JP2011097799A - 電源装置および半導体試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャパシタを備えた電源装置をオンとオフとに切り替えるときに、突入電流を低減させることで電力消費量を削減することを目的とする。
【解決手段】電源部3と入力キャパシタ5や平滑キャパシタ25等のキャパシタと負荷2とを備える電源装置であって、キャパシタに蓄積された電荷を保存するための保存キャパシタ31を複数有し、各保存キャパシタ31を並列と直列とに接続態様を切り替え可能な可変容量部12と、キャパシタに蓄積された電荷を保存キャパシタ31に保存するときには、キャパシタと可変容量部12との間を接続し且つ可変容量部12の各保存キャパシタ31を並列に接続し、保存した電荷をキャパシタに戻すときには、キャパシタと可変容量部12との間を接続し且つ各保存キャパシタ31を直列に接続するように制御する接続制御部31と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、負荷に対して電圧を入力するための電源装置およびこの電源装置を備えた半導体試験装置に関するものである。
負荷に対して電圧を入力する電源装置は種々用いられており、例えば入力する電圧を変換する電源装置として非絶縁DC・DCコンバータが用いられている。図5は電源装置として非絶縁DC・DCコンバータを適用した一例を示している。電源装置101には負荷102が接続されており、負荷102に電圧を入力している。負荷102は電圧を入力する対象物であり、例えば半導体試験装置における半導体ウェハ等が負荷102になる。
電源装置101は電源部103とスイッチ104と入力キャパシタ105とイネーブル信号出力部106とクロック信号出力部107と電源制御部108と平滑回路109とを備えて概略構成している。なお、図5において、イネーブル信号出力部は単に「イネーブル信号」として、クロック信号出力部は単に「クロック信号」として示している。
電源部103は負荷102に入力するための電圧を出力している。スイッチ104は電源部103の出力側に設けられており、接続(オン)しているときには電圧を出力し、開放(オフ)しているときには電圧を出力させない。入力キャパシタ105はスイッチ104と電源制御部108との間の経路に一端が接続され、他端が接地されているキャパシタである。
イネーブル信号出力部106は電源制御部108を動作させるか否かを示すイネーブル信号を出力する。イネーブル信号がイネーブルレベルのときには電圧を出力させ、ディゼーブルレベルのときには電圧を出力させないようにしている。クロック信号出力部107は所定周波数のクロック信号を電源制御部108に出力しており、電源制御部108はクロック信号のタイミングで動作を行う。
電源制御部108は第1のFET121と第2のFET122とFET制御部123とを有しており、出力する電圧のスイッチングを行っている。第1のFET121および第2のFET122は交互にパルス状の電圧をクロック信号に同期したタイミングで出力させている。このタイミング制御をFET制御部123が行う。
平滑回路109はチョークコイル124と平滑キャパシタ125とを備えて概略構成している。電源制御部108から出力されたパルス状の電圧は平滑回路109により平滑化されて、所定の電圧に変換される。そして、平滑化された電圧が負荷102に入力される。
以上のような構成を持つ非絶縁DC・DCコンバータの一例が特許文献1に開示されている。この技術では過電流保護動作判定部を備えており、過電流保護機能が作動する閾値の制度を向上させている。
特開2002−84742号公報
電源装置101は負荷2に対して常に電圧を入力することも可能であるが、例えば半導体試験装置に用いるような場合には、試験を行うときにのみ電圧を入力できればよく、それ以外の時間は電源装置101を停止させてもよい。特に、近年では環境対策が重視されており、省エネルギー化の観点から消費電力量の削減が求められている。このため、電源装置101は必要なときのみ稼動状態(オン)にし、不要なときは停止状態(オフ)にする。
図5のような構成の場合には、スイッチ104をオンとオフとに切り替えることにより、またはイネーブル信号をイネーブルレベルとディゼーブルレベルとに変化させることにより、電源装置101のオンとオフとの制御を行うことができる。このとき、電源装置101には入力キャパシタ105と平滑キャパシタ125とが備えられており、各キャパシタには電荷が蓄積される。そして、電源装置101をオフにしたときには、各キャパシタに蓄積されていた電荷は放電されて電源制御部108や負荷102等の他の回路で消費される。
従って、電源装置101の回路中にキャパシタを設けており、当該キャパシタに充電するような構成となっている場合に、電源装置101をオンからオフに切り替えると、キャパシタに蓄積された電荷は放電されて他の回路等で消費されるようになる。この電荷の消費は本来的な目的である負荷2に対する電圧入力とは無関係であり、つまり無駄な消費になる。
そして、再び電源装置101をオフからオンに切り替えたときには、入力キャパシタ105や平滑キャパシタ125といったキャパシタは放電されていることから、再充電しなければならない。そして、充電完了後に負荷102に対して電圧を入力することが可能になる。このため、電源装置101をオンにしたときには、電源部103から大きな突入電流が入力キャパシタ105や平滑キャパシタ125に流れることになる。
