JP2011099172A - 揮散部材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 吸液時に大きく均一に膨潤し、時間経過による揮散効果が低下することがない液体揮散器に用いる揮散部材を提供する。
【解決手段】 液体を収容した容器、液体を吸上げる吸上げ部材、及び液体を揮散させる揮散部材からなる液体揮散器に用いる部材であって、液体透過性を有する表裏面材層と、セルロース繊維、熱融着性合成樹脂、及び高吸水性繊維を含む中間層を有するエアレイド不織布である揮散部材。高吸水性繊維がポリアクリル酸ナトリウムからなる前記液体揮散器用揮散部材。
【選択図】 なし
【解決手段】 液体を収容した容器、液体を吸上げる吸上げ部材、及び液体を揮散させる揮散部材からなる液体揮散器に用いる部材であって、液体透過性を有する表裏面材層と、セルロース繊維、熱融着性合成樹脂、及び高吸水性繊維を含む中間層を有するエアレイド不織布である揮散部材。高吸水性繊維がポリアクリル酸ナトリウムからなる前記液体揮散器用揮散部材。
【選択図】 なし
Description
本発明は、液体を空中に揮散させる容器装置のための揮散部材、およびその製造方法に関する。
従来、特定の効果効能を有する液体を容器に収納し、その液体を空中に揮散させることで効果が得られる揮散装置が用いられている。収容する液体としては、防臭剤、芳香剤、防虫剤、害虫忌避剤等、様々なものが存在するが、いずれも空気中に揮散させてことで効果を得るためのものである。
このような装置には、多くの場合、容器内の液体を効率よく揮散させるため、フェルト、不織布、ろ紙等の各種多孔質の部材、もしくは繊維の束等からなる、容器内から液体を吸い上げる吸上げ部と、吸上げた液体を容器外で揮散させる揮散部からなる吸上げ揮散部材が存在する。
たとえば、特許文献1、2においては、芯材からなる吸上げ部と不織布等からなる揮散部を組み合わせたものが記載されている。
特許文献2〜4においては、吸水性の素材で一体に構成された吸上げ部と揮散部からなる吸上げ揮散部材が用いられており、吸上げ部材で容器内の液体を吸い上げて、容器外部に配された揮散部材から液体を揮散させている。
ところで、吸上げ揮散部材を用いて容器内の液体を空気中に効率良く揮散させるためには、液体が空気と接触する量を増加させること、つまり揮散部の面積や体積を増やすことが有効である。揮散部の面積や体積を増やすことは、使用していくうちに液体に含まれる非揮発性物質(界面活性剤等)によって、不織布等の多孔質部材が目詰まりすることによる揮散効率低下対策としても有効である。しかし、大きな揮散部を用いるためには、容器を大きくしなければならず、コスト面やデザイン上の制約となる。従って、同一坪量同面積同体積でより多い揮散量を有する揮散部材が求められていた。
そこで、高吸水性樹脂を用いた不織布を揮散部材として用い、揮散部を膨潤させて揮散性をより高めたものが存在する(特許文献6)。
このような装置には、多くの場合、容器内の液体を効率よく揮散させるため、フェルト、不織布、ろ紙等の各種多孔質の部材、もしくは繊維の束等からなる、容器内から液体を吸い上げる吸上げ部と、吸上げた液体を容器外で揮散させる揮散部からなる吸上げ揮散部材が存在する。
たとえば、特許文献1、2においては、芯材からなる吸上げ部と不織布等からなる揮散部を組み合わせたものが記載されている。
特許文献2〜4においては、吸水性の素材で一体に構成された吸上げ部と揮散部からなる吸上げ揮散部材が用いられており、吸上げ部材で容器内の液体を吸い上げて、容器外部に配された揮散部材から液体を揮散させている。
ところで、吸上げ揮散部材を用いて容器内の液体を空気中に効率良く揮散させるためには、液体が空気と接触する量を増加させること、つまり揮散部の面積や体積を増やすことが有効である。揮散部の面積や体積を増やすことは、使用していくうちに液体に含まれる非揮発性物質(界面活性剤等)によって、不織布等の多孔質部材が目詰まりすることによる揮散効率低下対策としても有効である。しかし、大きな揮散部を用いるためには、容器を大きくしなければならず、コスト面やデザイン上の制約となる。従って、同一坪量同面積同体積でより多い揮散量を有する揮散部材が求められていた。
そこで、高吸水性樹脂を用いた不織布を揮散部材として用い、揮散部を膨潤させて揮散性をより高めたものが存在する(特許文献6)。
しかし、高吸水性樹脂を含有する不織布は、高吸水性樹脂が不織布の断面から脱落しやすいために、操業上、もしくは製品の美観上問題となっていた。また、不織布中に高吸水性樹脂を大量かつ均一に分散することが困難であるため、吸液時に大きく均一に膨潤しないばかりか、膨潤性を高めるために揮散部材内の接着結合性を減少させた場合には揮散部材の層間、あるいは層内で剥離問題が生じ、逆に接着結合性を高めて剥離トラブルを回避した場合には高吸水性樹脂の膨潤性が抑制されて大きく膨潤する揮散部材を得ることが困難であった。また、高い膨潤性を得るために高吸水性樹脂を大量に配合した場合、不均一性に起因する高吸水性樹脂の多配合部位において、吸水によってゲル化した樹脂層が不織布層内での液体の吸収・分散・揮散性を阻害するため、時間経過による揮散効率が著しく低下する恐れがあった。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成とする。
