JP2004122430A - カッターユニット及びこのユニットを備えたプリンター - Google Patents

カッターユニット及びこのユニットを備えたプリンター Download PDF

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Abstract

【課題】カッターユニットにおいて、被切断部材先端縁の送り込みをスムーズにする。例えば、ラベル紙のように、巻き癖が強く現れる用紙であってもスムーズに切断できるカッターユニットとこれを用いたプリンターの提供。
【解決手段】固定刃18と可動刃19による切断構造とする。固定刃18の、被切断部材(用紙7)の搬送方向に関し上流側に規制部材34を配置する。規制部材34は、可動刃19が被切断部材を切断する方向への移動と連動させ、可動刃19が移動する所定の領域内とその領域外へ移動可能とする。所定領域内にある規制部材34は固定刃18のほぼ刃先個所に位置し、浮き上った被切断部材の先端縁を押圧することができる。
【選択図】     図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被切断部材を固定刃と可動刃とで所定長さに切断するカッターユニット及びこれを利用するプリンターに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、用紙カッターは、用紙を被切断部材としたカッターであり、固定刃と可動刃を備え、用紙を所定量送り出したところで、用紙を横断方向に切断する。このような用紙カッターはプリンターなどにも多く利用されている(例えば、特許文献1参照)。
用紙カッターの多くは、固定刃に対して可動刃が移動して切断するものであるが、固定刃に対して可動刃が用紙搬送方向に関して上流側(以下、単に上流側)にあると、用紙を切断した後、残された側の用紙の先端縁は固定刃に掛らないので、用紙に巻き癖があると固定刃の刃先個所から先端縁が外れてしまい、次回の用紙送りこみが不調になる。
【0003】
例えば、せん断タイプものでは、図1イ実線のように、可動刃が固定刃の用紙搬送方向に関して下流側(以下、単に下流側)にあると、切断によって残された側の用紙先端縁は、固定刃の刃先に掛る状態で残るので、次回の用紙送り込み(破線)が支障なく行なわれる。しかし、図1ロのように、可動刃が固定刃の上流側にあると、残された用紙の先端縁は固定刃の刃先に掛からず、用紙の巻き癖で、上方へ逃げる(実線)ことがあり、次回に用紙を送り込んでも(破線)、固定刃の上流側の面に衝突するばかりでスムーズに用紙を送ることができない。
【0004】
その上、せん断タイプの場合には、固定刃と可動刃は共に刃付けが片刃であって、刃が断面において刃先に向かって傾斜面となっている。このため、図1ロの配置では、可動刃の刃付け傾斜面が上流側へ向けて低くなっており、可動刃が用紙切断方向(図1では上方)に移動すると、用紙先端縁を上流側に押し戻してしまうので、用紙を順調に切断することがますます困難となる。
特に、ラベルやタグ用の厚手の用紙をロールタイプで供給するときは、巻き戻した用紙に巻き癖が強く残っており、図1ロのように、固定刃の傾斜面を下流側に向けて配置することができない難点がある。
【0005】
一方、このような用紙カッターはユニットとして市販されており、プリンターには一連のシリーズの中から規格の合うものを選択し、プリンターとのマッチング上で必要な構成を付加して採用する。しかし、カッターユニットは一般に固定刃と可動刃が対向する位置を中心として用紙移動方向の何れか片側に可動刃を駆動したり、用紙を誘導するための機構を備え、かつ、さらにこれらの機構による張り出し部が上下方向、左右方向でもいずれかに偏っているのが普通である。
【0006】
