JP2007213708A - 多層光ディスク用光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ピックアップ装置において、多層光ディスクにおける層間クロストークの影響を受けずに信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にする。
【解決手段】光ピックアップ装置は、複数の記録層を有する光ディスクDKに照射するレーザ光をリング状に形成する輪帯形成レンズ群14、光ディスクDKからの反射光を集光する集光レンズ35および同集光レンズ35によって集光される反射光の光束径に対応する大きさのピンホール36aが設けられたピンホール板36を備える。輪帯形成レンズ群14は、光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光によってピンホール板36上に形成されるリング状の集光光束の内径がピンホール36aの直径以上となるように、光ディスクDKに照射されるレーザ光を屈折させて同レーザ光の断面形状をリング状に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の記録層を有する多層光ディスクにレーザ光を照射するとともに同多層光ディスクからの反射光を受光して、多層光ディスクに記録された信号を再生する光ピックアップ装置に関する。
一般的に、CD,DVD,BD(Blu-ray Disc),HD DVDなどの光ディスクに信号を記録し、または光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置においては、光ピックアップ装置が用いられている。光ピックアップ装置は、レーザ光源から出射されるレーザ光を対物レンズにより光ディスク上に集光させるとともに、同光ディスクからの反射光をフォトディテクタにて受光して受光量に応じた電気信号を出力する。
ところで、このような光ディスクにおいては、従来から記憶容量の増大が望まれている。光ディスクにおける記憶容量を増大させる方法として、主として記録密度の向上と記録層の多層化とがある。これらのうち、光ディスクにおける記録密度の向上は、光ディスク上にレーザ光を集光する対物レンズの高開口数化およびレーザ光の短波長化によって実現されるが、対物レンズの高開口数化およびレーザ光の短波長化は限界値に達しつつあり、更なる対物レンズの高開口数化およびレーザ光の短波長化は極めて困難な状況にある。
一方、光ディスクにおける記録層の多層化は、例えばBD(Blu-ray Disc)においては、1つの基材上に2つの記録層が積層された「2層ディスク」が規格化されており、今後更に複数の記録層を積層した多層光ディスクの開発が期待されている。例えば、下記特許文献1に記載の光ディスク装置においては、記録層を5層以上備えた多層光ディスクに対応して、開口数およびレーザ光の光軸のチルト角などの各種パラメータを適宜設定した光ディスク装置が提案されている。
特開2004−355791号公報
しかしながら、このような多層光ディスクにおいては、信号再生の対象となる記録層に照射したレーザ光の一部が同記録層以外の他の記録層にも照射されるため、信号再生の対象となる記録層からの反射光に他の記録層からの反射光が重なる層間クロストークが生じる。この場合、フォトディテクタから出力される電気信号には層間クロストークにより他の記録層に記録された信号が含まれることになり、その結果、信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度が悪化するという問題がある。そして、この層間クロストークは記録層の増加に応じて増加するため、今後開発が進むより多くの記録層が積層された多層光ディスクにおいてより顕著な問題となる。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、多層光ディスクにおける層間クロストークの影響を受けずに信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にすることが可能な光ピックアップ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、複数の記録層を有する多層光ディスクにレーザ光を出射するレーザ光源と、多層光ディスクによって反射されるレーザ光を受光して受光量に応じた電気信号を出力するフォトディテクタと、レーザ光源から出射されたレーザ光を入射して平行光に変換するコリメートレンズと、コリメートレンズにより平行光に変換されたレーザ光を透過または反射させて前記多層光ディスクに導くとともに、同多層光ディスクによって反射されるレーザ光を反射または透過させてフォトディテクタに導くビームスプリッタと、ビームスプリッタによって多層光ディスクに導かれるレーザ光を集光して、複数の記録層のうちの1つの記録層に光スポットを形成する対物レンズと、ビームスプリッタによって導かれる多層光ディスクからのレーザ光をフォトディテクタの近傍に集光する集光レンズとを備えた光ピックアップ装置において、コリメートレンズとビームスプリッタとの間、またはビームスプリッタと集光レンズとの間に配置され、コリメートレンズにより平行光に変換されたレーザ光を屈折させて同レーザ光の断面形状をリング状に形成する輪帯形成光学手段と、前記1つの記録層から反射され、集光レンズによって集光されたレーザ光を通過させるピンホールが形成されたピンホール板とを設け、輪帯形成光学手段は、前記1つの記録層以外の他の記録層から反射されたレーザ光であってピンホール板上に形成されるリング状の集光光束の内径がピンホールの直径以上となるように、リング状に形成されるレーザ光の内径を規定したことにある。
この場合、前記輪帯形成光学手段を、コリメートレンズにより平行光に変換されたレーザ光の断面形状をリング状の発散光に変換する第1の光学素子と、前記リング状の発散光に変換されたレーザ光を同リング状の平行光に変換する第2の光学素子とで構成するとよい。この場合、第1の光学素子および第2の光学素子として円錐状に形成されたアキシコンをそれぞれ用いるとよい。この場合、アキシコンには、アキシコンレンズ、アキシコンプリズムのほか、コーンレンズ、コーンプリズム、円錐レンズ、円錐プリズムなど、名称を問わずアキシコンと同等な機能を有する光学素子を含む。また、アキシコンと同等な機能を有し、平板状に形成されたフレネル型のアキシコンまたはホログラム型のアキシコンも含む。また、これらのアキシコンに代えて、またはこれらのアキシコンと組み合わせて球面レンズまたは非球面レンズを用いるようにしてもよい。
また、レーザ光源から出射されるレーザ光の波長をλとし、集光レンズの焦点距離をfとし、ピンホールの径をφとし、前記他の記録層によって反射されたレーザ光が集光レンズによって集光される集光点からピンホールまでの距離をLとしたとき、前記輪帯形成光学手段によってリング状に形成されるレーザ光における内径φを式φ≧f×φ/Lによって規定すればよい。また、前記式に代えて、前記輪帯形成光学手段によってリング状に形成されたレーザ光における内径φを、式φ≧f×φ/L+φによって規定してもよい。
