JP2011091920A - ステータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ特性の向上が図られるステータの製造方法、を提供する。
【解決手段】ステータの製造方法は、ステータコアの鍔部34の幅B1よりも大きい内幅B2を有するエッジワイズコイル41を、鍔部34を通じてティース部33に挿入する工程と、ティース部33に挿入されたエッジワイズコイル41を、内幅B2が幅B1よりも小さくなるように変形させる工程とを備える。
【選択図】図6

Description

この発明は、一般的には、ステータの製造方法に関し、より特定的には、ステータコアに巻回されるコイルとしてエッジワイズコイルを用いたステータの製造方法に関する。
従来のステータの製造方法に関して、たとえば、特開2008−220093号公報には、固定子コアの分割数の増大を抑えつつ、組み付けが容易なモータ固定子の製造方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示されたモータ固定子の製造方法においては、矩形断面の平角導体からなるエッジワイズコイルを空芯状態で変形させ、コイルの一側部を片側のスロットに挿入し、次に、コイルの他側部を他側のスロットに挿入する。
また、特開2006−6015号公報には、渦電流損の発生を抑制することを目的としたステータコアが開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示されたステータコアにおいては、ティース部が、ヨーク部からヨーク部の半径方向に突出する本体部と、本体部の先端に形成された鍔部とを有して形成されている。
特開2008−220093号公報 特開2006−6015号公報
上述の特許文献2に開示されたステータコアでは、ティース部の先端部分に周方向に広がる鍔部が設けられている。しかしながら、このような鍔部を備えるステータコアにおいて、ティース部にリング状のエッジワイズコイルを挿入しようとすると、エッジワイズコイルと鍔部との干渉を避けるため、エッジワイズコイルの内幅をティース部の幅よりも大きくする必要がある。この場合、隣接するティース部間の空間、すなわちスロット部に占めるコイルの占積率が低下し、モータ出力が低下してしまう。
一方で、特許文献1には、鍔部を備えないモータ固定子が開示されている。しかしながら、このようなモータ固定子では、鍔部設置による渦電流損およびトルクリプルの低減の効果を得ることができない。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、モータ特性の向上が図られるステータの製造方法を提供することである。
この発明に従ったステータの製造方法は、径方向内側に延びるティース部と、ティース部の先端に形成され、所定の幅を有して周方向に広がる鍔部とを有する環状のステータコアと、ティース部の周囲に配置されるリング状のエッジワイズコイルとを備えるステータの製造方法である。ステータの製造方法は、所定の幅よりも大きい内幅を有するエッジワイズコイルを、鍔部を通じてティース部に挿入する工程と、ティース部に挿入されたエッジワイズコイルを、内幅が所定の幅よりも小さくなるように変形させる工程とを備える。
このように構成されたステータの製造方法によれば、まず、鍔部の幅よりも大きい内幅を有するエッジワイズコイルをティース部に挿入するため、エッジワイズコイルの挿入時に、エッジワイズコイルと鍔部とが干渉するということがない。また、その後、エッジワイズコイルを、内幅が鍔部の幅よりも小さくなるように変形させるため、エッジワイズコイルとティース部との間の空隙を縮小することができる。
したがって、本発明によれば、ティース部に鍔部を設けつつ、隣接するティース部間の空間に占めるエッジワイズコイルの占積率が低下することを防止することで、モータ特性を向上させることができる。
また好ましくは、エッジワイズコイルをティース部に挿入する工程は、矩形形状に巻回されたエッジワイズコイルを、鍔部を通じてティース部に挿入する工程を含む。エッジワイズコイルを変形させる工程は、エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程を含む。
このように構成されたステータの製造方法によれば、エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させることにより、ステータコアからその軸方向に突出するエッジワイズコイルの表面積が増大する。これにより、エッジワイズコイルの放熱性を向上させることができる。