具体的に例をあげると、せん断タイプでは、可動刃が固定刃に対して押し付けられる方向に常時付勢されていることが好ましく、このために、可動刃を固定刃ヘ引寄せる引っ張りばねが多く用いられるのであるが、引っ張りばねは一端を可動刃に、他端を機枠の一部である側板に支持する必要がある。このとき、可動刃が固定刃の下流側にあるときは、側板に設ける支持点を固定刃よりも上流側に設ける必要があり、逆に可動刃が上流側にあるときは下流側に支持点を設ける必要がある。このため、可動刃が固定刃の下流側にあるときは、引張りばねの一方の支持点を設けるために、側板の一部が固定刃と可動刃の対向位置よりも上流側に張出しているものがある。
【0007】
そして、プリンターへの組み込みに際して、プリンターとしての設計上の要求、例えば、プリンターの前後方向寸法や上下方向寸法に制限があって、止むを得ず、カッターユニットを上下逆にして配置したり、左右を逆にして配置したり、あるいは上下、左右ともに逆にして配置することがあり、固定刃に対して可動刃が上流側となった配置もやむを得ないことがある。
【0008】
以上は、用紙カッターに関することであるが、用紙を切断する場合に限らず、一般に固定刃と可動刃で被切断物を切断する際に、切断によって残された側の先端縁が固定刃に掛らず、そのため、例えば上方に浮き上り、次の切断に備えて被切断部材を送り込むとき、先端縁が固定刃に衝突して送り込みが不調となることがある。また、この事態は、鋏のように、可動刃が固定刃の一面に沿って移動し、被切断部材をせん断するタイプでも、可動刃が回転するシリンダータイプや円盤形のものでも同じである。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−2041号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、固定刃と可動刃の間へ被切断部材をスムーズに送りこむことができるカッターユニットの提供及びプラテンから用紙を切断するカッターユニットまでの距離を短くしたプリンターの提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
固定刃に沿って可動刃を所定領域内で移動させて被切断部材を切断するカッターユニットとする。可動刃は固定刃に沿って移動するものであり、鋏のような作用のせん断タイプのもの、シリンダー形の回転刃によるものあるいは回転する円盤刃によるものなど種々である。可動刃の移動に関する所定領域とは、可動刃が固定刃に対して被切断部材を受け入れる位置から、被切断部材を切断し終わった位置まで移動する際に、可動刃及びその関連の部材が移動する範囲の領域である。
【0012】
そして、固定刃と可動刃の個所に、被切断部材先端縁の浮き上りなどを矯正して固定刃に対する正しい位置へ誘導する(規制する)規制部材を配置する。規制部材は、被切断部材の先端縁を規制する前記所定領域内にある位置と、可動刃の移動を阻害しないように所定領域外にある位置との間を、可動刃の移動と連動させて移動させる。
固定刃と可動刃がせん断タイプの場合、前記の所定領域は、可動刃が固定刃に対して、固定刃との間に間隙のある元位置から間隙が消失した重合位置まで固定刃の一面に接触して被切断部材を切断する方向へ移動し、ついで、逆方向へ元位置まで移動する領域である。また、用紙カッターユニットの場合、被切断部材は用紙である。
【0013】
規制部材は、固定刃の上流側に配置する。規制部材は、被切断物の先端縁を固定刃の刃先個所へ導くためのもので先端に被切断部材と接触するガイド部を備える。そして、規制部材の退避移動を可動刃の被切断部材切断方向への移動に連動させる。規制部材の退避作動は、被切断部材の搬送方向と直交する軸を中心に先端のガイド部が上下に回動する構造によって行なうことが多い。
【0014】
しかし、固定刃に沿って上下にスライド移動する構造のように、他の構造によっても良い。いずれの場合も、規制部材は可動刃が被切断部材を切断する方向へ移動するときに連動して前記の所定領域外へ退避するようにしてある。例えば、用紙カッターユニットの可動刃が用紙搬送方向の上流側に位置するせん断タイプでは、可動刃が用紙切断方向へ移動するとき、可動刃の片刃面に規制部材を当ててそのまま押し上げるように構成することができ、この構成が機構的に最も簡単である。
