JP2011110911A - 熱可塑性樹脂射出発泡成形体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂射出発泡成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 射出圧低減効果をもたらし、またシリンダ内での溶融樹脂中からのガス抜けが原因で発生するセル荒れを防止し、発泡層が均一微細で、かつ高発泡倍率を有する射出発泡成形体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂と化学発泡剤をシリンダにて溶融混練して得られる発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形機へ供給し、金型内に射出して発泡させ、ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体を製造する方法において、シリンダ先端部の温度を210℃以上とし、シリンダ後部の温度を、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−10℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+20℃以下とすることを特徴とするポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法及びポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体に関する。
射出発泡成形分野において、軽量化、コストダウンなどを目的に金型内で発泡させる方法として固定型と任意の位置に前進および後退が可能な可動型とから構成される金型を使用し、発泡剤を含むポリプロピレン系樹脂組成物を射出完了後に可動型を後退させて発泡させる、いわゆるコアバック法(Moving Cavity法)がある。この方法によれば表面に非発泡層が形成され、内部の発泡層が高倍率で均一気泡になりやすく、軽量性、外観に優れた射出発泡成形体が得られ易い。
従来の成形方法では、分解ガスが効率良く発生すると考えられる、つまりガス発生量が最も大きくなる温度領域にシリンダ温度を設定し、化学発泡剤とポリプロピレン系樹脂を溶融混練し、射出発泡成形がなされていた。しかし、このような条件においては、射出成形性という観点からは、必ずしも最適な状態ではなく、溶融粘度が高くなり高射出圧となる場合があり、その結果、射出成形機や金型への負荷が大きくなるといった問題があった。
逆に、射出圧低減効果を期待してシリンダ温度設定を全体的にさらに高温設定にすることで、シリンダ内の樹脂の溶融粘度を低下させ、射出圧を低減させることはできた。しかし、分解ガス発生量が最も大きくなる温度領域が当該温度と一致しない場合、キャビティ内に充填する前にシリンダ内で溶融樹脂中からガスが抜けてしまい、その結果、得られた射出発泡成形体における発泡層のセルは破泡し、ボイドが形成された、いわゆるセル荒れしたものとなっていた。その為、良好な射出成形性と十分なガス発生量を得るために、例えば、ポリプロピレン系樹脂の最適な溶融混練温度近傍とガス発生量が最も大きくなる温度領域が一致するように化学発泡剤を選択するという手法が挙げられる。
他方、特許文献1には、発泡性熱可塑性樹脂成形材料を作製する際、加熱シリンダ内の先端部を後方部の温度設定よりも20〜100℃高くし、シリンダ内の温度を化学発泡剤の分解開始温度付近の温度とすることによって、発泡性熱可塑性樹脂成形材料のシリンダ内での発泡を抑えることができ、従って成形材料を無発泡状態でキャビティー内に導入することができるという技術が開示されている。しかし、当該文献においてはシリンダ内でのガス発生量を極力抑えることに着目した技術であるため、高発泡倍率の射出発泡成形体を必ずしも得られるものではないと推定される。
以上のように、化学発泡剤を使用した射出発泡成形法において、どのような化学発泡剤を使用しても、射出圧を高くすることなく、またシリンダ内での溶融樹脂中からのガス抜けが原因で発生するセル荒れを防止し、発泡層が均一微細で、かつ高発泡倍率である射出発泡成形体をつくることは困難であった。
特開平10−128795号公報
