JP2011100771A - プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配線パターンとダミーパターンとの間の電気的短絡の発生を抑制ないしは解消することを可能としたプリント配線板を提供する。
【解決手段】 絶縁性フィルム基材1の表面上に、配線パターン2と、当該配線パターン2に所定の間隔を隔てて隣接して設けられたダミーパターン6とを有するプリント配線板であって、前記ダミーパターン6が1つ以上の間欠部5を設けられて複数の部分パターン6a、6b、6cに分割され、それらが断続的に連なって、一つの前記ダミーパターン6が構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 絶縁性フィルム基材1の表面上に、配線パターン2と、当該配線パターン2に所定の間隔を隔てて隣接して設けられたダミーパターン6とを有するプリント配線板であって、前記ダミーパターン6が1つ以上の間欠部5を設けられて複数の部分パターン6a、6b、6cに分割され、それらが断続的に連なって、一つの前記ダミーパターン6が構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば半導体装置用テープキャリアのような、絶縁性フィルム基材の表面上に配線パターン等を形成してなるプリント配線板またはガラスエポキシリジッド基板のような絶縁性基板の表面上に配線パターン等を形成してなるプリント配線板であって、特に配線パターンに模したダミーパターンをその配線パターンに隣り合って配置してなるプリント配線板に関する。
従来、この種のプリント配線板は、図6に一例を示したような主要部の構造を有している。すなわち、ポリイミド樹脂フィルムのような絶縁性フィルム基材101の表面上に、銅箔のような導電性材料をパターン加工して配線パターン102が形成されている。配線パターン102は、配線本体部102aと、その配線本体部102aの先端部で液晶駆動用ICのような半導体素子(図示省略)の接続パッド等との電気的接続を確保するためのインナーリード部102bと、そのインナーリード部102bとは反対側の配線本体部102aの端部に連なるアウターリード部102cとから、その主要部が構成されている。そしてさらに、そのアウターリード部102cに連なり、例えば外部の電子デバイスや信号処理回路を作り込まれた配線回路系等(図示省略)の接続端子と接合されてそれらとの電気的接続を確保するための接続端子部103が形成されている。また、両面プリント配線板または多層プリント配線板の場合には、図示は省略するが、いわゆる層間接続を行うためのスルーホールやビアホールおよびそれらに連なるランド部等が形成されている。そして、配線パターン102のうち、インナーリード部102bおよびアウターリード部102cの大部分ならびに接続端子部103の全面は覆わないで露出させたままとし、配線本体部102aの表面ほぼ全面をカバーレイやソルダレジスト等の樹脂製の絶縁膜104で覆うことで、その配線パターン102の電気的絶縁性および機械的・熱的耐久性を増補するようにしている。
上記の半導体装置用テープキャリアのようなプリント配線板では、半導体素子との接合には、いわゆるギャングボンディングと呼ばれるような一括接合法が採用される場合が多い。一括接合法が採用されるプリント配線板では、半導体素子側の等間隔に配列形成された接続端子の各々に対して接合されるように、それと同様の等間隔で接続端子部103が配列形成されている。
そして、そのような接合部分における接合強度を安定化するため、例えば特許文献1には、配線パターン102に隣接して、その配線パターン102を模擬した形状で、かつ電気的接続等には関与しない、ダミーパターン105を設けて、半導体素子との接合に際し、熱の伝わり方や伝わる量を電気回路に使用するピンのランドと同じようにしてブリッジの発生を抑制することが記載されている。
またその他に、ダミーパターンには、接合部分やその周囲の曲げ強度等の機械的強度を増強する、もしくは吸湿特性や膨張率の相違に起因した絶縁性フィルム基材101と銅箔等からなる配線パターン102等との間での内部応力歪みの蓄積や累積ピッチ寸法の変位等の発生を回避する作用も有している。
そして、そのような接合部分における接合強度を安定化するため、例えば特許文献1には、配線パターン102に隣接して、その配線パターン102を模擬した形状で、かつ電気的接続等には関与しない、ダミーパターン105を設けて、半導体素子との接合に際し、熱の伝わり方や伝わる量を電気回路に使用するピンのランドと同じようにしてブリッジの発生を抑制することが記載されている。