【0015】
切断個所に被切断部材を送り込み、固定刃に対して可動刃を切断方向に移動させると、被切断部材が切断される。このとき、規制部材は可動刃の切断方向への移動にともなって、所定領域外へ退避移動した後、再び元位置に戻る。規制部材は、元位置に戻る際、前回の切断で残された側の用紙先端部を押えるようにして戻るので、仮に被切断部材の先端縁が強く浮き上る状態にあってもこれを強制的に固定刃の刃先個所に戻す。ついで、被切断部材が送られると、被切断部材の先端縁は、規制部材のガイド部に案内されて、スムーズに固定刃の刃先個所に誘導され、引き続き用紙が送られても詰まったり折り曲がったりすることなく送り込まれる。そして、所定量が送り込まれたタイミングで可動刃が被切断部材を切断する方向へ移動する。
【0016】
被切断部材が送られて規制部材に接触したとき、被切断部材によって規制部材が退避方向に押し上げられ、被切断部材を固定刃の刃先個所へ導けないことがある。この事態に対処するため、可動刃が移動を開始するまでは規制部材を元位置に保持する保持機構を備えることがある。保持機構は当然、可動刃の切断方向への移動に連動して保持状態を解除し、逆方向移動で保持状態とされる。具体的には、規制部材に係合部を設け、可動刃側の部材に係止片を設けて、係止片を可動刃と一体に連動させ、可動刃が元位置にあるときは係止片を係合部に係止して規制部材がその元位置から退避方向へ移動するのを阻止しておき、可動刃が切断方向への移動を始めると係止を解除する構造とする。この構造では、規制部材が被切断部材の先端縁に接触して途中に停止していても、可動刃が元位置に戻る際、規制部材を係止片で強制的に元位置へ戻すことができる。
【0017】
このようなカッターユニットをプリンターに装着し用紙カッター付きプリンターとすることができる。用紙カッター付きプリンターはラベル用紙やタグ用紙を使用することが多い。ラベル用紙やタグ用紙は、剥離紙に裏面を接着面としたラベルやタグが重層された構造で普通紙よりも2〜3倍の厚さがあり、また、ロールに巻かれて供給されることが多い。この点、規制部材を備えた本願のカッターユニットは確実に作動し、高い性能を発揮する。
【0018】
さらに、この種のプリンターでは、巻き癖で用紙先端部が変位する影響や用紙とプラテン間の滑りによってカッターユニットまでの送り出し量が変化してしまう事態を抑制するため、印刷済みの用紙を送り出すプラテンの位置とカッターユニットにおける固定刃と可動刃が対向した位置とをなるべく近づけることが好ましいが、本願のカッターユニットでは、可動刃を上流側(プラテン側)に配置しても規制部材により、用紙を支障なく送り込むことができるので、可動刃よりも上流側に張出すものを有しないことが多い市販のカッターユニット使用し、切断個所をプラテンに近接させることができる。
【0019】
さらに、ラベルやタグは用紙送り出し方向で見ると寸法の小さなものがあり、せん断されたものが細片となることがある。プリンターでは通常、切断された用紙は自然落下で送り出す程度で、積極的な送り出し機構を備えていないので、落下口へ到達できない細片は用紙の次の切断部分が送り込まれたときに順次移動されてやがて落下口へ到達するのであるが、落下するまでに積み重なったり、折れ曲がったりして途中に詰まってしまうことがある。この事態を避けるため、カッターユニットにおいて、固定刃の下流側に細片送り出し口につながった櫛歯状搬送路を設け、可動刃の一方向移動に連動して、櫛歯間隙から送り出し片を搬送路に突出させる機構を設けておくことが好ましい。
【0020】
【発明の実施形態】
図2,3はラベル印字用のプリンター1であって、印字ユニット2と用紙のカッターユニット3を備え、印字がすむと用紙(被切断部材)を設定した大きさに切断して送り出す構造である。図2では、カバーを外した状態で示している。
