JP2011109050A - 棒状構造発光素子、棒状構造発光素子の製造方法、バックライト、照明装置および表示装置 - Google Patents

棒状構造発光素子、棒状構造発光素子の製造方法、バックライト、照明装置および表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で電極接続が容易にできる発光効率の高い微細な棒状構造発光素子を提供する。
【解決手段】断面円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア11と、上記半導体コア11の一部を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層12とを備える。上記半導体コア11の一部の外周面が露出している。
【選択図】図1

Description

この発明は、棒状構造発光素子、棒状構造発光素子の製造方法、バックライト、照明装置および表示装置に関する。
従来、棒状構造の発光素子としては、化合物半導体からなる棒状のコア部と、そのコア部を囲む化合物半導体からなる筒状のシェル部でヘテロ構造を形成したナノオーダーサイズのものがある(例えば、特開2008−235443号公報(特許文献1)参照)。この発光素子は、コア部自体が活性層となり、外周面から注入された電子および正孔がコア部内で再結合して発光する。
上記発光素子と同様の製造方法を用いて、n型半導体からなるコア部とp型半導体からなるシェル部とを有し、コア部の外周面とシェル部の内周面とのpn接合部で電子および正孔が再結合して発光する棒状構造発光素子を製造した場合、コア部が両端面しか露出していないため、コア部と電極との接続が困難であるという問題がある。
特開2008−235443号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で電極接続が容易にできる発光効率の高い微細な棒状構造発光素子および棒状構造発光素子の製造方法を提供することにある。
また、この発明の課題は、上記棒状構造発光素子を用いることにより薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライトを提供することにある。
また、この発明の課題は、上記棒状構造発光素子を用いることにより薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力な照明装置を提供することにある。
また、この発明の課題は、上記棒状構造発光素子を用いることにより薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力な表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の棒状構造発光素子は、
棒状の第1導電型の半導体コアと、
上記半導体コアを覆うように形成された第2導電型の半導体層と
を備え、
上記半導体コアの一部の外周面が露出していることを特徴とする。
上記構成によれば、棒状の第1導電型の半導体コアを覆うように、かつ、半導体コアの一部の外周面が露出するように第2導電型の半導体層を形成することによって、マイクロオーダーサイズやナノオーダーサイズの微細な棒状構造発光素子であっても、半導体コアの露出部分を一方の電極に接続し、半導体コアを覆う半導体層の部分に他方の電極を接続することが可能となる。この棒状構造発光素子は、半導体コアの露出部分に一方の電極を接続し、半導体層に他方の電極を接続して、半導体コアの外周面と半導体層の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるように電極間に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。この棒状構造発光素子では、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高い。したがって、簡単な構成で電極接続が容易にできる発光効率の高い微細な棒状構造発光素子を実現できる。この棒状構造発光素子は、基板と一体でないので、装置への実装の自由度が高い。
ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体コアの一端側の外周面が露出している。
上記実施形態によれば、半導体コアの一端側の外周面が露出していることによって、半導体コアの一端側の外周面の露出部分に一方の電極を接続し、半導体コアの他端側の半導体層に電極を接続することが可能となり、両端に電極を離して接続でき、半導体層に接続する電極と半導体コアの露出部分が短絡するのを容易に防止できる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体コアの他端側の端面を上記半導体層により覆っている。
上記実施形態によれば、半導体コアの他端側の端面を半導体層により覆っていることにより、半導体コアの露出領域と反対の側の端面を覆う半導体層の部分に、半導体コアと短絡させることなく電極を容易に接続できる。これにより、微細な棒状構造発光素子の両端に電極を容易に接続することが可能となる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体層は、上記半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも上記半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い。
上記実施形態によれば、半導体コアの他端側の端面を覆う半導体層側に接続する電極を、半導体コアとオーバーラップさせずに半導体層に接続することが可能になるため、電極が発光領域を遮るのを防ぎ、半導体コアの側面全体の光の取り出し効率を向上できる。または、半導体コアの他端側の端面を覆う半導体層側に接続する電極が、半導体コアとオーバーラップした場合であっても、オーバーラップ量を低減することができるので、光の取り出し効率を向上できる。また、上記半導体層は、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚いため、半導体コアの他端側の端面を覆う半導体層の部分の抵抗が高くなり、半導体コアの他端側に発光が集中せず、半導体コアの側面領域の発光を強めることができると共に、半導体コアの他端側の端面を覆う半導体層の部分におけるリーク電流を抑制できる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体コアの露出領域の外周面が、上記半導体層に覆われた領域の最外周面の延長面と略一致している。
上記実施形態によれば、半導体コアの露出領域の外周面が、半導体層に覆われた領域の最外周面の延長面と略一致していることによって、微細な棒状構造発光素子を、電極が形成された絶縁性基板上に基板平面に対して長手方向が平行になるように実装するとき、半導体層の外周面と半導体コアの外周面の露出部分との間に段差がないので、半導体コアの露出部分と電極とを確実かつ容易に接続することが可能となる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体コアと上記半導体層との間に量子井戸層を形成した。
上記実施形態によれば、半導体コアと半導体層との間に量子井戸層を形成することによって、量子井戸層の量子閉じ込め効果により発光効率をさらに向上できる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体コアの一端側の外周面が露出すると共に、
上記半導体コアの他端側の端面が上記半導体層により覆われており、
上記半導体コアと上記半導体層との間に形成された量子井戸層を備え、
上記量子井戸層は、上記半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも上記半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い。
上記実施形態によれば、半導体コアの他端側の端面を覆う半導体層側に接続する電極を、半導体コアとオーバーラップさせずに半導体層に接続することが可能になるため、電極が発光領域を遮るのを防ぎ、半導体コアの側面全体の光の取り出し効率を向上できる。または、半導体コアの他端側の端面を覆う半導体層側に接続する電極が、半導体コアとオーバーラップした場合であっても、オーバーラップ量を低減することができるので、光の取り出し効率を向上できる。また、上記量子井戸層は、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚いため、半導体コアの他端側の電界集中を緩和でき、耐圧向上ならびに発光素子の寿命を改善できると共に、半導体コアの他端側の端面を覆う量子井戸層の部分におけるリーク電流を抑制できる。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体層を覆うように透明電極を形成した。
上記実施形態によれば、半導体層を覆うように透明電極を形成することによって、半導体層を透明電極を介して電極に接続することにより、電極接続部分に電流が集中して偏ることがなく、広い電流経路を形成して、素子全体を発光させることができ、発光効率がさらに向上する。
また、一実施形態の棒状構造発光素子では、
上記半導体コアはn型半導体からなると共に、
上記半導体層はp型半導体からなり、
上記透明電極は、上記半導体層の略全体を覆うように形成されている。
n型半導体からなる半導体コアの外周面と、p型半導体からなる半導体層の内周面との間のpn接合部が形成された構成では、p型半導体からなる半導体層が不純物濃度を上げにくく抵抗が大きいため、半導体層の一部に電極を接続した場合に電極接続部分に電流が集中して偏り、全体発光が阻害される。しかしながら、上記実施形態によれば、n型半導体からなる半導体コアを覆うようにp型半導体からなる半導体層を形成した棒状構造発光素子において、半導体層の略全体を覆うように透明電極を形成することによって、半導体層を透明電極を介して電極に接続することにより、電極接続部分に電流が集中して偏ることがなく、広い電流経路を形成して、素子全体を発光させることができ、発光効率がさらに向上する。
また、この発明の棒状構造発光素子の製造方法では、
第1導電型の基板上に島状の触媒金属層を形成する触媒金属層形成工程と、
上記島状の触媒金属層が形成された上記基板上に、上記島状の触媒金属層と上記基板との界面から第1導電型の半導体を結晶成長させることにより棒状の第1導電型の半導体コアを形成する半導体コア形成工程と、
上記半導体コアの先端に上記島状の触媒金属層を保持した状態で、上記半導体コアの外周面および上記島状の触媒金属層と上記半導体コアとの界面からの結晶成長により上記半導体コアの表面を覆う第2導電型の半導体層を形成する半導体層形成工程と、
上記半導体コアの上記基板側の外周面を露出させる露出工程と、
上記露出工程において露出された露出部分を含む上記半導体コアを、上記基板から切り離す切り離し工程と
を有することを特徴とする。
ここで、「第1導電型の基板」は、第1導電型の半導体からなる基板であってもよいし、下地基板表面に第1導電型の半導体膜が形成されたものであってもよい。
上記構成によれば、第1導電型の基板上に島状の触媒金属層を形成した後、島状の触媒金属層が形成された基板上に、島状の触媒金属層と基板との界面から第1導電型の半導体を結晶成長させることにより棒状の第1導電型の半導体コアを形成する。その後、上記半導体コアの先端に島状の触媒金属層を保持した状態で、半導体コアの外周面および島状の触媒金属層と半導体コアとの界面からの結晶成長により半導体コアの表面を覆う第2導電型の半導体層を形成する。このとき、半導体コアの外周面よりも触媒金属層と半導体コアとの界面からの結晶成長が促進されるので、半導体層は、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚くなる。
次に、上記半導体コアの基板側の外周面を露出させた後、露出部分を含む半導体コアを、例えば超音波により基板を振動させたり切断工具を用いたりして基板から切り離す。このようにして基板から切り離なされた棒状構造発光素子は、半導体コアの露出部分に一方の電極を接続し、半導体層に他方の電極を接続して、半導体コアの外周面と半導体層の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるように電極間に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。
上記島状の触媒金属層を除去せずに半導体コアの先端に島状の触媒金属層を保持した状態で、半導体コアの表面を覆うように第2導電型の半導体層を形成することによって、触媒金属層により結晶成長が促進されるので、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い半導体層を容易に形成することができる。
このようにして、装置への実装の自由度が高い微細な棒状構造発光素子を製造できる。ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能となると共に、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
また、この発明の棒状構造発光素子の製造方法では、
第1導電型の基板上に島状の触媒金属層を形成する触媒金属層形成工程と、
上記島状の触媒金属層が形成された上記基板上に、上記島状の触媒金属層と上記基板との界面から第1導電型の半導体を結晶成長させることにより棒状の第1導電型の半導体コアを形成する半導体コア形成工程と、
上記半導体コアの先端に上記島状の触媒金属層を保持した状態で、上記半導体コアの外周面および上記島状の触媒金属層と上記半導体コアとの界面からの結晶成長により上記半導体コアの表面を覆う量子井戸層を形成する量子井戸層形成工程と、
上記量子井戸層の表面を覆う第2導電型の半導体層を形成する半導体層形成工程と、
上記半導体コアの上記基板側の外周面を露出させる露出工程と、
上記露出工程において露出された露出部分を含む上記半導体コアを、上記基板から切り離す切り離し工程と
を有することを特徴とする。
上記構成によれば、第1導電型の基板上に島状の触媒金属層を形成した後、島状の触媒金属層が形成された基板上に、島状の触媒金属層と基板との界面から第1導電型の半導体を結晶成長させることにより棒状の第1導電型の半導体コアを形成する。その後、上記半導体コアの先端に島状の触媒金属層を保持した状態で、半導体コアの外周面および島状の触媒金属層と半導体コアとの界面からの結晶成長により半導体コアの表面を覆う量子井戸層を形成する。このとき、半導体コアの外周面よりも触媒金属層と半導体コアとの界面からの結晶成長が促進されるので、量子井戸層は、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚くなる。
次に、上記量子井戸層の表面を覆う第2導電型の半導体層を形成し、半導体コアの基板側の外周面を露出させる。上記半導体コアの基板側の外周面を露出させた後、露出部分を含む半導体コアを、例えば超音波により基板を振動させたり切断工具を用いたりして基板から切り離す。このようにして基板から切り離なされた棒状構造発光素子は、半導体コアの露出部分に一方の電極を接続し、半導体層に他方の電極を接続して、半導体コアの外周面と半導体層の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるように電極間に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。
上記島状の触媒金属層を除去せずに半導体コアの先端に島状の触媒金属層を保持した状態で、半導体コアの表面を覆うように量子井戸層を形成することによって、触媒金属層により結晶成長が促進されるので、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い量子井戸層を容易に形成することができる。
このようにして、装置への実装の自由度が高い微細な棒状構造発光素子を製造できる。ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能となると共に、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
また、この発明のバックライトでは、
上記のいずれか1つの棒状構造発光素子を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、上記棒状構造発光素子を用いることによって、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライトを実現できる。
また、この発明の照明装置では、
上記のいずれか1つの棒状構造発光素子を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、上記棒状構造発光素子を用いることによって、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力な照明装置を実現できる。
また、この発明の表示装置では、
上記のいずれか1つの棒状構造発光素子を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、上記棒状構造発光素子を用いることによって、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力な表示装置を実現できる。
以上より明らかなように、この発明の棒状構造発光素子によれば、簡単な構成で電極接続が容易にできる発光効率の高い微細な棒状構造発光素子および棒状構造発光素子の製造方法を実現することができる。
また、この発明のバックライトによれば、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライトを実現することができる。
また、この発明の照明装置によれば、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライトを実現することができる。
また、この発明の表示装置によれば、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライトを実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の棒状構造発光素子の斜視図である。 図2はこの発明の第2実施形態の棒状構造発光素子の斜視図である。 図3はこの発明の第3実施形態の棒状構造発光素子の斜視図である。 図4はこの発明の第4実施形態の棒状構造発光素子の斜視図である。 図5は上記棒状構造発光素子の断面図である。 図6は上記棒状構造発光素子の電極接続を説明するための断面図である。 図7は他の断面六角形の棒状の棒状構造発光素子の斜視図である。 図8は他の断面六角形の棒状の棒状構造発光素子の斜視図である。 図9は他の断面六角形の棒状の棒状構造発光素子の斜視図である。 図10は他の断面六角形の棒状の棒状構造発光素子の斜視図である。 図11はこの発明の第5実施形態の棒状構造発光素子の断面図である。 図12は上記棒状構造発光素子の要部の断面模式図である。 図13は比較例の棒状構造発光素子の要部の断面模式図である。 図14はこの発明の第6実施形態の棒状構造発光素子の断面図である。 図15は上記棒状構造発光素子の要部の断面模式図である。 図16は比較例の棒状構造発光素子の要部の断面模式図である。 図17Aはこの発明の第7実施形態の棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図17Bは図17Aに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図17Cは図17Bに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図17Dは図17Cに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図17Eは図17Dに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図18Aはこの発明の第8実施形態の棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図18Bは図18Aに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図18Cは図18Bに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図18Dは図18Cに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図18Eは図18Dに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図19Aはこの発明の第9実施形態の棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図19Bは図19Aに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図19Cは図19Bに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図19Dは図19Cに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図19Eは図19Dに続く棒状構造発光素子の製造方法の工程図である。 図20はこの発明の第10実施形態の棒状構造発光素子を備えたバックライト、照明装置および表示装置に用いる絶縁性基板の平面図である。 図21は図20のXXI−XXI線から見た断面模式図である。 図22は上記棒状構造発光素子を配列する原理を説明する図である。 図23は上記棒状構造発光素子を配列するときに電極に与える電位を説明する図である。 図24は上記棒状構造発光素子を配列した絶縁性基板の平面図である。 図25は上記表示装置の平面図である。 図26は上記表示装置の表示部の要部の回路図である。
