JP2011100690A - 電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスケットが部分的に早く劣化するのを防止して、ガスケットの寿命を長くするとともに、漏液の発生等を防止して、電池の安全性を向上させる。
【解決手段】 正極性を有する封口体16と、負極性を有するリベット18との間に絶縁ガスケット20が配置される。リベット18は、絶縁ガスケット20の上から封口体16に脚部をかしめることにより、封口体16に取り付けられる。絶縁ガスケット20は、リベット18を封口体16に取り付けた後に、アニール処理される。これにより、絶縁ガスケット20の内部応力がより均一なものとなり、絶縁ガスケット20の寿命を延ばすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池の製造方法に関し、具体的には、電池ケースの開口等を封口する封口構造の耐久性の改善に関する。
近年、携帯情報端末や電気自動車等の駆動用電源として、密閉型二次電池が広く利用されている。携帯情報端末や電気自動車等は、その性能が、電源である密閉型二次電池の性能に大きく依存する。このため、そのような密閉型二次電池の容量アップと共に、軽量化及びコンパクト化も同時に実現することが望まれている。これらの要望に応える密閉型二次電池として、ニッケルカドミウム蓄電池の約2倍のエネルギ密度を有するニッケル水素蓄電池や、エネルギ密度がニッケル水素蓄電池をさらに上回るリチウムイオン電池が開発されている。また、これらは、使用機器の用途に応じて使い分けされている。
上記のような密閉型二次電池は、正極板と負極板とを、セパレータを間に挟んで積層したり、または渦巻状に巻回したりした極板群ならびに電解液からなる発電要素を備えている。発電要素は、円筒形、角形、扁平形等の電池ケースに収容される。電池ケースの開口部は、かしめ封口やレーザー封口により密閉される。ここで、円筒形電池の封口構造について、図4を参照しながら説明する。
図4においては、正極板71と負極板73とを、セパレータ75を間に挟んで巻回してなる極板群、ならびに電解液(図示せず)からなる発電要素が、電池ケース76の内部に収容されている。電池ケースの開口部の上端より少し下方には、内側に向かって溝入れが行われており、それにより、環状支持部77が電池ケース76の内側に向かって膨出形成されている。環状支持部77の上には、安全機構を有する封口体78が、電池ケース76と絶縁された状態で配置される。電池ケース76と封口体78との間には、絶縁体からなるガスケット79が介在している。電池ケース76の開口端部を、ガスケット79にかしめることにより、電池ケース76が密閉されている。極板群の上下には、上部絶縁板80および下部絶縁板81が配置されている。正極板71から引き出された正極リード72は、封口体78に接続されており、負極板73から引き出された負極リード74は、電池ケース76の底部に接続されている。
このような封口構造において、ガスケットは、封口体を堅固に固定して、電池ケースの密閉性を保持し得るとともに、耐電解液性、硬度、強度ならびに弾力性に優れている必要がある。
そこで、ガスケットを構成するものとして、所定の表面硬度を有するポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンエラストマー、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴムから選ばれた少なくとも1種(特許文献1参照)、または、鎖状高分子間を、活性シラン基にて架橋して耐熱性を向上させた網目状ポリオレフィン樹脂(特許文献2参照)を用いること等が提案されている。
特開2000−149886号公報 特開昭61−051752号公報
密閉型二次電池においては、上述したとおり、電池ケースの開口部をガスケットにかしめる等して封口している。その結果、ガスケットの内部には大きな応力が発生している。このとき、ガスケット内部の応力が均等に分布しておらず、部分的に集中していると、その部分の劣化が早く進行し、結果として、ガスケット全体の寿命が規定の寿命よりも短くなることがある。ガスケットの寿命が規定の寿命よりも短くなると、メンテナンスの時機を失して、液漏れ等を引き起こす可能性も増大する。
特に、容量が3Ah以上、さらには5Ah以上であるような、大型かつ高容量の電池の中には、ガスケットの寿命として、10年以上の期間を想定している場合がある。ところが、そのような大型かつ高容量の電池においては、充放電に伴う発熱量も大きい。そのため、ガスケットに、部分的に想定以上の応力が掛かっていると、加熱との相乗効果により、その部分が予想を超えた速度で劣化し、結果として、ガスケット全体の寿命が極端に短くなる場合がある。
そこで、本発明は、ガスケットが部分的に早く劣化するのを防止して、ガスケットの寿命を長くするとともに、漏液の発生等を防止して、安全性を向上させることができる電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(i)発電要素を、開口部を有する容器に収納し、
