JP2011114102A - ヒートシンク - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィン間同士の間隙を広くしても冷却性能に優れるヒートシンクを提供する。
【解決手段】 入口部(13a)から出口部(13b)までを結ぶ基線(Ax)を含む鉛直面に対して第1鋭角(θ1)に配置された面内においてベースプレート(100A)の表面から伸びた柱状の複数のフィン(10A)が一定の間隔で並ぶことにより構成された第1フィン列(20a)と、第1鋭角(θ1)とは反対側で基線(Ax)を含む鉛直面に対して第2鋭角(θ2)に配置された面内においてベースプレート(11)の表面から伸びた柱状の複数のフィンが一定の間隔で並ぶことにより構成された第2フィン列(20b)とを備える。出口部側において第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとは近接して配置され、出口部側に冷却用流体の流れを制限する制限手段(14)を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CPU、集積回路、半導体素子等の各種電子部品、電子機器、そのほか各種電気機器などの放熱のために使用されるヒートシンクに関するものである。特にフィン間の目詰まりを防止し得るヒートシンクに関するものである。また、製造コストを低減し得るヒートシンクに関するものでもある。
CPU、集積回路、半導体素子などの電子部品、電子機器及び各種電気機器においては、放熱のためにヒートシンクが設けられる。また、これらの素子又は機器の発熱量、発熱密度の増大によって、冷却性能に優れた高性能のヒートシンクが求められる。
特許文献1に開示されたヒートシンクは、ベースプレート部の上に、複数の板状フィンが縦方向に所定の間隔で配置されている。その中の図8のヒートシンクでは、複数の板状フィンは入口部に対してV字型、つまり、冷却用流体に沿って入口部から出口部に向かって漸次狭まるように配置されている。このようなV字型のフィンは冷却性能が優れる。
特許文献1で提案されている該ヒートシンクは、放熱フィンにおける冷却用流体通路の長さが短くなったことによる冷却効率の低下を補うために、放熱フィンの相互間の間隔を或る程度狭くすることが必要となっている。
また、複数の板状フィンはベースプレート部に嵌合され又はろう付けなどの方法により熱的に接合されて固定される。
特開平2008−205421号公報
しかし、前記した特許文献1で提案されている該ヒートシンクは、板状フィン間同士の間隙が狭いので、例えば空気を冷却用流体として自動車用の用途に用いられる場合など必ずしも清浄でない使用環境下においては、前記間隙にゴミが詰まってしまい目詰まりが生じてヒートシンクの性能が損なわれてしまうという重大な支障を惹き起こす原因となり得る。このため、フィン間同士の間隙をより広くしても冷却性能に優れるヒートシンクの実現が望まれる。
また、特許文献1に開示されたヒートシンクはフィンがベースプレート部に嵌合され又はろう付けなどの方法により熱的に接合されているため製造コストがかかるという問題がある。製造コストの低減には、溶融した金属を加圧して金型に流し込むダイカスト法が知られている。
ダイカスト法では金型に最薄部でも少なくとも2.0mm程度の厚みを与えなければならない。このため、フィン間同士の間隙を2.0mm程度に広くしても冷却性能に優れるヒートシンクの実現が望まれる。
しかし、フィン間同士の間隔が2.0mm以上のV字型配置のフィンを試作してみたが、冷却性能が劣り所望の性能が得られないことが分かった。
本発明は、フィン間同士の間隔が2.0mm以上であっても優れた冷却性能を示すヒートシンクを提供するものである。これにより、目詰まりが生じにくいヒートシンクを得ることが出来る。また、製造コストの低いダイカスト法によっても冷却性能の良い優れたヒートシンクを製造することが可能となる。
第1の観点のヒートシンクは、ベースプレートの一端側から冷却用流体が流入する入口部と、一端側とは反対側である他端側から冷却用流体が流出する出口部とを備える。また、ヒートシンクは入口部から出口部までを結ぶ基線を含む鉛直面に対して第1鋭角に配置された面内においてベースプレートの表面から伸びた柱状の複数のフィンが一定の間隔で並ぶことにより構成された第1フィン列と、第1鋭角とは反対側で基線を含む鉛直面に対して第2鋭角に配置された面内においてベースプレートの表面から伸びた柱状の複数のフィンが一定の間隔で並ぶことにより構成された第2フィン列とを備える。そして、出口部側において第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとは近接して配置され、出口部側に冷却用流体の流れを制限する制限手段を形成している。
第2の観点のヒートシンクにおいては、制限手段は出口部から同じ距離にある第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとの間に前記ベースプレートの表面から伸びた横断隔壁を設ける。
第3の観点のヒートシンクにおいては、制限手段は第1フィン列のフィン間および第2フィン列のフィン間に前記ベースプレートの表面から伸びた縦断隔壁を設ける。
