JP2011115861A - オートカッタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断する用紙の一方の面側に配置された固定刃と、その用紙を挟んで上記固定刃と対向するようにその用紙の他方の面側に配置された可動刃とを備えたオートカッタ装置に関し、用紙を幅方向に切断するにあたり、幅方向中央部分を残して小さな切断力で用紙を切断する。
【解決手段】可動刃12を移動させるための移動手段18を備え、移動手段18は、可動刃12の刃先120と固定刃11の刃先110が接触することで用紙Pを切断する切断位置が用紙Pの幅方向一端から幅方向中央側に向かって移動するように可動刃12を移動させた後、その切断位置が用紙Pの幅方向他端から幅方向中央側に向かって移動するように可動刃12を移動させるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、切断する用紙の一方の面側に配置された固定刃と、その用紙を挟んで上記固定刃と対向するようにその用紙の他方の面側に配置された可動刃とを備えたオートカッタ装置に関する。
帯状の用紙をロール状に巻き取った状態で収納し、収納した用紙を送り出しながらその用紙に印字を行うプリンタが知られている。このようなプリンタは、レシート発行等に用いられる。クレジットカードが使用された場合には、レシートの紙片の他に、店舗側控えの紙片とお客様控えの紙片も発行される。これらはロール状の用紙に連続して印字され、プリンタから排出された一連の用紙を、取り間違いがないように店員が各紙片に切り離す。上記プリンタの中には、排出された用紙を、印字がなされておらず、これから印字がなされる用紙と切り離しやすいように、あるいは各紙片を切り離しやすいように、オートカッタ装置を搭載したものがある。このオートカッタ装置は、用紙を少し引っ張れば簡単に切り離せるように、用紙幅方向の一部分を残して用紙を幅方向に切断する。例えば、用紙幅方向の一端側を残して用紙を幅方向に切断するオートカッタ装置として、用紙幅方向の他端側を回動支点して回動する可動刃と固定刃とを備えた、いわゆるハサミ方式のオートカッタ装置が知られている(例えば、特許文献1および2等参照)。
ところが、用紙幅方向の一端側を残して用紙を幅方向に切断する場合、紙片どうしを切り離さずに、各紙片が幅方向一端側でつながった状態で何枚も紙片を出力すると、切断されている他端側では紙片どうしが開いてしまい、取り扱いにくい。そこで、用紙幅方向中央部分を残して用紙を幅方向に切断するオートカッタ装置が好まれる。このオートカッタ装置としては、固定刃と、その固定刃に対して直線的に進退する可動刃とを備えた、いわゆるギロチン方式のオートカッタ装置が知られている(例えば、特許文献3等参照)。この特許文献3に記載されたオートカッタ装置の可動刃には、幅方向中央部分を隔てて幅方向一端側および他端側それぞれに刃先部が設けられており、その可動刃の1回の進出によって、用紙の、幅方向一端側部分と他端側部分を同時に切断する。
実公平7−11996号公報 特開2001−30558号公報 特開平10−296681号公報
上述のハサミ方式のオートカッタ装置では、可動刃と固定刃の刃先が接触することで、可動刃と固定刃の間に位置する用紙が切断される。その用紙を切断する可動刃と固定刃の刃先の接触位置(以下、切断位置と称す)が1箇所である。これに対して、特許文献3に記載されたオートカッタ装置では、切断位置が幅方向一端側および他端側それぞれにある。そのため、可動刃を動かして用紙を切断するための切断力として、ハサミ方式のオートカッタ装置に比べて大きな力が必要になる。その結果、装置の大型化あるいはコストアップが生じてしまうことがある。また、ハサミ方式のオートカッタ装置でも、可動刃を2個用意すれば、用紙幅方向中央部分を残して用紙を幅方向に切断することが可能になる。しかしながら、可動刃が2個必要になるため、コストアップが生じてしまう。以上の説明では、オートカッタ装置をプリンタに搭載した例を用いたが、オートカッタ装置は、プリンタに限らず、用紙を収容した機器や用紙を搬送する機器等、様々な機器に搭載されることがある。これらの機器においても、用紙を幅方向に切断するにあたり、幅方向中央部分を残して切断することが好ましい場合がある。また、オートカッタ装置の小型化あるいはコストダウンが望まれる。
本発明は上記事情に鑑み、用紙を幅方向に切断するにあたり、幅方向中央部分を残して小さな切断力で用紙を切断することができるオートカッタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明のオートカッタ装置は、切断する用紙の一方の面側に配置された固定刃と、
上記用紙を挟んで上記固定刃と対向するようにその用紙の他方の面側に配置された可動刃と、
上記可動刃を移動させるための移動手段と、を備え、
上記移動手段は、上記可動刃と上記固定刃とによる用紙の切断位置がその用紙の幅方向一端から幅方向中央側に向かって移動するようにその可動刃を移動させた後、その切断位置がその用紙の幅方向他端から幅方向中央側に向かって移動するようにその可動刃を移動させるものであることを特徴とする。
本発明のオートカッタ装置によれば、上記切断位置が上記幅方向中央にまで移動しないように上記可動刃を移動させることが可能である。その結果、幅方向中央部分を残して用紙を幅方向に切断することができる。また、上記可動刃は、用紙の幅方向一端側部分を先に切断し、次いで他端側部分を切断する。そのため、用紙の幅方向一端側部分および他端側部分を同時に切断する場合に比べて、小さな切断力で用紙を切断することができる。