(ii)前記開口部を、一方の極性を有する封口体で塞ぎ、
(iii)前記封口体に、ガスケットを介して、他方の極性を有する部材または容器の一部を装着し、
(iv)工程(iii)の後、前記ガスケットをアニールする、
ことを含む、電池の製造方法である。
本発明によれば、一方の極性を有する封口体に、ガスケットを介して、他方の極性を有する部材または容器の一部を装着した後に、ガスケットがアニールされる。これにより、封口体への部材または容器の一部の装着により、ガスケットに、部分的に大きな応力が発生したような場合にも、その部分の応力を緩和することができる。その結果、ガスケットにおける内部応力の分布をより均一なものとすることができる。よって、ガスケットが部分的に早く劣化して、ガスケット全体の寿命が短くなるのを防止することができる。よって、ガスケットの寿命を長くすることができる。また、ガスケットの寿命が想定したものよりも短くなることにより、メンテナンスが必要な時機に行われず、その結果、漏液等が発生するのを防止することができる。したがって、電池の安全性を向上させることができる。
本発明は、特に、充放電の際の発熱量の大きい高容量の電池に対しては、加熱と、応力との相乗効果によりガスケットの一部分が急速に劣化するのを防止することができるので、そのような電池に適用するとより効果的である。
本発明の一実施形態に係る電池の製造方法が適用された密閉型二次電池の一部を切り欠いた斜視図である。 同上の密閉型二次電池の一部を拡大した断面図である。 本発明の別の実施形態に係る電池の製造方法が適用された密閉型二次電池の縦断面図である。 封口構造を例示するための密閉型二次電池の縦断面図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1に係る電池の製造方法を、図面を参照して説明する。図1に、本発明が適用された、角型の密閉型二次電池を斜視図により示す。図2に、その密閉型二次電池の一部分の断面を拡大して示す。図1においては、密閉型二次電池の一部を切り欠いている。
この電池10は、正極板及び負極板を、微多孔性セパレータをそれらの間に挟んで巻回した極板群12、ならびに電解液(図示せず)からなる発電要素、極板群12を内部に収容する角型の電池ケース14、電池ケース14の開口部を封口する、正極性を有する封口体16、封口体16の中央部に設置された負極外部接続端子であるリベット18、ならびに封口体16とリベット18との間に配置された絶縁ガスケット20を備える。
封口体16は、正極外部接続端子である電池ケース14の開口端部に嵌合され、その嵌合部がレーザー溶接される。これにより、嵌合部が封止され、電池ケース14の開口が密閉される。また、封口体16は、注液孔を備えており、電解液がその注液孔を通して注入される。注液孔は、封栓22により塞がれ、その封栓22を封口体16にレーザー溶接することによって、密閉される。さらに、封口体16は、安全弁24を備える。電池内圧が異常上昇した場合には、安全弁24が破断して、電池内部のガスが外部に放出される。これにより、電池内圧の異常上昇を防止することができる。
リベット18は、封口体16の中央部に設けられた開口部31に配置されており、リベット18と封口体16との間には、樹脂またはゴムから構成される絶縁ガスケット20が配置されている。
正極板から引き出された正極リード26は、封口体16と電気的に接続され、また、負極板から引き出された負極リード28は、リベット18に電気的に接続される。
図2に示すように、リベット18は、電池10の外部に露出する板状の頭部18aと、開口部31から電池10の内部に差し込まれる脚部18bとを有している。絶縁ガスケット20は、電池10の内部及び外部にそれぞれ配される2つの平板部20aと、各平板部20aを、中央部で互いに連結する筒部20bとを有している。筒部20bは、封口体16の開口部31に挿通されている。
リベット18は、脚部18bを、絶縁ガスケット20の筒部20bの中空部20cを通して電池10の内部に差し込んだ状態で、その脚部18aを絶縁ガスケット20の平板部(電池10の内側の平板部)20aにかしめることにより、封口体16に取り付けられる。
リベット18を封口体16にかしめにより取り付けた後、絶縁ガスケット20には、アニール処理が施される。絶縁ガスケット20は、リベット18と封口体16との間で挟圧されることにより、その内部に応力が発生している。その応力が絶縁ガスケット20の一部分に集中したままで放置されると、その部分が早く劣化し、絶縁ガスケット20の寿命が短くなる。絶縁ガスケット20にアニール処理を施すと、それにより、絶縁ガスケット20の一部分に集中した応力が分散される。したがって、絶縁ガスケット20が部分的に早く劣化するのを防止することができる。よって、絶縁ガスケット20を長寿命化することが可能となる。
絶縁ガスケット20をアニールする時期は特に限定されない。例えば、その時期は、封口体16を電池ケース14の開口部に装着する前でも後でもよい。しかしながら、絶縁ガスケット20をアニールするための熱が、発電要素に悪影響を及ぼすのを避けるために、アニール処理は、封口体16を電池ケース14の開口部に装着する前に施すのが好ましい。これにより、アニール処理により電池性能を低下させる危険性を排除することができる。