第4の観点のヒートシンクにおいては、制限手段は出口部から同じ距離にある第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとを、それらの先端が互いに近づくように押し曲げて形成されている。
第5の観点のヒートシンクにおいては、制限手段は出口部側に近いフィンに冷却用流体の流れを大きく制限させ、出口部側から遠いフィンに冷却用流体の流れを小さく制限させる。
第6の観点のヒートシンクにおいては、入口部に近い第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとを、それらの先端が互いに遠ざかるように押し曲げて形成されている。
第7の観点のヒートシンクにおいては、第1フィン列および第2フィン列が複数並列され、入口部に一番近い隣り合う第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとが一つのフィンに形成され、一つのフィンは冷却用流体の流れを制限する。
第8の観点のヒートシンクにおいては、第1フィン列および第2フィン列が複数並列され、入口部に一番近い隣り合う第1フィン列のフィンと第2フィン列のフィンとを、それらの先端が互いに近づくように押し曲げて形成されている。
第9の観点のヒートシンクにおいては、第1鋭角と第2鋭角とを合わせた角度は、10度以内である。
本発明のヒートシンクは、冷却性能が優れるとともに目詰まりが生じにくい。また、製造コストの低いダイカスト法によっても冷却性能の良い優れたヒートシンクを製造することが可能となる。
第1実施形態の第1ヒートシンク100Aの斜視図である。 (a)は、第1実施形態の第1ヒートシンク100Aの平面図である。 (b)は、第1実施形態の第1ヒートシンク100Aの側面図である。 隔壁がないヒートシンク200を用いて行った流速シミュレーションを示した図である。 (a)は、空気がヒートシンク200を通過する際の速度分布を示した平面図である。 (b)は、(a)の点線Eで囲まれた部分の拡大図である。 図3において、色が白いほど空気の速度が速いことを示し、色が黒いほど空気の速度が遅いことを示している。 横断隔壁14が形成されているヒートシンク100Aを、第1フィン列と第2フィン列の間の対称面で分割切断し、その分割切断面側から見た部分拡大図である。 (a)は、空気が図4の上部断面M1(−Z側の底部から約25mm)を通過する速度分布を示した平面図である。 (b)は、(a)の点線Fで囲まれた部分の拡大図である。 (a)は、空気が図4の中間部断面M2(−Z側の底部から約15mm)を通過する速度分布を示した平面図である。 (b)は、(a)の点線Gで囲まれた部分の拡大図である。 (a)は、空気が図4の下部断面M3(−Z側の底部から約5mm)で通過する速度分布を示した平面図である。 (b)は、(a)の点線Hで囲まれた部分の拡大図である。図5〜図7においても色が白いほど速度が速いことを示し、色が黒いほど速度が遅いことを示している。 第2実施形態の第2ヒートシンク100Bの斜視図である。 (a)は、第2実施形態の第2ヒートシンク100Bの平面図である。 (b)は、第2実施形態の第2ヒートシンク100Bの側面図である。 第3実施形態の第3ヒートシンク100Cの斜視図である。 (a)は、図10のA−A断面図である。 (b)は、図10のB−B断面図である。 第4実施形態の第4ヒートシンク100Dの平面図である。 第5実施形態の第5ヒートシンク100Eの斜視図である。
(第1実施形態)
<第1ヒートシンク100Aの構成>
第1ヒートシンク100Aの構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の第1ヒートシンク100Aの斜視図である。図2(a)は、第1実施形態の第1ヒートシンク100Aの平面図である。図2(b)は、第1実施形態の第1ヒートシンク100Aの側面図である。ここで、ベースプレート部11の面をXY平面とし、冷却用流体が流入する方向を+X軸方向と、XY平面においてX軸方向と垂直な方向をY軸方向とする。また、XY平面に垂直な方向をZ軸方向とする。
図1に示されたように、第1ヒートシンク100Aは半導体素子、集積回路又はCPU等の発熱部品12に取り付けられる。理解を助けるため発熱部品12がベースプレート部11より大きく描かれているが、実際には、ベースプレート部11より小さい場合もある。また、ベースプレート部11の裏側に小さい複数の発熱部品12が熱的に接続される場合もある。なお、発熱部品12は第1ヒートシンク100Aに付属するものではない。第1ヒートシンク100Aは発熱部品12のXY平面に密着して載置されたベースプレート部11と、そのXY平面に沿って伸びたベースプレート部11に対して垂直に接続された複数のフィン10Aとを有している。図1及び図2では26本、すなわちY軸方向で対応する13対の、フィン10Aが描かれている。もちろん数十本から数百本のフィン10Aが設けられていてもよい。また、図1でフィン10Aがベースプレート部11に対して垂直に配置されているが、フィン10Aがベースプレート部11に対して斜めに配置されてもよい。ただし、製造方法をダイカスト法とする場合には、鋳造後に分割金型から片開きして製品を取り出し易くするためには垂直に配置されていることが好ましい。