この突入電流は電源装置101をオフにしている間に入力キャパシタ105や平滑キャパシタ125等の他の回路から失われる電荷を再充電するために必要な電流であり、本来なら不要な電流である。つまり、この場合の突入電流は負荷102のために用いられるものではなく、無駄に損失した電荷を補填するために出力する電流である。この突入電流を流すためには所定の電力が必要になり、不必要な電力消費を招来する。
そして、電源装置101を繰り返しオンとオフとに切り替える場合には、オフからオンに切り替える毎に放電したキャパシタの充電を行うための突入電流が必要になり、無駄な電力消費量が非常に大きなものになる。これにより、電力の利用効率が大幅に低下し、省エネルギー化という要請を充足できなくなる。
そこで、本発明は、キャパシタを備えた電源装置をオンとオフとに切り替えるときに、突入電流を低減させることで電力消費量を削減することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1の電源装置は、電圧を出力する電源部とこの電源部から出力される電圧を入力するキャパシタと前記電源部または前記キャパシタから出力される電圧を入力する負荷とを備える電源装置であって、前記キャパシタに蓄積された電荷を保存するための保存キャパシタを複数有し、各保存キャパシタを並列と直列とに接続態様を切り替え可能な可変容量部と、前記キャパシタに蓄積された電荷を前記保存キャパシタに保存するときには、前記キャパシタと前記可変容量部との間を接続し且つ前記可変容量部の各保存キャパシタを並列に接続し、保存した電荷を前記キャパシタに戻すときには、前記キャパシタと前記可変容量部との間を接続し且つ前記各保存キャパシタを直列に接続するように制御する接続制御部と、を備えたことを特徴とする。
この電源装置によれば、キャパシタに蓄積された電荷を可変容量部に保存でき、そして元のキャパシタに戻すことができる。可変容量部に電荷を保存するときには、複数の保存キャパシタは並列接続されるように制御していることから、キャパシタに蓄積された多くの電荷を保存することができる。そして、保存した電荷を元のキャパシタに戻すときには、複数の保存キャパシタは直列接続されるように制御していることから、保存した電荷の多くを元に戻すことができるようになる。
本発明の請求項2の電源装置は、請求項1記載の電源装置であって、複数の前記キャパシタと、前記可変容量部と各キャパシタとの間を接続した状態とし、前記可変容量部から各キャパシタに電流を流すための経路に設けられるダイオードと、を備えたことを特徴とする。
この電源装置によれば、複数のキャパシタが設けられるような場合に、可変容量部とキャパシタとの間或いはキャパシタ間に電荷を戻すための電流を阻害するような回路が存在していたとしても、ダイオードを設けることにより、電荷を元に戻すことができるようになる。
本発明の請求項3の電源装置は、請求項2記載の電源装置であって、前記電源部から出力された電圧をパルス状の電圧として出力する電源制御部と、この電源制御部から出力されるパルス状の電圧を平滑化する平滑回路と、を備え、前記各キャパシタは、前記平滑回路に設けられる平滑キャパシタおよび前記電源部から出力される電圧を入力して前記電源制御部に出力する入力キャパシタであり、前記ダイオードは前記電源制御部の入力と出力とを接続する経路に設けたことを特徴とする。
この電源装置によれば、電源制御部と平滑回路とを設けた非絶縁DC・DCコンバータに適用した場合に、平滑キャパシタおよび入力キャパシタに蓄積された電荷を保存し、戻すことができるようになる。これにより、無駄な電力消費をすることがなくなる。
本発明の請求項4の半導体試験装置は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の電源装置を備えたことを特徴とする。
前述の電源装置は、半導体試験装置に適用することができる。例えば、半導体ウェハに多数配列されたチップの試験を行う半導体試験装置は、複数の試験部を備えることにより同時に多数のチップを試験できる。そして、各試験部に搭載した電源装置は稼動と停止とによりオンとオフとを切り替えており、電源装置を使用しない場合には電荷を保存することで、無駄な電力消費を抑制することができる。
本発明は、電源装置にキャパシタが備えられているような場合に、キャパシタに蓄積されていた電荷を可変容量部に保存して、キャパシタに戻すことができるようになる。可変容量部に電荷を保存するときには、保存キャパシタを並列に接続させることで多くの電荷を保存でき、キャパシタに電荷を戻すときには、保存キャパシタを直列に接続することで多くの電荷を戻すことができるようになる。これにより、電源装置をオフにしたとしても、突入電流を低減させることができ、消費電力を削減できるようになる。
電源装置の概略構成を示すブロック図である。 可変容量部の構成を説明したブロック図である。 変形例における電源装置の概略構成を示すブロック図である。 電源装置を応用した半導体試験装置の一例を示す構成図である。 従来の電源装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1において、本発明の電源装置1は負荷2に接続した構成としている。なお、負荷2は自由に接離することが可能になっている。電源装置1は負荷2に対して電圧を入力する電源である。図1の電源装置1は非絶縁DC・DCコンバータを例示しているが、負荷2に電圧や電流を入力するものであれば任意の電源装置(例えば、絶縁型DC・DCコンバータやAC・DCコンバータ等)を適用できる。ただし、電源装置1には電荷を蓄積するキャパシタを備えていることが条件となる。
