JP2011099948A - 電子ペーパ及び電子ペーパ書き込み装置 - Google Patents

電子ペーパ及び電子ペーパ書き込み装置 Download PDF

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Abstract

【課題】TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成の電子ペーパ2において画像の高画質化を可能とする。
【解決手段】電子インク層11と、電子インク層の一面側に設けられた表面フィルム12と、電子インク層の他面側に設けられた裏面フィルム13と、電子インク層と表面フィルムとの間に介在し、複数の画素21に対応して配設された複数の透明な画素電極14と電子インク層と裏面フィルムとの間に介在する共通電極15とを備え、表面フィルムには、複数の貫通孔30が形成されると共に、当該貫通孔内に複数の画素電極とそれぞれ電気的に接続された複数の上側スルーホール電極31が設けられ、裏面フィルムには、少なくとも1つの貫通孔40が形成されると共に、当該貫通孔内に前記共通電極と電気的に接続された下側スルーホール電極41が設けられた構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気的に記録した画像を無電力で保持できる電子ペーパ及び電子ペーパ書き込み装置に関する。
従来、電気泳動の懸濁液をマイクロカプセル化したマイクロカプセルを含む電子インク層を、画素電極がマトリックス状に配置されたTFT(Thin Film Transistor)層と共通電極とで挟み込むようにして構成されたマイクロカプセル方式の電子ペーパが知られている(特許文献1参照)。この種の電子ペーパでは、共通電極と画素電極との間に電界を生じさせ、その電界の向きによってマイクロカプセル内の電気泳動用粒子(顔料粒子)が一方の電極に引きつけられることにより画像が表示される。
一方、電子ペーパが従来の紙媒体の代替品として広く普及するためにはより低価格であることが望ましいが、上記のようなTFT層を有する電子ペーパは、製造コストが大きく高価であるという問題がある。そこで、TFT層を設けない簡易な構成の電子ペーパが知られている(特許文献2,3参照)。
特開2004−258370号公報 特許第3628011号公報 特開2006−293151号公報
上記特許文献3では、電子ペーパに対して電子ペン(ペン型入力装置)によって画像の記録及び消去を行う書き込み装置が開示されている。この書き込み装置は、画像の記録及び消去に供される電子ペンと、電子ペンの端部に設けられた本体側電極と、電子ペーパに印加する電界を発生させる電力を供給する電源と、電子ペーパが載置されると共に、電源を介して本体側電極に接続されることによって当該本体側電極との間で電子ペーパの表示面を境界とした電界を印加する載置部側電極とを備え、電子ペンによって電子ペーパの表示面に画像を記録する場合と当該画像を消去する場合とで、本体側電極と載置部側電極との間で発生する電界の方向が逆転するように構成したものである。
ところで、上記のようなTFT層を設けない電子ペーパは、例えば、電子インク層の表裏をPET等からなる透明のフィルムで挟み込むようにして構成される。この透明フィルムは、電子ペーパの適正な強度を維持するためにある程度の厚さ(例えば、180μm)を必要とするため、上記特許文献3に記載された書き込み装置では、フィルム表面に当接する電子ペンの端部のペン電極と載置部側電極との間の距離は、TFT層を有する電子ペーパにおける共通電極と画素電極との間の距離よりも大きくなる。その結果、ペン電極と載置部側電極との間に適切な電界を発生させることが難しくなり、TFT層を設けない電子ペーパはTFT層を有する電子ペーパに比べて画質が劣るといった課題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成において画像の高画質化を可能とした電子ペーパ及び電子ペーパ書き込み装置を提供することを主目的とする。
本発明の電子ペーパは、印加電界に応じて表示色が変化する電子インク層と、前記電子インク層の一面側に設けられた透明な第1のフィルムと、前記電子インク層の他面側に設けられた透明な第2のフィルムと、前記電子インク層と前記第1のフィルムとの間に介在し、複数の画素に対応して配設された複数の透明な画素電極と前記電子インク層と前記第2のフィルムとの間に介在する共通電極とを備え、前記第1のフィルムには、複数の貫通孔が形成されると共に、当該貫通孔内に前記複数の画素電極とそれぞれ電気的に接続された複数の第1のスルーホール電極が設けられ、前記第2のフィルムには、少なくとも1つの貫通孔が形成されると共に、当該貫通孔内に前記共通電極と電気的に接続された第2のスルーホール電極が設けられたことを特徴とする。
このように本発明によれば、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成において画像の高画質化が可能となるという優れた効果を奏する。
第1実施形態に係る電子ペーパ記録システムの概略構成を示す斜視図 図1中の電子ペーパの模式的な断面図 図1中の電子ペーパの(A)表面側および(B)裏面側の構成を示す構成図 図3中のIV部の拡大図 図2中のV部の拡大図 図4の変形例を示す図 図5の変形例を示す図 図1の電子ペーパ記録システムの制御系の構成を示すブロック図 図1中の電子ペンの構成を示す斜視図 図9の電子ペンのペン先部の構成を示す断面図 図1中の電子ペーパ書き込み装置の画像消去動作を示す斜視図 第2実施形態に係る電子ペーパ記録システムの概略構成を示す斜視図 図12の電子ペーパ記録システムの制御系の構成を示すブロック図 図12中の電子ペーパ書き込み装置の補助記録動作を示す斜視図 第3実施形態に係る電子ペーパ記録システムの概略構成を示す斜視図 図15中の電子ペーパ書き込み装置における書き込みパネルの構成を示す構成図 図16のXVII−XVII線断面図 図15の電子ペーパ記録システムの手書き記録時の電子ペーパ載置前の状態を示す斜視図 図15中の電子ペーパ書き込み装置において蓋を閉じた状態の断面図 図15の電子ペーパ記録システムの制御系の構成を示すブロック図
