JP2011093775A - 石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法 - Google Patents

石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011093775A
JP2011093775A JP2009252157A JP2009252157A JP2011093775A JP 2011093775 A JP2011093775 A JP 2011093775A JP 2009252157 A JP2009252157 A JP 2009252157A JP 2009252157 A JP2009252157 A JP 2009252157A JP 2011093775 A JP2011093775 A JP 2011093775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quartz glass
glass crucible
gas
mold
partition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009252157A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5500672B2 (ja
Inventor
Goji Fujita
剛司 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Super Quartz Corp
Original Assignee
Japan Super Quartz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Super Quartz Corp filed Critical Japan Super Quartz Corp
Priority to JP2009252157A priority Critical patent/JP5500672B2/ja
Publication of JP2011093775A publication Critical patent/JP2011093775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5500672B2 publication Critical patent/JP5500672B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/09Other methods of shaping glass by fusing powdered glass in a shaping mould
    • C03B19/095Other methods of shaping glass by fusing powdered glass in a shaping mould by centrifuging, e.g. arc discharge in rotating mould
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】石英ガラスルツボ製造時に、シリカヒュームによる石英ガラスルツボ製造装置部品の損耗を防止し、装置部品の磨耗粉、破損片に起因する石英ガラスルツボのコンタミネーションを抑制する。
【解決手段】モールド及びモールド駆動システムが設置された下部区画と、アーク電極駆動システムが設置された上部区画に石英ガラスルツボ製造装置を区分し、アーク電極が貫通可能な一以上の連通路を備えた区画部材を配し、上部区画内の気体と、下部区画内の気体の交換が抑制されるように気流を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、石英ガラスルツボ製造時に生ずるコンタミネーションを低減してルツボの歩留まりを向上しうるとともに、装置本体を保護して、長期間の安定操業を可能とする、石英ガラスルツボの製造装置、及び石英ガラスルツボの製造方法に関する。
現在、半導体ウェーハの原料となるシリコン単結晶の育成は、主としてチョクラルスキー(CZ)法を用いて行われている。チョクラルスキー法では、ルツボに収容したシリコン融液に種結晶を浸漬し、種結晶を回転ささながら引上げることにより、種結晶の下部に単結晶が育成される。
シリコン単結晶の育成には、シリコン融液に不純物が混入することを避けるため、一般的に石英ガラスルツボが用いられている。特に、高純度の半導体結晶を育成するため、あるいは半導体に添加するドーパントの濃度を厳密に制御するためには、石英ルツボに関しても、シリコン融液と接する内面の純度を厳密に制御することが求められている。さらに、複数の単結晶引き上げを継続して行い、シリコン単結晶育成の歩留まりを向上するためには、石英ルツボにおいても、長時間、あるいは繰り返しの使用に耐える耐久性が求められている。
石英ガラスルツボの製造方法として用いられているものに、アーク溶融法がある。この方法では、有底円筒状のモールドの内面に、所定の厚さでシリカ粉末の堆積層を形成し、目的とするルツボの形状に略対応する粉末成型体を形成する。次いで、前記モールドを回転駆動しながら、モールド上に設置したアーク電極からの放電により、シリカ粉末の堆積層を加熱・溶融してガラス化する。このアーク溶融法によれば、加熱される領域を制限しつつ、非接触でシリカ粉末の溶融を行い得るので、石英ガラスルツボ内面の不純物によるコンタミネーションを抑制し、高品質の石英ガラスルツボを提供することができる。
しかし、上記アーク溶融法を用いても、シリカ粉末の溶融時に、その一部が気化してシリカヒュームが発生することを避けることはできない。特に、シリカヒュームが電極表面に付着して凝集し、溶融ガラス表面に落下してルツボ内面に付着する、ドロッピングと呼ばれる現象が問題とされている。
また、アーク電極としては通常炭素棒が用いられるが、アーク放電によって電極表面が燃焼する際に遊離した炭素粒子が溶融ガラス表面に落下する現象がある。ガラス表面に落下した炭素粒子がその場で燃焼した場合には、凹凸の原因となり、炭素粒子として残留した場合には不純物となって、石英ガラスルツボの品質を低下させる。
上記の問題に対する対策として、アーク電極とされる炭素棒の素材特性を制御して、シリカヒュームの凝集や、炭素粒子の落下を抑制する技術が検討されている。
