JP2011092994A - 積層型熱交換器用はんだ付け装置、及び積層型熱交換器の製造方法 - Google Patents

積層型熱交換器用はんだ付け装置、及び積層型熱交換器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接合後の洗浄、及び不活性ガス雰囲気下での加熱が不要で、しかも熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器を製造できるはんだ付け装置、及び積層型熱交換器の製造方法を提供する。
【解決手段】はんだ付け装置35は、補助加熱手段19と、本加熱手段21aと、振動手段21bと、制御部25とを備えている。補助加熱手段19は、第1金属管11、第2金属管13、及びはんだ層15の少なくとも一つを加熱する。本加熱手段21aは、はんだ層15の温度を融点以上にして第1金属管11と第2金属管13を接合する。振動手段21bは、第1金属管11及び第2金属管13に超音波の振動を付与する。制御部25は、補助加熱手段19、本加熱手段21a、及び振動手段21bを制御する。
【選択図】図6

Description

本発明は、積層型熱交換器用はんだ付け装置、及び積層型熱交換器の製造方法に関するものである。
従来から、ヒートポンプ給湯機、空気調和機などにおいて水又は空気と冷媒との間で熱交換させるための熱交換器が知られている。この熱交換器においては、種々の金属部品がろう付けなどによって互いに接合されている。金属部品としては例えばアルミニウム、銅、ステンレス鋼などの金属材料が用いられる。前記金属部品の表面には酸化膜が形成されているので、金属部品同士をろう付けする際には前記酸化膜を除去する必要がある。
特許文献1には、ノコロック(登録商標)ろう付けを用いた熱交換器の製造方法が提案されている。この製造方法では、金属部品の表面にフラックスを塗布することにより、金属部品の表面の酸化膜を除去している。高温でろう付けされるノコロックろう付けでは、非腐食性フラックスを用いることができるので、ろう付け後のフラックスの洗浄を省略できるという利点がある一方で、不活性ガス雰囲気に調整可能な加熱炉内で金属部品同士を接合する必要があるので、製造設備にかかる費用、ランニングコストなどが増大するという問題がある。
特許文献2には、金属部品同士を熱硬化樹脂系接着剤を用いて接合する捩り管形熱交換器の製造方法が開示されている。この製造方法では、ろう付けのような製造設備が不要になるので、コストダウンが可能である一方で、樹脂製の接着剤を用いているので、金属部品間の熱伝導率が低下して熱交換の効率が低下するという問題がある。
ところで、ろう付けに代えて例えばはんだ付けにより金属部品同士を接合すれば、ろう付けのような製造設備が不要になる(ろう付けとは450℃以上の融点を持つろう材を用いて行う接合方法をいい、はんだ付けとは450℃未満の低い融点を持つはんだ材を用いて行う接合方法をいう。)。その一方で、はんだ付けは、ろう付けに比べて低温で行われるので、低温下でも酸化膜除去効果のある腐食性フラックスを用いる必要がある。この腐食性フラックスを用いる場合には、はんだ付け後の洗浄工程が必要となるので、製造工程が煩雑になるとともにコストアップの一因となる。
特許文献3には、金属部品に超音波の振動を付与して金属部品の表面の酸化膜を除去する技術が提案されている。すなわち、特許文献3には、筒状の管の端部を閉口する際に、管の端部に超音波の振動を局所的に与えてはんだ付けする蓄冷器用カプセルの製造方法が開示されている。この特許文献3の製造方法では、金属部品に超音波の振動を付与することにより金属部品の表面の酸化膜を除去することができるので、腐食性フラックスを用いなくてもろう付けにより金属部品同士を接合することができる。
特開2008−267782号公報 特開2006−284009号公報 特開2006−3034号公報
しかしながら、積層型熱交換器、すなわち複数の金属管が積層され、隣り合う金属管の表面同士が広い範囲で面接合される必要のある熱交換器を製造する場合に、前記した特許文献3に開示されている局部的な接合技術を適用したとしても、金属管同士の接合状態のばらつきが大きくなり、十分な熱交換効率及び接合信頼性を得ることができない。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接合後の洗浄、及び不活性ガス雰囲気下での加熱が不要で、しかも熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器を製造できるはんだ付け装置、及び積層型熱交換器の製造方法を提供することにある。
本発明のはんだ付け装置は、積層配置される第1金属管(11)及び第2金属管(13)がこれらの間に介在するはんだ層(15)により接合された積層型熱交換器(17)を製造するためのものである。このはんだ付け装置は、補助加熱手段(19)と、本加熱手段(21a)と、振動手段(21b)とを備えている。前記補助加熱手段(19)は、前記第1金属管(11)、前記第2金属管(13)、及び前記はんだ層(15)の少なくとも一つを加熱するためのものである。前記本加熱手段(21a)は、前記はんだ層(15)の温度を融点以上にして前記第1金属管(11)と前記第2金属管(13)を接合するためのものである。前記振動手段(21b)は、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)に超音波の振動を付与するためのものである。
この構成では、超音波の振動を付与することにより金属管の酸化膜を除去するので、フラックスが不要であり、その洗浄も不要となる。また、この構成では、はんだ付けにより金属管同士を接合するので不活性ガス雰囲気下での加熱が不要である。しかも、この構成では、はんだ層(15)の温度を融点以上にするための本加熱手段(21a)に加え、この本加熱手段(21a)による加熱を補助する補助加熱手段(19)を備えている。したがって、本加熱手段(21a)だけで加熱する場合と比べて、第1金属管(11)と第2金属管(13)との間に介在するはんだ層(15)内における接合時の温度ばらつきを低減することができる。これにより、はんだ層(15)による金属管同士の接合状態のばらつきが低減されるので、熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器(17)を製造することができる。
また、前記補助加熱手段(19)による加熱、前記本加熱手段(21a)による加熱、及び前記超音波振動の付与は、前記第1金属管(11)、前記はんだ層(15)及び前記第2金属管(13)がこの順に積層された仮組体(23)に対して行われるのが好ましい。
この構成では、前記仮組体(23)に対して前記補助加熱手段(19)による加熱、前記本加熱手段(21a)による加熱、及び前記超音波振動の付与が行われる。したがって、本構成では、これらの加熱及び振動付与を仮組体(23)に対して一括して行うことができる。これにより、例えば第1金属管(11)及び第2金属管(13)に対して個別に前記補助加熱手段(19)による加熱、前記本加熱手段(21a)による加熱、及び前記超音波振動の付与をそれぞれ行う場合と比べると、第1金属管(11)及び第2金属管(13)の酸化膜の除去、及び第1金属管(11)と第2金属管(13)の接合を効率よく行うことができる。
また、前記補助加熱手段(19)、前記本加熱手段(21a)、及び前記振動手段(21b)を制御する制御手段(25)をさらに備え、前記制御手段(25)は、前記はんだ層(15)が半溶融状態となるように前記補助加熱手段(19)により加熱された状態の前記仮組体(23)に対して、前記振動手段(21b)により超音波の振動を付与するとともに、前記本加熱手段(21a)により加熱して前記はんだ層(15)の温度を融点以上にする制御を実行するのが好ましい。
この構成では、前記はんだ層(15)が半溶融状態となる温度(固相線温度と液相線温度との間の温度)になるように仮組体(23)が加熱され、この加熱された状態で仮組体(23)に超音波の振動が付与されるので、超音波振動による酸化物除去効果をより高めることができる。その理由は次の通りであると推測される。すなわち、はんだ層(15)が固相である場合(はんだ層(15)の温度が固相線温度以下である場合)には、金属管とはんだ層(15)との間には空気層が形成されやすい。このような空気層が存在すると、例えば第1金属管(11)に付与された超音波の振動は、空気層において遮断され、又は減衰される場合があるので、第2金属管(13)に伝わりにくくなる。一方で、はんだ層(15)が半溶融状態である場合には、前記空気層が減少するので、超音波の振動が第1金属管(11)からはんだ層(15)を介して第2金属管(13)に効率的に伝達される。しかも、はんだ層(15)が半溶融状態である場合には、溶融状態である場合と比べてはんだ層(15)自体の形状安定性も維持されるので、金属管とはんだ層(15)との相対的な位置関係にずれが生じにくくなる。
また、本発明のはんだ付け装置は、前記振動手段(21b)と前記本加熱手段(21a)とが一体に構成された超音波はんだこて(21)を備えているのが好ましい。
この構成では、超音波振動付与と金属管同士の加熱接合とを、一つの器具(超音波はんだこて(21))により行うことができる。これにより、装置の構造を簡略化することができる。
また、本発明のはんだ付け装置は、前記はんだ層を介して積層配置される前記第1金属管(11)及び第2金属管(13)を、積層方向に加圧するための加圧手段(81)をさらに備えているのが好ましい。