ここで、フィン10Aはアルミニウム、銅、あるいはそれらの合金などの熱伝導性が良好な金属より形成された直方体であり、X軸方向の幅W1及びY軸方向の幅W2は2.0〜5.0mmである。もちろん、X軸方向の幅W1とY軸方向の幅W2とは同じでもよいし、異なっていてもよい。また、フィン10A同士の距離Dは2.0mm以上である。これは、ヒートシンクを製造する際、ダイカスト法により溶けたアルミ合金(以下、溶湯という。)を金型に圧力をかけて入れるため、金型に2.0mm程度の厚みがないと変形あるいは破損してしまうからである。また、フィン10AのZ軸方向の長さLは、製品として許容される範囲内で冷却条件に応じて決められるが、一般に2〜100mmであればよい。さらに、第1実施形態では直方体のフィン10Aが用いられているが、そのほかにも直径が2.0〜5.0mm程度で、Z軸方向の長さが2〜100mmである円柱体などを用いてもよい。また、ベースプレート部11は厚さが例えば5〜20mm程度のアルミニウム、銅、あるいはそれらの合金などの熱伝導性が良好な材料より構成され、例えば発熱部品12に合わせて四角形板状に作られている。ただし、上記した寸法は例示であって、本発明はこの範囲に限定されるものではない。
図1及び図2では、ベースプレート部11の−X側が冷却用流体の入口部13aであり、ベースプレート部11の+X側が冷却用流体の出口部13bである。入口部13aと出口部13bとを結ぶ基線Axは、X軸方向に沿って伸びている。矢印AR1は、冷却用流体が入口部13aから第1ヒートシンク100Aに流入する方向を示している。
第1ヒートシンク100Aは、基線Axの+Y側の一辺に配置された第1フィン列20aと基線Axの−Y側の他辺に配置された第2フィン列20bとで構成される。第1実施形態では、第1フィン列20aと第2フィン列20bとは、基線Axを含む鉛直面に対して面対称、即ち、図2(a)に示した平面図で基線Axに線対称である。そして第1フィン列20aと第2フィン列20bとの距離は入口部13aで大きくなっており、出口部13bで幅が狭くなっている。つまり、第1実施形態において、複数のフィン10Aは図1及び図2(a)に示されたようにXY平面で「V」字型に配置されている。以下、複数のフィン10Aの配列を「V」字型という。
第1フィン列20aと基線Axとの成す第1角度θ1と、第2フィン列20bと基線Axとの成す第2角度θ2とは同じにした。第1フィン列20aと第2フィン列20bとのなす角度(θ1+θ2)は2度とした。角度(θ1+θ2)は1度から10度以内にすることが好ましい。これは、角度(θ1+θ2)を10度以上にすると、ベースプレート部11上に設けることが出来るフィン10Aの総数量が少なくなり、冷却性能を上げることができないからである。また、特許文献1でも述べられているように、各フィン間を冷却用流体が減速して概ね均一に流れるようにするというのが、本「V」字型配置のヒートシンクの基本的な冷却設計の考え方であるが、角度(θ1+θ2)が大きすぎると、入口部から流入した冷却用流体の流速が十分減速されないまま各フィン間を通ることになってしまうためでもある。なお、第1角度θ1と第2角度θ2とは必ずしも同じにする必要はなく、異なっていてもよい。また、冷却用流体としては、空気(気体)でもよいし、水(液体)でもよい。または、別の冷却媒体でもよい。冷却用流体に関しては、以下の各実施形態においても同様である。
図1及び図2に示されたように、第1ヒートシンク100Aの出口部13b側では、第1フィン列20aと第2フィン列20bとの間に、Y軸方向に伸びる横断隔壁14をさらに有している。横断隔壁14はY軸方向で対応するフィン10Aの間で冷却用流体の流れを制限する。ここで、横断隔壁14はベースプレート部11の表面から伸びて形成され、冷却用流体の流れを制限できさえすれば、その厚さT1は任意にしてもよい。また、図2では、最も出口部13b側のフィン10Aが点線で分けて描かれているが、ダイカスト法により第1ヒートシンク100Aの最も出口部13b側の2つのフィン10Aは1つのフィン15で形成されている。
隔壁の役割を示すために、横断隔壁14がないヒートシンク200及び横断隔壁14を有するヒートシンク100Aを用いた流速シミュレーションの結果について、図3を参照しながら説明する。図3は、横断隔壁14がないヒートシンク200を用いて行った流速シミュレーションを示した図である。この流速シミュレーションは、冷却用流体として空気が用いられている。図3(a)は、空気がヒートシンク200を通過する際の速度分布を示した平面図である。図3(b)は、(a)の点線Eで囲まれた部分の拡大図である。
ここで、ヒートシンク200とは、第1ヒートシンク100Aと同様にフィン10Aから成る第1及び第2フィン列から構成されるが、出口部13b側に前記した横断隔壁14は設けないものである。すなわち、ヒートシンク200の平面図は、特にはここに示さないが、図2(a)に示した第1ヒートシンク100Aの平面図において網掛けを施して表わした横断隔壁14を取り除いたものに相当する。
