JP2005262230A - レーザ加工方法及びその装置、並びに構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物表面に多数の加工部を同時に形成するレーザ加工方法を得る。
【解決手段】光源10から出射したパルスレーザ光L1の波長分布を制御し、該波長分布が制御されたパルスレーザ光L2を波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させ、該伝播させたパルスレーザ光を被加工物40表面の複数箇所の加工部位40d,40eに照射して複数箇所の加工部位40d,40eを同時にレーザ加工する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザビームの照射により被加工材料に直接微細な形状を形成するレーザ加工方法及びその装置、並びにそのレーザ加工方法を使用した構造体の製造方法に関するものであり、特に複数箇所の加工部を同時に形成するレーザ加工方法及びその装置、並びにそのレーザ加工方法を使用した構造体の製造方法に関する。
従来のレーザ加工方法としては、レーザ光を被加工物表面に集光照射し、集光点と被加工物表面との位置を相対的に移動させながら加工を行うことで、複数箇所あるいは平面で加工を行う方法がある。
また、平面内であるパターンを一括に加工する方法として、マスクを用いそのパターンを被加工物表面に投影照射する加工方法がある。このような技術に関しては、例えば特開平10−319221号が知られている。
特に複数箇所に孔加工を同時に行う方法として回折光学素子を用いることで複数の集光点を形成する方法がある。この技術については、例えば、特開平10−34365号、特開2001−138083号が知られている。
特開平10−319221号公報 特開平10−34365号公報 特開2001−138083号公報
しかしながら、集光点をスキャンすることで加工を行う方式の欠点としては、スキャンするので時間がかかること、及び、位置あわせの必要があり、特に高精度な加工を行う際にはコストが高いことがあげられる。
また、マスクを用いる投影加工法の欠点としては、
1.高精度なマスクの作製が困難であること
2.遮光部が存在するため光利用効率が悪いこと
3.1つのマスクに対して1つのパターンしか得ることが出来ないため柔軟性に乏しいこと
があげられる。
また、回折光学素子を用いることによって多点に焦点を結び加工を行う方式の欠点としては、
1.回折光学素子の作製が困難であり、コストが高いこと
2.スペックルノイズがあらわれること
3.ひとつの回折光学素子に対して1つの集光パターンしか得ることが出来ず柔軟性に乏しいこと
4.複数の集光点それぞれの相対的な照射強度や、照射位置を変えることが出来ないこと
といった点があげられる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被加工物表面に多数の加工部を同時に形成するレーザ加工方法及びその装置、並びに、該加工方法を用いた構造体の製造方法を提供することをその目的とする。
請求項1に記載の発明は、光源から出射したパルスレーザ光の波長分布を制御し、該波長分布が制御されたパルスレーザ光を波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させ、該伝播させたパルスレーザ光を被加工物表面の複数箇所の加工部位に照射して該複数箇所の加工部位を同時にレーザ加工することを特徴とするレーザ加工方法である。
この構成では、光源としてパルス状に発振するレーザ光、あるいはパルスレーザ光が波長変換素子により変換されたレーザ光、あるいはレーザ光を利用して発光する発光体からパルス状に出射されたレーザ光など(以下単にレーザ光と呼ぶ)を利用し、波長分布を制御することにより波長ごとの強度を調整するあるいは一部の波長のみを選択的に取り出す。波長分布は時間経過とともにあるいはパルスごとに変化させる、あるいは選択波長を変化させることも可能である。
この波長分布を制御された光源からのレーザ光を波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させる。この空間的に異なる位置に伝播させたレーザ光を被加工物表面の複数箇所の加工部位に照射して該複数箇所の加工部位を同時にレーザ加工する。
このとき被加工物をレーザ光に同期して移動させることも可能である。ここで光源波長の強度調整、あるいは光源波長の選択を行うことで、被加工物表面において光照射の場所あるいはパターンを制御することが可能となる。これによって、1回のレーザ光照射によって、被加工物の複数箇所にパターンを制御したレーザ加工が可能となる。
ここで、レーザ加工とは材料の直接除去を行う加工法だけなく、光異性化による表面形状変化・材料の変質・屈折率変調など誘起する現象も含む。また、材料を変質させる加工においては、その後エッチングなどの処理を行うことにより形状変化を作りだすことも可能である。
請求項2に記載の発明は、前記レーザ加工がアブレーションによる材料の直接加工であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方法である。
この構成では、レーザを用いた微細加工としては、リソグラフィがもっとも一般的であるが、リソグラフィに比べ、アブレーションによる直接加工の利点として次のものがある。
1.リソグラフィ方式で必要な、レジスト塗布や現像等の工程を必要としないシンプルな工程であり、コスト、量産性が高い
2.真空を必要とせず、大気中、各種ガス中、液体中等での加工が可能である
3.反応性ガスを必要としないクリーンなプロセスである
4.レーザの集光により微細化が容易である
5.光学系の調整により加工領域の空間的制御が容易である
6.レーザパルス数の制御により、加工量の制御が容易である
7.短パルスレーザを用いることで、高速な反応を利用することができる
8.高いエネルギー密度を生成することが容易であり、様々な材料の加工が可能である
また、レジストの露光では波長による露光感度の依存性が大きいが、アブレーションでは波長依存性はより低い。よって、本発明の加工法において別波長の光によって多数箇所を加工する際には、アブレーション加工のほうが、波長依存性は低く使用できる波長幅が広いことから有利である。
請求項3に記載の発明は、前記パルスレーザ光を走査してレーザ加工することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工方法である。