この構成では、はんだ付け時において前記加圧手段(81)により第1金属管(11)と第2金属管(13)がより密着するようになるので、接合信頼性が向上する。また、加圧することにより、金属管とはんだ層との間に存在する空気がより排出されやすくなるので、熱及び超音波の振動がより伝わりやすくなる。しかも、上記のように空気が排出されて金属管とはんだ層との間の空気層が減少するので、金属管とはんだ層との接触面積も増加する。これにより、接合信頼性がより向上する。
また、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方は、その金属管における積層方向の一方の内面と他方の内面とをつないで前記積層方向の熱の伝搬及び超音波の伝搬を促進する伝搬部(121)を有しているのが好ましい。
この構成では、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方が前記伝搬部(121)を有しているので、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)に熱及び超音波の振動を付与して前記金属管同士を積層方向に接合するときに超音波及び熱が伝搬されやすくなる。これにより、接合時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。また、前記金属管に前記伝搬部(121)が設けられていることにより、流体と前記金属管との接触面積を増加させることができるので、熱交換器の使用時における熱交換効率を向上させることができる。
本発明の方法は、積層配置される第1金属管(11)及び第2金属管(13)がこれらの間に介在するはんだ層(15)により接合された積層型熱交換器(17)を製造するための方法である。この製造方法は、前記第1金属管(11)、前記第2金属管(13)、及び前記はんだ層(15)の少なくとも一つを加熱する補助加熱工程と、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)に超音波の振動を付与するとともに、前記はんだ層(15)の温度を融点以上にして前記第1金属管(11)と前記第2金属管(13)を接合する接合工程と、を備えている。
この方法では、超音波の振動を付与することにより金属管の酸化膜を除去するので、フラックスが不要であり、その洗浄も不要となる。また、はんだ付けにより金属管同士を接合するので不活性ガス雰囲気下での加熱が不要である。しかも、接合工程においてはんだ層(15)の温度を融点以上とするための加熱を補助する補助加熱工程を備えている。したがって、接合工程だけではんだ層(15)を加熱する場合と比べて、第1金属管(11)と第2金属管(13)との間に介在するはんだ層(15)内における接合時の温度ばらつきを低減することができる。これにより、はんだ層(15)による金属管同士の接合状態のばらつきが低減されるので、熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器(17)を製造することができる。
また、前記補助加熱工程及び前記接合工程の前に、前記第1金属管(11)、前記はんだ層(15)及び前記第2金属管(13)をこの順に積層して仮組体(23)を成形する成形工程をさらに備えているのが好ましい。
この方法では、成形工程において成形される仮組体(23)に対して補助加熱工程及び接合工程が行われる。したがって、本方法では、これらの加熱及び振動付与を仮組体(23)に対して一括して行うことができる。これにより、例えば第1金属管(11)及び第2金属管(13)に対して個別に補助加熱、本加熱、及び超音波振動の付与をそれぞれ行う場合と比べると、第1金属管(11)及び第2金属管(13)の酸化膜の除去、及び第1金属管(11)と第2金属管(13)の接合を効率よく行うことができる。
また、前記補助加熱工程において、前記はんだ層(15)が半溶融状態となるように前記仮組体(23)を加熱し、この加熱された状態の前記仮組体(23)に対して前記接合工程を行うのが好ましい。
この方法では、前記はんだ層(15)が半溶融状態となる温度(固相線温度と液相線温度との間の温度)になるように仮組体(23)が予熱され、この予熱された状態で仮組体(23)に超音波の振動が付与されるので、前記したように超音波振動による酸化物除去効果をより高めることができる。
また、前記成形工程の前に、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方の表面にはんだ材を吹き付けて、前記表面に前記はんだ層(15)を形成する溶射工程をさらに備えていてもよい。
この方法では、はんだ材の溶射時に、金属管の表面に熱及び衝撃が加わるので、その際に金属管の表面の酸化膜の一部又は全部が除去される。これにより、金属管の表面の酸化膜除去効果をさらに高めることができる。
また、本発明の製造方法では、前記第1金属管(11)と前記第2金属管(13)を積層方向に加圧しながら接合する場合には、はんだ付け時において第1金属管(11)と第2金属管(13)がより密着するようになるので、接合信頼性が向上する。また、加圧することにより、金属管とはんだ層との間に存在する空気が排出されやすくなるので、熱及び超音波の振動がより伝わりやすくなる。しかも、上記のように空気が排出されて金属管とはんだ層との間の空気層が減少するので、金属管とはんだ層との接触面積も増加する。これにより、接合信頼性がより向上する。特に、前記補助加熱工程において、前記はんだ層(15)が半溶融状態となるように前記仮組体(23)を加熱し、この加熱された状態の前記仮組体(23)に対して加圧しながら前記接合工程を行う場合には、金属管とはんだ層との間に存在する空気がさらに排出されやすくなる。
また、前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方が、その金属管における積層方向の一方の内面と他方の内面とをつないで前記積層方向の熱の伝搬及び超音波の伝搬を促進する伝搬部(121)を有している場合には、金属管の積層方向に接合時に超音波及び熱が伝搬されやすくなる。これにより、接合時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。また、前記金属管に前記伝搬部(121)が設けられていることにより、流体と前記金属管との接触面積を増加させることができるので、熱交換器の使用時における熱交換効率を向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、接合後の洗浄、及び不活性ガス雰囲気下での加熱が不要で、しかも熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器を製造できるはんだ付け装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態にかかるはんだ付け装置の構成を示す概略図である。 (a)は積層型熱交換器を示す斜視図であり、(b)はその平面図である。 図2の積層型熱交換器の側面図である。 (a)は、図2の積層型熱交換器における冷媒用ヘッダーを示す概略図であり、(b)は、流体用ヘッダーを示す概略図である。 (a)は、第1実施形態にかかる製造方法において、仮組体を成形する成形工程を示す断面図であり、(b)は、成形工程により得られる仮組体を示す断面図である。 第1実施形態にかかる製造方法における補助加熱工程及び接合工程を示す概略図である。 (a)は、第1実施形態にかかる製造方法における溶射工程を示す概略図であり、(b)は、溶射工程により得られたはんだ層付き流体用金属板を示す断面図である。 (a)は、第1実施形態にかかる製造方法における補助加熱工程及び接合工程の変形例1を示す概略図であり、(b)は、補助加熱工程及び接合工程の変形例2を示す概略図である。 本発明の参考例1にかかるはんだ付け装置、及びこれを用いた積層型熱交換器の製造方法を示す概略図である。 本発明の参考例2にかかるはんだ付け装置、及びこれを用いた積層型熱交換器の製造方法を示す概略図である。 本発明の参考例3にかかるはんだ付け装置、及びこれを用いた積層型熱交換器の製造方法を示す概略図である。 (a)〜(c)は、参考例3の変形例を示す概略図である。 積層型熱交換器の製造方法の参考例1を示す概略図である。 (a)は、本発明の第2実施形態にかかる製造方法を示す概略側面図であり、(b)は、その概略平面図である。 前記第2実施形態にかかる製造方法を示す概略正面図である。 前記第2実施形態にかかるはんだ付け装置を示す概略側面図である。 前記第2実施形態にかかるはんだ付け装置の変形例1を示す概略側面図である。 前記第2実施形態にかかるはんだ付け装置の変形例2を示す概略側面図である。 前記第2実施形態にかかるはんだ付け装置の変形例3を示す概略側面図である。 (a)は、前記第2実施形態にかかる製造方法において接合対象となる仮組体を示す概略図であり、(b)は、前記仮組体の平面図である。 (a)は、前記仮組体の変形例1を示す概略正面図であり、(b)は、前記仮組体の変形例2を示す概略正面図である。 (a)は、前記仮組体の変形例3を示す概略正面図であり、(b)は、前記仮組体の変形例4を示す概略正面図である。 (a)は、前記仮組体の変形例5を示す概略正面図であり、(b)は、前記仮組体の変形例6を示す概略正面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態にかかるはんだ付け装置35は、本加熱手段21a及び振動手段21bとしての超音波はんだこて21と、補助加熱手段としてのヒーター19と、制御手段としての制御部25とを備えている。このはんだ付け装置35は、例えば図2(a),(b)及び図3に示す積層型熱交換器17を製造するためのものである。
