JP2011105362A - フレーム係合機構とこれを用いてフレームを係合した枠体 - Google Patents

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利治 伊藤
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Abstract

【課題】簡易な構成で汎用性の高い新たなフレーム係合手法を提供する。
【解決手段】パレット10が荷物載置用に備える天板フレーム40は、平行に並んだ第1フレーム41〜43の間に第2フレーム44を平行に並べて係合・固定して備える。この第2フレーム44の係合に際しては、第2フレーム44をその小口にて端部パレット脚50と中央パレット脚60の第1プレート61と第2プレート62に、楔金具100と楔プレート110とを用いる。楔金具100は、両プレートの楔挿入孔67に挿入されて第2フレーム44の小口における中空箇所に入り込み、楔プレート110の打ち込みに伴う隆起痕44aの形成を経て、第2フレーム44を上記プレートにその小口にて係合・固定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、フレーム係合機構とフレームを係合した枠体に関する。
フレームを係合した枠体は、荷役用パレットの天井枠体や、扉或いは安全柵等の枠体として多用されている。特に、荷役用パレットでは、フォークリフトによる荷役積み替えやトラック等による荷役運搬に当たっても耐久性が求められる。このため、近年では、スチール製のフレームを係合した天井枠体を用いたパレットが種々提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2000−229634号公報
上記の特許文献で提案されたパレットでは、スチール製のフレームを係合した天井枠体を用いるに当たり、天板枠体を構成するフレームをその端部において他のフレームと溶接する製造手法が採用されている。フレーム端部を他のフレームに付き合わせて溶接するだけでは溶接強度が確保できないので、溶接領域もしくは溶接長さをある程度確保するために、溶接箇所であるフレーム端部を屈曲形成せざるを得ず、煩雑であった。なお、パレットの天井枠体に限らず、フレームを係合した扉や安全柵等の枠体でも、同様の問題点が残されている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で汎用性の高い新たなフレーム係合手法を提供することを目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用1:フレーム係合機構]
フレームをその小口にて他部材に係合するフレーム係合機構であって、
プレートを折り重なるように屈曲して形成され、屈曲端側を、前記小口と向き合う前記他部材のフレーム係合箇所に形成された挿入孔を経て前記フレームの前記小口におけるフレーム端部中空箇所に入り込む楔金具と、
前記屈曲端側と反対側において前記楔金具の端部から延び、前記挿入孔の周縁で前記他部材に係合する他部材側係合部と、
該他部材側係合部の側から前記楔金具の折り重なり箇所に差し込まれ、前記楔金具を前記フレーム端部中空箇所の内周壁の側に拡張させる楔プレートとを備える
ことを要旨とする。
上記構成を備えるフレーム係合機構では、楔金具と他部材側係合部と楔プレートとを用いて、フレームをその小口にて他部材に係合する。楔金具は、プレートを折り重なるように屈曲して形成され、屈曲端側を、前記小口と向き合う前記他部材のフレーム係合箇所に形成された挿入孔を経て前記フレームの前記小口におけるフレーム端部中空箇所に入り込ませる。他部材側係合部は、この楔金具の屈曲端側と反対側において前記楔金具の端部から延びて、前記挿入孔の周縁で前記他部材に係合する。これにより、楔金具の屈曲端側は、他部材側係合部が他部材にその挿入孔の周縁で係合済みの状態で、フレームの前記小口におけるフレーム端部中空箇所に入り込む。そして、楔プレートを他部材側係合部の側から前記楔金具の折り重なり箇所に差し込むと、楔金具は、この折り重なり箇所をフレーム端部中空箇所の内周壁の側に拡張させる。よって、この楔プレートの差し込みにより、楔金具を前記フレーム端部中空箇所の内周壁の側に拡張させプレートをその小口にて他部材に係合する。このため、プレートと他部材との係合は強固なものとなり、こうしてプレートと他部材とを係合させた部材の強度向上を図ることができる。しかも、フレームと他部材の係合を経た部材の形成に際して溶接を必要としないので、作業環境の改善をもたらすことができる。
上記したフレーム係合機構は、次のような態様とすることができる。例えば、前記挿入孔の周縁を、前記他部材側係合部が埋没する深さの陥没周縁とすることができ、こうすれば、他部材係合部を他部材から飛び出ないようにできる。このため、フレーム係合済みの他部材を別の他部材に接合させたりする場合に、部材間に隙間を残さないようにできる。
また、前記他部材を前記フレームに交差して延びる長尺材とすることができ、こうすれば、長尺状の他部材とフレームとをいわゆるT字状やL字状に強固に係合できる。
また、前記他部材を、前記挿入孔を有する第1プレートとこれに連結された第2プレートとを備えたものとした上で、プレートの連結箇所にて、前記フレームに交差して延びる他のフレームを頂上にして巻き込んで屈曲して前記他のフレームを保持するようにできる。こうすれば、フレームと他のフレームとをT字状やL字状に強固に係合できる。この場合、前記他部材の前記第2プレートにも前記挿入孔を設け、前記他のフレームを挟んで位置する前記第1プレートの前記挿入孔と前記第2プレートの前記挿入孔とを対向させるようにできる。つまり、他部材は、フレームに交差して延びる他のフレームを頂上にして巻き込んで屈曲した上で、他のフレームを挟んで位置する第1プレートの挿入孔と第2プレートの挿入孔とを対向させる。こうすれば、次の利点がある。
第1プレートの側では、その挿入孔を用いた上記のフレーム係合機構による他のフレームとフレームとの係合がなされ、このフレーム係合機構によって、第2プレートの側においても、その貫通孔を用いた係合が可能となる。このため、他部材が巻き込んだ他のフレームの左右にフレームを係合できるので、他のフレームをセンターにしてクロス状或いはT字状にこの他のフレームとその左右のフレームとを強固に係合できる。
上記したフレーム係合機構において、フレームを中空のシャフト材から形成すれば、フレーム係合機構を用いて係合された部材の軽量化を図ることができる。
[適用2:枠体]
平行に並んだ第1フレームの間に第2フレームを並行に配設して形成された枠体は、上記したいずれかのフレーム係合機構により、前記第2フレームの両端における小口にて前記第2フレームを前記第1フレームに係合する。この枠体では、フレーム係合機構による第1、第2のフレーム同士の係合が既述したように強固であることから、枠体としての強度も確保できるので、扉の枠体やパレットの天井枠体等に適用でき汎用性が高まる。
第1実施例としてのパレット10の概要をその一部拡大部位と共に示す説明図である。 パレット骨格部30をフレーム連結箇所を拡大視しつつ示す説明図である。 中央パレット脚60と第2フレーム44の固定に用いる楔金具100とを併記して示す説明図である。 図3の4−4線断面端面図である。 中央パレット脚60への第1フレーム42の係合の初期状態を示す説明図である。 中央パレット脚60への第2フレーム44の係合・固定手順を順を追って示す説明図である。 第2フレーム44の他端側への端部パレット脚50の係合の様子を一部拡大しつつ示す説明図である。 用意したフレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット中央の第1フレーム42を保持する前段階を示す説明図である。 フレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット中央の第1フレーム42を保持した状況を示す説明図である。 フレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット左右の第1フレーム41と第1フレーム43とを保持する前段階を示す説明図である。 フレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット左右の第1フレーム41と第1フレーム43とを保持した状況を示す説明図である。 補強用の第2フレーム44の係合に用いる一端側のフレーム屈曲包囲片70Aの概略斜視図である。 他端側のフレーム屈曲包囲片70Bの概略斜視図である。 第2フレーム44を用いた補強用のフレームサブアッシー品FS2を示す説明図である。 フレームサブアッシー品FS2を第1フレーム41〜43に装着する様子を示す説明図である。 フレームサブアッシー品FS2にて補強済みのパレット骨格部30とパレット左右および中央でのフレーム保持の様子を示す説明図である。 パレット左右端の端部パレット脚50に把持係合する床面タッチプレート80Eの概略斜視を要部切断端面図と共に示す説明図である。 