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、印加電界に応じて表示色が変化する電子インク層と、前記電子インク層の一面側に設けられた透明な第1のフィルムと、前記電子インク層の他面側に設けられた透明な第2のフィルムと、前記電子インク層と前記第1のフィルムとの間に介在し、複数の画素に対応して配設された複数の透明な画素電極と前記電子インク層と前記第2のフィルムとの間に介在する共通電極とを備え、前記第1のフィルムには、複数の貫通孔が形成されると共に、当該貫通孔内に前記複数の画素電極とそれぞれ電気的に接続された複数の第1のスルーホール電極が設けられ、前記第2のフィルムには、複数の貫通孔が形成されると共に、当該貫通孔内に前記共通電極と電気的に接続された少なくとも1つの第2のスルーホール電極が設けられた構成とする。
これによると、第1及び第2のフィルムにそれぞれ第1及び第2のスルーホール電極を設けることにより、電子インク層への電圧の印加に供される電極間(すなわち、画素電極と共通電極との間)の距離を小さくして適切な電界を生じさせることができるため、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成の電子ペーパにおいて画像の高画質化が可能となる。
また、第2の発明は、前記第1のスルーホール電極は、その端部が前記第1のフィルムの表面から突出している構成とすることができる。
これによると、電子ペーパの繰り返し使用により、第1のスルーホール電極が摩耗した場合でも、電子ペーパ書き込み装置側の対応電極との電気的な接続を適切に保持することが可能となる。
また、第3の発明は、前記第1または第2のフィルムに形成された前記貫通孔は、当該第1または第2のフィルムの一方の面から他方の面に向けて徐々に縮径されている構成とすることができる。
これによると、第1または第2のスルーホール電極を形成する透明導電材料を、第1または第2のフィルムの貫通孔に充填することが容易となる。
また、第4の発明は、上記第1の発明に係る電子ペーパに書き込みを行う電子ペーパ書き込み装置であって、前記共通電極と電気的に接続可能な本体側電極を有すると共に、前記電子ペーパが載置される載置部と、前記電子ペーパの前記画素電極と電気的に接続可能なペン電極を有する電子ペンと、前記本体側電極と前記ペン電極との間に所定電圧を印加可能な電源部とを備えた構成とする。
これによると、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成の電子ペーパに対し、電子ペンを用いて所望の画像を手書きで記録することが可能となる。
また、第5の発明は、前記載置部に対して開閉自在に設けられ、前記複数の画素電極と電気的に接続可能な蓋側電極を有する蓋部を更に備え、前記電源部は、前記本体側電極と前記蓋側電極との間に所定電圧を印加可能である構成とすることができる。
これによると、載置部に電子ペーパが載置された状態で蓋部を閉じて、本体側電極と蓋側電極との間に電圧を印加することにより、電子ペーパに記録した画像を迅速かつ容易に消去することが可能となる。
また、第6の発明は、前記第1のフィルムの一部の領域における前記画素電極と電気的に接続可能な複数の補助記録用電極を有する補助記録部を更に備え、前記電源部は、前記本体側電極と前記補助記録用電極との間に所定電圧を印加可能である構成とすることができる。
これによると、電子ペンによる手書き画像に加え、補助記録部を用いることにより、電子ペーパの画像記録領域の一部(第1のフィルムの一部の領域に相当)に手書きによらない所望の画像を記録することが可能となる。
また、第7の発明は、上記第1の発明に係る電子ペーパに書き込みを行う電子ペーパ書き込み装置であって、前記画素電極と電気的に接続可能な本体側電極を有すると共に、前記電子ペーパが載置される載置部と、前記載置部に対して開閉自在に設けられ、前記載置部に載置された前記電子ペーパの前記共通電極と電気的に接続可能な蓋側電極を有する蓋部と、前記本体側電極と前記蓋側電極との間に電圧を印加可能な電源部とを備えた構成とする。
これによると、載置部に電子ペーパが載置された状態で蓋部を閉じて、本体側電極の各々と蓋側電極との間に電圧を印加することにより、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成の電子ペーパに対し、所望の画像を記録することが可能となる。
また、第8の発明は、前記画素電極と電気的に接続可能なペン電極を有する電子ペンを更に備え、前記蓋部は、その閉状態において前記電子ペーパが載置される載置面を有し、前記蓋側電極は、前記載置面に載置された前記電子ペーパの前記共通電極と電気的に接続可能に設けられ、前記電源部は、前記蓋側電極と前記ペン電極との間に電圧を印加可能である構成とする。
これによると、閉じた蓋部の載置面に電子ペーパを載置して、蓋側電極の各々とペン電極との間に電圧を印加することにより、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成の電子ペーパに対し、電子ペンを用いて所望の画像を手書きで記録することが可能となる。
また、第9の発明は、前記電源部が前記所定電圧を印加したときに両電極間に流れる電流値を判定し当該電流値を所定値以下に制限する過電流制限部を更に備えた構成とする。
これによると、例えばユーザが電子ペンによる書き込みを行う際にそのペン先部を誤って本体側電極に接触させる等、過電流が発生してしまう状況においても、過電流を防止することができる。
また、第10の発明は、前記過電流制限部により判定された電流値が所定値以上だったとき、前記電子ペーパが載置されていないと判断する制御部を更に備えた構成とする。