また、アニール処理のために絶縁ガスケット20を加熱する方法も特に限定されない。しかしながら、エネルギロスを考えると、アニール処理のための絶縁ガスケット20の加熱は、リベット18を通した伝熱により行うのが好ましい。封口体16、リベット18、及び絶縁ガスケット20の全体を加熱して、絶縁ガスケット20をアニールすることも考えられる。しかしながら、その方法では、エネルギのロスが大きくなる。さらには、封口体16には、安全弁24等の様々な部品が付属される場合がある。したがって、封口体16を、絶縁ガスケット20をアニールするために加熱すると、それらの部品等を損傷することがある。よって、絶縁ガスケット20を、リベット18を通した伝熱により加熱することにより、そのような不都合が排除される。
また、アニール処理のために絶縁ガスケット20を加熱するためのリベット18の加熱は、誘導加熱(Induction Heating)により行うのが好ましい。これにより、リベット18のみをピンポイントで容易に加熱することができる。したがって、エネルギのロスを抑えることができるとともに、封口体16に付属される各種部品、または発電要素に、アニール処理の熱が悪影響を及ぼすのを避けることが可能となる。
ここで、絶縁ガスケット20の素材は、ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィンエラストマー、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂、およびフッ素エラストマーよりなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。また、これらの樹脂を変性したものを用いてもよい。
しかしながら、アニール処理を施すことを考えると、絶縁ガスケット20の素材として好ましい樹脂は、ガラス転移点が、80〜400℃のものである。
また、絶縁ガスケット20の素材として好ましい樹脂の例としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)等のフッ素樹脂、ベスペル(デュポン社の登録商標)、TIポリマー、セプラ等のPI(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン、英国のビクトレックス社の登録商標)が挙げられる。
これらの中でも、耐熱性、耐久性、価格及びガスケットとしての封止性能を考慮すると、PFAおよびPEEKが好ましい。
アニール処理のために絶縁ガスケット20を加熱するためのリベット18の加熱の温度は、絶縁ガスケット20の材質にもよるが、80〜450℃とするのが好ましい。加熱の温度が80℃未満であると、十分に応力が分散されないからである。加熱の温度が450℃を超えると、他部材にダメージを与える危険性が大きいからである。
また、絶縁ガスケット20を加熱する温度は、絶縁ガスケット20の材料樹脂のガラス転移点以上の温度であることが好ましい。
リベット18は、誘導加熱により加熱することを考慮すると、鉄等の比較的電気抵抗率の大きな材質が好ましい。しかしながら、リベット18を、アルミニウムや銅などの電気抵抗率の小さな材質としても、誘導加熱の際の電流を大きくすれば、所望の温度まで加熱することは可能である。
なお、本発明は、電池10の容量に関わらず、顕著な効果を発揮する。しかしながら、本発明は、特に、充放電の際の発熱の大きい、容量が3Ah以上である電池に適用したときに、さらに顕著な効果を発揮する。そのような電池は、充放電の際の発熱量が大きく、絶縁ガスケット20に、部分的に大きな応力が発生していると、加熱との相乗効果により、その部分が予想を超えた速度で劣化するからである。
以上説明したように、図示例の電池10によれば、絶縁ガスケット20の寿命が短くなるのを防止することができる。また、絶縁ガスケット20の寿命が規定の寿命よりも短くなり、その結果、実質的に必要とされる時期にメンテナンスが行われずに、漏液等が発生するような事態の招来を防止することができる。したがって、電池の安全性を向上させることができる。
以下、電池10の発電要素等を詳しく説明する。
正極板は、例えば、正極集電体の片面または両面に、正極ペーストを塗着し、乾燥し、圧延して正極活物質層を形成することにより作製される。また、正極板には活物質層を有さない無地部が設けられ、そこに正極リード26が溶接される。
正極集電体としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなり、その厚みが10μm〜60μmの範囲にある箔が好ましい。正極集電体の表面は、ラス加工もしくはエッチング処理されていてもよい。
正極ペーストは、正極活物質と、結着剤と、導電剤とを、分散媒と混合して調製することができる。また、正極ペーストを調製する際に、必要に応じて、増粘剤を添加してもよい。