パレット中央の中央パレット脚60に把持係合する床面タッチプレート80Sの概略斜視図である。 パレット骨格部30への床面タッチプレート固定の前段階を示す説明図である。 パレット骨格部30への床面タッチプレート固定の様子を示す説明図である。 コーナーステー90の概略斜視図である。 コーナーステー90の組み付けの様子を示す説明図である。 他の実施例における床面タッチプレート280の概略構成を斜視にて示す説明図である。 床面タッチプレート280の構成単位であるプレートサブアッシー品280SAを分解して示す説明図である。 プレートサブアッシー品280SAの組み付けの様子を示す説明図である。 床面タッチプレート280の組み立ての様子を示す説明図である。 本発明の他の実施例としての矩形の枠体300の概要をその一部拡大部位と共に示す説明図である。 枠体300のフレーム係合に用いるフレームコーナー係合体350を示す説明図である。 フレームコーナー係合体350と楔金具100による第2フレーム44の係合の様子を示す説明図である。 第1変形例としての矩形の枠体300Aの概要をその一部拡大部位と共に示す説明図である。 第2変形例の枠体300Bの概要をその一部拡大部位と共に示す説明図である。 図28相当図でありフレーム中央係合体360を示す説明図である。 2段枠体とする場合に用いるフレーム中央係合体360Aを示す説明図である。 フレーム中央係合体360Aによる縦方向フレームの係合の様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、そのいくつかの実施例を図面に基づき説明する。まず、荷役用のパレットに適用した実施の形態を第1実施例として説明する。図1は第1実施例としてのパレット10の概要をその一部拡大部位と共に示す説明図である。
図示するように、パレット10は、天板20をパレット骨格部30に載置して備える。天板20は、木製の矩形合板或いは樹脂製の矩形単板とされ、パレット骨格部30にネジ止め固定される。天板固定に用いるネジ22には、ねじ込み後に天板20の上面と面一となるネジ(例えば、皿ネジ)が用いられる。このようにすることで、天板20に載置した物品を天板上面で容易に滑らせることができ、この際、物品底面に不用意な傷を残さないようにできる。なお、天板20の上面に座繰り穴を設けてネジ止めするようにすることもできる。パレット10は、天板20を備えないパレット骨格部30だけでもパレットとしての用をなし、この場合には、パレット骨格部30を構成する格子状のフレームに落ち込まない大きさの物品の載置に用いることができる。
図2はパレット骨格部30をフレーム連結箇所を拡大視しつつ示す説明図である。図示するように、パレット骨格部30は、天板20の載置対象となる天板フレーム40を、当該フレームの各部位から延びた複数個のパレット脚で支える。天板フレーム40は、矩形形状をなし、平行に並んだ3本の第1フレーム41〜43と、隣り合う第1フレーム間に配設された複数本の第2フレーム44とを備え、後述のフレーム係合機構により、それぞれの第2フレーム44を、その両端における小口にて第1フレーム41〜43に係合して形成されている。これら各フレームは、角柱状の中空シャフト材から形成されており、シャフト断面の縦横寸法は第1フレームと第2フレームで同じとされている。
第1フレーム41〜43は、図におけるパレット左右端とその中央に配設され、そのシャフト長は、パレット10の縦方向サイズを規定する。第2フレーム44は、平行に並んで隣り合う第1フレーム41と第1フレーム42のフレーム両端側において、第1フレーム間に配設されるほか、適宜なピッチで両第1フレーム間にはしご状に平行に配設される。平行に並んで隣り合う第1フレーム42と第1フレーム43の間でも同様である。そして、これら第2フレーム44のシャフト長は、パレット10の横方向サイズを規定する。つまり、パレットの縦横サイズに応じて、フレーム長が決定されるので、所望されるパレットサイズに柔軟に対処でき汎用性が高い。本実施例では、強度確保のためにパレット左右端とその中央に第1フレーム41〜43を並べたが、パレットサイズが小さい場合には、中央の第1フレーム42を省略することもできる。この場合には、第1フレーム41と第1フレーム43との間に第2フレーム44が第1フレーム両端とその間に平行に配設される。
パレット骨格部30は、パレット左右端側の端部パレット脚50と、パレット中央の中央パレット脚60とを備える。天板フレーム40の各コーナー部に位置する端部パレット脚50は、各コーナーから延びて天板フレーム40を支える。パレット左右のコーナー部とコーナー部との間に位置する端部パレット脚50は、天板フレーム40を構成する第1フレーム41と第1フレーム43から延びて天板フレーム40を支える。図2において、第1フレーム43の一方端であるパレット右前端の端部パレット脚50を符号Aを付した上で拡大視して示しており、符号A1が付された第1フレーム43の他方端の端部パレット脚50と、符号Aを付した端部パレット脚50とは鏡像関係にあるいわゆる左右仕様の構成とされている。フレーム両端の間のパレット左右端の端部パレット脚50は、パレット前端左右の端部パレット脚50と同じ構成である。
パレット中央の第1フレーム42の両端およびその内側に位置する中央パレット脚60は、天板フレーム40を構成する第1フレーム42から延びて天板フレーム40を支える。図2において、第1フレーム42の一方端であるパレット中央前端の中央パレット脚60を符号Bを付した上で拡大視して示しており、第1フレーム42の他方端のパレット中央後端の中央パレット脚60とパレット中央の中央パレット脚60にあっても、符号Bを付したようにパレット中央前端の中央パレット脚60と同じ構成である。なお、パレット中央後端の中央パレット脚60は、パレット中央の第1フレーム42に対する第2フレーム44の係合の様子が鏡像関係となるが、脚構造においてはパレット中央前端の中央パレット脚60と同一である。端部パレット脚50と中央パレット脚60の両パレット脚は、第1プレート間の第2フレーム44の係合機能を果たすが、この点については後述する。
天板フレーム40は、端部パレット脚50或いは中央パレット脚60で係合された第2フレーム44を除く第2フレーム44を、フレーム屈曲包囲片70A〜70Bで第1フレーム41〜43に係合する。フレーム屈曲包囲片70Aは、図2に示すように第1フレーム42の両端の間に配設され、符号Cを付した上で拡大視するように、第1フレーム42の両側の第2フレーム44を第1フレーム42に係合する。フレーム屈曲包囲片70Bは、第1フレーム41および第1フレーム43の両端の間に配設され、符号Dを付した上で拡大視するように、第2フレーム44を第1フレーム41或いは第1フレーム43に係合する。上記のフレーム屈曲包囲片によるフレーム係合の様子については後述する。
パレット骨格部30は、第1フレーム41〜43の下方側に、床面タッチプレート80を備える。床面タッチプレート80は、パレット左右端の第1フレーム41と第1フレーム43に対応する床面タッチプレート80Eと、パレット中央の第1フレーム42に対応する床面タッチプレート80Sとが用意されている。これら床面タッチプレート80は、対応する第1フレーム41〜43に沿って延び、既述した端部パレット脚50或いは中央パレット脚60の下端に挟持されている。床面タッチプレート80の構成とパレット脚による挟持の様子については後述する。
この他、パレット骨格部30は、天板フレーム40の各コーナー部とパレット中央の第1フレーム42の両端にコーナーステー90を有する。各部のコーナーステー90は、鏡像関係にある左右仕様の構成とされ、その設置箇所において、端部パレット脚50或いは中央パレット脚60と第2フレーム44とを連結補強する。コーナーステー90は、その上端面に図1のネジ22が螺合するネジ穴を備え、このネジ22により第2フレーム44に対して天板20と共に固定される。天板20を用いない場合には、ネジ22により第2フレーム44に固定される。コーナーステー90は、下端側で端部パレット脚50或いは中央パレット脚60に固定されるが、その様子については後述する。
次に、上記したパレット10を構成する各パーツの構成とフレーム係合および床面タッチプレート80の挟持固定等の様子について、パレット制作手順に沿って説明する。図3は中央パレット脚60と第2フレーム44の固定に用いる楔金具100とを併記して示す説明図、図4は図3の4−4線断面端面図、図5は中央パレット脚60への第1フレーム42の係合の初期状態を示す説明図、図6は中央パレット脚60への第2フレーム44の係合・固定手順を順を追って示す説明図である。
図3に示すように、中央パレット脚60は、鋼板をプレス加工して形成された板金加工プレートであり、凹形状にプレスされた第1プレート61と第2プレート62とを湾曲したブリッジ63にて連結する。第1プレート61と第2プレート62の両プレートは、端部側を浅い凹形状の把持部64とし、把持部基部に切欠64aを有する。また、上記の両プレートは、凹形状部位に係合爪65を備える他、ブリッジ63の側の連結部位61a、62aに、楔挿入孔67を備える。ブリッジ63は、第1プレート61と第2プレート62の両プレートが対向するように屈曲されることで平板状となり、この平板化を容易とするための貫通孔63aを備える。第2プレート62は、係合爪65の間に凹形状部位を切り欠く切欠68を有し、後述する床面タッチプレート80の挟持固定に備えて切欠68において予め屈曲されている。