またその他に、ダミーパターンには、接合部分やその周囲の曲げ強度等の機械的強度を増強する、もしくは吸湿特性や膨張率の相違に起因した絶縁性フィルム基材101と銅箔等からなる配線パターン102等との間での内部応力歪みの蓄積や累積ピッチ寸法の変位等の発生を回避する作用も有している。
しかしながら、上記のような従来のプリント配線板では、配線パターン102およびダミーパターン105をエッチング法によってパターン形成する際や、配線パターン102の配線本体部102a上を絶縁膜104で覆う際などに、配線パターン102とダミーパターン105との間に微細金属粉のような導電性異物が混入・付着することや、銅箔のエッチング残り等が生じることなどに起因して、出来上がりの製品としてのプリント配線板に電気的短絡不良が生じる場合があるという問題があった。
そして、そのような電気的短絡不良が一か所でも存在していると、電気信号の正常な伝達が阻害されるので、例えば液晶ドライバ回路系の配線板として用いられるリジッドプリント配線板またはフレキシブルプリント配線板や、液晶駆動用ICの実装用に用いられる半導体装置用テープキャリアの場合には、それらを用いてなる液晶表示パネルでは、表示不良や部分的な画素の色調不良等の動作不良が発生してしまうこととなる。
そして、そのような電気的短絡不良が一か所でも存在していると、電気信号の正常な伝達が阻害されるので、例えば液晶ドライバ回路系の配線板として用いられるリジッドプリント配線板またはフレキシブルプリント配線板や、液晶駆動用ICの実装用に用いられる半導体装置用テープキャリアの場合には、それらを用いてなる液晶表示パネルでは、表示不良や部分的な画素の色調不良等の動作不良が発生してしまうこととなる。
そのような電気的短絡不良の発生を検出するために、従来の技術では、撮像素子等を備えたAOI(Auto Optical Inspection)装置またはAVI(Auto Visual Inspection)
装置を用いて自動検査を行い、もしくは光学顕微鏡等を用いて検査作業要員が人的作業を行って、落射光または透過光により、光学的に電気的短絡不良の発生の有無を検査するようにしている。
ところが、そのような光学的な検査は、ソルダレジストのような樹脂製の絶縁膜104の形成後には、その絶縁膜104によって検査対象である配線本体部102aがほぼ全面的に覆われてしまっているのだから、実施することは不可能であり、延いては、例えば出荷前検査の段階では、特にその絶縁膜104が形成されて覆われている部分については、上記のような電気的短絡不良の発生を検査することができず、甚だしくは上記のような電気的短絡不良が発生していても、それを見逃して、不良品を製品として流出させてしまうといった不都合も生じることとなる。このような観点からしても、配線パターン102とダミーパターン105との間に導電性異物が付着することやエッチング残りが生じることに起因した電気的短絡不良の発生自体からして抑制ないしは解消することが、強く望まれていた。
装置を用いて自動検査を行い、もしくは光学顕微鏡等を用いて検査作業要員が人的作業を行って、落射光または透過光により、光学的に電気的短絡不良の発生の有無を検査するようにしている。
ところが、そのような光学的な検査は、ソルダレジストのような樹脂製の絶縁膜104の形成後には、その絶縁膜104によって検査対象である配線本体部102aがほぼ全面的に覆われてしまっているのだから、実施することは不可能であり、延いては、例えば出荷前検査の段階では、特にその絶縁膜104が形成されて覆われている部分については、上記のような電気的短絡不良の発生を検査することができず、甚だしくは上記のような電気的短絡不良が発生していても、それを見逃して、不良品を製品として流出させてしまうといった不都合も生じることとなる。このような観点からしても、配線パターン102とダミーパターン105との間に導電性異物が付着することやエッチング残りが生じることに起因した電気的短絡不良の発生自体からして抑制ないしは解消することが、強く望まれていた。
本発明は、このような問題に鑑みて成されたもので、その目的は、配線パターンとダミーパターンとの間に導電性異物が付着することやエッチング残りが生じることに起因した配線パターンの電気的短絡不良の発生を抑制ないしは解消することを可能とするプリント配線板を提供することにある。