印字ユニット2は、熱転写方式の従来の構造であって、プラテン4とこれに対向した印字ヘッド5を有し、送り込みローラー対6によってプラテン4と印字ヘッド5の間に用紙7が送り込まれる。用紙7は、剥離紙に複数のラベルを整列させて貼着したラベル用紙である。用紙7は送り込みローラー対6の搬送方向上流側にロール8として供給される。符号9は熱転写用の印字リボンであり供給リール10からプラテン4と印字ヘッド5の間を経由して巻取りリール11に巻き取られる。
【0021】
用紙7の搬送方向手前側を上流側、前方を下流側とし、用紙の幅方向を左右とする。用紙7は、ロール8から引き出され、ラベルに必要な印字をしてから、カッターユニット3に送られる。切断は左右方向のせん断方式であり、複数枚のラベルが貼着されているラベルシート(例えばA4の大きさ)に切断して排出する場合と、もう少し細かく帯状の細片に切断して排出する場合とがある。
【0022】
印字ユニット2とカッターユニット3との間にはプラテン4から送られる用紙7の先端をカッターユニット3へ案内するための短いつなぎ搬送プレート12が配置されている。
なお、印字され切断された用紙がラベルシートの場合は、プリンター前方の第1の送り出し口13から排出され、細片の場合は第2の送り出し口14から排出される。
符号15は制御装置であり、印字ユニット2とカッターユニット3の作動とその作動条件の認識を制御し、また、外部機器から送られる印字データを処理する。
【0023】
カッターユニット3は、せん断タイプであって、左右の側板16,17間に固定刃18と可動刃19、及び可動刃19の駆動機構20とガイド機構21を構成している(図4,9)。駆動機構20とガイド機構21は連動する。
固定刃18は鋼製で断面が矩形であるビーム状の頑丈な部材であり、その両端に左右の側板16,17が強固に固定されてユニットを構成する機枠の一部となっている。可動刃19は、左端部が左側板16ヘ緩やかに取り付けられると共に、右端部を右側板17に対して上下に移動可能に取り付けてある。すなわち、可動刃19は左端部を支点として固定刃18に対し上下に移動が可能で、この移動により、一般の鋏と同様に、固定刃18に対して可動刃19が傾斜状態で摺り合うことによりせん断作用を行なう。可動刃19は上流側に片刃の傾斜面を有することとなる。可動刃の上方移動が用紙の切断方向への移動である。
【0024】
可動刃19の左端部は固定刃18と近接した位置にあって、端部が左側板16を緩やかに貫通して抜け止めされると共に引っ張りばね22で固定刃18に対して可動刃19を押し付ける方向に付勢している。すなわち、引っ張りばね22の側板側の支持点は固定刃18に対して下流側に位置している。そして、前記の緩やかな貫通状態は可動刃19がこの部分を支点として右端が上下に移動する回動運動を可能とするためである。
【0025】
可動刃19の右端部は右側板17を貫通し、駆動機構20と連係している。駆動機構20(図5,6)はステッピングモーター23(図4)と偏心カム24及び揺動カムフォロア25を備える。揺動カムフォロア25は長辺部26と短辺部27とからなるほぼL字形であり、L字形につながる角部を右側板17ヘ軸28で回動可能に軸支されている。長辺部26はその長手方向に長孔29を有し、短辺部27の先端に右側板17を貫通した可動刃19の端部を固定してある。右側板17の前記可動刃19が貫通する個所はほぼ上下方向の長孔30に形成してある。偏心カム24はステッピングモーター23の出力軸に固定され、回転中心から外れた位置に前記揺動カムフォロア25の長孔29に嵌りこむ係合ローラー31を有している。符号32はマイクロスイッチで可動刃19が上方へ移動している期間を検出している。
【0026】
