JP4277797B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、プリントペーパがセットされるペーパセット部と、該プリントペーパに対しプリントを行うプリント部と、上記ペーパセット部にセットされたプリントペーパを上記プリント部へ搬送するための搬送路とを備えたインクジェットプリンタに関する技術分野に属する。
一般に、写真プリントシステム等に用いられるインクジェットプリンタは、プリントペーパがセットされるペーパセット部と、このペーパセット部にセットされたプリントペーパを該ペーパセット部から引き出してプリント部へ搬送するための搬送路とを備えている。このプリント部では、プリントペーパに対しプリントヘッドよりインクが吐出されてプリントが行われ、プリント部でプリントされたプリントペーパは外部へ排出される。
上記のようなインクジェットプリンタにおいては、従来の写真用画像形成装置と同様に、プリントペーパを挟持する多数の圧着型のローラで該プリントペーパを搬送するように構成され、ペーパセット部には、ロール状に巻かれた長尺状ペーパがセットされて、上記ローラにより、プリントペーパをペーパセット部から引き出して、切断しないでプリント部へ連続的に搬送するようにしている(例えば特許文献1〜3参照)。
特開2003−237156号公報 特開平9−86754号公報 特開2000−289904号公報
ところが、上記従来のインクジェットプリンタのように、プリントペーパをペーパセット部からプリント部へ切断しないで連続的に搬送するようにすると、プリント部においてプリントペーパが、ペーパセット部へのペーパセット状態の影響を受けて、プリントペーパの幅方向に傾き易くなる。このプリント部においては、プリントヘッドのインク吐出ノズルがペーパ搬送方向に列状に並んでおり、プリントペーパが幅方向に僅かでも傾くと、例えばノズル列の上流端及び下流端のそれぞれが吐出するインクの着弾位置が互いにペーパ幅方向に大きくずれることとなり、プリント品質に悪影響を及ぼしてしまう。
そこで、プリントペーパをペーパセット部からプリント部へ搬送する途中で切断するようにすることが考えられる。
しかしながら、プリントペーパを切断しても、多数のローラにより搬送する限り、プリント部におけるプリントペーパの幅方向への傾きを低減することは困難である。すなわち、プリントペーパをローラにより搬送するようにすると、ローラ形状等の誤差が僅かであっても斜行し易くなり、ペーパセット部からプリント部までの間に多数のローラを設けると、プリント部においては大きく斜行してしまう。このため、長尺状ペーパだけでなく単票紙をプリント部へローラにより搬送する場合でも、プリント部におけるプリントペーパの幅方向への傾きが問題となる。
そこで、プリントペーパをローラによって搬送する距離を短縮すべく、ペーパセット部にセットされたプリントペーパをプリント部材へ搬送するための搬送路途中に上流側搬送路より搬送されて該プリントペーパを受け取って把持する、例えばローラ対等からなる把持部材と、この把持部材を受取り位置と送出し位置との間で移動させる移動機構とを有するペーパ搬送装置を設け、受取り位置においてプリントペーパを受け取って把持した後、把持部材を送出し位置に移動させ、その送出し位置においてプリントペーパを下流側搬送路に送り出すことが考えられる。
ところが、プリントペーパを把持したローラ対を移動させることによってプリントペーパを搬送する構成においては、プリントペーパのうちローラ対で把持される部分だけが拘束された状態となる一方、それ以外の部分は、ローラ対から下方に垂れ下がった状態となって、何ら拘束されておらず、搬送中に揺動してインクジェットプリンタを構成する部材等と接触し、損傷を被る虞がある。このプリントペーパの損傷を防止するためには、ローラ対によって搬送される区間に搬送されるプリントペーパが他の部材等と接触しないように充分大きな搬送用スペースを設ける構成が考えられるが、この構成ではインクジェットプリンタの大型化を招く。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のようにペーパセット部にセットされたプリントペーパ(長尺状ペーパ又は単票紙)をプリント部へ搬送するための搬送路を備えたインクジェットプリンタにおいて、プリント部におけるプリントペーパの幅方向への傾きを出来る限り低減して、プリント品質を向上させるとと共に、プリントペーパの搬送中における損傷を防止し且つインクジェットプリンタの小型化を図ることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、ペーパセット部にセットされたプリントペーパをプリント部へ搬送するための搬送路の途中に、上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパを巻き取る巻取り部材と、この巻取り部材を受取り位置と送出し位置との間で移動させる移動機構とを有するペーパ搬送装置を設け、このペーパ搬送装置が、受取り位置において上記巻取り部材によって上流側搬送路よりプリントペーパを巻き取った後、上記移動機構により、該プリントペーパを巻き取った巻取り部材を、該プリントペーパが上流側搬送路から切り離された状態で上記送出し位置に移動させ、該送出し位置において該プリントペーパを下流側搬送路に送り出すように構成した。
具体的には、第1の発明では、プリントペーパがセットされるペーパセット部と、上記プリントペーパのプリント面に対しプリントを行うプリント部と、該ペーパセット部にセットされたプリントペーパをペーパセット部から引き出して搬送するための上流側搬送路と、該プリントペーパを該プリント部へ搬送するための下流側搬送路とを備えたインクジェットプリンタが対象である。
そして、上記上流側搬送路と下流側搬送路との間に設けられ、該上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパを巻き取る巻取り部材と、該上流側搬送路の下流端に対応する受取り位置と該受取り位置に対して所定距離だけ離れた位置に設けられかつ該下流側搬送路の上流端に対応する送出し位置との間で該巻取り部材を移動させる移動機構とを有するペーパ搬送装置とをさらに備えているものとする。
また、上記ペーパ搬送装置は、上記受取り位置において上記上流側搬送路の下流端からプリントペーパを受け取り且つ上記巻取り部材で巻き取った後、該プリントペーパを巻き取った巻取り部材を上記移動機構により上記送出し位置まで移動させ、該送出し位置において該プリントペーパを上記下流側搬送路の上流端へ送り出すように構成されている。
上記の構成の場合、上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパは、受取り位置に位置する巻取り部材により巻き取られ、その後、そのプリントペーパを巻き取った巻取り部材が移動して、受取り位置に対して所定距離だけ離れた送出し位置に移動し、この送出し位置において該プリントペーパが下流側搬送路に送り出される。このようにプリントペーパは、巻取り部材により巻き取られた状態で搬送されるので、この巻取り部材による搬送区間ではローラにより搬送されない。この結果、巻取り部材による搬送区間の分だけペーパ搬送用のローラの数を少なくすることができ、たとえペーパセット部からプリント部への搬送路全体の長さが長くなっても、上流側搬送路及び下流側搬送路を出来る限り短くすることによって、ペーパ搬送用のローラの数を低減することができる。また、巻取り部材が受取り位置から送出し位置に移動する際、巻取り部材により巻き取られたプリントペーパは、もはや上流側搬送路には掛かっていなくて、上流側搬送路から切り離された状態にあるので、ペーパセット部にロール状に巻かれた長尺状ペーパがセットされたとしても、そのセット状態の影響を受けることなくプリント部へ搬送される。したがって、ペーパセット部にプリントペーパとして長尺状ペーパがセットされても単票紙がセットされても、プリント部におけるプリントペーパの幅方向への傾きを低減することができ、プリント品質を向上させることができる。