このように構成された本発明の特徴によれば、多層光ディスクにおける光スポットが形成されている記録層によって反射されるレーザ光の集光位置に、同集光されるレーザ光の光束径に対応する大きさのピンホールが形成されたピンホール板を配置している。そして、コリメートレンズとビームスプリッタとの間、またはビームスプリッタと集光レンズとの間に、入射したレーザ光の断面形状をリング状に形成する輪帯形成光学手段を配置している。この場合、リング状に形成されるレーザ光の内径、換言すればレーザ光の中央部における光のない部分の直径は、ピンホール板上に形成されるリング状の集光光束の内径(光のない部分の直径)がピンホール板のピンホール径以上の大きさとなるように形成される。これにより、多層光ディスクにおける他の記録層によって反射されたレーザ光が、ピンホール板を通過してフォトディテクタに導かれることがない。すなわち、多層光ディスクにおける光スポットが形成された記録層から反射されて集光レンズによって集光されたレーザ光のみをピンホール板に設けられたピンホールを介してフォトディテクタに導いている。このため、フォトディテクタから出力される受光信号は、光スポットが形成されている記録層に記録された信号のみに基づいて生成される。この結果、多層光ディスクにおいて、層間クロストークの影響を受けずに信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にすることができる。
また、輪帯形成光学手段は、同輪帯形成光学手段に入射するレーザ光を屈折させてリング状に形成している。このため、入射するレーザ光の光量を減ずることなくフォトディテクタに導くことができ、同フォトディテクタから出力される電気信号の出力レベルを低下させることがない。この結果、多層光ディスクからの反射光に含まれる層間クロストークを除去しながら、信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好に維持することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記光ピックアップ装置において、さらに、前記輪帯形成光学手段によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させる内径調整手段を設けたことにある。この場合、前記内径調整手段を、例えば、第1の光学素子と第2の光学素子との相対的な距離を変化させることにより、輪帯形成光学手段によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させるようにしてもよい。これによれば、第1の光学素子と第2の光学素子との相対的な距離を適宜調整することにより、リング状に形成されるレーザ光の内径を多層光ディスクごとに設定できる。また、これに代えて、前記内径調整手段を、例えば、第1の光学素子によって変換されたリング状の発散光を屈折させて第2の光学素子に導くことにより、輪帯形成光学手段によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させるようにしてもよい。これによれば、所定の屈折率を有する光学素子(例えば、レンズ、プリズム)を第1の光学素子と第2の光学素子との間に配置することにより、第1の光学素子によって変換された発散光の大きさを変化させて第2の光学素子に導くことができ、リング状に形成されるレーザ光の内径を多層光ディスクごとに設定できる。この場合、所定の電気信号に応じて屈折率が変化する光学素子を用いてもよい。これらにより、層間クロストークの生じる程度が異なる多層光ディスク間においても、1つの光ピックアップ装置によって精度よく層間クロストークを除去することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記光ピックアップ装置において、レーザ光源から出射されるレーザ光の波長をλとし、集光レンズの焦点距離をfとし、ピンホールの径をφとし、他の記録層によって反射されるレーザ光が集光レンズによって集光される集光点からピンホールまでの距離をLとしたとき、輪帯形成光学手段によってリング状に形成されるレーザ光における内径φを、式φ≧f×φ×2/Lによって規定したことにある。この場合、前記式φ≧f×φ×2/Lに代えて、内径φを、式φ≧f×φ×2/L+φによって規定してもよい。この式φ≧f×φ×2/Lは、前記式φ≧f×φ/Lにおける距離Lの半分の値を用いて内径φを規定している。また、式φ≧f×φ×2/L+φは、前記式φ≧f×φ/L+φにおける距離Lの半分の値を用いて内径φを規定している。これによれば、距離Lを用いて内径φを規定した場合に比べて同距離Lの半分の量に対応する量だけ内径φが大きくなる。このため、多層光ディスクにおけるレーザ光が集光している層以外の層から反射されるレーザ光がより厳格に除かれる。これにより、対物レンズのフォーカスサーボ制御を非点収差法により行っている場合には、フォーカスエラー信号におけるS字カーブを精度よく検出できるようになり、多層光ディスクにおける対物レンズのフォーカスサーボ制御を精度良く行うことができる。
また、本発明の他の特徴は、前記式φ≧f×φ/L、式φ≧f×φ/L+φ、式φ≧f×φ×2/Lおよび式φ≧f×φ×2/L+φのうちのいずれか1つの式によって規定される前記光ピックアップ装置において、レーザ光源から出射されるレーザ光の光強度分布により設定される係数をKとし、集光レンズに入射する多層光ディスクからのレーザ光の光束径をφとしたとき、前記ピンホールの径φを、式φ≧K×λ/(φ/(2×f))によって規定したことにある。これによれば、多層光ディスクにおけるレーザ光が集光している層から反射されたレーザ光が集光レンズによって集光された集光光束の径に対応したピンホールの径となり、レーザ光が集光している層以外の層から反射されたレーザ光を厳格に除くことができる。なお、係数Kは、集光レンズに入射するレーザ光の光強度分布が均一である場合には、1.22である。この場合、光強度分布を1/e(eは自然対数の底)の強さで定義すると0.82となる。また、光強度分布が輪帯状となる場合には、前記1.22(または0.82)を概ね1.0〜0.8倍した値となる。
また、本発明の他の特徴は、前記光ピックアップ装置において、さらに、前記対物レンズは、多層光ディスクにおけるトラックに光スポットを追従させるためのトラッキングサーボ制御手段によって同多層光ディスクの径方向にトラッキングサーボ制御されるとともに、多層光ディスクにおける各記録層に光スポットを追従させるためのフォーカスサーボ制御手段によってレーザ光の光軸方向にフォーカスサーボ制御され、トラッキングサーボ制御手段およびフォーカスサーボ制御手段による対物レンズの各変位に応じて輪帯形成光学手段を多層光ディスクの径方向およびレーザ光の光軸方向にそれぞれ変位させるためのアクチュエータを備えたことにある。
これによれば、対物レンズがトラッキングサーボ制御手段およびフォーカスサーボ制御手段により多層光ディスクの径方向およびレーザ光の光軸方向に変位して対物レンズと輪帯形成光学手段との位置関係に変動が生じても、アクチュエータにより同位置関係を一定に保つことができる。これにより、他の記録層から反射してピンホール板上に形成されるリング状の集光光束における中央部の光のない部分の中心がリング状の集光光束における中心と一致して常に同心となる。すなわち、前記リング状の集光光束における中央部の光のない部分の中心がずれて、ピンホール板におけるピンホールを他の記録層からのレーザ光が透過することがない。この結果、トラッキングサーボ制御およびフォーカスサーボ制御により対物レンズが変位する場合においても、層間クロストークの影響を受けずに信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にすることができる。
以下、本発明に係る光ピックアップ装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、BD(Blu-ray Disc)などの光ディスクDKにレーザ光を照射して信号の記録および再生を行う光ピックアップ装置の全体概略図である。ここで光ディスクDKは、片面側に複数の記録層を等間隔に積層した多層光ディスクである。この光ピックアップ装置は、レーザ光が出射されるレーザ光源11と光ディスクDKとの間に、コリメートレンズ12、アナモルフィックプリズム13a,13b、輪帯形成レンズ群14、偏光ビームスプリッタ15、収差補正レンズ群16a,16b、1/4波長板17、アパーチャ18および対物レンズ19を備えている。