負荷2は電源装置1が電圧を入力する対象物である。例えば、後述する半導体試験装置における被試験デバイスである半導体ウェハ等が負荷2になる。電源装置1は前述したように非絶縁DC・DCコンバータであり、この場合には、直流電圧の変換を行って出力するようにしている。
電源装置1は電源部3と第1スイッチ4と入力キャパシタ5とイネーブル信号出力部6とクロック信号出力部7と電源制御部8と平滑回路9と第2スイッチ10と第3スイッチ11と可変容量部12と接続制御部13とを備えて概略構成している。なお、図1において、イネーブル信号出力部を単に「イネーブル信号」として、クロック信号出力部を単に「クロック信号」として示している。
電源部3は負荷2に入力する電圧の元となる電圧(変換前の電圧)を出力している。電源部3は自身が電圧の供給源となっているものでもよいが、他の電源(例えば、後述する電源モジュール等)から供給された電圧を出力するようにしてもよい。
第1スイッチ4は電源部3の出力側に設けられており、オン(接続)のときには電源部3から電圧を出力させ、オフ(開放)のときには電圧を出力させないようにしている。入力キャパシタ5は第1スイッチ4と電源制御部8とを結ぶ経路に一端が接続され、他端が接地されたキャパシタである。この入力キャパシタ5は電源部3から出力された電圧を入力して、電源制御部8に出力する。つまり、電源部3から出力される電圧は直接的に電源制御部8に入力されるのではなく、入力キャパシタ5を介して電源制御部8に入力される。
イネーブル信号出力部6はイネーブル信号を出力する。イネーブル信号は電源制御部8を稼動または停止させるための制御信号であり、イネーブルレベルのときには電源制御部8を稼動させ、ディゼーブルレベルのときには停止させる。また、クロック信号出力部7はクロック信号を出力する。クロック信号は電源制御部8の動作周波数を規定するための信号である。
従って、負荷2に対する電圧入力を行うか否か(つまり、電源装置1を稼動するか停止するか(オンにするかオフにするか))を設定する方法は2つある。1つ目はイネーブル信号をイネーブルレベルとディゼーブルレベルとに切り替える方法であり、2つ目は第1スイッチ4をオンとオフとに切り替える方法である。ただし、第1スイッチ4の制御によりイネーブル信号は変化しており、第1スイッチ4をオンにしたときには同時にイネーブル信号はイネーブルレベルに変化し、第1スイッチ4をオフにしたときには所定時間T1の経過後にイネーブル信号がディゼーブルレベルに変化するようにしている。一方、イネーブル信号の制御を行ったとしても、第1スイッチ4のオンとオフとは左右されない。
電源制御部8はパルス状の電圧を出力するように制御しており、第1のFET21と第2のFET22とFET制御部23とを備えて概略構成している。第1のFET21および第2のFET22は入力キャパシタ5から出力されるエネルギーを入力して、交互にパルス状の電圧を出力する。第1のFET21および第2のFET22は電界効果型トランジスタ(主にMOSFET)を適用しているが、これ以外の手段を用いてもよい。
第1のFET21と第2のFET22とはFET制御部23の制御により、スイッチをオンとオフとに高速に切り替えるスイッチング動作を行う。FET制御部23にはイネーブル信号が入力されており、ディゼーブルレベルのときには第1のFET21および第2のFET22の何れからもパルス状の電圧を出力させない。一方、イネーブルレベルのときには、第1のFET21と第2のFET22とから交互にパルス状の電圧を出力させる。パルス状の電圧の出力タイミングはクロック信号に同期したタイミングになる。
電源制御部8から出力されるパルス状の電圧は平滑回路9に入力される。このパルス状の電圧は時間的に不均一な電圧であり、平滑回路9はこの電圧を平滑化しており、これにより電源部3が出力した電圧を所定の電圧に変換している。このために、平滑回路9はチョークコイル24と平滑キャパシタ25とを備えて概略構成している。チョークコイル24は電源制御部8の出力端に接続されており、平滑キャパシタ25はチョークコイル24の出力側の経路に一端が接続され、他端が接地されている。
第2スイッチ10は平滑回路9の出力側に設けられており、負荷2と可変容量部12とのうち何れか一方を接続する。第2スイッチ10はイネーブル信号に基づいてスイッチング制御を行っており、イネーブルレベルのときには負荷2に接続し、ディゼーブルレベルのときには可変容量部12に接続する。
第3スイッチ11は可変容量部12と平滑回路9とを接続する経路に設けられている。第3スイッチ11もイネーブル信号に基づいてスイッチング制御を行っており、イネーブル信号がディゼーブルレベルからイネーブルレベルに変化したときに所定時間(T2)の間だけスイッチをオン(接続)にし、それ以外の時間はスイッチをオフ(開放)にする制御を行っている。
可変容量部12について説明する。図2に示すように、可変容量部12はN(Nは自然数)個の保存キャパシタ31−1〜31−N(総称して保存キャパシタ31)と2×N個の接続変更スイッチ32−1〜32−2N(総称して接続変更スイッチ32)とを備えて概略構成している。また、第2スイッチ10が可変容量部12に接続されているとき、または第3スイッチ11がオンになっているときには可変容量部12は平滑キャパシタ25と接続された状態になる。そして、可変容量部12にはイネーブル信号が入力されている。
