図1Aは、本発明の例示的な実施例におけるシステムを示す。
図1Bは、図1Aで示されたシステムの測定範囲を示す。
図1Cは、図1Aで示された光学符号化パターンの一例を示す。
図1Dは、図1Aで示されたシステムの部品を斜視図で示す。
図1Eは、図1Cで示された光学符号化パターンの一部と、図1Dで示されたシステムのカメラ部の視野範囲を示す。
図2は、図1Aで示されたシステムを使った、3次元データを取得して関連づける代表的なプロセスを示す。
図3Aは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Bは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Cは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Dは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Eは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Fは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Gは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Hは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Iは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Jは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Kは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Lは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図3Mは、図1Aで示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第一例を示す。
図4Aから図4Dは、図1Aに示されたシステムを使った対象物の複数回測定の第二例を示す。
図5Aから図5Dは、それぞれ、図4A乃至4Dに示されたそれぞれの測定の間に、図1Aに示されたシステムのカメラから得られた、図Cの中で示された光学符号化パターンを示した図である。
図6Aから図6Dは、図4A乃至4Dの対象物の測定の結果得られた、図1Cに示された光学符号化パターンの座標系の中の座標を示す。
図7Aから図7Dは、図6A乃至6Dで示された座標系から、参照座標系への座標の変換を示す。
図8Aは、図4A乃至4Dで示されたそれぞれの測定で得られたデータの座標から、図7A乃至6Dに示された参照座標系への変換を示す。
図8Bは、図4A乃至4Dで示されたそれぞれの測定で得られたデータの座標から、図7A乃至6Dに示された参照座標系への変換を示す。
図8Cは、図4A乃至4Dで示されたそれぞれの測定で得られたデータの座標から、図7A乃至6Dに示された参照座標系への変換を示す。
図8Dは、図4A乃至4Dで示されたそれぞれの測定で得られたデータの座標から、図7A乃至6Dに示された参照座標系への変換を示す。
図8Eは、図8A乃至8Dで示された測定データからもたらされた合成測定データを示す。
図9は、本発明に置ける代表的な実施例に基づく、図1Aで示されたシステムとともに用いられる、システムのシステム構造のブロック図を示す。
図10Aと図10Bは、従来の三次元測定システムを示す。
図11は、本発明における別の実施例に基づく、典型的な光学符号化パターンを示す。
図12は、図11で示された光学符号化パターンを作る典型的なプロセスを示す。
図13は、本発明の一つの実施例に基づく、光学符号化パターンの空間的特性を決定するプロセスの典型的な一例を示す。
図14は、本発明の一つの代表的実施例に基づく、図13のステップS1314に行い得る手法の更なる詳細例を示す。
図15Aは、本発明の一つの実施例に基づく、光学特徴構造と対応する特性値の表の一例を説明する。
図15Bは、図14で示された典型的な特性値のマスター配列の一部を示す。
図15Cは、図15Bに示された典型的な特性値のマスター配列の一部と、図15Aに示された光学特徴構造を使って符号化された、典型的な光学符号化パターンの一部を示す。
図15Dは、本発明の一例に基づく、典型的なカメラの視野範囲を示す。
図15Eは、図15Cに説明された光学符号化パターンの一部と、図15Dに示されたカメラの視野範囲を示す。
図15Fは、図15Eに示されたカメラの視野範囲の中の特徴構造に対応する特性値の典型的なサブ配列を示す。
図16Aは、図14に説明された特性値のマスター配列の中に位置する、図15Eに示された特性値のサブ配列を示す。
図16Bは、図16Aに説明された特性値のマスター配列に位置する、特性値のサブ配列に対応する座標を示す。
図17Aは、図15Eに示されたカメラの視野範囲の中のそれぞれの特徴構造の中心に位置させた識別子を有する、カメラの座標系を示す。
図17Bは、17Aに示した特徴構造の中心の座標、カメラの座標系で示す。
図18は、図15Eに示したカメラの視野範囲の中の特徴構造の中心の位置の識別子を含んだ典型的な光学符号化パターンの参照座標系と、図15Eに示したカメラの視野範囲の中心に位置する識別子を示す。
図19は、図11に示されたような、他の光学符号化パターンを使った3次元データの取得と関連づけの典型的なプロセスを、一例として示す。 詳細な説明1. 概略
本発明の典型的な実施例は、対象物の表面の複数回測定において取得される測定データの相関付けを行うための光学認識技術を用いる方法、システム、装置、コンピュータプログラムに関するものであり、たとえ、測定部の視野が対象物のサイズより小さい場合でも、この対象物の合成像を得るために使われるものである。 本アプリケーションは、実際の、または義歯、または歯型や歯の鋳物の三次元像を取得する歯科用装置について記述しているが、各実施例は、いずれのタイプの対象物の合成画像を得るのにも有益である。
2. システム
以下の記述は、本発明の例示的な実施例が実施された例示的なシステムについて記述するものである。 これは、例示的な目的のみであり、本発明の応用の範囲を記載した例のみに限定するものではない。 どのように本発明が他の代替の実施例において実施されるかは、関連技術に精通した同業者には、この記載において、明らかであろう。
図1Aに、この発明の模範実施例におけるシステム100を示す。システム100は、対象物102、例えば歯やその他の対象物、の3次元像を形作るのに使われる画像を取得することを可能にするものである。 システム100は測定部104とスライド106を含む。 支持材108は、測定部104をスライド106に対して相対的に固定方向に位置づけ、これにより測定部104とスライド106は、相対的に移動しない。
測定部104は、従来型の適切な、もしくは、将来、開発されるであろう3次元測定装置のいずれを含んでも良い。例えば、測定部104は、フリンジプロジェクターとカメラを含むフリンジ投影システムを含んでも良い。しかしながら、本発明に使用される測定部104は、フリンジ投影部に限られない。 他の3次元測定装置を使用しても良く、例えば、測定部104は、共焦点レーザー顕微法、光コーヒレンス・断層撮影、白色光干渉法、もしくはこの分野で知られている他の技術を使っても良い。例えば、米国特許番号4,837,732(Brandestini他)の第4段、51行から第7段、61行、及び、米国特許番号6,885,464(Pfeiffer他)の第4段、15行から第14段、48行には、測定部104に利用するのに適したシステムが開示されている。それらの特許は参照として、本案件の全体に、完全に記載されたものとして、取り入れられる。
被測定対象物102は、オブジェクトホルダー110に、取り付けられるか固定されており、そのオブジェクトホルダー110は、光学符号化パターン112を、その下部に付着した形にて有する。 もちろん、光学符号化パターン112は、オブジェクトホルダー110下部と、本発明の顕微鏡から離れる事無く一体化してもよく、これにより、本発明の範囲から逸脱するものではない。 カメラ部114は、スライド106の内部、もしくは他の実施例では、スライド106の下方に、光学符号化パターン112がカメラ部114の視野の中に収まるように配置される。透明部分116はスライド106の上面に備えられる。透明部分116は、カメラ部114が少なくとも光学符号化パターン112の一部を視認して、その部分を現す画像データを取得することを可能にするものである。 このデータは、データ処理されて、光学符号化パターン112の空間特性、例えば、カメラ部114に対しての光学符号化パターン112の向きや相対的位置などが取得される。 後に述べるように、光学符号化パターン112の空間的特徴は、測定部104に対するオブジェクトホルダー110の向きや相対的位置といった、対応するオブジェクトホルダー110の空間的特徴を測定するのに使われる。
図1Bに、図1Aに示された対象物102と対象物ホルダー110を、これらの部品を斜視的に見下ろすような視点で、図示する。 対象物102は、右上部分A、右下部分B、左下部分C、そして左上部分Dを含む。 測定部104は、測定部104の計測分野118から計測データを取得する。 本件の中で、“計測視野”という用語は、“視界”、“計測範囲”、そして“計測量”と言い換えても良い。 計測視野118は対象物102よりも小さい場合もある為、対象物102から、その3次元像を取得する為に使う計測データを取得する為に、本発明の一つの態様に従って、多重測定を行う事もある。
図1Cに、本発明の典型的な光学符号化パターン112を図示する。 光学符号化パターン112は、格子パターンを形作る、複数の水平線分120と複数の垂直線分122を含む。 光学符号化パターン112はまた、水平線分120と垂直線分122の交差位置等、光学符号化パターン112の所定の位置を識別するのに使用される、複数の光学マーカー124を含む。
図に例示されたように、典型的な光学符号化パターン112の光学マーカー124は、1から225までの数字であるが、しかしながら他のタイプの光学マーカー124も採用する事ができる。 例えば、光学マーカー124は、複数の独自のバーコード、複数のそれぞれ違った半径を持った円の、両方またはいずれか一方を含んでも良い。 光学符号化パターン112の上の複数の位置を独自に識別する、他の符号や記号を採用しても良い。