なお、ヒートシンク200は上から見て(即ち、第1ヒートシンク100Aに係る図2(a)に相当する平面図において)入口側に向かって左右対称であるので、シミュレーション計算のコンピューター負荷を小さくするために、計算は、上から見て入口側に向かって中心線より右側の片半分のみを対象にして実行した。左半分については、これと対称になっていると考えればよい。
図3(a)に示されたように、ヒートシンク200の複数のフィン10Aは、X軸方向(冷却用流体が流入する方向)に沿ってX軸に対して1度傾いて配置された。また、フィン列の空気の出口側には空気の流れを制限するプレートBP1が配置された。そして、空気の入口側にも空気の流れを制限するプレートBP2が配置された。
矢印AR2に示されたようにヒートシンク200に空気が流入し、矢印AR3に示されたように通過すると、空気流はヒートシンク200中に設けられたフィン10Aによって、その空気流の速度分布は図3(a)に示されたようになった。ここで、色が白いほど速度が速いことを示し、色が黒いほど速度が遅いことを示している。図3(a)は、隣り合うフィン10A同士の間及びプレートBP1の+X側が他の部分と比べて黒っぽくなった。また、入口側の隣り合うフィン10A同士の間が、出口側の隣り合うフィン10A同士の間よりも黒くなった。すなわち、入口側の隣り合うフィン10A同士の間では空気の速度が遅いことを示している。このことから、入口側のフィン10Aの冷却性能が出口側のフィン10Aの冷却性能より低くなったと言える。
図3(b)に示されたように、フィン10Aの+Y側領域21から、プレートBP1と最も出口側のフィン10Aとの間の領域24、プレートBP1の−Y側領域22にわたって白く表れた。すなわち、空気はこれらの領域21、22および24で速度が速いことを示している。また、出口側から3,4番目のフィン10A同士の間の領域23が黒く表れた。すなわち、空気はこれらの領域23で速度が遅いことを示している。
図3(a)及び図3(b)で示された流速シミュレーションの結果から理解できるように、矢印AR2に沿って流入した空気の大部分は直接+X側に設けられたプレートBP1まで流れた。その後、空気はプレートBP1に当たって−Y軸方向に流れ、矢印AR3に示したようにヒートシンク200から流出した。つまり、空気は複数のフィン10Aがあるにも関わらず、隣り合うフィン10A同士の間を流れなかったので、入口側から出口側の複数のフィン10Aで均一に熱交換できなかった。すなわちヒートシンク200は、冷却効率が極めて悪いと言える。
次に、ヒートシンク100Aに横断隔壁14を設けた場合について、流速シミュレーションを行った。図1及び図2に示したヒートシンク100Aでは、図を分かり易くするためにフィン10Aが13本の場合について図示したが、実際に使われるヒートシンクではそれより遥かに多い数のフィン10Aが用いられる場合が多いので、ここでのシミュレーションはフィン10Aが44本の場合について行った。また、図1及び図2に示したヒートシンク100Aでは横断隔壁14が4個の場合について図示したが、本シミュレーションは横断隔壁14が7個の場合について行った。また、図1及び図2に示したヒートシンク100Aでは隔壁14の厚さがフィン10Aの厚さと等しい場合について図示したが、本シミュレーションは隔壁14がフィン10Aの厚さより薄い場合について行った。
図1及び図2に示したヒートシンク100Aの横断隔壁14の様子が分かり易いように描き直した部分拡大図を、図4に示す。但し、図5〜図7に示すシミュレーション計算の対象である上から見て(即ち、図2(a)の平面図において)入口側に向かって中心線より右側の片半分(換言すれば、出口側に向かって中心線より左側の片半分)が分かり易いように、図1及び図2とは入口側・出口側の方向を変えて描いてある。
図5(a)は図4の上部断面M1(−Z側の底部から約25mm)を通過する空気の速度分布を示した平面図である。図5(b)は、(a)の点線Fで囲まれた部分の拡大図である。図6(a)は図4の中間部断面M2(−Z側の底部から約15mm)を通過する空気の速度分布を示した平面図である。図6(b)は、(a)の点線Gで囲まれた部分の拡大図である。図7(a)は図4の下部断面M3(−Z側の底部から約5mm)で通過する空気の速度分布を示した平面図である。図7(b)は、(a)の点線Hで囲まれた部分の拡大図である。図5〜図7においても色が白いほど速度が速いことを示し、色が黒いほど速度が遅いことを示している。
なお、ヒートシンク100Aは上から見て(即ち、図2(a)の平面図において)左右対称であるので、シミュレーション計算のコンピューター負荷を小さくするために、図3のときと同様に、計算は、上から見て入口側に向かって中心線より右側の片半分のみを対象にして実行した。
図4に示されたヒートシンク100Aは、X軸方向に沿ってX軸に対して1度傾いてフィン10Aが配置されており、出口部側でフィン10Aの+Y側に+X軸方向(冷却用流体が流出する方向)に向けて次第に高くなる横断隔壁14が形成されておる。そのほかの構成は図3(a)で説明したヒートシンク200と同じであるので、説明を省略する。
以下、横断隔壁14の役割について、図5〜図7の流速シミュレーション結果を参照しながら説明する。ここで、フィン10A同士の間の空気の流れを説明し易くするために、図5〜図7において、出口側の端のフィン10Aをフィン101とし、そこから−X軸方向に向かって順次に番号を付けた。例えば、入口側のフィン10Aは44番目のフィンでフィン144となった。以下の図5〜図7は、これらの番号で説明する。
