JP2011098087A - パチンコ機 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動に起因する特定の入賞領域に対する不正な入賞を防止でき、かつ、遊技店又は他の遊技者に対する不信感を増大させることのないパチンコ機を提供する。
【解決手段】パチンコ機が可変入賞装置への球の進入を検知する進入球検出器と、外部から加えられた振動を検知する振動検出器と、特定入賞領域に球が入賞したことを契機として抽選される大当り遊技に関する抽選結果を記憶する記憶手段と、振動検出器からの振動検出信号の入力に基づいて当該振動が遊技結果を左右する不正な振動であるかを判定する不正振動判定手段とを備え、不正振動判定手段が、振動検出信号の入力が進入球検出器からの進入球検出信号の入力から特定入賞領域に入賞するまでの間にあったときに不正な振動であると判定し、記憶手段が不正な振動であるとの判定に基づいて抽選結果を記憶する構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊技盤に配置される可変入賞装置を有するパチンコ機に関し、特に遊技盤に対する外部からの振動を検知する振動検出器を備えるパチンコ機に関する。
従来、パチンコ機の形態として、パチンコ球と称される球を打出機構により連続的乃至は間欠的に発射し、発射された球(以下、発射球と称する)が遊技盤上の遊技領域内に配置された可変入賞装置内に進入し、さらに可変入賞装置内部に形成された複数の入賞口のうち、予め定められた特定の入賞口に球が入賞することによって、遊技者にとって有利な遊技状態(大当り)が開始されるいわゆる「羽根物」と称される形態の遊技機が知られている。
可変入賞装置の基本的構成としては、遊技盤に開口し、発射球を受け入れる空間を形成する躯体と、遊技領域内に打ち出された球が空間内に進入するのを許容又は阻止する開閉体と、空間内に進入した球を前後左右に転動せしめるステージとを備え、ステージ上を転動する球が、複数の隔壁を有するクルーンと呼ばれる振分体に取り込まれ、クルーン内に取り込まれた球がステージの下方に形成された複数の入賞領域のうち、特定の入賞領域(Vゾーン)に入賞することによりいわゆる大当りと呼ばれる遊技者にとって有利な遊技状態を発生するものが知られている。
ところが、この種のパチンコ機においては、大当りを発生させるための条件が「球を特定の入賞領域に入賞させること」であるため、遊技者が意図的に可変入賞装置内に進入した球を特定の入賞領域に入賞させるために物理的な振動,衝撃を加え、ステージ上を転動する球の軌跡に変化を与えることや、クルーンに取り込まれるタイミングをずらすことにより球を不正に特定の入賞領域に入賞させることが懸念され、このような不正入賞が行われるとパチンコ機を設置する遊技店に不測の損害を与えるとともに、他の遊技者に対して不公平感を感じさせることに繋がる。
また、このような意図的な振動,衝撃を検知するために、振動検出器としての検振動センサーを遊技盤の裏側機構や可変入賞装置に取り付けることにより、振動検出信号をパチンコ機の制御装置が検出した時点で大当り遊技を無効化するパチンコ機も知られているが、パチンコ機に生じ得る振動は遊技者による意図的な振動のみならず、遊技者の動作によって偶発的に生じた振動や、隣接するパチンコ機や裏側に位置するパチンコ機の振動により生じる振動など、発生要因が多岐に亘ることから、このような振動により大当り遊技が無効となれば、遊技者にとっての遊技店又は他の遊技者に対する不信感が増大することは避けられない。
特開2008−229209号公報 特開2002−000901号公報
そこで、本発明は上記課題を解決すべく、振動に起因する特定の入賞領域に対する不正な入賞を防止でき、かつ、遊技店又は他の遊技者に対する不信感を増大させることのないパチンコ機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第一の構成として、遊技盤の遊技領域内に打ち出された球の進入を開放状態において許容し、閉鎖状態において阻止又は困難とする開閉体を有する可変入賞装置を備え、可変入賞装置内に形成された特定入賞領域に球が入賞したことを契機として遊技者にとって有利な大当り遊技を発生するパチンコ機であって、パチンコ機が前記可変入賞装置への球の進入を検知する進入球検出器と、外部から加えられた振動を検知する振動検出器と、特定入賞領域に球が入賞したことを契機として発生する大当り遊技に関する抽選結果を記憶する記憶手段と、振動検出器からの振動検出信号の入力に基づいて当該振動が遊技結果を左右する不正な振動であるかを判定する不正振動判定手段とを備え、不正振動判定手段が、振動検出信号の入力が進入球検出器からの進入球検出信号の入力から特定入賞領域に入賞するまでの間にあったときに不正な振動であると判定し、記憶手段が不正な振動であるとの判定に基づいて抽選結果を記憶する構成とした。
本構成によれば、記憶手段が、不正振動判定手段による不正な振動であるとの判定に基づいて、特定入賞領域に球が入賞したことを契機として発生する大当り遊技に関する抽選結果を記憶することにより、不正な振動を検知した後の大当り遊技に関する抽選結果を無効とすることがなく、遊技再開時に大当り遊技を再開させることが可能となる。
また、不正振動判定手段が、振動検出信号の入力が進入球検出器からの進入球検出信号の入力から特定入賞領域に入賞するまでの間にあったときに不正な振動であると判定することから、球が可変入賞装置内に進入していない場合や、可変入賞装置内に進入したものの、特定入賞領域に入賞しなかったとき等、大当り遊技に関する抽選契機と関係のない状態で振動を検知した場合に、記憶手段による大当り遊技に関する抽選結果を記憶させる処理を実行することがなく、遊技を円滑に続行することができる。
