JP2011112350A - 送風機およびそのコーティング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多翼式羽根を有する送風機において、換気性能低下や騒音増加を抑制することができる送風機を得ること。
【解決手段】天井の開口部に設置され、室内側に吸込口、室外側にダクトに連通する吐出口を有し、多翼式羽根を駆動させることによって吸込口から空気を吸い込み前記吐出口から吐出することにより室内を換気する送風機において、当該送風機の構成部材の全部または一部は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を含む塵埃付着防止膜でコーティングされている。
【選択図】図4

Description

この発明は、たとえば換気扇などの送風機に用いられる送風機およびそのコーティング方法に関するものである。
シックハウス症候群対策として24時間(常時)換気義務化となり、従来の局所換気で1日数時間の運転が24時間運転へと変わり、羽根への塵埃付着量が増加傾向に有る。たとえば天井構造や壁構造に埋め込み、室内外を連通するダクトやパイプなどを介して室内の空気を排気によって換気する換気扇の場合、室内空気中に浮遊している塵埃が換気扇の吸込口に取り付けられている羽根やケーシングなどに付着し堆積されていく。塵埃が堆積したままの状態で換気扇を使用したのでは、所定の送風性能を十分に発揮できなくなるだけでなく、騒音が大きくなったり、堆積した塵埃が室内側へ落下したりする。
塵埃が羽根に付着した場合、所定の送風性能を発揮させるためには定期的なメンテナンスが必要となる。しかし、通常、換気扇は高所に設置されているため、着脱に際しては脚立に登る高所作業が発生したり、清掃する作業自体が汚れたりするため敬遠される傾向にある。結果的に、ユーザは換気扇の本来の性能が得られないまま使用している期間が長くなっていた。
また、この換気扇の本体内部への塵埃の侵入を防ぐために、市販のフィルタが用いられる場合があるが、圧力損失により本来の送風性能を発揮できなくなるばかりでなく、特に室内の塵埃濃度が高い場合には、フィルタが短期間で目詰まりを起こしてしまうケースも少なくない。フィルタの効果を持続させ、汚れによる圧力損失の増加を防止するためには、フィルタの定期的な清掃や交換などのメンテナンス作業が必要不可欠である。しかし、現状ではフィルタ交換の煩わしさや汚れたフィルタへの嫌悪感から、適切な頻度でフィルタを清掃、交換するユーザは非常に少ない。その結果、ユーザは換気性能の低下した状態で換気扇を使用し続けることとなる。
特に、近年住環境の変化で、フローリング仕様の洋間が増加し、細かいホコリが舞い易く、送風機内部に入り易くなっている。また、キッチンやダイニングと一体になったリビングルームが増え、水分を含んだホコリや油汚れのホコリが羽根表面に付き易くなるなど、送風機内部が一層汚れ易くなっている。このため、細かいホコリ(油粒子を含む)などが徐々に羽根表面に蓄積することで送風性能の低下や騒音過多などの問題が発生していた。また、羽根表面が結露することで、カビや菌の繁殖母体になってしまうという問題もあった。
ところで、従来では、ルームエアコンの送風ファンに、シリカ微粒子とフッ素樹脂粒子とを含有する親疎水コーティングを施すによって、室内におけるタバコのヤニやホコリなど様々な汚れの付着を防止し、様々な汚れに起因するルームエアコンの性能低下を防止している(たとえば、特許文献1参照)。
特開2008−292069号公報
ところで、特許文献1に記載の技術は、親疎水コーティング部分の高い親水性とファンの一部に施した疎水性部分により、凝結水を除去し易くすることを主目的としたものであり、冷房時の水の凝結が問題となるルームエアコンのファンとしては好ましい性質を有するものである。しかし、凝結水が付着することのほとんどない多翼式羽根を有する換気扇や送風機などに上記特許文献1に記載の技術を適用しても、上記した送風機の問題点を解決することは難しいという問題点があった。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、多翼式羽根を有する送風機において、換気性能低下や騒音増加を抑制することができる送風機およびそのコーティング方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる送風機は、天井の開口部に設置され、室内側に吸込口、室外側にダクトに連通する吐出口を有し、多翼式羽根を駆動させることによって前記吸込口から空気を吸い込み前記吐出口から吐出することにより室内を換気する送風機において、当該送風機の構成部材の全部または一部は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を含む塵埃付着防止膜でコーティングされていることを特徴とする。
この発明によれば、送風機の構成部材に無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子とを含む塵埃付着防止膜を形成したので、室内における塵埃や油煙など様々な汚れの付着を抑制でき、付着した場合でも厚く堆積する前に剥離し易くすることができる。その結果、汚れに起因する送風機の性能低下や騒音増大も抑制できるという効果を有する。
図1は、この実施の形態によるダクト用換気扇の設置時の状態を示す概略縦断面図である。 図2は、一般的な換気扇の分解斜視図である。 図3は、実施例1〜5および比較例1〜6の実験条件を示す図である。 図4は、実施例1〜5および比較例1〜6の測定結果を示す図である。 図5は、実施例6〜10および比較例7〜10の実験条件を示す図である。 図6は、実施例6〜10および比較例7〜10の測定結果を示す図である。 図7は、実施例11〜15および比較例11の実験条件と実験結果を示す図である。 図8は、実施例16,17および比較例12の実験条件と実験結果を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる送風機およびそのコーティング方法を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、この実施の形態によるダクト用換気扇の設置時の状態を示す概略縦断面図であり、図2は、一般的な換気扇の分解斜視図である。なお、ここでは、室内外を連通するダクトやパイプなどを介して室内の空気を排気によって換気するダクト用換気扇設置時の状態を示している。
