JP2011108799A - 発光装置、並びに、当該発光装置を備えた照明装置及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 余計な電力消費が削減され、定電流駆動部での発熱が抑えられたLED発光装置、照明装置及び表示装置を提供する。
【解決手段】
複数の発光素子部(LED列)12r,12g,12bと、入力電圧Vinを昇圧し、昇圧された電圧Voutを各発光素子部12r,12g,12bの夫々に供給する昇圧回路11と、定電流駆動部13r,13g,13bと、前記昇圧回路11を制御するための昇圧制御信号を生成する昇圧制御部14と、を備える発光装置1であって、出力端の電圧VdrがVinよりも大きくなる発光素子部12rと接続する定電流駆動部13rの出力端を昇圧回路11の入力側に接続されることで、定電流駆動部に不必要な高電圧が印加されるのを抑え、定電流駆動部13rにおける電力消費が削減されるとともに、定電流駆動部13rに流れる電流Irを昇圧回路11の入力に供給することで電力消費が低減される。
【選択図】 図1
【解決手段】
複数の発光素子部(LED列)12r,12g,12bと、入力電圧Vinを昇圧し、昇圧された電圧Voutを各発光素子部12r,12g,12bの夫々に供給する昇圧回路11と、定電流駆動部13r,13g,13bと、前記昇圧回路11を制御するための昇圧制御信号を生成する昇圧制御部14と、を備える発光装置1であって、出力端の電圧VdrがVinよりも大きくなる発光素子部12rと接続する定電流駆動部13rの出力端を昇圧回路11の入力側に接続されることで、定電流駆動部に不必要な高電圧が印加されるのを抑え、定電流駆動部13rにおける電力消費が削減されるとともに、定電流駆動部13rに流れる電流Irを昇圧回路11の入力に供給することで電力消費が低減される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発光装置、特に、発光素子を駆動する駆動電流の電流調整を行う回路を備え、消費電力が低減される発光装置並びに当該発光装置を備えた照明装置及び表示装置に関する。
従来、照明装置或いは液晶表示装置等のバックライトユニットでは、蛍光灯又は白熱灯などが光源として使用されている。一方で、従来の光源に比べて寿命が長く、かつ消費電力も少ないという特徴を備えたLED(発光ダイオード)を照明用又は表示用の光源として使用するための技術開発が現在行われている。
このようなLEDを照明装置等に使用する場合、十分な明るさを確保するために、LEDを多数、直列に接続したLED列を更に並列に複数接続し、LEDの集合体として装置内に配置する。また、LEDの明るさを均一にするために、LED列に流れる電流を一定にする定電流素子(トランジスタ)を備えた発光装置が特許文献1に開示されている。
定電流素子としてトランジスタを用いる場合、当該トランジスタのエミッタ・コレクタ間には、LED列のアノード側の電圧からLED列による電圧降下分を差し引いた残りの電圧が印加される。複数のLED列を並列に接続した発光装置において、LED列による電圧降下量についてLED列毎に差が生じると、各トランジスタのエミッタ・コレクタ間に印加される電圧もLED列毎に差が生じ、トランジスタのエミッタ・コレクタ間に高電圧が印加される場合がある。この結果、トランジスタのエミッタ・コレクタ間に印加される電圧とコレクタに流れる電流により生じる電力損失が大きくなり、トランジスタの発熱を如何に放熱するかが問題となる。トランジスタの発熱が大きい場合、トランジスタの劣化を早め、装置の信頼性を損なう虞がある。
特許文献2には、LED列に所定の電流を供給する定電流素子で生じる電力損失を減らすため、並列に接続されている各LED列のカソード電圧を時分割でモニタし、駆動対象のLED列毎に、定電流素子に印加される電圧を時分割で切替えることで、定電流駆動部での電力損失が低減される発光装置が開示されている。また、時分割でモニタされる各LED列のカソード電圧は、DC/DCコンバータ(昇圧回路)の入力電圧にフィードバックされることで、各LED列の駆動に必要な電圧にまで昇圧回路の出力を昇圧し、定電流素子を安定に動作させている。
特許文献2に示される発光装置は、駆動対象のLED列を時分割で制御しているため、定電流素子に電流が流れるLED列は一時刻に対して1ヶ所だけであり、定電流駆動部での電力損失を低減することができるが、その分LEDの発光量が犠牲になっている。
また、特許文献2に示される発光装置では、モニタ対象のLED列は一時刻に対して1ヶ所だけであり、複数のLED列を同時に駆動するため、複数のカソード電圧を同時にモニタし、当該複数のLED列全てを駆動させるのに必要な電圧にまで昇圧回路の出力電圧を昇圧する構成ではない。即ち、特許文献2の構成において、定電流素子のトランジスタのエミッタ・コレクタ間に印加される電圧の時分割切替制御をやめて、同時に複数のLED列に駆動電流を流すことが可能な構成にすると、モニタ対象のLED列のカソード電圧が最も低い(即ち、モニタ対象のLED列による電圧降下が最も大きい)場合には、モニタ対象でないLED列にも駆動に必要な電圧が供給されるので問題は生じないが、そうではない場合、例えば、モニタ対象のLED列のカソード電圧が最も高い(即ち、モニタ対象のLED列による電圧降下が最も小さい)場合に、当該カソード電圧に併せて昇圧回路の出力電圧を制御すると、より高い駆動電圧を必要とする他のLED列において駆動に必要な電圧を供給できなくなる。
上記問題の解決策として、特許文献3に開示されているように、全てのLED列のカソード電圧のうち最も低いカソード電圧を検出し、当該検出された電圧と定電流素子が定電流動作を行うことができる低い電圧(基準電圧)とを比較し、当該検出された電圧に基づいて昇圧回路の出力を制御する方法が挙げられる。しかしながらこの方法では、最も低いカソード電圧を有するLED列以外のLED列のカソード電圧は、定電流駆動部が所定の電流を流す為に必要な最低電圧よりも高く、定電流素子に本来不必要な高電圧が印加されるため、定電流駆動部において余計な電力を損失してしまう。
