JP2011095336A - 光学部品、光ヘッド及び光ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ加工装置等の光ヘッド装置に使用した場合、加工対象に照射されるまでの光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにして光路上の光学素子を大きくする必要がないようにでき、対物レンズの光軸に対する光の入射角度を調整するのに精密な機構を必要とせず、加工対象におけるスポット間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易である光学部品、及び、前記光学部品を有する光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置、更にスポット間隔を自動で変更する機構を設けても、装置のコストが増大することがないようにすることが可能な光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置の提供。
【解決手段】少なくとも2つの異なる材質のプリズムを合わせた光学部品であって、所定波長の光においては一の材質と他の材質との屈折率が略同一であり、他の波長の光においては一の材質と他の材質との屈折率が異なる光学部品である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学部品、該光学部品を有する光ヘッド、及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置に関する。
レーザ加工装置として、円盤状のテーブル又はドラム状の固定治具にセットした加工対象を回転させながら光ヘッド装置から集光したレーザ光を照射してレーザ加工を行う装置が知られている。このようなレーザ加工装置において、加工効率を向上させる目的で、加工対象の異なる位置に複数のレーザスポットを形成してレーザ加工を行う装置が知られている。また、レーザ加工を行う前に加工対象表面を検査する、あるいは加熱する目的で、非加工用のレーザスポットをレーザ加工用のレーザスポットの手前に形成してレーザ加工を行う装置も知られている。そしていずれの装置においても、加工対象に微細なレーザ加工を行う場合は、レーザスポットの間隔を狭める必要があるため、同一の対物レンズに入射角を変えて複数のレーザ光を入射させている。
同一の対物レンズに入射角を変えて複数のレーザ光を入射させる方法としては、例えば、それぞれのレーザ光ごとに、レーザ光の進行方向を変えるミラーを、位置及び角度を変えて配置する方法などが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、加工対象に微細なレーザ加工を行う場合、レーザ光の焦点が加工対象表面に合うようフォーカスサーボを行う必要があり、フォーカスサーボには照射したレーザ光の反射光をフォトディテクタで受光する必要があるが、対物レンズの光軸に傾いた角度で入射したレーザ光の反射光は、加工対象に照射されるまでのレーザ光と光路が変わるため、加工対象に照射されるまでのレーザ光と、反射光とを分離するための偏光ビームスプリッタなどの光学素子を大きくする必要があり、装置が大型になる点で問題である。
また、対物レンズの光軸に傾いた角度で入射させるレーザ光は、その光軸が対物レンズの中心付近を通るように調整しなければ、加工対象に適正なレーザスポットが形成されないが、この調整を、ミラーの位置及び角度変えてを調整する場合、精密な機構が必要になり、装置のコストが増大する点で問題である。
更に、加工対象における複数のレーザ光によるレーザスポットの間隔を設定通りにするためには、対物レンズの光軸に傾いた角度で入射させるレーザ光を設定通りの入射角度にしなければならないが、レーザ光の照射点を確認しながらこの調整を行うには、レーザ光が対物レンズの光軸に対して傾いているため作業が困難であり時間を要する点で問題である。また、レーザスポット間隔を自動で変更する機構を設ける場合は、ミラーの位置及び角度を高精度で移動及び回転させる機構が必要となり、装置のコストが更に増大する点で問題である。
以上のような事情などにより、レーザ加工装置等に使用される光ヘッド装置において、加工対象に照射されるまでのレーザ光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにして光路上の光学素子を大きくする必要がないようにでき、対物レンズの光軸に対するレーザ光の入射角度を調整するのに精密な機構を必要とせず、加工対象におけるレーザスポット間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易であり、レーザスポット間隔を自動で変更する機構を設けても、装置のコストが増大することがない、光ヘッド装置の提供が強く望まれているのが現状である。
特開平5−237675号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、レーザ加工装置等の光ヘッド装置に使用した場合、加工対象に照射されるまでの光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにして光路上の光学素子を大きくする必要がないようにでき、対物レンズの光軸に対する光の入射角度を調整するのに精密な機構を必要とせず、加工対象におけるスポット間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易である光学部品を提供することを目的とする。また、前記光学部品を有する光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置、更にスポット間隔を自動で変更する機構を設けても、装置のコストが増大することがないようにすることが可能な光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 少なくとも2つの異なる材質のプリズムを合わせた光学部品であって、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとにおける、一の波長の光での屈折率が略同一であり、他の波長の光での屈折率が異なることを特徴とする光学部品である。
前記光学部品においては、前記一の波長の光が、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとにおいて略同一の屈折率で透過される。また、前記光学部品においては、前記他の波長の光が、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとにおいて異なる屈折率で透過される。その結果、前記光学部品においては、前記一の波長の光の透過光と、前記他の波長の光の透過光とが分光される。