レーザ光源11は、半導体レーザで構成されており、図示しないコントローラにより制御されて所定の波長(例えば、405nm)のレーザ光を光ディスクDKに向けて出射する。コリメートレンズ12は、レーザ光源11から出射されたレーザ光を平行光に変換する。アナモルフィックプリズム13a,13bは、コリメートレンズ12によって平行光に変換されたレーザ光の断面形状を円状に整形する。輪帯形成レンズ群14は、それぞれ円錐形状に形成された一対の第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとから構成されており、入射したレーザ光を屈折させて断面形状をリング状に形成する。これらのうち第1アキシコン14aは、図2に示すように、コリメートレンズ12およびアナモルフィックプリズム13a,13bによって円状の平行光に変換されたレーザ光を屈折させてリング状の発散光に変換する。また、第2アキシコン14bは、第1アキシコン14aによってリング状の発散光に変換されたレーザ光を屈折させて同リング状の平行光に変換する。なお、図2において、レーザ光源11から出射されたレーザ光を破線で示している。また、レーザ光の内側部分における塗りつぶされた領域は、輪帯形成レンズ群14によってリング状に形成されたレーザ光における光のない部分を示している。
これらの第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bは、互いの円錐面同士が対向するように配置され、第1アキシコン14aが第2アキシコン14bに対してレーザ光の光軸方向に変位可能な状態で組み付けられている。具体的には、光ピックアップ装置内において光軸方向に沿って設けられたガイド21の一端部に第2アキシコン14bが固定部材22を介して固定されているとともに、同ガイド21の他端部に第1アキシコン14aが同ガイド21の軸方向に摺動可能な可動部23を介して組み付けられている。可動部材23の底面には、その一端部が光ピックアップ装置の一部に押し付けられたスプリング24の他端部が押し付けられている。これにより、可動部材23、すなわち第1アキシコン14aは、第2アキシコン14b側に付勢される。また、可動部材23の上側には、カム25が設けられており、前記スプリング24の付勢力によって可動部材23の上面が同カム25に押し当てられている。
カム25は、楕円状の輪郭曲線により形成されており、シャフト26を介して電動モータ27に接続されており、電動モータ27の回転により回転するようになっている。電動モータ27は、図示しないコントローラに接続されており、その回転が制御される。したがって、電動モータ27の回転によるカム25の回転変位により可動部材23を下方に押し下げる、または上方に押し上げる。この場合、可動部材23は、スプリング24の付勢力に抗しながら、またはスプリング24の付勢力に従いながらガイド21の軸方向に沿って変位する。これにより、可動部材23、すなわち第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する距離が変化する。作業者は、コントローラを操作することにより、可動部材23、すなわち第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する光軸方向における距離を任意に設定することができる。
この第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する距離に応じて、リング状に形成されるレーザ光における内径(光のない部分の直径)が規定される。このリング状に形成されるレーザ光の内径は、光ディスクDKにおける光スポットが形成される記録層以外の他の記録層に照射されるレーザ光の一部(中央部)を除くために必要な大きさに設定される。このレーザ光の内径の設定については後述する。なお、第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する距離と、リング状に形成されるレーザ光の内径との関係は作業者により予め認識されている。また、第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する距離と、カム25の回転角との関係はコントローラに予め設定されている。また、図1において、レーザ光源11から出射されたレーザ光および光ディスクDKから反射された反射光を破線で示している。また、レーザ光および反射光の内側部分における塗りつぶされた領域は、それぞれ輪帯形成レンズ群14によってリング状に形成されたレーザ光における光のない部分を示している。
偏光ビームスプリッタ15は、輪帯形成レンズ群14から導かれたレーザ光を透過させて収差補正レンズ群16a,16bに導くとともに、光ディスクDKからの反射光を入射方向に直交する方向(図示右側)に反射させる。収差補正レンズ群16a,16bは、主として光ディスクDKの保護層の厚さに応じて生じる球面収差を補正するためのレンズ群である。1/4波長板17は、収差補正レンズ群16a,16bから導かれたレーザ光を直線偏光から円偏光に変換してアパーチャ18に導くとともに、光ディスクDKからの反射光を円偏光から直線偏光に変換して収差補正レンズ群16a,16bに導く。アパーチャ18は、環状に形成されており、1/4波長板17を介して導かれるレーザ光の外径を規定して対物レンズ19に導く。
対物レンズ19は、アパーチャ18を介して導かれるレーザ光を集光して、光ディスクDK上に円状の光スポットを形成する。この場合、対物レンズ19は、図示しないフォーカスサーボ制御回路によって光軸方向の位置が制御され、光ディスクDKにおける複数の記録層のうちの一つの記録層に選択的に光スポットを形成する。光ディスクDKにおける記録層上に集光されたレーザ光は、同記録層により反射され、反射光として対物レンズ19、アパーチャ18、1/4波長板17および収差補正レンズ群16a,16bを介して再度偏光ビームスプリッタ15に入射する。偏光ビームスプリッタ15は、前記したように入射した反射光を入射方向と直交する方向(図示右側)に反射させてビームスプリッタ31に導く。
ビームスプリッタ31は、入射した反射光の一部を反射させて集光レンズ32に導くとともに、同反射光の他の一部を透過させて集光レンズ35に導く。集光レンズ32は、入射した反射光をシリンドリカルレンズ33を介してフォトディテクタ34上に集光させる。シリンドリカルレンズ33は、透過した反射光に非点収差を生じさせる光学素子である。フォトディテクタ34は、分割線で区切られた4つの同一正方形状の受光素子からなる4分割受光素子によって構成されており、各受光素子は受光量に比例した電気信号をそれぞれ受光信号として出力する。この受光信号は、図示しないフォーカスサーボ制御回路およびトラックサーボ制御回路などに供給され、対物レンズ19のフォーカスサーボ制御およびトラックサーボ制御に用いられる。
集光レンズ35は、ビームスプリッタ31を透過して導かれるリング状の反射光を同反射光の光軸上に配置されたピンホール板36に向けて集光させる。ピンホール板36は、光スポットが形成されている記録層からの反射光が集光する位置に配置され、光透過性を有しない薄板材における前記反射光の光軸上の位置に集光レンズ35によって集光された反射光の集光光束の径(ビームウエスト径)に対応するピンホール36aが形成されている。このピンホール36aを通過した反射光はフォトディテクタ37に導かれる。フォトディテクタ37は、前記フォトディテクタ34と同様に分割線で区切られた4つの同一正方形状の受光素子からなる4分割受光素子によって構成されており、各受光素子は受光量に比例した電気信号をそれぞれ受光信号として出力する。この受光信号は、図示しない信号再生回路に供給され、光ディスクDKに記録されている信号の再生に用いられる。
