JP2011096763A - 圧電アクチュエータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な回路構成で、1つの圧電アクチュエータが短絡しても、残る圧電アクチュエータに電圧を安定して印加できる圧電アクチュエータ装置を提供する。
【解決手段】一方の電極が接地された複数の圧電アクチュエータ11〜14と、複数の圧電アクチュエータ11〜14にそれぞれ電圧を印加するために一端が電源に接続された第1のスイッチ41と、複数の圧電アクチュエータ11〜14の電圧を開放するために一端が第1のスイッチ41の他端に接続され他端が接地された第2のスイッチ42と、一端が第1のスイッチ41の他端にそれぞれ接続された複数の抵抗体31〜34と、複数の抵抗体31〜34の他端にそれぞれ一端が接続された複数のコンデンサ21〜24とを具備するとともに、複数のコンデンサ21〜24の他端に複数の圧電アクチュエータ11〜14の他方の電極をそれぞれ接続してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電アクチュエータ装置に関し、特に、複数の圧電アクチュエータのうち一つが短絡しても、残りの圧電アクチュエータに安定して電圧を印加できる圧電アクチュエータ装置に関するものである。
近年、携帯機器の薄型化に伴い、内蔵されるアクチュエータに小型化の要求が高まっている。従来ではアクチュエータとして電磁方式が知られているが、従来の電磁方式では小型化すると特性低下を引き起こしてしまうため、薄くても大きな変位が得られる圧電アクチュエータに注目が集まっており、例えば、タッチパネルの表面に振動を与えて人にクリック感を与えるアクチュエータ、パネルスピーカーの駆動源としてのアクチュエータ等が知られている。タッチパネルのような大型素子を動かすためには、複数の圧電アクチュエータをタッチパネルに貼り付ける必要がある。
このような圧電アクチュエータを駆動する回路として、例えば特許文献1に開示された回路が知られている。この特許文献1に開示された回路は、圧電アクチュエータに電圧を印加する充電用スイッチ手段、圧電アクチュエータの電圧を開放する放電用スイッチ手段、圧電アクチュエータと充電用スイッチ手段との間、もしくは圧電アクチュエータと放電用スイッチ手段との間に、充電時間もしくは放電時の圧電アクチュエータ印加電圧の時定数を調整する抵抗体を設けてなるものである。
ところで、複数の圧電アクチュエータを駆動する回路において、1つの圧電アクチュエータがなんらかの原因で短絡した場合、短絡した圧電アクチュエータを通じて回路が短絡し、圧電アクチュエータの充電後において、短絡した圧電アクチュエータを通じて電荷が放出されるため、故障していない圧電アクチュエータの電圧を維持できない。
そこで、複数の圧電アクチュエータのうち一つが短絡した場合の回路として、特許文献2、3に開示されるような回路が知られている。
特許文献2における圧電アクチュエータの回路は、圧電アクチュエータの接地端側とグランド間に設けられた異常検出時に回路を遮断するスイッチと、圧電アクチュエータの接地端側とグランド間に接続された抵抗体と、前記抵抗体と基準電圧とを比較する比較器とを具備して構成されている。そして、通常状態では、前記スイッチはオン状態であり、駆動回路として機能する。圧電アクチュエータ短絡時には、前記抵抗体の電圧変動を前記比較器により検知して、前記スイッチを開放することで、回路の短絡を防いでいる。
また、特許文献3では圧電アクチュエータの故障を検出するために、通電経路に電流検出手段を設けて、通電経路の電流値が設定値を超えた場合に短絡故障と判断する回路が提案されている。
特開平1−12880号公報 特開2002−246667号公報 特開2003−299371号公報
しかしながら、特許文献2、特許文献3に示す回路では、短絡部を検出する検出回路や、短絡した圧電アクチュエータを回路から切り離すために、ぞれぞれの圧電アクチュエータにスイッチ手段を設け、さらに、これらのスイッチ手段を制御する制御回路が必要となるため、回路が複雑になるという問題があった。
本発明は、簡単な回路構成で、1つの圧電アクチュエータが短絡しても、残りの圧電アクチュエータに電圧を安定して印加できる圧電アクチュエータ装置を提供することを目的とする。
