JP2011097693A - 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両 - Google Patents

車両の電源システムおよびそれを搭載する車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2011097693A
JP2011097693A JP2009247515A JP2009247515A JP2011097693A JP 2011097693 A JP2011097693 A JP 2011097693A JP 2009247515 A JP2009247515 A JP 2009247515A JP 2009247515 A JP2009247515 A JP 2009247515A JP 2011097693 A JP2011097693 A JP 2011097693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
value
power storage
storage device
converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009247515A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5407752B2 (ja
Inventor
Masaya Yamamoto
雅哉 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009247515A priority Critical patent/JP5407752B2/ja
Publication of JP2011097693A publication Critical patent/JP2011097693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5407752B2 publication Critical patent/JP5407752B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/92Energy efficient charging or discharging systems for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors specially adapted for vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

【課題】複数の蓄電装置および複数のコンバータを備える電源システムにおいて、電力制御モードで動作するコンバータからの出力電力と電力指令値との間でずれが生じた場合においても、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントを可能とする。
【解決手段】車両の電源システムは、第1の蓄電装置110および第2の蓄電装置120を含む複数の蓄電装置と、複数のコンバータと、制御装置190とを備える。複数のコンバータは、第1の蓄電装置110に対応して設けられ電圧制御される第1のコンバータ140と、第2の蓄電装置120に対応して設けられ電力制御される第2のコンバータ150とを含む。そして、制御装置190は、第2の蓄電装置120の電力目標値を、第2のコンバータ150の電力指令値および第2の蓄電装置120の実際の入出力電力値とのずれ量に基づいて第2のコンバータ150の電力指令値を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の電源システムおよびそれを搭載する車両に関し、より特定的には、複数の蓄電装置および複数のコンバータを備えた電源システムのパワーマネージメント制御に関する。
近年、環境問題を背景にハイブリッド自動車や電気自動車などの電動車両が大きく注目されている。これらの電動車両は、駆動源として電動機を搭載し、その電力源として二次電池やキャパシタなどの再充電可能な蓄電装置を搭載する。
このような車両において、加速性能や走行持続距離などの走行性能を高めるために、蓄電機構の大容量化が進んでいる。そして、蓄電機構を大容量化するための一手法として、複数個の蓄電装置を並列に配置する構成が提案されている。
特開2008−187884号公報(特許文献1)は、そのような複数の蓄電部を有する電源システムの構成および制御方法に関する技術を開示する。特開2008−187884号公報(特許文献1)に開示される電源システムにおいては、蓄電部10および20がいずれも正常であれば、システムリレーSMR1およびSMR2がオン状態に維持される。そして、「マスター」として作動するコンバータ18は、電圧制御モード(昇圧)に従って電圧変換動作を行ない、「スレーブ」として作動するコンバータ28は、電力(電流)制御モードに従って電圧変換動作を行なう。そして、蓄電部10に何らかの異常が発生してシステムリレーSMR1がオフ状態に駆動されると、コンバータ18および28は、電圧変換動作を停止するとともに、それぞれ蓄電部10および20と電力線MPL,接地線MNLとの間を電気的な導通状態に維持する。
特開2008−187884号公報
特開2008−187884号公報(特許文献1)に開示される電源システムでは、電力制御モードによって駆動される「スレーブ」側のコンバータによって、複数の蓄電部の間での電力配分が制御される。したがって、センサ誤差等の原因によって、「スレーブ」側のコンバータから出力される電力が電力指令値通りに出力されないと、上記電力配分が想定されたものとならず、いずれかの蓄電部において実際の入出力電力が充放電電力の制限値を超過する可能性がある。そして、このような電力配分(パワーマネージメント)が想定と異なる状態が継続すると、蓄電部に蓄えられる電気エネルギのエネルギ収支(エネルギマネージメント)が破綻して蓄電部の過充電や過放電する可能性がある。このような状態は、蓄電部やコンバータなどの機器の劣化や損傷の原因となるおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の蓄電装置および複数のコンバータを備える電源システムにおいて、電力制御モードで動作するコンバータからの入出力電力と電力指令値との間でずれが生じた場合においても、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントを可能とすることである。
本発明による電源システムは、駆動装置に電源を供給するための車両の電源システムであって、第1の蓄電装置および第2の蓄電装置を含む複数の蓄電装置と、複数のコンバータと、複数のコンバータを制御するための制御装置とを備える。複数のコンバータは、駆動装置への給電ラインに対して並列に接続される。また、複数のコンバータは、第1のコンバータと、第2のコンバータとを含む。第1のコンバータは、給電ラインの電圧を目標電圧値に調整するように、給電ラインおよび第1の蓄電装置の間で直流電力変換を行なう。第2のコンバータは、第2の蓄電装置の入出力電力値を第1の電力指令値に調整するように、給電ラインおよび第2の蓄電装置の間で直流電力変換を行なう。そして、制御装置は、複数の蓄電装置全体に要求される入出力電力と複数の蓄電装置間での電力分配比とに従って設定される第2の蓄電装置の電力目標値を、第1の電力指令値と第2の蓄電装置の実際の入出力電力値とのずれ量に基づいて修正することによって、第1の電力指令値を設定する。
上記電源システムによれば、駆動装置への給電ラインの電圧を目標電圧値に調整(電圧制御)する第1のコンバータと、第2の蓄電装置の入出力電力値を第1の電力指令値に調整(電力制御)する第2のコンバータとを有し、第2の蓄電装置の電力目標値を、第1の電力指令値と第2の蓄電装置の実際の入出力電力値とのずれ量に基づいて修正することによって、第1の電力指令値が設定される。このような複数の蓄電装置と複数のコンバータとを有する電源システムにおいては、電力制御に用いられるセンサの誤差等の原因によって、電力制御を行なう第2のコンバータから入出力される実際の電力と、電力指令値との間にずれが生じる場合がある。このような場合に、第2のコンバータへの電力指令値と、第2のコンバータに対応する第2の蓄電装置の入出力電力値とのずれに応じて電力指令値を設定することができる。これによって、実際の入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれによる影響を解消することができるので、電力制御を行なう第2のコンバータから出力される実際の電力と、電力指令値との間にずれが生じる場合であっても、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントを可能とすることができる。
好ましくは、制御装置は、時間軸方向に遅らせるように修正された第1の電力指令値と第2の蓄電装置の実際の入出力電力値との減算値に基づいてずれ量を演算する。
このような構成とすることで、制御装置において、電力指令値を時間軸方向に遅らせるように修正するとともに、修正された電力指令値と入出力電力値との減算値を用いて電力指令値を設定することができる。電源システムにおいては、制御装置内や、制御装置とコンバータとの間などでの信号の授受において、通信遅れや制御周期に起因する演算遅れなどが、一般的に発生することがある。また、電気回路内のリアクトル成分による電流などの遅れや車両本体のイナーシャなどによる動作遅れによって、制御指令値の変化に対して、実際の動作が遅れてしまうことがある。そのため、コンバータへの電力指令値に対して、実際に検出される蓄電装置の入出力電力値は、時間的に遅れを生じ得る。したがって、時間軸方向に遅らせた電力指令値と、実際に検出される入出力電力値との減算値を用いることによって、適切に電力指令値を修正することができる。
好ましくは、制御装置は、減算値を時間軸方向に平滑化するとともに、平滑化された減算値をずれ量として、電力目標値から差し引くことによって第1の電力指令値を設定する。