ヒートシンク100Aの上部断面M1においては、図5に示されたように、+X側端部のフィン101にしか横断隔壁14が形成されていない。
そして、図5(b)に示されたように+X側端部に近いフィン101〜103の間の領域が著しく白く表れた。すなわち、空気は+X側端部(出口側)に近いフィン101〜103の領域で速度が著しく速く、他の大部分の領域では速度が遅いことを示している。換言すれば、図3のシミュレーションの結果に近いといえる。
ヒートシンク100Aの中間部断面M2においては、図6に示されたように、+X側端部のフィン101〜104に横断隔壁14が形成された。
そして、図6(b)に示されたようにフィン105〜106の間の領域が著しく白く表れた。フィン105〜106の間の領域で速度が速く、他の大部分の領域で速度が遅いことを示している。換言すれば、図5に示された上部断面M1に比べて、空気の速度が速い領域が+X側(出口側)端部から少し−X側(入口側)方向に移動したといえる。
ヒートシンク100Aの下部断面M3においては、図7に示されたように、+X側端部のフィン101〜107に横断隔壁14が形成された。
そして、図7(b)に示されたようにフィン107〜110の間の領域が著しく白く表れた。すなわち、空気はフィン107〜110の間の領域で速度が速く、他の大部分の領域で速度が遅いことを示している。換言すれば、図6の中間部断面M2に比べて、空気の速度が速い領域は少しだけ更に−X側(入口側)方向へと移動したといえる。
つまり、図5〜図7を図3の場合と比較して見れば容易に分かるように、図1、図2及び図4に示されたヒートシンク100Aは横断隔壁14が存在することにより風の流れがコントロールされ、風が出口側端部に近いフィン間のみから流れ出ることが改善された。すなわち、図5に示された上部断面M1では、図3の状態に近く、風が出口側端部のフィン間のみから流れ出る傾向が強い。ところが、図6及び図7に示された中間部断面M2及び下部断面M3では、下段に行くに従って、風が主として流れ出るフィン間箇所は、出口側端部からより入口側に近い位置へと次第にシフトした。換言すれば、ヒートシンク100A全体を用いてより均一に熱交換が行なわれる傾向となり、冷却性能が向上するといえる。
ちなみに、実際にヒートシンクを試作して発熱部品に取り付けて実用試験を行なってみたところ、図3に示されたヒートシンク200では48度の温度上昇となったのに対してが、図1、図2及び図4に示されたヒートシンク100Aでは温度上昇は41度に抑えることができた。
図1及び図2に戻り、第1実施形態の第1ヒートシンク100Aを再び説明する。図3の流速シミュレーションで示された結果から、出口部13b側においてフィン10Aの間に冷却用流体の流れを制限する複数の横断隔壁14を形成した。また、冷却用流体が出口部13b側のフィン10A同士の間から均一に流出するように、横断隔壁14は入口部13aから出口部13bに至るまで次第に高くなるように形成された。また、複数の横断隔壁14は、入口部13aから出口部13bまでの全体にわたって設けられてもよいし、入口部13aから出口部13bまでの距離の半分より出口部13b側のみに設けられてもよい。図1に示された例では合計13対のフィン10Aのうち出口部13b側から第4対目までのフィン10Aに横断隔壁14が設けられている。また、複数の横断隔壁14は等差数列的(直線的)に大きくなってもよいし、等比数列的(曲線的)に大きくなってもよい。冷却用流体の流量や発熱部品12の発熱量などを考慮して、横断隔壁14の大きさ、数量、配置状態等が適宜変更される。
第1実施形態に示された構成によれば、入口部13aから流入した冷却用流体は複数の横断隔壁14で流れが制限された。その結果、出口部13b側端部のみに多量の冷却用流体が集中し(圧力が高くなり)、冷却用流体が出口部13b側に流れることが防止される。したがって、冷却用流体はより入口部13a側のフィン10A間の隙間からも流出しながら熱交換を行うことができる。これにより、熱交換が均一になって冷却性能を上げることができる。
<第1ヒートシンク100Aの製造>
第1実施形態の第1ヒートシンク100Aは、金型鋳造法のひとつであるダイカスト法により形成することが可能である。金型鋳造法は金型を用いる鋳造法の総称で、ダイカスト法は溶湯を鋳型に注入するにあたって、大きな圧力を作用させ射出圧入する。すなわち、ダイカスト法は精密に造られた金型に溶湯を高圧で注入する。
ダイカスト法により第1ヒートシンク100Aを製造すると、フィンがベースプレート部に嵌合され又はろう付けなどにより熱的に接合される際の製造コストの増加などの問題がない。以下に説明する各実施形態のヒートシンクもダイカスト法によって製造することが可能である。
(第2実施形態)
<第2ヒートシンク100Bの構成>
第2ヒートシンク100Bの構成について、図8及び図9を参照しながら説明する。図8は、第2実施形態の第2ヒートシンク100Bの斜視図である。図9(a)は、第2実施形態の第2ヒートシンク100Bの平面図である。図9(b)は、第2実施形態の第2ヒートシンク100Bの側面図である。
