1に示すように、車両全体を統括的に制御するハイブリッド電子制御装置(以下、「HVECU」という)20や、モータジェネレータMGを駆動するインバータ30、当該インバータ30を介してモータジェネレータMGと電力をやり取り可能なバッテリ40、HVECU20と各種信号をやり取りしてインバータ30を制御するモータ電子制御装置(以下、「MGECU」という)50を含む。かかるハイブリッド車両は、運転者の出力要求やバッテリ40の状態に基づいてエンジン1を間欠的に停止または始動(再始動)させることができるように構成されている。
HVECU20は、図示しないCPU等を含むマイクロコンピュータであり、ハイブリッド車両の走行に際して、アクセル開度と車速とに基づいて走行に要求される要求トルクTr*を設定する。更に、HVECU20は、当該要求トルクTr*等に基づいて、エンジン1の目標トルクTe*や目標パワーPe*、モータジェネレータMGへのトルク指令Tm*を設定し、目標トルクTe*や目標パワーPe*をエンジンECU10に送信すると共に、トルク指令Tm*をMGECU50に送信する。また、HVECU20は、要求トルクTr*や目標パワーPe*(運転者の出力要求)、バッテリ40の状態等に基づいてエンジンECU10に対するエンジン停止指令やエンジン始動指令を設定する。MGECU50は、図示しないCPU等を含むマイクロコンピュータであり、HVECU20からのトルク指令に基づいてインバータ30をスイッチング制御する。
図1に示すように、エンジン1は、各燃焼室2の吸入ポートに接続された吸気管(吸気マニホールド)3や、吸入空気を清浄するエアクリーナ4、電子制御式のスロットルバルブ5、各燃焼室2に燃料を供給するための複数の燃料噴射弁6、燃焼室2ごとに設置された複数の点火プラグ7、各燃焼室2の排気ポートに接続された排気管(排気マニホールド)8、排気管8に接続された上流側排ガス浄化装置9a、上流側排ガス浄化装置9aに接続された下流側排ガス浄化装置9b等を含む。燃料噴射弁6は、図示するように、対応する燃焼室2内(筒内)に燃料を直接噴射するものであるが、対応する燃焼室2の吸気ポートに燃焼を噴射するものであってもよい。上流側排ガス浄化装置9aおよび下流側排ガス浄化装置9bは、図示しない排気バルブや排気管8を介して各燃焼室2側から流入する排ガス、あるいは上流側排ガス浄化装置9aから流入する排ガス中のCO(一酸化炭素)やHC、NOxといった有害成分を浄化するNOx吸蔵型の三元触媒90をそれぞれ有している。
エンジン1では、エアクリーナ4にて清浄された空気がスロットルバルブ5や吸気管3、図示しない吸気バルブを介して各燃焼室2内に吸入され、吸入空気に対しては、各燃焼室2内で燃料噴射弁6から燃料が噴射される。空気と燃料との混合気は、各燃焼室2で点火プラグ7からの電気火花によって爆発燃焼させられる。エンジン1からの排ガスは、図示しない排気バルブや排気管8を介して上流側排ガス浄化装置9aへと送出され、当該上流側排ガス浄化装置9a、更には下流側排ガス浄化装置9bにて浄化された後、外部へと排出される。
エンジンECU10は、図示しないCPUや、各種制御プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポート(何れも図示省略)等を含むマイクロコンピュータである。エンジンECU10は、図示しない入力ポートを介して、エンジン1の状態等を検出する各種センサからの信号を入力する。例えば、エンジンECU10は、図示しないクランクポジションセンサにより検出されるクランクシャフトの回転位置(クランクポジション)や、図示しないスロットルバルブポジションセンサにより検出されるスロットルバルブ5の弁体位置(スロットルポジション)、エアフローメータ11により検出されるエンジン1の吸入空気量Ga、吸気圧センサ12により検出される吸気管3内の圧力(吸気管圧)、上流側空燃比センサ15により検出される上流側空燃比AFf、下流側空燃比センサ16により検出される下流側空燃比AFr、水温センサ19により検出されるエンジン1の冷却水温度Tw等を入力する。
