JP2011104799A - 発泡成形品の成形装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成形装置1は、固定型2と可動型3を具え、固定型2に成形材料である発泡樹脂ビーズを供給する原料充填口5を設けている。両型2、3の間に、成形材料が充填される複数のキャビティ20を原料充填口5の周りに形成している。可動型3上にて原料充填口5に対向した部位に、成形材料を各キャビティ20に案内するガイド部30が形成されている。可動型3に、キャビティ20内を向いたピン6を設け、固定型2に該ピン6が嵌まる凹部60を形成し、ピン6が凹部60に嵌まる長さは、可動型3のクラッキング時の移動量よりも長く設定されている。
【選択図】図5
Description
原料充填ノズル(9)から溶融樹脂をランナ(21)及びキャビティ(20)に充填した後に、可動型(3)を離型すると、キャビティ(20)を充填して形成された成形品(4)がランナ(21)を充填した樹脂部分である繋ぎ体(45)とともに、可動型(3)とともに引き出される。これをエジェクタピン(90)で可動型(3)から突き出し、繋ぎ体(45)をカットして、複数の成形品(4)(4)を一度に得る。
しかし、成形品(4)を発泡樹脂のビーズを用いて成形する場合は、ビーズは液状の溶融樹脂に比してスムーズに流れないから、キャビティ(20)への充填性が悪い。従って、複数の成形品(4)(4)を一度に得ようとすると、発泡樹脂のビーズの充填不足の問題から成形できない場合があった。このため、1つのキャビティ(20)にビーズを充填する1つの原料充填口が必要であった。
本発明の目的は、1つの原料充填口を具えた発泡樹脂用の成形装置にて、成形品を容易に多数個取りすることにある。
図3は、本例の成形装置にて形成された図2(a)に示す保護材(40)の離型後の状態を示す平面図である。本例ではランナ(21)を充填した繋ぎ体(45)と該繋ぎ体(45)に繋がれた4つの保護材(40)(40)を一度に成形し、繋ぎ体(45)を切断することにより、各保護材(40)を得る。尚、図3では4つの保護材(40)(40)を一度に形成しているが、これは図示の便宜上であり、実際は80個から100個の保護材(40)(40)を一度に形成する。
図4は、本例の成形装置の正面図であり、図5は、図4の成形装置(1)をB−B線を通る垂直面にて破断し矢視した断面図である。成形装置(1)は従来と同様に、固定型(2)と、該固定型(2)に接近離間可能に配備された可動型(3)を合わせて構成される。両型(2)(3)の間に、キャビティ(20)とランナ(21)が形成される。両型(2)(3)の外側には、加熱蒸気が供給される蒸気室(25)(35)が配備され、図示の便宜上、図4では蒸気室(25)(35)を図示しない。
図5に示すように、原料充填口(5)に対向した可動型(3)上の部位には、原料充填口(5)から供給される発泡樹脂ビーズを上下の各キャビティ(20)(20)に案内するガイド部(30)が形成されている。
ガイド部(30)は、ランナ(21)に沿って略山形に形成されている。即ち、ガイド部(30)は固定型(2)の原料充填口(5)の略中央に向かって立ち上がる傾斜部(31)(31)が形成されている。勿論、傾斜部(31)(31)が合わさる頂点と原料充填口(5)とが接触することがないように形成されている。換言すれば、ガイド部(30)は キャビティ(20)内に於いて、原料充填口(5)に向かって凸条部を構成することにより形成されている。
また、可動型(3)の可動方向に垂直な面に対する該傾斜部(31)の角度θは、1度から90度の広範囲で任意の角度が採り得る。
原料充填口(5)から発泡樹脂ビーズが供給されると、該ビーズはガイド部(30)の傾斜面に沿って上下の各キャビティ(20)(20)に流れる。キャビティ(20)内が発泡樹脂ビーズで充填されると、原料充填口(5)からの発泡樹脂ビーズの供給を止め、蒸気室(25)(35)に加熱蒸気を供給して、保護材(40)が成形される。離型後にピン(6)の跡が、孔(41)(図2(a)参照)となる。
