JP2011112352A - 温湿度調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】システム全体を大型化せずに、大流量の空気を良好に温湿度調整できる温湿度調整装置を提供する。
【解決手段】第1の供給管10から供給される調整対象気体の温度および湿度の調節を行い、第1の導入管18を介して調整後の気体を対象空間Ccへ導入する温湿度調整ユニット2と、第2の供給管12から供給される調整対象気体の除湿を行い、第2の導入管18を介して除湿後の気体を第1の導入管10または温湿度調整ユニット2に導入する除湿ユニット3と、第2の導入管18を開閉または流量を調整可能な制御弁20とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象空間内の気体の温度および湿度を精密に調整する温湿度調整装置に関する。
従来より、工業用、商業用、あるいは実験室用として、所定温度で低湿度に調整された空気を供給する空調装置が実用化されている。特に、医薬品製造装置内の局所空調として供給される空気、あるいは、セラミック製品原材料や印刷用カーボンブラック原材料等の保管庫に供給される空気には、より低湿度(例えば、露点−10℃)であることが要求されている。
ここで、低湿度の空気を供給する空調システムの従来例として、特許文献1記載の空調システム300が挙げられる(図16参照)。この空調システム300は、外気と環気とを混合して取り入れて空気を冷却する空気調和システムにおいて、外気をデシカント型空調ユニットにより除湿して空調機本体に供給するとともに、デシカント型空調ユニットの再生器の加熱に、前記空調機本体からの回収した熱媒体により高温にした熱を用いたシステムである。
特開2002−303433号公報
上述したような従来の技術においては、デシカント除湿ユニットで除湿された空気を空調機本体で温度調整して空調空間に導入するようにしている。
しかし、温調されていない室温程度の空気をデシカント除湿ユニットに導入するとデシカント除湿ユニットの出口部における気体温度が吸着剤の吸着熱と再生熱によって80℃程度の高温に上昇してしまい、この高温の空気を温調するためには非常に大型の空調機が必要となってしまうという課題がある。
一方で、除湿ユニットを複数設けて段階的に除湿すれば、除湿ユニットの出口部における気体が高温になってしまうという上記のような課題は解決できるかもしれないが、除湿ユニットを複数設けることとなって、この場合もシステム全体が大型化してしまうという課題がある。
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、システム全体を大型化せずに、大流量の空気を良好に温湿度調整できる温湿度調整装置を提供することにある。
本発明にかかる温湿度調整装置によれば、対象空間内の温湿度を調整する温湿度調整装置において、調整対象の気体が流通する第1の供給管が接続され、第1の供給管から供給される気体の温度および湿度の調節を行い、対象空間内に連通する第1の導入管を介して調整後の気体を対象空間へ導入する温湿度調整ユニットと、調整対象の気体が流通する第2の供給管が接続され、第2の供給管から供給される気体の除湿を行い、第2の導入管を介して除湿後の気体を前記第1の導入管または前記温湿度調整ユニットに導入する除湿ユニットと、第2の導入管を開閉または流量を調整可能な制御弁とを具備することを特徴としている。
この構成を採用することによって、温湿度調整ユニットへは、除湿ユニットとで除湿された高温の空気を、第1の供給管からの空気とミキシングして供給することができるので、温湿度調整ユニットへ供給する際の空気の温度をある程度下げることができ、システム全体の大型化を防止することができる。
また、起動時には制御弁を閉じて温湿度調整ユニットのみを通過して温湿度調整された空気を対象空間に導入させ、対象空間に導入された空気温度が所定の温度に達した場合には制御弁を開き、除湿ユニットで除湿された空気を第1の導入管内または前記温湿度調整ユニットに導入させるように制御する制御部を具備することを特徴としてもよい。
この構成によれば、除湿ユニットと温湿度調整ユニットとを接続して、起動時には温湿度調整ユニットのみを動作させて気体温度をある程度下げ、その後除湿ユニットを動作させて除湿を行うようにするので、除湿ユニットにおける気体の高温化による悪影響を防止できる。
本発明によれば、除湿ユニットにおける気体の高温防止を、システム全体を大型化せずに実現できる。
本発明の実施形態に係る温湿度調整装置の例を示す概略図である。 温湿度調整ユニットの構成を示す概略図である。 温湿度調整装置の制御部を説明するブロック図である。 温湿度調整ユニットの他の実施形態を示す概略図である。 温湿度調整ユニットの他の実施形態を示す概略図である。 図5の温湿度調整ユニットにおける加熱器、冷却器および二流体ノズルの配置を説明する説明図である。 温湿度調整ユニットの他の実施形態を示す概略図である。 デシカント除湿ユニットの実施形態を示す概略図である。 図8のデシカント除湿ユニットにおける除湿ロータ周辺の構造を説明する概略図である。 温湿度調整方法を説明する説明図である。 図1の温湿度調整装置の他の実施形態を示す説明図である。 図1の温湿度調整装置の他の実施形態を示す説明図である。 図1の温湿度調整装置の他の実施形態を示す説明図である。 比較例の構成を示す概略図である。 実施例の構成を示す概略図である。 従来の温湿度調整装置を示す概略図である。
(全体構成)
本発明の第1の実施形態に係る温湿度調整装置1の概略図を図1に示す。温湿度調整装置1は、低湿度に湿度調整され、且つ所定温度に温度調整された気体を得るための温湿度調整装置である。
図1のように、温湿度調整装置1は、温湿度調整ユニット2およびデシカント除湿ユニット3が設けられており、温湿度の調整対象空間であるクリーンルームC内の気体を循環させて温湿度調整をしている。