また、本発明に係る第二の構成として、振動検出器からの振動検出信号の入力に基づいて振動回数をカウントする振動回数カウント手段と、記憶手段に記憶された大当り遊技に関するラウンド数から振動回数カウント手段に記憶された振動回数に応じたラウンド数を減算するラウンド数減算手段とを更に備える構成とした。
本構成によれば、前記構成から生じる効果に加えて、振動回数に応じて記憶手段に記憶された大当り遊技のラウンド数が減じられることから、遊技者による振動を加える行為に対する抑止力を持たせることができる。即ち、大当り遊技のラウンド数が振動回数に応じて減ることにより、大当り遊技1回分の賞球が少なくなることとなり、遊技者が大当り遊技を得るために振動を加えることがなくなる。
また、本発明に係る第三の構成として、不正な振動であるとの判定に基づく記憶手段による抽選結果の記憶よりも前に、遊技に関する入出力を無効とする構成とした。
本構成によれば、前記構成から生じる効果に加えて、不正な振動であるとの判定に基づく記憶手段による抽選結果の記憶の前に、遊技に関する全ての入出力処理を中断することから、遊技者が不正な振動によって不正な大当り遊技を発生させ、かつ、大当り遊技を続行することにより、球の払出しを受けることを防止することが可能となる。
また、本発明に係る第四の構成として、入出力の無効状態は、パチンコ機に投入される電源がOFF状態とされるまで継続する構成とした。
本構成によれば前記構成から生じる効果に加えて、入出力無効状態がパチンコ機に投入される電源がOFF状態とされるまで継続することから、パチンコ機を設置する遊技店の店員等が中断の継続を解除するために電源をOFF状態とする際に、不正な振動であったか否かを遊技者本人又は他の遊技者に確認することができる。また、入出力無効状態が電源をOFFの状態とするまで継続するので、不正な振動であるかの確認完了後、電源を再びON状態とすることにより、無効状態を解除することができる。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
パチンコ機10の概略正面図。 可変入賞装置50の拡大斜視図。 制御装置1000の概略ブロック図。 初期設定処理を示すフローチャート。 不正振動判定処理を示すフローチャート。 遊技中断処理を示すフローチャート。 パルス信号を示す模式図。 第2の実施形態に係る不正振動判定処理を示すフローチャート。 第2の実施形態に係るパルス信号を示す模式図。 第2の実施形態に係る初期設定処理を示すフローチャート。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、可変入賞装置50が配設されたパチンコ機10の概略正面図である。
同図においてパチンコ機10は、パチンコ機10の躯体を構成し、遊技施設内の島と称される設備に設置される外枠11と、外枠11の前面一側部に設けられた一対のヒンジ12,13により軸支される内枠14とを備える。内枠14は、一対のヒンジ12,13に軸支されることにより外枠11の前後方向に開閉可能である。
内枠14の上部には矩形状の開口部が設けられ、遊技盤15が開口部を閉塞するように遊技盤15に設けられた取り付け機構を介して交換可能に取り付けられる。
内枠14の前面の上方一側部には図外のヒンジにより、窓部17を備える前面枠16が内枠14の前後方向に開閉可能に取り付けられる。前面枠16は内枠14の上方を覆うように閉鎖された状態において、ロック機構16aが操作されることにより内枠14と一体に係合され、遊技者は窓部17を通して窓部17の形状の範囲内で遊技盤15の一部を視認可能である。また、内枠14と一体に係止される前面枠16の前面には複数の表示灯16Aやスピーカー16Bが配設され、後述の主制御部100及び演出用制御部200により遊技の進行やエラーの発生等に合わせて駆動される。
内枠14の下方一側部には図外のヒンジにより、内枠14の前後方向に開閉可能なパネル体18が取り付けられる。パネル体18は内枠14の下方を覆うように閉鎖された状態において、図外のロック機構が操作されることにより内枠14と一体に係止される。
パネル体18の前面には払出口19が開設され、皿構造体20及びハンドル21が前側に突設される。払出口19は、遊技盤15の裏側に設置された図外の払出機構から払出される賞球としての球を皿構造体20上に排出する。皿構造体20は払出口19から排出された、或いは、遊技者によって供給された球を整列させつつ、打出機構22側に供給する図外の供給路を備える。
打出機構22に球が供給された状態において、遊技者によりハンドル21が回動操作されると、打出機構22はハンドル21の操作量に応じた打ち出し力により球を遊技盤15の上方へ打ち出す。
遊技盤15内には外ガイドレール23及び内ガイドレール24とにより囲まれる遊技領域15aが形成される。外ガイドレール23は遊技盤15の周囲を囲繞するように湾曲して配設され、内ガイドレール24は外ガイドレール23の一部の範囲に沿って並列配置される部材である。外ガイドレール23と内ガイドレール24との間には、打ち出された球が通過する打ち出し通路15bが形成される。
遊技盤15には概略、遊技領域15aの略中央に配置される可変入賞装置50と、可変入賞装置50の左右に分かれて配置される複数の一般入賞口25と、遊技領域15aの下方において左右方向に隔てて配置される複数の始動入賞口26と、遊技領域15aの最下方の略中央に配置されるアウト口27と、可変入賞装置50の近傍に配置される一対の風車31と、始動入賞口26の略直上に配置される誘導風車28と、遊技盤15に対して打ち込まれる多数の釘29と、始動入賞口26に入賞したことを契機として実行される後述の開閉体53;53の開閉回数に関する抽選結果を表示する図柄表示器32Aと、後述の特定入賞領域61に入賞したことを契機として発生する大当り遊技の内容を表示する図柄表示器32Bとを備える。