第1プレート61は、第2プレート62より幅広な凹形状とされているので、上記したように両プレートが対向するように屈曲されると、第2プレート62は第1プレート61に重なった上で凹部内に入り込む。このため、第1プレート61が第2プレート62を抱き込むようにして、この両プレートは、角柱状の中空脚形状部を形成する。その上で、第2プレート62の係合爪65は、第1プレート61が凹形状部の底両端に有する爪挿入孔66に入り込み、この係合爪65の折り曲げによる両プレートの一体化を図る。更に、第1プレート61の係合爪65は、第2プレート62の壁面を抱え込むように折り曲げられることで両プレートの一体化を図る。両プレートの屈曲による中空脚形状部位の形成と、係合爪65の折り曲げに伴う一体化については、後述する。
上記の連結部位61a、62aは、共に浅い凹形状とされ、楔挿入孔67は、当該連結部位底部に形成されている。この楔挿入孔67は、図4に示すように第1プレート61および第2プレート62に対して偏心して形成されており、孔周縁は狭小周縁67bと拡張周縁67cとなる。楔挿入孔67の長手方向周縁(図3参照)には、上記両プレート底面から突出片67aが形成されており、この突出片67aは、第2フレーム44の端部の小口に入り込む。そして、中央パレット脚60が有する連結部位61a、62aは、第2フレーム44の小口に向き合うことになり、楔挿入孔67は、第2フレーム44の係合箇所に形成されることになる。ここで、上記した楔挿入孔67の偏心形成について説明する。既述したように図2に示すパレット中央前端の中央パレット脚60とパレット中央後端の中央パレット脚60とは、同じ構成ではあるものの、図3に示す状態の中央パレット脚60をパレット中央前端に用いるとすれば、パレット中央後端には、図3に示す状態の中央パレット脚60をブリッジ63を中心に半回転させた状態で用いる。こうすれば、パレット中央前端とパレット中央後端とでは、狭小周縁67bと拡張周縁67cの位置を逆にできる。このため、次のような対応が可能となる。
図1や図2に示すパレット骨格部30において、パレット前端とパレット後端では、第1フレーム41〜43と第2フレーム44とが交差する。パレット取扱に当たり、パレットの前後端においては、フレーム交差箇所においてフレーム端部ができるだけ突出しないことが望ましい。このため、パレット中央前端の中央パレット脚60は、左右の第2フレーム44をパレット前端側の第1フレーム42の端面にできるだけ近づけて交差・係合させるため、狭小周縁67bを図2におけるパレット前端側に位置させる。その一方、パレット中央後端の中央パレット脚60は、上記した半回転の状態で用いられていることから、狭小周縁67bを図2におけるパレット後端側に位置させることができ、パレット中央前端と同様、左右の第2フレーム44をパレット後端側の第1フレーム42の端面にできるだけ近づけて交差・係合させる。
楔金具100は、鋼板の鍛造と屈曲形成を経たプレス加工品であり、折り重なった楔プレート部102を屈曲端部側の楔先端部103にて繋ぎ、楔先端部103の両側に鍛造を経た隆起部104を備える。折り重なった楔プレート部102は、楔先端部103と反対側において楔プレート110(図6参照)の打ち込み用の楔差し込み間隙105を形成している。隆起部104は、鍛造により潰されて形成されており、硬度が高められている。また、楔金具100は、楔先端部103と反対側において楔プレート部102の端部から屈曲して両側に延びた係合部106を有する。この係合部106は、上記した楔挿入孔67の偏心形成に対応して、一方が短く他方が長くなるように形成されている。係合部106の長短は、狭小周縁67bと拡張周縁67cの広がり程度に対応する。こうした構成の楔金具100は、図5に示すように、楔先端部103とその両側の隆起部104および楔プレート部102の先端側を、第1プレート61および第2プレート62の楔挿入孔67から突出させ、係合部106を楔挿入孔67の周縁で第1プレート61と第2プレート62(詳しくは、連結部位61a,62a)に係合させる。この場合、図4に示すように、楔挿入孔67の周縁(狭小周縁67bと拡張周縁67c)は、係合部106が埋没する深さで陥没した陥没周縁とされている。また、後述するように中央パレット脚60が第1フレーム42を頂上にして巻き込んで屈曲されると、第1プレート61の楔挿入孔67と第2プレート62の楔挿入孔67は、第1フレーム42を挟んで対向することになる。
パレット骨格部30の形成に当たっては、まず図3に示すように楔金具100を既述したように中央パレット脚60の楔挿入孔67に装着し、その上で、図5に示すように第2フレーム44をセットする。楔金具100の装着に際しては、長短の係合部106を楔挿入孔67周縁の狭小周縁67bと拡張周縁67cに係合させる。第2フレーム44のセットに際しては、第2フレーム44のフレーム中空部に楔金具100の楔先端部103と隆起部104および楔プレート部102の先端側を入り込ませる。その上で、第2フレーム44の端面を中央パレット脚60(詳しくは第1プレート61と第2プレート62の連結部位61a,62aの底面)に当接させ、楔挿入孔67の周縁の突出片67aについては、第2フレーム44の端部の小口におけるフレーム中空部に入り込ませる。
上記した第2フレーム44のセットに続いては、図6に示すように、楔プレート110を楔金具100の間隙105に差し込み、ハンマーと言った打ち込み工具にて楔プレート110を打ち込む。楔プレート110の打ち込みは、プレート上端(打ち込み端)が楔金具100の係合部106と面一となるまで行う。こうした楔プレート110の打ち込みにより、楔金具100は、折り重なっていた楔プレート部102を第2フレーム44のフレーム中空部の内周壁の側に拡張させ、この拡張により隆起部104にて第2フレーム44の周壁を外側に隆起させ、隆起痕44aを形成する。これにより、第2フレーム44は、中央パレット脚60、詳しくは当該脚を構成して後述するように第1フレーム42を頂上にして巻き込んで屈曲する第1プレート61と第2プレート62に強固に係合・固定される。しかも、隆起痕44aは、第2フレーム44の開口端から奥側でフレーム中空部内周壁が拡張して残ることになり、隆起痕44aに位置する隆起部104は、第2フレーム44の端部開口よりも広がることになる。このため、第2フレーム44の固定強度を高めることができ、第2フレーム44の係合保持の上から好ましい。
上記したように中央パレット脚60に第2フレーム44を係合した後は、第2フレーム44の他端側に端部パレット脚50を係合する。この端部パレット脚50にあっても、中央パレット脚60と同様に鋼板をプレス加工して形成された板金加工プレートであり、凹形状にプレスされた第1プレート61と第2プレート62とを湾曲したブリッジ63にて連結する。そして、端部パレット脚50は、パレット左右端にて第2フレーム44を連結することから、楔挿入孔67については第1プレート61の側の一つで足り、この点で、中央パレット脚60と相違する。つまり、端部パレット脚50は、図3において第2プレート62の側に楔挿入孔67を有しない構成となり、第2プレート62の側の連結部位62aは平板状となる。図7は第2フレーム44の他端側への端部パレット脚50の係合の様子を一部拡大しつつ示す説明図である。
端部パレット脚50の係合に先だって、2本の第2フレーム44を係合済みの図6の中央パレット脚60を、図示するように2本の第2フレーム44が開くように屈曲させる。これにより、それぞれの第2フレーム44の開放端側は離れることになるので、この各開放端側に端部パレット脚50を係合・固定して、フレーム脚サブアッシー品FS1が得られる。端部パレット脚50の係合・固定に際しても、楔金具100を楔挿入孔67と第2フレーム44のフレーム中空部とに挿入した上で、楔プレート110を打ち込む。図7に示す二つの端部パレット脚50は、図2において説明したように一方が左仕様であり他方が右仕様となり、予め屈曲した第2プレート62の側が向かい合うように第2フレーム44に係合・固定される。そして、第2フレーム44を挟んで向き合う端部パレット脚50と中央パレット脚60とでは、楔挿入孔67周縁の狭小周縁67b同士、および拡張周縁67c同士が第2フレーム44を挟んで向き合うことになる。