この構成では、レーザ光を走査して伝播する。これはたとえばガルバノミラーやポリゴンミラー等を利用することが可能である。このレーザ光走査はレーザの発振あるいはレーザ光のシャッターと同期して制御されることが望ましく、また被加工物を移動させることにより、レーザ光の走査と同期させて制御されることが望ましい。このときレーザ光の波長分布制御による波長分布を同期して制御し、波長分布を変化させて加工することも可能である。レーザ光の走査はレーザ光1照射ごとに移動させる必要はなく、多数回のレーザ照射後走査することも可能である。
請求項4に記載の発明は、前記レーザ加工によって被加工物に微細穴を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ加工方法である。
この構成では、複数箇所の加工部位を同時に加工することにより、多数の微細穴を効率的に作製することができる。多数の微細な穴を持つ素子は、回折光学素子やフォトニック結晶などの光学素子として機能する。また、多数の微細穴を形成した被加工物は、光ディスクのスタンパとして用いることも可能である。
請求項5に記載の発明は、前記レーザ加工によって被加工物に屈折率変化領域を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ加工方法である。
この構成では、表面に複数の屈折率変調部を効率的に形成することができ、屈折率変調型回折素子、光導波路、ホログラム素子等を作製することが可能である。
請求項6に記載の発明は、パルスレーザ光を出射する光源と、該光源から出射したパルスレーザ光の波長分布を制御する波長分布制御手段と、該波長分布制御手段により波長分布が制御されたパルスレーザ光を、該波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させる光伝播手段とを備え、該光伝播手段により伝播されたパルスレーザ光を被加工物表面の複数箇所の加工部位に照射して同時にレーザ加工することを特徴とするレーザ加工装置である。
請求項6記載のレーザ加工装置では、光源としてパルス状に発振するレーザ光、あるいはレーザ光の波長変換素子により変換されたレーザ光、あるいはレーザ光を利用して発光する発光体などを利用し、強度調整手段により波長ごとの強度を調整するあるいは一部の波長のみを選択的に取り出す。波長分布は時間経過とともにあるいはパルスごとに変化させる、あるいは選択波長を変化させることも可能である。
この波長分布を制御された光源からの光は続いて配置した光伝播手段により伝播させる。この光伝播手段は、たとえば波長によって焦点の異なるレンズや伝播方向の異なる回折素子、プリズムなどから構成されている。この光伝播手段を通過した光は波長ごとに被加工物表面の空間的に異なる点に集光される。このとき被加工物をレーザ光に同期して移動させることも可能である。
ここで光源波長の強度調整、あるいは光源波長の選択を行うことで、被加工物表面において光照射の場所あるいはパターンを制御することが可能となる。これによって、1回のレーザ光照射によって、被加工物の複数箇所にパターンを制御した加工が可能となる。ここで、加工とは材料の直接除去を行う加工法だけなく、光異性化による表面形状変化・材料の変質・屈折率変調など誘起する現象も含む。また、材料を変質させる加工においては、その後エッチングなどの処理を行うことにより形状変化を作りだすことも可能である。
請求項7に記載の発明は、前記レーザ加工がアブレーションによる材料の直接加工であることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置である。
レーザを用いた微細加工としては、リソグラフィがもっとも一般的である。リソグラフィに比べ、アブレーションによる直接加工の利点としては
1.リソグラフィ方式で必要な、レジスト塗布や現像等の工程を必要としないシンプルな工程であり、コスト、量産性が高い
2.真空を必要とせず、大気中、各種ガス中、液体中等での加工が可能である
3.反応性ガスを必要としないクリーンなプロセスである
4.レーザの集光により微細化が容易である
5.光学系の調整により加工領域の空間的制御が容易である
6.レーザパルス数の制御により、加工量の制御が容易である
7.短パルスレーザを用いることで、高速な反応を利用することができる
8.高いエネルギー密度を生成することが容易であり、様々な材料の加工が可能である
等があげられる。
また、レジストの露光では波長による露光感度の依存性が大きいが、アブレーションでは波長依存性はより低い。よって、本発明の加工法において別波長の光によって多数箇所を加工する際には、アブレーション加工のほうが、波長依存性は低く使用できる波長幅が広いことから有利である。
請求項8に記載の発明は、前記光伝播手段として、回折型の光学素子を用いることを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ加工装置である。
回折型の光学素子としてはフレネルレンズやホログラム素子などがあり、これらや屈折型の光学素子を組み合わせて利用することも可能である。これら光学素子によりレーザ光は被加工物表面に集光され、波長により異なる位置に少なくとも一部が集光される構成とする。
被加工物として透明体を用いた場合には、特に高ピークパワーのレーザ光を用いることで、多光子吸収を起こすことが可能であり、これにより穴形成加工や材料改質、屈折率変調に利用することが可能となる。
請求項9に記載の発明は、前記パルスレーザ光の走査手段を備えていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
レーザ光の伝播にレーザ光走査手段を配置する。これはたとえばガルバノミラーやポリゴンミラー等を利用することが可能である。このレーザ光走査手段はレーザの発振あるいはレーザ光のシャッターと同期して制御されることが望ましく、また被加工物を移動させる手段を用い、本移動手段とも同期させて制御されることが望ましい。このときレーザ波長制御手段による波長分布を同期して制御し、波長分布を変化させて加工することも可能である。走査手段はレーザ光1照射ごとに移動させる必要はなく、多数回のレーザ照射後走査することも可能である。
請求項10に記載の発明は、前記波長分布制御手段が一つ以上の波長フィルタで構成されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
波長フィルタはたとえば色ガラスフィルタや多層膜を利用した干渉フィルタ等を用いることが可能である。薄膜を利用することで、赤外から深紫外、X線領域のレーザまで利用することが可能となる。このときフィルタを数枚連続して利用することで、さまざまな波長分布を形成することが出来、フィルタを複数枚交換しながら連続して加工することも可能である。レーザ光はフィルタを通過した後に直接光伝播手段に伝送され、波長ごとに被加工物表面の異なる位置に集光照射され加工がなされる。
