JP2011094826A - 人体検出装置及びそれを用いた空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】焦電型の赤外線素子11及び集光レンズ12を備えた赤外線検出手段10と、赤外線検出手段10を回転走査するための駆動手段20と、駆動手段20を制御する駆動制御部30と、人体検出判定を行う比較判定制御部50とを有する人体検出装置。駆動制御部30は、駆動手段20を制御して赤外線検出手段10を回転走査させ、Vr≧Vmとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときの駆動角度θで、駆動手段20による赤外線検出手段10の回転走査を停止させる。比較判定制御部50は、その回転走査の停止位置において、Vr≧Vsとなる出力Vrを得たときに人体が駆動角度θの位置にいると判定する。
【選択図】図5
Description
赤外線の入射変化量に応じて信号を出力する焦電型の赤外線素子、及び複数の検知エリアから赤外線を集光する集光レンズを備え、回転走査可能に支持された赤外線検出手段と、
前記赤外線検出手段を回転走査するための駆動手段と、
予め設定された駆動出力閾値Vm及び停止出力閾値Vsと、前記赤外線検出手段からの出力Vrとに基づいて人体検出判定を行う判定手段と、
前記駆動手段を制御する制御部と
を有する人体検出装置において、
前記制御部は、前記駆動手段を制御して前記赤外線検出手段を回転走査させ、Vr≧Vmとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときの駆動角度θで、前記駆動手段による前記赤外線検出手段の回転走査を停止させ、
前記判定手段は、前記赤外線検出手段の回転走査の停止位置において、Vr≧Vsとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときに、人体が駆動角度θの位置にいると判定する。
したがって、本発明に係る人体検出装置によれば、安価な構成で、且つ人体とそれ以外の熱源とを区別ができる。
本発明の実施の形態1に係る人体検出装置の構成を図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る人体検出装置の全体構成を示すブロック図である。人体検出装置100は、赤外線検出手段10と、赤外線検出手段10を回転駆動するための駆動手段20と、駆動手段20を制御する駆動制御部30と、赤外線検出手段10からの微弱信号を増幅するための増幅部40と、増幅部40で増幅された赤外線検出手段10からの信号と、所定の閾値とを比較し人体判定する比較判定制御部50とを備えている。なお、赤外線検出手段10は回転走査可能に筐体に支持されており、駆動制御部30は本発明の制御部に相当し、比較判定制御部50は本発明の判定手段に相当する。
赤外線検出手段10は、赤外線の入射変化量に応じて信号を出力する焦電型の赤外線素子を用いた焦電型センサー11と、1つのフレネルレンズ121で例えば横方向30度、縦方向30度の視野角度13を持ち、視野内から赤外線を集光する集光レンズ12とを備えている。もちろん、視野角度13は、上記の例に限ったものではなく、また複数のフレネルレンズで構成して、複数の検知エリアから赤外線を集光する集光レンズから構成しても良い。焦電型センサー11は、視野内からの赤外線入射量が変化すると信号を出力する。つまり、赤外線検出手段10が固定設置されていると、赤外線検出手段10の視野角度13内に熱源が通過すると信号が出力され、視野内に移動熱源がなければ信号が出力されない。そのときの、出力信号は、図3のような出力となり、出力のピーク値Pは、視野内の背景温度と熱源温度との温度差、熱源までの距離及び熱源の通過速度により変化する。熱源の通過速度により変化するのは、焦電型センサー11からの信号出力は微弱なため、増幅部40を用いて信号増幅しているが、信号のばらつきを増幅させないため増幅器に周波数特性を持たせているためである。
赤外線検出手段の停止位置を、図4のように地点(1)〜(5)の5分割で設定している(なお、図4においては数値を○で囲んで表記されている)。地点(1)から(5)までの角度は120度で、地点(1)から(2)、(2)から(3)、(3)から(4)及び(4)から(5)の角度はそれぞれ30度である。赤外線検出手段10の視野角度が30度なので、人体検出エリア角度範囲はこの例では150度となっている。赤外線検出手段10は、地点(1)から(5)の範囲で駆動手段20により駆動される。なお、上記の角度は、それに限定されるものでなく、任意に設定しても良い。また、上記のような停止位置をあらかじめ設定しなくても良い。