本発明のプリント配線板は、絶縁性基板の表面上に、配線パターンと、当該配線パターンに所定の間隔を隔てて隣接して設けられたダミーパターンとを有するプリント配線板であって、前記ダミーパターンが、1つ以上の間欠部を設けられて2つ以上の部分パターンに分割され、断続的に連なるようなパターンに形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、配線パターンとダミーパターンとの間に導電性異物が付着することやエッチング残りが生じることに起因した電気的短絡不良の発生を抑制ないしは解消することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係るプリント配線板について、図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態に係るプリント配線板は、例えば液晶駆動用IC実装用の小型プリント配線板等として好適に用いられる、半導体装置用テープキャリアのようなプリント配線板であって、図1に示したように、例えばポリイミド樹脂フィルムのような材質からなる絶縁性基板である絶縁性フィルム基材1と、配線本体部2a、インナーリード部2b、アウターリード部2cを有する配線パターン2と、外部の例えばプリント配線板や電子デバイス等の接続端子(図示省略)に対して接合されるように設定された接続端子部3と、例えばフォトソルダレジストのような絶縁性樹脂材料からなる絶縁膜4と、配線パターン2に所定の間隔を隔てて隣接して設けられたダミーパターン6であって、かつ1つ以上の、より望ましくは複数の間欠部5によって、互いに所定の間隔d2を隔てて断続的に連な
るようなパターンに形成されたダミーパターン6とを、その主要部の構成部位として備えている。そしてそのダミーパターン6は、断続的に連なる複数個の部分パターン6aと、断続的に連なる複数個の部分パターン6bと、断続的に連なる複数個の部分パターン6cとからなり、部分パターン6aは配線本体部2aに所定の間隔を隔てて隣接して設けられており、部分パターン6bはインナーリード部2bに所定の間隔を隔てて隣接して設けられており、部分パターン6cはアウターリード部2cに所定の間隔を隔てて隣接して設けられている。
るようなパターンに形成されたダミーパターン6とを、その主要部の構成部位として備えている。そしてそのダミーパターン6は、断続的に連なる複数個の部分パターン6aと、断続的に連なる複数個の部分パターン6bと、断続的に連なる複数個の部分パターン6cとからなり、部分パターン6aは配線本体部2aに所定の間隔を隔てて隣接して設けられており、部分パターン6bはインナーリード部2bに所定の間隔を隔てて隣接して設けられており、部分パターン6cはアウターリード部2cに所定の間隔を隔てて隣接して設けられている。
すなわち、このプリント配線板は、絶縁性フィルム基材1の表面上に、配線パターン2と、その配線パターン2に隣接して所定の間隔d1を隔てて隣接して設けられたダミーパ
ターン6とを有するプリント配線板であって、ダミーパターン6は、1つ以上、さらに望ましくは複数の間欠部5を設けられて、複数の部分パターン6a、6b、6cに分割され、それらがあたかも鎖線状のような断続的に連なるようなパターンとして形成されている。
ターン6とを有するプリント配線板であって、ダミーパターン6は、1つ以上、さらに望ましくは複数の間欠部5を設けられて、複数の部分パターン6a、6b、6cに分割され、それらがあたかも鎖線状のような断続的に連なるようなパターンとして形成されている。
ダミーパターン6における、例えば部分パターン6aと部分パターン6bとの間や、部分パターン6bと部分パターン6cとの間、あるいは同じ種類の部分パターン6aと部分パターン6aとの間のような、隣り合った部分パターン同士の間を隔てている間欠部5の距離d2は、それらダミーパターン6に対して隣接する配線パターン2との間隔d1と同じ程度かそれ以上の大きさに設定されている。また、本実施の形態では、各部分パターン6a、6b、6cの長さd3は、上記のダミーパターン6に対して隣接する配線パターン2
との間隔d1(またはそれと同程度以上の大きさである距離d2)と同じ程度かそれ以上の大きさに設定されている。
との間隔d1(またはそれと同程度以上の大きさである距離d2)と同じ程度かそれ以上の大きさに設定されている。