図7に示したフレーム脚サブアッシー品FS1を、図2に示すようにパレット前後の2セットと、パレット中央の2セット分用意する。この場合、パレット前後端の2セットにあっては、各セットに含まれる中央パレット脚60が一方のセットでは図3に示す状態とされ、他方のセットでは図3を既述したように半回転させた状態となる。これにより、パレット前後端の各セットにおいて、中央パレット脚60は、突出片67aおよび狭小周縁67bを、左右仕様の端部パレット脚50と既述した関係で向き合うように備えることになる。パレット中央の2セットのフレーム脚サブアッシー品FS1は、本実施例ではパレット前後端の各セットと同様にしたが、パレット前端のフレーム脚サブアッシー品FS1と同じ、或いはパレット後端のフレーム脚サブアッシー品FS1と同じとすることもできる。図8は用意したフレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット中央の第1フレーム42を保持する前段階を示す説明図、図9はフレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット中央の第1フレーム42を保持した状況を示す説明図である。
図8に示すように、用意したフレーム脚サブアッシー品FS1を、パレット前端のフレーム脚サブアッシー品FS1、中央の2セットのフレーム脚サブアッシー品FS1、パレット後端のフレーム脚サブアッシー品FS1の順に並べて第1フレーム42に配置する。パレット前端およびパレット後端のフレーム脚サブアッシー品FS1は、第1フレーム42の端部に位置する。そして、図8に白抜き矢印で示すように、それぞれのフレーム脚サブアッシー品FS1における端部パレット脚50が第1フレーム42の側方側に位置するよう、左右の第2フレーム44を押し下げる。これにより、中央パレット脚60は既述したブリッジ63(図3参照)にて屈曲して、ブリッジ63は平板状となると共に、中央パレット脚60は、図9に示すように、第1フレーム42を頂上にしてブリッジ63とその両側の連結部位61a、62aにて第1フレーム42を巻き込んで屈曲し、脚配設箇所において第1フレーム42を保持する。
それぞれの中央パレット脚60は、この保持した第1フレーム42から立ち下がり、その立ち下がり箇所では、第1プレート61と第2プレート62とを既述したように対向させた上で、第1プレート61が第2プレート62を抱き込むようにして角柱状の中空脚形状部を形成する。中央パレット脚60は、楔金具100と楔プレート110とにより第2フレーム44を係合済みであることから、第1フレーム42の側方に当たるフレーム巻き込み箇所において、中央パレット脚60を構成する第1プレート61と第2プレート62(詳しくは、連結部位61a、62a)に左右の第2フレーム44をその小口にて係合することになる。また、中央パレット脚60は、第2フレーム44を楔金具100と楔プレート110とにより係合済みであることから、第2フレーム44を第1フレーム42に対して係合することになる。その後、図9の拡大図に示すように、第1プレート61の爪挿入孔66から飛び出した第2プレート62の係合爪65を、第1プレート61の壁面を抱え込むように折り曲げ、第1プレート61の係合爪65についても、第2プレート62の壁面を抱え込むように折り曲げる。この係合爪65の折り曲げは、第2フレーム44の直下の側についてだけなされる。第2プレート62は、図3に示すように、切欠68において予め屈曲していることから、中央パレット脚60の下端側で第1プレート61と対向するものの、後述の床面タッチプレート80の挟持に備えて隙間を形成している。図10はフレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット左右の第1フレーム41と第1フレーム43とを保持する前段階を示す説明図、図11はフレーム脚サブアッシー品FS1にてパレット左右の第1フレーム41と第1フレーム43とを保持した状況を示す説明図である。
図10に示すように、第1フレーム42を保持済みのフレーム脚サブアッシー品FS1のパレット左右端側に、第1フレーム41と第1フレーム43を配置する。そして、図10に白抜き矢印で示すように、それぞれのフレーム脚サブアッシー品FS1における端部パレット脚50の第2プレート62を既述したブリッジ63(図3参照)にて屈曲させる。これにより、ブリッジ63は平板状となると共に、端部パレット脚50は、図11に示すように、中央パレット脚60と同様にして第1フレーム41或いは第1フレーム43を頂上にして巻き込んで屈曲し、脚配設箇所において第1フレーム41或いは第1フレーム43を保持する。
それぞれの端部パレット脚50は、保持した第1フレーム41或いは第1フレーム43から立ち下がり、その立ち下がり箇所では、第1プレート61と第2プレート62とを既述したように対向させた上で、第1プレート61が第2プレート62を抱き込むようにして角柱状の中空脚形状部を形成する。端部パレット脚50は、楔金具100と楔プレート110とにより第2フレーム44を係合済みであることから、第1フレーム41或いは第1フレーム43の側方に当たるフレーム巻き込み箇所において、端部パレット脚50を構成する第2プレート62に第2フレーム44をその小口にて係合することになる。また、端部パレット脚50は、第2フレーム44を係合済みであることから、第2フレーム44を第1フレーム41或いは第1フレーム43に対して係合することになる。その後、図11の拡大図に示すように、第1プレート61の爪挿入孔66から飛び出した第2プレート62の係合爪65と第1プレート61の係合爪65の折り曲げを行う。この手順は、中央パレット脚60の場合と同様である。図11に示すように、フレーム脚サブアッシー品FS1と第1フレーム41および第1フレーム43との上記した組み付けにより、平行に並んだ第1フレーム41と第1フレーム42および並行に並んだ第1フレーム42と第1フレーム43のフレーム両端において、第1フレーム41と第1フレーム42の間と第1フレーム42と第1フレーム43の間とに第2フレーム44が配設された天板フレーム40が形成されることになる。つまり、図11に示す状態で、本実施例の天板フレーム40を有する パレット骨格部30の主要部分が完成する。
パレット10としての載置対象荷役が特段の重量物でなければ、図11に示す縦横格子のフレーム骨格で荷役性は確保できる。よって、軽量物の載置が主なパレット用途であれば、図11の状態において、後述の床面タッチプレート80を端部パレット脚50と中央パレット脚60の脚下端に挟持して脚下端側の係合爪65の折り曲げを完了させ、パレット骨格部30とすることもできる。本実施例では、重量物の載置にも耐えられるよう、次のように第2フレーム44にて補強する。図12は補強用の第2フレーム44の係合に用いる一端側のフレーム屈曲包囲片70Aの概略斜視図、図13は他端側のフレーム屈曲包囲片70Bの概略斜視図、図14は第2フレーム44を用いた補強用のフレームサブアッシー品FS2を示す説明図、図15はフレームサブアッシー品FS2を第1フレーム41〜43に装着する様子を示す説明図、図16はフレームサブアッシー品FS2にて補強済みのパレット骨格部30とパレット左右および中央でのフレーム保持の様子を示す説明図である。
フレーム屈曲包囲片70Aは、鋼板のプレス成型品であり、図12に示すように、第1基部70A1と第2基部70A2とを屈曲部70A3で連結する。第1、第2の基部端部は、屈曲した舌片部70A5とされており、フレーム屈曲包囲片70Aは、第1基部70A1と第2基部70A2とが対向するよう屈曲部70A3を平板化することで、第1フレーム42を上記両基部と屈曲部70A3および両舌片部で巻き込む。また、フレーム屈曲包囲片70Aは、第1基部70A1と第2基部70A2にフレーム挿入片70A4を対向させて備える。このフレーム挿入片70A4は、第2フレーム44のフレーム中空部に僅かなクリアランスを確保して入り込み、第2フレーム44を保持する。この場合、フレーム挿入片70A4は、10mm程度の長さを備えるので、支障なく第2フレーム44を保持できる。
フレーム屈曲包囲片70Bも、鋼板のプレス成型品であり、図13に示すように、第1基部70B1と第2基部70B2とを屈曲部70B3で連結する。第1基部端部は、屈曲した舌片部70B5とされており、フレーム屈曲包囲片70Bは、フレーム屈曲包囲片70Aと同様、屈曲部70B3の平板化により、第1フレーム42を巻き込む。フレーム屈曲包囲片70Bは、第1基部70B1にフレーム挿入片70B4を対向させて備える。このフレーム挿入片70B4は、第2フレーム44のフレーム中空部に僅かなクリアランスを確保して入り込み、第2フレーム44を保持する。
図14に示すように、補強用のフレームサブアッシー品FS2の作製に当たっては、フレーム屈曲包囲片70Aのフレーム挿入片70A4のそれぞれを第2フレーム44に挿入する。次いで、この第2フレーム44の他端側にフレーム屈曲包囲片70Bのフレーム挿入片70B4を挿入する。こうして得られたフレームサブアッシー品FS2を、その中央のフレーム屈曲包囲片70A(詳しくは図12の屈曲部70A3)がパレット中央の第1フレーム42の上面に乗るようにしてセットする。次いで、図15に白抜き矢印で示すように、それぞれのフレームサブアッシー品FS2におけるフレーム屈曲包囲片70Bが第1フレーム41或いは第1フレーム43の側方側に位置するよう、左右の第2フレーム44を押し下げる。これにより、フレーム屈曲包囲片70Aは、既述したように第1フレーム42を巻き込んで屈曲し、その巻き込んだ第1フレーム42の左右側方のフレーム巻き込み箇所において、第2フレーム44を第1フレーム42に対して係合する。
