JP2011100662A - 車両用前照灯装置 - Google Patents

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    • F21LIGHTING
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    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/60Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution
    • F21S41/68Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on screens
    • F21S41/683Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on screens by moving screens
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Abstract

【課題】複数の可動式のシェードを採用する場合でも各シェードに対応するアクチュエータ設けることなくシェードの数に対してアクチュエータの数を低減できる構造を提供する。
【解決手段】駆動シェード300,302は従動シェード304の両側に配置され、駆動モータ310および連動部材306は駆動シェード300,302に接続される。従動シェード304は、駆動シェード300,302の両方が駆動モータ310により移動させられたときに連動部材306により追従を許容される。駆動シェード300,302には駆動モータ310が設けられているので、単独で進出位置と退避位置との間を移動できる。一方、従動シェード304はいずれか一方の駆動シェード300,302が進出位置に位置すれば、連動部材306によって拘束される。その結果、他方の駆動シェードが退避位置に移動しても従動シェード304は進出位置で姿勢が保持される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用前照灯装置、特に移動可能な複数のシェードを有する車両用前照灯装置の構造に関する。
従来、光源からの光をシェードにより遮光することによりロービームを形成し、シェードにより遮光しない場合にハイビームを形成する配光可変タイプの車両用前照灯装置がある。また、近年の車両の高性能化に伴い前照灯も周囲の状況に応じて標準的なロービームやハイビームとは形状の異なる配光パターンを形成する前照灯装置が提案されている。例えば、特許文献1には、複数の可動シェードを有し、それぞれの可動シェードをモータ等のアクチュエータで移動させている。複数の可動シェードを持つことで形成できる配光パターンの数を増やしている。
特開2003−100121号公報
上述したように、可動シェードの数を増やすことにより形成できる配光パターンの数を増やすことができるが、可動シェードの数と同数のアクチュエータが必要になる。例えば可動シェードの数を3個にすれば、アクチュエータの数も3個になる。コスト低減が大きな課題となる昨今では、アクチュエータの数はできるだけ減らしたいという要望がある。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の可動式のシェードを採用する場合でも各シェードに対応するアクチュエータを設けることなくシェードの数に対してアクチュエータの数を低減できる構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用前照灯装置は、投影レンズを介して車両前方へ光を照射可能な光源と、光源の光軸に対して進退可能であり、上縁部が投影レンズの後方焦点面と重なる進出位置で光を遮光して配光パターンのカットオフラインの少なくとも一部を形成し、進出位置よりも光軸方向の前方または後方の退避位置で非遮光領域の少なくとも一部の形成を許容する第1シェードと、第1シェードに対して光軸方向と直交する方向に隣接して配置され、光軸に対して進退して進出位置でカットオフラインの少なくとも一部を形成し、退避位置で非遮光領域の少なくとも一部の形成を許容する第2シェードと、第1シェードを進出位置または退避位置へ移動させるアクチュエータと、アクチュエータにより移動する第1シェードが移動するときに第2シェードが追従して進出位置または退避位置へ移動することを許容する連動部材と、を含む。
連動部材は第1シェードの一面側に取り付けることが可能で、その一部が第2シェードに係合可能に第2シェード側に突出した形状を有することができる。第1シェードが進出位置または退避位置のいずれか一方に移動するとき連動部材により第2シェードは第1シェードの移動に追従することが許容され移動する。例えば、連動部材が第1シェードの退避位置側の面に設けられている場合、第1シェードの退避位置への移動に伴い第2シェードは連動部材の実質的な拘束から解放される。その結果、第2シェードはフリー状態になり第1シェードの移動に追従して移動可能となる。逆に、第1シェードがアクチュエータの動作により進出位置側に移動すれば、第2シェードは連動部材と係合し実質的に拘束されて第1シェードと共に進出位置へ移動する。したがって、アクチュエータの数がシェードの数より少ない場合でも第1シェードを進出位置または退避位置へ移動させることにより第2シェードを同様に移動させること可能になる。