これらの図に示されるように、ダクト用換気扇100は、室内の換気用として天井構造や壁構造に埋め込んだ状態にて設置される。たとえば、ダクト用換気扇100は、野縁91に形成された開口93に取り付けられ、室内側に吸込口11を、また室外側にダクト13に連通する吐出口12を有しており、吸込口11から室内の空気を吸込み吐出口12から室外に空気を吐出することによって室内の空気を換気する。ダクト用換気扇100は、換気扇本体部60と、この換気扇本体部60を開口93に固定するフランジ部材40とから構成されている。また、野縁91の開口93に設置されたダクト用換気扇100の吸込口11を室内側から覆うように、建造物の内観意匠となる化粧グリル31が、着脱自在に取り付けられている。
換気扇本体部60について説明する。送風機としての換気扇本体部60は、換気する空気を流通させる換気駆動体である送風機15と、この送風機15を収納する外殻21とを有している。送風機15は送風機駆動用のモータ16と、このモータ16の駆動軸に挿込結合された多翼式羽根17とから構成されている。外殻21は、主に送風機15を収納するとともに下面が開放されて吸込口11が形成された矩形の箱状で構成され、外殻21の側面から直角方向に延び、吐出口12をダクト13に接続する段付きのダクト接続枠23を有している。ダクト接続枠23内には、電動または風圧にて風路を開閉するシャッター24が設けられている。なお、ダクト接続枠23に接続されたダクト13は、屋外まで延びている。また、モータ16は、モータ補強板で補強された外殻21の上面に固定ネジによって固定されている。
このように構成されたダクト用換気扇100においては、モータ16の稼動によって、モータ16に付設された多翼式羽根17が回転することで室内の空気を取り込み、ダクト13を通じて室外へと排出する。
ここで、従来の換気扇構造によれば、多翼式羽根17には、化粧グリル31を通過して吸い込んだ室内空気中に浮遊しているハウスダストやタバコのヤニなどが原因で汚れが付着することが考えられ、所定の送風性能を得るためには定期的な清掃が必要であった。一般的に汚れを除去するときは、ユーザ本人または専門業者によってダクト用換気扇100を分解して掃除する必要がある。そこで、本発明の実施の形態のダクト用換気扇100においては、多翼式羽根17の表面に親疎水性のコーティング処理を施して塵埃付着防止膜を形成し、ホコリや油などの汚れの付着を防止するようにした。この塵埃付着防止膜は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子とを含有する薄膜によって構成される。
上記したように、塵埃付着防止膜は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を含有する薄膜からなる。最初に無機多孔質微粒子について説明する。この実施の形態で用いられる無機多孔質微粒子は、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物の微粒子から構成されるものが好ましい。微粒子の粒径は、光散乱法により測定した平均粒径として250nm以下、好ましくは2〜100nmである。ここで、平均粒径が250nmを超える場合には、薄膜状態のコーティング膜を形成しにくくなり、得られた塵埃付着防止膜表面の凹凸が大きくなり、汚れが付着し易くなる傾向がある。また、平均粒径が2nm未満の場合には、得られた無機多孔質微粒子の多孔度が小さくなりすぎる傾向があり好ましくない。
また、微粒子に対して微粒子重量を越えない量のバインダ成分を添加してもよい。バインダとしては、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂などの可溶性の有機高分子や、さらにこれに架橋剤を添加したもの、各種シリケート、チタネート、アルミネートなどの金属アルコラート類、コロイダルシリカなどを使用することができる。なお、バインダ量が微粒子重量を超える場合には、多孔度が小さくなり過ぎ、好ましくない。
このような無機多孔質微粒子を含む膜(以下、無機多孔膜という)が羽根表面に存在すると帯電防止効果が得られる。また、汚れと無機多孔質微粒子との接触面においては、多孔質であるため、緻密膜に比べて密度が小さく、孔の存在のため実質的な接触面積が小さくなり、汚れの付着力が小さくなる。
また、分散液における無機多孔質微粒子を構成する金属酸化物の微粒子の含有量は、0.05〜5質量パーセント(以下、質量%と記載)であり、好ましくは0.1〜2.5質量%である。ここでの金属酸化物の微粒子の質量は、水分の影響を受けるため100℃で1時間程度加熱した後の重量で示している。かかる範囲の含有量であれば、多翼式羽根17表面の色や風合いを損なうことなく均一で薄いコーティング膜を形成することができる。ここで、金属酸化物の微粒子の含有量が0.05質量%未満の場合には、室温でコーティング膜を形成し難くなり、また、金属酸化物の微粒子の含有量が5質量%を超える場合には、コーティング膜が不均一な白濁膜となり、クラックが入り剥離し易くなる。なお、シリカ微粒子もこの金属酸化物微粒子に含まれる。
無機多孔膜をシリカ微粒子で形成することは、価格や扱いやすさの点で好ましい。この場合のシリカ微粒子の平均粒径は、光散乱法によって測定したもので、250nm以下、好ましくは2〜30nmである。かかる範囲の平均粒径を有するシリカ微粒子を分散液に含有させることで、分散液中で平衡して溶存するシリカ成分が増えるため、バインダとしての効果が得られ、高い強度の無機多孔膜を得ることができる。ここで、平均粒径が250nmを超える場合には、得られるコーティング膜に十分な強度が得られない。一方、平均粒径が2nm未満の場合には、分散液としての流動性や安定性、得られるコーティング膜の防汚性が低くなってしまう虞がある。
つぎに、フッ素樹脂微粒子について説明する。この実施の形態で用いられるフッ素樹脂微粒子としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)、ECTFE(エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、これらの共重合体および混合物、またはこれらのフッ素樹脂に他の樹脂を混合したものからなるものが挙げられる。
フッ素樹脂微粒子の平均粒径は、特に制限されることはないが、光錯乱法によって測定した場合、好ましくは50〜500nm、より好ましくは100〜250nmである。ここで、平均粒径が500nmを超える場合には、得られるコーティング膜において疎水性部分の領域が大きくなりすぎたり、コーティング膜の凹凸が大きくなりすぎたりして所望の防汚性能が得られないことがある。一方、平均粒径が50nm未満の場合は、分散液の安定性が得られず、安定してコーティングすることができないことがある。よって、フッ素樹脂微粒子の平均粒径は、上記範囲内であることが望ましい。