また、プリントペーパは、巻取り部材により巻き取られた状態で上記受取り位置から送出し位置まで搬送されるため、搬送中のプリントペーパの巻取り部材によって巻き取られた部分は、ロール形状に拘束されており、巻き取らない場合と比べて、プリントペーパが搬送中に他の部材等と接触することを防止することができる。また、プリントペーパをローラ対等で単に把持した状態で搬送する場合、即ち、巻き取らずに搬送する場合、把持されたプリントペーパの搬送区間においては、把持されたプリントペーパが移動する際に通過する空間と、この空間に加えて、搬送中のプリントペーパが他の部材等と接触することを回避するための空間とからなる搬送用スペースを設ける必要がある。しかし、本発明では、上述の如く、プリントペーパを巻取り部材に巻き取るので、プリントペーパと他の部材等との接触を回避するための空間を小さくすることができ、その結果、搬送用スペースを小さくすることができる。さらに、巻取り部材によって搬送されるプリントペーパは、ロール形状というコンパクトな状態で搬送されるため、巻取り部材及びプリントペーパが通過する空間も小さくすることができ、その結果、搬送用スペースをさらに小さくすることができる。さらにまた、プリントペーパの長さにかかわらず、プリントペーパをコンパクトな状態で搬送することができるため、長尺のプリントペーパを搬送する際に特に有効である。そして、ロール状に巻き取られたプリントペーパは内側に巻かれている部分がその外周に位置する部分に保護されることになる。つまり、搬送中に外側に露出しているプリントペーパの表面積が小さくなるため、搬送中におけるプリントペーパの損傷をさらに防止することができる。また、プリントペーパが折れ曲がる等してプリントペーパの表裏面に傷が付くことがない。
尚、本発明は、巻取り部材によってプリントペーパが全長に亘って全てが巻き取られる構成には限られない。つまり、プリントペーパの一部が巻取り部材から垂れ下がっているとしても、その他の部分が巻取り部材に巻き取られていれば、プリントペーパを単に把持する構成と比較して、垂れ下がった状態で搬送されるプリントペーパは短くなる。その結果、プリントペーパは、揺動し難くなると共に、揺動幅も小さくなるため、搬送中にプリントペーパが他の部材等と接触して損傷することを防止できる。さらには、プリントペーパの搬送区間におけるプリントペーパと他の部材等との接触を防止するための搬送用スペースを小さくすることができる。それに加えて、巻き取った部分に関しては、外側に露出する表面積を小さくすることができる。すなわち、プリントペーパの一部が巻取り部材から垂れ下がっている構成であっても、プリントペーパを巻取り部材によって巻き取った状態で搬送する限り、上記と同様の作用を奏する。
第2の発明は、請求項1の発明において、上記ペーパセット部には、長尺状のプリントペーパがロール状に巻かれた状態でセットされており、上記上流側搬送路には、上記ペーパセット部から引き出されたプリントペーパを所定長さに切断する切断手段が設けられている。
そして、上記巻取り部材は、上記受取り位置において、プリントペーパが上記ペーパセット部でロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面を内側にして該プリントペーパを巻き取るものとする。
上記の構成の場合、ペーパセット部においてロール状に巻かれていたプリントペーパは、その巻き癖により、ペーパ幅方向に見てロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面側に凸形状にカールする巻き癖を有する。カールしたプリントペーパをプリント部に給紙すると、プリントするときのプリントペーパの平面性の確保が困難になる。また、上流側搬送路と巻取り部材との間、及び巻取り部材と下流側搬送路との間でのプリントペーパの受け渡しが難しくなる等、種々の問題を引き起こす。第2の発明では、巻取り部材は、プリントペーパがペーパセット部においてロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面を内側にしてプリントペーパを巻き取るようにしたので、プリントペーパがペーパ幅方向に見てペーパセット部における巻き癖とは逆方向にカールするように巻き取られ、ペーパセット部における巻き癖によるカールが矯正される。
第3の発明は、第2の発明において、上記巻取り部材は、それぞれ中心軸回りに正逆回転自在に構成され且つ互いに対向してその間にプリントペーパを挟持するローラ対であって、上記ペーパ搬送装置は、上記ローラ対の少なくとも一方のローラを中心軸回りに正逆回転させる駆動機構を有していて、該駆動機構により上記ローラを正転及び逆転させることで、プリントペーパの巻き取り及び送り出しをそれぞれ行うように構成されており、上記ローラ対は、上記受取り位置において、該ローラ対を構成する2つのローラのうち、プリントペーパの、上記ペーパセット部でロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面と当接している方のローラにプリントペーパを巻き取るものとする。
上記の構成の場合、上記ローラ対を構成するローラのうち、プリントペーパの、上記ペーパセット部でロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面と当接している方のローラにプリントペーパを巻き取ることによって、該ペーパセット部で外側を向いていた面を内側にしてプリントペーパを巻き取ることができ、プリントペーパのカールを矯正することができる。そして、巻取り部材をローラ対で構成することによって、巻取り部材を簡単に構成することができ、プリントペーパを、その表裏面に傷を付けることなく容易に巻き取ると共に、巻き取った状態でプリントペーパを把持することができる。また、ローラ対以外にプリントペーパの巻き取り及び送出しを行うローラ等が不要となって、コストの低減化を図ることができる。
第4の発明は、第1又は2の発明において、上記巻取り部材は、上記移動機構によって上下方向に移動し、上記上流側搬送路と上記下流側搬送路とは上下位置に配置されている。
上記の構成の場合、下流側搬送路(プリント部)と上流側搬送路(ペーパセット部)とが上下に配置されることとなり、インクジェットプリンタを縦長にして左右方向や前後方向の長さを短くすることができる。よって、インクジェットプリンタを狭いスペースに容易に設置することができるようになる。
また、巻取り部材によって搬送されるプリントペーパは、巻取り部材によって巻き取られた状態となっているため、巻取り部材によって搬送される際にプリントペーパを下方に垂らすためのスペースを設ける必要がなく、インクジェットプリンタの上下方向の長さも短縮することができる。
本発明によれば、ペーパセット部からプリント部への搬送路の途中に、上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパを巻き取る巻取り部材と、該巻取り部材を受取り位置と送出し位置との間で移動させる移動機構とを有するペーパ搬送装置を設け、このペーパ搬送装置が、受取り位置において上記巻取り部材により上流側搬送路よりプリントペーパを受け取り且つ巻き取った後、上記移動機構により、該プリントペーパを巻き取った巻取り部材を、該プリントペーパが上流側搬送路から切り離された状態で上記送出し位置に移動させ、該送出し位置において該プリントペーパを下流側搬送路に送り出すように構成したことにより、ペーパ搬送用のローラの数を低減して、プリント部におけるプリントペーパの幅方向への傾きを低減することができ、プリント品質を向上させることができる。
また、上記ペーパ搬送装置は、プリントペーパを巻取り部材によって巻き取った状態で上記受取り位置から送出し位置まで搬送することによって、搬送中におけるプリントペーパの損傷を防止すると共に、搬送中のプリントペーパと他の部材との接触を回避するために必要なスペースを小さくすることができ、ひいてはインクジェットプリンタの小型化を図ることができる。
第2の発明によれば、上記巻取り部材により、上記受取り位置において、プリントペーパの、上記ペーパセット部でロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面を内側にしてプリントペーパを巻き取ることによって、ペーパセット部における巻き癖によりカールしているプリントペーパのカールを矯正することができる。その結果、プリント部におけるプリントペーパの平面性が確保でき、プリント品質の悪化を防止することができる。
第3の発明によれば、上記巻取り部材をローラ対によって構成すると共に、上記ペーパ搬送装置はローラ対の少なくとも一方のローラを中心軸回りに正逆回転させる駆動機構を有することによって、巻取り部材を簡単に構成できると共に、ローラ対以外にプリントペーパの巻き取り及び送出しを行うローラ等が不要となって、コストの低減化を図ることができる。
第4の発明によれば、巻取り部材を上下方向に移動させると共に、上流側搬送路と下流側搬送路とを上下位置に配置することによって、インクジェットプリンタを縦長に構成して狭いスペースに容易に設置することができる。それに加えて、プリントペーパを巻取り部材に巻き取って搬送するため、インクジェットプリンタの上下方向の長さも短縮することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタを示す。このインクジェットプリンタは、写真プリントシステムに用いられるものであって、画像データの取得及びオーダ情報の取得を行いかつ必要な補正処理等を行う受付ブロック100(図7参照)と通信ケーブルを介して接続されており、この受付ブロック100から通信ケーブルを介して伝送される画像データをオーダ情報に基づきプリントペーパPに対してプリントを行うようになされている。