例えば、特許文献1には、炭素電極の密度を所定範囲(1.60g/cm〜1.80g/cm)に制御し、炭素の粒子径を0.05mm以下に抑えることにより、電極表面へのシリカヒュームの付着を抑制し、炭素粒子の溶融ガラス表面への落下を防止する技術が記載されている。
一般的にヒュームの発生する環境下で、発生源を陰圧とし漏洩を防止する技術は知られている(例えば特許文献2)。しかし、石英ガラスルツボの製造工程では、外部からの粉塵がモールド内部に侵入した場合もコンタミネーションの原因となるため好ましくない。これを回避するため、例えば特許文献3には、モールドの設置された区画を密閉し、給気及び排気により、前記区画内に清浄な空気を循環させる技術が記載されている。
特開2007−273206号公報 特開2002−241077号公報 特開2003−313035号公報
しかし、特許文献1記載のように、炭素電極の素材特性を制御する技術では、シリカヒュームが石英ルツボ製造装置内を流動することを抑制することはできない。石英ガラスルツボ製造装置は、モールドを駆動する機構(モールド駆動機構)、およびアーク電極の位置を制御する機構を備えており、これらの機構には複数の金属部材が用いられている。石英ガラスルツボ製造にかかる操業中に発生したヒュームがこれら装置制御部材の間隙に侵入した場合、磨耗による損傷の原因となる。そのため、メンテナンス時のヒュームの除去や、磨耗した部品の交換等の作業が必要となり、石英ルツボ製造の操業効率を抑制する要因となっている。
また、モールドの上側に配置された電極の制御装置が駆動する際、金属粒子や金属の細片が部材から剥離する場合がある。これら金属粒子などが、石英ガラスルツボに落下した場合、ルツボの品質を著しく低下させる。また、磨耗した金属粉にシリカヒュームが凝集して落下する現象も存在する。ルツボ内面に金属微粒子が付着した場合、ルツボ内にシリコン融液を形成した際に、融液に不純物が溶出する可能性があり、品質上好ましくない。また、ルツボ内面に付着した金属やシリカヒューム凝集体などの異物は、ガラス表面の応力分布を不均質化し、また局在的な結晶化の核形成場となって、ルツボの劣化を促進し、単結晶育成の操業において、ルツボを長期使用する上での障害となる。特許文献2に記載されたような、ヒュームの発生源を陰圧化におく方法では、異物をモールド近傍に吸い寄せる可能性がある。
また近年、シリコン単結晶の大径化にともない、大型の石英ガラスルツボが要求されている。そのため、石英ガラスルツボの製造装置において、モールドやアーク電極の駆動制御が複雑化する傾向にある。そのため、特許文献3に記載されるように、モールドの設置された区画を隔離して清浄な空気を循環させても、電極が貫通する連通路を完全に閉鎖することはできず、外部の粉塵がモールド内に落下する現象を排除することはできない。
上記事情に鑑み、本発明は、アーク溶融法を用いた石英ルツボ製造時に、アーク電源駆動部材等のシリカヒュームに起因する磨耗を抑制しうるとともに、石英ルツボの異物による汚染を防止し得る石英ガラスルツボ製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
1)本発明の第1の態様は、有底円筒状の内面を有するモールドと、前記モールドを回転駆動するモールド駆動機構と、アーク放電を発生する二以上のアーク電極と、前記アーク電極を駆動する電極駆動機構とを備え、前記モールドの内面に堆積されたシリカ粉末からなる粉末成型体を前記アーク電極からの放電によって熔融し、ガラス化する石英ガラスルツボ製造装置であって、前記モールド及び前記モールド駆動機構が設置された下部区画と、前記電極駆動機構が設置された上部区画と、これら上部区画と下部区画とを隔てる区画部材と、を有し、前記区画部材には、前記電極が貫通する一以上の連通路が設けられるとともに、前記上部区画内の気体と前記下部区画内の気体との交換が抑制されるように前記連通路内の気流を制御する気流制御機構を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置である。
2)本発明の第2の態様は、上記第1の態様にかかる石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制御機構が、前記連通路内の気体を排気可能な排気装置を備えること特徴とする石英ガラスルツボ製造装置である。
前記排気装置には、シリカヒュームを捕集する捕集手段として集塵装置が設置されていてもよい。
3)本発明の第3の態様は、上記第1の態様にかかる石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制御機構が、前記連通路内に気体を給気可能な給気装置を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置である。
前記給気装置には、給気される気体の塵埃を除去するフィルターが設置されていてもよい。
4)本発明の第4の態様は、上記第1から第3のいずれかの態様にかかる石英ガラスルツボ製造装置であって、前記区画部材は、上部区画と下部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置され前記連通路が形成された第1及び第2の隔壁を有し、前記気流制御機構は、前記第1隔壁と第2隔壁の間の気体を排気する排気装置を備えることを特徴とする、石英ガラスルツボ製造装置である。
5)本発明の第5の態様は、上記第1から第3のいずれかの態様にかかる石英ガラスルツボ製造装置であって、前記区画部材は、上部区画と下部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置され前記連通路が形成された第1及び第2の隔壁を有し、前記気流制御機構は、前記第1隔壁と第2隔壁の間に気体を給気する給気装置を備えることを特徴とする、石英ガラスルツボ製造装置である。
6)本発明の第6の態様は、上記第1から第5のいずれかの態様にかかる石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制御機構が、前記下部区画から気体を排気する排気装置を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置である。
前記排気装置には、シリカヒュームを補修する集塵装置が設置されていてもよい。
7)本発明の第7の態様は、上記第1から第6のいずれかの態様にかかる石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制御機構が、前記下部区画に気体を給気する給気装置を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置である。
