JP2011106054A - 印刷用紙及び印刷用紙の製造方法 - Google Patents

印刷用紙及び印刷用紙の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本願発明は低坪量の印刷用紙につき、安価な手段により剛度及び不透明度に優れた印刷用紙を提供することを課題とする。
【解決手段】 剛度向上には曲げによる大きな変形を受ける表面部分に剛性に優れた物質を含ませることで曲げへの抵抗力が増し、印刷用紙に十分な剛度改善が行なわれることを見出した。本願発明では原紙に珪酸ソーダを含有する処理剤を塗工する。これにより坪量37g/m〜55g/mの比較的低坪量の印刷用紙であっても、不透明度90%以上を有しかつ剛度(縦)も45g/m換算値で37cm/100 以上有する印刷用紙を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本願発明は剛度及び不透明度に優れた、低坪量の印刷用紙に関するものである。
製造コストの低減や資源保護の見地から、印刷用紙の軽量化と古紙利用率の向上が進んでいる。しかし、軽量化や古紙利用率の向上は、紙の曲げこわさや腰といった剛度を低下させる原因になっている。印刷用紙の軽量化を行う場合でも、用紙には従来と同等の不透明度が求められるが、これに対処するため填料増添を行うと強度を担うパルプ分の減少により、曲げこわさや腰といった剛度が低下する。
また、古紙利用率の向上を図る場合、古紙に含まれる炭酸カルシウムを有効利用することが志向されるが、従来の酸性抄紙では炭酸カルシウムが溶解するので、中性抄紙への移行が進んでいる。この場合でも不透明度や白色度向上を目的に、安価な炭酸カルシウムを増添するのが一般的になってきており、曲げこわさや腰といった剛度を低下させる。
ポリアクリルアミドやデンプン等の紙力増強剤を内添すると剛度は向上する。しかし、十分な剛度向上効果を得るためには、通常以上の配合量が必要となり、地合の悪化を引き起こし易く、かえって剛度が低下する可能性がある。また、抄紙工程に凝集性、粘着性を有するこれら薬品を増配することは操業不安定化のおそれがあること、さらにはコストの点から問題がある。
また、紙に酸化澱粉やヒドロキシエチル化澱粉等の澱粉を塗工すると剛度は向上する。しかし、必要な剛度を得るために澱粉の塗工量を増やすと表面粘着性が増すため、オフセット印刷時に印刷機のブランケットに用紙が取られるネッパリと呼ばれている現象が発生することがある。そのため塗工量を増加することには限界があり、十分な剛度を得ることができなくなる。
このほか紙の剛度を改善するための内添薬品や塗工薬品の表面処理剤、またこれを用いた紙に関するものに次の文献がある。いずれも、本願発明とは異なる特殊な製法の薬品が必要であり、コスト面から実用への制約の可能性がある。
(メタ)アクリルアミドと、α,β−不飽和カルボン酸(塩)と、ジメチルアクリルアミドと、予めエチレンチオ尿素で変性したN−メチロール(メタ)アクリルアミドを特定の範囲で重合した水溶性共重合体からなる加工処理剤を塗工し、剛度を向上する薬品に関するもの(特許文献1)。
アルカリ金属の酢酸塩と酢酸を含むアセト酢酸エステル基含有のポリビニルアルコール(PVA)系樹脂を主成分とする紙加工剤に関するもの(特許文献2)。
エポキシ樹脂とポリアミン化合物の混合樹脂からなる紙用塗工剤。またこの塗工剤を使用し、剛度を向上させた紙に関するもの(特許文献3)。
未中和のアニオン性基量、かつ全アニオン性基量に対する未中和アニオン性基量、さらに全アニオン性基量に対するカチオン性基量を特定化した両性ポリアクリルアミド(PAM)。またこの紙力増強剤を内添又は塗工して、紙の剛度を向上しながら、低密度化、軽量化を図った紙に関するもの(特許文献4)。
カチオン性基及び/又はアニオン性基を有する平均分子量50万〜200万の分岐型の共重合PAMであって、同PAM水溶液の粘度を低下するとともに、曳糸性をなくし、紙の剛度を改善する共重合PAM。またこれを塗工した紙に関するもの(特許文献5)。
カチオン性基及び/又はアニオン性基を有する重量平均分子量5万〜50万の分岐型の共重合PAMであって、紙の剛度を向上するとともに、塗工時の曳糸性がなく、操業性を改善できる共重合PAM。またこれを塗工した紙に関するもの(特許文献6)。
B型粘度計による粘度を規定したデンプン類を除く多糖類とPAM系樹脂を含有する紙用塗工剤。またこれを塗工した紙に関するもの(特許文献7)。
また珪酸ナトリウムを用いる方法に関するものに次の文献がある。
水ガラスと高分子エマルジョンまたはラテックスとを一定の範囲内の重量比で配合した紙の剛度向上用組成物が開示されている(特許文献8)。しかし製函用の原紙、例えば段ボール原紙、白ボール、マニラボール等の本願発明よりはるかに高坪量の紙に関する発明であり、剛度の評価もリングクラッシュテストにより座屈するまで外力をかける圧縮強さに関するものであり、本願発明の紙自重でのたわみを利用した評価方法とは異なる。