ここで、輪帯形成レンズ群14によってリング状に形成されるレーザ光の内径(光のない部分の直径)の設定について説明する。このリング状に形成されるレーザ光の内径は、前記したように光ディスクDKにおける光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層に照射されるレーザ光の一部を除くために必要な大きさに設定される。層間クロストークが生じている場合、光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光の集光レンズによる焦点位置はピンホール板36の前後方向にずれる。具体的には、図3(A)に示すように、光スポットが形成されている記録層に対して対物レンズ19とは反対側の他の記録層からの反射光の焦点位置はピンホール板36の前方にずれる。また、図3(B)に示すように、光スポットが形成されている記録層に対して対物レンズ19側の他の記録層からの反射光の焦点位置はピンホール板36の後方にずれる。この場合、両焦点位置のピンホール板36に対するずれ量は、各記録層の層間距離(層間ギャップ)に対応する。
これらの場合、光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光は、ピンホール板36に設けられたピンホール36aの大きさの範囲内でフォトディテクタ37に導かれる。したがって、同他の記録層に照射されるレーザ光の中央部を、ピンホール36aの直径に対応する大きさ以上で除けば、同他の記録層からの反射光の一部がピンホール36aを通過してフォトディテクタ37に導かれることがない。すなわち、光ディスクDKに照射されるレーザ光の中央部を除いて同レーザ光の断面形状をリング状に形成し、同リング状の光スポットにおける内径(光のない部分の直径)がピンホール36aの直径に対応するように輪帯形成レンズ群14によってリング状に形成されるレーザ光の内径を設定する。
そこで、レーザ光源11から出射されるレーザ光の波長をλとし、光ディスクDKからの反射光の光束径、すなわちアパーチャ18により規定されたレーザ光の光束径をφとし、対物レンズ19の焦点距離をfとし、集光レンズ35の焦点距離をfとし、かつ光ディスクDKの層間ギャップをΔTとして、まず、ピンホール板36のピンホール36aの直径φを計算する。ピンホール36aの直径φは、集光レンズ35によって集光される反射光の光束径(ビームウエスト径)に対応しており、下記式1によって計算される。なお、下記式1によって計算されるピンホール36aの直径φは、集光レンズ35によって集光される反射光を通過させるために必要な最低の直径であるから、下記式1によって計算された値以上の値を直径φとすればよい。
φ=K×λ/(φ/(2×f)) …式1
上記式1は、レーザ光における光束径(ビームウエスト径)Dを計算するための一般式であるD=K×λ/NAを本実施形態に適用したものである。これらの式において、Kはレーザ光の光強度分布により設定される係数であり、同光強度が略均一である場合には1.22である。この場合、光強度分布を1/e(eは自然対数の底)の強さで定義すれば0.82となる。また、光強度分布が輪帯状となる場合には、前記1.22(または0.82)を概ね1.0〜0.8倍した値となる。本実施形態においては、輪帯形成レンズ群14によって集光レンズ35に入射する反射光の光強度分布はガウス分布となるため、係数Kは輪帯形成レンズ群14によってリング状の平行光に変換されるレーザ光の内径の大きさに応じて0.6〜1.22の値となる。また、NAは、集光レンズ21の開口数であり、同開口数NAは(φ/(2×f))により近似される。
次に、光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光が集光レンズ35によって集光される集光点からピンホール板36のピンホール36aまでの距離Lを下記式2によって計算する。下記式2は、対物レンズ19の焦点距離fおよび集光レンズ35の焦点距離fから層間ギャップΔTに応じた距離Lを近似的に計算するための近似式である。
L=(2×ΔT)×(f/f …式2
次に、輪帯形成レンズ群14によってリング状に形成されるレーザ光の内径φを計算する。この場合、図3(A),(B)に示すように、反射光の集光点Pの位置により集光する反射光の光軸に対する角度が異なるため、計算されるレーザ光の内径φも同集光点Pの位置により異なる値となる。具体的には、集光点Pがピンホール板36の後方に位置する場合には、同反射光の光軸に対する角度が小さくなり、ピンホール板36に形成されるリング状の集光光束の内径が集光点Pがピンホール板36の前方に位置する場合より小さくなるため、同集光光束の内径がピンホール36aの直径φ以上となるようにレーザ光の内径φを設定した場合、集光点Pがピンホール板36の前方に位置する場合より内径φは大きくなる。
まず、図3(A)に示すように、集光点Pの位置がピンホール板36の前方に位置する場合について計算する。集光点Pを介してピンホール板36上に形成される他の記録層からの反射光によるリング状の集光光束における内径をピンホール径φと同一とし、この場合における集光レンズ35に入射する同反射光の中央部における光が除かれた部分の直径、すなわちリング状のレーザ光の内径をφSFとすれば下記式3が成立する。そして、下記式3は、下記式4に示すように変形される。この場合、レーザ光の内径φSFは輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光の内径φの最低の大きさを表すものであるから、レーザ光の内径φSFを下記式5によって規定できる。
(φ/2)/L=(φSF/2)/(f−L) …式3
φSF=f×φ/L−φ …式4
φSF≧f×φ/L−φ …式5
次に、図3(B)に示すように、集光点Pの位置がピンホール板36の後方に位置する場合について計算する。この場合、集光レンズ35によって集光される他の記録層からの反射光の一部、具体的には、同反射光がピンホール板36のピンホール36aの周辺部に照射された際における同ピンホール36aより内側の部分は、ピンホール36aを通過してピンホール板36の後方で集光する。したがって、反射光がピンホール36に到達した際における同反射光の中央部における光のない部分の直径をピンホール径φと同一とし、この場合におけるレーザ光の内径をφSRとすれば、上記式3と同様に下記式6が成立する。そして、前記と同様に、レーザ光の内径φSRを下記式6に基づいて下記式7によって規定できる。
(φ/2)/L=(φSR/2)/(f+L) …式6
φSR≧f×φ/L+φ …式7
上記式5および式7によってそれぞれ規定されるレーザ光の内径φSFと内径φSRとを比較すると、必ず内径φSFよりも内径φSRの方が大きくなるため、前記レーザ光の内径φとしては内径φSRを採用する方がよい。また、この場合、上記式3および式6に示す反射光の焦点距離(f−L)および(f+L)を集光レンズ35の焦点距離fに近似すれば、レーザ光の内径φを、下記近似式8によって規定することもできる。下記式8によって計算されるレーザ光の内径φは、上記式5および式7によって規定される内径φSFと内径φSRとの中間値である。本実施形態においては、下記式8によって近似的に計算された値をレーザ光の内径φとする。
φ≧f×φ/L …式8