本例にあっては、原料充填口(5)からの発泡樹脂ビーズは、ガイド部(30)に案内されてスムーズにキャビティ(20)(20)に流れる。従って、1つの原料充填口と複数のキャビティを具えた発泡樹脂用の成形装置にあっても、各キャビティに発泡樹脂ビーズを容易に流すことができるから、成形品である保護材(40)を容易に多数個取りすることができる。
この場合、ピン(6)の先端部が凹部(60)から離れると、ビーズが離れた箇所を充填し、孔(41)が形成されない。従って、型締め時にピン(6)が凹部(60)に嵌まる量、即ち長さは、クラッキング時に可動型(3)が移動する量Lよりも長く設定されている。
尚、原料充填口(5)は可動型(3)に設けられてもよく、この場合、ガイド部(30)は固定型(2)に形成される。また、ピン(6)を固定型(2)に、凹部(60)を可動型(3)に設けてもよい。
図7は、本例の成形装置にて形成された図2(b)に示す保護材(40a)の離型後の状態を示す平面図である。本例では放射状に繋がれた保護材(40a)(40a)を一度に成形する。図7では6つの保護材(40a)(40a)を一度に形成しているが、これは図示の便宜上であり、実際は80個から120個の保護材(40a)(40a)を一度に形成する。
図8は、本例の成形装置の正面図であり、図9は、図8の成形装置(1)をC−C線を通る垂直面にて破断し矢視した断面図である。
本例にあっては、固定型(2)に設けられた原料充填口(5)の周りに、放射状にキャビティ(20)(20)が形成されている。即ち、ランナ(21)が形成されない。また、可動型(3)上にて、原料充填口(5)に対向した部位には、第1実施例と同様に、原料充填口(5)から供給される発泡樹脂ビーズを上下の各キャビティ(20)(20)に案内するガイド部(30)が形成されている。
更に、各キャビティ(20)(20)間には、ピン(6)とこの先端が嵌まる凹部(60)(図示略)が夫々設けられており、型ズレを防止している。
ガイド部(30)には、原料充填口(5)の略中央に向かって立ち上がる傾斜部(31)(31)が形成されている。この傾斜部(31)は可動型(3)の可動方向に垂直な面に対して断面略円形に形成されている。即ち、傾斜部(31)は頂点から放射状に一体的に形成されている。
本例にあっては、ガイド部(30)を形成することに加えて、原料充填口(5)の周りに、キャビティ(20)(20)を放射状に形成し、ランナ(21)を設けないことにより、第1実施例に示す成形装置よりも更に発泡樹脂ビーズの充填性を改善することができた。ランナ(21)を形成しないから、複雑な形状の保護材(40a)にも対応可能であり、且つ発泡樹脂ビーズのロスを最小にすることができる。
(2) 固定型
(3) 可動型
(5) 原料充填口
(6) ピン
(20) キャビティ
(30) ガイド部
(60) 凹部
Claims (5)
- 固定型と可動型の何れか一方に成形材料を供給する原料充填口を設け、両型の間に、成形材料が充填される複数のキャビティを原料充填口の周りに形成し、何れかの型上にて原料充填口に対向した部位に、成形材料を各キャビティに案内するガイド部が形成されていることを特徴とする成形装置。
- 前記ガイド部は、何れかの型上に於いて、原料充填口に向かって立ち上がる凸部又は凸条に形成されている、請求項1に記載の成形装置。
- 前記凸部又は凸条に形成されたガイド部は、原料充填口の略中央に向かって傾斜して立ち上がっている、請求項1又は2に記載の成形装置。
- 複数のキャビティは、原料充填口の周りに放射状に形成された、請求項1乃至3の何れかに記載の成形装置。
- 成形材料は発泡樹脂ビーズであって、一方の型に、キャビティ内を向いたピンを設け、他方の型に該ピンが嵌まる凹部を形成し、ピンが凹部に嵌まる長さは、可動型のクラッキング時の移動量よりも長い、請求項1乃至4の何れかに記載の成形装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
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