珪酸ナトリウムを真空により浸透させる方法及び強化板紙が開示されている(特許文献9)が、板紙に関する発明であること、また板紙の一方の側に真空力を加えて板紙の母材から空気を除去するという特殊な工程を含んでいること、また課題も引裂き強度強化に関する点であることも本願発明とは異なる。
インク受理層に珪酸ソーダを使用したインクジェット記録シート(特許文献10)が開示されているが、課題がカール特性向上、高い記録濃度、粉落ち防止の表面強度等に関するものであり、本願発明とは異なる。
特開平6-65893号公報 特開平9-3797号公報 特開2004-300633号公報 特開2003-278094号公報 特開2005-307417号公報 特開2006-328563号公報 特開2008-231645号公報 特開昭59-130398号公報 特開平5-170245号公報 特開平9-263040号公報
本願発明は低坪量の印刷用紙に関し、安価な手段により剛度及び不透明度に優れた印刷用紙を提供することを課題とする。
本願発明者は、低坪量の印刷用紙において剛度を改善する方法について研究した結果、剛度向上には曲げによる大きな変形を受ける表面部分に剛性に優れた物質を含ませることで曲げへの抵抗力が増し、印刷用紙に十分な剛度改善が行なわれることを見出した。ここで本願発明ではこの剛性に優れた物質として、工業的に入手しやすく安価な珪酸ソーダを表面処理剤に使用することで、剛度が改善されることを見出し、発明完成に至った。本願発明は、以下の各発明を包含する。
(1)原紙の両面に表面処理剤を塗工、乾燥してなる印刷用紙であって、表面処理剤に珪酸ソーダを含むことを特徴とする剛度の向上された印刷用紙。
(2)坪量37g/m〜55g/mであって、不透明度90%以上かつクラーク剛度(縦)が以下の式(1)を用いた45g/m換算値で37cm/100 以上であることを特徴とする(1)記載の印刷用紙。
Figure 2011106054
(3)原紙の両面に表面処理剤を塗工、乾燥してなる印刷用紙の製造方法であって、表面処理剤に珪酸ソーダを含むことを特徴とする剛度の向上された印刷用紙の製造方法。
本願発明によれば低坪量で剛度、不透明性に優れた印刷用紙を提供することができる。
以下、本願発明の実施の形態を説明する。
本願発明の印刷用紙の製造には、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、リールパートの各工程からなる抄紙機を用いる。抄紙機の型式は特に限定はなく、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等を適宜使用できるが、オントップ型やギャップフォーマー型のツインワイヤー抄紙機が望ましく、これら抄紙機で抄造することで、表裏差が少なくなる。
本願発明にかかる印刷用紙は、原料パルプとして、クラフトパルプ、古紙パルプ、機械パルプ等が使用できる。クラフトパルプとしては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等が使用できる。また、古紙パルプとしては、新聞古紙脱墨パルプ、上質古紙脱墨パルプ等の古紙脱墨パルプ(DIP)が使用できる。機械パルプとしては、ストーングラウンドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等を使用することができる。
資源の有効利用の点からDIPは50質量%以上配合することが好ましい。また、本願発明にかかる印刷用紙は、全パルプ中機械パルプの繊維を40〜80質量%含有することが望ましい。40〜80質量%含有することで、嵩高さを得ることができ、剛度を高くすることが出来るとともに高い不透明度を得ることができる。配合する機械パルプのカナダ標準ろ水度(CSF)は80〜150mlに調整されていることが好ましい。ろ水度が80mlより低いと高い剛度が得られず、150mlより高いと結束繊維が多くなり、インキ着肉性が劣ることになる。
機械パルプの含有率は、機械パルプの配合とDIPの配合を調整することで、範囲内におさめることができる。DIPは新聞古紙、雑誌古紙、上質古紙等から製造されるため、NBKP、LBKP等の化学パルプや前記記載の機械パルプの各パルプが混在している。しかし古紙の銘柄はきめ細かく分類されており、同じ古紙の銘柄で製造されたDIPでは、各パルプの質量比率はほぼ一定になり、DIPを配合しても機械パルプの質量比率の予測・調整することができる。
本願発明の印刷用紙には、不透明度、白色度向上を目的に填料を添加している。填料の種類は特に限定されず、一般に印刷用紙に使用されている填料を使用することができる。具体的には、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ホワイトカーボン、タルク、クレー、シリカ等の無機填料やプラスチックピグメント等を使用することができる。このなかでも中性抄紙への移行に伴い、白色度が高く、安価なこと等多くのメリットがある炭酸カルシウムの添加が多く行なわれている。