本発明の目的は、ポリプロピレン系樹脂の最適な溶融混練温度近傍とガス発生量が最も大きくなる温度領域が一致するように化学発泡剤を選択せずとも、射出圧低減効果をもたらし、またシリンダ内での溶融樹脂中からのガス抜けが原因で発生するセル荒れを防止し、発泡層が均一微細で、かつ高発泡倍率を有する射出発泡成形体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ポリプロピレン系樹脂と化学発泡剤をシリンダにて溶融混練して得られる発泡性樹脂組成物を射出成形機へ供給し、金型内に射出して発泡させ、ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体を製造する方法において、シリンダ先端部の温度を210℃以上とし、またホッパー付近であるシリンダ後部の温度を、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−10℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+20℃以下とすることで、成形時の射出圧低減効果をもたらし、またシリンダ内での溶融樹脂中からのガス抜けが原因で発生するセル荒れを防止し、ボイドが無く、発泡層が均一微細で、かつ発泡倍率が2倍以上10倍以下の高発泡倍率を有する射出発泡成形体が得られることを見いだし、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、次の構成からなる。
〔1〕 ポリプロピレン系樹脂と化学発泡剤をシリンダにて溶融混練して得られる発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形機へ供給し、金型内に射出して発泡させ、ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体を製造する方法において、シリンダ先端部の温度を210℃以上とし、シリンダ後部の温度を、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−10℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+20℃以下とすることを特徴とするポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
〔2〕 前記ポリプロピレン系樹脂が、(A)メルトフローレートが10g/10分以上100g/10分以下、メルトテンションが2cN以下である線状ポリプロピレン系樹脂50重量部以上95重量部以下と、(B)メルトフローレートが0.1g/10分以上10g/10分未満、メルトテンションが5cN以上で、かつ歪硬化性を示す改質ポリプロピレン系樹脂5重量部以上50重量部以下(ただし、線状ポリプロピレン系樹脂(A)と改質ポリプロピレン系樹脂(B)の合計は100重量部)を含んでなることを特徴とする〔1〕記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
〔3〕 前記改質ポリプロピレン系樹脂(B)が、線状ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、共役ジエン化合物を溶融混合して得られた改質ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
〔4〕 化学発泡剤が、無機系化学発泡剤であり、ガス発生量曲線において極大点が一つである〔1〕〜〔3〕何れかに記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
〔5〕 〔1〕〜〔4〕何れかに記載の製造方法によって製造されるポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体。
〔6〕 発泡倍率が2倍以上10倍以下であることを特徴とする〔5〕記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体。
本発明の射出発泡成形体の製造方法によれば、ポリプロピレン系樹脂の最適な溶融混練温度近傍とガス発生量が最も大きくなる温度領域が一致するように化学発泡剤を選択せずとも、射出圧低減効果をもたらし、シリンダ内でのガス抜けによる発泡層のセル荒れを防止し、均一微細なセルを持つ発泡層を持ち、かつ高発泡倍率を有する射出発泡成形体が得られる。そのため、使用できる化学発泡剤種の選択の幅を広げることが可能となる。
例えば、化学発泡剤として、昇温におけるガス発生量の曲線において変曲点が一つである無機系化学発泡剤を使用することにより、金型の汚染が低減される。
実施例で使用した化学発泡剤について、一定速度にて昇温させて、ガス発生量を測定し、横軸に温度、縦軸にガス発生量をプロットして得たガス発生量曲線である。 実施例で使用した金型構造の断面図である。
本発明のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法は、ポリプロピレン系樹脂と化学発泡剤をシリンダにて溶融混練して得られる発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形機へ供給し、金型内に射出して発泡させ、ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体を製造する方法において、シリンダ先端部の温度を210℃以上とし、シリンダ後部の温度を化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−10℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+20℃以下とすることを特徴とするものである。