特許文献3に記載の発光装置の構成例を図4に示す。図4では、赤(r)、緑(g)、青(b)に夫々対応するLED列12r,12g,12bのカソード電圧Vdr,Vdg,Vdbのうち最も低いカソード電圧を検出し、当該検出電圧を基準電圧Vrefと比較し、当該比較結果に基づいて、検出電圧が基準電圧Vrefと等しくなるように、昇圧制御部14が、昇圧回路11の出力電圧Voutを制御している。ここで、基準電圧Vrefとは定電流駆動部13r,13g,13bの各定電流回路16r,16g,16bが安定に定電流動作をさせるのに必要な電圧である。
例えば、赤色のLED列12rの各LED、緑色のLED列12gの各LED、青色のLED列12bの各LEDについて、所定の輝度で発光させるため、夫々、Ir(=40mA)、Ig(=50mA)、Ib(=35mA)の駆動電流が流れるように定電流回路13r,13g,13bにより制御されるとする。また、赤緑青の各LEDの駆動に必要な電圧を、夫々、LED一個につきVfr(=2.3V)、Vfg(=3.5V)、Vfb(=3.6V)とする。このとき、各LED列で発生する電圧降下は、夫々、赤色のLED列の場合Vfr×4=9.2V、緑色のLED列の場合Vfg×4=14V、青色のLED列の場合Vfb×4=14.4Vとなる。この場合、昇圧制御部14の制御対象となるLED列は、電圧降下の最も大きく、結果カソード電圧が最も低くなる青色LED列12bであり、昇圧制御部14は、昇圧回路11の出力電圧Voutから上記青色LED列12bでの電圧降下分(=14.4V)を引いた残りのカソード電圧Vdbが基準電圧Vref(=1V)と等しくなるように昇圧回路の出力電圧Voutを制御する。即ち、昇圧制御部14は、Vout=15.4Vとなるように昇圧回路11を制御する。
しかしながらこの場合、昇圧制御部14の制御対象でない赤及び緑色のLED列12r,12gに接続する定電流回路には、夫々、Vout−Vfr×4=6.2V、Vout−Vfg×4=1.4Vの電圧が印加され、本来不必要な高電圧が印加されることになるため、余計な電力消費の原因となる。
上記問題の解決策として、図5に示されるように、モニタされるLED列のカソード電圧Vdr,Vdg,Vdb毎に、昇圧制御部14r,14g,14b、及びLED列のアノード側に与える昇圧回路11r,11g,11bを1つずつ備えることで、各LED列に対し独立にLED列のアノード側に印加する電圧VoutR,VoutG,VoutBを制御することが考えられるが、これでは昇圧回路がLED列の数だけ必要になり、製造コストが高くなってしまう。
本発明は上記従来技術に係る問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のLED列を有し、当該複数のLED列のうち最も低いカソード電圧に基づいて昇圧回路の出力電圧を制御する発光装置において、最も低いカソード電圧を有するLED列以外のLED列の定電流駆動部における余計な電力消費を削減し、定電流駆動部での発熱が抑えられた発光装置を提供すること、及び、当該発光装置を備える低消費電力の照明装置及び表示装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明に係る発光装置は、夫々が一以上の発光素子を備える複数の発光素子部と、入力電圧を昇圧し、昇圧された電圧を前記複数の発光素子部の夫々に供給する昇圧回路と、前記複数の発光素子部の夫々と各別に接続し、前記発光素子部の前記発光素子に駆動電流を供給する前記発光素子部と同数の定電流駆動部と、前記発光素子部の出力端の電圧のうち最も低い第1電圧を検出し、前記第1電圧を基準電圧と比較し、その比較結果に基づいて前記昇圧回路を制御するための昇圧制御信号を生成する昇圧制御部と、を備え、前記昇圧回路の出力端は前記複数の発光素子部の夫々の入力端に接続され、前記発光素子部の出力端は夫々対応する前記定電流駆動部の入力端に接続され、前記定電流駆動部の少なくとも一つは、前記定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高い場合、当該定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が前記昇圧回路の入力側に流れる電流経路を形成し、前記定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高くない場合、当該定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が、前記入力電圧よりも低い所定の固定電位に流れる電流経路を形成するように構成された第1定電流駆動部であることを第1の特徴とする。
更に、本発明に係る発光装置は、上記第1の特徴に加えて、前記第1定電流駆動部は、 前記第1定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高い場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の全部が前記昇圧回路の入力側に流れる電流経路を形成することを第2の特徴とする。
更に、本発明に係る発光装置は、上記第1又は第2の何れかの特徴に加えて、前記第1定電流駆動部は、前記第1定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも低い場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の全部が前記固定電位に流れる電流経路を形成することを第3の特徴とする。