以下、パチンコ機10の遊技方法について簡略に説明する。
遊技盤15上に打出機構22から連続的、間欠的に打ち出された球が打ち出し通路15bと遊技領域15aとを隔てる球戻り防止片30を押し開けて遊技領域15aの上方まで到達すると、打ち出された球は遊技領域15aの上方から下方に流下する過程において、多数の釘29や風車31或いは誘導風車28等の遊技部品と接触しながら誘導され、上方から流下する球の一部が一般入賞口25や始動入賞口26或いは可変入賞装置50内に取り込まれ、これらの遊技部品に取り込まれなかった球は最下方のアウト口27に取り込まれる。
一般入賞口25、始動入賞口26及びアウト口27に取り込まれた球は遊技盤15の裏側に設けられた図外の排出機構を介して排出される。また、球が一般入賞口25に取り込まれると、主制御部100が一般入賞口25に設けられた一般球検出器25Aからの検出信号に基づいて、賞球払出コマンドを後述の払出制御部400に送信し、払出制御部400が払出機構410を駆動して、例えば賞球としての球を5個払出す払出処理を実行する。
また、球が始動入賞口26に取り込まれると、前記同様の払出処理を実行するとともに、開閉コマンドを演出用制御部200に送信し、開閉体ソレノイド600を駆動制御して可変入賞装置50に設けられた開閉体53;53の開閉処理を実行する。開閉処理が実行されると開閉体53;53は相対的に短い時間間隔(例えば0.4秒)で1回又は2回連続的に開閉する。そして、開閉体53;53が開成した状態において、遊技領域15aに到達した球のうち、一部の球が可変入賞装置50内に形成された後述の内部空間R内に進入する。なお、開閉体53;53がいずれの回数開閉するかは、図外の開閉回数決定カウンタから取得される乱数値により決定される。取得される乱数値と、開閉回数は予め対応付けられて規定されており、1回の開閉と対応する乱数値が取得された場合には開閉体53;53は1回開閉し、2回の開閉と対応する乱数値が取得された場合には開閉体53;53は2回開閉するというように、始動入賞口26に入賞するタイミングによって選択される開閉回数が異なる構成である。また、当該乱数抽選により開閉回数が決定されると、主制御部100は演出用制御部200に対して図柄表示コマンドを送信し、決定された開閉回数を表示するように図柄表示器32Aを制御する。また、球が始動入賞口26に取り込まれると、大当り遊技の内容を決定する大当り抽選も実行するが、詳細については後述する。
なお、始動入賞口26の形態はこれに限られるものではなく、その位置も限定されず、例えば一般入賞口25が存在する位置に配置してもよいし、上方から流下する球を下方に通過させるスルーチャッカーと呼ばれる形態を採用してもよく、本形態に係る始動入賞口26を採用した場合には、払出処理は実行されず、始動球検出器26Aからの検出信号に基づいて開閉体53;53の開閉処理及び大当り抽選のみが実行される。
開閉体53;53の開放に伴い、球が内部空間R内に進入し、開閉体53;53の内側に設けられた複数の進入球検出器55を通過することにより、球の内部空間R内への進入が検知される。進入球検出器55は球が通過したことに基づき主制御部100に対して進入球検出信号を出力する。主制御部100は、進入球検出信号の入力に基づき後述の不正振動判定処理を実行する。
内部空間R内に進入した球は、可変入賞装置50内に形成された流路を経て最終的に予め定められた特定入賞領域61又は、それ以外の一般入賞領域62に取り込まれ、図外の排出機構を介して排出される。
球が特定入賞領域61に取り込まれ、特定入賞検出器61Aによって検出されると、特定入賞検出器61Aは特定入賞検出信号を主制御部100に出力し、主制御部100は当該特定入賞検出信号の入力に基づき、賞球としての球を例えば10個払出す前述の払出処理を実行するとともに、前記始動入賞口26への入賞を契機として実行される後述の大当り抽選の抽選結果に基づいて遊技者にとって有利な遊技状態である後述の大当り遊技を開始する。即ち、大当り遊技は、始動入賞口26への入賞を契機として実行される後述の大当り抽選の抽選結果に基づいて、球が特定入賞領域61に入賞したことを契機として発生、開始される遊技である。
ここで、大当り遊技とは、予め設定された条件(例えば開閉体53;53が18回開閉する、又は、進入球検出器55によって検出される球の総数が10個となるまでのうち、いずれか早い条件)が成立するまで、開閉体53;53を連続して開閉する処理(開閉処理)を1サイクル(1ラウンド)として、当該サイクルを単数又は複数繰り返す遊技をいう。大当りの内容、即ち、サイクル数が何回であるかは、始動球検出器26Aによる球の検出を契機として主制御部100により実行される乱数に基づく抽選によって決定される。そして、当該大当り遊技が実行されると、大当り遊技中でない場合、即ち、通常状態である場合と比べ単位時間当りの開閉体53;53の開放回数が多くなることから、可変入賞装置50内に球が進入し易くなり、かつ、進入した球は、特定入賞領域61又は一般入賞領域62に取り込まれることから、結果として通常状態の場合と比べ賞球の払出しを多く得ることが可能となる。
なお、大当り遊技の形態は本実施例に限られるものではなく、例えば可変入賞装置50を用いることなく遊技盤15上に大当り遊技用の公知の開閉板(アタッカー)を設け、球を開閉板から取り込む構成としてもよい。
球が一般入賞領域62に取り込まれ一般入賞検出器62Aによって検出されると一般入賞検出器62Aは一般入賞検出信号を主制御部100に出力し、主制御部100は当該一般入賞検出信号の入力に基づき、賞球としての球を例えば10個払出す前述の払出処理を実行する。つまり、開閉体53;53の開放に伴って進入した球が一般入賞領域62に入賞した場合には大当り遊技が開始されることはない。以下、図2を参照して可変入賞装置50の構成について説明する。