この積層型熱交換器17は、例えばヒートポンプ給湯機の熱交換器として使用できる。この場合、図略の給湯機における冷媒回路を循環する冷媒と水との間で熱交換されることにより水の温度が調節される。
はんだ付け装置35のヒーター19は、被加熱物(後述の仮組体23)が載置される載置面19aを有している。載置面19aは、仮組体23の下面のほぼ全体が面接触可能な大きさを有している。ヒーター19は、仮組体23を補助的に加熱する役割を担う。
超音波はんだこて21は、仮組体23を加熱して後述するはんだ層15を融点以上に加熱する本加熱手段21aとしての機能と、仮組体23に付与する超音波(聴感覚を生じないほど周波数(振動数)が高い音波)の振動を発生させる振動手段21bとしての機能とを備えている。
この超音波はんだこて21は、超音波の振動を発生する図略の振動子と、仮組体23を加熱する図略のヒーターとを内蔵している。振動子により発生する超音波の振動、及びヒーターにより生じる熱は、超音波はんだこて21の先端部22にそれぞれ伝わる。本実施形態における超音波はんだこて21の先端部22は、仮組体23の表面に面接触する接触面を有し、厚みよりも幅の方が大きな扁平な形状(マイナスドライバーの先端のような形状)を有している。
制御部25は、ヒーター19及び超音波はんだこて21を制御する。この制御部25は、中央演算処理装置、種々のデータを記憶するメモリーなどを含む。具体的には、制御部25は、ヒーター19の載置面19aの温度、超音波はんだこて21の先端部22の温度、超音波の振動の周波数などを制御する。
また、制御部25は、超音波はんだこて21及び/又はヒーター19を上下方向に移動させる位置制御が可能である。制御部25は、仮組体23を加熱し仮組体23に超音波振動を付与する際には、超音波はんだこて21の先端部22が仮組体23の表面に接触した状態となるように制御する。一方、制御部25は、仮組体23のはんだ付け装置35への着脱時には、仮組体23を載置面19aと先端部22との間に挿入可能となるように、超音波はんだこて21の先端部22の位置を制御する。
図2(a),(b)及び図3に示すように、積層型熱交換器17は、水などの流体と冷媒との間で熱交換するための熱交換部31と、この熱交換部31の両端に設けられたヘッダー部33,33とを備えている。
積層型熱交換器17は、流体用金属管(第1金属管)11と、この流体用金属管11の厚み方向の一方側の位置に積層された冷媒用金属管(第2金属管)13と、流体用金属管11の厚み方向の他方側の位置に積層された冷媒用金属管(第3金属管)14とを含む。
流体用金属管11は、図5(a)に示すように、厚みよりも幅の方が大きい扁平な形状を有している。この流体用金属管11の内部には、長手方向に延びる流体流路11aが形成されている。また、流体用金属管11は、図2(a),(b)及び図3に示すように、長尺状の形状を有している。
冷媒用金属管13,14は、厚みよりも幅の方が大きい扁平な形状をそれぞれ有している。また、冷媒用金属管13,14は、図2(a),(b)及び図3に示すように、長尺状の形状をそれぞれ有している。冷媒用金属管13は、内部に長手方向に延びる冷媒流路13aが複数形成された多穴管である。複数の冷媒流路13aは互いに独立しており、幅方向に一列に並んで配列されている。同様に、冷媒用金属管14は、内部に長手方向に延びる冷媒流路14aが複数形成された多穴管である。複数の冷媒流路14aは互いに独立しており、幅方向に一列に並んで配列されている。
流体用金属管11は、厚み方向の一方側に外表面11bを有し、他方側に外表面11cを有している。冷媒用金属管13は、流体用金属管11の一方側の外表面11bに対向する外表面13bを有している。この外表面13bは、はんだ層15aにより流体用金属管11の外表面11bに接合される。冷媒用金属管14は、流体用金属管11の他方側の外表面11cに対向する外表面14bを有している。この外表面14bは、はんだ層15bにより流体用金属管11の外表面11cに接合される。
ヘッダー部33は、流体用金属管11の両端にそれぞれ接合された流体用ヘッダー部33aと、冷媒用金属管13の両端にそれぞれ接合された冷媒用ヘッダー部33bとを含む。
図4(a)に示すように、冷媒用ヘッダー部33bは、ヘッダー本体41と、冷媒用金属管13の端部及び冷媒用金属管14の端部とが接合された構造を有している。ヘッダー本体41は、直方体状の外形を有し、内部に冷媒が流通可能な冷媒流路41aが形成されている。この冷媒流路41aは、円状の断面形状を有している。
ヘッダー本体41の側壁には、冷媒用金属管13の端部が挿入される挿入口41bと、冷媒用金属管14の端部が挿入される挿入口41cとが設けられている。冷媒用金属管13の端部は、挿入口41bの内面と冷媒用金属管13の外面との間に配置された適量のろう材43によりヘッダー本体41に接合されている。同様に、冷媒用金属管14の端部は、挿入口41cの内面と冷媒用金属管14の外面との間に配置された適量のろう材43によりヘッダー本体41に接合されている。冷媒用金属管13の冷媒流路13a及び冷媒用金属管14の冷媒流路14aは、ヘッダー本体41の冷媒流路41aとそれぞれ連通している。なお、冷媒用金属管13,14の端部は、ろう材43による接合に代えて、ヘッダー本体41に対して融接などの他の接合方法により接合されてもよい。
流体用ヘッダー部33aは、ヘッダー本体45と流体用金属管11の端部とが接合された構造を有している。ヘッダー本体45は、内部に流体が流通可能な流体流路45aが形成された円筒形状を有している。ヘッダー本体45は、この上下に位置する冷媒用金属管13及び冷媒用金属管14の間に配置されている。
ヘッダー本体45の側壁には、流体用金属管11の端部が挿入される挿入口45bが設けられている。流体用金属管11の端部は、挿入口45bの内面と流体用金属管11の外面との間に配置された適量のろう材47によりヘッダー本体45に接合されている。流体用金属管11の流体流路11aは、ヘッダー本体45の流体流路45aと連通している。なお、流体用金属管11の端部は、ろう材47による接合に代えて、ヘッダー本体45に対してはんだ付け、融接、樹脂製接着剤による接合などの他の接合方法により接合されてもよい。
図2(a),(b)及び図3に示すように、各冷媒用ヘッダー部33bは、冷媒流路41a内の冷媒が出入り可能な配管41dを有し、各流体用ヘッダー部33aは、流体流路45a内の流体が出入り可能な配管45cを有している。
流体用金属管11、及び冷媒用金属管13,14の材料としては、熱伝導性、耐食性、剛性、加工性などを備えた金属などが用いられ、具体的にはアルミニウム、銅、ステンレス鋼などが例示できる。はんだ層15の材料としては、金属管の材料に適したものを適宜選択すればよい。
積層型熱交換器17は、図1に示すような直線状の形態のままでも使用できるが、例えば図略の渦巻き状などに曲げ加工して用いてもよい。
次に、上記したはんだ付け装置35を用いた積層型熱交換器17の製造方法について説明する。
まず、流体用金属管11、及び冷媒用金属管13,14を作製する。これらの金属管11,13,14は、例えば図5(a)に示すような各金属管の断面形状を有する押出出口を備えた金型をそれぞれ用いて、金属材料を押し出し成形することにより得られる。
ついで、冷媒用金属管13、はんだ層15a、流体用金属管11、はんだ層15b、及び冷媒用金属管14を、この順に厚み方向に積層して仮組体23を成形する(成形工程:図5(b))。流体用金属管11及び冷媒用金属管13,14は、それぞれの長手方向(流路の向き))を同じ向きに揃えて積層配置される。
はんだ層15a,15bとしては、例えば、予めシート状(箔状)に成形されたものを用いることができる。また、例えばクリーム状のはんだ材を用いて、これを流体用金属管11の外表面11b,11c及び/又は冷媒用金属管13,14の外表面13b,14bに塗布してはんだ層15a,15bを形成してもよい。
また、図7(a)に示すように、流体用金属管11の外表面11b,11cに溶射によってはんだ材を吹き付けて、外表面11b,11cにはんだ層15a,15bを形成してもよい(溶射工程:図7(b))。この方法では、はんだ材の溶射時に、金属管の表面に熱及び衝撃が加わるので、その際に金属管11の表面の酸化膜の一部又は全部が除去される。これにより、金属管11の表面の酸化膜除去効果をさらに高めることができる。はんだ材の溶射は、流体用金属管11だけでなく、冷媒用金属管13,14に施してもよく、流体用金属管11への溶射に代えて冷媒用金属管13,14にのみ施してもよい。また、はんだ材を溶射する前に、その金属管の溶射面を機械研磨、電解研磨、サンドブラストなどにより酸化膜の一部又は全部を除去しておいてもよい。
ついで、図6に示すように、はんだ付け装置35のヒーター19の載置面19aに仮組体23を載置する。このとき、仮組体23における冷媒用金属管14の下面のほぼ全体が載置面19aと面接触している。
ついで、制御部25は、ヒーター19により仮組体23を補助加熱するように制御する(補助加熱工程)。制御部25は、図略の温度センサにより計測される仮組体23の温度に基づいてヒーター19を制御する。この工程では、はんだ層15(15a,15b)が半溶融状態となるように仮組体23が加熱される。はんだ層15が半溶融状態となる温度とは、はんだ層15を構成するはんだ材の固相線温度と液相線温度との間の温度のことをいう。具体例を挙げると、例えば、はんだ材の融点が245℃であり、はんだ材の固相線温度と液相線温度との間に200℃が含まれる場合に、ヒーター19を例えば200℃程度に温度調節して仮組体23を補助加熱してはんだ層15を半溶融状態とすることができる。