更に、本発明に係る発光装置は、上記第1乃至第3の何れかの特徴に加えて、前記第1定電流駆動部は、複数の前記定電流回路と、前記複数の定電流回路の一端の夫々と各別に接続する前記定電流回路と同数の出力端を有し、入力端が前記複数の定電流回路の他端の夫々と接続され、少なくとも一つの前記出力端が前記昇圧回路の入力側に接続され、前記昇圧回路の入力側に接続されない前記出力端は前記固定電位に接続され、前記第1定電流駆動部に接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも高い場合、当該第1定電流駆動部の前記定電流回路のうち、一端が前記昇圧回路の入力側に接続し、他端が当該発光素子部の出力端と接続する前記定電流回路を活性化し、前記発光素子部の出力端の電圧と前記入力電圧との差に基づき、夫々の前記定電流回路に流れる前記駆動電流量が制御されることを第4の特徴とする。
更に、本発明に係る発光装置は、上記第4の特徴に加えて、前記第1定電流駆動部に接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧より前記基準電圧以上高い場合、当該第1定電流駆動部の前記定電流回路のうち、一端が前記昇圧回路の入力側に接続されていない全ての前記定電流回路を不活性化させることを第5の特徴とする。
更に、本発明に係る発光装置は、上記第1乃至第5の何れかの特徴に加えて、前記複数の発光素子部のうち、前記昇圧制御部が前記第1電圧を検出した当該発光素子部と接続する前記定電流駆動部が前記第1定電流駆動部の場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の全部が前記固定電位に流れることを第6の特徴とする。
また、本発明に係る発光装置は、夫々が一以上の発光素子を備える複数の発光素子部と、入力電圧を昇圧し、昇圧された電圧を前記複数の発光素子部の夫々に供給する昇圧回路と、前記複数の発光素子部の夫々と各別に接続し、前記発光素子部の前記発光素子に駆動電流を供給する前記発光素子部と同数の定電流駆動部と、前記発光素子部の出力端の電圧のうち最も低い第1電圧を検出し、前記第1電圧を基準電圧と比較し、その比較結果に基づいて前記昇圧回路を制御するための昇圧制御信号を生成する昇圧制御部と、を備え、前記昇圧回路の出力端は前記複数の発光素子部の夫々の入力端に接続され、前記発光素子部の出力端は夫々対応する前記定電流駆動部の入力端に接続され、前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高い特定の前記発光素子部と接続する前記定電流駆動部の少なくとも一つの第1定電流駆動部において、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が前記昇圧回路の入力側に流れることで、前記昇圧回路から前記発光素子部及び前記第1定電流駆動部を経由して前記昇圧回路の入力側に戻る電流経路が形成されていることを第7の特徴とする。
更に、本発明に係る発光装置は、上記第1乃至第7の何れかの特徴に加えて、前記複数の発光素子部のうち、出力端の電圧が最も高い第2電圧を有する当該発光素子部に接続する前記定電流駆動部が前記第1定電流駆動部の場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が前記昇圧回路の入力側に流れることを第8の特徴とする。
本発明に係る照明装置は、上記第1乃至第8の何れかの特徴の発光装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る表示装置は、上記第1乃至第8の何れかの特徴の発光装置を備えることを特徴とする。
本発明の発光装置に依れば、定電流駆動部のうち、少なくとも一つの第1定電流駆動部が、自身の入力端と接続する発光素子部(LED列)の出力端の電圧(カソード電圧)が昇圧回路の入力電圧Vinよりも基準電圧以上高電圧となる場合、自身の出力端を昇圧回路の入力側に接続可能に構成されている。これにより、昇圧回路から発光素子部(LED列)、及び第1定電流駆動部を経て昇圧回路の入力側に戻る駆動電流の電流経路が形成される。これにより、第1定電流駆動部の定電流回路に印加される電圧が抑えられるため、定電流回路で消費される電力が削減され、定電流駆動部での発熱が抑えられた発光装置を提供することができる。更に、発光素子部のLEDの駆動電流の一部を昇圧回路の入力電流として回収することにより消費電力を低減することができる。また、図5に示される構成例のように複数の昇圧回路を設ける必要が無いため、製造コストを増加させること無く消費電力削減の効果が得られる。
従って、上記本発明の発光装置を照明装置、又は、表示装置に備えることで、低消費電力の照明装置および表示装置を実現することができる。
〈第1実施形態〉
本発明の一実施形態に係る発光装置1(以降、適宜「本発明装置1」と称す)の構成例を図1に示す。図1の回路構成図に示されるように、本発明装置1は、昇圧回路11、発光素子部12r,12g,12b、定電流駆動部13r,13g,13b、及び、昇圧制御部14から構成されている。
本発明の一実施形態に係る発光装置1(以降、適宜「本発明装置1」と称す)の構成例を図1に示す。図1の回路構成図に示されるように、本発明装置1は、昇圧回路11、発光素子部12r,12g,12b、定電流駆動部13r,13g,13b、及び、昇圧制御部14から構成されている。
昇圧回路11は、電源10からの入力電圧Vin(ここでは、5V)を昇圧制御部14からの制御信号41に基づき昇圧し、昇圧後の電圧Voutと出力負荷電流Ioutを、発光素子部12r,12g,12bの夫々に供給する。発光素子部12r,12g,12bに流れる駆動電流を夫々、Ir,Ig,Ibとすると、Iout=Ir+Ig+Ibの関係が成り立つ。昇圧回路11の入力端に流れる電流をIinとすると、入力電力Pinは、Pin=Vin×Iin、出力電力Poutは、Pout=Vout×Ioutである。昇圧回路の効率αは、α=Pout/Pinで表される。