前記給気装置には、給気される気体の塵埃を除去するフィルターが設置されていてもよい。
8)本発明の第8の態様は、モールドの内面にシリカ粉末を堆積して粉末成型体とし、前記モールドを回転駆動しつつ、二以上のアーク電極から発生するアーク放電により、前記粉末成型体を溶融してガラス化する石英ガラスルツボの製造方法であって、前記モールドおよびこれを駆動するモールド駆動機構の設置された下部区画と、前記アーク電極を駆動する電極駆動機構の設置された上部区画とを前記アーク電極が貫通する一以上の連通路を有する区画部材によって隔て、前記上部区画内の気体と前記下部区画内の気体との交換が抑制されるように、前記連通路内の気流を制御しながら、前記ガラス化を行うことを特徴とする石英ガラスルツボの製造方法である。
9)本発明の第9の態様は、上記第8の態様にかかる石英ガラスルツボの製造方法であって、前記連通路内の気体を排気することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法である。
10)本発明の第10の態様は、上記第8または第9の態様にかかる石英ガラスルツボの製造方法であって、前記連通路内に気体を供給することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法である。
前記石英ガラスルツボの製造方法において、前記連通路内に供給される気体は、「JIS B 9920」やISO14644−1に規格される空気製浄度クラス100000以下、10000以下で、クラス1以上、クラス7以下好ましくは5以下の気体であってもよい。あるいは、前記連通路内に供給される気体は、FED−STD−209Dにおける10000以下、好ましくは、700以下とすることができる。
11)本発明の第11の態様は、上記第8から第10いずれかの態様にかかる石英ガラスルツボの製造方法であって、前記下部区画内の気体を排気することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法である。
12)本発明の第12の態様は、上記第8から第11いずれかの態様にかかる石英ガラスルツボの製造方法であって、前記下部区画に気体を給気することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法である。
前記石英ガラスルツボの製造方法において、前記下部区画内に供給される気体は、JISに規格される空気製浄度クラス1以上、好ましくは8以上の気体であってもよい。
本発明の石英ルツボ製造装置によれば、モールドが配置されて高温になるとともにヒューム発生の可能性がありかつルツボ製造におけるゴミなどの落下によるコンタミ防止が必要な部位(下部区画)と、電極制御機構が配置されて室温程度の温度条件でかつ機械駆動などの操作に伴って微粒子等のコンタミ源の発生可能性のある部位(上部区画)を区画部材によって、隔離し、上部区画と下部区画の気体の交換を抑制しながら、シリカ粉末の溶融ガラス化を行うことができる。この構成によって、本発明の石英ガラスルツボ製造装置では、下部区画から上部区画へ気体が移動することを抑制して、シリカ粉末溶融の際に下部区画で発生したシリカヒュームにより、上部区画内の電極駆動装置が汚染されることを抑制できる。そのため、摺動部に侵入したシリカ微粒子による磨耗で、電極駆動装置が損耗することを防止でき、装置部品交換の頻度を低減できる。従って、使用後の清掃や部品交換などの装置のメンテナンスにかかる作業も簡便化できる。このため、本発明の製造装置を用いれば、石英ガラスルツボの生産効率を向上でき、かつ生産コストを低減することができる。
さらに、本発明の石英ガラスルツボ製造装置によれば、上部区画と下部区画との気体の交換を抑制することにより、上部区画から下部区画へ気体が移動することを抑制して、上部区画で発生した金属片や、磨耗粉が下部区画に侵入することを防止でき、シリカ以外の異物によるルツボ内面の汚染を防止できる。また、不純物による汚染や、異物の付着がない石英ガラスルツボは、半導体材料の溶融など、実際の用途に用いた際に、異物や汚染による結晶化部位の偏在は生じない。このように、本発明の製造装置によれば、シリコン等の半導体結晶の引き上げに用いた際に、厳密な組成の制御を可能とし、かつ長期の使用に耐える高品質の石英ガラスルツボを提供することができる。
本発明において、上記の上部区画と下部区画とでの気体交換抑制は、上部区画と下部区画とを連通する区画部材の連通路におけるガス流の制御によって実現される。具体的には、上部から下部区画へ、または、下部から上部区画へ移動する気体を抑制するため、連通路内のガスを外部に排気する、あるいは、連通路からガスが噴出することを抑制するために、連通路出口付近にエアカーテンのように遮断用のガスを噴出する手段(気流制御機構)を採用することができる。
本発明の石英ガラスルツボの製造方法によれば、モールドが配置された下部区画と、電極制御機構が配置された上部区画の気体の交換を抑制しながら、シリカ粉末の溶融ガラス化を行うことができる。この方法によって石英ガラスルツボの製造を行えば、シリカ粉末溶融の際に発生したシリカヒュームにより、上部区画内の電極駆動装置が汚染されることを抑制でき、摺動部に侵入したシリカ微粒子による磨耗で、磨耗粉が発生することを防止できる。また、上部区画で発生した金属片や磨耗粉が下部区画に侵入することを防止できる。そのため、本発明の石英ガラスルツボの製造方法によれば、シリカ以外の異物によるルツボ内面の汚染を防止しながら、石英ガラスルツボの製造を行うことができる。不純物による汚染や、異物の付着がない石英ガラスルツボは、半導体材料の溶融など、実際の用途に用いた際に、異物や汚染による結晶化部位の偏在は生じない。従って、本発明の石英ガラスルツボの製造方法によれば、シリコン等の半導体結晶の引き上げに用いた際に、厳密な組成の制御を可能とし、かつ長期の使用に耐える高品質の石英ガラスルツボを提供することができる。
本発明の一実施形態を説明するための概略正断面図であり、図2のI−I線視断面図である。 図2は、図1に記載された装置の水平断面図である。 図3は、本発明の別の実施形態を説明するための概略縦断面図である。 図4は、本発明の石英ガラスルツボ製造装置における区画部材の別の形態を示す概略縦断面図であり、第2隔壁の面積を小さくした場合を示している。 図5は、本発明の石英ガラスルツボ製造装置における区画部材の別の形態を示す概略縦断面図であり、二重隔壁を鞘体に置き換えた場合を示している。 本発明に係る石英ガラスルツボの製造装置の電極配置状態を示す模式平面図であり、(a)は配置された電極を上方から見た斜視図、(b)は配置された電極を側方から見た側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の1実施形態にかかる石英ガラスルツボの製造装置に関して説明するための概略正断面図であり、図2中のI−I線視断面図である。図2は、同じ石英ガラスルツボ製造装置の平面図である。