ここで、微細金属粉のような導電性物質の付着が電気的短絡の原因となる場合について考える。その導電性物質を理論的に理想化して円形状のものであると仮定すると、ダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間隔d1が、その導電性物質の直径未満ならば
、その導電性物質の付着によって、ダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間に
電気的短絡が生じるが、ダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間隔d1が、そ
の導電性物質の直径よりも大きければ、たとえその導電性物質がダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間やその周辺に付着したとしても、ダミーパターン6と配線パターン2との間には電気的短絡は生じない。つまり、間隔d1が、電気的短絡を生じる最小
の導電性異物の大きさと見做すことができる。そうすると、ダミーパターン6に設けられた間欠部5の付近に導電性異物が付着しても、その間欠部5を隔てて隣り合った部分パターン6a、6b、6c同士の間で電気的短絡が生じないようにするためには、その間欠部5の距離d2の大きさを、上記の間隔d1と同程度かそれ以上にすればよいということになる。
、その導電性物質の付着によって、ダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間に
電気的短絡が生じるが、ダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間隔d1が、そ
の導電性物質の直径よりも大きければ、たとえその導電性物質がダミーパターン6と隣接する配線パターン2との間やその周辺に付着したとしても、ダミーパターン6と配線パターン2との間には電気的短絡は生じない。つまり、間隔d1が、電気的短絡を生じる最小
の導電性異物の大きさと見做すことができる。そうすると、ダミーパターン6に設けられた間欠部5の付近に導電性異物が付着しても、その間欠部5を隔てて隣り合った部分パターン6a、6b、6c同士の間で電気的短絡が生じないようにするためには、その間欠部5の距離d2の大きさを、上記の間隔d1と同程度かそれ以上にすればよいということになる。
また、ダミーパターン6を断続的なパターンとして構成している各部分パターン6a、6b、6cの長さd3は、大きければ大きいほど、隣接した配線パターン2との間での導
電性物質の付着やエッチング残り等に起因した電気的短絡が生じる確率が高くなるので、この点からすれば、長さd3はできるだけ短いものとすることが望ましいが、しかし本来
、ダミーパターン6は、機械的強度の増補等を目的として設けられるものであるから、個々の部分パターン6a、6b、6cを余りにも短いものにすると、その本来の目的を果たすことが困難なものとなってしまう傾向にある。このような観点からの考察を総合すると、各部分パターン6a、6b、6cの長さd3は、上記のような間隔d1や距離d2と同程
度かそれ以上の長さとすることが望ましいのである。但し、パターン6a、6b、6cの長さd3を間隔d1や距離d2よりも短くしても、そのダミーパターン6全体の機械的強度
を十分なものとすることができるといった場合には、間隔d1や距離d2については上記のような大きさを確保しつつ、各部分パターン6a、6b、6cの長さd3を間隔d1や距離d2よりも短くしてもよいことは勿論である。
電性物質の付着やエッチング残り等に起因した電気的短絡が生じる確率が高くなるので、この点からすれば、長さd3はできるだけ短いものとすることが望ましいが、しかし本来
、ダミーパターン6は、機械的強度の増補等を目的として設けられるものであるから、個々の部分パターン6a、6b、6cを余りにも短いものにすると、その本来の目的を果たすことが困難なものとなってしまう傾向にある。このような観点からの考察を総合すると、各部分パターン6a、6b、6cの長さd3は、上記のような間隔d1や距離d2と同程
度かそれ以上の長さとすることが望ましいのである。但し、パターン6a、6b、6cの長さd3を間隔d1や距離d2よりも短くしても、そのダミーパターン6全体の機械的強度
を十分なものとすることができるといった場合には、間隔d1や距離d2については上記のような大きさを確保しつつ、各部分パターン6a、6b、6cの長さd3を間隔d1や距離d2よりも短くしてもよいことは勿論である。