このとき印刷用紙の原紙灰分は、JISP8251:2003に基づく、燃焼温度525℃で測定したとき5〜20%とされていることが好ましい。灰分が5%より低いと不透明度が不足する。灰分が20%を超えると、パルプ分が少なくなるので紙の剛度が低くなるほか、高速印刷で紙粉、パイリング等のトラブルを起こしやすくなる。
本願発明では、原料パルプに硫酸バンド、サイズ剤、嵩向上剤、紙力増強剤等を添加できる。サイズ剤としては、ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水琥珀酸等のサイズ剤が使用できる。紙力増強剤としては、カチオン澱粉、ポリアクリルアミド系樹脂等が使用できる。その他、必要に応じ、湿潤紙力増強剤、スライムコントロール剤、ピッチコントロール剤、消泡剤、染料等の添加剤も使用することができる。
これらの薬品が添加され、従来から慣用されている抄紙機により抄造して原紙が製造される。
本願発明では、原紙に表面処理剤を塗工するが、この表面処理剤には剛度向上を図るために珪酸ソーダを使用する。珪酸ソーダとは、
(式1)NaO・nSiO・xH (nはNaOとSiOとのモル比を示す)
で表される物質のうち、n=1.0〜4.0の範囲が一般的で、n=2.0〜3.6の範囲がより適切である。これらのうちでも市場で一般に用いられている3号品(JISK1408:1966で規定、n=3.05〜3.17)を用いることが望ましい。
剛度は曲げに対する量であり、曲げ操作による変形量は外側に位置する表面部分のほうが内側の原紙層に比べて大きい。この表面部分に剛性に優れた物質を含むことにより曲げへの抵抗力が増し、印刷用紙には十分な剛度改善が行なわれる。本願発明では剛性に優れた物質として、工業的に入手しやすく安価な珪酸ソーダを用いることにした。
表面処理剤は片面0.2〜1.2g/m塗工するのが好ましい。表面処理剤の塗工量が片面0.2g/mより少ないと表面強度が不足し、パイリングを起こす。1.2g/mより多くしても、表面強度向上の効果は頭打ちとなり、コスト上望ましくない。
表面処理剤における珪酸ソーダの重量比は10%〜90%の範囲であることが望ましい。10%未満では、剛度向上効果が不十分であり、90%を越えると剛度向上の効果は発揮するものの、得られる紙表面がもろくなるためである。
珪酸ソーダに併用する薬品は、紙の剛度や塗工性を低下させない範囲で使用することができる。それらの薬品としては、澱粉、酸化澱粉等の化工澱粉、PVA等の表面紙力剤、あるいは各種表面サイズ剤、防腐剤、防滑剤、蛍光増白剤等が挙げられる。なお表面処理剤の塗工濃度は、固形分で5〜15%程度である。
本願発明の印刷用紙は、上記のごとく表面処理剤を塗工することで剛度が改善され、クラーク剛度(縦)が以下の式(1)
Figure 2011106054
を用いた45g/m換算値で37cm/100 以上に調整することができる。このようにした場合、印刷用紙として十分な剛度を得ることができる。剛度が45g/m換算で37cm/100未満となると、印刷用紙としての剛度が不十分となる。本願発明のように塗工量が小さく、かつ坪量の違いがほとんど原紙を構成するパルプ坪量によるときは、紙をパルプによる一様物質と近似することができる。このときクラーク剛度が坪量の2乗に比例して増加するため、式(1)が算出される。
表面処理剤をオフセット印刷用紙原紙へ塗工するための装置としては、特に限定されるものではないが、例えばツーロールサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、ゲートロールコーター等のロールコーター、トレーリング、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ショートドゥエル等のベベルタイプやベントタイプのブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、グラビアコーター等の公知公用の装置が適宜使用される。なお、表面処理剤組成物を塗工後の湿潤塗工層を乾燥する方法としては、例えば、蒸気乾燥、ガスヒーター乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥等の各種方式が採用できる。
本願発明の印刷用紙の製造に際しては、ドライヤーで乾燥後に、カレンダー装置により平滑化する。かかるカレンダー装置としては、チルドカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー等の一般に使用されているカレンダー装置が使用できる。要求される平滑度に応じて、ニップ数やニップ圧、ロール温度、ロール材質、ロール硬度等を設定する。
本願発明の印刷用紙は、JISP8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」に準じて測定した坪量が37〜55g/mとされる。坪量が37g/mより小さいと剛度が不足する傾向になる。坪量は大きいほど剛度には有利であるが、省資源という点から55g/m以下が好ましい。
