JP2011093600A - 液体紙容器用積層材料およびそれを用いた液体紙容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】異物検査の金属探知機が使用でき、リサイクル性を損なわず、かつ、アルミニウム箔並みのガスバリア性の有する液体紙容器用積層材料とこれを用いた液体紙容器を提供する。
【解決手段】液体紙容器用積層材料を少なくとも外層より、熱可塑性樹脂層、紙層、酸素吸収性樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層の層構成とし、酸素吸収性樹脂組成物層が共役ジエン重合体環化物とエチレン−ビニルアルコール共重合体からなることを特徴とする。さらには、少なくとも外層より、熱可塑性樹脂層、紙層、蒸着フィルム層、酸素吸収性樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層の層構成としたことを特徴とする。また、前記液体紙容器用積層材料を用いた液体紙容器であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、果汁飲料、ジュース、お茶、コーヒー、乳飲料、スープ等の液体飲料、日本酒、焼酎等の酒類を充填包装する液体紙容器用積層材料及びそれを用いた液体紙容器に関するものである。
従来、液体飲料等を充填包装する液体紙容器用積層材料としては、図4に示す如く、外側から順に熱可塑性樹脂層1、紙層2、ガスバリア層6、熱可塑性樹脂層4を積層した多層構成のものが多く使用されており、前記構成中のガスバリア層6としては、アルミニウム箔が多く使用されているが、アルミニウム箔を使用した液体紙容器では異物検査の金属探知機が使えない、リサイクル性が悪くなる等の問題があった。
これらの問題を改善するべく、ガスバリア性、リサイクル性等の機能を兼ね備えるものとして、前記ガスバリア層6として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を用いたものもある。更には、二軸延伸フィルムの片面に無機酸化物の蒸着薄膜層を積層した蒸着フィルムを使用した液体紙容器用積層材料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
公知文献を以下に示す。
特開平8−216325号公報
上記のように、ガスバリア層6としては、アルミニウム箔を使用した液体紙容器用積層材料においては、成形し、内容物を充填してシールした後の異物検査で金属探知機を使用することができない。また、リサイクル性が悪い。
ガスバリア層として、エチレン−ビニルアルコール共重合を用いたもの、あるいは、蒸着フィルムを使用した液体紙容器用積層材料であっても、アルミニウム箔をガスバリア層に用いた紙容器用積層材料に比べるとバリア性が低い。
本発明は、これらの問題点を解決した、すなわち、異物検査の金属探知機が使用でき、リサイクル性を損なわず、かつ、アルミニウム箔並みのガスバリア性のある液体紙容器用積層材料とこれを用いた液体紙容器を提供することを課題とする。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、請求項1の発明は、少なくとも外層より、熱可塑性樹脂層、紙層、酸素吸収性樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層からなり、酸素吸収性樹脂組成物層が共役ジエン重合体環化物とエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる液体紙容器用積層材料である。
本発明の請求項2の発明は、少なくとも外層より、熱可塑性樹脂層、紙層、蒸着フィル
ム層、酸素吸収性樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層からなる請求項1に記載の液体紙容器用積層材料である。
本発明の請求項3の発明は、蒸着フィルム層が、無機酸化物蒸着フィルムである請求項2に記載の液体紙容器用積層材料である。
本発明の請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液体紙容器用積層材料を用いた液体紙容器である。
本発明の液体紙容器用積層材料、または、それを用いた液体紙容器は、アルミニウム箔を使用しないので、内容物を充填してシールした後の異物検査の金属探知機を使用することが出来、牛乳パックと同じリサイクルが可能で、リサイクル性が良く、且つ、バリア性が向上する。
特に蒸着フィルムを酸素吸収性樹脂組成物層の外側に設けることにより、アルミニウム箔を使用したものと同等のバリア性が得られ、その蒸着フィルムに無機酸化物蒸着フィルムを用いれば、リサイクル時にアルミニウム箔構成の液体紙容器と混同されることがなく、リサイクルのための分別が容易である。