多翼式羽根17に塵埃付着防止膜をコーティング処理する場合には、上記した無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子とを分散液に分散させてコーティングする。この実施の形態における分散液に含有する無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子との比率が乾燥重量において15:85〜95:5であり、好ましくは20:80〜80:20である。この範囲であれば、無機多孔質微粒子に起因する親水部と、フッ素樹脂微粒子に起因する疎水部とがバランスよく混在したコーティング膜が常温での乾燥によって得られ、良好な防汚性を得ることができる。この範囲であれば、親水性、疎水性いずれの粉塵の付着抑制効果が得られるのであるが、特に、15:85〜40:60の範囲においては、親水性粉塵の多い環境や水分が多い加湿環境での防汚性が高い。また、40:60〜95:5の範囲においては、疎水性粉塵が多い環境等での防汚性が高い傾向がある。なお、フッ素樹脂微粒子の比率が15:85の割合よりも高いと、コーティング膜が帯電し易くなり、その結果、塵埃が付着し易くなるとともに、疎水性の特性が高くなり過ぎてしまい、疎水性汚れが付着し易くなる傾向があり好ましくない。一方、フッ素樹脂微粒子の比率が95:5の割合よりも低いと、換気扇の多翼式羽根17に用いたときのコーティング膜として、親水性の粉塵などが拭き易くなる一方、汚れが付着した後の剥離性などが劣る傾向があり、所望の防汚性能が得られない。
この実施の形態における分散液に含まれる水としては、特に制限されることはない。また、水の含有量も特に制限されることはなく、コーティング方法などにあわせて適宜調整すればよいが、一般に30〜99.8質量%である。また、分散液としての安定性、塗布性、乾燥性を調整するために有機溶剤などが混合されていてもよい。
また、この実施の形態の分散液は、コーティング組成物の濡れ性やコーティング膜の密着性を向上させる観点から、界面活性剤や有機溶剤などを含有してもよい。また、カップリング材やシラン化合物を含有してもよく、これらを添加した場合には、上述のコーティング組成物の濡れ性やコーティング膜の密着性を向上する効果のほか、コーティング膜の透明性向上や膜強度向上、さらには、コーティング膜の親水性調整の効果が得られる。
使用可能な界面活性剤としては、各種のアニオン系またはノニオン系の界面活性剤が挙げられる。ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックポリマーやポリカルボン酸型アニオン系界面活性剤などの起泡性の低い界面活性剤は使用し易く好ましい。有機溶剤としては、アルコール系、グリコール系、エステル系、エーテル系などの各種のものが挙げられる。
また、使用可能なカップリング剤としては、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ系、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどのメタクリロキシ系やメルカプト系、スルフィド系、ビニル系、ウレイド系などが挙げられる。
さらに、使用可能なシラン化合物としては、トリフルオロプロピルトリメトキシランやメチルトリクロロシランなどのハロゲン含有物、ジメチルジメトキシシランやメチルトリメトキシシランなどのアルキル基含有物、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンなどのシラザン化合物、メチルメトキシシロキサンなどのオリゴマーなどが挙げられる。
また、この実施の形態の分散液には、アゾ化合物または過酸化物を含むこともできる。このようなコーティング組成物をプラスチック表面に適用した際に、アゾ化合物または過酸化物が、プラスチック表面において有機分子鎖の開裂、酸化、水素引き抜きなどの反応を引き起こし、コーティング膜とプラスチック表面との密着性を向上させる。このようなアゾ化合物または過酸化物による反応は、コーティング後に加熱することで反応を促進し、短時間で密着性を向上することもできる。
使用可能なアゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、または2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルやアゾビスシアノ吉草酸などが挙げられる。なお、カルボン酸などの酸性基を有するアゾ化合物については、各種の塩も使用可能である。
また、使用可能な過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、トルイルベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキシルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、コハク酸パーオキサイド、過酸化水素、過硫酸塩などが挙げられる。
これらのアゾ化合物または過酸化物は、単独または混合して用いることができる。コーティング組成物におけるアゾ化合物または過酸化物の含有量は、無機多孔質微粒子100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上50質量部以下、より好ましくは1質量部以上30質量部以下である。これは、アゾ化合物または過酸化物の含有量が0.1質量部未満であると、プラスチック表面に対するコーティング膜の所望の密着性向上効果が得られないことがあるからである。一方、含有量が50質量部を超えると、プラスチック表面とコーティング膜との界面に存在するアゾ化合物または過酸化物が多くなり過ぎたり、過剰な反応でプラスチック表面を劣化させたりしてコーティング膜の密着性が逆に低下することがあるからである。
さらに、この実施の形態の分散液には抗菌剤を添加することができる。抗菌剤としては特に制限されることはなく、公知の様々な抗菌剤を用いることができる。ここでの抗菌剤には、公知の様々な抗カビ剤も含まれる。抗菌剤を添加することで、多翼式羽根17の上での細菌やカビの生育を抑制することができる。細菌やカビにより、汚れ付着が促進されたり、付着した汚れが剥離し難くなったりすることがあるが、抗菌剤の添加によって、これを抑制することができる。
このような抗菌剤としては、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、陽イオン界面活性剤系、および有機金属系のような様々な有機系薬剤を挙げることができる。これら抗菌剤は、単独または組み合わせて用いることができる。
この実施の形態の分散液において抗菌剤を添加する場合の含有量は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を合わせた質量の100質量部に対して5質量部以上60質量部以下であり、10質量部以上30質量部以下であることが好ましい。これは、かかる含有量が5質量部未満であると、コーティング膜中の抗菌剤の量が少なくなりすぎ、十分な抗菌、抗カビ効果が得られない場合があるからである。一方、かかる含有量が60質量部を超えると、コーティング膜による良好な防汚性が得られないことがあるからである。