フレーム屈曲包囲片70Bは、第2フレーム44の押し下げに伴いパレット左右の第1フレーム41或いは第1フレーム43に屈曲部70B3を乗り上げる。こうなってから、図16に示すように、一方のフレーム屈曲包囲片70Bの第1基部70B1を第1フレーム43の側面に押し当てるよう屈曲させると、フレーム屈曲包囲片70Bは、既述したように第1フレーム43を巻き込んで屈曲し、その巻き込んだ第1フレーム43の側方のフレーム巻き込み箇所において、第2フレーム44を第1フレーム43に対して係合する。他方のフレーム屈曲包囲片70Bについても同様である。これにより、図16に示すように新たに組み込んだ第2フレーム44にて補強済みのパレット骨格部30の主要部分が完成する。なお、フレーム屈曲包囲片70Bのフレーム巻き込み状態を維持確保するため、舌片部70B5をたがね等にて第1フレーム41や第1フレーム43にカシメ固定することもできる。フレーム屈曲包囲片70Aについても同様である。
次に、床面への載置の便を高めたり床面保護のために床面タッチプレート80をパレット骨格部30に組み付ける。図17はパレット左右端の端部パレット脚50に把持係合する床面タッチプレート80Eの概略斜視を要部切断端面図と共に示す説明図、図18はパレット中央の中央パレット脚60に把持係合する床面タッチプレート80Sの概略斜視図、図19はパレット骨格部30への床面タッチプレート固定の前段階を示す説明図、図20はパレット骨格部30への床面タッチプレート固定の様子を示す説明図である。
床面タッチプレート80Eは、図17に示すように、平板プレート80E1から上昇プレート80E2を屈曲したプレス成型品と、平板プレート80E4から上昇プレート80E5を屈曲したプレス成型品とを、両上昇プレートを背中合わせにして備える。上記の両平板プレートは床面への載置プレート部として機能し、両上昇プレートは、パレット左右端の端部パレット脚50の下端に後述するように挟持される。平板プレート80E4は、パレット左右端の第1フレーム41或いは第1フレーム43からのパレット左右方向へのはみ出しを抑制するため、幅が狭くされている。平板プレート80E1の上端は屈曲した係合片部80E3とされており、この係合片部80E3は、端部パレット脚50の切欠64aに入り込んで、プレート挟持後の抜止となる。背中合わせの両上昇プレートには、皿揉み加工痕として貫通孔81が残されており、両上昇プレートは、図17の要部切断端面図に示すようにしてプレート両側から皿揉み加工を受け、貫通孔81を残して接合・固定される。
床面タッチプレート80Sは、図18に示すように、平板プレート80S1から上昇プレート80S2を屈曲した二つのプレス成型品を、それぞれの上昇プレートを背中合わせにして備える。平板プレート80S1は床面への載置プレート部として機能し、背中合わせの上昇プレート80S2は、パレット中央の中央パレット脚60の下端に後述するように挟持される。平板プレート80S1の上端は屈曲した係合片部80S3とされており、この係合片部80S3は、中央パレット脚60の切欠64aに入り込んで、プレート挟持後の抜止となる。床面タッチプレート80Sにあっても、既述したように貫通孔81を残して接合・固定される。
図19に示すように、パレット骨格部30の下方側、より詳しくはパレット左端の第1フレーム41の下方とパレット右端の第1フレーム43の下方とに、床面タッチプレート80Eを配置し、パレット中央の第1フレーム42の下方に床面タッチプレート80Sを配置する。床面タッチプレート80Eについては、幅広の平板プレート80E4がパレット端部側に位置するようにされる。こうした上で、パレット骨格部30を降下させると、図20とその要部拡大図に示すように、パレット左右端では、端部パレット脚50の下端側で開いた第1プレート61と第2プレート62の間に、床面タッチプレート80Eの背中合わせの上昇プレート80E2、80E5が入り込み、上昇プレート80E2上端の係合片部80E3は、第1プレート61の切欠64aに入り込む。パレット中央では、中央パレット脚60の下端側で開いた第1プレート61と第2プレート62の間に、床面タッチプレート80Sの背中合わせの上昇プレート80S2が入り込み、上昇プレート80S2上端の係合片部80S3は、第1プレート61および第2プレート62の切欠64aにそれぞれ入り込む。
こうして床面タッチプレートセット後には、端部パレット脚50と中央パレット脚60において、屈曲していた側の第2プレート62を、その下端の把持部64が第1プレート61の把持部64と向き合うように第1プレート61に向けて押し付ける。これにより、第1プレート61と第2プレート62とは、その上端から下端に亘って対向し、第1プレート61が第2プレート62を抱き込むようにして角柱状の中空脚形状部を脚上端から下端にかけて形成する。
床面タッチプレート80Eおよび床面タッチプレート80Sは、端部パレット脚50或いは中央パレット脚60の下端側で、対応する第1フレーム41〜43に沿って平板プレート80E1、80E4、80S2を延ばすことになる。そして、第1フレーム41〜43から立ち下がった端部パレット脚50および中央パレット脚60は、上記の各平板プレートから第1フレーム41〜43の側に立ち上がった背中合わせの上昇プレート80E2と上昇プレート80E5、或いは背中合わせの上昇プレート80S2を、脚下端において挟持することになる。
上記した第2プレート62の押し付けにより、図20の拡大図に示すように、脚下端側で、第2プレート62の係合爪65は第1プレート61の爪挿入孔66から飛び出し、第1プレート61の係合爪65は第2プレート62の背面側に延びる。第1プレート61の係合爪65は、全ての端部パレット脚50と中央パレット脚60において、第2プレート62の壁面を抱え込むように折り曲げられる。爪挿入孔66から飛び出した第2プレート62の係合爪65については、パレット前後端に位置する端部パレット脚50と中央パレット脚60では、コーナーステー90の固定のため、後に折り曲げられるが、それ以外のパレット脚では、第2プレート62の係合爪65は第1プレート61の壁面を抱え込むように折り曲げられる。本実施例では、既述したように重量物載置を想定していることから、パレット骨格部30のコーナー部や中央に補強用のコーナーステー90を設置するが、重量物載置を想定しない場合は、コーナーステー90を省略できる。よって、この場合には、爪挿入孔66から飛び出した第2プレート62の係合爪65についても、第1プレート61の係合爪65と同様に、全てのパレット脚において折り曲げるようにすることもできる。
図21はコーナーステー90の概略斜視図、図22はコーナーステー90の組み付けの様子を示す説明図である。図21に示すように、コーナーステー90は、天井部91と側壁92とを屈曲した補強プレート93で連結したプレス成型品であり、天井部91には雌ネジ孔96を備える。側壁92には、端部パレット脚50或いは中央パレット脚60の下端側の係合爪65が入り込む切欠94と挿入孔95を有する。このコーナーステー90は、図22に示すように、パレットの前後左右および前後中央において、第2フレーム44と端部パレット脚50或いは中央パレット脚60の交差箇所に配設され、切欠94と挿入孔95から飛び出した係合爪65の屈曲によりパレット脚側壁に係合・固定される。こうして固定されたコーナーステー90は、図22に示すように、第2フレーム44の貫通孔44sに雌ネジ孔96を重ねて、天井部91の上面で第2フレーム44の下面を支える。これによりパレット骨格部30が完成し、このパレット骨格部30の上面に天板20を載置し(図1参照)、ネジ22を第2フレーム44の貫通孔44sを貫通させた上でコーナーステー90の雌ネジ孔96に螺合させると、パレット10が完成する。
以上説明したように、本実施例のパレット10は、パレット骨格部30の上部における矩形の天板フレーム40を、平行に並んだ第1フレーム41〜43とそのフレーム両端側において第1フレーム間に配設された第2フレーム44で形成するに当たり、その各コーナー部とパレット前後端中央において、端部パレット脚50と中央パレット脚60とを用い、この両パレット脚で天板フレーム40を支える(図2参照)。これら端部パレット脚50および中央パレット脚60は、第2フレーム44の両端の小口における係合対象としての他部材を第1プレート61と第2プレート62(或いはその一方)として備え、これらプレートを第2フレーム44の小口に向き合わせた上で、第2フレーム44をその小口にてそれぞれのプレートに係合させる。この係合には、楔挿入孔67に楔金具100を挿入した上で、楔挿入孔67の周縁の狭小周縁67bと拡張周縁67cにて他部材としての第1プレート61と第2プレート62(或いはその一方)に係合部106を係合させ、楔金具100の楔先端部103を第2フレーム44の小口におけるフレーム端部中空箇所に入り込ませる。そして、楔プレート110を係合部106の側から楔金具100の間隙105に差し込んで打ち込むことで、楔金具100の楔プレート部102とその先端側の隆起部104をフレーム端部中空箇所の内周壁の側に拡張させる。これにより、第2フレーム44は、その小口側での隆起痕44aの形成を経て、その小口にて第1プレート61と第2プレート62(或いはその一方)に係合・固定される。このため、第2フレーム44と第1プレート61や第2プレート62との係合は強固なものとなり、当該フレームと当該プレートの係合・固定箇所の強度向上を図ることができる。