上記の理由により本発明は、果汁飲料、ジュース、お茶類、コーヒー、乳飲料、スープ等の液体飲料、日本酒、焼酎等の酒類を充填包装する液体紙容器用積層材料及びそれを用いた液体紙容器に好適に使用できる。
本発明の液体紙容器用積層材料の一例の層構成を模式的に平面で示した説明図である。 本発明の液体紙容器用積層材料の一例の層構成を模式的に平面で示した説明図である。 本発明の液体紙容器用積層材料の一例の層構成を模式的に平面で示した説明図である。 一般的な液体紙容器用積層材料の層構成を模式的に平面で示した説明図である。 本発明の液体紙容器用積層材料を用いた一例の液体紙容器用のブランクを模式的に平面で示した説明図である。 本発明の液体紙容器用積層材料を用いた一例の液体紙容器の斜視図である。
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
図1は、本発明の液体紙容器用積層材料の一例の層構成を模式的に平面で示した説明図である。本例の液体紙容器用積層材料は、容器の外側より、熱可塑性樹脂層1、紙層2、酸素吸収性樹脂組成物層3、熱可塑性樹脂層4からなっている。
図2は、本発明の液体紙容器用積層材料の一例の層構成を模式的に平面で示した説明図である。本例の液体紙容器用積層材料は、容器の外側より、熱可塑性樹脂層1、紙層2、蒸着フィルム5、酸素吸収性樹脂組成物層3、熱可塑性樹脂層4からなっている。
図3は、本発明の液体紙容器用積層材料の一例の層構成を模式的に平面で示した説明図である。本例の液体紙容器用積層材料は、容器の外側より、熱可塑性樹脂層1、紙層2、熱可塑性樹脂層7、接着性樹脂層8、酸素吸収性樹脂組成物層3、接着性樹脂層9、熱可塑性樹脂層4からなっている。
図3の熱可塑性樹脂層7、接着性樹脂層8、酸素吸収性樹脂組成物層3、接着性樹脂層9、熱可塑性樹脂層4の層は、3種5層の共押出し機により押出し、紙層に直接貼り合わすことができる。熱可塑性樹脂層7と熱可塑性樹脂層4、および、接着性樹脂層8と接着性樹脂層9は、それぞれ、ひとつの押出し機からそれぞれの樹脂を押出し、それをダイス内で2層に分けて、酸素吸収性樹脂組成物層3と合わせ5層にて押出して製膜することができる。
熱可塑性樹脂層1に用いる樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが使用でき、紙層に直接、押出し機により帯状に押出して、製膜される。このとき、紙層の貼り合わせ面に、コロナ処理などの処理をしたり、加温したりして接着強度を高めることができる。
熱可塑性樹脂層4,7に用いる樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、あるいは、ポリエチレンを変性した、エチレンメタアクリル酸、エチレンメタアクリル酸、アイオノマーなどや、ポリプロピレンが使用でき、あるいは、低臭性や低吸着性の用途でポリエステル系樹脂やエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)が使用されることがある。必要に応じ適時選択される。
紙層2に用いる紙としては、坪量が200g/mから500g/mで、密度が0.6g/cmから1.1g/cmのものが用いられる。
酸素吸収性樹脂組成物層の酸素吸収性樹脂組成物は、共役ジエン重合体環化物とエチレン−ビニルアルコール共重合体からなり、エチレン−ビニルアルコール共重合体に共役ジエン重合体環化物がナノ分散している樹脂組成物である。必要に応じて、α−オレフィン樹脂を含有してもよい。
共役ジエン重合体環化物は、共役ジエン重合体を酸触媒の存在下に環化反応させて得られるものである。そして、共役ジエン重合体としては、共役ジエン単量体の単独重合体及び共重合体並びに共役ジエン単量体とこれと共重合可能な単量体との共重合体を使用することができる。
共役ジエン単量体は、特に限定されず、その具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエンなどが挙げられる。これらの単量体は、1種類を単独で使用しても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
共役ジエン単量体の単独重合体及び共重合体の具体例としては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム(BIR)等を挙げることができる。中でも、ポリイソプレンゴム及びポリブタジエンゴムが好ましく、ポリイソプレンゴムがより好ましい。これらの共役ジエン重合体は、1種類を単独で使用しても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
共役ジエン単量体とこれと共重合可能な単量体との共重合体の具体例としては、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレン−イソブチレンゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げることができる。
