JP2011116086A - 補強シート及びこれを用いたシート状構造材 - Google Patents

補強シート及びこれを用いたシート状構造材 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車用天井内装材や建材等のシート材の片面又は両面に接着し、シート材を補強するための補強シート及びこれを用いたシート状構造材の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、シート材の片面又は両面に接着剤が含浸可能な補強シートであって、天然繊維を含む組成物を抄紙して得られるものであり、複数の貫通孔を有することを特徴とする補強シートである。上記貫通孔の表面形状が楕円形であり、補強シート面における開口部形状が一定方向に扁平しており、扁平率が0.01以上0.8以下であるとよい。上記貫通孔の長径方向が天然繊維の抄紙方向と略垂直であること、上記組成物が熱可塑性合成繊維及び/又は非熱可塑性化学繊維をさらに含むこと、上記貫通孔による開口面積率が10%以上70%以下であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用天井内装材や建材等のシート材の片面又は両面に接着し、シート材を補強するための補強シート及びこれを用いたシート状構造材に関するものである。
自動車用の天井内装材や建材等には、一般的に、断熱性、吸音性、強度、寸法安定性等が要求されている。一方、近年において、自動車用の天井内装材等には、このような断熱性等の要求に加えて、軽量性、製造過程での作業性、産業廃棄物削減等の人的・資源的環境に対する配慮が強く要請されている。
従来の自動車用天井内装材としては、例えば発泡ポリウレタンシートの両表面に、結合剤によりガラスチョップドストランドマットを接着した自動車成形天井材が開発されている(特許第4026455号公報参照)。このガラスチョップドストランドマットは、ガラスチョップドストランド同士が結合したものであり、目付が80〜200g/mとされている。
しかしながら、上記従来の自動車用成形天井材は、発泡ポリウレタンシートの補強材としてガラスチョップドストランドマットが使用されており、強度、寸法安定性、断熱性、生産性等には優れるものの、素材としてガラスシートを用いていることから、製造過程での作業性、産業廃棄物削減等の環境問題をクリアことはできない。また、上記従来の自動車用成形天井材では、発泡ポリウレタンシートへのガラスチョップドストランドマットの接着に、多量の接着剤を用いるため、機器汚れによる作業性の悪化という不都合があり、加えてシート材が有する吸音性を阻害する傾向がある。
このように、強度を付与することができ、かつ、環境適性に優れた補強シートは、現在存在していない。
特許第4026455号公報
本発明は、これらの不都合に鑑みてなされたものであり、自動車用内装材や建材等のシート材の片面又は両面に接着剤を介して接着することで、シート材に対して良好な引張強度、曲げ強度を付与し、かつ軽量性、吸音性、環境適性に優れた補強シート及びこれを用いたシート状構造材の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
シート材の片面又は両面に接着剤が含浸可能な補強シートであって、
天然繊維を含む組成物を抄紙して得られるものであり、
複数の貫通孔を有することを特徴とする補強シートである。
この補強シートは、シート材の種類や用途等に応じて、シート材の片面又は両面に接着剤を介して接着することで、天然繊維間に接着剤が含浸された状態で固化し、シート材に引張強度や曲げ強度を付与することができる。また、当該補強シートは、天然繊維を含有することで、補強シートに引張強度、曲げ強度及び軽量性をバランス良く付与しつつ、産業廃棄物の減量等を実現することができる。さらに、この補強シートが複数の貫通孔を有することで、補強シートの大幅な軽量化を図ると共に、シート材との接着に用いる接着剤の量を効率的に低減することができ、加えて、シート材が貫通孔部分を有することにより吸音性の向上を発揮することができる。
上記貫通孔の表面形状が楕円形であり、補強シート面における開口部形状が一定方向に扁平しており、扁平率が0.01以上0.8以下であるとよい。かかる貫通孔の補強シート面における開口部形状が一定方向に扁平し、その扁平率が上記範囲であることで、強度等の補強効果を扁平方向とその略垂直方向とで異ならせることができる。つまり、かかる補強効果に異方性を付与することができる。
上述のように、一定方向に扁平した貫通孔の長径方向が天然繊維の抄紙方向と略垂直、即ち、抄紙の幅方向(MD方向)と略同一であるとよい。通常、パルプ系の天然繊維を抄紙してシート化した場合、抄紙方向(縦強度)が高くなり、幅方向の強度が弱くなる。この手段のように、補強シートにおける貫通孔の長径方向を幅方向と略同一とすることで、繊維方向に比較的小さく、それと略垂直方向に比較的大きく引張強度、曲げ強度等の補強効果を付与し、その結果、補強効果の等方性を向上することができる。