各保存キャパシタ31は平滑キャパシタ25と同じ静電容量を有しており、先頭の保存キャパシタ31−1および最後の保存キャパシタ31−Nを除き、両端が接続変更スイッチ32に接続されている。先頭の保存キャパシタ31−1は一端が接地されており、他端が接続変更スイッチ32−1に接続されている。また、最後の保存キャパシタ31−Nは一端が平滑キャパシタ25に接続されており、他端が接続変更スイッチ32−2Nに接続されている。
接続変更スイッチ32は保存キャパシタの2倍の数を設けており、奇数番目の接続変更スイッチ32は隣接する接続変更スイッチ32と平滑キャパシタ25とのうち何れか一方に接続し、偶数番目の接続変更スイッチ32は隣接する接続変更スイッチ32とグランド(接地)とのうち何れか一方に接続する。
各接続変更スイッチ32はイネーブル信号に基づいてスイッチング制御がされている。イネーブル信号がディゼーブルレベルのときには、奇数番目の接続変更スイッチ32は平滑キャパシタ25と接続し、偶数番目の接続変更スイッチ32はグランドに接続する(接地する)。これにより、各保存キャパシタ31は一端が平滑キャパシタ25に接続され、他端が接地された状態になり、N個の保存キャパシタ31が並列接続された状態になる。
一方、イネーブル信号がイネーブルレベルのときには、奇数番目および偶数番目の接続変更スイッチ32はそれぞれ隣接する接続変更スイッチ32と接続される。これにより、保存キャパシタ31−1および31−Nを除いた他の保存キャパシタ31は相互に接続される。そして、保存キャパシタ31−1は一端が接地され、保存キャパシタ31−Nは一端が平滑キャパシタ25に接続される。従って、N個の保存キャパシタ31は直列接続された状態になる。つまり、各接続変更スイッチ32はイネーブル信号に基づいて、各保存キャパシタ31の接続態様を並列接続と直列接続とに切り替えを行っている。
図1に戻って、接続制御部13について説明する。接続制御部13は電源装置1に設けられる各部の接続関係の制御を行っており、具体的には各スイッチの制御を行っている。また、接続制御部13はイネーブル信号出力部6の制御も行っており、イネーブル信号をイネーブルレベルとディゼーブルレベルとに切り替える制御を行っている。
接続制御部13は最終的には第1スイッチ4と第2スイッチ10と第3スイッチ11と可変容量部12の各接続変更スイッチ32とのスイッチング制御を行なっていることになる。ただし、直接的にスイッチング制御を行っているのは第1スイッチ4のみである。第2スイッチ10と第3スイッチ11と各接続変更スイッチ32とはイネーブル信号により間接的にスイッチング制御を行なっていることになる。
そして、接続制御部13は入力キャパシタ5や平滑キャパシタ25に蓄積された電荷を保存するために、また保存した電荷を入力キャパシタ5や平滑キャパシタ25に戻すために、各部の接続関係を変更するために設けている。接続制御部13は、基本的には電源装置1をオフからオンにするとき、または電源装置1をオンからオフにするときに、電荷を保存するかキャパシタに戻すかの制御を行っている。ただし、電源装置1をオンとオフとに切り替えたタイミングで接続関係を変更する場合もあるが、所定の時間が経過するのを待って接続関係を変更する場合もある。この制御を接続制御部13が行っている。
以上が概略構成である。次に、動作について説明する。電源装置1は常に負荷2に電圧を入力することもできるが、不要なときには電圧入力を停止している。つまり、必要なときにのみ負荷2に電圧を入力している。これにより、消費電力を低減させている。そして、電源装置1は少なくとも2回は稼動状態(オン)と停止状態(オフ)とを切り替えるようにしており、従ってオンとオフとの切り替え動作は繰り返し行われる。
負荷2に対して電圧の入力を行っているときには、第1スイッチ4がオンになっており、イネーブル信号はイネーブルレベルになっている。このため、電源部3から電圧が出力し、入力キャパシタ5に電圧が入力される。そして、入力キャパシタ5から電源制御部8に電圧が入力される。
ここで、入力キャパシタ5の機能について説明する。電源部3から電源制御部8に直接的に電圧を供給した場合には、電源制御部8のインピーダンスが非常に高いものになる。このため、入力キャパシタ5に電圧を入力させた後に、入力キャパシタ5から電源制御部8に電圧を入力することで、インピーダンスの問題を回避している。
電源制御部8は入力キャパシタ5から電圧を入力して、第1のFET21および第2のFET22によりパルス状の電圧(時間的に不均一な電圧)を出力する。そして、出力されたパルス状の電圧は平滑回路9により平滑化されて、所定の電圧に変換される。このときには第2スイッチ10は負荷2に接続されていることから、平滑回路9で平滑化された電圧が負荷2に入力される。これにより、非絶縁DC・DCコンバータとして機能する電源装置1は電源部3の電圧(直流電圧)を所定の電圧(直流電圧)に変換して、負荷2に入力することが可能になる。
次に、負荷2に電圧を入力する必要がない時間帯には電源装置1をオンからオフにする。このための方法としては、イネーブル信号をディゼーブルレベルに変化させる方法と第1スイッチ4をオフにする方法との2つがあることは既に述べたとおりである。まず、イネーブル信号を変化させる場合について説明する。
接続制御部13はイネーブル信号出力部6から出力するイネーブル信号をイネーブルレベルからディゼーブルレベルに変化させる。これにより、電源制御部8の第1のFET21および第2のFET22は動作を停止し、電圧が出力されなくなる。これにより、負荷2に対して不要な電圧を入力しなくなり、電力消費を抑制できる。