なお、本実施形態では、クリーンルームC内にさらに局所的なクリーンコーナーCcが存在しており、温湿度調整装置1は、このクリーンコーナーCc内の気体の温湿度調整を行うものである。また、この気体としては通常の空気である。
クリーンコーナーCcから空気を排気する流路が2本存在する。2本のうち一方は、第1の供給管10としてクリーンコーナーCcと温湿度調整ユニット2とを連通しており、温湿度調整ユニット2へクリーンコーナーCc内の空気を供給する。第1の供給管10の中途部には、制御弁11が設けられており、第1の供給管10を開閉可能としている。
クリーンコーナーCcから空気を排気する流路の他方は、第2の供給管12として、上記の第1の供給管10とは別個にクリーンコーナーCcとデシカント除湿ユニット3とを連通しており、デシカント除湿ユニット3へクリーンコーナーCc内の空気を供給する。
デシカント除湿ユニット3において除湿された空気は、第2の導入管14を通って第1の供給管10に導入される。第2の導入管14は、デシカント除湿ユニット3と第1の供給管10とを連通している流路であり、中途部に制御弁20が設けられている。制御弁20は第2の導入管14を開閉することができる。
第2の導入管14の、第1の供給管10への接続位置は、第1の供給管10の制御弁11よりも上流側(クリーンコーナーCc側)の位置である。
デシカント除湿ユニット3によって除湿された空気は、第2の導入管14を通って第1の供給管10に導入され、未だ温湿度調整されていない空気と混合される。
第1の供給管10で、除湿された空気と混合された未温湿度調整空気は、温湿度調整ユニット2へ供給される。
温湿度調整ユニット2へ供給された空気は温度調整および湿度調整され、第1の導入管18を通ってクリーンコーナーCcに戻される。第1の導入管18は、温湿度調整ユニット2とクリーンコーナーCcとを連通して設けられている流路である。
このように、本実施形態の温湿度調整装置1は、クリーンコーナーCc内の空気を循環して用いている。
(制御系)
クリーンコーナーCc内には、クリーンコーナーCc内の空気の温度を検出する温度センサ25と、クリーンコーナーCc内の空気の湿度を検出する湿度センサ26とが設けられている。
温度センサ25で検出された温度データおよび湿度センサ26で検出された湿度データは、制御部30に入力される。
制御部30は、温度センサ25からの温度データおよび湿度センサ26からの湿度データに基づいて、制御弁20の開閉の制御および温湿度調整ユニット2の制御を実行する。
また、制御部30は、制御弁11の開閉の制御も実行するが、制御弁11の開閉はクリーンコーナーCcの温度や湿度とは無関係に制御を行う。
本実施形態では、温湿度調整装置1の起動時には、デシカント除湿ユニット3でのクリーンコーナーCc内の空気の除湿を行わず、まず温湿度調整ユニット2のみでクリーンコーナーCc内の空気の温度と湿度を調整する。
すなわち、制御部30は、起動前においては制御弁11および制御弁20の双方を閉としておき、クリーンコーナーCc内の空気が循環してしまわないようにしている。そして、起動時には制御部30は、温湿度調整ユニット2をオンにするとともに、制御弁11を開くように制御信号を出力する。このため、クリーンコーナーCc内の空気は、第1の供給管10を通って温湿度調整ユニット2に供給される。
温湿度調整ユニット2では、第1の供給管10から供給された空気に温度調整および湿度調整を施し、第1の導入管18へ温度調整および湿度調整された空気を吐出する。吐出された空気は、クリーンコーナーCc内に導入される。ここで説明している実施例では、クリーンコーナーCc内の温度を、予め設定した所定温度(5℃)に下げるように制御している。
制御部30は、温度センサ25で検出した温度が予め設定した所定温度に到達したと判断した場合には、制御弁20を開ける。
すると、クリーンコーナーCc内の空気は、第2の供給管12にも供給されて第2の供給管12を通ってデシカント除湿ユニット3に供給される。
デシカント除湿ユニット3では、クリーンコーナーCcから供給された空気を除湿剤によって除湿し、除湿後の空気を第1の供給管10へ導入させる。
第1の供給管10においては、クリーンコーナーCcから排気されてきた空気と、デシカント除湿ユニット3で除湿された空気とが混合される。混合された空気は、温湿度調整ユニット2へ供給され、温湿度調整ユニット2において温度および湿度の調整が施される。
本実施形態の温湿度調整装置1は、クリーンコーナーCc内の温度を20〜25℃(誤差±0.05℃)、湿度0〜40%(誤差±0.5%)に実現可能な性能を有している。
このような性能を有するべく、各ユニットは具体的には以下のような構造となっている。
(温湿度調整ユニット)
温湿度調整装置1を構成する温湿度調整ユニット2の一例を説明する概略図を図2に示す。当該温湿度調整ユニット2は、目標湿度に湿度調整され、且つ目標温度に温度調整された空気を得るための温湿度調整ユニットである。
温湿度調整ユニット2は、第1の供給管10から供給された温湿度調整の対象空気を取り入れる気体流路を構成している熱交換ユニット29と、加熱回路31と、冷却回路32とを備える。
熱交換ユニット29内にはファン22が設けられており、第1の供給管10内の空気を熱交換ユニット29内に導入させるように駆動する。ファン22の下流にはフィルター36が配置されている。
加熱回路31を形成する加熱手段としての加熱器34、および冷却回路32を形成する冷却手段としての冷却器35が熱交換ユニット29の内部に設けられ、温湿度調整対象の空気が冷却器35を通過して除湿された後、加熱器34を通過するよう、空気の流通経路に沿って冷却器35、加熱器34の順番にそれぞれが配設されている。なお、本実施形態においては、加熱器34、冷却器35に通流させる冷媒として、例えばプロパン、イソブタンやシクロペンタン等の炭化水素、フロン類、アンモニア、炭酸ガスが用いられる。