図2は、可変入賞装置50を示す拡大斜視図である。
可変入賞装置50は概略、遊技盤15の前後方向に延長する前方開口の箱型の躯体51と、躯体51の前方を閉塞するように取り付けられる取り付け基盤52と、取り付け基盤52の前面に取り付けられる開閉体53;53とを備える。
取り付け基盤52は、左右方向に張り出す拡翼部52a,52bを有する盤体であって、略中央に躯体51の内部空間と連通する開口を備える。
開口の周囲には、遊技盤15の左右方向に延長し、中央に下方に延長する突部を有する下壁60aと、下壁60aの両端部から垂直に立ち上がる側壁60b;60bと、側壁60b;60bの上端部からくの字状に折曲して立ち上がる開放壁60c;60cと進入球検出器55が取り付け基盤52の表面から前方に突設され、これらの壁部よりも前方から球が進入できない構成である。
開放壁60c;60cよりも内側には、左右一対の開閉体53;53が配置される。開閉体53;53は、取り付け基盤52を前後方向に貫通する図外の回動軸により軸支され、裏側に延長する回動軸の端部が開閉体ソレノイド600と伝達機構を介して連結されることにより、取り付け基盤52の左右方向に開閉可能である。
開閉体53;53の上方には、半楕円状の飾り部品54が突設される。飾り部品54は、下方において左右方向に延長する阻止片54a;54bを有し、阻止片54a;54bは開閉体53;53が閉鎖状態である場合において1つの球の直径よりも短い距離で開閉体53;53上端部と近接する。つまり、開閉体53;53は、閉鎖状態において球が可変入賞装置50へ進入すること阻止し、開閉体ソレノイド600が駆動して、阻止片54a;54bの端部と開閉体53;53の上端部とが1つの球の直径より離間することにより開放状態へと移行し、球が可変入賞装置50へ進入すること許容する構成である。なお、本例においては、閉鎖状態における球の進入を不可能な構成としたが、閉鎖状態における阻止片54a;54bとの近接距離を1つの球の直径と略同一とする等して、球の進入を限りなく困難なものとしてもよい。
また、飾り部品54の内部には、複数の保留ランプ54A及び振動検出器57が配置される。保留ランプ54Aは、球が始動入賞口26に入賞するごとに1つづつ点灯し、入賞した球に対応する開閉体53;53の開閉処理が実行されるごとに1つづつ消灯し、最大4つまでの保留球を表示可能である。
振動検出器57は、例えば、ケース内に発光素子と受光素子を対向して配置し、発光素子と受光素子との間に物理的な振動によって揺動する遮光体を設けた構成のフォトセンサーや、振動に対応した電圧を出力する圧電センサー等の機械電気変換素子を使用することが可能である。
振動検出器57の振動検出信号は、デジタル信号として主制御部100に出力され、主制御部100は、当該信号の入力に基づき後述の不正振動判定処理を実行する。
振動検出器57の取り付け位置は、可変入賞装置50に対する直接的な振動を検知するために可変入賞装置50の近傍である躯体51の周囲や取り付け基盤52の裏面等に取り付けるのが望ましいが、遊技者がパチンコ機10に相対したときに遊技者の手元に近い皿構造体20の内部等に取り付けてもよい。
開閉体53;53よりも内側には、複数の進入球検出器55が配置される。進入球検出器55は、開閉体53;53にそれぞれ対応して設けられる近接センサーであって、本例においては開放壁60c;60c及びアーチ体56に取り付けられる把持体によって、所定の角度をもって逆くの字状に配置される。複数の進入球検出器55が配置されたことにより、開閉体53;53の開放に伴い可変入賞装置50内に進入する球は、進入球検出器55によって必ず検出され、進入球検出信号が主制御部100に出力される。
即ち、取り付け基盤52の開口は、下壁60a、側壁60b;60b、開放壁60c;60c及び複数の進入球検出器55によって取り囲まれ、開閉体53;53の開放により進入した球は、進入球検出器55によって検出された後に当該開口を入口とする内部空間Rに進入する。
内部空間Rは、取り付け基盤52の開口部を入口とする空間であって、当該開口部が躯体51の内部空間と連通することにより遊技盤15の前後方向に延長する矩形状の空間として構成される。内部空間Rは上側ステージ58によって上下方向に分割される。上側ステージ58は、遊技盤15の後方に向かって下り傾斜する前縁を有するプレートであって、可変入賞装置50内に進入した球は、上側ステージ58上を左右方向に揺動しつつ、後方に向かって転動する。上側ステージ58の後方に転動した球は、図外の昇降装置や、振分装置等により取り込まれた後に下側ステージ59に落下又は搬送される。
下側ステージ59は、遊技盤15の前方に向かって下り傾斜するプレートであって、下側ステージ59に落下又は搬送された球は、遊技盤15の前方に向かって転動し、概略矢印で示すルートを通って下側ステージ59の前縁部に形成された特定入賞領域61、又は複数の一般入賞領域62に取り込まれた後に図外の裏側機構から排出される。
特定入賞領域61は、左右方向に離間して立ち上がる仕切り板63;63と下側ステージ59の前縁部及び下壁60aとによって形成される略正方形状の領域であって、内部に特定入賞検出器61Aを備える。一般入賞領域62は、仕切り板63と側壁60bとの間に形成された矩形状の領域であって、前記特定入賞領域61を挟んだ左右に位置し、内部に図外の一般入賞検出器62Aを備える。
以下、本発明に係るパチンコ機10の制御系について詳説する。