ここで、上記移動手段は、上記可動刃と上記固定刃とによる用紙の切断位置がその用紙の幅方向一端から幅方向中央側に向かって移動するようにその可動刃を回動させた後、その切断位置がその用紙の幅方向他端から幅方向中央側に向かって移動するようにその可動刃を回動させる回動機構を有するものであってもよい。
また、上記回動機構は、上記可動刃の刃先が上記固定刃の刃先に対して斜めになるように上記可動刃を回動するものであってもよい。すなわち、上記可動刃の刃先は、上記固定刃の刃先に対して0度より大きなシャー角を有する。上記回動機構は、上記可動刃にシャー角を付与する付与手段であってもよく、さらには、上記切断位置がその用紙の幅方向一端あるいは他端から幅方向中央側に向かうほどシャー角が大きくなるように上記可動刃を回動させるものであってもよい。
また、本発明のオートカッタ装置において、上記移動手段は、上記可動刃を回動させる回動機構と、その回動機構によって回動した姿勢の可動刃を上記固定刃に対して進退させるスライド機構を有するものであることが好ましい。
用紙の切り始めのシャー角が大きくなればなるほど、用紙が可動刃によって幅方向に押される。そのため、用紙をきれいに切断しにくくなる。しかし、上記スライド機構を設けることによって、上記可動刃のシャー角を小さな角度に抑えることができる。その結果、用紙をきれいに切断することができる。なお、上記スライド機構を設けることで、シャー角を一定に保ったまま、あるいはさほど大きな角度範囲ではない所定の角度範囲でシャー角が変化するだけで、用紙を幅方向に切断することができる。すなわち、上記スライド機構は、回動した後の可動刃(回動した姿勢の可動刃)を進退させるものであってもよいし、回動している上記可動刃(回動した姿勢の可動刃)を進退させるものであってもよい。また狭幅の用紙を切断する場合は幅の広い用紙を切断するときよりも用紙の切り始めのシャー角が大きくなる。しかし、上記スライド機構を設けることで、狭幅の用紙であっても、シャー角を必要以上に大きくすることなく、きれいに切断することができる。
また、本発明のオートカッタ装置において、上記回動機構および上記スライド機構は、共通の駆動手段によって駆動するものであることがより好ましい。
こうすることで、可動刃の回動と進退のタイミングがずれることがなく、また、装置も小型化される。また共通の駆動手段を用いたことで装置が安価となる。さらに、可動刃を回動させながら進退させることができ、用紙を素早く切断することができる。
また、本発明のオートカッタ装置において、上記駆動手段はモータであり、
上記スライド機構は上記モータの回転運動を上記可動刃に伝達するリンクアームであることも好ましい態様の一つである。
この態様によれば、上記モータの回転運動を上記可動刃に伝達するために、長孔を設け、その長孔にスライダピンを挿入する構成を採る必要がなくなる。その結果、長孔を形成する縁やスライダピンが摩耗してしまうといった問題がなくなる。そのため、長期間にわたって安定して用紙を切断することができる。
さらに、本発明のオートカッタ装置において、上記スライド機構は、上記可動刃を上記固定刃に対して進出させる進出量を調整可能なものであってもよい。
進出量を調整可能にすることで、用紙が切断されない幅方向中央部分の幅を調整することができる。
また、本発明のオートカッタ装置において、上記固定刃および上記可動刃は、単一の真直な刃先を有するものであってもよい。
上記固定刃および上記可動刃がともに単一の真直な刃先を有するものであっても、上記回動機構によって上記可動刃を回動させるため、幅方向中央部分を残して用紙を幅方向に切断することができる。また、単一の真直な刃先にすることによって、上記固定刃および上記可動刃の製造コストが下がる。
ここで、上記固定刃および上記可動刃は、互いに平行な刃先を有するものであってもよい。
本発明のオートカッタ装置によれば、用紙を幅方向に切断するにあたり、幅方向中央部分を残して小さな切断力で用紙を切断することができる。
サーマルプリンタに搭載されたオートカッタ装置を示す図である。 図1に示すオートカッタ装置1を上方から示す図である。 ホームポジションに位置した基本姿勢の可動刃が所定方向に回動しながら進出して、用紙の幅方向一端側部分を切断する様子を段階的に示した図である。 ホームポジションに戻った基本姿勢の可動刃が所定方向とは反対方向に回動しながら進出して、用紙の他端側部分を切断する様子を段階的に示した図である。 (a)は、スライド機構の第1変形例を示す図であり、(b)は、(a)に示すスライド機構を備えたオートカッタ装置におけるパーシャルカット幅を説明するための図であり、(c)は、進退アームを長くして可動刃の進出量を多くしたときのパーシャルカット幅を説明するための図である。 スライド機構の第2変形例を示す図である。 スライド機構の第3変形例を示す図である。 本発明のオートカッタ装置の第2実施形態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明の一実施形態であるオートカッタ装置は、帯状の感熱式等の用紙をロール状に巻き取った状態で収納し、収納した用紙を送り出しながらその用紙に印字を行うサーマルプリンタ等の用紙を収容した機器や用紙を搬送する機器に搭載することができる。
図1は、サーマルプリンタに搭載されたオートカッタ装置を示す図である。この図1では、図の左側がサーマルプリンタの前側になり、右側がサーマルプリンタの後側になる。