ここで、加熱回路31の構成および作用、並びに冷却回路32の構成および作用について、冷媒の流れに沿って詳しく説明する。
加熱回路31は、圧縮機38、調整対象の気体へ熱放出を行う加熱器34(凝縮器)、膨張弁44、外部熱媒体(後述する)から吸熱する蒸発器42を有している。
冷却回路32は、加熱回路31と共通で用いられる圧縮機38、外部熱媒体へ熱を放出する凝縮器46、膨張弁48、調整対象の気体から吸熱する冷却器(蒸発器)35を有している。
加熱回路31と冷却回路32への冷媒の分配は、分配手段としての二方弁40a、40bによって行われる。
先ず、冷媒は圧縮機38によって圧縮・加熱され、高温(例えば70℃)の気体状となって吐出される。圧縮機38から吐出された高温の冷媒は、分配手段としての二方弁40a、40bによって、加熱器34が設けられた加熱回路31側と冷却器35が設けられた冷却回路32側とに分配される。
二方弁40a、40bによって冷却回路32側に分配された高温の冷媒は、凝縮手段としての凝縮器46によって冷却されてから膨張弁48によって断熱的に膨張してさらに冷却(例えば、10℃に冷却)される。冷却された冷媒は、冷却器35に供給され、熱交換ユニット29内に取り入れられた空気流を冷却させて除湿し、調整対象の空気を所定の湿度に調整する。
一方、二方弁40a、40bによって加熱回路31側に分配された高温の冷媒は、加熱器34に直接供給される。これにより、熱交換ユニット29の冷却器35を通過して冷却された空気流が加熱器34により加熱されて所定の温度に調整される。その際に、高温の冷媒は放熱して冷却されて凝縮液を含む冷媒となる。
なお、凝縮器46には、加熱器34側に分配された高温の冷媒を冷却する冷却水が配管50を経由して外部から供給される。当該冷却水は、凝縮器46内で70℃程度の冷媒によって30℃程度に加熱されて配管51から吐出される。この配管51から吐出される冷却水は、ヒートポンプ手段の吸熱手段としての吸熱器(蒸発器)42に加熱源として供給される。
この吸熱器42には、加熱器34で放熱した後、膨張弁44によって断熱的に膨張してさらに冷却された10℃程度の冷媒が供給される。このため、吸熱器42では、凝縮器46で吸熱して30℃程度に昇温された冷却水と、10℃程度に冷却された冷媒との温度差及び冷媒の気化による気化潜熱に基づいて、冷媒が冷却水から吸熱を行う。なお、膨張弁44は、手動膨張弁もしくは自動膨張弁のいずれであってもよい。
吸熱器42で冷却水から吸熱して昇温された冷媒は、アキュームレータ56を経由して圧縮機38に供給される。このアキュームレータ56には、冷却器35に供給されて熱交換ユニット29内に取り入れられた空気流から吸熱した冷媒も供給される。アキュームレータ56は、液体成分を貯めて気体成分のみを圧縮機38に再供給できるタイプのアキュームレータであるため、確実に冷媒の気体成分のみを圧縮機38に供給できる。アキュームレータ56には、蓄圧器用タイプのアキュームレータを用いてもよい。
なお、アキュームレータ56を設置しなくても、吸熱器42で吸熱して昇温された冷媒と、冷却器35に供給されて熱交換ユニット29内に取り入れられた気体から吸熱した冷媒とを合流して、圧縮機38に再供給できればよい。
また、温湿度調整ユニット2では、加熱器34で放熱した冷媒を、膨張弁44によって断熱的に膨張して冷却しているが、その際に、冷媒と外部との間での熱の出入りはない。このため、断熱的に冷却された冷媒は、外部から凝縮器46を経由して吸熱器42に供給された冷却水から吸熱を行うことができる。
したがって、圧縮機38から吐出される高温の冷媒には、圧縮機38による圧縮動力エネルギーに、ヒートポンプ手段の吸熱器42によって外部から供給された冷却水から吸熱したエネルギーを加えることができる。さらに、温湿度調整ユニット2では、外部から供給された冷却水が凝縮器46を経由して吸熱器42に供給されており、凝縮器46で高温の冷媒から除去したエネルギーの一部も、圧縮機38から吐出される高温の冷媒に加えることができ、加熱回路31の加熱能力を向上できる。
また、温湿度調整ユニット2では、凝縮器46に冷却水を供給する配管50に、冷却水制御手段としての制水弁60が設けられている。この制水弁60は、圧縮機38の吐出圧が一定となるように制御されている。
以下、温湿度調整ユニット2における加熱回路31および冷却回路32の制御方法について、さらに詳しく説明する。
温湿度調整ユニット2において、圧縮機38から吐出された高温の冷媒を加熱回路31側と冷却回路32側とに分配する二方弁40a、40bは、制御部30に設けられた温度制御部52によって制御される。二方弁40a、40bの各開度の変更によって、加熱回路31側と冷却回路32側とに分配する高温の冷媒の分配比率が変更され、熱交換ユニット29内に取り入れられた空気が所定の温度に調整される。
より具体的には、温度制御部52では、図3に示すように、クリーンコーナーCc内において熱交換ユニット29から導入される温湿度調整された空気の温度を測定する温度センサ25によって測定された測定温度と、設定された設定温度とを温度到達判定部52aで比較する。測定温度と設定温度とが相違していたとき、測定温度が設定温度と一致するように、温度到達判定部52aからの情報を受けた冷媒分配制御部52bは、二方弁40a、40bの各開度を変更するように開度信号を出力する。
なお、本実施形態における二方弁40a、40bの各々は、バルブ開度と流量との関係が直線状ではない。このため、温度制御部52の冷媒分配制御部52bは、二方弁40a、40bの各々についての流量特性データを保持している。したがって、冷媒分配制御部52bからは、二方弁40a、40bの各流量特性に基づいて各二方弁40a、40bへの開度信号を出力する。
