JP2011116536A - エレベータ乗りかご用消毒装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作ボタンに直接触れることなく乗りかごの行き先階登録等の操作を行うことができるエレベータ乗りかご用消毒装置を提供する。
【解決手段】エレベータ乗りかご用消毒装置は、乗りかご2内に設置されるかご操作盤8の表面にある操作ボタン12,14,16a,16bを覆って設けられ、かご操作盤8に形成されたスリット22,24を介してかかご操作盤8の表面側と裏面側とを移動可能な無端状をなす透明または半透明のフィルム部材20と、かご操作盤8の裏面側においてフィルム部材20の内側に設けられ、フィム部材20を回転移動させる駆動ローラ26と、かご操作盤8の裏面側においてフィルム部材20の表面に消毒液31を吹き付けて消毒する消毒部30と、駆動ローラ26および消毒部30の作動を制御する制御部40とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】エレベータ乗りかご用消毒装置は、乗りかご2内に設置されるかご操作盤8の表面にある操作ボタン12,14,16a,16bを覆って設けられ、かご操作盤8に形成されたスリット22,24を介してかかご操作盤8の表面側と裏面側とを移動可能な無端状をなす透明または半透明のフィルム部材20と、かご操作盤8の裏面側においてフィルム部材20の内側に設けられ、フィム部材20を回転移動させる駆動ローラ26と、かご操作盤8の裏面側においてフィルム部材20の表面に消毒液31を吹き付けて消毒する消毒部30と、駆動ローラ26および消毒部30の作動を制御する制御部40とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、エレベータ乗りかご用消毒装置に関し、特に、乗りかご内に設置されるかご操作盤上にある操作ボタンに直接触れることなくエレベータを操作可能にするエレベータ乗りかご用消毒装置に関する。
現在、商業施設や病院等の種々の場所において、エレベータシステムが設置されている。最近、新型インフルエンザの流行等といった事情もあり、エレベータシステムを利用するお客様等から操作ボタンに直接触れないでエレベータを操作したい等といった要望がある。特に、新型インフルエンザの流行が取り沙汰されている昨今においては、このような要望が高い。
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、エレベータの制御装置として、エレベータのかご内に設置され、乗客の眼球の虹彩を検出するかご内虹彩検出装置と、かご呼び登録を許可する乗客の許可虹彩データを格納する許可虹彩データ格納装置と、上記かご内虹彩検出装置で検出された検出虹彩データと、上記許可虹彩データとを照合する虹彩照合装置と、上記虹彩照合装置による照合の結果、上記検出虹彩データと上記許可虹彩データとが一致した場合にかご呼び登録を行うかご呼び登録装置と、上記かご呼び登録装置に登録されたかご呼びに応答して、上記エレベータの運転を制御する運転制御装置と、を備えた構成が開示されている。
上記特許文献1の構成を用いることで、操作ボタンに直接手を触れずにエレベータシステムを運転することができる。しかし、上記特許文献1の構成では、乗客の眼球の虹彩を検出する必要があり、乗客によっては眼球の虹彩を検出されることに対して抵抗を感じる場合もあり、また、予め乗客の眼球の虹彩データを個々に登録する必要がある。
本発明の目的は、別の構成で操作ボタンに直接触れることなく乗りかごの行き先階登録等の操作を行うことができるエレベータ乗りかご用消毒装置を提供することにある。
本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置は、乗りかご内に設置されるかご操作盤の表面にある操作ボタンを覆って設けられ、かご操作盤に形成されたスリットを介してかご操作盤の表面側と裏面側とを移動可能な無端状をなす透明または半透明のフィルム部材と、かご操作盤の裏面側において前記フィルム部材の内側に設けられ、前記フィム部材を回転移動させる駆動部と、かご操作盤の裏面側において前記フィルム部材の表面に消毒液を吹き付けて消毒する消毒部と、前記駆動部および前記消毒部の作動を制御する制御部とを備える。
本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置において、消毒部による消毒動作は、乗りかごが戸閉状態で待機しているときに実行されてもよい。
また、本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置において、制御部は、1回の消毒動作で前記フィルム部材を少なくとも半周だけ回転させてもよい。