第1シェードは第2シェードの両側に配置され、アクチュエータおよび連動部材は各第1シェードにそれぞれ接続され、第2シェードは、第1シェードの両方がアクチュエータの動作により移動させられたときに連動部材により追従を許容されてもよい。アクチュエータは、それぞれの第1シェードに設けられているので、各第1シェードは単独で進出位置と退避位置との間を移動できる。一方、第2シェードはいずれか一方の第1シェードが例えば進出位置に位置すれば、連動部材によって拘束される。その結果、他方の第1シェードが退避位置に移動しても第2シェードは進出位置で姿勢が保持される。この場合例えば、ハイビームの一部の領域が遮光された、いわゆる「片ハイビーム」が形成できる。同様に、一方の第1シェードが退避位置に移動し、他方側が進出位置に移動する場合は、逆パターンの「片ハイビーム」が形成できる。また、左右両方の第1シェードが同様な姿勢、例えは退避位置に移動すれば、第2シェードも退避位置への移動が許容され、実質的に遮光が行われない「ハイビーム」が形成できる。なお、左右の第1シェードが進出位置に移動している場合、第2シェードも連動部材の拘束により進出位置に移動することになり、全てのシェードにより遮光が行われる「ロービーム」が形成できる。
第1シェードを挟み第2シェードの対向側に配置される第3シェードと、第3シェードを進出位置に対して光軸方向前方または後方のいずれか一方に移動させる単動アクチュエータと、を有してもよい。第1シェードに接続されたアクチュエータは、当該第1シェードを進出位置に対して光軸方向前方および後方に移動させる複動アクチュエータであり、連動部材は第2シェードに接続され、第1シェードが光軸方向前方または後方の一方の方向に移動させられるときに第2シェードを追従させ、第1シェードが他方の方向に移動させられたときに第2シェードを非追従としてもよい。この場合、第3シェードは第1シェード、第2シェードの動作にかかわりなく進出位置または退避位置に移動できる。したがって、第3シェードが単独で退避位置に移動することにより「片ハイビーム」が形成できる。一方、第2シェードの連動部材が形成された側に向かう駆動により第1シェードが退避位置に移動する場合、連動部材よって第1シェードに追従して第2シェードが移動する。このとき、第3シェードが進出位置に位置していれば、第3シェードのみにより遮光されて照射範囲の広い「片ハイビーム」が形成できる。また、第2シェードの連動部材が形成された側とは逆方向に向かう動作により第1シェードが退避位置に移動する場合、第1シェードは単独で退避位置に移動できる。このとき、第2シェードおよび第3シェードが進出位置に位置している場合、第1シェードが対応する中央部分のみが非遮光となり光を車両前方に照射するセンタービームが形成できる。なお、全てのシェードが退避位置に移動すれば、ハイビームが形成され、全てのシェードが進出位置に移動すればロービームが形成できる。
第1シェードと第3シェードとの隣接境界領域を覆い両方のシェードが進出位置に移動しているときに隣接境界領域からの漏光を防止する漏光防止部材が配置されていてもよい。また、連動部材は、第1シェードと第2シェードとの隣接境界領域を覆い両方のシェードが進出位置に移動しているときに隣接境界領域からの漏光を防止してもよい。この態様によれば、シェードを複数の分割しても漏光が生じることがなく、高品質の配光パターンを形成できる。
本発明の車両用前照灯装置によれば、複数の可動式のシェードを採用する場合でも各シェードに対応するアクチュエータを設ける必要がなくシェードの数に対してアクチュエータの数を低減できる構造が提供できる。
本実施形態の車両用前照灯装置の内部構造を説明する概略断面図である。 本実施形態の車両用前照灯装置に含まれるシェード機構を説明する組立斜視図である。 図2のシェード機構の分解斜視図である。 図3のシェード機構で形成するシェードパターンと配光パターンを説明する説明図である。 本実施形態の車両用前照灯装置に含まれる他の構成のシェード機構を説明する分解斜視図である。 図5のシェード機構で形成するシェードパターンと配光パターンを説明する説明図である。 図5のシェード機構に採用する漏光防止部材を説明する説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の車両用前照灯装置210の内部構造を説明する概略断面図である。車両用前照灯装置210は車両の車幅方向の左右に1灯ずつ配置される配光可変式前照灯であり、その構造は実質的に左右同等なので代表して車両右側に配置される車両用前照灯装置210Rの構造を説明する。車両用前照灯装置210Rは、ランプボディ212と透明カバー214を含む。ランプボディ212は、車両前方方向に開口部を有し、後方側にはバルブ14の交換時等に取り外す着脱カバー212aを有する。そして、ランプボディ212の前方の開口部には、透明カバー214が接続されて灯室216が形成される。灯室216には、光を車両前方方向に照射する灯具ユニット10が収納されている。灯具ユニット10の一部には、当該灯具ユニット10の揺動中心となるピボット機構218aを有するランプブラケット218が形成されている。ランプブラケット218はランプボディ212の壁面に回転自在に支持されたエイミング調整ネジ220と螺合している。したがって、灯具ユニット10はエイミング調整ネジ220の調整状態で定められた傾動可能な状態で灯室216内の所定位置に支持されることになる。
また、灯具ユニット10の下面には、スイブルアクチュエータ222の回転軸222aが固定され灯具ユニット10が水平方向に回動可能とされている。
スイブルアクチュエータ222は、ユニットブラケット224に固定されている。ユニットブラケット224には、ランプボディ212の外部に配置されたレベリングアクチュエータ226が接続され灯具ユニット10が鉛直方向に傾動可能とされている。