そして、第1フレーム42を頂上にして巻き込んだ中央パレット脚60では、第1フレーム42を挟んで対向する第1プレート61と第2プレート62およびそれぞれのプレートの楔挿入孔67に挿入した楔金具100と楔プレート110とにより、第1フレーム42とその左右の第2フレーム44とをクロス状に強固に係合できる。その一方、第1フレーム41或いは第1フレーム43を頂上にして巻き込んだ端部パレット脚50では、第1プレート61および当該プレートの楔挿入孔67に挿入した楔金具100と楔プレート110とにより、第1フレーム41或いは第1フレーム43と第2フレーム44とをT字状もしくはL字状に強固に係合できる。
また、本実施例のパレット10では、第1プレート61と第2プレート62(或いはその一方)を楔金具100と楔プレート110とを用いて第2フレーム44に対してその小口で係合・固定するに当たり、上記プレートにおける楔挿入孔67の周縁を陥没させて、その陥没周縁に楔金具100の係合部106を埋没させるようにした。このため、係合部106を上記プレートから飛び出ないようにできるので、上記両プレートを有する端部パレット脚50と中央パレット脚60とを第1フレーム41〜43を頂上にして巻き込むよう屈曲させた場合、第1フレーム外周壁に上記両プレートを密着させて、第1フレームを巻き込むようにできる。この結果、フレーム結合箇所のみならず、天板フレーム40として或いはパレット10としての見栄えの向上を図ることができる。
しかも、本実施例のパレット10では、端部パレット脚50と中央パレット脚60とで天板フレーム40を支えるに当たり、第1フレーム41〜43のいずれかを頂上にして巻き込むよう第1プレート61と第2プレート62とを屈曲させて、両プレートを第1フレームから立ち下げて第1フレーム41〜43のいずれかを保持し、対応する第1フレームからの立ち下がり箇所では、第1プレート61と第2プレート62を対向させている。よって、端部パレット脚50および中央パレット脚60は、第1フレーム41〜43の巻き込み屈曲によるフレーム保持と、第1プレート61と第2プレート62の対向とを経て、パレット骨格部30の天板フレーム40を各コーナー部とパレット前後端中央にて支える。
加えて、この端部パレット脚50および中央パレット脚60は、巻き込んだ第1フレーム側方のフレーム巻き込み箇所において、楔金具100と楔プレート110とにより、第2フレーム44を第1プレート61或いは第2プレート62に強固に係合させる(図9〜11参照)。この結果、本実施例のパレット10によれば、第1フレーム41〜43と第2フレーム44によるパレット骨格部30の上部における矩形の天板フレーム40の形成、および端部パレット脚50と中央パレット脚60による天板フレームの支えとにおいて、板金加工プレートの巻き込み屈曲と、楔金具100と楔プレート110とによる第2フレーム係合を要するに過ぎない(図3〜図6参照)。このため、パレット構成を簡便とできるほか、その製造過程における部品取扱にあっても、第1フレーム41〜43と第2フレーム44の取扱やプレート巻き込みを経た保持で済むので、簡便となる。そして、第1フレーム41〜43と第2フレーム44の長さを変えるだけで種々のパレットサイズに対応できることから、汎用性が高まる。加えて、パレット製造に際してスポット溶接を必要としないので、パレット製造環境の改善をもたらすことができる。
このように、パレット製造に際してのスポット溶接が不要であることと、パレット骨格部30の上部における矩形の天板フレーム40の形成等を板金加工プレートを用いて行うこととにより、次のような利点がある。スチールパレットでは、各部材表面の錆防止の継続性を確保するためにメッキ処理が施される。メッキは、メッキ対象部品をメッキ浴槽に浸漬することでなされる。その一方、スポット溶接を行うと、その溶接箇所ではメッキが消失してしまう。このため、スポット溶接を経て製造されたスチールパレットでは、完成品としてのスチールパレットを浸漬できるだけの大きさのメッキ浴槽が必要となる。メッキ浴槽の大型化は、用いるメッキ薬剤の増量や使用電力の増大をもたらす。また、完成品としてのスチールパレットをメッキ浴槽に浸漬させるための玉がけ操作も必要となり、煩雑であった。
しかしながら、上記したようにパレット製造に際してのスポット溶接が不要で、パレット骨格部30の上部における矩形の天板フレーム40の形成等を板金加工プレートを用いて行う本実施例では、第1フレーム41〜43や複数本の第2フレーム44のみならず、端部パレット脚50や中央パレット脚60等のパレット構成部材を、予めメッキ処理した上で、既述したように端部パレット脚50や中央パレット脚60の部材を屈曲さればよく、こうした屈曲に当たってメッキを消失するようなことがほとんどない。このため、本実施例のパレット10では、メッキによる錆防止の継続性が確保できると共に、メッキ処理に際しての機器の小型化が可能となり、作業の簡便化やコスト低下を図ることができる。
そして、端部パレット脚50と中央パレット脚60とを楔挿入孔67の形成位置により左右仕様で使い分け(図3〜図4参照)、パレット10の前後端側では、第2フレーム44を第1フレーム41〜43の端部付近に係合するようにした。このため、本実施例のパレット10によれば、パレット前後端からの第1フレーム41〜43の突出を控えることができるので、使い勝手の向上、或いは取扱の簡便化を図ることができる。
また、本実施例のパレット10では、パレット前後端中央においても、中央パレット脚60によるパレット保持とフレーム係合をなすので(図2参照)、パレット骨格部自体の強度向上とフレーム保持強度の向上を図ることができる。これら強度向上により、本実施例のパレット10は、大きな耐荷役重量のパレットとなり、荷役用途の拡大をもたらす。
加えて、本実施例のパレット10では、パレット前端と後端の間において、端部パレット脚50および中央パレット脚60にて係合済みの第2フレーム44と平行に第1フレーム間に新たな第2フレーム44を配設し、この新たな第2フレーム44を、その配設箇所に配したフレーム屈曲包囲片70A〜70Bにより第1フレーム41〜43に係合させた(図12〜図16参照)。そして、この新たな第2フレーム44の係合に際しても、フレーム屈曲包囲片70A〜70Bの屈曲による第1フレーム41〜43の巻き込みと、フレーム中空部へのフレーム挿入片70A4〜70B4の挿入を行えば良く、溶接を必要としない。そして、新たに配設した第2フレーム44を、平行な第1フレーム41〜43の補強の用をなすので、パレット骨格部30の強度をより向上させることができ、耐荷役重量増加の上で好ましい。
また、本実施例のパレット10では、端部パレット脚50と中央パレット脚60のそれぞれを、第1フレーム41〜43からの立ち下がり箇所に亘って、第1プレート61と第2プレート62を抱き合わせて中空の脚形状部位を形成するものとした(図11参照)。よって、本実施例のパレット10によれば、パレット脚自体の強度向上とこれに伴う耐荷役重量増加を図ることができる。
更に、第1フレーム41〜43のそれぞれに対応してパレット脚下端側に床面タッチプレート80を挟持係合した上で、各第1フレームに沿って平板プレート80E1、80E4、80S1を延ばした(図17〜図20参照)。よって、本実施例のパレット10では、第1フレーム41〜43に沿って並んだ端部パレット脚50或いは中央パレット脚60の下端に上記平板プレートを位置させることで、床面への載置性や安定性の向上をもたらすことができる。
また、本実施例のパレット10では、第1フレーム41〜43と第2フレーム44とを、角柱形状の中空のシャフト材から形成したので、パレット骨格部30、延いてはパレット10自体の軽量化を図ることができる。
その上で、パレット骨格部30の上面には、天板20を固定したので(図1参照)、パレット骨格部30のフレーム間からの荷役落下を起こさないようにできる。この結果、荷役対象物の範囲が広がり、汎用性が高まる。
また、パレットの前後左右および前後中央において、第2フレーム44と端部パレット脚50或いは中央パレット脚60の交差箇所にコーナーステー90を配設し、このコーナーステー90により、端部パレット脚50或いは中央パレット脚60に対して第2フレーム44の下面を支える。よって、本実施例のパレット10によれば、パレット骨格部30自体の強度向上とこれに伴う耐荷役重量増加を図ることができる。
加えて、中央パレット脚60については、パレット中央の第1フレーム42に対してそのフレーム端に近づけて左右の第2フレーム44を係合するに当たり、パレット前端側と後端側で回転させた状態で使い分ける。よって、パレット前後端において中央パレット脚60を共通化でき、製造工程の簡略化を図ることができる。