これによると、電子ペーパを載置せずに電子ペーパ書き込み装置の蓋を閉じてしまった場合に、電子ペーパがないことを検出してユーザに知らせることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。説明の都合上、各図において、電子ペーパ、電子ペーパ書き込み装置及びそれらの構成要素は、実用上のサイズとは異なるサイズで模式的に示してある。また、説明に用いる「表」及び「裏」や、「上」及び「下」等の用語は、あくまで便宜的に定めたものであり、各構成要素の配置がそれらに限定されるものではない。
<第1実施形態>
まず、図1から図11を参照して本発明の第1実施形態に係る電子ペーパ記録システムについて説明する。図1に示すように、電子ペーパ記録システム1は、電気的に記録した文字や図形等からなる画像を無電力で保持できる電子ペーパ2と、この電子ペーパ2に対して画像の記録およびその消去を行う電子ペーパ書き込み装置3とを主として備える。
電子ペーパ2は、マイクロカプセル方式を採用しており、図2に示すように、印加電界に応じて表示色が変化する電子インク層11と、この電子インク層11の上面側(一面側)に設けられた透明な表面フィルム12と、電子インク層11の下面側(他面側)に設けられた透明な裏面フィルム13と、電子インク層11と表面フィルム12との間に介装され、縦横方向に所定間隔で配置された複数の画素21(図3参照)に対応して配置された複数の透明な画素電極14と、電子インク層11と裏面フィルム13との間に介装された共通電極15とから主として構成されている。電子ペーパ2は、従来の紙等からなる記録紙と同様に所定のサイズ(A4,A5等)で形成することができる。
電子インク層11は、公知の構成を有しており、多数のマイクロカプセルCが内部に敷き詰められた構成を有する。図2に示すように、各マイクロカプセルCは、それぞれ互いに異なる光学的反射特性を有する正に帯電させた白色粒子群Pwおよび負に帯電させた黒色粒子群Pbを、電気泳動用粒子としてカプセル内の絶縁性液体L中に分散させることにより形成されている。なお、電子インク層11の構成としては、ここに示したものに限らず、例えば、ツイスティングボール、双安定液晶、CN液晶、トナーディスプレイ及び電子粉流体などを用いた公知の構成を採用することができる。さらに、表示手段である電子インク層11には、前記電気泳動方式の他に、異なる周波数の交流を印加することで泳動方向を制御できる誘電泳動方式の公知の構成を採用することができる。
表面フィルム12および裏面フィルム13は、共に透明なPET(Polyethylene Terephthalate)樹脂または透明なポリイミド樹脂などから構成され、それぞれ電子ペーパ2の表面および裏面の全域を覆う保護層として機能する。また、表面フィルム12および裏面フィルム13の厚さは、電子ペーパ2の適切な強度を確保可能な値(ここでは、180μm)に設定されている。
画素電極14は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明電導膜用材料から形成された透明電極であり、図3及び図4に示すように、電子ペーパ2の画像表示領域20内において複数の画素21に対応する位置にマトリックス状に複数配置されている。各画素電極14は、それぞれ略同一の厚さ(ここでは、0.15μm)を有し、画素21のサイズ(ここでは、0.4mm×0.4mm)と略同一のサイズで形成されている。隣接する画素電極14の間には所定の隙間(ここでは、0.1mm)が設けられている。
共通電極15は、画素電極14と同様にITO等の透明電導膜用材料から形成された透明電極であり、電子ペーパ2の画像表示領域20の全域を覆うように配置されている。共通電極15は、画素電極14と同程度の厚さを有する。
表面フィルム12には、図2に示すように、その厚さ方向(上下方向)に貫通する貫通孔30が各画素21に対応して複数形成されている。貫通孔30は、画素21のサイズに応じて適切なサイズ(ここでは、φ0.15mm)に設定できる。これら貫通孔30内には、透明導電材料が充填されており、これにより、上側スルーホール電極(第1のスルーホール電極)31が形成されている。ここでは、196mm×283mmのサイズの画像表示領域20内に392×566個の上側スルーホール電極31が設けられている。
上側スルーホール電極31の各々は、図5に示すように、その一端(上端)側が表面フィルム12の上面12aから突出した凸状部31aを呈する。このような構成により、電子ペーパ2の繰り返し使用により、上側スルーホール電極31が摩耗した場合でも、後述する電子ペーパ書き込み装置3側の対応電極である蓋側電極65(図1参照)等との電気的な接続を適切に保持することが可能となる。
一方、図2に示すように、上側スルーホール電極31の他端(下端)側は、各画素電極14にそれぞれ電気的に接続されている。なお、貫通孔30は、表面フィルム12の厚さ方向に対して所定の角度をもって傾斜させて設けることもできる。また、ここでは、1つの画素に対して1つの貫通孔30が形成されているが、これに限らず、1つの画素に対して複数の貫通孔30が形成された構成も可能である。
また、図4に示すように、平面視における上側スルーホール電極31の外形は円形であるが、その変形例として、上側スルーホール電極31の外形の周長をより長く確保するために、多角形形状(例えば、図6に示す星形)として形成することも可能である。このような周長を長くした構成により、同量の透明導電材料を用いた場合でも、画素電極や共通電極との接合面積を広くできることで、電気的な接続信頼性を向上できるとともに、後述する電子ペーパ書き込み装置3側の対応電極である蓋側電極65(図1参照)等との接触性を向上させることが可能となる。
また、貫通孔30は図2及び図4に示すような円筒状を呈するが、その変形例として、例えば、図7に示すように、貫通孔30が表面フィルム12の一方の面(上面)から他方の面(下面)に向けて徐々に縮径されるようにテーパ状をなすものとすることができる。このような構成により、上側スルーホール電極31を形成する透明導電材料を、貫通孔30に充填することが容易となる。この場合、一方の面(大径)側の上側スルーホール電極31の外形形状を円形とする一方、他方の面側(小径側)の外形形状を図6に示したような星形とするとよい。なお、図7では図示していないがこの変形例においても、上側スルーホール電極の各々は上端側が表面フィルムの上面から突出した凸状部を呈するものとする。