共役ジエン重合体の重合方法は常法に従えばよく、例えば、チタン等を触媒成分として含むチーグラー系重合触媒、アルキルリチウム重合触媒又はラジカル重合触媒等の適切な触媒を用いて、溶液重合又は乳化重合により行われる。
本発明で用いる共役ジエン重合体環化物は、酸触媒の存在下、共役ジエン重合体を環化反応に供することにより、前記の共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分を環化させて得られる。
酸素吸収性樹脂組成物のもう一つの必須構成成分であるエチレン−ビニルアルコール共重合体は、構造上、エチレンとビニルアルコールとを主構成単位とする共重合体であるが、製造にあたっては、エチレンと脂肪酸ビニルエステルとの共重合体を、アルカリ触媒等によって鹸化することによって得られる。
エチレンと共重合する脂肪酸ビニルエステルとしては、酢酸ビニルが代表的なものとして挙げられるが、そのほかに、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステルを使用してもよい。
酸素吸収性樹脂組成物の調製方法には、共役ジエン重合体環化物とエチレン−ビニルアルコール共重合体、及び必要に応じて用いられる他の樹脂や各種添加物を、混合すればよい。具体的には、一軸押出機又は二軸等の多軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等の各種混練装置を用いて行うことができる。
蒸着フィルム5は基材フィルムに蒸着層を設けたもので、基材フィルムとしてはバリア性を考慮すると延伸フィルム、特に、二軸延伸フィルムが好ましく用いられる。基材フィルムに用いる樹脂としては、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが用いられる。基材フィルムの厚みは6μm〜25μmの範囲のものが使用される。6μmより薄いと蒸着工程、貼り合わせ工程などで、取り扱いが難しく、25μmを越えると蒸着工程での効率が悪い。
蒸着層としては、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム又はそれらの混合物が好ましく、更には金属アルミニウムも用いられる。その膜厚は5〜300nmの範囲内であることが望ましく、その値は適宜選択される。
ただし、膜厚が5nm未満であると基材フィルムの全面に均一な薄膜が形成されないことがあり、ガスバリア性の機能を十分に果たすことができない場合がある。また、膜厚が300nmを超えた場合は蒸着層がフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、蒸着層に亀裂を生じる恐れがあるため良くない。
前記蒸着層の積層方法は、通常の真空蒸着法により形成することができ、真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式等が好ましく、基材フィルムとの密着性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。また、蒸着層の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
前記蒸着層の上に蒸着保護層を設けても良い。蒸着保護層は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及び/または、その加分解物または(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布して形成するのが好ましい。
前記水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリbiニルアルコール(以下、PVAとする)を用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分鹸化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全鹸化PVAまでを含み、特に限定されない。
また、塩化錫は塩化第一錫(SnCl2 )、塩化第二錫(SnCl4 )、あるいはそれらの混合物であってもよく、無水物でも水和物でも用いることができる。
更に金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン〔Si(OC254 〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2´−C3 〕などの一般式、M(OR)n (M:Si、Ti、Ai、Zr等の金属、R:CH 、C等のアルキル基)で表せるものである。中でも、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