灯室216の内壁面、例えば、灯具ユニット10の下方位置には、灯具ユニット10の点消灯制御や配光パターンの形成制御を実行する照射制御部228が配置されている。この照射制御部228は、スイブルアクチュエータ222、レベリングアクチュエータ226等の制御も実行する。
灯具ユニット10は、可動シェードユニット12を含むシェード機構18、光源としてのバルブ14、リフレクタ16を内壁に支持する灯具ハウジング17、投影レンズ20で構成される。バルブ14は、例えば、白熱球やハロゲンランプ、放電球、LEDなどが使用可能である。本実施形態では、バルブ14をハロゲンランプで構成する例を示す。リフレクタ16はバルブ14から放射される光を反射する。そして、バルブ14からの光及びリフレクタ16で反射した光は、その一部がシェード機構18を構成する可動シェードユニット12を経て投影レンズ20へと導かれる。
可動シェードユニット12は後述するが車両の車幅方向に配列された複数の分割シェードで構成され、それぞれがバルブ14の光の一部を遮光する進出位置と遮光しない退避位置に移動可能に回動軸12aを中心に回動するように構成されている。なお、図1は、可動シェードユニット12の各シェードが進出位置に移動している状態を示している。シェード機構18は、可動シェードユニット12を回動させるアクチュエータを含む。また、各シェードにはアクチュエータによる移動に反してシェードを所定の姿勢、例えば進出位置に復帰させる付勢部材が備えられている。図1の場合、付勢部材としてスプリングが示されている。
図2(a)、図2(b)は、分割シェードで構成される第1シェードおよび第2シェードを含む可動シェードユニット12の組立斜視図である。図2(a)、図2(b)の構成の場合、配光パターンを形成するシェードは3分割され、モータ等のアクチュエータが接続された第1シェードとして機能する駆動シェード300,302とモータ等のアクチュエータが接続されていない第2シェードとして機能する従動シェード304で構成されている。つまり、光軸O(図1参照)方向と直交する方向に隣接する状態で第2シェードの両側に第1シェードが配置されている。なお、図2(a)、図2(b)は、車両用前照灯装置210の投影レンズ20側から可動シェードユニット12を見た状態が図示されている。
第1シェードである駆動シェード300,302は、バルブ14の光軸Oに対して進退可能であり、上縁部が投影レンズ20の後方焦点面と重なる進出位置で光を遮光して配光パターンのカットオフラインの少なくとも一部を形成する。また、進出位置よりも光軸O方向の前方または後方の退避位置、図2の場合、光軸Oの前方に定義される退避位置で非遮光領域の少なくとも一部の形成を許容する。また、第2シェードである従動シェード304は、光軸Oに対して進退して進出位置でカットオフラインの少なくとも一部を形成し、退避位置、図2の場合、光軸Oの前方に定義される退避位置で非遮光領域の少なくとも一部の形成を許容する。
駆動シェード300,302の一面側、例えば投影レンズ20側である前面側には、モータ等のアクチュエータにより駆動シェード300,302が移動するときに従動シェード304が追従して進出位置または退避位置へ移動することを許容する連動部材306が固定されている。この連動部材306は、その一部が従動シェード304側に突出した形状を有している。したがって、従動シェード304は駆動シェード300または駆動シェード302いずれか一方が例えば進出位置に位置すれば、従動シェード304は連動部材306の拘束を受けて進出位置で姿勢が保持される。なお、駆動シェード300,302および従動シェード304は共通の回動軸12aに回動自在に接続されて、進出位置と退避位置との間を移動するように構成されている。
図2(a)の場合、連動部材306を有する駆動シェード300および駆動シェード302が進出位置に移動した状態を示している。この場合、両方の連動部材306により従動シェード304の退避位置への移動は制限され進出位置での姿勢が保持される。その結果、3個のシェードが進出位置に移動してロービームを形成するカットオフラインを完成させてる。つまり、バルブ14からの光の一部を遮光してロービーム用の配光パターンが形成可能となる。
図2(b)は、アクチュエータにより駆動する駆動シェード302が連動部材306の形成された側に定義された退避位置に移動している状態を示している。この場合、駆動シェード302に固定された連動部材306は従動シェード304から離れるので従動シェード304の拘束を解放する。しかし、駆動シェード300は進出位置に移動したままであるので、従動シェード304は駆動シェード300の連動部材306によって拘束されたままであり、進出位置での姿勢が維持されることになる。この場合、駆動シェード302の退避位置への移動により光が通過するのでロービームの一部がハイビーム状態になった「片ハイビーム」が形成できる。
また、図2(b)の状態で、駆動シェード300が退避位置に移動すれば、従動シェード304の退避位置への移動も許容するので、全てのシェードが退避位置に移動可能となる。その結果、シェードによる遮光が行われない「ハイビーム」が形成できる。
図3を用いて、駆動シェード300,302および従動シェード304の駆動の仕組みを詳細に説明する。
