JP2011106744A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】流体がタンク部内に流入する際およびタンク部内から流出する際の抵抗を低減しうる熱交換器を提供する。
【解決手段】オイルクーラ1(熱交換器)は、互いに間隔をおいて配置された複数の扁平中空体2と、隣り合う扁平中空体2の両端部間に配置されたスペーサ3A,3Bとを備えている。隣り合う扁平中空体2内の両端部どうしを、スペーサ3A,3Bに形成された連通穴19により通じさせ、全扁平中空体2の両端部とスペーサ3A,3Bとによりタンク部15,16を構成する。全スペーサ3A,3Bのうちの2つのスペーサ3Aに、タンク部15,16内を外部に通じさせる連通口を形成する。連通口が形成されたスペーサ3A、および当該スペーサ3Aが配置されている2つの扁平中空体2間の他端部側に配置されているスペーサ3Aにおける扁平中空体2の並び方向の寸法を、他のスペーサ3Bよりも大きくする。
【選択図】図1
【解決手段】オイルクーラ1(熱交換器)は、互いに間隔をおいて配置された複数の扁平中空体2と、隣り合う扁平中空体2の両端部間に配置されたスペーサ3A,3Bとを備えている。隣り合う扁平中空体2内の両端部どうしを、スペーサ3A,3Bに形成された連通穴19により通じさせ、全扁平中空体2の両端部とスペーサ3A,3Bとによりタンク部15,16を構成する。全スペーサ3A,3Bのうちの2つのスペーサ3Aに、タンク部15,16内を外部に通じさせる連通口を形成する。連通口が形成されたスペーサ3A、および当該スペーサ3Aが配置されている2つの扁平中空体2間の他端部側に配置されているスペーサ3Aにおける扁平中空体2の並び方向の寸法を、他のスペーサ3Bよりも大きくする。
【選択図】図1
Description
この発明は、コンプレッサ、工作機械、油圧機器などの産業機械のオイルクーラ、アフタークーラ、ラジエータなどに使用される熱交換器に関する。
この明細書において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
オイルクーラ、アフタークーラ、ラジエータなどに使用される熱交換器として、本出願人は、先に、幅方向を通風方向に向けるとともに互いに間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平中空体と、隣り合う扁平中空体間に、扁平中空体の長手方向両端部に位置するように配置されて扁平中空体に接合された1対のアルミニウム製スペーサと、両端に位置する扁平中空体の外側に、扁平中空体の長手方向両端部に位置するように配置されて扁平中空体に接合された1対のアルミニウム製エンドブロックと、隣り合う扁平中空体間でかつ両スペーサ間、および両端に位置する扁平中空体の外側でかつ両エンドブロック間に配置されて扁平中空体にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィンとを備えており、扁平中空体が、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる1対の平板と、両平板間に配されかつ両平板にろう付された押出形材製流路形成体とよりなり、隣り合う扁平中空体内の両端部どうしが、スペーサに形成されかつ扁平中空体の並び方向にのびる連通穴により通じさせられ、全扁平中空体におけるスペーサの連通穴に通じる端部とスペーサとによりタンク部が構成され、全スペーサの扁平中空体の並び方向の寸法が等しくなっているとともに、全スペーサのうちの2つのスペーサに、タンク部内を外部に通じさせる連通口が形成され、連通口が形成されたスペーサに、タンク部内に通じる流体流路を有する配管接続部材が取り付けられている熱交換器を提案した(特許文献1参照)。
ところで、特許文献1記載の熱交換器において、大型の配管接続部材を取り付ける必要がある場合、タンク部内を外部に通じさせる連通口は、隣り合う2つのスペーサおよび両スペーサ間に位置する扁平中空体に跨って形成されることになる。しかしながら、この場合、扁平中空体の流路形成部材が、流体がタンク部内に流入する際およびタンク部内から流出する際の大きな抵抗となり、流体のスムーズな流れが妨げられる。