本願発明の印刷用紙は、JISP8149:2000「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準じて測定した不透明度が90%以上とされる。不透明度が90%以上であれば、両面印刷でも裏抜けが発生せず、フリーペーパー等の用途に適した印刷用紙となる。
不透明度を維持するためには、散乱係数の高いパルプを選択したり、灰分を高くする等の方法があるが、これらの対応によると、同じ坪量では剛度が低くなるが、本願発明の印刷用紙では塗工層部分に珪酸ソーダを含むことにより、剛度改善が行なわれており、低坪量でも不透明度、剛度が高い印刷用紙を得ることができる。
本発明の印刷用紙は、JISP8148:2001「紙、板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に準じて測定した白色度が55%以上、好ましくは60%以上となるようにする。白色度は高いほうが印刷発色コントラストを得られるためカラー印刷では特に高いほうがよい。
次に、本願発明を実施例及び比較例に基づいて詳述する。本願発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、%、部は固形分または有効成分で表したものである。
(実施例1)
パルプ原料に新聞古紙脱墨パルプ(NDIP、白色度62.0%、カナダ標準ろ水度190ml)70部とサーモメカニカルパルプ(BTMP、白色度65.0%、カナダ標準ろ水度90ml)30部を用い、硫酸バンドでpHを6.5に調整した。填料として軽質炭酸カルシウム(商品名 タマパールTP−121−6S/奥多摩工業株式会社製)による灰分を5.0%含むように添加した。下記表面処理剤を、ゲートロールコーターで原紙の片面に合計0.8g/m塗工した。塗工層形成後、ソフトカレンダー処理(線圧70kN/m、温度70℃)し、坪量46.6g/mの印刷用紙を製造した。
得られた印刷用紙の灰分、白色度、不透明度、剛度を測定し、不透明度及びクラーク剛度(縦)の換算値を評価した。
(表面処理剤)
珪酸ソーダ 丸住エンジニアリング株式会社製、(JISK1408:1966で規定されている)3号品
酸化澱粉 商品名:王子エースA/王子コーンスターチ株式会社製
質量比率 珪酸ソーダ63%、酸化澱粉37%
(実施例2)
パルプ原料に未晒のサーモメカニカルパルプ(TMP、白色度45.0%、カナダ標準ろ水度90ml)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(実施例3)
表面処理剤の質量比率を珪酸ソーダ73%、酸化澱粉27%、塗工量を1.1g/mとした以外は、実施例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(実施例4)
パルプ原料にNDIP100部を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(実施例5)
塗工後の坪量を53.6g/mとした以外は、実施例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(実施例6)
パルプ原料にBTMP25部、TMP5部を用い、軽質炭酸カルシウムによる灰分を10.0%含むように抄紙し、表面処理剤の質量比率を珪酸ソーダ64%、酸化澱粉36%とし、坪量40.2g/mとした以外は、実施例3と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(実施例7)
パルプ原料にBTMP20部とTMP10部を用い、軽質炭酸カルシウムによる灰分を12.0%含むように抄紙し、坪量を37.2g/mとした以外は、実施例3と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(実施例8)
パルプ原料にTMP30部を用い、軽質炭酸カルシウムによる灰分を8.0%含むように抄紙した以外は、実施例7と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例1)
軽質炭酸カルシウムによる灰分を3.0%含むように抄紙し、表面処理剤の成分を酸化澱粉のみとした以外は、実施例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例2)
パルプ原料にTMPを30部用いた以外は、比較例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例3)
酸化澱粉の塗工量を1.1g/mとした以外は、比較例1と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例4)
軽質炭酸カルシウムによる灰分を3.0%含むように抄紙し、表面処理剤の成分を酸化澱粉のみとした以外は、実施例4と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例5)
