JP2011114944A - 電力需要予測装置、そのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】最大・最小電力予測処理部11は、予測対象日の電力負荷の最大・最小値を予測し、この予測結果を用いて1分値抽出処理部12が予測対象日と最も類似する過去日を求める。そして、この過去の類似日の電力負荷データ(実績データ)を取得する。
【選択図】図1
Description
ステップ2:過去の類似電力負荷データ(通常は1分ごと24時間分;1分値データというものとする)の抽出
ステップ3:上記過去の類似電力負荷データを修正することによって予測データ(1分値データ)を生成する。
抽出を自動的に実行することにより、精度の高い電力負荷予測を実現し、以ってEDCの経済的な配分に寄与する。
まず、実施例1について説明する。
図1は、実施例1の電力負荷予測システムの構成図である。
図示の電力負荷予測システムは、データ入力処理部1、DB(データベース)部2、表示処理部3、予測処理部10を有する。予測処理部10は、最大・最小電力予測処理部11、1分値抽出処理部12、1分値修正処理部13、平滑化処理部14の各種処理機能部を有する。
データ入力処理1によって入力された各種データは、DB部2に蓄積される。DB部2には、例えば、過去の各日毎のその日の1分値(24時間分1分単位の電力負荷実績データ)が記憶されている。あるいは、DB部2には、例えば、過去の各日毎のその日の上記気象情報が記憶されている。勿論、上記暦情報等もDB部2に記憶される。
最大・最小電力予測処理部11は、予測対象日(1日)の電力負荷の最大・最小値を予測する。この最大・最小電力予測処理部11自体は、前述のとおり、従来技術を利用するものであり、暦情報や気象情報等から予測するものであるので、ここでは説明を省略する。
上記の通り、本例(実施例1)においては電力負荷の最大・最小値を予測するものであり、図2に一例を示している。尚、図2において点線で示すものは、後述する処理によって求める修正値(i)のイメージであり、最大・最小電力予測処理部11によって求めるものではない。
データを取得する。これは、上記の通り、過去の類似日の1分値(24時間分1分単位の電力負荷実績データ)を取得するものである。
図3には2種類の条件を示す。すなわち「気象類似日」と「電力類似日1」の2種類の条件を示す。図示の例では、まず、2種類の条件に共通する条件として「予測対象日とその前後日の3日間の暦区分(平日、休日区分)と同じ日」であることが条件の1つとなっている。この共通条件に従った処理は、例えば以下に説明するものとなる(尚、フローチャート図等は特に示さない)。
なお、暦区分は、上述のような平日・休日区分だけに限定されるものでなく、たとえば曜日や日付を暦区分として用いてもよい。
そして、上記共通条件を満たす過去日全てについて上記r(i)を算出したら、r(i)同士を相互に比較して、r(i)の値が最も小さい過去日を求め、これを過去の類似日とする。
去の類似日の実績データを取得する。これは、上記の通り、過去の類似日の1分値(24時間分1分単位の電力負荷実績データ)を取得するものである。その後は、1分値修正処理部13による処理が実行されることになり、これについては後に説明する。
そして、上記r(i)の場合と同様に、算出したs(i)同士を比較して、s(i)の値が最も小さい過去日を求め、これを類似日とする。
例えば一例としては、上記共通条件を満たす過去日全てについて以下の式によりq(i)を求めて、このq(i)が最も小さい過去日を求め、これを過去の類似日とするようにしてもよい。
尚、これは後述する実施例2においても同様であり、図7に示す複数の条件の何れか1つを用いてもよいし、何れか2つ以上の条件を合わせて用いてもよい。
また、予めどちらか1種類の処理機能部を搭載させてもよいし、2種類の処理機能部を搭載しておきユーザ等にどちらか一方を選択させてもよい。いずれの処理機能部を使用するのかは、例えばデータ入力処理部1による入力データにより指定される。なお、上記の2種類の処理機能部の各処理は実施例の一例であり、この例に限らない。他の条件に従った処理によって上記過去の類似日を抽出しても良い。
1分値修正処理部13では、基本的には、上記予測対象日の電力負荷予測データ(1分値等のn分値(n=1,2,3・・・))を求めるものである。実施例1では上記の通り、最大・最小電力予測処理部11では予測対象日の電力負荷の最大値、最小値の予測結果しか算出せず、電力負荷の変動パターン等は分からない。この為、電力負荷の変動パターン等は上記過去の類似日と類似するものと見做して、過去の類似日の電力負荷実績データを修正することで、上記予測対象日の電力負荷予測値を求めるものである。