ただし、入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25には電荷が蓄積されており、電源装置1をオフにしている間に蓄積した電荷が放電して、電源制御部8や負荷2等の他の回路で消費されるおそれがある。入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25に蓄積される電荷は突入電流により充電される電荷であり、各キャパシタが放電されて電荷が蓄積されていなければ、突入電流を供給して充電する必要がある。
つまり、この場合には、電源装置1を再びオンにしたときに各キャパシタを再充電するための突入電流が必要になる。この突入電流のために必要な電力は負荷2に対して供給されるのではなく、あくまでも入力キャパシタ5や平滑キャパシタ25といったキャパシタを充電するための電力である。そして、キャパシタから放電された電荷は他の回路により無駄に消費されており、その分の余計な電力が消費されることになる。
そこで、本発明では、電源装置1をオフにするときに、キャパシタに蓄積された電荷を可変容量部12に一時的に保存し、電源装置1を再びオンにするときに、保存した電荷をキャパシタに戻すようにしている。このために、接続制御部13の制御により、イネーブル信号をイネーブルレベルからディゼーブルレベルに変化させたときに第2スイッチ10は負荷2から可変容量部12に接続を切り替えている。これにより、平滑キャパシタ25と可変容量部12とが接続された状態になる。
しかも、イネーブル信号がディゼーブルレベルに変化したときには、可変容量部12の接続変更スイッチ32が切り替わることにより、N個の保存キャパシタ31が並列接続され状態になる。そして、各保存キャパシタ31と平滑キャパシタ25とが接続されていることから、平滑キャパシタ25に蓄積された電荷は各保存キャパシタ31に分配される。
保存キャパシタ31と平滑キャパシタ25とは同じ静電容量を持たせている。そして、N個の保存キャパシタ31と平滑キャパシタ25とは直列に接続されており、N個の保存キャパシタ31は並列に接続されている。従って、平滑キャパシタ25に蓄積されていた電荷をQ1とすると、このQ1は「N:1」の割合でN個の保存キャパシタ31と平滑キャパシタ25とに分配される。
従って、N個の保存キャパシタ31の全体、つまり可変容量部12に分配される電荷Q2は(N/(N+1))になり、つまりQ2=(N/(N+1))×Q1になる。一方、平滑キャパシタ25に残存する電荷Q3はQ3=(1/(N+1))×Q1になる。保存キャパシタ31の個数Nは任意に設定してもよいが、個数Nを大きくすることにより、より多くの電荷を可変容量部12に移行することができる。
以上により、平滑キャパシタ25の電荷を可変容量部12に一時的に移行して保存することができる。次に、接続制御部13を制御してイネーブル信号をディゼーブルレベルからイネーブルレベルに変化させる。これにより、電源制御部8が再稼動するため、電源装置1はオフからオンに切り替わる。イネーブル信号がイネーブルレベルに変化すると、第2スイッチ10は可変容量部12から負荷2に接続を切り替え、第3スイッチ11はオンに切り替える。
第3スイッチ11がオンになることにより、可変容量部12と平滑キャパシタ25とが接続される。同時に、イネーブル信号がイネーブルレベルに変化しているため、可変容量部12の各接続変更スイッチ32は各保存キャパシタ31を直列接続するようにスイッチング制御を行う。N個の保存キャパシタ31は直列接続されており、しかも各保存キャパシタ31と平滑キャパシタ25との静電容量が同じであることから、可変容量部12(N個の保存キャパシタ31)と平滑キャパシタ25との静電容量の比率は「1:N」になる。つまり、平滑キャパシタ25は可変容量部12のN倍の静電容量を持つことになる。
そして、可変容量部12はQ2の電荷を保存しており、Q2の電荷の配分としては、平滑キャパシタ25の電荷Q4=(N/(N+1))×Q2になり、可変容量部12の電荷Q5はQ5=(1/(N+1))×Q2になる。そして、可変容量部12が蓄積していた電荷Q2はQ2=(N/(N+1))×Q1であることから、平滑キャパシタ25に戻される電荷Q4はQ4=(N/(N+1))×Q1になる。
例えば、N=9とすると、Q4=0.81×Q1になり、Q1はもともと平滑キャパシタ25が蓄積していた電荷であることから、81%の電荷を保存して元に戻すことができるようになる。つまり、本発明のように電荷の保存を行わない場合には、最初から充電を行う必要があることから所定の突入電流が必要になるが、本発明では残りの19%の充電を行えばよいため、実に81%の突入電流を削減できる。これにより、突入電流をおおよそ1/5にすることができ、大幅に消費電力を低減できるようになる。
そして、第3スイッチ11はイネーブル信号がイネーブルレベルに変化してから時間T2の経過後に再びオフに切り替わる。この時間T2は可変容量部12に保存された電荷を平滑キャパシタ25に戻すために要する時間に設定することで、可変容量部12の切り離しを行う。
なお、イネーブル信号がイネーブルレベルに変化したときには、第3スイッチ11がオンになり、第2スイッチ10は負荷2に接続される。このため、可変容量部12に蓄積された電荷は平滑キャパシタ25だけではなく、負荷2に対しても供給されることがある。この場合には、平滑キャパシタ25には前述したように81%もの電荷を戻すことができずに、そのうちの一部が電荷2に対して入力される。
