JP2011112892A - 液晶表示バネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アレイ基板ARと、カラーフィルター基板CFと、アレイ基板とカラーフィルター基板との間に封止された液晶層LCと、液晶層LC中の非開口部に立設された液晶層LCの厚みを保持する複数個の柱状スペーサーPSとを備える液晶表示パネルにおいて、柱状スペーサーPSを、先端部の中央に形成された凹部と、凹部の周りを取り囲むように立設された環状の凸部とを有するように形成する。
【選択図】図2
Description
を工夫して、圧力耐性と低温気泡発生抑制力を同時に付与できるようにした液晶表示パネ
ル及びその製造方法に関する。
として、液晶表示パネルが多く使用されている。この液晶表示パネルは、所定の電極パタ
ーンなどが形成されたアレイ基板及びカラーフィルター基板からなる一対の基板を、所定
の間隔をあけて貼り合わせ、これにより一対の基板間に所定の空間を形成し、この空間内
に液晶を封入して液晶層を設けた構成となっている。
、従来は小さな球状のスペーサーを2枚の基板間に介在させて、できるだけ均一になるよ
うになされている。この球状スペーサーは、液晶表示パネルの製造工程において、2枚の
基板を貼り合わせる前に、いずれか一方の基板の内面に散布されることにより配設されて
いる。しかし、このような球状のスペーサーは、その径が比較的大きいため、遮光部材で
遮光されていない領域に配設されると、その配設箇所は遮光状態となるので、開口率の低
下につながる。しかも、球状スペーサーは、ランダムに基板に散布されるため、配設位置
を調整できないためにパネルの開口率が低下してしまうという問題点がある。また、球状
スペーサーの配設位置は調整できないので、配設箇所についてバラつきが生じてしまい、
セルギャップを均−にすることが極めて困難となるといった問題点もある。
柱状スペーサーを用いた液晶表示パネルが提案されている。(例えば、下記特許文献1及
び2参照)。この柱状スペーサーは、その基部を一方の基板に固定させ、この基部から延
びた先端部を他方の基板(以下、「対向基板」という。)に接触させてセルギャップを均
一に保持するようにしたものである。
法によりスペーサーが形成されるため、液晶表示パネルの遮光部材で遮光されている領域
に狙いを定めて配設箇所を規定することができる。しかしながら、このような柱状スペー
サーを用いた液晶表示パネルでは幾つかの問題が知見されている。
いは基板の貼合わせ時に基板に局部的な大きな力が加わったりすると、柱状スペーサーが
変形することがある。柱状スペーサーが弾性限界を超えて塑性変形してしまうと、元のセ
ルギャップに戻らなくなってしまうので、柱状スペーサーにはこのような熱や圧力に耐え
られるだけの所定の機械的強度が必要となる。このような圧力耐性ともいうべき機械的強
度を付与する方法としては、柱状スペーサーの数を増やす方法や柱状スペーサーの幅(太
さ)を太くするといった方法が考えられる。しかしながら、近年の液晶表示パネルは、小
型化、高精細化の傾向にあり、加えて高解像度、高輝度、低消費電力が要求されているこ
とから、柱状スペーサーを配置する遮光部材で遮光されている領域が不足しており、柱状
スペーサーの数を増やすことは極めて困難である。したがって柱状スペーサーはある程度
の幅(太さ)を有するものとする必要がある。
ら、液晶層中に負圧が生じ、液晶層中にとけ込んでいた窒素等の気体成分が溶出して、い
わゆる真空気泡が発生する場合があることが知られている。特に、低温環境下(−20℃
程度)で発生する真空気泡は低温衝撃気泡と呼ばれ、再溶解し難く、なかなか消滅しない
。このような低温衝撃気泡は、特に柱状スペーサーと対向基板との接触箇所で発生しやす
く、表示ムラ等の発生の大きな要因となる。この低温衝撃気泡に対する耐性(低温衝撃気
泡の発生を抑制する性能。以下、単に「低温衝撃気泡耐性」という。)は、柱状スペーサ