また、この実施の形態の分散液には、防錆剤も添加することができる。防錆剤添加によって、多翼式羽根17や周辺部品のさびを抑制することができる。さびは製品の信頼性を低下させること以外に、さびに対してホコリなどが付着し易くなり防汚性を低下させる悪影響もある。そのため、防錆剤の添加は、製品の信頼性、防汚性の維持に効果を与えることができる。
防錆剤としては各種のものが使用可能で、気化性、水溶性、気化性水溶性いずれのものでもよい。たとえば、気化性防錆剤として、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト(DICHAN)、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト(DIPAN)、ジシクロヘキシルアンモニウムのカプレート、ラウレート、カーボネート、ベンゾトリアゾール、アルキルベンゾトリアゾール、およびこれらの混合物を使用することができる。また、水溶性および気化性水溶性防錆剤としては、アミン塩類、低級脂肪酸およびこれらの塩類を使用することができる。なお、気化性防錆剤を使用した場合には、多翼式羽根17だけでなくその周辺の部品に対しても防錆作用を発揮させることができる。
この実施の形態の分散液において防錆剤を添加する場合の含有量は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を合わせた質量の100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下であり、0.5質量部以上5質量部以下であることが好ましい。これは、かかる含有量が0.1質量部未満であると、コーティング膜中の防錆剤の量が少な過ぎて、十分な防錆の効果が得られない場合があるからである。一方、かかる含有量が10質量部を超えると、コーティング膜による良好な防汚性が得られないことがあるからである。
以上示したこれら成分の含有量は、この実施の形態の分散液の特性を損なわない範囲であれば特に制限されることはなく、選択した成分にあわせて適宜調整すればよい。
つぎに、この実施の形態の分散液の製造方法について説明する。分散液の製造方法は、特に制限されることはないが、たとえば、二酸化チタンやシリカなどの無機多孔質微粒子の分散液と、フッ素樹脂微粒子の分散液とを混合することによって製造することができる。
ここで、無機多孔質微粒子の分散液は、無機多孔質微粒子が水などの極性溶媒中に分散されたものである。かかる分散液では、シリカ微粒子の体積比率が、10%以下であることが好ましい。これは、この体積比率が10%を超えた状態で混合すると、分散液中で無機多孔質微粒子やフッ素樹脂微粒子が凝集することがあるので好ましくないからである。
また、フッ素樹脂微粒子の分散液は、フッ素樹脂微粒子がアルコールなどの極性溶剤または水中に分散されたものを用いることが好ましい。なお、かかる分散液では、フッ素樹脂微粒子を均一に分散させるために界面活性剤などを用いてもよい。
この実施の形態の分散液は、コーティング処理の進行中はコーティング液を常に攪拌し、フッ素化合物などをコーティング液中に均一に分散させた状態でコーティングを行うことが好ましい。攪拌方法については、特に限定されないので、たとえばスクリュー攪拌、マグネチックスターラーによる攪拌などの通常の機械的攪拌手段を使用することができる。
このようにして製造された分散液を多翼式羽根17に付着させる方法としては、特に制限されることはない。具体的には、スプレー塗布したり、浸漬したりしてコーティング膜を多翼式羽根17に形成することができる。また、多翼式羽根17にコーティング処理を施す際に、水系コーティング材(分散液)の濡れ性やコーティング膜の密着性を向上させる観点から、コロナ処理、UV(UltraViolet)処理などの前処理を物品表面に施してもよい。
また、多翼式羽根17に分散液を付着させた後、余分な分散液を除去し、乾燥させる方法としては、特に限定するものではないが、多翼式羽根17を回転させて余分な分散液を除去してもよい。特に、羽根の外側からエアブローすることで、多翼式羽根17を回転運動させて、余分な分散液を除去する方法は好ましい。この方法では、多翼式羽根17を回転させるモータ類が必要ない利点があり、サイズや形状の異なる多翼式羽根17の処理に対しても容易に対応できる。また、外側からのエアブローであるため、モータによる単純な回転、または、内側からのエアブローによる回転では液溜りが生じて固形分が固着し易い羽根端部の外周側の外側への液溜りを抑制できる。また、余分な分散液が残留してコーティング膜にムラが生じてしまった場合においても、ムラ部分は、多段式羽根17の外部から見えない内側となるため、美観上の利点もある。
以上のように、多翼式羽根17に付着させた分散液を乾燥させた後、必要に応じて加熱を行って、コーティング処理を完了させる。これによって、多翼式羽根17には、塵埃付着防止膜が形成される。
この実施の形態では、上記した分散液およびコーティング方法を用いて、親水性の無機多孔質部分と疎水性のフッ素樹脂部分とがサブミクロンレベルで分布した親疎水性の表面を有する塵埃付着防止膜を形成した。これによって、室内における塵埃や油煙など様々な汚れの付着を抑制でき、付着した場合でも厚く堆積する前に剥離し易くすることができる。つまり、多翼式羽根17の表面に空気中の塵埃が付着、堆積することを抑制することが可能となる。また、このような塵埃付着防止膜は、金属酸化物からなる無機多孔膜をベースとするため帯電防止効果を有する。その結果、汚れに起因する送風機の性能低下や騒音増大を抑制することが可能となる。
また、この実施の形態における塵埃付着防止膜は、分散液における無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子との質量比率を変化させることによってマクロ的な特性を調整することができる。すなわち、親水性である無機多孔質微粒子の量に対して、疎水性であるフッ素樹脂微粒子の量を多くすれば、マクロ的に疎水性の高い塵埃付着防止膜が得られる。逆に、親水性である無機多孔質微粒子の量に対して、疎水性であるフッ素樹脂微粒子の量を少なくすれば、マクロ的に親水性の高い塵埃付着防止膜が得られる。また、一般に、マクロ的に疎水性の高い通常の塵埃付着防止膜では、帯電などの影響によりホコリなどの汚れが付着し易くなるものの、この実施の形態の塵埃付着防止膜では、無機多孔質微粒子の量がある程度以上含有されているため、マクロ的に疎水性が高い場合でも帯電などが生じず、防汚性能が高くなるという効果を有する。
以下に、本実施の形態による実施例について、比較例とともに説明する。なお、以下の実施例と比較例では、実施の形態で説明した多翼式羽根17に対して塵埃付着防止膜を形成する場合を例に挙げて説明する。