ついで、制御部25は、はんだ層15が半溶融状態になったことを温度センサにより検知した後、超音波はんだこて21により仮組体23に超音波の振動を付与するとともに、はんだ層15の温度が融点以上になるように仮組体23を本加熱する(接合工程)。この本加熱によりはんだ層15が溶融して流体用金属管11及び冷媒用金属管13,14が接合される。具体例を挙げると、はんだ材の融点が例えば245℃である場合には、超音波はんだこて21の先端部22は、例えば350℃〜400℃程度の温度に調節される。これにより、仮組体23のほぼ全体が約260℃程度に加熱される。
この接合工程において、制御部25は、超音波はんだこて21の先端部22が仮組体23の上面(冷媒用金属管13の上面)に接触しながら、仮組体23の幅方向及び長手方向に移動して仮組体23のほぼ全体に満遍なく超音波振動が付与され、かつ、加熱されるように、超音波はんだこて21を制御する。
なお、超音波はんだこて21の先端部22の幅は、図6においては仮組体23の幅よりも小さい場合を例示しているが、例えば図8(a)に示すように仮組体23の幅とほぼ同程度に形成されていてもよい。この場合には、先端部22の幅方向を仮組体23の幅方向に揃えて配置して、超音波はんだこて21の先端部22を長手方向に沿って移動させるだけで仮組体23のほぼ全体に満遍なく超音波振動を付与し、加熱することができる。これにより、接合時間を短縮することができる。また、図8(b)に示すように、超音波はんだこて21を仮組体23の側面に当てて超音波振動の付与及び本加熱を行ってもよい。
また、仮組体23の本加熱は、振動付与と同時ではなく、仮組体23への振動付与が終了した後に行ってもよい。また、超音波はんだこて21の先端部22は、扁平形状に限定されず、例えば円柱状、角柱状などの他の形状であってもよい。
ヒーター19の載置面19aの温度、超音波はんだこて21の先端部22の温度、超音波の振動の周波数、振幅、振動付与時間、加熱時間などの接合時の条件は、制御部25により制御される。これらの条件は、各金属管の材質や厚み、はんだ層15の材質などに応じて適宜設定される。
以上説明したように、本実施形態によれば、超音波の振動を付与することにより金属管11,13,14の酸化膜を除去するので、フラックスが不要であり、その洗浄も不要となる。また、本実施形態では、はんだ付けにより金属管同士を接合するので不活性ガス雰囲気下での加熱が不要である。しかも、本実施形態では、はんだ層15の温度を融点以上にするための本加熱手段21aに加え、この本加熱手段21aによる加熱を補助する補助加熱手段19を備えている。したがって、本加熱手段21aだけで加熱する場合と比べて、金属管同士の間に介在するはんだ層15内における接合時の温度ばらつきを低減することができる。これにより、はんだ層15による金属管同士の接合状態のばらつきが低減されるので、熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器17を製造することができる。
また、本実施形態では、仮組体23に対して補助加熱手段19による加熱、本加熱手段21aによる加熱、及び超音波振動の付与が行われる。したがって、本実施形態では、これらの加熱及び振動付与を仮組体23に対して一括して行うことができる。これにより、例えば各金属管に対して個別に補助加熱手段19による加熱、本加熱手段21aによる加熱、及び超音波振動の付与をそれぞれ行う場合と比べると、第1金属管11及び第2金属管13の酸化膜を除去、及び第1金属管11と第2金属管13の接合を効率よく行うことができる。
また、本実施形態では、はんだ層15が半溶融状態となるように仮組体23が加熱され、この加熱された状態で仮組体23に超音波の振動が付与されるので、超音波振動による酸化物除去効果をより高めることができる。
また、本実施形態では、超音波振動付与と金属管同士の加熱接合とを、一つの器具(超音波はんだこて21)により行うことができる。これにより、装置の構造を簡略化することができる。
<第2実施形態>
図14(a)は、本発明の第2実施形態にかかる製造方法を示す概略側面図であり、図14(b)は、その概略平面図である。図15は、この第2実施形態にかかる製造方法を示す概略正面図である。なお、以下の第2実施形態の説明においては、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図14(a),(b)及び図15に示すように、第2実施形態にかかる製造方法は、接合工程において、仮組体23における冷媒用金属管13、流体用金属管11及び冷媒用金属管14と、はんだ層15(15a,15b)とを加圧手段81を用いて仮組体23の厚み方向に加圧しながら金属管11,13,14を接合する点が、第1実施形態と異なっている。
この接合工程に先立って、仮組体23は、補助加熱用のヒーター19の載置面19aに載置され、ヒーター19により補助加熱される(補助加熱工程)。この工程では、制御部25は、はんだ層15(15a,15b)が半溶融状態となるようにヒーター19を制御する。
ついで、制御部25は、はんだ層15が半溶融状態になったことを図略の温度センサにより検知した後、加圧手段81により仮組体23を厚み方向(下方)に加圧するように加圧手段81を制御する。
加圧手段81により仮組体23を加圧する部位は、特に限定されるものではないが、例えば図14(b)に示すように、超音波はんだこて21の移動方向(接合方向)Dの前方と後方の2箇所とすることができる。
超音波はんだこて21の前方の位置と後方の位置を加圧手段81によりそれぞれ加圧することによって、超音波はんだこて21の先端部22が接触する仮組体23の上面の部位及びその周辺の部分において、金属管13,11,14とはんだ層15a,15bとの密着度合いを高めることができる。
ついで、制御部25は、加圧手段81及び超音波はんだこて21を制御して、加圧手段81により仮組体23を加圧した状態を維持しつつ、超音波はんだこて21により仮組体23に超音波の振動を付与し、はんだ層15の温度が融点以上になるように仮組体23を本加熱する(接合工程)。この本加熱によりはんだ層15(15a,15b)が溶融して流体用金属管11及び冷媒用金属管13,14が接合される。仮組体23の本加熱は、振動付与と同時ではなく、仮組体23への振動付与が終了した後に行ってもよい。なお、本加熱工程においては、仮組体23を加圧手段81によって加圧することに加え、超音波はんだこて21により仮組体23を厚み方向に加圧してもよい。
この接合工程では、例えば、超音波はんだこて21の先端部22及び前後の加圧手段81の先端部(下面)を仮組体23の上面に接触させながら、超音波はんだこて21及び加圧手段81を仮組体23の長手方向の一端から他端まで接合方向Dに向かって移動させて金属管同士を連続的に接合する。
このように金属管同士を連続的に接合する場合、超音波はんだこて21の前方の位置を加圧手段81により加圧することによって、その加圧位置を超音波はんだこて21が通過する前に予め冷媒用金属管13、流体用金属管11及び冷媒用金属管14と、はんだ層15a,15bとの密着度合いを高めておくことができる。しかも、前記加圧位置を超音波はんだこて21が通過する前に予め金属管13,11,14と、はんだ層15a,15bとの間に存在する空気を極力排出しておくことができる。
また、接合工程では、次のようにして断続的な接合を行ってもよい。例えば、図14(a),(b)に示すように、まず、実線で描かれた超音波はんだこて21及び加圧手段81の位置に超音波はんだこて21及び加圧手段81を配置する。この位置(第1接合位置)で前後の加圧手段81の先端部を仮組体23の上面に接触させ、加圧手段81により仮組体23を加圧しながら、超音波はんだこて21の先端部22を仮組体23の上面に接触させて仮組体23への超音波振動の付与と仮組体23の加熱を所定時間実行する。
ついで、超音波はんだこて21及び加圧手段81を仮組体23の前記第1接合位置から接合方向Dに所定の間隔をあけた第2接合位置(図14(a),(b)に二点鎖線で示す位置)に移動させる。この時、超音波はんだこて21の先端部22及び前後の加圧手段81の先端部を仮組体23の上面に接触させながら移動させてもよく、超音波はんだこて12及び加圧手段81のいずれか一方又は両方を仮組体23の上面から離隔させた状態で移動させてもよい。
この第2接合位置で前後の加圧手段81の先端部を仮組体23の上面に接触させ、加圧手段81により仮組体23を加圧しながら、超音波はんだこて21の先端部22を仮組体23の上面に接触させて仮組体23への超音波振動の付与と仮組体23の加熱を所定時間実行する。この動作を複数回繰り返すことにより、仮組体23の長手方向の一端から他端まで金属管同士を接合する。
なお、接合工程では、図14(a),(b)に示すように、仮組体23の上面の幅方向の中央付近において超音波はんだこて21及び加圧手段81を接合方向Dに沿って直線状に移動させているが、これに限定されない。例えば、仮組体23の上面の幅方向の端部付近において超音波はんだこて21及び加圧手段81を接合方向Dに沿って直線状に移動させてもよい。また、仮組体23の上面において超音波はんだこて21及び加圧手段81を蛇行させながら接合方向Dに移動させてもよい。また、超音波はんだこて21の先端部22は、例えば扁平形状、円柱状、角柱状などの種々の形状にすることができる。