駆動シェード300には、ギア機構308を介してアクチュエータとして駆動モータ310が接続されている。駆動シェード300は、駆動モータ310の駆動により矢印A方向に移動してシェードによる遮光を行わない退避位置に移動可能となる。この駆動モータ310は、電力の供給により矢印a方向に回転する単動制御のモータであり、電力供給が遮断された場合には、フリー状態になる。また、駆動シェード300には、駆動モータ310の駆動により回動する方向(矢印A方向)とは逆の方向に付勢力を発生する付勢部材としてスプリング312が係合している。したがって、駆動モータ310への電力供給が絶たれてフリー状態になった場合、ギア機構308は逆回転して駆動シェード300を逆矢印A方向に回動させて進出位置に移動させる。なお、図3では図示を省略しているが、スプリング312によって進出位置に向かい移動する駆動シェード300,302および従動して進出位置に向かい移動する従動シェード304を定義された進出位置で正確に停止させるためのストッパが回動軸12aや周囲に構造物に設けられている。スプリング312は、このストッパに駆動シェード300,302を付勢するのに十分な付勢力を有するものを選択することが望ましい。各シェードをストッパに十分に付勢することにより、各シェードの上縁部が投影レンズ20の後方焦点面と重なる進出位置に正確に位置して、配光パターンのカットオフラインを鮮明に形成する。
図3は付勢状態を理解し易くするために付勢部材としてコイル状のスプリング312を示しているが、配置スペースの縮小のために回動軸12aに巻回配置するトーションスプリングを採用することが望ましい。
駆動シェード302にも同様にギア機構308を介して駆動モータ310が接続され、駆動モータ310の通電時には駆動シェード302を矢印A方向に回動させ退避位置に移動させる。また、駆動モータ310の非通電時にはスプリング312の付勢により駆動シェード302は逆矢印A方向に回動して進出位置に移動させる。
前述したように従動シェード304には、矢印A方向に回動させるためのモータ等のアクチュエータは接続されていないが、矢印A方向に付勢力を発生する付勢部材としてスプリング314が配置されている。この場合も理解の容易化のためにスプリング314を示しているが、実際の構造の場合はトーションスプリングとすることが望ましい。前述したように、従動シェード304には、駆動シェード300,302の連動部材306が係合している。したがって、駆動シェード300,302のいずれか一方が進出位置に移動している場合は、連動部材306がスプリング314の付勢力により移動しようとする従動シェード304を拘束して進出位置に位置させる。一方、駆動シェード300,302の両方が駆動モータ310への通電により退避位置に移動した場合は、従動シェード304は連動部材306の拘束から実質的に解放された状態となりスプリング314の付勢力により退避位置に移動する。
また、駆動シェード300,302のいずれか一方の駆動モータ310に対する通電が絶たれた場合、その駆動シェードがスプリング312の付勢力によって進出位置に移動すると共に、連動部材306の拘束力によりスプリング314の付勢力に逆らって従動シェード304も進出位置に移動する。
なお、各駆動モータ310への通電が絶たれた場合、駆動シェード300,302および従動シェード304は進出位置に優先的に移動してロービームを形成することになる。つまり、何らかの理由により駆動モータ310の制御ができなくなった場合は、優先的にグレアを与えないロービーム状態にするフェールセーフ機能を実現することができる。
図4は、図3で示す構成のシェード機構18により形成されるシェードパターンとそのときに照射される配光パターンを示している。
駆動モータ310への通電制御は、図1の示す照射制御部228により行うことができる。この場合、照射制御部228は車両側に設けられた車載カメラやレーダ装置、ナビゲーションシステム、車速センサなど車両の周囲の状況や車両走行状態を検出可能なセンサからの信号に基づいて、自動的に照射する配光パターンを選択する。そして、その配光パターンに対応するシェードパターンを形成するように駆動モータ310への通電制御を実施する。なお、照射制御部228は、ステアリングの周辺に配置されたランプスイッチを介して運転者が希望する配光パターンを照射するように駆動モータ310への通電制御を実施してもよい。
図4には、図3のシェード機構18で形成できるシェードパターンとして、「ベーシックロービームLo」、「左片ハイビームL−Hi」、「右片ハイビームR−Hi」、「ハイビームHi」が一例として示されている。なお、図4に示すシェードパターンは、図1においてバルブ14側からシェードを見た状態が図示されている。
「ベーシックロービームLo」は、交通法規で左側通行が定められた地域において市街地走行のように、対向車や前走車、歩行者などが存在する可能性の高い走行状態での利用に適した配光パターンである。現在の走行状態にベーシックロービームLoが適しているか否かは前述したように、車載カメラやレーダ装置等によって対向車や前走車、歩行者等を検出することにより判定できる。また、ナビゲーションシステムにより走行地域を認識することにより市街地判定をしてもよい。ベーシックロービームLoの場合、照射制御部228は、駆動シェード300,302に接続された駆動モータ310への通電は行わない。つまり、駆動シェード300,302および従動シェード304は進出位置に移動した状態を維持する。ベーシックロービームLoは、前走車、対向車、歩行者等自車の周囲に存在するものにグレアを与えないように配慮された配光パターンである。
「左片ハイビームL−Hi」は、交通法規で左側通行が定められた地域において対向車線側に対向車や歩行者がいるものの自車線側の前走車が存在しない場合に適した配光パターンである。この場合、現在の走行状態に左片ハイビームL−Hiが適しているか否かは、車載カメラやレーダ装置等によって対向車や前走車、歩行者等を検出することにより判定できる。左片ハイビームL−Hiの場合、照射制御部228は、駆動シェード300に接続された駆動モータ310に通電する。その結果、駆動シェード300のみが退避位置に移動し、通電が行われない駆動モータ310が接続された駆動シェード302および駆動シェード302の連動部材306によって拘束された従動シェード304は進出位置での姿勢を維持する。左片ハイビームL−Hiは、対向車や対向車線側の歩行者へのグレア付与を抑制しつつ、自車線側の照射範囲を広げて運転者の視界を向上させるのに適した配光パターンである。