ーと対向基板との接触面積に反比例することが実験的にわかっているので、低温衝撃気泡
の発生を極力防ぐためには、柱状スペーサーを細くして対向基板と柱状スペーサーとの接
触面積をできるだけ小さくすることが求められる。
向基板との接触面積を大きくして圧力耐性を付与する必要があるが、柱状スペーサーと対
向基板との接触面積を小さくして低温衝撃気泡耐性を付与する必要がある、といった相対
する性質があり、これが問題点として指摘されている。
特許文献3に開示されている液晶表示パネルでは、高さと太さの異なる2種又は3種の柱
状スペーサーが各画素に対応して配置され、これらの中で一番背の高い柱状スペーサーを
比較的細身に形成することで、対向基板と接触する面積をできるだけ小さくして低温衝撃
気泡耐性を得ている。そして、液晶層に強い圧力が加えられて一番背の高い柱状スペーサ
ーがある程度圧縮された場合には、この背の高い柱状スペーサーの先端部が背は低いが比
較的太く形成された柱状スペーサーに並び、それと同時に、柱状スペーサーと対向基板と
の接触面積が増大し、これら柱状スペーサーが協働して圧力に対抗することができるよう
になる。そのため、下記特許文献3に開示されている液晶表示パネルは、低温衝撃気泡耐
性と圧力耐性との双方を得ることができるようになる。
められる。すなわち、上記発明を適用しようとすれば、柱状スペーサーを配置するスペー
スを通常のものより多く確保しなければならない。なぜならば、常時対向基板に当接して
いる一番背の高い柱状スペーサーの数を通常の液晶表示パネルにおけるものと同数用意す
ると、それに合わせて第2、第3のスペーサーの数も増やす必要が生じるからである。前
述したように、近年の液晶表示パネルは、小型、高精細化の傾向にあり、これに伴って個
々の画素領域が極小化されているのでスペーサーの本数を増大させることは極めて困難で
ある。
この凹部の周りを取り囲むように環状の凸部を形成すれば、柱状スペーサーの数を増やす
ことなく、低温衝撃気泡耐性と圧力耐性との双方を同時に得られるとの知見を得た。
となく、相対する2つの性能、すなわち低温衝撃気泡耐性と圧力耐性を同時に達成するこ
とができる液晶表示パネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
され、前記一対の基板の一方に形成された複数個の柱状スペーサーを備える液晶表示パネ
ルであって、前記柱状スペーサーは、先端部の中央に形成された凹部と、前記凹部の周り
を取り囲むように立設された環状の凸部と、を有することを特徴とする。
ーサーが先端部の中央に形成された凹部と、この凹部の周りを取り囲むように立設された
環状の凸部とからなるものとされている。そのため、本発明の液晶表示パネルでは、柱状
スペーサーの先端部が他方の基板と接触する部分は、凹部の周りを取り囲むように立設さ
れた環状の凸部の先端部分となるため、面積が非常に小さくなるので、低温衝撃気泡耐性
の良好な液晶表示パネルが得られる。
撃が加えられたときには、柱状スペーサーの凸部が弾性変形(圧縮)し、これにより圧力
又は衝撃が吸収される。そして、より一層大きな圧力や衝撃が液晶層に加えられた場合に
は、柱状スペーサー凸部の先端部が一層圧縮されて凹部の底に並び、これと同時に、柱状
スペーサーと対向基板との接触面積が大きくなり、凸部と凹部とが協働して圧力ないし衝
撃に対抗することができる。その後、液晶層が加圧状態から解放されると、凸部が垂直方
向に延伸するように元の状態に復帰する。このように、本発明の液晶表示パネルでは、柱
状スペーサーの数を増やすことなく、相対する2つの性能、すなわち低温衝撃気泡耐性と
圧力耐性を同時に備えた液晶表示パネルを得ることができるようになる。
の凸部の先端部のみが対向基板に当接しており、凹部の底は対向基板と非接触である。こ
の状態では、柱状スペーサーの凸部のみによって一定のセルギャップが維持されているの
で、対向基板と柱状スペーサーとの接触面積は従来の凹部がない柱状スペーサーに比べて
