JP2013178174A - 複数の格子を用いた三次元形状計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】全空間テーブル化手法を用いた三次元計測装置において、互いに方向の異なる格子パターンを用い、撮像装置により撮像される格子パターン像の位相の周期の違いを利用して、奥行き方向の計測範囲を拡張すると共に高精度な三次元形状の計測が可能な三次元形状計測装置を提供する。
【解決手段】計測対象物に互いに方向の異なる格子パターンを投影するプロジェクタ14と、計測対象物に投影された格子パターンを撮像するカメラ15と、前記撮像装置により撮像された格子パターン画像を元に該撮像装置の画素毎に位相値を求める解析装置16と、前記画素毎に対応する奥行きの広い計測範囲で参照する広範囲テーブルと、前記画素毎に対応する奥行きの狭い計測範囲で参照する狭範囲テーブルと、を備え、前記広範囲テーブルと前記狭範囲テーブルとを解析装置16により算出された画素毎の位相に基づいて参照し前記計測対象物の三次元形状を測定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、大型構造物や工業製品、シート状構造物、人体や動植物、自然の造形物等の三次元の表面形状を有する測定対象物の表面の三次元形状計測を非接触かつ高精度で行うことが可能な三次元形状計測装置に関する。
計測対象物に格子パターンを投影し、計測対象物に投影された格子パターンを撮像して得られた格子パターン像の画素毎の位相を求めることにより三次元形状計測を行う技術が公知である。
従来、高速な三次元形状計測と高精度な三次元形状計測を同時に達成する技術として、計測対象物に格子パターンを投影し計測対象物に投影された格子パターンを撮像装置により撮像する格子投影方法において、数値演算の負担を軽減するために全空間テーブルを用いる全空間テーブル化手法の技術が開発されている(特許文献1)。
特開2008−281491号公報
格子投影法は、物体に投影する格子の位相の変化により計測を行う。格子の位相は、0〜2π(ラジアン)の値を周期的に繰り返すので、それにより計測可能な奥行き方向の範囲が限定される。そこで複数の異なるピッチの格子パターンを投影して位相分布を求める位相接続の方法が用いられている。この方法は、格子画像が複数枚必要であり、計測装置が複雑になり、また、計測データの数値演算の負担が増大する問題があった。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、全空間テーブル化手法を用いた三次元計測装置において、互いに方向の異なる格子パターンを用いる少なくとも2つ以上の格子パターンを用い、撮像装置により撮像される格子パターン像の位相の周期の違いを利用して、奥行き方向の計測範囲を拡張すると共に高精度な三次元形状の計測が可能な三次元形状計測装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、計測対象物に互いに方向の異なる格子パターンあるいは互いにピッチの異なる格子を投影するプロジェクタと、前記計測対象物に投影された格子パターンを撮像する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された格子パターン画像を元に該撮像装置の画素毎に位相値を求める位相算出手段と、前記画素毎に対応する奥行きの広い計測範囲で参照する広範囲テーブルと、前記画素毎に対応する奥行きの狭い計測範囲で参照する狭範囲テーブルと、を備え、前記撮像装置と前記プロジェクタとは計測範囲が異なるように各格子パターンのピッチ方向にずれを持つように配置され、前記広範囲テーブルと前記狭範囲テーブルとを前記位相算出手段により算出された画素毎の位相に基づいて参照し前記対象物の三次元形状を測定する三次元形状計測装置である。
請求項2に係る発明は、前記広範囲テーブルの奥行きの広い計測範囲は、複数の前記狭範囲テーブルのそれぞれが有する奥行きの狭い計測範囲により形成されることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状計測装置である。
請求項3に係る発明は、前記奥行きの狭い計測範囲の端部が、隣の奥行きの狭い計測範囲の端部と重なった領域として形成されることを特徴とする請求項2に記載の三次元形状計測装置である。