「右片ハイビームR−Hi」は、交通法規で左側通行が定められた地域において自車線側の前走車が存在するものの、対向車線側に対向車や歩行者が存在しない場合に適した配光パターンである。この場合も、現在の走行状態に右片ハイビームR−Hiが適しているか否かは、車載カメラやレーダ装置等によって対向車や前走車、歩行者等を検出することにより判定できる。右片ハイビームR−Hiの場合、照射制御部228は、駆動シェード302に接続された駆動モータ310に通電する。その結果、駆動シェード302のみが退避位置に移動し、通電が行われない駆動モータ310が接続された駆動シェード300および駆動シェード300の連動部材306によって拘束された従動シェード304は進出位置での姿勢を維持する。右片ハイビームR−Hiは、自車線側の前走車に対するグレアを抑制しつつ、対向車線側の照射範囲を広げて運転者の視界を向上させるのに適した配光パターンである。
「ハイビームHi」は、交通法規で左側通行が定められた地域において自車線側および対向車線側に対向車や前走車、歩行者等が存在しない場合に適した配光パターンである。この場合も、現在の走行状態にハイビームHiが適しているか否かは、車載カメラやレーダ装置等によって対向車や前走車、歩行者等が検出されないことにより判定できる。ハイビームHiの場合、照射制御部228は、駆動シェード300,302に接続された駆動モータ310に通電する。その結果、駆動シェード300,302が退避位置に移動すると共に、実質的に従動シェード304への連動部材306による拘束が解放されるので、従動シェード304がスプリング314の付勢力により退避位置に移動する。ハイビームHiは、自車前方の広い範囲を照射するので運転者の視界を向上させるのに適した配光パターンである。
なお、「ベーシックロービームLo」、「左片ハイビームL−Hi」、「右片ハイビームR−Hi」、「ハイビームHi」の切り替えは、運転者自身のランプスイッチの操作により任意に実施できる。
図5は、他の実施形態のシェード機構180を説明する分解斜視図である。図5のシェード機構180を構成する各シェードの形状は図3で説明したシェード機構18と実質的に同じであるが、アクチュエータが接続されているシェードが異なる。図5のシェード機構180の場合、照射制御部228により制御される駆動モータ316が図3のシェード機構18における従動シェード304に相当するシェードに接続されて、駆動シェード318を形成している。駆動シェード318はラック機構320およびギア機構322を介して駆動モータ316に接続されている。駆動モータ316は電力の供給により正逆回転の切り替えが可能な複動アクチュエータを構成している。したがって、ラック機構320が矢印b方向に移動するように駆動モータ316を回転させることにより駆動シェード318は矢印B方向に回動して、車両前方に定義された退避位置に移動する。また、ラック機構320が矢印c方向に移動するように駆動モータ316を回転させることにより駆動シェード318は矢印C方向に回動して、車両後方に定義された退避位置に移動する。また、ラック機構320を所定の基準位置で停止することにより、駆動シェード318を進出位置に移動させることができる。したがって、シェード機構180の場合、駆動シェード318が第1シェードに相当する。
駆動シェード318に隣接して当該駆動シェード318の動作によって拘束される第2シェードとして従動シェード324が配置されている。従動シェード324には、モータ等のアクチュエータは接続されず、当該従動シェード324を前方の退避位置から進出位置に復帰させる付勢力を発生する付勢部材としてスプリング312が配置されている。また、図示を省略しているが、スプリング312の付勢力により進出位置に向かって移動する従動シェード324が正確に進出位置で停止するようにストッパが回動軸12aや周囲に構造物に設けられている。スプリング312は、このストッパに従動シェード324を付勢するのに十分な付勢力を有するものを選択することが望ましい。各シェードをストッパに十分に付勢することにより、各シェードの上縁部が投影レンズ20の後方焦点面と重なる進出位置に正確に位置して、配光パターンのカットオフラインを鮮明に形成する。また、スプリング312は配置スペースを考慮してトーションスプリングを採用することが望ましい。
従動シェード324は、駆動シェード318が前方の退避位置に移動するときに追従して移動するように形成された連動部材326を有している。この連動部材326は、駆動シェード318が前方の退避位置に移送するときに係合できる突起であればよいが、駆動シェード318が後方の退避位置に移動したときにバルブ14からの光を遮光しないような形状または遮光しない位置に配置されることが望ましい。例えば、図5に示すように、連動部材326の突出部Pの形状を駆動シェード318の側面部Qと実質的に同じ形状として、突出部Pが僅かに側面部Qに係合するようにする。このような形状とすることで、例えば、駆動シェード318が後方の退避位置に移動した場合に、進出位置に位置している従動シェード324により形成される遮光形状が連動部材326の存在の影響を実質的に受けないようにできる。また別の実施形態では、連動部材を駆動シェード318の移動による光の通過を妨げない位置に配置するようにしてもよい。例えば、駆動シェード318および従動シェード324において、バルブ14の光路に影響しない部分にフランジを形成して、そこで連動部材を介して係合するようにすることもできる。