即ち、本発明の第1は、液体を収容した容器、液体を吸上げる吸上げ部材、及び液体を揮散させる揮散部材からなる液体揮散器に用いる部材であって、液体透過性を有する表裏面材層と、セルロース繊維、熱融着性合成繊維、及び高吸水性繊維を含む中間層を有するエアレイド不織布である揮散部材である。
即ち、本発明の第1は、液体を収容した容器、液体を吸上げる吸上げ部材、及び液体を揮散させる揮散部材からなる液体揮散器に用いる部材であって、液体透過性を有する表裏面材層と、セルロース繊維、熱融着性合成繊維、及び高吸水性繊維を含む中間層を有するエアレイド不織布である揮散部材である。
本発明の第2は、高吸水性繊維がポリアクリル酸ナトリウムからなる、本発明の第1に記載の液体揮散器用揮散部材である。
本発明の第3は、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に液体透過性を有するシートを繰出し、このシート上に乾式のウェブ形成装置でセルロース繊維、熱融着性合成繊維、及び高吸水性繊維を空気中で混合、解繊してウェブを形成させ、この該ウェブ上に液体透過性及び通気性を有するシートを積層するように繰出し、加熱炉に導いて前記熱融着性合成繊維の融点以上に加熱することにより、前記高吸水性繊維をウェブ中に固着して成形する揮散部材の製造方法である。
本発明により、吸液時に大きく均一に膨潤することで初期の香り立ちや揮散性に優れ、時間経過による揮散効果が低下することがない揮散部材を得ることが可能となった。
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明のエアレイド不織布は、不織布を構成する繊維を熱融着性合成繊維と混合して乾燥状態で機械的に解繊し、走行するワイヤー上に連続的に繊維によるウェブを形成させ、加熱してシート化したものである。
本発明のエアレイド不織布は、不織布を構成する繊維を熱融着性合成繊維と混合して乾燥状態で機械的に解繊し、走行するワイヤー上に連続的に繊維によるウェブを形成させ、加熱してシート化したものである。
本発明のエアレイド不織布において、液体透過性のある表裏面材層となる基材は、ティッシュ、吸収紙、不織布等、セルロース繊維主体からなる親水性の基材が好ましい。前記セルロース繊維は、通常の製紙工程で使用される針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプ等の木材パルプ等が使用される。また、前記セルロース繊維に加えて、麻や綿等の非木材パルプ、化学合成パルプ、更にはポリエステルやレーヨン等の合成繊維等も素材として使用可能である。
本発明のエアレイド不織布の中間層に用いるセルロース繊維としては、天然セルロース繊維として、木材パルプ、リンター、その他各種の非木材植物繊維等が包含される。木材パルプとしては、通常の製紙で使用される、針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプ等の木材パルプ、古紙パルプ、麻や綿等の非木材天然パルプ等が挙げられる。また、上記のような天然セルロースを原料として製造したレーヨン繊維もセルロース繊維に含まれる。
本発明において用いるセルロース繊維としては、単繊維強度や熱融着性繊維との混合性、ウェブ形成装置からの供給性などを考慮した場合には針葉樹の化学パルプが最も好適である。
本発明において用いるセルロース繊維としては、単繊維強度や熱融着性繊維との混合性、ウェブ形成装置からの供給性などを考慮した場合には針葉樹の化学パルプが最も好適である。
また、本発明の不織布においては、セルロース繊維、高吸水性繊維、及びその他の構成成分は、熱融着性合成樹脂を介して接着・固定されている。熱融着性合成樹脂としては、加熱融着によって不織布の成分を接着・固定出来るものであればよく、その形状は、粉末状、粒状、繊維状、およびそれらを任意に組み合わせたもの等を、目的に応じて用いることができる。熱融着性合成樹脂の中でも、熱融着性合成樹繊維は、それ自身が熱融着性合成樹脂と繊維の両方の機能を果たすことができるため好適に用いられる。
これら熱融着性合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、及びポリエステルの群から選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。また、熱融着性粉体としては20メッシュパス300メッシュオン品が好適である。これより大きな粒子の場合は、同量の樹脂を混合した場合に接着点が減少するため効率が悪くなる。一方でこれより小さな粒子の場合は、ウェブを形成する際に、裏面シートやメッシュコンベヤを通過してしまうため、繊維間に定着させることが困難である。