図3は、本発明に係るパチンコ機10の制御装置1000を示す概略的なブロック図である。制御装置1000は主として主制御部100と、演出用制御部200とから構成される。主制御部100は、遊技全般の制御処理を司るものであり、遊技動作に必要な各種の制御プログラムを記憶する主制御用ROM102と、主制御用CPU101の作業領域として一時的にデータを記憶する主制御用RAM103とを備え、主制御用CPU101が主制御用ROM102に記憶された制御プログラムに従って動作する。
また、主制御部100は、周辺機器との入出力信号の送受信を可能とする周辺回路やI/Oポートを含む基本回路を有し、入力側の一般球検出器25A、始動球検出器26A、進入球検出器55、特定入賞検出器61A、一般入賞検出器62A、振動検出器57や電源制御部300からの信号に基づき、各種の制御コマンドを出力し、出力側である演出用制御部200、払出制御部400、発射制御部500を制御することが可能である。
また、主制御部100は、大当り遊技の内容を決定する大当り抽選を実行する。大当り抽選は、主制御用RAM103内に形成される大当り抽選用カウンタにより行われる。大当り抽選用カウンタは、例えば、下限値「0」から上限値「256」まで所定周期(例えば、4msec)ごとに1づつカウントアップ動作するものであって、上限値の「256」に達したときに再び下限値「0」に復帰する無限ループカウンタである。主制御部100は、始動球検出器26Aからの入力に基づいて、カウント値を1つ取得する。各カウント値(乱数値)は大当り遊技の内容、即ち、大当り遊技のラウンド数と対応しており、ある特定の複数の乱数が例えば15ラウンドと対応し、その他の複数の乱数が8ラウンドと対応し、さらにその他の複数の乱数が3ラウンドと対応するというように、始動球検出器26Aからの入力タイミングによって大当り遊技の内容を異なるものとすることができる。取得した乱数がいずれのラウンド数であるかは、主制御用ROM102に記憶されたデータテーブルと照合することにより決定され、主制御部100は当該ラウンド数の決定に基づいて、球が特定入賞領域61に入賞したことを条件として大当り遊技を実行する。
また、主制御部100は、振動検出器57から出力された信号が不正な信号であるかを判定する不図示の不正振動判定手段を備え、主制御部100は当該不正振動判定手段により不正な振動であるとの判定がなされた場合にバックアップ用RAM104のバッファ内に主として大当り遊技に関係するバックアップデータを保存する。ここで、大当り遊技に関係するデータとは、例えば大当り抽選処理により取得された乱数値、当該乱数値に対応するラウンド数情報を含む後述の大当り開始コマンドのデータ等である。
なお、当該不正振動判定処理及びバックアップに関する遊技中断処理については後述する。
演出用制御部200は、主制御部100から一方向に送信される制御コマンドに基づいて表示灯16A、スピーカー16B、保留ランプ54A、図柄表示器32A;32B及び開閉体ソレノイド600を駆動制御するものであり、演出制御用CPU201が演出制御用ROM202に記憶された制御プログラムに従って、一時的な記憶領域としての演出制御用RAM203を用いながら動作することにより遊技の進行に合わせて多様な演出態様を実行する。
また、演出用制御部200は、前記主制御部100の不正振動判定手段により不正な振動であるとの判定がなされたときに、前記主制御部100からの遊技停止コマンドに基づき表示灯16Aやスピーカー16B等を駆動して遊技者に対して遊技停止中であることを報知するための遊技停止報知処理を実行する。演出制御用ROM202には、主制御部100から送信される制御コマンドに対応する演出テーブルが格納されており、選択されたテーブルに対応するように表示灯16A、スピーカー16B、保留ランプ54A、図柄表示器32A;32B及び開閉体ソレノイド600が駆動される。
大当り遊技開始時における図柄表示器32Bの態様としては、主制御部100から大当り開始コマンドが送信されたことに基づき、演出用制御部200が主制御部100によって決定されたラウンド数(15,8,3等)をデジタル表示として図柄表示器32Bに表示すること等により行われる。
なお、演出用制御部200は主制御部100と同様に周辺機器に対して駆動信号を出力可能なドライバ回路等を含む基本回路を有する。
電源制御部300は、人為的なON/OFFスイッチの操作によって外部電源としてのAC24Vを各制御部に対して供給,遮断するものであって、電源供給に基づいて電源が投入された旨のコマンドを送信し、電源遮断に基づいて電源が遮断された旨のコマンドを各制御部に送信するとともに、電断時におけるバックアップ電源としても機能する。
払出制御部400は、主制御部100から賞球払出コマンドに基づいて遊技盤15の裏側に設置された払出機構410を駆動し、賞球払出処理を実行する。払出機構410により払出された球は図外の払出球検出器により検出され、賞球払出信号が払出制御部400に送出される。払出制御部400は主制御部100によって入力された賞球払出コマンドにより指示された賞球個数(指示賞球個数)と、実際に払出された賞球数(実賞球個数)とが一致するまで払出機構410を駆動し、一致したときに駆動を停止する。
発射制御部500は、打出機構22を制御するものであって、ハンドル21に実装された図外のセンサユニット等の入力信号に基づいて打出機構22の打ち出し強度等を調整する。
以下、図4のフローチャートに従って主制御部100が実行する初期設定処理について説明する。
パチンコ機10に対して電源が投入されると、電源制御部300が主制御部100に対して電源が投入された旨のコマンドを送信し、主制御部100は当該コマンドの受信に基づいて初期設定処理を実行する。
主制御部100はまず、割り込み禁止に設定した後に、入力側に接続される図外のRAMクリアスイッチのON/OFFを判定する(S100)。RAMクリアスイッチがONの場合S103に移行し、OFFの場合S101に移行する。