上記インクジェットプリンタは、筐体1と、この筐体1内の下部に配設されたマガジン収容部2と、筐体1内の上下方向略中央部に配設されたカセット収容部3と、筐体1内の上部に配設され、プリントペーパPに対して画像データのプリントを行うプリント部4と、プリントペーパPをマガジン収容部2からプリント部4へ搬送するための第1搬送路と、プリントペーパPをカセット収容部3からプリント部4へ搬送するための第2搬送路と、プリント部4でプリントされたプリントペーパPを該プリント部4から筐体1の外部へ排出するための第3搬送路と、筐体1の外部に設けられ、第3搬送路により筐体1の外部へ排出されたプリントペーパPを受け止める排出トレイ5とを備えている。尚、筐体前後方向は図1の左右方向であり、筐体前側は図1の右側であり、筐体後側は図1の左側である。また、筐体左右方向は図1の紙面に垂直な方向である。
上記マガジン収容部2には、ロール状に巻かれた長尺状ペーパであるプリントペーパPがペーパマガジン8に収容保持された状態でセットされるようになっている。このプリントペーパPは、プリントされるプリント面が外側となるように巻かれている。一方、上記カセット収容部3には、単票紙である複数枚のプリントペーパPが矩形箱状の給紙カセット9内に収容保持された状態でセットされるようになっている。この給紙カセット9内のプリントペーパPは、プリント面を上向きにして厚み方向(上下方向)に重ねられているとともに、押付け板10により、上側に位置する後述の送出しローラ35に押し付けられている。上記マガジン収容部2及びカセット収容部3は、プリントペーパPがセットされるペーパセット部を構成することになる。そして、マガジン収容部2又はカセット収容部3にセットされたプリントペーパPが、後述の如くプリント部4へと搬送されて該プリント部4でプリントされ、上記排出トレイ5へ排出されるようになっている。尚、マガジン収容部2には、幅寸法が小さいプリントペーパPを2つ筐体左右方向に並列にセットすることも可能になっており、このように2つ並列にセットした場合には、そのセットされた2つのプリントペーパPがマガジン収容部2から同時に引き出されて2列で搬送され、プリント部4において2つのプリントペーパPにプリントが行われ、排出トレイに同時に排出されることになる。
上記筐体1内には、上記第1〜第3搬送路を構成すべく、第1供給ユニットU1、カッターユニットU2、第2供給ユニットU3、スイッチバックユニットU4及びプリントユニットU5が設けられている。第1搬送路は、マガジン収容部2から順に、第1供給ユニットU1、カッターユニットU2、スイッチバックユニットU4及びプリントユニットU5で構成されている。また、第2搬送路は、カセット収容部3から順に、第2供給ユニットU3、スイッチバックユニットU4及びプリントユニットU5で構成されている。さらに、第3搬送路はプリントユニットU5で構成されている。
上記第1供給ユニットU1は、マガジン収容部2(ペーパマガジン8)内に設けられている。この第1供給ユニットU1は、ロール状のプリントペーパPを支持する3つの支持ローラ15と、プリントペーパPをカッターユニットU2へと導くガイド部材16と、このガイド部材16の途中に設けられかつプリントペーパPをカッターユニットU2へ搬送するための、駆動及び従動ローラ17a,17bからなる圧着型の供給ローラ17と、ガイド部材16の上流側に設けられ、プリントペーパPが巻き掛けられるガイドローラ18とを備えている。上記3つの支持ローラ15のうち筐体前側に配設されたローラは、不図示の電動モータによって回転駆動されて、プリントペーパPに対しロール中心回りに回転力を付与するようになっている。また、供給ローラ17の駆動ローラ17aは、カッターユニットU2に配設された電動モータ30により、伝動ベルト31及びギヤ列19を介して、同じくカッターユニットU2に配設された後述の送出しローラ25の駆動ローラ25aと共に回転駆動されるようになっている。この第1供給ユニットU1の下流側端には、第1ペーパ検出センサ20が設けられており、この第1ペーパ検出センサ20により、プリントペーパーPがマガジン収容部2から全て引き出された場合の該プリントペーパーPの後端が検出されるようになっている。このプリントペーパーPの後端が検出された場合には、その旨をディスプレイ等を介してオペレータに知らせるようになっている。
上記カッターユニットU2は、上下方向に延びる縦フレーム6に固定された状態で第1供給ユニットU1の筐体後側に配設されていて、プリントペーパPをスイッチバックユニットU4へ送り出す圧着型の送出しローラ25と、この送出しローラ25の下流側に配設され、プリントペーパPを切断するための、固定刃26a及び可動刃26bからなるカッター26と、該可動刃26bを駆動する駆動機構等が収容されたカッター駆動部27と、水平方向に延び、プリントペーパPを送出しローラ25からカッター26による切断位置へ案内するガイド部材28とを備えている。上記カッター26により、マガジン収容部2から引き出されたプリントペーパPが、受付ブロック100からのオーダ情報に基づいて予め決められた長さに切断されるようになっている。上記送出しローラ25は、プリントペーパPを挟持する1つの駆動ローラ25aと2つの従動ローラ25bとからなり、これら従動ローラ25bが1つの圧縮コイルばね29により駆動ローラ25aに押し付けられている。この駆動ローラ25aは、上述の如く、電動モータ30により、第1供給ユニットU1における供給ローラ17の駆動ローラ17aと共に、伝動ベルト31を介して回転駆動されるようになっている。そして、プリントペーパPは、送出しローラ25及びガイド部材28により水平方向で筐体後向きに移動してガイド部材28の下流端28aからスイッチバックユニットU4へと送り出され、後述の如くスイッチバックユニットU4のローラ対41に受け取られて把持された後に、カッター26により切断されるようになっている。尚、このようにローラ対41がプリントペーパPを切断前に受け取るのではなくて、切断後に受け取るようにしてもよい。但し、この場合は、カッターユニットU2における搬送路が長くなるため、切断前に受け取るようにするのがよい。
上記第2供給ユニットU3は、カセット収容部3にセットされた複数枚のプリントペーパP(単票紙)の最上部に位置するプリントペーパPのプリント面に当接する送出しローラ35と、この送出しローラ35を、ギヤ列37を介して駆動する電動モータ36とを備えており、送出しローラ35の駆動により、最上部に位置するプリントペーパPが1枚だけ水平方向で筐体後向きに移動してスイッチバックユニットU4へと送り出されるようになっている。
上記第1供給ユニットU1及びカッターユニットU2と、第2供給ユニットU3とは、それぞれプリントペーパPをペーパセット部から引き出して搬送するための上流側搬送路を構成すると共に、カッターユニットU2の下流端部に位置するガイド部材28の下流端28aと、第2供給ユニットU3の送出しローラ35とは、それぞれ上流側搬送路の下流端を構成する。
上記スイッチバックユニットU4は、搬送路の途中において、上流側搬送路と、後述する下流側搬送路としてのプリントユニットU5との間に設けられたペーパ搬送装置兼スイッチバック装置を構成している。このスイッチバックユニットU4は、上流側搬送路(つまり第1供給ユニットU1及びカッターユニットU2、又は第2供給ユニットU3)より搬送されてきたプリントペーパPを受け取って、該プリントペーパPを受取り時のプリントペーパ移動方向とは逆向きに下流側搬送路(つまりプリントユニットU5)に送り出すようになっている。すなわち、上流側搬送路では、プリントペーパPがプリント面を上向きにした状態で筐体後側に向かって搬送され、該上流側搬送路よりも上側位置に設けられた下流側搬送路では、プリントペーパPがプリント面を上向きにした状態で上流側搬送路とは逆向きの筐体前側に向かって搬送されるが、スイッチバックユニットU4で、プリントペーパPの進行方向が、プリント面を上向きにした状態のまま逆転され、上流側搬送路から下流側搬送路へのプリントペーパPの移行が、プリントペーパPを曲げずにスムーズに行えるようになっている。