また、本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置において、制御部は、複数の操作ボタンのうち接触操作された操作ボタン上に位置するフィルム部材の部分が前記消毒部に対向する位置まで移動するようにフィルム部材を半周よりも短い距離だけ回転させてもよい。
また、本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置において、制御部によって設定されるフィルム部材の回転距離は、駆動部の駆動開始から駆動停止までの時間により制御されてもよい。
また、本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置において、フィルム部材は、上下方向または水平方向に回転移動させられてもよい。この場合、フィルム部材は、かご操作盤上に配置された複数の操作ボタンの列または行に応じて複数に分割されており、各分割されたフィルム部材ごとに回転駆動および消毒されるように構成されてもよい。
さらに、本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置において、フィルム部材の表面に、消毒済みであることを示す表示がなされていてもよい。
本発明に係るエレベータ乗りかご用消毒装置によれば、乗りかご内で乗客がフィルム部材を介して操作ボタンを接触操作したとき、フィルム部材をかご操作盤の裏面側に回転移動させて、その接触領域に対して消毒部から消毒液を噴霧して消毒することができる。これにより、操作ボタンを覆うフィルム部材の表面を常時除菌または滅菌された清潔な状態に保つことができ、乗りかごの操作ボタンに触れることによってのウイルス感染を防止することができる。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
図1は、本発明の一実施の形態であるエレベータ乗りかご用消毒装置が適用されるエレベータシステム10の乗りかご2を概略的に示す。エレベータシステム10は、乗りかご2の上部に連結された主ロープ7を巻き上げる巻上機(図示せず)等が昇降路の最下部であるいわゆるピット内に設置されている。乗りかご2は、乗客4を行き先階まで移動させるためのものであって、各階床の乗り場で開閉動作されるかご扉6と、かご扉6の側方のかご内壁面に設置されたかご操作盤8とを含んで構成される。かご扉6は、両開き又は片開きのいずれの方式であってもよい。
図2は上記かご操作盤8の拡大図であり、図3は図2におけるA−A線断面図である。かご操作盤8上には、複数の操作ボタン12,14,16a,16bとインジケータ18とが設けられている。開ボタン12および閉ボタン14は、乗客4がかご扉6を開閉操作するためのボタンであり、かご操作盤8の下方に配置されている。開閉ボタン12,14の上方には、8つの操作ボタンからなる行き先階登録ボタン16が配置されている。本実施の形態では、1階から8階に対応して8つの行き先階登録ボタンの例を示しており、1階から4階までの4つの行き先階登録ボタン16aが左側縦一列に配置され、5階から8階までの4つの行き先階登録ボタン16bが右側縦一列に配置されている。
また、かご操作盤8の上部に配置されるインジケータ18は、乗りかご2が現在位置している階床数を示す数字とかご移動方向を示す矢印等を表示することができる表示器であり、液晶パネルやLEDパネル等によって好適に構成されることができる。
図2に示すように、かご操作盤18上に設けられた操作ボタン12,14,16a,16bは、フィルム部材20によって覆われている。フィルム部材20は、透明または半透明の例えばプラスチックフィルムからなり、図3に示すように無端状に形成されている。
図2,3に示すように、かご操作盤8において、開閉ボタン12,14の下方に下部スリット22が形成されるとともに、行き先階登録ボタン16a,16bの上方に上部スリット24が形成されている。無端状をなすフィルム部材20は、上部スリット24からかご操作盤8の裏面側に進入して、下部スリット22からかご操作盤8の表面側に出現するように配置されている。
かご操作盤18の裏面側において、無端状のフィルム部材20の内側には2つのローラ26,29がそれぞれ回転可能に配置されている。上部スリット24の近傍に配置されたローラは、駆動源としてのモータ28を内蔵した駆動ローラ(駆動部)26である。一方、下部スリット22の近傍に配置されたローラは、無端状のフィルム部材20に所定のテンションを付与しつつフィルム部材20の回転移動に伴って従動回転する従動ローラ29である。これにより、無端状のフィルム部材20は、駆動ローラ26が回転駆動されることによって、各スリット22,24を介してかご操作盤8の表面側と裏面側とを矢印B方向に回転移動するように構成されている。
なお、本実施の形態では、フィルム部材20がかご操作盤8の表面側において下方から上方へ移動するように回転させているが、これに限定されず、フィルム部材20を逆方向に回転移動させてもよい。