上流側空燃比センサ15は、例えば固体電解質層と一対の電極とを有するものであり、上流側排ガス浄化装置9aの上流側すなわち各燃焼室2と上流側排ガス浄化装置9aとの間で、各燃焼室2から排出される排ガスの空燃比を上流側空燃比AFfとして検出する。下流側空燃比センサ16も、例えば固体電解質層と一対の電極とを有するものであり、上流側排ガス浄化装置9aの下流側すなわち上流側排ガス浄化装置9aと下流側排ガス浄化装置9bとの間で、当該上流側排ガス浄化装置9aから流出する排ガスの空燃比を下流側空燃比AFrとして検出する。
また、エンジンECU10は、HVECU20に接続されており、当該HVECU20と各種信号をやり取りする。更に、エンジンECU10は、クランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてエンジン1(クランクシャフト)の回転数Neを算出すると共に、エアフローメータ11からの吸入空気量Gaに基づいて、エンジン1が始動されてからの積算吸入空気量Qiや、最大吸入空気量に対する吸入空気量GAの割合である負荷率KLを算出する。加えて、エンジンECU10は、上流側空燃比センサ15により検出された上流側空燃比AFfと燃料噴射量と理論空燃比とに基づいて上流側排ガス浄化装置9aの三元触媒90の推定酸素吸蔵量Orestを算出(積算)する。
ハイブリッド車両の走行に際して、エンジンECU10は、HVECU20からの目標トルクTe*に基づいて目標吸入吸気量Ga*を設定する共に、当該目標吸入吸気量Ga*に基づいてスロットルバルブ5を制御する。更に、エンジンECU10は、目標吸入空気量Ga*と、上流側空燃比センサ15により検出された上流側空燃比AFfと、別途設定した目標空燃比AFtagとに基づいて、当該上流側空燃比AFfが目標空燃比AFtagになるように目標燃料噴射量を設定し、当該目標燃料噴射量に基づいて燃料噴射弁6を制御すると共に点火プラグ7を制御する。すなわち、エンジンECU10は、目標空燃比AFtagと上流側空燃比センサ15により検出される空燃比AFfとの偏差に基づいて各燃料噴射弁6をフィードバック制御する。ただし、各燃料噴射弁6からの燃料噴射量が増量補正されるエンジン1の始動時(再始動時)や燃料カットからの復帰直後、高負荷状態のエンジン1を冷却したり、三元触媒90の過熱を抑制したりするために各燃料噴射弁6からの燃料噴射量を増量させる際、更に過渡時等には、目標空燃比AFtagに基づく当該フィードバック制御の代わりに、目標空燃比AFtagや燃料の増量分等に基づくフィードフォワード制御が実行される。また、エンジンECU10は、HVECU20からのエンジン停止指令やエンジン始動指令に応じてエンジン1を停止または始動させる。
次に、エンジン1における燃料噴射制御について説明する。図2は、エンジン1が運転される際にエンジンECU10により所定時間おきに実行される燃料噴射制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図2の燃料噴射制御ルーチンの開始に際して、エンジンECU10の図示しないCPUは、上流側空燃比センサ15からの上流側空燃比AFf、下流側空燃比センサ16からの下流側空燃比AFr、水温センサ19からの冷却水温度Tw、別途算出した目標吸入吸気量Ga*、フラグFを含むエンジン1の運転状態や制御状態を示す各種フラグの値といった制御に必要なデータを入力する(ステップS100)。ステップS100のデータ入力処理を実行した後、エンジンECU10は、フラグFが値0であるか否かを判定する(ステップS102)。フラグFは、エンジン1における燃料カット(以下、適宜「FC」という)すなわち各燃焼室2に対する燃料供給の停止が解除された時点で値1に設定されるものである。
ステップS102にてフラグFが値1であると判断した場合、エンジンECU10は、本ルーチンの開始直前に実行されていた燃料カットがエンジン1の間欠停止(運転者の出力要求やバッテリ40の状態に応じたエンジン1の停止)に伴う燃料カット(以下、「間欠停止FC」という)であるか、エンジン1の運転中のアクセルオフ等に伴う燃料カット(以下、「通常FC」という)であるか否かを判定する(ステップS104)。なお、ステップS104の判定処理は、ステップS100にて入力されたエンジン1の運転状態や制御状態を示すフラグの値に基づいて行われる。