このように構成された光ピックアップ装置を使用するに際しては、対物レンズ19の上方における所定の位置に光ディスクDKを配置して、光ピックアップ装置を備えた図示しない光ディスク装置の電源を投入する。そして、作業者は、まず、輪帯形成レンズ群14における第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する位置決めを行う。具体的には、作業者は、上記1〜8に示した各式を用いて計算されたリング状のレーザ光における内径φに対応する第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとの距離を光ディスク装置におけるコントローラに指示する。この指示に応答してコントローラは、電動モータ27の回転駆動を制御してカム25を回転させる。これにより、第1アキシコン14aは変位を開始して、第2アキシコン14bから前記距離だけ離れた位置、すなわち、輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光における内径が、前記計算した内径φとなる位置に位置決めされる。
次に、作業者は、光ディスク装置に光ディスクDKの各記録層に記録された信号を再生させる。具体的には、作業者は、コントローラを操作して光ディスクDKを回転させるとともにレーザ光源11からレーザ光を出射させる。このレーザ光源11からのレーザ光の出射は、光ディスク装置内の図示しないレーザ駆動回路によって制御されており、光ディスクDKに記録されている信号を再生するための連続的な一定レベルのレーザ光が出射される。レーザ光源11から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ12によって平行光に変換されるとともに、アナモルフィックプリズム13a,13bにて断面形状が円状に整形されて輪帯形成レンズ群14に導かれる。
輪帯形成レンズ群14に導かれたレーザ光は、第1アキシコン14aにより断面形状がリング状の発散光に変換された後、第2アキシコン14bにより断面形状がリング状の平行光に変換されて偏光ビームスプリッタ15、収差補正レンズ群16a,16b、1/4波長板17およびアパーチャ18を介して対物レンズ19に導かれる。この場合、リング状に形成されたレーザ光における内径(光のない部分の直径)は、前記計算された内径φとなっている。すなわち、前記他の記録層からの反射光が集光レンズ35によって集光されてピンホール板36上にリング状の集光光束を形成した際、同集光光束における内径(光のない部分の大きさ)がピンホール36aの直径以上となるようにレーザ光の中央部の光が除かれる。
対物レンズ19に入射したレーザ光は、図4に示すように、光ディスクDKにおける所定の記録層(例えば、記録層L3)上に集光される。この場合、対物レンズ19によりレーザ光が集光された記録層L3上には、円形の光スポットが形成されるとともに、同記録層以外の他の記録層L1,L2,L4,L5およびカバー層Cvにリング状のレーザ光がそれぞれ形成される。これらのうち、前記記録層L3においては、同記録層L3に記録された信号に応じてレーザ光が反射する。また、前記記録層L3以外の他の記録層L1,L2,L4,L5においては、レーザ光が照射されている部分、すなわちリング状の部分において同他の記録層L1,L2,L4,L5に記録された信号に応じてレーザ光が反射する。この他の記録層L1,L2,L4,L5からの反射光が層間クロストークである。これらの各反射光は、対物レンズ19、アパーチャ18、1/4波長板17および収差補正レンズ群16a,16bを介して偏光ビームスプリッタ15に入射する。
偏光ビームスプリッタ15に入射した反射光は、ビームスプリッタ31に導かれる。ビームスプリッタ31に導かれた反射光は、その一部が反射されて集光レンズ32に導かれるとともに、他の一部が透過して集光レンズ35に導かれる。集光レンズ32に導かれた反射光は、シリンドリカルレンズ32を介してフォトディテクタ34上に集光される。フォトディテクタ34は、受光した反射光の光量に応じた受光信号を図示しないフォーカスサーボ制御回路およびトラックサーボ制御回路などに出力する。フォーカスサーボ制御回路およびトラックサーボ制御回路は、同受光信号に基づいて、対物レンズ19のフォーカスサーボ制御およびトラックサーボ制御を行う。
集光レンズ35に導かれた反射光は、図5(A),(B)に示すように、ピンホール板36のピンホール36a付近に集光される。具体的には、光スポットが形成されている記録層(記録層L3)からの反射光(図において実線)は、ピンホール板36のピンホール36a内にて集光するとともに、同ピンホール36aを通過してフォトディテクタ37に導かれる。この場合、ピンホール36aの直径は、集光レンズ35によって集光された反射光の光束径(ビームウエスト径)に対応しているため、同反射光はピンホール板36によって遮られることなくフォトディテクタ37に導かれる。
また、図5(A)に示すように、光スポットが形成されている記録層(記録層L3)に対して対物レンズ19とは反対側の他の記録層(記録層L4)からの反射光(図において破線)はピンホール板36の前方にて集光した後、同ピンホール板36におけるピンホール36aの周辺部にリング状の集光光束を形成する。この場合、ピンホール36aの周辺部に形成されるリング状の集光光束の内径、換言すれば光のない部分の直径は、ピンホール36aの直径より大きいため、同反射光はピンホール板36を通過することはなくフォトディテクタ37に導かれることはない。
また、図5(B)に示すように、光スポットが形成されている記録層(記録層L3)に対して対物レンズ19側の他の記録層(記録層L2)からの反射光(図において破線)は、その一部がピンホール板36のピンホール36aの周辺部に集光光束を形成するとともに、他の一部がピンホール36aを通過した後、ピンホール板36の後方にて集光する。具体的には、他の記録層(記録層L2)からの反射光がピンホール板36に到達した際、同反射光におけるピンホール36aの直径より大きい部分が、ピンホール36aの周辺部に集光光束を形成し、同反射光におけるピンホール36aの直径より小さい部分であって同反射光の中央部における光のない部分の直径より大きい部分がピンホール36aを通過して集光する。これは、前記したリング状に形成されたレーザ光の内径φを設定する際、上記式8による近似式にて計算した値を内径φとしたため、反射光における光のない部分の直径がピンホール36aの直径より僅かに小さい値となっているためである。しかし、この場合、ピンホール板36を通過する他の記録層(記録層L2)からの反射光の一部は極めて少ないため、同通過した反射光がフォトディテクタ37に導かれても受光信号に与える影響は小さく無視できる。
なお、この他の記録層(記録層L2)からの反射光をすべて遮断するためには、前記リング状に形成されたレーザ光の内径φを設定する際、上記式7によって計算した内径φSRを同レーザ光の内径φに採用すればよい。この場合、ピンホール36aの周辺部に形成される集光光束はリング状となり、同リング状の集光光束の内径、換言すれば光のない部分の直径はピンホール36aの直径以上となるため、同反射光がピンホール板36を通過することはなくフォトディテクタ37に導かれることはない。なお、図5(A),(B)において、光スポットが形成されている記録層(記録層L3)からの反射光(図において実線)および同光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層(記録層L4,L2)からの反射光(図において破線)の両内側部分における塗りつぶされた領域は、それぞれ輪帯形成レンズ群14により光が除かれた部分を示している。