第2実施形態の第2ヒートシンク100Bは、第1フィン列30aと第2フィン列30bとで構成された。これらを構成するフィン10Bは、基本的に第1ヒートシンク100Aのフィン10Aと同じ形状で同じ配置である。また、図8及び図9(a)でも最も出口部13b側のフィンが点線で分けて描かれているが、実際には1つのフィン15で形成されたことを示している。
第1実施形態では各フィン部10Aの一辺が基線Axに平行するように配置されているが、第2実施形態では第1フィン列30aの各フィン10Bの一辺が基線Axに対して同じ第1角度θ1で斜めに配置され、第2フィン列30bの各フィン10Bが基線Axに対して同じ第2角度θ2で斜めに配置された。このため、図9(b)では第1フィン列30aまたは第2フィン列30bの伸びる方向をX’軸方向とし、XY平面でX’軸方向に垂直な方向をY’とする。
また第2実施形態でも、第1フィン列30aと第2フィン列30bとは、基線Axを含む鉛直面に対して面対称、すなわち、図9(a)に示した平面図でX軸方向に沿って伸びた基線Axに対称である。ここで、角度θ1、θ2は必ずしも同じである必要はなく、異なっていてもよい。また、角度(θ1+θ2)は1度から10度以内にすることが好ましい。
第2実施形態においても図3のシミュレーションに現われた問題を解決するために、第2ヒートシンク100Bは第1フィン列30aのフィン10B同士の間、及び第2フィン列30bのフィン10B同士の間に縦断隔壁16を有している。縦断隔壁16は、冷却用流体の流れを制限する。縦断隔壁16はベースプレート部11の表面から伸びて形成され、冷却用流体の流れを制限できさえすれば、その厚さT2は任意にしてもよい。
また、冷却用流体が出口部13b側のフィン10B同士の間から均一に流出するように、縦断隔壁16は入口部13aから出口部13bに至るまで次第に高くなるように形成された。また、複数の縦断隔壁16は、入口部13aから出口部13bまでの全体にわたって設けられてもよいし、入口部13aから出口部13bまでの距離の半分より出口部13b側に設けられてもよい。図8に示された例では、第1フィン列30aまたは第2フィン列30bの13本のフィン10Bの出口部13b側から第10本目までのフィン10Bに縦断隔壁16が設けられた。また、複数の縦断隔壁16は等差数列的(直線的)に大きくなってもよいし、等比数列的(曲線的)に大きくなってもよい。冷却用流体の流量や発熱部品12の発熱量などを考慮して、縦断隔壁16の大きさ、数量、配置状態等を適宜変更することができる。
第2実施形態に示された構成によれば、入口部13aから流入した冷却用流体は複数の縦断隔壁16により流れが制限された。その結果、出口部13b側端部のみに多量の冷却用流体が集中し(圧力が高くなり)、冷却用流体が出口部13b側に流れることが防止される。したがって、冷却用流体はより入口部13a側のフィン10B間の隙間からも流出しながら熱交換を行うことができる。これにより、熱交換が均一になって冷却性能を上げることができる。
また、図示しないが、複数のフィン10に、図1または図2で示した横断隔壁14と縦断隔壁16とを組み合わせて配置してもよい。
(第3実施形態)
<第3ヒートシンク100Cの構成>
第3ヒートシンク100Cの構成について、図10及び図11を参照しながら説明する。図10は、第3実施形態の第3ヒートシンク100Cの斜視図である。図11(a)は図10のA−A断面図で、図11(b)は図10のB−B断面図である。
図10に示されたように、第3ヒートシンク100Cは、Y軸方向で対応する15対のフィン10Cがベースプレート部11の表面から+Z軸方向に沿って伸びている。これらの15対のフィン10Cは4種類のフィンに分けられる。すなわち、最も出口部13b側のフィン15と、フィン15の−X側に隣接する3対のフィン10Caと、中間部の6対のフィン10Cbと、入口部13a側の5対のフィン10Ccとに分けられる。また、第3実施形態でもフィン10Cより構成された第1フィン列40aと第2フィン列40bとは、X軸方向に沿って伸びた基線Axを含む鉛直面に対して面対称である。また、第1フィン列40aと第2フィン列40bとは入口部13aで幅広くなっており、出口部13bで幅狭くなっている。
第3実施形態において、フィン15は第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。以下、フィン10Ca部分と、フィン10Cb部分と、フィン10Ccとに分けて説明する。
まず、出口部13b側のフィン10Caについて、図11(a)を参照しながら説明する。図11(a)に示されたように、フィン10Caは、直線状があるフィンをその根元部(−Z側)に近い部分で基線Ax側(即ち、内側)に向かって押し曲げ加工(以下、「狭圧加工」という。)されて形成したものである。なお、フィン10Caの根元部より上の押し曲げ加工された部分を、狭圧部17Aという。また、フィン10Caの根元部に近い部分には1対の押し曲げ加工部17Bが形成された。
始めにダイカスト法で必要な2.0mmの間隔を持ってダイカスト法で形成された1対のフィン10Caに対して、このような狭圧加工を施すことにより、狭圧部17Aについてはその1対のフィン10Ca同士の間隔を2.0mm以下にすることができる。すなわち、実質上2.0mm以下の間隔を持つフィン対をダイカスト法を用いて製造することができるようになるといえる。