図1に示すサーマルプリンタ9では、カバー91で覆われた用紙収納部92に、ロール状に巻き取った用紙Pをそのカバー91をあけて収納する。用紙Pの先端をサーマルプリンタ9の機外に引き出した状態で、そのカバー91を閉めれば用紙Pのセットが完了する。カバー91はプリンタ本体部90の後端側で回動自在に軸支されており、プリンタ本体部90に対して上方向に開かれ後方に向けて回動される。このカバー91の前端縁911は、カバー91を閉めた状態では、サーマルプリンタ9の用紙排出口93を形成する縁の一部を構成する。このサーマルプリンタ9では、用紙収納部92と用紙排出口93を結ぶ経路が用紙搬送路になる。図1には、用紙搬送路を搬送されている用紙が仮想的に点線で示され、その搬送方向が矢印で示されている。
また、図1に示すサーマルプリンタ9は、プラテンローラ94と、印字機構としてのサーマルヘッド95を有する。プラテンローラ94は、用紙幅方向(図1では図面本紙面に対して垂直方向)に延びたものであり、不図示のモータによって回転する。このプラテンローラ94は、上述の用紙搬送路に臨む位置に設けられたものであって、用紙収納部92から引き出され用紙排出口93に向かう用紙の裏面側に位置する。サーマルヘッド95も、用紙搬送路に臨む位置に設けられ、用紙幅方向に延びたものである。このサーマルヘッド95は、用紙収納部92から引き出され、用紙排出口93から排出される用紙のおもて面側に位置する。プラテンローラ94は、サーマルヘッド95が配置されている方向に向けて付勢されている。用紙収納部92に収納され、用紙Pの先端部が用紙排出口93からプリンタ外部に引き出された状態において、用紙搬送路を通る部分は、サーマルヘッド95とプラテンローラ94によって挟み込まれる。よって、用紙おもて面がサーマルヘッド95に接するとともに用紙裏面がプラテンローラ94に接する。サーマルヘッド95は、用紙幅方向に並んだ複数の発熱素子を有し、これら複数の発熱素子が選択的に通電されることで発熱素子が発熱する。そして、発熱した発熱素子に接した用紙Pに印字が施される。また、プラテンローラ94が用紙裏面に接している状態で回転すると、用紙Pの、ロール状に巻き取られた部分から用紙が送り出され、用紙搬送路に沿って用紙Pが搬送される。
本実施形態のオートカッタ装置1は、以上説明したサーマルプリンタ9の用紙排出口93近傍に搭載されている。オートカッタ装置1は、用紙収納部92から引き出され用紙排出口93に向かう用紙Pを、用紙排出口93手前で用紙幅方向に切断するものである。
図2は、図1に示すオートカッタ装置1を上方から示す図である。この図2では、図の左右方向が切断する用紙の幅方向になる。以下、用紙幅方向の一端側を左側と称し、他端側を右側と称することがある。また、図の下方が切断する用紙のおもて面側になるとともに前側にもなり、上方が切断する用紙の裏面側になるとともに後側にもなる。
オートカッタ装置1は、固定刃11と可動刃12を備えている。固定刃11は、切断する用紙Pのおもて面側に配置されたものである。可動刃12はその用紙Pを挟んで固定刃11と対向するようにその用紙Pの裏面側に配置されたものである。サーマルプリンタ9から見ると、固定刃11はプリンタの前側に配置される。また、可動刃12は用紙搬送路を挟んで固定刃11と対向するようにプリンタの後側に配置されている。固定刃11は、本体部90に取り付けられた固定刃フレーム13に固定されている。固定刃11は用紙幅方向両端それぞれに、可動刃12に向かって突出したガイド部111が設けられている。この固定刃11の、両端に設けられたガイド部111の間の部分が、刃先110になる。この固定刃11の刃先110は、用紙幅方向に延びた単一の真直なものである。
可動刃12も、用紙幅方向に延びた単一の真直な刃先120を有する。ところで、従来のいわゆるギロチン方式のオートカッタ装置では、可動刃の刃先は逆V字状の刃先であることが多い。このような逆V字状の刃先は、研磨加工が難しく、また加工の工程数も増加する。さらに、逆V字状の刃先を持った可動刃では、左右の切断時の切れ味を同じにするため、あるいは刃先の摩耗を均一にするため、可動刃全体に反りを与える必要がある。そのため、この反り具合の管理が困難を極める。一方、可動刃12の刃先120のように刃先を単一の真直な刃先にすると、研磨加工が容易になり、また工程数も減少する。さらに、可動刃全体の反り具合の管理に神経をつかう必要もなくなる。その結果、可動刃12の製造において、専門的な加工技術や必要以上の寸法精度が不要になり、量産性とコストダウンを実現することができる。
また、可動刃12は、固定刃11に対して進退自在であり、さらに、回動支点121を中心に回動自在なものである。図2には、実線と1点鎖線と2点鎖線それぞれで可動刃12が示されている。実線で示す可動刃12は、固定刃11から後退した位置にあって、刃先120が固定刃11の刃先110と平行になる姿勢である。図1に示すように、本実施形態のオートカッタ装置1には、サーマルプリンタ9の用紙搬送路に一致した用紙搬送路14が設けられている。図2に実線で示す可動刃12は、刃先120がその用紙搬送路14から退避した位置にあり、この位置を、以下ホームポジションと称する。また、ホームポジションにある可動刃12の姿勢(刃先120が固定刃11の刃先110と平行になる姿勢)を、以下基本姿勢と称する。なお、ホームポジションは、用紙Pの搬送を阻害しない位置となる。しかし、ホームポジションは、図2に実線で示す可動刃12の位置に限らず、安全性等を考慮してユーザが可動刃12の刃先120に触れることができない位置や、制御の基準となる位置等の所定位置であればよい。また、基本姿勢も、刃先120が固定刃11の刃先110と平行になる姿勢に限らず、所定の姿勢であればよい。図2に1点鎖線で示す可動刃12も2点鎖線で示す可動刃12も、ホームポジションから固定刃11に向けて進出した位置にある。1点鎖線で示す可動刃12は基本姿勢から回動支点121を中心に時計回りに回動した姿勢であるのに対して、2点鎖線で示す可動刃12は基本姿勢から回動支点121を中心に反時計回りに回動した姿勢である。可動刃12は、ホームポジションから固定刃11に向けて進出すると、固定刃11のガイド111に案内される。そして、固定刃11よりも用紙搬送方向下流側で固定刃11と重なり合う。可動刃12の回動や進退についてのこれ以上の詳しい説明は、後述する。