図1Dに、図1Aに図示された、例えば測定部104、対象物ホルダー110、光学符号化パターン112、カメラ部114、そして測定視野118といった、システム100の一部100’を図示する。 図1Dに例示されているように、測定部104は、測定部104の(視野範囲の中の)測定視野118の中の対象物102の測定データを取得する。 カメラ部114は、対象物ホルダー110の下面に形成される、光学符号化パターン112に対応する画像データを取得する。 カメラ部114は、光学符号化パターン112の2次元画像を取得する能力のあるいかなるカメラでも良い。 カメラ部114は、視野範囲126に対応する画像データを取得する。
説明の為、本例の対象物ホルダー110では、測定視野118の中心と、カメラ部114の視野範囲126の中心が、対象物ホルダー110の中心と一致するものと見なす。 対象物ホルダー110の中心は、参照番号110Aと表示する。 この例では、対象物ホルダーが図1Dに示されるように位置するとき、カメラ部114の視野範囲126の中心に対応する画素123は、図1Eに示すように、光学符号化パターン112の光学マーカー“113”の中心に一致する。 図1Cに示すように、光学マーカー124の“113”は、光学符号化パターン112の真中の光学マーカー124と対応する。
図1Dの例においては、測定視野118の中心は、カメラ部114の視野範囲126の中心画素123と一致する。 他の実施例では、しかしながら、測定視野118の中心はカメラ部114の視野範囲126の中心から、一定量ずれていても良い。 これは、カメラ部114の視野範囲126の中心にある光学符号化パターン112の一部を表す座標を、対応する対象物ホルダー110の参照座標系の測定視野118の中心座標に変換する場合(後述する)に考慮される。
また、図1Dには、測定部104、光学符号化パターン112、カメラ部114の、それぞれの座標系に対する参照方向を表示する、125A、125B、125Cと標識された矢印と軸を示している。
3. プロセス
図2は対象物(例えば、1本またはそれ以上の数の歯)の3次元像を得るため、また、その対象物に関連する空間特性(例えば空間座標や向き)の画像を得るための、本発明の一つの態様における典型的なプロセスを示す。 プロセスは例として図1Aと図9に示されているような光学的位置認識システムによって遂行される。 図1A から図1Eまでを統合した図2を参照する。 プロセスはS200のステップから開始する。 最初に対象物102は対象物ホルダー110の上面に置かれるか、もしくは、固定される。
S202のステップにおいて、対象物ホルダー110はスライド106上の選択された位置に置かれる。 ステップS204において、測定部104は、対象物の一部が見えている測定視野118中において測定データを取得する。(言い換えれば測定部104は、ある部分のイメージフレームを取得する)。
S206のステップにおいて、カメラ部114は、カメラ部114の視野範囲(視界)126中の少なくとも光学符号化パターン112の一部を含む画像データを取得する(言い換えればカメラ部114は光学符号化パターン112の一部をデジタルスキャンするか、またはそのイメージフレームを取得する)。 すなわち、カメラ部114は、スライド106の透過部116に対向して配置さる光学符号化パターン112の一部に対応する画像データを取得する。好適な実施例において、S204とS206のステップは対象物ホルダーのそれぞれの位置で同時に行われる。 しかしながら、他の実施例がそうである必要はない。
S208のステップにおいて、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使って、S206のステップで取得した画像データを処理して、一つもしくは複数の取り込まれた光学マーカー124の値を決定する。 その光学マーカー124の数値は、以下に述べるやり方(例えば、S212のステップ)で、少なくとも一つの取り込まれた光学マーカー124をとり囲んでいるか、もしくは隣接している線分の交点位置を識別するのに使われる。 例えば、光学マーカー124が数字である場合、従来の光学文字認識(OCR)ソフトウェアを、取り込まれた光学マーカー124の値の測定に使っても良い。 光学マーカー124がバーコードの場合、従来のバーコード読み取りソフトウェアを、取り込まれた光学マーカー124の値の測定に使っても良い。 光学マーカー124がそれぞれ違った半径を持った円の場合、ソフトウェアモジュールを使用して、取り込まれた光学マーカー124の値を決定しても良い。
ステップS210において、システム100のプロセッサーは(例えば以下に述べる図9の演算装置906)、ソフトウェアモジュールを使って、S206のステップで得られた画像データを処理し、参照方向(例えばB125)に対する光学符号化パターン112の空間特性(すなわち向き)を表す値を決定する。 ある実施例においては、ソフトウェアモジュールを用いて、1つ、またはそれ以上の数の光学マーカー124の向きを決定し、それにより、光学符号化パターン112の向きを決定する。
例として、光学マーカー124がそれぞれ異なる半径を持つ円である場合に、ソフトウェアモジュールは少なくとも2つの取得された光学マーカー124の値を使って、光学符号化パターン112の向きを決定しても良い。 なぜなら、ある場合においては、円のような対称性を持つマーカーを複数個使用することにより、より正確に向きを決定することが出来るからである。 代表的な実施例において、ソフトウェアモジュールは2つの識別された円形光学マーカー124の中心で交差する一本、またはそれ以上の数の線分の向きに基づいて、上記決定を行ってもよい。
また、ある典型的な実施例においては、ステップS210において、ソフトウェアモジュールが使用され、一つ以上の数の光学マーカー124の向き、及び一つ以上の数の水平線分120と垂線122の両方またはいずれか一方の向きが決定され、それにより、参照方向に対する光学符号化パターン112の向きが決定される。 一つ以上の線分、例えば、線分120と122両方またはいずれか一方、一つ以上の光学マーカー124、及び、光学符号化パターン112について、向きを測定する手法は、対象物の向きの決定に適切に使われる技術のいずれを用いてもよい。
光学符号化パターンの、水平線分120と垂直線分122のそれぞれの交点位置の所定位置を表す座標の位置情報は、システム100のメモリ部(例えば、以下に述べる、図9の二次記憶装置910)に保存される。 位置情報は、キャリブレーション測定から導きだされても良く、もしくは、光学符号化パターン112に対する指定から推定されても良い。 ある代表的な実施例において、位置情報は、計測データ取得に先立って(例えば、S204のステップ)メモリ部に保存され、そして多重測定の間取得される測定データを対応付けるのに、使用される。
ステップS212で、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使い、カメラ部114の視野範囲126から取得した、光学符号化パターン112の一部の中心に対応する座標といったような空間的特徴を決定する。 一つの典型的な実施例に置いて、ソフトウェアモジュールは、(a)カメラ部114の視野範囲126の特定の中に観測される光学符号化パターン112の特定の交点、(b)観測された交点によって関連づけられた位置情報、(c)ステップS208で決定された光学マーカー124の値、及び(d)S210のステップで決定された光学符号化パターン112の向きのうちの少なくとも一つに基づいて、この測定をおこなう。
一例を挙げると、ある事例では、ある光学マーカー124に隣り合うか囲まれた一つの交点を識別して、上記識別された交点に対応する座標(交点の位置情報)を導くことにより、そして、ステップS210で取得された光学符号化パターン112の座標と向きに基づいて、既知の方法で線形補間を実行して、カメラ部114の視野範囲126で取得された光学符号化パターン112の一部分の中心に対応する座標を決定することにより、ステップS212を実行することができる。
ステップS214で、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使い、対象物ホルダー110の上面の座標系において、測定視野118の中心座標に対応する、カメラ部114の視野範囲126で取得された光学符号化パターン112の一部分の中心に関連付けられた座標の変換を行う。
ある座標系の座標を他のシステムに変換する一例として、図6Aは、光学符号化パターン112の座標系130における座標(20、ー20)を示し、そして図7Aは、オブジェクトホルダー110の上面の参照座標系140に変換された座標(20、20)を示す。 光学符号化パターン112の座標系130の座標と、オブジェクトホルダー110の上面の参照座標系140の間の対応は、事前に定義された二つのシステムの関係に基づく。 更にまた、カメラ部114の視野範囲126で取得された光学符号化パターン112の一部の中心と関連づけられた座標と、測定部104の測定分野118の中心の座標の間の対応は、カメラ部114に対しての測定部104の物理的な配置に左右され、そしてそれゆえステップS214は、その関係を考慮に入れてもよい。
ステップS216で、システム100のプロセッサは、以下に述べるような手法にて、ソフトウェアモジュールを使って、ステップS210の中で得られた情報や、そして、たとえばステップS204で取得された測定データのそれぞれを関連づけた座標のような、空間特性の変換を行う。 これらの座標は、例えば、ステップS204など、ステップ216に先立って決定されても良いし、もしくはS216の冒頭に測定されても良い。 これらの座標は測定部104の座標系での座標である。
ステップS216を参照すると、そのステップでは、ソフトウェアモジュールで、ステップS210で決定された光学符号化パターン112の座標系でにおける光学符号化パターン112の向きを、対応する対象物ホルダー110の上面の参照座標でにおける対象物ホルダー110の向きに変換する。 言い換えれば、二つの座標系の間の関係を定義する所定の数学アルゴリズムに基づいて、光学符号化パターン112の座標系の向きは、対象物ホルダー110の上面の参照座標系の中の対応する向きに、マッピングされる。 ソフトウェアモジュールは、数学的変換を使って、ステップS204の中で、測定部104の座標系から取得された測定データのそれぞれのデータと関連づけられた座標を、対象物ホルダー110の表面の参照座標系に変換する。この手法によって、測定データがとられる時、対象物ホルダー110が何処に位置しようと、獲得されたデータは参照方向に取り込まれる。