ここで言うシリンダ先端部とは、ノズル部を含め、ノズルに最も近い付近の箇所のことを言い、シリンダ後部とは、ホッパー近傍の部位を言う。例えば、ホッパー直下以外のシリンダ温度設定が4箇所となっている場合、ノズル側から2箇所をシリンダ先端部と言い、ホッパー近傍の2箇所をシリンダ後部とする。このとき、シリンダ先端部2箇所の温度設定を、それぞれノズル部側からTa1とし、Ta1よりもホッパー側の箇所をTa2とし、さらにホッパー直下付近では、シリンダ先端部に近い箇所から順次、Tb1、Tb2とする。
また射出成形機が大型で、ノズルを含めシリンダ温度設定箇所が6箇所となっている場合、ノズル側から3箇所を先端部といい、ホッパー近傍の3箇所をシリンダ後部とする。この時にシリンダ先端部3箇所の温度設定をそれぞれノズル部側から順次Ta1、Ta2、Ta3とし、ホッパー直下付近では、シリンダ先端部に近い箇所から順次、Tb1、Tb2、Tb3とする。
シリンダ先端部の温度としては、210℃以上であり、好ましくは220℃以上270℃以下であり、より好ましくは220℃以上250℃以下である。上記範囲よりも低い温度範囲とすると、シリンダ内の発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融粘度が高くなってしまい、射出圧が上昇してしまう。また上記範囲よりも高温範囲とすると、樹脂融点からあまりに離れた高温域下にてスクリュによって混練されることによって、樹脂が熱劣化してしまう可能性がある。
シリンダ後部の温度としては、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−10℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+20℃以下、好ましくは、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−5℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+15℃以下である。
シリンダ後部の温度を上記範囲よりも高温としてしまうと、シリンダ内での化学発泡剤の分解が進み過ぎてしまい、シリンダ内にてガス抜けが発生し、結果セルが破泡してしまい、ホッパー付近の温度設定を上記範囲よりも低温としてしまうと、シリンダ内の樹脂の溶融粘度があまり低下せず、射出圧低減効果が得られない。
なお、本発明において、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度は、公知の方法にて測定することが出来る。例えば、化学発泡剤を試験管の中に入れ、その試験管をオイルバスにいれ、一定速度にて昇温させて、ガス発生量を測定し、最大ガス発生量を示す温度を決めることが出来る。このとき、温度を横軸に、ガス発生量を縦軸にプロットすることで、図1に示すようなガス発生量曲線が得られる。
例えば、図1中のa(実線)のガス発生曲線は、極大点を二つ有する化学発泡剤の例であり、図1中のb(点線)のガス発生量曲線は、極大点が一つである化学発泡剤の例である。
一般的に、極大点を以上有する化学発泡剤は、クエン酸等の有機酸を多量に含む有機系化学発泡剤であることが多い。ガス発生曲線において極大点を一つしか持たない化学発泡剤を使用した場合、さらなる効果として、クエン酸などの有機酸が少ない傾向があるため、金型の汚染の防止が期待できるため好ましい。さらには、極大点が160℃以上200℃以下にあることが好ましい。
推測の理論であるが、上記のように、ホッパー付近であるシリンダ後部の温度を化学発泡剤の発生ガス量が最大となる温度領域と同等程度の温度とし、シリンダ先端部を210℃以上に設定することで、ホッパー付近でのシリンダ内では効率良く発泡剤の分解が進行し、かつシリンダ先端部では樹脂の溶融粘度を低下させつつ樹脂中に溶解、もしくは微小な気泡の状態で含まれているガスをキャビティ内へ射出充填するまでに樹脂中に保持することが可能となり、射出圧低減効果をもたらし、また均一微細なセルを持つ発泡層を形成した、高発泡倍率の射出発泡成形体を得ることができる。