(実施例1〜5および比較例1〜6)
<実験方法>
図3は、実施例1〜5および比較例1〜6の実験条件を示す図である。これらの実施例1〜5と比較例1〜6では、無機多孔質微粒子としてアナターゼ型の酸化チタン粒子とリチウムシリケート(日産化学株式会社製)とを用い、フッ素樹脂微粒子としてPTFEまたはPVDFを用いる場合についての実験を行っている。
実施例1〜5と比較例2〜6では、純水に対して、図3に示される添加量と平均粒径のアナターゼ型の酸化チタン粒子と、その10%の重量のリチウムシリケート(日産化学株式会社製)と、図3に示される添加量と平均粒径のフッ素樹脂微粒子ディスパージョンを攪拌しながら添加した後、エタノール5質量%、アゾビスイソブチロニトリル0.05質量%をさらに加えることによって、コーティング液を調製する。なお、ここで、フッ素樹脂微粒子として、平均粒径が250nmの微粒子を使用する場合には、PTFEを用い、平均粒径が150nmの微粒子を使用する場合には、PVDFを用いる。
このコーティング液にポリプロピレン製の多翼式羽根17を浸漬し、エアブロー方式によってコーティング膜を形成させた後、60℃で30分間の熱処理を行う。なお、熱処理を行う前の状態(熱処理を行わない)場合には、多翼式羽根17の表面に形成されたコーティング膜は、濡らしたタオル生地で拭き取ることで容易に剥離する。しかし、熱処理後の多翼式羽根17では、数十回の拭き取りでは変化がなく、コーティング膜の密着性が向上することが確認される。なお、比較例1は、塵埃付着防止膜を全く形成しない場合である。
こうして形成した多翼式羽根17をダクト用換気扇装置にセットし、ダクトに接続していない状態で、1m3の粉塵汚染評価室に設置して回転させることで、汚れの影響を評価する。粉塵として、綿ホコリ、疎水性粉塵としてカーボンブラック、親水性粉塵として関東ロームを、等重量の比率で混合したものを激しく撹拌することで、舞い立たせて評価室内に送り込む。10gの粉塵を送り込んだ後、評価室内において気流で粉塵が舞い上がった状態を維持しながら60分間換気扇を稼動する。粉塵汚染評価後、多翼式羽根17を取り出し、約100gの水で付着した粉塵を洗い出し、100℃の温度で1日間乾燥した後に、粉塵付着量を測定する。
<実験結果>
図4は、実施例1〜5および比較例1〜6の測定結果を示す図である。比較例1では、多翼式羽根17にコーティング処理を施さない場合であるが、この場合には粉塵付着量は、2.1gである。
実施例1では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜(塵埃付着防止膜)は、微白濁しており、粉塵付着量は0.4gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が1/5以下に減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。
実施例2では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを3.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は0.6gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量がかなり減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。また、実施例1と比較してフッ素樹脂微粒子の割合が多いコーティング液を用いると、実験で使用した粉塵の場合には粉塵付着量が増加する傾向にある。付着した粉塵の色から疎水性粉塵であるカーボンブラックの付着が増えていることがわかる。
実施例3では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を1.5質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを0.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は0.7gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が1/3に減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。また、実施例1と比較して酸化チタン微粒子の割合が多いコーティング液を用いると、実験で使用した粉塵の場合には粉塵付着量が増加する傾向にある。付着した粉塵の色から親水性粉塵である関東ロームの付着が増えていることがわかる。
実施例4では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を2.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを0.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は0.7gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が1/3に減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。また、実施例3と比較して酸化チタン微粒子の割合が少し多いコーティング液を用いても、粉塵付着量には大きな変化がない。
実施例5では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径150nmのフッ素樹脂微粒子としてPVDFを3.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は1.1gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が約半分に減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。また、実施例2と比較してフッ素樹脂微粒子の平均粒径が大きいコーティング液を用いると、実験で使用した粉塵の場合には粉塵付着量が減少する傾向にある。
以上の実施例から、酸化チタン微粒子とフッ素樹脂微粒子を適度に変更して、粉塵付着抑制効果を有するコーティングを形成することがわかる。また、組成比や濃度を調整することにより、各種の粉塵に対する付着抑制効果を最適化できることがわかる。
比較例2では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を添加せず、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜は白濁しており、粉塵付着量は2.2gである。酸化チタン微粒子を添加しないと、未コーティングの場合と同等の粉塵付着量となり、塵埃付着防止膜としては機能しないことがわかる。