上述した各成分を単独またはいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができる。また、前記塩化錫は塩化第一錫(SnCl)、塩化第二錫(SnCl)あるいはこれ混合物であっても良く、無水物でも水和物でも良い。
前記蒸着保護層の積層方法は、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法などの公知の手段を用いることができる。乾燥後の被膜厚さが0.01μm以上あればよいが、厚さが50μmを超えると膜にクラックが生じ易くなるため、0.01〜50μmの範囲が好ましい。
図3の接着樹性脂層8、接着性樹脂層9は、熱可塑性樹脂層7、または、熱可塑性樹脂層4と酸素吸収性樹脂組成物層3の間の接着を向上させるための層である。接着樹脂層には、ポリエチレンやポリプロピレンにカルボニル基、酸無水物などの極性基を導入して接着性を向上させた変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等の樹脂を用いる。
図6は、本発明の液体紙容器用積層材料を用いた一例の液体紙容器の斜視図である。図5は、図6の液体紙容器を成形する前の、ブランクである。図5に記載されたブランクを本発明の液体紙容器用積層材料から打ち抜き、同時に罫線加工を行い、罫線より折り曲げ、サイドシール、ボトム形成、内容物を充填し、トップを形成、シールすることによって液体紙容器を形成する。
図5、図6では、本発明の液体紙容器の形状をゲーベルトップ型(上部が屋根型)の液体紙容器で示したが、他の形状でも良い。例えば、上部が平らな直方体形状の液体紙容器でもよい。更には、円筒形の紙カップ型の液体紙容器としても。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
酸素吸収性樹脂組成物として、共役ジエン重合体環化物とエチレン−ビニルアルコール共重合体である日本ゼオン製のクインティアEV3210の混合樹脂を使用し、Tダイ法にて20μmの厚みに製膜し、酸素吸収性樹脂組成物層3とした。
内面のシール層となる熱可塑性樹脂層4としてタマポリ株式会社製SE620A(30μm)をドライラミネートにより、酸素吸収性樹脂組成物層3に貼り合わせ、内装フィルムを得た。ドライラミネート用接着剤としては大日本インキ株式会社製の主剤LX703Aに硬化剤KR90を混合して用いた。
前記内装フィルムの酸素吸収性樹脂組成物層3の面に紙層2のカップ原紙(坪量350g/m、密度0.78g/cm)をサンドイッチラミネーション法により低密度ポリエチレンを15μm押出して積層し、更に、紙層2の反対面に熱可塑性樹脂1の低密度ポリエチレン20μmを押出しラミネート法により設けた。サンドイッチラミネーション法、押出しラミネート法に用いた低密度ポリエチレンは、日本ポリエチレンのLC600Aを用いた。
容器の表面になるに熱可塑性樹脂1の面には、コロナ処理を行い、印刷によりインキ層を設け、液体紙容器用積層材料とした。
前記液体紙容器用積層材料をゲーベルトップ型液体紙容器のブランク形状に打ち抜き、サイドシール、ボトム成形後、内容物を充填し、トップ成形して、内容物入りのゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。
<実施例2>
実施例1の内装フィルムの酸素吸収性樹脂組成物層3の面に蒸着フィルム5を蒸着面が酸素吸収性樹脂組成物層3側に来るように、前述のドライラミネート用接着剤を用いてドライラミネートし、実施例2の内装フィルムとして用いて、他は実施例1と同様に行い、液体紙容器用積層材料、ゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。蒸着フィルム5としては、凸版印刷株式会社のGL−AEを用いた。
<実施例3>
図3のように、熱可塑性樹脂層7、接着性樹脂層8、酸素吸収性樹脂組成物層3、接着性樹脂層9、熱可塑性樹脂層4の5層を3種5層の共押出し機により押出し、紙層2のカップ原紙(坪量350g/m、密度0.78g/cm)の片面に直接貼り合わせ、紙層2の反対面に熱可塑性樹脂1の低密度ポリエチレン20μmを押出しラミネート法により設けた。他は実施例1と同様に行い、液体紙容器用積層材料、ゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。
熱可塑性樹脂層7と熱可塑性樹脂層4、および、接着性樹脂層8と接着性樹脂層9は、それぞれ、ひとつの押出し機からそれぞれの樹脂を押出し、それをダイス内で2層に分けて、酸素吸収性樹脂組成物層3と合わせ5層にて押出して製膜した。
熱可塑性樹脂層7と熱可塑性樹脂層4には、低密度ポリエチレンの日本ポリエチレン製のLC600Aを用い、それぞれ厚みは15μmとした。接着性樹脂層8、接着性樹脂層9には、三井化学株式会社の接着性樹脂である、アドマー(商標登録)AT1188を用い、それぞれ厚みは5μmとした。酸素吸収性樹脂組成物層3は、実施例1と同じクインティアEV3210を用い、厚みを15μmとした。