本解説によると、ステップS214とS216に行われる変換は、本記述に従って動作可能な適切な翻訳アルゴリズムのいずれを使用しても実行する事ができ、これは、当業者によって容易に理解されうる。
ステップS218において、更なる測定が遂行されるかどうかが決定される(例としてオブジェクト102の他の望ましい部位の取得が必要かどうか)。 もし、更に測定が行われるなら(ステップS218の“Yes”の場合)、ステップS202は繰り返され、対象物ホルダー110はスライド106のもう一つの選択位置まで移動する。そして、S204からS218までの工程が、この選択位置について繰り返される。 もし、これ以上の測定が必要でないなら(ステップS218の“No”の場合)、プロセスはS220で終了する。全てのフレームデータは参照座標系において関連付けられて変換された座標を有する。
その結果、座標のような上記取得された空間的な特性を用いる事で、測定データであるフレームの集合体を形成する事ができ、対象物102について、合成した測定データを得る。 そのため、ステップS220は、ステップS216で得られた変換された座標をもとにして、ステップS204で得られた測定データを結合する工程を含んでもよく、これにより、対象物102について、測定された部分の合成3次元像を得る。 この合成像の作成は任意の適切なフレーム対応付け技術、例えば反復最近傍探索((Iterative Closest Point,ICP)アルゴリズムによって遂行される。しかしながら、原理上は、カメラ部114からの情報は対象物102の測定部位の合成された3次元表示を作成するのに十分である場合、フレームの対応付けは必要ではない。
4.典型的な測定動作
第1例
図3A〜3Jは、本発明の典型的な実施例における、図1Aのシステム100が、対象物102のための取得データをどのように対応付けするかを示す第一例を示す(例えば、図2のステップS206からS216を参照)。 最初に、対象物102は、例えば、対象物ホルダ110に接着剤で固定される。 図3Aに例示的な目的で示すように、対象物102は、部分A〜Lとして認識される部分を有する。
典型的な対象物ホルダ110は、各辺が10センチメートル(cm)の正方形の断面積を有する。 図3Bに示すように、対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)は、この正方形の中心に対応する原点を有する。 この参照座標系(X,Y)の座標は、1cmの間隔である。 それで、図3Bに示すように、この参照座標系(X,Y)の各象限は、5cm×5cmの正方形であり、0cmから5cmの範囲を座標範囲としている。 図3Cは、対象物102の部分A〜Lの像と参照座標系(X,Y)に関連づけられた座標を示す。
第1例: 上部
図3Dに示すように、測定部104(図3Dに図示しない)が対象物102の上部を含む測定視野118において測定データを取得できるように(例えば、図2のステップS204参照)、対象物ホルダ110は位置づけられる。 図3Eは、測定部104(図3Eに図示せず)の座標系(X’,Y’)を示す。 測定部104の座標系(X’,Y’)の原点は、測定視野118Aの中心に対応する。 図3Fは、対象物102の対応部分A〜Iの測定データの像と測定部104の座標系(X’,Y’)上の座標を示す。
図3Gは、対象物ホルダ110が図3Dのように位置づけられた場合の、光学符号化パターン112の一部112Aとカメラ部114(図3Gには図示せず)の対応する視野領域126Aを示す。 図3Gに示すように、図3Dのように位置づけられた場合に、カメラ視野領域126Aは、光学符号化パターン112の座標系(X”,Y”)中、光学マーカー124の”83”と”98”の中心に位置する。 この関係は、図1A、1C、及び1Dを参照すると、より理解できる。 図1Cに示す光学符号化パターン112は、下向きに、カメラ部114と向かい合うように、対象物ホルダ110の下に位置づけられる。 1例において、光学符号化パターン112は、最も上の行(図1Cに示す光学マーカー124のうち、”1”〜”15”を含むもの)が支持材108から離れて位置し、さらに、最も下の行(図1Cに示す光学マーカー124のうち、”211”〜”225”を含むもの)が支持材108に最も近くなるように向きが調整される。
図3Gに示すように、カメラ部114(図示せず)は、視野126A中に、線分の6つの交点127と6つの光学マーカー124が視野に入る(例えば、図2のステップS206を参照)。 プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、少なくとも一つの光学マーカー124の少なくとも一つの値を決定する(例えば、図2のステップS208を参照)。 また、プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、少なくとも一つの光学マーカー124の向きを決定し、これは、光学符号化パターン112の向きを決定するのに使用される(例えば、図2のステップS210を参照)。
加えて、プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、メモリ部(例えば、後から記述する図9の第二メモリ910)から、少なくとも、線分の交点127の座標を取得し、これは、プロセッサにより、光学符号化パターン112の座標系(X”,Y”)において、視野126Aの中心に対応する光学符号化パターン112の部分112Aの位置座標を決定するのに使用される (例えば、図2のステップS212を参照)。
プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)において、ステップS210で決定された光学符号化パターン112の向きを、対象物ホルダ110の対応する向きに変換し、また、視野126A(ステップS212により決定)の中心座標を、対応する測定視野118Aの中心の座標に変換する (例えば、図2のステップS214を参照)。 加えて、プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、測定部104の座標系(X’,Y’)の測定データの座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)の対応する座標へ直すのに使用される変換を生成する(例えば、図2のステップS216を参照)。 図3Hは、対象物102の部分A〜Iに対応する測定データ像とその座標を示す。 これらは、対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)に直されたものである。
第1例: 下部
次に、図3Iに示すように、測定部104(図3Iには図示しない)が、対象物102の下部を含む測定視野118B内において、測定データを取得するように(例えば、図2のステップS204を参照)、対象物ホルダ110が位置づけられる。 図3Iに示すように、対象物ホルダ110は、図3Dに示す向きから90°だけ回転されたものである。 対象物102の部分DからLに対応する測定データの像と、座標系(X’,Y’)におけるその座標を図3Jに示す。
図3Kは、対象物ホルダ110が、図3Iのように位置した場合の光学符号化パターン112の部分112Bとカメラ部114(図3Kには図示しない)の対応する視野126Bを示す。 カメラ部114(図3Kには図示しない)は、視野126B中に、線分が交わる4つの交点127と5つの光学マーカー124を取得できる(例えば、図2のステップS206を参照)。 プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、少なくとも一つの光学マーカー124の少なくとも一つの値を決定する(例えば、図2のステップS208を参照)。 また、プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、少なくとも一つの光学マーカー124の向きを決定し(例えば、光学マーカー124の”113”)、これは、光学符号化パターン112の向きとして使用される(例えば、図2のステップS210を参照)。
加えて、プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、メモリ部(例えば、後から記述する図9の第二メモリ910)から、光学マーカー124の”113”の周辺の線分の少なくとも一つの交点127の座標を取得し、これは、プロセッサにより、光学符号化パターン112の座標系(X”,Y”)において、視野126Bの中心座標を決定するのに使用される (例えば、図2のステップS212を参照)。
プロセッサは、ステップS210において決定された光学符号化パターン112の向きとステップS212において決定された視野126Aの中心座標を使用して、対象物ホルダ110の向きと、対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)における対応する測定視野118Bの中心の座標を決定するソフトウェアモジュールを使用する(例えば、図2のステップS214を参照)。
プロセッサは、ステップS210において決定された光学符号化パターン112の向きとステップS214において決定された対象物ホルダ110の向きと測定視野118Bの中心の座標を使用して、測定部104により取得された測定データの各データの座標を、測定部のローカルな座標系(X’,Y’)から対応する対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)に直すために使用される変換を形成するソフトウェアモジュールを使用する(例えば、図2のステップS216を参照)。
図3Lは、対象物102の部分D〜Lに対応する測定データの像とその座標を示す。 これらは、測定部104の座標系(X’,Y’)から対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)に直されたものである。 図3Lに示すように、対象物102の部分DからLの座標は、図3Iに示す光学符号化パターン112の回転のために、直されたものである。