シェード機構180において、駆動シェード318を挟み従動シェード324の対向側には第3シェードとして機能する駆動シェード328が配置されている。この駆動シェード328には、図3に示す駆動シェード300と同様に、ギア機構308を介してアクチュエータとして駆動モータ310が接続されている。駆動シェード328は、駆動モータ310の駆動により矢印A方向に回動して前方の退避位置に移動可能となる。この駆動モータ310は、電力の供給により矢印a方向に回転する単動制御のモータであり、電力供給が遮断された場合には、フリー状態になる。また、駆動シェード328には、駆動モータ310の駆動により回動する方向(矢印A方向)とは逆の方向に付勢力を発生する付勢部材としてスプリング312が係合している。したがって、駆動モータ310への電力供給が絶たれてフリー状態になった場合、ギア機構308は逆回転して駆動シェード328を逆矢印A方向に回動させて進出位置に移動させる。なお、図示を省略しているが、スプリング312によって進出位置に向かい移動する駆動シェード328を定義された進出位置で正確に停止させるためのストッパが回動軸12aや周囲に構造物に設けられている。スプリング312は、このストッパに駆動シェード328を付勢するのに十分な付勢力を有するものを選択することが望ましい。駆動シェード328をストッパに十分に付勢することにより、駆動シェード328の上縁部が投影レンズ20の後方焦点面と重なる進出位置に正確に位置して、配光パターンのカットオフラインを鮮明に形成する。
駆動シェード328が駆動シェード300と異なる点は、連動部材を持たない点であり、駆動シェード318および従動シェード324の動作に関係なく単独で進出位置と前方の退避位置との間を移動可能になっている。したがって、駆動シェード328が単独で前方の退避位置に移動することにより「片ハイビーム」が形成できる。一方、従動シェード324の連動部材326が形成された側に向かう駆動、つまり前方に向かう駆動により駆動シェード318が退避位置に移動する場合、連動部材326よって駆動シェード318に追従して従動シェード324が移動する。このとき、駆動シェード328が進出位置に位置していれば、駆動シェード328のみにより遮光されて照射範囲の広い「片ハイビーム」が形成できる。また、従動シェード324の連動部材326が形成された側とは逆方向に向かう動作により駆動シェード318が退避位置に移動する場合、駆動シェード318単独で退避位置に移動できる。このとき、従動シェード324および駆動シェード328が進出位置に位置している場合、駆動シェード318が対応する中央部分のみが非遮光となり光を車両前方に照射するセンタービームが形成できる。なお、全てのシェードが退避位置に移動すれば、ハイビームが形成され、全てのシェードが進出位置に移動すればロービームが形成できる。
図6は、図5で示す構成のシェード機構180により形成されるシェードパターンとそのときに照射される配光パターンを示している。
駆動モータ310、駆動モータ316への通電制御は、図1の示す照射制御部228により行うことができる。この場合、照射制御部228は車両側に設けられた車載カメラやレーダ装置、ナビゲーションシステム、車速センサなど車両の周囲の状況や車両の走行状態を検出可能なセンサからの信号に基づいて、自動的に照射する配光パターンを選択する。そして、その配光パターンに対応するシェードパターンを形成するように駆動モータ310、316への通電制御を実施する。なお、照射制御部228は、ステアリングの周辺に配置されたランプスイッチを介して運転者が希望する配光パターンを照射するように駆動モータ310、316への通電制御を実施してもよい。
図6には、図5のシェード機構180で形成できるシェードパターンとして、「ベーシックロービームLo」、「右片ハイビームR−Hi」、「センタービームCe」、「ハイビームHi」が一例として示されている。なお、図4に示すシェードパターンは、図1においてバルブ14側からシェードを見た状態が図示されている。いずれの配光パターンを照射するかは、図4で説明した場合と同様に照射制御部228が車載カメラやレーダ装置等により自車周囲の車両や歩行者等の存在を確認して決定することができる。また、運転者のランプスイッチの操作によっても照射制御部228の制御が可能である。
ベーシックロービームLoの場合、照射制御部228は、駆動シェード318,328に接続された駆動モータ316,310への通電は行わない。つまり、駆動シェード318,328および従動シェード324は進出位置に移動した状態を維持してロービーム用のシェードパターンを形成する。
右片ハイビームR−Hiの場合、照射制御部228は、ラック機構320が矢印b方向に移動するように駆動モータ316に通電して駆動シェード318を前方の退避位置に移動させる。その結果、駆動シェード318に連動部材326を介して係合する従動シェード324が前方の退避位置に移動する。一方、通電が行われない駆動モータ310が接続された駆動シェード328は進出位置での姿勢を維持する。シェード機構180の場合、右片ハイビームR−Hiを形成する場合、中央に位置する駆動モータ316が従動シェード324を伴って,前方の退避位置に移動するため配光パターンの中央部分を越えた領域まで照射領域を広げることが可能になる。その結果、自車線側の前走車に対するグレアを抑制しつつ、中央領域および対向車線側を含む広い照射範囲の確保が可能になる。その結果、シェード機構180は、図3のシェード機構18で形成する右片ハイビームR−Hiに比べて運転者の視界をさらに向上できる右片ハイビームR−Hiを形成できる。