このような構成とすることで、電力指令値と入出力電力値との減算値の変化に対して、電力目標値を修正するずれ量を緩やかに変化させることができる。これによって、電力指令値の急激な変化によって制御が不安定となることが抑制できる。
好ましくは、制御装置は、減算値を用いて第2の蓄電装置の入出力電力の制限値を修正することによって第1の電力指令値の上下限のガード値を演算するとともに、ガード値の範囲内に制限して第1の電力指令値を設定する。
このような構成とすることで、電力指令値と入出力電力値との減算値に応じて電力指令値のガード値が演算できる。これによって、実際の入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれに起因する過剰な入出力電力を低減することが可能となる。そのため、実際の入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれによる影響をより速やかに解消することができる。
好ましくは、制御装置は、減算値を時間軸方向に平滑化することによってずれ量を演算するとともに、制限値からずれ量を差し引くことによってガード値を演算する。
このような構成とすることで、電力指令値と入出力電力値との減算値の変化に対して、ガード値を緩やかに変化させることができる。ガード値の急激な変化に起因する電力指令値の急激な変化によって制御が不安定となることが抑制できる。
好ましくは、制御装置は、第1の時定数を用いて平滑化された減算値に基づいて修正された電力目標値が、第2の時定数を用いて平滑化された減算値に基づいて演算された第1の電力指令値の上下限のガード値の範囲内となるように第1の電力指令値を設定する。
このような構成とすることで、電力目標値および電力指令値の上下限のガード値の両方を、個別に調整することが可能となる。これによって、実際の入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれに応じて適切な電力指令値の設定ができる。
好ましくは、第1の時定数は、第2の時定数よりも相対的に大きい値に設定される。
このような構成とすることで、電力目標値の変化と比較して、ガード値をより速やかに変化させることができる。これによって、電力指令値を緩やかに変化させることに起因して、実際の入出力電力値と電力指令値との間にずれが生じた状態が長期間継続することを抑制することができる。
あるいは好ましくは、第2の蓄電装置は、第2のコンバータに対して並列に設けられる複数の蓄電ユニットを含む。
このような構成とすることで、電力制御を行なう1つのコンバータに対応する蓄電装置が、複数の蓄電ユニットを含む場合においても、蓄電ユニットの入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれによる影響を解消することができる。
好ましくは、電源システムは、複数の蓄電ユニットに対応して設けられる複数の開閉器をさらに備える。各複数の開閉器は、対応する蓄電ユニットと第2のコンバータとを結ぶ経路に介挿される。そして、制御装置は、複数の蓄電ユニットのうちのいずれか1つを、第2のコンバータに電力を供給するための蓄電ユニットとして選択するとともに、選択された蓄電ユニットに対応する開閉器を閉成する一方で、選択されていない蓄電ユニットに対応する開閉器を開放するように、複数の開閉器を制御する。
このような構成とすることで、蓄電装置が複数の蓄電ユニットを含む構成において、複数の蓄電ユニットのうちから選択されたいずれか1つの蓄電ユニットからの電力を用いてコンバータが電力制御を行なう場合に、蓄電ユニットの入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれによる影響を解消することができる。
あるいは好ましくは、複数の蓄電装置は、第3の蓄電装置をさらに含む。また、複数のコンバータは、第3の蓄電装置の実際の入出力電力値を第2の電力指令値に調整するように、給電ラインおよび第3の蓄電装置の間で直流電力変換を行なうための第3のコンバータをさらに含む。そして、制御装置は、複数の蓄電装置全体に要求される入出力電力と複数の蓄電装置間での電力分配比とに従って設定される第3の蓄電装置の電力目標値を、第2の電力指令値と第3の蓄電装置の実際の入出力電力値とに基づいて修正することによって、第2の電力指令値を設定する。
このような構成とすることで、蓄電装置およびコンバータが3つ以上の場合においても、そのうちの1つのコンバータを電圧制御するとともに、それ以外のコンバータを電力制御することで、蓄電ユニットの入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれによる影響を解消することができる。
本発明による車両は、第1の蓄電装置および第2の蓄電装置を含む複数の蓄電装置からの電力を用いて駆動される車両であって、駆動装置と、複数のコンバータと、複数のコンバータを制御するための制御装置と備える。駆動装置は、複数の蓄電装置から供給される電力によって、車両の駆動力を発生するように構成される。複数のコンバータは、駆動装置への給電ラインに対して並列に接続される。また、複数のコンバータは、第1のコンバータと、第2のコンバータとを含む。第1のコンバータは、給電ラインの電圧を目標電圧値に調整するように、給電ラインおよび第1の蓄電装置の間で直流電力変換を行なう。第2のコンバータは、第2の蓄電装置の入出力電力値を電力指令値に調整するように、給電ラインおよび第2の蓄電装置の間で直流電力変換を行なう。そして、制御装置は、複数の蓄電装置全体に要求される入出力電力と複数の蓄電装置間での電力分配比とに従って設定される第2の蓄電装置の電力目標値を、電力指令値と第2の蓄電装置の実際の入出力電力値とのずれ量に基づいて修正することによって、電力指令値を設定する。
上記車両によれば、電力制御を行なう第2のコンバータへの電力指令値と、第2のコンバータに対応する第2の蓄電装置の実際の入出力電力値とを考慮して電力目標値を修正することによって、電力指令値が設定される。これによって、実際の入出力電力値と電力指令値との間に発生するずれによる影響を解消することができるので、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントを可能とすることができる。
本発明によれば、複数の蓄電装置および複数のコンバータを備える電源システムにおいて、電力制御モードで動作するコンバータからの入出力電力と電力指令値との間でずれが生じた場合においても、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントを可能とすることができる。
本実施の形態1に従う、車両の全体ブロック図である。 図1に示したコンバータの詳細な構成を示す図である。 「スレーブ」側のコンバータから出力される実際の電力と、電力指令値との間にずれが生じた場合の問題点を説明するための図である。 本実施の形態の形態における、制御装置で実行される電力修正制御を説明するための機能ブロック図である。 図4における電力目標設定部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 遅れ補償部による処理を説明するための図である。 ヒステリシス処理について説明するための第1の図である。 ヒステリシス処理について説明するための第2の図である。 HV−ECUの、電力目標設定部で実行される電力修正制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2に従う、車両の全体ブロック図である。 実施の形態3に従う、車両の全体ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態に従う、車両100の全体ブロック図である。なお、図1においては、車両100がエンジンおよび電動機により車両駆動力を発生するハイブリッド自動車である場合を例として説明するが、車両100は充電可能な蓄電装置からの電力によって走行可能であれば、その構成は特に限定されるものではない。車両100には、ハイブリッド自動車の他に、たとえば電気自動車および燃料電池自動車などが含まれる。
図1を参照して、車両100は、蓄電装置110,120と、システムメインリレー(System Main Relay:SMR)113,123と、コンバータ140,150と、補機装置170と、制御装置190と、駆動装置200と、電圧センサ111,121,180と、電流センサ112,122と、平滑コンデンサC0とを備える。また、制御装置190は、HV−ECU(Electronic Control Unit)300およびMG−ECU400を含む。なお、図1に示される車両100の構成から、駆動装置200を除いた部分によって、車両の電源システムが構成される。
蓄電装置110,120は、再充電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110,120は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置110は、電力線PL1および接地線NL1を介してコンバータ140に接続される。また、蓄電装置120は、電力線PL2および接地線NL2を介して、コンバータ150に接続される。そして、蓄電装置110,120は、それぞれコンバータ140,150を介して、車両100の駆動力を発生させるための電力を駆動装置200に供給する。また、蓄電装置110,120は、モータジェネレータMG1,MG2で発電された電力を蓄電する。蓄電装置110,120の出力はたとえば200V程度である。
電圧センサ111,121は、それぞれ蓄電装置110,120の電圧VB1,VB2を検出する。そして、電圧センサ111,121は、その検出値をHV−ECU300へ出力する。
電流センサ112,122は、それぞれ蓄電装置110,120に入出力される電流IB1,IB2を検出する。そして、電流センサ112,122は、その検出値をHV−ECU300へ出力する。なお、本実施の形態においては、蓄電装置から出力される電流を正とする。すなわち、蓄電装置からの放電電力を正とし、蓄電装置への充電電力を負として表わす。