図1に示すように、本実施形態のオートカッタ装置1は、固定刃11や可動刃12の他に、加圧バネ15、カッターフレーム16、用紙押さえプレート17、および移動手段18も備えている。加圧バネ15は、固定刃フレーム13に取り付けられたものであり、固定刃11を、用紙搬送方向下流側に付勢するものである。したがって、固定刃11は、用紙搬送方向下流側で重なった可動刃12に、その加圧バネ15によって均一に押し当てられる。すると、可動刃12の刃先120と固定刃11の刃先110が重なる。本実施形態のオートカッタ装置1では、加圧バネ15によって固定刃11の刃先110に均一に押付け力を付与すればよい。また従来のいわゆるギロチン方式のオートカッタ装置に比べて押圧力の大きさも小さくてすむ。このように、本実施形態のオートカッタ装置1では、刃先の軽圧接力化が行われており、刃先の長寿命化につながる。また、昨今の環境保全の観点から好まれる薄紙を切断する場合には、特に良好な切れ味が要求される。本実施形態のオートカッタ装置1では、刃先の長寿命化により良好な切れ味を長期間維持することができる。
カッターフレーム16は、サーマルプリンタ9のカバー91にネジ止めされたものである。このカッターフレーム16には、可動刃12や移動機構18が収められている。カッターフレーム16の前側には、用紙押さえプレート17が取り付けられている。用紙押さえプレート17は、固定刃11と可動刃12の間よりも用紙搬送方向上流側で用紙幅方向に延びたものである。固定刃フレーム13の用紙搬送路側の壁131に向けてバネ部材171により付勢されている。用紙搬送路14を通過する用紙Pは、この用紙押さえプレート17によって用紙裏面側から固定刃フレーム13の壁131に向けて押される。その結果、用紙Pの固定刃11と可動刃12の間に到達する部分は平坦な状態になる。
移動手段18は、モータ180、回動機構181、およびスライド機構182を有する。モータ180の回転軸1800にはウォームギヤ1801が取り付けられている。回動機構181は、駆動ギヤ1811、連結アーム1812、および回動アーム1813を有する。スライド機構182は、リンクギヤ1821、および進退アーム1822を有する。回動機構181の駆動ギヤ1811は二段ギヤになっている。この駆動ギア1811の上段ギヤ部分1811a(図2参照)が、モータ180の回転軸1800に取り付けられたウォームギヤ1801と噛合している。駆動ギヤ1811の下段ギヤ部分1811b(図2参照)と、スライド機構182のリンクギヤ1821は噛合している。この駆動ギヤ1811の下段ギヤ部分が1周する間にリンクギヤ1821は2周するギヤ比になっている。回動機構181の連結アーム1812の一端は駆動ギヤ1811に回動自在に連結されている。また、その他端が可動刃12のアーム部122に回動自在に連結されることで、リンク機構が形成されている。回動アーム1813の一端は、可動刃12の回動支点121に回動自在に連結される。また、その他端がカッターフレーム16に回動自在に連結されることで、ここでもリンク機構が形成されている。スライド機構182の進退アーム1822の一端はリンクギヤ1821に回動自在に連結される。また、その他端が可動刃12の回動支点121に回動自在に連結されることで、ここでもまたリンク機構が形成されている。これらのリンク機構についての説明は、可動刃12の回動や進退についての詳しい説明とともに後述する。本実施形態のオートカッタ装置1では、長孔を設け、その長孔にスライダピンを挿入する構成を採用していない。そのため、長孔を形成する縁やスライダピンが摩耗してしまうといった問題がなくなる。その結果、長期間にわたって安定して用紙を切断することができる。
さらに、本実施形態のオートカッタ装置1は、HP検出センサ190を備えている。図2に示すように、モータ180のウォームギア1801と噛合している駆動ギヤ1811の回転軸には、駆動ギヤ1811とともに回転する回転体195が設けられている。この回転体195は切欠部分1951を有し、その切欠部分1951を除いた外周形状は円弧状である。一方、切欠部分1951は直線状である。HP検出センサ190には、スイッチ片191が設けられている。図2に示す回転体195、すなわち切欠部分1951はスイッチ片191と非接触である。回転体195が回転すると、回転体195の、切欠部分1951とは異なる円弧状部分がスイッチ片191に当接する。その結果、スイッチ片191が押し下げられる。スイッチ片191が回転体195と非接触の状態では、可動刃12はホームポジションに位置していることになる。そのため、HP検出センサ190からは所定の検出信号が出力される。一方、スイッチ片191が回転体195の円弧状部分に押し下げられている状態では、可動刃12はホームポジションに位置していないことになる。よって、HP検出センサ190からは所定の検出信号とは異なる信号が出力される。本実施形態では、HP検出センサ190からの信号を用いた、可動刃12がホームポジションにあるか否かについての判定、およびその判定に基づくモータ180の回転制御は、サーマルプリンタ9の制御部によって行われるが、オートカッタ装置1に制御部を設けて、その制御部に行わせてもよい。なお、本実施形態では、可動刃12のホームポジションの検出は、回転体195によるスイッチ片191の位置変化に基づいているが、ホームポジションを検出するための構成は特に限定されず、例えば可動刃12の位置自体を検出することによるものであっても構わない。