ただし、負荷2で電荷が消費されるとしても、平滑キャパシタ25には可変容量部12から電荷が戻されることには変わりはない。従って、その割合はともかく、平滑キャパシタ25に蓄積されていた電荷の多くを再び平滑キャパシタ25に戻すことができるようになる。
勿論、可変容量部12で保存した電荷を負荷2に供給することなく平滑キャパシタ25に戻すこともできる。このために、イネーブル信号がイネーブルレベルになったと同時に第2スイッチ10を負荷2に接続するのではなく、時間T2が経過するまで第2スイッチ10は可変容量部12に接続しておく。これにより、保存した電荷は負荷2に供給されることなく、平滑キャパシタ25に戻すことができる。このときには、第3スイッチ11およびこのスイッチが設けられている経路は不要になる。
以上の動作を繰り返し行う。電源装置1をオフにするときには、可変容量部12に平滑キャパシタ25に蓄積された電荷を保存し、電源装置1をオンにするときには保存した電荷を平滑キャパシタ25に戻すことで、突入電流を低減でき、消費電力を削減できる。電源装置1のオンとオフとを繰り返すことで、消費電力の削減効果は累積していくことから、頻繁にオンとオフとの切り替えを行う場合には、極めて高い消費電力の削減効果を奏するようになる。
以上はイネーブル信号により電源装置1のオンとオフとの切り替えを行っていたが、第1スイッチ4の制御により電源装置1をオンとオフとに切り替えることもできる。この場合について説明する。
接続制御部13が第1スイッチ4をオンからオフに切り替えると、イネーブル信号出力部6はイネーブル信号を時間T1の経過後にディゼーブルレベルに変化させる。従って、第1スイッチ4をオフにしたとしても、直ちに電源制御部8は停止されず、時間T1の間は稼動している状態になる。
そして、電源制御部8は入力キャパシタ5の電圧を動作源としており、電源部3からの出力がなくとも、入力キャパシタ5に蓄積されている電荷に基づいて動作をすることが可能になっている。このため、入力キャパシタ5に蓄積された電荷により電源制御部8はパルス状の電圧を出力し、この電圧が平滑化されて負荷2に入力される。つまり、接続制御部13が第1スイッチ4をオフにした時点で直ちに電源装置1がオフになるのではなく、時間T1の経過後に初めて電源装置1がオフになる。
従って、入力キャパシタ5に蓄積されていた電荷は平滑回路9の平滑キャパシタ25に移行されることになる。時間T1は入力キャパシタ5に蓄積された電荷が平滑キャパシタ25に完全に移行されるまでに要する時間として設定しており、これにより平滑キャパシタ25への電荷の移行が完了したとき(つまり、時間T1が経過後)に、イネーブル信号はディゼーブルレベルに変化する。イネーブル信号の変化に伴って、第2スイッチ10は可変容量部12に接続を切り替える。
そして、入力キャパシタ5から平滑キャパシタ25に移行した電荷は可変容量部12に保存される。このときには、並列に接続される保存キャパシタ31に電荷が保存される。第1スイッチ4をオンにして電源装置1をオフからオンにする場合には、接続制御部13が第1スイッチ4をオンにする。これにより、イネーブル信号がイネーブルレベルに変化し、第3スイッチ11がオンになることから、平滑キャパシタ25と可変容量部12とが接続される。そして、各保存キャパシタ31は直列接続されていることから、保存した電荷を平滑キャパシタ25に戻すことができるようになる。
従って、第1スイッチ4を制御することにより、電源装置1をオンとオフとに切り替えるような場合には、入力キャパシタ5に蓄積されていた電荷を平滑キャパシタ25に移行し、可変容量部12に保存した後に平滑キャパシタ25に戻すことができるようになる。これにより、突入電流を低減させることができ、もって消費電力の削減を図ることができるようになる。
以上説明してきたように、入力キャパシタや平滑キャパシタ等のキャパシタを備えた電源装置をオンとオフとに切り替えて消費電力の低減を図るような場合には、電源装置をオフにしたときにキャパシタに蓄積された電荷が無駄に消費される。これにより、キャパシタを充電するための突入電流がオフからオンに切り替える毎に必要になるため、消費電力の大きな損失を招来する。
つまり、図1のような構成に限らず、キャパシタを備えた電源装置に本発明を適用することができる。例えば、AC・DCコンバータのような場合には、交流成分の電圧を直流成分の電圧に変換するために整流回路や平滑回路が必要になるが、平滑回路が備えるキャパシタに蓄積される電荷を保存することで、突入電流を低減することができるようになる。
ここで、入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25はグランドに接地されている。そこで、各キャパシタのグランドと反対側にスイッチを設けて、電源装置1をオフにするのと連動して当該スイッチをオフにすることにより、電荷の保存をすることもできる。つまり、当該スイッチをオフにすることにより、キャパシタを完全に独立した状態で切り離すことができる。これにより、キャパシタに蓄積された電荷を保存することができる。
しかし、この場合には、1つのキャパシタに集中して電荷が蓄積された状態になっており、当該キャパシタは非常に高い電圧を保持した状態になる。これにより、電源装置のうちのキャパシタの箇所のみが他の部位に比べて電圧が極端に高いものとなる。そして、このキャパシタに誤接触等をすると、電源装置を操作する操作者が感電し、或いは他の箇所に悪影響を及ぼすおそれもある。