SMR113に含まれるスイッチは、蓄電装置110とコンバータ140とを結ぶ電力線PL1および接地線NL1にそれぞれ介挿される。そして、SMR113は、HV−ECU300からの制御信号SE1に基づいて、蓄電装置110とコンバータ140との間での電力の供給と遮断とを切替える。
また、SMR123に含まれるスイッチは、蓄電装置120とコンバータ150とを結ぶ電力線PL2および接地線NL2にそれぞれ介挿される。そして、SMR123は、HV−ECU300からの制御信号SE2に基づいて、蓄電装置120とコンバータ150との間での電力の供給と遮断とを切替える。
コンバータ140は、電力線PL1および接地線NL1を介して、蓄電装置110に接続される。また、コンバータ140は、駆動装置200への給電ラインである電力線MPLおよび接地線MNLを介して駆動装置200に接続される。コンバータ140は、MG−ECU400からの制御信号PWC1に基づいて、電力線PL1および接地線NL1と、電力線MPLおよび接地線MNLとの間で電圧変換を行なう。
コンバータ150は、電力線PL2および接地線NL2を介して、蓄電装置110と電気的に接続される。また、コンバータ150は、駆動装置200に対してコンバータ140と並列に、電力線MPLおよび接地線MNLに接続される。コンバータ150は、MG−ECU400からの制御信号PWC2に基づいて、電力線PL2および接地線NL2と、電力線MPLおよび接地線MNLとの間で電圧変換を行なう。
図2は、図1に示したコンバータ140,150の詳細な構成を示す図である。
図2を参照して、コンバータ140は、スイッチング素子Q1A,Q1Bと、ダイオードD1A,D1Bと、リアクトルL1と、平滑コンデンサC1と、電圧センサ142と、電流センサ143とを含む。
本実施の形態において、スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が適用されるものとして説明するが、制御信号によってオン・オフを制御可能であれば任意のスイッチング素子を適用可能である。たとえば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やバイポーラトランジスタ等を用いてもよい。
スイッチング素子Q1A,Q1Bは電力線MPLに接続された電力線LN1Aと接地線MNLに接続された接地線LN1Cの間に直列に接続される。スイッチング素子Q1A,Q1Bは、MG−ECU400からの制御信号PWC1に従って、図示しないドライバー回路を介してオン・オフの動作を行なう。また、ダイオードD1A,D1Bは、それぞれスイッチング素子Q1A,Q1Bに逆並列に接続される。
リアクトルL1の一方端は、スイッチング素子Q1A,Q1Bの接続ノードに接続され、他方端は電力線PL1に接続された電力線LN1Bに接続される。平滑コンデンサC1は、電力線LN1Bと、接地線NL1に接続された接地線LN1Cとの間に接続され、電力線LN1Bおよび接地線LN1C間の直流電圧に含まれる電圧変動を低減する。
電圧センサ142は、平滑コンデンサC1の両端にかかる電圧VL1を検出する。そして、電圧センサ142は、その検出値をMG−ECU400へ出力する。
電流センサ143は、リアクトルL1を流れる電流IL1を検出する。そして、電流センサ143は、その検出値をMG−ECU400へ出力する。なお、この電流センサ143の検出値IL1は、コンバータ140が「電力制御モード」によって制御される場合の、フィードバック用の電流値として使用される。そのため、コンバータ140が固定的に「電圧制御モード」で制御される場合には、この電流センサ143の配置を省略してもよい。
コンバータ140はチョッパ回路141を含んで構成される。コンバータ140は、基本的には、各スイッチング周期内でMG−ECU400からの制御信号PWC1に従って、スイッチング素子Q1AおよびQ1Bが相補的かつ交互にオン・オフするように制御される。コンバータ140は、昇圧動作時には、蓄電装置110から供給された直流電圧VL1を直流電圧VH(以下「システム電圧」とも称する)に昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q1Aのオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1Bおよび逆並列ダイオードD1Bを介して、電力線LN1Aへ供給することにより行なわれる。
また、コンバータ140は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧VL1に降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1Bのオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1Aおよび逆並列ダイオードD1Aを介して、接地線LN1Cへ供給することにより行なわれる。これらの昇圧動作および降圧動作における電圧変換比(VHおよびVB1の比)は、上記スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1A,Q1Bのオン期間比(デューティ比)により制御される。なお、スイッチング素子Q1AおよびQ1Bをオフおよびオンにそれぞれ固定すれば、VH=VB1(電圧変換比=1.0)とすることもできる。
コンバータ150は、コンバータ140と同様の構成を有する。すなわち、コンバータ140における、スイッチング素子Q1A,Q1Bがスイッチング素子Q2A,Q2Bにそれぞれ置き換えられ、ダイオードD1A,D1BがそれぞれダイオードD2A,D2Bに置き換えられる。また、リアクトルL1および平滑コンデンサC1が、それぞれリアクトルL2および平滑コンデンサC2に置き換えられる。さらに、電圧センサ142および電流センサ143が、それぞれ電圧センサ152および電流センサ153に置き換えられる。コンバータ150の機能はコンバータ140と同様であるため、詳細な説明は繰り返さない。
再び図1を参照して、駆動装置200は、インバータ210,220と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構230と、エンジン240と駆動輪250とを含む。なお、図1のようにインバータおよびモータジェネレータを2組備えることは必須ではなく、たとえばインバータ210とモータジェネレータMG1、あるいはインバータ220とモータジェネレータMG2のいずれか1組のみを備える構成としてもよい。
インバータ210は、電力線MPLおよび接地線MNLに接続される。インバータ210は、MG−ECU400からの制御信号PWI1に基づいて、コンバータ140,150から供給される直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。また、インバータ210は、モータジェネレータMG1により発電された交流電力を蓄電装置110,120の充電電力に変換する。
インバータ220は、インバータ210と並列に電力線MPLおよび接地線MNLに接続される。インバータ220は、MG−ECU400からの制御信号PWI2に基づいて、コンバータ140,150から供給される直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。また、インバータ220は、モータジェネレータMG2により発電された交流電力を蓄電装置110,120の充電電力に変換する。
モータジェネレータMG1,MG2は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータMG1,MG2は、それぞれインバータ210,220から供給される交流電力を受けて車両走行のための回転駆動力を発生する。また、モータジェネレータMG1,MG2は、外部から回転力を受け、MG−ECU400からの回生トルク指令に従って交流電力を発電するとともに回生制動力を車両100に発生する。
また、モータジェネレータMG1,MG2は、動力分割機構230を介してエンジン240にも連結される。そして、エンジン240の発生する駆動力とモータジェネレータMG1,MG2の発生する駆動力とが最適な比率となるように制御される。また、モータジェネレータMG1,MG2のいずれか一方を専ら電動機として機能させ、他方のモータジェネレータを専ら発電機として機能させてもよい。
動力分割機構230には、エンジン240の動力を、駆動輪250とモータジェネレータMG1との両方に振り分けるために、遊星歯車機構(プラネタリーギヤ)が使用される。
平滑コンデンサC0は、電力線MPLおよび接地線MNLの間に設けられ、電力線MPLおよび接地線MNL間の電圧変動を減少させる。電圧センサ180は、平滑コンデンサC0の両端にかかるシステム電圧VHを検出し、その検出値をHV−ECU300およびMG−ECU400へ出力する。
補機装置170は、電力線PL1および接地線NL1の、SMR113よりもコンバータ140側の部分に接続される。補機装置170には、いずれも図示しないが、車両100の室内を空調するための空調機や、ランプ類,ワイパー,ヒータ,オーディオなどの低電圧(たとえば12V程度)系の補機負荷、およびこの補機負荷に電源電圧を供給するためのDC/DCコンバータなどが含まれる。さらに、補機装置170には、このDC/DCコンバータの出力によって充電可能に接続された補機バッテリ(図示せず)が含まれる。
補機装置170には、蓄電装置110からの電力、またはコンバータ140により降圧された電力が供給される。
制御装置190に含まれるHV−ECU300およびMG−ECU400は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入出力バッファとを含み、各センサの入力や各機器への制御指令の出力を行ない、電動車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、一部を専用のハードウェア(電子回路)で構築して処理することも可能である。
HV−ECU300およびMG−ECU400は、通信により互いに信号の授受が可能である。