なお、出口部13b側において、始めにダイカスト法で必要な2.0mmの間隔を維持して直線状のフィン10Caの対を形成した。その後、狭圧加工を施して第1フィン列40aの狭圧部17Aと前記第2フィン列40bの狭圧部17Aとがなす角度(第1実施形態において、第1フィン列20aと第2フィン列20bとのなす角度(θ1+θ2)と呼んだところに相当するもの。)を、出口部13b側でフィン対の狭圧部17A同士が2.0mm以下の間隔になったところでもその角度になるように保つことが好ましい。このため、図11(a)の押し曲げ加工部17Bの長さを、入口部側(−X側)から出口部側(+X側)に向かって徐々に大きくする。
そして、中間部の6対のフィン10Cbは第1または第2実施形態と同じであるため説明省略する。
次に、入口部13a側のフィン10Ccについて、図11(b)を参照しながら説明する。図11(b)に示されたように、フィン10Ccは、直線であるフィンがその根元部に近い部分で基線Axの反対側(即ち、外側)に向かって押し曲げ加工(以下、「拡圧加工」という。)されて形成したものである。なお、フィン10Ccの根元部より上の押し曲げ加工された部分を、以下、拡圧部18Aという。また、フィン10Ccの根元部に近い部分に1対の押し曲げ加工部18Bが形成された。これにより、第3ヒートシンク100Cの冷却用流体の入口部13aがより広くなり、入口部に入る時に冷却用流体がフィンにぶつかる抵抗を小さく抑えることができる。
また、出口部13bでは、上部(狭圧部17A)は「V」字型が閉じるように接してきて、下部(根元部)は2.0mmの間隔を維持している。入口部13aでは、下部(根元部)は「V」字型のままで、上部(拡圧部18A)は「V」字型よりも押し拡げられる。
第3実施形態に示された構成によれば、「V」字型の内側の流路断面積が狭められた分だけ、「V」字型の外側の流路断面積が広げられ、つまり、フィンを通過した後に出口から外に向かう冷却用流体の流路断面積が広げられ、圧損が小さくなる。また、入口部13aから流入した冷却用流体は出口部13b側に設けられたフィン10Caの狭圧部17Aに当たり流れが制限される。その結果、出口部13b側に多量の冷却用流体が集中する傾向が抑制され、より入口部13a側のフィン10C間の隙間からも冷却用流体が流出するようになり、熱交換が均一になって冷却性能を上げることができる。
第3ヒートシンク100Cの製造については、まず第1実施形態と同様のダイカスト法により+Z軸方向に沿って伸びたフィンから構成されたフィン列を製造する。その後、出口部13b側のY軸方向で対応するフィンを「V」字型の内側に向かって狭圧加工させてフィン10Caを形成させ、入口部13a側のY軸方向で対応するフィンを「V」字型の外側に向かって拡圧加工させてフィン10Ccを形成させる。
(第4実施形態)
<第4ヒートシンク100Dの構成>
第4ヒートシンク100Dの構成について、図12を参照しながら説明する。図12は、第4実施形態の第4ヒートシンク100Dの平面図である。図12に示されたように、第4ヒートシンク100Dはベースプレート部41の表面に3つの第1実施形態で説明された「V」字型のフィン列をY軸方向に沿って並列した。したがって、第1実施例で説明された部品については、同じ符号を付けて説明する。
第4実施形態において、隣り合う2つの「V」字型のフィン列の最も入口部13a側のフィン10Aは、1つのフィンで形成された。これは、ダイカスト法で第4ヒートシンク100Dを製造する際にダイカスト法により溶湯を金型に圧力をかけて入れるため、金型に2.0mm程度の厚みがないと変形したり破損したりしまうからである。したがって、隣り合う2つの「V」字型のフィン列の最も入口部13a側のフィン10Aを別々に製造すると必ず2.0mmの隙間が生じ、この隙間から冷却用流体が流入してしまう。このため、隣り合う2つの「V」字型のフィン列の最も入口部13a側のフィン10Aを1つのフィン19として製造することが好ましい。その他の構成は第1実施形態で説明された構成と同じであるため、説明を省略する。
また、1つとなったフィンのY軸方向の幅W3は2倍のフィン10AのY軸方向の幅W2より大きくてもよい。また、W3の風上側は、通風抵抗を減らすよう、風上側に向かって縮まるような凸形状や、流線形、くさび型でもよい。
また、第4実施形態では第1実施形態の第1ヒートシンク100Aを一例として説明したが、第2実施形態の第2ヒートシンク100BをY軸方向に沿って並列させてもよい。
さらに、第4実施形態では3つの「V」字型のフィン列を並列した場合について説明したが、もちろんそれ以上、場合によって数十個、数百個の「V」字型のフィン列をY軸方向に沿って配列してもよい。
(第5実施形態)
<第5ヒートシンク100Eの構成>
第5ヒートシンク100Eの構成について、図13を参照しながら説明する。図13、第5実施形態の第5ヒートシンク100Eの斜視図である。図13に示されたように、第5ヒートシンク100Eはベースプレート部51の表面に3つの第3実施形態で説明された「V」字型のフィン列をY軸方向に沿って並列した。したがって、第3実施例で説明された部品については、同じ符号を付けて説明する。