また好ましくは、エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程は、矩形形状の角部に対応するエッジワイズコイルの箇所に、ステータコアの周方向および軸方向の少なくともいずれか一方の方向に沿った力を加える工程を含む。
このように構成されたステータの製造方法によれば、矩形形状に巻回されたリング状のエッジワイズコイルを、容易かつ精度よく平行四辺形に巻回された形状に変形させることができる。
また好ましくは、エッジワイズコイルは、ステータコアの径方向に積層される第1コイル層および第2コイル層を有する。エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程は、ステータコアの同一端面上においてステータコアの軸方向に向けて突出する矩形形状の角部が、第1コイル層と第2コイル層との間で食い違いとなるように、エッジワイズコイルを変形させる工程を含む。
このように構成されたステータの製造方法によれば、ステータコアの径方向におけるエッジワイズコイルの積層境界、すなわち第1コイル層と第2コイル層との境界において、エッジワイズコイルを外部雰囲気に露出させることができる。これにより、エッジワイズコイルの放熱性をさらに向上させることができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、モータ特性の向上が図られるステータの製造方法を提供することができる。
車両用駆動ユニットを模式的に表わす断面図である。 図1中のステータを示す端面図である。 図2中に示すステータの製造方法の第1工程を説明するための図である。 図2中に示すステータの製造方法の第2工程を説明するための図である。 図2中に示すステータの製造方法の第3工程を説明するための図である。 図2中に示すステータの製造方法の第4工程を説明するための図である。 図3から図6中に示す製造方法により製造されたステータの端面を示す斜視図である。 図6中に示す工程の変形例を示す図である。 図8中の工程を示す斜視図である。 図6中に示す工程の別の変形例を示す図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、車両用駆動ユニットを模式的に表わす断面図である。図中に示す車両用駆動ユニットは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池(バッテリ)から電力供給を受けるモータとを動力源とするハイブリッド自動車に設けられている。
図1を参照して、まず、本実施の形態におけるステータの製造方法が適用されるモータジェネレータ10の構造について簡単に説明する。車両用駆動ユニットは、車両の動力源として設けられたモータジェネレータ10を有する。モータジェネレータ10は、ハイブリッド自動車の走行状態に合わせて電動機もしくは発電機として機能する回転電機である。
モータジェネレータ10は、その主要な構成部品として、ロータシャフト26と、ロータ20と、ステータ30とを有する。ロータ20は、ロータシャフト26と一体となって、仮想軸である中心軸101を中心に回転する。ロータ20の外周上には、ステータ30が配置されている。
ロータシャフト26は、中心軸101の軸方向に延びる。ロータシャフト26は、中心軸101の軸方向に距離を隔てて設けられたベアリング27およびベアリング28を介して、図示しないケース体としてのモータケースに対して回転自在に支持されている。ロータシャフト26は、複数の歯車を含んで構成された減速機構15に接続されている。
ロータ20は、ロータコア21と、永久磁石22とを含んで構成されている。
ロータコア21は、中心軸101の軸方向に円筒状に延びる形状を有する。ロータコア21は、磁性材料から形成されている。ロータコア21は、たとえば、鉄粒子などの磁性粒子と樹脂などの絶縁物とを含む混合物を加圧成形した圧粉磁心から形成されている。ロータコア21の外周縁には、複数の永久磁石22が埋設されている。複数の永久磁石22は、中心軸101を中心とする周方向に互いに間隔を隔てて設けられている。
ステータ30は、ステータコア31と、エッジワイズコイル(Edge Width Coil)41とを含んで構成されている。
ステータコア31は、中心軸101を中心に環状に延在する形状を有する。ステータコア31は、ロータコア21の外周上に、ロータコア21の外周面と隙間を設けて配置されている。ステータコア31は、中心軸101の軸方向に筒状に延びる形状を有する。ステータコア31は、磁性材料から形成されている。ステータコア31は、たとえば、鉄粒子などの磁性粒子と樹脂などの絶縁物とを含む混合物を加圧成形した圧粉磁心から形成されている。