<2> 一の波長の光における、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとの屈折率の差の絶対値が0.01以下である前記<1>に記載の光学部品である。
<3> 一の波長の光における、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとの屈折率の差の絶対値が0.002以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の光学部品である。
<4> 一の波長の光における、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとの屈折率の差の絶対値が0.0005以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の光学部品である。
<5> 光源からの光が入射される前記<1>から<4>のいずれかに記載の光学部品と、該光学部品を透過した光を加工対象に集光させる対物レンズとを有することを特徴とする光ヘッドである。
前記光ヘッドにおいては、前記光学部品において分光された、前記一の波長の光の透過光及び前記他の波長の光の透過光は、前記対物レンズを経て前記加工対象に集光される。このとき、前記加工対象は、前記一の波長の光と、前記他の波長の光とにより異なる位置にスポットが形成される。
<6> 光学部品に入射する、一の波長の光と、他の波長の光との入射角度の差の絶対値が、5度以下である前記<5>に記載の光ヘッドである。
<7> 光学部品に入射する、一の波長の光と、他の波長の光との入射角度の差の絶対値が、1度以下である前<5>から<6>のいずれかに記載の光ヘッドである。
<8> 光学部品に入射する、一の波長の光と、他の波長の光との入射角度の差の絶対値が、0.5度以下である前記<5>から<7>のいずれかに記載の光ヘッドである。
<9> 入射される光の光軸に対する光学部品の角度を制御する制御手段を有する前記<5>から<8>のいずれかに記載の光ヘッドである。
前記光ヘッドにおいては、前記制御手段により、前記入射される光の光軸に対する前記光学部品の角度が制御され、前記光の前記光学部品への入射角度が変更される。これにより、前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合が微量に調節される。
<10> 制御手段が自動で行なわれる前記<9>に記載の光ヘッドである。
<11> 光が入射される光学部品であって、前記光学部品に前記光が入射される面が平面であり、前記光学部品に前記光が入射される面に対する前記第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとが合わさる面の角度が互いに異なる光学部品、及び、前記第1の材質及び第2の材質が互いに異なる光学部品の少なくともいずれかを複数有し、
前記光が入射される面を底面として平面上に固定配置させる固定手段と、
前記固定手段を移動させ、前記光が入射される前記複数の光学部品の少なくとも1つの光学部品を変更させる移動手段、及び、前記光の光軸に対する前記光が入射される面の角度を変化させる角度制御手段の少なくともいずれかを有する前記<5>から<10>のいずれかに記載の光ヘッドである。
前記光ヘッドにおいては、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとが合わさる面の前記光学部品に前記光が入射される面に対する角度が互いに異なる光学部品、及び、前記第1の材質及び第2の材質が互いに異なる光学部品の少なくともいずれかを複数有し、前記複数の光学部品が、前記固定手段により、前記光が入射される面を底面として平面上に固定配置される。前記固定手段に固定配置された前記複数の光学部品のうち、一の光学部品に前記光が入射される。そして、前記固定手段に配置された前記複数の光学部品は、前記移動手段によりに移動され、前記光が入射する光学部品は、他の光学部品に変更される。これにより、前記光ヘッドにおいて、前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合が調節される。また、前記固定手段は、前記角度制御手段により、前記光の光軸に対する前記光が入射される面の角度が変更され、前記複数の光学部品への前記光の入射角度が調整される。これにより、前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合が微量に調節される。
<12> 固定手段が、円盤状のテーブル、ドラム状の固定治具、及び移動体の少なくともいずれかである前記<11>に記載の光ヘッドである。
<13> 移動手段段及び角度制御手段の少なくともいずれかが自動で行なわれる前記<11>から<12>のいずれかに記載の光ヘッドである。
<14> 前記<5>から<13>のいずれかに記載の光ヘッドを有することを特徴とする光ヘッド装置である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、レーザ加工装置等の光ヘッド装置に使用した場合、加工対象に照射されるまでの光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにして光路上の光学素子を大きくする必要がないようにでき、対物レンズの光軸に対する光の入射角度を調整するのに精密な機構を必要とせず、加工対象におけるスポット間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易である光学部品を提供することを目的とする。また、前記光学部品を有する光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置、更にスポット間隔を自動で変更する機構を設けても、装置のコストが増大することがないようにすることが可能な光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置を提供することができる。
図1は、本発明の光学部品に光が垂直入射した際の屈折の様子の一例を説明するための概略図である。 図2は、本発明の光学部品が有する、第1の材質のプリズム及び第2の材質のプリズムにおける光の波長と、屈折率との関係の一例を説明するための概略図である。 図3は、本発明の光学部品において、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとが合わさる面の前記光学部品に前記光が入射される面に対する角度の一例を説明するための概略図である。 図4は、本発明の光学部品において、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとが合わさる面の前記光学部品に前記光が入射される面に対する角度に依存する、該光学部品に入射した光の屈折角度について、該光学部品におけるそれぞれの屈折箇所の入射角度と屈折角度の一例を説明するための概略図である。 図5は、本発明の光ヘッドを有する光ヘッド装置の光の光軸調整を行う際の作業の様子の一例を説明するための概略図である。 図6は、本発明の光学部品の入射される光の光軸に対する角度を変化させることにより、前記光学部品への前記光の入射角度を変化させた際の、該光学部品におけるそれぞれの箇所の入射角度と屈折角度の一例を説明するための概略図である。