HV−ECU300は、電圧センサ111,121および電流センサ112,122により検出された、蓄電装置110,120の電流,電圧の検出値を受ける。また、HV−ECU300は、電圧センサ180からのシステム電圧VHの検出値を受ける。そして、HV−ECU300は、これらの情報に基づいて、コンバータ140,150およびインバータ210,220の制御目標値を演算して、MG−ECU400へ出力する。
また、HV−ECU300は、制御信号SE1,SE2を生成して、SMR113,123を制御する。
MG−ECU400は、HV−ECU300から、コンバータ140,150およびインバータ210,220の制御目標値を受ける。また、MG−ECU400は、コンバータ140から、図2で説明した平滑コンデンサC1の電圧VL1と、リアクトルL1を流れる電流IL1の検出値を受ける。MG−ECU400は、コンバータ150から、平滑コンデンサC2の電圧VL2と、リアクトルL2を流れる電流IL2の検出値を受ける。さらに、MG−ECU400は、電圧センサ180からのシステム電圧VHの検出値を受ける。
そして、MG−ECU400は、これらの情報に基づいて、コンバータ140,150の制御指令PWC1,PWC2、およびインバータ210,220の制御指令PWI1,PWI2を生成して、コンバータ140,150およびインバータ210,220を制御する。
図1に示されるような、2つの蓄電装置とそれに対応する2つのコンバータとを備える電源システムにおいては、いずれか一方のコンバータが「マスター」として作動するとともに、他方のコンバータが「スレーブ」として動作する。
「マスター」として動作するコンバータは、電源システムから駆動装置200へ供給される電力の電圧値(すなわち、システム電圧VH)を電圧目標値とするための「電圧制御モード」に従って制御される。一方、「スレーブ」として動作するコンバータは、電源システムから駆動装置200へ供給される電力のうち、対応する蓄電装置が分担する電力を、所定の電力目標値とするための「電力制御モード」に従って制御される。なお、本実施の形態においては、コンバータ140が「マスター」として動作し、コンバータ150が「スレーブ」として動作するものとして説明する。
ここで、このような構成の電源システムにおいて、センサの誤差などの影響によって、「スレーブ」側のコンバータ150から出力される実際の電力と、HV−ECU300で演算される電力指令値との間にずれが生じた場合について考える。
図3は、「スレーブ」側について実際に出力される電力と、電力指令値との間にずれが生じた場合の問題点を説明するための図である。
図3においては、駆動装置200から要求される蓄電装置全体からの出力電力が3kWであり、補機装置170で消費される電力が1kWである場合を考える。そして、電源システムは、補機装置170で消費される電力を「マスター」側の蓄電装置110からの電力でまかなうことを前提として、上記の駆動装置200から要求される3kWの出力電力を、蓄電装置110,120の状態に応じて適切に分配する。
具体的には、蓄電装置110,120の充電状態(State of Charge:SOC)に基づいて、それぞれの蓄電装置に分配される電力が充放電電力の許容限界値(以下、「電力制限値」とも称する。)の範囲内となるように最低限考慮した上で、電力制御を行なう「スレーブ」側のコンバータ150に対する電力の分配比が決定される。そして、この分配比に従って、蓄電装置110,120それぞれの電力目標値が設定される。
そして、このようなパワーマネージメント制御に基づいて、蓄電装置110から出力される電力目標値が4kW、蓄電装置120から出力される電力目標値が0kWに設定されたとする。このとき、コンバータ150に含まれる電流センサ153の故障や検出誤差のために、たとえば「スレーブ」側のコンバータ150から5kWの電力が出力されてしまうと、駆動装置200で消費されない電力(2kW)が「マスター」側に結果的に供給される。その結果、蓄電装置110には、最終的に1kWの電力が充電されることになる。
この図3の蓄電装置110のように、本来であれば放電を行なう電力目標値であった蓄電装置に充電がされたり、蓄電装置120のように、充放電を行なわない電力目標値であった蓄電装置から放電がされたりする状態が継続すると、蓄電装置110,120の充電状態を適切に制御することができなくなって、エネルギ収支が破綻してしまうおそれがある。その結果、蓄電装置の過充電や過放電が起こり得る。
また、蓄電装置のSOCや「スレーブ」側から出力される電力によっては、蓄電装置に入出力される電力が、蓄電装置の電力制限値を超過してしまうおそれがある。このようにパワー収支が維持できない状態になると、上述のように蓄電装置の過充電や過放電が発生し得るだけでなく、蓄電装置やコンバータの劣化や損傷の原因にもなり得る。
そこで、本実施の形態においては、上述のように「スレーブ」側から出力される実際の電力と、電力指令値との間にずれが生じた場合に、そのずれ量に応じて電力指令値を修正する電力修正制御を行なう。これによって、「スレーブ」側から出力される実際の電力と、電力指令値との間にずれが生じた場合であっても、エネルギ収支およびパワー収支が破綻してしまうことが抑制できるので、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントを可能とすることができる。
図4は、本実施の形態における、制御装置190で実行される電力修正制御を説明するための機能ブロック図である。図4および後述する図5で説明される機能ブロック図に記載された各機能ブロックは、制御装置190に含まれるHV−ECU300またはMG−ECU400によるハードウェア的あるいはソフトウェア的な処理によって実現される。
図1および図4を参照して、制御装置190に含まれるHV−ECU300は、目標値設定部310を含む。また、目標値設定部310は、「マスター」側のコンバータ140の電圧目標値を設定するための電圧目標設定部320と、「スレーブ」側のコンバータ150の電力目標値を設定するための電力目標設定部330とを含む。
目標値設定部310は、蓄電装置110の電力制限値Win1,Wout1および蓄電装置120の電力制限値Win2,Wout2を受ける。また、目標値設定部310は、モータジェネレータMG1,MG2の要求トルクTR1,TR2、および回転速度MRN1,MRN2を受ける。さらに、目標値設定部310は、蓄電装置110,120に要求されるトータル要求電力のうち蓄電装置120から出力されるべき電力の分配比KBと、補機装置170の消費電力PHを受ける。
そして、電圧目標設定部320は、これらの情報に基づいて「マスター」側のコンバータ140の電圧目標値VRを設定して、MG−ECU400へ出力する。また、電力目標設定部330は、上記の情報に基づいて「スレーブ」側のコンバータ150の電力目標値PRF2を設定して、MG−ECU400へ出力する。電力目標設定部330の詳細な構成は、図5で詳述する。
制御装置190に含まれるMG−ECU400は、電圧制御部410と、電力制御部420とを含む。
電圧制御部410は、減算部412,414と、PI制御部413と、変調部415とを含む。減算部412は、目標電圧VRからシステム電圧VHを減算し、その演算結果をPI制御部413へ出力する。PI制御部413は、目標電圧VRとシステム電圧VHとの偏差を入力として比例積分演算を行ない、その演算結果を減算部414に出力する。
減算部414は、電圧VL1/目標電圧VRで示されるコンバータ140の理論昇圧比の逆数からPI制御部413の出力を減算し、その演算結果をコンバータ140のデューティ指令として変調部415へ出力する。変調部415は、減算部414からのデューティ指令と、図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいて制御信号PWC1を生成し、その生成した制御信号PWC1をコンバータ140へ出力する。
電力制御部420は、除算部421と、減算部422,424と、PI制御部423と、変調部425とを含む。除算部421は、蓄電装置120の入出力電力指令値PRF2を電圧VL2で除算することによって、電流指令値IR2を算出する。
減算部422は、電流指令値IR2から電流IL2を減算し、その演算結果をPI制御部423へ出力する。PI制御部423は、電流指令値IR2と電流IL2との偏差を入力として比例積分演算を行ない、その演算結果を減算部424に出力する。
減算部424は、電圧VL2/目標電圧VRで示されるコンバータ150の理論昇圧比の逆数からPI制御部423の出力を減算し、その演算結果をコンバータ150のデューティ指令として変調部425へ出力する。変調部425は、減算部424からのデューティ指令と図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいて駆動信号PWC2を生成し、その生成した駆動信号PWC2をコンバータ150へ出力する。
なお、本実施の形態では、蓄電装置が2つなので、「スレーブ」側のコンバータ150の充放電電力を目標電力PRF2となるように制御すれば、結果として、残りの蓄電装置110の充放電電力についても目標電力とすることができる。また、上記では、コンバータ140を「マスター」とし、コンバータ150を「スレーブ」としたが、これとは逆にコンバータ140を「スレーブ」とし、コンバータ150を「マスター」としてもよい。
図5は、図4における電力目標設定部330の構成を示す機能ブロック図である。
図5を参照して、電力目標設定部330は、目標電力演算部311と、バッテリ電力演算部312と、減算部313,316,317と、平滑化部314,315と、制限部318と、遅れ補償部319とを含む。
目標電力演算部311は、モータジェネレータMG1,MG2の要求トルクTR1,TR2および回転速度MRN1,MRN2と、補機装置170の消費電力PHとを受ける。そして、目標電力演算部311は、これらの情報に基づいて蓄電装置に要求されるトータル電力目標値PRを演算する。目標電力演算部311は、分配比KBをさらに受ける。そして、目標電力演算部311は、トータル電力目標値PRおよび分配比KBに基づいて、蓄電装置120から入出力すべき電力目標値PR2を演算し、その演算結果を減算部316へ出力する。