具体的には、スイッチバックユニットU4は、上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパPを受け取って巻き取る巻取り部材を備えている。本実施形態では、この巻取り部材は、それぞれ中心軸回りに正逆回転自在に構成されかつ互いに上下方向に対向してその間にプリントペーパPを挟持するローラ対41とされ、このローラ対41のうち一方(本実施形態では、プリントペーパPの裏面に接触するローラ)は駆動ローラ41aであり、他方(プリントペーパPのプリント面に接触するローラ)は従動ローラ41bである。そして、駆動ローラ41aは、駆動機構としての電動モータ42及び伝動ベルト43(図2及び図3参照)により、中心軸回りに正逆に回転駆動されるようになっており、この駆動ローラ41aの正転及び逆転により、上流側搬送路からのプリントペーパPの引込みと、下流側搬送路へのプリントペーパPの送出しとをそれぞれ行うようになっている。尚、ローラ対41の両方のローラを駆動するようにしてもよく、上下で駆動及び従動の機能を逆にしてもよい。
そして、ローラ対41は、プリントペーパPのプリント面と接触する従動ローラ41bによりプリントペーパPを巻き取る。そのため、従動ローラ41bの外側には、図2に示すように、ペーパ送りガイド41gが設けられている(図3では省略)。このペーパ送りガイド41gは、従動ローラ41bの中心軸方向に見て断面円弧形状をしていて、駆動ローラ41aと従動ローラ41bとの当接部41cの近傍以外の従動ローラ41bの外周を従動ローラ41bと非接触な状態で覆うと共に、従動ローラ41bの全長に亘って中心軸方向に延びている。また、ペーパ送りガイド41gの一端部は、当接部41cよりも、プリントペーパ巻き取り時の下流側であって当接部41cにおける接線よりも駆動ローラ41a側に位置する一方、その他端部は、当接部41cよりもプリントペーパ巻き取り時の上流側であって当接部41cにおける接線よりも従動ローラ41b側に位置し且つ当接部41c近傍に向かって延びている。
また、マガジン収容部2から搬送されてきたプリントペーパPは、上記ロールによる巻き癖によって、長さ方向中央部が両端部に対してプリント面側に突出するようにカールしているが、本実施形態では、上記ローラ対41及びペーパ送りガイド41gは、マガジン収容部2から搬送されてきたプリントペーパPのカールを矯正するカール矯正装置を構成している。つまり、プリントペーパPを、ローラ対41を構成する2つのローラのうち、プリントペーパPのプリント面と当接する従動ローラ41bによりプリントペーパPを巻き取ることによって、プリントペーパPがプリント面を内側にして巻かれて、プリントペーパPが上記ロールによる巻き癖とは逆方向にカールすることになる。こうすることによって、マガジン収容部2から搬送されてきたプリントペーパPのカールが矯正される。
上記ローラ対41は、移動機構によって、カッターユニットU2、第2供給ユニットU3及びプリントユニットU5の筐体後側位置において上下方向に直線移動するようになっている。この移動機構は、図2及び図3に示すように、縦フレーム6に固定されかつ上下及び筐体左右方向に延びるレール架台45と、このレール架台45の筐体左右方向一端部に上下方向に延びるように取り付けられた走行レール46と、この走行レール46の上下両端部近傍にそれぞれ設けられた2つのプーリ47に巻き掛けられ、該走行レール46に沿って延びる駆動ベルト48と、レール架台45に取付固定されかつ下側のプーリ47に直結された電動モータ49とを備えている。この電動モータ49により駆動ベルト48が正逆駆動されるようになっている。そして、駆動ベルト48にはブラケット50が取付固定され、このブラケット50には、走行レール46と嵌合してスライドするスライド部材51が固定されており、電動モータ49による駆動ベルト48の正逆駆動により、ブラケット50が上下方向に往復移動するようになっている。尚、このブラケット50の上下位置は、ブラケット50を検出するセンサ等が設けられた基準位置(例えば最下端)からの移動量(例えばモータの回転量)を計測することで分かるようになっている。
上記ブラケット50には、支持板52が固定され、この支持板52に上記ローラ対41における駆動ローラ41a及び従動ローラ41bの各一端部が回転可能に支持されており、このことで、ブラケット50の移動に伴ってローラ対41が上下方向に直線移動することになる。尚、図示は省略するが、駆動ローラ41a及び従動ローラ41bの各他端部は、レール架台45の筐体左右方向他端部に形成された支持部に上下方向にスライド可能に支持されている。
上記支持板52に、上述の、駆動ローラ41aを駆動するための電動モータ42が固定されている。この電動モータ42の回転軸及び駆動ローラ41aの一端部には、プーリ54がそれぞれ固定されており、この両プーリ54に上記伝動ベルト43が巻き掛けられて、この伝動ベルト43を介して駆動ローラ41aが駆動されることになる。
上記移動機構によって、上記ローラ対41は、上流側搬送路よりプリントペーパPを受け取る受取り位置と該受取り位置に対して上側に所定距離だけ離れた位置に設けられかつ該プリントペーパPを下流側搬送路に送り出す送出し位置との間で直線移動するようになっている。すなわち、上記カッターユニットU2の下流端と略同じ高さ位置(走行レール46の下端近傍位置)が、カッターユニットU2よりプリントペーパPを受け取る受取り位置(以下、第1受取り位置という)とされ、上記第2供給ユニットU3の下流端と略同じ高さ位置(走行レール46の上下方向略中央位置)が、第2供給ユニットU3よりプリントペーパPを受け取る受取り位置(以下、第2受取り位置という)とされている。一方、プリントユニットU5の上流端と略同じ高さ位置(走行レール46の上端近傍位置)が、プリントペーパPをプリントユニットU5に送り出す送出し位置とされている。このように上流側搬送路の下流端と下流側搬送路の上流端とが所定距離(各ユニットU1〜U5の配置により決まる値であり、出来る限り小さい値に設定される)だけ離れており、これに対応してローラ対41が移動することになる。
そして、スイッチバックユニットU4は、第1受取り位置において上流側搬送路(カッターユニットU2)からプリントペーパPを受け取ってローラ対41により巻き取った後でかつカッター26によりプリントペーパPが切断された後に、又は第2受取り位置において上流側搬送路(第2供給ユニットU3)からプリントペーパPを受け取ってローラ対41により巻き取った後に、上記移動機構により、該プリントペーパPを巻き取ったローラ対41を、該プリントペーパPが上流側搬送路から切り離された状態で送出し位置に移動させ、該送出し位置において該プリントペーパPを受取り時のプリントペーパPの移動方向とは逆向きに下流側搬送路に送り出すように構成されている。この下流側搬送路に送り出されるプリントペーパPの移動方向は、水平方向で受取り時の移動方向とは逆向き(筐体前向き)となる。
図2に示すように、上記支持板52におけるローラ対41の筐体前部には、ローラ対41により把持されたプリントペーパPの下側に位置して該プリントペーパPを受け取って支持する第1支持部材56が固定されている(図3では図示を省略している)。この第1支持部材56は、プリントペーパPをカッターユニットU2から水平状態でローラ対41に導く役割を有している。この第1支持部材56には、プリントペーパPを検出するための第2ペーパ検出センサ58が設けられている。
尚、図示は省略するが、上記第1支持部材56におけるペーパ幅方向両端部には、プリントペーパPの幅方向への移動を規制する規制部材が設けられており、この両規制部材は、ペーパ幅(ペーパマガジン8に設けた識別コード部を検出することでペーパ幅が分かるようになっている)に応じてその間隔を変化可能に構成されている。上述の如くプリントペーパPが2列で搬送される場合には、上記両規制部材間の中央部に更にもう1つの規制部材が搬送路上に進入して、これら3つの規制部材により2列で搬送される各プリントペーパPの幅方向への移動を規制するようになっている。
ここで、仮にプリントペーパPがロール対41によってその端部を単に把持されただけの状態で受取り位置から送出し位置まで搬送されるとすると、図1において二点鎖線で示すように、ローラ対41に把持されたプリントペーパPは、ローラ対41から筐体後側且つ下方に垂れ下がった状態で搬送される。さらに、このように下方に垂れ下がった状態のプリントペーパPは搬送中に揺動する。そのため、この垂れ下がったプリントペーパPが搬送中に筐体や他の部材等と接触しないようにスイッチバックユニットU4の筐体後側(ローラ対41に対して上流側搬送路及び下流側搬送路とは反対側における該ローラ対41の移動範囲に対応する部分)には、ローラ対41及び把持されたプリントペーパPが移動するための空間と、この空間に加えてプリントペーパPが揺動しても筐体1等と接触しないように設けられた空間とからなる、ローラ対41及びプリントペーパPの搬送用空間スペース12bが設ける必要があり(図1の二点鎖線)、インクジェットプリンタが大きくなる。