この発明の目的は、上記問題を解決し、流体がタンク部内に流入する際およびタンク部内から流出する際の抵抗を低減しうる熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)幅方向を通風方向に向けるとともに互いに間隔をおいて配置された複数の扁平中空体と、隣り合う扁平中空体の長手方向両端部間に配置されたスペーサと、隣り合う扁平中空体間でかつ両端部のスペーサ間に配置されて扁平中空体に接合されたフィンとを備えており、隣り合う扁平中空体内の少なくとも一端部どうしが、スペーサに形成されかつ扁平中空体の並び方向にのびる連通穴により通じさせられ、全扁平中空体におけるスペーサの連通穴に通じる端部とスペーサとによりタンク部が構成されている熱交換器であって、
タンク部を構成する全スペーサのうちの少なくとも2つのスペーサに、タンク部内を外部に通じさせる連通口が形成され、連通口が形成されたスペーサ、および当該スペーサが配置されている2つの扁平中空体間の他端部側に配置されているスペーサにおける扁平中空体の並び方向の寸法が、他のスペーサよりも大きくなっている熱交換器。
タンク部を構成する全スペーサのうちの少なくとも2つのスペーサに、タンク部内を外部に通じさせる連通口が形成され、連通口が形成されたスペーサ、および当該スペーサが配置されている2つの扁平中空体間の他端部側に配置されているスペーサにおける扁平中空体の並び方向の寸法が、他のスペーサよりも大きくなっている熱交換器。
2)扁平中空体の並び方向の寸法が他のスペーサよりも大きくなっている大型スペーサが配置されている2つの扁平中空体間に、他のスペーサが配置されている2つの扁平中空体間のフィンと同一フィン高さを有する複数のフィンが、扁平中空体の並び方向に積層するように配置されており、当該複数のフィンにおける隣り合うフィン間に、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる中間プレートが配置されてフィンにろう付されている上記1)記載の熱交換器。
3)扁平中空体の並び方向の寸法が他のスペーサよりも大きくなっている大型スペーサが配置されている2つの扁平中空体間に、他のスペーサが配置されている2つの扁平中空体間のフィンよりもフィン高さの高い1つのフィンが配置されている上記1)記載の熱交換器。
4)連通口が、スペーサにおける通風方向上流側の壁、通風方向下流側の壁および扁平中空体の長さ方向外側の壁のうちのいずれかに形成されている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
5)連通口が、貫通状のねじ穴からなる上記4)記載の熱交換器。
6)スペーサが、押出方向を扁平中空体の並び方向に向けた押出形材からなり、連通口が、通風方向上流側の壁、通風方向下流側の壁および扁平中空体の長さ方向外側の壁のうちのいずれかに形成され、かつ押出方向の全長わたる切り欠きからなる上記4)記載の熱交換器。
上記1)の熱交換器によれば、タンク部を構成する全スペーサのうちの少なくとも2つのスペーサに、タンク部内を外部に通じさせる連通口が形成され、連通口が形成されたスペーサ、および当該スペーサが配置されている2つの扁平中空体間の他端部側に配置されているスペーサにおける扁平中空体の並び方向の寸法が、他のスペーサよりも大きくなっているので、連通口が形成されたスペーサに、タンク部内に通じる流体流路を有する大型の配管接続部材を取り付けることが可能となる。そして、スペーサ内には、特許文献1記載の熱交換器の扁平中空体の流路形成部材のような抵抗を増大させるような部分は存在しないので、流体がタンク部内に流入する際およびタンク部内から流出する際の抵抗が低減され、流体がスムーズに流れる。
上記2)の熱交換器によれば、すべてのフィンのフィン高さを同一にすることができるので、フィン高さの異なる複数種類のフィンを用意する必要がなく、コストが低減される。
上記5)の熱交換器によれば、配管接続部材におねじ部を形成しておき、このおねじ部をスペーサのねじ穴にねじ嵌めることによって、配管接続部材をスペーサに取り付けることができるので、配管接続部材の取付作業が容易になる。
上記6)の熱交換器によれば、スペーサを押出成形する際に、連通口を同時に形成することができるので、連通口を簡単に形成することができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