本発明において使用する化学発泡剤とは、シリンダ内で分解して炭酸ガス等の気体を発生するものである。その種類に特に限定はなく、化学発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機系化学発泡剤、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタテトラミン等の有機系化学発泡剤があげられる。有機系化学発泡剤としては、市販品では永和化成工業(株)製のEE275Fなどが好適に使用できる。無機系化学発泡剤の例として、市販品としては永和化成工業(株)製のEE25Cなどが挙げられる。
中でも、無機系化学発泡剤を使用することが、クエン酸などの有機酸の含有量が少ないため好ましい。
上記化学発泡剤の使用量は、その種類、マスターバッチ中の濃度および所望の発泡倍率によって異なるが、一般にポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1重量部以上20重量部以下、更に好ましくは0.5重量部以上10重量部以下の範囲で使用される。この範囲で使用することにより、経済的に発泡倍率が2倍以上、且つ均一微細気泡の射出発泡成形体が得られやすい。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−α−オレフィンランダムコポリマー、プロピレン−α−オレフィンブロックコポリマー等が例示できる。
ポリプロピレン系樹脂の中でも、(A)メルトフローレートが好ましくは10g/10分以上100g/10分以下、より好ましくは15g/10分以上50g/10分以下であり、メルトテンションが好ましくは2cN以下、より好ましくは1cN以下である線状ポリプロピレン樹脂50重量部以上95重量部以下と、(B)メルトフローレートが好ましくは0.1g/10分以上10g/10分未満、より好ましくは0.3g/10分以上5g/10分以下であり、メルトテンションが好ましくは5cN以上、より好ましくは8cN以上で、かつ歪硬化性を示す改質ポリプロピレン5重量部以上50重量部以下(ただし、線状ポリプロピレン系樹脂(A)と改質ポリプロピレン系樹脂(B)の合計は100重量部)からなることが好ましい。
線状ポリプロピレン樹脂(A)のメルトフローレートが10g/10分未満では、射出発泡成形体を製造する際に、金型キャビティのクリアランスが1〜2mm程度の薄肉部分を有する射出発泡成形においてはショートショットになる場合があり、連続して安定した射出発泡成形が困難となる場合がある。メルトフローレートが100g/10分を越える場合には、発泡時に気泡が破壊されやすく、高発泡倍率が得られない場合や、射出発泡成形体の剛性も低下する場合がある。一方、メルトテンションが2cNを越える場合には金型面への転写性が悪くなる傾向にあり、外観美麗な射出発泡成形体を得にくい。
メルトフローレートとは、ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定したものを言い、メルトテンションとは、メルトテンション測定用アタッチメントを付けたキャピログラフ(東洋精機製作所製)を使用して、200℃でφ1mm、長さ10mmの孔を有するダイスから、ピストン降下速度10mm/分で降下させたストランドを1m/分で引き取り、安定後に40m/分で引き取り速度を増加させたとき、破断したときのロードセル付きプーリーの引き取り荷重を言う。
ここでいう線状ポリプロピレン系樹脂とは、線状の分子構造を有しているポリプロピレン系樹脂であり、通常の重合方法、例えば担体に担持させた遷移金属化合物と有機金属化合物から得られる触媒系(例えばチーグラー・ナッタ触媒)の存在下の重合で得られる。具体的には、プロピレンの単独重合体、ブロック共重合体およびランダム共重合体であって、結晶性の重合体があげられる。プロピレンの共重合体としては、プロピレンを75重量%以上含有しているものが、ポリプロピレン系樹脂の特徴である結晶性、剛性、耐薬品性などが保持されている点で好ましい。共重合可能なα−オレフィンは、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素数2または4〜12のα−オレフィン、シクロペンテン、ノルボルネン、テトラシクロ[6,2,11,8,13,6]−4−ドデセンなどの環状オレフィン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどのジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどのビニル単量体などが挙げられる。これらのうち、エチレン、1−ブテンが耐寒脆性向上、安価等という点で好ましい。
改質ポリプロピレン系樹脂(B)は、メルトフローレートが0.1g/10分未満では、線状ポリプロピレン系樹脂(A)への分散性が悪くなる場合があり、発泡倍率や気泡が不均一となり、表面性が悪くなる場合がある。メルトフローレートが10g/10分以上では、射出発泡成形体表面での改質ポリプロピレン系樹脂(B)の濃度が高くなりすぎて、美麗な表面外観を得にくい傾向がある。一方、メルトテンションが5cN未満の場合には発泡倍率2倍以上の射出発泡成形体が得られにくく、均一微細な気泡になりにくい。