正極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、リチウムイオンをゲストとして受け入れ得るリチウム含有遷移金属化合物を使用することができる。
正極ペーストに用いる結着剤、導電剤、必要に応じて添加される増粘剤は、従来と同様のものを用いることができる。
例えば、上記結着剤としては、ペーストの分散媒に溶解または分散できるものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、フッ素系結着剤、アクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリル系重合体、ビニル系重合体等を用いることができる。
導電剤としては、アセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
増粘剤としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどが好ましい。
正極ペーストに用いられる分散媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等を単独または混合して用いることが好ましい。また、SBR等を用いる場合は、水や温水が好ましい。
正極活物質、結着剤、導電剤および必要に応じて添加される増粘剤を、分散媒と混合して、正極ペーストを作製する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、プラネタリーミキサー、ホモミキサー、ピンミキサー、ニーダー、ホモジナイザー等を用いて、これらの成分を混合する方法等が挙げられる。
上記のようにして作製された正極ペーストは、例えば、スリットダイコーター、リバースロールコーター、リップコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ディップコーター等を用いて、正極集電体へ容易に塗着することができる。正極集電体に塗着された正極ペーストは、自然乾燥に近い乾燥を行うことが好ましいが、生産性を考慮すると、70℃〜200℃の温度で10分間〜5時間乾燥させるのが好ましい。
圧延は、ロールプレス機によって正極板が130μm〜200μmの所定の厚みになるまで、線圧1000〜2000kg/cmで数回を行うか、または線圧を変えて行ってもよい。
負極板は、例えば、負極集電体の片面または両面に、負極ペーストを塗着し、乾燥し、圧延して負極活物質層を形成することにより作製される。負極板には、活物質層を有さない無地部を設け、ここに負極リード28が溶接される。
負極集電体は、銅箔からなり、その厚みが10μm〜50μmの範囲にあるものが好ましい。また、負極集電体の表面は、ラス加工もしくはエッチング処理されていてもよい。
負極ペーストは、負極活物質と、結着剤と、分散媒と混合することにより、調製される。また、負極ペーストには、必要に応じて導電剤、増粘剤等を添加してもよい。
負極活物質としては、特に限定されるものではないが、充電及び放電によりリチウムイオンを吸蔵及び放出できる炭素材料を用いることが好ましい。
結着剤、必要に応じて添加される導電剤、増粘剤等には、従来と同様のものを用いることができる。例えば、正極板に用いられるのと同様の結着剤、導電剤、増粘剤等を用いることができる。
セパレータとしては、高分子からなる微多孔性フィルムが好ましく用いられる。前記高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデンが挙げられる。また、これらの微多孔性フィルムを重ね合わせた多層フィルムも用いることができる。セパレータの厚みは15μm〜30μmが好ましい。
電池ケース14としては、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼などからなるものを用いることができる。これらの材料に、絞り加工、DI加工等を施して電池ケースの形状にすることができる。ケースの防蝕性を高めるために、加工後の電池ケース14にメッキ処理を施しても良い。
また、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電池ケースを用いることにより、軽量でエネルギ密度の高い角型の密閉型二次電池を作製することができる。
非水電解液としては、非水溶媒と溶質からなるものが用いられる。
非水溶媒としては、主成分として環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを含有するものが好ましい。例えば、環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトンおよびブチレンカーボネートから選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。また、鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、およびエチルメチルカーボネート等よりなる群から選択される少なくとも一種を用いることが好ましい。