このような本発明の実施の形態に係るプリント配線板では、ダミーパターン6に1つ以上の間欠部5を設けることで、そのダミーパターン6を複数の部分パターン6a、6b、6cに分割して、それらが断続的に連なって一つのダミーパターン6を構成するものとなるようにしたので、たとえ部分パターン6a、6b、6cのうちの一つまたは複数に、それと隣接した配線パターン2に接触するような導電性異物の付着やエッチング残り等が発生しても、電気的にはそれらの個々の部分パターン6a、6b、6cは断続的なパターン、つまり非連続なパターンなのであるから、そのようなダミーパターン6を経由した配線パターン2の電気的短絡不良が発生することを、抑止ないしは解消することができる。また、間欠部5の距離d2および個々の部分パターン6a、6b、6cの長さd3を適切な大きさに設定することができるので、上記のような電気的短絡不良の発生回避を実現しつつ、ダミーパターン6としての本来の設置目的である機械的強度の増補等の十分な効果を確保することが可能となる。
ここで、ダミーパターン6のバリエーション的態様としては、図1に示したような構成以外にも、図2に示したようなものとすることも可能である。
すなわち、図1に示した一態様では、ダミーパターン6は、多数配列形成された配線パターン2の列における、上列左端のような末端部分に隣接したスペースに設けられているが、そのような位置以外にも、図2に一例を示したように、配線パターン2の列のほぼ中央部分のスペースに設けるようにしてもよい。また、この図2に示した一態様では、ダミーパターン6は、インナーリード部2bに隣接した部分パターン6bおよび配線本体部2aに隣接した部分パターン6aを備えているが、アウターリード部2cに隣接した部分パターン6cについては、敢えて設けられていない。
例えば、アウターリード部2cが配列形成されている部分にはダミーパターン6を設けてまで機械的強度等を増補する必要はない、といった場合には、この図2に示したような構成とすることができる。
このように不要な部分のダミーパターン6(ここでは部分パターン6c)を省略するこ
とにより、その省略した部分パターン6cとそれに隣接した配線パターン2のアウターリード部2cとの間に電気的短絡が発生する確率を0にして、その分、さらに確実に、ダミーパターン6と配線パターン2との間での電気的短絡不良の発生を回避することが可能となる。
すなわち、図1に示した一態様では、ダミーパターン6は、多数配列形成された配線パターン2の列における、上列左端のような末端部分に隣接したスペースに設けられているが、そのような位置以外にも、図2に一例を示したように、配線パターン2の列のほぼ中央部分のスペースに設けるようにしてもよい。また、この図2に示した一態様では、ダミーパターン6は、インナーリード部2bに隣接した部分パターン6bおよび配線本体部2aに隣接した部分パターン6aを備えているが、アウターリード部2cに隣接した部分パターン6cについては、敢えて設けられていない。
例えば、アウターリード部2cが配列形成されている部分にはダミーパターン6を設けてまで機械的強度等を増補する必要はない、といった場合には、この図2に示したような構成とすることができる。
このように不要な部分のダミーパターン6(ここでは部分パターン6c)を省略するこ
とにより、その省略した部分パターン6cとそれに隣接した配線パターン2のアウターリード部2cとの間に電気的短絡が発生する確率を0にして、その分、さらに確実に、ダミーパターン6と配線パターン2との間での電気的短絡不良の発生を回避することが可能となる。
あるいは、例えば図3に一例を示したように、ダミーパターン6を、配線本体部2aに隣接した部分パターン6aは備えているが、インナーリード部2bに隣接した部分パターン6bおよびアウターリード部2cに隣接した部分パターン6cは敢えて備えていないものとしてもよい。
例えば、インナーリード部2bが配列形成されている部分およびアウターリード部2cが配列形成されている部分には、ダミーパターン6を設けてまで機械的強度等を増補する必要はない、といった場合には、この図3に示したような構成とすることができる。
このように不要な部分のダミーパターン6(ここで部分パターン6bおよび部分パターン6c)を省略することにより、その省略した部分パターン6bおよび部分パターン6cとそれに隣接した配線パターン2のインナーリード部2bおよびアウターリード部2cとの間に電気的短絡が発生する確率を0にして、その分、さらに確実に、ダミーパターン6と配線パターン2との間での電気的短絡不良の発生を回避することが可能となる。