ここでいう歪硬化性は、溶融物の延伸歪みの増加に伴い粘度が上昇することとして定義され、通常は特開昭62−121704号公報に記載の方法、すなわち市販のレオメーターにより測定した伸長粘度と時間の関係をプロットすることで判定することができる。また、例えばメルトテンション測定時の溶融ストランドの破断挙動からも歪硬化性を判定できる。すなわち、引き取り速度を増加させたときに急激にメルトテンションが増加する場合は歪硬化性を示す場合である。改質ポリプロピレン系樹脂(B)が歪硬化性を示すものでない場合は、メルトテンションが高くても発泡倍率が2倍を越える高発泡倍率の射出発泡成形体が得られにくい。
このような改質ポリプロピレン系樹脂(B)としては、例えば線状ポリプロピレン系樹脂に放射線を照射するか、または線状ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、共役ジエン化合物を溶融混合するなどの方法により得られる分岐構造あるいは高分子量成分を含有する改質ポリプロピレン系樹脂が挙げられる。これらの中で、本発明においては、線状ポリプロピレン樹脂、ラジカル重合開始剤および共役ジエン化合物を溶融混合して得られる改質ポリプロピレン系樹脂が、高価な放射線照射設備を必要としない点から安価に製造できる点から好ましい。この改質ポリプロピレン系樹脂(B)の製造に用いられる原料ポリプロピレン系樹脂としては、前記線状ポリプロピレン系樹脂(A)と同じものが例示できる。
前記共役ジエン化合物としては例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ヘプタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエンなどがあげられるが、これらを単独または組み合わせ使用してもよい。これらの中では、ブタジエン、イソプレンが安価で取り扱いやすく、反応が均一に進みやすい点からとくに好ましい。
前記共役ジエン化合物の添加量としては、線状ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上20重量部以下が好ましく、0.05重量部以上5重量部以下がさらに好ましい。0.01重量部未満では改質の効果が得られにくい場合があり、また20重量部を越える添加量においては効果が飽和してしまい、経済的でない場合がある。
前記共役ジエン化合物と共重合可能な単量体、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸金属塩、メタクリル酸金属塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリルなどのメタクリル酸エステルなどを併用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては、一般に過酸化物、アゾ化合物などが挙げられるが、ポリプロピレン系樹脂や前記共役ジエン化合物からの水素引き抜き能を有するものが好ましく、一般にケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステルなどの有機過酸化物が挙げられる。これらのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの1種または2種以上が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の添加量としては、線状ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上10重量部以下が好ましく、0.05重量部以上2重量部以下がさらに好ましい。0.01重量部未満では改質の効果が得られにくい場合があり、また10重量部を越える添加量では、改質の効果が飽和してしまい経済的でない場合がある。
線状ポリプロピレン系樹脂、共役ジエン化合物、およびラジカル重合開始剤を反応させるための装置としては、ロール、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型撹拌機、ダブルヘリカルリボン撹拌機などの縦型撹拌機、などが挙げられる。これらのうち、混練機を使用することが好ましく、とくに押出機が生産性の点から好ましい。