ところが、上記スイッチバックユニットU4により搬送されるプリントペーパPは上述の如くコンパクトなロール状となって搬送される。つまり、ロール対41によって搬送されるプリントペーパPはロール状に拘束されていて揺動しないため、プリントペーパPが揺動しても筐体1等と接触しないように設けられる空間を小さくすることができ、その結果、スイッチバックユニットU4の筐体後側の搬送用空間スペース12が小さくなっている。さらに、プリントペーパPはロール状というコンパクトな状態で搬送されるため、ローラ対41及び把持されたプリントペーパPが移動するための空間を小さくすることができ、その結果、搬送用空間スペース12をさらに小さくすることができる。
上記プリントユニットU5は、上記縦フレーム6の上端位置において水平方向に延びる横フレーム7に固定された固定台65と、この固定台65の上下方向中間部に設けられ、プリント時にプリントペーパPを支持するプリント台66と、このプリント台66上に位置するプリントペーパPと対向し、該プリントペーパPに対しインクを吐出してプリントを行うプリントヘッド67とを備えている。このプリント台66及びプリントヘッド67が上記プリント部4を構成する。
上記プリント台66は、プリントペーパPをファン等によりプリント台66の下側から吸引して吸着保持する構成にはなっておらず、図4に示すように、吸引用孔等を有していない。このプリント台66のペーパ幅方向(図4に示すX方向)両端部には、ペーパ搬送方向(Y方向)に延びる複数(本実施形態では、片側6つずつ)の溝66aがペーパ幅方向に所定間隔をあけて並ぶように形成されている。これら各溝66aは、種々のサイズのプリントペーパPの幅方向両端位置に対応して設けられており、各溝66a内には、上記プリントヘッド67から吐出されたインクがプリントペーパPの幅方向両端から外側に外れた場合(特に縁なしプリントを行う際に外側に外れ易い)に、該インクを吸収するためのインク吸収材68が嵌め込まれている。また、プリント台66のペーパ幅方向中央部には、後述の3つのヘッドユニット67aの各位置にそれぞれ対応して凹部66bが形成されており、この各凹部66b内には、プリントペーパPを2列で搬送してプリントする際に、プリントヘッド67の各ヘッドユニット67aより予備吐出(プリントを行う前の試し打ち)されたインクを吸収するインク吸収材69が嵌め込まれている。
本実施形態では、上記プリントヘッド67は、図4に示すように、その底面(プリント台66と対向する面)に複数のインク吐出ノズル67bが副走査方向(ペーパ搬送方向(Y方向))に列をなすように設けられた3つのヘッドユニット67aを有しており、これら3つのヘッドユニット67aが互いに副走査方向に間隔をあけて並んでいる。尚、各ヘッドユニット67aのノズル列は、図4では1列しか記載していないが、実際には、複数色のインクにそれぞれ対応してペーパ幅方向に複数並ぶように設けられる。また、ヘッドユニット67aは3つである必要はなく、1つや2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
上記プリントヘッド67の上面は、該プリントヘッド67を主走査方向(図1の紙面に垂直な方向(図4に示すX方向))に往復移動させるための駆動ベルト70に取付固定されている。この駆動ベルト70は、主走査方向に延びていて、その両端部にそれぞれ配設されかつ固定台65の上部に回転自在に支持された2つのプーリ71(図1では1つのみ示す)に巻き掛けられている。この一方のプーリ71は、不図示の電動モータにより回転駆動されるようになっている。また、固定台65の上部には、駆動ベルト70に沿って主走査方向に延びるガイドレール72が取付固定されており、プリントヘッド67は、このガイドレール72に案内されながら、駆動ベルト70によって主走査方向に往復移動するようになっている。そして、プリント台66上のプリントペーパPは、プリント台66の上流側に設けられた搬送ローラ75により一定の単位搬送量で間欠的に(ステップ状に)副走査方向に搬送され、この間欠搬送時におけるプリントペーパPの各停止時に、プリントヘッド67が主走査方向に一走査(一往動作又は一復動作)されて、この走査時に、主走査方向の各位置で、各ヘッドユニット67aのインク吐出ノズル67bからインクが吐出される。つまり、プリントヘッド67の一走査後に、プリントペーパPが単位搬送量だけ搬送され、その後、再びプリントヘッド67が一走査され、この動作が繰り返し行われて、所望の画像がプリントされることになる。
上記搬送ローラ75は、プリントユニットU5の上流側端部(つまり下流側搬送路の上流側端部であって、送出し位置に位置するローラ対41(図5参照)の近傍)に設けられており、送出し位置に位置するローラ対41により送り出されたプリントペーパPを受け取ってプリント部4へ搬送する役割を有している。この搬送ローラ75は、カッターユニットU2における送出しローラ25と同様に、プリントペーパPを挟持する1つの駆動ローラ75aと2つの従動ローラ75bとからなり、2つの従動ローラ75bが1つの圧縮コイルばね76により駆動ローラ75aに押し付けられている。この駆動ローラ75aは、電動モータ77により伝動ベルト78を介して回転駆動されるようになっている。
上記搬送ローラ75により挟持されたプリントペーパPにおける該挟持部分の高さ位置は、上記プリント台66の上面よりも高くされており、プリントペーパPは、駆動ローラ75aに巻き掛けられながらプリント台66に対して斜め上方から進入し、プリント台66の上流側端部において該上流側端部に対して上方に隙間があくように支持された案内ローラ79によって、駆動ローラ75aに巻き掛けられた部分とは反対側に曲げられて、プリントペーパPの裏面がプリント台66の上面に略接触した状態で搬送されることになる。
一方、プリント台66の下流側には、プリントされたプリントペーパPを筐体1の外部へ排出するための第3搬送路を構成すべく、駆動及び従動ローラ81a,81bからなる2対の圧着型の排出ローラ81が互いにペーパ搬送方向に間隔をあけて設けられている。この各排出ローラ81の駆動ローラ81aは、電動モータ82により伝動ベルト83を介して同時に駆動されるようになっている。そして、下流側の排出ローラ81の高さ位置は上流側の排出ローラ81よりも高く、下流側の排出ローラ81と上流側の排出ローラ81との間には、プリントペーパPを持ち上げて下流側の排出ローラ81へと導くガイド部材84が設けられている。
上記のように、プリントペーパPはプリント台66の上流側及び下流側でプリント台66の上面よりも高い位置に持ち上げられているため、プリントペーパPのプリント台66上の部分は、プリント台66の上面に押し付けられるようになる。これにより、プリント台66上でのプリントペーパPの平面性が確保される。特にマガジン収容部2から搬送されてきたプリントペーパPは、上記ロールによる巻き癖によって、長さ方向中央部が両端部に対してプリント面側に突出するようにカールしているが、このようにプリントペーパPがカールしていても、プリント台66に吸着させることなく平面性を確保することができるようになる。尚、本実施形態では、後述の如く、マガジン収容部2から搬送されてきたプリントペーパPは、プリント台66に供給される前に上記カールが矯正されるので、平面性をより一層向上させることができる。
上記排出トレイ5は、筐体1の外部における上記排出ローラ81の筐体前側に設けられていて、筐体1の前方へ突出しており、その先端部には、補助トレイ5aが格納されている。この補助トレイ5aは、排出されるプリントペーパPの長さが排出トレイ5の長さよりも長い場合に、筐体1の前方へ引き出すことで、該長いプリントペーパPを受け止めることができるようになっている。
本インクジェットプリンタは、制御系として、図7に示すように、マイクロプロセッサ101(以下、CPUという)と、このCPU101とデータバスを介して接続された搬送制御部102、ヘッド制御部103、プリント制御部104、半導体メモリRAM/ROM105、通信インタフェース106、上述の第1ペーパ検出センサ20及び第2ペーパ検出センサ58とを備えている。
上記搬送制御部102は、上記各ユニットU1〜U5夫々の動作制御を行う。ヘッド制御部103は、プリントヘッド67の動作制御を行う。通信インタフェース106は、受付ブロック100との間で情報の送受信を行うためのものである。プリント制御部104は、受付ブロック100から通信インタフェース106を介して受信した画像データに基づき、プリントペーパPに対して画像データのプリントを実現するための制御を行う。