×(最大電力予測値−最小電力予測値)+最小電力予測値・・・(1)式
基本的には、上記修正値(i)が、上記予測対象日の電力負荷予測値(1分値データ)となる。但し、更に後述する平滑化処理を施すようにしてもよい。
まず、(1)式において(実績値(i)−最小電力値)の部分は、24時間分をまとめて考えると、実績値(i)(i=1〜1440)を、その最小値が‘0’となる形に修正する(オフセットを掛ける)ことを意味する。そのイメージを図4(a)、(b)に示す。
(最大電力予測値-最小電力予測値)/(最大電力値-最小電力値)
を乗ずる処理を行う。つまり、予測値と実績値それぞれに関して、最大値と最小値との差a、bを求め、これら差の比“a/b”を求める。尚、aは、上記(最大電力予測値-最小電力予測値)であり、予測値に関する最大値と最小値との差である。同様に、bは、上記(最大電力値-最小電力値)であり、実績値に関する最大値と最小値との差である。図4(c)にそのイメージを示す。
1分値修正処理部13で求めた上記修正値(i)は、例えば図5における部分拡大図内の細線で示すように、ばらつきがある場合が考えられるので、これを例えば移動平均処理等によって平滑化することで、部分拡大図内の太線で示すような、なめらかな値にする。この移動平均処理は、例えば以下の(2)式によって、修正値(i)から予測値(i)を求めるものである。
また、Jは予めユーザ等が任意に設定する。
象日の電力負荷の最大・最小値を予測するものである場合に対応する実施例である。1分値抽出処理部12は、予測対象日と最も類似する過去日(過去の類似日)を、自動的に決定するものである。この“過去の類似日”とは、まず、上記暦区分が同じであることを第1の条件とし、この第1の条件を満たす過去日のなかで、第2の条件に関して最も類似する日を意味するものである。第2の条件としては、例えば上述した説明では「気象類似日」、「電力類似日1」等を例示した。つまり、気象条件が類似すること、あるいは電力負荷の最大・最小値が類似することを一例として挙げた。但し、これらの例に限るものではない。
従来では、過去の類似日に関しては人間が判断していた為、非常に手間が掛かるものであり、また現実的な時間内で様々なデータを勘案して判断することはできないので、精度の高い判断が行えない場合があった。そのため、経済電力負荷配分制御(EDC)の結果も必ずしも最適でない場合があった。
図6に、実施例2の電力負荷予測システムの構成例を示す。
図示の電力負荷予測システムは、データ入力処理部21、DB(データベース)部22、表示処理部23、及び予測処理部30を有する。予測処理部30は、毎時電力予測処理部31、1分値抽出処理部32、1分値修正処理部33、平滑化処理部34の各種処理機能部を有する。
本例では、まず、上記最大・最小電力予測処理部11の代わりに上記毎時電力予測処理部31を設けている。毎時電力予測処理部31は、上記最大・最小電力予測処理部11と同様に従来技術を適用したものであり、ここでは特に詳細には説明しない。但し、上記最大・最小電力予測処理部11では、電力負荷の予測値として最大値、最小値のみを求めたが、毎時電力予測処理部31では例えば1時間単位の電力負荷予測値を求めるものである。この予測処理は、例えば上記特許文献1に記載されており、ここでは特に説明しない。
値であり、2時予測電力は1時01分〜2時00分(i=61〜120)の1時間分の電力負荷予測値であり、24時予測電力は23時01分〜24時00分の1時間分の電力負荷予測値であるものとする。
図示の通り、ここでは、「気象類似日」、「電力類似日2」、「電力類似日3」、「電力類似日4」の4種類の条件例を示す。図示の通り、これら4種類の条件例は、何れも2つの条件のAND条件となっており、この2つの条件を第1の条件、第2の条件というものとする。尚、上記図3の場合と同様に、ここでは説明の為に図7のように条件例として示すが、実際にはこれら条件に従った処理機能部が、搭載されることになる。この処理機能部は、図3で説明した通り、アプリケーションプログラムとCPU等により実現される。
まず、「気象類似日」については、実施例1の図3に示した「気象類似日」と同じであるので、ここでは特に説明しない。気象条件を用いるのであるから、当然、最大・最小電力予測部による予測結果が、最大値・最小値であろうと毎時電力予測値であろうと関係ないので、実施例1の場合と同じとなる。