また、接合工程においては、図14(a),(b)に示すように仮組体23の一方の面(上面)に対して超音波振動の付与及び加熱を行った後、この仮組体23を裏返して仮組体23の他方の面に対しても同様に超音波はんだこて21及び加圧手段81を接触させて超音波振動の付与及び加熱を行ってもよい。この方法では、はんだ層15が複数ある場合に、厚み方向の一方側のはんだ層15aと他方側のはんだ層15bに対してより均等に超音波振動の付与及び加熱を行うことができる。
第2実施形態では、加圧手段81を用いることに加えて、さらに、接合工程の始めから終わりまでの間、仮組体23をその長手方向のほぼ全体にわたって厚み方向に加圧する補助加圧手段を併用するのが好ましい。上記したように仮組体23の上面において加圧手段81及び超音波はんだこて21を接合方向Dに沿って移動させる場合、後側の加圧手段81が通過した部分においては、厚み方向の加圧力が小さくなるので、金属管13,11,14とはんだ層15a,15bとの密着度合いが低下することがある。そこで、この密着度合いの低下を抑制するために、前記補助加圧手段を加圧手段と併用するのがよい。
例えば、この補助加圧手段は、仮組体23を載置する図略の土台と、仮組体23の上面に載置する図略の載置部材と、前記土台と前記載置部材との間に架け渡される弾性部材とを含む加圧治具などを用いることができる。この加圧治具により厚み方向に加圧された仮組体23は、加圧治具とともにヒーター19に載置される。
前記載置部材としては、例えば仮組体23の上面にその長手方向に沿って線状に延びる板状部材や、仮組体23の上面においてその長手方向の所定の間隔毎に配置され、仮組体23の幅方向に沿って延びる板状部材などを用いることができる。前記弾性部材としては、例えばばね、ゴムなどを用いることができる。
このような補助加圧手段を用いて仮組体23を厚み方向に加圧することにより、接合工程では、仮組体23の長手方向のほぼ全体において金属管13,11,14とはんだ層15a,15bとの密着度合いを接合工程の始めから終わりまでの間、高いレベルで維持することができる。
はんだ層15は溶融するとその厚みが小さくなるので、接合工程前に比べると、接合工程中及び接合工程後には仮組体23の厚みが小さくなる。前記補助加圧手段では、前記弾性部材を用いて仮組体23を加圧しているので、接合工程中及び接合工程後の仮組体23の厚み変化にも追随して仮組体23を加圧しつづけることができる。
(はんだ付け装置)
次に、はんだ付け装置35の種々の形態について説明する。図16は、第2実施形態にかかるはんだ付け装置35を示す概略側面図である。なお、図16以降の各図面においては制御部25の図示を省略している。
図16に示すように、このはんだ付け装置35は、超音波はんだこて21と、加圧手段81とを備えている。このはんだ付け装置35は、仮組体23の長手方向に沿って配置された図略のガイドレールに、接合方向Dにスライド移動可能に支持されている。
加圧手段81は、超音波はんだこて21の前後にそれぞれ配置された一対の加圧部811と、これらの加圧部811による仮組体23への加圧力を調整する荷重調整部818とを有している。加圧部811としては、例えば図16に示すように、仮組体23の上面に面接触可能な下面(先端部)811aを有する四角柱形状の部材を用いることができるが、これに限定されない。この加圧部811は、例えば四角柱形状以外の多角柱形状や円柱形状などであってもよい。
荷重調整部818は、油圧ポンプ812と、この油圧ポンプ812の下方に配置された円筒状のシリンダ816と、このシリンダ816の内部を上下方向に移動可能な円盤形状のプランジャ815と、下端部がプランジャ815の上面に連結された棒状の連結軸813と、上端部がプランジャ815の下面に連結され、下部が三つ叉に分岐して各下端部が加圧部811,811及び超音波はんだこて21に連結された伝達部817と、を備えている。
連結軸813は、油圧ポンプ812の駆動により上下方向に移動可能である。伝達部817は、連結軸813の上下方向の移動を加圧部811,811及び超音波はんだこて21に伝達する。したがって、荷重調整部818は、加圧部811だけでなく超音波はんだこて21を上下移動させる役割も担っている。
シリンダ816とプランジャ815の下面との間の空間には、油が充填されている。この油は、プランジャ815の上下移動に伴って前記空間と油圧ポンプ812との間を配管814を通じて行き来する。なお、図16に示す形態では、荷重調整部818は、油圧を利用して荷重調整を行っているが、空気圧、水圧などを利用して荷重調整を行ってもよく、ばねなどの弾性力を利用して荷重調整を行ってもよく、例えば金属などの密度の大きな材料により形成された錘などを利用して荷重調整を行ってもよい。
次に、はんだ付け装置35の動作について説明する。油圧ポンプ812が駆動して連結部813が下方に移動すると、この移動に伴ってプランジャ815及び伝達部817が下方に移動する。これにより、一対の加圧部811及び超音波はんだこて21が下方に移動する。
制御部25は、これらの先端部811a及び先端部22が仮組体23の上面に当接し、仮組体23に所定の加圧力が加えられたことを図略の圧力センサにより検知した時点で一対の加圧部811及び超音波はんだこて21の下方への移動を停止するように荷重調整部818を制御する。このように仮組体23が加圧された状態で、例えば前記第1接合位置において、超音波はんだこて21により仮組体23に超音波の振動を付与し、はんだ層15の温度が融点以上になるように仮組体23を本加熱する(接合工程)。
接合工程において、上述したような断続的な接合を行う場合、前記第1接合位置において超音波振動の付与及び本加熱が完了した後、制御部25は、油圧ポンプ91を駆動して連結部813を上方に移動させ、一対の加圧部811及び超音波はんだこて21を上方に移動させる。これにより、先端部811a及び先端部22が仮組体23の上面から離隔する。
ついで、制御部25は、はんだ付け装置35を図略のガイドレールに沿って前記第2接合位置まで接合方向Dにスライド移動させ、この第2接合位置において、上記と同様に仮組体23への超音波振動の付与と仮組体23の加熱を所定時間実行するように制御する。これらの一連の動作を複数回繰り返す。
(はんだ付け装置の変形例1)
図17は、第2実施形態にかかるはんだ付け装置の変形例1を示す概略側面図である。この変形例2のはんだ付け装置35は、一対の加圧部811を上下移動させる荷重調整部818と、超音波はんだこて21を上下移動させる荷重調整部819とを有している点が変形例1と異なっている。
荷重調整部818では、伝達部817が二股に分岐して各下端部が加圧部811,811に連結されている。荷重調整部819では、伝達部820の下端部が超音波はんだこて21に連結されている。
このはんだ付け装置35は、加圧部811による仮組体23への加圧力と、超音波はんだこて21による仮組体23への加圧力とを異ならせたい場合、加圧部811により仮組体23へ加圧するタイミングと、超音波はんだこて21により仮組体23へ加圧するタイミングとを異ならせたい場合などに有効である。超音波はんだこて21による仮組体23への加圧力を加圧部811による仮組体23への加圧力よりも小さくすることにより、超音波はんだこて21への負荷が減少するので、超音波はんだこて21の寿命を延ばすことができる。
(はんだ付け装置の変形例2)
図18は、第2実施形態にかかるはんだ付け装置の変形例2を示す概略側面図である。この変形例2のはんだ付け装置35は、各加圧部811に荷重調整部818が設けられている点が変形例1と異なっている。
前方の荷重調整部818では、伝達部817の下端部が前方の加圧部811に連結されている。後方の荷重調整部818では、伝達部817の下端部が後方の加圧部811に連結されている。
このはんだ付け装置35は、前方の加圧部811による仮組体23への加圧力と、後方の加圧部811による仮組体23への加圧力とを異ならせたい場合、前方の加圧部811により仮組体23へ加圧するタイミングと、後方の加圧部811により仮組体23へ加圧するタイミングとを異ならせたい場合などに有効である。
(はんだ付け装置の変形例3)
図19は、第2実施形態にかかるはんだ付け装置の変形例3を示す概略側面図である。このはんだ付け装置35は、例えば図16〜図18と同様の荷重調整部818を有し、その荷重調整部818の加圧部811に一対のローラ822,822が取り付けられた構造を有している。一対のローラ822は、加圧部811を貫通する軸823の両端部に固定されている。これにより、荷重調整部818の前後方向の移動がより円滑になる。
このはんだ付け装置35では、接合工程において、超音波はんだこて21の先端部22及び前後の加圧部811の先端部811aを仮組体23の上面に接触させながら、金属管同士を連続的に接合する場合に特に有効である。なお、この図19では加圧部811及び超音波はんだこて21を上下方向に移動させる荷重調整部818,819の図示を省略しているが、前記と同様のものを用いることができる。
(流体用金属管)
図20(a)は、第2実施形態にかかる製造方法において接合対象となる仮組体23を示す概略図であり、図20(b)は、仮組体23の平面図である。
この仮組体23の流体用金属管11は、その流体流路11aの長手方向に沿って配列された複数の円柱状の伝搬部121を有している。各伝搬部121は、その軸方向の一端が流体流路53の厚み方向の一方の内面に接続されており、軸方向の他端が流体流路53の厚み方向の他方の内面に接続されている。