次に、主制御部100はバックアップ用RAM104のバックアップ領域(バッファ)のバックアップデータが有効か否かを判定する(S101)。有効か否かの判定は、後述の遊技中断処理によりバックアップ用RAM104に設定されるバックアップフラグの有無、及び、遊技中断処理により実行される入出力無効化処理(S300)直前のデータのチェックサムを比較することにより行われる。
よって、バックアップフラグが設定されていない場合、或いは、入出力無効化処理直前のデータのチェックサムと電源投入時にバックアップ用RAM104に記憶されているデータのチェックサムとが一致しない場合にはバックアップが有効でないと判定してS103に移行し、バックアップフラグが設定され、かつ、入出力無効化処理直前のデータのチェックサムと電源投入時に記憶されているデータのチェックサムとが一致する場合にはバックアップが有効であると判定してS102に移行する。
次に、主制御部100はバックアップ用RAM104に記憶された有効なバックアップデータに基づいて、入出力無効化処理直前の処理状態から大当り遊技を開始する遊技復帰処理を実行する(S102)。
S100においてRAMクリアスイッチがONの場合、或いは、S101においてバックアップデータが無効と判定された場合、初期化処理を実行する(S103)。
初期化処理は、主制御用RAM103内のデータを初期化するとともに、演出用制御部200に対して初期化コマンドを送信し、演出制御用RAM203内のデータを初期化する処理である。
次に、主制御部100は、乱数更新処理を実行する(S104)。乱数更新処理は、開閉回数決定カウンタ及び大当り抽選用カウンタの値を1だけカウントアップして更新する処理である。次に、主制御部100は、割り込み許可に設定するとともに、入力側の各種の信号に基づいて演出用制御部200、払出制御部400、発射制御部500等の各制御部に対して制御コマンドを送信する制御コマンド送信処理を実行する(S105)。
制御コマンド送信処理は、入力ポートを介して入力される一般球検出器25A、始動球検出器26A、進入球検出器55、特定入賞検出器61A、一般入賞検出器62A、振動検出器57からの出力信号をレジスタ内に読み込んで格納するポート入力処理と、当該入力された出力信号に基づいて生成される各種の制御コマンドを主制御用RAM103の出力バッファ内に格納するコマンド格納処理と、当該出力バッファ内に格納された制御コマンドを出力ポートを介して演出用制御部200、払出制御部400及び発射制御部500に対して出力するポート出力処理と、ポート出力処理後にバッファ内に格納された制御コマンドをクリアする出力バッファクリア処理とを含む。
以下、主制御用RAM103の出力バッファ内に格納される制御コマンドのうち、主要な制御コマンドの生成処理について説明する。
始動球検出器26Aからの検出信号が入力ポートに入力されると、S105において更新されている開閉回数決定カウンタから1つの乱数値が取得される。取得された乱数値のデータは出力バッファに格納されるとともに、当該乱数値と対応する開閉回数が主制御用ROM102に記憶されたデータテーブルから選択抽出される。そして、抽出された開閉回数に基づいて開閉回数情報を含む開閉コマンドが生成され、当該開閉コマンドのデータが出力バッファに格納される。
また、始動球検出器26Aからの検出信号が入力ポートに入力されると、S104において更新されている前述の大当り抽選用カウンタから1つの乱数値が取得される。取得された乱数値のデータは出力バッファに格納されるとともに、当該乱数値と対応する大当り遊技のラウンド数情報を含む大当り開始コマンドが生成され、当該大当り開始コマンドのデータが出力バッファに格納される。
一般球検出器25A、始動球検出器26A、特定入賞検出器61A、一般入賞検出器62Aからの検出信号が入力ポートに入力されると、それぞれの検出器に対応する賞球個数が主制御用ROM102に記憶されたデータテーブルから抽出される。そして、抽出された賞球個数に基づいて賞球個数情報を含む賞球払出コマンドが生成され、当該賞球払出コマンドが出力バッファに格納される。
以上のとおり、主制御用RAM103の出力バッファ内に格納された開閉コマンド及び賞球払出コマンドは、主制御部100のポート出力処理により、各制御部に送信され、当該コマンドを受信した各制御部は当該コマンドの内容に応じた制御を出力側に対して実行する。
一方で、大当り開始コマンドは、球が特定入賞領域61に入賞したこと、即ち、特定入賞検出器61Aによって検出されたことを条件として主制御部100のポート出力処理により演出用制御部200に送信され、当該コマンドを受信した演出用制御部200は当該コマンドに含まれるラウンド数情報に基づいて開閉体ソレノイド600及び図柄表示器32Bを制御する。
なお、特定入賞検出器61Aに入賞したか否かの判定期間は、前記大当り開始コマンドを生成する契機となった球の始動球検出器26Aによる検出によって実行される開閉体53;53の開放動作中に、後続の球が進入球検出器55によって検出されたか否かによって決定され、開閉体53;53の開放動作中に球が進入球検出器55によって検出されない場合には、当該大当り開始コマンドはクリア処理され、進入球検出器55によって検出された場合であっても、検出から所定時間Tが経過するまでに特定入賞検出器61Aによって球が検出されない場合には当該大当り開始コマンドはクリア処理される。
つまり、大当り開始コマンドは、特定入賞領域61への入賞を契機として送信されるコマンドであって、球が始動入賞口26に入賞する度に随時生成又は消去されるコマンドである。
以下、図5及び図6のフローチャートに従って本発明の主要部たる不正振動判定処理及び遊技中断処理について説明する。
<不正振動判定処理について>