「電力類似日2」の上記第2の条件は、図7に示す通り、上記第1の条件を満たす(暦区分が予測対象日と同じである)各過去日に関して、以下の(3)式による二乗誤差を算出し、この二乗誤差が最も小さい過去日を類似日と決定するものである。
尚、上記(3)式においてtは例えば1〜24である。
上記(3)式において、t時予測電力(t;1〜24)は上記毎時電力予測処理部31で算出した毎時電力予測値(1時間単位の電力負荷予測値)である。尚、当該1時間単位の電力負荷予測値は、1時間内の電力負荷の総和または平均値である。
たように過去日の電力負荷実績値が1分単位である場合には、これに基づいて1時間単位の値を求めておく必要がある。これについては、例えば、1時実績電力は0時1分〜1時00分(i=1〜60)までの各実績電力の総和または平均値(総和/60)を求めればよく、2時実績電力は1時01分〜2時00分(i=61〜120)までの各実績電力の総和または平均値(総和/60)を求めればよく、特に説明しない。
「電力類似日3」の上記第2の条件は、図7に示す通り、上記第1の条件を満たす(暦区分が予測対象日と同じである)各過去日に関して、以下の(4)式による二乗誤差を算出し、この二乗誤差が最も小さい過去日を類似日と決定するものである。
尚、予測電力日量は、1時〜24時までの上記t時予測電力の総和である。同様に、実績電力日量は、1時〜24時までの上記t時実績電力の総和である。つまり、1日分の電力負荷総和が、予測対象日の1日分の電力負荷総和に最も近い過去日を、類似日とするものである。
「電力類似日4」の上記第2の条件は、図7に示す通り、上記第1の条件を満たす(暦区分が予測対象日と同じである)各過去日に関して、以下の(5)式による相関係数を算出し、この相関係数が最も高い過去日を類似日と決定するものである。
の条件(実施例1の条件も含む)に比べるとある程度処理負荷が高いものであるが、その一方で上記第1の条件を用いなくても類似日決定の精度がそれほど落ちないと考えられる。よって、相関係数を用いる手法に関しては、上記第1の条件を用いないようにしてもよい。すなわち、全ての過去日を対象として上記相関係数の算出を行い、相関係数が最も高い過去日を類似日と決定するようにしてもよい。
上記図1や図6に示す電力負荷予測システムは、一般的な汎用コンピュータ(パソコン、サーバ等)により実現される。
図8に示すコンピュータ40は、CPU41、メモリ42、入力部43、出力部44、記憶部45、記録媒体駆動部46、及びネットワーク接続部47を有し、これらがバス48に接続された構成となっている。
メモリ42は、任意の処理実行の際に、記憶部45(あるいは可搬型記録媒体49)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU41は、メモリ42に読み出したプログラム/データを用いて、上述した各種処理を実行する。
ネットワーク接続部47は、例えば上記ネットワーク1等に接続して、他の情報処理装置との通信(コマンド/データ送受信等)を行う為の通信モジュールである。
記憶部45は、例えばハードディスク等であり、上述した予測処理部10,30の各種処理機能をCPU41により実現させる為のアプリケーションプログラムが格納されている。
CPU41は、上記記憶部45に格納されている各種プログラムを読み出し・実行することにより、上述した各種処理を実現する。
2 DB(データベース)部
3 表示処理部
10 予測処理部
11 最大・最小電力予測部
12 1分値抽出処理部
13 1分値修正処理部
14 平滑化処理部
21 データ入力処理部
22 DB(データベース)部
23 表示処理部
30 予測処理部
31 毎時電力予測処理部
32 1分値抽出処理部
33 1分値修正処理部
34 平滑化処理部
40 コンピュータ
41 CPU
42 メモリ
43 入力部
44 出力部
45 記憶部
46 記録媒体駆動部
47 ネットワーク接続部
48 バス
49 可搬型記録媒体
49a FD(フレキシブル・ディスク)
49b CD−ROM
Claims (10)
- 任意の予測対象日の電力需要量を予測する装置であって、
各過去日の電力需要実績データを記憶する電力需要実績データ記憶手段と、
前記予測対象日の特徴的な電力需要予測値を求める負荷電力予測手段と、
暦情報を用いて前記予測対象日に係わる暦区分を特定し、各過去日のなかでその過去日に係わる前記暦区分が前記予測対象日に係わる暦区分と同一である過去日を全て抽出し、該抽出した過去日のなかから所定の条件に従って前記予測対象日と最も類似する過去日を類似日と決定し、該類似日の前記電力需要実績データを前記電力需要実績データ記憶手段から取得する類似電力需要実績抽出手段と、