図20(a)に示す流体用金属管11では、複数の伝搬部121が長手方向及び幅方向にそれぞれ直線状に並ぶように配列されているが、これに限定されない。例えば、複数の伝搬部121は、長手方向に傾斜した方向に並ぶように配列されていてもよく、ランダムに配置されていてもよい。また、伝搬部121の形状は円柱状に限定されず、例えば角柱などであってもよい。
(流体用金属管の変形例1)
図21(a)は、仮組体23の変形例1を示す概略正面図である。この仮組体23の流体用金属管11は、その流体流路11aの長手方向に沿って配置された波形の伝搬部121を有している。この伝搬部121は、長手方向に垂直な断面が波形の板状体である。この伝搬部121は、流体流路53の幅方向に沿って凹凸の起伏が連続するように配置されている。この伝搬部121は、流体流路11aの厚み方向の上下の内面に接触している。
図21(a)では、伝搬部121の前記断面が三角形の組合せからなる場合を例示しているが、これに限定されない。伝搬部121は、前記断面形状が四角形の組合せからなるものであってもよく、また、滑らかに曲げ加工された円弧形状の組合せからなるものであってもよい。また、伝搬部121は、電解腐食を抑制する観点から、流体用金属管11と同じ材料を用いて形成されるのが好ましい。伝搬部121は、流体用金属管11の長手方向に沿って連続して配置された一体の部材であってもよく、複数に分割されて流体流路11a内に断続的に配置されていてもよい。
(流体用金属管の変形例2)
図21(b)は、仮組体23の変形例2を示す概略正面図である。この仮組体23の流体用金属管11は、仮組体23の幅方向に並ぶ金属管131と金属管132とからなる。これらの金属管131,132は、例えば押出成形などの方法によってそれぞれ別々に成形された筒状の扁平管である。この流体用金属管11では、前記幅方向の中央付近に配置された金属管131の側壁131aと金属管132の側壁132aとが、熱及び超音波の伝搬を促進する伝搬部121として機能する。なお、前記幅方向に並べる扁平管の個数は、2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。
(流体用金属管の変形例3)
図22(a)は、仮組体23の変形例3を示す概略正面図である。この仮組体23の流体用金属管11は、図略の平板状の金属板を曲げ加工して所定の部位を接合することにより得られる。
具体的には、まず、前記金属板を長手方向に沿った折り曲げ位置で折り曲げて金属板の幅方向の一方の端辺が金属板の表面に当接するように金属板を管状に曲げ加工する。ついで、前記金属板を長手方向に沿った別の折り曲げ位置で折り曲げて金属板の幅方向の他方の端辺が前記一方の端辺に隣接する位置で金属板の表面に当接するように金属板を管状に曲げ加工する。次に、前記一方の端辺と前記他方の端辺が前記金属板の表面に、長手方向に沿って例えば溶接などの方法によって接合される。これにより、断面がB字形状の流体用金属管11が形成される。
この流体用金属管11では、幅方向の中央付近に配置された伝搬部121(121a,121b)を有している。これらの伝搬部121a,121bは、冷媒用金属管13の下面に近接した位置から冷媒用金属管14の上面に近接した位置まで延びているので、仮組体23において熱及び超音波の伝搬を促進する機能を有している。
(流体用金属管の変形例4)
図22(b)は、仮組体23の変形例4を示す概略正面図である。この仮組体23の流体用金属管11は、冷媒用金属管13,14と同様の多穴管である。この多穴管における複数の仕切りが伝搬部121として機能する。
(流体用金属管の変形例5)
図23(a)は、仮組体23の変形例5を示す概略正面図である。この仮組体23の流体用金属管11は、その流体流路11aの長手方向に沿って配列された複数の円柱状の伝搬部121を有している。複数の伝搬部121は、流体用金属管11の上側の内面から下方に向かって延びる複数の凸部121cと、流体用金属管11の下側の内面から上方に向かって延びる複数の凸部121dとを有している。各凸部121cは、凸部121dに対して厚み方向に対向する位置に設けられており、互いの先端部同士が当接又は近接している。凸部121c,121dは、例えば図20(b)に示すように長手方向及び幅方向に沿って配列されている。
複数の伝搬部121は、長手方向に傾斜した方向に並ぶように配列されていてもよく、ランダムに配置されていてもよい。また、伝搬部121の形状は円柱状に限定されず、例えば角柱などであってもよい。
(流体用金属管の変形例6)
図23(b)は、仮組体23の変形例6を示す概略正面図である。この仮組体23の流体用金属管11は、押出成形などの方法によって2つの流体流路11a,11aが形成された形態を有している。これらの流体流路11a,11aは、伝搬部121により仕切られている。伝搬部121は、流体用金属管11の長手方向に連続して延設されている。
なお、図20(a),(b)、図21(a),(b)、図22(a),(b)及び図23に示す仮組体23は、第1実施形態におけるはんだ付け装置35及び製造方法においても用いることができる。
以上説明したように、第2実施形態では、はんだ付け時において前記加圧手段により第1金属管と第2金属管がより密着するようになるので、接合信頼性が向上する。また、加圧することにより、金属管とはんだ層との間に存在する空気がより排出されやすくなるので、熱及び超音波の振動がより伝わりやすくなる。しかも、上記のように空気が排出されて金属管とはんだ層との間の空気層が減少するので、金属管とはんだ層との接触面積も増加する。これにより、接合信頼性がより向上する。
また、第2実施形態では、流体用金属管が前記伝搬部を有しているので、流体用金属管及び冷媒用金属管に熱及び超音波の振動を付与して前記金属管同士を積層方向に接合するときに超音波及び熱が伝搬されやすくなる。これにより、接合時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。また、前記金属管に前記伝搬部が設けられていることにより、流体と前記金属管との接触面積を増加させることができるので、熱交換器の使用時における熱交換効率を向上させることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、超音波はんだこてにより振動処理及び加熱処理を施す場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、はんだ付け装置35は、互いに別体で設けられた振動手段と加熱手段とを備えていてもよい。
また、前記実施形態では、はんだ付け装置35が補助加熱手段19、本加熱手段21a、及び振動手段21bを制御する制御部25を備えている場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、はんだ付け装置35において、補助加熱手段19、本加熱手段21a、及び振動手段21bを作業者が手動で制御(操作)してもよい。
また、前記実施形態では、水と冷媒との間で熱交換する場合を例に挙げて説明したが、本発明の積層型熱交換器は冷媒と他の流体(例えば空気などの気体)との熱交換に用いてもよく、冷媒同士の熱交換に用いてもよい。
また、前記実施形態では、冷媒用金属管13、流体用金属管11、及び冷媒用金属管14がこの順に積層された3つの金属管を有する形態、並びに冷媒用金属管13及び流体用金属管11がこの順に積層された2つの金属管を有する形態を例に挙げて説明したが、4つ以上の金属管が積層された形態であってもよい。
また、前記実施形態では、各金属管が厚みよりも幅の方が大きい扁平形状である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。各金属管は、例えば厚みと幅が同程度の大きさであってもよく、幅よりも厚みの方が大きい形状であってもよい。
また、前記実施形態では、流体用金属管11と冷媒用金属管13の間に介在させるはんだ層15を溶射により形成する場合を例示したが、例えばヘッダー部においてヘッダー本体の挿入口と金属管の端部との間に介在させるはんだ材、ろう材などの接合材料を溶射により設けてもよい。
また、補助加熱は、仮組体に施してもよく、いずれかの金属管に対して施してもよく、はんだ層に施してもよい。
また、仮組体23の補助加熱手段としては、前記したヒーター19の他、例えばレーザ、高周波加熱などの他の加熱手段を用いることもできる。
また、前記第2実施形態では、加圧手段により仮組体を加圧する部位を、超音波はんだこての移動方向(接合方向)の前方と後方の2箇所とする場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、仮組体を加圧する部位を超音波はんだこての両側方(超音波はんだこての移動方向にほぼ垂直な方向)の2箇所位置としてもよい。また、仮組体を加圧する部位を超音波はんだこての前方の1箇所としてもよく、後方の1箇所としてもよく、さらに前方、後方及び両側方の数カ所としてもよい。
また、前記第2実施形態では、仮組体の位置を固定した状態で加圧手段及び超音波はんだこてを接合方向に沿って移動させる場合を例に挙げて説明したが、加圧手段及び超音波はんだこてを固定した状態で仮組体及びこれを補助加熱する補助加熱手段を接合方向に沿って移動させてもよい。
前記第2実施形態において、加圧手段などの移動機構には、産業用ロボットなどを用いることもできる。
<参考例1>