エッジワイズコイル41は、ステータコア31に巻回されている。エッジワイズコイル41は、U相、V相およびW相コイルを含む。これら各相コイルに対応する端子が、端子台12に接続されている。端子台12は、インバータ13を介してバッテリ14に電気的に接続されている。インバータ13は、バッテリ14からの直流電流をモータ駆動用の交流電流に変換するとともに、回生ブレーキにより発電された交流電流を、バッテリ14に充電するための直流電流に変換する。
モータジェネレータ10から出力された動力は、減速機構15からディファレンシャル機構16を介してドライブシャフト受け部17に伝達される。ドライブシャフト受け部17に伝達された動力は、ドライブシャフトを介して図示しない車輪に回転力として伝達される。
一方、ハイブリッド自動車の回生制動時には、車輪は車体の慣性力により回転させられる。車輪からの回転力によりドライブシャフト受け部17、ディファレンシャル機構16および減速機構15を介してモータジェネレータ10が駆動される。このとき、モータジェネレータ10が発電機として作動する。モータジェネレータ10により発電された電力は、インバータ13を介してバッテリ14に蓄えられる。
図2は、図1中のステータを示す端面図である。図1および図2を参照して、ステータ30の構造についてさらに詳細に説明する。
ステータコア31は、ヨーク部32と、ティース部33と、鍔部34とを含んで構成されている。
ヨーク部32は、中心軸101を中心に環状に延在する形状を有する。ヨーク部32は、中心軸101の軸方向に円筒状に延びる形状を有する。ティース部33は、ヨーク部32から中心軸101を中心にその半径方向内側に延伸する形状を有する。複数のティース部33が、中心軸101を中心とする周方向に互いに間隔を隔てて設けられている。複数のティース部33は、等間隔に配置されている。隣接するティース部33の間には、スロット部37が形成されている。
鍔部34は、半径方向内側に向けて延伸するティース部33の先端に設けられている。鍔部34は、ティース部33の先端から中心軸101を中心する周方向に鍔状に広がって形成されている。すなわち、中心軸101を中心とする周面により切断された場合に、鍔部34は、ティース部33の先端よりも大きい断面積を有する。
鍔部34は、ロータコア21の外周面と隙間を設けて対向する内周面34aを有する。鍔部34は、中心軸101を中心とする径方向においてロータコア21とエッジワイズコイル41との間を遮るように設けられている。ロータ20の回転時、ロータコア21とステータコア31との間で流れる磁束が形成され、鍔部34は、ステータコア31側における磁束の出入り口となる。
ステータコア31は、複数の分割ステータコア31Pが組み合わさって構成されている。各分割ステータコア31Pは、中心軸101を中心に所定の角度に渡って延在するヨーク部32と、そのヨーク部32から半径方向内側に向けて延伸するティース部33と、そのティース部33の先端に設けられた鍔部34とを有して構成されている。
複数の分割ステータコア31Pは、各分割ステータコア31Pのヨーク部32が繋ぎ合わされるように、中心軸101を中心にその周方向に配列されている。ステータコア31の外周上には、円筒形状を有する金属製のリング部材36が嵌め合わされている。複数の分割ステータコア31Pは、そのリング部材36によって互いに結合されている。
各分割ステータコア31Pのティース部33の周囲には、リング状のエッジワイズコイル41が配置されている。
エッジワイズコイル41は、コイルの延伸方向に直交する平面で切断した場合の断面が矩形となる平角線からなる。エッジワイズコイルは、集中巻きによりティース部33の周りに配置されている。より具体的には、エッジワイズコイル41は、ティース部33の周囲に配置された状態において、ティース部33の延伸方向、すなわちステータコア31の半径方向と、巻き軸方向とが一致するように、ティース部33の周りを複数周回に渡って巻回されている。
エッジワイズコイル41は、平角線の断面の短辺方向と、コイルの巻き軸方向とが一致するように、ティース部33に巻回されている。すなわち、ティース部33の周囲に配置された状態において、エッジワイズコイル41は短辺側が湾曲されることになる。