バッテリ電力演算部312は、電圧センサ121および電流センサ122で検出された蓄電装置120の電圧VB2および電流IB2の検出値を受ける。そして、これらの検出値に基づいて、現在蓄電装置120から出力している実電力PB2を演算して、その演算結果を減算部313へ出力する。
遅れ補償部319は、HV−ECU300からMG−ECU400へ出力している電力指令値PRF2を時間軸方向に遅らせるとともに、電力指令値PRF2の変化を緩やかにするためのなまし処理を行なう。そして、遅れ補償部319は、上記の処理により演算した演算結果PRF2*を減算部313へ出力する。
この遅れ補償部319における処理を行なう理由を、以下に説明する。
上述のように、HV−ECU300によって演算された電力指令値PRF2は、MG−ECU400に伝達され、その後MG−ECU400によってコンバータ150の制御指令PWC2を演算するために用いられる。そして、制御指令PWC2はコンバータ150に伝達され、コンバータ150はこの制御指令PWC2によって駆動される。これによって出力される電力が駆動装置200で消費されることで、蓄電装置120の電圧VB2および電流IB2が変化する。
この一連の動作において、HV−ECU300とMG−ECU400との間での信号伝達の際、およびMG−ECU400とコンバータ150との間での信号伝達の際に、伝送遅れや信号の認識遅れなどの遅れが発生したり、各ECUにおける演算周期に伴う演算遅れが発生したりする。また、電力指令値が実際に変化したとしても、コンバータのスイッチング動作や、車両の実際の走行動作の遅れ、さらには電気回路に含まれるリアクトル成分などによる制御応答遅れなどが発生し得る。そのため、電圧センサおよび電流センサの検出値から演算される実際の電力は、センサで検出した時点で出力されている電力指令値に対応するものではなく、上記の伝送遅れ等によるむだ時間と応答遅れが反映された、それ以前の電力指令値に対応するものである。
そのため、減算部313において、蓄電装置120から出力している実電力PB2と比較する電力指令値は、この伝送遅れ等によるむだ時間と応答遅れを考慮することが必要となるので、遅れ補償部319による処理が行なわれる。
具体的には、所定の期間(たとえば、制御周期のn周期(n:自然数))前の電力指令値PRF2を用いるとともに、電力指令値PRF2の変化に対して、なまし処理としてたとえば一次遅れフィルタを用いて処理することで、遅れ補償部319の機能が実現できる。
図6は、この遅れ補償部319による処理を説明するための図である。図6を参照して、時刻t1において、破線W1のように電力指令値PRF2が変化した場合を考える。このとき、遅れ補償部319におけるむだ時間となまし処理によって修正された電力指令値PRF2*は、たとえば実線W2のようになる。そして、この実線W2と蓄電装置120の実電力PB2(図6中の実線W3)とを比較することにより、減算部313において実電力と電力指令値との電力偏差ΔPBが演算される。これによって、むだ時間および応答遅れが反映された実質的な電力偏差ΔPBが得られる。
再び図5を参照して、平滑化部314は、減算部313により演算された電力偏差ΔPBになまし処理を施すことによって電力偏差ΔPBの変化を緩やかにして、電力目標値PR2の修正量を演算する。これは、電力偏差ΔPBの変化が大きい場合に、修正後の最終の電力指令値が急激に変化したり、ハンチングを起こしたりして、かえってコンバータの制御性能が低下してしまうことを抑制するためである。なまし処理としては、たとえば遅れ補償部319と同様の一次遅れフィルタを用いることができる。そして、平滑化された電力偏差ΔPB(すなわち、電力目標値の修正量)を減算部316へ出力する。
減算部316では、目標電力演算部311からの電力目標値PR2から、平滑化部314からの修正量を減算する。そして、減算部316は、演算された電力目標値PR2*を、制限部318へ出力する。
平滑化部315は、平滑化部314と同様に、電力偏差ΔPBになまし処理を施して、蓄電装置120の充放電電力の電力制限値Win2,Wout2から修正後の電力目標値PR2*の上下限のガード値を演算するための修正量を演算する。そして、その演算結果である修正量を減算部317へ出力する。平滑化部315においても、なまし処理としては、平滑化部314と同様に、たとえば一次遅れフィルタを用いることができる。ただし、平滑化部315おけるなまし処理の時定数は、平滑化部314の時定数と比べて、相対的に小さく設定することが好適である。これは、たとえば実電力が電力指令値よりも大きい場合に、電力指令値については急激な変化を抑制するために相対的に大きな時定数とする必要があるが、電力制限値については過剰な電力が出力され続けることを迅速に抑制するために、相対的に小さな時定数として応答を高める必要があるためである。
さらに、平滑化部315では、電力制限値Win2,Wout2の修正量の変動方向が変化した場合(たとえば、増加方向から減少方向に変化した場合)に、修正量の正負が切り替わることによって電力制限値が急激に増減することを抑制するために、上述のなまし処理に加えてヒステリシス処理を行なう。
なお、上述の平滑化部314,315については、比例積分制御(PI制御)としてもよい。
図7および図8を用いて、このヒステリシス処理について説明する。
図7は、放電側の電力制限値Woutに、減少方向に対してヒステリシス処理を行なった場合の例を説明するための図である。なお、図7においては、理解を容易にするためになまし処理については行なっていない。
図7を参照して、ヒステリシス処理を行なわない場合の電力制限値Woutを図7中の破線W20に示す。そして、そのときのヒステリシス処理を行なった場合の電力制限値Woutを図7中の実線W10に示す。ヒステリシス処理を行なわない場合は、時刻t2までは電力制限値Woutは増加しているが、時刻t2において電力制限値Woutが減少し始める。このとき、ヒステリシス処理を行なった場合には、変動方向の変化が所定のヒステリシス量αになるまでは、時刻t2における電力制限値が維持される。そして、破線W20と実線W10との差が、しきい値αとなった時刻t3(図7中の点P10)において、電力制限値が減少し始める。
また、ヒステリシス処理を行なう場合のヒステリシス量αを時間とともに変化させるようにしてもよい。図8は、ヒステリシス量αを時間とともに減少させる場合の例を説明するための図である。図8においては、ヒステリシス処理を行なわない場合の電力制限値Woutが破線W30に示され、ヒステリシス処理を行なった場合の電力制限値Woutが実線W40に示される。
図8を参照して、時刻t11において、ヒステリシス処理を行なわない場合の電力制限値Woutが破線W30のようにステップ状に減少した場合を考える。このとき、ヒステリシス処理を行なった場合には、時刻t11においては、ヒステリシス量の初期値α(0)だけの偏差を有しているが、時間とともにヒステリシス量が減少していき、時刻t12においてヒステリシス処理を行なわない場合の電力制限値Woutに追従する。
このようにすることで、変動方向が変化した直後の電力制限値Woutの急激な変化を抑制しつつ、ヒステリシス処理を行なわない本来の場合の電力制限値Woutに速やかに追従させることができる。
なお、上述の説明においては、ヒステリシス処理を電力制限値Woutの減少方向のみに対して行なった例について説明したが、電力制限値Woutの増加方向についても同様のヒステリシス処理を行なうようにしてもよい。また、電力制限値Winの変化に対しても、同様にヒステリシス処理を行なうようにしてもよい。
再び図5を参照して、減算部317は、電力制限値Win2,Wout2から、平滑化部315からの修正量を減算する。そして、減算部317は、演算により得られた上下限のガード値LLIM2,ULIM2を制限部318へ出力する。
制限部318は、減算部316からの修正された電力目標値PR2*、および減算部317で演算されたガード値LLIM2,ULIM2を受ける。制限部318は、電力目標値PR2*が、ガード値LLIM2,ULIM2の範囲内であるか否かを判定する。そして、制限部318は、電力目標値PR2*がガード値LLIM2,ULIM2の範囲内である場合(LLIM2≦PR2*≦ULIM2)は、電力目標値PR2*を電力指令値PRF2としてMG−ECU400へ出力する。電力目標値PR2*がガード値LLIM2,ULIM2の範囲を超えている場合(LLIM2>PR2*またはPR2*>ULIM2)は、ガード値LLIM2,ULIM2を電力指令値PRF2としてMG−ECU400へ出力する。
なお、図5には図示しないが、上述の電力修正制御においては、HV−ECU300は、コンバータ140についての電力指令値PRF1および電力制限値Win1,Wout1についても、上記の修正量を用いてガード値を演算する。すなわち、電力指令値PRF2を減少するように修正される場合には、トータル要求電力PRを維持するために、コンバータ140の電力指令値PRF1は、電力指令値PRF2で減少された電力を増加するように修正される。また、電力制限値Win1,Wout1についても、同様に修正される。そして、修正後の電力指令値PRF1が、電力制限値Win1,Wout1の修正により演算されたガード値と比較され、上下限のガード処理が行なわれる。なお、修正後の電力指令値PRF1が、ガード値を超過する場合には、電力指令値PRF1を上下限のガード値に設定して、再度トータル要求電力PRが維持されるように電力指令値PRF2を再修正する。
図9は、HV−ECU300の、電力目標設定部330で実行される電力修正制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図9に示すフローチャート中の各ステップについては、HV−ECU300に予め格納されたプログラムを所定周期で実行することによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)で処理を実現することも可能である。