溶質としては、例えば、アニオンが電子吸引性の強い官能基を有するリチウム塩が用いられる。これらの例としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO225)2、LiC(SO2CF3)3等が挙げられる。これらの溶質は、一種類で使用しても良く、二種類以上を組み合わせて使用しても良い。また、これらの溶質は、前記非水溶媒に対して0.5〜1.5Mの濃度で溶解させることが好ましい。
正極リード26および負極リード28としては、当該分野で公知のものを用いることができる。例えば、正極リードとしては、アルミニウムからなるもの等が挙げられる。負極リードとしては、ニッケルからなるもの等が挙げられる。
(実施形態2)
図3に、本発明の別の実施形態に係る電池の製造方法が適用された密閉型二次電池の縦断面図を示す。
図3の電池30は、正極板11、負極板13、ならびに正極板11と負極板13との間に配置されたセパレータ15からなる極板群および電解液(図示せず)からなる発電要素、前記発電要素を内部に収容した有底の円筒形電池ケース17、電池ケース17の開口端部を封口する封口体32、ならびに電池ケース17の開口端部と封口体との間に配置された絶縁ガスケット20Aを含む。
また、上記極板群には、その上下に、それぞれ上部絶縁板21および下部絶縁板23が配置されている。
電池ケース17の開口部の上端より少し下方には、内側に向かって溝入れが行われている。これにより、環状支持部44が電池ケース17の内側に向かって膨出形成されている。環状支持部44の上には、封口体32が嵌合している。封口体32の周縁部には、絶縁体からなる絶縁ガスケット20Aが配置されており、これによって、電池ケース17と封口体32とが絶縁されている。さらに、電池ケース17の開口端部が、絶縁ガスケット20Aにかしめられて、電池ケース17の開口が密閉される。
封口体32は、プレート34、外部接続端子となるキャップ19、ならびにプレート34とキャップ19の間に配置された上弁体23および下弁体36を含む。ここで、上弁体23と下弁体36との間には、絶縁体29が挟持されている。上弁体23と下弁体36とは、溶接部25で導通するように接続されている。また、上弁体23は、環状の易破壊部23aを備え、下弁体36は、環状の易破壊部36aを備える。電池内圧が上昇した場合には、下弁体36の易破壊部36aが破断し、さらに電池内圧が上昇した場合には、上弁体23の易破壊部23aが破断して、キャップ19の排出孔38からガスを外部に放出する。これにより、電池内圧が異常上昇することを防止することができる。
また、プレート34には、正極板11から引き出された正極リード40が接続されており、電池ケース17の内底部には、負極板13から引き出された負極リード42が接続されている。
さらに、本実施形態に係る密閉型電池においては、キャップ19と上弁体23との間に、PTC素子27が配設されている。これにより、電池の安全性がより高められている。
ここで、絶縁ガスケット20Aは、電池ケース17が密閉された後に、アニール処理が施される。このとき、アニール処理のための加熱は、キャップ19を加熱して、熱伝導により行うのが好ましい。また、キャップ19の加熱は、誘導加熱により行うのが好ましい。誘導加熱によりキャップ19を加熱して、絶縁ガスケット20Aをアニールすることにより、発電要素に及ぼす熱の悪影響を最小限度にとどめることが可能である。
本実施形態の密閉型二次電池においても、絶縁ガスケットの素材としては、実施形態1で用いたものと同様のものを用いることができる。また、正極板、負極板、セパレータ、電解液等も、実施形態1と同様のものを用いることができる。
以下、本発明を実施例および比較例を用いて詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
(正極板)
正極活物質であるLiCoO2と、導電剤としてカーボンブラックと、結着剤としてポリテトラフルオロエチレンの水性ディスパージョンとを、固形分の重量比で100:3:10の割合で混錬分散させたペーストを、ドクターブレード方式で、約230μmの厚さで、アルミニウム箔からなる集電体(厚さ30μm)の両面に塗布して乾燥した。この後、塗膜を厚さ180μmに圧延し、所定寸法に切断して正極板を得た。
(負極板)
主材料である炭素質材料とスチレンブタジエンゴム系結着剤とを、重量比で100:5の割合で混錬分散させたペーストを、ドクターブレード方式で、約230μmの厚さで、銅箔からなる集電体(厚さ20μm)の両面に塗布して乾燥した。次いで、塗膜を厚さ180μmに圧延し、所定寸法に切断して負極板を得た。
(絶縁ガスケット)
絶縁ガスケットとして、PEEKを、所定の形状に成形した。得られた絶縁ガスケットは、その断面において、平板部の厚みが1.0mm、筒部の厚みが1.0mmであった。また、上記絶縁ガスケットのガラス転移点は、140℃であった。
(リベット)
リベットの材質は、ニッケルめっきを施した鉄(電気抵抗率:2×10-7Ωm)とした。頭部の面積は、30mm2とした。頭部の厚みは1mmとした。