線状ポリプロピレン系樹脂、共役ジエン化合物、およびラジカル重合開始剤を混合、混練(撹拌)する順序、方法にはとくに制限はない。線状ポリプロピレン系樹脂、共役ジエン化合物、およびラジカル重合開始剤を混合したのち溶融混練(撹拌)してもよいし、ポリプロピレン系樹脂を溶融混練(撹拌)したのち、共役ジエン化合物あるいはラジカル開始剤を同時にあるいは別々に、一括してあるいは分割して混合してもよい。混練(撹拌)機の温度は130〜300℃が、線状ポリプロピレン系樹脂が溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。またその時間は一般に1〜60分が好ましい。このようにして、本発明に用いる改質ポリプロピレン系樹脂(B)を製造することができる。ポリプロピレン系樹脂(A)、(B)の形状、大きさに制限はなく、ペレット状でもよい。
線状ポリプロピレン系樹脂(A)と改質ポリプロピレン系樹脂(B)の混合方法は特に限定はなく、公知の方法で行うことが出来、例えば、ペレット状の樹脂をブレンダー、ミキサー等を用いてドライブレンドする、溶融混合する、溶剤に熔解して混合する等の方法が挙げられる。本発明においてはドライブレンドした上で射出発泡成形に供する方法が、熱履歴が少なくて済み、メルトテンションの低下が少なくなる為、好ましい。
さらに必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を併用してもよい。必要に応じて用いられるこれらの添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲で使用されるのはもちろんであるが、一般にポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上10重量部以下使用される。
本発明においては、熱可塑性樹脂と発泡剤を含んでなる溶融混合物を金型内に射出充填完了後、可動型を後退させて発泡させる、いわゆるコアバック法(MovingCavity法)を行うことが、表面に非発泡層が形成され、内部の発泡層が高発泡倍率で均一微細気泡になりやすく、軽量性、剛性に優れた射出発泡成形体を得やすいことから好ましい。
また、本発明においては、該射出発泡金型への射出充填中において溶融樹脂のフローフロントでの発泡を抑止するために、予め成形空間内を加圧することが好ましく、そのために、該射出発泡成形用金型に加圧ラインを設けることを好適に選択する。
具体的には、本発明においては、射出発泡成形用金型内に、発泡樹脂原料を充填する際、発泡樹脂原料のフローフロントで発泡が起きない圧力以上にガス体で予め加圧することが好ましい。前記圧力は、使用する発泡樹脂原料により異なるが、具体的には使用するポリプロピレン系樹脂の種類や発泡剤の量などにより異なるが、ガス供給装置の構造を簡略化するためにも、表面性改良効果が得られる範囲で出来る限り低く設定することが好ましい。具体的には0.1MPa以上5MPa以下の範囲内であることが好ましく、さらには0.2MPa以上3MPa以下であることが好ましい。0.1MPa未満では、十分なフローフロントでの発泡抑止効果が発揮されず、射出発泡成形体表面にシルバーストリークが形成され易い傾向があり、5MPaを越える圧力では、金型からのガス排気がスムーズに行われない場合があり、金型内に残存したガス溜まりによる凹みが射出発泡成形体表面に形成され易くなる傾向がある。
このように成形空間内を加圧するために、射出発泡成形用金型が、予め成形空間内を加圧するための加圧ラインを有することが好ましい。加圧するガス体としては、加圧により発泡樹脂原料のフローフロントでの発泡を抑止できるものであれば良く特に制限はないが、安価で取り扱いが容易であるという点から、無機ガス、特に窒素、炭酸ガスが好ましい。
以上の、本発明の製造方法によって得られたポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体は、セル荒れがなく、発泡層にボイド(粗大気泡)が無いため、発泡層が均一微細であり、好ましくは、発泡倍率が2倍以上10倍以下と高発泡倍率となる。
発泡倍率は、射出発泡成形体から、表面の非発泡層も含めた試片を切り出し、別途作製した同じ肉厚の非発泡成形体との比重の比から求める。
以下に実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
実施例および比較例において、各種の評価方法に用いられた試験法および判定基準は次の通りである。
(1)メルトフローレート:ASTM D−1238に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgで測定した。
(2)メルトテンション:メルトテンション測定用アタッチメントを付けたキャピログラフ(東洋精機製作所製)を使用した。200℃でφ1mm、長さ10mmの孔を有するダイスから、ピストン降下速度10mm/分で降下させたストランドを1m/分で引き取り、安定後に40m/分2で引き取り速度を増加させたとき、破断したときのロードセル付きプーリーの引き取り荷重をメルトテンションとした。
(3)歪硬化性:上記メルトテンション測定時、引き取り速度を増加させたときに急激に引き取り荷重が増加し、破断に至った場合を「歪硬化性を示す」、そうでない場合を「歪硬化性を示さない」とした。
(4)発泡倍率:発泡倍率は、射出発泡成形体から表面の非発泡層も含めた試片を切り出し、別途作製した肉厚3mmの非発泡成形体(参考例1)との比重の比から求めた。
(5)発泡層セルの評価:射出発泡成形体の任意の箇所について肉厚方向に切断した断面を観察し、直径1mm以上のボイド(粗大気泡)の有無で以下のように評価した。
1mm以上のボイドが存在せず、発泡層全体として均一微細・・・・・・・○
1mm以上のボイドが存在し、発泡層がセル荒れしている・・・・×
(6)射出圧:本実施例、比較例の射出発泡成形において、得られた射出圧のデータを基に以下に記載する3段階で評価した。
射出圧:70MPa以下・・・・・・・・・・・・・・・○
射出圧:70MPaよりも大きく、80MPa以下・・・△
射出圧:80MPaよりも大きい・・・・・・・・・・・×
(7)金型汚染性:本実施例、比較例の射出発泡成形において、1000ショット後に可動型の表面を肉眼で観察し、汚染付着物があるかどうかで以下のように評価した。
金型表面に汚染付着物が無い・・・・○
金型表面に汚染付着物が有る・・・・×
次に、実施例、比較例で前記改質ポリプロピレン系樹脂の他に使用したポリプロピレン系樹脂と、発泡剤を以下に示す。
(A)線状ポリプロピレン系樹脂
PP−1:プライムポリマー社製J708UG(プロピレン・エチレン・ブロックコポリマー、メルトフローレート45g/10分、メルトテンション1cN以下)
(B)改質ポリプロピレン系樹脂
MP−1:線状ポリプロピレン系樹脂としてMFR:45g/分のプロピレン単独重合体100重量部と、ラジカル重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.7重量部の混合物を、ホッパーから50kg/時で45mmφ二軸押出機(L/D=40)に供給してシリンダ温度200℃で溶融混練し、途中に設けた圧入部よりイソプレンモノマーを、定量ポンプを用いて0.5kg/時の速度で供給し、ストランドを水冷、細断することにより得た改質ポリプロピレン系樹脂(MFR:7g/10分、メルトテンション12cN、歪硬化性を示す)
(C)発泡剤
B−1:化学発泡剤マスターバッチ(永和化成社製ポリスレンEE275、発泡剤濃度27%、最大ガス発生量を示す温度215℃、ガス発生量曲線において極大点が2つである有機系化学発泡剤)
B−2:化学発泡剤マスターバッチ(永和化成社製ポリスレンEE25C、発泡剤濃度25%、最大ガス発生量を示す温度180℃、ガス発生量曲線において極大点が1つである無機系化学発泡剤)
(実施例1)
射出成形機はシリンダ先端にシャットオフノズル機構を有した宇部興産機械(株)製「MD350S−IV DP型」を使用し、金型はピンポイントゲートを有し、図2に示すような縦330mm×横230mm×高100mmで箱形状のキャビティを有する内面鏡面光沢仕上げのものを使用した。線状ポリプロピレン系樹脂(A)としてPP−1を70重量部、改質ポリプロピレン系樹脂(B)としてMP−1を30重量部、発泡剤としてB−2を7.5重量部、をドライブレンドして得た射出発泡成形用ポリプロピレン系樹脂混合物をシリンダの温度をTa1:240℃、Ta2:240℃、Tb1:190℃、Tb2:180℃とし、シリンダ内へ供給し、射出速度100mm/秒、射出時間1.2秒にて、前記初期キャビティクリアランス1.3mm、金型表面温度が固定型温度50℃、可動型40℃と制御されている射出成形機付属の金型に供給した。
第1型開工程完了と同時に冷却を開始し、冷却時間40秒という条件下にて、充填完了後直ちに第1型開工程により型開速度50mm/秒にてキャビティクリアランスを2.5mmまで拡大し、この状態で8秒間保持した。次いで、第2型開工程により型開速度5mm/秒でキャビティクリアランスを4.5mmまで拡大して、厚み4.5mmのポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体を得た。
Figure 2011110911
Figure 2011110911
その結果、得られたポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体は、発泡層においてボイド無く、均一微細なセルを有しており、発泡倍率3倍であった。また、この時の射出圧は70MPaであり、比較的低い射出圧であった。
(実施例2)
実施例1において、Ta1:220℃、Ta2:220℃とし、Ta1:220℃、Ta2:220℃、Tb1:190℃、Tb2:180℃とした以外は、実施例1と同様な条件で射出発泡成形を実施した。結果、発泡層において、均一微細なセルを有しており、発泡倍率3倍であった。また、この時の射出圧は80MPaであり、実施例1よりも若干高かった。