次に、本実施形態のオートカッタ装置1における用紙の切断作業について説明する。
図3は、ホームポジションに位置した基本姿勢の可動刃が所定方向に回動しながら進出して、用紙の幅方向一端側部分を切断する様子を段階的に示した図である。この図3でも、図の左右方向が切断する用紙(不図示)の幅方向になる。なお、図3および次に用いる図4では、図2に示す各構成要素が見やすいように、各構成要素の位置関係を図2に示す位置関係とは異ならせて示している。
図3(a)は、ホームポジションに位置する可動刃12を示し、この可動刃12の姿勢は基本姿勢である。同図(a)に示す回動機構181における連結アーム1812の駆動ギヤ1811との連結点1812aは、駆動ギヤ1811の時計の文字盤でいう12時の位置にある。回動アーム1813は固定刃11の刃先110と平行な水平姿勢である。また、スライド機構182における進退アーム1822のリンクギヤ1821との連結点1822aは、リンクギヤ1821の12時の位置にある。
本実施形態のオートカッタ装置1では、まず、幅方向一端(ここでは右端)から幅方向中央に向かって用紙を切断する。同図(b)には、モータ180が所定方向に回転し、ここでは不図示の用紙の右端部分を切断し始めた様子が示されている。回動機構181の駆動ギヤ1811は時計回りに回転し始め、スライド機構182のリンクギヤ1821は反時計回りに回転し始める(図中の矢印参照)。すると、可動刃12は、回動機構181におけるリンク機構の作用により基本姿勢から回動支点121を中心に所定方向(この図では時計回り)に回動し始める。それとともに、可動刃12は、スライド機構182におけるリンク機構の作用によりホームポジションから固定刃11に向けて進出し始める。同図(b)に示す可動刃12は、右側が固定刃の方向に傾いている。また、その刃先120の右端部分は、固定刃11の刃先110と接触し、ここでは不図示の用紙を切断している。本実施形態のオートカッタ装置1では、可動刃12の刃先120と固定刃11の刃先110が接触することで、可動刃12と固定刃11の間に配置された用紙を切断する。可動刃12の刃先120と固定刃11の刃先110が接触した位置が用紙の切断位置になる。同図(b)に示す可動刃12の刃先120に対する固定刃11の刃先110の角度(シャー角)は約10度である。したがって、本実施形態のオートカッタ装置1では、用紙を切断し始める最初のシャー角は約10度になる。このとき、シャー角が0度であると、固定刃11の刃先110と可動刃12の刃先120の接触位置が1箇所ではなくなる。その結果、固定刃11と可動刃12によって、用紙が折り曲げられてしまうことがある。このとき用紙が切断されることはない。一方、本実施形態のようにシャー角が約10度であれば、用紙が折り曲げられたり、切断するはずの用紙Pが切断されずに可動刃12によって用紙Pが左側に押されてしまうことはなく、用紙が切断される。
同図(c)には、モータ180が所定方向にさらに回転し、不図示の用紙を右端側から幅方向中央部手前まで切断した様子が示されている。すなわち、同図(c)に示す、可動刃12の刃先120と固定刃11の刃先110が接触して用紙を切断する切断位置は、不図示の用紙の幅方向中央部手前まできている。同図(c)に示す回動機構181における連結アーム1812の駆動ギヤ1811との連結点1812aは、駆動ギヤ1811の3時の位置にある。回動アーム1813は、可動刃12の回動支点121に連結されている側が下がった姿勢である。また、スライド機構182における進退アーム1822のリンクギヤ1821との連結点1822aは、リンクギヤ1821の6時の位置にある。ここに示す可動刃12は、同図(b)に示す可動刃12よりも、右側が固定刃の方向に傾くとともに固定刃11側に進出している。このオートカッタ装置1において、同図(c)に示す可動刃12の姿勢が最大右傾斜姿勢になる。よって、同図(c)に示すスライド機構182の進退アーム1822の位置が最大進出位置になる。この図に示すシャー角は約15度であり、用紙を切断し始めてからのシャー角の変化は+5度程度とわずかである。
進退アーム1822が最大進出位置に到達し最大右傾斜姿勢になった可動刃12は、モータ180が所定方向に引き続き回転すると、回動機構181におけるリンク機構の作用により、回動支点121を中心に今度は所定方向とは反対方向(ここでは反時計回り)に回動する。すると、可動刃12が基本姿勢に向けて姿勢変化し始めるとともに、スライド機構182におけるリンク機構の作用によりホームポジションに向けて後退し始める。
このように、本実施形態のオートカッタ装置1では、スライド機構182は、回動機構181によって回動した姿勢の可動刃12を固定刃11に対して進退させる。より詳細に説明すれば、スライド機構182は、回動する可動刃12を進退させる。
図4は、ホームポジションに戻った基本姿勢の可動刃12が所定方向とは反対方向に回動しながら進出して、用紙の他端側部分を切断する様子を段階的に示した図である。この図4でも、図の左右方向が切断する用紙(不図示)の幅方向になり、図4では、図3に続く可動刃12の動きを示している。
図4(a)は、ホームポジションに復帰した可動刃12を示す。この可動刃12の姿勢は基本姿勢である。図3(a)と同じく、図4(a)に示す回動機構181における回動アーム1813は水平姿勢である。また、スライド機構182における進退アーム1822のリンクギヤ1821との連結点1822aは、リンクギヤ1821の12時の位置にある。一方、図3(a)とは異なり、図4(a)に示す回動機構181における連結アーム1812の駆動ギヤ1811との連結点1812aは、駆動ギヤ1811の6時の位置にある。