(光学部品)
本発明の光学部品は、複数の異なる材質のプリズムを合わせた光学部品であり、必要に応じて、更にその他の構成を有してなる。
<プリズム>
前記光学部品は、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとにおける、一の波長の光での屈折率が略同一であり、他の波長の光での屈折率が異なる構成である。
前記光学部品は、前記第1の材質のプリズム及び前記第2の材質のプリズムに限られず、第3の材質のプリズム、第4の材質のプリズムなど、複数の材質のプリズムを有していてもよい。前記プリズムの数としては、複数個であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2個〜5個が好ましく、2個〜3個がより好ましい。
前記プリズムの材質の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硝子、樹脂、半導体、光学結晶などが挙げられる。前記材質の組合せとしては、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとにおける、一の波長の光での屈折率が略同一であり、他の波長の光での屈折率が異なる組合せであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表1に記載の材質Aと材質Bとの組合せなどが挙げられる。
−入手方法−
複数の異なる材質のプリズムの入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品より入手する方法、光学メーカーに特注品として作製させる方法などが挙げられる。
<屈折率>
前記光学部品に用いられるプリズムが、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとを組み合わせたものであって、入射する光が、前記一の波長λ1の光と、前記他の波長λ2の光とからなる光である場合、前記第1の材質のプリズムの前記λ1の波長の光に対する屈折率をna1、前記λ2の波長の光に対する屈折率をna2、前記第2の材質のプリズムの前記λ1の波長の光に対する屈折率をnb1、前記λ2の波長の光に対する屈折率をnb2するとき、前記na1、前記na2、前記nb1、及び前記nb2の値としては、na1≒nb1、かつ、na2≠nb2の条件を満たせば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.3〜2.2が好ましく、1.4〜2がより好ましく、1.45〜1.9が更に好ましい。前記屈折率が2.2を超えると、前記λ1の波長の光及び前記λ2の波長の光に対する屈折率の差が大きくなりすぎてλ2の波長の光の偏向が大きくなりすぎ、対物レンズで集光した場合、収差が増えて光のスポットが真円からずれるといった問題がある。前記屈折率が1.3未満であると、前記λ1の波長の光と前記λ2の波長の光に対する屈折率の差が小さく、λ2の波長の光の偏向が小さくなりすぎるといった問題がある。
なお、前記光学部品が、表1に記載の材質Aのプリズムと材質Bのプリズムとの組合せであり、2つの光の波長が、λ1=404.7nm、λ2=656.3nmである場合のna1、na2、na3、及びna4は、表1に示す通りである。
前記λ1における前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの屈折率の絶対値の差|na1−nb1|としては、略同一であることが必要であるが、0.005未満が好ましく、0.002以下がより好ましく、0.0005以下が更に好ましい。前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの屈折率の絶対値の差|na1−nb1|が0.005以上であると、前記λ1の波長の光における前記光学部品での屈折が大きくなってしまう。
前記λ2における前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの屈折率の絶対値の差|na2−nb2|としては、異なることが必要であるが、0.005〜0.5が好ましく、0.01〜0.3がより好ましく、0.01〜0.1がより好ましい。前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの屈折率の絶対値の差|na2−nb2|が0.5を超えると、λ2の波長の光の偏向が大きくなりすぎてしまい、加工対象におけるλ2の波長の光によるスポットが真円からずれてしまう。また、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの屈折率の絶対値の差|na2−nb2|が0.005未満であると、前記λ2の波長の光は前記第1の材質のプリズムから前記第2の材質のプリズムに入射する際大きく屈折せず、加工対象における前記λ2の波長の光によるスポットが、前記λ1の波長の光によるスポットに近づきすぎてしまう。
なお、表1に記載の前記材質Aのプリズムと前記材質Bのプリズムとの組合せからなる光学部品における|na1−nb1|及び|na2−nb2|は、表2に示す通りである。
<形態>
前記光学部品に用いられるプリズムの形態は、前記光学部品に前記光が入射される面が平面であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、楔形などが挙げられる。
本明細書において、前記光学部品に前記光が入射される面を「基準面」と称することがある。
<複数の異なる材質のプリズムが合わさる面>
前記光学部品において、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとが合わさる面の前記基準面に対する角度(以下、「プリズム接合面の角度」と称することがある。)としては、特に制限はなく、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの組合せなどに応じて適宜選択することができるが、プリズムの屈折率na及びnbが1.8程度であり、プリズムの屈折率の絶対値の差|na−nb|が0.02程度である場合は、5度〜30度が好ましく、10度〜20度がより好ましい。前記プリズム接合面の角度が5度より小さいと、前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合が小さくなり、前記加工対象に形成されるスポットが近づきすぎてしまう。また、前記プリズム接合面の角度が30度より大きいと、屈折する光の偏向が大きくなりすぎてしまい、対物レンズで集光して加工対象にスポットを形成すると収差によりスポットが真円からずれてしまう。