図1および図9を参照して、HV−ECU300は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)500にて、モータジェネレータMG1,MG2の要求トルクTR1,TR2および回転速度MRN1,MRN2と、補機装置170の消費電力PHとに基づいて、蓄電装置から入出力すべきトータル要求電力PRを演算する。
次に、HV−ECU300は、S510にて、「スレーブ」側の蓄電装置120が分担する電力の分配比KBを取得する。そして、HV−ECU300は、S520にて、トータル要求電力PRおよび分配比KBを用いて、蓄電装置120から出力される電力目標値PR2を演算する。
また、HV−ECU300は、S530にて、電圧センサ121および電流センサ122で検出された電圧VB2および電流IB2の検出値に基づいて、現在蓄電装置120から入出力されている実際の電力PB2を演算する。
HV−ECU300は、S540にて、MG−ECU400に対して現在出力している電力指令値PRF2を取得する。そして、HV−ECU300は、S550にて、図5の遅れ補償部319によって、取得した電力指令値PRF2を時間軸方向に遅らせるとともに、電力指令値PRF2の変化を緩やかにするためのなまし処理を行なう。
そして、HV−ECU300は、S560にて、蓄電装置120から入出力されている実際の電力PB2と、遅れ補償処理が施された電力指令値PRF2*との偏差ΔPBを演算する。次に、HV−ECU300は、S570にて、この偏差ΔPBになまし処理を施す。このとき、HV−ECU300は、電力指令値を修正する場合と、電力制限値を修正する場合とで、異なる時定数を用いてなまし処理を実行する。具体的には、電力制限値を修正する場合は、電力指令値を修正する場合と比較して相対的に小さい時定数を用いる。
HV−ECU300は、S580にて、電力指令値の修正用になまし処理が施された偏差ΔPB*を電力目標値PR2から減算することによって、修正された電力目標値PR2*を生成する。また、HV−ECU300は、S590にて、電力制限値の修正用になまし処理が施された偏差ΔPB#と、電力制限値Win2,Wout2とから、ガード値LLIM2,ULIM2を生成する。
そして、HV−ECU300は、S600にて、修正された電力目標値PR2*がガード値の上限値であるULIM2より大きいか否かを判定する。
修正された電力目標値PR2*がガード値ULIM2より大きい場合(S600にてYES)は、HV−ECU300は、S620に処理を進めて、ガード値ULIM2を電力指令値PRF2として設定する。その後、処理がS650に進められる。
一方、修正された電力目標値PR2*がガード値ULIM2以下の場合(S600にてNO)は、処理がS610に進められて、次にHV−ECU300は、修正された電力目標値PR2*がガード値の下限値であるLLIM2より小さいか否かを判定する。
修正された電力目標値PR2*がガード値LLIM2より小さい場合(S610にてYES)は、HV−ECU300は、S630に処理を進めて、ガード値LLIM2を電力指令値PRF2として設定する。その後、処理がS650に進められる。
一方、修正された電力目標値PR2*がガード値LLIM2以上の場合(S610にてNO)は、修正された電力目標値PR2*はガード値の範囲内であるので、HV−ECU300は、S640にて修正された電力目標値PR2*を、MG−ECU400へ出力する電力指令値PRF2として設定する。その後、処理がS650に進められる。
そして、HV−ECU300は、S650において、設定された電力指令値PRF2をMG−ECU400へ出力する。
以上のような処理に従って制御が行なわれることによって、複数の蓄電装置および複数のコンバータを備える電源システムにおいて、電力制御モードで動作するコンバータからの出力電力と電力指令値との間でずれが生じた場合に、そのずれを減少するように電力指令値を修正することができる。その結果、蓄電装置のエネルギ収支およびパワー収支の破綻を回避することができるので、安定的なエネルギマネージメントおよびパワーマネージメントが可能となる。
[実施の形態2]
実施の形態1においては、2つの蓄電装置を備える電源システムについて説明したが、蓄電装置を3つ以上備える構成においても、本実施の形態が適用できる
以下、蓄電装置を3つ以上備える構成の例について説明する
実施の形態2においては、一例として3つ以上の蓄電装置と、それに対応したコンバータとを備える構成について説明する。
図10は、実施の形態2に従う、車両100Aの全体ブロック図である。図10は、実施の形態1の図1の構成に、蓄電装置130、電圧センサ131、電流センサ132、SMR133、およびコンバータ160が追加されたものになっている。図10において、図1と重複する要素についての説明は繰り返さない。
図10を参照して、これらの追加された機器は、図1における蓄電装置120、電圧センサ121、電流センサ122、SMR123、およびコンバータ150と同様の接続構成となっている。すなわち、蓄電装置130は、SMR133を介して、電力線PL3および接地線NL3によってコンバータ160に接続される。そして、コンバータ160は、電力線MPLおよび接地線MNLに対して、コンバータ140およびコンバータ150と並列に接続される。
電圧センサ131および電流センサ132は、蓄電装置130の電圧VB3および電流IB3を検出し、その検出値をHV−ECU300へ出力する。また、SMR133は、HV−ECU300からの制御信号SE3により制御されて、蓄電装置130とコンバータ160との間で、電力の供給と遮断とを切替える。
実施の形態2においては、コンバータ140が「電圧制御モード」に従って制御される「マスター」として動作し、コンバータ150およびコンバータ160が「電力制御モード」に従って制御される「スレーブ」として動作する。
このように、「マスター」として動作するコンバータ以外のコンバータについて、各コンバータが分担する電力目標値を実現するように「電力制御モード」で動作させることによって、結果的に「マスター」として動作するコンバータについての電力も電力目標値に制御される。
このような構成において、実施の形態1でのHV−ECU300の電力目標設定部330で説明した電力修正制御を、コンバータ150およびコンバータ160の両方について適用することで、「スレーブ」側の各コンバータにおいて、実際の出力電力と電力指令値との間でずれが生じた場合に、そのずれを減少するように電力指令値を修正することができる。
なお、蓄電装置およびそれに対応するコンバータが4つ以上でも、「マスター」として動作するコンバータ以外のコンバータを、「スレーブ」として動作させることによって、上述と同様の効果を得ることができる。
[実施の形態3]
実施の形態2においては、3つ以上の蓄電装置の各々が、対応するコンバータを備える構成について説明した。
実施の形態3においては、ある1つのコンバータに対応する蓄電装置が複数の蓄電ユニットを備える場合について説明する。
図11は、実施の形態3に従う、車両100Bの全体ブロック図である。図11は、実施の形態1の図1において、蓄電装置120が蓄電装置125に置き換わり、さらに電圧センサ131A、電流センサ132AおよびSMR133Aが追加されたものとなっている。図11において、図1と重複する要素についての説明は繰り返さない。
図11を参照して、蓄電装置125は、蓄電ユニット120A,130Aを含む。蓄電ユニット120A,130Aは、蓄電装置110と同様の構成を有する、充放電可能な電力貯蔵要素である。
蓄電ユニット120Aは、図1の蓄電装置120と同様に、SMR123を介してコンバータ150へ接続される。また、蓄電ユニット130Aは、SMR133Aを介して、蓄電ユニット120Aに並列に、コンバータ150へ接続される。
電圧センサ121および電流センサ122は、蓄電ユニット120Aの電圧および電流を検出して、その検出結果をHV−ECU300に出力する。また、電圧センサ131Aおよび電流センサ132Aは、蓄電ユニット130Aの電圧および電流を検出して、その検出結果をHV−ECU300に出力する。
そして、HV−ECU300は、SMR123,133Aを切替えて、蓄電ユニット120A,130Aのいずれか一方をコンバータ150と接続する。このような構成とすることで、コンバータ150には、複数の蓄電ユニット120A,130Aのうちのいずれか1つが接続されることになるので、実施の形態1と同様の構成とみなすことができる。
したがって、複数の蓄電ユニット120A,130Aのうち、選択された蓄電ユニットについて、実施の形態1と同様の電力修正制御を適用することによって、実施の形態1と同様に、電力制御モードで動作するコンバータからの出力電力と電力指令値との間でずれが生じた場合に、そのずれを減少するように電力指令値を修正することができる。
なお、上述の説明においては、「スレーブ」として動作する蓄電装置125が複数の蓄電ユニットを含む場合について説明したが、「マスター」として動作する蓄電装置110について複数の蓄電ユニットを含むようにしてもよい。
また、実施の形態2のように、蓄電装置とコンバータのペアが3つ以上の構成において、各蓄電装置が複数の蓄電ユニットを含む場合にも適用可能である。