上記搬送制御部102の制御により、上記各ユニットU1〜U5は以下のように動作する。
マガジン収容部2にセットされたプリントペーパPに対してプリントを行う場合には、スイッチバックユニットU4のローラ対41を第1受取り位置に位置させておく(図1参照)。そして、第1供給ユニットU1の支持ローラ15及び供給ローラ17並びにカッターユニットU2の送出しローラ25を作動させることにより、プリントペーパPをマガジン収容部2から引き出して、第1受取り位置に位置するローラ対41へと搬送する。このとき、プリントペーパPは、プリント面を上向きに状態で且つプリント面側に凸形状にカールしていて、ガイド部材28から送り出されるプリントペーパPの前端部は下方に垂れ下がった状態となる。この前端部が垂れ下がった位置に第1支持部材56が位置するため、ガイド部材28から送り出されたプリントペーパPの前端部は、第1支持部材56と当接して、この第1支持部材56に沿ってローラ対41へと確実に導かれる。
上記ローラ対41の駆動ローラ41aは、プリントペーパPの先端が第2ペーパ検出センサ58により検出されたときに駆動し始めて図1、2及び図8で反時計回り方向に回転(正転)し、カッターユニットU2より水平方向で筐体後向きに搬送されてきたプリントペーパPの前端部を駆動ローラ41aと従動ローラ41bとの当接部41cで挟持する。駆動ローラ41aは駆動し続けて、プリントペーパPを筐体後側へと引き込む。筐体後側へ引き込まれたプリントペーパPの前端は、図8に示すように、当接部41cの接線よりも下方に位置するペーパ送りガイド41gの一端部に当接して、ペーパ送りガイド41gに沿って従動ローラ41b周りにペーパ送りガイド41gの他端部まで導かれる。こうしてペーパ送出しガイド41gの他端部まで導かれたプリントペーパPの前端は、ペーパ送出しガイド41gの他端部の形状に従って、再び当接部41cへ送られる。そして、このプリントペーパPの前端は、そのとき当接部41cに位置するプリントペーパPの、この前端よりも後側の部分と従動ローラ41bとの間に入り込む。こうして、従動ローラ41bの外周面にプリントペーパPが巻き付けられる。そして、駆動ローラ41aがさらに駆動し続けることによって、従動ローラ41bの外側にプリントペーパPが連続的に巻き付けられていく。こうして、ローラ対41によってプリントペーパPが巻き取られる。そして、プリントペーパPの前端が第2ペーパ検出センサ58により検出されてから、オーダ情報に基づいて決定された量だけ搬送した後に、カッター26の可動刃26bが作動してプリントペーパPが切断される。この切断後も駆動ローラ41aは駆動し続け、切断されたプリントペーパPの後端部がローラ対41により把持されたところで停止する(図9参照)。このように、駆動ローラ41aと従動ローラ41bとによってプリントペーパPの後端部が挟持されているため、プリントペーパPを巻き取ってロール状にした状態のまま搬送することができる。この段階で、プリントペーパPは、従動ローラ41bに巻き取られてロール状になっていると共に、上流側搬送路には掛かっておらず、上流側搬送路から切り離された状態となる。尚、第1供給ユニットU1の支持ローラ15及び供給ローラ17並びにカッターユニットU2の送出しローラ25の作動は、プリントペーパPの切断後に停止する。
続いて、スイッチバックユニットU4の駆動ベルト48が作動し、ローラ対41が上方に移動して送出し位置で停止する(図5参照)。これにより、プリントペーパPが上流側搬送路(カッターユニットU2)から切り離された状態で受取り位置から送出し位置に搬送される。
その後、ローラ対41の駆動ローラ41aが図5で時計回り方向に回転(逆転)し、切断後のプリントペーパPを、第1受取り位置におけるプリントペーパPの後端を前端として、水平方向で筐体前向きにプリントユニットU5の搬送ローラ75へと送り出す。
上記プリントペーパPの送出し時に、プリントペーパPの前端(受取り時の後端)が第2ペーパ検出センサ58により検出され、この検出によりプリントユニットU5の搬送ローラ75が作動を開始し、プリントペーパPの前端部が搬送ローラ75に挟持される。搬送ローラ75は作動を続け、プリントペーパPをプリント台66へと搬送する。そして、搬送ローラ75により単位搬送量で間欠的に搬送しながら、プリントヘッド67を主走査方向に移動させて、該プリントヘッド67の各ヘッドユニット67aのインク吐出ノズル67bよりプリント台66上のプリントペーパPに対しインクを吐出することでプリントを行う。尚、スイッチバックユニットU4のローラ対41は、第2ペーパ検出センサ58によりプリントペーパPの後端が検出された後に、下方に移動して第1受取り位置へ戻る。
上記プリントされたプリントペーパPは、排出ローラ81によって、プリント面を上向きにして筐体1の外部へ排出されて、排出トレイ5によって受け止められる。
一方、カセット収容部3にセットされたプリントペーパPに対してプリントを行う場合には、スイッチバックユニットU4のローラ対41を第2受取り位置に位置させておく(図6参照)。そして、第2供給ユニットU3の送出しローラ35の作動により、プリントペーパPをカセット収容部2から引き出して、第2受取り位置に位置するローラ対41へと搬送する。
この第2受取り位置においても、第1受取り位置と同様に、ローラ対41の従動ローラ41bによってプリントペーパPがロール状に巻き取られ、その後端部がローラ対41に把持された状態となる。
続いて、マガジン収容部2から引き出されたプリントペーパPと同様に、ローラ対41がプリントペーパPの後端部を把持した後、上方に移動して送出し位置で停止する。これにより、プリントペーパPが上流側搬送路(第2供給ユニットU3)から切り離された状態で受取り位置から送出し位置に搬送される。その後、ローラ対41の駆動ローラ41aが逆転して、プリントペーパPを受取り時の移動方向とは逆向きにプリントユニットU5の搬送ローラ75へと送り出す。
上記プリントペーパPの搬送ローラ75への送出し時に、プリントペーパPの前端が第2ペーパ検出センサ58により検出され、この検出によりプリントユニットU5の搬送ローラ75が作動を開始する。搬送ローラ75は停止することなく作動し続けて、スイッチバックユニットU4より送り出されたプリントペーパPを受け取って、そのままプリント台66へと搬送する。尚、スイッチバックユニットU4のローラ対41は、第2ペーパ検出センサ58によりプリントペーパPの後端が検出された後に、下方に移動して第2受取り位置へ戻る。
次いで、マガジン収容部2から引き出されたプリントペーパPと同様に、プリントペーパPを搬送ローラ75により単位搬送量で間欠的に搬送しながら、プリントヘッド67を主走査方向に移動させてプリントを行う。このプリントされたプリントペーパPは、排出ローラ81によって、プリント面を上向きにして筐体1の外部へ排出されて、排出トレイ5によって受け止められる。
したがって、上記実施形態では、スイッチバックユニットU4が、移動機構により、プリントペーパPを把持したローラ対41を、該プリントペーパPが上流側搬送路から切り離された状態で送出し位置に移動させるように構成されているので、そのプリントペーパPが下流側搬送路のプリント台66上に供給されたときに、プリント台66に対するプリントペーパPの幅方向への傾き度合いを小さく抑えることができ、傾き度合いを増大させることがない。すなわち、プリントペーパPをローラにより搬送するようにすると、ローラ形状等の誤差が僅かであっても斜行し易くなり、特に多数のローラを用いて、マガジン収容部2からプリント部4へプリントペーパPを切断しないで連続的に搬送するようにすると、マガジン収容部2へのプリントペーパPのセット状態の影響を受けるとともに、ローラの数が多いために、プリント台66上での傾き度合いがかなり大きくなる。このようにプリント台66上でプリントペーパPが傾くと、プリント品質が低下するという問題が生じる。特にインクジェットプリンタでは、インク吐出ノズル67bが副走査方向(ペーパ搬送方向)に列状に並んでおり、プリントペーパPが幅方向に傾くと、ノズル列の両端(上流端及び下流端)のインク吐出ノズル67bそれぞれが吐出するインクの着弾位置が互いに主走査方向(ペーパ幅方向)に大きくずれることとなり、僅かな傾きでもプリント品質に影響を及ぼす。しかし、上記実施形態では、スイッチバックユニットU4が、第1搬送路の途中に設けられて、受取り位置において上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパPを受け取って、上流側搬送路から切り離した状態で送出し位置に搬送した後にプリント台66へ供給するので、スイッチバックユニットU4でプリントペーパPを搬送する分だけ、ローラにより搬送する搬送路の長さを短くすることができ、ペーパ搬送用のローラの数を少なくすることができる。しかも、スイッチバックユニットU4の第1支持部材56におけるペーパ幅方向両端部に、プリントペーパPの幅方向への移動を規制する規制部材が設けられているので、上流側搬送路でプリントペーパPの傾きが生じても、スイッチバックユニットU4でその傾きが是正され、プリント部4におけるプリントペーパPの傾きは、実質的に、1つの搬送ローラ75による影響しか受けないことになる。また、プリント台66上のプリントペーパPは、マガジン収容部2へのペーパセット状態の影響をも受けることがない。さらに、スイッチバックユニットU4は、第2搬送路の途中に設けられていることにもなるので、単票紙の場合にも、長尺状ペーパと同様に、プリント部におけるプリントペーパの幅方向への傾きを低減することができる。よって、プリント台66上でのプリントペーパPの傾きを小さくすることができ、プリント品質の向上化を図ることができる。