主制御部100は、S200において可変入賞装置50内に球が進入したかを判定する。当該判定は、可変入賞装置50に設けられた進入球検出器55の進入球検出信号の有無によってなされ、進入球検出信号が入力された場合はS201に移行し、進入球検出信号が入力されない場合は処理をリターンする。
主制御部100は、S201において、振動が検出されたかを判定する。当該判定は、可変入賞装置50に設けられた振動検出器57の振動検出信号(パルス信号)の有無によってなされ、図7に示すように、パルス幅を問わず振動OFFの状態から振動ONの状態に立ち上がった時点で、振動有りと判定する。なお、振動の有無に関する判定は上記判定に限られるものではなく、例えば所定時間Tにおける振動回数(パルス数)が所定の閾値を超えたときに振動有りと判定することや、所定時間Tにおけるパルス幅の積算が所定の閾値を超えたときに振動有りと判定するようにしてもよい。
当該判定により振動有りと判定された場合はS202に移行し、振動無しと判定された場合は処理をリターンする。
主制御部100は、S202において、特定入賞領域61に入賞したかを判定する。当該判定は、特定入賞領域61に設けられた特定入賞検出器61Aの検出信号の有無によってなされ、検出信号が入力された場合は、振動検出器57によって検出された振動が遊技結果を左右する不正な振動であると判定し、遊技中断処理に移行し、検出信号が入力されない場合は処理をリターンする。
なお、特定入賞領域61に入賞したかの判定は、進入球検出器55の入力から所定時間Tが経過するまで実行され、所定時間Tが経過しても特定入賞検出器61Aの検出信号が入力されない場合は、一般入賞領域62に入賞したものとして処理をリターンする。
このように、主制御部100による不正振動判定処理は、振動検出器57による振動検出信号の入力が、進入球検出器55からの進入球検出信号の入力から特定入賞領域61への入賞、即ち、特定入賞検出器61Aに検出されるまでの間にあったときに不正な振動であると判定することから、振動が遊技結果を左右する振動でないときには遊技中断処理を実行することがなく、かつ、振動が遊技結果を左右する不正な振動であるときに確実に遊技中断処理を実行できることから、遊技者及び遊技店双方にとって遊技中における不信感、不公平感を与えることがない。
<遊技中断処理について>
主制御部100は、前記S202において不正な振動であるとの判定がなされたことに基づいて、S300において入出力無効化処理を実行する。入出力無効化処理としては、ポート入力処理において入力側からの信号をレジスタ内に読み込む際に当該データをクリア処理することや、信号を受け付けないこと、ポート出力処理において、出力バッファ内に格納されたコマンドデータを各制御部に送信しないことが挙げられる。
次に、主制御部100は、前記S101におけるバックアップ有効判定に用いられるバックアップフラグをバックアップ用RAM104の所定の記憶領域にセットする(S301)。
次に、主制御部100は、出力バッファ内に格納されている全てのコマンドデータについてチェックサムによりバックアップ用RAM104に格納する(S302,S303)。なお、必ずしも全てのコマンドデータを格納する必要はないが、大当り遊技に関する抽選結果である、乱数値及び当該乱数値に対応するラウンド数を含む大当り開始コマンドのデータについては必ず格納しておく必要がある。また、出力バッファ内のコマンドデータと同一のデータを別途の保管用バッファ内に常時格納しておき、保管用バッファ内のコマンドデータをバックアップ用RAM104に格納するようにしてもよい。
次に、主制御部100は、電源がONの状態からOFFの状態となるまで外部リセット待機処理を実行する(S304)。外部リセット待機処理は、遊技店における店員等の人為的なスイッチ操作により、パチンコ機10に投入される電源がON状態からOFF状態とされた場合に、電源制御部300から送信される電源OFFコマンドを受信するまで継続され、電源OFFコマンドを受信したときに処理を終了する。
このように、主制御部100による遊技中断処理は、不正振動判定処理により不正な振動である旨の判定がなされたことを条件として、入出力を無効とした上で入出力が無効となる直前まで主制御用RAM103に格納されていたデータをバックアップデータとして記憶するので、万一、遊技者が意図しない不測の振動が発生したことにより大当り遊技が中断したとしても、電源投入後の遊技復帰処理(S102)により遊技者に何等の不利益をもたらすことなく遊技を再開させることが可能となる。
さらに、当該遊技中断処理は、人為的な操作により電源がONからOFFとなるまで継続する。そして、遊技中断処理を解除するためには、手動によって電源をOFFにする必要があり、その際に遊技中断処理が実行された原因が意図的な振動によるものか否かを確認した上で電源をONにすることができるので、遊技者及び遊技店双方にとって不利益が生じることがない。また、万一、意図的な振動であることが明らかとなった場合、図外のRAMクリアスイッチを投入すれば大当り遊技を無効とすることができるので遊技店に不利益が及ぶことがない。
即ち、本発明に係るパチンコ機10は、振動の発生により生じた大当り遊技を有効なものとして扱い、当該大当り遊技を有効なものとするか、無効なものとするかを遊技店の判断によるものとすることができるので、遊技者及び遊技店双方に無用な不信感を募らせることがない。
以下、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