この装置は、アーク火炎の発生する装置内と装置外とを遮断可能とされる側壁1で囲まれた装置室を有する。側壁1は、石英ガラスルツボ製造において必要な雰囲気ガス・温度・騒音・振動などの遮断(もしくはこれらの装置外での低減・緩和)が装置内外で可能なものであれば金属で形成されてもよく、コンクリート等の構造材でもよい。また少なくとも一部に耐熱セラミック等の耐熱材を用いてもよい。側壁1の平面視した形状は特に限定されず、後述するモールド2等を内部に収納する空間を形成可能であれば角筒状であっても、円筒状であってもよい。
側壁1の下部は、床部に設置され、装置底部(図示せず)に連接されて、この側壁1と上側に位置し後述する第1隔壁と下側に位置する床部とによりエアフロー的に外部と遮断可能または密閉可能な処理室(装置室あるいはアーク溶融炉)を形成している。側壁1の少なくとも一部に、後述するモールド2の搬入搬出あるいは作業員の出入りのために開閉可能な扉(図示せず)が設けられていてもよい。
装置室内には、有底円筒状の内面を有するモールド2と、前記モールド2を駆動するモールド駆動機構4が設置されている。モールド駆動機構4はモールド2を駆動可能な状態であれば床部よりも下側などの装置室外側に設けられることも可能である。
モールド(回転モールド)2は、石英ガラスルツボの外形を規定する椀状の凹部が上向きに開口され内側(内表面)形状を有した有底円筒状とされ、その材質は、例えば、グラファイトで構成されていてもよい。このモールド2内部には、その内表面に貫通するとともに図示しない減圧手段に接続された通気口2aが複数設けられ、モールド2内表面に形成されたシリカ粉末成形体3内部を減圧可能となっている。モールド駆動機構4は、モールド2を中心軸(円筒内面の中心軸)回りに回転駆動する。これに加え、回転軸(中心軸)線角度を変化しない水平移動および上下移動、回転軸線角度を変化させる傾斜等の駆動を組み合わせて行うものであってもよい。
装置室内におけるモールド2の上側には、平面視した装置室の略全面(側壁1で囲まれた全領域)に水平な第1隔壁6が設けられ、この第1隔壁6によって装置室内におけるモールド2の上側空間が装置室の外部からエアフロー的に遮蔽されている。
第1隔壁6より一定の間隔をあけた上側位置には、この第1隔壁6と平行に第2隔壁8が平面視した装置室の略全面(側壁1で囲まれた全領域)に設置されている。
これら第1隔壁6と第2隔壁8とから構成される区画部材10は、その上下方向の内側に中間区画を構成するとともに、同時に、この区画部材(天井)10によって、装置室としてアーク加熱のおこなわれる装置下部区画を加熱をおこなわない装置上部区画から隔離・遮断している。本実施形態では第1隔壁6および第2隔壁8の外周形状は、側壁1の内面の形状によって規定される。
第2隔壁8には、後述するアーク発生位置となる装置室の中央部分から平面視して離れた位置である側壁1の近傍に、複数の排気口12が平面視した装置室輪郭方向に複数等間隔で設けられて区画部材10内部の中間区画に連通している。この例では、2つの排気口12が後述するアーク発生位置となる装置室の中心位置に対して平面視して対向する位置に配置されている。
区画部材10内部の中間区画は、それぞれの排気口12から上方に伸びるパイプ状の排気経路14を通じて、排気装置16に連通されている。排気装置16には、ヒュームを捕集する集塵装置(図示せず)が装着されている。
第1隔壁6は、後述するアーク発生位置となる装置室の中心位置に複数の下部連通口18を備える。下部連通口18は、装置室の中心とされるモールド2直上に設定された中心点を囲む円周上に一定の間隔で配置されている。この例では、後述するアーク電極22の本数に対応して3個の下部連通口18が円周上等間隔に配置されている。下部連通口18の設けられる円周の中心位置は、駆動させていない基準位置でありかつ鉛直方向である回転モールド2の回転駆動軸線と、平面視して一致するように設定されている。
第2隔壁8は、下部連通口18と同数の上部連通口20を備えており、これら上部連通口20は、下部連通口18の円周と上に一定の間隔で配置されている。この第2隔壁8に設定される上部連通口20が設けられる円周は、前記第1隔壁6に設定される円周の中心からひいた鉛直線上に中心点が置かれ、第1隔壁に設定される円周の半径より大きい半径を有する。また、下部連通口18と上部連通口20は、それぞれアーク電極22を貫通可能なように相似する位置形状に平面配置される。この例では、上記鉛直線を含む3方向の鉛直面上に、3個の下部連通口18と3個の上部連通口20が配置されている。
下部連通口18と上部連通口20によって、区画部材10を介して装置下部と装置上部を連通する連通路21が形成され、この連通路21を貫通して棒状のアーク電極22が配置される。アーク電極22の本数は、連通路21の数、すなわち上部連通口20の個数と同じであることが好ましい。この例では、三相3本のアーク電極22を用いている。アーク電極は鉛直線に対し、5度〜40度の傾角を有することが好ましい。アーク電極22は、炭素棒であってもよい。アーク電極20を炭素電極とする場合、かさ密度を所定範囲、例えば、1.5g/cm〜2.0g/cmに調整してもよい。
炭素電極22は、例えば、交流3相(R相、S相、T相)のアーク放電をおこなうよう同形状の電極棒とされ、図6に示すように、下方に頂点を有するような逆三角錐状となるように、それぞれの軸線22Lが角度θ1をなすようにそれぞれが設けられている。また、各電極22への通電は図示しない制御手段によって制御可能となっている。図6において、電極22の位置設定状態として、アーク噴出方向が電極位置中心軸線LLと一致する状態として図示してある。電極の本数、配置状態、供給電力方式は上記の構成に限ることはなく、他の構成も採用することが可能である。
アーク電極22を駆動する電極駆動機構24は、第2隔壁8より上側に配置されている。ここでは図示しないが、電極駆動機構24は、側壁1、第2隔壁8に固定されていてもよく、装置上部から吊り下げる構成としてもよい。アーク電極駆動機構24は伸縮および/または上下動により、アーク電極22の先端部の位置を調整する。さらに鉛直線に対する傾きを調整して、複数のアーク電極22のなす角度であるところの電極開度を設定することも可能である。