本発明では、電荷を保存するときには、可変容量部12のN個の保存キャパシタ31は並列接続された状態になっており、N個の保存キャパシタ31に分散して電荷を保存している。このため、1つの保存キャパシタ31の電圧は、1つの平滑キャパシタ25に電荷を集中して保存する場合と比べて、1/Nになる。つまり、極めて低い電圧を維持して電荷を保存している。従って、感電や悪影響といった危険性は前記の場合と比べて遥かに少ないものとなる。
次に、変形例について図3を用いて説明する。前述した実施形態では、可変容量部12に保存した電荷は平滑キャパシタ25に戻すことができるが、入力キャパシタ5に戻すことはできない。本変形例では、可変容量部12に入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25の電荷を保存し、保存した電荷を入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25に戻すようにしている。
図3に示すように、新たにダイオード26を追加している。このダイオード26は電源制御部8の入力端8Aと出力端8Bとを直接的に接続するような経路上に設けられており、出力端8Bから入力端8Aに向けては電流を流すが、逆方向には電流を流さないようにしている。また、第3スイッチ11を設けていない。
そして、接続制御部13は第1スイッチ4と第2スイッチ10と可変容量部12の各接続変更スイッチ32との制御を行うようにしている。さらに、可変容量部12の各保存キャパシタ31の静電容量は全体で、入力キャパシタ5や平滑キャパシタ25に蓄積された電荷を保存可能な静電容量を持たせておくようにしている。
この場合において、電源装置1をオンにした状態で負荷2に電圧の入力を行う。次に、電源装置1をオフにすべく、接続制御部13は第1スイッチ4をオフにし、同時に第2スイッチ10を可変容量部12に切り替える。そして、可変容量部12の各接続変更スイッチ32を制御して、各保存キャパシタ31を並列接続させる。
第1スイッチ4がオフになってから時間T1の間はイネーブル信号がイネーブルレベルを維持するため、これにより電源制御部8は動作を継続する。このとき、平滑キャパシタ25は可変容量部12に接続されていることから、平滑キャパシタ25に蓄積されていた電荷は各保存キャパシタ31に保存される。
そして、入力キャパシタ5に蓄積されていた電荷は電源制御部8から出力されるパルス状の電圧となって、平滑キャパシタ25に蓄積される。そして、平滑キャパシタ25に蓄積された電荷は可変容量部12に移行されて保存される。つまり、もともと平滑キャパシタ25に蓄積されていた電荷はそのまま可変容量部12に保存され、入力キャパシタ5に蓄積されていた電荷は平滑キャパシタ25を経由して可変容量部12に保存される。
以上により、入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25に蓄積されていた電荷が可変容量部12に保存される。次に、電源装置1をオフからオンにするときには、可変容量部12が保存している電荷を入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25に戻すようにする。
このために、接続制御部13は可変容量部12の各保存キャパシタ31が直列接続されるように各接続変更スイッチ32を切り替えると共に、所定時間T3の間は第2スイッチ10を可変容量部12に接続し、第1スイッチ4はオフの状態を維持させるようにしている。この時間T3は可変容量部12が保存している電荷を入力キャパシタ5および平滑キャパシタ25に戻すために必要な時間に設定している。
可変容量部12が保存している電荷は平滑キャパシタ25に戻される。ただし、可変容量部12は入力キャパシタ5の電荷も保存していることから、平滑キャパシタ25に全ての電荷を戻しても、なお余剰の電荷を戻すことが可能になる。この余剰の電荷は、可変容量部12から電源制御部8に向かって流れる電流になる。
電源制御部8には第1のFET21があるため、本来的には出力端8Bから入力端8Aに向かって電流が流れることはないが、出力端8Bと入力端8Aとを結ぶ経路にダイオード26を設けていることから、出力端8Bから入力端8Aに向かって電流が流れる。そして、第1スイッチ4はオフであることから、電流は入力キャパシタ5に向かって流れ、入力キャパシタ5が充電される。
これにより、可変容量部12で保存した電荷は平滑キャパシタ25だけではなく、入力キャパシタ5にも戻すことが可能になる。そして、接続制御部13は時間T3の経過後に第1スイッチ4をオンにし、第2スイッチ10を負荷2に接続することにより、再び負荷2に電圧を入力することができるようになる。
このときには、平滑キャパシタ25は充電が完了されており、入力キャパシタ5もある程度の充電がされていることから、突入電流を非常に少ないものとすることができるようになる。
以上のように、電源装置1に複数のキャパシタが備えられており、キャパシタと可変容量部との間、或いはキャパシタ間に電荷を元に戻すための電流を阻害する他の回路(第1のFET21等)が設けられていることにより、各キャパシタからは可変容量部に電荷の保存をすることができるが保存した電荷を戻すことができない場合であっても、電荷を戻すための経路にダイオードを設けることにより、保存した電荷を戻すことができるようになる。
次に、応用例について説明する。以上の電源装置1は図4に示すような半導体試験装置に適用することができる。この半導体試験装置は、電源モジュール41とテストヘッド42とテスタコントローラ43とプローバ44とを備えて概略構成しており、被試験デバイスである半導体ウェハWの試験を行う。電源モジュール41は電源供給部45を有しており、テストヘッド42に電源を供給する。