上側スルーホール電極31は、図2に示すように、表面フィルム12および画素電極14と共に駆動電極層シート35を構成する。この駆動電極層シート35の製作に際しては、まず、表面フィルム12の下面12bに透明導電性材料を蒸着して電極層を形成し、この電極層にレジスト処理およびエッチング処理を施して複数の画素電極14を形成する。その後、各画素電極14に対応させて表面フィルム12に貫通孔30を設け、この貫通孔30に透明導電材料を充填して硬化させることにより、上側スルーホール電極31を形成する。貫通孔30への透明電極材料の充填に際しては、例えば、スリットコート方式や転写方式やインクジェット方式を採用することができ、さらに、充填された透明電極材料を温風やローラーによる加熱処理で硬化させることができる。
透明電極材料としては、例えば、PEDOT(Poly(3,4-EthyleneDiOxyThiophene)やPEDOT−PSS(Polystyrenesulfonate doped PEDOT)などの導電性高分子材料、酸化亜鉛−酸化スズを主成分にした非晶質酸化物透明導電材料、並びに金属ナノワイヤーやカーボンナノチューブの導電材料を溶媒に分散させてバインダと混合した塗布材料等を用いることができる。
さらに、スルーホール電極の消耗耐久性を向上させるために、プラスチックやゴムなど2種類以上のポリマー材料を混練させてナノサイズに形成した衝撃吸収プラスチック粒子を、前記透明電極材料とともに混ぜて用いることができる。
同様に、共通電極15はITOなどの透明材料としたが、繊維状の銀などの金属ナノワイヤーを含有させた半透明な複合材料や、全てを不透明な金属電極等を用いて構成することもできる。
また、より小さな貫通孔に上側スルーホール電極を形成する場合には、例えば、次のような手順を用いることもできる。まず、表面フィルム12の両面に剥離可能な保護シートを貼り付けた状態で貫通孔を設け、この貫通孔に圧力を加えながら透明導電材料を充填し、その後、保護シートから溢れ出た余分な透明導電材料をスキージや回転ローラーで除去する。次に、照射面(一方の面)から貫通孔に向けて複数本のレーザ光線を30度の角度差を持たせて照射し、透明導電材料を1次硬化させた後、照射面側の保護シートを剥ぎとる。さらに、この照射面側の貫通孔の表面に再度レーザ光線を照射して局所的な加熱処理を施す。この場合、レーザの波長は、充填する透明導電材料の最も高い吸収率の波長に近似させておくとよい。
裏面フィルム13には、図2または図3(B)に示すように、その厚さ方向(上下方向)に貫通する貫通孔40が、電子ペーパ2の画像表示領域20における中央および四隅の位置にそれぞれ1組(4つ)ずつ形成されている。貫通孔40は、上述の裏面フィルム13に形成された貫通孔30と同様の構成(変形例を含む)を有しているため、その詳細な説明は省略する。貫通孔40内には、透明導電材料が充填されており、これにより、下側スルーホール電極(第2のスルーホール電極)41が形成されている。
下側スルーホール電極41は、図2に示すように、電子インク層11および共通電極15および裏面フィルム13と共に表示層シート45を構成する。この表示層シート45の製作においては、まず、裏面フィルム13の上面13aに透明導電性材料を蒸着して形成した電極層にレジスト処理およびエッチング処理を施して共通電極15を設ける。その後、共通電極15が設けられた裏面フィルム13所定部位に貫通孔40を設け、この貫通孔40に透明導電材料を充填して硬化させることにより、下側スルーホール電極41を形成する。貫通孔40への透明電極材料の充填には、上述の上側スルーホール電極31の場合と同様の方法を用いることができる。
さらに、共通電極15の上面に非電導性のバインダ樹脂Rと共にマイクロカプセルCを塗布することにより、マイクロカプセルCを隙間なく敷き詰めた薄い(ここでは、30〜50μm程度の厚さを有する)電子インク層11を形成する。このように製作された表示層シート45は、最終的に上述の駆動電極層シート35と張り合わされて電子ペーパ2を構成する。下側スルーホール電極41の上端側は、共通電極15にそれぞれ電気的に接続されている。
電子ペーパ書き込み装置3は、図1に示すように、電子ペーパ2が載置される本体部(載置部)51と、この本体部51に対して開閉自在に設けられた蓋部52と、ユーザが手書きにより電子ペーパ2の画像の記録または消去を行うための電子ペン53とから主として構成されている。
本体部51は、その上面において電子ペーパ2が載置される領域に複数の本体側電極61が設けられている。本体側電極61は、金属等の導電性材料から形成され、電子ペーパ2の5組の下側スルーホール電極41(図3(B)参照)とそれぞれ電気的に接続可能に設けられている。
すなわち、本体側電極61は、電子ペーパ2の四隅近傍およびその中央部に対応する5箇所に配置されている。本体部51には、電子ペーパ2を載置する際にその位置合わせに供される略L字状を呈する位置ガイド部材62が設けられている。これにより、ユーザは、電子ペーパ2の隅を位置ガイド部材62の内側に押し当てることにより、正規の位置に電子ペーパ2を載置することが可能である。なお、位置ガイド部材62は、電子ペーパ2の四隅のいずれかに対応するようにして複数設けてもよい。また、他のサイズの電子ペーパの載置を考慮して本体側電極61の数は5組に限らず、さらに複数設けてもよいし、載置面全部を電極にしてもよい。
蓋部52は、本体部51との連結部を構成するヒンジ部63によって回動可能に設けられている。蓋部52の内面52a側には、本体部51の本体側電極61と対をなす蓋側電極65が設けられている。蓋側電極65は、金属等の導電性材料から形成され、電子ペーパ2の全ての上側スルーホール電極31(すなわち、画素電極14)と電気的に接続可能なサイズで設けられている。