温度制御部52に設定する設定温度は、任意に設定できるようにしてもよい。
さらに、クリーンコーナーCcに導入される空気の温度を測定する温度センサ25は、温湿度調整ユニット2の熱交換ユニット29内のファン22の吐出側近傍に設置されてもよいし、ファン22の吸入側に設置してもよいし、あるいはファン22の吐出側および吸入側の両方に設置してもよい。
なお、二方弁40a、40bの各開度の変更によっても、測定温度と設定温度とが依然として相違しているときは、後述する湿度制御部57の圧縮機回転数制御部57bから信号を発信させて圧縮機38の回転数を変更することもある。
温湿度調整ユニット2では、熱交換ユニット29から吐出される空気の湿度は、冷却器35の除湿能力によって調整される。この冷却器35の除湿能力は、圧縮機38の回転数によって調整が可能である。圧縮機38の回転数の制御はインバータ49によって行われる。例えば、圧縮機38の回転数を増加させると、冷却器35の冷却能力が向上され、温湿度調整対象の空気の除湿能力が向上される。
ここで、圧縮機38の回転数は、制御部30の湿度制御部57によって制御される。この湿度制御部57では、クリーンコーナーCc内において熱交換ユニット29から導入される温湿度調整された空気の湿度を測定する湿度センサ26によって測定された測定温度と、設定された設定湿度とを湿度到達判定部57aで比較する。測定湿度と設定湿度とが相違していたとき、測定湿度が設定湿度と一致するように、湿度到達判定部57aからの情報を受けた圧縮機回転数制御部57bは、圧縮機38の回転数を変更する信号を発信する。
この圧縮機回転数制御部57bによる圧縮機38の回転数の変更は、段階的に行われる。つまり、圧縮機38の回転数を変更したときは、変更した回転数で所定時間保持する。変更した圧縮機38の回転数で所定時間保持しても、湿度到達判定部57aで測定湿度と設定湿度とが依然として相違していると判断されたときは、再度、圧縮機回転数制御部57bから圧縮機38の回転数の変更信号を発信する。
なお、前述の通り、圧縮機回転数制御部57bから発信される圧縮機38の回転数を変更する信号は、温度制御部52の温度到達判定部52aからの情報に基づいて発信されることもある。
ところで、上記のように、圧縮機38の回転数制御および二方弁40a、40bの開度制御によって、熱交換ユニット29から吐出される空気流の温湿度の調整を行う場合には下記の課題が生じ得る。すなわち、設定温度や設定湿度の変更によって、圧縮機38の回転数が急激に増加した場合には、冷却器35に供給される冷媒量が急増して、冷却器35において冷媒が蒸発できないことによる液バック現象が発生するおそれがある。また、冷却器35から吐出される冷媒の出口温度が低下して着霜現象が発生するおそれがある。
他方、圧縮機38の回転数が急激に減少した場合には、冷却器35に供給される冷媒量が急減して、冷却器35における冷却能力・除湿能力が低下してしまい、熱交換ユニット29から吐出される空気流の温湿度が大幅に乱れる現象が発生し、安定するまでに長時間かかるおそれがある。
このような課題を防止すべく、本実施形態に係る温湿度調整ユニット2では、圧縮機38の回転数を変更する際に、目標とする回転数に到達するまで回転数を段階的に徐々に変更している。
さらに下記の制御も行っている。具体的には、膨張弁48を自動膨張弁とし、制御部30内に膨張弁制御部62を設けて、膨張弁制御部62によって膨張弁48を制御するのである。
膨張弁制御部62の過熱度判定部62aにおいて、圧縮機38の入口側(吸い込側)に設けられた圧縮機入口冷媒温度センサ65によって測定された圧縮機入口冷媒温度と、冷却器入口冷媒温度センサ66とによって測定された冷却器入口冷媒温度が入力され、測定された冷却器入口冷媒温度と圧縮機入口冷媒温度の温度差に基づく過熱度を算出し、予め設定された所定過熱度範囲内にあるか否かを判断する。
その結果、算出された過熱度が所定過熱度範囲よりも高い場合には、過熱度判定部62aからの情報に基づいて、開度調整部62bから自動膨張弁48開度(増減工程における最大開度)をそれぞれ減少させる信号を発信する。一方、算出された過熱度が所定過熱度範囲よりも低い場合には、開度調整部62bから自動膨張弁28の開度(増減工程における最大開度)を増加させる信号を発信する。
続いて、温湿度調整ユニット2の他の実施形態を説明する概略図を図4および図5に示す。以下、前述の実施形態に係る温湿度調整ユニット2との相違点を中心に説明する。なお、上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図4に示す温湿度調整ユニット2では、空気中に水分を供給するための水分供給手段として蒸気発生器82が、加熱器34と冷却器35との下流側に設置されている。ただし、蒸気発生器82の設置箇所は、この場所には限定されることはなく、熱交換ユニット29内のいずれの箇所に設置されていればよい。
また、水分供給手段としては、図5に示す温湿度調整ユニット2のように、水を圧縮空気で噴霧する二流体ノズル84を設けてもよい。
図5の温湿度調整ユニット2では、冷却器35と加熱器34との間に、二流体ノズル84によって水を噴霧している。二流体ノズル84には、水タンク85に貯留されている純水がポンプ86および水供給配管88に設けられた制御弁98を経由して供給される。さらに、供給された純水を噴霧するための圧縮空気も、配管90および制御弁91を経由して二流体ノズル84に供給される。
かかる水タンク85には、配管89を経由して供給された通常水を純水器96に供給して得た純水が貯留されている。この水タンク85の純水の貯留量は、純水供給配管92に設けられた制御弁93によって一定に保持されている。