請求項11に記載の発明は、前記波長分布制御手段が、前記パルスレーザ光の波長を分散する波長分散素子と波長が分散されたパルスレーザ光の波長を選択する空間的波長選択手段との組を少なくとも一組以上備えていることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
波長分散素子によってレーザ光は波長ごとに空間的に分解され、波長分解されたレーザ光に対して空間的波長選択手段により強度分布制御を行うことで、レーザ光の波長強度分布の制御がなされる。波長分散素子としては、ホログラム素子、レンズ等波長により空間伝播位置を変化せしめるさまざまな素子を利用することが可能である。空間的波長選択手段としては、空間的位置により光の透過を制限する金属板やスリット、ピンホール等、あるいは空間位置によって透過光強度の異なるNDフィルタ等、さまざまな素子を利用することが可能である。
請求項12に記載の発明は、前記波長分散素子が回折格子であることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置である。
回折格子は反射型、透過型のいずれを用いることも可能である。回折格子は+1次光の回折効率の高いものが望ましい。これによって、レーザ光は波長によって空間的に分解される。
請求項13に記載の発明は、前記波長分散素子がプリズムであることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置である。
プリズムの頂角を制御することで、波長による屈折角を制御する。これにより波長により、空間的に異なる位置レーザ光を制御する。このとき複数枚のプリズムを利用することも可能である。波長により異なる位置にレーザ光を配置し、その後空間的波長選択手段により波長分布を制御し、その制御された光を伝播する。この波長制御による光を用いることで、複数箇所の加工を行う。
請求項14に記載の発明は、前記空間的波長選択手段が光の透過率を制限するフォトマスクであることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
フォトマスクはたとえば透明基板上にCrを蒸着する等により形成可能で金属膜での反射を利用して、空間的に光の透過領域を制御する。このとき反射膜の膜厚を制御することで、透過率を連続的に変化させたグレーマスクを利用することも可能である。
請求項15に記載の発明は、前記フォトマスクを移動させる移動手段を備え、時間的に選択波長を変化させることを特徴とする請求項14に記載のレーザ加工装置である。
これはフォトマスクを移動ステージ上に保持し、移動することで達成可能である。このとき移動手段はレーザ照射タイミングと同期して移動することが望ましく、被加工物の移動手段と同期して移動することも可能である。また複数のマスクパターンを用意し、その照射位置を移動手段によって制御することで、さまざまなマスクパターンを利用することも可能である。
請求項16に記載の発明は、前記空間的波長選択手段が空間強度変調器であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
空間強度変調器としては、透過型の液晶や反射型の液晶素子、反射型のデジタルマイクロミラー、MEMS素子等を利用することが可能である。空間強度変調器は、時間的に反射あるいは透過量を変化させることが可能である。空間強度変調器は、時間ごとに制御する場合は、レーザ照射タイミングと同期させて制御されることが望ましく、被加工物移動手段を利用する場合には、移動手段と同期して制御されることが望ましい。
請求項17に記載の発明は、前記空間強度変調器が、透過型液晶と偏光分離素子とで構成されていることを特徴とする請求項16に記載のレーザ加工装置である。
この構成では、波長選択手段として、透過型液晶を用い、また伝播光の一部に偏光分離素子を設けることで、偏光による光強度の制御を行う。偏光分離素子には、偏光分離プリズムや回折格子などを利用することが可能である。
透過型液晶は、時間的に透過光の偏光方向を変化させることが可能であり、外部制御素子により液晶パターンを変化させられるようにすることができる。この透過型液晶の制御はレーザ照射タイミングと同期させて制御されることが望ましい。また被加工物移動手段を利用する場合には、移動手段と同期して制御されることが望ましい。
請求項18に記載の発明は、少なくともレーザ光の強度あるいは波長ごとのレーザ光強度を調整する強度調整手段を備えていることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置である。
強度調整手段としては、NDフィルタ、偏光分離素子、グレーマスク等を用いることが可能である。空間的波長分布を形成する場合は、少なくとも一部の波長におけるレーザ強度を調整する手段を設けることも可能である。強度調整手段はレーザ発振あるいは、被加工物移動手段と同期して制御することも可能である。
請求項19に記載の発明は、前記光源が極短パルスレーザであることを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
極短パルスレーザとしては、フェムト秒、ピコ秒領域のパルス幅を有するチタンサファイヤレーザ(Ti:Sapphireレーザ)や、ファイバレーザ等を利用することが可能である。特に極短フェムト秒レーザでは、短パルス化のために原理的に発振パルス幅を広くする必要があり、数十nm以上の広帯域で発振するレーザが開発されている。
請求項20に記載の発明は、前記光源が広帯域で発振するレーザであることを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
広帯域で発振するレーザとしては、例えば白色レーザや、発振波長域の広い色素レーザ、チタンサファイヤレーザなどを用いることが可能である。
請求項21に記載の発明は、前記パルスレーザ光の波長を変換する波長変換手段を有し、該波長変換手段により波長帯域を広くしたパルスレーザ光を光源として利用することを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
波長変換手段としては、たとえば極短パルスレーザ光をガス導入(ガスを封入又は流通)した中空ファイバに通過させ、波長を広帯域化した光源や、フォトニック結晶ファイバを利用して、入射レーザ光の波長を広帯域化したものなどを利用することが可能である。
請求項22に記載の発明は、請求項4又は5に記載のレーザ加工方法により、被加工物の加工部位に前記微細穴又は屈折率変化領域が形成されていることを特徴とする構造体である。この構成では、多数の微細穴又は屈折率変化領域が効率的に作製された構造体を得ることができる。