小さくなっている。つまり、本発明における柱状スペーサーは、対向基板との接触面積が
小さくなった分だけ、低温衝撃気泡耐性が良好となり、しかも弾性変形しやすくなってい
る。したがって、外部から液晶表示パネルに対して加圧されたときでも、これに追従して
柱状スペーサーの凸部が縮んで加圧を吸収することができるようになる。
えきれないような大きな圧力が加わった場合でも、凸部の先端部が凹部の底と横並びにな
ると同時に、凹部の底も対向基板との接触面として加わり、凸部の先端部と凹部の底とが
協働して対向基板に対して反発するため、一定の圧力耐性も維持される。加えて、柱状ス
ペーサーの凸部の先端部は環状であるため、柱状スペーサーが圧縮される際の座屈耐性も
大きくなり、圧力耐性も向上する。
有し、前記環状の凸部は多重環状に形成されていることが好ましい。
が発生し難くなり、対向基板との接触面積をより小さくしても圧力耐性を大きくすること
ができる。そのため、本発明の液晶表示パネルによれば、より低温衝撃気泡耐性と圧力耐
性を同時に備えた液晶表示パネルを得ることができるようになる。
前記凹部の平面視での総面積との比率は、5〜70:95〜30の範囲内とすると好まし
く、7〜30:93〜70の範囲内とすることがより好ましい。
圧力耐性が効率良く得られるようになる。
記環状に形成された凹部よりも深さが深いことが好ましい。
成された凹部とは別に、環状の凹部が1又は2以上形成される。この場合、中央に形成さ
れた凹部を最も深いものとすると、柱状スペーサーの凸部は、最初に外側の環状の溝の底
と同じ高さになるまで外部からの圧力に耐えた後、再度、外側の溝の底と同時に圧力に対
抗することができるようになる。そして、更に外部からの圧力が強くなると、柱状スペー
サーの凸部及び外側の環状の溝の底と、中央に形成された凹部の底と共に圧力に対抗する
ことができる。すなわち、本発明の液晶表示パネルにおいては、少なくとも3段階の圧力
に耐えることができるようになるので、外部からの幅広い圧力に対して液晶表示パネルの
変形を促成し、圧力耐性を良好にすることができるようになる。
深さは0.1〜1.0μmであり、前記環状に形成された凹部の深さは0.05〜0.9
5μmであることが好ましく、0.2〜0.7μmであることがより好ましい。
成された凹部とは別に、環状の凹部が1又は2以上形成されるが、中央部に形成された凹
部の深さと他の凹部の深さを上述の具体的な数値のものとすると、より良好な圧力耐性を
達成することができるようになる。
液晶層を狭持する一対の基板のいずれか一方の基板の液晶層側に、先端部の中央に形成
された凹部と前記凹部の周りを取り囲むように立設された環状の凸部とを有する柱状スペ
ーサーを形成する工程を有する液晶表示パネルの製造方法であって、
前記柱状スペーサーを形成する工程は、
(1)前記いずれか一方の基板の液晶層側の面に感光性樹脂を塗布する工程と、
(2)前記感光性樹脂と対面するように、前記凹部形成位置に解像限界以下となるような
スリットを有するグレートーンマスクを配置する工程と、
(3)前記グレートーンマスクを介して照射される露光光により前記感光性樹脂をパター
ニングする工程と、
を含むことを特徴とする。
ク等を用いたフォトリソグラフィ法によりフォトスペーサーとして形成することができる
。しかしながら、ハーフトーンマスクを採用した場合には、形成したい凹部の深さ毎に透
過率の異なる開口を有するマスクを用意しなければならないが、グレートーンマスクを採
用すると、マスクのスリット形状やスリット間隔を調整することで、異なる深さの複数の
凹部を同時に形成することができるため、低コスト化及びマスク製造期間の短縮化を図る
ことができるようになる。
形態は、本発明の技術的思想を具体化するための液晶表示バネル及び液晶表示パネルの製
造方法を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく
、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