電極駆動機構(電極位置設定手段)24は、図1、図6に示すように、炭素電極22を、それらの電極先端間距離Dを設定可能として支持する支持部と、この支持部を水平方向に移動可能とする水平移動手段と、複数の支持部およびその水平移動手段を一体として上下方向に移動可能とする上下移動手段と、炭素電極22の支持角度を変更可能とする回転角度設定手段とを有するものとされ、支持部においては、炭素電極22が角度設定軸周りに回転可能に支持され、角度設定軸の回転角度を制御する回転手段を有している。
炭素電極22の電極先端間距離Dおよび電極位置状態を調節するには、回転角度設定手段24により炭素電極22の角度を制御するとともに、水平移動手段により支持部の水平位置を制御する。さらに、水平移動手段により電極中心軸線LLとモールド回転軸線との水平方向位置を制御することができる。また、上下移動手段によって支持部の高さ位置を制御して各電極先端部22aのシリカ粉成形体3底部位置に対する高さ位置を制御することができる。同時に、回転角度設定手段によって、各炭素電極22の角度をそれぞれ個別に設定してアーク火炎の発生方向(電極中心軸線)LLを鉛直方向から角度ψ1だけ変位するように制御することが可能となる。
なお、図示しない上下移動手段によって、区画部材(天井)10を側壁1に対して上下動可能に設定することで、炭素電極先端部22aの高さ位置を制御可能とすることができる。
次に、本実施形態にかかる石英ルツボの製造方法について説明する。
まず、回転するモールド2の内面にシリカ粉末を堆積し、目的とする石英ガラスルツボの形状に略対応する粉末成型体3を形成する。ここで、シリカ粉末とは、実質組成がSiOで示される酸化珪素粉末を示し、天然及び/または人工の結晶質石英粉末、アモルファスシリカ粉末などから目的に応じ選択される。なお、必要に応じ、他の物質を添加してもよい。
次いで、電極駆動機構24および/またはモールド駆動機構4により、電極先端を粉末成型体3に対向する所定位地に配置する。
次いで、アーク電力供給前に排気装置16を起動し、排気経路14を介し、第1隔壁6および第2隔壁8に挟まれた中間区画内の気体を排気して、この中間区画内を減圧する。その際、下部連通口18から吸入される気体の排気流量は、標準状態流量(ノルマル流量)で0〜0.01〜2400〜20000Nm/h、好ましくは1000〜1200Nm/hとすることが好ましい。また上部連通口20から吸入される気体の流量は、0〜0.01〜2400〜20000Nm/h、好ましくは1000〜1200Nm/hとすることが好ましい。あるいは、第1隔壁6および第2隔壁8に挟まれた中間区画内とこの区画部材10の上側との間で、差圧が1〜5〜10〜20Pa以上100Pa以下となるように設定することもできる。これらの条件は、上部連通口20または下部連通口18の面積より、電極断面積をさしひいた実質の開口面積、排気装置16の排気速度、連通路21近傍における気体温度などに基づいて調整でき、区画部材10の上下において区画部材10下側で発生したヒュームの遮断および区画部材10上側へのアーク火炎等からの熱的影響を低減可能なように設定することができる。本発明においては、このようなヒュームの遮断と熱的影響の低減をもってエアフロー的な遮断あるいは密閉が可能であると称する。
上記の排気を開始後、モールド駆動機構4によりモールドの回転駆動を継続しつつ、アーク電極22に所定電圧を印加し、アーク放電によって粉末成型を溶融し、ガラス化して石英ガラスルツボを製造する。
図1の矢印は排気装置16を起動した際の気体の流れを概念的に示したものである。上記ガラス化の工程において、粉末成型体が熔融する際、シリカ粉末の一部は気化してシリカヒュームが発生する。排気により、中間区画の気圧は、下部区画および上部区画内の気圧に対し陰圧となるため、ヒュームを含む気体は、下部連通口18を介して中間区画に吸入され、側方(径方向)へ移動して排気経路14を介し、排気装置16によって装置外へ排気される。そのため、ヒュームを含む気体が上部連通口20を通じて上部区画に侵入することは防止または抑制できる。
また、上部区画の気体は、上部連通口20を通じて中間区画内へ吸引され、側方へ移動して排気経路14を介し、排気装置16によって装置外へ排気される。そのため、上部区画内の電極駆動機構などで、粉塵や金属片が発生した場合にも、これらが下部区画に侵入してコンタミネーションの原因となることが防止できる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の他の実施形態を説明するための説明図である。なお、第1実施形態と同じ構成を有する部分については図1と同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、第2隔壁に複数の給気口13が設けられており、中間区画は給気口から上方に伸びるパイプ状の給気経路15を通じて給気装置17に連通されている。給気装置17からはHEPAフィルターを通した清浄な空気が供給される。
本実施形態にかかる石英ルツボの製造方法について説明する。
まず、モールド2の内面にシリカ粉末を堆積し、目的とする石英ガラスルツボの形状に略対応する粉末成型体3を形成する。
次いで、電極駆動機構24および/またはモールド駆動機構4により、電極先端を粉末成型体3に対向する所定位地に配置する。
次いで、給気装置17を起動し、給気経路15を介し、第1隔壁6および第2隔壁8に挟まれた中間区画内に空気を給気する。中間区画に流入した空気は、下部連通口18の開口部より下部区画に給気され、上部連通口20の開口部より上部区画に給気される。その、下部連通口18から下部区画に給気される気体の流量は0〜0.1〜20000Nm/h、好ましくは300〜8000Nm/hとし、上部連通口から上部区画に噴気される気体の流量は0〜0.01〜20000Nm/h、好ましくは300〜8000Nm/hとすることが望ましい。これらの条件は、上部連通口20または下部連通口18の開口面積、給気装置の給気量などに基づいて調整できる。
上記の給気を開始後、モールド駆動機構4により、モールドの回転駆動を開始する。ついで、アーク電極22に所定電圧を印加し、アーク放電によって粉末成型を溶融し、ガラス化して石英ガラスルツボを製造する。