これにより、対象物102の上部と下部について、測定データが取得される。 プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、対象物102の上部と下部の測定データを結合し、対象物102の合成測定データを作成する。 図3Mは、対象物102の部分A〜Lに対応する合成測定データの像とその座標を示す。 これらの座標は、対象物ホルダ110の上面の参照座標系(X,Y)に直されたものである。
第2例
図4A〜8Eは、本発明の例示的な実施例における、図1Aのシステム100が、対象物102のための取得データをどのように対応付けするかを示す第2例を示す(例えば、図2のステップS206からS216を参照)。 最初に、対象物102は、例えば、対象物ホルダ110に接着剤で固定される。
典型的な対象物ホルダ110は、各辺が10センチメートルの正方形の断面積を有する。 参照座標系140は、この正方形の中心に対応する原点を有する。 この参照座標系の座標は、1ミリメーター(mm)の間隔である。 それで、図7A〜7Dに示すように、この参照座標系の各象限は、5cm×5cmの正方形であり、0cmから50mm(5cm)の範囲を座標範囲としている。
第2例: 右上部分A
図4Aに示すように、対象物ホルダ110は、対象物102の右上部分Aを含む視野118Aにおいて、測定部104が、測定データを取得できるように位置づけられる。 図5Aは、図4Aに示すように対象物ホルダ110を位置づけた場合の、光学符号化パターン112の部分112Aとカメラ部114の対応する視野126Aを示す。
ステップS208に関して上に述べたように、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、カメラ視野126A(図5A)に対応する、カメラ部114により取得された画像データを処理し、カメラ視野領域126A内の少なくとも一つの光学マーカー124の少なくとも一つの値を決定する。 プロセッサは、カメラ視野126A内の光学マーカ124の一つまたは複数の値を使用して、光学マーカー付近の交点を識別する。 ステップS212に関して上述したように、プロセッサは、この交点の座標と、位置(図6Aの参照番号132Aで示される)と取得された画像の視野126Aの中心に対応する座標を決定する。
加えて、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、
て、カメラ部114により取得された画像データを処理して、図5Aの矢印125で示す参照方向に対する、少なくとも一つの取得された光学マーカー124の向きを決定する(例えば、図2のステップS210を参照)。 例示的な例においては、光学マーカー124は矢印125に対して回転的なオフセットがないので、矢印125で示す参照方向に対する、図5Aに示す光学マーカー124の向きはゼロである。
図6Aに光学符号化パターン112の座標系130の像を示す。 この例において、図6Aの参照番号132Aに示される場所の座標は、カメラ視野領域126Aの中心を現しており、(20,−20)と決定される。 プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、参照番号132Aで示される場所の座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する場所に変換する。 これは、図7Aの参照番号128Aにより示される(例えば、ステップS214)。 図7Aに示すように、参照番号128Aに示される場所の座標は、(20,20)と決定される。
プロセッサは、図4Aの測定視野118Aにおいて取得された測定データ134A(図8A)の各データの座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140の対応する座標に直す(例えばステップS216)。 例えば、図8Aの参照番号129Aにより示される三次元データ134Aの中心の座標は、図7Aの参照番号128Aにより示される測定視野118Aの中心の場所の座標に対応するように変換される。
第2例: 右下部分B
次に、図4Bに示すように、対象物ホルダ110は、対象物102の右下部分Bを含む視野118Bにおいて、測定部104が、測定データを取得できるように位置づけられる。 図5Bは、図4Bに示すように対象物ホルダを位置づけた場合の、光学符号化パターン112の部分112Bとカメラ部114の対応する視野126Bを示す。
ステップS208に関して上に述べたように、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、カメラ視野126B(図5B)に対応する、カメラ部114により取得された画像データを処理し、カメラ視野領域126B内の少なくとも一つの光学マーカー124の少なくとも一つの値を決定する。 ステップS212に関して上述したように、プロセッサは、カメラ視野126B内の光学マーカ124の一つまたは複数の値を使用して、カメラ視野領域126Bの中心に対応する場所(図6Bの参照番号132Bで示す)とその座標を決定する。
加えて、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、
て、カメラ部114により取得された画像データを処理して、図5Bの矢印125で示す参照方向に対する、光学マーカー124の向きを決定する(例えば、図2のステップS210を参照)。 例示的な例においては、図5Bの光学マーカー124は矢印125で示す方向に対して向きが揃っているので、図5Bに示す光学マーカー124の向きは、矢印125で示す参照方向に対してゼロである。
図6Bに光学符号化パターン112の座標系130の像を示す。 この例において、カメラ視野領域126Bの中心は、図6Bの参照番号132Bで示されており、(20,20)と決定される座標を有する。 プロセッサは、カメラ視野領域126Bの中心の座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する場所に変換する。 図7Bに示すように、参照番号128Bで示される対応箇所は、(20,−20)と決定される座標を有する。
プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、図4Bの測定視野118Bにより取得した三次元データ134B(図8B)に対応した座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する座標に変換する(例えばステップS216)。 例えば、図8Bの参照番号129Aにより示される三次元データ134Bの中心の座標は、図7Bの参照番号128Bにより示される測定視野118Bの中心の場所の位置の座標に対応するように変換される。
第2例: 右下部分C
次に、図4Cに示すように、対象物ホルダ110は、対象物102の左下部分Cを含む視野118Cにおいて、測定部104が、測定データを取得できるように位置づけられる。 図5Cは、図4Cに示すように対象物ホルダを位置づけた場合の、光学符号化パターン112の部分112Cとカメラ部114の視野126Cを示す。
ステップS208に関して上に述べたように、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、カメラ視野126Cに対応する、カメラ部114により取得された画像データを処理し、カメラ視野領域126C内の少なくとも一つの光学マーカー124の少なくとも一つの値を決定する。 ステップS212に関して上述したように、プロセッサは、カメラ視野126C内の光学マーカ124の一つまたは複数の値を使用して、カメラ視野領域126Cの中心に対応する座標(図6Cの参照番号132Cで示す)を決定する。
加えて、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、
て、カメラ部114により取得された画像データを処理して、図5Cの矢印125で示す参照方向に対する、光学マーカー124の向きを決定する。 典型的な例においては、光学マーカー124は図5Cの矢印125で示す方向に対して向きが揃っているので、矢印125で示す方向に対する、図5Cに示す光学マーカー124の向きは、矢印125で示す参照方向に対してゼロである。
図6Cに光学符号化パターン112の座標系130の像を示す。 この例において、カメラ視野領域126Cの中心は、図6Cの参照番号132Cで示されており、(−20,20)と決定される座標を有する。 プロセッサは、カメラ視野領域126Cの中心の座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する場所に変換する。 図7Cに示すように、参照番号128Cで示される対応箇所は、(−20,−20)と決定される座標を有する。
プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、図4Cの測定視野118Cにより取得した三次元データ134C(図8C)に対応した座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する座標に変換する(例えばステップS216)。 例えば、図8Cの参照番号129Cにより示される三次元データ134Cの中心の座標は、図7Cの参照番号128Cにより示される測定視野118Cの中心の場所の位置の座標に対応するように変換される。
第2例: 左上部分D
次に、図4Dに示すように、対象物ホルダ110は、対象物102の左上部分Dを含む視野118Dにおいて、測定部104が、測定データを取得できるように位置づけられる。 この説明上、対象物ホルダ110は、図4Cの向きから、90°だけ回転している。 図5Dは、対象物ホルダが図4Dの位置にある場合の光学符号化パターン112の部分112Dとカメラ部114のカメラ視野領域126Dを示す。
ステップS208に関して上に述べたように、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、カメラ視野126Dに対応する、カメラ部114により取得された画像データを処理し、カメラ視野領域126D内の少なくとも一つの光学マーカー124の少なくとも一つの値を決定する。 ステップS212に関して上述したように、プロセッサは、カメラ視野126D内の光学マーカ124の一つまたは複数の値を使用して、カメラ視野領域126Dの中心に対応する座標(図6Dの参照番号132Dで示す)を決定する。
加えて、システム100のプロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用し、