図9は、参考例1にかかるはんだ付け装置35、及びこれを用いた積層型熱交換器17の製造方法を示す概略図である。前述の第1実施形態では、仮組体23を成形した後、この仮組体23に対して超音波振動の付与、及び加熱を施したが、この参考例1では、超音波振動の付与、及び加熱を各金属管に対して個別に施す点で第1実施形態と異なっている。なお、ここでは第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図9に示すように、この参考例1においては、2本の金属管(流体用金属管11と冷媒用金属管13)を接合する場合を例に挙げて説明する。
はんだ付け装置35は、流体用金属管11に対して超音波振動の付与及び加熱を施す超音波はんだこて21と、冷媒用金属管13に対して超音波振動の付与及び加熱を施す超音波はんだこて71と、シート状のはんだ材を供給可能な供給部としてのローラー29と、一方の金属管を他方の金属管に押圧可能な押圧部材39と、これらを制御する制御部25とを備えている。
超音波はんだこて21,71は、第1実施形態の超音波はんだこて21と同様の構成及び機能を有している。ローラー29は、柱状の芯材にシート状のはんだ材が巻き付けられたものである。押圧部材39は、流体用金属管11の表面に当接させてこの流体用金属管11を冷媒用金属管13側の方向に押圧するためのものであり、例えば中心軸が流体用金属管11の幅方向に沿って配置された柱状の部材(ローラー)などを用いることができる。
超音波はんだこて71及びローラー29は、冷媒用金属管13の長手方向に沿って冷媒用金属管13に対して相対移動可能である。超音波はんだこて21及び押圧部材29は、流体用金属管11の長手方向に沿って流体用金属管11に対して相対移動可能である。
次に、参考例1のはんだ付け装置35を用いた積層型熱交換器17の製造方法について説明する。
まず、第1実施形態と同様にして例えば押出成形などにより流体用金属管11及び冷媒用金属管13を作製する。金型から押し出された流体用金属管11及び冷媒用金属管13は、所定の寸法に切断される。
次に、冷媒用金属管13を、その幅方向が略水平な方向に向くように配置する。ついで、この冷媒用金属管13の上面にローラー29を用いてはんだ層15を積層配置する。このとき、冷媒用金属管13に対してその長手方向に沿ってローラー29を移動させてもよく、ローラー29に対して冷媒用金属管13を移動させてもよい。はんだ層15は、冷媒用金属管13の一方側の端部から他方側の端部に向かって順次積層される。
次に、超音波はんだこて71を用いて、冷媒用金属管13及びはんだ層15に超音波の振動を付与するとともに、冷媒用金属管13及びはんだ層15を加熱する。超音波はんだこて71による振動処理及び加熱処理は、冷媒用金属管13のうちはんだ層15が積層された部分に対して施される。この振動処理及び加熱処理は、冷媒用金属管13の一方側の端部から他方側の端部に向かって順次施される。また、冷媒用金属管13への振動処理及び加熱処理は、流体用金属管11との接合面側(はんだ層15側)の表面に直接施される。
一方で、超音波はんだこて21を用いて、流体用金属管11に超音波の振動を付与するとともに、流体用金属管11を加熱する。超音波はんだこて21による振動処理及び加熱処理は、流体用金属管11の一方側の端部から他方側の端部に向かって順次施される。また、流体用金属管11への振動処理及び加熱処理は、冷媒用金属管13との接合面側の表面に直接施される。この振動処理及び加熱処理においては、必要に応じて冷媒用金属管13を図9に示すように、接合部分と未接合部分との境界付近において湾曲又は屈曲させてもよい。
次に、流体用金属管11における前記振動処理及び前記加熱処理された部分と、冷媒用金属管13における前記振動処理及び前記加熱処理された部分とを、これらの間にはんだ層15を介在させた状態で、前記一方側の端部から前記他方側の端部に向かって順次積層して、流体用金属管11と冷媒用金属管13を接合する。
この参考例1では、冷媒用金属管13の加熱処理、及び流体用金属管11の加熱処理において、大きく分けて2つの加熱条件を選択できる。すなわち、1つ目の第1加熱条件としては、冷媒用金属管13を補助加熱し、流体用金属管11を本加熱する。2つ目の第2加熱条件としては、流体用金属管11及び冷媒用金属管13をともに本加熱する。
具体的に説明すると、第1加熱条件では、超音波はんだこて71によりはんだ層15が半溶融状態となるように冷媒用金属管13及びはんだ層15が補助加熱され(補助加熱工程)、超音波はんだこて21により流体用金属管11の温度がはんだ層15の融点以上になるように流体用金属管11が本加熱され、冷媒用金属管13と接合される(接合工程)。この本加熱により加熱される流体用金属管11の温度は、冷媒用金属管13との接合時にはんだ層15の温度がその融点以上になるように設定される。
一方、第2加熱条件では、超音波はんだこて71によりはんだ層15の温度が融点以上になるように冷媒用金属管13及びはんだ層15が本加熱され、超音波はんだこて21により流体用金属管11の温度がはんだ層15の融点以上になるように流体用金属管11が本加熱される。すなわち、両方の金属管11,13がはんだ層15の融点以上に本加熱される。
なお、参考例1においては、金属材料を押出成形して作製される流体用金属管11及び冷媒用金属管13を所定の寸法に切断せずに、押出成形工程に続いて連続的に振動処理、加熱処理、及び接合を順次行ってもよい。また、第1加熱条件においては、流体用金属管11を補助加熱し、冷媒用金属管13を本加熱してもよい。その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
以上説明したように、参考例1によれば、超音波の振動を付与することにより金属管の酸化膜を除去するので、フラックスが不要であり、その洗浄も不要となる。また、はんだ付けにより金属管同士を接合するので不活性ガス雰囲気下での加熱が不要である。
また、参考例1では、流体用金属管11における前記振動処理及び前記加熱処理された部分と、冷媒用金属管13における前記振動処理及び前記加熱処理された部分とを、これらの間にはんだ層15を介在させた状態で、前記一方側の端部から前記他方側の端部に向かって順次積層して、流体用金属管11と冷媒用金属管13を接合する。したがって、各金属管を前記一方側の端部から他方側の端部まで満遍なく加熱することができる。これにより、金属管同士の接合時における温度ばらつきを低減することができるので、はんだ層15による金属管同士の接合状態のばらつきが低減される。また、各金属管の酸化物を前記一方側の端部から他方側の端部まで満遍なく除去することができる。これにより、熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器17を製造することができる。また、この方法は、振動処理、加熱処理、及び金属管同士の接合を、金属管の一方側の端部から他方側の端部に向かって連続的に行うことができる。したがって、前記したような仮組体23を成形する工程を省略することができるので、生産性に優れている。
また、参考例1において第1加熱条件を用いる場合には、流体用金属管11及び冷媒用金属管13の一方に超音波の振動を付与するとともにこの一方の金属管を補助加熱し、他方の金属管に対してははんだ層15の温度が融点以上となるように加熱して流体用金属管11と冷媒用金属管13を接合する。このように一方の金属管を補助加熱しておくことにより、補助加熱されない場合と比べて、流体用金属管11と冷媒用金属管13との間に介在するはんだ層15内における接合時の温度ばらつきを低減することができるので、はんだ層15による金属管同士の接合状態のばらつきが低減される。これにより、熱交換効率及び接合信頼性に優れた積層型熱交換器17を製造することができる。また、はんだ層15を溶融状態に本加熱する第2加熱条件と比べて、接合前におけるはんだ層15自体の形状安定性が優れているので、冷媒用金属管13及び流体用金属管11とはんだ層15とを精度よく配置することができる。
また、参考例1において第2加熱条件を用いる場合には、半溶融状態に補助加熱する場合と比べて、接合時のはんだ層15の温度をより高めることが容易になる。
また、参考例1では、流体用金属管11の表面又は冷媒用金属管13の表面に前記はんだ層15を予め積層し、はんだ層15が積層された側から流体用金属管11又は冷媒用金属管13に対して前記振動処理及び前記加熱処理を行うので、はんだ層15を直接加熱することができる。これにより、はんだ層15の加熱状態がより均一化されるので、熱交換効率及び接合信頼性をより高めることができる。
<参考例2>
図10は、本発明の参考例2にかかるはんだ付け装置35、及びこれを用いた積層型熱交換器17の製造方法を示す概略図である。前述の参考例1では、冷媒用金属管13の表面にはんだ層15を積層した後に冷媒用金属管13及びはんだ層15に対して振動処理及び加熱処理を施したが、この参考例2では、冷媒用金属管13に振動処理及び加熱処理を施した後、はんだ層15を冷媒用金属管13の表面に積層している点が参考例1と異なっている。なお、ここでは参考例1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この参考例2では、冷媒用金属管13の表面に直接振動処理を施すことができるので、参考例1に比べて酸化物除去効果をより高めることができる。
<参考例3>