図5は、人体検出装置100の制御を示したフローチャートである。
まず、駆動制御部30は駆動手段(ステッピングモータ)20を制御して赤外線検出手段10の視野中心を地点(1)方向に駆動し、赤外線検出手段10の位置決めを行う(S001)。位置決め終了後、地点(1)にて、例えば5秒間の停止測定を開始する(S002)。停止測定時間は、5秒間でなくてもよく任意の時間で良い。地点(1)の地点での停止測定中、もし移動熱源があれば、図3のようなピーク値を持つ信号出力が得られ、移動熱源がなければ信号が出力されない。比較判定制御部50は、停止測定中においては、赤外線検出手段10からの信号出力Vrと停止出力閾値Vsとを比較する(S003)。比較判定制御部50は、停止測定中に、赤外線検出手段10からの信号出力Vrが、停止出力閾値Vs以上であった場合には、地点(1)に『人体有り』を記憶する(S004)。
上述のように、赤外線検出手段10が地点(1)〜(5)まで走査することにより、全測定エリアの人体検知が終了する(S007)。
本発明の実施の形態2に係る人体検出装置の構成は上記の実施の形態1と同一であり、図1〜図4が同様に適用される。本実施の形態2に係る人体検出装置の制御を図6に基づいて説明する。
まず、駆動制御部30は駆動手段(ステッピングモータ)20を制御して赤外線検出手段10の視野中心を地点(1)方向に駆動し、赤外線検出手段10の位置決めを行う(S010)。そして、駆動制御部30は駆動手段(ステッピングモータ)20を制御し赤外線検出手段10の視野中心を地点(1)から地点(2)へ向けて駆動し、赤外線検出手段10を走査する(S011)。比較判定制御部50は、地点(1)から地点(2)への駆動測定においては、信号出力Vrと駆動出力閾値Vmを比較する(S012)。地点(1)から地点(2)への移動中に信号出力Vrが、駆動出力閾値Vm以上であった場合(Vr≧Vm)には、地点(2)(駆動角度θ)に『熱源あり』を記憶し(S013)、地点(2)から地点(3)へ向けて走査を継続する(S011)。同様にして、Vr≧Vmの場合には『熱源あり』を記憶しながら、地点(5)まで駆動測定を行う(S014)。
上述のように、赤外線検出手段10が全ての『熱源あり』の地点(駆動角度θ)にて停止測定をすることにより、全測定エリアの人体検知が終了する(S019)。
本実施の形態3に係る人体検出装置は、その構成及び制御は上記の実施の形態1又は実施の形態2と同一であるものとする。
上述したが、赤外線検出手段10の出力は、
条件1:視野内の背景温度と熱源温度との温度差
条件2:熱源までの距離
条件3:熱源の通過速度
により複雑に出力信号が変化する。したがって、空気調和機等の室内環境で使用する機器に実施の形態1及び実施の形態2の人体検出装置100の制御方法を使用すると、上記の条件により検出バラツキが大きくなるおそれがある。それをなくすための制御を説明する。
また、条件2について、熱源までの距離が近いほうが出力が大きく、遠くなるほど出力は小さくなる。
また、条件3について、熱源通過速度は、増幅器の周波数特性に依存し、ある通過速度で出力がピークを示すような設定になる。
上記のため、室温が上昇すると出力が出にくく、また、赤外線検出手段から人体までの距離により、例えば、2m先の熱源と4m先の熱源では、最適な駆動速度が違うこととなる。2m先の最適速度に設定すると、4m先の熱源では出力がでない。
図7は、本発明の実施の形態4に係る空気調和機の構成図である。但し、図7においては後述の説明に必要な構成のみが図示されている。
本実施の形態4に係る空気調和機は、ここでは空気清浄機の例について説明する。
本実施の形態4に係る空気調和機は、上述の実施の形態に係る人体検出装置100が組み込まれており、上記の実施の形態1の人体検出装置100が組み込まれており、人体検出装置は例えば図5のフローチャートと同様な処理を行って人体の有無及びその位置(人体エリアθ)を検知する。本実施の形態4に係る空気調和機は、それに加えて、制御装置200、ファン201、その駆動回路202、吹出しフラップ203、及びその駆動機構204を備えている。吹出しフラップ203は駆動機構204により吹出し位置(θ)が調整されるように構成されている。