請求項4に係る発明は、前記プロジェクタにより投影される互いに方向の異なる格子パターンは、2次元の格子パターンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の三次元形状計測装置である。
請求項5に係る発明は、前記奥行きの広い計測範囲と前記奥行きの狭い計測範囲は、前記撮像装置と前記プロジェクタの相対的な位置により設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の三次元形状計測装置である。
本発明により、全空間テーブル化手法を用いた三次元計測装置において、互いに方向の異なる格子パターン、撮像装置により撮像される格子パターン像の位相の周期の違いを利用して、奥行き方向の計測範囲を拡張すると共に高精度な三次元形状の計測が可能な三次元形状計測装置を提供できる。
位相シフト法の概略を説明する図である。 全空間テーブル化手法で用いる校正方法を説明する図である。 位相θとz座標の関係が1対1となることを説明する図である。 本発明の実施形態の光学系を説明する図である。 図4について、基準面の方向から撮像装置とプロジェクタを見た図である。 y方向の格子パターンを投影して計測範囲を決定することを説明する図である。 図6の投影の様子を側面から見た図である。 x方向の格子パターンを投影して計測範囲を決定することを説明する図である。 図8の投影の様子を側面から見た図である。 画素毎に奥行き方向の広い計測範囲のテーブルと奥行き方向の狭い計測範囲のテーブルを作成できることを説明する図である。 広範囲テーブルを説明するグラフである。 狭範囲テーブル1を説明するグラフである。 オーバーラップしない場合の狭範囲テーブル2を説明するグラフである。 オーバーラップしない場合の狭範囲テーブル3を説明するグラフである。 オーバーラップしない場合のテーブル参照番号のテーブルを説明するグラフである。 オーバーラップありの場合の狭範囲テーブル2を説明するグラフである。 オーバーラップありの場合の狭範囲テーブル3を説明するグラフである。 オーバーラップありの場合のテーブル参照番号のテーブルを説明するグラフである。 校正するために基準板を設置することを説明する図である。 作成したテーブルを説明する図である。 基準面のx方向のデータのグラフである。 図19で示した基準面の位置に計測対象物であるアンテナを設置した様子を説明する図である。 y方向の格子投影画像を説明する図である。 図23の位相分布を説明する図である。 図23の高さ分布を説明する図である。 x方向の格子投影画像を説明する図である。 図26の位相分布を説明する図である。 図26の高さ分布を説明する図である。 判定したテーブルの番号を説明する図である。 図29と図24の位相分布と複数のテーブルから計測した結果を説明する図である。 レーザー変位計を用いて図22のアンテナを計測している様子を説明する図である。 レーザー変位計の計測結果と図30の線Aのデータを比較した結果を説明するグラフである。 図30の線A上の各点でのそれぞれの計測結果の差を説明するグラフである。 図30の線B上の各点でのそれぞれの計測結果の差を説明するグラフである。 三次元計測対象物の一例である球体の平面写真である。 図35の球体に投影された2次元格子パターンを説明する図である。 図36で投影された2次元格子パターンのうちのy方向格子パターンの位相分布を説明する図である。 図36で投影された2次元格子パターンのうちのx方向格子パターンの位相分布を説明する図である。 図35の球体の高さ分布画像を説明する図である。 図39のラインA上の高さ分布を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
まず、本発明に用いる公知の位相シフト法と全空間テーブル化手法の概略を説明する。
<位相シフト法>