る。図1に示すように、本発明の液晶表示パネル10は、R(赤)、G(緑)、B(青)
のそれぞれに対応する3つのサブ画素11R、11G、11Bによって1画素が構成され
ている。また、本実施形態の液晶表示パネル10は、アレイ基板ARとカラーフィルター
基板CFとを対向配置し、その間に液晶層LCを封入することにより形成されている。
覆する絶縁膜の表面に形成された信号線13とで区画された領域であり、ITO(Indium
Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電性材料からなる画素電極14
が形成されている。また、ここでは走査線12の−部を幅広に形成することで、TFT(
Thin Film Transistor)のゲート電極Gが形成されている。このゲート電極Gを被覆する
絶縁膜の表面にはアモルファスシリコンやポリシリコンからなる半導体層15が形成され
ており、信号線13の一部を半導体層15上に延在させることでTFTのソース電極Sが
形成されている。更に、TFTのドレイン電極Dは、ソース電極Sと同時に同材料で形成
されるものであり、コンタクトホールCHを介して画素電極14と電気的に接続されてい
る。
参照符号PS1で示されるTFT上や、参照符号PS2で示される画素電極14ともTF
Tとも重畳しない位置に配置される。
表面に形成される画素電極Gと、画素電極Gを被覆するゲート絶縁膜17と、ゲート絶縁
膜17の表面に形成されたゲート電極Gの真上に位置する半導体層15と、この半導体層
15に一部が重畳されるソース電極S及びドレイン電極Dと、半導体層15、ソース電極
S及びドレイン電極Dを被覆する保護絶縁膜(パッシベーション膜)18で構成されてい
る。なお、図2Aでは図示省略したが、必要に応じて平坦化膜がさらに被覆されることが
ある。そして、保護絶縁膜18の表面ないし平坦化膜の表面には画素電極が形成される。
なお、液晶表示パネル10が縦電界方式の液晶表示パネルであれば画素電極の表面に配向
膜が形成され、同じく横電界方式の液晶表示パネルであればアレイ基板ARには更に共通
電極及び配向膜が形成されるが、かかるアレイ基板ARの構成は周知であるので図示省略
する。
、遮光部材(ブラックマトリクス)22と、カラーフィルター層23と、カラーフィルタ
ー層23を被覆するオーバーコート層24とで構成されている。なお、液晶表示パネル1
0が縦電界方式の液晶表示パネルであれば、オーバーコート層24の表面には共通電極及
び配向膜が順次形成され、同じく横電界方式の液晶表示パネルであれば配向膜が形成され
るが、これらのカラーフィルター基板の構成は周知であるので、図示省略する。
ィルター基板CFの表面に柱状スペーサーPS1が、アレイ基板ARのTFTと対向する
ように配置されている。そして、図1及び図2に概略的に示されるように、本実施形態の
柱状スペーサーPS1は、中央に大きな凹部及びその周辺の1つの小さな環状凹部を有す
る、すなわち、2重環状の凸部を有する断面が鋸歯状のものとして形成されている。
ARにおいて透明基板16上には図2Aで示したTFTは存在せず、その代わりに走査線
12及び信号線13が存在している。カラーフィルター基板CFについては、図1のIIA
−IIAで示される箇所と同様であり、柱状スペーサーPS2を採用する場合にも、柱状ス
ペーサーPS1を採用する場合と同様にカラーフィルター基板20の遮光部材22で遮光
された位置に配置される。このように、本発明の液晶表示パネル10における柱状スペー
サーPS1ないしPS2は、例えば各画素に対して1つ形成され、それらはすべて遮光部
材22で遮光された箇所に配置される。なお、柱状スペーサーPS1ないしPS2の形成
本数は、当業者が適宜設定し得る設計事項である。
2は、遮光部材22によって遮光されている非開口部に立設され、アレイ基板ARとカラ
ーフィルター基板CFとの間に封止された液晶層LCの厚み、すなわちセルギャップを一