したがって、ステッピングモーター23が回転すると係合ローラー31が回転して、揺動カムフォロア25を揺動し、これにより同カムフォロア25の短辺部先端に固定された可動刃19の右端が左端を支点として上下に移動し、固定刃18との間にある用紙7を左右方向にせん断する。すなわち、ステッピングモーター23、偏心カム24、揺動カムフォロア25及び係合ローラー31などで駆動機構20が構成されている。
このとき、可動刃19は引っ張りばね22により固定刃18側へ付勢されているので、固定刃18の後面に接するように上方へ移動する。この移動をスムーズにするため可動刃19の左端近くに固定刃18の後面に常時接している案内片33(図7〜9)を備えている。
【0027】
ガイド機構21は、用紙の規制部材34と係止部材35を備える。なお、この実施形態では係止部材35と一体に送り出し部材36を設けている。
用紙の規制部材34は、固定刃18の長さに相当する幅を備えた鋼板を、腕部37、当接部38及びガイド部39となるように、一連にいわゆるクランク形に屈曲形成したものであり(図9ロ)、ガイド部39は当接部38に対して鋭角をなすように屈曲されている。規制部材34は、腕部37の後端部を右側板17ヘ軸40で回動自在に支持している。その配置は、待機姿勢(図9における実線の状態)において、腕部37が固定刃18の上面に接してほぼ水平となり、当接部38が固定刃18の後面に接する位置である。そして、この状態で当接部38とガイド部39との屈曲部41が固定刃18のほぼ刃先部分に位置する。すなわち、規制部材34は、可動刃19が移動する所定領域内に位置している。
当接部38の中間部には係合部42が後方に突出して形成してある。規制部材34は自重でこの待機状態を維持する。なお、図1では、規制部材34を固定刃18から外して前方へ回動した状態で示している。
【0028】
係止部材35は、可動刃19の後面に沿って直線状にほぼ上下方向に延び、可動刃19が下方の元位置にあるとき、その先端が固定刃18の幅(上下方向寸法)の中間に到達する長さを備えた細幅の部材であり、先端部は上流側に向かって鉤形に曲げた係止片43としてある(図9ハ)。係止片43は、規制部材34の前記した係合部42に上方から係合可能であり、規制部材34の保持機構を構成する。
係止部材35は、コ字形をした装着部44で可動刃19の下面側から取り付けられる。
この実施形態では、係止部材35と装着部44及び送り出し部材36は、一枚の鋼板を屈曲して形成してあり、コ字形をした装着部44の他の片が送り出し部材36へとつながっている。
【0029】
送り出し部材36は、可動刃19の下流側にほぼ可動刃19の長さに相当する領域に形成されており、送り出し片45が櫛刃状に並んでいる。送り出し片45は全体として下流側が低くなる傾斜面を構成している。
さらに、送り出し片45は、搬送用の第1プレート46(図3,8,10)と組み合って送り出し機構を構成する。この第1プレート46もまた櫛刃状であって、送り出し片45は可動刃19の上下運動にともなって、第1プレート46の櫛刃間から出没することができる。第1プレート46は櫛刃状の搬送路といえる。なお、第1プレート46の前方には搬送用の第2プレート47を、用紙が落下可能な間隙を設けて配置してある。前記の間隙は第2の送り出し口14につながり、第2プレート47は第1の送り出し口13につながっている。
【0030】
係止部材35と送り出し部材36は、別部材として可動刃19の上流側面と下流側面に別個に固定しても良い。要するに可動刃19と一体に移動する部材に係止片43を備えた構造である。
このカッターユニット3は、上下に対向した固定刃18と可動刃19がユニット全体の上流側に位置し、それよりも上流側に張出すものはほとんどないから、このカッターユニット3を印字ユニット2の下流側に近接して配置することができ、搬送路つなぎプレート12は短いものでよい。この結果、プラテンと用紙間のすべりによって送り量が変化し、ラベルを切り欠いてしまうなどの悪影響を最小限に抑制することができる。
【0031】