位相シフト法は格子の位相を1周期分だけ変化させながら複数の格子画像を撮影し、得られた複数の画像から位相分布を求める手法である。全ての画素において輝度は1周期分変化するため、その輝度変化から各点ごとに独立して、すなわち周囲の画素の輝度変化の情報を使わず位相値を求めることができる。このため、段差や不連続のある物体の形状計測に有効な手法である。ここでは、最も一般的な4つの輝度から位相を求める位相シフト法の原理を示す。位相シフト法を用いて格子画像を位相解析するには、まず格子を対象へ投影し、これをπ/2ずつ位相シフトさせカメラで撮影する。この時に任意の一点における輝度値の変化について模式図化したものを図1に示す。この時、各画像における輝度値I0,I1,I2,I3を数1式に代入し計算することで各画素における位相値を求めることができる。なお、(i,j)はカメラの撮像素子の画素の座標を表す。
<全空間テーブル化手法>
全空間テーブル化手法では投影された格子の位相と三次元座標との対応関係をカメラの画素ごとに求めてテーブル化しておく。このことにより、物体に投影された格子の位相が得られれば、従来手法のように変換式による複雑な計算をせずテーブルを参照するだけで高速に三次元座標を得ることができる。図2に全空間テーブル化手法で用いている校正方法を示す。
校正時にはz軸に垂直に設置された基準面をz軸方向に少しずつ平行移動させる。なお、前提条件としてカメラ(CCD camera)15とプロジェクタ(Projector)14は定位置に固定しているものとする。基準面(Reference planes)の各位置においてプロジェクタ14から格子(Projected grating)を基準面に投影し、この位相を位相シフト法によって算出する。直線Lはカメラ15の撮像素子の任意の1画素で撮影される位置を示している。任意の1画素は基準面R0,R1,R2,…RNのそれぞれの基準面上の点P0,P1,P2,…PNを撮影することとなる。これらの点における位相θ0,θ2,…,θ3と基準面の位置よりz座標と位相値との対応関係を画素ごとに求めておく。
こうして得られた投影格子の位相θは撮影された基準面上にのみ情報が存在し、基準面と基準面の間はz座標と位相θとの対応が得られていない。そこで基準面の間隔を小さく分割し基準面と基準面との間を線形補間によって補うことで基準面を撮影した全ての空間においてz座標と位相θの対応関係を求める。得られる位相と高さの関係は図3に示すように位相θとz座標の関係が1対1となる。
<本発明に用いられる光学系>
図4は本発明の実施形態の光学系を説明する図である。図5は図4について、基準面板の方向からプロジェクタとカメラとを見た図である。プロジェクタ14とカメラ15は支持枠体17に固定されている。支持枠体17は移動ステージ(Liner stage)18に載せられている。キャリブレーション時には、カメラ15とプロジェクタ14が固定された支持枠体17を、移動ステージ18上で基準面板(Flat plate)11に対して移動させる。解析装置16は全空間テーブルを作成し、該全空間テーブルと測定対象物に投影された格子パターンの撮像画像とに基づいて測定対象物の三次元形状の空間座標を求める演算を行う。
図5は図4に示される光学系を、図4の基準面板側から見た図である。図5に示されるように、プロジェクタ14とカメラ15の間のx方向の距離とy方向の距離は、例えば、x方向の距離が150mm、y方向の距離が540mmのように異なるように配置される。カメラ15とプロジェクタ14とは計測範囲が異なるようにx方向とy方向の各格子パターンのピッチ方向にずれを持つように配置され、プロジェクタ14とカメラ15の間の各軸方向の設置距離を調整することによって、x方向、y方向に投影される格子パターンを用いて、z方向、つまり奥行き方向の計測範囲を変更することができる。
<複数方向の格子によるテーブルの判定>
位相シフト法で位相と座標を対応付ける際、計測可能な範囲はカメラの視線とプロジェクタの格子投影面の交差点から基準面までの距離となる。図6は、y方向に格子パターンを投影して計測範囲を決定することを説明する図である。
カメラ15から基準面(Refelence plane)の一点までを結ぶ直線をLとし、プロジェクタ14から基準面まで同じ輝度値の光を投影する面をSとする。また輝度値が1周期分変化してS1と同じ輝度を投影する面をS0とする。LとS0が交わる点Cyから基準面までの距離が計測範囲Ryとなる。この交点Cyはy方向のカメラ15とプロジェクタ14の間隔Dyにより変化する。
図7は、図6の投影の様子を側面から見た図である。矢印20は格子1ピッチを表している。図6で説明したように、カメラ15と基準面の一点を結ぶ直線と、投影する格子パターンの面の交点Cyから、基準面までの距離が計測範囲Ryとなる。この計測範囲は、奥行きの浅い三次元形状の計測対象物を計測する時に使用できる。