この実施形態は、この発明による熱交換器をコンプレッサのオイルクーラに適用したものである。ここで、コンプレッサとしては、たとえばロードコンプレッサ、ガスタービンに用いられるコンプレッサ、鉄道車両用ブレーキに用いられるコンプレッサなどが挙げられる。
以下の説明において、隣り合う扁平中空体間を流れかつ扁平中空体内を流れるオイルと熱交換する空気の流れ方向の下流側、すなわち図1に矢印Xで示す方向(図3の上側)を前、これと反対側を後というものとする。また、以下の説明において、図1の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。
なお、上下、左右および前後は、便宜上定義したものであって、上下、左右および前後はそれぞれ入れ替わる場合もある。
図1はこの発明による熱交換器を適用したオイルクーラの全体構成を示し、図2〜図4はその要部の構成を示す。
図1において、オイルクーラ(1)は、幅方向を前後方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配され、かつ左右方向にのびる複数のアルミニウム製高温オイル流通用扁平中空体(2)と、隣り合う扁平中空体(2)間に、扁平中空体(2)の左右両端部(長手方向両端部)に位置するように配置されて扁平中空体(2)に接合された1対のアルミニウム押出形材製スペーサ(3A)(3B)と、上下両端に位置する扁平中空体(2)の上下方向外側(並び方向外側)に、扁平中空体(2)の左右両端部に位置するように配置されて扁平中空体(2)に接合された1対のアルミニウム押出形材製エンドブロック(4)と、隣り合う扁平中空体(2)間でかつ左右両スペーサ(3A)(3B)間、および上下両端に位置する扁平中空体(2)の上下方向外側でかつ左右両エンドブロック(4)間の通風間隙(5A)(5B)に配置されて扁平中空体(2)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(6)と、上下両端のエンドブロック(4)および上下両端のコルゲートフィン(6)の外側に配置されてエンドブロック(4)およびコルゲートフィン(6)にろう付された上下のアルミニウム製サイドプレート(7)とを備えている。
図2に示すように、扁平中空体(2)は、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートよりなりかつ上下方向に間隔をおいて配された左右方向に長い2枚の長方形状平板(8)と、上下両平板(8)間に配されかつ両平板(8)にろう付されたアルミニウム押出形材製流路形成体(9)とよりなる。上下両平板(8)の左右両端部には、扁平中空体(2)内を外部に通じさせる貫通穴(10)が形成されている。
流路形成体(9)は、上下両平板(8)の前後両側縁部間にそれぞれ配されかつ左右方向にのびる2つの直線状サイドバー(11)と、両サイドバー(11)の高さの中間部に跨って一体に設けられた1つの伝熱面積拡大部(12)と、両サイドバー(11)の左右両端にそれぞれ一体に設けられて前後方向内方にのび、かつ先端が互いに当接させられてろう付されたエンドバー(13)とよりなる。両サイドバー(11)および両エンドバー(13)は上下両平板(8)にろう付されている。伝熱面積拡大部(12)の左右両端部におけるスペーサ(3A)(3B)と対応する部分は切除されている。
流路形成体(9)の伝熱面積拡大部(12)は、上方突出屈曲部(14a)と下方突出屈曲部(14b)とが、水平部(14c)を介して左右方向に交互に設けられてなる波状帯板部(14)が、前後方向に複数並べられかつ水平部(14c)において相互に一体に連結されることにより形成されたものである。また、伝熱面積拡大部(12)において、前後方向に隣接する波状帯板部(14)の上方突出屈曲部(14a)どうしおよび下方突出屈曲部(14b)どうしはそれぞれ左右方向にずれて形成されている。
図1〜図4に示すように、オイルクーラ(1)の上下に隣り合う扁平中空体(2)間の左右両端部に配置されたスペーサ(3A)(3B)には、扁平中空体(2)の上下両平板(8)の左右両端部の貫通穴(10)に通じる垂直状の連通穴(19)が形成されている。スペーサ(3A)(3B)は押出方向を上下方向(扁平中空体(2)の並び方向)に向けて配置されている。
