JP2011105498A - 給紙装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サバキ板が貼付されたサバキ部材複数個を給紙ローラの下で枠体に、給紙方向に対し横方向に配列し、サバキ板が給紙ローラから離れた状態で枠体をサバキ部材の配列方向にスライド移動できるようにしたサバキ切替え手段と、複数のサバキ部材のうち給紙ローラの外周面と対向する位置にあるサバキ部材のみを給紙ローラ外周面に接するよう押し上げ接触圧を調整できるサバキ圧調整手段を設ける。
【選択図】図3
Description
この給紙装置は、用紙と給紙ローラ外周面との摩擦力および用紙とサバキ板面との摩擦力が、用紙同士の摩擦力を上回るようになっていることによって、下方の用紙はサバキ板に前進を阻止され、上方の用紙だけが給紙ローラにより前進する。しかし、用紙同士の摩擦力は紙質によって異なるので、紙質に応じて給紙ローラ外周面とサバキ板との圧接力(サバキ圧)の調整が必要である。
その第1の方法として、サバキ板の上に、サバキ板とは異なる摩擦係数を有する被覆板をサバキ板被覆具によって被せ、この被覆板の上面をサバキ板として機能させるようにし、必要に応じて摩擦係数の異なる被覆板に交換するという技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、サバキ圧調整機構が無いので広範な紙質に対応できないという問題がある。
本発明の第1の構成は、用紙束を積載する給紙板と、用紙束の最上面に圧接回転することにより、最上面の用紙を送り出す給紙ローラと、この給紙ローラの外周面に圧接可能であって、2枚以上送られてきた用紙を1枚ずつに分離するサバキ面を含むサバキ部材と、を有する給紙装置において、前記サバキ部材が給紙方向に対して横方向に複数個配列されており、この複数個のサバキ部材を給紙ローラに接触させない状態で配列方向にスライド移動させることにより、複数のサバキ部材のうちのいずれかを給紙ローラ外周面に対向する位置になるように切り替えるサバキ切替え手段と、このサバキ切替え手段により給紙ローラ外周面と対向させられたサバキ面の、給紙ローラ外周面に対する圧接力を調整する単一のサバキ圧調整手段とを有することを特徴とする給紙装置である。
複数個のサバキ部材は、給紙方向に対して横方向にスライド可能なスライド枠内に横方向に配列し、スライド枠をスライドさせて所望のサバキ部材が給紙ローラの外周面に対向する位置(使用位置と言う)に来るようにする。これがサバキ切替え手段である。
さらに、サバキ部材はスライド枠に対して着脱可能である。従って、3種以上のサバキ部材から2種を選んで、スライド枠にはめ込んで使用することができる。
スライド時はサバキ部材は給紙ローラに接しないようにし、所望のサバキ部材が使用位置に来たら給紙ローラに接触させサバキ圧調整手段によってサバキ圧を調整する。
サバキ部材が使用位置からずれている場合には給紙ローラの方へ上がらないようにする規制手段、サバキ切替え手段を手で簡単に操作できるようにする切替えレバーおよび所定位置で係止するレバー係止手段、現在どのサバキ部材が使用位置にあるかを知ることができるサバキ部材識別検知手段、サバキ部材のスライド移動を利用してサバキ面を研磨する摺接研磨部材等である。
2個のサバキ板(第1サバキ板6と第2サバキ板7)が給紙ローラ4の軸方向に配列されており、いずれかが給紙ローラ4の外周面に対向する位置(使用位置)に来たときにサバキ圧調整手段のサバキ台11によって押し上げられ給紙ローラ4の外周面に接し且つ接圧が調整されるというものである。
図1は全体斜視図である。図2は、第1サバキ板6が使用位置にある状態での図1の上面図である。
ガイド板3には、使用位置でサバキ板が給紙ローラ4の外周面に接することができるように切欠き56が設けられている。
スライド枠16に第1サバキ板6(左側)と第2サバキ板7(右側)が並列に嵌め込まれており、スライド枠16は、切替えレバー13の操作によりスライド台15上を左右にスライドできるようになっている。この図3では第1サバキ板6が使用位置に来ている。
図5は、図4のB−B断面図である。
第1サバキ板6、第2サバキ板7はそれぞれの下にあるサバキ部材17の上面に貼付されたものがスライド枠16に嵌め込まれており、使用位置におけるサバキ部材17の下には、回転自在の球20をくわえたサバキ台11があり、球20の下には傾斜板18が設けられている。この傾斜板18は左端の方でサバキ圧調整リンク8に連結されており、サバキ圧調整リンク8は、図1〜図4におけるサバキ圧調整つまみ2を回すことにより左へ引くことができるようになっている。図5では最も右にあり、球20は傾斜板18の最も低い箇所にあるため、サバキ台11の上面とスライド台15の上面が面一に揃いスライド枠16のスライド移動が可能な状態になっている。