上記組成物が、熱可塑性合成繊維及び/又は非熱可塑性化学繊維をさらに含むとよい。この補強シートの組成物中に熱可塑性合成繊維を含有させることで、熱可塑性合成繊維が補強シートのシート材への熱プレスの際に融解して天然繊維間に浸透し、補強シートのシート材に対する接着性を向上させ、補強シート材に高い引張強度、曲げ強度、寸法安定性を付与することができる。また、かかる補強シートの組成物中に非熱可塑性化学繊維を含有させることで、非熱可塑性化学繊維が補強シートのシート材への加熱接着により軟化せず存在し、補強シートの繊維間隔を維持するため、かかる繊維の間隙に接着剤が多く浸潤することとなり、その結果、シート材に対して良好な強度接着容易性を付与することができる。
上記貫通孔による開口面積率としては10%以上70%以下が好ましい。また、上記貫通孔の平均径としては1mm以上10mm以下、配設密度としては50個/100cm以上400個/100cm以下が好ましい。この貫通孔の開口面積率、平均径、配設密度を上記範囲とすることで、接着剤が浸潤した補強シートに対し、高い引張強度曲げ強度と接着剤の低減化、軽量化とをバランス良く付与し、さらに吸音性を付与することができる。
かかる補強シートの密度としては、0.1g/cm以上0.8g/cm以下が好ましい。この補強シートの密度を上記範囲とすることで、補強シートに接着剤がより一層含浸しやすくなり、シート材への接着が一層容易になると共に、シート材への接着作業に十分耐え得る引張強度及び曲げ強度を発揮することができる。
この補強シートは、上記貫通孔を除く部分に接着剤が含浸可能な繊維構造を有するとよい。この補強シートの繊維構造の間隙に接着剤が十分含浸することで、補強シートとシート材とを強固に接着・固定でき、その結果、補強シートを接着した構造材に対して高い引張強度及び曲げ強度を付与することができる。
上記課題を解決するための別の発明は、シート材と、このシート材の片面又は両面に接着剤を介して接着される補強シートとを備えるシート状構造材である。このシート状構造材は、本発明の補強シートを補強材として使用するため、上述のように高い引張強度、曲げ強度、軽量性を発揮することができる。
上記シート状構造材は、自動車用内装材として好適に使用される。かかるシート状構造材が自動車用天井内装材であることで、自動車用天井内装材としての断熱性、吸音性、強度、寸法安定性等を確実かつ効果的に発揮することができると共に、接着剤の使用量を大幅にすることができる。
ここで、「非熱可塑性化学繊維」とは、熱可塑性樹脂に似た特性を有するが、融点が熱分解温度以下の温度で存在しない合成繊維を意味する。「貫通孔の平均径」は、貫通孔の任意の内寸のうち、最大の内寸と最小の内寸との平均値を表す。
以上説明したように、本発明の補強シートは、シート材の補強材として要求される軽量性、高い引張強度、加工容易性等を充足しつつ、接着剤の使用量低減等を通じて環境問題にも十分に対応可能である。また、かかる補強シートで補強したシート状構造材は、高い曲げ強度等を発揮することができるため、自動車用内装材や建材等の様々な用途への応用が可能となる。
本発明の一実施形態に係る補強シート示す概略平面図である。 図1の補強シートとは異なる形態の補強シートを示す概略平面図である。 図1の補強シートを用いたシート状構造体を示す概観断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳細する。
(補強シート)
図1の補強シート1は、天然繊維を含む組成物を抄紙して得られるものであり、複数の貫通孔2を有している。
補強シート1は、シート材(後述する)に接着剤を介して接着する部材であり、シート材に引張強度や曲げ強度等を付与するものである。かかる補強シート1は、シート材の種類や用途等に応じて、シート材の片面又は両面に接着することが可能である。
補強シート1は、天然繊維を含む組成物を抄紙して得られる。かかる天然繊維素材としては、天然パルプが好適に用いられる。この補強シート1を構成する組成物に天然パルプを含有させることで、補強シート1に強度及び軽量性をバランス良く付与すると共に、産業廃棄物の減量を達成することができる。
上記天然パルプの種類としては、特に限定されず、例えば古紙パルプ、化学パルプ、機械パルプ、サイザル麻、マニラ麻、サトウキビ、コットン、シルク、竹、ケナフ等が挙げられる。中でも、高い引張強度、曲げ強度を発揮する竹、繊維強度が高いケナフやマニラ麻を使用することが好ましく、入手及び加工が容易で比較的紙力が大きい後述の針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を使用することが特に好ましい。