電子ペン53は、図9に示すように、筆記具の芯に相当する部位に棒状のペン電極71を備えたペン型の装置であり、接続ケーブル72を介して本体部51に接続されている。接続ケーブル72は、ペン電極71に対する電力供給や画像記録時等の信号の送受に供される。また、電子ペン53には、ユーザが操作するための操作スイッチ73が設けられている。
図10に示すように、電子ペン53のペン先部53aでは、先細りの筒形を呈する収容部74内にペン電極71が収容されている。ペン電極71は、その外周面を覆う円筒状の絶縁カバー75と共に、収容部74の先端開口74aから出没自在に設けられている。絶縁カバー75の後端部75bは、支持板76に取り付けられた圧縮ばね77によって先端側に向けて付勢されている。
図10(A)に示すように、不使用時の電子ペン53においては、絶縁カバー75の先端部75aがペン電極71の先端部71aよりも前方に突出して、ペン電極71の先端部71aが覆われた状態にある。一方、図10(B)に示すように、使用時に電子ペン53の先端が電子ペーパ2の表面78に押し当てられると、圧縮ばね77の付勢に抗して絶縁カバー75が押し込まれ、相対的にペン電極71の先端部71aが前進して電子ペーパ2の表面78に当接する。
このように、電子ペン53は、ペン電極71の外周面を覆う絶縁カバー75を有する構成であるため、ペン電極71に比較的高い電圧が印加された場合でも、ユーザの安全性を確保することができる。また、絶縁カバー75は、ペン電極71の外周面に接した状態で摺動するため、ペン電極71の外周面に付着した塵埃等を掻き落とすクリーニング効果も期待できる。また、ペン電極71の後端部71bには支持板76に取り付けられた弾性部材79が接続されており、ペン電極71は、その先端部71aが電子ペーパ2の表面76に当接した際の反力で僅かに後退可能なように設けられている。これにより、良好な書き心地が実現される。
本体部51は、図8に示すように、電子ペーパの書き込み処理(すなわち、画像の記録およびその消去処理)に供される駆動制御装置80を内蔵している。駆動制御装置80は、交流電源からの電力を電子ペーパ書き込み装置3内で利用可能な直流に変換し、電子ペーパ2に対して画像の記録およびその消去を行うための電力として供給する電源部81と、本体側電極61と蓋側電極65との間、及びペン電極71と本体側電極61との間への電圧の印可を制御する駆動制御部82と、所定の制御プログラムに基づき電子ペーパ書き込み装置3の各部の動作を統括的に制御する主制御部83とを主として備えている。駆動制御部82は、本体側電極61と蓋側電極65との間と、ペン電極71と本体側電極61との間との電圧の印可を電圧極性を含めて選択的に切り替えるスイッチ回路85と、ペン電極71と蓋側電極65に流れる電流を所定値以下に制限する過電流制限回路86とを備えている。また、本体部51は、ユーザが操作する操作スイッチ90を備えている。
過電流制限回路86は、コンパレータ回路とトランジスタ回路を備え、直流電圧を供給する経路中に直列的に挿入した微小な値の測定用抵抗の一端(直流供給源でない側)と、基準値として定めた規定の電圧を、コンパレータ回路に入力し、基準電圧値以上の電圧が測定用抵抗より入力されることで、コンパレータ回路の出力を反転させる。このコンパレータ回路の出力は、測定用抵抗と同様に直列に設けられたトランジスタ回路の入力(ベース)に接続しており、トランジスタ回路により電流量を抑制させることで、過電流が供給されることを制限させる。
次に、上記構成の電子ペーパ記録システム1において、電子ペーパ2に対して画像の記録およびその消去を行う場合の動作について説明する。
電子ペーパ2に画像を記録する際には、まず、ユーザは、電子ペーパ2の初期化(書き込み準備のための画像消去)を行う。ユーザは、電子ペーパ2の表面側を上にして電子ペーパ書き込み装置3の本体部51にセットした後、図11に示すように蓋部52を閉じる。このとき、電子ペーパ2の上側スルーホール電極31(すなわち、画素電極14)および下側スルーホール電極41(すなわち、共通電極15)が、それぞれ蓋側電極65および本体側電極61と電気的に接続される。
次に、ユーザが、本体部51の操作スイッチ90を操作して本体消去モードを実行すると、そのモードの実行を示す信号が主制御部83に送信される。この信号に応じて、主制御部83は、駆動制御部82に対して消去命令を送出する。そして、この消去命令に応じて、駆動制御部82は、本体側電極61と蓋側電極65との間に画像消去に必要な電圧(以下、消去電圧という。)が印可されるようにスイッチ回路85を動作させる。このとき、本体側電極61は基準電位(0V)となり、蓋側電極65は消去電位(+10V)となる。
なお、上記では操作スイッチ90を操作して本体消去モードを実行するとしたが、蓋を閉じるとスイッチが入る操作スイッチ90と同様のスイッチを設けることにより、蓋を閉じることで自動的に電子ペーパを消去するようにしてもよい。
また、上記では消去電圧のみを印加しているが、消去電圧と、その極性を逆にした書き込み電圧とを、パルスにして交互に数回印加したあとで、消去電圧を印加することで、残像のない消去ができる。
これにより、上側スルーホール電極31と下側スルーホール電極41との間に消去電圧が印可されて電界が発生し、マイクロカプセルC内のマイナス帯電している白色粒子群Pwが上側スルーホール電極31に印加された電位に引き合って画素電極14側に移動し、プラス帯電している黒色粒子群Pbが下側スルーホール電極41に印加された電位に引き合って共通電極15側に移動する。その結果、電子ペーパ2の表面側が白色となって画像が消去される。この電子ペーパ2の初期化において、駆動制御部82は、本体側電極61と蓋側電極65との間に消去電圧を印加する際に、それらの電極間に流れる電流を計測し、その電流値が所定の閾値よりも大きい場合には、電子ペーパ2が適切にセットされていないと判断してユーザに対して警告する(例えば、図示しない表示部に警告を表示する、あるいは図示しない警報用ブザーを作動させる)ことができる。なお、この電流の計測は、上記に記載したコンパレータ回路の出力値を主制御部83で検知することで可能である。