図3の矢印は給気装置17を起動した際の気体の流れを概念的に示したものである。給気装置17から供給される空気は、給気経路15を介して中間区画へ流入する。これにより、中間区画が下部区画および上部区画に対し陽圧となり、下部連通口18から下部区画にむけて噴気が行われるとともに、上部連通口から上部区画にむけて噴気が行われる。そのため、石英ガラス化の工程で発生したヒュームを含む空気の上部区画への侵入は、抑制または防止される。また、上部区画の空気が下部区画に侵入することも防止され、上部区画内で発生した粉塵や金属片などによって、石英ルツボがコンタミネーションをうけることが防止される。
なお、本発明は、上記で説明した実施形態には限定されない。
例えば、図4、図5は、本発明の石英ルツボ製造装置の概略縦断面図であり、区画部材の別の構成を示す図である。なお、上記実施形態で説明した構成に関しては、同じ符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態および第2実施形態の装置では、第1隔壁と第2隔壁をともに、側壁の外周が側壁の内面に規定される平面視した範囲全面に位置する構成としたが、いずれか一方の隔壁の面積を他方の隔壁より小さくしてもよい。
例えば、図4のように、第1隔壁6は平面視した側壁の内側範囲全面を覆うとともに、複数の連通路21を囲い込む周壁5を第1隔壁6上に立設し、その上に前記周壁5に規定される外周形状を有する第2隔壁80を設置するとともに、周壁5に複数の管路19を接続し、前記管路17を側壁1外の給気装置または排気装置(図示せず)に連通させる構成とすることも可能である。
この場合、前記第1隔壁6、周壁5および第2隔壁80で囲まれた中間区画(連通路21周辺部分のみ)に対し給気または排気を行うことができる。たとえば、周壁5は上部連通口20を平面視して含むとともにアーク発生位置となる装置室の中心位置に対して平面視して円形となる円筒形でもよく、その場合、第2隔壁80は複数の上部連通口20の開口した円板状でもよい。図の例では、周壁5および第2隔壁80で囲まれた中間区画に二本の管路19が接続されているが、第2隔壁80の平面視した周方向等間隔に複数の管路19を接続してもよい。ここで、面積を小さくする隔壁は、第1隔壁であってもよい。
また、隔壁を第1隔壁6のみとし、第1隔壁6に設けられたそれぞれの連通口18の周辺における下側位置または上側位置に開口(連通路)を有する鞘体7を設置し、各鞘体7に対して給気または排気を行って、連通口18部分付近のみにおいて周辺ガスを吸気する、あるいは、連通口18部分付近のみにガスを噴射してエアカーテンとして、第1隔壁6の上下において連通口18を介したガス交換を抑制・防止する構成としてもよい。
例えば、図5は、第1隔壁の各連通口18上に連通口200を有する鞘体7を電極22の数と等しい箇所設置し、各鞘体7に管路190を接続した例を示している。この管路190は、側壁1外へ導かれ排気装置または給気装置(図示せず)に接続される。
また、上記実施形態1、2では、排気経路または給気経路を第2隔壁から上方に伸びるパイプ状のものとしたが、側壁に排気口または給気口をもうけ、排気装置または給気装置に連通させてもよい。たとえば、側壁の外側に側壁を囲む筒体を設置し、前記筒体と側壁に囲まれる空間を排気または給気の経路として用いてもよい。
上記第2実施形態では、装置内に給気する気体を空気としたが、窒素と酸素の混合ガスなど、アルゴン等の不活性ガスなど、成分の調整された気体を装置内に供給してもよい。
上記第1実施形態では、連通路が形成された中間区画から排気を行う構成としたが、同時に下部区画に対して給気を行い、下部区画の気圧低下を防止してもよい。この場合、電極先端22a位置よりも鉛直方向下側位置、かつ、モールド2の下端より上側位置に装置室内への給気口を設けてヒュームによるコンタミ発生の低減を図ることができる。
上記第2実施形態では、連通路が形成された中間区画に対し給気を行う構成としたが、同時に下部区画から排気を行い下部区画内のヒューム密度を低減してもよい。
なお、上記実施形態では、下部区画が底面を有する点を記載したが、上部区画の上側にもさらに天井を設けてもよい。この場合、連通路に対して給気するとともに、上部区画から排気を行ってもよく、連通路から排気するとともに、上部区画に給気を行ってもよい。
さらに、上記実施形態では連通路に対し、排気または給気のみを行う構成を記載したが、連通路に給気と排気を同時に行ってもよい。
例えば、第3の隔壁を第2の隔壁上に設け、中間区画において、第1の隔壁と第2の隔壁に挟まれた下層と、第2の隔壁と第3の隔壁に囲まれた上層を設定し、上層に給気装置を接続し、下層に排気装置を接続してもよい。このような構成とすれば、上部区画と下部区画の気体の混合をより効果的に防止できる。
本発明においては、エアフロー的な遮断あるいは密閉が可能である構成であれば上述の各実施形態の構成に限るものではなく、装置室の上側を遮蔽する天井部分である隔壁6を貫通するアーク電極22が開度調節可能な大きさの貫通口18,20,210等を有するとともに、これらの貫通口を覆うことなく、これらの貫通口18等に対して、エアーを噴出して隔壁6の上下をエアフロー的に遮断あるいは密閉する構成も可能である。この場合、例えば、図5における鞘体7を取り去って、管路190の噴出角度を調節することによって上記のエアフロー的な遮断あるいは密閉を可能とすることができる。
実施例1
本願第1実施形態の構成を有する装置を用い、外径802cmの石英ガラスルツボ100個製造した。製造後、底面の不純物付着、凹凸の有無を目視により検品し、良品率を調べた。
比較例1
下部区画に対してのみ給気および排気を行う従来技術の構成を有する装置を用い、外径802cmの石英ガラスルツボ100個製造した。製造後、底面の不純物付着、凹凸の有無を目視により検品し、良品率を調べた。
Figure 2011093775
表1は、実施例1、比較例1についての検品結果をまとめたものである。この結果より、装置内部の気流を制御しない比較例1に比べ、本願実施形態に従った、実施例1のほうが石英ルツボの生産性がすぐれていることが判別できる。
本発明によれば、石英ガラスルツボの製造工程において、製造に用いる装置の上部区画と下部区画において、気体の循環を分離できる。したがって、シリカ粉末のガラス化の際に生ずるヒュームに起因する装置の損耗を防止できるとともに、装置から発生した粉塵等による石英ガラスルツボの汚染を防止することができる。したがって、本発明によれば、高純度の半導体結晶の引き上げに用いうる高品質の石英ガラスルツボを安定した生産性で供給することができる。
1…側壁
2…モールド
3…シリカ粉末成型体
4…モールド駆動機構
6…第1隔壁
8、80…第2隔壁