図8に示すように、x方向の格子を投影した場合も同様に計測可能な範囲が定まる。図6と同様に、カメラ15から基準面の一点までを結ぶ直線をL、プロジェクタ14から基準面まで投影する面をS1、輝度値が1周期分変化した面をS0とする。直線Lと面S0が交わる点Cxから、基準面までの距離が計測範囲Rxとなる。この直線Lと面S0の交点Cxは、カメラ15とプロジェクタ14のx方向の距離Dxにより変化するため、計測範囲も変化する。
図9は、図8の投影の様子を側面から見た図である。図8を用いて説明したように、カメラ15と基準面の一点を直線Lと、投影する格子パターンの面の交点Cxから、基準面までの距離が計測範囲Rxとなる。この計測範囲は、奥行きの深い三次元形状の計測対象物を計測する時に使用できる。
位相と座標を対応付ける場合、位相の精度が同じであれば計測可能な範囲が狭い方が座標は精度よく求まる。計測可能範囲の差を利用すると、画素ごとに図10に示すように計測範囲の狭い複数のテーブル(狭範囲テーブル)と計測範囲の広いテーブル(広範囲テーブル)が作成できる。図10において、「Wide range Table」が広範囲テーブルに対応し、「Table1」,「Table2」,「Table3」が狭範囲テーブルに対応する。
y方向の格子で算出した位相がθSであるとき、z座標はzS1,zS2,zS3のいずれかであるが1つに決まらない。しかし、x方向の格子で算出した位相がθW1であれば、z座標はテーブル1の範囲に存在することがわかりzS1と決まる。x方向の格子で算出した位相がθW2であればテーブル2の範囲に存在することがわかりzS2と決まる。x方向の格子で算出した位相がθW3での場合も同様にzS3と決まる。
このように広いテーブル(広範囲テーブル)の計測範囲内であれば、大まかな座標から何番目のテーブルの範囲であるかを求め、そのテーブル座標を利用して計測範囲の狭いテーブル(狭範囲テーブル)で座標を求めることができる。これにより計測精度はy方向の格子での計測精度から下げずにx方向の格子での計測可能な範囲まで計測範囲が広がる。
ここで、図10を補足して説明する。
位相からZ座標を求めるには、狭範囲テーブルのみを参照してもどの狭範囲テーブルを使用してよいのか判断しにくい。そのため、狭範囲テーブルと広範囲テーブルとを組み合わせて参照することで、どの狭範囲テーブルを使用するかを決めることができる。図11は図10の広範囲テーブルを説明するグラフである。図12は図10の狭範囲テーブル1を説明するグラフである。図13は図10のオーバーラップしない場合の狭範囲テーブル2を説明するグラフである。図14は図10のオーバーラップしない場合の狭範囲テーブル3を説明するグラフである。図15は図11を基に狭範囲テーブル1,2,3がオーバーラップしない場合のテーブル参照番号のテーブルを説明するグラフである。
以下に、広範囲テーブルを参照してどの狭範囲テーブルを使用するかを決める手順を説明する。
上述した全空間テーブル化手法を用いて作成した狭範囲テーブルにそれぞれ番号を付与する。ここでは、テーブル1、テーブル2、テーブル3とする。
上述した全空間テーブル化手法を用いて作成した広範囲テーブルから算出した座標値(「Zw」とする)を、番号を付けた狭範囲テーブル1〜3の座標値とを比較する。この時、テーブル1〜3には条件が付与されており、各条件は表1に表されるようになっている。
この時、広範囲テーブルの座標値Zwが、狭範囲テーブルの各最大値(Z1、Z2、Z3)以下となるテーブルが座標値を特定するテーブルとして使用される。
ところで、図15において、広範囲計測の際の位相によっては、わずかな位相のズレによって狭範囲テーブル1が選択されたり、あるいは、狭範囲テーブル2が選択されてしまい、計測対象物の正確な三次元形状の計測を行えない場合がある。そこで、図17,図18に示されるように、2手記以降の狭範囲テーブルを作成する時に、狭範テーブル間にオーバーラップ(重複)部分である一部の領域を持つようにし、前述の問題が発生することを回避することができる。図16はオーバーラップありの場合の狭範囲テーブル2を説明するグラフである。図17はオーバーラップありの場合の狭範囲テーブル3を説明するグラフである。また、図18は、図10を基に作成したオーバーラップありの場合のテーブル参照番号のテーブルを説明するグラフである。