例えば、インナーリード部2bが配列形成されている部分およびアウターリード部2cが配列形成されている部分には、ダミーパターン6を設けてまで機械的強度等を増補する必要はない、といった場合には、この図3に示したような構成とすることができる。
このように不要な部分のダミーパターン6(ここで部分パターン6bおよび部分パターン6c)を省略することにより、その省略した部分パターン6bおよび部分パターン6cとそれに隣接した配線パターン2のインナーリード部2bおよびアウターリード部2cとの間に電気的短絡が発生する確率を0にして、その分、さらに確実に、ダミーパターン6と配線パターン2との間での電気的短絡不良の発生を回避することが可能となる。
もしくは、図4に一例を示したように、配線パターンの上列左端と下列左端のような、上下対称な位置にそれぞれダミーパターン6を形成することや、さらにそれと共に中央部にも、下列の配線パターン2に対して上下対称となるような位置に、ダミーパターン6を形成することなども、望ましい一態様である。このように、より良好な対称性を確保できる位置にダミーパターン6を設けることによって、機械的強度や熱的強度の位置的な偏りや、吸湿特性および膨張率の相違に起因した絶縁性フィルム基材1と銅箔等からなる配線パターン2との間での内部応力歪みの蓄積や累積ピッチ寸法の変位等の偏った発生等を、さらに確実に回避することが可能となる。
また、この図4に示した一態様では、各ダミーパターン6は、それぞれダミー端子部7に連なるように形成されている。すなわち、このようにダミーパターン6のみならずダミー端子部7を、接続端子部3に所定の間隔を隔てて隣接して形成するようにしてもよい。このようにすることにより、接続端子部3が配列形成された領域およびその付近における機械的強度等の増補を実現することができる。なお、このダミー端子部7についても、隣り合うダミー端子部7同士の間隔は、上記のd1やd2と同等かそれ以上の大きさとすることが望ましい。
また、この図4に示した一態様では、上列および下列の左端に隣接したスペースに設けられたダミーパターン6は、アウターリード部2cに隣接した部分パターン6cおよび配線本体部2aに隣接した部分パターン6aを備えているが、インナーリード部2bに隣接した部分パターン6bについては、敢えて設けられていない。
例えば、インナーリード部2bが配列形成されている部分のみについてはダミーパターン6を設けてまで機械的強度等を増補する必要はない、といった場合には、このような構成とすることができる。
このように不要な部分のダミーパターン6(ここでは部分パターン6b)を省略することにより、その省略した部分パターン6bとそれに隣接した配線パターン2のアウターリード部2bとの間に電気的短絡が発生する確率を0にして、その分、さらに確実に、ダミーパターン6と配線パターン2との間での電気的短絡不良の発生を回避することが可能となる。
例えば、インナーリード部2bが配列形成されている部分のみについてはダミーパターン6を設けてまで機械的強度等を増補する必要はない、といった場合には、このような構成とすることができる。
このように不要な部分のダミーパターン6(ここでは部分パターン6b)を省略することにより、その省略した部分パターン6bとそれに隣接した配線パターン2のアウターリード部2bとの間に電気的短絡が発生する確率を0にして、その分、さらに確実に、ダミーパターン6と配線パターン2との間での電気的短絡不良の発生を回避することが可能となる。
また、ダミーパターン6を構成している、絶縁膜4で覆われる部分パターン6aにおける間欠部5bの大きさ(距離)と、絶縁膜4で覆われない部分パターン6cにおける間欠
部5cの大きさ(距離)とを、異なった大きさとすることも有効である。すなわち、この一例に即して説明すると、部分パターン6aについては、絶縁膜4で覆われるので、その絶縁膜4の有する機械的強度の増補効果によって、機械的強度が確保されやすい。このため、絶縁膜4で覆われる部分パターン6aについては、機械的強度の確保よりも、電気的短絡の発生確率を低減させることができるようにすることの方を、より重点的な目的とすることができる。従って、部分パターン6aにおける間欠部5aの大きさは、絶縁膜4で覆われていない場合よりも大きめに設定することが望ましいということになる。