ステップS104にて直前の燃料カットが通常FCであると判断した場合(ステップS104の“YES”)、エンジンECU10は、エンジン1の制御状態を示すフラグの値に基づいて、上述の目標空燃比AFtagに基づくフィードバック制御が実行されているか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106にて当該フィードバック制御が実行されていると判断した場合、エンジンECU10は、燃料カットに伴ってリーン化した触媒雰囲気が還元雰囲気(リッチ雰囲気)に変化するように上流側空燃比AFfをリッチ化するための目標空燃比AFtagの仮値AFtmpの設定に用いられる仮値設定マップとして、図示しないROMから第1仮値設定マップを読み出す(ステップS108)。これに対して、ステップS106にて上記フィードバック制御の代わりに上記フィードフォワード制御が実行されていると判断した場合、エンジンECU10は、仮値設定マップとして、図示しないROMから第2仮値設定マップを読み出す(ステップS109)。
第1仮値設定マップは、冷却水温度Twと、下流側空燃比AFrと、通常FCからの復帰後に上述の目標空燃比AFtagに基づくフィードバック制御によって上流側空燃比AFfをリッチ化して触媒雰囲気を還元雰囲気(リッチ雰囲気)に変化させる際の目標空燃比の値(理論空燃比よりも小さい値)との関係を規定するように適合されたものである。第1仮値設定マップは、通常FC中の触媒雰囲気の変化や上記フィードバック制御の応答性等を考慮して下流側空燃比AFrがリーンなほど目標空燃比の値を小さく(リッチに)するように予め作成され、エンジンECU10のROMに格納される。第2仮値設定マップは、冷却水温度Twと、下流側空燃比AFrと、通常FCからの復帰後に上述の目標空燃比AFtag等に基づくフィードフォワード制御によって上流側空燃比AFfをリッチ化して触媒雰囲気を還元雰囲気に変化させる際の目標空燃比の値(理論空燃比よりも小さい値)との関係を規定するように適合されたものである。第2仮値設定マップは、通常FC中の触媒雰囲気の変化や上記フィードフォワード制御の応答性等を考慮して下流側空燃比AFrがリーンなほど目標空燃比の値を小さく(リッチに)するように予め作成され、エンジンECU10のROMに格納される。
また、ステップS104にて直前の燃料カットが間欠停止FCであると判断した場合(ステップS104の“NO”)、エンジンECU10は、エンジン1の制御状態を示すフラグの値に基づいて、上述の目標空燃比AFtagに基づくフィードバック制御が実行されているか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110にて上記フィードバック制御が実行されていると判断した場合、エンジンECU10は、目標空燃比AFtagの仮値AFtmpの設定に用いられる仮値設定マップとして図示しないROMから第3仮値設定マップを読み出す(ステップS112)。これに対して、ステップS110にてフィードバック制御の代わりにフィードフォワード制御が実行されていると判断した場合、エンジンECU10は、仮値設定マップとして、図示しないROMから第4仮値設定マップを読み出す(ステップS113)。
第3仮値設定マップは、冷却水温度Twと、下流側空燃比AFrと、間欠停止FCからの復帰後に上述の目標空燃比AFtagに基づくフィードバック制御によって上流側空燃比AFfをリッチ化して触媒雰囲気を還元雰囲気に変化させる際の目標空燃比の値(理論空燃比よりも小さい値)との関係を規定するように適合されたものである。第3仮値設定マップは、間欠停止FC中の触媒雰囲気の変化や上記フィードバック制御の応答性等を考慮して下流側空燃比AFrがリーンなほど目標空燃比の値を小さく(リッチに)するように予め作成され、エンジンECU10のROMに格納される。第4仮値設定マップは、冷却水温度Twと、下流側空燃比AFrと、通常FCからの復帰後に上述の目標空燃比AFtag等に基づくフィードフォワード制御によって上流側空燃比AFfをリッチ化して触媒雰囲気を還元雰囲気に変化させる際の目標空燃比の値(理論空燃比よりも小さい値)との関係を規定するように適合されたものである。第4仮値設定マップは、間欠停止FC中の触媒雰囲気の変化や上記フィードフォワード制御の応答性等を考慮して下流側空燃比AFrがリーンなほど目標空燃比の値を小さく(リッチに)するように予め作成され、エンジンECU10のROMに格納される。