オイルクーラ(1)の上下両端の扁平中空体(2)の上下方向外側に配置されたエンドブロック(4)は平面から見た外形および上下方向の高さがスペーサ(3A)(3B)と同じであり、連通穴は形成されておらず、中実状となっている。
そして、全扁平中空体(2)におけるスペーサ(3A)(3B)の連通穴(19)に通じる左右両端部、左右両端部に配置されたスペーサ(3A)(3B)、および左右両端部に配置されたエンドブロック(4)によって、オイルクーラ(1)の2つのタンク部(15)(16)が形成されている。左側タンク部(15)の全体が入口ヘッダ部(17)となり、右側タンク部(15)の全体が出口ヘッダ部(18)となっている。入口ヘッダ部(17)において、すべての扁平中空体(2)の内部空間の左端部と、スペーサ(3A)(3B)の連通穴(19)とが扁平中空体(2)の上下両平板(8)の左側貫通穴(10)により通じさせられている。また、出口ヘッダ部(18)において、すべての扁平中空体(2)の内部空間の右端部と、すべてのスペーサ(3A)(3B)の連通穴(19)とが扁平中空体(2)の上下両平板(8)の右側貫通穴(10)により通じさせられている。
左右両タンク部(15)(16)を構成する全スペーサ(3A)(3B)のうちの2つのスペーサ(3A)に、タンク部(15)(16)内を外部に通じさせる連通口(21)が形成されている。連通口(21)が形成されたスペーサ(3A)、および当該スペーサ(3A)が配置されている2つの扁平中空体(2)間の他端部側に配置されているスペーサ(3A)における上下方向(扁平中空体(2)の並び方向)の寸法は、相互に等しくかつ他のスペーサ(3B)の上下方向の寸法よりも大きくなっている。すなわち、上部に配置された隣り合う2つの扁平中空体(2)間の左端部に配置されている大型スペーサ(3A)の後壁(通風方向上流側壁)、および下部に配置された隣り合う2つの扁平中空体(2)間の右端部に配置されている大型スペーサ(3A)の後壁(通風方向上流側壁)に、それぞれ内周面にめねじ(22)が形成された貫通状のめねじ穴からなる連通口(21)が形成されている。上部の大型スペーサ(3A)が配置されている2つの扁平中空体(2)間の右端部側に配置されているスペーサ(3A)、および下部の大型スペーサ(3A)が配置されている2つの扁平中空体(2)間の左端部側に配置されているスペーサ(3A)には、連通口は形成されていない。
上下の大型スペーサ(3A)の上下方向の寸法は、他の小型スペーサ(3B)の上下方向の寸法の2倍よりも若干大きくなっており、左右の両大型スペーサ(3A)間の通風間隙(5A)の上下方向の寸法は、左右の小型スペーサ(3B)間の通風間隙(5B)の上下方向の寸法の2倍よりも若干大きくなっている。大きな通風間隙(5A)に、小さな通風間隙(5B)に配置されたコルゲートフィン(6)と同一フィン高さを有する複数、ここでは2つのコルゲートフィン(6)が、上下方向(扁平中空体(2)の並び方向)に積層するように配置されており、これら複数のコルゲートフィン(6)における隣り合うコルゲートフィン(6)間に、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる中間プレート(23)が配置されてコルゲートフィン(6)にろう付されている。なお、大きな通風間隙(5A)には、小さな通風間隙(5B)に配置されたコルゲートフィン(6)よりもフィン高さの高い1つのコルゲートフィンが配置されていてもよい。
左側タンク部(15)の上部後面には、左側タンク部(15)(入口ヘッダ部(17))内を外部に通じさせる大型スペーサ(3A)の連通口(21)に通じる流体流路(27)を有する配管接続部材(26)が取り付けられ、右側タンク部(16)の下部後面には、右側タンク部(16)(出口ヘッダ部(18))内を外部に通じさせる大型スペーサ(3A)の連通口(21)に通じる流体流路(27)を有する配管接続部材(26)が取り付けられている。左側タンク部(15)の配管接続部材(26)には入口ヘッダ部(17)内にオイルを送り込むオイル供給管が接続され、右側タンク部(16)の配管接続部材(26)には出口ヘッダ部(18)内からオイルを送り出すオイル排出管が接続されるようになっている。配管接続部材(26)は、大径部(26a)および小径部(26b)を有する段付き円筒状であり、小径部(26b)の外周面におねじ(28)が形成されている。そして、小径部(26b)が、大型スペーサ(3A)の連通口(21)内にねじ嵌められることによって、配管接続部材(26)が大型スペーサ(3A)に取り付けられている。なお、図示は省略したが、配管接続部材(26)と大型スペーサ(3A)との間は適当なシール部材により密封されている。