他方、絶縁膜4では覆われることがなく、かつ外部のICの接続端子等に対して一括ボンディングされる際に加熱や加圧されて機械的・熱的歪みを生じやすい傾向にあるアウターリード部2cや接続端子部3が配列形成されている部分に隣接して設けられる部分パターン6cやダミー端子7については、より大きな機械的強度の増補が、より重点的な目的となる。よって、部分パターン6cにおける間欠部5cの大きさは、より小さめにして、その分、部分パターン6cの長さを大きく取るようにすることが望ましいということになる。また、ダミー端子7の外形寸法も大きめに形成してもよい。このように、各位置ごとでの異なった技術的要求に即して、適宜に間欠部5の大きさ(距離)やダミー端子7の外形寸法を設定することが望ましい。
部5cの大きさ(距離)とを、異なった大きさとすることも有効である。すなわち、この一例に即して説明すると、部分パターン6aについては、絶縁膜4で覆われるので、その絶縁膜4の有する機械的強度の増補効果によって、機械的強度が確保されやすい。このため、絶縁膜4で覆われる部分パターン6aについては、機械的強度の確保よりも、電気的短絡の発生確率を低減させることができるようにすることの方を、より重点的な目的とすることができる。従って、部分パターン6aにおける間欠部5aの大きさは、絶縁膜4で覆われていない場合よりも大きめに設定することが望ましいということになる。他方、絶縁膜4では覆われることがなく、かつ外部のICの接続端子等に対して一括ボンディングされる際に加熱や加圧されて機械的・熱的歪みを生じやすい傾向にあるアウターリード部2cや接続端子部3が配列形成されている部分に隣接して設けられる部分パターン6cやダミー端子7については、より大きな機械的強度の増補が、より重点的な目的となる。よって、部分パターン6cにおける間欠部5cの大きさは、より小さめにして、その分、部分パターン6cの長さを大きく取るようにすることが望ましいということになる。また、ダミー端子7の外形寸法も大きめに形成してもよい。このように、各位置ごとでの異なった技術的要求に即して、適宜に間欠部5の大きさ(距離)やダミー端子7の外形寸法を設定することが望ましい。
また、導電性異物の付着やエッチング加工時のエッチング残り等は、特に各種パターンのコーナー部分に多く発生しやすいという一般的傾向がある。このため、図4に一例を示したように、ダミーパターン6における部分パターン6aと部分パターン6cとの間のコーナー部分に間欠部5dを設けることにより、このコーナー部分での導電性異物の付着やエッチング加工時のエッチング残り等の発生をさらに効果的に回避して、それらに起因した配線パターン2とダミーパターン6との間での電気的短絡不良の発生をさらに有効に抑制ないしは解消することが可能となる。
また、例えば、絶縁膜4で覆われる部分においては機械的強度等の増補よりも電気的短絡不良の発生を回避することの方が優先順位が上であるといった場合もあり得る。そこで、そのような場合には、絶縁膜4で覆われている部分のダミーパターン6のみを、間欠部5によって分割されて断続的に連なるようなパターンに形成し、絶縁膜4で覆われていない部分のダミーパターン6については、間欠部5を設けないで、断続的なパターンではなく連続的なパターンとするようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るプリント配線板によれば、ダミーパターン6に1つ以上の間欠部5を設けることで、そのダミーパターン6を複数の部分パターン6a、6b、6cに分割して、それらがあたかも鎖線状のように断続的に連なって一つのダミーパターン6を構成するものとなるようにしたので、配線パターン2とダミーパターン6との間での電気的短絡の発生を抑制ないしは解消することが可能となる。
なお、上記の実施の形態の説明では、プリント配線板の典型的な一例として半導体装置用テープキャリアに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、その他にも、リジッドプリント配線板や、フレキシブルプリント配線板などにも適用可能であることは勿論である。また、スルーホールやビアホールおよびランド部等を有する、両面プリント配線板や多層プリント配線板などについても、本発明は適用可能であることは言うまでもない。
1 絶縁性フィルム基材
2 配線パターン
3 接続端子部
4 絶縁膜
5 間欠部
6 ダミーパターン
7 ダミー端子部
2 配線パターン
3 接続端子部
4 絶縁膜
5 間欠部