古紙パルプとしては、例えば段ボール古紙、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、上白古紙、ケント古紙、構造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプ、脱墨・漂白古紙パルプ等が挙げられる。
化学パルプとしては、例えば広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹半晒クラフトパルプ(LSBKP)、針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等が挙げられる。
機械パルプとしては、例えばストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等が挙げられる。
上記組成物中における天然パルプの含有量は、特に限定されず、100質量%とすることもできるが、かかる天然パルプの含有量の上限としては95質量%が好ましく、93質量%がより好ましく、90質量%が特に好ましい。また、天然パルプの含有量の下限としては70質量%が好ましく、75質量%がより好ましく、80質量%が特に好ましい。このように天然パルプの含有量の上限及び下限を設定することで、補強シート1の軽量性を向上させつつ、良好な引張強度及び曲げ強度を確実に発揮させることができる。かかる天然パルプの含有量が95質量%を超えると、天然パルプ繊維は、合成・化学繊維に比べ繊維長が短く、十分な強度が得られず、破断する可能性があるため好ましくない。また、この天然パルプの含有量が70質量%未満であると、コスト高となり経済的でないため好ましくない。
このように、天然パルプを含む組成物を抄紙して得られる当該補強シート1は、接着剤が含浸可能な間隙を有する。この補強シート1を構成する天然パルプの間隙に接着剤が十分含浸することで、補強シート1とシート材とを強固に接着・固定することができ、その結果、補強シート1を接着した構造材(後述する)に対して高い強度を付与することができる。
上記組成物は、熱可塑性合成繊維及び/又は非熱可塑性化学繊維をさらに含むとよい。この熱可塑性合成繊維は、補強シート1をシート材に接着する前の状態では融解することはないが、補強シート1をシート材に熱プレスで接着させる際に、かかる熱により融解して天然繊維間に浸透し、補強シート1のシート材に対する接着性を向上させる。また、かかる接着剤は、その後冷却して固化することから、補強シート1を接着した構造材に対して、高い引張強度及び曲げ強度を付与することができる。なお、補強シート1をシート材に加熱接着させることの結果として、接着剤使用量の低減を実現することができる。なお、熱可塑性合成繊維の融点は100℃から140℃程度の範囲であればよい。
上記熱可塑性合成繊維の種類としては、特に限定されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系繊維;ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−46、ナイロン−66、共重合ナイロンなどのポリアミド系繊維;ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートなどの生分解性繊維等が挙げられる。中でも、取扱いが容易であり、当該補強シートに対して良好な強度を付与することから、ポリオレフィン系繊維を用いることが好ましい。
上記組成物中における熱可塑性合成繊維の含有量の上限としては、15質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。また、熱可塑性合成繊維の含有量の下限としては2質量%が好ましく、4質量%がより好ましい。このように熱可塑性合成繊維の含有量の上限及び下限を設定することで、抄紙工程の加熱下で溶融した熱可塑性合成繊維が天然パルプの繊維間へ効率よく浸透し、補強シート1の引張強度及び曲げ強度を効果的に実現できる。この熱可塑性合成繊維の含有量が15質量%を超えると、天然パルプ繊維配合量が減少し、補強シート1における接着剤の吸収性が低下し、シート構造材として使用する際に曲げ強度が不足する恐れがあるため好ましくない。また、熱可塑性合成繊維の含有量が2質量%未満であると、補強シート1の天然パルプ繊維同士の接着効果が低下し、補強シート1が破断しやすくなるため好ましくない。
非熱可塑性化学繊維は、熱プレス時に溶融することのない繊維体である。この非熱可塑性化学繊維は、補強シート1をシート材に熱プレスで接着させる際に、かかる熱によっても溶融・軟化することなく、補強シート1のパルプ繊維間の水素結合を部分的に阻害することでパルプの繊維間隔が維持され、かかる繊維の間隙に接着剤が多く浸潤することとなり、その結果、シート材に対して良好な強度を付与することができる。