て、カメラ部114により取得された画像データを処理して、図5Dの矢印125で示す参照方向に対する、光学マーカー124の向きを決定する。 この例においては、対象物ホルダ110を参照座標系140の参照方向に対して90°だけ時計回り方向に回転させたので、光学符号化パターン112の座標系130の参照方向に対する、図5Dに示す光学マーカー124の向きは、時計回り方向に、270°(反時計回りに90°)の方向である。
図6Dに光学符号化パターン112の座標系130の像を示す。 典型的な例において、カメラ視野領域126Dの中心は、図6Dの参照番号132Dで示されており、(−20,−20)と決定される座標を有する。 プロセッサは、ソフトウェアモジュールを使用して、カメラ視野領域126Dの中心の座標を、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する場所に変換する。 図7Dに示すように、参照番号128Dで示される対応箇所は、(−20,−20)と決定される座標を有する。
プロセッサは、図4Dの測定視野118Dにより取得した三次元データ134D(図8D)に対応した座標を、参照座標系140に変換する(例えばステップS216)。 例えば、図8Dに示すように、参照番号129Dで示す座標は、三次元データ134Dの中心に対応し、そして、これは、図7Dの参照番号128Dで示される座標の値に変換される。
さらに、光学符号化パターン112の座標系130における矢印125で示される参照方向に対する光学マーカー124の向きの値に基づいて、三次元データ134Dの座標は、90°の分だけ変換される。 すなわち、光学符号化パターン112の座標系130における参照方向に対して270°の光学マーカー124の方向は、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140の参照方向に対して、90°の方向に対応する。 対象物102の合成三次元像を形成するにあたって、マーカー124の向きに基づいて三次元データ134Dの座標変換を行うことにより、三次元データ134Dが、三次元データ134A、134B、及び134Cに対して適切に並べられることを確実に行う。
測定データ134A、134B、134C、及び134Dは、それぞれ、対象物102の部分A,B、C、及びDの三次元データを有する。 図8Eに示すように、測定データ134A、134B、134C、及び134Dの各データの元の座標は、対象物ホルダ110の上面の参照座標系140における対応する座標に変換された。 よって、図8Eに示す測定データ134A、134B、134C、及び134Dの座標は、この段階において、参照座標系140に対応づけられている。 測定データ134A、134B、134C、及び134Dの値と参照座標系140における対応する座標は、記憶媒体に記憶され、この時、記憶媒体は、対象物の対応づけられた、合成三次元データを含んでいる。
5.さらなる実施例
本発明の別の実施例を説明する。
図11は、本発明の例示的な実施例における光学符号化パターン1100を示す。 光学符号化パターン1100は、高さと横幅はそれぞれ90mmの正方形の形状をしているが、他の寸法を採用してもよい。 光学符号化パターン1100は、上述した光学符号化パターン112の代わりに、図1Aのシステムに設置することが可能である。 透明部116を介して、カメラ部114は、パターン1100の少なくとも一部を視認して、この部分を現す画像データを取得することができる。 以下に説明するが、このデータは、データ処理されて、光学符号化パターン1100の空間特性が決定される。 この特性は、上述したように使用されて、上で述べたのと同じような方法により、測定部104に対する対象物ホルダ110の対応する空間特性を決定する。
一つの実施例において、5〜10ミクロン(カメラのピクセルの1/20〜1/10であってよい)の正確さで、光学符号化パターン1100の一部の特定の場所に対応する座標のような空間特性を決定できる。 そして、参照方向に対する光学符号化パターン1100の部分の向きを、角度0.04°の正確さで決定できる。 もちろん、他の実施例において、上述のものに代えて、他の形状、寸法等を使用してもよい。
光学符号化パターンは、所定の特性(同一のまたは異なるサイズ、形状、色、半径、直径、空洞的な形状、密構造、光学的特徴部間の距離、または、その特徴により、光学的特徴部を識別できるようなその他の特性)を持つ光学的な特徴構造を有する。 この例示的な例においては、光学符号化パターン1100は、一例として、実質的に円形で、かつ、実質的に密構造である1296個の光学特徴部(または、光学マーカーともいう)1105を有する。 しかしながら、別の実施例においては、光学符号化パターン1100は、空洞構造、または、実質的に空洞な円型構造をしていてもよい。 空洞円形構造を採用した場合、空洞円構造の特徴値は、空洞円構造の内側部分の半径と空洞円構造の外側部分の半径とに基づいて空洞円構造の特徴値を決定することができる。 従って、円形空洞状の光学構造を使用する場合、対応する特徴量は、2つの半径値を使用して決定することが可能であり、これにより、一つの半径値を用いる方法と比較して、対応する値をより高い精度で決定することができる。 他の実施例においては、円構造に加えて、他のタイプの形状を使用してもよい。 図11に示す実施例においては、実質的に円形の光学的特徴構造を採用しているが、種々の所定の寸法の光学特徴構造1105を使用して光学符号化パターン1100上の特定の位置を一意的に特定することができるように、個々の円形光学構造1105の半径は、所定の数Y(例えば5)の不連続な値のうちのX個(例えば1個)を有してもよい。 また、上述の図1Cに示す実施例の変形例における光学符号化パターンは、例えば、円形の光学マーカー124を有し、その各々は、光学符号化パターン112の特定の位置を識別できるように使用できる独自の半径を有しても良い。 さらに、図11の例示的な例における光学符号化パターン100は、図1Cに示したような光学符号化パターン112のような、格子パターンを形成する水平線分120と垂直線分122を有していない。 しかしながら、他の実施例においては、光学符号化パターン1100において、そのような線分を採用してもよい。
本発明の他の実施例においては、少なくとも2つの光学構造間の距離(例えば、一つ以上の隣り合った一組の光学的な構造の距離(すなわち光学構造間距離))は、所定の数Y(例えば5)の値のうちのX個(例えば1個)を有しても良い。 この実施例において、光学構造間距離(特徴)は関連した特徴量を有しても良く、また、これを、光学構造間距離を対応する特徴値にマッピングする記憶テーブル内で対応づけてもよい。
本発明のさらに他の実施例においては、光学符号化パターンは、複数の光学特徴構造をその上に配置して備えられても良い。 個々の上記複数の光学構造は、所定の数Y(例えば5)のとびとびの色のうちのX個(例えば1個)を有しても良い。 例えば、この例において、色値は対応する特徴値を有することができ、また、これを、色値を対応する特徴値に対応付けする記憶テーブル内で対応づけてもよい。 本発明の他の実施例において、図11の光学特徴部1105はこのような色を有しても良い。
また、図11には、カメラ視野領域1110(すなわち、例えば、図1Aのカメラ部114のようなカメラ部の視野内の領域)も示している。 カメラ視野領域1110は、高さ及び幅が、各々、約15mmの正方形の形状をしているが、他の形状や寸法も採用してよい。 好ましくは、カメラ視野領域1110に対応する取得画像の各フレームが少なくとも完全なN×M(例えば、3×3アレイやその他のアレイ)の隣接する光学特徴構造1105のアレイを有するように、カメラ視野領域1110と光学特徴構造1105の寸法は予め選択される。 このような隣接する光学特徴構造1105のアレイを使用して、以下に説明するように、光学符号化パターン1100の空間特性を決定することができる。
光学符号化パターン1100の例を説明したが、このような光学符号化パターンの作成する方法を以下に説明する。 図12は、図11に示す光学符号化パターン1100を形成するプロセスの例を示す。 このプロセスは、工程S1200より始まる。 工程S1202において、基板が供給される。 基板は、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、または銅で形成されてよい。 もちろん、適用できる設計基準によっては、セラミックや紙などの他の材料で形成された基板を使用することもできる。
ステップS1204において、第一座標系において、基板上の複数の所定の場所に座標が指定される。 例えば、これは、90mm四方の正方形の形状を有する光学符号化パターンの基板の左下隅に、座標(0,0)が各辺が対応するように行う。 36×36の光学特徴構造のアレイを光学符号化パターン上に均一に分布した例において、光学特徴構造の中心部は、2.5mmの間隔になるように選ばれている。 よって、第一座標系において、基板の複数の所定位置の座標は、例えば、(1.25,1.25),(1.25,3.75),...(88.75,88.75)となる。 各座標組は、対応する光学特徴構造の中心に対応させる。 第一座標系において、基板の複数の所定位置の位置の座標は、メモリ部(例えば、図9の第二メモリ910)に保存される。
ステップS1206において、ステップS1204の複数の所定の位置(と座標組)と一つのカメラ視野領域(例えばカメラ視野領域1110)内で観察できる光学特徴構造に基づいて、特徴値のマスターアレイを生成する。 特徴値は、対応する所定の位置と、対応する位置に配置される光学特徴構造に関連づけられるものであり(後述する)、メモリ部に供給される。 例えば、特徴値が36×36のマスターアレイで生成された場合、この特徴値のマスターアレイは、1,296個の特徴値に対応し、各特徴値は、1,296個の座標位置の一つに関連づけられる。 また、一例では、カメラ部(例えば、図1Dに示すカメラ部114)により取得された画像データの各フレームが、少なくとも光学特徴構造を3×3のサブアレイで含んでいる場合、これらの特徴構造は、メモリ部に格納された情報に基づいて、プロセッサ906(図9)により、特徴値の3×3(すなわち、光学特徴構造に対応する数である)のサブアレイに対応することを知ることができる。 対応する特徴値は、3×3のサブアレイを形成する。 例えば、特徴値のマスターアレイは、最初に、3×3サブアレイ、例えば、[000;000;001]を最初のサブアレイとしてデータ投入する。 そして、3個の要素を持つ列を、最初のサブアレイと隣り合わせて、マスターアレイに加える。 この結果、追加の3×3サブアレイが形成され、それは、付け加えられた3個の要素を持つ列と、最初の3×3のサブアレイの第二、第三列を有している。 このプロセスは、マスターアレイが、特徴値で完全に埋め尽くされるまで繰り返される。 マスターアレイ中の各3×3サブアレイは、マスターアレイ中の他のサブアレイと同一のものはなく、また、回転的な対称性を持たないのが好ましい。