比較例3では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を1.0質量%添加し、フッ素樹脂微粒子を添加しないものであるが、この場合のコーティング膜は微白濁しており、粉塵付着量は1.8gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量は若干減少しているが、塵埃付着防止の効果があるとは言えない。そのため、フッ素微粒子を添加しないと、塵埃付着防止膜としては機能しないことがわかる。
比較例4では、平均粒径が35nmの酸化チタン微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は1.9gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が若干減少しているが、塵埃付着防止の効果があるとは言えない。また、酸化チタン微粒子の平均粒径以外条件が同じ実施例1と比較すると、酸化チタン微粒子の平均粒径が大きくなると、塵埃付着防止の効果が低下することがわかる。
比較例5では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を0.2質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを2.3質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は1.7gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量はわずかではあるが減少している。また、実施例1,3,4と比較すると、酸化チタン微粒子とフッ素樹脂微粒子の合計質量に対する酸化チタン微粒子の質量の割合が少なくなりすぎると、塵埃付着防止の効果が低下することがわかる。
比較例6では、平均粒径が15nmの酸化チタン微粒子を2.3質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを0.2質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は1.5gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が減少しているが、上記した実施例1〜5に比して、高い値である。実施例1,3,4と比較すると、酸化チタン微粒子とフッ素樹脂微粒子の合計質量に対するフッ素樹脂微粒子の質量の割合が少なくなりすぎると、塵埃付着防止の効果が低下することがわかる。
(実施例6〜10および比較例7〜10)
<実験方法>
図5は、実施例6〜10および比較例7〜10の実験条件を示す図である。これらの実施例6〜10と比較例7〜10では、無機多孔質微粒子として、実施例1〜5の酸化チタン微粒子とリチウムシリケートに代えてシリカ微粒子を用いる場合である。なお、実験方法は、図5に示される条件のシリカ微粒子とフッ素樹脂微粒子を用いて、実施例1〜5および比較例1〜6で示した方法と同様に、多翼式羽根17にコーティング処理を行い、評価を行う。
<実験結果>
図6は、実施例6〜10および比較例7〜10の測定結果を示す図である。実施例6では、平均粒径が5nmのシリカ微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜(塵埃付着防止膜)は、微白濁しており、粉塵付着量は0.5gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が1/4以下に減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。
実施例7では、平均粒径が5nmのシリカ微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを3.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜(塵埃付着防止膜)は、微白濁しており、粉塵付着量は0.6gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量がかなり減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。付着した粉塵については、その色から疎水性粉塵であるカーボンブラックの比率が高くなっていることがわかる。
実施例8では、平均粒径が5nmのシリカ微粒子を2.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを0.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は0.7gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が1/3に減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。また、実施例6と比較してシリカ微粒子の割合が多いコーティング液を用いると、実験で使用した粉塵の場合にはわずかではあるが粉塵付着量が増加する傾向にある。付着した粉塵については、その色から親水性粉塵である関東ロームの比率が高くなっていることがわかる。
実施例9では、平均粒径が15nmのシリカ微粒子を2.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを0.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は0.9gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量がかなり減少しており、防汚性能が良好であることがわかる。また、シリカ微粒子とフッ素樹脂微粒子の合計質量に対するシリカ微粒子の質量の割合が同等の実施例8と比較して、シリカ微粒子の平均粒径が大きくなっても、塵埃付着防止効果はそれほど劣化しないことがわかる。
実施例10では、平均粒径が15nmのシリカ微粒子を2.0質量%添加し、平均粒径150nmのフッ素樹脂微粒子としてPVDFを0.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜も微白濁しており、粉塵付着量は1.0gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が約半分に減少しており、防汚性能が良好である。また、実施例8と比較してフッ素樹脂微粒子の平均粒径が小さいコーティング液を用いているが、実験で使用した粉塵の場合には塵埃付着防止効果は同等となる。