なお、シェード機構180の場合、駆動シェード328は駆動シェード318および従動シェード324の移動状態に影響されることなく退避位置に移動することができる。したがって、駆動シェード318および従動シェード324を進出位置に移動させた状態で、駆動シェード328を退避位置に移動させることが可能で、左片ハイビームL−Hiを形成できる。ただし、この場合は駆動シェード318が進出位置に留まるので、図4に示す左片ハイビームL−Hiと同様に、遮光領域が配光パターンの中央領域を越えて自車線側に形成される。交通法規で左側通行が定められた地域において運転者は、自車線側の自車前方を走行する車両の接近を認識できれば十分である。一方、対向車線側は遠方より近づく車両や歩行者の情報を迅速かつ多く取得することを望むことが多い。したがって、シェード機構180のように右片ハイビームの照射領域が広がることは有利である。別の実施形態では、駆動モータ310を駆動シェード318を挟んで逆側のシェードに接続して、照射領域の広い左片ハイビームL−Hiを形成することも可能である。
「センタービームCe」は、高速走行中など、運転者の視線が遠方に向く場合に適した配光パターンである。この場合、現在の走行状態にセンタービームCeが適しているか否かは、速度センサやナビゲーションシステムによって現在の車速や高速道路走行中であることを検出することにより判定できる。センタービームCeの場合、照射制御部228は、ラック機構320が矢印c方向に移動するように駆動モータ316を回転させて、駆動シェード318を後方の退避位置に移動させる。この場合、駆動シェード318は、従動シェード324に形成された連動部材326との係合から離れる方向の移動になるので、駆動シェード318は単独で後方の退避位置に移動ができる。その結果、駆動シェード318のみが退避位置に移動して中央部分のみを非遮光とするセンタービームCe用のシェードパターンが形成できる。センタービームCeは、前方から接近する車両や前方の標識やサインボードを迅速に確認できる配光パターンである。
ハイビームHiの場合、照射制御部228はラック機構320が矢印b方向に移動するように駆動モータ316に通電して駆動シェード318を前方の退避位置に移動させる。その結果、駆動シェード318に連動部材326を介して係合する従動シェード324が前方の退避位置に移動する。同様に、照射制御部228は駆動モータ310に通電して駆動シェード328を矢印A方向に回動させて退避位置に移動させる。その結果、全てのシェードが退避位置に移動してハイビームHi用のシェードパターンが形成できる。
ところで、図3に示すシェード機構18と図5に示すシェード機構180の場合、シェードを3分割すると共に、互いに独立してスムーズに退避位置と進出位置へ移動できるように構成する必要がある。つまり、隣接するシェード同士は、端面が僅かに隙間を有して配置されることが望ましい。もし、隙間なく組み合わされていた場合、互いの移動の妨げになり動作不良の原因になったり摩耗の原因になる。
この点において、図3に示すシェード機構18の場合、連動部材306は駆動シェード300,302の表面に配置されるので、駆動シェード300と従動シェード304との間の隣接境界領域および駆動シェード302と従動シェード304との間の隣接境界領域を覆う遮光部材として機能することができる。つまり、隣接するシェードの移動を容易にするために両者間に隙間を形成していたも、隣接するシェードが進出位置に移動しているときにその隣接するシェードの接続部分である隣接境界領域からの漏光を漏光防止部材としても機能する連動部材306により防止できる。図3の場合、連動部材306を駆動シェード300,302で遮光機能を果たす部分に対応して、縦方向半分程度の領域を覆う長さにする場合を図示しているが、縦方向の全てを覆ってもよい。また、連動部材306の形状や大きさは、連動機能を果たすと共に遮光機構を果たすものであれば適宜選択できる。
一方、図5に示すシェード機構180の駆動シェード328は、単独で退避位置と進出位置との間を移動するので、駆動シェード318との間に連動部材を配置できない。そこで、図7(a)に示すような漏光防止部材330を配置することができる。漏光防止部材330は、図7(b)に示すように、係合部P1の形状と駆動シェード318の側面部Q1とが実質的に同じ形状であり、係合部P1が僅かに側面部Q1に係合するようになっている。また、漏光防止部材330の駆動シェード328側は十分に駆動シェード328に覆い被さる面積を有することができる。したがって、駆動シェード318と駆動シェード328との隣接境界領域は完全に覆われて、この部分からバルブ14の光が漏れることが防止され、形成する配光パターンの品質が向上できる。なお、漏光防止部材330は付勢部材であるスプリング332によって、駆動シェード318と接する方向、つまり後方の退避位置側に付勢されている。このスプリング332は、トーションスプリングでもよい。
例えば、駆動シェード318または駆動シェード328が前方の退避位置に移動する場合、漏光防止部材330も駆動シェード318または駆動シェード328に追従して退避位置に移動する。したがって、ハイビームHiや左片ハイビームL−Hiの形成時に漏光防止部材330の存在が遮光領域に影響を与えることはない。一方、駆動シェード318が後方の退避位置に移動する場合、漏光防止部材330は進出位置に位置するが、係合部P1と側面部Q1は実質的に同じ形状であり、僅かに重なるのみなので、駆動シェード328により形成される遮光形状が漏光防止部材330の存在による実質的な影響を受けることがない。したがって、右片ハイビームR−Hiの形成品質を維持することができる。なお、図6示すように、シェード機構180で形成する右片ハイビームR−Hiは図3のシェード機構18に比べて中央領域まで照射領域を広げることのできる構造である。したがって、係合部P1と側面部Q1との係合幅を広めにとって組み立て作業を容易にしたり係合安定性を向上する構成としても右片ハイビームR−Hiの品質は維持可能である。