なお、本実施の形態における蓄電装置110は、本発明における「第1の蓄電装置」の一例である。本実施の形態における蓄電装置120,125,130は、本発明における「第2の蓄電装置」の一例である。また、本実施の形態におけるコンバータ140は、本発明における「第1のコンバータ」の一例である。本実施の形態におけるコンバータ150,160は、本発明における「第2のコンバータ」の一例である。さらに、本実施の形態におけるSMR123,133Aは、本発明における「複数の開閉器」の一例である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,100A,100B 車両、110,120,125,130 蓄電装置、111,121,131,131A,142,152,180 電圧センサ、112,122,132,132A,143,153 電流センサ、113,123,133,133A SMR、120A,130A 蓄電ユニット、140,150,160 コンバータ、141,151 チョッパ回路、170 補機装置、190 制御装置、200 駆動装置、210,220 インバータ、230 動力分割機構、240 エンジン、250 駆動輪、300 HV−ECU、310 目標値設定部、311 目標電力演算部、312 バッテリ電力演算部、313,316,317,412,414,422,424 減算部、314,315 平滑化部、318 制限部、319 遅れ補償部、320 電圧目標設定部、330 電力目標設定部、410 電圧制御部、413,423 PI制御部、415,425 変調部、420 電力制御部、421 除算部、C0,C1,C2 平滑コンデンサ、D1A,D1B,D2A,D2B ダイオード、L1,L2 リアクトル、LN1A,LN1B,MPL,PL1,PL2,PL3 電力線、LN1C,MNL,NL1,NL2,NL3 接地線、MG1,MG2 モータジェネレータ、Q1A,Q1B,Q2A,Q2B スイッチング素子。

Claims (11)

  1. 駆動装置に電源を供給するための車両の電源システムであって、
    第1の蓄電装置および第2の蓄電装置を含む複数の蓄電装置と、
    前記駆動装置への給電ラインに対して並列に接続された複数のコンバータと、
    前記複数のコンバータを制御するための制御装置とを備え、
    前記複数のコンバータは、
    前記給電ラインの電圧を目標電圧値に調整するように、前記給電ラインおよび前記第1の蓄電装置の間で直流電力変換を行なうための第1のコンバータと、
    前記第2の蓄電装置の入出力電力値を第1の電力指令値に調整するように、前記給電ラインおよび前記第2の蓄電装置の間で直流電力変換を行なうための第2のコンバータとを含み、
    前記制御装置は、前記複数の蓄電装置全体に要求される入出力電力と前記複数の蓄電装置間での電力分配比とに従って設定される前記第2の蓄電装置の電力目標値を、前記第1の電力指令値と前記第2の蓄電装置の実際の入出力電力値とのずれ量に基づいて修正することによって、前記第1の電力指令値を設定する、車両の電源システム。
  2. 前記制御装置は、時間軸方向に遅らせるように修正された前記第1の電力指令値と前記第2の蓄電装置の実際の入出力電力値との減算値に基づいて前記ずれ量を演算する、請求項1に記載の車両の電源システム。
  3. 前記制御装置は、前記減算値を時間軸方向に平滑化するとともに、平滑化された前記減算値を前記ずれ量として、前記電力目標値から差し引くことによって前記第1の電力指令値を設定する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  4. 前記制御装置は、前記減算値を用いて前記第2の蓄電装置の入出力電力の制限値を修正することによって前記第1の電力指令値の上下限のガード値を演算するとともに、前記ガード値の範囲内に制限して前記第1の電力指令値を設定する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  5. 前記制御装置は、前記減算値を時間軸方向に平滑化することによって前記ずれ量を演算するとともに、前記制限値から前記ずれ量を差し引くことによって前記ガード値を演算する、請求項4に記載の車両の電源システム。
  6. 前記制御装置は、第1の時定数を用いて平滑化された前記減算値に基づいて修正された前記電力目標値が、第2の時定数を用いて平滑化された前記減算値に基づいて演算された前記第1の電力指令値の上下限のガード値の範囲内となるように前記第1の電力指令値を設定する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  7. 前記第1の時定数は、前記第2の時定数よりも相対的に大きい値に設定される、請求項6に記載の車両の電源システム。
  8. 前記第2の蓄電装置は、
    前記第2のコンバータに対して並列に設けられる複数の蓄電ユニットを含む、請求項1に記載の車両の電源システム。
  9. 前記複数の蓄電ユニットにそれぞれ対応して設けられる複数の開閉器をさらに備え、
    各前記複数の開閉器は、対応する蓄電ユニットと前記第2のコンバータとを結ぶ経路に介挿され、
    前記制御装置は、前記複数の蓄電ユニットのうちのいずれか1つを、前記第2のコンバータに電力を供給するための蓄電ユニットとして選択するとともに、選択された蓄電ユニットに対応する開閉器を閉成する一方で、選択されていない蓄電ユニットに対応する開閉器を開放するように、前記複数の開閉器を制御する、請求項8に記載の車両の電源システム。
  10. 前記複数の蓄電装置は、
    第3の蓄電装置をさらに含み、
    前記複数のコンバータは、
    前記第3の蓄電装置の実際の入出力電力値を第2の電力指令値に調整するように、前記給電ラインおよび前記第3の蓄電装置の間で直流電力変換を行なうための第3のコンバータをさらに含み、
    前記制御装置は、前記複数の蓄電装置全体に要求される入出力電力と前記複数の蓄電装置間での電力分配比とに従って設定される前記第3の蓄電装置の電力目標値を、前記第2の電力指令値と前記第3の蓄電装置の実際の入出力電力値とに基づいて修正することによって、前記第2の電力指令値を設定する、請求項1に記載の車両の電源システム。
  11. 第1の蓄電装置および第2の蓄電装置を含む複数の蓄電装置からの電力を用いて駆動される車両であって、
    前記複数の蓄電装置から供給される電力によって、前記車両の駆動力を発生するように構成された駆動装置と、
    前記駆動装置への給電ラインに対して並列に接続された複数のコンバータと、
    前記複数のコンバータを制御するための制御装置とを備え、
    前記複数のコンバータは、
    前記給電ラインの電圧を目標電圧値に調整するように、前記給電ラインおよび前記第1の蓄電装置の間で直流電力変換を行なうための第1のコンバータと、
    前記第2の蓄電装置の入出力電力値を電力指令値に調整するように、前記給電ラインおよび前記第2の蓄電装置の間で直流電力変換を行なうための第2のコンバータとを含み、
    前記制御装置は、前記複数の蓄電装置全体に要求される入出力電力と前記複数の蓄電装置間での電力分配比とに従って設定される前記第2の蓄電装置の電力目標値を、前記電力指令値と前記第2の蓄電装置の実際の入出力電力値とのずれ量に基づいて修正することによって、前記電力指令値を設定する、車両。
JP2009247515A 2009-10-28 2009-10-28 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両 Expired - Fee Related JP5407752B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009247515A JP5407752B2 (ja) 2009-10-28 2009-10-28 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009247515A JP5407752B2 (ja) 2009-10-28 2009-10-28 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011097693A true JP2011097693A (ja) 2011-05-12
JP5407752B2 JP5407752B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=44114015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009247515A Expired - Fee Related JP5407752B2 (ja) 2009-10-28 2009-10-28 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5407752B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013183524A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Toyota Motor Corp 電動車両およびその制御方法
JP2014131413A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Omron Corp 電力制御装置、電力制御方法、プログラム、およびエネルギーマネジメントシステム
JP2014143842A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Toyota Motor Corp 車両の電源装置およびそれを備える車両
WO2015105766A1 (en) * 2014-01-08 2015-07-16 Abb Technology Ag Method and apparatus for controlling a hybrid energy storage system
DE102015107076A1 (de) 2014-06-25 2015-12-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steuervorrichtung für ein Fahrzeug
JP2016019398A (ja) * 2014-07-10 2016-02-01 トヨタ自動車株式会社 電源システム
JP2016111887A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 トヨタ自動車株式会社 車両の電源システム
JP2016111730A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 トヨタ自動車株式会社 電源システム
JP2017093144A (ja) * 2015-11-10 2017-05-25 トヨタ自動車株式会社 電源装置