第5実施形態において、隣り合う2つの「V」字型のフィン列の最も入口部13a側のフィン10Ccの−X側には、冷却用流体が隣り合う2つの「V」字型のフィン列間から流入することを防止するフィン29が形成された。第5実施形態において、フィン29もフィン10Ccに属されている。また、フィン29は通風抵抗を減らすよう、風上側に向かって縮まるような流線形になっている。
また、図13では隣り合う2つの「V」字型のフィン列の入口部13a側の5対のY軸方向で対応するフィン10Ccをそのフィン10Ccが属されている「V」字型のフィン列の基線Axの反対側に向かって押し曲げ加工されている。このため、冷却用流体がよりやすく入口部13aから第5ヒートシンク100Eに流入することができる。
また、第5実施形態では3つの「V」字型のフィン列を並列した場合について説明したが、もちろん場合によって数十個の「V」字型のフィン列をY軸方向に沿って並列してもよい。
以上、本発明の最適な実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
10A〜10C、10Ca〜10Cc、101〜144 … フィン
11、41、51 … ベースプレート部
12 … 発熱部品
13a … 入口部、 13b … 出口部
14 … 横断隔壁
15 … フィン
16 … 縦断隔壁
17A … 狭圧部
18A … 拡圧部
17B、18B … 押し曲げ加工部
19、29 … フィン
20a、30a、40a … 第1フィン列
20b、30b、40b … 第2フィン列
21、22、24 … 速度の速い箇所
23 … 速度の遅い箇所
100A、100B、100C、100D、100E、200 … ヒートシンク
AR1〜AR3 … 冷却用流体の流れ方向
BP … プレート

Claims (9)

  1. ベースプレートの一端側から冷却用流体が流入する入口部と、前記一端側の反対側の他端側から前記冷却用流体が流出する出口部とを備えたヒートシンクにおいて、
    前記入口部から前記出口部までを結ぶ基線を含む鉛直面に対して第1鋭角に配置された面内において前記ベースプレートの表面から伸びた柱状の複数のフィンが一定の間隔で並ぶことにより構成された第1フィン列と、
    前記第1鋭角とは反対側で前記基線を含む鉛直面に対して第2鋭角に配置された面内において前記ベースプレートの表面から伸びた柱状の複数のフィンが一定の間隔で並ぶことにより構成された第2フィン列と、を備え、
    出口部側において前記第1フィン列のフィンと前記第2フィン列のフィンとは近接して配置され、前記出口部側に前記冷却用流体の流れを制限する制限手段を形成したことを特徴とするヒートシンク。
  2. 前記制限手段は、前記出口部から同じ距離にある前記第1フィン列のフィンと前記第2フィン列のフィンとの間に前記ベースプレートの表面から伸びた横断隔壁を設けることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記制限手段は、前記第1フィン列のフィン間および前記第2フィン列のフィン間に前記ベースプレートの表面から伸びた縦断隔壁を設けることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  4. 前記制限手段は、前記出口部から同じ距離にある前記第1フィン列のフィンと前記第2フィン列のフィンとを、それらの先端が互いに近づくように押し曲げて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  5. 前記制限手段は、前記出口部側に近いフィンほど前記冷却用流体の流れをより大きく制限させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のヒートシンク。
  6. 前記入口部に近い前記第1フィン列のフィンと前記第2フィン列のフィンとを、それらの先端が互いに遠ざかるように押し曲げて形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のヒートシンク。
  7. 前記第1フィン列および前記第2フィン列が複数並列され、
    前記入口部に一番近い隣り合う前記第1フィン列のフィンと前記第2フィン列のフィンとが一つのフィンに形成され、
    前記一つのフィンは、前記冷却用流体の流れを制限することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のヒートシンク。
  8. 前記第1フィン列および前記第2フィン列が複数並列され、
    前記入口部に近い隣り合う前記第1フィン列のフィンと前記第2フィン列のフィンとを、それらの先端が互いに近づくように押し曲げて形成されていることを特徴とする請求項5に記載のヒートシンク。
  9. 前記第1鋭角と前記第2鋭角とを合わせた角度は、10度以内であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの一項に記載のヒートシンク。
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