上記非熱可塑性化学繊維の種類としては、特に限定されないが、例えばビニロン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、レーヨン繊維などの再生セルロース繊維等が挙げられる。中でも、繊維方向と垂直な断面の形状が略円形であるビニロン繊維が、補強シート1に対して高い強度を付与することができるため好ましい。
上記組成物中における非熱可塑性化学繊維の含有量の上限としては20質量%が好ましく、15質量%がより好ましい。また、非熱可塑性化学繊維の含有量の下限としては2質量%が好ましく、8質量%がより好ましい。このように非熱可塑性化学繊維の含有量の上限及び下限を設定することで、補強シート1は、接着剤の吸収性を低下させることなく良好な引張強度及び曲げ強度を発揮することができる。この非熱可塑性化学繊維の含有量が20質量%を超えると、補強シート1全体に対する天然パルプ繊維配合量が減少し、補強シート1に対する接着剤の吸収性が低下するため好ましくない。また、非熱可塑性化学繊維の含有量が2質量%未満であると、天然パルプ繊維の繊維長が非熱可塑性化学繊維に比べて短いため、繊維同士の絡みが少なくなり、補強シート1の引張強度が低下する傾向があるため好ましくない。さらに、非熱可塑性化学繊維の含有量が少なくなると、補強シート1のパルプ繊維間の水素結合を十分に阻害できなくなり、繊維の間隙に接着剤が浸潤できなくなり、曲げ強度の低下を招く恐れがある。
補強シート1は、複数の貫通孔2を有する。このように、補強シート1は、複数の貫通孔2を有することで、大幅な軽量化を図ることができると共に、シート材との接着に用いる接着剤の量を効率的に低減することができる。具体的には、補強シート1は、貫通孔2を除く部分に接着剤が含浸可能な繊維構造を有するものである。この貫通孔2の形状としては、図中円形を例示したが、特に限定されず、例えば楕円形、四角形(正方形、長方形)等でもよいが、楕円形とすることで破断し難く、加工時の作業性の点等から好ましい。なお、ここでいう貫通孔とは補強シート1の表面から裏面に突き抜ける直径1mm以上の開口部を有するものをいう。
貫通孔2による(ニレコ社製のルーゼックス画像解析装置にて測定した)開口面積率の上限としては70%が好ましく、60%がより好ましい。また、貫通孔2による開口面積率の下限としては10%が好ましく、50%がより好ましい。このように貫通孔2による開口面積率の上限及び下限を設定することで、接着剤が浸潤した補強シート1に対し、高い曲げ強度及び軽量性を付与することができる。この貫通孔2による開口面積率の上限が70%を超えると、引張強度が低下し、接着面積が低下することから、接着剤が含浸した補強シート1の曲げ強度も著しく低下するため好ましくない。また、この貫通孔2による開口面積率の下限が10%未満であると、接着剤が浸潤した補強シート1の作業容易性が極端に低下するため好ましくない。
貫通孔2の平均径の上限としては10mmが好ましく、8mmがより好ましい。また、貫通孔2の平均径の下限としては1mmが好ましく、6mmがより好ましい。貫通孔2の配設密度の上限としては400個/100cmが好ましく、350個/100cmがより好ましい。また、貫通孔2の配設密度の下限としては50個/100cmが好ましく、250個/100cmがより好ましい。この貫通孔2の平均径が10mmを超えたり、配設密度が400個/100cmを超えたりすると、非貫通孔部が細くなり、熱成型時に破断する恐れがあるため好ましくない。また、この貫通孔2の平均径が1mm未満であったり、配設密度が50個/100cm未満であったりすると、開口部が接着剤で目詰まりし、シート材の吸音性等を阻害する恐れがあるため好ましくない。このように貫通孔2の平均径・配設密度の上限及び下限を設定することで、接着剤が浸潤した補強シート1は、高い強度、軽量性、吸音性を発揮することができ、さらには、接着剤の使用量を最小限に止めることができる。
補強シート1の密度の上限としては0.6g/cmが好ましく、0.5g/cmがより好ましい。また、補強シート1の密度の下限としては0.2g/cmが好ましく、0.3g/cmがより好ましい。このように補強シート1の密度の上限及び下限を設定することで、補強シート1内部に接着剤がより一層含浸しやすくなりシート材への接着が一層容易になると共に、シート材への接着作業に十分耐え得る強度を発揮することができる。この補強シート1の密度が0.2g/cm未満であると、補強シート1の引張強度、曲げ強度が著しく低下するため好ましくない。また、この補強シート1の密度が0.6g/cmを超えると、補強シート1に接着剤が含浸し難くなり、曲げ強度が低下し、さらに含浸しきれない余分な接着剤が貫通孔におけるシート材の露呈部分に滲出して、マシン汚れの発生、吸音性を低下させてしまうため好ましくない。なお、かかる密度は、JISP−8118(厚さ及び密度の試験方法)に準拠した値である。