ロール8から巻き戻され、印字ユニット2で所定の印字がなされた用紙7は、プラテン4と印字ヘッド5との間から送り出され、搬送路つなぎプレート12を経て固定刃18と可動刃19の間隙に送り込まれる。可動刃19は元位置にあり、また、規制部材34も元位置にあり、係止部材35がその係止片43を上方から規制部材34の係合部42に係合している。送り込まれる用紙7の先端縁は巻き上がった状態で規制部材34のガイド部39に当接し、その傾斜面によって固定刃18と可動刃19の間隙に誘導される。ガイド部39に用紙7の先端が
当ると用紙7を送る力によって、規制部材34は上方へ回動する付勢を受けるが、前記のように、係止片43が規制部材34の係合部42に係合しているので、規制部材34は上方へ逃げることなく、用紙7の先端縁を間隙へ案内することができる。
【0032】
固定刃18と可動刃19の間隙を越えて所定量の用紙7が送り込まれると、センサーなどでそのことを確認した制御装置15がステッピングモーター23を1回転駆動する。すると、偏心カム24、係合ローラー31及び揺動カムフォロア25を介して、可動刃19は元位置から重合位置へ移動して用紙をせん断し、再び元位置に戻る(図7、図8)。可動刃19が上方へ移動するときは、まず、可動刃19と共に移動する係止部材の係止片43が規制部材34の係合部42から離れ、ついで、可動刃19の片刃面が規制部材34の屈曲部41に当接する。そして、そのまま可動刃19の上方移動にともなって片刃面で規制部材34が押し上げられ、退避位置となる。すなわち、規制部材34は可動刃19の移動に関する所定領域外に移動する。
【0033】
この間、可動刃19の左側端部に取り付けた案内片33は、固定刃18の刃先相当部分に常時、接触して、可動刃19の刃先が固定刃18の下流側へ回らないようにし、可動刃19が滑らかに上下移動するように案内する。
そして、シート状に切断された用紙7は、第1の送り出し口13から自然落下で送り出される。
【0034】
一方、可動刃19の移動にともなって、送り出し部材36も上下移動し、上方に移動したとき櫛刃状の送り出し片45が櫛刃状の第1プレート46、すなわち、櫛刃状の搬送路から突出する。この構造は、用紙7がラベル単位で切断されるなど前記のシート状に比較して細い幅の細片になるとき、幅が小さいので、第2プレート47を経由して自然落下させることができず、切断個所の下流側に滞ってしまうのを防止することができる。
【0035】
すなわち、切断された細片は櫛刃状搬送路から突出している送り出し片45の傾斜面に載り、そのまま滑り落ちて第2の送り出し口14に落下させることができる。そして、可動刃19が元位置に戻ると送り出し片45も櫛刃状搬送路から下方へ沈み、新たに用紙7が送り込まれるときに邪魔とならない。
用紙7が切断されると残された側の用紙の先端縁は、巻き癖によって上方へ変位する傾向があるが、用紙切断後に規制部材34が元位置に戻るとき、ガイド部39の屈曲部41がこの部分を固定刃18の刃先位置まで押し戻し、次回の用紙送り込みをスムーズに行なわせる(図11)。
【0036】
規制部材34が残された用紙7の先端縁に当って自重では下方へ移動しない場合でも、係止部材35が可動刃19の移動と共に下降して係止片43により係合部42を押し下げるので、用紙7の浮き上った先端縁を強制的に固定刃18の刃先個所ヘ移動させることができる。
以上、せん断タイプで、かつ、可動刃が固定刃の上流側にある場合について説明したが、規制部材34を備えておれば、切断の構造が他のタイプの場合も同じである。また、プリンターの例で説明したが、規制部材34と係止部材35を備えたカッターユニットは、独立した製品となり得るものである。
【0037】
【発明の効果】
固定刃に沿って可動刃を移動させることで被切断部材を切断するタイプのカッターユニットにおいて、固定刃に対して可動刃を上流側に配置することが可能となり、用紙カッターユニットとして、プリンターなどへ組み込む際に、配置の自由度が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)(ロ)は従来の不都合を説明するための概略正面図