なお、駆動シェード318と従動シェード324との間には、従動シェード324に固定される連動部材326が存在可能なので、連動部材326を漏光防止部材として機能させることができる。
なお、上述した各実施形態では、ロービームを形成するシェードを3分割する構成を説明したが、シェードの分割数は適宜選択可能であり、分割するシェードの数より少ないアクチュエータにより各シェードの移動が可能で低コスト化が容易な構造が提供できる。また、本実施形態では、アクチュエータの一例としてモータを説明した。モータの場合、軽量化や小型化が容易である点で有利である。アクチュエータとして例えばソレノイドを用いてロッドを進退させるものを利用してもよい。ソレノイドタイプの場合、耐久性があり制御が容易である点、また安価である点で有利である。
図4や図6に示した配光パターンは一例であり、必要に応じたシェードパターンを形成できるように、各シェードの形状やアクチュエータの位置選択することにより、所望の配光パターンを形成して、本実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、本実施形態では付勢部材の例としてコイル状のスプリングやトーションスプリングを示したが、所定の付勢力が発生できれば、スプリング以外の構成でも同様な効果を得ることができる。また、図3、図5の構造では、車両前方側の退避位置にシェードが主として移動する例を説明したが、灯具ユニット10内の配置スペースや機構との関係で、車両後方側の退避位置にシェードが主として移動する構成としてもよく、同様の効果を得ることができる。
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能であり、同様な効果を得ることができる。
10 灯具ユニット、 12 可動シェードユニット、 14 バルブ、 20 投影レンズ、 210 車両用前照灯装置、 228 照射制御部、 300,318,328 駆動シェード、 304,324 従動シェード、 306,326 連動部材、 308,322 ギア機構、 310,316 駆動モータ、 312,314 スプリング、 320 ラック機構、 330 漏光防止部材。

Claims (5)

  1. 投影レンズを介して車両前方へ光を照射可能な光源と、
    前記光源の光軸に対して進退可能であり、上縁部が前記投影レンズの後方焦点面と重なる進出位置で光を遮光して配光パターンのカットオフラインの少なくとも一部を形成し、前記進出位置よりも光軸方向の前方または後方の退避位置で非遮光領域の少なくとも一部の形成を許容する第1シェードと、
    前記第1シェードに対して前記光軸方向と直交する方向に隣接して配置され、前記光軸に対して進退して前記進出位置で前記カットオフラインの少なくとも一部を形成し、前記退避位置で前記非遮光領域の少なくとも一部の形成を許容する第2シェードと、
    前記第1シェードを前記進出位置または前記退避位置へ移動させるアクチュエータと、
    前記アクチュエータにより移動する前記第1シェードが移動するときに前記第2シェードが追従して前記進出位置または前記退避位置へ移動することを許容する連動部材と、
    を含むことを特徴とする車両用前照灯装置。
  2. 前記第1シェードは前記第2シェードの両側に配置され、
    前記アクチュエータおよび前記連動部材は前記各第1シェードにそれぞれ接続され、
    前記第2シェードは、前記第1シェードの両方が前記アクチュエータにより移動させられたときに前記連動部材により追従を許容されることを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯装置。
  3. 前記第1シェードを挟み前記第2シェードの対向側に配置される第3シェードと、
    前記第3シェードを前記進出位置に対して光軸方向前方または後方のいずれか一方に移動させる単動アクチュエータと、を有し、
    前記第1シェードに接続されたアクチュエータは、当該第1シェードを前記進出位置に対して光軸方向前方および後方に移動させる複動アクチュエータであり、
    前記連動部材は前記第2シェードに接続され、前記第1シェードが前記光軸方向前方または後方の一方の方向に移動させられるときに前記第2シェードを追従させ、前記第1シェードが他方の方向に移動させられたときに前記第2シェードを非追従とすることを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯装置。
  4. 前記第1シェードと前記第3シェードとの隣接境界領域を覆い両方のシェードが進出位置に移動しているときに前記隣接境界領域からの漏光を防止する漏光防止部材が配置されていることを特徴とする請求項3記載の車両用前照灯装置。
  5. 前記連動部材は、前記第1シェードと前記第2シェードとの隣接境界領域を覆い両方のシェードが進出位置に移動しているときに前記隣接境界領域からの漏光を防止することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用前照灯装置。
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