請求項23に記載の発明は、微細穴を有する構造体又は屈折率変化領域を有する構造体を製造する構造体の製造方法であって、請求項4又は5記載のレーザ加工方法を使用して被加工物をレーザ加工し、前記微細穴又は屈折率変化領域を形成することを特徴とする構造体の製造方法である。この構成では、多数の微細穴又は屈折率変化領域を効率的に作製することができる構造体の製造方法を得ることができる。
請求項1又は6に記載の発明によれば、被加工物へ照射するレーザ光の波長を制御することで複数箇所に同時に加工を行うことが可能である。また、通常のビーム分割回折光学素子は、1つの素子に対して1つの加工パターンしか得ることが出来ないが、本発明では、照射するレーザ光の波長を選択することによって加工位置や加工パターンを変えることが出来る。また、レーザ光の強度を波長ごとにそれぞれ調整することによって、複数の照射部の強度を独立に変えることが出来る。
請求項2又は7に記載の発明によれば、リソグラフィと比べて、
1.リソグラフィ方式で必要な、レジスト塗布や現像等の工程を必要としないシンプルな工程であり、コスト、量産性が高い
2.真空を必要とせず、大気中、各種ガス中、液体中等での加工が可能である
3.反応性ガスを必要としないクリーンなプロセスである
4.レーザの集光により微細化が容易である
5.光学系の調整により加工領域の空間的制御が容易である
6.レーザパルス数の制御により、加工量の制御が容易である
7.短パルスレーザを用いることで、高速な反応を利用することができる
8.高いエネルギー密度を生成することが容易であり、様々な材料の加工が可能である
等の利点があげられる。
また、レジストの露光では波長による露光感度の依存性が大きいが、アブレーションでは波長依存性はより低い。よって、本発明の加工法において別波長の光によって多数箇所を加工する際には、アブレーション加工のほうが、波長依存性は低く使用できる波長幅が広いことから有利である。
請求項3又は9に記載の発明によれば、レーザ光を走査することによってより多数の加工部を短時間で形成することが出来る。また、波長強度分布を調整しながらレーザ光を走査することで、加工面上に任意のパターンを加工することが可能である。
請求項4に記載の発明によれば、多数の微細穴を効率的に作製することができる。請求項5に記載の発明によれば、表面に複数の屈折率変調部を効率的に形成することができる。
請求項8に記載の発明によれば、単純で安価な構成により、レーザ加工装置の実現が可能である。材料を選択することで、広い波長幅で利用することができる。回折素子では、設計の自由度が高く所望の位置・パターンでの集光加工が可能となる。
請求項10に記載の発明によれば、安価なシステムで複数点を同時に加工することが可能となる。また、波長フィルタを様々に変えることで多様な加工形状が容易に得られる。波長フィルタを交換しながら加工を行うことで任意のパターン加工が可能となる。
請求項11に記載の発明によれば、波長制御を空間的な光位置に変換することで、さまざまな素子を波長分布に利用することが可能となる。これにより、波長分布の制御が容易となる、高精度な制御が可能となる、安価なシステムとすることができる、高速な制御が可能となる等の利点がある。
請求項12に記載の発明によれば、高効率で波長分布を空間強度分布に変換することが可能となる。これにより、波長選択が容易となる、高精度な波長分布制御が可能となる、回折格子を複数個、対にして用いることで波長選択後波長による空間位置に変化なく、同軸の配置とすることができる、入手しやすい素子であり低コスト化可能、特に反射型では広い入射波長域で利用することが可能である等の利点がある。
請求項13に記載の発明によれば、特に無反射コーティングすることで、ロスなく高効率で波長分布を空間強度分布に変換することが可能となる、頂角を制御することで波長による空間分布を有する平行光を利用することが可能となる、反射ミラーを用いた光学配置が可能となる、これにより波長選択が容易となる、高精度な波長分布制御が可能となる、入手しやすい素子であり低コスト化が可能となる、調整が容易である等の利点がある。
請求項14に記載の発明によれば、製造が容易で、高精度な空間位置制御(波長分布制御)が可能となる、幅広い波長域で利用することが可能となる、回折格子、プリズムでの空間波長分散を用いる場合には、スリット状のマスクでよく、長いスリットを設けることで、波長分散方向への調整のみで制御が可能となる、グレーレベルマスクを用いることで、精密な波長制御が可能となる、また、グレーレベルマスクを用いることで、強度も同時に制御することが可能となる等の利点がある。
請求項15に記載の発明によれば、レーザ照射タイミングにあわせてマスクパターンを変化させることで、時間的に異なった波長分布での加工が可能となる。これにより被加工物へ照射するレーザ光パターンを時間ごとに制御することが可能となる。これに同期して被加工物を動かす、あるいはレーザ光を走査することによって大面積、複雑な加工が可能となる。
請求項16に記載の発明によれば、特に伝播光の強度分布をさまざまな形状に変化させることが容易である。時間ごと強度変化をさせることが可能で、制御性が高い。単一の素子でさまざまな透過形状に制御することが可能である。入手が容易で、制御も容易である。
請求項17に記載の発明によれば、特に伝播光の強度分布をさまざまな形状に変化させることが容易である。さらにグレーレベルの強度調整を行うことが可能となる。単一の素子でさまざまな透過形状に制御することが可能である。入手が容易で、制御も容易である。
請求項18に記載の発明によれば、強度調整手段により強度を調整することで、加工位置での強度分布を精密に制御することが可能となる。これにより加工部の形状制御が可能となる。波長による強度を調整することで、複数の加工部それぞれに対して独立に加工形状制御を行うことが可能となる。
請求項19に記載の発明によれば、短パルス光源を利用することで、熱伝播を抑制した高精度加工が可能となる、熱伝播によるエネルギーロスが少なく、低エネルギー加工が可能となる、ナノ秒レーザで問題となる、レーザ吸収で発生したプラズマをさらにレーザ光が吸収するプラズマ再吸収がなく、これによる表面損傷を抑制し高精度な加工が可能となる、高ピークパワーのために、透明体の多光子吸収を起こすことが容易となり、低エネルギーで透明体の除去、改質加工が可能となる等の利点がある。極短パルスレーザとして、フェムト秒レーザを用いた場合には原理的に広帯域となり、とくに装置の改良なく広帯域のレーザとして利用することが可能である。
請求項20に記載の発明によれば、光源発振波長が広帯域であることで、波長分散を利用した光伝播手段による加工位置の制御幅を広くすることができる。波長分散を利用した光伝播手段の選択幅を広げることができる。容易に入手可能な波長分散素子を利用することが可能となる。