前記光学部品は、このようにプリズム接合面の角度を調整することで、前記一の波長の光によるスポットと、前記他の波長の光によるスポットとの距離(以下、「スポット間隔」と称することがある。)を簡単に調整できる点で好ましい。また、前記光学部品を使用した光ヘッド装置をレーザ加工装置に使用すれば、前記スポット間隔を狭くすることで、微細なレーザ加工を行なうことができる。
このような複数の異なる材質のプリズムを合わせた光学部品は、例えば、一の波長の光が前記光学部品の基準面に対して垂直入射した場合、前記一の波長の光は前記光学部品を直進するが、前記他の波長の光が前記光学部品の基準面に対して垂直入射した場合は、前記光学部品で屈折し、加工対象の異なる位置に複数のスポットを形成することができる。これにより、前記光学部品を使用した光ヘッド装置をレーザ加工装置に使用すれば、加工効率を向上させることができる点で好ましい。
また、前記光学部品の基準面に垂直入射した一の波長の光による反射光の光路は、前記光学部品の基準面に垂直入射した一の波長の光の光路から変化せず、更に、前記光学部品の基準面に垂直入射し前記光学部品で屈折した他の波長の光の反射光の光路も、再び前記光学部品で屈折するため、前記基準面に垂直入射した他の波長の光の光路からわずかしか変化しない。これにより、前記光学部品を光ヘッド装置に使用した場合、光路上の光学素子を大きくする必要がない点で好ましい。
<その他の構成>
前記光学部品のその他の構成としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択することができ、例えば、複数の異なる材質のプリズムを合わせる際に使用する接着剤などが挙げられる。
<製造方法>
前記光学部品の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品のプリズムより、前記一の波長では前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとにおける屈折率が略同一であり、他の波長では前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとにおける屈折率が異なる材質を選択し、これらの材質を光学接着により接着することにより製造する方法、オプティカルコンタクトにより接合することにより製造する方法などが挙げられる。
<用途>
本発明の光学部品は、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとにおける、一の波長の光での屈折率が略同一であり、他の波長の光での屈折率が異なることで2つの光を分光することにより、対物レンズで集光した場合、複数のスポットを対象に形成することができる。このとき、対象に照射されるまでの光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにでき、対物レンズの光軸に対する光の入射角度を調整するのに精密な機構を必要とせず、対象におけるスポットの間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易であるため、後述する光ヘッド装置に好適に用いられる。
(光ヘッド)
本発明の光ヘッドは、光源からの光が入射される前記光学部品と、該光学部品の透過した光を加工対象に集光させる対物レンズとを有し、必要に応じて、更にその他の構成を有する。
<光学部品>
前記光ヘッドにおける光学部品は、前記本発明の光学部品が好適に用いられる。
前記光ヘッドは、光が入射される光学部品を1つ有するが、分光の度合が異なる光学部品を複数供え、光が入射される光学部品を切り替えることができるようにしてもよい。
その場合、前記光学部品の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、複数個有することが好ましく、その数が多いことがより好ましい。前記光学部品の数が多いと、種々のスポット間隔を設定することができる点で好ましい。
前記複数の光学部品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記複数の異なる材質のプリズムの数、前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの組合せ、前記プリズム接合面の角度などが異なる光学部品であることが、加工対象におけるスポット間隔を種々に設定することができる点で好ましい。
<対物レンズ>
前記光ヘッドにおける前記対物レンズとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記対物レンズは、前記光ヘッドにセットされる際、前記一の光の対物レンズで集光された後の光の波面収差を測定し、前記波面収差が許容限界以下になるよう対物レンズの傾きを調整することで、前記一の波長の光の光軸に対物レンズの光軸を合わせることが好ましい。また、前記光学部品の近傍に前記対物レンズを配置することで、いずれの透過光も対物レンズの中心付近を通るようにすることができる点で有利である。
なお、光の波長及びプリズムの材質が設定されていれば、前記対物レンズの焦点距離を設定しておくことにより、スポット間隔を、前記プリズム接合面の角度により定めることができる。
<その他の構成>
前記光ヘッドにおける前記その他の構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、入射される光の光軸に対する光学部品の角度を変更する制御手段、複数の光学部品を有する場合、それらの光学部品を前記基準面を底面として平面上に固定配置する固定手段、前記固定手段を移動させ光が入射される光学部品を変更させる移動手段、前記固定手段の入射される光の光軸に対する前記基準面の角度を変化させる角度制御手段などが挙げられる。前記光ヘッドにおいては、複数の光学部品を有する場合、これらの手段の少なくとも1つを有していることが好ましく、全てを有していることがより好ましい。
−制御手段−
前記制御手段は、前記入射される光の光軸に対する光学部品の角度を制御する手段である。
前記光学部品に入射される光の角度を制御する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記入射される光の光軸に対して垂直な軸回りに前記光学部品を回転させることにより制御する方法、円弧状になっているレール上を、前記光学部品を移動させることにより制御する方法などが挙げられる。