本発明の圧電アクチュエータ装置は、一方の電極が接地された複数の圧電アクチュエータと、該複数の圧電アクチュエータにそれぞれ電圧を印加するために一端が電源に接続された第1のスイッチ手段と、前記複数の圧電アクチュエータの電圧を開放するために一端が前記第1のスイッチ手段の他端に接続され他端が接地された第2のスイッチ手段と、一端が前記第1のスイッチ手段の他端にそれぞれ接続された複数の抵抗体と、該複数の抵抗体の他端にそれぞれ一端が接続された複数のコンデンサとを具備するとともに、前記複数のコンデンサの他端に前記複数の圧電アクチュエータの他方の電極をそれぞれ接続してなることを特徴とする。
本発明の圧電アクチュエータ装置では、複数の圧電アクチュエータと複数の抵抗体とのそれぞれの間にコンデンサを接続することで、圧電アクチュエータの一つが短絡しても、抵抗体と圧電アクチュエータとの間のコンデンサによって、短絡した圧電アクチュエータに電流が流れ込むことを防止できる。これにより、短絡していない圧電アクチュエータに所定の電圧を印加でき、所望の振動が得られる。従って、一つの圧電アクチュエータが短絡して使用不能となった場合でも、回路全体が即座に使用不能となるような事態をなくすことができる。
また、本発明の圧電アクチュエータ装置は、前記第1のスイッチ手段の他端にインダクタの一端を接続し、該インダクタの他端を前記抵抗体の一端に接続してなることを特徴とする。このような圧電アクチュエータ装置では、第1のスイッチと抵抗体との間にインダクタを入れることで、電圧印加時に圧電アクチュエータへ流れる電流が急峻となることを抑制できる。
さらに、本発明の圧電アクチュエータ装置は、前記複数の圧電アクチュエータにそれぞれ並列接続される複数のダイオードを具備するとともに、該複数のダイオードのアノードをそれぞれ接地し、前記複数のダイオードのカソードを前記複数の圧電アクチュエータの他方の電極にそれぞれ接続してなることを特徴とする。このような圧電アクチュエータ装置では、圧電アクチュエータに対してダイオードを並列に入れることで、圧電アクチュエータの印加電圧を正方向にすることができる。
本発明の圧電アクチュエータ装置では、圧電アクチュエータの一つが短絡しても、抵抗体と圧電アクチュエータとの間に入れたコンデンサによって、短絡した圧電アクチュエータに電流が流れ込むことを防止できる。これにより、短絡していない圧電アクチュエータに所定の電圧を印加でき、所望の振動が得られる。従って、一つの圧電アクチュエータが短絡して使用不能となった場合でも、回路全体が使用不能となるような事態をなくすことができる。
本発明のコンデンサを有する圧電アクチュエータ装置の等価回路図である。 本発明のインダクタを有する圧電アクチュエータ装置の等価回路図である。 本発明のダイオードを有する圧電アクチュエータ装置の等価回路図である。 本発明の圧電アクチュエータ装置に用いられる単板型の圧電アクチュエータを示す斜視図である。 本発明の圧電アクチュエータ装置に用いられる積層型の圧電アクチュエータを示す断面図である。 (a)は本発明の圧電アクチュエータ装置の駆動回路で用いられる制御回路を示す等価回路図、(b)はタイミングチャート図である。 コンデンサ有無による圧電アクチュエータ装置の実験結果を示すものであり、(a)は通常状態での圧電アクチュエータへの印加電圧波形を示すグラフ、(b)は圧電アクチュエータが2個短絡した場合で、残りの圧電アクチュエータへの印加電圧波形を示すグラフである。 インダクタ有無による圧電アクチュエータ装置の実験結果を示すものであり、(a)はインダクタが無い従来の圧電アクチュエータ装置の実験結果を示すグラフであり、(b)インダクタを有する本発明の圧電アクチュエータ装置の実験結果を示すグラフである。 ダイオード有無による圧電アクチュエータ装置の実験結果を示すグラフである。
以下、本発明の圧電アクチュエータ装置を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお本実施形態では、圧電アクチュエータの個数が4個の場合で説明するが、2〜3個、または5個以上であっても良いことは勿論である。
図1は、本発明の圧電アクチュエータ装置の一形態をおける等価回路図である。図1において、直流電源10と、一端が直流電源10に接続された第1のスイッチ41と、一端が第1のスイッチ41の他端に接続され他端が接地された第2のスイッチ42と、一端が第1のスイッチ41の他端にそれぞれ接続された抵抗体31〜34と、一端が抵抗体31〜34の他端にそれぞれ接続されたコンデンサ21〜24と、一方の電極がコンデンサ21〜24の他端に接続され他方の電極が接地された圧電アクチュエータ11〜14と、第1のスイッチ41と第2のスイッチ42のオン/オフを制御する制御回路51を具備して構成されている。
直流電源10に接続された第1のスイッチ41は、制御回路51からの信号によりオン、オフして、オン時に並列接続された圧電アクチュエータ11〜14へ電圧が印加される。第2のスイッチ42は、制御回路51からの信号によりオン、オフして、圧電アクチュエータ11〜14の一方の電極側を接地側と導通させる。すなわち、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧を開放する役割を持つ。さらに、直流電圧10とグランドが短絡してしまうことを防ぐため、第1のスイッチ41と第2のスイッチ42とが同時にオンとならないよう、制御回路51にてデッドタイムが設けられている。
第1のスイッチ41がオンになると、直列に構成された抵抗体31、コンデンサ21、圧電アクチュエータ11に電圧が印加される。抵抗体31、コンデンサ21、圧電アクチュエータ11の構成に並列に接続された、抵抗体32〜34、コンデンサ22〜24、圧電アクチュエータ12〜14にも同様に電圧が印加される。ここで、抵抗体31〜34とコンデンサ21〜24、圧電アクチュエータ11〜14においてスナバー回路が形成されて、第1のスイッチ41にて発生するスイッチングノイズを吸収することができる。抵抗体31〜34、コンデンサ21〜24及び圧電アクチュエータ11〜14に印加される電圧において、コンデンサ21〜24と圧電アクチュエータ11〜14の抵抗値が大きいため、抵抗体31〜34での電圧降下はわずかである。コンデンサ21〜24と圧電アクチュエータ11〜14の電圧比は、直列に接続されたコンデンサ21〜24との静電容量と圧電アクチュエータ11〜14の静電容量比によって決まる。例えばコンデンサ21の静電容量と圧電アクチュエータ11の静電容量が等しい場合、直流電源電圧の半分が圧電アクチュエータ11の印加電圧となる。直流電源電圧と圧電アクチュエータへの印加電圧をほぼ等しくするためには、コンデンサ21の静電容量は、圧電アクチュエータ11の静電容量の10倍程度まで大きくすることが望ましい。
次に第1のスイッチ41がオンからオフになり、第2のスイッチ42がオフである時、すなわちデッドタイムの期間、圧電アクチュエータ11〜14への印加電圧はそのまま維持される。もし、圧電アクチュエータ14が何かの要因にて破損して短絡した場合でも、コンデンサ24が入ることで、回路が短絡することはない。
次に第2のスイッチ42がオンになり、圧電アクチュエータ11〜14の一方の電極側は接地端側に接続される。ここで、抵抗体31〜34とコンデンサ21〜24、圧電アクチュエータ11〜14においてスナバー回路が形成されて、第2のスイッチ42にて発生するスイッチングノイズを吸収することができる。第2のスイッチ42がオンになることで、コンデンサ21〜24及び圧電アクチュエータ11〜14の電荷が接地端へ放出され、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧が0Vとなる。
最後に、第2のスイッチ42がオンからオフになり、第1のスイッチ41がオフである時、すなわちデッドタイムの期間、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧は0Vを維持することになる。
以上のように構成された圧電アクチュエータ装置では、複数の圧電アクチュエータ11〜14と複数の抵抗体31〜34とのそれぞれの間にコンデンサ21〜24を接続することで、圧電アクチュエータ11〜14の一つが短絡しても、抵抗体31〜34と圧電アクチュエータ11〜14との間のコンデンサによって、短絡した圧電アクチュエータに電流が流れ込むことを防止できる。これにより、短絡していない圧電アクチュエータ11〜14に所定の電圧を印加でき、所望の振動が得られる。従って、一つの圧電アクチュエータが短絡して使用不能となった場合でも、回路全体が即座に使用不能となるような事態をなくすことができる。
すなわち、圧電アクチュエータ11〜14とスイッチ41の間に抵抗体31〜34のみ入れた回路構成では、抵抗値を大きくすることで、圧電アクチュエータ11〜14の短絡時に絶縁に近い状況にすることはできるが、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧の立ち上り速度と立ち下り速度が圧電アクチュエータ11〜14の静電容量と抵抗値の積で決まるため、印加電圧の立ち上り期間及び立ち下り期間において、印加電圧波形がなまってしまう(立ち上り期間及び立ち下り期間が長くなる、言い換えれば、理想的な矩形電圧波形から時間的に遅れた電圧波形となる)という問題があった。また、絶縁のためにコンデンサ21〜24のみを入れる場合では、スイッチ41のノイズにより印加電圧がスパイク状になるという問題があった。
本発明では、圧電アクチュエータ11〜14とスイッチ41との間に抵抗体31〜34とコンデンサ21〜24を入れた回路構成であるため、電圧の立ち上り期間及び立ち下り期間がなまる(立ち上り期間及び立ち下り期間が長くなる、言い換えれば、理想的な矩形電圧波形から崩れた電圧波形となる)程度が小さくなり、かつスパイク状のノイズが少ない電圧波形が得られる。
図2は、本発明の圧電アクチュエータ装置の他の形態における等価回路図である。図1の形態において、第1のスイッチ41と第2のスイッチ42との接続点と、抵抗体31〜34の接続点の間に1個のインダクタ61が接続されている。
本形態における駆動回路の動作を、図1の形態と異なる点を説明する。第1のスイッチ41がオン、第2のスイッチがオフであるとき、直流電源10から第1のスイッチ41を通じて、インダクタ61に電流が流れるが、その際、インダクタ61は流れた電流の微分に比例した逆起電力が発生することで、電流の急峻な立ち上りに抑制をかけて電流波形を緩やかにする。これにより圧電アクチュエータ11〜14を急峻に電流が流れることによる故障を防止できる。
すなわち、通常、抵抗体31〜34と圧電アクチュエータ11〜14などの静電容量をもつ素子で構成される回路では、電圧が印加されると急峻に電流が流れる。従って圧電アクチュエータ11〜14に急激に電流が流れ込むため、圧電アクチュエータ11〜14が破壊に至る可能性がある。本発明では、第1のスイッチと抵抗体31〜34との間にインダクタ61を入れることで、インダクタ61を急峻に電流が流れようとすると、逆起電力が発生するため、特に立ち上り時の電流が急峻に流れることを抑制できる。
また、駆動回路に流れる電流が緩やかになることから、ソフトスイッチングの効果が得られる。具体的には、第1のスイッチ41がオンになるとき、第一のスイッチ41を通って圧電アクチュエータ11〜14に流れる電流波形の立ち上りが緩やかになることから、第1のスイッチ41の印加電圧がほとんど零になってから第1のスイッチ41に電流が流れることにより、第1のスイッチ41での消費電力をほぼ零にすることができる。同様に、第2のスイッチ42がオンになるときも、圧電アクチュエータ11〜14から第2のスイッチ42へ流れる電流波形の立ち上りを緩やかにできることから、第2のスイッチ42の印加電圧がほとんど零になってから第2のスイッチ42に電流が流れることにより、第2のスイッチ42での消費電力をほぼ零にすることができる。
図3は、本発明の圧電アクチュエータ装置のさらに他の形態における等価回路図である。図2の形態において、圧電アクチュエータ11〜14に、それぞれ並列にダイオード71〜74が接続されている。ダイオード71〜74のアノードはそれぞれ接地端側に、ダイオード71〜74のカソード側は圧電アクチュエータ11〜14とコンデンサ21〜24の接続点にそれぞれ接続されている。
本実施例における駆動回路の動作を、図2と異なる点を説明する。図1、図2の回路において、コンデンサ21〜24を入れることによる直流成分カットの影響により、圧電アクチュエータ11〜14への印加電圧は基準状態でマイナス方向に触れている。特に、第1のスイッチ41がオフ、第2のスイッチ42がオンになったとき、圧電アクチュエータ11〜14とコンデンサ21〜24の電荷が放出されて、圧電アクチュエータ11〜14の電圧は零へと向かうが、圧電アクチュエータ11〜14の電圧変化による容量変化により、電圧にリンギングが発生して、圧電アクチュエータ11〜14の電圧が顕著に負に触れてしまう。
一方、ダイオード71〜74がある場合は、圧電アクチュエータ11〜14の電圧が負になる瞬間に、ダイオード71〜74が導通することで、圧電アクチュエータ11〜14とコンデンサ21〜24の間の電位が接地端と同電位となる。従って、圧電アクチュエータ11〜14の電圧は最も低い値でもほぼ零に留まる。このような動作によって、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧を負にすることがなく、圧電アクチュエータ11〜14の特性劣化や故障を未然に防ぐことができる。
すなわち、圧電アクチュエータ11〜14は分極されており、分極方向の逆方向に電圧が印加されると分極が取れてしまい、圧電アクチュエータ11〜14としての特性が低下するという問題があった。本発明では、ダイオードダイオード71〜74のアノード側を接地側に、ダイオードダイオード71〜74のカソード側を圧電アクチュエータ11〜14側に接続することで、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧が負方向になる瞬間にダイオードが導通することで、圧電アクチュエータ11〜14に逆電圧が印加されることを防止できる。
図4は、本発明の圧電アクチュエータ装置に使用される圧電アクチュエータを示す図である。単板圧電磁器101に金属板102を貼りあわせたユニモルフ構造となっている。圧電材料に分散材、バインダなどを混ぜ合わせたものをシート状に形成し、所定の形状に打ち抜き、焼成することにより単板圧電磁器101が得られる。単板圧電磁器101は、表裏面に電極103をペーストで形成して所定の温度で焼き付け、さらに分極することで圧電特性を得る。単板圧電磁器101と金属板102とは、嫌気性接着剤などで貼りあわせられる。金属板102の材質としては、圧電磁器101と熱膨張係数の近い42アロイ等が用いられる。
図5は、本発明の圧電アクチュエータ装置に使用される圧電アクチュエータの他の形態を示す図である。この圧電アクチュエータは、圧電磁器層111aが複数積層され、圧電磁器層111a間には内部電極111bを有し、これらの内部電極111bを交互に接続する外部電極113を有するユニモルフ構造となっている。
このような圧電アクチュエータは、まず、圧電材料の粉末にバインダ、分散剤、可塑剤、溶剤を混練し、スラリーを作製する。圧電材料としては、鉛系、非鉛系のうちいずれでも使用することができる。
次に、得られたスラリーをシート状に成形し、グリーンシートを得ることができ、グリーンシートに内部電極ペーストを印刷して内部電極パターンを形成し、この電極パターンが形成されたグリーンシートを所望の枚数積層し、最上層にはグリーンシートのみ積層して、積層成形体を作製する。
次に、この積層成形体を脱脂、焼成することにより積層圧電体111を得ることができる。積層圧電体111は、必要に応じて外周部を加工し、積層圧電体111の積層方向の両主面に表面電極層112のペーストを印刷し、引き続き、積層圧電体111の長さ方向の両側面に表層電極112と内部電極111bを結線するための外部電極113のペーストを印刷し、所定の温度で電極の焼付けを行うことにより積層型の圧電アクチュエータを得ることができる。
次に、積層圧電磁器111に圧電性を付与するために表面電極層112及び外部電極113を通じて直流電圧を印加して、積層型圧電素子111の分極を行うことにより、図5に示す圧電アクチュエータを作製することができる。
図6に第1のスイッチ41と第2のスイッチ42を交互にオンするための制御回路51及びタイミングチャートを示す。制御回路51は、クロックによって駆動する。クロック及びインバータ120にて基準信号を生成する。第1のマルチバイブレータ121と第2のマルチバイブレータ123は、デッドタイム期間を生成する。具体的には、第1のマルチバイブレータ121において、抵抗体122aとコンデンサ122bの積と等しい時間だけ、第1のスイッチ41がオンからオフに切り替わった直後のデッドタイム期間が生成される。一方第2のマルチバイブレータ123において、抵抗体124aとコンデンサ124bの積と等しい時間だけ、第2のスイッチ42がオンからオフに切り替わった直後のデッドタイムが生成される。アンドゲード125はクロック信号と第1のマルチバイブレータ121の出力の積を、同じくアンドゲート126はインバータ120と第2のマルチバイブレータ123の出力信号との積をとっており、第1のスイッチ41および第2のスイッチ42の制御信号を生成する。ゲートドライバ127は、ハイサイドとなる第1のスイッチ41への電圧持ち上げなどを行なう。
図1及び図6の制御回路を用いた結果を図7に示す。図1において、抵抗体31〜34は22kΩ、コンデンサ21〜24は静電容量1μFのフィルムコンデンサを用いた。圧電アクチュエータ11〜14は図4に示すような単板型圧電アクチュエータを用い、圧電磁器厚み100μmの単層とし、金属板の厚み100μmでかつ材質として42アロイを用いた。圧電アクチュエータ11〜14は、表側が+、金属板側がGNDとなるように分極した。圧電アクチュエータの静電容量は約20nFである。
第1のスイッチ41及び第2のスイッチ42は、N型MOSFETを用いた。制御回路51は、一般的なCMOSロジックIC及び市販のゲートドライバICにて作製した。1クロック信号は関数発生器より与えた。圧電アクチュエータ11〜14への印加電圧は100V、電圧印加時間は6msとなるよう、電源電圧10及び制御回路51を調整した。
また、第1のスイッチ41がオンからオフになり第2のスイッチ42がオフからオンに切り替わる期間のデッドタイムを0.7ms、第2のスイッチ42がオンからオフに切り替わり第1のスイッチ41がオフからオンに切り替わる期間のデッドタイムが0.2msとなるよう、抵抗体122a及び124aと、コンデンサ122b及び124bの定数を調整した。
その結果、図7(a)に示すように、通常状態では、コンデンサ21〜24あり、なし時の圧電アクチュエータ11〜14への印加電圧に差は見られない。一方、圧電アクチュエータ11〜14のうち2個短絡した場合には、図7(b)に示すように、残る2個の圧電アクチュエータへの印加電圧を比較すると、顕著な違いが見られている。コンデンサ21〜24が無い場合は、短絡していない2個の圧電アクチュエータへの印加電圧は100Vから80Vまで、時間経過とともに低下してしまう。一方でコンデンサ21〜24がある場合は、第1のスイッチ41がオンからオフになり、第2のスイッチ42がオフになる瞬間にわずかに電圧降下が起きるのみである。これにより、簡単な回路構成にて、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧低下が抑えられることがわかる。
図8に、インダクタ61を入れた図2の回路の結果を示す。インダクタ61は、EI型のフェライトコアに銅線を数十回巻きつけることで作製した。インダクタ61が無い場合、図8(a)に示すように、圧電アクチュエータ11〜14に電圧印加時における電流は、瞬間的に急に流れて時間と共に減衰する。そのため、圧電アクチュエータ11〜14に急激な電荷の集中を起こして、破壊の要因のひとつとなる。一方、インダクタ61を入れることで、図8(b)に示すように、圧電アクチュエータ11〜14に流れる電流の立ち上りが緩やかになり、圧電アクチュエータ11〜14への電荷の急激な集中が無くなるため、圧電アクチュエータ11〜14が破壊に至る確率が低くなることがわかる。また、副次的な効果として、第1のスイッチ41がオンになった後で電流が流れる、及び第2のスイッチ42がオンになった後で電流が流れるようになるため、第1のスイッチ41及び第2のスイッチ42におけるスイッチング損失を低減できることがわかる。
図9に、ダイオード71〜74を入れた図3の回路の結果を示す。コンデンサ21〜24の静電容量は1μFとした。ダイオード71〜74として、逆回復時間の短いショットキーバリアダイオードを使用した。ダイオード71〜74を入れることで、圧電アクチュエータ11〜14の印加電圧を負からほぼ正に固定できることがわかる。よって圧電アクチュエータ11〜14の逆電圧印加による特性劣化を防止できる。
10:電源電圧
11、12、13、14:圧電アクチュエータ
21、22、23、24:コンデンサ
31、32、33、34:抵抗体
41:第1のスイッチ
42:第2のスイッチ
51:制御回路
61:インダクタ
71、72、73、74:ダイオード

Claims (3)

  1. 一方の電極が接地された複数の圧電アクチュエータと、該複数の圧電アクチュエータにそれぞれ電圧を印加するために一端が電源に接続された第1のスイッチ手段と、前記複数の圧電アクチュエータの電圧を開放するために一端が前記第1のスイッチ手段の他端に接続され他端が接地された第2のスイッチ手段と、一端が前記第1のスイッチ手段の他端にそれぞれ接続された複数の抵抗体と、該複数の抵抗体の他端にそれぞれ一端が接続された複数のコンデンサとを具備するとともに、前記複数のコンデンサの他端に前記複数の圧電アクチュエータの他方の電極をそれぞれ接続してなることを特徴とする圧電アクチュエータ装置。
  2. 前記第1のスイッチ手段の他端にインダクタの一端を接続し、該インダクタの他端を前記抵抗体の一端に接続してなることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ装置。
  3. 前記複数の圧電アクチュエータにそれぞれ並列接続される複数のダイオードを具備するとともに、該複数のダイオードのアノードをそれぞれ接地し、前記複数のダイオードのカソードを前記複数の圧電アクチュエータの他方の電極にそれぞれ接続してなることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電アクチュエータ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014239238A (ja) * 2012-05-14 2014-12-18 京セラ株式会社 圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末

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