図8に示すように、本実施例における不正振動判定処理は、振動回数をカウントする処理(S402)及び当該カウント値を記憶する処理(S403)が含まれている点で第1の実施形態と異なる。振動回数カウント処理は、主制御部100に設けられた振動カウンタTにより実行され、振動カウンタTは、振動検出器57により出力される振動検出信号としてのパルス信号の回数をカウントする。図9(a)は、パルス信号が所定時間T内に複数回入力された状態を示す図であって、振動カウンタTはパルス信号が入力されたことに基づいて所定時間T内に発生したパルス信号の回数をカウントするとともに(S402)、主制御部100は当該カウント値をバックアップ用RAM104内の所定領域に記憶する(S403)。また、パルス信号のカウントは図9(b)に示すように、予め規定した所定のパルス幅以下のパルスを1回としてカウントし、予め規定した所定のパルス幅を超えるパルスについては、パルスの回数に関わらず最大回数とみなしてカウントしてもよい。また、この場合の最大回数とは、大当り遊技における最大ラウンド数と同一とするのが好ましい。
図10は、第2の実施形態に係る初期設定処理のフローチャートであって、同図においては、カウント値記憶判定処理(S502)と、ラウンド数減算処理(S503)が含まれる点で、第1の実施形態と異なる。
カウント値記憶判定処理は、前記振動カウンタTによってカウントされたパルス回数がバックアップ用RAM104内に記憶されているかを判定し、記憶されている場合にはS503に移行し、記憶されていない場合にはS504に移行する。
ラウンド数減算処理は、バックアップ用RAM104内に格納されている大当り開始コマンドに含まれるラウンド数情報に基づいて、当該ラウンド数から振動カウンタTによってカウントされたパルス回数に応じたラウンド数を減算し、減算後の新たなラウンド数情報を含む大当り開始コマンドに更新する処理であって、第1の実施形態のS102に相当するS504において更新後の大当り開始コマンドに基づいて大当り遊技が再開される。なお、振動カウンタTによって最大回数がカウントされている場合には、減算後のラウンド数は0以下となるため大当り遊技が再開されることはない。
またここで、振動カウンタTによってカウントされたパルス回数に応じたラウンド数とは、パルス回数、即ち、振動回数が1回の場合にラウンド数を1ラウンド減算することはもとより、振動回数が1回の場合に、ラウンド数を例えば3ラウンド減算すること、或いは、振動回数が3回の場合に初めてラウンド数を1ラウンド減算する等のように、振動回数に応じて減算されるラウンド数を必ずしも1対1の関係とする必要はない。つまり、振動によって減算されるラウンド数は、予め規定された振動回数と減算ラウンド数との関係によって適宜設定すればよい。
このように、第2の実施形態においては振動検出の回数によって、再開後の大当り遊技のラウンド数を減算する構成としたので、遊技者による意図的な振動を生じさせることに対する抑止力が働き、遊技店や他の遊技者に不信感を募らせることがないという効果を奏する。なお、意図的な振動でない場合にラウンド数が減算されることを防ぐため、バックアップ用RAM104におけるパルス信号のカウント値を記憶する領域をクリアするスイッチを設け、遊技店の判断によってラウンド数減算処理を実行するかを決定できるようにしてもよい。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 パチンコ機,15 遊技盤,22 打出機構,26 始動入賞口,
26A 始動球検出器,50 可変入賞装置,53 開閉体,55 進入球検出器,
57 振動検出器,61 特定入賞領域,61A 特定入賞検出器,100 主制御部,
102 主制御用ROM,103 主制御用RAM,104 バックアップ用RAM,
200 演出用制御部,400 払出制御部,500 発射制御部,
600 開閉体ソレノイド。

Claims (4)

  1. 遊技盤の遊技領域内に打ち出された球の進入を開放状態において許容し、閉鎖状態において阻止又は困難とする開閉体を有する可変入賞装置を備え、前記可変入賞装置内に形成された特定入賞領域に球が入賞したことを契機として遊技者にとって有利な大当り遊技を発生するパチンコ機であって、
    前記パチンコ機が前記可変入賞装置への球の進入を検知する進入球検出器と、
    外部から加えられた振動を検知する振動検出器と、
    前記特定入賞領域に球が入賞したことを契機として発生する大当り遊技に関する抽選結果を記憶する記憶手段と、
    前記振動検出器からの振動検出信号の入力に基づいて当該振動が遊技結果を左右する不正な振動であるかを判定する不正振動判定手段とを備え、
    前記不正振動判定手段は、前記振動検出信号の入力が前記進入球検出器からの進入球検出信号の入力から前記特定入賞領域に入賞するまでの間にあったときに不正な振動であると判定し、
    前記記憶手段が前記不正な振動であるとの判定に基づいて前記抽選結果を記憶することを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記パチンコ機が前記振動検出器からの振動検出信号の入力に基づいて振動回数をカウントする振動回数カウント手段と、
    前記記憶手段に記憶された大当り遊技に関するラウンド数から前記振動回数カウント手段に記憶された振動回数に応じたラウンド数を減算するラウンド数減算手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
  3. 前記パチンコ機は、不正な振動であるとの判定に基づく前記記憶手段による抽選結果の記憶よりも前に、遊技に関する入出力を無効とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパチンコ機。
  4. 前記入出力の無効は、前記パチンコ機に投入される電源がOFF状態とされるまで継続することを特徴とする請求項3に記載のパチンコ機。
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