ステータコア31は、中心軸101の軸方向において一方端側に面する端面31aと、他方端側に面する端面31bとを有する。エッジワイズコイル41は、ステータコア31の内側ではスロット部37を通り、ステータコア31の外側では端面31aおよび端面31b上を通るように、ティース部33の周りを周回している。端面31aから突出し、ステータコア31の外側に配置されるエッジワイズコイル41の部分によって、コイルエンド部42が構成され、端面31bから突出し、ステータコア31の外側に配置されるエッジワイズコイル41の部分によって、コイルエンド部43が構成されている。
続いて、図2中に示すステータの製造方法について説明する。図3から図6は、図2中に示すステータの製造方法の工程を説明するための図である。
図3および図4を参照して、まず、治具を用いて、エッジワイズコイル41を一方向に積層されたリング形状を有するように成型する。
本実施の形態では、エッジワイズコイル41を矩形形状に巻回された形状に成型する。矩形形状に巻回された形状を有するエッジワイズコイル41は、その巻き軸方向(積層方向)から見て、角部52、角部53、角部54、角部55を有し、その内側には、中空部51が形成されている。角部52、角部53、角部54、角部55は、エッジワイズコイル41の周回方向に挙げた順に並ぶ。後工程でエッジワイズコイル41がティース部33に挿入された状態において、角部52,53がステータコア31の端面31a上に位置決めされ、角部54,55がステータコア31の端面31b上に位置決めされる。エッジワイズコイル41は、その巻き軸方向に積層されたコイル層56およびコイル層57を有する。
鍔部34は、幅B1を有してステータコア31の周方向に鍔状に広がるように形成されている。本工程においては、エッジワイズコイル41の内幅B2が、鍔部34の幅B1よりも大きくなるように、エッジワイズコイル41を成型する(B2>B1)。エッジワイズコイル41の内幅B2は、エッジワイズコイル41がティース部33に挿入された状態において、ステータコア31の周方向における中空部51の開口幅である。エッジワイズコイル41の内幅B2は、角部52,55を含むエッジワイズコイル41の辺と、角部53,54を含むエッジワイズコイル41の辺との距離である。
次に、エッジワイズコイル41を、鍔部34を通じてティース部33に挿入する。この際、B2>B1の関係を満たすエッジワイズコイル41をティース部33に挿入することにより、エッジワイズコイル41と鍔部34とが干渉するということがない。
図5および図6を参照して、次に、ティース部33に挿入されたエッジワイズコイル41を、内幅B2が鍔部34の幅B1よりも小さくなるように変形させる。
本実施の形態では、エッジワイズコイル41の角部52,54に、ステータコア31の周方向の圧縮力(矢印111に示す方向の力)と、ステータコア31の軸方向の引っ張り力(矢印112に示す方向の力)とを加える。これにより、矩形形状に巻回された形状を有するエッジワイズコイル41を、平行四辺形に巻回された形状に変形させる。
エッジワイズコイル41は、角部52および角部54がそれぞれ端面31aおよび端面31bから遠ざかり、角部53および角部55がそれぞれ端面31aおよび端面31bに近づくように変形する。エッジワイズコイル41が平行四辺形に巻回された形状に変形することにより、エッジワイズコイル41の内周部とティース部33の外周部との間の間隙が縮小する。
なお、エッジワイズコイル41を平行四辺形に巻回された形状に変形させる別の方法として、矩形形状の各角部に1方向の力が加わるように、エッジワイズコイル41の角部52,54に、ステータコア31の周方向の圧縮力(矢印111に示す方向の力を加え、角部53,55に、ステータコア31の軸方向の圧縮力(矢印113に示す方向の力)を加えてもよい。
図2を参照して、上記の工程を繰り返すことにより、エッジワイズコイル41が挿入された複数組の分割ステータコア31Pを製造する。エッジワイズコイル41が挿入された複数組の分割ステータコア31Pを周方向に配列する。その外周上に、加熱により拡径したリング部材36を挿入する。温度低下に伴ってリング部材36が縮径することにより、複数組の分割ステータコア31Pが一体化される。以上の工程により、ステータ30が完成する。
本実施の形態におけるステータ30の製造方法によれば、鍔部34が設けられたステータコア31により、ロータ20の回転時、ロータコア21からステータコア31に向かう磁束がスロット部37の内周側からエッジワイズコイル41に侵入することを抑制できる。平角線からなるエッジワイズコイル41を用いた場合、コイル内における銅渦損の発生が懸念となり易いが、本実施の形態では、鍔部34の設置によってこの懸念を解消できる。また、周方向に広がって形成された鍔部34によって、ロータコア21およびステータコア31間の磁路がロータコア21の回転に伴って変動する現象を抑えることができる。これにより、モータジェネレータ10に生じるトルクリプルを低減することができる。