以下に本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
内装フィルムとして、二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム12μmの一方の面にアルミニウム箔9μmを貼り合わせ、反対面にタマポリ株式会社製SE620A(30μm)を貼り合わせた。貼り合わせ方法は、実施例1と同じドライラミネート用接着剤によるドライラミネート法である。この内装フィルムを用い、その他は実施例1と同様にして液体紙容器用積層材料、ゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。
<比較例2>
実施例1の酸素吸収性樹脂組成物層3に変えて、蒸着フィルム5を用い、蒸着面が内面のシール層となる熱可塑性樹脂層4側になるように、前述のドライラミネート用接着剤を用いてドライラミネートし、比較例2の内装フィルムとして用いて、他は実施例1と同様に行い、液体紙容器用積層材料、ゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。蒸着フィルム5としては、凸版印刷株式会社の酸化アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、GL−AEを用いた。
<比較例3>
実施例3の酸素吸収性樹脂組成物に変えて、エチレン−ビニルアルコール共重合体を用い、3種5層の共押出し機により押出し、紙層2のカップ原紙(坪量350g/m、密度0.78g/cm)の片面に直接貼り合わせた、それ以外は、実施例3と同様にして、液体紙容器用積層材料、ゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。
<比較例4>
実施例3の熱可塑性樹脂層7、接着性樹脂層8、酸素吸収性樹脂組成物層3、接着性樹脂層9、熱可塑性樹脂層4の5層を3種5層の変わりに、熱可塑性樹脂の単層を紙層2のカップ原紙(坪量350g/m、密度0.78g/cm)の片面に直接貼り合わせ、紙層2の反対面に熱可塑性樹脂1の低密度ポリエチレン20μmを押出しラミネート法により設けた。他は実施例3と同様に行い、液体紙容器用積層材料、ゲーベルトップ型液体紙容器を作成した。
<評価方法>
(1)酸素透過
JIS K7126に基づき、MOCON社製のOXTRAN2/21を使用し、20℃65%Rhの条件で測定した。(単位はcc/m・24hr・atm)
(2)リサイクル性
アルミニウム箔を使用していない液体紙容器については、牛乳の紙容器と同様のリサイクル性の有無を判断した。
(3)金属探知機の使用可否
直径2mmの鉄球と内容物として水を液体紙容器に入れ、検知の可否を判定した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2011093600
<評価結果>
比較例1は、酸素透過度は良好であるが、リサイクル性が悪く、金属探知機の使用もできない。比較例2ないし比較例4は酸素透過度が大きく内容物の保存性が劣る。
実施例1から実施例3は酸素透過度が低くバリア性が良好であり、リサイクル性もあり、金属探知機も使用可能であり、良好な結果であった。特に、実施例2は酸素透過度もアルミニウム箔を使用したものと同等で、アルミニウム箔を使用した液体紙容器にはないリ
サイクル性を有し、金属探知機も使用でき、いずれの点においても優れている。
また、実施例3については、酸素吸収性樹脂組成物層とシール層となる熱可塑性樹脂層4および、紙との接着のための熱可塑性樹脂層7を一度に押出し直接紙層に貼り合わせているので、加工工程が少なく加工時間の短縮が可能であった。
1、4、7・・・熱可塑性樹脂層
2・・・紙層
3・・・酸素吸収性樹脂組成物層
5・・・蒸着フィルム
6・・・ガスバリア層
8、9・・・接着性樹脂層

Claims (4)

  1. 少なくとも外層より、熱可塑性樹脂層、紙層、酸素吸収性樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層からなり、酸素吸収性樹脂組成物層が共役ジエン重合体環化物とエチレン−ビニルアルコール共重合体からなることを特徴とする液体紙容器用積層材料。
  2. 少なくとも外層より、熱可塑性樹脂層、紙層、蒸着フィルム層、酸素吸収性樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層からなることを特徴とする請求項1に記載の液体紙容器用積層材料。
  3. 蒸着フィルム層が、無機酸化物蒸着フィルムであることを特徴とする請求項2に記載の液体紙容器用積層材料。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液体紙容器用積層材料を用いたことを特徴とする、液体紙容器。
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