補強シート1の坪量の上限としては100g/mが好ましく、90g/mがより好ましい。また、当該補強シートの坪量の下限としては70g/mが好ましく、80g/mがより好ましい。このように補強シート1の坪量の上限及び下限を設定することで、補強シート1に付与される軽量性及び強度のバランスをより一層向上させると共に、接着剤の効率的かつ確実な吸収性を確保することができる。また、補強シート1の坪量は、用途に応じて調整することができる。なお、かかる坪量は、JIS−P8124(坪量測定方法)に準拠した値である。
貫通孔2の補強シート1における配設パターンとしては、特に限定されないが、例えば格子状パターン、正三角形格子状パターン、波状パターン、同心円状パターン、ランダムパターン等が挙げられる。中でも、貫通孔形成加工が容易である等の観点から、格子状パターンが好ましい。
複数の貫通孔2の間隔(隣接し合う一対の孔間の最短距離)の上限としては10mmが好ましく、7mmがより好ましい。また、複数の貫通孔2の間隔の下限としては2mmが好ましく、4mmがより好ましい。このように複数の貫通孔2の間隔を上記範囲とすることで、補強シート1を接着した構造材の曲げ強度及び強度の向上と接着剤使用量の低減化とをバランス良く実現することができる。この複数の貫通孔2の間隔が2mm未満であると非貫通孔部が細くなり、熱成型時に破断する恐れがあるため好ましくない。また、この複数の貫通孔2の間隔が10mmを超えると開口部が接着剤で目詰まりし、シート材の吸音性を阻害する恐れがあるため好ましくない。
図2の補強シート11は、上記図1の補強シート1と同様に、天然パルプを主含む組成物を抄紙して得られるものであり、複数の貫通孔12を有している。この貫通孔12の補強シート面における開口部形状は、図1の補強シート1の貫通孔2と異なる。
貫通孔12の補強シート面における開口部形状は、一定方向に扁平している。この一定方向に扁平した貫通孔12の平面形状としては、図中楕円形で例示しているが、特に限定されず、例えば菱形、長方形、それらの角が丸められたもの等が挙げられる。なお、貫通孔12の補強シート11における配設パターン及び貫通孔12孔間距離については、上述した貫通孔2の場合と同様である。
貫通孔12の扁平率について、例えば補強シート11を自動車用天井内装材に使用する場合の上限としては0.7が好ましく、0.6がより好ましい。また、この扁平率の下限としては0.3が好ましく、0.4がより好ましい。このように貫通孔12の扁平率の上限及び下限を設定することで、接着剤が含浸した補強シート11における強度等の補強効果を、貫通孔12の扁平方向とその略垂直方向とで異ならせることができる。つまり、接着剤が含浸した補強シート11の補強効果に異方性を付与することができる。かかる貫通孔12の扁平率が0.7を超えると繊維方向と垂直方向の強度が低下し、0.3を下回ると熱成型時に破断する恐れがあるため好ましくない。なお、かかる扁平率fは、貫通孔12の楕円形状の長径をr、短径をrとすると、以下の数式(1)で算出される
f=1−(r/r) ・・・(1)
貫通孔12の長径方向Xは、天然パルプの抄紙方向Yと略垂直方向とされている。上述の通り、補強シート11は、天然パルプを含む組成物を抄紙して得られるものである。通常、天然パルプを抄紙してシート化した場合、天然パルプの繊維方向(平均的方向)が抄紙方向になり、得られた紙素材は、繊維方向の外力に強く、それと略垂直方向の外力に弱くなる。この手段のように、補強シート11における貫通孔12の長径方向を抄紙の幅方向(MD方向)と略同一とすることで、繊維方向に比較的小さく、それと略垂直方向に比較的大きく引張強度、曲げ強度等の補強効果を付与し、その結果、補強効果の等方性を向上することができる。
なお、貫通孔12の長径方向Xを、天然繊維の繊維方向Yと略平行方向とすることもできる。この場合には、繊維方向に比較的大きく、補強効果を発揮することができる。
上記補強シート1及び補強シート11について、後述の接着剤に含浸させる前の原紙の状態における引張強度は、20N以上30N以下であることが好ましい。この補強シート1及び補強シート11の原紙における引張強度が上記範囲であることで、良好な強度を発揮しつつ、作業容易性を十分に実現することができる。この引張強度が20N未満であると、補強シート1及び補強シート11が容易に破断する傾向があるため好ましくない。また、この引張強度が30Nを超えると、補強シート1や補強シート11をウレタンシートに貼付する場合において、作業性が低下する可能性があるため好ましくない。
(補強シートの製造方法)