また、実施例8,9,10では、シリカ微粒子とフッ素樹脂微粒子の合計質量に対するシリカ微粒子の質量の割合が実施例6と同じであるが、粉塵付着量は実施例8,9,10の方が多くなっている。このことから、シリカ微粒子とフッ素樹脂微粒子の合計質量に対するシリカ微粒子の質量の割合のみでなく、分散液に対するシリカ微粒子とフッ素樹脂微粒子の添加量によって、塵埃付着防止効果を最適化することができることがわかる。
比較例7では、シリカ微粒子を添加せず、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合の粉塵付着量は1.5gである。シリカ微粒子を添加しないと、未コーティングの場合よりも粉塵付着量を減少させることはできるが、上記した実施例6〜10に比して高い値である。そのため、シリカ微粒子を添加しないと、塵埃付着防止膜としては機能しないことがわかる。
比較例8では、平均粒径が50nmのシリカ微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜は白濁しており、粉塵付着量は1.9gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量が若干減少しているが、塵埃付着防止の効果があるとは言えない。また、シリカ微粒子の平均粒径以外条件が同じ実施例6と比較すると、シリカ微粒子の平均粒径が大きくなると、塵埃付着防止の効果が低下することがわかる。
比較例9では、平均粒径が5nmのシリカ微粒子を0.2質量%添加し、平均粒径250nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを2.3質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜は微白濁しており、粉塵付着量は1.2gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量は半分近く減少しているが、上記した実施例6〜10に比して高い値であり、フッ素樹脂微粒子の比率が大きすぎる場合には粉塵付着抑制効果が劣ることがわかる。
比較例10では、平均粒径が5nmのシリカ微粒子を1.0質量%添加し、平均粒径580nmのフッ素樹脂微粒子としてPTFEを1.5質量%添加したものであるが、この場合のコーティング膜は白濁しており、粉塵付着量は1.3gである。未コーティングの比較例1に比して、粉塵付着量は半分近く減少しているが、上記した実施例6〜10に比して高い値である。また、シリカ微粒子とフッ素樹脂微粒子の合計質量に対するシリカ微粒子の質量の割合が、実施例6と同等であるが、粉塵付着量は実施例6の2倍以上の量となっている。これより、フッ素樹脂微粒子の平均粒径が大きくなると、粉塵付着量が増加する傾向にあることがわかる。
(実施例11〜15および比較例11)
<実験方法>
図7は、実施例11〜15および比較例11の実験条件と実験結果を示す図である。これらの実施例11〜15と比較例11では、平均粒径5nmのシリカ微粒子を2.0質量%と、平均粒径150nmのPVDF粒子を1.0質量%と、を含む分散液に対し、非イオン系界面活性剤ポリオキシエチレンラウリルエーテルを0.8質量%と、反応剤として図7に示されるアゾ化合物または過酸化物を添加したコーティング液を調整し、実施例1〜5および比較例1〜6で示した方法と同様に、多翼式羽根17にコーティング処理を行い、評価を行う。
また、コーティング膜の特性の評価として、粉塵付着量に加えて、濡れタオルによる擦りによって、多翼式羽根17に形成されたコーティング膜が剥離する擦り回数を耐磨耗性として評価を行う。
<実験結果>
比較例11では、反応剤を添加しない場合であり、粉塵付着量は0.6gと比較例1に比してかなり減少しており、良好な防汚性能を有しているが、耐磨耗性は3回と極端に低い結果となっている。
実施例11では、反応剤としてアゾビスシアノ吉草酸を0.5質量%添加したものであるが、粉塵付着量は0.5gであり、耐磨耗性は28回以上であり、比較例11に比較してともに良好な結果が得られている。
実施例12では、反応剤としてアゾビスイソ酪酸ジメチルを0.5質量%添加したものであるが、粉塵付着量は0.5gであり、耐磨耗性は50回以上であり、比較例11に比較してともに良好な結果が得られている。また、実施例11に比しても、耐磨耗性が改善されている。
実施例13では、反応剤としてベンゾイルパーオキシドを0.5質量%添加したものであるが、粉塵付着量は0.7gであり、耐磨耗性は35回であり、粉塵付着量は比較例11に若干劣るものの、耐磨耗性では比較例11に比較して良好な結果が得られている。
実施例14では、反応剤として過硫酸アンモニウムを0.5質量%添加したものであるが、粉塵付着量は0.7gであり、耐磨耗性は50回以上であり、粉塵付着量は比較例11に若干劣るものの、耐磨耗性では比較例11に比較して良好な結果が得られている。
実施例15では、反応剤として過酸化水素を1.0質量%添加したものであるが、粉塵付着量は0.9gであり、耐磨耗性は30回であり、粉塵付着量は比較例11に若干劣るものの、耐磨耗性では比較例11に比較して良好な結果が得られている。
(実施例16,17および比較例12)
<実験方法>
図8は、実施例16,17および比較例12の実験条件と実験結果を示す図である。これらの実施例16,17および比較例12では、実施例6のコーティング液に対し、平均粒径0.5μmの図8に示される抗菌剤を含む分散液を添加し、実施例1〜5および比較例1〜6で示した方法と同様に、多翼式羽根17にコーティング処理を行う。
また、コーティング膜の特性の評価として、コーティング後の多翼式羽根17に対し、換気扇羽根に付着していたホコリをグルコース水溶液に分散させた液をスプレーで吹き付け、30℃で、湿度80%の環境で2週間保管し、カビの発生状況を確認する。さらに、カビが発生した状態で、実施例1〜5および比較例1〜6で示した方法と同様に粉塵付着試験を実施する。
<実験結果>
比較例12では、抗菌剤を添加しないものであり、多翼式羽根17に吹き付けたホコリには多数のカビが発生していることが確認される。また、カビが発生した状態で粉塵付着試験を行うと、粉塵付着量は、2.1gとなる。
実施例16では、抗菌剤としてチアヘンダゾ−ルを添加したものであり、多翼式羽根17に吹き付けたホコリにはカビが全く観察されない。また、カビが発生した状態で粉塵付着試験を行うと、粉塵付着量は0.5gであり、比較例12に比して1/4以下となっている。
実施例17では、抗菌剤としてベンツイミダゾリルカルバミン酸メチルを添加したものであり、多翼式羽根17に吹き付けたホコリにはカビが全く観察されない。また、カビが発生した状態で粉塵付着試験を行うと、粉塵付着量は0.6gであり、比較例12に比して1/3以下となっている。
実施例16,17から、抗菌剤を添加したコーティングは、カビ発生だけでなく、カビによる粉塵付着の促進も抑制されることが分かる。