二流体ノズル84から噴霧される純水量は、湿度制御部57によって制御されている。この湿度制御部57では、熱交換ユニット29から吐出される空気流中の湿度が目標湿度よりも低い場合、制御弁98、91を所定開度に開き、二流体ノズル84から所定量の水を冷却器35と加熱器34との間に噴霧して、ファン22から吐出される空気流を所定湿度に調整する。
冷却器35と加熱器34との間に噴霧された水滴は、冷却器35を通過してきた空気流を調湿し、加熱器34によって蒸発される。
かかる加熱器34は、前述したヒートポンプ手段によって加熱能力が向上されているため、噴霧中の水滴は加熱器34内で蒸発でき、空気中に所定量の水分を確実に供給できる。
図5に示す温湿度調整ユニット2で用いる二流体ノズル84は、加熱器34と冷却器35との間に設けているが、図6(a)に示すように、加熱器34の空気の出口側に二流体ノズル84を配設してもよい。このように、二流体ノズル84を加熱器34の空気の出口側に配設しても、二流体ノズル84から噴霧された水滴は加熱器34で加熱された空気流によって加熱されて蒸発できる。
また、冷却器35と加熱器34とを、図6(b)に示すように、空気が加熱器34に供給された後、冷却器35に供給されるように配設し、冷却器35と加熱器34との間に二流体ノズル84を配設してもよい。この場合も、二流体ノズル84から噴霧された水滴は加熱器34で加熱された空気流によって加熱されて蒸発できる。
さらに、図6(b)に示す加熱器34と冷却器35との配設であって、図6(c)に示すように、加熱器34の空気の入口側に二流体ノズル84を配設してもよい。この場合、二流体ノズル84から噴霧された水滴は加熱器34で直接加熱されて蒸発できる。
ただし、例えば、図6(a)に示す加熱器34と冷却器35との配設であって、図6(d)に示す如く、冷却器35の空気の入口側に二流体ノズル84を配設した場合には、二流体ノズル84から噴霧された水滴は、冷却器35内で凝縮されて空気流から除去されるため、空気流を所定の湿度に調整することが困難となる。
なお、図6(b)および図6(c)のように、二流体ノズル84が加熱器34または冷却器35の上流側に設けられている場合には、二流体ノズル84よりも下流側の加熱器34または冷却器35が、二流体ノズル84から噴霧された水滴のエリミネータとしても機能し、下流側の加熱器34または冷却器35を通過した空気流に含有される水滴の大きさを一定にできる。
なお、上述してきた図2、図4および図5に示す温湿度調整ユニット2では、蒸発器42および凝縮器46は、外部からの水を用いた水冷方式であったが、図7に示すように、蒸発器42および凝縮器46にファン99からの空気流を用いる空冷方式であってもよい。
また、図2、図4、図5および図7に示す温湿度調整ユニット2では、分配手段として二方弁40a、40bを用いたが、比例三方弁を用いてもよい。
さらに、膨張弁44および膨張弁48としては、キャピラリーチューブを用いてもよい。
(デシカント除湿ユニット)
続いて、温湿度調整装置1を構成するデシカント除湿ユニット3の一例を説明する全体概略図を図8に示す(図8(a)は正面断面図、図8(b)は側面断面図である)。
デシカント除湿ユニット3は、ケーシング101の内部に除湿ロータ111を備える。
ここで、除湿ロータ111周辺の拡大概略図を図9に示す。除湿ロータ111は、駆動モータ112の駆動によって回転軸111aを中心に回転されて、その内部に充填されている吸湿剤が、デシカント除湿ユニット3のケーシング101内に形成されている処理空気流通路101aと再生用空気流通路101b内を順次通過するようになっている。
この処理空気流通路101a内に、第2の供給管12から吐出される空気(デシカント除湿ユニット3に取り入れられる処理空気となる)が、ファン104によってエアフィルタ106を介して吸引される。そして、処理空気は、処理空気流通路101a内において、除湿ロータ111の処理空気流通路101aを遮るように位置している部分を通過することによって除湿ロータ111の吸湿剤により除湿される。なお、吸湿剤の例としては、シリカゲル吸着剤、高分子吸着剤等が用いられる。
一方、デシカント除湿ユニット3の再生用空気流通路101b内に、別の空気流(再生空気(一例として外気が使用される))が、ファン105によってエアフィルタ107を介して導入され、再生ヒータ108によって加熱された後、除湿ロータ111の再生用空気流通路101b内に位置している部分内を通過した後に、ケーシング101の外部に放出(図8、図9における再生排気)されるようになっている。
ここで、再生用空気流通路101bには、除湿ロータ111の上流側に、再生ヒータ108に取り込まれる再生空気の温度を検出する温度センサ109と、再生ヒータ108を通過して除湿ロータ111内に流れ込む直前の再生空気の温度を検出する温度センサ110とが設けられる。それらの検出温度に基づいて、制御部(不図示)により除湿ロータ111内に流れ込む再生空気の温度を設定温度以上に保つ制御が行われる。
次に、デシカント除湿ユニット3の作動を説明する。このデシカント除湿ユニット3は、前述したように、除湿ロータ111を駆動モータ112の駆動によって回転させながら、除湿を行う室内の処理空気を処理空気流通路101a内に吸い込んで、処理空気流通路101a内に位置している除湿ロータ111の部分を通過させ、この除湿ロータ111の部分に充填されている吸湿剤によって処理空気中の水分を吸着することにより、除湿を行う。このようにして、除湿された空気すなわち所定の湿度に調整された空気を得ることができる。なお、この時に、水分を吸着することによる吸着熱と後述する再生時の再生熱によって吸湿剤の温度が上昇するため、処理空気の温度も上昇する。
そして、この処理空気中の水分を吸着した吸湿剤は、除湿ロータ111の回転にともなって、順次、処理空気流通路101a内から再生用空気流通路101b内に移動してゆく。
このデシカント除湿ユニット3の再生用空気流通路101b内には、外気を再生ヒータ108により加熱した再生空気が導入され、除湿ロータ111の再生用空気流通路101b内に位置している部分内を通過する。