発光素子部12rは赤色の発光素子が4つ直列に接続しているLED列から、発光素子部12gは緑色の発光素子が4つ直列に接続しているLED列から、発光素子部12bは青色の発光素子が4つ直列に接続しているLED列から、夫々、構成されている。各LED列のアノード側入力端には、昇圧回路11の出力端が接続されることで、夫々、昇圧後の出力電圧Voutが供給される。一方、各LED列のカソード側出力端は、夫々、対応する定電流駆動部(13r,13g,13bのうち何れか一つ)の入力端に接続されている。ここで、定電流駆動部と接続する各LED列のカソード側の出力端電圧を、夫々、Vdr,Vdg,Vdbとする。尚、昇圧回路11の出力端と並列に接続される発光素子部の数並びに各発光素子部12r,12g,12bにおける発光素子の個数や発光色は、一例であって、3並列、4個直列接続、赤緑青の3原色に限定されるものではない。
定電流駆動部13r,13g,13bは、夫々、定電流回路16r,16g,16bから構成されており、夫々、発光素子部12r,12g,12bに発光素子の駆動に必要な駆動電流を供給する。各定電流回路16r,16g,16bの一端は、夫々の電流経路に接続されている。具体的には、定電流回路16rの一端は昇圧回路11の入力側に、定電流回路16rと16gの一端は所定の固定電位(例えば、GND)に接続されている。一方、定電流回路16rの他端は赤色の発光素子部12rのLED列のカソード側と、定電流回路16gの他端は緑色の発光素子部12gのLED列のカソード側と、定電流回路16bの他端は青色の発光素子部12bのLED列のカソード側と、夫々、接続されている。これにより、定電流駆動部13rにより供給される駆動電流が昇圧回路11の入力側に流れることで、昇圧回路11から、発光素子部12r、及び、第1定電流駆動部である定電流駆動部13rを経由して昇圧回路11の入力側に戻る駆動電流の電流経路が形成されている。ここで、定電流回路16rにより駆動される電流をIr、定電流回路16gにより駆動される電流をIg、定電流回路16bにより駆動される電流をIbとする。
昇圧制御部14は、定電流駆動部13r,13g,13bと接続する各発光素子部12r,12g,12bのLED列のカソード側の出力端電圧Vdr,Vdg,Vdbを入力とし、この中で最も低い電圧(第1電圧)を検出して、当該第1電圧を基準電圧Vrefとを比較し、当該比較結果に基づいて、昇圧回路11の出力電圧Voutを制御するための制御信号21を生成する。基準電圧Vrefは定電流回路16r,16g,16bが安定に定電流動作をさせるのに必要な電圧であり、ここでは1Vである。
ここで、発光素子部12rの各LED、発光素子部12gの各LED、発光素子部12bの各LEDは、所定の発光量と白色の色味を得るため、夫々、Ir(=40mA),Ig(=50mA),Ib(=35mA)の駆動電流が流れるように定電流駆動部13r、13g、13bにより制御される。また、発光素子部12rの各LED、発光素子部12gの各LED、発光素子部12bの各LEDの駆動に必要な電圧を、例えば、夫々、LED一個につきVfr(=2.3V)、Vfg(=3.5V)、Vfb(=3.6V)とする。
各LED列で発生する電圧降下は、夫々、発光素子部12rの場合Vfr×4=9.2V、発光素子部12gの場合Vfg×4=14V、発光素子部12bの場合Vfb×4=14.4Vとなる。従って、昇圧制御部14が検出する第1電圧は、LED列で発生する電圧降下が最も大きく、結果カソード電圧が最も低い青色の発光素子部12bのLED列のカソード電圧である。従って発光素子部12bが昇圧制御の対象となり、昇圧制御部14は、昇圧回路の出力電圧Voutから上記青色の発光素子部12bにおける電圧降下分(=14.4V)を差し引いた残りの電圧Vdbが、固定電位(GND)と基準電圧Vref(=1V)との和と等しくなるように昇圧回路11の出力電圧Voutを制御する。即ち、昇圧制御部14は、Voutが上記電圧降下分と基準電圧とを加えた15.4Vとなるように、昇圧回路11に昇圧のための制御信号41を出力する。
この結果、各発光素子部12r,12g,12bのLED列のカソード側の出力端電圧は、Vdr=Vout−Vfr×4=6.2V、Vdg=Vout−Vfg×4=1.4V、Vdb=1V(=Vref)となっている。
本発明装置1では、Vdr,Vdg,Vdbのうち最も高い電圧(第2電圧)であるVdr(=6.2V)となる発光素子部12rと接続する定電流駆動部(第1定電流駆動部)13rの出力端を昇圧回路11の入力側に接続し、昇圧回路11から、発光素子部12r及び定電流駆動部13rを経て昇圧回路11の入力側に戻る駆動電流の電流経路が形成されている。ここで、Vin=5Vであるので、Vdr−Vin>Vrefであり、定電流回路16rの定電流性は保たれている。
また、定電流駆動部13rの出力端を昇圧回路11の入力側に接続したことにより、定電流回路16rに印加される電圧が6.2Vから1.2Vに大幅に低下し、定電流回路16rでの電力消費が削減され、定電流駆動部13rでの発熱が抑えられている。
ここで、計算を簡単にするために昇圧回路の効率をα=1.0(100%)とすると、昇圧回路11の出力電力Poutは、Pout=Vout×Iout=Vout×(Ir+Ig+Ib)=15.4V×(40mA+50mA+35mA)=1.925Wとなる。一方、昇圧回路11の入力電力Pinは、Pin×α=Poutであるから、昇圧回路11の入力電流Iinは、Iin=Pout/Vin=385mAとなるが、定電流回路16rから電流Irが供給されるので、電源10はIin−Ir=345mAの入力電流を供給するだけで済む。
従って、電源10から見た入力電力は、Pin’=Vin×(Iin−Ir)=1.725Wとなり、全ての定電流回路がGNDに接続される図4に示される従来技術の構成と比較すると、Pin’/Pin=0.896となり、従来技術と比較して約10%の電力低減効果が得られる。
尚、上記実施形態において、本発明装置1は、第1定電流駆動部である定電流駆動部13rの出力端(定電流回路16rの一端)が昇圧回路11の入力側に接続され、他の定電流駆動部13g,13bの出力端(定電流回路16g、16bの一端)がGNDに接続されることで、発光素子部12rと定電流駆動部13rを経由して昇圧回路11の入力側に戻る電流経路が形成されているが、定電流駆動部13r,13g,13bの出力端の接続先を、昇圧回路11の入力側或いは所定の固定電位(例えば、GND)の何れか一方にスイッチで切り替え可能な構成とし、発光素子部12r,12g,12bのカソード側の出力端電圧Vdr,Vdg,Vdbに応じて、昇圧回路11の入力側に戻る駆動電流の電流経路において経由する発光素子部と定電流駆動部を選択的に切り替えられる構成としてもよい。