前記制御手段において前記入射される光の光軸に対する光学部品の角度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、−6度〜6度が好ましく、−4度〜4度がより好ましい。前記好ましい範囲内であると、対物レンズの光軸からの光の光軸のずれを微量にして、複数のスポットのスポット間隔を微量に調整することができる。
前記制御手段の制御方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、手動で行う方法、自動で行う方法などが挙げられる。これらの中でも、自動で行う方法が、操作が簡便であるため好ましい。
前記自動で行う方法としては、特に制限はなく、公知の手法などを使用することができことができ、例えば、光学部品を取り付けた回転体又は移動体に、モータの回転駆動が伝わる構成とし、モータの回転により回転又は移動を行う方法などが挙げられる。
前記光ヘッドにおける、前記制御手段の数としては、通常1つでよいが、前記光学部品の数などに応じて適宜増やしてもよい。なお、前記光学部品を複数有する場合、それらは単独で制御されてもよいし、複数個が同時に制御されてもよい。
前記光ヘッドは、前記制御手段を有することにより、簡便に前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合を簡便に調整し、スポット間隔を変更することができる点、角度変更が高精度である必要がなく装置のコストがかからない点で好ましい。なお、前記制御手段は、スポット間隔を微量に変化させる場合に好適に用いられる。
−固定手段−
前記固定手段は、前記複数の光学部品を、前記基準面を底面として平面上に固定配置させる手段である。
前記固定手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円盤状のテーブル、ドラム状の固定治具、直線状に移動する移動体などが好ましい。これらは1種単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
前記固定手段の固定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光学部品の端を固定治具に接着剤で固定する方法、光学部品を固定治具に形成した爪にはめ込む方法などが挙げられる。
前記固定手段の数としては、通常は1つでよいが、前記光学部品の数などに応じて適宜増やしてもよい。
−移動手段−
前記移動手段は、前記固定手段を移動させ、前記光が入射される前記複数の光学部品の少なくとも1つの光学部品を変更させる手段である。
前記移動手段の機構としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記固定手段が、直線状に移動する前記円盤状のテーブルや前記ドラム状の固定治具である場合は、これらをモータの回転駆動などで回転させることにより移動させる機構、前記固定手段が移動体である場合は、前記移動体をモータの回転駆動を直線駆動に変換して移動させる機構などが挙げられる。
これにより、前記固定手段の異なる位置に配置された、前記複数の光学部品、好ましくは、前記プリズム接合面の角度が異なる複数の光学部品のうち、前記光が入射される一の光学部品を変更することができる。
前記移動手段の制御方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、手動で行う方法、自動で行う方法などが挙げられる。これらの中でも、自動で行う方法が、操作が簡便であるため好ましい。
前記自動で行う方法としては、特に制限はなく、公知の手法などを使用することができことができ、例えば、前述の通り、モータの回転駆動を用いる方法などが挙げられる。
前記移動手段の数としては、通常1つであるが、前記固定手段の数に合わせて適宜増やすことができる。前記移動手段を複数有する場合、前記移動手段は、単独で移動されてもよいし、複数個が同時に移動されてもよい。
前記光ヘッドは、前記移動手段を有することにより、光が入射する光学部品を変更し、簡便に前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合を簡便に調整して、スポット間隔を変更することができる点で好ましい。なお、前記移動手段は、スポット間隔を大きく変化させる場合に好適に用いられる。
−角度制御手段−
前記角度制御手段は、前記固定手段の前記光の光軸に対する前記基準面の角度を変化させる手段である。
前記角度制御手段において前記基準面の前記光の光軸に対する角度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、−6度〜6度が好ましく、−4度〜4度がより好ましい。前記好ましい範囲内であると、対物レンズの光軸からの光の光軸のずれを微量にして、複数のスポットのスポット間隔を微量調整することができる。
前記角度制御手段の制御方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、手動で行う方法、自動で行う方法などが挙げられる。これらの中でも、自動で行う方法が、操作が簡便であるため好ましい。
前記自動で行う方法としては、特に制限はなく、公知の手法などを使用することができことができ、例えば、固定手段を取り付けた回転体又は移動体に、モータの回転駆動が伝わる構成とし、モータの回転により回転又は移動を行う方法などが挙げられる。
前記角度制御手段の数としては、通常1つでよいが、前記固定手段の数に合わせて適宜増やしてもよい。なお、前記固定手段を複数有する場合、それらは単独で制御されてもよいし、複数個同時に制御されてもよい。
前記光ヘッドが前記角度制御手段を有することにより、前記固定手段に配置された前記複数の光学部品の、前記入射される光の光軸に対する角度を同時に変更できる点で好ましい。また、前記光ヘッドは、前記角度制御手段を有することにより、簡便に前記一の波長の光と、前記他の波長の光との分光の度合を簡便に調整し、スポット間隔を変更することができる点、角度変更が高精度である必要がなく、装置のコストがかからない点で好ましい。なお、前記角度制御手段は、前記移動手段とともに用いられることにより、スポット間隔を大きく変化させることができるとともに、微量に変化させることも可能になる点で好ましい。
(光ヘッド装置)
本発明の光ヘッド装置は、前記光ヘッドを有し、必要に応じて、更にその他の構成を有する。前記その他の構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記光を照射する光源などが挙げられる。
−光源−