このとき、再生空気が有している熱エネルギーによって、除湿ロータ111内の吸湿剤に吸着されている水分が脱着されて、吸湿剤の再生が行われる。この吸湿剤から脱着された水分は、再生空気と共にケーシング101の外へ放出される(再生排気)。なお、この時の再生熱によって、吸着剤の温度は上昇する。
そして、上記のようにて再生された吸湿剤は、除湿ロータ111の回転にともなって再び処理空気流通路101a内に移動して、処理空気流通路101a内に吸引されてくる処理空気中の水分の吸着を行う。これら一連の作動が連続して行われることによって、安定した除湿作用が継続して得られる。
(温湿度調整方法)
続いて、上記温湿度調整ユニット2、デシカント除湿ユニット3を備えて構成される温湿度調整装置1を用いて、調整対象空気を所定の温度および湿度に調整を行う温湿度調整方法について説明する。
先ず、温湿度調整ユニット2のみを始動して運転させる工程を実施する(ステップS1)。このとき、温湿度調整ユニット2に取り入れられて調整され、吐出される空気が所定温度と湿度(一例として温度5℃、露点5℃)となるまで、当該温湿度調整ユニット2のみの運転を行う。
仮に、ステップS1を実施せずに、最初からデシカント除湿ユニット3を始動して運転させてしまうと、当該デシカント除湿ユニット3から吐出される空気が上述した吸着剤の吸着熱と再生熱の影響によって高温(一例として80℃)となってしまう課題が生じ得る。しかし、ステップS1を実施することにより、当該課題の解決が可能となる。具体的には、その後の温度調整を短時間に且つ効率的に行うことが可能となる。また、デシカント除湿ユニット3の小型化が可能となり、省エネルギー効果を高めることができる。
次いで、温湿度調整ユニット2により調整された空気の温度が所定温度まで低下した時点で、さらにデシカント除湿ユニット3を始動して運転させる工程を実施する(ステップS2)。これによって、温湿度調整ユニット2およびデシカント除湿ユニット3が運転状態となる。この状態が本稼働状態である。
以上の温湿度調整方法を実施することにより、調整対象空気は図10のような時間−温度/湿度曲線を描いて変化する。なお、この時の制御弁20の開度は、制御弁11を通過する流量の1/3程度になるように配分するのが好ましい。これは、温湿度調整ユニット2とデシカント除湿ユニット3の能力によっても異なるが、デシカント除湿ユニット3による吸湿剤の吸着熱と再生熱による発熱の悪影響を制限しつつ、所望の除湿能力が得られるようにするためである。
具体的には、デシカント除湿ユニット3による吸湿剤の吸着熱と再生熱によって高温化した空気は、第2の導入管14を通って第1の供給管10に導入され、未だ温湿度調整されていない空気と混合されるため、1/3程度に薄められて低温化されるため、温湿度調整ユニット2による冷却負荷が低減できる。そのため、省エネルギーと空調(温度調整と湿度調整)精度の確保の両立を図ることができる。
なお、循環するクリーンコーナーCc内の空気の温度と湿度が目標値に近くなり、温度と湿度の調整負荷が低くなった場合には、制御弁11を遮断するとともにデシカント除湿ユニット3を停止し、温湿度調整ユニット2のみによる空調とする。また、クリーンコーナーCc内の湿度が高くなり、温湿度調整ユニット2のみによる空調では能力が不足するようになった場合は、再び制御弁11を開くともにデシカント除湿ユニット3の運転を再開し、除湿能力を高める。
このように、制御弁11の開閉及び開度によって、温湿度調整ユニット2とデシカント除湿ユニット3の流量配分を最適に配分するとともに、温湿度調整ユニット2は空気の循環経路に常時介在させて駆動し、デシカント除湿ユニット3は必要な時のみ駆動させるように制御することで、デシカント除湿ユニット3による吸湿剤の吸着熱による発熱の影響を最小限とることができ、省エネルギーと空調精度の確保の両立を図ることができる。また、温湿度調整ユニット2とデシカント除湿ユニット3の負荷が低減されるため、両者の小型化を図ることができる。
(外気の循環)
上述してきた実施形態は、温湿度調整の対象空間であるクリーンコーナーCc内の空気を循環させて用いてきた。しかしながら、図11に示すように、温湿度調整ユニット2に導入される空気は、クリーンコーナーCcの外部の外部空気であってもよい。
また、図12に示すように、デシカント除湿ユニット3に導入される空気がクリーンコーナーCcの外部の外部空気であってもよい。
さらに、図13に示すように、温湿度調整ユニット2に導入される空気及びデシカント除湿ユニット3に導入される空気がクリーンコーナーCcの外部の外部空気であってもよい。この場合は、いわゆる「ワンパス」状態となるため、空気の流量は大幅に増えるが、常時フレッシュな空気を供給することができ、医療用設備などにおいて好適となる。
また、上述してきた各実施形態では、デシカント除湿ユニット3から吐出された除湿後の空気は、第2の導入管14を通って第1の供給管10に導入されるものについて説明してきた。
しかしながら、本発明としては、デシカント除湿ユニット3と温湿度調整ユニット2の熱交換ユニット29とを連通させるように第2の導入管14を設け、デシカント除湿ユニット3から吐出された除湿後の空気を温湿度調整ユニット2の熱交換ユニット29内に直接導入するようにしてもよい。
また、上述してきた各実施形態では、温湿度調整ユニット2とデシカント除湿ユニット3の流量を、制御弁11及び制御弁20の開閉及び開度によって制御しているが、それに代えて或るいはそれとともに、ファン22またはファン105の回転数によって流量を制御することも可能である。