上述したオイルクーラ(1)において、高温のオイルは、配管接続部材(26)の流体流路(27)から左側タンク部(15)の入口ヘッダ部(17)内に流入し、ついですべての扁平中空体(2)に分流してその内部を右方に流れ、右側タンク部(15)の出口ヘッダ部(18)内に流入し、その後配管接続部材(26)の流体流路(27)を通って流出する。そして、すべての扁平中空体(2)の内部を流れている間に、通風間隙(5A)(5B)を前方に(矢印X参照)流れる低温の冷却風と熱交換して冷却される。
上記実施形態においては、上部の2つの扁平中空体(2)間の左端部に左側タンク部(15)内を外部に通じさせる連通口を有する大型スペーサ(3A)が配置され、下部の2つの扁平中空体(2)の右端部間に右側タンク部(16)内を外部に通じさせる連通口(21)を有する大型スペーサ(3A)が配置されているが、これに限定されるものではなく、2つの扁平中空体(2)間の左端部に左側タンク部(15)内を外部に通じさせる連通口(21)を有する大型スペーサ(3A)が配置され、当該2つの扁平中空体(2)間の右端部に右側タンク部(16)内を外部に通じさせる連通口(21)を有する大型スペーサ(3A)が配置されていてもよい。すなわち、2つの扁平中空体(2)間の左右両端部に、左右両タンク部(15)(16)内を外部に通じさせる連通口(21)を有する大型スペーサ(3A)が配置されていてもよい。
図5は大型スペーサの変形例を示す。
図5において、大型スペーサ(30)の左右方向外壁(扁平中空体(2)の長さ方向外側の壁)に、内周面にめねじ(32)が形成された貫通状のめねじ穴からなる連通口(31)が形成されている。そして、小径部(26b)が、大型スペーサ(30)の連通口(31)内にねじ嵌められることによって、配管接続部材(26)が大型スペーサ(30)に取り付けられている。なお、配管接続部材(26)と大型スペーサ(30)との間は適当なシール部材により密封されている。
図6および図7は大型スペーサの他の変形例および配管接続部材の変形例を示す。
図6および図7において、大型スペーサ(35)の後壁(通風方向上流側の壁)に、上下方向(押出方向)の全長わたる切り欠きからなり、かつ右側タンク部(16)内を外部に通じさせる連通口(36)が形成されている。配管接続部材(37)は、外径が、大型スペーサ(35)の上下方向の寸法および連通口(36)の左右方向の寸法よりも大きな円筒状であり、大型スペーサ(35)およびその上下両側に位置する扁平中空体(2)に溶接されている。
上記において、オイルクーラ(1)の全スペーサ(3A)(3B)のうちの2つのスペーサ(3A)に、タンク部(15)(16)内を外部に通じさせる連通口(21)が形成されており、一方のスペーサ(3A)の連通口(21)がオイル(流体)の入口に利用され、他方のスペーサ(3A)の連通口(21)がオイル(流体)の出口に利用されているが、これに限定されるものではなく、3以上の大型スペーサ(3A)にタンク部(15)(16)内を外部に通じさせる連通口(21)が形成されていてもよい。そして、複数の連通口(21)がオイル(流体)の入口に利用される場合や、複数の連通口(21)がオイル(流体)の出口に利用される場合があり、さらに少なくとも1つの連通口(21)がドレン抜きに利用される場合がある。なお、3以上の大型スペーサ(3A)にタンク部(15)(16)内を外部に通じさせる連通口(21)が形成される場合も、当然のことながら、連通口(21)が形成されたスペーサ(3A)、および当該スペーサ(3A)が配置されている2つの扁平中空体(2)間の他端部側に配置されているスペーサ(3A)における上下方向(扁平中空体(2)の並び方向)の寸法は、相互に等しくなる。