図3に示すように、かご操作盤8の裏面側であって乗りかご2の外壁部との間のスペースに、消毒部30が設けられている。消毒部30は、例えばエタノール等を含む消毒液31を貯留する消毒液タンク32と、消毒液タンク32から供給管33を介して供給される消毒液31を圧送するポンプ34と、ポンプ34から圧送された消毒液を細かい霧状にしてフィルム部材20に吹き付けるノズル35とを含んで構成される。ノズル35から噴霧された消毒液31は、ノズル対向領域においてフィルム部材20の全幅(図3の奥行き方向)にわたって吹き付けられ、これによりフィルム表面が消毒されるようになっている。
上記駆動ローラ26の回転駆動および上記ポンプの駆動は、制御部40によって制御される。制御部40は、エレベータシステム10全体の動作を統括して制御するエレベータ制御盤(図示せず)と通信して乗りかごの動作情報を取得しながら、所定のタイミングおよび所定の時間的長さで駆動ローラ26およびポンプ34を駆動制御する。制御部40は、主として制御プログラムを実行するCPUおよび制御プログラムを格納するメモリ等から好適に構成されることができる。
上記におけるフィルム部材20、駆動ローラ26、消毒部30および制御部40が本実施の形態におけるエレベータ乗りかご用消毒装置を構成する。
続いて、図4を参照して、上記構成からなるエレベータ乗りかご用消毒装置による消毒動作について説明する。図4は、エレベータ乗りかご用消毒装置の動作手順を示すフローチャートである。この手順は、制御部40において、メモリから読み出された制御プログラムがCPUによって実行される。
まず、乗りかご2が戸閉状態(すなわちかご扉6が閉じた状態)で待機中であるか否かが判定される(ステップS10)。これは、エレベータ制御盤から取得される情報に基づき、乗りかご2について行き先階登録および全階床においてかご呼び登録が無く且つかご扉6が閉じているか否かで判定される。この判定が肯定(YES)されるまで、同ステップS10を繰り返し処理して待機する。
ステップS10において乗りかご2が戸閉状態で待機中であると判定されると、駆動ローラ28の回転駆動を開始し(ステップS12)、フィルム部材20を回転移動させる。また、これと共に、ポンプ34の駆動も開始し(ステップS14)、ノズル35から噴霧される消毒液31を吹き付けてフィルム部材20の表面を消毒する。
そして、駆動ローラ26の駆動開始から所定時間が経過したか否かが判定される(ステップS16)。これは、駆動ローラ26の駆動開始からタイマをスタートさせ、このタイマ値が予め設定された値になったか否かで判定される。ここではタイマ値は、無端状のフィルム部材20が半周だけ回転移動するのに要する時間として予め設定される。
上記ステップS16において所定時間経過したと判断されると、ポンプ34を作動停止させるとともに(ステップS18)、駆動ローラ26の回転駆動を停止する(ステップS20)。これにより1回の消毒動作が終了し、これ以降、乗りかご2内の操作ボタン12,14,16a,16bが操作されてから乗りかご2が戸閉待機状態になる度に同様の消毒動作が繰り返し実行される。
上述したように、本実施の形態のエレベータ乗りかご用消毒装置によれば、乗りかご2内で乗客がフィルム部材20を介して操作ボタン12,14,16a,16bのいずれかを接触操作したとき、フィルム部材20をかご操作盤8の裏面側に回転移動させて、その接触領域に対して消毒部30のノズル35から消毒液31を噴霧して消毒することができる。また、フィルム部材20は少なくとも半周だけ回転移動することで、かご操作盤8上の各操作ボタン12,14,16a,16bは既に消毒済みで誰も触れていないフィルム表面によって覆われることになる。したがって、操作ボタン12,14,16a,16bを覆うフィルム部材20の表面を常時除菌または滅菌された清潔な状態に保つことができ、乗りかご2の操作ボタン12,14,16a,16bに触れることによってのウイルス感染を防止することができる。
なお、上記では乗りかご2が戸閉待機中にフィルム部材20の回転および消毒を実行するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、他のタイミングで行ってもよい。例えば、乗客4が1階から7階まで利用した後、乗りかご2に対するかご呼び登録が別の乗客によって1階で設定されたとき等に、無人の乗りかご2が呼び登録設定階まで移動するまでに上記のようなフィルム部材20の消毒を実行してもよい。
次に、図5を参照して、別の実施の形態について説明する。ここでは、主として上記実施の形態と異なる点について説明することとし、上記実施の形態と同一または類似の部材および要素には同一または類似の符号を付して重複することとなる説明を援用により省略する。なお、図5では消毒液タンク32および供給管33の図示が省略されている。