以上、説明した通り、本発明に係る温湿度調整装置によれば、低湿度(低露点)で且つ精密に温度調整された大流量の空気を得ることが可能となる。特に冷凍サイクルのみの場合において限界とされる露点3℃よりも遥かに低い露点−30℃程度の低湿度の達成が可能となる。加えて、温度調整精度も±0.05℃の範囲内で精密調整が可能となる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。特に、冷却回路を必須構成として備えるものであることから、「温湿度調整装置」ではなく「クーラー(空冷装置)」あるいは「除湿装置」として適用できることは言うまでもない。また、温湿度調整対象の気体は空気に限定されるものではない。
(実施例と比較例)
以下に、本発明の温湿度調整装置における処理風量、温度、湿度の実験値と、図16に示したような構成を比較例とした場合の処理風量、温度、湿度の実験値とを比較する。
(比較例1)
まず、比較例について説明する。
比較例の全体構成を図14に示す。比較例では、クリーンコーナーCcから毎分8mの風量の空気がデシカント除湿ユニット3に供給されている。デシカント除湿ユニット3ではこの空気の除湿を行い、除湿された空気を温湿度調整ユニット2に供給している。また、温湿度調整ユニット2における排熱をデシカント除湿ユニット2における再生空気として利用している。
このとき、デシカント除湿ユニット3に供給されている空気は、温度5℃、相対湿度40%、露点温度−6.6℃、比エンタルピーが10.44kJ/kgである。
このような空気が供給されたデシカント除湿ユニット3では、相対湿度を4.7%まで除湿し、風量毎分8mで吐出する。吐出された空気は、温度が27℃に上昇し、露点温度が−15℃、比エンタルピーが29.75kJ/kgである。
このような除湿を実行するデシカント除湿ユニット3は、加熱負荷が3.3kW、消費電力は3.81kWの性能が必要であり、この性能を確保するために装置容積は0.48m、装置重量は120kgとなる。
上述したデシカント除湿ユニット3から吐出された空気が供給される温湿度調整ユニット2では、供給された空気を、温度5℃、相対湿度40%、露点温度−6.6℃、比エンタルピーが10.44kJ/kgに調整し、風量毎分8mで吐出する。吐出された空気は、クリーンコーナーCcに導入される。
このような温湿度調整を実行する温湿度調整ユニット2は、冷却負荷が3.2kW、消費電力は1.07kWの性能が必要であり、この性能を確保するために装置容積は1.11m、装置重量は235kgとなる。
(比較例2)
なお、上述した比較例1では、温湿度調整ユニット2における排熱をデシカント除湿ユニット3における再生空気として利用していたが、温湿度調整ユニット2の排熱をデシカント除湿ユニット3の再生空気として利用しない場合には、デシカント除湿ユニット3の性能が異なってくる。
すなわち、排熱を利用しないデシカント除湿ユニット3に必要な性能は、加熱負荷が6.3kW、消費電力が6.81kWであり、この性能を確保するために装置容積は上記と同様に、0.48m、装置重量は120kgとなる。
(実施例)
次に本発明の実施例について説明する。
実施例の全体構成を図15に示す。実施例では、クリーンコーナーCcから毎分2mの風量の空気が第2の供給管12を通じてデシカント除湿ユニット3に供給されている。また、クリーンコーナーCcから第1の供給管10へ毎分6mの風量の空気が供給されている。
デシカント除湿ユニット3では毎分2mの空気の除湿を行い、除湿された空気を第1の供給管10に導入している。このため、未除湿の毎分6mの風量の空気と、除湿済みの毎分2mの風量の空気とが混合されて、計毎分8mの風量の空気が温湿度調整ユニット2に供給される。
このように、本実施例では、未除湿の空気量3に対して除湿済みの空気量1を混合させて温湿度調整ユニット2に供給している。
具体的な数値を挙げると、デシカント除湿ユニット3に供給されている空気は、温度5℃、相対湿度40%、露点温度−6.6℃、比エンタルピーが10.44kJ/kgである。
このような空気が供給されたデシカント除湿ユニット3では、相対湿度を4.6%まで除湿し、風量毎分2mで吐出する。吐出された空気は、温度が27℃に上昇し、露点温度が−15℃、比エンタルピーが29.75kJ/kgである。
このような除湿を実行するデシカント除湿ユニット3は、加熱負荷が1.18kW、消費電力は1.26kWの性能が必要であり、この性能を確保するために装置容積は0.042m、装置重量は26kgとなる。
温湿度調整ユニット2には、上述したデシカント除湿ユニット3から吐出された空気と未除湿の空気とが混合され、毎分8mの風量で、温度10.2℃、相対湿度24.6%、露点温度−8.2℃、比エンタルピーが15.02kJ/kgの空気が供給される。
温湿度調整ユニット2では、供給された空気を、温度5℃、相対湿度40%、露点温度−6.6℃、比エンタルピーが10.44kJ/kgに調整し、風量毎分8mで吐出する。吐出された空気は、クリーンコーナーCcに導入される。
このような温湿度調整を実行する温湿度調整ユニット2は、冷却負荷が0.84kW、消費電力は0.28kWの性能が必要であり、この性能を確保するために装置容積は0.9m、装置重量は200kgとなる。
(比較)
実施例と比較例との間で、デシカント除湿ユニットおよび温湿度調整ユニットの必要な電力、容積および重量を比較する。なお、各例ではデシカント除湿ユニットおよび温湿度調整ユニットの数値を加算している。
比較例1
電力:4.88kW
容積:1.59m
重量:355kg
比較例2
電力:7.88kW
容積:1.59m
重量:355kg
実施例
電力:1.56kW
容積:0.942m
重量:226kg
すなわち、本発明の実施例では比較例1に対して消費電力を32%、装置容積を60%、装置重量を64%に抑えることができる。また、本発明の実施例では比較例2に対して消費電力を19%、装置容積を60%、装置重量を64%に抑えることができる。
したがって、本発明は消費電力を低減し、システム全体の小型化、軽量化を達成することができる。