ステップS108,S109,S112またはS113の処理の後、エンジンECU10は、読み出した第1、第2、第3または第4仮値設定マップからステップS100にて入力した下流側空燃比AFrおよび冷却水温度Twに対応した目標空燃比の値を仮値AFtmpに設定する(ステップS114)。次いで、エンジンECU10は、上流側空燃比AFfのリッチ化が実際に要求されているか否かを判定する(ステップS116)。本実施形態において、エンジンECU10は、通常FCあるいは間欠停止FCが解除された時点から次に通常FCあるいは間欠停止FCが実行されるまでの間、下流側空燃比センサ16により検出された下流側空燃比AFrと、積算吸入空気量Qiと、上流側排ガス浄化装置9aにおける推定酸素吸蔵量Orestとに基づいて、所定時間おきに上流側排ガス浄化装置9aの三元触媒90のNOx浄化性能を良好に維持するために上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されているか否かを判定している。更に、エンジンECU10は、上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されていると判断した場合、図示しないリッチ化要求フラグを値1に設定し、上流側空燃比AFfのリッチ化が必要なくなったと判断した場合、当該リッチ化要求フラグを値0に設定する。ステップS116において、エンジンECU10は、別途設定したリッチ化要求フラグの値に基づいて上流側空燃比AFfのリッチ化が実際に要求されているか否かを判定する。
ステップS116にて上流側空燃比AFfのリッチ化処理の実行が要求されていると判断した場合、エンジンECU10は、ステップS114にて設定した目標空燃比AFtagの仮値AFtmpと、本ルーチンの前回実行時に設定した目標空燃比AFtagすなわち前回設定値との小さい方(リッチ側の値)を目標空燃比AFtagに設定する(ステップS118)。そして、エンジンECU10は、ステップS118にて設定した目標空燃比AFtagと、ステップS100にて入力した上流側空燃比AFfおよび目標吸入空気量Ga*とに基づいて、当該上流側空燃比AFfが目標空燃比AFtagになるように目標燃料噴射量を設定し、当該目標燃料噴射量に基づいて燃料噴射弁6を制御する(ステップS120)。エンジンECU10は、ステップS120の処理を実行してから所定時間が経過した後に、再度ステップS100以降の処理を実行する。上記フラグFが値1に設定されている間、ステップS102にて肯定判断がなされ、上述のステップS104〜S118およびS120の処理が繰り返し実行されることになる。
これに対して、ステップS116にて上流側空燃比AFfのリッチ化処理の実行が要求されていないと判断した場合、エンジンECU10は、上記フラグFを値0に設定すると共にS114にて設定した仮値AFtmpを目標空燃比AFtagに設定する(ステップS122)。更に、エンジンECU10はステップS122にて設定した目標空燃比AFtagと、ステップS100にて入力した上流側空燃比AFfおよび目標吸入空気量Ga*とに基づいて、当該上流側空燃比AFfが目標空燃比AFtagになるように目標燃料噴射量を設定し、当該目標燃料噴射量に基づいて燃料噴射弁6を制御する(ステップS120)。エンジンECU10は、ステップS120の処理を実行してから所定時間が経過した後に、再度ステップS100以降の処理を実行する。
ステップS122にてフラグFが値0に設定された後にステップS100以降の処理が実行される場合、ステップS102にて否定判断がなされることになる。この場合、エンジンECU10は、ベース値としての理論空燃比(ストイキオメトリ=14.6)と、各種補正量との和を目標空燃比AFtagに設定する(ステップS124)。そして、エンジンECU10は、ステップS124にて設定した目標空燃比AFtagと、ステップS100にて入力した上流側空燃比AFfおよび目標吸入空気量Ga*とに基づいて、当該上流側空燃比AFfが目標空燃比AFtagになるように目標燃料噴射量を設定し、当該目標燃料噴射量に基づいて燃料噴射弁6を制御する(ステップS120)。