ステップS1208においては、複数の光学構造物が形成される。 各光学特徴構造は、それぞれ、ステップS1206で特徴値からなるマスターアレイを作成するのに使用した特徴量の一つに対応している。 例えば、図15Aは、5つの光学特徴構造と対応する特徴値を有するテーブル1500を示す。 しかしながら、もちろん、本発明は、このような特定の例に限定されるわけではない。 テーブル1500に示すような情報は、メモリ部に格納してもよい。 図で示す例よりわかるように、生成した光学特徴構造は円形である。 しかしながら、上述したように、代わりに他の形状を採用してもよい。
ステップS1210では、特徴値からなるマスターアレイの対応する個々の特徴値に基づいて、複数の光学特徴構造のそれぞれは基板上の複数の所定の場所のそれぞれに配される。 すなわち、ステップS1206で発生した特徴値からなるマスターアレイに含まれた特徴値に基づいて、各光学構造の中心部がステップS1204で決定された所定の対応する場所の座標に対応するように、光学特徴構造は基板上に配される。 例えば、図15Cは、図15Aに示される少なくとも数種の光学特徴構造を含む例示的な光学符号化パターンの一部分1510を示す。 上に述べたように、図15Aは、対応する特徴値に関連づけられた特徴構造を示したものである。 光学構造は、その対応する特徴値に従って配置され、それらは、図15Bで示される特徴値からなるマスターアレイの部分1505に含まれるものである(すなわち、各光学特徴構造の中心が対応する特徴値に関連づけられた座標位置に配置されるように)。 ステップS1212で、本プロセスは終了する。
ある技術の応用においては、この方法は有用に働いて、例えば、光学特徴構造の再現性が1〜2ミクロンで確保される。 少なくともいくつかの、そのような光学符号化パターンを作成するのに用いられる製造方法においては、作成された各光学符号化パターンを独立に較正する必要がない。 例えば、ステップS1210において、コンピューター数値制御(CNC)フライス加工を使用して、基板上に光学特徴構造を作成することが可能である。
別のやり方としては、精密打ち抜き、または、精密刻印プロセスが使用され、適切な材料(例えば、基板)を「打ち抜いて」、光学特徴構造を作成する。 基板には、板紙や平板が使用できる。 平板を使用した場合、鋼製の平板は、その熱膨張特性のために有用である。 一例では、厚さが約500ミクロンの平板を用いると、打ち抜きプロセスにおいて、安定性の良い平板となる。 精密打ち抜きは有用である。 なぜなら、それを使用した場合、しばしば較正する必要があるのは、精密打ち抜き工具や少数の処理板のみだからである。
場合によっては、打ち抜き深さに応じて、光学特徴構造の直径を大きくしてもよい。 即ち、平板の底面の位置における光学特徴構造の直径が、平板の上面における対応する光学特徴構造の直径よりも大きくしてもよい。 直径の変化が、画像認識プロセスの正確性に影響を与える可能性があると考えられる場合は、後の制作プロセスにおいて、穴を塞ぐことができる。 例えば、硬質の漆喰材料を充填材として使用し、穴を埋めてもよい。 次に、鋭いブレードのエッジを使って、表面を磨いて仕上げる。 適切な色の充填剤を選ぶことにより、画像コントラストを最適化することができる。 同様に、光学符号化パターンを対象物ホルダの下面に装着してもよい(例えば、図1に示す対象物ホルダ110)。 それで、平板は平板と打ち抜かれた穴(これは、光学特徴構造に対応する)の間で高いコントラストがでるように、対象物ホルダそれ自身と、かつ/または、平板は色づけしてもよい。
例示的な実施例における光学符号化パターンを作成する方法を説明したが、図1Aに示すようなシステムを使用して、光学符号化パターンの空間特性を決定する方法を説明する。 図13は、本発明の例示的な実施例に基づいた光学符号化パターンの一部に対応した空間特性を決定する例示的なプロセスを示す。 少なくとも光学符号化パターンの一部は、カメラ部の視野内に置かれる。 例えば、光学符号化パターン1100は、上述の図1Dで示したのと同じ方法(光学符号化パターン1100が光学符号化パターン112の代わりに使用されていることを覗いて同一である。)で、カメラ部114の視野内に対面する対象物ホルダ110の下面に設置される。
ステップS1300でプロセスは開始される。 ステップS1302において、図2のステップS206に関連して説明したのと同様な方法にて、カメラ部(例えば、カメラ部114)により光学符号化パターン(例えば1100)の一部に対応する画像データのフレームが取得される。 例えば、カメラ部114は、カメラ部114のカメラ視野領域1110(図11に示す)内の光学符号化パターン1100の少なくとも一部の画像データを取得する(即ち、カメラ部114は、光学符号化パターン1100の一部をデジタルスキャンするか、または、その画像フレームを取得する)。 即ち、カメラ部114は、スライド106の透明部分116に広がって面して配置される光学符号化パターン1100の一部に対応した画像データを取得する。
本例においては、画像データの取得したフレームは、取得した光学特徴構造1105の二次元サブアレイである。 例えば、画像データのフレームは、図15Eに示すカメラ視野領域1520内で取得された画像に対応していてもよい。 この例において、合計13個の光学特徴構造がカメラ視野領域1520内に取得されている様子が示されているが、図15Eを見て分かるように、そのうちの9個の特徴構造が3×3のサブアレイ、すなわち、中央の円とそれに近接する8個の特徴構造を形成する。 即ち、カメラ視野領域1520内で取得される光学特徴構造は、3個の光学構造のそれぞれが3行に並んだような9個の光学特徴構造を含んだ3×3のサブアレイであり、各行の対応する光学特徴構造は、3×3のサブアレイの各列を形成するものである。
ステップS1304において、特徴構造のそれぞれの特性に基づいて、カメラ視野領域1520内で取得されたサブアレイを形成する光学特徴構造のそれぞれの光学特徴構造に関して、特徴値を決定する。 この決定は、例えば、既存の(または将来、開発される)画像処理技術を使用して、そのような各光学特徴構造について、少なくとも一つの特性(例えば、サイズ、形状、色、半径、直径、等)を決定することにより行われる。 例えば、この特性が半径で有る場合、エッジ検出を使用する既存のまたは将来開発されるであろうデジタル画像処理技術を使用して、特徴構造の境界ピクセルを調査し、円をそれにフィッティングすることにより、半径を検出できる。 この場合、方程式の線形集合の解を採用して、円フィッティングを行う。 上述したように、こうして決定された各半径は、メモリ部に格納された情報に基づいて、特徴値に対応する。 例えば、メモリ部に格納されたテーブル(例えば図15A)をアクセスして、各光学特徴構造について決定した半径に対応した(または、特徴構造それ自身に直接対応した)特徴値を取得することができる。 図15Fは、特徴値から形成される3×3アレイ1535の例であり、これは、図15Eで示されるカメラ視野領域1520内で取得される光学特徴構造の3×3アレイに対応する。
ステップS1306では、第一座標系において、座標は、光学特徴構造のサブアレイに含まれる光学特徴構造の各中心部について決定される。 例えば、第一座標系は、図1Aに示すカメラ部114により使用される座標系である。 図17Aに、第一座標系1700の例を示す。 この第一座標系1700は、図15Dに示すカメラ視野領域1520に基づいて定義されたものである。 より具体的には、第一座標系1700は、図15Dで示されるカメラ視野領域1520の中心ピクセル1525の中心部分が座標(0,0)になるように定義される。 この例においては、ステップS1306で定義される座標は、この座標系内で決定される。
光学特徴構造のサブアレイに含まれる光学特徴構造の中心部の座標は、例えば、Zhou演算子を実装した画像処理ソフトウェアを使用して決定できる。 しかしながら、他の実施例においては他の手順を採用してもよい。 Zhou演算子については、刊行物(Zhou,G.,”Accurate determination of ellipse centers in digital imagery”, ASPRS Annual Convention, Vol.4,March 1986, pp256−264)で議論されており、これは、その内容全ては参照により本明細書に取り入れられる。 図17Bは、第一座標系1700において、例示的な座標を含んだテーブル1710を示す。 これは、図17Aの座標系1700において、ステップS1306で計算したものである。
ステップS1308において、特徴値からなるサブアレイは、ステップS1304で決定された特徴値とステップS1306で決定された座標に基づいて生成される。 図15Fは、特徴値の3×3のサブアレイ1535の例を示したものであり、これは、図15Eに示すカメラ視野領域1520内に含まれる少なくともいくつかの光学特徴構造に対応するものである。
ステップS1310において、ステップS1308で生成した特徴値からなるサブアレイは、特徴値からなる対応するマスターアレイの中に位置づけられる(すなわち、サブアレイは、マスターアレイ中の対応するサブアレイとマッチングされる)。 例えば、図16Aの概念図に示すように、特徴値からなる3×3のサブアレイ1535は、特徴値1600からなるマスターアレイ中に位置づけられる。
ステップS1312で、第二座標系において、ステップS1308で生成され、ステップS1310で位置づけられた特徴値のサブアレイに含まれる特徴値に対応した光学符号化パターン(ステップS1204参照)の所定の位置に関連づけられた座標は、メモリ部から引き出される(すなわち、ステップS1310でマッチした特徴値に対応した座標が引き出される)。 例えば、特徴値(ステップS1206参照)から形成されるマスターアレイに対応したデータ構造は、メモリ部(例えば第二メモリ910)に格納され、それは、それぞれの特徴値に関連付けられて、第二座標系における座標値を含むものである。 このメモリ部はアクセスされて、ステップS1308で発生した特徴値からなるサブアレイに含まれた特徴値のうちの一つ以上と関連づけられた座標が引き出される。 一例として、図16Bは、ステップS1312において、メモリ部から引き出された座標値を示すテーブル例1605を示す。