(電池の組み立て)
上記のようにして得られた正極板と負極板とを、ポリエチレン製の微多孔性フィルムからなるセパレータ(厚さ:25μm;形状維持温度:128℃)を間に挟んで積層して極板群を作製した。この極板群を電池ケースに収容し、図1に示されるような角形の密閉型二次電池を作製した。非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を1:3のモル比で混合した溶媒に溶質として六フッ化リン酸リチウムを1モル/Lの濃度で溶解したものを用いた。また、リベットの封口体への取り付けは、絶縁ガスケットの各平板部のリベットと当接する部分の圧縮率が50%となるように、リベットの脚部をかしめることによって行った。
そして、以下のようにして絶縁ガスケットのアニール処理を行った。
アニール処理はリベットが取り付けられた封口体を電池ケースに取り付ける前に行った。加熱方法は、誘導加熱により行った。加熱の期間及び程度は、リベットが、170℃の状態を10秒間保つようにして行った。
アニール処理の後、封口体の外周部を電池ケースの開口部にレーザー溶接して、電池ケースを密閉した。得られた電池は、幅80mm、厚み12mm、総高140mmであり、電池容量は10Ahであった。
以上のようにして、100個の密閉型二次電池を作製した。
(比較例1)
絶縁ガスケットの素材を、PEEKとし、特にアニール処理を施さなかったこと以外は、実施例1と同様にして、100個の密閉型二次電池を作製した。
(耐漏液試験)
実施例1及び比較例1の各100個の電池に対して絶縁ガスケットの劣化を促進するために、気温60℃、湿度90%という高温、高湿の環境下で全ての電池を7日間放置した。
そして放置後に、漏液が発生している電池の個数をそれぞれ計数した。その結果を、表1に示す。
Figure 2011100690
表1から明らかなように、絶縁ガスケットにアニール処理を施した実施例1においては、漏液がほとんど発生していない。これに対して、絶縁ガスケットにアニール処理を施していない比較例1においては、約5%の電池に漏液が発生した。
以上のように、本発明の適用により、電池の耐漏液性が向上することが確かめられた。
本発明は、密閉型二次電池の耐漏液性を向上させるので、安全性の向上が求められているリチウムイオン二次電池への適用が特に有用である。また、充放電の際の発熱が大きい、大容量の電池への適用により、さらに顕著な結果を発揮する。よって、電気自動車等の電源として利用される各種密閉型二次電池への適用も有用である。
10、30 電池
16、32 封口体
17 電池ケース
18 リベット
19 キャップ
20 絶縁ガスケット

Claims (11)

  1. (i)発電要素を、開口部を有する容器に収納し、
    (ii)前記開口部を、一方の極性を有する封口体で塞ぎ、
    (iii)前記封口体に、ガスケットを介して、他方の極性を有する部材または前記容器の一部を装着し、
    (iv)工程(iii)の後、前記ガスケットをアニールする、
    ことを含む、電池の製造方法。
  2. (i)発電要素を、開口部を有する容器に収納し、
    (ii)一方の極性を有し、前記開口部を封口する封口体に、ガスケットを介して、他方の極性を有する部材を装着し、
    (iii)前記ガスケットをアニールし、
    (iv)前記開口部を、前記封口体で塞ぐ、
    ことを含む、電池の製造方法。
  3. 前記封口体が、その厚さ方向の貫通孔を有し、前記他方の極性を有する部材が、前記貫通孔に挿入された外部端子である、請求項1または2記載の電池の製造方法。
  4. 前記容器の一部が、前記容器の開口端部である、請求項1記載の電池の製造方法。
  5. 前記ガスケットをアニールする工程(iii)または(iv)が、前記外部端子を加熱することを含み、前記外部端子からの熱伝導により前記ガスケットを加熱することを含む、請求項3記載の電池の製造方法。
  6. 前記ガスケットをアニールする工程(iii)または(iv)が、前記封口体を加熱することを含み、前記封口体からの熱伝導により前記ガスケットを加熱することを含む、請求項4記載の電池の製造方法。
  7. 前記外部端子または前記封口体を加熱する工程が、前記外部端子または前記封口体を誘導加熱により加熱することを含む、請求項5または6記載の電池の製造方法。
  8. 前記電池が、3Ahの容量を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  9. 前記ガスケットが、80〜400℃のガラス転移点を有する樹脂を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  10. 前記樹脂が、フッ素樹脂である、請求項9記載の電池の製造方法。
  11. 前記アニールの温度が、前記樹脂のガラス転移点以上の温度である、請求項9または10記載の電池の製造方法。
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