以下、この発明の棒状構造発光素子、棒状構造発光素子の製造方法、バックライト、照明装置および表示装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、この実施の形態では、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としてもよい。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の棒状構造発光素子の斜視図を示している。この第1実施形態の棒状構造発光素子は、図1に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア11と、上記半導体コア11の一部を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層12とを備えている。上記半導体コア11は、一端側の外周面が露出する露出部分11aが形成されている。また、半導体コア11の他端側の端面は、半導体層12に覆われている。
上記棒状構造発光素子は、次のように製造する。
まず、n型GaNからなる基板上に、成長穴を有するマスクを形成する。マスクには、酸化シリコン(SiO2)あるいは窒化シリコン(Si34)など半導体コア11および半導体層12に対して選択的にエッチング可能な材料を用いる。成長穴の形成は、通常の半導体プロセスに使用する公知のリソグラフィー法とドライエッチング法が利用できる。
次に、マスクの成長穴により露出した基板上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)装置を用いて、n型GaNを結晶成長させて棒状の半導体コア11を形成する。MOCVD装置の温度を950℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を使用し、n型不純物供給用にシラン(SiH3)を、さらにキャリアガスとして水素(H3)を供給することによって、Siを不純物としたn型GaNの半導体コアを成長させることができる。この際、成長する半導体コア11の直径は、上記マスクの成長穴の径で決めることができる。
次に、棒状の半導体コア11を覆うように基板全面にp型GaNからなる半導体層を形成する。MOCVD装置の温度を960℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を、p型不純物供給用にビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いることによってマグネシウム(Mg)を不純物とするp型GaNを成長させることができる。
次に、リフトオフにより半導体層のうち半導体コアを覆う部分を除く領域とマスクを除去して、棒状の半導体コア11の基板側の外周面を露出させて露出部分11aを形成する。この状態で、上記半導体コア11の基板と反対の側の端面は、半導体層12により覆われている。マスクが酸化シリコン(SiO2)あるいは窒化シリコン(Si34)で構成されている場合、フッ酸(HF)を含んだ溶液を用いることにより、容易に半導体コアおよび半導体コアを覆う半導体層部分に影響を与えずにマスクをエッチングすることができ、マスクとともにマスク上の半導体層(半導体層のうち半導体コアを覆う部分を除く領域)をリフトオフにより除去することができる。この実施形態においては、除去されたマスクの膜厚によって、半導体コア11の露出部分11aの長さが決まる。この実施形態の露出工程では、リフトオフを用いたがエッチングにより半導体コアの一部を露出させてもよい。
次に、イソプロピルアルコール(IPA)水溶液中に基板を浸し、超音波(例えば数10KHz)を用いて基板を基板平面に沿って振動させることにより、基板上に立設する半導体コア11の基板側に近い根元を折り曲げるように、半導体層12に覆われた半導体コア11に対して応力が働いて、半導体層12に覆われた半導体コア11が基板から切り離される。
こうして、n型GaNからなる基板から切り離なされた微細な棒状構造発光素子を製造することができる。
さらに、上記棒状構造発光素子は、半導体層12が半導体コア11の外周面から半径方向外向に結晶成長し、径方向の成長距離が短くかつ欠陥が外向に逃げるため、結晶欠陥の少ない半導体層12により半導体コア11を覆うことができる。したがって、特性の良好な棒状構造発光素子を実現することができる。
上記構成の棒状構造発光素子によれば、棒状のn型GaNからなる半導体コア11を覆うように、かつ、半導体コア11の一部の外周面が露出するようにp型GaNからなる半導体層12を形成することによって、マイクロオーダーサイズやナノオーダーサイズの微細な棒状構造発光素子であっても、半導体コア11の露出部分11aをn側電極に接続し、半導体コア11を覆う半導体層12の部分にp側電極を接続することが可能となる。この棒状構造発光素子は、半導体コア11の露出部分11aにn側電極を接続し、半導体層12にp側電極を接続して、半導体コア11の外周面と半導体層12の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるようにp側電極からn側電極に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。この棒状構造発光素子では、半導体層12で覆われた半導体コア11の全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高い。したがって、簡単な構成で電極接続が容易にできる発光効率の高い微細な棒状構造発光素子を実現することができる。また、上記棒状構造発光素子は、基板と一体でないので、装置への実装の自由度が高い。
ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μm〜30μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
また、上記半導体コア11の一端側の外周面が、例えば軸方向に1μm〜5μm程度露出していることによって、半導体コア11の一端側の外周面の露出部分11aに一方の電極を接続し、半導体コア11の他端側の半導体層12に電極を接続することが可能となり、両端に電極を離して接続でき、半導体層12に接続する電極と半導体コア11の露出部分が短絡するのを容易に防止することができる。
また、上記半導体コア11の他端側の端面を半導体層12により覆っていることにより、半導体コア11の露出部分11aと反対の側の端面を覆う半導体層12の部分に、半導体コア11と短絡させることなくp側電極を容易に接続できる。これにより、微細な棒状構造発光素子の両端に電極を容易に接続することが可能となる。
また、上記半導体コア11の半導体層12に覆われた領域の外周面と半導体コア11の露出領域の外周面とが連続していることによって、半導体コア11の露出領域が半導体層12の外径よりも細くなっているので、製造工程において基板上に立設するように形成された半導体コア11の露出領域の基板側で折れやすくなり、製造が容易になる。
〔第2実施形態〕
図2はこの発明の第2実施形態の棒状構造発光素子の斜視図を示している。この第2実施形態の棒状構造発光素子は、図2に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア21と、上記半導体コア21の一部を覆うように形成されたp型InGaNからなる量子井戸層22と、上記量子井戸層22を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層23とを備えている。上記半導体コア21は、一端側の外周面が露出する露出部分21aが形成されている。また、半導体コア21の他端側の端面は、量子井戸層22と半導体層23に覆われている。
上記第2実施形態の棒状構造発光素子では、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様に、MOCVD装置を用いて、n型GaNからなる基板上にn型GaNを結晶成長させて棒状の半導体コア21を形成する。
上記第2実施形態の棒状構造発光素子は、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
また、上記半導体コア21と半導体層23との間に量子井戸層22を形成することによって、量子井戸層22の量子閉じ込め効果により発光効率をさらに向上できる。MOCVD装置内で前述のようにn型GaNの半導体コアを成長させた後、発光波長に応じて設定温度を600℃から800℃に変更し、キャリアガスに窒素(N2)、成長ガスにTMGおよびNH3、トリメチルインジウム(TMI)を供給することで、n型GaNの半導体コア21上にInGaN量子井戸層22を形成することができる。その後、さらに設定温度を960℃にし、前述のように、成長ガスとしてTMGおよびNH3を使用し、p型不純物供給用にCp2Mgを用いることによって、p型GaNからなる半導体層23を形成することができる。なお、この量子井戸層は、InGaN層とp型GaN層の間に電子ブロック層としてp型AlGaN層を入れてもよい、また、GaNの障壁層とInGaNの量子井戸層を交互に積層した多重量子井戸構造であってもよい。
〔第3実施形態〕
図3はこの発明の第3実施形態の棒状構造発光素子の斜視図を示している。この第3実施形態の棒状構造発光素子は、図3に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア11と、上記半導体コア11の一部を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層12と、上記半導体層12を覆うように形成された透明電極13とを備えている。上記半導体コア11は、一端側の外周面が露出する露出部分11aが形成されている。また、半導体コア11の他端側の端面は、半導体層12と透明電極13に覆われている。上記透明電極13は、膜厚200nmのITO(錫添加酸化インジウム)により形成されている。ITOの成膜は蒸着法あるいはスパッタ法を用いることができる。ITO膜を成膜後、500℃から600℃で熱処理を行うことで、p型GaNからなる半導体層12とITOからなる透明電極13のコンタクト抵抗をさげることができる。なお、透明電極は、これに限らず、例えば厚さ5nmのAg/Niの積層金属膜などを用いてもよい。成膜には蒸着法あるいはスパッタ法を用いることができる。より電極層の抵抗を下げるために、上記ITO膜上にAg/Niの積層金属膜を積層してもよい。