上述のような燃料噴射制御ルーチンが実行される結果、エンジン1では、通常FCや間欠停止FCといった燃料カットからの復帰後に上流側排ガス浄化装置9aの三元触媒90のNOx浄化性能を良好に維持するために上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されている際に(ステップS116における“YES”)、上流側空燃比AFfをリッチ化するための目標空燃比AFtagの仮値AFtmpと、目標空燃比AFtagの前回設定値との小さい方(リッチ側の値)が目標空燃比AFtagに設定される(ステップS114〜S118)。
このように、燃料カットからの復帰後に上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されている際に、目標空燃比AFtagとして設定される可能性がある仮値AFtmpを下流側空燃比センサ16により検出された下流側空燃比AFrに基づいて設定することで、目標空燃比AFtagが過剰にリッチ側に変更されないようにしてHC(炭化水素)の排出を抑制することができる。また、ステップS118において目標空燃比AFtagの仮値AFtagと前回設定値との小さい方を目標空燃比AFtagに設定することで、例えば上流側空燃比AFfがリッチ化されるのに伴って徐々にリッチ化する下流側空燃比AFrに応じて目標空燃比AFtagをリーンにしていく場合に比べて、燃料カットに伴ってリーン化した触媒雰囲気を速やかに還元雰囲気にしてNOxの浄化性能を良好に維持することが可能となる。この結果、エンジン1の燃料カットからの復帰後のエミッション性能をより向上させることが可能となる。更に、燃料カットからの復帰後に上流側空燃比AFfのリッチ化が長期化するのに起因したエンジン1の燃費の悪化をも抑制することができる。
また、上記エンジン1では、直前に実行された燃料カットの特性(実行条件の相違)やエンジン1(空燃比)の制御状態ごとに第1から第4仮値設定マップが用意されており、通常FC、間欠停止FCといった燃料カットの種類やフィードバック制御の有無に応じて目標空燃比AFtagの仮値AFtmpが変更されることになる(ステップS108,S109,S112,S113,S114)。これにより、第1から第4仮値設定マップのそれぞれを容易かつより適正に適合すると共に、仮値AFtmpひいては目標空燃比AFtagを燃料カットの特性や空燃比の制御状態に合致するように設定することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態のエンジンECU10は、燃料カットからの復帰後に、下流側空燃比センサ16により検出された下流側空燃比AFrに基づいて、上流側空燃比AFfをリッチ化するための目標空燃比AFtagの仮値AFtmpを所定時間おきに設定する仮値設定手段(ステップS104〜S114)と、所定時間おきに目標空燃比AFtagを設定する目標空燃比設定手段(ステップS116,S118)として機能する。そして、エンジンECU10は、燃料カットからの復帰後に上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されている際に(S116における“YES”)、ステップS114にて設定された仮値AFtmpと、前回設定した目標空燃比AFtagとのうちのリッチ側の値を当該目標空燃比AFtagに設定する(ステップS118)。これにより、エンジン1の燃料カットからの復帰後のエミッション性能をより向上させることが可能となる。