上記実施の形態では1回の消毒動作でフィルム部材20を少なくとも半周だけ回転させてフィルム部材20の表面を消毒するものとしてが、この実施の形態では、制御部40が、複数の操作ボタン12,14,16a,16bのうち乗客4によって接触操作された操作ボタン上に位置するフィルム部材20の部分が消毒部30のノズル35に対向する位置まで移動するようにフィルム部材20を半周よりも短い距離だけ回転させるよう制御する。
具体例を示すと、図5に示すように、1階で戸閉待機中であった乗りかご2に乗り込んだ乗客4が7階(または3階でも同じ)の行き先階登録ボタン17だけを押圧操作または接触操作して7階で降り、その後、乗りかご2が戸閉待機中になった場合を想定する。このとき、7階の行き先階登録ボタン17上に位置するフィルム部材20の部分21がノズル35に対向する位置まで移動するようにフィルム部材20を半周よりも短い距離dだけ回転させるように制御する。この場合における駆動ローラ26およびポンプ34の作動時間は、7階の行き先階登録ボタン17が操作されたことをエレベータ制御盤からの情報により取得できるから、制御部40は上記距離dだけフィルム部材20を移動させるのに要する駆動時間を、予めテーブル等の形式で記憶されているメモリから読み出して、上記ステップS16における所定時間として設定する。これにより、1回の消毒動作でのフィルム部材20の移動距離を半周よりも短くすることができ、その分、消毒液31の消費量を抑制することができる。
なお、この実施の形態において、フィルム部材20が距離dだけ移動する直前までポンプ34を作動させずに、上記7階の行き先階登録ボタン17上に位置していたフィルム部材20の部分21がノズル35に対向する位置に到達するときを見計らってポンプ34を短時間だけ駆動させ、その部分21だけについて消毒液31を吹き付けるようにしてもよい。このようにすることで消毒液31の消費量をより効果的に抑制することが可能になる。
次に、図6,7を参照して、もう1つの別の実施の形態について説明する。図6は図2と同様のかご操作盤8の正面図であり、図7は図6中の矢印C方向から見たかご操作盤8およびその裏面側を示す図である。ここでは、主として上記最初の実施の形態と異なる点について説明することとし、上記最初の実施の形態と同一または類似の部材および要素については同一または類似の符号を付して重複することとなる説明を援用により省略する。なお、図7では消毒液タンク32および供給管33の図示が省略されている。
図6,7に示すように、フィルム部材20は、左側縦一列に配置された1階から4階までの4つの行き先階登録ボタン16aおよび開ボタン12に対応するフィルム部分20aと、右側縦一列に配置された5階から8階までの4つの行き先階登録ボタン16bおよび閉ボタン14に対応するフィルム部分20bとに2分割されている。また、各フィルム部分20a,20bに対応して、制御部40によってそれぞれ個別に駆動可能な2つの駆動ローラ26a,26bが設けられている。さらに、各フィルム部分20a,20bに対応して、2つのノズル35a,35bが設けられている。各ノズル35a,35bは、制御部40からの信号を受けてそれぞれ開閉制御される開閉弁36a,36bを介してポンプ34に配管を介して接続されている。
この実施の形態では、制御部40は、エレベータ制御盤から取得した情報に基づいて乗客4が接触操作または押圧操作した操作ボタンがいずれか一方のフィルム部分20aまたは20bによって覆われる操作ボタンであると判定される場合には、接触された一方のフィルム部分20aまたは20bだけを回転駆動させて、対応するノズル35aまたは35bから消毒液31を噴出させる。例えばノズル35aから消毒液31を噴出させる場合には、開閉弁36aを開弁する一方で開閉弁36bを閉弁してポンプ34を駆動することにより、ノズル35aだけから消毒液31を噴射することができる。このようにして消毒されるフィルム部分を限定することによっても、消毒液の消費量を抑制することができる。
次に、図8を参照して、さらに別の実施の形態について説明する。図8は、図2と同様のかご操作盤8の正面図である。この実施の形態では、かご操作盤8において、開ボタン12および左側操作ボタン列16aの側部に左側スリット23が縦方向に延在して形成され、閉ボタン14および右側操作ボタン列16bの側部に右側スリット25が縦方向に延在して形成されている。そして、無端状のフィルム部材20は、これらの左右のスリット23,25を介してかご操作盤8の表面側と裏面側とを横方向に回転移動可能に設けられている。かご操作盤8の裏面側に設けられる駆動ローラおよび従動ローラは、図3を参照して説明したものに対して90度向きを変えて配置位置が変更されるだけであり、消毒部の構成についてもほぼ同様である。この実施の形態のように、フィルム部材20を水平方向または横方向に回転移動させてもよい。