上記第3実施形態の棒状構造発光素子では、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様に、MOCVD装置を用いて、n型GaNからなる基板上にn型GaNを結晶成長させて棒状の半導体コア11を形成する。
上記第3実施形態の棒状構造発光素子は、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
また、上記半導体層12の略全体を覆うように透明電極13を形成することによって、半導体層12を透明電極13を介して電極に接続することにより、電極接続部分に電流が集中して偏ることがなく、広い電流経路を形成して、素子全体を発光させることができ、発光効率がさらに向上する。特に、n型半導体からなる半導体コアとp型半導体からなる半導体層の構成では、p型半導体からなる半導体層が不純物濃度を上げにくく抵抗が大きいが、透明電極により広い電流経路を形成して、素子全体を発光させることができ、発光効率がさらに向上する。
〔第4実施形態〕
図4はこの発明の第4実施形態の棒状構造発光素子の斜視図を示している。この第4実施形態の棒状構造発光素子は、図4に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア21と、上記半導体コア21の一部を覆うように形成されたp型InGaNからなる量子井戸層22と、上記量子井戸層22を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層23と、上記半導体層23を覆うように形成された透明電極24とを備えている。上記半導体コア21は、一端側の外周面が露出する露出部分21aが形成されている。また、図5の断面図に示すように、半導体コア21の他端側の端面は、量子井戸層22と半導体層23と透明電極24に覆われている。これにより、透明電極24の半導体コア21の露出部分21aと反対の側の端に電極(または配線)を接続することにより、その電極と半導体コア21とが短絡するのを容易に防止できると共に、透明電極24に接続される電極(または配線)を太く、あるいは断面積を大きくできるので、電極(または配線)を介して熱を効率よく放熱できる。
また、上記棒状構造発光素子は、図6に示すように、半導体コア21の露出部分21aにn側電極25を接続し、他端側の透明電極24にp側電極26を接続している。p側電極26が透明電極24の端に接続されているので、発光領域を電極で遮る面積を最小限にでき、光の取り出し効率を高めることができる。
上記第4実施形態の棒状構造発光素子では、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様に、MOCVD装置を用いて、n型GaNからなる基板上にn型GaNを結晶成長させて棒状の半導体コア21を形成する。
上記第4実施形態の棒状構造発光素子は、第2実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
また、上記半導体層23の略全体を覆うように透明電極24を形成することによって、半導体層23を透明電極24を介してp側電極26に接続することにより、電極接続部分に電流が集中して偏ることがなく、広い電流経路を形成して、素子全体を発光させることができ、発光効率がさらに向上する。特に、n型半導体からなる半導体コアとp型半導体からなる半導体層の構成では、p型半導体からなる半導体層が不純物濃度を上げにくく抵抗が大きいが、透明電極により広い電流経路を形成して、素子全体を発光させることができ、発光効率がさらに向上する。
上記第1〜第4実施形態では、Siをドープしたn型GaNとMgをドープしたp型GaNとを用いたが、GaNにドーピングする不純物はこれに限らない。n型ではGe、p型ではZnなどを用いることができる。
なお、上記第1〜第4実施形態では、断面ほぼ円形の棒状の半導体コア11,21に半導体層や量子井戸層を被覆した棒状構造発光素子について説明したが、例えば断面ほぼ六角形などの他の多角形の棒状の半導体コアに半導体層や量子井戸層などを被覆した棒状構造発光素子についてこの発明を適用してもよい。n型GaNは、六方晶系の結晶成長となり、基板表面に対して垂直方向をc軸方向にして成長させることにより、ほぼ六角柱形状の半導体コアが得られる。成長方向や成長温度などの成長条件に依存するが、成長させる半導体コアの直径が数10nmから数100nm程度の小さい場合に断面がほぼ円形に近い形状になりやすい傾向があり、直径が0.5μm程度から数μmに大きくなると断面がほぼ六角形で成長させることが容易になる傾向がある。
例えば、図7に示すように、断面ほぼ六角形の棒状のn型GaNからなる半導体コア31と、上記半導体コア31の一部を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層32とを備えている。上記半導体コア31は、一端側の外周面が露出する露出部分31aが形成されている。また、半導体コア31の他端側の端面は、半導体層32に覆われている。
また、図8に示すように、断面ほぼ六角形の棒状のn型GaNからなる半導体コア41と、上記半導体コア41の一部を覆うように形成された量子井戸層42と、上記量子井戸層42を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層43とを備えている。上記半導体コア41は、一端側の外周面が露出する露出部分41aが形成されている。また、半導体コア41の他端側の端面は、量子井戸層42と半導体層43に覆われている。
また、図9に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア31と、上記半導体コア31の一部を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層32と、上記半導体層32を覆うように形成されたITOからなる透明電極33とを備えている。上記半導体コア31は、一端側の外周面が露出する露出部分31aが形成されている。また、半導体コア31の他端側の端面は、半導体層32と透明電極33に覆われている。
また、図10に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア41と、上記半導体コア41の一部を覆うように形成されたp型InGaNからなる量子井戸層42と、上記量子井戸層42を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層43と、上記半導体層43を覆うように形成されたITOからなる透明電極44とを備えている。上記半導体コア41は、一端側の外周面が露出する露出部分41aが形成されている。また、図5に示すように、半導体コア41の他端側の端面は、量子井戸層42と半導体層43と透明電極44に覆われている。
〔第5実施形態〕
図11はこの発明の第5実施形態の棒状構造発光素子の断面図を示している。この第5実施形態の棒状構造発光素子は、図11に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア51と、上記半導体コア51の一部を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層52とを備えている。上記半導体コア51は、一端側の外周面が露出する露出部分51aが形成されている。また、半導体コア51の他端側の端面は、半導体層52に覆われている。
上記半導体層52は、半導体コア51の外周面を覆う部分52bの径方向の厚さよりも半導体コア51の他端側の端面を覆う部分52aの軸方向の厚さが厚くなるように形成されている。
図12は上記棒状構造発光素子の要部の断面模式図を示しており、半導体層52において、半導体コア51の外周面を覆う部分52bの径方向の厚さT1よりも半導体コア51の他端側の端面を覆う部分52aの軸方向の厚さT2が厚くなっている。
これにより、半導体コア51の他端側の端面を覆う半導体層52側に接続する電極53を、半導体コア51とオーバーラップさせずに半導体層52に接続できるため、半導体コア51の側面全体の光の取り出し効率を向上できる。または、半導体コア51の他端側の端面を覆う半導体層52側に接続する電極53が、半導体コア51とオーバーラップした場合であっても、オーバーラップ量を低減することができるので、光の取り出し効率を向上できる。また、上記半導体層52は、半導体コア51の外周面を覆う部分52bの径方向の厚さT1よりも半導体コア51の他端側の端面を覆う部分52aの軸方向の厚さT2が厚いため、半導体コア51の他端側の端面を覆う半導体層52の部分52aの抵抗が高くなり、半導体コア51の他端側に発光が集中せず、半導体コア51の側面領域の発光を強めることができると共に、半導体コア51の他端側の端面を覆う半導体層52の部分52aにおけるリーク電流を抑制できる。
これに対して、例えば、図13の比較例の棒状構造発光素子の要部の断面模式図に示すように、半導体層1052において、半導体コア1051の外周面を覆う部分1052bの径方向の厚さT11と、半導体コア1051の他端側の端面を覆う部分1052aの軸方向の厚さT12がほぼ同じ厚さとなっている場合、半導体コア1051の他端側に発光が集中して、半導体コア1051の側面領域の発光が低下したり、半導体コア1051の他端側の端面を覆う半導体層1052の部分1052aにおいてリーク電流が発生したりする可能性がある。また、電極1053が半導体コア1051と大きくオーバーラップするので、光の取り出し効率が低くなる。
上記第5実施形態の棒状構造発光素子は、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
〔第6実施形態〕
図14はこの発明の第6実施形態の棒状構造発光素子の断面図を示している。この第6実施形態の棒状構造発光素子は、図2に示すように、断面ほぼ円形の棒状のn型GaNからなる半導体コア61と、上記半導体コア61の一部を覆うように形成されたp型InGaNからなる量子井戸層62と、上記量子井戸層62を覆うように形成されたp型GaNからなる半導体層63とを備えている。上記半導体コア61は、一端側の外周面が露出する露出部分61aが形成されている。また、半導体コア61の他端側の端面は、量子井戸層62と半導体層63に覆われている。
上記量子井戸層62は、半導体コア61の外周面を覆う部分62bの径方向の厚さよりも半導体コア61の他端側の端面を覆う部分62aの軸方向の厚さが厚くなるように形成されている。
図15は上記棒状構造発光素子の要部の断面模式図を示しており、量子井戸層62において、半導体コア61の外周面を覆う部分62bの径方向の厚さT21よりも半導体コア61の他端側の端面を覆う部分62aの軸方向の厚さT22が厚くなっている。