本実施形態のオートカッタ装置1では、幅方向一端(右端)から幅方向中央に向かって用紙を切断し終えると、続いて、幅方向他端(左端)から幅方向中央に向かって用紙を切断し始める。図4(b)には、モータ180が所定方向にさらに回転し、不図示の用紙の左端部分を切断し始めた様子が示されている。回動機構181の駆動ギヤ1811は時計回りにさらに回転し、スライド機構182のリンクギヤ1821は反時計回りにもう一度回転し始める(図中の矢印参照)。すると、可動刃12は、回動機構181におけるリンク機構の作用により基本姿勢から回動支点121を中心に、今度は所定方向とは反対方向(この図では反時計回り)に回動し始める。それとともに、スライド機構182におけるリンク機構の作用によりホームポジションから固定刃11に向けて再び進出し始める。同図(b)に示す可動刃12は、左側が固定刃の方向に傾いている。可動刃12の刃先120の左端部分は、固定刃11の刃先110と接触し、ここでも不図示の用紙を切断している。切断位置は用紙の左端部分になる。図4(b)に示すシャー角は、図3(b)に示す場合と同じく約10度である。このときのシャー角も約10度であれば、用紙を折り曲げてしまうこともなく、また、可動刃12によって用紙Pを右側に押してしまうこともなく、用紙が切断される。
図4(c)には、モータ180が所定方向にさらに回転し、不図示の用紙を左端側から幅方向中央部手前まで切断した様子が示されている。この図に示す、可動刃12の刃先120と固定刃11の刃先110が接触して用紙を切断する切断位置は、不図示の用紙の幅方向中央部分を残して、その幅方向中央部分の手前(左横)まできている。また、ここに示す回動機構181における連結アーム1812の、駆動ギヤ1811との連結点1812aは、駆動ギヤ1811の9時の位置にある。一方、回動アーム1813の姿勢や、スライド機構182における進退アーム1822のリンクギヤ1821との連結点1822aの位置は、図3(c)に示すものと同じである。この図4(c)に示す可動刃12は、図4(b)に示す可動刃12よりも、左側に傾くとともに固定刃11側に進出している。このオートカッタ装置1において、図4(c)に示す可動刃12の姿勢が最大左傾斜姿勢になる。また、スライド機構182の進退アーム1822の位置は、図3(c)に示す進退アーム1822と同じ位置になる最大進出位置である。この図に示すシャー角は約15度であり、用紙の左側部分を切断し始めてからのシャー角の変化も+5度程度とわずかである。
進退アーム1822が最大進出位置に到達し最大左傾斜姿勢になった可動刃12は、モータ180が所定方向に引き続き回転すると、回動機構181におけるリンク機構の作用により、回動支点121を中心に所定方向とは反対方向(ここでは反時計回り)に回動する。すると、可動刃12が基本姿勢に向けて再び姿勢変化し始めるとともに、スライド機構182におけるリンク機構の作用によりホームポジションに向けて再び後退し始める。やがて、可動刃12は、ホームポジションに復帰し、HP検出センサ190からは所定の検出信号が出力される。また、ホームポジションに復帰した可動刃12は基本姿勢をとる。こうして用紙の1回の切断作業が終了する。
本実施形態のオートカッタ装置1によれば、切断位置が幅方向中央にまで移動しないように可動刃12を移動させることで、幅方向中央部分を残して用紙を幅方向に切断することができる。また、可動刃12は、用紙の幅方向一端側部分を先に切断し、次いで他端側部分を切断する。そのため、いわゆるギロチン方式のオートカッタ装置等のように用紙の幅方向一端側部分および他端側部分を同時に切断する場合に比べて、小さな切断力で用紙を切断することができる。この結果、モータ180のトルクが小さくてすみ、小型のモータを採用することによって、装置の小型化あるいはコストダウンを実現することができる。また、切断トルクの減少は、可動刃12の高速駆動にもつながる。さらに、用紙の切断音は、ギロチン方式のオートカッタ装置に比べて小さい。
また、本実施形態のオートカッタ装置1では、回動機構181もスライド機構182も共通なモータ180によって駆動されている。このため、可動刃12の回動と進退のタイミングがずれることがなく、また、装置も小型化される。さらに、可動刃12を回動させながら進退させることができ、用紙を素早く切断することができる。
加えて、本実施形態のオートカッタ装置1によれば、用紙を切断しているときのシャー角は約10度から約15度であり、シャー角が常に小さな角度に抑えられていることから、用紙をきれいに切断することができる。また、可動刃12が回動だけでなく、進退も行うため、狭幅の用紙を切断する場合であっても、シャー角が小さく抑えられ、用紙をきれいに切断することができる。
なお、本実施形態のオートカッタ装置1では、可動刃12の回動と進出を同時に行っているが、可動刃12を所定の角度まで回動させた後、その回動角度を維持させたまま可動刃12を進出させるようにしてもよい。すなわち、スライド機構は、回動した後の可動刃を進退させるものであってもよい。こうすることで、シャー角を一定に保ったまま用紙を切断することができる。
続いて、パーシャルカット幅について説明する。ここにいうパーシャルカット幅とは、オートカッタ装置における、用紙の幅方向に残す未切断の部分の幅のことをいう。本実施形態のオートカッタ装置1では、用紙幅方向の中央部分に未切断の部分を残す。
ここで、スライド機構182による可動刃12の進出量を調整することができれば、パーシャルカット幅が変更される。すなわち、進出量を少なくすればパーシャルカット幅は広くなり、進出量を多くすればパーシャルカット幅は狭くなる。