次に、他の実施例について説明する。この実施例では、床面タッチプレート80についても楔金具100と楔プレート110とを用いた係合機構にてフレーム係合を図る点に特徴がある。図23は他の実施例における床面タッチプレート280の概略構成を斜視にて示す説明図、図24は床面タッチプレート280の構成単位であるプレートサブアッシー品280SAを分解して示す説明図、図25はプレートサブアッシー品280SAの組み付けの様子を示す説明図、図26は床面タッチプレート280の組み立ての様子を示す説明図である。である。
図示するように、床面タッチプレート280は、既述した実施例におけるパレット左右端とパレット中央の床面タッチプレートを連結して一体にした床面タッチプレートに相当し、二つのプレートサブアッシー品280SAを組み付けて構成される(図26参照)。プレートサブアッシー品280SAは、L字状の第1タッチプレート280S1を対向させて、プレート両端側で中空の補強フレーム285に係合させている。この係合に当たっては、端部パレット脚50や中央パレット脚60を介した既述したフレーム係合機構を採用した。つまり、図24〜図25に示すように、床面タッチプレート280は、補強フレーム285の両端の小口における係合対象としての他部材を第1タッチプレート280S1として備え、この第1タッチプレート280S1は、補強フレーム285と直に係合された上でこの補強フレーム285に交差して延びる長尺材とされている。そして、この第1タッチプレート280S1の両端側に設けた楔挿入孔281に楔金具100を挿入して、楔先端を補強フレーム285の開口に差し込み、楔プレート110を打ち込むことで楔金具100を拡張する。これにより、補強フレーム285には隆起痕44aが形成され、第1タッチプレート280S1に補強フレーム285がその両端の小口にて強固に係合される。この工程を、対向する第1タッチプレート280S1に行うことで、プレートサブアッシー品280SAが得られる。この場合、楔金具100の係合部106(図3参照)が第1タッチプレート280S1の面と面一となるよう、楔挿入孔281は、楔挿入孔67と同様に、挿入孔周縁が陥没するよう形成されている。また、補強フレーム285は、パレット骨格部30における端部パレット脚50と中央パレット脚60との間隔に合わせてパレット長が調整されている。
次に、図26に示すように、二つのプレートサブアッシー品280SAを、第1タッチプレート280S1が背中合わせとなるように接合させ、左右端側の第1タッチプレート280S1にはL字状の第2タッチプレート280S2を接合する。そして、接合したプレート同士に図17で説明したような皿揉み加工を施して第1、第2のタッチプレートを接合する。これにより、図示するように、接合箇所には、皿揉み加工痕である貫通孔81が残される。なお、第1タッチプレート280S1にあっては、既述した床面タッチプレート80Eや床面タッチプレート80Sの係合片部80E3と同様に、立ち上がり部位上端を屈曲させて抜止が図られている。こうして得られた床面タッチプレート280は、図19に示したパレット左右の床面タッチプレート80Eとパレット中央の床面タッチプレート80Sとに代えて用いられる。
上記した実施例の床面タッチプレート280では、楔金具100や楔プレート110を用いて補強フレーム285に係合させる第1タッチプレート280S1を、補強フレーム285に交差して延びる長尺材とした。このため、長尺状の第1タッチプレート280S1と補強フレーム285とを図23に示すようにT字状やL字状に強固に係合できる。そして、係合が強固な故に、床面タッチプレート280としての強度は元より、これを用いたパレット10の強度向上やフォークリフト等を用いた上げ下げを含む荷役作業に対する耐久性をも高めることができる。
次に、パレット以外の用途に適用した実施例について説明する。図27は本発明の他の実施例としての矩形の枠体300の概要をその一部拡大部位と共に示す説明図、図28は枠体300のフレーム係合に用いるフレームコーナー係合体350を示す説明図、図29はフレームコーナー係合体350と楔金具100による第2フレーム44の係合の様子を示す説明図である。
図示するように、枠体300は、平行に並んだ第1フレーム41〜42の両端に第2フレーム44を配設し、この第2フレーム44についても平行とした矩形の枠体である。こうした矩形の枠体300は、スライド或いは押し開きのドアの枠体として適用でき、枠体表裏面に化粧板やアクリル等の樹脂板が釘打ち或いはネジ止めして用いられる。
この枠体300においては、各コーナーにおいてフレームコーナー係合体350と既述した楔金具100および楔プレート110を用いて、第2フレーム44をその両端の第1フレーム41〜42に係合する。フレームコーナー係合体350は、既述した端部パレット脚50に相当し、パレット脚の構成部材を備えない。つまり、フレームコーナー係合体350は、第1プレート61と第2プレート62とをブリッジ63にて連結して備えるものの、両プレート端部を屈曲して延びた舌片部351〜352としている。第1プレート61の連結部位61aは、既述したように浅い凹形状とされて、楔挿入孔67の陥没周縁に楔金具100の係合部106を埋没させる。このフレームコーナー係合体350による第2フレーム44の係合は、端部パレット脚50とほぼ同様であり、まず、第1プレート61の楔挿入孔67に楔金具100を差し込み(図28〜29参照)、連結部位61aを第2フレーム44の小口に向き合わせる。そして、第2フレーム44のフレーム中空部に楔金具100の楔先端部103と隆起部104および楔プレート部102の先端側を入り込ませて、第2フレーム44の端面を第1プレート61の連結部位61a底面に当接させ、楔プレート110を打ち込む。これにより、第2フレーム44は、既述したように隆起痕44aの形成を経てフレームコーナー係合体350の第1プレート61にその小口にて強固に係合・固定される。第2フレーム44の他端側についてもフレームコーナー係合体350を係合する。
その後は、第2フレーム44の両端のフレームコーナー係合体350を、図27に示すように、第1フレーム41或いは第1フレーム42を頂上にして巻き込むよう屈曲させる。次いで、第1プレート61と第2プレート62の先端の舌片部351〜352を、図27における第1フレーム41或いは第1フレーム42の底面側に屈曲させ、舌片部351〜352を上記フレーム底面にカシメ固定する。これにより、フレームコーナー係合体350は、ブリッジ63にて連結した第1プレート61と第2プレート62と舌片部351〜352により第1フレーム41或いは第1フレーム42を頂上にして巻き込んだ上で、第2フレーム44とその小口にて係合・固定され、枠体300を形成する。
この実施例にあっても、第1フレーム41或いは第1フレーム42を頂上にして巻き込んだフレームコーナー係合体350では、第1プレート61および当該プレートの楔挿入孔67に挿入した楔金具100と楔プレート110とにより、第1フレーム41或いは第1フレーム42と第2フレーム44とをL字状に強固に係合できる。そして、こうして得られた枠体300では、第2フレーム44と第1プレート61との係合、延いては第2フレーム44とその両側の第1フレーム41〜42との係合は強固であるために、枠体としての強度に優れる。
次に、枠体に適用した変形例について説明する。図30は第1変形例としての矩形の枠体300Aの概要をその一部拡大部位と共に示す説明図、図31は第2変形例の枠体300Bの概要をその一部拡大部位と共に示す説明図、図32は図28相当図でありフレーム中央係合体360を示す説明図である。
図30に示す第1変形例の枠体300Aは、枠体300の強度向上を意図した枠体であって、第1フレーム41〜42の両端の第2フレーム44の間に、補強用の第2フレーム44を係合・固定する。つまり、フレームコーナー係合体350を枠体各コーナーのみならず、第1フレーム41〜42の長手方向の適宜箇所に配置して備える。この枠体300Aにあっては、補強用の本数だけ第2フレーム44を追加し、当該フレーム両端の小口にフレームコーナー係合体350を係合した上で、第2フレーム44両端の当該係合体を第1フレーム41〜42を頂上にして巻き込むようにすればよい。この場合、追加した第2フレーム44に係合するフレームコーナー係合体350は、既述した右仕様・左仕様のいずれかで良いほか、楔挿入孔67を第1プレート61の中央に有するフレームコーナー係合体350とすることもできる。そして、第1変形例の枠体300Aでは、より一層の強度を高めた枠体としての適用が可能となる。