補強シート1及び補強シート11の製造方法としては、一般的に製紙用途で使用される方法を用いることができる。具体的には、天然パルプを主原料とする原料スラリーを、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、リールパートを経て抄紙し、これを巻き取ることで製造することができる。かかるドライヤーパートにおいて110度程度で加熱処理がなされ、上述の熱可塑性合成繊維が融解する。また、補強シート1及び補強シート11のカレンダー処理方法については、特に限定されず、オンマシンで設定されているマシンカレンダー、スーパーカレンダー、グロスカレンダー、マットカレンダー、ブラッシカレンダー、ソフトカレンダー等を用いることができる。なお、この製造方法により、補強シート1及び補強シート11を多層抄きとすることもできる。補強シート1及び補強シート11を多層抄きとすることとで、機械的強度が高くなる効果がある。
原料スラリーには、上記天然パルプ、熱可塑性合成繊維、非熱可塑性化学繊維の他に、本発明の目的効果を損なわない範囲で、任意成分を適宜使用することができる。この任意成分としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、尿素−ホリマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子などの填料;アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などのサイズ剤;ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン化澱粉、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物などの歩留り向上剤;紙粉脱落防止剤;硫酸バンド;湿潤紙力剤;紙厚向上剤;嵩高剤、カチオン化剤;着色剤、染料等を、その種類及び配合量を適宜調整して添加することができる。
補強シート1及び補強シート11の貫通孔の開孔手段については、例えばピンチカッター、ロータリーダイカッター、ヒートシールカッター、超音波カッター、ウォータージェットカッター等を用いて開孔することができる。
(シート状構造材)
図3のシート状構造材21は、シート材13と、このシート材13の両面に接着剤14を介して積層される一対の補強シート1とを備えている。
シート材13の種類としては、特に限定されず、例えばポリウレタンシート、ABSシート、ポリアミドシート、ポリカーボネートシート、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリメチルメタクリレートシート、ポリスチレンシート、ポリテトラフルオロエチレンシート、ポリビニルブチラールシート、ポリ塩化ビニルシート、アセタールシート等が挙げられる。このように、様々な種類のシート材13に対して補強シート1を使用することができ、いずれの種類においても良好な曲げ強度を付与することができる。
接着剤14の種類としては、特に限定されないが、例えばポリエチレンなどのポリオレフィン系;エチレン−酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニル共重合体系;エチレン−エチルアクリレート、エチレン−イソブチルアクリレートなどのアクリル酸共重合体系;ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12、N−メトキシメチル化ナイロンなどのポリアミド系;テレフタル酸系などのポリエステル系;ポリビニルブチラール系;ポリ酢酸ビニル系;アセテート、メチルセルロース、アセテートブチレートなどのセルロース誘導体系;ポリメチルメタクリレートなどのポリメタクリル酸エステル系;ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテル系;ポリウレタン系;ポリカーボネート系;スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンなどのスチレン系ブロック共重合体系;スチレンブタジエン、イソプレン、ブチルゴムなどの合成ゴム系等が挙げられる。これらの接着剤の中でも、環境への負担が少なく、熱可塑性であるポリ酢酸ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系の接着剤が好ましい。なお、かかる接着剤は、1種単独又は2種以上を配合して用いることができる。