<光学系とキャリブレーション>
図4,図5を用いて説明した光学系を用いて行うキャリブレーションについて説明する。カメラ15の画素数は1600×1200画素である。撮影された画像を間引き、400×300画素を解析する。格子投影法におけるキャリブレーションは通常、基準面を移動させるが、この装置では基準面を大きく移動させることが困難であるので、カメラ15とプロジェクタ14を固定し、移動ステージ18に載せて移動させる。図19に図4の光学系を実現するために、実際に基準面を配置した様子を示す。
キャリブレーションの方法は、プロジェクタ14から10画素ピッチのy方向の格子を投影する。投影した格子を10回位相シフトする。格子画像から位相を算出する。その後移動ステージ1mmを前進させる。格子の投影からステージの前進までを451回繰り返す。x方向の格子の場合も手順は同様で、プロジェクタからの投影格子は12画素ピッチ、位相シフト回数は12回とした。これを移動ステージが10mm前進する毎に行う。最初の1回目はステージを前進させる前に撮影して位相を求めるので、450mmの範囲を基準面の位相を求めた。
次に、従来公知の技術である全空間テーブル化手法を用いてテーブル化を行う。この時の線形補間数は2000とした。作成したテーブルを図20に示す。図20においてz=250[mm]から斜め下に延びる線は広範囲テーブル(Wide range Table)表し、Table1〜Table7は狭範囲テーブルに対応する。
<基準面を用いた精度確認>
精度の確認のため基準面を計測した。キャリブレーションを行った後移動ステージを原点に復帰させる。図20から計測可能な範囲が360mmまでということがわかる。移動ステージ18を原点から50〜350mmの位置へ50mmずつ移動さて各位置で基準面を計測した。そのときの基準面の計測結果を表2に、横1ラインのデータを抜き出したものを図21に示した。
表2の結果についてみると、ステージ位置(z座標)が大きくなるにつれ絶対誤差が小さくなっている。これは、位相シフトを行う時、投影する格子の振幅が大きいほど精度よく位相が求まるためである。
<レーザー変位計との比較>
計測サンプルとしてパラボラのアンテナ21の1モジュールを計測した。図19で基準面のあった位置にアンテナ21を設置した様子を図22に示す。y方向の格子投影画像を図23に、位相分布を図24に計測結果を図25に示す。図25では計測範囲を超えた部分が判定できないため0〜85mmの位置を繰り返している。一方、x方向の格子投影画像を図26に、位相分布を図27に計測結果を図28に示す。図28ではアンテナ21が計測範囲を超えておらず0〜350mmの位置として計測されている。図28の座標の分布と複数のテーブルからどの画素が何段階目のテーブルを用いるかを判定した。判定したテーブルの番号を図29に示した。図29と図24の位相分布と複数のテーブルから計測した結果を図30に示した。
図31はレーザー変位計でアンテナ21を計測している様子である。このレーザーは近赤外光を用いて計測しているので、カメラ15で撮影するとレーザーの照射されている位置がわかる。レーザーの照射されている位置がわかれば、本発明の方法により計測した結果とレーザー変位計の結果を同じ位置で比較することができる。
図31でレーザーの当たっていた点から画像に水平に引いた線を線A(LINE A)とする。また垂直に引いた線を線B(LINE B)とする。レーザー変位計の計測結果と図30の線Aのデータを比較した結果を図32に示した。図32より提案手法で計測したデータは、レーザー変位計のデータとほぼ一致していることがわかる。各点でのそれぞれの計測結果の差を求め図33に示した。誤差の平均は0.12mm誤差の最大は0.45mmとなった。各点での図30の線Bのデータを抜き出した結果を図34に示した。図34と図29より参照するテーブルの変わる周辺の画素についても高さの分布が連続的に変化しているので、正しくテーブルを判定できることがわかる。