前記光源としては、特に制限はなく、光ヘッド装置が使用される装置の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レーザ光源、LED(Light Emitting Diode)光源、有機EL(Electro Luminescence)などが挙げられるが、光ヘッド装置がレーザ加工装置に使用される場合は、レーザ光源が用いられる。
−−レーザ光−−
前記光学部品は、一の波長の光と、他の波長の光とを分光する目的で用いられるため、複数のレーザ光源より出射されるレーザ光を合成して、複数の波長の光を含むレーザ光を作成することが必要となる。
前記複数の波長の光の数としては、特に制限はなく、前記対象に形成するスポットの数により決めることができる。
前記複数の波長の光の波長としては、特に制限はなく、前記光学部品が有する前記第1の材質のプリズムと、前記第2の材質のプリズムとの組合せ、前記プリズム接合面の角度などに応じて適宜選択することができるが、前記表1に示した材質Aのプリズムと、材質Bのプリズムとの組合せである場合、前記一の波長の光が400±100nm以内であり、前記他の波長の光が400±100nm超え700±180nm以内であることが好ましい。前記一の波長が400±100nmを超えると、2つの材質のプリズムにおける屈折率の差が大きくなってしまうため、直進させるように設定した光の直進方向からのずれが大きくなり、前記他の波長が700±180nmを超えると2つの材質のプリズムにおける屈折率の差が小さすぎる又は大きすぎるため、屈折させるよう設定した光の偏向方向が小さすぎる又は大きすぎてしまう。
前記光ヘッド装置は、前記光学部品を有する前記光ヘッドを有するため、前記複数のレーザ光を前記光学部品に略同一の入射角度で入射しても、加工対象の異なる位置に同時に複数のレーザスポットを形成することができ、レーザ加工装置に使用した場合、加工効率が高い点で好ましい。
前記複数のレーザ光において、前記光学部品への各レーザ光の入射角度の絶対値の差としては、小さいほどよいが、後述するθ4の角度の、1/5以下が好ましく、1/10以下がより好ましい。1/5を超えると、設定通りのスポット間隔にすることが困難なことがある。
<用途>
本発明の光ヘッド装置は、光路上の光学素子を大きくすることなく光源から照射された光の光路と、該光の反射光の光路とを大きく変化させないようにでき、対物レンズに対する光の光軸位置を調整するために精密な機構を必要とせず、スポット間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易であり、スポット間隔を自動で変更する機構を設けても装置のコストが増大することがないため、レーザ加工装置以外に、対象に複数のレーザスポットを形成する用途がある装置においても好適に用いられる。例えば、光ディスクの初期化装置や光ディスクのBCAマーク記録装置において好適に用いられる。
以下、添付図面にしたがって本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、第1の材質のプリズム1及び第2の材質のプリズム2を有する光学部品にレーザ光が、前記光学部品に前記光が入射される面(基準面4)に垂直入射した際の屈折の様子の一例を説明するための概略図である。図2は、第1の材質のプリズム1及び第2の材質のプリズム2における、レーザ光の波長と屈折率との関係の一例を説明するための概略図である。
図2が示すように、光の波長がλ1においては、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2との屈折率が略同一であり、光の波長がλ2においては第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2との屈折率が異なる。したがって、図1に示すように、第1の材質のプリズム1及び第2の材質のプリズム2を有する光学部品に、前記λ1の波長の光と、前記λ2の波長の光とを、前記光学部品の基準面4に対して垂直入射させた場合、前記λ1の波長の光は直進し、前記λ2の波長の光は屈折する。
図3は、本発明の光学部品において、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の前記第1のプリズムに前記光が入射される面(基準面4)に対する角度θ1の一例を説明するための概略図である。第1の材質のプリズム1において、光λが入射される基準面4は、平面である。図3において、破線は、基準面4に平行な線を表す。基準面4と、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2とが合わさる面3とがなす角度がθ1である。
図4は、図1に示す光学部品に、前記λ2の波長の光を基準面4に対して垂直入射させた場合に、前記光学部品において、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度に依存する、前記λ2の波長の光の入射角度と屈折角度について、前記光学部品におけるそれぞれの屈折箇所の入射角度と屈折角度θ1〜θ4の変化の一例を説明するための概略図である。図4において、図示しない前記λ1の波長の光を、前記光学部品において、基準面4に対して垂直入射させた場合、前記λ1の波長の光は、直進する。前記λ2の波長の光は、第1の材質のプリズム1の基準面4に対して垂直に入射しているので、θ1が、第1の材質のプリズム1と第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の入射角度である。前記λ2の波長の光は、第1の材質のプリズム1と第2の材質のプリズム2とが合わさる面3でθ1の入射角度で入射し、θ2の屈折角度で屈折し、第2の材質のプリズム2から前記λ2の波長の光が出る面でθ3の入射角度で入射し、θ4の角度で屈折する。
θ2は、第1の材質のプリズム1及び第2の材質のプリズム2の、前記λ2の波長の光における屈折率が既知であることから、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度θ1を設定することにより算出することができる。θ3は、θ2の角度より算出することができる。θ4は、θ3と、第2の材質のプリズム2の前記λ2の波長の光における屈折率より算出することができる。図示しない加工対象と、対物レンズとの焦点距離を一定にした場合、θ4より、図示しない加工対象に形成される、前記λ1の波長の光によりレーザスポットと、前記λ2の波長の光によるレーザスポットとの距離を算出することができる。
図4を見るとわかるように、前記光学部品において、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度、即ちθ1が大きくなるほど、θ3及びθ4が大きくなり、前記λ1の波長の光によりレーザスポットと、前記λ2の波長の光によるレーザスポットとの間隔は大きくなる。そしてθ1が定まれば、θ2〜θ4が全て定まるので、加工対象と、対物レンズとの焦点距離を設定すれば、レーザスポットの間隔は、第1の材質のプリズム1と、第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度(プリズム接合面の角度)により定めることができ、逆に設定したいレーザスポット間隔により、プリズム接合面の角度を定めることができる。