シート状構造材21は、シート材13に接着された補強シート1により、高い曲げ強度を発揮することができる。また、このシート状構造材21は、後述の通り、接着剤14を用いて補強シート1をシート材13に接着させるものであり、補強シート1中に含有される熱可塑性合成繊維が加熱の際に融解し、シート材13と良好な接着性を示すため、接着剤の使用量の低減を効果的に実現することができる。特に、例えばシート材13が防音材である場合は、補強シート1の貫通孔2部分で防音材が補強シート1に覆われずに露呈しており、この貫通孔2部分において高い吸音性を示すことから、シート状構造材21は、優れた防音性を発揮することができる。
また、シート状構造材21は、図3に示す通り、シート材13の両面に補強シート1を貼着するものであり、かかるシート状構造材21の曲げ強度は、14.3N以上30N以下であるとよい。このように、シート材13の両面に補強シート1を貼着したシート状構造材21の曲げ強度を上記範囲とすることで、シート状構造材21は、十分な強度及び耐久性を発揮することができる。この曲げ強度が14.3N未満であると、シート状構造材21が曲げにより破断しやすくなるため好ましくない。また、この曲げ強度が30Nを超えると、シート状構造材21の成形容易性を実現することが困難となる可能性があるため好ましくない。
(シート状構造材の製造方法)
補強シート1をシート材13に接着させて、シート状構造材21を製造する方法としては、例えば接着剤14が含浸した補強シート1をシート材13に対して熱ロールなどを用いて接着する方法、接着剤14を塗布したシート材13に補強シート1を熱ロールなどを用いて接着するバインダーラミネーション法、フィルム状に成形された接着剤14を補強シート1とシート材13との間に挟入し、熱ロールなどを用いて接着する熱ラミネーション法、シート材13に接着剤14を介して補強シート1を仮止めし、加熱成形時に成形と接着とを同時に行う方法等が挙げられる。中でも、補強シート1を接着したシート状構造材21に強度等を効果的に付与するためには、接着剤14が含浸した補強シート1をシート材13に対して熱ロールなどを用いて接着する方法が特に好ましい。
接着剤14を補強シート1に含浸させる方法としては、例えば浸漬、スプレー、キスロール、アプリケーター、ナイフコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、ロッドコーター、刷毛による塗布等が挙げられる。また、接着剤14を含浸した補強シート1に対しては、例えばマングル、コーティングナイフ等を用いて余剰量の接着剤14を絞液することで、シート材13に塗布する接着剤14の量(付着量)を調整することができる。
上記加熱温度については、シート材13の種類や用途に応じて任意に調整できる。例えば、シート材13が発泡性ポリウレタンである場合には、加熱温度を130℃以上に調整することが好ましい。この加熱温度を130℃以上に調整すると、加熱時において発泡性ポリウレタンが柔らかく伸長すると共に、補強シート1も発泡性ポリウレタンに追随して伸長し、冷却後にセットされるため、寸法安定性の観点から特に好ましい。
なお、本発明の補強シート及びこれを用いたシート状構造材は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明のシート状構造材は、自動車用内装材として好適に使用され得る。このような自動車用内装材は、断熱性、吸音性、引張強度及び曲げ強度を確実かつ効果的に発揮することができると共に、近年における軽量性、製造過程での作業性、産業廃棄物削減等の人的・資源的環境に対する配慮や要求を十分に満たすことができる。また、貫通孔の扁平率を例えば0.01とすることで、特に建材の補強シートとして好適に使用することができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
[実施例1〜33]
(補強シートの製造)
補強シートを構成する天然繊維素材として、実施例1〜33においては、天然パルプであるNBKP、熱可塑性合成繊維であるポリオレフィン繊維(三井化学社の「SWP−E400」)、非熱可塑性化学繊維であるビニロン(クラレ社の「VPB303」)を下記表1に示す含有量により調整して、原料スラリーを得た。なお、この原料スラリーには、任意成分として、硫酸バンド、湿潤紙力剤、ポリエチレンオキサイドを別途含有した。
次いで、上記原料スラリーをワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、カレンダーパートを経てシート体を得た。このドライヤーパートにおける乾燥温度は、110℃に調整した。なお、ワイヤーパートではギャップフォーマを、プレスパートではオープンドローのないストレートスルー型を、ドライヤーパートではシングルデッキドライヤーを用いて抄紙した。カレンダーパートでは、マルチニップカレンダーを用いて平坦化処理を行った。かかる抄紙処理及び平坦化処理を調整することで、密度及び坪量を表1のように変化させた。