ところで、上記した説明では、ダクト用換気扇の多翼式羽根に塵埃付着防止膜を形成する場合ついて述べたが、図2の送風機の構成部材である外殻21、ダクト接続枠23、シャッター24、ケーシング26および化粧グリル31の全部または一部に対して塵埃付着防止膜を形成してもよいし、その他の送風機に塵埃付着防止膜を形成してもよい。
以上説明したように、この実施の形態によれば、送風機の構成部材に無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子とを含む塵埃付着防止膜を形成したので、室内における塵埃や油煙など様々な汚れの付着を防止でき、付着した場合でも厚く堆積する前に剥離し易くすることができる。その結果、汚れに起因する送風機の性能低下や騒音増大を従来に比して抑制することができるという効果を有する。
また、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を含む分散液にアゾ化合物または過酸化物を含有させることで、ポリプロピレンなどのプラスチック素材の羽根などの送風機の構成部材に対しても、塵埃付着防止膜の密着性が高くなり、長期の信頼性の向上や、洗浄や清掃による塵埃付着防止膜の剥離などを抑制することができるという効果も有する。
さらに、分散液に抗菌剤を含有させることで塵埃付着防止膜の表面に細菌やカビなどの微生物の生育を抑制することができる。また、細菌やカビなどによって汚れ付着が促進されたり、付着した汚れが剥離し難くなったりする場合があるが、これを抑制することもできる。
さらに、分散液に防錆剤を含有させることで、羽根またはその周辺部品の金属部分でのさびの発生を抑制することができるという効果を有する。
また、多翼式羽根に対して分散液を付着させ、多翼式羽根を回転可能な状態に保持し、多翼式羽根の外周外側から内側に向けてエアブローすることで多翼式羽根を回転させながら乾燥させて塵埃付着防止膜を形成したので、複雑な羽根形状に対しても均質なコーティングが可能になるという効果を有する。特に、送風時に陽圧となり、浮遊粉塵等が衝突し易く汚れが付き易い部分である多翼式羽根の凹面側に、ムラの少ない良好な塵埃付着防止膜を形成し易い。この部分に塵埃付着防止膜のない部分や厚すぎる部分などが存在すると、汚れ付着が促進されてしまう場合があるが、このコーティング方法を採用することで良好な防汚性が得られる。
以上のように、本発明にかかる送風機は、多翼式羽根を有するダクト用換気扇に有用である。
11 吸込口
12 吐出口
13 ダクト
15 送風機
16 モータ
17 多翼式羽根
21 外殻
23 ダクト接続枠
24 シャッター
26 ケーシング
31 化粧グリル
40 フランジ部材
60 換気扇本体部
91 野縁
93 開口
100 ダクト用換気扇

Claims (15)

  1. 天井の開口部に設置され、室内側に吸込口、室外側にダクトに連通する吐出口を有し、多翼式羽根を駆動させることによって前記吸込口から空気を吸い込み前記吐出口から吐出することにより室内を換気する送風機において、
    当該送風機の構成部材の全部または一部は、無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子を含む塵埃付着防止膜でコーティングされていることを特徴とする送風機。
  2. 前記無機多孔質微粒子は、2〜250nmの平均粒径を有し、
    前記フッ素樹脂微粒子は、50〜500nmの平均粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の送風機。
  3. 前記無機多孔質微粒子と前記フッ素樹脂微粒子の比率は、乾燥重量で95:5〜15:85であることを特徴とする請求項1または2に記載の送風機。
  4. 前記塵埃付着防止膜は、アゾ化合物または過酸化物をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の送風機。
  5. 前記塵埃付着防止膜は、抗菌剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の送風機。
  6. 前記塵埃付着防止膜は、防錆剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の送風機。
  7. 前記無機多孔質微粒子は、金属酸化物からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の送風機。
  8. 前記金属酸化物は、シリカ、アルミナ、酸化チタンおよび酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項7に記載の送風機。
  9. 天井の開口部に設置され、室内側に吸込口、室外側にダクトに連通する吐出口を有し、多翼式羽根を駆動させることによって前記吸込口から空気を吸い込み前記吐出口から吐出することにより室内を換気する送風機の構成部材をコーティングする送風機のコーティング方法において、
    無機多孔質微粒子とフッ素樹脂微粒子とを、乾燥重量で5:95〜40:60の比率で含む分散液を用いて、前記送風機の構成部材をコーティングすることを特徴とする送風機のコーティング方法。
  10. 前記無機多孔質微粒子は、2〜250nmの平均粒径を有し、
    前記フッ素樹脂微粒子は、50〜500nmの平均粒径を有することを特徴とする請求項9に記載の送風機のコーティング方法。
  11. 前記無機多孔質微粒子は、シリカ、アルミナ、酸化チタンおよび酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項9または10に記載の送風機のコーティング方法。
  12. 前記分散液は、アゾ化合物または過酸化物をさらに含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載の送風機のコーティング方法。
  13. 前記分散液は、抗菌剤をさらに含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか1つに記載の送風機のコーティング方法。
  14. 前記分散液は、防錆剤をさらに含むことを特徴とする請求項9〜13のいずれか1つに記載の送風機のコーティング方法。
  15. 前記送風機の構成部材は、多翼式羽根であり、
    前記多翼式羽根に前記分散液を付着させ、前記多翼式羽根を回転可能な状態に保持し、前記多翼式羽根の外周外側から内側に向けてエアブローして前記多翼式羽根を回転させながら乾燥させることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1つに記載の送風機のコーティング方法。
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