これにより、半導体コア61の他端側の端面を覆う半導体層63側に接続する電極64を、半導体コア61とオーバーラップさせずに半導体層63に接続できるため、半導体コア61の側面全体の光の取り出し効率を向上できる。または、半導体コア61の他端側の端面を覆う半導体層63側に接続する電極64が、半導体コア61とオーバーラップした場合であっても、オーバーラップ量を低減することができるので、光の取り出し効率を向上できる。また、上記量子井戸層62は、半導体コア61の外周面を覆う部分62bの径方向の厚さT21よりも半導体コア61の他端側の端面を覆う部分62aの軸方向の厚さT22が厚いため、半導体コア61の他端側の角部に発生する電界集中を緩和でき、耐圧向上ならびに発光素子の寿命を改善できると共に、半導体コア61の他端側の端面を覆う量子井戸層62の部分62aにおけるリーク電流を抑制できる。
これに対して、例えば、図16の比較例の棒状構造発光素子の要部の断面模式図に示すように、量子井戸層1062において、半導体コア1061の外周面を覆う部分1062bの径方向の厚さT31と、半導体コア1051の他端側の端面を覆う部分1052aの軸方向の厚さT32がほぼ同じ厚さとなっている場合、半導体コア61の他端側の角部に電界集中が生じて耐圧が低下したり、半導体コア1061の他端側の端面を覆う量子井戸層1062の部分1062aにおいてリーク電流が発生したりする可能性がある。また、電極1064が半導体コア1061と大きくオーバーラップするので、光の取り出し効率が低くなる。
上記第6実施形態の棒状構造発光素子は、第1実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
〔第7実施形態〕
図17A〜図17Eはこの発明の第7実施形態の棒状構造発光素子の製造方法の工程図を示している。この実施形態では、Siをドープしたn型GaNとMgをドープしたp型GaNとを用いるが、GaNにドーピングする不純物はこれに限らない。
まず、図17Aに示すように、n型GaNからなる基板70上に、島状の触媒金属層75を形成する(触媒金属層形成工程)。この触媒金属層には、Ga,N,In,Alなどの化合物半導体材料並びにSi,Mgなどの不純物材に対して、これらを溶解して取り込み、かつ自身とは化合物を形成しにくいNi,Fe,Auなどの材料が使用できる。島状のパターンの形成は、基板70上に触媒金属層を厚さ100nm〜300nm程度形成した後、リソグラフィー法とドライエッチングにより、半導体コアを成長させるべき、直径1μm程度の島状に適宜間隔を開けてパターニングする。
次に、図17Bに示すように、上記島状の触媒金属層75が形成された基板70上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)装置を用いて、島状の触媒金属層75と基板70との界面からn型のGaNを結晶成長させることにより棒状のn型のGaNからなる半導体コア71を形成する(半導体コア形成工程)。成長温度を800℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を使用し、n型不純物供給用にシラン(SiH4)を、さらにキャリアガスとして水素(H2)を供給することによって、Siを不純物としたn型GaNの半導体コア71を成長させることができる。ここで、n型GaNは、六方晶系の結晶成長となり、基板70表面に対して垂直方向をc軸方向にして成長させることにより、六角柱形状の半導体コアが得られる。
次に、図17Cに示すように、半導体コア71の先端に島状の触媒金属層75を保持した状態で、半導体コア71の外周面および触媒金属層75と半導体コア71との界面からの結晶成長により半導体コア71の表面を覆うp型のGaNからなる半導体層72を形成する(半導体層形成工程)。この半導体層形成工程では、形成温度を900℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を、p型不純物供給用にビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いることによってマグネシウム(Mg)を不純物とするp型GaNを成長させることができる。
次に、図17Dに示すように、ドライエッチングにより半導体コア71の基板70の外周面を露出させる(露出工程)。このとき、島状の触媒金属層75を除去すると共に、半導体コア71の上端の一部が除去されるが、半導体層72において、半導体コア71の外周面を覆う部分72bの径方向の厚さよりも半導体コア71の他端側の端面を覆う部分72aの軸方向の厚さが厚くなっている。この露出工程では、ドライエッチングのRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)にSiCl4を用いることにより、容易にGaNに異方性を持ってエッチングすることができる。
次に、切り離し工程において、イソプロピルアルコール(IPA)水溶液中に基板を浸し、超音波(例えば数10KHz)を用いて基板70を基板平面に沿って振動させることにより、基板70上に立設する半導体コア71の基板70側に近い根元を折り曲げるように、半導体層72に覆われた半導体コア71に対して応力が働いて、図17Eに示すように、半導体層72に覆われた半導体コア71が基板70から切り離される。
こうして、基板70から切り離なされた微細な棒状構造発光素子を製造することができる。この第7実施形態では、棒状構造発光素子の直径を1μm、長さを10μmとしている(図17A〜図17Eでは図を見やすくするために棒状構造発光素子の長さを短く描いている)。
さらに、上記棒状構造発光素子は、半導体層72が半導体コア71の外周面から半径方向外向に結晶成長し、径方向の成長距離が短くかつ欠陥が外向に逃げるため、結晶欠陥の少ない半導体層72により半導体コア71を覆うことができる。したがって、特性の良好な棒状構造発光素子を実現することができる。
このようにして基板70から切り離なされた棒状構造発光素子は、半導体コア71の露出部分71aに一方の電極を接続し、半導体層72に他方の電極を接続して、半導体コア71の外周面と半導体層72の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるように電極間に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。
上記半導体層形成工程において、島状の触媒金属層75を除去せずに半導体コア71の先端に島状の触媒金属層75を保持した状態で、半導体コア71の表面を覆うp型の半導体層72を形成することによって、半導体コア71の外周面よりも触媒金属層75と半導体コア71との界面からの結晶成長が促進されるので、半導体コア71の外周面を覆う部分72bの径方向の厚さよりも半導体コア71の他端側の端面を覆う部分72aの軸方向の厚さが厚い半導体層72を容易に形成することができる。
上記棒状構造発光素子の製造方法によれば、装置への実装の自由度が高い微細な棒状構造発光素子を製造することができる。ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能となると共に、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
なお、半導体層72を形成する半導体層形成工程の前に、島状の触媒金属層75を除去せずに半導体コア71の先端に島状の触媒金属層75を保持した状態で、半導体コア71の表面を覆うように量子井戸層を形成してもよい。これによって、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い量子井戸層を容易に形成することができる。
上記第7実施形態の棒状構造発光素子は、第5実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
また、上記半導体層72において、半導体コア71の外周面を覆う部分72bの径方向の厚さよりも半導体コア71の他端側の端面を覆う部分72aの軸方向の厚さを厚くすることによって、半導体コア71の他端側の端面を覆う半導体層72側に接続する電極を、半導体コア71の他端側の端面の位置までオーバーラップせずに半導体層72の部分72aのみに接続することが可能になるため、半導体コア71の側面全体の光の取り出し効率を向上できる。また、上記半導体層72は、半導体コア71の外周面を覆う部分72bの径方向の厚さよりも半導体コア71の他端側の端面を覆う部分72aの軸方向の厚さが厚いため、半導体コア71の他端側の端面を覆う半導体層72の部分72aの抵抗が高くなり、半導体コア71の他端側に発光が集中せず、半導体コア71の側面領域の発光を強めることができると共に、半導体コア71の他端側の端面を覆う半導体層72の部分72aにおけるリーク電流を抑制できる。
〔第8実施形態〕
図18A〜図18Dはこの発明の第8実施形態の棒状構造発光素子の製造方法の工程図を示している。この実施形態では、Siをドープしたn型GaNとMgをドープしたp型GaNとを用いるが、GaNにドーピングする不純物はこれに限らない。
まず、図18Aに示すように、下地基板80上に、n型GaNからなる半導体膜84を形成し、その半導体膜84上に島状の触媒金属層85を形成する(触媒金属層形成工程)。この触媒金属層には、Ga,N,In,Alなどの化合物半導体材料並びにSi,Mgなどの不純物材に対して、これらを溶解して取り込み、かつ自身とは化合物を形成しにくいNi,Fe,Auなどの材料が使用できる。島状のパターンの形成は、半導体膜84上に触媒金属層を厚さ100nm〜300nm程度形成した後、リソグラフィー法とドライエッチングにより、半導体コアを成長させるべき、直径1μm程度の島状に適宜間隔を開けてパターニングする。
次に、図18Bに示すように、上記島状の触媒金属層85が形成された半導体膜84上に、MOCVD装置を用いて、島状の触媒金属層85と半導体膜84との界面からn型のGaNを結晶成長させることにより棒状のn型のGaNからなる半導体コア81を形成する (半導体コア形成工程)。成長温度を800℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を使用し、n型不純物供給用にシラン(SiH4)を、さらにキャリアガスとして水素(H2)を供給することによって、Siを不純物としたn型GaNの半導体コア81を成長させることができる。ここで、n型GaNは、六方晶系の結晶成長となり、半導体膜84表面に対して垂直方向をc軸方向にして成長させることにより、六角柱形状の半導体コアが得られる。
次に、図18Cに示すように、半導体コア81の先端に島状の触媒金属層85を保持した状態で、半導体コア81の外周面および触媒金属層85と半導体コア81との界面からの結晶成長により半導体コア81の表面を覆うp型の半導体層82を形成する(半導体コア形成工程)。この半導体層形成工程では、形成温度を900℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を、p型不純物供給用にビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いることによってマグネシウム(Mg)を不純物とするp型GaNを成長させることができる。