図11は、本発明の参考例3にかかるはんだ付け装置、及びこれを用いた積層型熱交換器の製造方法を示す概略図である。前述の参考例1では、超音波はんだこて21及びローラー29を金属管11,13の長手方向に沿って相対移動させたが、この参考例3では、超音波はんだこて21及びローラー29を金属管11,13の幅方向に沿って相対移動させて振動処理及び加熱処理を施している点が参考例1と異なっている。なお、ここでは参考例1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この参考例3では、超音波はんだこて21及びローラー29を金属管11,13の幅方向に沿って相対移動させて振動処理及び加熱処理を施し、その後、冷媒用金属管13を流体用金属管11に積層してこれらを接合する。このように、超音波はんだこて21及びローラー29を金属管11,13の幅方向に沿って相対移動させるので、金属管11,13の長手方向に沿って相対移動させる場合と比較して移動距離を小さくすることができる。これにより、装置を小型化することができる。
また、図12(a)〜(c)は、参考例3の変形例を示す概略図である。この変形例では、一つの超音波はんだこて21により流体用金属管11及び冷媒用金属管13の両方に対して振動処理及び加熱処理を施す点で図11に示す参考例3と異なっている。
この変形例では、超音波はんだこてを1つ備えていればよいので、装置をさらに小型化することができる。
<参考例4>
図13は、はんだ付け装置及びこれを用いた積層型熱交換器の製造方法の参考例を示す概略図である。前述した参考例2では、金属管の表面の酸化膜を除去し金属管を加熱する手段として超音波はんだこてを用いたが、この参考例では、レーザ照射機61を用いている。なお、ここでは参考例2と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
レーザ照射機61のレーザとしては、例えばランプ励起YAGレーザ、ダイオード励起YAGレーザ、COレーザなどを用いることができる。YAGレーザの出力は、例えば20W〜1.5kW程度の範囲に調節可能であり、COレーザの出力は、例えば250W程度に調節可能であり、これらは、金属管及びはんだ材の材質、厚みなどに応じて適宜設定すればよい。
この参考例では、流体用金属管11及び冷媒用金属管13に対してレーザ照射機61によりレーザを照射することにより、各金属管の表面の酸化膜が除去される。また、レーザの照射によって流体用金属管11及び冷媒用金属管13の温度がはんだ層15の融点以上に上げられる。このような振動処理及び加熱処理がなされた直後に、処理された部分同士がはんだ層15を介して積層されることにより、流体用金属管11と冷媒用金属管13が接合される。
この方法であれば、接合時に不活性ガス雰囲気下での加熱が不要である。また、樹脂製接着剤を用いる場合のように熱伝導率が低下するのを抑制できる。
なお、この参考例に示すレーザ照射機61は、例えば前記参考例3における超音波はんだこての代替としても用いることもできる。また、図4に示すヘッダー部におけるヘッダー本体と金属管との接合部分において、金属表面の酸化膜を除去する手段及び加熱手段としてレーザを用いることもできる。このヘッダー部におけるヘッダー本体と金属管の接合する場合には、ヘッダー本体の挿入口と金属管との間に、シート状やペースト状のはんだ材、ろう材などを予め配置しておき、レーザの熱により接合する方法や、ワイヤ状のはんだ材を接合部分に供給しながら、レーザの熱により接合する方法などが挙げられる。また、加熱手段としては、レーザの照射に代えて、エアヒータ、赤外線ヒータ、ホットプレート、高周波加熱、火炎などの各種加熱手段を用いることもできる。
<参考例5>
金属管同士を接合する他の方法としては、次のようなものが挙げられる。流体用金属管11と冷媒用金属管13を接合する場合を例に挙げて説明する。
まず、流体用金属管11及び冷媒用金属管13の接合面に非腐食性フラックスを塗布する。ついで、流体用金属管11と冷媒用金属管13をはんだ層15を介して積層し仮組体を作製する。この仮組体をはんだ材の融点以上で、かつ、非腐食性フラックスの活性化温度以上に加熱する。これにより、流体用金属管11と冷媒用金属管13を接合することができる。この方法であれば、接合面にフラックスが残存していても腐食が進行しにくいので、接合後の洗浄が不要である。また、接合時に不活性ガス雰囲気下での加熱が不要である。また、樹脂製接着剤を用いる場合のように熱伝導率が低下するのを抑制できる。
非腐食性フラックスとしては、例えばCs系フラックス(活性化温度420℃以上)などが挙げられる。仮組体を加熱する手段としては、例えばレーザ、エアヒータ、赤外線ヒータ、ホットプレート、高周波加熱、火炎などの各種加熱手段を用いることができる。
11 流体用金属管
13 冷媒用金属管
14 冷媒用金属管
15 はんだ層
17 積層型熱交換器
19 ヒーター
21 超音波はんだこて
21a 本加熱手段
21b 振動手段
23 仮組体
25 制御部
29 ローラー
31 熱交換部
33 ヘッダー部
33a 流体用ヘッダー部
33b 冷媒用ヘッダー部
35 はんだ付け装置
81 加圧手段
811 加圧部
818 荷重調整部

Claims (12)

  1. 積層配置される第1金属管(11)及び第2金属管(13)がこれらの間に介在するはんだ層(15)により接合された積層型熱交換器(17)を製造するためのはんだ付け装置であって、
    前記第1金属管(11)、前記第2金属管(13)、及び前記はんだ層(15)の少なくとも一つを加熱するための補助加熱手段(19)と、
    前記はんだ層(15)の温度を融点以上にして前記第1金属管(11)と前記第2金属管(13)を接合するための本加熱手段(21a)と、
    前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)に超音波の振動を付与するための振動手段(21b)と、を備えているはんだ付け装置。
  2. 前記補助加熱手段(19)による加熱、前記本加熱手段(21a)による加熱、及び前記超音波振動の付与は、前記第1金属管(11)、前記はんだ層(15)及び前記第2金属管(13)がこの順に積層された仮組体(23)に対して行われる、請求項1に記載のはんだ付け装置。
  3. 前記補助加熱手段(19)、前記本加熱手段(21a)、及び前記振動手段(21b)を制御する制御手段(25)をさらに備え、
    前記制御手段(25)は、前記はんだ層(15)が半溶融状態となるように前記補助加熱手段(19)により加熱された状態の前記仮組体(23)に対して、前記振動手段(21b)により超音波の振動を付与するとともに、前記本加熱手段(21a)により加熱して前記はんだ層(15)の温度を融点以上にする制御を実行する、請求項2に記載のはんだ付け装置。
  4. 前記振動手段(21b)と前記本加熱手段(21a)とが一体に構成された超音波はんだこて(21)を備えている、請求項1〜3のいずれかに記載のはんだ付け装置。
  5. 前記はんだ層を介して積層配置される前記第1金属管(11)及び第2金属管(13)を、積層方向に加圧するための加圧手段(81)をさらに備えている、請求項1〜4のいずれかに記載のはんだ付け装置。
  6. 前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方は、その金属管における積層方向の一方の内面と他方の内面とをつないで前記積層方向の熱の伝搬及び超音波の伝搬を促進する伝搬部(121)を有している、請求項1〜5のいずれかに記載のはんだ付け装置。
  7. 積層配置される第1金属管(11)及び第2金属管(13)がこれらの間に介在するはんだ層(15)により接合された積層型熱交換器(17)を製造するための方法であって、
    前記第1金属管(11)、前記第2金属管(13)、及び前記はんだ層(15)の少なくとも一つを加熱する補助加熱工程と、
    前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)に超音波の振動を付与するとともに、前記はんだ層(15)の温度を融点以上にして前記第1金属管(11)と前記第2金属管(13)を接合する接合工程と、を備えている積層型熱交換器の製造方法。
  8. 前記補助加熱工程及び前記接合工程の前に、
    前記第1金属管(11)、前記はんだ層(15)及び前記第2金属管(13)をこの順に積層して仮組体(23)を成形する成形工程をさらに備えている、請求項7に記載の積層型熱交換器の製造方法。
  9. 前記補助加熱工程において、前記はんだ層(15)が半溶融状態となるように前記仮組体(23)を加熱し、この加熱された状態の前記仮組体(23)に対して前記接合工程を行う、請求項8に記載の積層型熱交換器の製造方法。
  10. 前記成形工程の前に、
    前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方の表面にはんだ材を吹き付けて、前記表面に前記はんだ層(15)を形成する溶射工程をさらに備えている、請求項8又は9に記載の積層型熱交換器の製造方法。
  11. 前記第1金属管(11)と前記第2金属管(13)を積層方向に加圧しながら接合する、請求項7〜10のいずれかに記載の積層型熱交換器の製造方法。
  12. 前記第1金属管(11)及び前記第2金属管(13)の少なくとも一方は、その金属管における積層方向の一方の内面と他方の内面とをつないで前記積層方向の熱の伝搬及び超音波の伝搬を促進する伝搬部(121)を有している、請求項7〜11のいずれかに記載の積層型熱交換器の製造方法。
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