また、上記実施形態では、スイッチバックユニットU4によってプリントペーパPをプリント面を上向きにした状態のまま上流側搬送路から下流側搬送路へと導くことができ、プリント部4(下流側搬送路)及びペーパセット部2(上流側搬送路)を上下に配置した構成であっても、プリントペーパPを大きく曲げることなくプリント部4へ搬送することが可能となる。この結果、ロール状に巻かれたプリントペーパPであっても、カールが助長されない。また、プリントペーパPをプリント台66の上流側及び下流側でプリント台66の上面よりも高い位置に持ち上げる構成と相俟って、吸引装置を設けなくても平面性を確保することができる。或いは簡易な小型の吸引装置でプリント部4におけるプリントペーパPの平面性を十分に確保できるようになる。また、第1搬送路に関して、スイッチバックユニットU4の上流側に位置する上流側搬送路及び第1受取り位置が、マガジン収容部2にセットされたプリントペーパPのロール中心よりも上側位置に設けられているので、上流側搬送路から下流側搬送路にかけてプリントペーパPを曲げて折り返す必要がないことと相俟って、上流側搬送路と下流側搬送路とを互いに近接配置することができ、インクジェットプリンタを水平方向だけでなく上下方向にもコンパクトにすることができる(後述の如くカセット収容部3をなくせば、より一層コンパクトにすることができる)。よって、インクジェットプリンタ全体を小型化しつつ、低コストでプリント部4におけるプリントペーパPの平面性を確保できるようになる。さらに、カセット収容部3からのプリントペーパPの場合には、殆ど曲げられることはないので、カールすることがなく、吸引装置を設けないようにして又は簡易な小型の吸引装置でプリント部4におけるプリントペーパの平面性を十分に確保できるようになる。
さらに、上記スイッチバックユニットU4は、プリントペーパPを従動ローラ41bに巻き取ってロール状にした状態で搬送するため、搬送中のプリントペーパPは揺動しないように拘束されていて、インクジェットプリンタを構成する他の部材等と接触することがない。その結果、プリントペーパPの搬送中における損傷を防止することできる。それに加えて、ロール状に巻き取られたプリントペーパPの内側に巻かれた部分はその外周に位置する部分に保護され、つまり、外側に露出している表面積が小さくなるため、搬送中におけるプリントペーパPの損傷をさらに防止することができる。
また、ローラ対41によってプリントペーパPは揺動しない状態で搬送されるため、スイッチバックユニットU4の周りに設けられた、搬送されるプリントペーパPと筐体や他の部材等との接触を避けるための搬送用空間スペース12を小さくすることができる。それに加えて、プリントペーパPはロール状というコンパクトな状態で搬送されるため、上記搬送用空間スペース12をさらに小さくすることができる。その結果、インクジェットプリンタの小型化を図ることができる。
さらに、ローラ対41のうち、プリントペーパPのプリント面と当接する従動ローラ41bでプリントペーパPを巻き取ることによってマガジン収容部2から引き出されたプリントペーパPは、マガジン収容部2における巻き癖とは逆方向にカールするように巻き取られるため、プリントペーパPの巻き癖によるカールを矯正することができる。その結果、プリント部4におけるプリントペーパPの平面性を確保してプリント品質を高レベルに維持することができる。
そして、上述の如く、プリントペーパPの揺動を拘束したり、プリントペーパPをコンパクトな状態に形成したり、プリントペーパPのカールを矯正したりすることを、従動ローラ41で巻き取ることによって行っているため、プリントペーパPが折れ曲がる等してプリントペーパの表裏面が損傷することを防止することができる。
さらにまた、上記実施形態では、マガジン収容部2、カセット収容部3及びプリント部4が上下方向に並ぶように配置され、これらの上下位置に対応してスイッチバックユニットU4のローラ対41が上下方向に移動するように構成されているので、筐体1を縦長にして筐体1の左右方向や前後方向の長さを短くすることができる。しかも、プリントペーパPが筐体前後方向に移動するようにしているので、特に筐体1の左右方向の長さを短くすることができる。よって、プリンタを狭いスペースに容易に設置することができるようになる。尚、実施形態では、マガジン収容部2の斜め上方にカッターユニットU2が位置すると共に、マガジン収容部2からプリントペーパPの斜め上方に引き出す構成となっており、カセット収容部3と筐体1の底面との間には比較的大きなスペースが設けられている。しかし、ローラ対41はプリントペーパPを巻き取るため、プリントペーパPがローラ対41から下方に垂れ下がっておらず、受取り位置においてプリントペーパPがローラ対41から垂れ下がるためのスペースを設ける必要はない。そこで、マガジン収容部2とカッターユニットU2とを水平方向に並設してプリントペーパPを略水平方向に引き出す構成等を採用して、カセット収容部3と筐体1の底面との間のスペースを小さくすることができる。その結果、筐体1の上下方向長さを上記実施形態よりも短くすることができる。
また、カセット収容部3をなくせば、筐体1の高さを低くすることができ、全体にコンパクトなプリンタが得られる。すなわち、スイッチバックユニットU4を設けた構成では、上流側搬送路の下流端と下流側搬送路の上流端との間の距離は、スペース的に可能な限り小さくすることができる。一方、マガジン収容部2とプリント部4とを上下方向に並べて配置しかつマガジン収容部2からプリント部4へプリントペーパPを切断しないで連続的に搬送する場合には、プリントペーパPを急激に曲げることができないので、折り返し部分で上下方向に或る程度のスペースが必要となり、カセット収容部3をなくしても、筐体1の高さを低くすることが困難である。したがって、スイッチバックユニットU4を設けた構成の方が、筐体1の高さを低くできて有利である。
尚、上記実施形態では、マガジン収容部2にセットされたプリントペーパPも、カセット収容部3にセットされたプリントペーパPも、ローラ対41によって巻き取って搬送しているが、筐体1の大きさに余裕がある場合には、空間スペース12を大きく設けると共に、マガジン収容部2にセットされたプリントペーパPはロール対41によって巻き取って搬送する一方、カセット収容部3にセットされたプリントペーパPはロール対41によって単に把持して搬送するように構成してもよい。こうすることによって、マガジン収容部2にセットされたプリントペーパPは巻き癖によるカールを矯正できる一方、カセット収容部3にセットされたプリントペーパPはセットされたままの平坦な状態を維持してプリントユニットU5まで搬送することができる。その結果、マガジン収容部2及びカセット収容部3のどちらのプリントペーパPについてもプリント部4におけるプリントペーパPの平面性を確保でき、プリント品質を向上させることができる。尚、かかる場合には、上記実施形態のように、マガジン収容部2を下側に、カセット収容部3をその上側に配置するとよい。そうすることによって、第2受取り位置においてカセット収容部3からローラ対41がプリントペーパPを下方に垂らした状態で受け取っても、第2受取り位置はマガジン収容部2の分だけ筐体1の底面よりも上方に位置するため、該プリントペーパPを下方に垂らすスペースを容易に確保することができる。また、ペーパ送りガイド41gの一端部には、ローラ対41によって引き込まれたプリントペーパPが従動ローラ41bに巻き取られるべくペーパ送りガイド41gに沿って進む経路と、ペーパ送りガイド41gとは外れてプリントペーパPが下方へ垂れていく経路とを選択可能に切り換える切換部材を設けるとよい。この切換部材によってプリントペーパPを巻き取って搬送するか下方に垂らして搬送するかを切り換えることができる。