傾斜面によって球20が押し上げられて第2サバキ板7が給紙ローラ4の外周面に接した状態となっている。最初に接したときから、サバキ圧調整リンクを更に左へ引くと球20が更に上ろうとするので接圧が大きくなる。結局、サバキ圧調整リンク8を左右に動かすことによりサバキ板の給紙ローラ外周面に対する接圧を調整することができる。
上から見た概略図は図3、図4に示されている通りである。サバキ圧調整つまみ2を回すとリングギヤ23が回転し、これに固定されているクランクアーム25がギヤ軸24を中心に回転することになり、クランクアーム25にクランクピン26で連結されている往復桿27が左右に動くことになり、往復桿27に連結されているサバキ圧調整リンク8が左右に動くことになり、これによって傾斜板18が左右に動き球20を上下することによって、サバキ台11がその上に来ているサバキ部材17を介してその上に貼付されているサバキ板を上下させ、サバキ板を給紙ローラ4に接触させ、更に接触圧を調整できることになる。
第1実施例ではサバキ板が2個並列に配列されていたのに対し、第2実施例では3個のサバキ板が並列に配列されている点が異なる。
第1実施例の場合同様に、給紙ローラ4に対向する位置(使用位置)に来たサバキ板だけが、図11のサバキ圧調整機構によって上下できるようになっている。
図12はサバキ板が3個の例であるが、それ以上の複数個であってもよい。
センサは例えば光学センサであって、突起が光路を遮断する(ふさぐ)とこれを検知して信号を出力するというものである。
その他、各サバキ部材に設けられた突起の数とそのサバキ部材上のサバキ板の種類(材質や硬度)の対応関係を記憶しておく記憶手段を有する。
このように、サバキ板の種類に応じて異なる数の突起が設けられているので、スライド枠に収容されているサバキ板がどのような種類であっても、どれが使用状態であるか判断することができる。
具体的構造は、スライド台15が固定されている枠体のC−C側面に(b)に示すような穴36を設け、穴36の右端を第1係止部37とし、Z状の部分を第2係止部38とする。切替えレバー13はレバー支点14を中心に回動するようになっており、切替えレバー13の、レバー支点14より下方位置と枠体との間に引張ばねであるばね35を掛け渡してある。これにより切替えレバー13には常に左回りの力がかかっているので、レバーアーム39を穴36のZ部分より下の状態で、操作の手を離すとレバーアーム39は必ず第1係止部37で係止され、Z部分より上の状態で操作の手を離すと必ず第2係止部38で係止される。
これは第1実施例の図5に摺接研磨部材40を2個設けたものである。そしてスライド枠16が右から左へスライドするとき、或いは左から右へスライドするときに第1サバキ板6、第2サバキ板7の表面が研磨され寿命の伸びをもたらす。
この摺接研磨部材は、例えばアルミナを砥材とする研磨パッドやスポンジ、シート等の研磨材、あるいは砥石等で形成されている。
また、この摺接研磨部材40に代えて、摺接払拭部材が2個設けられていても良い。摺接払拭部材が設けられている場合は、スライド枠16が右から左へスライドするとき、あるいは左から右へスライドする時に、第1サバキ板6、第2サバキ板7の表面が払拭されて付着した紙粉などが取り除かれ、摩擦係数の低下を防ぐ。
摺接払拭部材は、例えば不織布等で形成されている。
図16は、サバキ板、サバキ部材が重なって2組が並列に配列されている点は、第1実施例の図3、図4と同様であるが、主な相違点はサバキ台(球20を含む)が、第1実施例や第2実施例では1個であるのに対して、図16では各サバキ板毎に設けられている点と、サバキ圧調整手段の構造が、第1実施例では傾斜板をサバキ板の配列方向(給紙方向と直交する方向)に移動させていたのに対し、傾斜部を使用位置にあるサバキ台の下へ前方から(給紙向きと逆向き)押し込んでサバキ台を押し上げるようになっている点である。
スライドレバー50が第1センサ48を遮っているときは第1サバキ板6が使用位置にあり、第2センサ49を遮っているときは第2サバキ板7が使用位置にあることになる。サバキ板のサバキ圧調整および給紙ローラに対する接離は、サバキ圧調整つまみ2を回すことにより、第1調整軸41、傘歯車42、第2調整軸43が回転することにより、ピニオン44が回転してラック45を両矢印方向に移動させることにより、ラック45と一体となっているサバキ圧調整板19を移動させ、その傾斜部47が使用位置にあるサバキ台の球20の下に出入りすることにより行われる。
また、サバキ板が使用位置からずれているときにはサバキ板が上がらないように規制枠55が設けられている。
第2サバキ台53の球20の下は、サバキ圧調整板19の平坦部46となっているので第2サバキ台53は下った状態のままとなっている。