軽質炭酸カルシウムによる灰分を8.0%含むように抄紙し、表面処理剤の成分を酸化澱粉のみとした以外は、実施例6と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例6)
軽質炭酸カルシウムによる灰分を10.0%含むように抄紙し、表面処理剤の成分を酸化澱粉のみとした以外は、実施例7と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例7)
軽質炭酸カルシウムによる灰分を5.0%含むように抄紙し、表面処理剤の成分を酸化澱粉のみとした以外は、実施例8と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例8)
パルプ原料にNBKP(白色度82.0%、カナダ標準ろ水度500mlCSF)15部、BTMP9部とTMP6部を用いるようにした以外は、比較例5と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例9)
NBKPを20部、TMP(白色度45.0%)10部とした以外は、比較例6と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
(比較例10)
軽質炭酸カルシウムによる灰分を13.0%含むように抄紙した以外は、比較例9と同じ操作を行ない印刷用紙を製造した。
なお、各試験の測定方法、計算方法及び評価方法は以下の通りとした。
(坪量の測定方法)サンプルの紙をJISP8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」に準じて測定した。
(塗工量の計算)塗工液中の珪酸ソーダと酸化澱粉の質量比率 及び [塗工液の吸液量×塗工液の重量濃度]÷[リールでの抄速×リールでの紙幅] により計算した。
(灰分)JISP8251:2003「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に準じて測定した。
なお、炭酸カルシウムの灰分は、JIS
P 8251:2003に準じ測定した値とJIS P8252:2003「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−900℃燃焼法」に準じ測定した値との差分より求める。これにより添加した炭酸カルシウムの灰分は、炭酸カルシウム添加前後の原料をサンプリングし、それぞれの炭酸カルシウムの灰分を求め、その差異により確認ができる。
(白色度の測定方法)サンプルの紙をJISP8148:2001「紙、板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に準じて測定した。
(パルプ繊維の質量比率)TAPPI スタンダードT401om−82法に従い、サンプリングされたパルプ原料について原料を構成するパルプ繊維の種類の識別を行い、次に各種類の繊維の数に、それぞれの重量係数をかけて相当する繊維重量を出し、全パルプ繊維の重量に対する百分率を計算した。
(不透明度の測定方法と評価方法)サンプルの紙をJISP8149:2000「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に準じて測定し、評価は以下の基準に従い行なった。
○: 90%以上
×: 90%未満
(クラーク剛度(縦)の測定方法と評価方法)23℃、50%RHの標準状態で24時間放置したサンプルの紙をJISP8143:1996「紙のクラークこわさ試験機によるこわさ試験方法」に準じ測定し、評価は坪量45g/m換算値により、以下の基準に従い行なった。
○: 37cm/100 以上
×: 37cm/100 未満
(測定結果)
上記の実施例及び比較例の結果を表1及び表2に示す。
Figure 2011106054
Figure 2011106054
表1及び表2に示したように、本願発明の実施例1〜8では、不透明度及び剛度においていずれも良好な結果が得られているのに対し、比較例1〜10においては剛度の評価において不十分であり、比較例8〜10においては不透明度の評価において不十分であった。
不透明度及び剛度の優れた低坪量の印刷用紙を提供することができる。

Claims (3)

  1. 原紙の両面に表面処理剤を塗工、乾燥してなる印刷用紙であって、表面処理剤に珪酸ソーダを含むことを特徴とする剛度の向上された印刷用紙。
  2. 坪量37g/m〜55g/mであって、不透明度90%以上かつクラーク剛度(縦)が以下の式(1)を用いた45g/m換算値で37cm/100 以上であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用紙。
    Figure 2011106054
  3. 原紙の両面に表面処理剤を塗工、乾燥してなる印刷用紙の製造方法であって、表面処理剤に珪酸ソーダを含むことを特徴とする剛度の向上された印刷用紙の製造方法。
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