上記平坦化処理を行ったシート体に対し、ダイカッターを用いて略円形の貫通孔を形成した。この貫通孔の数や形状を調整することで、開口面積率及び扁平率を表1のように変化させた。
(シート状構造材の製造)
上述した製造工程により得られた補強シートをポリ酢酸ビニル系接着剤に含浸させた。次に、接着剤が含浸した補強シートを、発泡性ポリウレタンシートの両面に熱ロールを用いて接着させ、シート状構造材を製造した。
[実施例34]
熱可塑性合成繊維をポリエステル(ユニチカ社の「メルティ」)とし、表1の配合量に基づき原料スラリーを調整した以外は、実施例1〜33と同様である。
[実施例35]
非熱可塑性化学繊維をアクリル(東洋紡社の「ビィパル」)とし、表1の配合量に基づき原料スラリーを調整した以外は、実施例1〜33と同様である。
[実施例36]
天然繊維を竹とし、表1の配合量に基づき原料スラリーを調整した以外は、実施例1〜33と同様である。
[実施例37]
天然繊維をケナフとし、表1の配合量に基づき原料スラリーを調整した以外は、実施例1〜33同様である。
[比較例]
ガラスチョップドストランドマット(フィラメント直径:11μm、ストランド番手:20テックス、収束本数:80本、ストランド長:50mm、マット目付:120g/m)を、接着剤を介して発泡性ポリウレタンシートの両面に熱ロールを用いて接着させ、比較例のシート状構造材を製造した。
(引張強度の測定)
実施例では、接着剤に含浸させる前の原紙の状態における補強シートの引張強度を測定した。また、比較例では、接着剤に含浸させる前のガラスチョップドストランドマットの状態における引張強度を測定した。この引張強度(N)は、試験サンプルの幅を30mmとして測定した値である。なお測定値をサンプル幅(30mm)で割ることで、JIS−P8113(紙及び板紙―引張特性の試験方法)記載の単位(kN/m)に換算可能である。なお、実施例における引張強度の流れ方向は抄紙方向であった。
(曲げ強度の測定)
曲げ強度(最大荷重)は温度23℃、湿度50%の恒湿条件で、原反の縦方向から50×150mmの試験片を5枚取り、引張試験機を用いて、上面から50mm/minの速度で、下方向に荷重を加え荷重たわみ曲線をプロットし、破断に要する最大荷重(N)を求めた。
Figure 2011116086
(評価)
表1に示す通り、実施例1〜37は、比較例と同程度の引張強度及び曲げ強度を示す傾向が認められた。
以上のように、本発明の補強シートは、天然繊維を含む組成物を原料として抄紙されるものであり、資材調達及び加工の容易性に優れ、製造過程での作業性向上、低コスト化、産業廃棄物削減を実現することができ、広く好適に使用され得る。

Claims (10)

  1. シート材の片面又は両面に接着剤が含浸可能な補強シートであって、
    天然繊維を含む組成物を抄紙して得られるものであり、
    複数の貫通孔を有することを特徴とする補強シート。
  2. 上記貫通孔の表面形状が楕円形であり、補強シート面における開口部形状が一定方向に扁平しており、扁平率が0.01以上0.8以下である請求項1に記載の補強シート。
  3. 上記貫通孔の長径方向が天然繊維の抄紙方向と略垂直である請求項1又は請求項2に記載の補強シート。
  4. 上記組成物が熱可塑性合成繊維及び/又は非熱可塑性化学繊維をさらに含む請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の補強シート。
  5. 上記貫通孔による開口面積率が10%以上70%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の補強シート。
  6. 上記貫通孔の平均径が1mm以上10mm以下であり、
    上記貫通孔の配設密度が50個/100cm以上400個/100cm以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の補強シート。
  7. 密度が0.1g/cm以上0.8g/cm以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の補強シート。
  8. 上記貫通孔を除く部分に接着剤が含浸可能な繊維構造を有する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の補強シート。
  9. シート材と、
    このシート材の片面又は両面に接着剤を介して接着される請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の補強シートと
    を備えるシート状構造材。
  10. 自動車用内装材として用いられる請求項9に記載のシート状構造材。
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