図2に示される発光装置2では、定電流駆動部13r,13g,13bは、夫々、対応する定電流回路16r,16g,16bと対応するスイッチ17r,17g,17bから構成される第1定電流駆動部であり、選択回路15が、各出力端電圧Vdr,Vdg,Vdbのうち入力電圧Vinよりも基準電圧Vref以上高い電圧を検出すると、当該電圧が検出された発光素子部と接続する定電流駆動部の定電流回路の一端が昇圧回路11の入力側に接続されるように、各定電流駆動部13r,13g,13bの定電流回路16r,16g,16bの一端の接続先を切り替えるための制御信号46r,46g,46bを、夫々、スイッチ17r,17g,17bに出力する。このようにすることで、各出力端電圧Vdr,Vdg,Vdbが入力電圧Vinよりも基準電圧Vref以上高い場合には該当する第1定電流駆動部の出力端を昇圧回路の入力側に接続し、そうでない場合には固定電位に接続して、定電流駆動部の出力先を切替制御し、各定電流駆動部により供給される駆動電流が流れる電流経路を切り替えることができる。
尚、図2に示される発光装置2では、定電流駆動部13r,13g,13bの出力先の切替制御を選択回路15が行っているが、昇圧回路11が切替制御を行ってもよい。また、昇圧回路11の入力側に接続される定電流駆動部は、各発光素子部の出力端電圧Vdr,Vdg,Vdbのうち最も高い第2電圧を検出した発光素子部に接続する一の第1定電流駆動部のみに限られるものではなく、発光素子部の出力端電圧がVin+Vrefよりも高く、検出された最も低い第1電圧に該当しなければ、当該発光素子部に接続する複数の第1定電流駆動部の出力端を、昇圧回路11の入力側に接続することで、更なる電力削減効果を望める。
〈第2実施形態〉
本発明の一実施形態に係る発光装置3(以降、適宜「本発明装置3」と称す)の構成例を図3に示す。図3の回路構成図に示されるように、本発明装置3は、昇圧回路31、発光素子部32a,32b、定電流駆動部33a,33b、昇圧制御部34、及び、比較部35a,35bから構成されている。定電流駆動部33a,33bは、夫々、内部に複数(ここでは、2個)の定電流回路を有しており、比較部からの切替信号に基づき当該複数の定電流回路の夫々に流れる駆動電流量を制御可能に構成された第1定電流駆動部である。
本発明の一実施形態に係る発光装置3(以降、適宜「本発明装置3」と称す)の構成例を図3に示す。図3の回路構成図に示されるように、本発明装置3は、昇圧回路31、発光素子部32a,32b、定電流駆動部33a,33b、昇圧制御部34、及び、比較部35a,35bから構成されている。定電流駆動部33a,33bは、夫々、内部に複数(ここでは、2個)の定電流回路を有しており、比較部からの切替信号に基づき当該複数の定電流回路の夫々に流れる駆動電流量を制御可能に構成された第1定電流駆動部である。
昇圧回路31は、電源30からの入力電圧Vin(ここでは、5V)を昇圧制御部34からの制御信号41に基づき昇圧し、昇圧後の電圧Voutと出力負荷電流Ioutを、発光素子部32aと32bの夫々に供給する。発光素子部32a,32bに流れる電流を夫々、Ia,Ibとすると、Iout=Ia+Ibの関係が成り立つ。第1実施形態と同様、昇圧回路21の入力端に流れる電流をIinとすると、入力電力Pinは、Pin=Vin×Iin、出力電力Poutは、Pout=Vout×Ioutである。昇圧回路の効率αは、α=Pout/Pinで表される。
発光素子部32aと32bは、夫々、白色の発光素子が8つ直列に接続しているLED列から構成され、各LED列のアノード側入力端には、昇圧回路21の出力端が接続されることで、夫々、昇圧後の出力電圧Voutが供給される。一方、各LED列のカソード側出力端は、夫々、対応する定電流駆動部(33aと33bのうち何れか)の入力端に接続されている。ここで、定電流駆動部33a,33bと接続する各LED列のカソード側の出力端電圧を、夫々、Vda,Vdbとする。尚、昇圧回路31の出力端と並列に接続される発光素子部の数並びに各発光素子部32a,32bにおける発光素子の個数や発光色は、一例であって、2並列、8個直列接続、白色に限定されるものではない。
定電流駆動部33aは定電流回路36aと37aから、定電流駆動部33bは定電流回路36bと37bから構成されており、夫々、2個の定電流回路を有している。定電流回路36aと36bの一端は昇圧回路31の入力側に、定電流回路37aと37bの一端は所定の固定電位(例えば、GND)に接続されている。一方、定電流回路36aと37aの他端は発光素子部32aのLED列のカソード側出力端と、定電流回路36bと37bの他端は発光素子部32bのLED列のカソード側出力端と、夫々、並列に接続している。これにより、昇圧回路31から発光素子部32aと定電流駆動部33aの定電流回路36aを経由して昇圧回路31の入力側に戻る駆動電流の電流経路、及び、昇圧回路31から発光素子部32bと定電流駆動部33bの定電流回路36bを経由して昇圧回路31の入力側に戻る駆動電流の電流経路が形成されている。
更に、定電流駆動部33aは、後述する判定回路38aからの制御信号42a,43aを受けることで、定電流駆動部33aの定電流回路36aと37aに流れる電流量が制御される。同様に、定電流駆動部33bは、後述する判定回路38bからの制御信号42b,43bを受けることで、定電流駆動部33bの定電流回路36bと37bに流れる電流量が制御される。ここで、定電流回路36aにより駆動される電流をIa1、定電流回路37aにより駆動される電流をIa2、定電流回路36bにより駆動される電流をIb1、定電流回路37bにより駆動される電流をIb2とすると、Ia=Ia1+Ia2、Ib=Ib1+Ib2であり、定電流回路36aと37aに流れる電流の合計Ia、及び定電流回路36bと37bに流れる電流の合計Ibが、夫々、安定状態では一定になるように、個々の定電流回路36a,36b,37a,37bにより駆動される電流Ia1,Ib1,Ia2,Ib2が制御される。
昇圧制御部34は、定電流駆動部33aと接続する発光素子部32aのLED列のカソード側の出力端電圧Vda、及び、定電流駆動部33bと接続する発光素子部22bのLED列のカソード側の出力端電圧Vdbを入力として、VdaとVdbのうちどちらか最も低い電圧(第1電圧)を検出して、当該第1電圧を基準電圧Vrefとを比較し、当該比較結果に基づいて、昇圧回路31の出力電圧Voutを制御するための制御信号41を生成する。ここで、基準電圧Vrefは定電流回路36a及び36bが安定に定電流動作をさせるのに必要な電圧であり、ここでは1Vである。更に、昇圧制御部34は、当該第1電圧が検出された発光素子部と接続する定電流駆動部33aと33bの何れかについて、昇圧回路31へ戻る電流経路が形成されないようにする制御信号44a,44bを、夫々、判定回路38a,38bに出力する。
比較部35a及び35bは、夫々、判定回路38aと比較器39a、判定回路38bと比較器39bからなり、各発光素子部32a,32bのLED列のカソード側の出力端電圧Vda,Vdbを入力電圧Vinと比較し、VdaとVdbのうち何れかが入力電圧Vinよりも高い場合、当該入力電圧Vinよりも高い出力端電圧が検出された発光素子部と接続する定電流駆動部に対して、当該定電流駆動部内部の定電流回路のうち、一端が昇圧回路31の入力側と接続する定電流回路を利用可能とする制御信号を出力する。
具体的には、比較器39aが発光素子部32aの出力端電圧Vdaと入力電圧Vinの高低を判定し、VdaがVinより高い場合には定電流回路36aを利用可能とし、VdaがVinより低い場合には定電流回路36aを利用不可能とする制御信号45aを判定回路38aに出力する。そして、判定回路38aは、比較器39aからの制御信号45aと昇圧制御部34からの制御信号44aとの演算により、VdaがVinより高く、かつ第1電圧に該当しない場合に、定電流駆動部33aの定電流回路36aを利用可能とする制御信号42aを、定電流駆動部33aに出力する。更に、VdaがVinより高く、かつ第1電圧に該当しないが、VdaがVinよりも基準電圧以上高くない場合には、定電流回路36aのみでは発光素子部101aの駆動に必要な電流を供給できないため、不足する駆動電流を定電流回路37aを使用して補うための制御信号43aを定電流駆動部33aに出力し、定電流回路36aと37aとで駆動に必要な定電流を供給するようにする。また、判定回路38aは、昇圧制御部34からの制御信号44aを受け、Vdaが第1電圧に該当する場合には、定電流駆動部33aの定電流回路36aを不活性化し、一端が固定電位に接続されている定電流回路37aのみを利用する制御信号42aを、定電流駆動部33aに出力する。
同様に、比較器39bが発光素子部32bの出力端電圧Vdbと入力電圧Vinの高低を、夫々判定し、VdbがVinより高い場合には定電流回路36bを利用可能とし、VdbがVinより低い場合には定電流回路36bを利用不可能とする制御信号45bを判定回路38bに出力する。そして、判定回路38bは、比較器39bからの制御信号45bと昇圧制御部34からの制御信号44bとの演算により、VdbがVinより高く、かつ第1電圧に該当しない場合に、定電流駆動部33bの定電流回路36bを利用可能とする制御信号42bを、定電流駆動部33bに出力する。更に、VdbがVinより高く、かつ第1電圧に該当しないが、VdbがVinよりも基準電圧以上高くない場合には、定電流回路36bのみでは発光素子部101bの駆動に必要な電流を供給できないため、不足する駆動電流を定電流回路37bを使用して補うための制御信号43bを定電流駆動部33bに出力し、定電流回路36bと37bとで駆動に必要な定電流を供給するようにする。また、判定回路38bは、昇圧制御部34からの制御信号44bを受け、Vdbが第1電圧に該当する場合には、定電流駆動部33bの定電流回路36bを不活性化し、一端が固定電位に接続されている定電流回路37bのみを利用する制御信号42aを、定電流駆動部33aに出力する。
ここで、発光素子部32aの各LED、及び、発光素子部32bの各LEDについては、所定の発光量を得るために、夫々、規定の電流Ia(=20mA),Ib(=35mA)の駆動電流が流れるように定電流駆動部33a、33bにより制御される。また、発光素子部32aの各LED、発光素子部32bの各LEDの駆動に必要な電圧Vfは、例えば、夫々、LED一個につき約3.3Vである。しかしながら、製造時の特性ばらつき、或いは温度変化によりVfは3.3V〜4.0V程度になることがある。
ここで、発光素子部32aの各LEDのVfを3.3V、発光素子部32bの各LEDのVfを4.0Vとすると、各LED列で発生する電圧降下は、夫々、発光素子部32aの場合3.3V×8=26.4V、発光素子部32bの場合4.0V×8=32.0Vとなる。従って、昇圧制御部34が検出する第1電圧は、LED列で発生する電圧降下が最も大きく、結果カソード電圧が最も低くなる発光素子部32bのLED列のカソード側の電圧Vdbである。従って発光素子部32bが昇圧制御の対象となり、昇圧制御部34は、昇圧回路の出力電圧Voutから発光素子部32bにおける電圧降下分(=32.0V)を差し引いた残りの電圧Vdbが、固定電位(GND)と基準電圧Vref(=1V)との和と等しくなるように昇圧回路31の出力電圧Voutを制御する。即ち、昇圧制御部34は、Voutが上記電圧降下分と基準電圧Vrefとを加えた33.0Vとなるように、昇圧回路31に昇圧のための制御信号41を出力する。この結果、各発光素子部32a,32bのLED列のカソード側の出力端電圧は、Vda=33.0V−26.4V=6.6V、Vdb=1.0V(=Vref)となる。