次に、ユーザが電子ペン53の操作スイッチ73を操作してペン記録モードを実行すると、そのモードの実行を示す信号が接続ケーブル72を介して主制御部83に送信される。この信号に応じて、主制御部83は、駆動制御部82に対して記録命令を送出する。この記録命令に応じて、駆動制御部82は、ペン電極71と本体側電極61との間に画像記録に必要な電圧(以下、記録電圧という。)が印可されるようにスイッチ回路85を動作させる。このとき、本体側電極61は基準電位(0V)となり、ペン電極71は記録電位(−8V)となる。
そこで、ユーザが電子ペーパ2のペン先部53aを電子ペーパ2に押し当てると、当該押し当てられた部位に配置された上側スルーホール電極31と下側スルーホール電極41との間に記録電圧が印可される。これにより、マイクロカプセルC内の黒色粒子群Pbが画素電極14側に移動し、白色粒子群Pwが共通電極15側に移動する。さらに、ユーザがペン先部53aを電子ペーパ2に押し当てたまま電子ペン53を移動させることで、その移動軌跡において上記と同様の粒子群Pb,Pwの移動が繰り返される。その結果、電子ペーパ2の表面には、図1に示したような黒色の手書き画像Iが表示される。なお、ユーザが電子ペン53による書き込みを行う際に、そのペン先部53aを誤って本体部51の本体側電極61に接触させた場合には、過電流制限回路86によって、駆動制御部82からペン電極71への供給における過電流発生を防止する。
また、記録電圧の供給では、電極への電圧を連続供給する他に、所定のパルス幅で印加時間を制限するようにすることや、複数の異なる電位を供給させてもよい。
一方、電子ペーパ2に記録された画像の消去については、上記電子ペーパ2の初期化と同様に行うことが可能である。また、ユーザは、電子ペン53の操作スイッチ73を操作してペン消去モードを実行することができる。このペン消去モードは、ペン電極71と本体側電極61との間に消去電圧が印可される(すなわち、本体側電極61は基準電位(0V)となり、ペン電極71は消去電位(+10V)となる)点において上記ペン記録モードとは異なる。これにより、白色粒子群Pwと黒色粒子群Pbとがそれぞれ上記ペン記録モードの場合とは逆の方向に移動することとなり、電子ペン53のペン先部53aを消しゴムの様に使用して画像の消去を行うことが可能となる。
このように、本発明に係る電子ペーパ2では、表面フィルム12および裏面フィルム13にそれぞれ上側スルーホール電極31および下側スルーホール電極41を設けることにより、電子インク層11への電圧の印加に供される電極間(すなわち、画素電極14と共通電極15との間)の距離を小さくして適切な電界を生じさせることができるため、TFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成においても画像の高画質化と、より低い電圧による書き込みが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図12から図14を参照して本発明の第2実施形態に係る電子ペーパ記録システムについて説明する。第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成要素について同一の符号が付してあり、それらの構成や機能については以下で言及する事項を除いて上記第1実施形態の場合と同様とする。
図12に示すように、電子ペーパ書き込み装置3の本体部51には、この本体部51との連結部を構成するヒンジ部100によって回動可能に設けられた補助記録パネル101が設けられている。なお、図12では、電子ペーパ書き込み装置3の載置部51上に電子ペーパ2が表面フィルム12を上にして載置されている状態を示している。補助記録パネル101は、上述の電子ペン53と同様に接続ケーブル102を介して本体部51に接続されている。また、補助記録パネル101の内面側には、電子ペーパ2の補助記録領域X(図14参照)における上側スルーホール電極31(すなわち、画素電極14)とそれぞれ電気的に接続可能にマトリックス状に配置された複数のパネル電極(補助記録用電極)103が設けられている。
図13に示すように、駆動制御部82は、スイッチ回路85によって本体側電極61と蓋側電極65との間と、ペン電極71と本体側電極61との間と、本体側電極61とパネル電極103との間と間の電圧の印可を選択的に切り替えることが可能となっている。また、各パネル電極103にはそれぞれ独立した配線(図示せず)を介して個別に電圧を印可可能となっている。
第2実施形態に係る電子ペーパ記録システム1において、補助記録パネル101を用いて電子ペーパ2に対して画像の記録を行う際には、まず、ユーザは、図14に示すように、載置部51に載置された電子ペーパ2の上に、補助記録パネル101を回動させて閉状態とし、そのパネル電極103を電子ペーパ2の補助記録領域Xにおける上側スルーホール電極31と電気的に接続する。このとき、電子ペーパ2は、初期化済みであり、場合によっては初期化後に電子ペン53により手書き画像が記録されていてもよい。
次に、ユーザが操作スイッチ90を操作して補助記録モードを実行すると、そのモードの実行を示す信号が主制御部83に送信される。この信号に応じて、主制御部83は、予め定められた補助記録画像を記録する命令を駆動制御部82に対して送出する。この記録命令に応じて、駆動制御部82は、その補助記録画像に対応するパネル電極103と本体側電極61との間に記録電圧が印可されるようにスイッチ回路85を動作させる。
このような構成により、第2実施形態に係る電子ペーパ書き込み装置3では、上述の電子ペン53による手書きに加え、電子ペーパ2の補助記録領域Xに所望の補助記録画像を記録可能である。補助記録画像には、例えば、繰り返し表示が必要なタイトルや日付等の情報を含む画像等が好適であり、その画像データは予め本体部51のメモリ(図示せず)に保存しておくことができる。場合によっては、電子ペーパ書き込み装置3をPC(Personal Computer)等の他の情報処理装置と接続し、補助記録画像のデータを取得することも可能である。