請求項21に記載の発明によれば、入力レーザ光を安価なシステムで容易に広帯域化することができ、波長分散の効果を高めることができる。また、特にフォトニック結晶ファイバではファイバ構造の設計によって出射光の波長分布を制御することが出来る。
請求項22に記載の発明によれば、多数の微細穴又は屈折率変化領域が効率的に作製された構造体を得ることができる。
請求項23に記載の発明によれば、多数の微細穴又は屈折率変化領域を効率的に作製することができる構造体の製造方法を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明のレーザ加工方法を実施する本発明のレーザ加工装置の一実施形態を示す構成図である。
図1に示すように、このレーザ加工装置は、パルスレーザ光を出射する光源10と、光源10から出射したパルスレーザ光L1の波長毎の強度分布(以下、波長分布という)を制御する波長分布制御手段20と、波長分布制御手段20により波長分布が制御されたパルスレーザ光を波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させる光伝播手段30とを備え、光伝播手段30により伝播されたパルスレーザ光を被加工物40表面の複数箇所の加工部位40d,40eに照射して同時にレーザ加工を行う。
このレーザ加工装置によれば、光源10から出射したパルスレーザとしてのレーザ光L1の波長分布を制御し、波長分布が制御されたパルスレーザとしてのレーザ光L2を波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させることにより、伝播させたパルスレーザ光を被加工物40表面の複数箇所の加工部位40d,40eに照射して複数箇所の加工部位40d,40eを同時にレーザ加工するレーザ加工方法を実施することができる。
本実施形態では、光源10はパルスレーザとしてチタンサファイヤレーザ(Ti:Sapphireレーザ)等の比較的波長分布の広い帯域で発振するレーザを有する。光源10が出射するレーザ光L1は、図中G1のグラフに示すように、特定波長をピークにその両側の波長の強度が徐々に減少する山形の波長分布を有している。
広帯域で発振するレーザとしては、白色レーザや、発振波長域の広い色素レーザなどを用いることが可能である。このように、光源10の発振波長が広帯域であることで、波長分散を利用した光伝播手段30による加工位置の制御幅を広くすることができる。また、波長分散を利用した光伝播手段30の選択幅を広げることができる。さらに、容易に入手可能な波長分散素子を利用することが可能となる。
また、光源10として、極短パルスレーザを用いることができる。極短パルスレーザとしては、フェムト秒、ピコ秒領域のパルス幅を有するチタンサファイヤレーザや、ファイバレーザ等を利用することが可能である。特に極短フェムト秒レーザでは、短パルス化のために原理的に発振パルス幅を広くする必要があり、数十nm以上の広帯域で発振するレーザが開発されている。フェムト秒レーザでは原理的に広帯域となり、とくに装置の改良なく広帯域のレーザとして利用することが可能である。
光源10として、極短パルスレーザを用いることにより、熱伝播を抑制した高精度加工が可能となる。また、熱伝播によるエネルギーロスが少なく、低エネルギー加工が可能となる。さらに、ナノ秒レーザで問題となる、レーザ吸収で発生したプラズマをさらにレーザ光が吸収するプラズマ再吸収がなく、これによる表面損傷を抑制し高精度な加工が可能となる。また、高ピークパワーのために、透明体の多光子吸収を起こすことが容易となり、低エネルギーで透明体の除去、改質加工が可能となる。
また、光源10として、波長変換手段により、入射レーザ光を波長変換した光源を用いることができる。波長変換手段としては、たとえば極短パルスレーザ光をガス導入(ガスを封入又は流通)した中空ファイバに通過させ、波長を広帯域化した光源や、フォトニック結晶ファイバを利用して、入射レーザ光の波長を広帯域化したものなどを利用することが可能である。
このように光源10として、波長変換手段により、入射レーザ光を波長変換した光源を用いることにより、入力レーザ光を安価なシステムで容易に広帯域化することでき、波長分散の効果を高めることができる。また、特にフォトニック結晶ファイバではファイバ構造の設計によって出射光の波長分布を制御することが出来る。
また、波長分布制御手段20は、光源10からのレーザ光L1を回折格子等の波長分散素子で波長分散させて空間的に波長分布を生じさせ、その透過光を波長に応じて空間的に選択する波長選択手段によって選択することで波長分布を図中グラフのように制御する。即ち、波長分布制御手段20により、光源10から出射したレーザ光L1のグラフG1に示す波長分布を、グラフG4に示すように、選択した波長a及びbのみからなる波長分布に制御する。
レーザ光の波長分布制御手段20は、一組以上の波長分散素子と空間的な波長選択手段で構成される。波長分散素子によってレーザ光は波長ごとに空間的に分解され、波長分解されたレーザ光に対して強度分布制御を行うことで、レーザ光の波長強度分布の制御がなされる。
波長分散素子としては、ホログラム素子、レンズ等波長により空間伝播位置を変化せしめるさまざまな素子を利用することが可能である。空間的な波長選択手段としては、空間的位置により光の透過を制限する金属板やスリット、ピンホール等、あるいは空間位置によって透過光強度の異なるNDフィルタ等、さまざまな素子を利用することが可能である。
レーザ光を空間的な光位置に変換することで、さまざまな素子を波長分布制御に利用することが可能となる。これにより、波長分布の制御が容易となる点、高精度な制御が可能となる点、安価なシステムとすることができる点、高速な制御が可能となる点等の利点がある。
光伝播手段30は、本実施形態では、プリズムのような分散素子とレンズ等の集光光学素子とを組み合わせた伝播光学系を用いることができる。
波長強度分布が制御されたレーザ光L2は、その後、光伝播手段30により、被加工物40の表面に集光される。光伝播手段30に備えるプリズムによって波長ごとにレーザ光L2の伝播方向が変化させられ、これによって波長ごとに集光点が異なり、複数箇所の加工が可能となる。
上記レーザ加工は、アブレーションによる材料の直接除去加工であるので、リソグラフィに比べ、次の利点がある。
1.リソグラフィ方式で必要な、レジスト塗布や現像等の工程を必要としないシンプルな工程であり、コスト、量産性が高い
2.真空を必要とせず、大気中、各種ガス中、液体中等での加工が可能である
3.反応性ガスを必要としないクリーンなプロセスである
4.レーザの集光により微細化が容易である
5.光学系の調整により加工領域の空間的制御が容易である
6.レーザパルス数の制御により、加工量の制御が容易である