(比較例1)
実施例1において、シリンダ温度をTa1:220℃、Ta2:220℃、Tb1:220℃、Tb2:210℃とした以外は実施例1と同じ条件で射出発泡成を実施した。その結果、発泡層にはボイドが発生した。またこの時の射出圧は70MPaであった。
(比較例2)
実施例1において、シリンダ温度をTa1:190℃、Ta2:190℃、Tb1:190℃、Tb2:180℃とした以外は、実施例1と同様な条件で射出発泡成形を実施した。その結果、発泡層において、均一微細なセルを有しており、発泡倍率3倍であったが、充填時の樹脂の溶融粘度が高いため射出圧は90MPaであった。
(実施例3)
比較例3において、シリンダ温度をTa1:270℃、Ta2:270℃、Tb1:220℃、Tb2:210℃とした以外は、比較例3と同様な条件で射出発泡成形を実施した。結果、均一微細なセルを有し、射出圧は60MPaであり、低射出圧となった。しかし、使用した発泡剤は、有機系化学発泡剤であったため、1000ショット後の金型表面に汚れが確認された。
(参考例1)
比較例1において発泡剤を使用せず、キャビティクリアランス3.0mmの金型に射出充填し、射出充填完了後に型後退動作を行わずに60秒間冷却して非発泡成形体を取り出した。このようにして得られた成形体の厚みは3.0mmであった。
本発明の製造方法で得られる射出発泡成形体は射出圧低減効果から生産性が向上し、均一微細なセルを持ち、かつ高発泡倍率であり高剛性を持ち合わせることから、ドアトリム、ラゲージボックスなどの自動車内装材をはじめ、パレット、コンテナ、食品包装用容器や家電、建材用途に広く使用できる。
1 射出装置
2 可動型
3 固定型
4 キャビティクリアランス
5 エジェクトピン
6 エジェクト盤
7 ゲート

Claims (6)

  1. ポリプロピレン系樹脂と化学発泡剤をシリンダにて溶融混練して得られる発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形機へ供給し、金型内に射出して発泡させ、ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体を製造する方法において、シリンダ先端部の温度を210℃以上とし、シリンダ後部の温度を、化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度−10℃以上化学発泡剤の最大ガス発生量を示す温度+20℃以下とすることを特徴とするポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
  2. 前記ポリプロピレン系樹脂が、(A)メルトフローレートが10g/10分以上100g/10分以下、メルトテンションが2cN以下である線状ポリプロピレン系樹脂50重量部以上95重量部以下と、(B)メルトフローレートが0.1g/10分以上10g/10分未満、メルトテンションが5cN以上で、かつ歪硬化性を示す改質ポリプロピレン系樹脂5重量部以上50重量部以下(ただし、線状ポリプロピレン系樹脂(A)と改質ポリプロピレン系樹脂(B)の合計は100重量部)を含んでなることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
  3. 前記改質ポリプロピレン系樹脂(B)が、線状ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、共役ジエン化合物を溶融混合して得られた改質ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
  4. 化学発泡剤が、無機系化学発泡剤であり、ガス発生量曲線において極大点が一つである請求項1〜3何れか一項に記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体の製造方法。
  5. 請求項1〜4何れか一項に記載の製造方法によって製造されるポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体。
  6. 発泡倍率が2倍以上10倍以下であることを特徴とする請求項5記載のポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105001509A (zh) * 2015-06-24 2015-10-28 南京聚隆科技股份有限公司 一种高表面质量聚丙烯微发泡材料及其制备方法
WO2017111100A1 (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 株式会社カネカ ポリプロピレン系樹脂組成物の射出成形体

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