図5は(a)は、スライド機構の第1変形例を示す図である。以下の説明では、今まで説明してきた構成要素と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して、特徴的な点を中心に説明する。
図5(a)に示すスライド機構182における進退アーム1822は、進出方向に2分割されている。すなわち、この第1変形例の進退アーム1822は、スライド機構182のリンクギヤ1821と回動自在に連結される第1アーム185と、可動刃12の回動支点121に回動自在に連結される第2アーム186を有する。第2アーム186には、アームの延在方向に沿って3つの長孔1861〜1863が設けられている。各長孔1861〜1863は、アームの延在方向に長い孔である。一方、第1アーム185には、1対のボス1851が設けられている。第2アーム186の3つの長孔1861〜1863のうちの真ん中の長孔1862には固定ネジ187が挿入される。その固定ネジ187によって第2アーム186と第1アーム185は接続される。また、固定ネジ187が挿入される長孔1862の両側に位置する長孔1861,1863には、第1アーム185に設けられた1対のボス1851それぞれが挿入される。この第1変形例における進退アーム1822では、3つの長孔1861〜1863を利用して、進退アーム1822の長さを調整する。進退アーム1822を長くすれば、可動刃12の進出量が多くなり、パーシャルカット幅は狭くなる。一方、進退アーム1822を短くすれば、可動刃12の進出量が少なくなり、パーシャルカット幅は広くなる。
図5(b)は、図5(a)に示すスライド機構を備えたオートカッタ装置におけるパーシャルカット幅を説明するための図である。
図5(b)の左側には、図5(a)に示すスライド機構を備えたオートカッタ装置が、各構成要素が見やすいように各構成要素の位置関係を若干変えて示されている。図5(b)に示すオートカッタ装置1では、進退アーム1822の長さは、図2に示す進退アームの長さと同じ長さに調整されている。また、この図5(b)では、1点鎖線によって上述した最大右傾斜姿勢の可動刃12(図3(c)参照)が表され、2点鎖線によって上述した最大左傾斜姿勢の可動刃12(図4(c)参照)が表されている。ここに示すように、1点鎖線によって示す可動刃12の刃先120、及び、2点鎖線によって示す可動刃12の刃先120では、固定刃11の刃先110の幅方向中央部分に、固定刃11の刃先110に重ならない領域が存在する。この領域が、用紙の幅方向に残した未切断の部分になる。また、この領域の幅方向の長さがパーシャルカット幅Wになる。図5(b)の右側には、図3および図4を用いて説明した用紙の1回の切断作業によって切断された用紙Pの一部が示されている。ここに示す用紙Pには、用紙Pの幅方向一端(右端)から幅方向中央に向かって延びる右側カットラインCRが形成されている。それとともに、幅方向他端(左端)から幅方向中央に向かって延びる左側カットラインCLも形成されている。また、右側カットラインCRと左側カットラインCLの間にはパーシャルカット部PCが残っている。このパーシャルカット部PCは、用紙の幅方向に残した未切断の部分に相当する。図5(b)の右側に示す用紙Pでは、カットラインよりも上方部分の紙片P1と下方部分の紙片P2を持って上下に引っ張れば、僅かに残ったパーシャルカット部PCが裂け、上方部分の紙片P1と下方部分の紙片P2が切り離される。このように、本発明を適用したオートカッタ装置1によれば、用紙幅方向の中央部分にパーシャルカット部PCを設けることができる。用紙幅方向の中央部分にパーシャルカット部PCを設けることは市場の要求が高い。
図5(c)は、進退アーム1822を長くして可動刃12の進出量を多くしたときのパーシャルカット幅を説明するための図である。
図5(c)の左側にも、図5(a)に示すスライド機構を備えたオートカッタ装置が、各構成要素が見やすいように各構成要素の位置関係を若干変えて示されている。ここでも、1点鎖線によって最大右傾斜姿勢の可動刃12が表されており、2点鎖線によって最大左傾斜姿勢の可動刃12が表されている。
図5(c)に示すオートカッタ装置1では、固定刃11の刃先110の幅方向中央部分でも、可動刃12の刃先120が固定刃11の刃先に重なっている。すなわち、固定刃11の刃先110の幅方向中央部分では、1点鎖線によって示す最大右傾斜姿勢の可動刃12の刃先120と2点鎖線によって示す最大左傾斜姿勢の可動刃12の刃先120が重複して固定刃11の刃先110に重なっている。可動刃12によって、右端から幅方向中央に向かって用紙を切断したときの領域と、左端から幅方向中央に向かって用紙を切断したときの領域が、幅方向中央部分では重複する。こうすることで、パーシャルカット幅を確実にゼロにすることができる。図5(c)の右側には、パーシャルカット幅をゼロにしたときの用紙Pの一部が示されている。ここでは、幅方向一端(右端)から幅方向他端(左端)につながった1本のカットラインCが示されており、上方部分の紙片P1と下方部分の紙片P2が既に分断されている。
図6は、スライド機構の第2変形例を示す図である。
図6に示すスライド機構182における進退アーム1822は、リンクギヤ1821にT字状アタッチメント183を介して取り付けられている。T字状アタッチメント183は、リンクギヤ1821に回動自在に連結されている。また、T字状アタッチメント183には、円弧状の長孔1831が設けられており、この円弧状の長孔1831には固定ネジ184が挿入される。その固定ネジ184によってT字状アタッチメント183は進退アーム1822に固定される。この第2変形例では、進退アーム1822の、T字状アタッチメント183への固定位置は、取付支点1830を中心にして円弧状の長孔1831に沿って変更可能である。この進退アーム1822の、T字状アタッチメント183への固定位置を変更することで、可動刃12の進出量を無段階に調整することができる。