次に、図18Dに示すように、ドライエッチングにより下地基板80表面および半導体コア81の下地基板80の外周面を露出させる(露出工程)。このとき、島状の触媒金属層85を除去すると共に、半導体コア81の上端の一部が除去されるが、半導体層82において、半導体コア81の外周面を覆う部分82bの径方向の厚さよりも半導体コア81の他端側の端面を覆う部分82aの軸方向の厚さが厚くなっている。この露出工程では、ドライエッチングのRIEにSiCl4を用いることにより、容易にGaNに異方性を持ってエッチングすることができる。
次に、切り離し工程において、イソプロピルアルコール(IPA)水溶液中に基板を浸し、超音波(例えば数10KHz)を用いて下地基板80を基板平面に沿って振動させることにより、下地基板80上に立設する半導体コア81の下地基板80側に近い根元を折り曲げるように、半導体層82に覆われた半導体コア81に対して応力が働いて、図18Eに示すように、半導体層82に覆われた半導体コア81が下地基板80から切り離される。
こうして、下地基板80から切り離なされた微細な棒状構造発光素子を製造することができる。この第8実施形態では、棒状構造発光素子の直径を1μm、長さを10μmとしている(図18A〜図18Eでは図を見やすくするために棒状構造発光素子の長さを短く描いている)。
さらに、上記棒状構造発光素子は、半導体層82が半導体コア81の外周面から半径方向外向に結晶成長し、径方向の成長距離が短くかつ欠陥が外向に逃げるため、結晶欠陥の少ない半導体層82により半導体コア81を覆うことができる。したがって、特性の良好な棒状構造発光素子を実現することができる。
このようにして下地基板80から切り離なされた棒状構造発光素子は、半導体コア81の露出部分81aに一方の電極を接続し、半導体層82に他方の電極を接続して、半導体コア81の外周面と半導体層82の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるように電極間に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。
上記半導体層形成工程において、島状の触媒金属層85を除去せずに半導体コア81の先端に島状の触媒金属層85を保持した状態で、半導体コア81の表面を覆うp型の半導体層82を形成することによって、半導体コア81の外周面よりも触媒金属層85と半導体コア81との界面からの結晶成長が促進されるので、半導体コア81の外周面を覆う部分82bの径方向の厚さよりも半導体コア81の他端側の端面を覆う部分82aの軸方向の厚さが厚い半導体層82を容易に形成することができる。
上記棒状構造発光素子の製造方法によれば、装置への実装の自由度が高い微細な棒状構造発光素子を製造することができる。ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能となると共に、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
また、半導体層82の外周面と半導体コア81の露出部分81aの外周面とが段差なく連続しているので、切り離し後の微細な棒状構造発光素子を、電極が形成された絶縁性基板上に基板平面に対して軸方向が平行になるように実装するとき、半導体層82の外周面と半導体コア81の露出部分81aの外周面との間に段差がないので、半導体コア81の露出部分81aと電極とを確実かつ容易に接続することが可能となる。
なお、半導体層82を形成する半導体層形成工程の前に、島状の触媒金属層85を除去せずに半導体コア81の先端に島状の触媒金属層85を保持した状態で、半導体コア81の表面を覆うように量子井戸層を形成してもよい。これによって、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い量子井戸層を容易に形成することができる。
上記第8実施形態の棒状構造発光素子は、第5実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
また、上記半導体層82において、半導体コア81の外周面を覆う部分82bの径方向の厚さよりも半導体コア81の他端側の端面を覆う部分82aの軸方向の厚さを厚くすることによって、半導体コア81の他端側の端面を覆う半導体層82側に接続する電極を、半導体コア81の他端側の端面の位置までオーバーラップせずに半導体層82の部分82aのみに接続することが可能になるため、半導体コア81の側面全体の光の取り出し効率を向上できる。また、上記半導体層82は、半導体コア81の外周面を覆う部分82bの径方向の厚さよりも半導体コア81の他端側の端面を覆う部分82aの軸方向の厚さが厚いため、半導体コア81の他端側の端面を覆う半導体層82の部分82aの抵抗が高くなり、半導体コア81の他端側に発光が集中せず、半導体コア81の側面領域の発光を強めることができると共に、半導体コア81の他端側の端面を覆う半導体層82の部分82aにおけるリーク電流を抑制できる。
〔第9実施形態〕
図19A〜図19Eはこの発明の第9実施形態の棒状構造発光素子の製造方法の工程図を示している。この実施形態では、Siをドープしたn型GaNとMgをドープしたp型GaNとを用いるが、GaNにドーピングする不純物はこれに限らない。
まず、図19Aに示すように、n型GaNからなる基板90上に、成長穴94aを有するマスク94を形成する。マスク94には、酸化シリコン(SiO2)あるいは窒化シリコン(Si34)など半導体コアおよび半導体層に対して選択的にエッチング可能な材料を用いることができる。成長穴94aの形成は、通常の半導体プロセスに使用する公知のリソグラフィー法とドライエッチング法が利用できる。この際、成長する半導体コアの径はマスク94の成長穴94aのサイズに依存する。
次に、マスク94の成長穴94aにより露出した基板90上に、島状の触媒金属層95を形成する(触媒金属層形成工程)。この触媒金属層には、Ga,N,In,Alなどの化合物半導体材料並びにSi,Mgなどの不純物材に対して、これらを溶解して取り込み、かつ自身とは化合物を形成しにくいNi,Fe,Auなどの材料が使用できる。成長穴94aに露出した基板90上への島状の触媒金属層95は、上記成長穴94aをリソグラフィー法とドライエッチング法により形成するときに用いたレジスト(図示せず)をマスク94上に残したまま、上記レジストおよび基板90上に触媒金属層を厚さ100nm〜300nm程度形成し、リフトオフ法により、上記レジストとともにレジスト上の触媒金属層を除去することによって得られる。
次に、図19Bに示すように、上記島状の触媒金属層95が形成された基板90上に、MOCVD装置を用いて、島状の触媒金属層95と基板90との界面からn型のGaNを結晶成長させることにより棒状のn型のGaNからなる半導体コア91を形成する(半導体コア形成工程)。成長温度を800℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を使用し、n型不純物供給用にシラン(SiH4)を、さらにキャリアガスとして水素(H2)を供給することによって、Siを不純物としたn型GaNの半導体コア91を成長させることができる。ここで、n型GaNは、六方晶系の結晶成長となり、基板90表面に対して垂直方向をc軸方向にして成長させることにより、六角柱形状の半導体コアが得られる。
次に、図19Cに示すように、半導体コア91の先端に島状の触媒金属層95を保持した状態で、半導体コア91の外周面および触媒金属層95と触媒金属層95との界面からの結晶成長により半導体コア91の表面を覆うp型の半導体層92を形成する(半導体層形成工程)。この半導体層形成工程では、形成温度を900℃程度に設定し、成長ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)およびアンモニア(NH3)を、p型不純物供給用にビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いることによってマグネシウム(Mg)を不純物とするp型GaNを成長させることができる。
次に、図19Dに示すように、露出工程において、エッチングにより半導体層92の半導体コア91を覆う部分を除く領域とマスク94(図19Cに示す)を除去して、棒状の半導体コア91の基板90側の外周面を露出させて露出部分91aを形成する。この状態で、島状の触媒金属層95を除去すると共に、半導体コア91の上端の一部が除去されるが、半導体層92において、半導体コア91の外周面を覆う部分92bの径方向の厚さよりも半導体コア91の他端側の端面を覆う部分92aの軸方向の厚さが厚くなっている。
マスクが酸化シリコン(SiO2)あるいは窒化シリコン(Si34)で構成されている場合、フッ酸(HF)を含んだ溶液を用いることにより、容易に半導体コアおよび半導体コアを覆う半導体層部分に影響を与えずにマスクをエッチングすることができ、マスクとともにマスク上の半導体層(半導体層のうち半導体コアを覆う部分を除く領域)をリフトオフにより除去することができる。この実施形態の露出工程では、CF4やXeF2を用いたドライエッチングにより、容易に半導体コアおよび半導体コアを 覆う半導体層部分に影響を与えずにマスクをエッチングすることができ、マスクとともにマスク上の半導体層(半導体層のうち半導体コアを覆う部分を除く領域)を除去することができる。
次に、切り離し工程において、イソプロピルアルコール(IPA)水溶液中に基板を浸し、超音波(例えば数10KHz)を用いて基板90を基板平面に沿って振動させることにより、基板90上に立設する半導体コア91の基板90側に近い根元を折り曲げるように、半導体層92に覆われた半導体コア91に対して応力が働いて、図19Eに示すように、半導体層92に覆われた半導体コア91が基板90から切り離される。
こうして、基板90から切り離なされた微細な棒状構造発光素子を製造することができる。この第8実施形態では、棒状構造発光素子の直径を1μm、長さを10μmとしている(図19A〜図19Eでは図を見やすくするために棒状構造発光素子の長さを短く描いている)。
さらに、上記棒状構造発光素子は、半導体層92が半導体コア91の外周面から半径方向外向に結晶成長し、径方向の成長距離が短くかつ欠陥が外向に逃げるため、結晶欠陥の少ない半導体層92により半導体コア91を覆うことができる。したがって、特性の良好な棒状構造発光素子を実現することができる。
このようにして基板90から切り離なされた棒状構造発光素子は、半導体コア91の露出部分91aに一方の電極を接続し、半導体層92に他方の電極を接続して、半導体コア91の外周面と半導体層92の内周面とのpn接合部で電子と正孔の再結合が起きるように電極間に電流を流すことにより、pn接合部から光が放出される。
上記半導体層形成工程において、島状の触媒金属層95を除去せずに半導体コア91の先端に島状の触媒金属層95を保持した状態で、半導体コア91の表面を覆うp型の半導体層92を形成することによって、半導体コア91の外周面よりも触媒金属層95と半導体コア91との界面からの結晶成長が促進されるので、半導体コア91の外周面を覆う部分92bの径方向の厚さよりも半導体コア91の他端側の端面を覆う部分92aの軸方向の厚さが厚い半導体層92を容易に形成することができる。
上記棒状構造発光素子の製造方法によれば、装置への実装の自由度が高い微細な棒状構造発光素子を製造することができる。ここで、微細な棒状構造発光素子とは、例えば直径が1μmで長さ10μmのマイクロオーダーサイズや、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子である。また、上記棒状構造発光素子は、使用する半導体の量を少なくでき、発光素子を用いた装置の薄型化と軽量化が可能となると共に、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高く省電力なバックライト,照明装置および表示装置などを実現することができる。
なお、半導体層92を形成する半導体層形成工程の前に、島状の触媒金属層95を除去しないで、半導体コア91の先端に島状の触媒金属層95を保持した状態で、半導体コア91の表面を覆うように量子井戸層を形成してもよい。これによって、半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚い量子井戸層を容易に形成することができる。
上記第9実施形態の棒状構造発光素子は、第5実施形態の棒状構造発光素子と同様の効果を有する。
また、上記半導体層92において、半導体コア91の外周面を覆う部分92bの径方向の厚さよりも半導体コア91の他端側の端面を覆う部分92aの軸方向の厚さを厚くすることによって、半導体コア91の他端側の端面を覆う半導体層92側に接続する電極を、半導体コア91の他端側の端面の位置までオーバーラップせずに半導体層92のみに接続することが可能になるため、半導体コア91の側面全体の光の取り出し効率を向上できる。また、上記半導体層92は、半導体コア91の外周面を覆う部分92bの径方向の厚さよりも半導体コア91の他端側の端面を覆う部分92aの軸方向の厚さが厚いため、半導体コア91の他端側の端面を覆う半導体層92の部分92aの抵抗が高くなり、半導体コア91の他端側に発光が集中せず、半導体コア91の側面領域の発光を強めることができると共に、半導体コア91の他端側の端面を覆う半導体層92の部分92aにおけるリーク電流を抑制できる。
〔第10実施形態〕
次に、この発明の第10実施形態の棒状構造発光素子を備えたバックライト、照明装置および表示装置について説明する。この第10実施形態では、上記第1〜第9実施形態の棒状構造発光素子を絶縁性基板に配列する。この棒状構造発光素子の配列は、本出願人が特願2007−102848(特開2008−260073号公報)で出願した「微細構造体の配列方法及び微細構造体を配列した基板、並びに集積回路装置及び表示素子」の発明の技術を用いて行う。
図20はこの第10実施形態のバックライト、照明装置および表示装置に用いる絶縁性基板の平面図を示している。図20に示すように、絶縁性基板100の表面に、金属電極101,102を形成している。絶縁性基板100はガラス、セラミック、酸化アルミニウム、樹脂のような絶縁体、またはシリコンのような半導体表面にシリコン酸化膜を形成し、表面が絶縁性を有するような基板である。ガラス基板を用いる場合は、表面にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜のような下地絶縁膜を形成するのが望ましい。
上記金属電極101,102は、印刷技術を利用して所望の電極形状に形成している。なお、金属膜および感光体膜を一様に積層し、所望の電極パターンを露光し、エッチングして形成してもよい。
図20では省略されているが、金属電極101,102には外部から電位を与えられるように、パッドを形成している。この金属電極101,102が対向する部分(配列領域)に棒状構造発光素子を配列する。図20では、棒状構造発光素子を配列する配列領域が2×2個配列されているが、任意の個数を配列してよい。
図21は図20のXXI−XXI線から見た断面模式図である。
まず、図21に示すように、絶縁性基板100上に、棒状構造発光素子110を含んだイソプロピルアルコール(IPA)111を薄く塗布する。IPA111の他に、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタノール、エタノール、アセトン、またはそれらの混合物でもよい。あるいは、IPA111は、他の有機物からなる液体、水などを用いることができる。
ただし、液体を通じて金属電極101,102間に大きな電流が流れてしまうと、金属電極101,102間に所望の電圧差を印加できなくなってしまう。そのような場合には、金属電極101,102を覆うように、絶縁性基板100表面全体に、10nm〜30nm程度の絶縁膜をコーティングすればよい。
棒状構造発光素子110を含むIPA111を塗布する厚さは、次に棒状構造発光素子110を配列する工程で、棒状構造発光素子110が配列できるよう、液体中で棒状構造発光素子110が移動できる厚さである。したがって、IPA111を塗布する厚さは、棒状構造発光素子110の太さ以上であり、例えば、数μm〜数mmである。塗布する厚さは薄すぎると、棒状構造発光素子110が移動し難くなり、厚すぎると、液体を乾燥する時間が長くなる。また、IPAの量に対して、棒状構造発光素子110の量は、1×104本/cm3〜1×107本/cm3が好ましい。
棒状構造発光素子110を含むIPA111を塗布するために、棒状構造発光素子110を配列させる金属電極の外周囲に枠を形成し、その枠内に棒状構造発光素子110を含むIPA111を所望の厚さになるように充填してもよい。しかしながら、棒状構造発光素子110を含むIPA111が粘性を有する場合は、枠を必要とせずに、所望の厚さに塗布することが可能である。
IPAやエチレングリコール、プロピレングリコール、…、またはそれらの混合物、あるいは、他の有機物からなる液体、または水などの液体は、棒状構造発光素子110の配列工程のためには粘性が低いほど望ましく、また加熱により蒸発しやすい方が望ましい。
次に、金属電極101,102間に電位差を与える。この第10実施形態では、1Vの電位差とするのが適当であった。金属電極101,102の電位差は、0.1〜10Vを印加することができるが、0.1V以下では棒状構造発光素子110の配列が悪くなり、10V以上では金属電極間の絶縁が問題になり始める。したがって、1〜5Vが好ましく、更には1V程度とするのが好ましい。
図22は上記棒状構造発光素子110が金属電極101,102上に配列する原理を示している。図22に示すように、金属電極101に電位VLを印加し、金属電極102に電位VR(VL<VR)を印加すると、金属電極101には負電荷が誘起され、金属電極102には正電荷が誘起される。そこに棒状構造発光素子110が接近すると、棒状構造発光素子110において、金属電極101に近い側に正電荷が誘起され、金属電極52に近い側に負電荷が誘起される。この棒状構造発光素子110に電荷が誘起されるのは静電誘導による。すなわち、電界中に置かれた棒状構造発光素子110は、内部の電界が0となるまで表面に電荷が誘起されることによる。その結果、各電極と棒状構造発光素子110との間に静電力により引力が働き、棒状構造発光素子110は、金属電極101,102間に生じる電気力線に沿うと共に、各棒状構造発光素子110に誘起された電荷がほぼ等しいので、電荷による反発力により、ほぼ等間隔に一定方向に規則正しく配列する。しかしながら、例えば、第1実施形態の図1に示す棒状構造発光素子では、半導体層12に覆われた半導体コア11の露出部分11a側の向きは一定にならず、ランダムになる(他の実施形態の棒状構造発光素子でも同様)。
以上のように、棒状構造発光素子110が金属電極101,102間に発生した外部電場により、棒状構造発光素子110に電荷を発生させ、電荷の引力により金属電極101,102に棒状構造発光素子110を吸着させるので、棒状構造発光素子110の大きさは、液体中で移動可能な大きさであることが必要である。したがって、棒状構造発光素子110の大きさは、液体の塗布量(厚さ)により変化する。液体の塗布量が少ない場合は、棒状構造発光素子110はナノオーダーサイズでなければならないが、液体の塗布量が多い場合は、マイクロオーダーサイズであってもかまわない。
棒状構造発光素子110が電気的に中性ではなく、正または負に帯電している場合は、金属電極101,102間に静的な電位差(DC)を与えるだけでは、棒状構造発光素子110を安定して配列することができない。例えば、棒状構造発光素子110が正味として正に帯電した場合は、正電荷が誘起されている金属電極102との引力が相対的に弱くなる。そのため、棒状構造発光素子110の配列が非対象になる。
そのような場合は、図23に示すように、金属電極101,102間にAC電圧を印加することが好ましい。図23においては、金属電極102に基準電位を、金属電極101には振幅VPPL/2のAC電圧を印加している。こうすることにより、棒状構造発光素子110が帯電している場合でも、配列を対象に保つことができる。なお、この場合の金属電極102に与える交流電圧の周波数は、10Hz〜1MHzとするのが好ましく、50Hz〜1kHzとするのが最も配列が安定し、より好ましい。さらに、金属電極101,102間に印加するAC電圧は、正弦波に限らず、矩形波、三角波、ノコギリ波など、周期的に変動するものであればよい。なお、VPPLは1V程度とするのが好ましかった。
次に、金属電極101,102上に、棒状構造発光素子110を配列させた後、絶縁性基板100を加熱することにより、液体を蒸発させて乾燥させ、棒状構造発光素子110を金属電極101,102間の電気力線に沿って等間隔に配列させて固着させる。
図24は上記棒状構造発光素子110を配列した絶縁性基板100の平面図を示している。この棒状構造発光素子110を配列した絶縁性基板100を、液晶表示装置などのバックライトに用いることにより、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力なバックライトを実現することができる。また、この棒状構造発光素子110を配列した絶縁性基板100を照明装置として用いることにより、薄型化と軽量化が可能でかつ発光効率が高く省電力な照明装置を実現することができる。
また、図25は上記棒状構造発光素子110を配列した絶縁性基板を用いた表示装置の平面図を示している。図25に示すように、表示装置200は、絶縁性基板210上に、表示部201、論理回路部202、論理回路部203、論理回路部204および論理回路部205を備える構成となっている。上記表示部201には、マトリックス状に配置された画素に棒状構造発光素子110を配列している。