なお、図2の燃料噴射制御ルーチンでは、目標空燃比AFtagの仮値AFtmpの設定後に上流側空燃比AFfのリッチ化の要否が判定されるが(図2のステップS114,S116)、これに限られるものではない。すなわち、図3に示す燃料噴射制御ルーチンのように、上流側空燃比AFfのリッチ化の要否判定は、フィードバック制御の有無の判定(図3におけるステップS106,S110)や仮値AFtmpの設定(図3におけるステップS114)の前(かつステップS104の後)に実行されてもよい(図3におけるステップS105,S107)。この場合、ステップS105またはS107にて上流側空燃比AFfのリッチ化処理の実行が要求されていないと判断された場合、図3に示すように、フラグFを値0に設定した上で(ステップS123)、ステップS124における目標空燃比AFtagの設定処理(ストイキ制御)を実行するとよい。また、上流側空燃比AFfのリッチ化の要否判定は、図3におけるステップS102とステップS104との間で実行されてもよい。
更に、図2のステップS116にて否定判断がなされた場合、ステップS122の処理の代わりに、ステップS124の処理が実行されてもよい。また、図2のステップS116や図3のステップS105,S107における上流側空燃比AFfのリッチ化の要否判定に用いられるリッチ化要求フラグは、下流側空燃比AFrと、積算吸入空気量Qiと、上流側排ガス浄化装置9aにおける推定酸素吸蔵量Orestとの何れか1つまたは2つに基づいて設定されてもよい。更に、図2のステップS116や図3のステップS105,S107では、燃料カットが解除されてから上流側空燃比が理論空燃比またはリッチになるまでの間、上流側空燃比AFfのリッチ化が要求されていると判断されてもよい。
更に、エンジンECU10により制御されるエンジン1が搭載されるハイブリッド車両は、複数のモータジェネレータMGを有してもよく、動力分配用の遊星歯車を有する2モータ式のハイブリッド車両であってもよく、シリーズ式のハイブリッド車両であってもよく、プラグイン式のハイブリッド車両であってもよい。また、上記エンジンECU10は、走行用の動力発生源としてエンジン1のみを有する車両(例えば、いわゆるアイドルストップを実行可能な車両)に適用されてもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、内燃機関や車両の製造産業等において利用可能である。
1 エンジン(内燃機関)、2 燃焼室、3 吸気管、4 エアクリーナ、5 スロットルバルブ、6 燃料噴射弁、7 点火プラグ、8 排気管、9a 上流側排ガス浄化装置、9b 下流側排ガス浄化装置、10 エンジン電子制御装置(エンジンECU)、11 エアフローメータ、12 吸気圧センサ、15 上流側空燃比センサ、16 下流側空燃比センサ、19 水温センサ、20 ハイブリッド電子制御装置(HVECU)、30 インバータ、40 バッテリ、50 モータ電子制御装置(MGECU)、90 三元触媒、MG モータジェネレータ。

Claims (1)

  1. 燃焼室から排出される排ガスを浄化するための触媒を含む排ガス浄化装置と、前記排ガス浄化装置の上流側で前記燃焼室からの排ガスの空燃比を上流側空燃比として検出する上流側空燃比センサと、前記排ガス浄化装置の下流側で該排ガス浄化装置からの排ガスの空燃比を下流側空燃比として検出する下流側空燃比センサとを有する内燃機関の制御装置であって、前記上流側空燃比センサにより検出される前記上流側空燃比が目標空燃比になるように前記内燃機関を制御する制御装置において、
    燃料カットからの復帰後に、前記下流側空燃比センサにより検出された前記下流側空燃比に基づいて、前記上流側空燃比をリッチ化するための前記目標空燃比の仮値を所定時間おきに設定する仮値設定手段と、
    前記所定時間おきに前記目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段であって、前記燃料カットからの復帰後に前記上流側空燃比のリッチ化が要求されている際に、前記仮値設定手段により設定された前記仮値と、前回設定した前記目標空燃比とのうちのリッチ側の値を該目標空燃比に設定する目標空燃比設定手段と、
    を備える内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019135276A1 (ja) * 2018-01-05 2019-07-11 日産自動車株式会社 内燃機関の空燃比制御方法および空燃比制御装置
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