また、上記実施形態では、図9に示すように、プリントペーパPの後端部がローラ対41によって把持され、プリントペーパPのほとんどの部分がローラ対41に巻き取られた状態となっているが、これに限られるものではない。すなわち、プリントペーパPの一部がローラ対41によって巻き取られ、その他の部分はローラ対41から垂れ下がった状態となっていてもよい。かかる場合は、ローラ対41に巻き取られている部分については、揺動しないように拘束されると共に、外側に露出するプリントペーパPの表面積が小さくなるためプリントペーパPの損傷を防止することができる。また、プリントペーパPが一部だけでも巻き取られていれば、プリントペーパPを単に把持する構成と比較して、ローラ対41から垂れ下がるプリントペーパPの長さは短くなるため、プリントペーパPは揺動し難くなると共にその揺動幅は小さくなる。そのため、プリントペーパPと他の部材等との接触を防止するための搬送用スペースを小さくすることができる。上記実施形態においてプリントペーパPの一部を下方に垂らして搬送する場合は、プリントペーパPはローラ対41から筐体前側に垂れ下がるため、スイッチバックユニットU4の筐体前側且つ、カッターユニットU2、第2供給ユニット及びプリントユニットU5の筐体後側のスペースをプリントペーパPの損傷防止のための搬送用スペースとして所定の寸法だけ大きく形成する必要がある。また、このように搬送されるプリントペーパPは、送出し位置においてもプリントペーパPの一部が下方に垂れ下がっていると、ローラ対41からプリントユニットU5の搬送ローラ75へのプリントペーパPの端部の受け渡しが困難なため、受け渡しが可能な程度に、一旦、巻き取られることになる。
さらに、上記実施形態では、プリントペーパPを搬送する機能に加えてスイッチバックさせる機能を有するスイッチバックユニットU4でペーパ搬送装置を構成したが、送出し位置においてプリントペーパPを受取り時のプリントペーパ移動方向と同じ向きに下流側搬送路に送り出すペーパ搬送装置(他の構成はスイッチバックユニットU4と同じ)であってもよい。但し、この場合には、下流側搬送路がペーパ搬送装置に対して上流側搬送路とは反対側に配設されるので、筐体1の前後方向を短くするという観点からは、上記実施形態のようにスイッチバック機能とペーパ搬送機能とを有するスイッチバックユニットU4を用いることが好ましい。
さらにまた、上記実施形態では、スイッチバックユニットU4の移動機構がローラ対41を上下方向に移動させるようにしているが、これに限らず、ローラ対41の移動方向は、スイッチバックユニットU4、上流側搬送路、下流側搬送路等との位置関係で適切に設定すればよい。但し、上記実施形態のように配置するのが、インクジェットプリンタ全体をコンパクトにできて好ましい。
また、上記実施形態では、スイッチバックユニットU4において、上流側搬送路より受け取ったプリントペーパPを巻き取る巻取り部材をローラ対41で構成したが、プリントペーパPを巻き取ることができるものであれば、どのようなもので構成してもよい。この場合、プリントペーパPの引込み及び送出しを行うローラ等の搬送手段を別途に設ければよい。
さらに、上記実施形態では、マガジン収容部2及びカセット収容部3の両方を設けるようにしたが、マガジン収容部2及びカセット収容部3のいずれか一方だけを設けるようにしてもよく、マガジン収容部2又はカセット収容部3を複数設けるようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、本発明のインクジェットプリンタを、写真プリントシステムに用いられるものに適用したが、プリントペーパP(ロール状に巻かれた長尺状ペーパ又は単票紙)をペーパセット部からプリント部4へ搬送するようにしたインクジェットプリンタであれば、本発明はどのようなものにも適用することができる。
本発明は、ペーパセット部にセットされたプリントペーパを該ペーパセット部から引き出してプリント部へ搬送するようにしたインクジェットプリンタに有用であり、特に写真プリントシステムに用いられるインクジェットプリンタに有用である。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す、筐体側方から見た概略図である。 スイッチバックユニットの構成を示す、筐体側方から見た図である。 スイッチバックユニットの要部を示す、筐体後方から見た図である。 プリント台を示す平面図である。 スイッチバックユニットのローラ対が送出し位置に位置するときの状態を示す図1相当図である。 スイッチバックユニットのローラ対が第2受取り位置に位置するときの状態を示す図1相当図である。 制御系の構成を示すブロック図である。 スイッチバックユニットのローラ対が第1受取り位置においてプリントペーパを巻き取り始めたときの状態を示す拡大図である。 スイッチバックユニットのローラ対が第1受取り位置においてプリントペーパを巻き取り終えたときの状態を示す拡大図である。
符号の説明
P プリントペーパ
U1 第1供給ユニット(上流側搬送路)
U2 カッターユニット(上流側搬送路)
U3 第2供給ユニット(上流側搬送路)
U4 スイッチバックユニット(ペーパ搬送装置)
U5 プリントユニット(下流側搬送路)
2 マガジン収容部(ペーパセット部)
3 カセット収容部(ペーパセット部)
4 プリント部
26 カッター(切断手段)
41 ローラ対(巻取り部材)
42 電動モータ(駆動機構)
43 伝動ベルト(駆動機構)
45 レール架台(移動機構)
46 走行レール(移動機構)
47 プーリ(移動機構)
48 駆動ベルト(移動機構)
49 電動モータ(移動機構)

Claims (4)

  1. プリントペーパがセットされるペーパセット部と、上記プリントペーパのプリント面に対しプリントを行うプリント部と、該ペーパセット部にセットされたプリントペーパをペーパセット部から引き出して搬送するための上流側搬送路と、該プリントペーパを該プリント部へ搬送するための下流側搬送路とを備えたインクジェットプリンタであって、
    上記上流側搬送路と下流側搬送路との間に設けられ、該上流側搬送路より搬送されてきたプリントペーパを巻き取る巻取り部材と、該上流側搬送路の下流端に対応する受取り位置と該受取り位置に対して所定距離だけ離れた位置に設けられかつ該下流側搬送路の上流端に対応する送出し位置との間で該巻取り部材を移動させる移動機構とを有するペーパ搬送装置とをさらに備え、
    上記ペーパ搬送装置は、
    上記受取り位置において上記上流側搬送路の下流端からプリントペーパを受け取り且つ上記巻取り部材に巻き取った後、該プリントペーパを巻き取った巻取り部材を上記移動機構により上記送出し位置まで移動させ、該送出し位置において該プリントペーパを上記下流側搬送路の上流端へ送り出すように構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    上記ペーパセット部には、長尺状のプリントペーパがロール状に巻かれた状態でセットされており、
    上記上流側搬送路には、上記ペーパセット部から引き出されたプリントペーパを所定長さに切断する切断手段が設けられ、
    上記巻取り部材は、上記受取り位置において、プリントペーパが上記ペーパセット部でロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面を内側にして該プリントペーパを巻き取ることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    上記巻取り部材は、それぞれ中心軸回りに正逆回転自在に構成され且つ互いに対向してその間にプリントペーパを挟持するローラ対であって、
    上記ペーパ搬送装置は、上記ローラ対の少なくとも一方のローラを中心軸回りに正逆回転させる駆動機構を有していて、該駆動機構により上記ローラを正転及び逆転させることで、プリントペーパの巻き取り及び送り出しをそれぞれ行うように構成されており、
    上記ローラ対は、上記受取り位置において、該ローラ対を構成する2つのローラのうち、プリントペーパの、上記ペーパセット部でロール状に巻かれていたときに外側を向いていた面と当接している方のローラにプリントペーパを巻き取ることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    上記巻取り部材は、上記移動機構によって上下方向に移動し、
    上記上流側搬送路と上記下流側搬送路とは上下位置に配置されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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