US10046657B2 (en) 2016-11-25 2018-08-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving device
JP2019122209A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 トヨタ自動車株式会社 昇圧システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167620A (ja) * 2007-01-04 2008-07-17 Toyota Motor Corp 車両の電源装置および車両
JP2009183108A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Toyota Motor Corp 電動車両、電動車両の制御方法およびその制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2009213288A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Toyota Motor Corp 電源システムおよびそれを備えた車両、ならびに電源システムの制御方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167620A (ja) * 2007-01-04 2008-07-17 Toyota Motor Corp 車両の電源装置および車両
JP2009183108A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Toyota Motor Corp 電動車両、電動車両の制御方法およびその制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2009213288A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Toyota Motor Corp 電源システムおよびそれを備えた車両、ならびに電源システムの制御方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013183524A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Toyota Motor Corp 電動車両およびその制御方法
JP2014131413A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Omron Corp 電力制御装置、電力制御方法、プログラム、およびエネルギーマネジメントシステム
JP2014143842A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Toyota Motor Corp 車両の電源装置およびそれを備える車両
CN106030953A (zh) * 2014-01-08 2016-10-12 Abb研究有限公司 用于控制混合型能量存储系统的方法和设备
WO2015105766A1 (en) * 2014-01-08 2015-07-16 Abb Technology Ag Method and apparatus for controlling a hybrid energy storage system
US10483758B2 (en) 2014-01-08 2019-11-19 Abb Research Ltd. Method and apparatus for controlling a hybrid energy storage system
CN106030953B (zh) * 2014-01-08 2019-03-08 Abb研究有限公司 用于控制混合型能量存储系统的方法和设备
JP2017508428A (ja) * 2014-01-08 2017-03-23 アーベーベー・リサーチ・リミテッドAbb Research Ltd. ハイブリッドエネルギ蓄積システムを制御する方法および装置
DE102015107076A1 (de) 2014-06-25 2015-12-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steuervorrichtung für ein Fahrzeug
US10003193B2 (en) 2014-07-10 2018-06-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Power supply system
JP2016019398A (ja) * 2014-07-10 2016-02-01 トヨタ自動車株式会社 電源システム
JP2016111730A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 トヨタ自動車株式会社 電源システム
JP2016111887A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 トヨタ自動車株式会社 車両の電源システム
JP2017093144A (ja) * 2015-11-10 2017-05-25 トヨタ自動車株式会社 電源装置
US10189358B2 (en) 2015-11-10 2019-01-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Power supply device
US10046657B2 (en) 2016-11-25 2018-08-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving device
JP2019122209A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 トヨタ自動車株式会社 昇圧システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5407752B2 (ja) 2014-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5407752B2 (ja) 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両
JP5605436B2 (ja) 電動車両およびその制御方法
US8004109B2 (en) Vehicle power supply apparatus, and vehicle
JP5141772B2 (ja) 電動車両の電源システムおよびその制御方法
EP2343210B1 (en) Power supply system for electric vehicle and control method for the same
US8543271B2 (en) Power supply system for electrically powered vehicle, and method for controlling the same
JP5660102B2 (ja) 車両の電源装置
EP2202872B1 (en) Power supply device and vehicle including the same, control method for power supply device, and computer-readable recording medium having program for causing computer to execute that control method recorded thereon
WO2010143277A1 (ja) 電動車両の電源システムおよびその制御方法
EP2428388A1 (en) Power supply system and vehicle equipped with power supply system
US20160129796A1 (en) Power supply system of electric-powered vehicle
JP5228824B2 (ja) 車両の電源システムおよび車両
US9876460B2 (en) Automobile equipped with drive motor
JP2007045243A (ja) 車両の電源装置
JP2008017559A (ja) 電圧変換装置およびそれを備えた車両
JP4816575B2 (ja) 電源システムおよびそれを備えた車両、ならびに電源システムの制御方法およびその制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2009159663A (ja) 電動機駆動装置、電動車両および電動機駆動装置の制御方法
JP2019054673A (ja) 電源装置
JP4858494B2 (ja) 車両の電源装置およびその制御方法
JP5109958B2 (ja) 電源システムおよびそれを備えた車両、ならびに電源システムの制御方法
JP2010136553A (ja) 電源システムおよびそれを搭載した電動車両
US10158246B2 (en) Energy storage device, transport apparatus, and control method
JP2016111886A (ja) 車両の電源システム
JP5299166B2 (ja) 電源システムおよびそれを備える電動車両、ならびに電源システムの制御方法
JP2013055853A (ja) 電動車両の電源制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131021

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5407752

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees