JP2011095383A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置全体の小型化をはかり、波面収差劣化などの光学特性劣化を低減することができる光走査装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】光走査装置は、複数の被走査面を走査する光束を発する複数の光源と、光束を同一の面にて偏向走査する光偏向器と、複数の光束を分離する分離手段と、偏向走査された複数の光束を結像する結像手段を有し、分離手段により分離される全ての光束は、被走査面上にて光束が走査される方向に平行であって、光偏向器の回転軸を含む面に近づくように反射される。
【選択図】図3

Description

本発明は、光走査装置や、その光走査装置を用いたデジタル複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、デジタル複写機等の画像形成装置に関する。
光束を光偏向器などの偏向手段で偏向させ、その偏向された光束を被走査面に微小なスポット光として結像させ、被走査面上を主走査方向に等速走査させる光走査装置が従来から知られており、レーザビームプリンタ、レーザビームプロッタ、ファクシミリ、デジタル複写機等の画像形成装置の潜像書込手段等に応用されている。この光走査装置は、例えばレーザ光源から射出されたレーザ光を光偏向器で偏向反射することによって像担持体等の被走査面上を走査させ、これと同時に、上記レーザ光を画像信号に応じて強度変調(例えばオン、オフ)させることにより、被走査面に画像を書き込むようになっている。
特許文献1では、光偏向器よりも下流に分離手段を設けた光走査装置が開示されている。分離手段を設け、かつ、折り返しミラーの配置位置を適宜設定することにより、分離手段から、光走査装置の最下流の光学素子であるシリンドリカルミラーの距離を短くすることを可能にしている。
特許文献2には、光偏向面への光ビームの主走査方向の入射位置を調整して、被走査面全体にわたってビームスポット径を均一にすることにより、良好な品質の画像を形成できる光走査装置に関する技術が開示されている。
しかし、上記の従来技術では、第一に、分離手段での各光束の反射方向を、ポリゴンミラーの回転軸方向としている。この場合、ポリゴンミラーとは反対側に光学素子を配置するスペースが少なくなり、実際の折り返しミラーの大きさや、それらを調整する機構のスペースを考慮すると、光走査装置のサイズが大型化してしまう。
第二に、光偏向器と分離手段の間に、結像手段を介在させる必要があり、光偏向器から分離手段までの距離を短くすることは困難であり、光走査装置の小型化に限界があった。
光偏向器の周辺には、光走査装置全体のサイズを厚くすることなく確保できるスペースがあるため(図16参照)、より小型化に適した光走査装置を提供できる可能性があったが、従来の光偏向器に入射する複数の光束を光偏向器の同一の面で偏向走査する片側走査方式の光走査装置において、分離する方向が光偏向器の回転軸方向だったため、書込ハウジングの被走査面側のスペースに余裕がなく、サイズの大型化につながっていた。また、分離ミラーでの反射角が大きいと、分離ミラーの面精度が悪い場合に光束の波面収差劣化が起こる問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、複数の光束を同一の反射面にて偏向走査し、分離手段で分離する光走査装置において、装置全体の小型化をはかり、ひいては、それを用いる画像形成装置の小型化を目的とする。また、分離手段上での光束径を必要最小限に留め、分離手段の面精度などに起因する、波面収差劣化などの光学特性劣化を低減することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数の被走査面を走査する光束を発する複数の光源と、複数の光源からの光束を同一の面にて偏向走査する光偏向器と、複数の光束を一方の複数の光束と他方の複数の光束に分離する分離手段と、光偏向器により偏向走査された複数の光束を結像する結像手段を有する光走査装置において、分離手段により分離される全ての光束は、被走査面上にて光束が走査される方向に平行であって、光偏向器の回転軸を含む面に近づくように反射されることを特徴とする光走査装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、分離手段は、反射面を2つ有し、2つの反射面がなす光偏向器側の角を鈍角とすることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の光走査装置において、分離手段における複数の光束の、光偏向器の回転軸に平行な方向における入射光と反射光のなす角を、鋭角とすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光走査装置において、複数の光束を一方の複数の光束と他方の複数の光束に分離する分離手段が、結像手段よりも上流側に配置されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光走査装置において、複数の光源からの光束が、光偏向器の回転軸に直交する面に対して平行に、光偏向器に入射され、かつ、一方の複数の光束同士及び他方の複数の光束同士は平行であり、一方の複数の光束と、他方の複数の光束が走査する複数の走査面が成す、鋭角側の角度をΔθpとし、Δθpの角度を成す二平面である、第1、第2平面が、それぞれ、光偏向器の回転軸を含む平面と成す鋭角側の角度をθ1p、θ2pとしたとき、Δθp=θ1p+θ2pを満足することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の光走査装置において、光偏向器の回転軸方向について、光偏向器の偏向面上における、一方の複数の光束間距離をΔZ1、他方の複数の光束間距離をΔZ2、一方の光束と、他方の光束のうち、隣り合う光束間距離をΔZとしたとき、
ΔZ<ΔZ1
ΔZ<ΔZ2
を満足することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、光偏向器の回転軸方向について、一方の複数の発光点間距離をΔS1、他方の複数の発光点間距離をΔS2、一方の光束と、他方の光束のうち、隣り合う発光点間距離をΔSとしたとき、ΔS<ΔS1、ΔS<ΔS2を満足することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、光偏向器よりも上流側に、複数の光束ごとに設けられる複数の有効面を有するアナモフィック光学素子を少なくとも1枚有し、複数の有効面のうち少なくとも1面は、光偏向器の回転軸方向に対する傾きが異なることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の光走査装置において、結像手段は、分離手段により、光偏向器の回転軸に直交する面に対し、同じ領域に反射される複数の光束について共通の光学面を通過する共通結像手段を有し、
複数の光束と平行とすることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光走査装置において、複数の光源からの光束が、光偏向器の回転軸に直交する面に対して所定の角度をなして入射し、かつ、分離手段により分離された複数の光束が走査する複数の走査面がなす、最も直角に近い鋭角の角度をΔθとし、Δθの角度をなす二平面である、第1、第2平面が、それぞれ、光偏向器の回転軸を含む平面となす鋭角側の角度をθ1、θ2としたとき、Δθ=θ1+θ2、を満足することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の光走査装置において、光偏向器よりも上流側に、複数の光束ごとに設けられる複数の有効面を有するアナモフィック光学素子を少なくとも1枚有し、複数の有効面のうち少なくとも1面は、光偏向器の回転軸方向に対する傾きが異なることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の光走査装置を用いた画像形成装置である。
本発明によれば、複数の光束を同一の反射面にて偏向走査し、分離手段で分離する光走査装置において、装置全体の小型化をはかり、ひいては、それを用いる画像形成装置の小型化を図ることが可能となる。また、分離手段上での光束径を必要最小限に留め、分離手段の面精度などに起因する、波面収差劣化などの光学特性劣化を低減することが可能となる。
本発明の第一の実施の形態に係る光走査装置の斜視図である。 本発明の第一の実施の形態に係る光源手段200から分離手段112までの光路図である。 本発明の第一の実施の形態に係る偏向器よりも下流の光路図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分離手段112により分離された各ビームの様子を示す図である。 本発明の第一の実施の形態に係る光束径についても同時に示した模式図である。 本発明の第一の実施の形態に係る走査レンズ120、121と、ビーム201〜204の様子を示す。 本発明の第二の実施の形態に係る光走査装置の斜視図である。 本発明の第二の実施の形態に係る偏向器よりも下流の光路図である。 本発明の第三の実施の形態に係る光走査装置の斜視図である。 本発明の第三の実施の形態に係る偏向器よりも下流の光路図である。 本発明の第三の実施の形態に係る分離手段112により分離された各ビームの様子を示す図である。 光走査装置100を搭載した画像形成装置を示す図である。 三角柱形状の分離ミラーを示す図である。 偏向器前光学系中のシリンドリカルレンズ群113までの斜視図である。 ある面に対して垂直に入って来る光束の面Aでの大きさは、面Aに対して角度を持って入ってくる光束の面Aでの大きさより小さいことを説明する図である。 従来の偏向器よりも下流の光路図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
第一の実施の形態
図1は、光偏向器に共振現象を用いたマイクロミラーを用いて、4ステーションを走査する光走査装置の斜視図である。図1中の、観測点Qからみた、光源手段200から分離手段112までの光路図を図2に、観測点Pからみた、偏向器よりも下流の光路図を図3に示す。上流・下流とは、各ビーム201〜204が光源から出射された後、感光体ドラム101〜104に至るまでに通過していく順序における、早い遅いのことを指す。
図1に図示するように各感光体ドラムを走査する光走査装置は一体的に構成され、転写体105の移動方向に沿って等間隔で配列された4つの感光体ドラム101、102、103、104に対し、各々に対応した光源からのビームを、マイクロミラー106での主走査方向に偏向後に再度分離して導き、4つの感光体ドラムがそれぞれ副走査方向に回転することにより2次元画像を形成する。
各光源ユニットからのビームを、マイクロミラー106の単一の面にて各光源ユニットからのビームを一括して偏向、走査するようにしている。1枚のマイクロミラーにより複数の走査領域を走査することにより、低コスト化をはかれる上に、複数のマイクロミラーを用いる際に必要不可欠となる、共振振動数や駆動周波数、振幅や振れ角の合わせこみが不要となり、製造工程の短縮化、光学性能の向上がはかれる。また、各ビームの分離を容易にし、装置全体の小型化をはかっている。
各ビームはシリンドリカルレンズ群113によってマイクロミラー106の反射面の近傍で副走査方向に収束され、入射ミラー111によりマイクロミラー106へ導光される。マイクロミラー106での偏向後、偏向されたビームは分離ミラー112にて分離される。ここで、4本のビームが、マイクロミラー106の回転軸(図3中のA)と直交する面(図3中のO)に対して一方の領域(図3中のR)に2本、他方の領域(図3中のL)に2本に分離されるように、レイアウトしている。このとき、すべてのビーム201〜204が、マイクロミラー106の回転軸と直交する方向(図3中のO方向)について、マイクロミラー106に近づくように、つまり、各感光体ドラムの被走査面上にて光束が走査される方向に平行であって、マイクロミラー106の回転軸を含む面に近づくように、分離ミラー112によって偏向反射される。
光走査装置100内では、感光体ドラム101〜104側よりも、マイクロミラー106周辺の方が、厚さt方向に、マイクロミラー106〜分離ミラー112までの光路分のスペース余裕がある。このため、このようにレイアウトすることにより、光走査装置100の厚さtを短くする(従来の図16の厚さt´より短い)ことを可能としている。また、マイクロミラー106の後に、結像手段を介さずに、各ビームを分離することにより、厚さtをより短くし、小型化に適した光走査装置を実現している。
マイクロミラー106に偏向走査された各光源ユニットからのビーム201〜204は、折り返しミラー127〜132、走査レンズ120、121を介して感光体ドラム101〜104上にスポット状に結像し、画像情報に基づいた潜像を形成する。感光体ドラムを走査する速度を有効画像領域上全域で均一に保つため、走査レンズ120、121をf・arcsin特性としている。
図1中、同期検知センサ136、138へは、マイクロミラー106で偏向された光ビームが、結像レンズ137、139により集束されて入射されるようにしており、その検出信号をもとにステーション毎の同期検知信号を生成している。また、この信号をマイクロミラー106の振幅制御にも用いており、共振周波数や振幅の経時的な変動が起こった場合にも駆動電圧などを制御することにより振幅を一定に保ち、有効画像領域内の走査速度の均一化をはかり、安定的に画像形成が行えるようにしている。
本実施の形態では結像レンズ137、139は主走査方向と副走査方向に異なる曲率を有するアナモフィックレンズを用いて主走査方向、副走査方向ともに同期検知センサ136、138上に結像するようにしている。しかし、水平同期検知信号の発生という機能上、副走査方向には必ずしも結像させる必要はなく、レイアウトなどの制約を優先して副走査方向に結像しない構成としても良い。
(光線分離)
本実施の形態では、これまで述べてきたようなこのレイアウトを実現するために、分離ミラー112の2つの反射面がなす角の光偏向器側の角度(図3中のα)を鈍角となるように設定している。図3では、分離ミラー112を三角柱のような形状としており、αは反射面同士がなす頂角となっている。しかし、分離ミラーの形状は三角柱の形状でなくとも、その機能が果たせる形状であれば良い。図13(a)は図3に示した三角柱形状の分離ミラーを示している。有効面の必要がなければ、頂角をなさない図13(b)のような形状としても良い。また、図13(c)に示すように、配置精度などの公差が厳しくない場合は、作製上のコスト比較などの結果によっては、一体化の必要がない場合も考えられる。その他、分離ミラー112の形状については、種々変形した形状が想定される。どんな形状においても、上述した、分離ミラーの2つの反射面がなす角の、光偏向器側の角度を鈍角とすることにより、分離後のビームがマイクロミラー106に近づくように偏向反射される。
以下、各ビーム201〜204の走査面についての関係について述べる。
図4は、図3における、マイクロミラー106により偏向走査され、分離手段112により分離された各ビームの様子を示している。ここでは、図が煩雑になるのを避けるため、分離手段112は省略し、分離手段112により各ビーム201〜204が反射される様子のみを表している。
各ビーム201〜204の、分離手段112にて反射された直後の面を、それぞれの走査面と定義する。本実施の形態では、ビーム201とビーム202の走査面を平行に、ビーム203と204の走査面を平行に設定している。それぞれの走査面が成す、走査方向と直交する副走査方向の角度(鋭角側)を、以下のように定義する。
ビーム201、202の走査面 と ビーム203、204の走査面 がなす角度:Δθp
ビーム201、202の走査面 と マイクロミラー106回転軸方向 がなす角度:θ1p
ビーム203、204の走査面 と マイクロミラー106回転軸方向 がなす角度:θ2p
本実施の形態では、以下の第一の式を満足するような構成としている。
Δθp=θ1p+θ2p
この条件を満たしていないと、分離ミラー112での偏向が極端に鋭角になってしまうため、光走査装置の厚さtが厚くなってしまう。tを低減しようとする場合は、より多くの折り返しミラー枚数が必要になったり、同じ枚数の折り返しミラーで4ステーション分の光路を実現しようとすると光路長が短くなったりしてしまうため良くない。そのため、このレイアウトにより、光線の配回しが容易になり、レイアウトの自由度が上がる。また、折り返しミラーの枚数を必要最小限に低減できたり、光路長を光学特性に対して適切な長さに設定できる。
図5は、図4にて省略していた、光束径についても同時に示した模式図である。簡略化のために、走査レンズ120、121などは省略しており、また、説明のために、模式的に折り返しミラー128のみ示している。
各ビーム201〜204の、分離ミラー112への入射光と反射光のなす角は、図5中φで示される。分離前はすべてのビームが平行となっており、また、上述したような分離レイアウトであるため、すべてのビームにおける、入射光と反射光のなす角がφとなる。本実施の形態では、このφがすべてのビームにおいて、鋭角となるように分離角度を設定している。分離ミラー112の面精度などに起因する波面収差劣化などの光学特性劣化の感度が高くなり好ましくない。このため、本実施の形態のように、φを鋭角に設定することにより、分離ミラー112上の光束径(≒ωa/cos(φ/2))を小径化でき、分離ミラーの公差などに起因する光学特性劣化の感度を低減し、性能が安定して提供できる光走査装置を実現している。
図15は、ある面(面Aとする)に対して垂直に入って来る光束の面Aでの大きさは、面Aに対して角度を持って入ってくる光束の面Aでの大きさより小さいことを説明する図である。垂直に入って来る方(図中左側)に比べ角度を持って入ってくる方(図中右側)が面Aでの光束径が大きい。光束径が大きい場合、面精度に対して影響を受けやすくなってしまう。そこで、上述のようにφを鋭角に設定することが好ましいということとなる。
図5に示すように、マイクロミラー106の回転軸方向において、マイクロミラー106での偏向後における、ビーム201とビーム202の距離をΔZ1、ビーム203とビーム204の距離をΔZ2、ビーム201とビーム204の距離をΔZとしている。この各距離は、各ビーム201〜204の分離のために必要である。これについて、以下の条件(第二の式)が成り立つように設定している。
ΔZ<ΔZ1
ΔZ<ΔZ2
これは、以下の理由による。
前述したように、一方の領域(図3中R側)と、他方の領域(図3中L側)に分離する際の、分離ミラー近傍の光束径はωaとしている。また、片側の領域における、例えばビーム201とビーム202を分離する際の折り返しミラー128近傍での光束径をωbとしている。ここで、偏向器前光学系のシリンドリカルレンズ113で、副走査方向(マイクロミラー106の回転軸方向)において、マイクロミラー106上で結像させている作用により、マイクロミラー106による偏向後は光束径が拡大していく。このため、ωa<ωbとなる。各ビームは平行なので、光路下流になるほどビームの分離が困難になる。各ビーム201〜204の分離については、分離ミラー112での、ビーム201、ビーム202の組と、ビーム203、ビーム204の組の分離の方が、折り返しミラー128、130での、ビーム201とビーム202の分離、もしくはビーム203とビーム204の分離よりも上流側でなされる。このため、分離ミラー112での分離の方が容易であり、ΔZが、ΔZ1、ΔZ2よりも小さくて済む。
(偏向器前光学系)
各ビーム201〜204間の距離を、上記したような関係とするために、偏向器前光学系は以下のように設定している。
図14は、偏向器前光学系中の、シリンドリカルレンズ群113までの斜視図である。
本実施の形態では、図14中の副走査方向について、全ての光束が平行となって入射ミラー〜光偏向器へ導光される。このため、図14(a)に示すように、それぞれ副走査方向となる方向に角度を有してビームが射出されていて、シリンドリカルレンズ群113にて平行とするような形としている。また、図14(b)のように、光源部の干渉が許せば、光源からのビーム射出方向をそれぞれ平行となるように設定しても良い。その他、シリンドリカルレンズが一体成型されていないものや、カップリングレンズ206によって図14中副走査方向について各ビームを偏向するなど、種々の変形が可能である。
図14(b)においては、光源からのそれぞれのビームが平行となっているため、上述したような、第二の式を満たすために、光源部の発光点間距離、ΔS1、ΔS2、ΔSを以下の条件(第三の式)が成り立つように設定している。
ΔS<ΔS1
ΔS<ΔS2
ここでは、各発光点205からの光線方向と、カップリングレンズ206の光軸(入射面は平面としているため、この平面の法線方向で、出射面の回転対称非球面頂点を通過する軸)が一致するように調整配置する。このとき、ΔS1はΔZ1と、ΔS2はΔZ2と、ΔSはΔZとそれぞれ等しくなる。しかし、レイアウトなどによっては、第二の式、第三の式さえ満たしていれば、必ずしもこれが等しくならなくても良い。
(走査レンズ)
図6(a)に、走査レンズ120、121と、ビーム201〜204の様子を示す。前述したように、ビーム201と202は平行としており、その光線方向と、走査レンズ120の光軸120−Lが平行となるように、走査レンズを配置している。走査レンズ120の光学面は、入射面、出射面ともに二次元多項式で表される形状であり、その原点を結んだ軸を光軸としている。
このように設定することにより、走査レンズへの、副走査方向の入射角を略0とすることができ、走査レンズに斜め入射させるときに発生する走査線の曲がりや波面収差の劣化などを低減することができ、安定した光学特性を得られる。ここでいう副走査方向とは、マイクロミラー106が偏向走査する方向(主走査方向)と直交する方向であり、図6(a)中では、分離ミラー(図示せず)前では、マイクロミラー106の回転軸方向(Aの方向)、分離ミラー後では、紙面の略上下方向に変換されている。
走査レンズ120、121は、それぞれ基準面A1、A2を有している。ここでは、各基準面A1、A2が、マイクロミラー106の回転軸方向Aに対して傾いて配置されている。本発明の効果を奏するために必要最小限の構成としては、基準面A1、もしくはA2のどちらかがマイクロミラー106の回転軸方向Aに対して傾いて配置されていれば良い。変形例を図6(b)に示す。マイクロミラー106の回転軸Aが、走査レンズ120−Lに対しては平行になっており、走査レンズ121−Lに対しては傾く配置となっている。
第2の実施の形態
図7は光偏向器に、マイクロミラーではなく、ポリゴンミラー106’を用いた光走査装置の斜視図である。図7中の、観測点Pからみた、偏向器よりも下流の光路図を図8に示す。ポリゴンミラー106’の回転軸A’と、各ビーム201〜204の走査面との関係や、各ビーム201〜204の分離についての関係、また、第1走査レンズ120、121と各ビーム201〜204との関係は先に述べた実施の形態と同様の配置としている。
この例に示すように、光偏向器をポリゴンミラーに置き換えた場合においても、実施の形態1で述べた各発明における効果は奏することができ、安定的な光学特性を提供でき、かつ、従来のポリゴンミラー光学系よりも小型化に適した光走査装置を実現することができる。
第3の実施の形態
図9は、第一の実施の形態の構成から、マイクロミラー106への斜入射角(マイクロミラー106の回転軸方向Aに対する入射角)を有限とし、さらに、第2走査レンズ122〜125を備えた光走査装置の斜視図である。図9中の、観測点Pからみた、偏向器よりも下流の光路図を図10に示す。マイクロミラー106の回転軸Aと、各ビーム201〜204の分離についての関係は先に述べた実施の形態と同様の配置としている。シリンドリカルレンズ群113で、各ビーム201〜204の斜入射角を広げる方式をとっているが、光源部のレイアウトに余裕があり、そのままの斜入射角でも干渉などの問題がなければ、シリンドリカルレンズ群で斜入射角を変化させない形態としても良い。
このように、斜入射角を設けてマイクロミラー106へ入射させることにより、マイクロミラー106の反射面の小型化がはかれ、走査速度の高速化や、走査振幅の大振幅化、駆動時の反射面変形低減の効果などが得られて良い。光偏向器にポリゴンミラーを用いた場合でも、ポリゴンミラーを回転させたときの、騒音や発熱、振動といった悪影響を低減することができる。
(走査面)
以下、各ビーム201〜204の走査面についての関係について述べる。
図11(a)は、図10における、マイクロミラー106により偏向走査され、分離手段112により分離された各ビームの様子を示している。ここでは、図が煩雑になるのを避けるため、分離手段112は省略し、分離手段112により各ビーム201〜204が反射される様子のみを表している。
各ビーム201〜204の、分離手段112にて反射された直後の面を、それぞれの走査面と定義する。それぞれの走査面が成す、走査方向と直交する副走査方向の角度(鋭角側)を、以下のように定義する。
ビーム201の走査面 と ビーム202の走査面 が成す角度:θ12
ビーム201の走査面 と ビーム203の走査面 が成す角度:θ13
ビーム201の走査面 と ビーム204の走査面 が成す角度:θ14
ビーム202の走査面 と ビーム203の走査面 が成す角度:θ23
ビーム202の走査面 と ビーム204の走査面 が成す角度:θ24
ビーム203の走査面 と ビーム204の走査面 が成す角度:θ34
本実施の形態において、この中で最も直角に近いのは(最大の角度となるのは)θ14としている。
図11(b)では、上記したθ14を成す二平面である、ビーム201とビーム204の走査面のみに着目している。ここで、θ14をΔθ、ビーム201の走査面とマイクロミラー106の回転軸Aを含む平面と成す角をθ1、ビーム204の走査面とマイクロミラー106の回転軸Aを含む平面とを成す角をθ2と定義している。本実施の形態では、以下の第4の式を満足するような構成としている。
Δθ=θ1+θ2
この条件を満たすことにより、斜入射光学系においても、光線の配回しが容易になり、レイアウトの自由度が上がる。また、分離手段上での複数の光束の分離が容易となり、分離のために必要な光偏向器への副走査方向の入射角が増大するのを抑制し、光学特性を安定に保った光走査装置を提供することができる。
第4の実施の形態
図12は前述の光走査装置100を搭載した画像形成装置の例を示す。感光体ドラム901の周囲には感光体を高圧に帯電する帯電チャージャ902、光走査装置100により記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像ローラ903、現像ローラにトナーを補給するトナーカートリッジ904、ドラムに残ったトナーを掻き取って備蓄するクリーニングケース905が配置される。感光体ドラムへ光偏向器の走査により画像記録が行われる。
上記した画像形成ステーションは転写ベルト906の移動方向に並列され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が転写ベルト上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。各画像形成ステーションはトナー色が異なるだけで、基本的には同一構成である。
一方、記録紙は給紙トレイ907から給紙コロ908により供給され、レジストローラ対909により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送りだされ、転写ベルトからトナー画像が転写されて、定着ローラ910で定着して排紙ローラ912により排紙トレイ911に排出される。
また、図12は4ステーション構成のフルカラータンデム方式画像形成装置の例だが、の5ステーション以上のタンデム方式画像形成装置や、モノクロ機においても、本発明の光走査装置を光書込手段に適用することができる。
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更実施が可能である。
101〜104 感光体ドラム
106 マイクロミラー
111 入射ミラー
112 分離ミラー
113 シリンドリカルレンズ群
120、121 走査レンズ
127〜132 折り返しミラー
136、138 同期検知センサ
137、139 結像レンズ
200 光源手段
201〜204 各ビーム
特開2001−281575号公報 特開2008−102487号公報

Claims (12)

  1. 複数の被走査面を走査する光束を発する複数の光源と、
    前記複数の光源からの光束を同一の面にて偏向走査する光偏向器と、
    前記複数の光束を一方の複数の光束と他方の複数の光束に分離する分離手段と、
    前記光偏向器により偏向走査された複数の光束を結像する結像手段を有する光走査装置において、
    前記分離手段により分離される全ての光束は、前記被走査面上にて光束が走査される方向に平行であって、前記光偏向器の回転軸を含む面に近づくように反射されることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記分離手段は、反射面を2つ有し、
    該2つの反射面がなす前記光偏向器側の角を鈍角とすることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記分離手段における複数の光束の、前記光偏向器の回転軸に平行な方向における入射光と反射光のなす角を、鋭角とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光走査装置。
  4. 前記複数の光束を一方の複数の光束と他方の複数の光束に分離する分離手段が、前記結像手段よりも上流側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. 前記複数の光源からの光束が、前記光偏向器の回転軸に直交する面に対して平行に、前記光偏向器に入射され、
    かつ、前記一方の複数の光束同士及び前記他方の複数の光束同士は平行であり、
    前記一方の複数の光束と、他方の複数の光束が走査する複数の走査面が成す、鋭角側の角度をΔθpとし、Δθpの角度を成す二平面である、第1、第2平面が、それぞれ、前記光偏向器の回転軸を含む平面と成す鋭角側の角度をθ1p、θ2pとしたとき、
    Δθp=θ1p+θ2p
    を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光走査装置。
  6. 前記光偏向器の回転軸方向について、前記光偏向器の偏向面上における、前記一方の複数の光束間距離をΔZ1、前記他方の複数の光束間距離をΔZ2、前記一方の光束と、他方の光束のうち、隣り合う光束間距離をΔZとしたとき、
    ΔZ<ΔZ1
    ΔZ<ΔZ2
    を満足することを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  7. 前記光偏向器の回転軸方向について、前記一方の複数の発光点間距離をΔS1、前記他方の複数の発光点間距離をΔS2、前記一方の光束と、他方の光束のうち、隣り合う発光点間距離をΔSとしたとき、
    ΔS<ΔS1
    ΔS<ΔS2
    を満足することを特徴とする請求項6記載の光走査装置。
  8. 前記光偏向器よりも上流側に、前記複数の光束ごとに設けられる複数の有効面を有するアナモフィック光学素子を少なくとも1枚有し、前記複数の有効面のうち少なくとも1面は、前記光偏向器の回転軸方向に対する傾きが異なることを特徴とする請求項6記載の光走査装置。
  9. 前記結像手段は、前記分離手段により、前記光偏向器の回転軸に直交する面に対し、同じ領域に反射される複数の光束について共通の光学面を通過する共通結像手段を有し、
    複数の光束と平行とすることを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の光走査装置。
  10. 前記複数の光源からの光束が、前記光偏向器の回転軸に直交する面に対して所定の角度をなして入射し、
    かつ、前記分離手段により分離された複数の光束が走査する複数の走査面がなす、最も直角に近い鋭角の角度をΔθとし、Δθの角度をなす二平面である、第1、第2平面が、それぞれ、前記光偏向器の回転軸を含む平面となす鋭角側の角度をθ1、θ2としたとき、
    Δθ=θ1+θ2
    を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光走査装置。
  11. 前記光偏向器よりも上流側に、前記複数の光束ごとに設けられる複数の有効面を有するアナモフィック光学素子を少なくとも1枚有し、前記複数の有効面のうち少なくとも1面は、前記光偏向器の回転軸方向に対する傾きが異なることを特徴とする請求項10記載の光走査装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の光走査装置を用いた画像形成装置。
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