これにより比較器39aは、VdaがVinよりも大きいので、定電流駆動部33aの定電流回路36aを利用可能とする制御信号45aを判定回路38aに出力する。そして、判定回路38aは、比較器39aからの制御信号45aと昇圧制御部34からの制御信号44aを受け、VdaがVinより高く、かつ第1電圧に該当しないので、定電流駆動部33aの定電流回路36aを利用可能とし、活性化する制御信号42aを、定電流駆動部33aに出力する。一方、判定回路38bは、比較器39bからの制御信号45bと昇圧制御部34からの制御信号44bを受け、Vdbは第1電圧に該当するので、定電流駆動部33bの定電流回路36bを不活性化し、定電流回路37bのみを利用する制御信号42bと43bを、定電流駆動部33bに出力する。
これにより、定電流駆動部33aにより供給される駆動電流の少なくとも一部が昇圧回路31に流れ、昇圧回路31から、発光素子部32a及び定電流駆動部33aの定電流回路36aを経て昇圧回路31の入力側に戻る駆動電流の電流経路が形成される。
このとき、定電流回路36aにより駆動される電流Ia1と定電流回路37aにより駆動される電流Ia2の合計が、Ia1+Ia2=20mA(=Ia)となるように、定電流回路37aにより駆動される電流が制御信号43aにより制御される。今、Vin=5Vであるので、Vda−Vin>Vrefであり、定電流駆動部33aにより供給される駆動電流の全部が昇圧回路31の入力側に流れるように、GNDに接続する定電流回路37aは使用せず、不活性化し、昇圧回路31の入力側に接続する定電流回路36aのみを使用しても、定電流回路36aの定電流性を保つことができる。
この結果、定電流回路37aを使用せず、定電流回路36aのみを使用することにより、定電流回路36aに印加される電圧が6.6Vから1.6Vに大幅に低下し、定電流駆動部33aでの電力消費が削減され、発熱が抑えられている。
ここで、計算を簡単にするために昇圧回路の効率をα=1.0(100%)とすると、昇圧回路31の出力電力Poutは、Pout=Vout×Iout=Vout×(Ia1+Ib)=33.0V×(20mA+20mA)=1.320Wとなる。一方、昇圧回路21の入力電力Pinは、Pin×α=Poutであるから、昇圧回路31の入力電流Iinは、Iin=Pout/Vin=264mAとなるが、定電流回路36aから電流Ia1(=20mA)が供給されるので、電源30はIin−Ia1=244mAの入力電流を供給するだけで済む。
従って、電源30から見た入力電力は、Pin’=Vin×(Iin−Ia1)=1.220Wとなり、全ての定電流回路がGNDに接続される図4に示される従来技術の構成と比較すると、Pin’/Pin=0.924となり、従来技術と比較して約7.5%の電力低減効果が得られる。
上記実施形態に係る本発明装置3は、定電流駆動部33a,33bの夫々につき、一端がGNDに接続する定電流回路と、一端が昇圧回路の入力側に接続する定電流回路を有し、制御信号により夫々の定電流回路により駆動される電流量が制御される構成とすることで、各定電流回路の一端の電位は常にGND或いは入力電圧の何れか一定値が維持される。これにより、第1定電流駆動部毎に一の定電流回路を出力先を切り替えて制御する本発明装置2と比較して、定電流回路をソースフォロワ回路で構成した場合に問題となる、定電流回路の出力先の切替に伴うソース電位の変動を回避し、定電流駆動部が安定的な定電流動作を行うことができる。
上記実施形態に係る本発明装置3は、更に、製造時における発光素子部32aと32b内の各LEDの順方向電圧Vfの特性ばらつき、及び、温度による特性変化や劣化等による順方向電圧Vfの変化や、昇圧回路の入力電圧Vinのばらつきに対して、自動的に定電流回路の切替え判定を行うことで、LEDの特性等を選別するコストを削減することができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施形態の一例である。本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
本発明は、複数のLEDを光源として使用する発光装置に利用可能であり、当該発光装置を備えた照明装置及び表示装置に利用することができる。
1〜3: 本発明に係る発光装置
10,30: 電源
11,31: 昇圧回路
12r,12g,12b,32a,32b: 発光素子部(LED列)
13r,13g,13b,33a,33b: 定電流駆動部
14,34: 昇圧制御部
15: 選択回路
16r,16g,16b,36a,36b,37a,37b: 定電流回路
17r,17g,17b: スイッチ
35a,35b: 比較部
38a,38b: 判定回路
39a,39b: 比較器
41,42a,42b,43a,43b,44a,44b,45a,45b,46r,46g,46b: 制御信号
Iin: 昇圧回路の入力電流
Iout: 昇圧回路の出力電流
Ir,Ig,Ib,Ia,Ia1,Ia2,Ib1,Ib2: LED駆動電流
Vdr,Vdg,Vdb,Vda: LED列のカソード側の電圧
Vin: 昇圧回路の入力電圧
Vout: 昇圧回路の出力電圧
10,30: 電源
11,31: 昇圧回路
12r,12g,12b,32a,32b: 発光素子部(LED列)
13r,13g,13b,33a,33b: 定電流駆動部
14,34: 昇圧制御部
15: 選択回路
16r,16g,16b,36a,36b,37a,37b: 定電流回路
17r,17g,17b: スイッチ
35a,35b: 比較部
38a,38b: 判定回路
39a,39b: 比較器
41,42a,42b,43a,43b,44a,44b,45a,45b,46r,46g,46b: 制御信号
Iin: 昇圧回路の入力電流
Iout: 昇圧回路の出力電流
Ir,Ig,Ib,Ia,Ia1,Ia2,Ib1,Ib2: LED駆動電流
Vdr,Vdg,Vdb,Vda: LED列のカソード側の電圧
Vin: 昇圧回路の入力電圧
Vout: 昇圧回路の出力電圧
Claims (10)
- 夫々が一以上の発光素子を備える複数の発光素子部と、
入力電圧を昇圧し、昇圧された電圧を前記複数の発光素子部の夫々に供給する昇圧回路と、