7.短パルスレーザを用いることで、高速な反応を利用することができる
8.高いエネルギー密度を生成することが容易であり、様々な材料の加工が可能である
また、リソグラフィによるレジストの露光では波長による露光感度の依存性が大きいが、アブレーションでは波長依存性はより低い。よって、本発明の加工方法において別波長の光によって多数箇所を加工する際には、アブレーション加工のほうが、波長依存性は低く使用できる波長幅が広いことから有利である。
レーザ光の伝播にレーザ光走査手段を配置することができる。レーザ光走査手段としては、例えばガルバノミラー、ポリゴンミラー等を利用することが可能である。このレーザ光走査手段は、レーザの発振あるいはレーザ光のシャッターと同期して制御されることが望ましく、また被加工物を移動させる移動手段を用い、この移動手段とも同期させて制御されることが望ましい。このときレーザ波長制御手段による波長分布を同期して制御し、波長分布を変化させて加工することも可能である。レーザ光走査手段はレーザ光1照射ごとに走査させる必要はなく、多数回のレーザ照射後走査することも可能である。
本発明の加工方法によれば、レーザ光走査手段を配置することなく多数同時に加工することが可能であったが、レーザ光走査手段を配置することにより、レーザ光走査手段で走査することによって、さらに多数の加工部をより短時間で形成することが出来る。また、波長強度分布を調整しながらレーザ光を走査することで、加工面上に任意のパターンを加工することが可能である。
波長分布制御手段20として一つ以上の波長フィルタを用いることができる。波長フィルタとしては、例えば色ガラスフィルタや多層膜を利用した干渉フィルタ等を用いることが可能である。薄膜を利用することで、赤外から深紫外、X線領域のレーザまで利用することが可能となる。
このとき波長フィルタを数枚連続して利用することで、さまざまな波長分布を形成することが出来、波長フィルタを複数枚交換しながら連続して加工することも可能である。レーザ光は波長フィルタを通過した後に直接光伝播手段30に伝送され、波長ごとに被加工物表面の異なる位置に集光照射され加工がなされる。
このように波長分布制御手段20として波長フィルタを用いることにより、安価なシステムで複数点を同時に加工することが可能となる。また、波長フィルタを様々に変えることで多様な加工形状が容易に得られる。波長フィルタを交換しながら加工を行うことで任意のパターン加工が可能となる。
図2は光伝播手段の他の実施形態を示す構成図である。この実施形態では、光伝播手段として、回折光学素子301を用いている。図2に示すように、波長分布が制御されたレーザ光L2は回折光学素子301より集光される。このとき、被加工物40の表面に、例えばある波長aでは破線で示す伝播光Laのように集光され、ある波長bでは実線で示す伝播光Lbのように集光される。これにより、複数箇所での加工が可能となる。ここで波長の強度分布を時系列で変化させることで、たとえば破線の伝播光Laから実線の伝播光Lbに向かう方向に順次集光位置を変化させながら加工を行うようなことも可能である。また、加工は点でなくても良く、波長分布を制御することによって破線から実線までのライン状に加工を行うようなことも可能である。
図3は波長分布制御手段の他の実施形態を示す構成図である。図3に示すように、レーザ光L1は回折格子201に入射される。このとき回折格子201は入射波長に対してたとえば一次の方向への回折効率が最大となる構成とする。この回折格子201により波長ごとに異なった反射角で光が伝播され回折格子202に伝播される。回折格子202は回折格子201と同一の素子を用い、角度を調整することで平行光として反射させる。このとき波長により入射位置が異なるため、回折格子202で反射されたレーザ光は空間的に波長分布が存在することとなる。たとえば、図3のグラフG2に示す長波長側は図の上側、図3のグラフG3に示す短波長側は図の下側を通過するような構成とすることが可能である。ここで空間波長選択手段203により、空間的にレーザ光の透過を制限することにより、入射光の波長分布を制御することが可能となる。
この後さらに同様の回折格子対(回折格子204及び回折格子205)の反射を利用することで、グラフG4に示すように、波長分布を制御したレーザ光L2を形成することが可能となる。このとき回折格子のピッチを調整することで、空間的波長分布を制御することが可能である。
図4は、波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。図4に示すように、レーザ光L1は偏光分離素子206、本実施形態では偏光ビームスプリッタを通過してプリズム対(プリズム207及びプリズム208)に入射される。このとき入射レーザ光の偏光を偏光ビームスプリッタの透過率が最大となる方向とする。プリズム207及びプリズム208の頂角と位置を制御することで、プリズム207及びプリズム208の通過後のレーザ光は波長により空間的に分布が生じた平行光となる。
ここで空間的波長選択手段203により、空間的にレーザ光の透過を制限することにより、入射レーザ光の波長分布を制御することが可能となる。この後さらに1/4波長板209で円偏光とされた光は反射ミラー210で反射され同一の光路で反射される。1/4波長板209を再度通過することで、反射側レーザ光の偏光方向は90度変化し、再度偏光分離素子206に入射した光は反射され、図4の上方向に伝播される。このときプリズム対に同一の頂角のものを用いることで、容易に本構成を実現することができる。
前記空間的波長選択手段203として、フォトマスクを用いることができる。フォトマスクはたとえば透明基板上にCrを蒸着する等により形成可能で金属膜での反射を利用して、空間的に光の透過領域を制御する。このとき反射膜の膜厚を制御することで、透過率を連続的に変化させたグレーマスクを利用することも可能である。
このように空間的波長選択手段203としてフォトマスクを用いることにより、製造が容易で、高精度な空間的位置制御(波長分布制御)が可能となる。また、幅広い波長域で利用することが可能となる。また、回折格子、プリズムでの空間波長分散を用いる場合には、スリット状のマスクでよく、長いスリットを設けることで、波長分散方向への調整のみで制御が可能となる。さらに、グレーレベルマスクを用いることで、精密な波長制御が可能となる。また、グレーレベルマスクを用いることで、強度も同時に制御することが可能となる。
また、前記フォトマスクの移動手段を設けることができる。これはフォトマスクを移動ステージ上に保持し、移動することで達成可能である。このときフォトマスクの移動手段はレーザ照射タイミングと同期して移動することが望ましく、被加工物40の移動手段と同期して移動することも可能である。また複数のマスクパターンを用意し、その照射位置をフォトマスクの移動手段によって制御することで、さまざまなマスクパターンを利用することも可能である。