図18と同様に、サバキ台は両方とも下った状態である。
以上は、サバキ板が2連の場合で説明したが、3連以上の場合であっても、サバキ台スライド枠を3個以上のサバキ部材、サバキ板が収容できるように大きくし、それに応じてサバキ圧調整板19の平坦部46の幅を大きくすることにより実現可能である。
2 サバキ板調整つまみ
3 ガイド板
4 給紙ローラ
5 給紙ローラ軸
6 第1サバキ板
7 第2サバキ板
8 サバキ圧調整リンク
9 第1センサ
10 第2センサ
11 サバキ台
12 サバキ台回動軸
13 切替えレバー
14 レバー支点
15 スライド台
16 スライド枠
17 サバキ部材
18 傾斜板
19 サバキ圧調整板
20 球
21 用紙
22 ギヤ
23 リンクギヤ
24 ギヤ軸
25 クランクアーム
26 クランクピン
27 往復桿
28 スライド枠
29 第3サバキ板
30 第3センサ
31 第4センサ
32〜34 突起
35 ばね
36 穴
37 第1係止部
38 第2係止部
39 レバーアーム
40 摺接研磨部材(又は摺接払拭部材)
41 第1調整軸
42 傘歯車
43 第2調整軸
44 ピニオン
45 ラック
46 平坦部
47 傾斜部
48 第1センサ
49 第2センサ
50 スライドレバー
51 サバキ台スライド枠
52 第1サバキ台
53 第2サバキ台
54 規制枠
55 規制枠
56 切欠き
Claims (6)
- 用紙束を積載する給紙板と、
用紙束の最上面に圧接回転することにより、最上面の用紙を送り出す給紙ローラと、
この給紙ローラの外周面に圧接可能であって、2枚以上送られてきた用紙を1枚ずつに分離するサバキ面を含むサバキ部材と、を有する給紙装置において、
前記サバキ部材が給紙方向に対して横方向に複数個配列されており、この複数個のサバキ部材を給紙ローラに接触させない状態で配列方向にスライド移動させることにより、複数のサバキ部材のうちのいずれかを給紙ローラ外周面に対向する位置になるように切り替えるサバキ切替え手段と、
このサバキ切替え手段により給紙ローラ外周面と対向させられたサバキ面の、給紙ローラ外周面に対する圧接力を調整する単一のサバキ圧調整手段とを有することを特徴とする給紙装置。 - 用紙束を積載する給紙板と、
用紙束の最上面に圧接回転することにより、最上面の用紙を送り出す給紙ローラと、
この給紙ローラの外周面に圧接可能であって、2枚以上送られてきた用紙を1枚ずつに分離するサバキ面を含むサバキ部材と、を有する給紙装置において、
前記サバキ部材が給紙方向に対して横方向に複数個配列されており、
この複数個のサバキ部材を給紙ローラに接触させない状態で配列方向にスライド移動させることにより、複数のサバキ部材のうちのいずれかを給紙ローラ外周面に対向する位置になるように切り替えるサバキ切替え手段と、
このサバキ切替え手段により給紙ローラ周面と対向させられたサバキ面を圧接または離間させるサバキ面圧接離間手段と、
サバキ面が給紙ローラ外周面に接しているときは、前記スライド移動ができないように規制する規制手段とを有することを特徴とする給紙装置。 - 前記複数個のサバキ部材のいずれか1つが給紙ローラの外周面に対向した位置にあるか、前記複数個のサバキ部材のいずれもが給紙ローラの外周面に対向した位置にないかを検知するサバキ部材位置適否検知手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の給紙装置。
- 前記サバキ切替え手段と連結しサバキ切替え手段を操作可能なレバーと、
このレバーをその移動範囲の一端側に向かうように付勢するレバー付勢手段と、
このレバー付勢手段に抗して移動させたレバーを1箇所または複数箇所の所定位置で係止するレバー係止手段とを有し、
このレバーが、一端側にあるとき、及び、レバー係止手段により係止されている位置にあるときは、前記複数のサバキ部材のいずれか1つが、給紙ローラの外周面に対向した位置にあることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給紙装置。 - 給紙ローラの外周面に対向した位置にあるサバキ部材が、前記複数のサバキ部材のうちのどれであるかを検知するサバキ部材識別検知手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給紙装置。
- 前記サバキ部材が、給紙ローラの外周面に対向した位置と、給紙ローラの外周面から外れた位置との間を移動する際に、サバキ面を摺接させてサバキ面を研磨する摺接研磨部材、又は払拭する摺接払拭部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の給紙装置。
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