図5は図1に示す光学部品を有する光ヘッド5において、レーザ光Lの光軸調整を行う際の作業の様子の一例を説明するための概略図である。作業は、まず、光ヘッド5の代わりにミラー等の反射物を備えた物体をセットし、オートコリメータ6に内臓されるレーザ光源からレーザ光を照射して、モニタ7を参照しながら反射光の照射位置がオートコリメータ6の中心位置になるように光ヘッドセット用治具8の傾きを調整する。次に、前記光学部品及び対物レンズを除いた状態で光ヘッド5をセットし、光ヘッド5からレーザ光を照射してモニタ7を参照しながらレーザ光Lの照射位置がオートコリメータ6の中心位置になるように、レーザ光又は光路変更用の反射物の位置を調整して全てのレーザ光Lの光軸を調整する。次に前記光学部品にレーザ光Lが垂直入射するように、前記光学部品を光ヘッド5にセットする。次に光ヘッド5に対物レンズをセットすれば、設定通りのレーザスポット間隔で加工対象にレーザスポットを形成することができる。
なお、この後、全てのレーザ光Lのうち、前記光学部品を直進するレーザ光が、対物レンズの光軸に対して平行に対物レンズに入射するように、対物レンズの傾きを調整する。これには、前記光学部品を直進するレーザ光が、対物レンズにより集光した後のレーザ光をコリメーティングレンズで平行光にし、この平行光の波面収差(コマ収差)が許容限界以下になるように対物レンズの傾きを調整することにより行われる。詳細は、WO2005/109420号公報に記載されている。
図6は、図1に示す光学部品への、前記λ2の波長のレーザ光の入射角度を変化させた際のレーザ光の屈折角度について、前記光学部品におけるそれぞれの屈折箇所の入射角度と屈折角度θ5〜θ11の変化を説明するための概略図である。ここで、θ5は、前記光学部品に対する前記λ1の波長のレーザ光及び前記λ2の波長のレーザ光の入射角度を示す。図示しない前記λ1の波長のレーザ光は、前記光学部品にθ5の入射角度で入射させた場合、第1の材質のプリズム1でθ6の屈折角度で屈折し、そのまま光学部品を直進し、第2の材質のプリズム2から出射する際、入射角度θ6で入射し、屈折角度θ5で出射する。このため、λ1の波長のレーザ光の光軸は、前記光学部品の入射する前と、出射した後とで平行である。ただし、この光軸位置は変化するため、前記光学部品の後に入射する対物レンズの光軸と、レーザ光の光軸とがずれることになる。よって、図6の光学部品の傾きは誇張して示してあるが、前記光学部品に対するレーザ光の入射角度θ5は、前述のように−4度〜4度の値であることが好ましい。前記λ2の波長の光は、第1の材質のプリズム1にθ5の入射角度で入射され、θ6屈折の角度で屈折し、第1の材質のプリズム1と第2の材質のプリズム2とが合わさる面3に入射角度θ7で入射して、θ8の屈折角度で屈折し、第2の材質のプリズム2から前記λ2の波長のレーザ光が出る面に入射角度θ9で入射して、θ10の屈折角度で屈折する。
θ6は、第1の材質のプリズム1の、前記λ2の波長の光における屈折率が既知であることから、前記光学部品への入射角度θ5より算出することができる。θ7は、θ6と、第1の材質のプリズム1と第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度より算出することができる。θ8は、θ7と、第1の材質のプリズム1及び第2の材質のプリズム2の屈折率より算出することができる。θ9は、θ8と、第1の材質のプリズム1と第2の材質のプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度より算出することができる。θ10は、θ9と、第2の材質のプリズム2の、前記λ2の波長の光における屈折率より算出することができる。θ11は、θ10及びθ5より算出することができる。図示しない加工対象と、対物レンズとの焦点距離を一定にした場合、θ11より、図示しない加工対象に形成される、前記λ1の波長の光によるレーザスポットと、前記λ2の波長の光によるレーザスポットとの距離を算出することができる。
図6を見るとわかるように、前記光学部品への前記λ1の波長の光及び前記λ2の波長の光の入射角度(θ5)を変化させることで、レーザスポット間隔を変化させることができるが、θ5が変化してもθ11の変化は小さい。これより、θ5を変化させることにより、前記λ1の波長の光及び前記λ2の波長の光によるレーザスポット間隔を微量に変化させることができる。
なお、上記実施形態では2つの波長のレーザ光の一方を直進させ、他方を屈折させたが、レーザスポット間隔を適切に設定できるならば、3波長以上のレーザ光の内の一の波長のレーザ光を直進させ、他の波長のレーザ光を屈折させるようにしてもよい。
また、本発明による光学部品、該光学部品を有する光ヘッド、及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置は、レーザ加工装置以外に、光ディスクに複数のレーザスポットを形成する装置などにも使用することができる。
また、本発明による光学部品は、一の波長の光を直進させ、他の波長の光を屈折させる目的であれば、光ヘッド装置以外のどのような装置に用いてもよい。
本発明の光ヘッド装置は、前記光学部品を有するため、加工対象に照射されるまでの光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにして、光路上の光学素子を大きくする必要がないようにでき、前記光学部品を前記複数の光の光路上にセットするのみで加工対象の異なった位置に複数のスポットを形成することができ、前記対物レンズに対する前記複数の光の光軸位置を調整するのに精密な機構を必要としない点で好ましい。また、前記複数の光が所定の位置に当たるように調整した後、前記複数の光の光路上に前記光学部品を、前記複数の光が前記光学部品の前記光が入射される面に対して垂直入射するようセットすれば、直進する光は所定の位置に当たったままであり、他の複数の光は、光学部品において屈折する角度(対物レンズへの入射角度に相当する)から定まる位置に当たるようになる。そして前記他の複数光が屈折する角度は、前記複数の異なる材質のプリズムの屈折率及び前記光学部品が有する複数のプリズムが合わさる面の入射される光の光軸に対する角度により定まるので、前記複数の光の照射位置間隔の設定値からこれらの値を定めればよく、調整作業は前記光学部品がないときに複数の光が所定の位置に当たるよう調整することのみであるので、調整作業が容易である点で好ましい。更に、スポット間隔を自動で変更する機構である制御手段や角度制御手段などは、精密な機構を必要としないため、装置のコストが増大することがない点においても好ましい。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