また、本実施の形態では、ティース部33に挿入されたエッジワイズコイル41を、内幅B2が鍔部34の幅B1よりも小さくなるように変形させるため、スロット部37に占めるエッジワイズコイル41の占積率が低下することを防止できる。これにより、モータジェネレータ10の出力低下を防ぐことができる。
図7は、図3から図6中に示す製造方法により製造されたステータの端面を示す斜視図である。
図6および図7を参照して、本実施の形態では、エッジワイズコイル41を平行四辺形に巻回された形状に変形させることにより、エッジワイズコイル41の角部52が端面31aから大きく突出したコイルエンド部42が得られる。また、図7中には図示されていないが、端面31b側では、エッジワイズコイル41の角部54が端面31bから大きく突出したコイルエンド部43が得られる。これにより、外部雰囲気に露出するコイルエンド部42,43の表面積が増大するため、コイルエンド部42,43の放熱性を向上させることができる。
以上に説明した、この発明の実施の形態1におけるステータの製造方法の工程についてまとめて説明すると、本実施の形態におけるステータの製造方法は、径方向内側に延びるティース部33と、ティース部33の先端に形成され、所定の幅としての幅B1を有して周方向に広がる鍔部34とを有する環状のステータコア31と、ティース部33の周囲に配置されるリング状のエッジワイズコイル41とを備えるステータ30の製造方法である。ステータ30の製造方法は、幅B1よりも大きい内幅B2を有するエッジワイズコイル41を、鍔部34を通じてティース部33に挿入する工程と、ティース部33に挿入されたエッジワイズコイル41を、内幅B2が幅B1よりも小さくなるように変形させる工程とを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態1におけるステータの製造方法によれば、鍔部34の設置による効果を得つつ、スロット部37に占めるエッジワイズコイル41の占積率を高く維持することによりモータジェネレータ10の出力低下を防ぐことができる。
また、エッジワイズコイルを用いた集中巻きステータ構造の場合、高いコイル占積率と銅素材の高熱伝導性に起因する高い熱輸送能力が期待される。しかしながら、コイル端部における高占積率のため、コイル積層界面(たとえば、図3中のコイル層56とコイル層57との界面)が密閉状態を作る。このため、外部冷却面積として寄与可能な利用面積が非常に小さく、エッジワイズコイルによりコイル内を輸送された熱量がコイルエンド部において放熱律速により除熱できないことから、十分な冷却能力が得られないという問題がある。
これに対して、本実施の形態では、エッジワイズコイル41を平行四辺形に巻回された形状に変形させることにより、外部雰囲気に露出するコイルエンド部42,43の表面積が増大させる。これにより、エッジワイズコイル41の冷却能力を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、本発明におけるステータの製造方法をハイブリッド自動車に搭載されるモータジェネレータに適用した場合を説明したが、これに限られず、電気自動車に搭載されるモータや、一般的な産業用モータに適用してもよい。
(実施の形態2)
図8は、図6中に示す工程の変形例を示す図である。図9は、図8中の工程を示す斜視図である。本実施の形態では、実施の形態1におけるステータの製造方法の変形例について説明を行なう。以下、実施の形態1におけるステータの製造方法と比較して重複する工程については、説明を繰り返さない。
図8および図9を参照して、本変形例では、エッジワイズコイル41を平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程において、ステータコア31の同一端面上においてステータコア31の軸方向に向けて突出する矩形形状の角部が、隣接するコイル層56とコイル層57との間で食い違いとなるように、エッジワイズコイル41を変形させる。
すなわち、端面31a側では、コイル層56の角部53が角部52よりも大きく突出し、コイル層57の角部52が角部53よりも大きく突出する。また、端面31b側では、コイル層56の角部55が角部54よりも大きく突出し、コイル層57の角部54が角部55よりも大きく突出する。
このような工程によれば、コイル層56とコイル層57との境界でエッジワイズコイル41が外部雰囲気に露出する。これにより、断熱境界として作用していた積層境界が空気もしくは冷却用のオイルと直接、接触するため、エッジワイズコイル41の伝熱面積を大幅に拡大することができる。