テストヘッド42は複数のPE(ピンエレクトロニクス)カード46を備えている。PEカード46は試験対象である半導体ウェハWに対して電源や信号を入力して試験を行う試験部になる。そして、各PEカード46には前述してきた電源装置1がそれぞれ備えられており、半導体ウェハWに対して電圧を入力して試験を行う。テスタコントローラ43は各PEカード46の制御やプローバ44を介して半導体ウェハWから所定の情報を入力する。
プローバ44は半導体ウェハWに接触して電源や信号の授受を行うための装置であり、各PEカード46はプローバ44を介して半導体ウェハWに電圧を入力して試験を行う。そして、半導体ウェハWは図4にも示しているように、複数の半導体チップCPが配列された構成となっており、概略円形の半導体ウェハWに半導体チップCPが縦横にマトリクス状に配列されている。
以上において、テストヘッド42には複数のPEカード46が備えられていることから、複数の半導体チップCPを同時に試験することが可能になっている。例えば、5つのPEカード46が備えられている場合には、5つの半導体チップCPを試験することが可能になる。
ただし、複数の半導体チップCPを同時に試験する場合には、プローバ44の構成から同時に試験を行う半導体チップCPは1列に並んでいることが条件になる。つまり、異なる列にある半導体チップCPを同時に試験することはできない。例えば、1列に16個の半導体チップCPが並んでいるとすると、5台のPEカード46が3回の試験を行うことにより、15個の半導体チップCPの試験を行うことができる。しかし、残りの1個の半導体チップCPについては、5台のPEカード46のうち1台のPEカード46のみを用いて試験を行なうことになる。
この場合には、残り4台のPEカード46は停止させることになる。これに伴い、電源装置1をオンからオフにする必要がある。PEカード46には前述した電源装置1が搭載されており、電源装置1をオフにするときには、平滑キャパシタ25或いは平滑キャパシタ25と入力キャパシタ5との両方に蓄積されている電荷は可変容量部12に保存される。
そして、次の列の半導体チップCPの試験を行うときには、停止状態になっていた4台のPEカード46を再び稼動状態に戻して試験を行うため、電源装置1をオンにする。このときに、可変容量部12から元のキャパシタに電荷を戻すことにより、突入電流を低減させることができるようになる。
半導体ウェハWには多数の半導体チップCPが設けられており、円形のウェハの中に形成される半導体チップCPの列も多数になる。このため、1枚の半導体ウェハWの試験を行うためには、電源装置1をオンとオフとの切り替えが頻繁に繰り返されるため、その都度キャパシタに蓄積されていた電荷を損失すると、膨大な電力の損失を招く。本発明では、電荷を保存して戻していることから、このような場合であっても、突入電流を低減させることができ、消費電流を大幅に節約することができる。
以上は半導体ウェハWを試験する半導体試験装置に適用した例について説明したが、キャパシタを搭載した電源装置を搭載する任意の装置に適用することができる。
1 電源装置 2 負荷
4 第1スイッチ 5 入力キャパシタ
6 イネーブル信号出力部 7 クロック信号出力部
8 電源制御部 9 平滑回路
10 第2スイッチ 11 第3スイッチ
12 可変容量部 13 接続制御部
24 チョークコイル 25 平滑キャパシタ
26 ダイオード 31 保存キャパシタ
32 接続変更スイッチ

Claims (4)

  1. 電圧を出力する電源部とこの電源部から出力される電圧を入力するキャパシタと前記電源部または前記キャパシタから出力される電圧を入力する負荷とを備える電源装置であって、
    前記キャパシタに蓄積された電荷を保存するための保存キャパシタを複数有し、各保存キャパシタを並列と直列とに接続態様を切り替え可能な可変容量部と、
    前記キャパシタに蓄積された電荷を前記保存キャパシタに保存するときには、前記キャパシタと前記可変容量部との間を接続し且つ前記可変容量部の各保存キャパシタを並列に接続し、保存した電荷を前記キャパシタに戻すときには、前記キャパシタと前記可変容量部との間を接続し且つ前記各保存キャパシタを直列に接続するように制御する接続制御部と、
    を備えたことを特徴とする電源装置。
  2. 複数の前記キャパシタと、
    前記可変容量部と各キャパシタとの間を接続した状態とし、前記可変容量部から各キャパシタに電流を流すための経路に設けられるダイオードと、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 前記電源部から出力された電圧をパルス状の電圧として出力する電源制御部と、
    この電源制御部から出力されるパルス状の電圧を平滑化する平滑回路と、
    を備え、
    前記各キャパシタは、前記平滑回路に設けられる平滑キャパシタおよび前記電源部から出力される電圧を入力して前記電源制御部に出力する入力キャパシタであり、
    前記ダイオードは前記電源制御部の入力と出力とを接続する経路に設けたこと
    を特徴とする請求項2記載の電源装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の電源装置を備えたことを特徴とする半導体試験装置。
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