ステップS1314において、ステップS1306で決定された少なくとも一つ以上の座標(第一座標系におけるもの)とステップS1308で生成された特徴値からなるサブアレイに含まれる一つ以上の特徴値の1つ以上の座標(第二座標系)に基づいて、ステップS1302で取得された光学符号化パターンの一部の空間特性(第二座標系において)の少なくとも一つが決定される。 この空間特性は、例えば、図14に関連して、下のように決定する座標及び向きの少なくとも一つか、もしくは、光学符号化パターンの一つ以上の取得部分に関連づけられた他の種類の空間特性を含むことができる。
図14はステップ1314が実行される場合の方法のより詳細な一例を示す。 図14のプロセスはステップ1400から始まる。
ステップS1402において、ステップS1302において取得された画像からゆがみが取り除かれる。 例えば、画像のゆがみの値はステップS1302での画像データのフレームの取得に先立って決定される。 画像のゆがみの値は既知の較正対象物の画像の検査、較正対象物のある特徴構造から計算された位置の値、ある特徴構造の計算された位置の値と対応する既知の位置の値(高解像度測定システムを用いて決定された位置の値)との比較をすることにより、画像のゆがみの値、または逸脱した値(すなわち、既知の位置の値と計算された位置の値からの逸脱量)によって決定されてもよい。 もたらされた逸脱量はルックアップテーブルに記憶され、取得画像を訂正するのに使われてもよい。 画像の逸脱量は既存の(または今後開発される)画像のゆがみの除去技術によって、取得された画像からのゆがみを取り除くのに使われてもよい。 一例をあげれば、2002年の4月にJournal of Electronic Imagingの11巻2号の157ー176ページでAmidror,Iによって発表された“電子画像システムでの散在データ補間法:その調査(Scattered data interpolation methods for electronic imaging systems: a survey)”という論文において議論されたようなプロセスを用いて画像のゆがみは除去されてもよい。この論文は参照として、本案件の全体に完全に記載された物として取り入れられる。
ステップS1404において、ステップS1306で決定された、カメラ部の第一座標系の中の座標(Xc,Yc)を、例えば以下のような数式(E1)を使って、物理測定単位、例えばミクロン、に対応させてスケーリングされた座標(Xsc,Ysc)へと拡大(または縮小)するために、カメラ部を倍率Mで使う。 例えば、倍率MはステップS1302での画像データのフレーム取得に先立って、較正プロセスにおいて、既知の較正対象物を精査するか、もしくは他の適切な技術を使って、決定してもよい。 例えば、較正工程において、既知のパターンの画像を取得し、そして既知の較正プロセスを使って、既知のパターンの実際の大きさと比較してもよい。 上記のように、スケーリングされる座標(Xsc,Ysc)は次の式(E1)によって導き出してもよい。
ステップS1406において、角度αの値が計算される。 ここで、角度αは、光学符号化パターン1105の参照方向とカメラ部114の座標系の参照方向の間の角度のずれを現す。 一つの典型的な実施例において、ステップS1406は、以下のように実行できる。 光学特徴構造の3×3サブ配列の、光学特徴構造の中心位置は選択されて、長方形の格子パターンを形成している。(ステップS1204参照) これらの中心座標を定義する情報(例えば中心の座標)は、電子的に長方形の格子パターンをそれらの中心位置に適合させることに使われる。 カメラセンサーに対する格子パターンの角度はそのような適合のために適合パラメータとして得られる。 モジュロ90°算術演算子が取得された角度に適用され、角度αを決定される。 角度αのあいまいさは
特性値のマスター配列におけるルックアップテーブルを使用して取り除いても良い。 図15Eは矢印1515によって示される光学符号化パターンのリファレンスの方位と、矢印1530によって示されるカメラユニットの座標系のリファレンスの方位の間で形成される典型的な角度αを示す。 この例においては、角度αの値は45°と決定される。 その他の例においては、角度αはその他の値をとることも可能である。
ステップ1408において、ステップ1406で決定された角度αの値は、スケーリングされた座標(Xsc,Ysc)を回転させ、カメラ部の第一座標系の参照座標と一致させることに使われる。 カメラ部の第一座標系において、このように回転された座標(Xscr,Yscr)は、以下に示される例式(E2)によって決定してもよい。
ステップS1410において、カメラ部の第一座標系において、座標(xscr,yscr)は、オフセット値を使って、光学符号化パターンの第二座標系の中の座標(x,y)に変換される。オフセット値は、光学特徴構造の3×3サブ配列の中心と、カメラの視野範囲の原点から定義される、回転の中心軸の距離から計算されても良い(例として、図17に示された座標系1700の座標(0,0)。 これは、図15に説明されたカメラ視野範囲1520の中心画素1525と対応する)。
もし、光学符号化パターン製造過程での精度が低いために、光学符号化パターンの中の光学特性の位置が正常な位置からずれた場合、これらのずれは、補正表を使って補正されても良い。 そうする為に、光学符号化パターンは、使用前に、高分解能測定によって特徴を調べておいても良い。 パターンのずれの値は、全部のシステムの希望する解像度よりずっと小さい方が好ましい。 例えば、もし測定部が、対象物の表面データを数ミクロンの単位の大きさまでの分解能を有する場合、パターンのずれは、更に小さくすべきである。
ステップS1410の中において実行される、代表的な実施例の方法において、ステップ1302で取得された光学符号化パターンの一部の特定の位置に対応する、第二座標系の中の、座標(x,y)は、次の式(E3)を使ってステップS1410の中で決定される。 ここで、座標(xp,yp)は、例えば、ステップS1312の中で取得されても良い。
プロセスは、図13に示すステップ1316に対応する、ステップS1412で終わる。 ステップS1412において、角αと座標(x,y)のどちらか一方もしくは両方の値を表す情報は、例えば、記憶装置に格納されるか、もしくは図9のシステムからメッセージ送信してもよい。 図18は、図11に示した光学符号化パターン1100に基づいて定義された、典型的な第二座標系1800を示す。 図18は、ステップS1302で取得された、カメラの視野範囲1520の中心画素1525と対応する、標識1805を示す。 この例において、第二座標系において、座標(x,y)は、(68.75,28.75)と測定される。
図11で説明される光学符号化パターン1100は、図2で説明されたものと類似した方法で、測定データを相関させることに使用できる。そして、その情報は、以下に説明するように、対象物の三次元像を得る為に、図13の手法で得られた情報とともに使用してもよい。
図19に、本発明の様態に従った、典型的なプロセスを示す。上記プロセスは、対象物の三次元像を得る為に使われる、対象物(例えば、一つもしくはそれ以上の歯)の測定データと、そして対象物ホルダ(例えば、図1Aで示す対象物ホルダ110)と関連付けられた空間特性(例えば、空間座標と向き)を得るためのものである。 このプロセスは、例えば、図1Aと図9に示されたシステムのような、光学位置認識システムを使って実行可能である。また、図12、図13、図14で説明された、少なくともいくつかの手順を組み込んでもよい。 少なくともいくつかのそれらの手順を実行する為のソフトウェアは、図9の第二メモリのような、記憶装置に記憶することができる。また、図9のプロセッサ906のような、プロセッサによって実行することが可能である。
図19を、図1A、図1Dそして図11とあわせて参照すると、プロセスはステップS1900から始まる。 最初に、対象物102を対象物ホルダ110の上面に置くか固定する。 そして対象物ホルダ110の下面に、光学符号化パターン1100が、(図1Aと図1Dで説明された光学符号化パターン112の代わりに)、印刷されるか固定される。
ステップS1902において、対象物ホルダ110はスライド106の選択された位置に置かれる。ステップS1904において、測定部104は、対象物102の一部分が可視である測定範囲118の中から測定データを取得する(すなわち、測定部104は、その部分の画像フレームを取得する。)。
ステップS1906において、カメラ部114は、カメラ部114のカメラ視野範囲1110中の光学符号化パターン1100の少なくとも一部の画像データを取得し、そして光学符号化パターン1100の取得された一部と関連付けられた、少なくとも一つの空間特性を取得する手順を実行する。 本発明の典型的な一例として、ステップS1906は、上記説明された、図13のS1300からS1316までの実行可能なステップによって実行される。
ステップS1908において、システム100のプロセッサ(例えば、図9のプロセッサ906)は、ステップS1904で取得された測定データのそれぞれのデータに関連付けられた座標の変換を実行するために、ソフトウェアモジュールを使う。 これらの座標は測定部104の座標系における座標であり、そして、例えばステップS1904のように、ステップS1908に先立って測定されても良い。 ステップS1908の変換は、任意の適合する変換アルゴリズムを使って実行できる。例えば、本発明に置ける一つの典型的な実施例として、上記のように、ステップS216と類似した方法で実行されるかもしれない。
ステップS1910において、更なる測定が実行されるかどうかの決定がなされる(例えば、対象物102の他の適当な一部分を取得する為、更なる測定の実行が、必要とされているかどうか)。 もし、更なる測定が実行するべき場合(ステップS1910の“Yes”)、ステップS1902は、繰り返され、その為に対象物ホルダ110はスライド106上の別の選択された位置に移動される。 そしてステップS1904からS1908までが上記の位置で繰り返される。 もし、更なる測定が実行されない場合は(ステップS1910の“No”)、プロセスはS1912で終了する。この時点で、全ての測定データのフレームは、光学符号化パターン1100の参照座標系に対応する変換座標を有する。