ピンホール板36のピンホール36aを通過した反射光、具体的には、光スポットが形成されている記録層(記録層L3)からの反射光(前記他の記録層(記録層L2)からの反射光の一部を含む)は、フォトディテクタ37によって受光される。フォトディテクタ37は、受光した反射光の光量に応じた受光信号を図示しない信号再生回路に出力する。信号再生回路は、同受光信号、すなわち光スポットが形成されている記録層(記録層L3)からの反射光に基づいて、光ディスクDKからの記録信号の再生を行う。このようにして、1つの光ディスクDKに対して信号の再生を行った後、他の光ディスクDKに対して信号の再生を行う場合には、必要に応じて第1アキシコン14aの位置決めを行った後、同他の光ディスクDKの再生を行う。すなわち、層間クロストークの生じる程度の異なる光ディスクDKを再生する場合には、同層間クロストークに対応する位置に改めて第1アキシコン14aの位置決めを行った後、他の光ディスクDKの再生を行うようにする。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、複数の記録層を有する光ディスクDKにおける光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光の集光位置の違いに着目し、光スポットが形成されている記録層からの反射光の集光位置にピンホール板36を配置するとともに、同記録層以外の他の記録層に照射されるレーザ光の中央部を除いてピンホール板36上に形成される他の記録層からの反射光による集光光束の中央部から反射光を除去している。これにより、他の記録層からの反射光がピンホール板36を通過してフォトディテクタ37に導かれることがない。このため、フォトディテクタ37から出力される受光信号は、光スポットが形成されている記録層に記録された信号のみに基づいて生成される。この結果、光ディスクDKにおいて、同層間クロストークの影響を受けずに信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にすることができる。
また、上記実施形態によれば、輪帯形成レンズ群14は、入射するレーザ光を屈折させてリング状に形成している。このため、入射するレーザ光の光量を減ずることなくフォトディテクタ37に導くことができ、同フォトディテクタ37から出力される電気信号の出力レベルを低下させることがない。この結果、光ディスクDKからの反射光に含まれる層間クロストークを除去しながら、信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にすることができる。
さらに、上記実施形態によれば、輪帯形成レンズ群14における第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する距離を適宜調整できるように構成しているため、リング状に形成されるレーザ光の内径を光ディスクDKごとに設定できる。これにより、層間クロストークの生じる程度が異なる光ディスクDK間においても、1つの光ピックアップ装置によって精度よく層間クロストークを除去することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態においては、輪帯形成レンズ群14をアナモルフィックプリズム13a,13bと偏光ビームスプリッタ15との間に配置したが、ピンホール板36上にリング状の集光光束を形成できれば、これに限定されるものではない。例えば、偏光ビームスプリッタ15とビームスプリッタ31との間、またはビームスプリッタ31と集光レンズ35との間に輪帯形成レンズ群14を配置するようにしてもよい。この場合、輪帯形成レンズ群14は、光ディスクDKからの反射光をリング状に形成する。すなわち、ピンホール板36におけるピンホール36aの周辺に形成される他の記録層からの反射光による集光光束の中央部を、同ピンホール36aの直径以上の大きさで除いて、同他の記録層からの反射光の一部がピンホール36aを通過しないようにする。これによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、輪帯形成レンズ群14を用いて光ディスクDKに照射されるレーザ光をリング状に形成するように構成したが、光を屈折させてリング状に形成できる光学素子であれば、これに限定されるものではない。例えば、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bの各機能を有した1つのレンズまたはプリズムを用いるようにしてもよい。また、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bの各機能と同等な機能をそれぞれ有した光学素子の組み合わせによって輪帯形成レンズ群14を構成してもよい。例えば、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bの各厚さを薄く形成したフレネル型のアキシコンまたはホログラム型のアキシコンを用いるようにしてもよいし、球面レンズまたは非球面レンズを用いるようにしてもよい。なお、アキシコンには、アキシコンレンズ、アキシコンプリズムのほか、コーンレンズ、コーンプリズム、円錐レンズ、円錐プリズムなど、名称を問わずアキシコンと同等な機能を有する光学素子を含む。
この場合、フレネル型のアキシコンは、円錐状のアキシコンレンズにおける円錐面のみを同心円状に配置した平板状のレンズであり、図6(A)に示すように、光が透過する面の断面形状がノコギリ刃状に形成されている。また、ホログラム型のアキシコンは、光の回折を利用した平板状のレンズであり、図6(B)に示すように、光が透過する面に複数の溝を設けて断面形状が矩形波状に形成されている。なお、これらの図6(A)(B)は、フレネル型のアキシコンまたはホログラム型のアキシコンの特徴を示すため、各レンズの形状を誇張して示している。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、輪帯形成レンズ群14における第1アキシコン14aを第2アキシコン14bに対して変位可能に構成したが、第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとの間の相対的な距離を変化させることができれば、これに限定されるものではない。すなわち、第2アキシコン14bを第1アキシコン14aに対して変位可能に構成してもよいし、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bが互いに変位するように構成してもよい。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、ガイド21、スプリング24、カム25および電動モータ27などを用いて第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する位置を変化させるように構成したが、第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとの間の相対的な距離を変化させることができれば、これに限定されるものではない。例えば、カム25に代えて偏心ピンを用いてもよいし、電動モータ27に代えて作業者による手動操作によりカム25(または偏心ピン)を回転させるように構成してもよい。また、例えば、光ピックアップ装置内に、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bをそれぞれ保持するレンズホルダーを設け、同各レンズホルダーに第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bをそれぞれ組み付け、各レンズホルダーと、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bとの間に所定の厚さを有するシムを介装して組み付けるようにして、このシムの厚さによって、第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとの間の相対的な距離を調整するようにしてもよい。これらによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、第1アキシコン14aの第2アキシコン14bに対する位置を変化させることにより、輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させるようにした。しかし、輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させることができれば、これに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、第1アキシコン14aによって変換された発散光の直径を屈折により変化させる内径調整用プリズム38を第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとの間に配置するように構成してもよい。これによっても、輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させることができ、上記実施形態と同様の効果が期待できる。また、この内径調整用プリズム38に代えて、所定の屈折率を備える光学レンズを用いてもよい。さらに、所定の電気信号に応じて屈折率が変化する液晶素子(図示せず)を用いてもよい。これによれば、適宜屈折率を変化させることにより、迅速に輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させることができる。
また、上記実施形態においては、輪帯形成レンズ群14における第1アキシコン14aと第2アキシコン14bとの間の距離を可変可能に構成した。しかし、輪帯形成レンズ群14によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させる必要がない場合には、第1アキシコン14aおよび第2アキシコン14bを光ピックアップ装置内に固定的に組み付けて構成してもよい。この場合、リング状のレーザ光における内径を層間クロストークに応じて適宜変化させることができる効果以外は、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、上記式2により計算される距離L、すなわち、光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光が集光レンズ35によって集光される集光点からピンホール板36のピンホール36aまでの距離を用いて上記式3〜式8により、リング状に形成されるレーザ光の内径φを規定するようにしたが、上記式3〜式8において、距離Lの半分の値を用いて同レーザ光の内径φを規定するようにしてもよい。すなわち、下記式9または式10を用いてレーザ光の内径φを規定するようにしてもよい。
φ≧f×φ×2/L …式9
φ≧f×φ×2/L+φ …式10
これによれば、上記式3〜式8において距離Lを用いてレーザ光の内径φを計算した場合に比べて同距離Lの半分の量に対応する量だけ同内径φが大きくなる。換言すれば、各記録層の層間距離(層間ギャップ)が半分になった場合におけるレーザ光の内径φとなる。このため、光スポットが形成されている記録層以外の記録層からの反射光がより厳格に除かれる。これにより、信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度をさらに良好にすることができる。
また、この場合、レーザ光が集光している層以外の層からの反射光も厳格に除かれる。すなわち、レーザ光が記録層と記録層の間の層(中間層)に集光している場合において、同集光位置に隣接する各記録層からの反射光も遮光することができる。これにより、対物レンズ19のフォーカスサーボ制御を非点収差法などにより行っている場合には、フォーカスエラー信号に同期したSUM信号を精度よく検出できるようになり、複数の記録層を有する光ディスクDKにおける対物レンズ19のフォーカスサーボ制御を精度良く行うことができる。
また、上記実施形態においては、対物レンズ19のトラッキングサーボ制御およびフォーカスサーボ制御による同対物レンズ19の変位に関わらず輪帯形成レンズ群14の位置を固定して用いたが、これに限定されるものではない。すなわち、輪帯形成レンズ群14を光ディスクDKの径方向およびレーザ光源11から出射されるレーザ光の光軸方向に変位させるためのアクチュエータを設け、輪帯形成レンズ群14を対物レンズ19の変位に応じて変位させてもよい。これによれば、対物レンズ19と輪帯形成レンズ群14との位置関係に変動が生じる場合であっても同位置関係を常に一定に保つことができる。したがって、他の記録層から反射してピンホール板36上に形成されるリング状の集光光束における中央部の光のない部分の中心がリング状の集光光束における光軸中心と一致して常に同心となる。すなわち、前記リング状の集光光束における中央部の光のない部分の中心がずれて、ピンホール板36のピンホール36aを他の記録層からのレーザ光が透過することがない。この結果、トラッキングサーボ制御およびフォーカスサーボ制御により対物レンズ19が変位する場合においても、層間クロストークの影響を受けずに信号再生の対象となる記録層に記録された信号の再生精度を良好にすることができる。
また、上記実施形態においては、レーザ光源11から出射されるレーザ光の偏光方向に応じて同レーザ光を透過および反射させる偏光ビームスプリッタ15を用いたが、レーザ光源11から出射されたレーザ光を光ディスクDKに導き、同光ディスクDKからの反射光をフォトディテクタ37に導くことができる光学素子であれば、他の光学素子であってもよい。例えば、偏光ビームスプリッタ15に代えて入射した光の半分を透過および反射させるハーフミラーを用いてもよい。
また、上記実施形態においては、光ディスクDKとして複数の記録層を等間隔に積層した光ディスクを用いた。しかし、これに代えて、複数の記録層がそれぞれ異なる間隔で積層された光ディスクを光ディスクDKとして用いてもよい。この場合、最も小さい層間ギャップに基づいてリング状に形成されるレーザ光の内径φを設定すればよい。これによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、光ディスクDKとしてBD(Blu-ray Disc)を用いたが、複数の記録層を有する光ディスクであれば、これに限定されるものではない。すなわち、BDの他に、CD,DVD,HD DVDなどの他の光ディスクまたは次世代の光ディスクであってもよい。これによっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の全体を示す概略図である。 図1の光ピックアップ装置に用いられる輪帯形成レンズ群の斜視図である。 (A),(B)は光スポットが形成されている記録層以外の他の記録層からの反射光における集光状態をピンホール板との関係で示す説明図である。 多層光ディスクの各記録層に照射されるレーザ光の形状を説明するための説明図である。 (A),(B)は光スポットが形成されている記録層からの反射光および他の記録層からの反射光がピンホール板を通過または遮光される様子を示した説明図である。 (A)はフレネル型のアキシコンの断面図であり、(B)はホログラム型のアキシコンの断面図である。 本発明の変形例に係る内径調整用プリズムを輪帯形成レンズ群内に配置した説明図である。
符号の説明
DK…光ディスク、11…レーザ光源、12…コリメートレンズ、13a,13b…アナモルフィックプリズム、14…輪帯形成レンズ群、14a…第1アキシコン、14b…第2アキシコン、15…偏光ビームスプリッタ、19…対物レンズ、21…ガイド、23…可動部材、24…スプリング、25…カム、27…電動モータ、31…ビームスプリッタ、35…集光レンズ、36…ピンホール板、36a…ピンホール、37…フォトディテクタ、38…内径調整用プリズム。