1 温湿度調整装置
2 温湿度調整ユニット
3 デシカント除湿ユニット
10 第1の供給管
11,20 制御弁
12 第2の供給管
14 第2の導入管
18 第1の導入管
22 ファン
25 温度センサ
26 湿度センサ
28 自動膨張弁
29 熱交換ユニット
30 制御部
31 加熱回路
32 冷却回路
34 加熱器
35 冷却器
36 フィルター
38 圧縮機
40a,40b 二方弁
42 吸熱器(蒸発器)
44,48 膨張弁
46 凝縮器
49 インバータ
50,51 配管
52 温度制御部
52a 温度到達判定部
52b 冷媒分配制御部
56 アキュームレータ
57 湿度制御部
57a 湿度到達判定部
57b 圧縮機回転数制御部
60 制水弁
62 膨張弁制御部
62a 過熱度判定部
62b 開度調整部
65 圧縮機入口冷媒温度センサ
66 冷却器入口冷媒温度センサ
82 蒸気発生器
84 二流体ノズル
85 水タンク
86 ポンプ
88 水供給配管
89,90 配管
91,93,98 制御弁
92 純水供給配管
96 純水器
99 ファン
101 ケーシング
104,105 ファン
106,107 エアフィルタ
108 再生ヒータ
109,110 温度センサ
111 除湿ロータ
112 駆動モータ
300 空調システム
C クリーンルーム
Cc クリーンコーナー

Claims (10)

  1. 対象空間内の温湿度を調整する温湿度調整装置において、
    調整対象の気体が流通する第1の供給管が接続され、第1の供給管から供給される気体の温度および湿度の調節を行い、対象空間内に連通する第1の導入管を介して調整後の気体を対象空間へ導入する温湿度調整ユニットと、
    調整対象の気体が流通する第2の供給管が接続され、第2の供給管から供給される気体の除湿を行い、第2の導入管を介して除湿後の気体を前記第1の導入管または前記温湿度調整ユニットに導入する除湿ユニットと、
    第2の導入管を開閉または流量を調整可能な制御弁とを具備することを特徴とする温湿度調整装置。
  2. 起動時には制御弁を閉じて温湿度調整ユニットのみを通過して温湿度調整された空気を対象空間に導入させ、対象空間に導入された空気温度が所定の温度に達した場合には制御弁を開き、除湿ユニットで除湿された空気を第1の導入管内または前記温湿度調整ユニットに導入させるように制御する制御部を具備することを特徴とする請求項1記載の温湿度調整装置。
  3. 前記除湿ユニットで除湿されて第2の導入管を流通する空気の流量と、前記温湿度調整ユニットに供給するために前記第1の供給管内を流通する未除湿の空気の流量との比は、1:3であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温湿度調整装置。
  4. 前記第1の供給管は、
    対象空間と連通して対象空間内から排気された気体を前記温湿度調整ユニットへ供給することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の温湿度調整装置。
  5. 前記第1の供給管は、
    対象空間外の気体である外気を取り入れて前記温湿度調整ユニットへ供給することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の温湿度調整装置。
  6. 前記第2の供給管は、
    対象空間と連通して対象空間内から排気された気体を前記除湿ユニットへ供給することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項記載の温湿度調整装置。
  7. 前記第2の供給管は、
    対象空間外の気体である外気を取り入れて前記除湿ユニットへ供給することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項記載の温湿度調整装置。
  8. 前記温湿度調整ユニットは、
    圧縮機で圧縮されて送り出される熱媒体が分配器によって分配され、加熱器(凝縮器)、膨張弁、外部熱源である外部熱媒体から吸熱する蒸発器、圧縮機の順に循環される加熱回路と、
    前記分配器によって加熱回路側に分配された熱媒体の残余部が分配され、外部熱源である外部熱媒体へ熱を放出する凝縮器、膨張弁、冷却器(蒸発器)、圧縮機の順に循環される冷却回路と、
    前記加熱器および前記冷却器が配置され、前記第1の排気管から導入される気体が加熱器および冷却器を通過するように形成された気体流路と、
    前記分配器を制御し、前記加熱回路と前記冷却回路とに分配される熱媒体の分配比率を調整して、前記加熱回路の凝縮器と前記冷却回路の蒸発器とを通過する気体を所定温度に制御する温度制御部と、
    前記圧縮機の回転数を制御して前記冷却回路の前記冷却器の冷却性能を調整することによって、前記冷却器を通過する気体を所定湿度に制御する湿度制御部とを具備することを特徴とする請求項1〜請求項7のうちのいずれか1項記載の温湿度調整装置。
  9. 前記温湿度調整ユニットは、
    対象空間外の気体である外気を取り入れて除湿する除湿部と、
    該除湿部で除湿された低湿度外気を前記気体流路に供給する供給ノズルとを具備し、
    前記湿度制御部は、
    前記圧縮機の回転数制御を実行しても所定湿度に到達しない場合には、前記除湿部で除湿された低湿度外気を前記気体流路内に供給し、所定湿度に達するように低湿度外気の前記気体流路内への供給量を制御することを特徴とする請求項8記載の温湿度調整装置。
  10. 前記除湿ユニットは、
    吸湿剤を用いて気体の除湿を行うことを特徴とする請求項1〜請求項9のうちのいずれか1項記載の温湿度調整装置。
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