したがって、座標等の取得された空間特性を使って、測定データのフレームの集合体が形成され、対象物102の合成測定データを得る。 そのようなものとして、たとえば対象物102の取得された部分の三次元合成画像を得るため、ステップS1912は、ステップS1906において決定された少なくとも一種類の空間特性に基づいてステップS1904で得られた測定データの結合を行う工程を含むことができる。 この合成画像表示の形成は、例としてIterative Closest Point(ICP)アルゴリズムのような、適当なフレーム対応付け技術によって行われてもよい。 しかしながら、カメラ部114からの情報が対象物102の取得された部分の合成3次元表示を作成するのに十分である場合、原理上、フレーム対応付け工程は必要とされない。
6. 典型的なシステム構造
本発明(例としてシステム100、または部品、またはそれに関する機能)はハードウェア、ソフトウェア、またはそれに関する組み合わせによって、また、一つ、またはそれ以上の数のコンピュータシステム、またはその他の処理システムによって実行されてもよい。 本発明の一部もしくは全ての作業を行うのに有用な装置として、汎用デジタルコンピューターまたは類似の装置が挙げられる。
実際、典型的な実施例において、ここに述べているような機能を実行するため、本発明では一つ、またはそれ以上の数のコンピュータシステムが使用された。 そのようなコンピュータシステム900の一例を図9で示す。
コンピュータシステム900は少なくとも一つのプロセッサ904を含む。 プロセッサ904は通信基盤906(例として通信バス、
クロスオーバーバー装置、またはネットワーク)に接続されている。 このコンピュータシステム900に関して、様々なソフトウェアの実施例が記述されているが、この本記載を参照すれば、本発明を他のコンピュータシステムとアーキテクチャーの両方またはいずれか一方を用いて実行する方法は容易に理解できるであろう。
コンピュータシステム900はディスプレイインターフェース(またはその他の出力インターフェース)902を含む。 上記インターフェースは、画像、テキスト、そして通信基盤906(あるいは、フレームバッファ(図示せず))からの他のデータをディスプレイ部(もしくは他の出力部)930上のディスプレイに送る。
コンピュータシステム900は、好ましくは、ランダムアクセスメモリ(RAM)である、主メモリ908をも含む。 さらに、第二メモリ910を含んでもよい。 第二メモリ910は、例えば、ハードディスクドライブ912とリムーバブル記憶装置ドライブ914(例えば、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、そして光ディスクドライブ等)の両方もしくはいずれか一つを含んでもよい。 リムーバル記憶装ドライブ914は、既知の手法で、リムーバル記憶媒体918に読み込み書き込みの両方もしくはいずれか一方ができる。 リムーバブル記憶部918は、例えば、リムーバル記憶装置914ドライブによって読み込み書き込みすることのできる、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク等であってよい。 リムーバル記憶媒体918は、コンピュータソフトウェアとデータの両方もしくはいずれか一方を記憶した、コンピュータが使用可能な記憶媒体を含むことが可能である。
コンピュータシステム900は、画像を取得し、プロセッサ904、主メモリ908、第二メモリ910の複数もしくはいずれか一つに供給される、画像データを生成する、カメラ部932(例えば、図1のカメラ部114)を含む。 その他に、コンピュータシステム900は、プロセッサ904、主メモリ908、第二メモリ910の複数もしくはいずれか一つに供給される測定データを取得する、測定部934(例えば、図1Aの測定部104)を含む。
他の実施例において、第二メモリ910は、コンピュータプログラムまたは他の命令を、コンピュータシステム900にロードすることを可能にするために、他の類似の装置を含んでもよい。 そういった装置は、リムーバブル記憶媒体922とインターフェース920(例えば、プログラムカートリッジと、ビデオゲームシステムに使われるものに類似したインターフェースカートリッジ);リムーバブルメモリチップ(例えば消去及びプログラム可能読取専用メモリ(“EPROM”)もしくはプログラム可能読取専用メモリ(“PROM”)とそれに関連したメモリーソケット;そして他のリムーバル記憶媒体922と、リムーバル記憶媒体922からコンピュータシステム900へのソフトウェアとデータの転送を可能にするインターフェース920、のどれかであってもよい。
コンピュータシステム900はまた、ソフトウェアとデータを、コンピュータシステム900と外部装置(図示せず)の間で転送可能にする、通信インターフェース924を含む。 通信インターフェース924の例として、モデム、ネットワークインターフェース(例えばイーサネットカード)、通信ポート(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートもしくはファイヤーワイヤー(登録商標)ポート)、PCメモリーカード国際協会(“PCMCIA”)インターフェース等が挙げられる。 通信インターフェース経由で転送されたソフトウェアとデータは、電気的、電磁気的、光学的、もしくはほかの種類の信号のいずれでもよく、通信インターフェース924によって送信と受信の両方もしくはいずれか一方が可能であるものである。 信号はコミュニケーションパス926(例えば、通信路)を介して、通信インターフェース924に供給される。通信バス926は、信号の伝達を行うものであり、配線、もしくはケーブル、光ファイバー、電話線、携帯電話リンク、無線(“RF”)リンクもしくは、そういったものであってよい。
本解説に使われた用語“コンピュータプログラム媒体”及び“コンピュータで利用可能な媒体”は、一般に、例えば、リムーバル記憶装置ドライブ914とともに使われるリムーバブル記憶媒体918、ハードディスクドライブ912に設置されたハードディスク、及び信号、を示す。 これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム900に、ソフトウェアを供給する。 一つもしくは複数のそのようなコンピュータプログラム製品として、本発明を、実施及び具現化されてもよい。
コンピュータプログラム(コンピュータコントロールロジックとして参照された)は主メモリ908と第二メモリ910の両方もしくはいずれか一方に記憶される。 コンピュータプログラムは、また、通信インターフェース924を経由して受信されてもよい。 そういったコンピュータプログラムは、実行時に、この中に説明され、コンピュータシステム900が、例えば図2、図12、図13、図14そして図19に示されるような、本発明の機能を実施する事ができるようにする。 個々の項目で、コンピュータプログラムは、その実行時に、プロセッサ904が本発明の機能を実施することを可能にする。 従って、そういったコンピュータプログラムは、コンピュータシステム900の制御装置に相当する。
ソフトウェアを使って本発明を実施する実施例において、リムーバル記憶ドライブ914、ハードドライブ912もしくは、通信インターフェース924を使って、ソフトウェアをコンピュータプログラム製品に保存し、かつ、コンピュータシステム900の中にロードしてもよい。 制御ロジック(ソフトウェア)は、プロセッサ904で実行される時、プロセッサ904に本文中に解説された本発明の機能を実施させる。
他の典型的な実施例においては、本発明は、主として、例えば特定用途向け集積回路(“ASICs”)となどのハードウェアコンポーネントといった、ハードウェアを使って実施される。 本記載を読めば、本文中に解説された機能の実行するための、ハードウェアアレンジメント等の実装方法は、当該関連技術の当業者には容易に理解できるであろう。
その上他の典型的な実施例に置いて、本発明は、ハードウェアとソフトウェアの両方の組み合わせを使って実施される。
本記載の関連技術の当業者には自明であるが、本発明は、本発明における上記の様々な機能を実行するために、一つのコンピュータ、または、それぞれが制御ロジックでプログラムされた複数のコンピュータを含むコンピュータシステムにより実施されてもよい。
上記の本発明の様々な実施例は一例として挙げられたものであり、それに制限されない。 本発明の意図や範囲から外れること無しに、様々な形状及び詳細の変更(例えば異なるハードウェア、通信プロトコル等)をおこなうことができることは、当該関連技術の当業者には明らかである。 それゆえ、本発明はいかなる上記の典型的な実施例に制限されず、下記の特許請求の範囲とその均等のみに定義される。 例として、その他の実施例は、光学撮像に加えて、超音波、またはその他の技術であってもよい。 また、列挙された工程とプロセスは、必ずしも提案した順序で実施される必要はないということも理解できるであろう。 一例として、工程が、ステップS208とS210で占められている場合、これらは、上記の逆の順序で実行されてもよい。
前述の解説は、カメラ部が対象物ホルダ下面の二次元画像データを取得し、空間特性がそのデータに基づいて決定される、典型的実施例について解説したものである。 しかしながら、本開示と発明は、上記機能のみに限定されない。 例えば、対象物ホルダと光学符号化パターンの両方もしくはいずれか一方の、一つかそれ以上のそれに関する側面といったような、他の部位からの取得画像に基づいて、適切な空間特性の決定を行うことも、本発明の範囲に含まれている。 当該技術の当業者であれば、本開示を考慮して、上記に解説された手法の多様なステップを調整し、取得された画像に基づいて光学特性を取得する方法が理解できるであろう。
加えて、本発明の機能性と利点を明らかにする付属の図表は、説明に役立つ実例として提出されるものと理解するべきである。 本発明の構造は、十分な柔軟性を有しており、かつ構成を変更可能であり、それゆえ、図示された以外の方法で使用(操作)してもよい。
更に、添付する要約の目的は、米国特許商標局及び公衆、特に、特許もしくは法律用語と専門用語の両方もしくはいずれか一方に詳しくない、科学者、エンジニア、関係技術の専門家が、ここに開示された主題技術の本質と特質を、簡単な調査で、素早く判断を行うことができるようにすることである。 要約は、全く、本発明の範囲を狭めることを意図するものではない。