レーザ照射タイミングにあわせてマスクパターンを変化させることで、時間的に異なった波長分布での加工が可能となる。これにより被加工物40へ照射するレーザ光パターンを時間ごとに制御することが可能となる。これに同期して被加工物40を被加工物40の移動手段により動かす、あるいはレーザ光を走査手段により走査することによって大面積、複雑な加工が可能となる。
図5は波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。図5に示すように、レーザ光L1は偏光分離素子206、1/4波長板209を通過して、回折格子対(回折格子201及び回折格子202)を利用して空間的に波長分布を形成する。そのレーザ光は空間的波長選択手段としてのDMD(Digital Micro-mirror Device :テキサスインストルメント社(米国)の商品名)素子211により光の一部が反射されて、もとの光路をもどる、一部は異なる方向に反射して、利用されないように調整する。戻ってきた光は再度1/4波長板209を通過することで、偏光角度が90度回転し、偏光分離素子206により反射される。これにより偏光分離素子206の通過後の光は波長分布を制御される。このときDMD素子211のパターンを変化させることで任意の波長分布を形成することが可能となる。これにより波長分布制御手段20を通過した後のレーザ光L2は、波長分布が制御され、その後の光伝播手段30を通過することにより、多数箇所の加工が可能となる。
図6は波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。図6に示すように、レーザ光L1は、回折格子対(回折格子201及び回折格子202)を利用して空間的に波長分布を形成する。その後、レーザ光は空間的波長選択手段203、本実施形態では透過型液晶により光の一部の偏光が回転される。このとき中間値を入力することで、任意に方向に偏光角を制御することが可能である。透過型液晶を透過したレーザ光は、その後の偏光分離素子206、本実施形態では偏光ビームスプリッタにより、偏光方向に依存し、ある偏光成分は反射、残りは透過する。その結果、透過光の波長分布が制御される。その後回折格子対(回折格子204及び回折格子205)で空間分布を制御することで、本実施形態の波長分布制御手段を通過した後のレーザ光L2は、波長分布および波長ごとのレーザ強度が制御され、その後の光伝播手段30を通過することにより、複数箇所の加工が可能となる。
図7は波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。図7に示すように、このシステムは反射型で利用することも可能である。レーザ光L1は偏光ビームスプリッタ206を通過し、回折格子対(回折格子201及び回折格子202)により空間的に波長分散される。その後、レーザ光は空間的波長選択手段203、本実施形態では透過型液晶および反射ミラー210(あるいは反射型液晶)を配置することで空間的に偏光の異なった光を同一の光学系により再度偏光分離素子206、本実施形態では偏光ビームスプリッタに戻す。偏光方向により一部反射された出射光であるレーザ光L2を利用することで、上記同様の複数箇所の加工が可能となるという効果を期待できる。本システムでは図6の実施形態より光学系が単純で素子の数を低減できるメリットがある。
図8は強度調整手段を示す構成図である。図8に示すように、たとえば、入射レーザ光の初期の波長分布が図8中、左図のグラフG5に示す分布であるとする。このとき、たとえば図3に示す光学系において、空間的にレーザ光の透過を制限する手段としての空間的波長選択手段203の前面に空間的に透過率の異なるグレーマスク212を配置する。図8の例では、グレーマスク212の透過率をグラフG5の強度の高い部分ほど透過率を低くするようにしているので、グラフG6のように強度を平滑に制御することができる。また、平滑にする以外にも、グレーマスク212の透過率分布を、強度を小さくする部分に対応する透過率を低下させるように変えたり、強度を大きくする部分に対応する透過率を増大させるように変えることにより、グラフG5の強度分布を任意に変形することができる。このようにグレーマスク212の透過率分布を適宜変えることにより、透過波長それぞれに対する強度を制御することが可能となる。
図9は、制御系も含めて示すレーザ加工装置の実施形態を示す構成図である。図9に示すように、光源10から出射された光は、強度調整機構20aに入射した後に波長分布を制御する波長分布制御光学系20bによってある特定の波長分布に変換される。その後光は、ミラー30aや波長によって伝播方向が異なる素子を含む光学系30bを通して、被加工物40の表面に集光照射される。光源10から出射するパルスのタイミング、および波長分布制御光学系20b、および被加工物をのせたステージ50は、同期してコンピュータ60によって制御されている。強度調整機構20aとしては、NDフィルタ、偏光分離素子、グレーマスク等を用いることが可能である。
図10は本発明のレーザ加工方法により加工された構造体の一例を示す斜視図である。図10に示すように、透明体40bには上述したレーザ加工装置によって周期的な加工穴40cが形成されている。このような構造の素子はフォトニック結晶として作用し、光をさまざまに制御する素子として用いることが出来る。また、この構造体を転写することによって複製を多数作製することも可能である。
また、上述したレーザ加工装置によって、被加工物40の表面に複数の屈折率変化領域、特に屈折率変調部を形成した構造体を作製することにより、屈折率変調型回折素子としての機能を果たすことが可能であり、また、光導波路としての機能を果たすことが可能であり、ホログラム素子としての機能を果たすことが可能である。
以上説明したように、本発明は、特に微細形状を必要とされる高精度部品形成を目的とし、光ディスクの記録ピット形成、その原盤である光ディスク成形用スタンパの作製、表面レリーフ型の、回折格子、回折型ホログラム、フォトニック結晶などの光学素子およびその原盤の作製、表面に屈折率変調部を有する、回折格子、回折型ホログラム、フォトニック結晶などの光学素子およびその原盤の作製、マイクロマシン、マイクロセンサー等の形状加工、インクジェットノズル穴の加工に適用が可能である。なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明のレーザ加工方法を実施する本発明のレーザ加工装置の一実施形態を示す構成図である。 光伝播手段の他の実施形態を示す構成図である。 波長分布制御手段の他の実施形態を示す構成図である。 波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。 波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。 波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。 波長分布制御手段のその他の実施形態を示す構成図である。 強度調整手段を示す構成図である。 制御系も含めて示すレーザ加工装置の実施形態を示す構成図である。 本発明のレーザ加工方法により加工された構造体の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10 光源