また、上記において、この発明による熱交換器はコンプレッサのオイルクーラとして用いられているが、これに限定されるものではなく、ロードコンプレッサ、ガスタービン用コンプレッサ、鉄道車両用コンプレッサなどにおけるアフタークーラやラジエータとして用いられることもある。また、この発明による熱交換器からなるオイルクーラに、適当な構成のアフタークーラやラジエータが一体化されて用いられる場合がある。
また、この発明による熱交換器は、クレーン単体、デッキクレーン、クレーン車、ショベルカーなどの油圧機器や、工作機械に用いられるオイルを冷却するオイルクーラとして用いられる。
さらに、上記においては、この発明による熱交換器は、隣り合う扁平中空体(2)内の左右両端部どうしが、スペーサ(3A)(3B)に形成されかつ上下方向にのびる連通穴(19)により通じさせられているオイルクーラ(1)に適用されているが、これに限定されるものではない。この発明による熱交換器は、たとえば隣り合う扁平中空体内の一端部どうしが、隣り合う扁平中空体間の一端部に配置されたスペーサに扁平中空体の幅方向に間隔をおいて形成された2つの連通穴により通じさせられており、隣り合う扁平中空体間の他端部に配置されたスペーサには連通穴が形成されていないオイルクーラにも適用可能である。この場合、扁平中空体には、U字状の流体通路が設けられる。
この発明による熱交換器は、コンプレッサ、工作機械、油圧機器などの産業機械のオイルクーラ、アフタークーラ、ラジエータなどとして好適に用いられる。
(1):オイルクーラ(熱交換器)
(2):扁平中空体
(3A)(3B)(30)(35):スペーサ
(6):コルゲートフィン
(19):連通穴
(21)(36):連通口
(23):中間プレート
(2):扁平中空体
(3A)(3B)(30)(35):スペーサ
(6):コルゲートフィン
(19):連通穴
(21)(36):連通口
(23):中間プレート
Claims (6)
- 幅方向を通風方向に向けるとともに互いに間隔をおいて配置された複数の扁平中空体と、隣り合う扁平中空体の長手方向両端部間に配置されたスペーサと、隣り合う扁平中空体間でかつ両端部のスペーサ間に配置されて扁平中空体に接合されたフィンとを備えており、隣り合う扁平中空体内の少なくとも一端部どうしが、スペーサに形成されかつ扁平中空体の並び方向にのびる連通穴により通じさせられ、全扁平中空体におけるスペーサの連通穴に通じる端部とスペーサとによりタンク部が構成されている熱交換器であって、
タンク部を構成する全スペーサのうちの少なくとも2つのスペーサに、タンク部内を外部に通じさせる連通口が形成され、連通口が形成されたスペーサ、および当該スペーサが配置されている2つの扁平中空体間の他端部側に配置されているスペーサにおける扁平中空体の並び方向の寸法が、他のスペーサよりも大きくなっている熱交換器。 - 扁平中空体の並び方向の寸法が他のスペーサよりも大きくなっている大型スペーサが配置されている2つの扁平中空体間に、他のスペーサが配置されている2つの扁平中空体間のフィンと同一フィン高さを有する複数のフィンが、扁平中空体の並び方向に積層するように配置されており、当該複数のフィンにおける隣り合うフィン間に、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる中間プレートが配置されてフィンにろう付されている請求項1記載の熱交換器。
- 扁平中空体の並び方向の寸法が他のスペーサよりも大きくなっている大型スペーサが配置されている2つの扁平中空体間に、他のスペーサが配置されている2つの扁平中空体間のフィンよりもフィン高さの高い1つのフィンが配置されている請求項1記載の熱交換器。
- 連通口が、スペーサにおける通風方向上流側の壁、通風方向下流側の壁および扁平中空体の長さ方向外側の壁のうちのいずれかに形成されている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 連通口が、貫通状のねじ穴からなる請求項4記載の熱交換器。
- スペーサが、押出方向を扁平中空体の並び方向に向けた押出形材からなり、連通口が、通風方向上流側の壁、通風方向下流側の壁および扁平中空体の長さ方向外側の壁のうちのいずれかに形成され、かつ押出方向の全長わたる切り欠きからなる請求項4記載の熱交換器。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130205 |