6 ダミーパターン
7 ダミー端子部
Claims (6)
- 絶縁性基板の表面上に、配線パターンと、当該配線パターンに所定の間隔を隔てて隣接して設けられたダミーパターンとを有するプリント配線板であって、
前記ダミーパターンが、1つ以上の間欠部を設けられて2つ以上の部分パターンに分割され、断続的に連なるようなパターンに形成されている
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1記載のプリント配線板において、
前記ダミーパターンにおける、隣り合った部分パターン同士の間を隔てている間欠部の距離が、当該ダミーパターンと隣接する前記配線パターンとの間隔以上の大きさに形成されている
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1または2記載のプリント配線板において、
前記配線パターンが、配線本体部と、それに連なるインナーリード部およびアウターリード部とを有するものであり、かつ前記配線本体部が絶縁膜で覆われており、
前記ダミーパターンが、前記インナーリード部に隣接した部分パターンおよび前記配線本体部に隣接した部分パターンを備えているが、前記アウターリード部に隣接した部分パターンは備えていないものである
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1または2記載のプリント配線板において、
前記配線パターンが、配線本体部と、それに連なるインナーリード部およびアウターリード部とを有するものであり、かつ前記配線本体部が絶縁膜で覆われており、
前記ダミーパターンが、前記アウターリード部に隣接した部分パターンおよび前記配線本体部に隣接した部分パターンを備えているが、前記インナーリード部に隣接した部分パターンは備えていないものである
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1または2記載のプリント配線板において、
前記配線パターンが、配線本体部と、それに連なるインナーリード部およびアウターリード部とを有するものであり、かつ前記配線本体部が絶縁膜で覆われており、
前記ダミーパターンが、前記配線本体部に隣接した部分パターンを備えているが、前記インナーリード部に隣接した部分パターンおよび前記アウターリード部に隣接した部分パターンは備えていないものである
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1または2記載のプリント配線板において、
前記配線パターンが、配線本体部と、それに連なるインナーリード部およびアウターリード部とを有するものであり、かつ少なくとも前記配線本体部が絶縁膜で覆われており、
前記ダミーパターンは、前記絶縁膜で覆われている部分のみが、前記間欠部によって前記2つ以上の部分パターンに分割されて断続的に連なるようなパターンに形成されていることを特徴とするプリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009252976A JP2011100771A (ja) | 2009-11-04 | 2009-11-04 | プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011100771A true JP2011100771A (ja) | 2011-05-19 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112582430A (zh) * | 2020-11-26 | 2021-03-30 | 上海天马有机发光显示技术有限公司 | 覆晶薄膜及显示面板 |
-
2009
- 2009-11-04 JP JP2009252976A patent/JP2011100771A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN112582430A (zh) * | 2020-11-26 | 2021-03-30 | 上海天马有机发光显示技术有限公司 | 覆晶薄膜及显示面板 |
CN112582430B (zh) * | 2020-11-26 | 2024-04-09 | 武汉天马微电子有限公司 | 覆晶薄膜及显示面板 |
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