前記複数の発光素子部の夫々と各別に接続し、前記発光素子部の前記発光素子に駆動電流を供給する前記発光素子部と同数の定電流駆動部と、
前記発光素子部の出力端の電圧のうち最も低い第1電圧を検出し、前記第1電圧を基準電圧と比較し、その比較結果に基づいて前記昇圧回路を制御するための昇圧制御信号を生成する昇圧制御部と、を備え、
前記昇圧回路の出力端は前記複数の発光素子部の夫々の入力端に接続され、
前記発光素子部の出力端は夫々対応する前記定電流駆動部の入力端に接続され、
前記定電流駆動部の少なくとも一つは、
前記定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高い場合、当該定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が前記昇圧回路の入力側に流れる電流経路を形成し、
前記定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高くない場合、当該定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が、前記入力電圧よりも低い所定の固定電位に流れる電流経路を形成するように構成された第1定電流駆動部であることを特徴とする発光装置。 - 前記第1定電流駆動部は、
前記第1定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高い場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の全部が前記昇圧回路の入力側に流れる電流経路を形成することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - 前記第1定電流駆動部は、
前記第1定電流駆動部と接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも低い場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の全部が前記固定電位に流れる電流経路を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。 - 前記第1定電流駆動部は、
複数の前記定電流回路と、前記複数の定電流回路の一端の夫々と各別に接続する前記定電流回路と同数の出力端を有し、
入力端が前記複数の定電流回路の他端の夫々と接続され、
少なくとも一つの前記出力端が前記昇圧回路の入力側に接続され、
前記昇圧回路の入力側に接続されない前記出力端は前記固定電位に接続され、
前記第1定電流駆動部に接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも高い場合、
当該第1定電流駆動部の前記定電流回路のうち、一端が前記昇圧回路の入力側に接続し、他端が当該発光素子部の出力端と接続する前記定電流回路を活性化し、
前記発光素子部の出力端の電圧と前記入力電圧との差に基づき、夫々の前記定電流回路に流れる前記駆動電流量が制御されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の発光装置。 - 前記第1定電流駆動部に接続する前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧より前記基準電圧以上高い場合、
当該第1定電流駆動部の前記定電流回路のうち、一端が前記昇圧回路の入力側に接続されていない全ての前記定電流回路を不活性化させることを特徴とする請求項4に記載の発光装置。 - 前記複数の発光素子部のうち、前記昇圧制御部が前記第1電圧を検出した当該発光素子部と接続する前記定電流駆動部が前記第1定電流駆動部の場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の全部が前記固定電位に流れることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の発光装置。
- 夫々が一以上の発光素子を備える複数の発光素子部と、
入力電圧を昇圧し、昇圧された電圧を前記複数の発光素子部の夫々に供給する昇圧回路と、
前記複数の発光素子部の夫々と各別に接続し、前記発光素子部の前記発光素子に駆動電流を供給する前記発光素子部と同数の定電流駆動部と、
前記発光素子部の出力端の電圧のうち最も低い第1電圧を検出し、前記第1電圧を基準電圧と比較し、その比較結果に基づいて前記昇圧回路を制御するための昇圧制御信号を生成する昇圧制御部と、を備え、
前記昇圧回路の出力端は前記複数の発光素子部の夫々の入力端に接続され、
前記発光素子部の出力端は夫々対応する前記定電流駆動部の入力端に接続され、
前記発光素子部の出力端の電圧が前記入力電圧よりも前記基準電圧以上高い特定の前記発光素子部と接続する前記定電流駆動部の少なくとも一つの第1定電流駆動部において、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が前記昇圧回路の入力側に流れることで、前記昇圧回路から前記発光素子部及び前記第1定電流駆動部を経由して前記昇圧回路の入力側に戻る電流経路が形成されていることを特徴とする発光装置。 - 前記複数の発光素子部のうち、出力端の電圧が最も高い第2電圧を有する当該発光素子部に接続する前記定電流駆動部が前記第1定電流駆動部の場合、当該第1定電流駆動部により供給される前記駆動電流の少なくとも一部が前記昇圧回路の入力側に流れることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の発光装置。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載の発光装置を備えたことを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載の発光装置を備えたことを特徴とする表示装置。
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