本発明の高吸水性繊維は、水分を吸収して膨潤する高吸水性樹脂(以下SAPとする)を繊維化したものである。高吸水性樹脂とは自重の20倍以上の水分を吸収可能な樹脂であって、澱粉系、セルロース系、合成樹脂系等のものがあり、澱粉−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、イソブチレン−マレイン酸共重合体、澱粉−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物、澱粉−メタクリル酸メチルグラフト共重合体のケン化物、澱粉−アクリロニトリル共重合体のケン化物、澱粉−アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキサイド、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、ポリビニルアルコール−無水マレイン酸共重合体の架橋物、生分解性のあるポリアスパラギン酸のアミノ酸架橋物、Alcaligenes Latusからの培養生成物、等を挙げることができる。本発明では上記述べた高吸水性樹脂を繊維化したものであればいずれでも用いることが可能であるが、その中でも、ポリアクリル酸ナトリウム系樹脂を繊維化した高吸水性繊維が特に好適に用いられる。
本発明において、高吸水性繊維の配合率は、中間層の全体の乾燥質量に対して、1〜70質量%が好ましく、さらに3〜50質量%がより好ましい。高吸水性繊維の配合率が1%未満の場合、揮散部材が十分に膨潤せず、本発明の効果が十分に得られないという問題が発生するおそれがある。また、70質量%を超える場合には、液体を揮散させるためのセルロース繊維が不足するため、高吸水性樹脂のゲル体と同様の挙動を示し、液体は保水・保液されて揮散性が阻害されるという問題が発生するおそれがある。
なお、本件発明においては、発明の趣旨を損ねない範囲において、前記した以外の他の繊維を添加したものを含むものとする。添加する合成繊維としては、状況に応じて任意素材のものを用いることが可能である。例えば、PE、PP等のPO系繊維、PET繊維、ポリアミド繊維、異なる合成樹脂を組み合わせたサイドバイサイド型複合繊維、芯鞘型複合繊維等の複合繊維、その他各種機能性繊維等が挙げられる。
なお、本発明において使用する各種合成繊維の繊維長、及び繊維径は任意に選択可能であるが、繊維長2〜6mmの範囲、繊維径1〜72dtexの範囲のものが最も好適に用いられる。
なお、本発明において使用する各種合成繊維の繊維長、及び繊維径は任意に選択可能であるが、繊維長2〜6mmの範囲、繊維径1〜72dtexの範囲のものが最も好適に用いられる。
本発明の揮散部材となる不織布の坪量は、40〜3500g/m2の範囲が好適である。その理由は40g/m2以下の坪量では均一なマットを形成するのが難しく、また3500g/m2以上では揮散体としてのコストメリットが低く、生産性も低くなるためである。また、見かけ密度は0.04〜0.35g/cm3の範囲が好適である。その理由は0.04g/cm3以下の密度では、高吸水性繊維によって膨潤した揮散体における液体の拡散性が低下し、また0.35以上の密度では高吸水性繊維の膨潤性が抑制されるためである。
本発明の揮散体となるエアレイド不織布は、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に液体透過性を有するシートを繰出し、このシート上に乾式のウェブ形成装置でセルロース繊維、熱融着性合成繊維、及び高吸水性繊維を空気中で混合、解繊してウェブを形成させ、この該ウェブ上に液体透過性及び通気性を有するシートを積層するように繰出し、加熱炉に導いて前記熱融着性合成繊維の融点以上に加熱することにより、前記高吸水性繊維をウェブ中に固着し、さらに必要に応じてプレスロールを通して成形して製造するものである。
なお、前記ウェブ形成装置での混合、解繊時には、湿度を60%以下にコントロールすることがさらに好ましい。湿度60%以上では、高吸水性繊維が吸湿して原料供給が不均一になるだけでなく、ウェブ形成装置から原料がワイヤー上に供給されるまでに、配管や生産工程系内に吸湿した高吸水性繊維が吸着するトラブルを発生するため、ウェブ形成装置から原料がワイヤー上に供給されるまでの工程は湿度60%以下にすることが望ましい。