図26は上記表示装置200の表示部201の要部の回路図を示しており、上記表示装置200の表示部201は、図26に示すように、互いに交差する複数の走査信号線GL(図26では1本のみを示す)と複数のデータ信号線SL(図26では1本のみを示す)とを備えており、隣接する2本の走査信号線GLと隣接する2本のデータ信号線SLとで包囲された部分に、画素がマトリクス状に配置されている。この画素は、ゲートが走査信号線GLに接続され、ソースがデータ信号線SLに接続されたスイッチング素子Q1と、そのスイッチング素子Q1のドレインにゲートが接続されたスイッチング素子Q2と、上記スイッチング素子Q2のゲートに一端が接続された画素容量Cと、上記スイッチング素子Q2により駆動される複数の発光ダイオードD1〜Dn(棒状構造発光素子110)とを有している。
上記棒状構造発光素子110のpnの極性は、一方に揃っておらず、ランダムに配列されている。このため、駆動時は交流電圧により駆動されて、異なる極性の棒状構造発光素子110が交互に発光することになる。
また、上記表示装置の製造方法によれば、独立した電位が夫々与えられる2つの電極101,102を単位とする配列領域が形成された絶縁性基板100を作成し、その絶縁性基板100上にナノオーダーサイズまたはマイクロオーダーサイズの棒状構造発光素子110を含んだ液体を塗布する。その後、2つの電極101,102に独立した電圧を夫々印加して、微細な棒状構造発光素子110を2つの電極101,102により規定される位置に配列させる。これにより、上記棒状構造発光素子110を所定の絶縁性基板100上に容易に配列させることができる。
また、上記表示装置の製造方法では、使用する半導体の量を少なくできると共に、薄型化と軽量化が可能な表示装置を製造することができる。また、上記棒状構造発光素子110は、半導体層で覆われた半導体コアの全周から光が放出されることにより発光領域が広くなるので、発光効率が高く省電力な表示装置を実現することができる。
上記第1〜第4実施形態では、半導体コア11,21,31,41の一端側の外周面が露出した露出部分11,21,31,41を有する棒状構造発光素子について説明したが、これに限らず、半導体コアの両端の外周面が露出した露出部分を有するものでもよいし、半導体コアの中央部分の外周面が露出した露出部分を有するものでもよい。
また、上記第1〜第9実施形態では、半導体コアと半導体層にGaNを母材とする半導体を用いたが、GaAs,AlGaAs,GaAsP,InGaN,AlGaN,GaP,ZnSe,AlGaInPなどを母材とする半導体を用いた発光素子にこの発明を適用してもよい。また、半導体コアをn型とし、半導体層をp型としたが、導電型が逆の棒状構造発光素子にこの発明を適用してもよい。また、六角柱形状の半導体コアを有する棒状構造発光素子について説明したが、これに限らず、断面が円形または楕円の棒状であってもよいし、断面が三角形などの他の多角形状の棒状の半導体コアを有する棒状構造発光素子にこの発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第9実施形態では、棒状構造発光素子の直径を1μmとし長さを10μm〜30μmのマイクロオーダーサイズとしたが、直径または長さのうちの少なくとも直径が1μm未満のナノオーダーサイズの素子でもよい。上記棒状構造発光素子の半導体コアの直径は500nm以上かつ50μm以下が好ましく、数10nm〜数100nmの棒状構造発光素子に比べて半導体コアの直径のばらつきを抑えることができ、発光面積すなわち発光特性のばらつきを低減でき、歩留まりを向上できる。
また、上記第1〜第4,第7〜第9実施形態では、MOCVD装置を用いて半導体コアを結晶成長させたが、MBE(分子線エピタキシャル)装置などの他の結晶成長装置を用いて半導体コアを形成してもよい。また、成長穴を有するマスクを用いて半導体コアを基板上に結晶成長させたが、基板上に金属種を配置して、金属種から半導体コアを結晶成長させてもよい。
また、上記第1〜第4,第7〜第9実施形態では、半導体層に覆われた半導体コアを超音波を用いて基板から切り離したが、これに限らず、切断工具を用いて半導体コアを基板から機械的に折り曲げることによって切り離してもよい。この場合、簡単な方法で基板上に設けられた微細な複数の棒状構造発光素子を短時間で切り離すことができる。
また、上記第10実施形態では、絶縁性基板100の表面に形成された2つの金属電極101,102に電位差を与えて、金属電極101,102間に棒状構造発光素子110を配列させたが、これに限らず、絶縁性基板の表面に形成された2つの電極間に、第3の電極を形成し、3つの電極に独立した電圧を夫々印加して、棒状構造発光素子を電極により規定される位置に配列させてもよい。
また、上記第10実施形態では、棒状構造発光素子を備えた表示装置について説明したが、これに限らず、この発明の棒状構造発光素子をバックライトや照明装置などの他の装置に適用してもよい。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第10実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
11,21,31,41,51,61,71,81,91…半導体コア
11a,21a,31a,41a,51a,61a,71a,81a,91a…露出部分
12,23,32,43,52,63,72,82,92…半導体層
22,42,62…量子井戸層
13,24,33,44…透明電極
70,90…基板
75,85,95…触媒金属層
80…下地基板
84…半導体膜
94…マスク
100…絶縁性基板
101,102…金属電極
110…棒状構造発光素子
200…表示装置

Claims (14)

  1. 棒状の第1導電型の半導体コアと、
    上記半導体コアを覆うように形成された第2導電型の半導体層と
    を備え、
    上記半導体コアの一部の外周面が露出していることを特徴とする棒状構造発光素子。
  2. 請求項1に記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体コアの一端側の外周面が露出していることを特徴とする棒状構造発光素子。
  3. 請求項2に記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体コアの他端側の端面を上記半導体層により覆っていることを特徴とする棒状構造発光素子。
  4. 請求項3に記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体層は、上記半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも上記半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚いことを特徴とする棒状構造発光素子。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体コアの露出領域の外周面が、上記半導体層に覆われた領域の最外周面の延長面と略一致していることを特徴とする棒状構造発光素子。
  6. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体コアと上記半導体層との間に量子井戸層を形成したことを特徴とする棒状構造発光素子。
  7. 請求項1に記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体コアの一端側の外周面が露出すると共に、
    上記半導体コアの他端側の端面が上記半導体層により覆われており、
    上記半導体コアと上記半導体層との間に形成された量子井戸層を備え、
    上記量子井戸層は、上記半導体コアの外周面を覆う部分の径方向の厚さよりも上記半導体コアの他端側の端面を覆う部分の軸方向の厚さが厚いことを特徴とする棒状構造発光素子。
  8. 請求項1から7までのいずれか1つに記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体層を覆うように透明電極を形成したことを特徴とする棒状構造発光素子。
  9. 請求項8に記載の棒状構造発光素子において、
    上記半導体コアはn型半導体からなると共に、
    上記半導体層はp型半導体からなり、
    上記透明電極は、上記半導体層の略全体を覆うように形成されていることを特徴とする棒状構造発光素子。
  10. 第1導電型の基板上に島状の触媒金属層を形成する触媒金属層形成工程と、
    上記島状の触媒金属層が形成された上記基板上に、上記島状の触媒金属層と上記基板との界面から第1導電型の半導体を結晶成長させることにより棒状の第1導電型の半導体コアを形成する半導体コア形成工程と、
    上記半導体コアの先端に上記島状の触媒金属層を保持した状態で、上記半導体コアの外周面および上記島状の触媒金属層と上記半導体コアとの界面からの結晶成長により上記半導体コアの表面を覆う第2導電型の半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    上記半導体コアの上記基板側の外周面を露出させる露出工程と、
    上記露出工程において露出された露出部分を含む上記半導体コアを、上記基板から切り離す切り離し工程と
    を有することを特徴とする棒状構造発光素子の製造方法。
  11. 第1導電型の基板上に島状の触媒金属層を形成する触媒金属層形成工程と、
    上記島状の触媒金属層が形成された上記基板上に、上記島状の触媒金属層と上記基板との界面から第1導電型の半導体を結晶成長させることにより棒状の第1導電型の半導体コアを形成する半導体コア形成工程と、
    上記半導体コアの先端に上記島状の触媒金属層を保持した状態で、上記半導体コアの外周面および上記島状の触媒金属層と上記半導体コアとの界面からの結晶成長により上記半導体コアの表面を覆う量子井戸層を形成する量子井戸層形成工程と、
    上記量子井戸層の表面を覆う第2導電型の半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    上記半導体コアの上記基板側の外周面を露出させる露出工程と、
    上記露出工程において露出された露出部分を含む上記半導体コアを、上記基板から切り離す切り離し工程と
    を有することを特徴とする棒状構造発光素子の製造方法。
  12. 請求項1から9までのいずれか1つに記載の棒状構造発光素子を備えたことを特徴とするバックライト。
  13. 請求項1から9までのいずれか1つに記載の棒状構造発光素子を備えたことを特徴とする照明装置。
  14. 請求項1から9までのいずれか1つに記載の棒状構造発光素子を備えたことを特徴とする表示装置。
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