20 波長分布制御手段
20a 強度調整機構
20b 波長分布制御光学系
30 光伝播手段
30a ミラー
30b 波長によって伝播が異なる素子を含む光学系
40 被加工物
40a 構造体
40b 透明体
40c 多数の加工穴
50 ステージ
60 コンピュータ
201 回折格子
202 回折格子
203 空間的波長選択手段
204 回折格子
205 回折格子
206 偏光分離素子
207 プリズム
208 プリズム
209 1/4波長板
210 反射ミラー
211 DMD素子
301 回折光学素子
L1 入射光
L2 波長分布が制御されたレーザ光
La ある波長aに対する伝播光
Lb ある波長bに対する伝播光

Claims (23)

  1. 光源から出射したパルスレーザ光の波長分布を制御し、
    該波長分布が制御されたパルスレーザ光を波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させ、
    該伝播させたパルスレーザ光を被加工物表面の複数箇所の加工部位に照射して該複数箇所の加工部位を同時にレーザ加工することを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記レーザ加工がアブレーションによる材料の直接加工であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記パルスレーザ光を走査してレーザ加工することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記レーザ加工によって被加工物に微細穴を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ加工方法。
  5. 前記レーザ加工によって被加工物に屈折率変化領域を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ加工方法。
  6. パルスレーザ光を出射する光源と、
    該光源から出射したパルスレーザ光の波長分布を制御する波長分布制御手段と、
    該波長分布制御手段により波長分布が制御されたパルスレーザ光を、該波長に依存して空間的に異なる位置に伝播させる光伝播手段とを備え、
    該光伝播手段により伝播されたパルスレーザ光を被加工物表面の複数箇所の加工部位に照射して同時にレーザ加工することを特徴とするレーザ加工装置。
  7. 前記レーザ加工がアブレーションによる材料の直接加工であることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記光伝播手段として、回折型の光学素子を用いることを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記パルスレーザ光の走査手段を備えていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  10. 前記波長分布制御手段が一つ以上の波長フィルタで構成されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  11. 前記波長分布制御手段が、前記パルスレーザ光の波長を分散する波長分散素子と波長が分散されたパルスレーザ光の波長を選択する空間的波長選択手段との組を少なくとも一組以上備えていることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  12. 前記波長分散素子が回折格子であることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置。
  13. 前記波長分散素子がプリズムであることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置。
  14. 前記空間的波長選択手段が光の透過率を制限するフォトマスクであることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  15. 前記フォトマスクを移動させる移動手段を備え、時間的に選択波長を変化させることを特徴とする請求項14に記載のレーザ加工装置。
  16. 前記空間的波長選択手段が空間強度変調器であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  17. 前記空間強度変調器が、透過型液晶と偏光分離素子とで構成されていることを特徴とする請求項16に記載のレーザ加工装置。
  18. 少なくともレーザ光の強度あるいは波長ごとのレーザ光強度を調整する強度調整手段を備えていることを特徴とする請求項11に記載のレーザ加工装置。
  19. 前記光源が極短パルスレーザであることを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  20. 前記光源が広帯域で発振するレーザであることを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  21. 前記パルスレーザ光の波長を変換する波長変換手段を有し、該波長変換手段により波長帯域を広くしたパルスレーザ光を光源として利用することを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  22. 請求項4又は5に記載のレーザ加工方法により、被加工物の加工部位に前記微細穴又は屈折率変化領域が形成されていることを特徴とする構造体。
  23. 微細穴を有する構造体又は屈折率変化領域を有する構造体を製造する構造体の製造方法であって、
    請求項4又は5記載のレーザ加工方法を使用して被加工物をレーザ加工し、前記微細穴又は屈折率変化領域を形成することを特徴とする構造体の製造方法。
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