本実施の形態4に係る空気調和機の制御装置200は、運転を開始すると駆動機構204により吹出しフラップ203の駆動を開始するとともに(S031)、駆動回路202によりファン201の駆動を開始する(S032)。制御装置200は、吹出しフラップ203の駆動を開始すると、次に、吹出しフラップ203の位置決め動作を開始する(S033)。そして、吹出しフラップ203を中央(初期位置)に停止させる(S034)。この状態で、人体検出装置100が最終的に「人体検知エリア有り」という判定をした場合(S008)には、制御装置200は、駆動機構204を制御して吹出しフラップ203を人体検知エリア(θ)に向けて吹出し駆動し、停止させる(S035)。吹出しフラップ203がこのように位置決めされた状態で、ファン201が外部から吸引してフィルタ(図示せず)によって清浄化された空気は、吹出しフラップ203により設定された人体検知エリア(θ)に向けて吹き出し、効率の良い運転が可能になっている。
Claims (9)
- 赤外線の入射変化量に応じて信号を出力する焦電型の赤外線素子、及び複数の検知エリアから赤外線を集光する集光レンズを備え、回転走査可能に支持された赤外線検出手段と、
前記赤外線検出手段を回転走査するための駆動手段と、
予め設定された駆動出力閾値Vm及び停止出力閾値Vsと、前記赤外線検出手段からの出力Vrとに基づいて人体検出判定を行う判定手段と、
前記駆動手段を制御する制御部と
を有する人体検出装置において、
前記制御部は、前記駆動手段を制御して前記赤外線検出手段を回転走査させ、Vr≧Vmとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときの駆動角度θで、前記駆動手段による前記赤外線検出手段の回転走査を停止させ、
前記判定手段は、前記赤外線検出手段の回転走査の停止位置において、Vr≧Vsとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときに、人体が駆動角度θの位置にいると判定する
ことを特徴とする人体検出装置。 - 赤外線の入射変化量に応じて信号を出力する焦電型の赤外線素子、及び複数の検知エリアから赤外線を集光する集光レンズを備えた赤外線検出手段と、
前記赤外線検出手段を回転走査するための駆動手段と、
予め設定された駆動出力閾値Vm及び停止出力閾値Vsと、前記赤外線検出手段からの出力Vrとに基づいて人体検出判定を行う判定手段と、
前記駆動手段を制御する制御部と
を有する人体検出装置において、
前記制御部は、前記駆動手段を制御して前記赤外線検出手段を回転走査させ、Vr≧Vmとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときの駆動角度θを記憶し、且つ、前記駆動角度θを記憶した後に、前記駆動手段を制御して前記赤外線検出手段を前記記憶された駆動角度θに移動させて停止し、
前記判定手段は、前記赤外線検出手段の回転走査の停止位置において、Vr≧Vsとなる赤外線検出手段の出力Vrを得たときに、人体が駆動角度θの位置にいると判定する
ことを特徴とする人体検出装置。 - 前記制御部は、前記赤外線検出手段を前記記憶された駆動角度θに移動させた後に、所定時間停止させることを特徴とする請求項2に記載の人体検出装置。
- 前記判定手段は、前記赤外線検出手段の停止直後に、前記出力Vrと前記停止出力閾値Vsとの比較を行わないディレー排除時間を有することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の人体検出装置。
- 前記駆動手段は、前記赤外線検出手段を回転走査する駆動速度を、周囲温度に基づいて変化させることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の人体検出装置。
- 前記駆動手段は、前記赤外線検出手段を回転走査する駆動速度を、所定周期ごとに変更することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の人体検出装置。
- 前記判定手段は、前記駆動出力閾値Vmを、前記駆動速度に基づいて変化させることを特徴とする請求項6に記載の人体検出装置。
- 前記判定手段は、前記駆動出力閾値Vm及び停止出力閾値Vsを、周囲温度に基づいて変化させることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の人体検出装置。
- 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の人体検出装置
を備えたことを特徴とする空気調和機。
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