図7は、スライド機構の第3変形例を示す図である。
図7(a)には、可動刃12の進出量を基準値に調整したスライド機構が示され、同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。
この第3変形例のスライド機構182は、リンクギヤ1821、進退アーム1822、係止溝付アタッチメント188、および偏芯ブッシュ189を有する。係止溝付アタッチメント188は、リンクギヤ1821に回動自在に連結されている。この係止溝付アタッチメント188には、偏芯ブッシュ189が回転可能に嵌め込まれている。進退アーム1822の一端は、この偏芯ブッシュ189に連結ピン1890によって回動自在に連結される。また、その他端はここでは不図示の可動刃12の回動支点121に回動自在に連結される。また、進退アーム1822には、アーム延在方向に延びた長孔1822cが設けられる。この長孔1822cに挿入されたスライドピン1885によって、進退アーム1822は係止溝付アタッチメント188にも係止されている。図7(a)に示すように、係止溝付アタッチメント188の外周縁の一部には係止溝1881が設けられており、偏芯ブッシュ189には、その係止溝1881に入り込む係止爪1891が設けられている。図7(a)に示す係止爪1891は、係止溝1881のちょうど中間位置でその係止溝1881に入り込んでいる。その結果、係止溝付アタッチメント188に対して偏芯ブッシュ189が自由に回転することが阻止されている。
図7(c)には、可動刃12の進出量を多くしたスライド機構が示されている。
偏芯ブッシュ189の係止爪1891が設けられた突起1892を図中の矢印方向に押すと、係止爪1891は、係止溝1881の山を越えて隣の係止溝1881に移動する。図7(a)に示すスライド機構182の状態から、突起1892を図中の矢印方向に押すことで、係止溝付アタッチメント188に対して偏芯ブッシュ189を反時計方向に回転させる。そして、所望の位置で係止爪1891を係止溝1881に再度入れ込み、偏芯ブッシュ189の回転を阻止させる。こうすることで、偏芯ブッシュ189に固定された進退アーム1822は全体的に、不図示の固定刃11に近づき、結果的に可動刃12の進出量は多くなる。第3変形例においては、固定ネジを用いずに可動刃12の進出量を調整することができる。
以上説明したように、本発明を適用したオートカッタ装置1によれば、いわゆるハサミ方式のオートカッタ装置では不可能であった、用紙幅方向中央部に形成されたパーシャルカット部PCのパーシャルカット幅Wの調整が容易にできる。
図8は、本発明のオートカッタ装置の第2実施形態を示す図である。
図8に示すオートカッタ装置1は、図2に示すオートカッタ装置からスライド機構を省略したものである。この図8にも、1点鎖線によって最大右傾斜姿勢の可動刃12が表されている。また、2点鎖線によって最大左傾斜姿勢の可動刃12が表されている。この第2実施形態のオートカッタ装置1では、シャー角は大きくなるが、用紙を幅方向に切断するにあたり、幅方向中央部分を残して小さな切断力で用紙を切断することは可能である。
なお、ここで説明したオートカッタ装置1は、プリンタに搭載されるものであったが、本発明のオートカッタ装置は、プリンタに限らず、用紙を収容した機器や用紙を搬送する機器等、様々な機器に搭載される。
1 オートカッタ装置
11 固定刃
110 刃先
12 可動刃
120 刃先
14 用紙搬送路
15 加圧バネ
17 用紙押さえプレート
18 移動手段
180 モータ
181 回動機構
1811 駆動ギヤ
1812 連結アーム
1813 回動アーム
182 スライド機構
1821 リンクギヤ
1822 進退アーム

Claims (6)

  1. 切断する用紙の一方の面側に配置された固定刃と、
    前記用紙を挟んで前記固定刃と対向するように該用紙の他方の面側に配置された可動刃と、
    前記可動刃を移動させるための移動手段と、を備え、
    前記移動手段は、前記可動刃と前記固定刃とによる前記用紙の切断位置が該用紙の幅方向一端から幅方向中央側に向かって移動するように該可動刃を移動させた後、該切断位置が該用紙の幅方向他端から幅方向中央側に向かって移動するように該可動刃を移動させるものであることを特徴としたオートカッタ装置。
  2. 前記移動手段は、前記可動刃を回動させる回動機構と、該回動機構によって回動した姿勢の可動刃を前記固定刃に対して進退させるスライド機構を有するものであることを特徴とした請求項1記載のオートカッタ装置。
  3. 前記回動機構および前記スライド機構は、共通の駆動手段によって駆動することを特徴とした請求項2記載のオートカッタ装置。
  4. 前記駆動手段はモータであり、
    前記スライド機構は前記モータの回転運動を前記可動刃に伝達するリンクアームであることを特徴とした請求項3記載のオートカッタ装置。
  5. 前記スライド機構は、前記可動刃を前記固定刃に対して進出させる進出量を調整可能なものであることを特徴とした請求項1から4のうちいずれか1項記載のオートカッタ装置。
  6. 前記固定刃および前記可動刃は、単一の真直な刃先を有することを特徴とした請求項1から5のうちいずれか1項記載のオートカッタ装置。
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