また、この場合に、フィルム部材20を操作ボタンの行に対応して複数に分割し、各分割されたフィルム部分ごとに回転駆動および消毒されるように構成してもよい。具体例としては、開ボタン12および閉ボタン14の行、1階および5階の行き先階登録ボタンの行、2階および6階の行き先階登録ボタンの行、3階および7階の行き先階登録ボタンの行、および、4階および8階の行き先階登録ボタンの行にそれぞれ対応するように、フィルム部材20を縦方向に5分割して、それぞれについて回転駆動および消毒を別個に行えるようにする。その場合の駆動部材および消毒部の構成は、図6を参照して上述したのと分割数および移動方向が異なるだけであるため、ここでの詳細な説明を省略する。
次に、図9を参照して、さらにもう1つ別の実施の形態について説明する。図9は、図2と同様のかご操作盤8の正面図である。この実施の形態では、フィルム部材20の表面に、消毒済みであることを示す表示が付されている点だけが異なり、他の構成は最初の実施の形態と同じである。
具体的には、フィルム20の両側縁部に「このフィルムは消毒・除菌済みです」という表示17が印刷等によって予め付されている。これにより、乗りかご2に乗り込んで操作ボタン12,14,16a,16bをタッチ操作しようとする乗客4に対してフィルム部材20が消毒されていることを知らしめることで、乗客4により安心感を与えることができる。なお、このような乗客4に対する報知は、音声アナウンス等の別の方法と組み合わせて行ってもよい。
4 乗客、5 IDカード、6 乗りかご扉、7 主ロープ、8 かご操作盤、10 エレベータシステム、12 開ボタン、14 閉ボタン、16a,16b 行き先階登録ボタン、18 インジケータ、20 フィルム部材、26 駆動ローラ、29 従動ローラ、30 消毒部、32 消毒液タンク、34 ポンプ、35 ノズル、40 制御部。
Claims (8)
- 乗りかご内に設置されるかご操作盤の表面にある操作ボタンを覆って設けられ、かご操作盤に形成されたスリットを介してかご操作盤の表面側と裏面側とを移動可能な無端状をなす透明または半透明のフィルム部材と、
かご操作盤の裏面側において前記フィルム部材の内側に設けられ、前記フィム部材を回転移動させる駆動部と、
かご操作盤の裏面側において前記フィルム部材の表面に消毒液を吹き付けて消毒する消毒部と、
前記駆動部および前記消毒部の作動を制御する制御部と
を備えるエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項1に記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
消毒部による消毒動作は、乗りかごが扉閉状態で待機しているときに実行されることを特徴とするエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項1または2に記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
前記制御部は、1回の消毒動作で前記フィルム部材を少なくとも半周だけ回転させることを特徴とするエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項3に記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
前記制御部は、複数の操作ボタンのうち接触操作された操作ボタン上に位置するフィルム部材の部分が前記消毒部に対向する位置まで移動するように前記フィルム部材を半周よりも短い距離だけ回転させることを特徴とするエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項3または4に記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
前記制御部によって設定される前記フィルム部材の回転距離は、前記駆動部の駆動開始から駆動停止までの時間により制御されることを特徴とするエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
前記フィルム部材は、上下方向または水平方向に回転移動させられることを特徴するエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項6に記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
前記フィルム部材は、かご操作盤上に配置された複数の操作ボタンの列または行に応じて複数に分割されており、各分割されたフィルム部材ごとに回転駆動および消毒されるように構成したことを特徴とするエレベータ乗りかご用消毒装置。 - 請求項1から7のいずれに記載のエレベータ乗りかご用消毒装置において、
前記フィルム部材の表面に、消毒済みであることを示す表示が付されていることを特徴とするエレベータ乗りかご用消毒装置。
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