10…区画部材
7…鞘体
12…排気口
13…給気口
14…排気経路
15…給気経路
16…排気装置
17…給気装置
18…下部連通口
20…上部連通口
21、210…連通路
19、190…管路
22…アーク電極
24…電極駆動機構

Claims (12)

  1. 有底円筒状の内面を有するモールドと、前記モールドを回転駆動するモールド駆動機構と、アーク放電を発生する二以上のアーク電極と、前記アーク電極を駆動する電極駆動機構とを備え、前記モールドの内面に堆積されたシリカ粉末からなる粉末成型体を前記アーク電極からの放電によって熔融し、ガラス化する石英ガラスルツボ製造装置であって、
    前記モールドが設置された下部区画と、前記電極駆動機構が設置された上部区画と、これら上部区画と下部区画とを隔る区画部材と、を有し、
    前記区画部材には、前記電極が貫通する一以上の連通路が設けられるとともに、
    前記上部区画内の気体と前記下部区画内の気体との交換が抑制されるように前記連通路内の気流を制御する気流制御機構を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置。
  2. 請求項1記載の石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制機構が、前記連通路内の気体を排気可能な排気装置を備えること特徴とする石英ガラスルツボ製造装置。
  3. 請求項1記載の石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制機構が、前記連通路内に気体を給気可能な給気装置を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項記載の石英ガラスルツボ製造装置であって、
    前記区画部材は、上部区画と下部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置され前記連通路が形成された第1及び第2の隔壁を有し、前記気流制御機構は、前記第1隔壁と第2隔壁の間の気体を排気する排気装置を備えることを特徴とする、石英ガラスルツボ製造装置。
  5. 請求項1乃至3いずれか一項記載の石英ガラスルツボ製造装置であって、
    前記区画部材は、上部区画と下部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置され前記連通路が形成された第1及び第2の隔壁を有し、前記気流制御機構は、前記第1隔壁と第2隔壁の間に気体を給気する給気装置を備えることを特徴とする、石英ガラスルツボ製造装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項記載の石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制御機構が、前記下部区画から気体を排気する排気装置を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項記載の石英ガラスルツボ製造装置であって、前記気流制御機構が、前記下部区画に気体を給気する給気装置を備えることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置。
  8. モールドの内面にシリカ粉末を堆積して粉末成型体とし、前記モールドを回転駆動しつつ、二以上のアーク電極から発生するアーク放電により、前記粉末成型体を溶融してガラス化する石英ガラスルツボの製造方法であって、
    前記モールドおよびこれを駆動するモールド駆動機構の設置された下部区画と、前記アーク電極を駆動する電極駆動機構の設置された上部区画とを前記アーク電極が貫通する一以上の連通路を有する区画部材によって隔て、
    前記上部区画内の気体と前記下部区画内の気体との交換が抑制されるように、前記連通路内の気流を制御しながら、前記ガラス化を行うことを特徴とする石英ガラスルツボの製造方法。
  9. 請求項8記載の石英ガラスルツボの製造方法であって、前記連通路内の気体を排気することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の石英ガラスルツボの製造方法であって、前記連通路内に気体を供給することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法。
  11. 請求項8乃至10いずれか一項に記載の石英ガラスルツボの製造方法であって、前記下部区画内の気体を排気することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法。
  12. 請求項8乃至11いずれか一項に記載の石英ガラスルツボの製造方法であって、前記下部区画に気体を給気することを特徴とする、石英ガラスルツボの製造方法。
JP2009252157A 2009-11-02 2009-11-02 石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法 Active JP5500672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252157A JP5500672B2 (ja) 2009-11-02 2009-11-02 石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252157A JP5500672B2 (ja) 2009-11-02 2009-11-02 石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011093775A true JP2011093775A (ja) 2011-05-12
JP5500672B2 JP5500672B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=44111139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009252157A Active JP5500672B2 (ja) 2009-11-02 2009-11-02 石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5500672B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013099430A1 (ja) * 2011-12-29 2013-07-04 ジャパンスーパークォーツ株式会社 シリカガラスルツボ製造装置