光学部品に用いるプリズムとして、硝材を用いた。即ち、図1に示す、第1の材質のプリズム1としてはS−LAH53(Ohara社製)、第2の材質のプリズム2としてはS−TIH23(Ohara社製)を用いて、光学接着剤により接合することにより光学部品を製造した。S−LAH53及びS−TIH23の、波長404.7nm(λ1)のレーザ光及び波長656.3nm(λ2)のレーザ光におけるそれぞれの屈折率を表3に示す。
表3より、S−LAH53及びS−TIH23における、波長404.7nmのレーザ光の屈折率は略同一であることから、波長404.7nmのレーザ光は、S−LAH53からなるプリズム1及びS−TIH23からなるプリズム2を有する光学部品を直進する。一方、S−LAH53及びS−TIH23における、波長656.3nmのレーザ光の屈折率は異なることから、波長656.3nmのレーザ光は、S−LAH53からなるプリズム1及びS−TIH23からなるプリズム2を有する光学部品により屈折する。
(実施例2)
実施例1の光学部品において、S−LAH53からなるプリズム1とS−TIH23からなるプリズム2とが合わさる面3(図4)の基準面4に対する角度θ1を、10度〜30度の範囲で、表4に示すように変化させた。これらの光学部品に、波長404.7nmのレーザ光及び波長656.3nmのレーザ光を基準面4に対して垂直入射させた。
図4において、λ2が波長656.3nmのレーザ光を示す。θ1がそれぞれの角度のときの、θ3〜θ4及び前記光学部品における基準面4に対して垂直入射した波長656.3nmのレーザ光により加工対象に形成されるレーザスポットと、波長404.7nmのレーザ光により加工対象に形成されるレーザスポットとの間隔を、表4に示す。なお、表4において、波長404.7nmのレーザ光及び波長656.3nmのレーザ光が入射する対物レンズの焦点距離は1mmとした。
S−LAH53からなるプリズム1とS−TIH23からなるプリズム2とが合わさる面3の基準面4に対する角度θ1が大きくなる程、レーザスポット間隔が大きくなっていた。これより、本発明の光学部品において、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとが合わさる面3の基準面4に対する角度を変化させることは、スポット間隔を大きく変化させる場合に好適に利用可能であることが確認された。
(実施例3)
実施例1の光学部品において、S−LAH53からなるプリズム1とS−TIH23からなるプリズム2とが合わさる面3(図6)の基準面4に対する角度は13.16度とし、前記光学部品を制御手段により傾けることで、波長404.7nmのレーザ光及び波長656.3nmのレーザ光の前記光学部品への入射角度を、−10度〜10度の範囲で、表5に示すように変化させた。θ5は、前記光学部品の回転角度を示す。
図6において、θ5がそれぞれの角度のときの、θ6〜θ11及び前記光学部品に入射した波長656.3nmのレーザ光により加工対象に形成されるレーザスポットと、波長404.7nmのレーザ光により加工対象に形成されるレーザスポットとの間隔を、表5に示す。なお、表5において、波長404.7nmのレーザ光及び波長656.3nmのレーザ光が入射する対物レンズの焦点距離は1mmとした。
波長404.7nmのレーザ光及び波長656.3nmのレーザ光の入射角度θ5を変化させた場合、波長656.3nmのレーザ光により加工対象に形成されるレーザスポットと、波長404.7nmのレーザ光により加工対象に形成されるレーザスポットとの間隔の変化は微量なものであった。これより、本発明の光学部品への光の入射角度を変化させることは、スポット間隔を微量に変化させる場合に好適に利用可能であることが確認された。
本発明の光学部品を用いた装置は、光を集光して形成するスポットの間隔を設定値通りになるよう調整する作業が容易であるため光ヘッド及び該光ヘッドを有する光ヘッド装置などに好適に利用可能である。
また、本発明の光ヘッド装置は、加工対象に照射されるまでの光の光路と、反射光の光路とを大きく変化させないようにして光路上の光学素子を大きくする必要がないようにでき、対物レンズに対する光の光軸位置を調整するために精密な機構を必要とせず、加工対象におけるスポット間隔が設定値通りになるよう調整する作業が容易であり、スポット間隔を自動で変更する機構を設けても装置のコストが増大することがないため、レーザ加工装置に好適に利用可能である。また、光ディスクの初期化装置や光ディスクのBCAマーク記録装置のように対象に複数のレーザスポットを形成する用途がある装置においても好適に利用可能である。
1 第1の材質のプリズム
2 第2の材質のプリズム
3 第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとが合わさる面
4 基準面
5 光ヘッド
6 オートコリメータ
7 モニタ
8 光ヘッドセット用治具
L レーザ光

Claims (5)

  1. 少なくとも2つの異なる材質のプリズムを合わせた光学部品であって、第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとにおける、一の波長の光での屈折率が略同一であり、他の波長の光での屈折率が異なることを特徴とする光学部品。
  2. 光源からの光が入射される請求項1に記載の光学部品と、該光学部品を透過した光を加工対象に集光させる対物レンズとを有することを特徴とする光ヘッド。
  3. 入射される光の光軸に対する光学部品の角度を制御する制御手段を有する請求項2に記載の光ヘッド。
  4. 光が入射される光学部品であって、前記光学部品に前記光が入射される面が平面であり、前記光学部品に前記光が入射される面に対する前記第1の材質のプリズムと、第2の材質のプリズムとが合わさる面の角度が互いに異なる光学部品、及び、前記第1の材質及び第2の材質が互いに異なる光学部品の少なくともいずれかを複数有し、
    前記光が入射される面を底面として平面上に固定配置させる固定手段と、
    前記固定手段を移動させ、前記光が入射される前記複数の光学部品の少なくとも1つの光学部品を変更させる移動手段、及び、前記光の光軸に対する前記光が入射される面の角度を変化させる角度制御手段の少なくともいずれかを有する請求項2から3のいずれかに記載の光ヘッド。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載の光ヘッドを有することを特徴とする光ヘッド装置。
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