【図2】斜視図
【図3】機構を示す概略正面図
【図4】カッターユニットの正面図
【図5】カッターユニットの右側面図(元位置)
【図6】カッターユニットの右側面図(重合位置)
【図7】作動の状態を説明するための概略正面図(元位置)
【図8】作動の状態を示す概略正面図(重合位置)
【図9】イは、作動を説明するための拡大正面図ロは、規制部材の正面図ハは、係止部材の正面図
【図10】櫛刃状搬送路と送り出し片の組み合わせ状態を示す斜視図
【図11】規制部材の作動を説明するための概略正面図
【符号の説明】
1 プリンター
2 印字ユニット
3 カッターユニット
4 プラテン
5 印字ヘッド
6 ローラー対
7 用紙(ラベル用紙)
8 ロール
9 印字リボン
10 供給リール
11 巻取りリール
12 搬送路つなぎプレート
13 第1の送り出し口
14 第2の送り出し口
15 制御装置
16 左側板
17 右側板
18 固定刃
19 可動刃
20 駆動機構
21 ガイド機構
22 引っ張りばね
23 ステッピングモーター
24 偏心カム
25 揺動カムフォロア
26 長辺部
27 短辺部
28 軸
29 長孔(揺動カムフォロア)
30 長孔(右側板)
31 係合ローラー
32 マイクロスイッチ
33 案内片
34 規制部材
35 係止部材
36 送り出し部材
37 腕部
38 当接部
39 ガイド部
40 軸
41 屈曲部
42 係合部
43 係止片
44 装着部
45 送り出し片
46 第1プレート
47 第2プレート

Claims (7)

  1. 固定刃に沿って可動刃を所定領域内で移動させて被切断部材を切断するカッターユニットにおいて、前記被切断部材の前記固定刃に対する位置を規制する規制部材を、前記可動刃の移動に連動させて、前記所定領域内にある位置と前記所定領域外にある位置との間を、移動させることを特徴とするカッターユニット。
  2. 固定刃と可動刃を被切断部材を横断する方向に配置し、可動刃は固定刃に対して、固定刃との間に間隙がある元位置から間隙が消失した重合位置までの所定領域を固定刃に接触して被切断部材を切断する方向へ移動し、ついで、逆方向へ元位置まで移動可能としてあり、固定刃の、被切断部材搬送方向に関して上流側に、被切断部材の先端縁を固定刃のほぼ刃先個所へ導く規制部材を、前記の所定領域内である固定刃の刃先個所とこの位置から退避した前記の所定領域外である退避位置との間を移動可能に設け、規制部材の退避移動を可動刃の前記切断方向への移動に連動してあることを特徴としたカッターユニット。
  3. 規制部材を被切断部材の搬送方向と直交する軸を中心に回転可能に支持してあることを特徴とした請求項1又は2に記載のカッターユニット。
  4. 規制部材が前記の所定領域内にあるとき、規制部材をその位置に保持する保持機構を備え、可動刃が被切断部材を切断する方向へ移動するとき連動して保持状態が解除され、逆方向へ移動されたとき保持状態とされることを特徴とした請求項1〜3のいずれか1つに記載のカッターユニット。
  5. 規制部材に設けた係合部と、可動刃と共に移動する部材に設けた係止片とで保持機構を構成し、係止片を係合部に当てて保持状態とすることを特徴とした請求項4に記載のカッターユニット。
  6. 固定刃の搬送方向下流側に細片排出路につながった櫛歯状搬送路と送り出し片を設け、可動刃が被切断部材を切断する方向へ移動するときに連動して、櫛歯間隙から送り出し片を搬送路に突出させることを特徴とした請求項1〜5の何れか1つに記載のカッターユニット。
  7. 被切断部材を用紙とし、プラテンに対して用紙の送り方向下流側に、固定刃をプラテンと平行にして請求項1〜請求項6の何れか1つに記載したカッターユニットを備えていることを特徴としたプリンター。
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