さらに、補助記録パネル101を透明なパネル電極103とフィルム材料で構成することにより、図14の補助記録パネル101の閉状態にて、電子ペーパに書き込んだ画像を見ることができるので、電子ペーパの一部を部分的な表示装置として利用することができる。例えば、補助記録パネルで、警告文やメニューやステータスなどの様々な情報を適時提示することで、利便性の向上を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、図15から図20を参照して本発明の第3実施形態に係る電子ペーパ記録システム1について説明する。第3実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成要素について同一の符号が付してあり、それらの構成や機能については以下で言及する事項を除いて上記第1実施形態の場合と同様とする。
図15に示すように、電子ペーパ書き込み装置3の本体部51には、その上面に電子ペーパ2が載置される書き込みパネル110が設けられている。書き込みパネル110は、図16または図17に示すように、絶縁層111上に設けられたプリント基板112に搭載されたTFT(Thin-Film Transistor)からなる複数のスイッチング素子113と、このスイッチング素子113に対応するように設けられた複数の本体側電極114とを有している。本体側電極114は、電子ペーパ2の上側スルーホール電極31に対応する位置にマトリックス状に複数配置されている。また、蓋部52には、第1実施形態と同様の蓋側電極65が設けられているが、これらは、電子ペーパ2の下側スルーホール電極41に対応する位置に複数(5つ)設けられると共に、蓋部52の外面および内面の両側に電極が露出した状態で設けられている点において第1実施形態の場合とは異なる。
スイッチング素子113の周辺に設けられた周辺回路は、ロードライバ121およびカラムドライバ122、並びに互いに交差するように配置されて各スイッチング素子113にそれぞれ接続された複数のゲートライン123およびソースライン124等を有する。本体部51にはインタフェース部125(図20参照)を介してPC126が接続されており、ロードライバ121は、このPC126からの制御命令に基づき駆動制御部82によって駆動され、各ゲートライン123に対して選択的にHレベルの選択信号を供給する。選択信号がHレベルとなったゲートライン123に接続されたスイッチング素子113はオン状態となる。
また、カラムドライバ122は、PC126からの制御命令に基づき駆動制御部82によって駆動され、各ソースライン124に対して選択的にHレベルまたはLレベルの電圧を供給する。Hレベルの電圧が供給されたソースライン124に接続されたオン状態のスイッチング素子113は、これに対応する本体側電極114がHレベルの消去電位(+10V)に保持される。このとき、本体側電極114に対応する蓋側電極65は基準電位(0V)に保持される。また、Lレベルの電圧が供給されたソースライン124に接続されたオン状態のスイッチング素子113は、これに対応する本体側電極114がLレベルは記録電位(−8V)に保持される。このとき、本体側電極114に対応する蓋側電極65は基準電位(0V)に保持される。
第3実施形態に係る電子ペーパ記録システム1において、PC126の操作に基づき電子ペーパ2に画像を記録する際には、まず、ユーザは、書き込みパネル110(図15参照)上に電子ペーパ2をその表面を下側に向けて載置した後、蓋部52を閉じた状態とする。蓋を閉じた状態のときの斜視図を図18に、断面図を図19に示す。このとき、電子ペーパ2の下側スルーホール電極41および上側スルーホール電極31が、それぞれ蓋側電極65の下面側および本体側電極114と電気的に接続される。
次に、ユーザは、PC126を操作して、電子ペーパ2の初期化を行った後、電子ペーパ2に対して所望の画像の記録を実行する。このとき、PC126から主制御部83に対して記録処理に関する信号が適宜送出され、この信号に応じて、主制御部83は駆動制御部82に対して記録命令を送出する。この記録命令に応じて、駆動制御部82は、蓋側電極65と所定の本体側電極114との間に画像記録に必要な記録電圧が印可されるようにスイッチ回路85を動作させる。
これにより、画素電極14と共通電極15との間のマイクロカプセルC内の白色粒子群Pwが画素電極14側に移動し、黒色粒子群Pbが共通電極15側に移動する。その結果、上側に配置された電子ペーパ2の裏面に黒色の画像が表示される。
また、蓋を閉じた状態のときに電子ペーパ2が載置されていなかった場合、本体側電極114と蓋側電極65が直接接触することになるため、過分な電流が流れることになる。この所定以上の電流値を過電流制限回路86が検出することにより、電子ペーパが載置されていないことを、表示部91(図20参照、図15,18には図示せず)を用いて、あるいは、PC126を利用してユーザに知らせることができる。
また、電子ペーパ記録システム1において、電子ペーパ2に画像を手書きで記録する際には、まず、ユーザは、閉じた蓋部52の上面に形成された載置スペース131(図18参照)に初期化済みまたは画像記録済みの電子ペーパ2をその表面を上側に向けて載置する。このとき、電子ペーパ2の共通電極15が、蓋側電極65と電気的に接続される。
次に、ユーザが電子ペン53の操作スイッチ73を操作してペン記録モードを実行すると、そのモードの実行を示す信号が接続ケーブル72を介して主制御部83に送信される。この信号に応じて、主制御部83は、駆動制御部82に対して記録命令を送出する。この記録命令に応じて、駆動制御部82は、ペン電極71と蓋側電極65との間に画像記録に必要な記録が印可されるようにスイッチ回路85を動作させる。このとき、蓋側電極65は基準電位(0V)となり、ペン電極71は記録電位(−8V)となる。