該類似電力需要実績抽出手段で取得した前記類似日の前記電力需要実績データを、前記負荷電力予測手段で求めた前記電力需要予測値を用いて修正することで、前記予測対象日の電力需要予測データを生成する電力需要予測データ生成手段と、
を有することを特徴とする電力需要予測装置。 - 前記予測対象日の特徴的な電力需要予測値は、該予測対象日の電力需要の最大値と最小値の予測値であり、
前記所定の条件は、前記予測対象日の電力需要の最大値と最小値の予測値と、前記抽出した各過去日の電力需要実績の最大値と最小値との二乗誤差であり、該二乗誤差が最も小さい過去日を前記類似日と決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。 - 前記予測対象日の特徴的な電力需要予測値は、該予測対象日の1時間単位の電力需要予測値であり、
前記所定の条件は、前記予測対象日の1時間単位の電力需要予測値と、前記抽出した各過去日の1時間単位の電力需要実績値との二乗誤差であり、該二乗誤差が最も小さい過去日を前記類似日と決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。 - 前記予測対象日の特徴的な電力需要予測値は、該予測対象日の1時間単位の電力需要予測値であり、
前記所定の条件は、前記予測対象日の1時間単位の電力需要予測値に基づいて求められる該予測対象日一日の電力需要予測量と、前記抽出した各過去日の一日の電力需要量との二乗誤差であり、該二乗誤差が最も小さい過去日を前記類似日と決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。 - 前記予測対象日の特徴的な電力需要予測値は、該予測対象日の1時間単位の電力需要予測値であり、
前記所定の条件は、前記予測対象日の1時間単位の電力需要予測値と、前記抽出した各過去日の1時間単位の電力需要実績値との相関係数であり、該相関係数が最も高い過去日を前記類似日と決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。 - 前記類似電力需要実績抽出手段は、前記暦区分による過去日の抽出を行うことなく、全ての過去日を対象として前記類似日を決定することを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の電力需要予測装置。
- 前記所定の条件は、前記予測対象日の最高気温・最低気温予報値と、前記抽出した各過去日の最高気温・最低気温実績値との二乗誤差であり、該二乗誤差が最も小さい過去日を前記類似日と決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。
- 前記電力需要予測データ生成手段が生成した前記予測対象日の電力需要予測データを入力し、該予測対象日の電力需要予測データを平滑化する処理を行うことで、最終的な予測
対象日の電力需要予測データを生成する平滑化手段を更に有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の電力需要予測装置。 - 前記電力需要実績データ記憶手段に記憶される前記電力需要実績データ、及び前記電力需要予測データ生成手段が生成する前記電力需要予測データは、n分単位24時間分のデータであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の電力需要予測装置。
- 任意の予測対象日の電力需要量を予測する装置のコンピュータを、
各過去日の電力需要実績データを記憶する電力需要実績データ記憶手段と、
前記予測対象日の特徴的な電力需要予測値を求める負荷電力予測手段と、
暦情報を用いて前記予測対象日に係わる暦区分を特定し、各過去日のなかでその過去日に係わる前記暦区分が前記予測対象日に係わる暦区分と同一である過去日を全て抽出し、該抽出した過去日のなかから所定の条件に従って前記予測対象日と最も類似する過去日を類似日と決定し、該類似日の前記電力需要実績データを前記電力需要実績データ記憶手段から取得する類似電力需要実績抽出手段と、
該類似電力需要実績抽出手段で取得した前記類似日の前記電力需要実績データを、前記負荷電力予測手段で求めた前記電力需要予測値を用いて修正することで、前記予測対象日の電力需要予測データを生成する電力需要予測データ生成手段、
として機能させるためのプログラム。
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