Claims (11)

  1. 複数の記録層を有する多層光ディスクにレーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記多層光ディスクによって反射されるレーザ光を受光して受光量に応じた電気信号を出力するフォトディテクタと、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を入射して平行光に変換するコリメートレンズと、
    前記コリメートレンズにより平行光に変換されたレーザ光を透過または反射させて前記多層光ディスクに導くとともに、同多層光ディスクによって反射されるレーザ光を反射または透過させて前記フォトディテクタに導くビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタによって前記多層光ディスクに導かれるレーザ光を集光して、前記複数の記録層のうちの1つの記録層に光スポットを形成する対物レンズと、
    前記ビームスプリッタによって導かれる前記多層光ディスクからのレーザ光を前記フォトディテクタの近傍に集光する集光レンズとを備えた光ピックアップ装置において、
    前記コリメートレンズと前記ビームスプリッタとの間、または前記ビームスプリッタと前記集光レンズとの間に配置され、前記コリメートレンズにより平行光に変換されたレーザ光を屈折させて同レーザ光の断面形状をリング状に形成する輪帯形成光学手段と、
    前記1つの記録層から反射され、前記集光レンズによって集光されたレーザ光を通過させるピンホールが形成されたピンホール板とを設け、
    前記輪帯形成光学手段は、前記1つの記録層以外の他の記録層から反射されたレーザ光であって前記ピンホール板上に形成されるリング状の集光光束の内径が前記ピンホールの直径以上となるように、前記リング状に形成されるレーザ光の内径を規定したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、
    前記輪帯形成光学手段は、
    前記コリメートレンズにより平行光に変換されたレーザ光の断面形状をリング状の発散光に変換する第1の光学素子と、
    前記リング状の発散光に変換されたレーザ光を同リング状の平行光に変換する第2の光学素子とを有する光ピックアップ装置。
  3. 請求項2に記載の光ピックアップ装置において、さらに、
    前記輪帯形成光学手段によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させる内径調整手段を設けた光ピックアップ装置。
  4. 請求項3に記載の光ピックアップ装置において、
    前記内径調整手段は、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子との相対的な距離を変化させることにより、前記輪帯形成光学手段によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させる光ピックアップ装置。
  5. 請求項3に記載の光ピックアップ装置において、
    前記内径調整手段は、前記第1の光学素子によって変換されたリング状の発散光を屈折させて前記第2の光学素子に導くことにより、前記輪帯形成光学手段によって形成されるリング状のレーザ光における内径を変化させる光ピックアップ装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の光ピックアップ装置において、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光の波長をλとし、前記集光レンズの焦点距離をfとし、前記ピンホールの径をφとし、前記他の記録層によって反射されるレーザ光が前記集光レンズによって集光される集光点から前記ピンホールまでの距離をLとしたとき、前記輪帯形成光学手段によってリング状に形成されるレーザ光における内径φは、式φ≧f×φ/Lによって規定される光ピックアップ装置。
  7. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の光ピックアップ装置において、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光の波長をλとし、前記集光レンズの焦点距離をfとし、前記ピンホールの径をφとし、前記他の記録層によって反射されるレーザ光が前記集光レンズによって集光される集光点から前記ピンホールまでの距離をLとしたとき、前記輪帯形成光学手段によってリング状に形成されるレーザ光における内径φは、式φ≧f×φ/L+φによって規定される光ピックアップ装置。
  8. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の光ピックアップ装置において、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光の波長をλとし、前記集光レンズの焦点距離をfとし、前記ピンホールの径をφとし、前記他の記録層によって反射されるレーザ光が前記集光レンズによって集光される集光点から前記ピンホールまでの距離をLとしたとき、前記輪帯形成光学手段によってリング状に形成されるレーザ光における内径φは、式φ≧f×φ×2/Lによって規定される光ピックアップ装置。
  9. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の光ピックアップ装置において、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光の波長をλとし、前記集光レンズの焦点距離をfとし、前記ピンホールの径をφとし、前記他の記録層によって反射されるレーザ光が前記集光レンズによって集光される集光点から前記ピンホールまでの距離をLとしたとき、前記輪帯形成光学手段によってリング状に形成されるレーザ光における内径φは、式φ≧f×φ×2/L+φによって規定される光ピックアップ装置。
  10. 請求項6ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の光ピックアップ装置において、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光の光強度分布により設定される係数をKとし、前記集光レンズに入射する前記多層光ディスクからのレーザ光の光束径をφとしたとき、前記ピンホールの径φは、式φ≧K×λ/(φ/(2×f))によって規定される光ピックアップ装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の光ピックアップ装置において、さらに、
    前記対物レンズは、
    前記多層光ディスクにおけるトラックに前記光スポットを追従させるためのトラッキングサーボ制御手段によって同多層光ディスクの径方向にトラッキングサーボ制御されるとともに、前記多層光ディスクにおける各記録層に前記光スポットを追従させるためのフォーカスサーボ制御手段によって前記レーザ光の光軸方向にフォーカスサーボ制御され、
    前記トラッキングサーボ制御手段および前記フォーカスサーボ制御手段による前記対物レンズの各変位に応じて前記輪帯形成光学手段を前記多層光ディスクの径方向および前記レーザ光の光軸方向にそれぞれ変位させるためのアクチュエータを備えた光ピックアップ装置。
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