なお、前記ウェブ形成装置での混合、解繊時には、湿度を60%以下にコントロールすることがさらに好ましい。湿度60%以上では、高吸水性繊維が吸湿して原料供給が不均一になるだけでなく、ウェブ形成装置から原料がワイヤー上に供給されるまでに、配管や生産工程系内に吸湿した高吸水性繊維が吸着するトラブルを発生するため、ウェブ形成装置から原料がワイヤー上に供給されるまでの工程は湿度60%以下にすることが望ましい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に述べる。
<実施例1>
メッシュコンベヤ上に裏面材となる坪量40g/m2のパルプエアレイド不織布(キノクロス、王子キノクロス製)を繰り出し、その上に、粉体フィーダーを利用して10g/m2の熱融着性合成樹脂(ポリエチレンパウダー)を散布、その上に、マットフォーマーを使用して、セルロース繊維として繊維長0.05〜5mmのパルプ繊維(針葉樹化学パルプ)1275g/m2、1.7dtex×5mm長のPE/PP芯鞘型合成繊維340g/m2、及び高吸水性繊維として、繊維長6mm、繊維径10dtexのポリアクリル酸ナトリウム系高吸水性繊維85g/m2を混合、解繊してなる繊維により中間層を形成した後、前記と同様に熱融着性合成樹脂10g/m2を散布し、表面材として裏面材と同じパルプエアレイド不織布を積層してウェブを形成し、このウェブを加熱炉で140℃としたのち熱加圧ロールで処理して、坪量1800g/m2、厚さ10mmのエアレイド不織布を得て揮散部材とした。
<実施例1>
メッシュコンベヤ上に裏面材となる坪量40g/m2のパルプエアレイド不織布(キノクロス、王子キノクロス製)を繰り出し、その上に、粉体フィーダーを利用して10g/m2の熱融着性合成樹脂(ポリエチレンパウダー)を散布、その上に、マットフォーマーを使用して、セルロース繊維として繊維長0.05〜5mmのパルプ繊維(針葉樹化学パルプ)1275g/m2、1.7dtex×5mm長のPE/PP芯鞘型合成繊維340g/m2、及び高吸水性繊維として、繊維長6mm、繊維径10dtexのポリアクリル酸ナトリウム系高吸水性繊維85g/m2を混合、解繊してなる繊維により中間層を形成した後、前記と同様に熱融着性合成樹脂10g/m2を散布し、表面材として裏面材と同じパルプエアレイド不織布を積層してウェブを形成し、このウェブを加熱炉で140℃としたのち熱加圧ロールで処理して、坪量1800g/m2、厚さ10mmのエアレイド不織布を得て揮散部材とした。
<実施例2>
中間層の構成比率を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした。
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=1190g/m2/340g/m2/170g/m2
中間層の構成比率を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした。
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=1190g/m2/340g/m2/170g/m2
<実施例3>
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=1020g/m2/340g/m2/340g/m2
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=1020g/m2/340g/m2/340g/m2
<実施例4>
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=850g/m2/340g/m2/510g/m2
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=850g/m2/340g/m2/510g/m2
<実施例5>
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=680g/m2/340g/m2/680g/m2
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=680g/m2/340g/m2/680g/m2
<実施例6>
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=510g/m2/340g/m2/850g/m2
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=510g/m2/340g/m2/850g/m2
<比較例1>
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした。
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=1360g/m2/340g/m2/0g/m2
中間層の構成を以下の通りとした以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布とし、揮散部材とした。