CN118005268A (zh) * 2024-04-08 2024-05-10 上海强华实业股份有限公司 一种多角度适用的石英加工模具
CN118005268B (zh) * 2024-04-08 2024-06-04 上海强华实业股份有限公司 一种多角度适用的石英加工模具

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001089171A (ja) * 1999-09-21 2001-04-03 Toshiba Ceramics Co Ltd 石英ガラスルツボ製造装置および製造方法
JP2003313035A (ja) * 2002-04-23 2003-11-06 Japan Siper Quarts Corp 石英ルツボ製造用加熱炉
JP2004517793A (ja) * 2000-10-27 2004-06-17 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ シリカるつぼ製造装置
JP2007273206A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Japan Siper Quarts Corp アーク溶融用高純度炭素電極とその用途

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001089171A (ja) * 1999-09-21 2001-04-03 Toshiba Ceramics Co Ltd 石英ガラスルツボ製造装置および製造方法
JP2004517793A (ja) * 2000-10-27 2004-06-17 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ シリカるつぼ製造装置
JP2003313035A (ja) * 2002-04-23 2003-11-06 Japan Siper Quarts Corp 石英ルツボ製造用加熱炉
JP2007273206A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Japan Siper Quarts Corp アーク溶融用高純度炭素電極とその用途

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013099430A1 (ja) * 2011-12-29 2013-07-04 ジャパンスーパークォーツ株式会社 シリカガラスルツボ製造装置
CN118005268A (zh) * 2024-04-08 2024-05-10 上海强华实业股份有限公司 一种多角度适用的石英加工模具
CN118005268B (zh) * 2024-04-08 2024-06-04 上海强华实业股份有限公司 一种多角度适用的石英加工模具

Also Published As

Publication number Publication date
JP5500672B2 (ja) 2014-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5398074B2 (ja) 石英ガラスルツボの製造方法および製造装置
EP2057305B1 (en) Flow arrangement and method for crystal manufacturing
KR101595403B1 (ko) 석영 유리 도가니의 제조 방법 및 장치
JP5670519B2 (ja) 純粋且つ無気泡のるつぼ内層を有するシリカるつぼの製造方法
US10000863B2 (en) Method for cleaning single crystal pulling apparatus, cleaning tool for use therein, and method for manufacturing single crystal
JP5397857B2 (ja) 石英ガラスルツボの製造方法および製造装置
JP2001089171A (ja) 石英ガラスルツボ製造装置および製造方法
JP4092722B2 (ja) 石英ルツボ製造用加熱炉
US8281620B1 (en) Apparatus for manufacturing vitreous silica crucible
JP5500672B2 (ja) 石英ガラスルツボの製造装置および石英ガラスルツボの製造方法
JP3671562B2 (ja) 単結晶の製造装置および製造方法
US6246029B1 (en) High temperature semiconductor crystal growing furnace component cleaning method
CN116926661B (zh) 蓝宝石晶体生长炉及蓝宝石晶体生长方法
WO2013099430A1 (ja) シリカガラスルツボ製造装置
CN102531349A (zh) 氧化硅玻璃坩埚的制造方法
JP2009132550A (ja) 合成シリカガラスの製造装置及び合成シリカガラスの製造方法
KR101293501B1 (ko) 석영 유리 도가니의 제조 장치 및 석영 유리 도가니의 제조 방법
JP3174262U (ja) シリカガラスルツボ製造装置
JP3174261U (ja) シリカガラスルツボ製造装置
KR101528055B1 (ko) 잉곳 성장 장치
CN115074829B (zh) 拉晶炉
JP2023091555A (ja) 石英ガラスルツボの製造方法および石英ガラスルツボ
JPH09208361A (ja) 単結晶製造装置
JP2000203986A (ja) シリコン単結晶引上装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120925

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140110

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20140110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5500672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250