図10は、図6中に示す工程の別の変形例を示す図である。図10を参照して、本変形例では、ステータコア31の軸方向に向けて突出する矩形形状の角部がコイル層56とコイル層57との間で食い違いとなる点は先の変形例と共通するが、変形後の角部の位置関係が異なる。
具体的には、変形後のエッジワイズコイル41において、コイル層56の角部52とコイル層57の角部53とがステータコア31の軸方向において揃う位置まで突出し、コイル層56の角部54とコイル層57の角部55とがステータコア31の軸方向において揃う位置まで突出する。一方、図8中に示す変形例では、コイル層56の角部53がコイル層57の角部52よりもステータコア31の軸方向において大きく突出し、コイル層57の角部54がコイル層56の角部55よりもステータコア31の軸方向において大きく突出する。
図8中に示す変形例では、外部雰囲気に露出する積層境界の面積をより大きく増大させることができる。また、図10中に示す変形例では、外部雰囲気に露出する積層境界の面積を増大させつつ、ステータコア31の軸方向におけるエッジワイズコイル41の長さを小さく抑えることができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2におけるステータの製造方法によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。加えて、ステータコア31の軸方向に向けて突出する矩形形状の角部がコイル層56とコイル層57との間で食い違うため、エッジワイズコイル41の冷却能力をさらに向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、ステータコアに巻回されるコイルとしてエッジワイズコイルが用いられた回転電機に適用される。
10 モータジェネレータ、12 端子台、13 インバータ、14 バッテリ、15 減速機構、16 ディファレンシャル機構、17 ドライブシャフト受け部、20 ロータ、21 ロータコア、22 永久磁石、26 ロータシャフト、27,28 ベアリング、30 ステータ、31 ステータコア、31P 分割ステータコア、31a,31b 端面、32 ヨーク部、33 ティース部、34 鍔部、34a 内周面、36 リング部材、37 スロット部、41 エッジワイズコイル、42,43 コイルエンド部、51 中空部、52〜55 角部、56,57 コイル層、101 中心軸。

Claims (4)

  1. 径方向内側に延びるティース部と、前記ティース部の先端に形成され、所定の幅を有して周方向に広がる鍔部とを有する環状のステータコアと、前記ティース部の周囲に配置されるリング状のエッジワイズコイルとを備えるステータの製造方法であって、
    前記所定の幅よりも大きい内幅を有する前記エッジワイズコイルを、前記鍔部を通じて前記ティース部に挿入する工程と、
    前記ティース部に挿入された前記エッジワイズコイルを、前記内幅が前記所定の幅よりも小さくなるように変形させる工程とを備える、ステータの製造方法。
  2. 前記エッジワイズコイルをティース部に挿入する工程は、矩形形状に巻回された前記エッジワイズコイルを、前記鍔部を通じて前記ティース部に挿入する工程を含み、
    前記エッジワイズコイルを変形させる工程は、前記エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程を含む、請求項1に記載のステータの製造方法。
  3. 前記エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程は、前記矩形形状の角部に対応する前記エッジワイズコイルの箇所に、前記ステータコアの周方向および軸方向の少なくともいずれか一方の方向に沿った力を加える工程を含む、請求項2に記載のステータの製造方法。
  4. 前記エッジワイズコイルは、前記ステータコアの径方向に積層される第1コイル層および第2コイル層を有し、
    前記エッジワイズコイルを平行四辺形に巻回された形状に変形させる工程は、前記ステータコアの同一端面上において前記ステータコアの軸方向に向けて突出する前記矩形形状の角部が、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間で食い違いとなるように、前記エッジワイズコイルを変形させる工程を含む、請求項2または3に記載のステータの製造方法。
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