パルプ繊維/合成繊維/高吸水性繊維=1360g/m2/340g/m2/0g/m2
<比較例2>
メッシュコンベヤ上に裏面材となる坪量40g/m2のパルプエアレイド不織布(キノクロス、王子キノクロス製)を繰り出し、その上に、粉体フィーダーを利用して10g/m2の熱融着性合成樹脂(ポリエチレンパウダー)を散布、その上に、マットフォーマーを使用して、セルロース繊維として繊維長0.05〜5mmのパルプ繊維(針葉樹化学パルプ)1666g/m2、1.7dtex×5mm長のPE/PP芯鞘型合成繊維340g/m2を混合、解繊してなる繊維により中間層を形成した後、粉体フィーダーにより粉末状の高吸水性樹脂34g/m2と熱融着性合成樹脂(ポリエチレンパウダー)10g/m2を散布し、表面材として裏面材と同じパルプエアレイド不織布を積層してウェブを形成し、このウェブを加熱炉で140℃としたのち熱加圧ロールで処理して、坪量1800g/m2、厚さ10mmのエアレイド不織布を得て揮散部材とした。
メッシュコンベヤ上に裏面材となる坪量40g/m2のパルプエアレイド不織布(キノクロス、王子キノクロス製)を繰り出し、その上に、粉体フィーダーを利用して10g/m2の熱融着性合成樹脂(ポリエチレンパウダー)を散布、その上に、マットフォーマーを使用して、セルロース繊維として繊維長0.05〜5mmのパルプ繊維(針葉樹化学パルプ)1666g/m2、1.7dtex×5mm長のPE/PP芯鞘型合成繊維340g/m2を混合、解繊してなる繊維により中間層を形成した後、粉体フィーダーにより粉末状の高吸水性樹脂34g/m2と熱融着性合成樹脂(ポリエチレンパウダー)10g/m2を散布し、表面材として裏面材と同じパルプエアレイド不織布を積層してウェブを形成し、このウェブを加熱炉で140℃としたのち熱加圧ロールで処理して、坪量1800g/m2、厚さ10mmのエアレイド不織布を得て揮散部材とした。
[揮散テスト]
底面直径8.5cm、高さ12cmのビーカーに市販の液体消臭芳香剤400mlを収容し、上面をラップとアルミホイルで密閉した。さらに上面に実施例、比較例で得た不織布を5cm×6cmにしたものを揮散部材として、吸上げ部材として、長さ13cm、直径4mmの市販消臭芳香剤から取り出した吸上げ芯を使用し、これを前記アルミホイルに孔をあけて吸上げ芯を差込み、アルミホイル上に揮散部材を載せた形で、44日間の揮散テストを行った。
揮散テストから1日経過後の揮散部材の厚さを測定した。
また、揮散率は、テスト揮散部材全体の総質量減少量の経時変化を測定して算出した(当初の消臭剤の液量に対して、揮散して失われた量の比率を揮散率とした)。
底面直径8.5cm、高さ12cmのビーカーに市販の液体消臭芳香剤400mlを収容し、上面をラップとアルミホイルで密閉した。さらに上面に実施例、比較例で得た不織布を5cm×6cmにしたものを揮散部材として、吸上げ部材として、長さ13cm、直径4mmの市販消臭芳香剤から取り出した吸上げ芯を使用し、これを前記アルミホイルに孔をあけて吸上げ芯を差込み、アルミホイル上に揮散部材を載せた形で、44日間の揮散テストを行った。
揮散テストから1日経過後の揮散部材の厚さを測定した。
また、揮散率は、テスト揮散部材全体の総質量減少量の経時変化を測定して算出した(当初の消臭剤の液量に対して、揮散して失われた量の比率を揮散率とした)。
表1より、本発明の揮散部材は、従来品より大きく膨潤し、揮散効率が高い。また視覚的に揮散の効果がわかりやすい。また、実施例は比較例よりも、消臭剤が均一に分散するので液による汚れが目立たない。さらに均一に分散するため目詰まりが起こりにくく揮散効率の低下が起こりにくい。
Claims (3)
- 液体を収容した容器、液体を吸上げる吸上げ部材、及び液体を揮散させる揮散部材からなる液体揮散器に用いる部材であって、液体透過性を有する表裏面材層と、セルロース繊維、熱融着性合成樹脂、及び高吸水性繊維を含む中間層を有するエアレイド不織布であることを特徴とする揮散部材。
- 高吸水性繊維がポリアクリル酸ナトリウム系樹脂からなることを特徴とする、請求項1に記載の液体揮散器用揮散部材。
- サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に液体透過性を有するシートを繰出し、このシート上に乾式のウェブ形成装置でセルロース繊維、熱融着性合成繊維、及び高吸水性繊維を空気中で混合、解繊してウェブを形成させ、この該ウェブ上に液体透過性及び通気性を有するシートを積層するように繰出し、加熱炉に導いて前記熱融着性合成繊維の融点以上に加熱することにより、前記高吸水性繊維をウェブ中に固着して成形することを特徴とする揮散部材の製造方法。
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