その後、ユーザは電子ペーパ2のペン先部53aを電子ペーパ2に押し当て、上述の第1実施形態の場合と同様に手書き画像を記録することができる。
本発明を特定の実施形態に基づいて詳細に説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。上記実施形態に示した本発明に係る電子ペーパ記録システム1の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である
本発明に係る電子ペーパ及び電子ペーパ書き込み装置は、画素にTFT層等のドライバ層を設けない簡易な構成において画像の高画質化を可能とし、電気的に記録した画像を無電力で保持できる電子ペーパ及び電子ペーパ書き込み装置として有用である。
1 電子ペーパ記録システム
2 電子ペーパ
3 電子ペーパ書き込み装置
11 電子インク層
12 表面フィルム(第1のフィルム)
13 裏面フィルム(第2のフィルム)
14 画素電極
15 共通電極
20 画像表示領域
21 画素
30 貫通孔
31 上側スルーホール電極(第1のスルーホール電極)
31a 凸状部
35 駆動電極層シート
40 貫通孔
41 下側スルーホール電極(第2のスルーホール電極)
45 表示層シート
51 本体部(載置部)
52 蓋部
53 電子ペン
53a ペン先部
61 本体側電極
62 位置ガイド部材
65 蓋側電極
71 ペン電極
73 操作スイッチ
75 絶縁カバー
80 駆動制御装置
81 電源部
82 駆動制御部
83 主制御部
86 過電流制限回路(過電流制限部)
90 操作スイッチ
91 表示部
101 補助記録パネル(補助記録部)
103 パネル電極(補助記録用電極)
110 書き込みパネル
114 本体側電極
C マイクロカプセル

Claims (10)

  1. 印加電界に応じて表示色が変化する電子インク層と、
    前記電子インク層の一面側に設けられた透明な第1のフィルムと、
    前記電子インク層の他面側に設けられた透明な第2のフィルムと、
    前記電子インク層と前記第1のフィルムとの間に介在し、複数の画素に対応して配設された複数の透明な画素電極と
    前記電子インク層と前記第2のフィルムとの間に介在する共通電極と
    を備え、
    前記第1のフィルムには、複数の貫通孔が形成されると共に、当該貫通孔内に前記複数の画素電極とそれぞれ電気的に接続された複数の第1のスルーホール電極が設けられ、
    前記第2のフィルムには、少なくとも1つの貫通孔が形成されると共に、当該貫通孔内に前記共通電極と電気的に接続された第2のスルーホール電極が設けられたことを特徴とする電子ペーパ。
  2. 前記第1のスルーホール電極は、その端部が前記第1のフィルムの表面から突出していることを特徴とする請求項1に記載の電子ペーパ。
  3. 前記第1または第2のフィルムに形成された前記貫通孔は、当該第1または第2のフィルムの一方の面から他方の面に向けて徐々に縮径されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子ペーパ。
  4. 請求項1に記載の電子ペーパに書き込みを行う電子ペーパ書き込み装置であって、
    前記共通電極と電気的に接続可能な本体側電極を有すると共に、前記電子ペーパが載置される載置部と、
    前記電子ペーパの前記画素電極と電気的に接続可能なペン電極を有する電子ペンと、
    前記本体側電極と前記ペン電極との間に所定電圧を印加可能な電源部と
    を備えたことを特徴とする電子ペーパ書き込み装置。
  5. 前記載置部に対して開閉自在に設けられ、前記複数の画素電極と電気的に接続可能な蓋側電極を有する蓋部を更に備え、
    前記電源部は、前記本体側電極と前記蓋側電極との間に所定電圧を印加可能であることを特徴とする請求項4に記載の電子ペーパ書き込み装置。
  6. 前記第1のフィルムの一部の領域における前記画素電極と電気的に接続可能な複数の補助記録用電極を有する補助記録部を更に備え、
    前記電源部は、前記本体側電極と前記補助記録用電極との間に所定電圧を印加可能であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電子ペーパ書き込み装置。
  7. 請求項1に記載の電子ペーパに書き込みを行う電子ペーパ書き込み装置であって、
    前記画素電極と電気的に接続可能な本体側電極を有すると共に、前記電子ペーパが載置される載置部と、
    前記載置部に対して開閉自在に設けられ、前記載置部に載置された前記電子ペーパの前記共通電極と電気的に接続可能な蓋側電極を有する蓋部と、
    前記本体側電極と前記蓋側電極との間に電圧を印加可能な電源部と
    を備えたことを特徴とする電子ペーパ書き込み装置。
  8. 前記画素電極と電気的に接続可能なペン電極を有する電子ペンを更に備え、
    前記蓋部は、その閉状態において前記電子ペーパが載置される載置面を有し、
    前記蓋側電極は、前記載置面に載置された前記電子ペーパの前記共通電極と電気的に接続可能に設けられ、
    前記電源部は、前記蓋側電極と前記ペン電極との間に電圧を印加可能であることを特徴とする、請求項7に記載の電子ペーパ書き込み装置。
  9. 前記電源部が前記所定電圧を印加したときに両電極間に流れる電流値を判定し当該電流値を所定値以下に制限する過電流制限部を更に備えたことを特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載の電子ペーパ書き込み装置。
  10. 前記過電流制限部により判定された電流値が所定値以上だったとき、前記電子ペーパが載置されていないと判断する制御部を更に備えたことを特徴とする請求項9に記載の電子ペーパ書き込み装置。
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