定に保持するためのものである。そして、この柱状スペーサーPS1ないしPS2は、中
央に大きな凹部及びその周辺の1つの小さな環状凹部を有する、すなわち、2重環状の凸
部を有する断面が鋸歯状のものとして形成されており、外部から圧力が加わった場合には
、図3に示すように弾性変形する。なお、図3においては、上述の柱状スペーサーPS1
ないしPS2を纏めて「PS」として表してある。
この状態では、柱状スペーサーPSの凸部の先端部のみがアレイ基板ARに当接しており
、凹部の底はアレイ基板ARと非接触である。この状態では、柱状スペーサーPSの凸部
のみによって一定のセルギャップが維持されている。また、アレイ基板ARと柱状スペー
サーPSとの接触面積は、従来の凹部がない柱状スペーサーに比べて小さくなっており、
その分だけ低温衝撃気泡耐性が良好となる。更に、本実施形態における柱状スペーサーP
Sは、アレイ基板ARとの接触面積が小さくなった分だけ、弾性変形しやすくなっている
ので、液晶層中に加圧が生じた場合でもこれに追従して柱状スペーサーの凸部が縮んで加
圧を吸収することができるようになる。
は、A1+A2で示され、凹部の平面視での総面積はA3+A4で示される。この、凸部
の先端部の平面視での総面積と凹部の平面視での総面積との比率は、5〜70:95〜3
0の範囲内、より好ましくは、7〜30:93〜70の範囲内であるとき、低温衝撃気泡
耐性及び圧力耐性がより良好になることが実験により確認されている。
あるとき、又は、何らかの衝撃が加えられたときであって、環状に形成された凸部が弾性
変形し、これにより外部からの圧力又は衝撃が吸収されている第1の状態を示している。
この状態では、柱状スペーサーPSとアレイ基板ARとの接触面横は、約A1+A2+A
3で示される。すなわち、凸部の先端部が圧縮されて小凹部の底に並び、これと同時に、
柱状スペーサーPSとアレイ基板ARとの接触面積が大きくなり、凸部と凹部とが協働し
て圧力ないし衝撃に対抗している状態である。
の第2の状態を示している。凸部の先端部が一層圧縮されて中央の大きな凹部の底に並び
、これと同時に、柱状スペーサーPSとアレイ基板ARとの接触面積がより大きくなり、
すべての凸部とすべての凹部とが協働して外部からの圧力ないし衝撃に対抗している状態
である。この状態では、柱状スペーサーPSとアレイ基板ARとの接触面積は、約A1+
A2+A3+A4で示される。
外部から圧力が加えられた加圧状態にあるとき、又は、何らかの衝撃が加えられたときに
は、柱状スペーサーPSは、最初にアレイ基板ARとの接触面積が小さくなるように環状
に形成された凸部が弾性変形されて、これにより圧力又は衝撃が吸収される(図3B)。
そして、外部からより一層大きな圧力や衝撃が液晶表示パネル10に加えられた場合には
、柱状スペーサーPSの凸部の先端部が一層圧縮されて中央の凹部の底に並び、これと同
時に、柱状スペーサーPSとアレイ基板ARとの接触面積がより大きくなり、凸部と凹部
とが協働して圧力ないし衝撃に対抗する(図3C)。
ように元の状態に復帰する(図3A)。こうして、本実施形態の液晶表示パネル10によ
れば、柱状スペーサーPSの数を増やすことなく、相対する2つの性能、すなわち低温衝
撃気泡耐性と圧力耐性を同時に得ることができる液晶表示パネル10が得られる。
説明する。なお、図4は、本実施形態の柱状スペーサーをフォトリソグラフィ法で形成す
る際に使用されるグレートーンマスクの一例を示す図である。図4に示すように、この例
では、中央部に八角形状のスリットS1が設けられ、さらにこれらを取り囲むように八角
形の環状スリットS2、S3、S4が設けられている。そして、特徴的な点は、これらス
リットSは、露光器(不図示)の解像限界以下となるように形成されている点にある。こ
のように、マスクのスリット形状やスリット間隔を調整することで、透過光の干渉により
、2以上の小さな凹部が繋がった大きな凹部を1又は2以上有するパターンを形成でき、
その結果、深さの異なる複数の凹部を柱状スペーサー上に同時に形成することができる。