以上、本発明の全空間テーブル化手法に基づく広範囲テーブルおよび狭範囲テーブルを用いた三次元形状計測装置を説明した。これまでは、図6および図8に示されるように、特定方向の格子パターンを三次元計測対象物に投影する実施形態を説明した。これに替えて、二次元格子パターンを三次元計測対象物に投影し、各方向毎(例えば、x方向,y方向)の三次元計測対象物の表面の位相分布を、サンプリングモアレ法を用いて同時に解析することで、1枚の画像からリアルタイムに奥行きの広い広範囲でかつ高分解能な三次元形状計測装置を実現できる。サンプリングモアレ法は、1枚の格子画像から位相シフトされたモアレ画像を生成して、その位相を解析することによって、計測対象物の変位や歪みを求める手法である。この手法を適用したサンプリングモアレカメラを用いて、三次元計測対象物に投影された二次元格子パターンを撮像し、該カメラ内で位相分布画像を解析することで三次元計測対象物の形状が求められる。サンプリングモアレカメラは、画像を撮影するだけでなく、撮影した二次元格子画像をサンプリングモアレ法を適用してカメラ内のFPGAで位相解析を行い、リアルタイムに二次元の位相分布画像(モアレの位相分布画像)を出力することができるカメラである。
上述した2次元格子パターンを三次元計測対象物の一例である球体に投影し、三次元計測対象物に投影された二次元格子パターンを撮像し、該カメラ内で位相分布画像を解析することで三次元計測対象物の形状を計測した例を説明する。
図35は三次元計測対象物の一例である発泡スチロールでできた球体の平面写真である。2次元格子パターンを投影するプロジェクタから球体に2次元格子パターンを投影する。図36は図35の球体に投影された2次元格子パターンを説明する図である。そして、上述したように、x方向とy方向の格子パターンの位相分布を求める。図37は図36で投影された2次元格子パターンのうちのy方向格子パターンの位相分布を説明する図である。また、図38は図36で投影された2次元格子パターンのうちのx方向格子パターンの位相分布を説明する図である。求められた位相分布から、広範囲テーブルと狭範囲テーブルを用いて、図35の球体の三次元形状データを得ることができる。図39は得られた三次元形状データを基に作成された、図35の球体の高さ分布画像を説明する図である。また、図40は、図39のラインA上の高さ分布を説明する図である。
11 基準面板

14 プロジェクタ
15 カメラ
16 解析装置
17 支持枠体
18 移動ステージ

20 矢印
21 アンテナ

Claims (5)

  1. 計測対象物に互いに方向の異なる格子パターンを投影するプロジェクタと、
    前記計測対象物に投影された格子パターンを撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された格子パターン画像を元に該撮像装置の画素毎に位相値を求める位相算出手段と、
    前記画素毎に対応する奥行きの広い計測範囲で参照する広範囲テーブルと、
    前記画素毎に対応する奥行きの狭い計測範囲で参照する狭範囲テーブルと、を備え、
    前記撮像装置と前記プロジェクタとは計測範囲が異なるように各格子パターンのピッチ方向にずれを持つように配置され、
    前記広範囲テーブルと前記狭範囲テーブルとを前記位相算出手段により算出された画素毎の位相に基づいて参照し前記対象物の三次元形状を測定する三次元形状計測装置。
  2. 前記広範囲テーブルの奥行きの広い計測範囲は、複数の前記狭範囲テーブルのそれぞれが有する奥行きの狭い計測範囲により形成されることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状計測装置。
  3. 前記奥行きの狭い計測範囲の端部が、隣の奥行きの狭い計測範囲の端部と重なった領域として形成されることを特徴とする請求項2に記載の三次元形状計測装置。
  4. 前記プロジェクタにより投影される互いに方向の異なる格子パターンは、2次元の格子パターンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の三次元形状計測装置。
  5. 前記奥行きの広い計測範囲と前記奥行きの狭い計測範囲は、前記撮像装置と前記プロジェクタの相対的な位置により設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の三次元形状計測装置。
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