図31に示す第2変形例の枠体300Bは、強度向上とサイズアップへの対応を意図した枠体であって、平行に並んだ第1フレーム41〜42との間、第1フレーム42〜43との間に第2フレーム44を係合させた構成を有する。つまり、枠体300Bは、フレーム各コーナーと図における枠体左右のフレームの適宜箇所では、既述したフレームコーナー係合体350にてフレームの係合を図るほか、枠体中央の第1フレーム42とその左右の第2フレーム44との係合に、既述した中央パレット脚60に相当するフレーム中央係合体360を用いる。このフレーム中央係合体360は、図32に示すように、フレームコーナー係合体350と同様にパレット脚の構成部材を備えず、ブリッジ63で連結した第1プレート61と第2プレート62の両プレート端部を屈曲して延びた舌片部361〜362としている。上記両プレートの連結部位61a、62aは、既述したように浅い凹形状とされて、楔挿入孔67の陥没周縁に楔金具100の係合部106を埋没させる。このフレーム中央係合体360による第2フレーム44の係合は、中央パレット脚60と同様にしてなされる。つまり、図5〜図6で説明したように、まず、2本の第2フレーム44を楔金具100と楔プレート110とを用いてフレーム小口にてフレーム中央係合体360に係合する。この際、連結部位61aと連結部位62aはそれぞれ第2フレーム44の小口に向き合ってフレーム端面に当接し、楔プレート110の打ち込みに伴う隆起痕44aの形成を経て、第1フレーム42の左右の第2フレーム44は、フレーム中央係合体360の第1プレート61と第2プレート62にその小口にて強固に係合・固定される。
その後は、図7で説明したように第2フレーム44の両端小口でのフレームコーナー係合体350の係合・固定を行い、図8〜図10で説明した手順に倣って、枠体中央の第1フレーム42を頂上にしたフレーム中央係合体360の巻き込み屈曲による係合・固定と、枠体左右の第1フレーム41と第1フレーム43を頂上にしたフレームコーナー係合体350の巻き込み屈曲による係合・固定とを行う。この際、フレームコーナー係合体350およびフレーム中央係合体360の舌片部351〜352と舌片部361〜362のフレーム底面でのカシメ固定も行う。こうすることで、図31に示す枠体300Bが得られる。
この変形例にあっても、平行に並んだ第1フレーム41〜43の間に第2フレーム44を係合・固定させることで、強度に優れた枠体300Bを得ることができる。
次に、図27や図30〜図31で示した枠体を適宜な間隔を空けて2段にした形態の枠体への適用について説明する。図33は2段枠体とする場合に用いる次に、図27や図30〜図31で示した枠体を適宜な間隔を空けて2段にした形態の枠体への適用について説明する。図33は2段枠体とする場合に用いるフレーム中央係合体360Aを示す説明図、図34はこのフレーム中央係合体360Aによる縦フレームの係合の様子を示す説明図である。なお、2段に限らず多段にできるほか、上記したパレット10において天板フレーム40を適宜な間隔を空けて多段にした形態のパレットについても適用できる。
図示するように、フレーム中央係合体360Aは、第1プレート61と第2プレート62とを繋ぐブリッジ363を、枠体を縦方向に2段とする場合の縦フレームの係合箇所とする。つまり、ブリッジ363は、上記の両プレートにおける連結部位61aと連結部位62aと同様の凹形状とされ、上記両プレートと同様に楔挿入孔67を有する。そして、ブリッジ363の楔挿入孔67にあっても楔金具100が挿入され、この楔金具100への楔プレート110の打ち込みを経て、図34に示すように、フレーム中央係合体360Aのブリッジ363に縦フレーム141がその小口において係合・固定される。ブリッジ363における楔挿入孔67の孔周縁に楔金具100の係合部106が埋没することから、図31の枠体300Bにおけるそれぞれのフレーム中央係合体360を上記したフレーム中央係合体360Aに代えることで、縦フレーム141は、それぞれのフレーム中央係合体360のブリッジ363から立ち上がることになる。枠体300Bの各コーナーのフレームコーナー係合体350についてもそのブリッジ63をブリッジ363のようにすることで、枠体300Bの各コーナーのフレームコーナー係合体350においても、そのブリッジ63から縦フレーム141が立ち上がることになる。こうして立ち上がった縦フレーム141の他端側の小口においても、上記したフレーム中央係合体360Aとブリッジ363のようにされたブリッジ63を有するフレームコーナー係合体350を用いることで、図31の枠体300Bが縦フレーム141で2段に繋がった多段(2段)の枠体となる。この場合、縦フレーム141の長さが図31の枠体300Bを2段とした場合の各段の枠間の隔たりを規定する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、上記した実施例では、パレット中央にも第1フレーム42を配置して、この第1フレーム42の左右に中央パレット脚60により第2フレーム44を係合したが、所望されるパレットサイズや想定される低耐荷役重量から、パレット中央の第1フレーム42と中央パレット脚60を省略することもできる。また、大きなパレットサイズや耐荷役重量増の都合から、第1フレーム42とこれを支える中央パレット脚60をパレット中央に複数配設ようにすることもできる。
さらに、上記実施例では、パレット10や枠体300に用いる各フレームをスチール製としたが、フレームの接合・固定に際して溶接を必要としないので、例えば、アルミ等の軽合金、セラミック、またはプラスチック等の合成樹脂など、フレーム材としての機能(強度や硬度など)を満たす材料であれば、他の材料を用いることができる。
10…パレット
20…天板
22…ネジ
30…パレット骨格部
40…天板フレーム
41〜43…第1フレーム
44…第2フレーム
44a…隆起痕
44s…貫通孔
50…端部パレット脚
60…中央パレット脚
61…第1プレート
61a…連結部位
62…第2プレート
62a…連結部位
63…ブリッジ
63a…貫通孔
64…把持部
64a…切欠
65…係合爪
66…爪挿入孔
67…楔挿入孔
67a…突出片
67b…狭小周縁
67c…拡張周縁
68…切欠
70A〜70B…フレーム屈曲包囲片
70A1…第1基部
70A2…第2基部
70A3…屈曲部
70A4…フレーム挿入片
70A5…舌片部
70B1…第1基部
70B2…第2基部
70B3…屈曲部
70B4…フレーム挿入片
70B5…舌片部
80、80E、80S…床面タッチプレート
80E1…平板プレート
80E2…上昇プレート
80E3…係合片部
80E4…平板プレート
80E5…上昇プレート
80S1…平板プレート
80S2…上昇プレート
80S3…係合片部
81…貫通孔
90…コーナーステー
91…天井部
92…側壁
93…補強プレート
94…切欠
95…挿入孔
96…雌ネジ孔
100…楔金具
102…楔プレート部
103…楔先端部
104…隆起部
105…間隙
106…係合部
110…楔プレート
141…縦フレーム
280…床面タッチプレート
280S1…第1タッチプレート
280S2…第2タッチプレート
280SA…プレートサブアッシー品
281…楔挿入孔
285…補強フレーム
300、300A〜300B…枠体
350…フレームコーナー係合体
351…舌片部
360、360A…フレーム中央係合体
361…舌片部
363…ブリッジ
FS1…フレーム脚サブアッシー品
FS2…フレームサブアッシー品

Claims (7)

  1. フレームをその小口にて他部材に係合するフレーム係合機構であって、
    プレートを折り重なるように屈曲して形成され、屈曲端側を、前記小口と向き合う前記他部材のフレーム係合箇所に形成された挿入孔を経て前記フレームの前記小口におけるフレーム端部中空箇所に入り込む楔金具と、
    前記屈曲端側と反対側において前記楔金具の端部から延び、前記挿入孔の周縁で前記他部材に係合する他部材側係合部と、
    該他部材側係合部の側から前記楔金具の折り重なり箇所に差し込まれ、前記楔金具を前記フレーム端部中空箇所の内周壁の側に拡張させる楔プレートと
    を備えるフレーム係合機構。
  2. 前記挿入孔の周縁は、前記他部材側係合部が埋没する深さの陥没周縁とされている請求項1に記載のフレーム係合機構。
  3. 前記他部材は、前記フレームに交差して延びる長尺材とされている請求項1または請求項2に記載のフレーム係合機構。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれかに記載のフレーム係合機構であって、
    前記他部材は、
    前記挿入孔を有する第1プレートとこれに連結された第2プレートとを備え、プレートの連結箇所にて、前記フレームに交差して延びる他のフレームを頂上にして巻き込んで屈曲して前記他のフレームを保持する
    フレーム係合機構。
  5. 前記他部材は、前記第2プレートにも前記挿入孔を備え、前記他のフレームを挟んで位置する前記第1プレートの前記挿入孔と前記第2プレートの前記挿入孔とを対向させる請求項4に記載のフレーム係合機構。
  6. 前記フレームは、中空のシャフト材から形成されている請求項1ないし請求項5いずれかに記載のフレーム係合機構。
  7. 平行に並んだ第1フレームの間に第2フレームを並行に配設して形成された枠体であって、
    請求項1ないし請求項6いずれかに記載のフレーム係合機構により、前記第2フレームの両端における小口にて前記第2フレームを前記第1フレームに係合する
    枠体。
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