の一例(プロファイル)を示す図である。ここでは、環状の凹部B1と、中央部の大きな
凹部B2と、これら凹部をそれぞれ取り囲むようにして2重環状の凸部T1及びT2が形
成されている。実験の結果では、柱状スペーサーの中央をくり抜くように形成された大き
な凹部B2の深さL2は、0.1〜1.0μmであり、環状の凹部B1の深さL1は、0
.05〜0.95μmであるのが好ましいことが確認された。
しいことも確認された。これらの深さLは、先述したように、グレートーンマスクのスリ
ット形状やスリット間隔を適宜形成することで、調整することができる。なお、この例に
おける柱状スペーサーの全高L3は、従来例の場合と同じく、約2.0μmとされている
。なお、上述した凹部の深さは、好適とされた数値範囲を示すものであり、必ずしもこれ
らの数値に限定されることを意味するものではない。
ーの数を増やすことなく、相対する2つの性能、すなわち低温衝撃気泡耐性と圧力耐性を
同時に得ることができる液晶表示パネル及びその製造方法を提供することができる。
号線 14…画素電極 15…半導体層 16…透明基板 17…ゲート絶縁膜 18…
保護絶縁膜 21…透明基板 22…遮光部材 23…カラーフィルター層 24…オー
バーコート層 AR…アレイ基板 CF…カラーフィルター基板 PS、PS1、PS2
…柱状スペーサー LC‥液晶層 B1、B2…柱状スペーサーの凹部 T1、T2…柱
状スペーサーの凸部
Claims (8)
- 一対の基板間に液晶層が封入され、前記一対の基板の一方に形成された複数個の柱状ス
ペーサーを備える液晶表示パネルであって、
前記柱状スペーサーは、
先端部の中央に形成された凹部と、
前記凹部の周りを取り囲むように立設された環状の凸部と、
を有することを特徴とする液晶表示パネル。 - 前記環状の凸部は環状に形成された凹部を有し、前記環状の凸部は多重環状に形成され
ていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。 - 前記凸部の先端部の平面視での総面積と、前記凹部の平面視での総面積との比率は、5
〜70:95〜30の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示パ
ネル。 - 前記凸部の先端部の平面視での総面積と、前記凹部の平面視での総面積との比率は、7
〜30:93〜70の範囲内であることを特徴とする請求額3に記載の液晶表示液晶表示
パネル。 - 前記先端部の中央に形成された凹部が前記環状に形成された凹部よりも深さが深いこと
を特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。 - 前記先端部の中央に形成された凹部の深さは0.1〜1.0μmであり、前記環状に形
成された凹部の深さは0.05〜0.95μmであることを特徴とする請求項5に記載の
液晶表示パネル。 - 前記先端部の中央に形成された凹部の深さは0.2〜0.7μmであることを特徴とす
る請求項6に記載の液晶表示パネル。 - 液晶層を狭持する一対の基板のいずれか一方の基板の液晶層側に、先端部の中央に形成
された凹部と前記凹部の周りを取り囲むように立設された環状の凸部とを有する柱状スペ
ーサーを形成する工程を有する液晶表示パネルの製造方法であって、
前記柱状スペーサーを形成する工程は、
(1)前記いずれか一方の基板の液晶層側の面に感光性樹脂を塗布する工程と、
(2)前記感光性樹脂と対面するように、前記凹部形成位置に解像限界以下となるような
スリットを有するグレートーンマスクを配置する工程と、
(3)前記グレートーンマスクを介して照射される露光光により前記感光性樹脂をパター
ニングする工程と、
を含むことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
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