JP2011091651A - 端末装置、無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラム - Google Patents

端末装置、無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マスターまたはスレーブを意識することなく、通信グループIDの選択やあらかじめの設定が無くても相手機器の接続先に接続できる端末装置、無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラムを提供する。
【解決手段】第1無線通信を行う第1無線通信部205と、第1無線通信よりも通信距離が長い第2無線通信を行う第2無線通信部207と、接続先の情報を管理する接続管理部203と、第1無線通信により他機器と通信し、他機器が第2無線通信により接続しているか否かを判断する第1無線通信制御部204と、を備え、第2無線通信部207が非接続中であり、第1無線通信により通信した他機器が、第2無線通信により接続中である場合、他機器の第2無線通信の接続先のアドレス情報を第1無線通信により取得し、取得したアドレス情報をもとに、第2無線通信により他機器に接続する。
【選択図】図2

Description

本発明は、2種の無線通信の可能な端末装置、これを用いた無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラムに関する。
近年、PCだけでなく、テレビやSTBなど様々な機器がインターネットにつながるようになり、多様なサービスやコンテンツが利用できるようになっている。また、そのような機器は、付属のリモコンで操作するのが一般的であるが、携帯電話機でテレビ、またテレビに表示されているコンテンツを簡単に操作することもできる。このように、機器と機器が連携し、インターネット上のコンテンツを簡単に利用できるようになりつつある。
機器と機器が連携するためには、その機器と機器を接続させなければならないが、無線LANやBluetooth(登録商標)などの指向性のない無線ネットワーク内では、接続する機器を指定するために、その無線ネットワーク内に存在する複数の機器の中から接続したい機器を選択することが困難である。この問題を解決するひとつの方法として、特許文献1が知られている。特許文献1記載の通信システムは、指向性のないBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信とタッチするくらいの近い距離で通信可能になるFelica(登録商標)のような近接無線通信と、を利用することで、簡単な操作で機器と機器を接続する(特許文献1参照)。
特許文献1記載の通信システムでは、二つの端末間を近距離無線通信で接続するために、接続に必要なアドレス情報を片側の端末から近接無線通信で送信して、そのアドレスを受信した端末がアドレス情報を利用して近距離無線通信での接続を要求する。このアドレス情報には、自端末のアドレスが記載されており、接続に必要な自端末のアドレス情報を相手に知らせることで、相手から接続要求が可能になり、簡単な操作で接続先を指定して、接続が可能となる。このように近接無線通信による接続をきっかけとする接続技術が知られている。
また、特許文献2記載の通信システムは、特許文献1に記載されるような1対1の通信でなく、1対多の通信を可能にする。この通信システムはマスター(1対多の「1」となるもの)とスレーブ(1対多の「多」となるもの)の関係を有している。マスター端末とスレーブ端末が近接無線通信を行うと、マスター端末からスレーブ端末へ、マスター端末のアドレス情報を渡され、スレーブ端末はそのマスター端末のアドレス情報を利用して、近距離無線通信の接続を行う。また、マスター端末のアドレス情報を持つスレーブ端末とマスター端末のアドレス情報を持たないスレーブ端末が近接無線通信を行うと、マスター端末のアドレス情報を持つ端末から持っていない端末へマスターのアドレス情報を渡し、マスター端末のアドレス情報を受け取った端末がマスター端末と近距離無線通信を行う。
このように、近接無線通信を指向性のない無線通信の接続先の選択手段として利用することで、タッチという簡単な選択操作で指定の機器と接続することが可能となる。この技術をテレビと携帯端末の接続に応用すると、携帯端末がテレビと接続するために、テレビにタッチ(近接無線通信)することで、簡単にテレビと携帯端末を接続することができる。
特許文献2記載の通信システムは、機器2のユーザが機器2のボタンを押して、機器1に接続するために機器2を機器1に近づけると、機器1と機器2が近接無線通信(非接触IC通信)を行う。そして、機器1が持つ通信グループIDという機器固有のアドレスを機器2に渡し、機器2が通信グループIDに記載されているアドレス先に近距離無線通信で接続を要求して通信する。このように、あらかじめ機器が持つ通信グループIDを利用して、機器と機器とが接続する。また、機器2は複数の通信グループIDを取得することができるため、たとえば、機器2が機器3に近接無線通信で通信すれば、機器3が持っている通信グループIDも取得できる。
国際公開第2003/034660号パンフレット 国際公開第2003/034661号パンフレット
しかしながら、機器4が機器2に対して近接無線通信で接続した場合には、機器2は複数の通信グループIDを保有するため、いずれかの通信グループIDを選択して渡すか、すべての通信グループIDを渡す必要が生じる。いずれかの通信グループIDを選択して渡す場合、通信グループIDを持つ機器(機器2)を利用しているユーザが、非接触ICで通信中に相手の機器(機器4)に送信する通信グループIDを選択しなければならず、選択の手間が生じる。また、複数の通信グループIDを渡す場合、機器4において受け取った通信グループIDから接続したい機器を選択しなければならず、結局、機器4のユーザに選択の手間が生じる。また、特許文献2記載の通信システムは、マスター端末は、他のマスター端末とは通信をできないため、マスター端末間の接続はできない。
また、スレーブ端末は、マスター端末、または、マスター端末の情報を有する端末にマスター端末の情報を提供してもらい、マスター端末と接続する。したがって、マスター端末の情報を持たない端末同士の場合は、接続できず、この仕組みでは、通信グループIDを持っていないスレーブ端末間では通信できない。なお、マスター端末はあらかじめ、通信グループIDを自身のアドレスに設定していなければならない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、マスターまたはスレーブを意識することなく、通信グループIDの選択やあらかじめの設定が無くても相手機器の接続先に接続できる端末装置、無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラムを提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の端末装置は、2種の無線通信の可能な端末装置であって、第1無線通信として近接無線通信を行う第1無線通信部と、前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信を行う第2無線通信部と、前記第2無線通信による接続先の情報を管理する接続管理部と、前記第1無線通信により他機器と通信し、他機器が前記第2無線通信により接続しているか否かを判断する第1無線通信制御部と、を備え、前記第2無線通信部が非接続中であり、かつ、前記第1無線通信により通信した他機器が、前記第2無線通信により接続中である場合、他機器の前記第2無線通信の接続先のアドレス情報を前記第1無線通信により取得し、前記取得したアドレス情報をもとに、前記第2無線通信により前記他機器に接続することを特徴としている。
これにより、マスターまたはスレーブを意識することなく、他機器と第1無線通信を行うだけで簡単に他機器の接続先の機器と接続することができる。また、接続先のアドレス情報を複数持っている場合でも、アドレス情報の選択等を行うことなく簡単に特定の機器と接続できる。また、目の前に他機器の接続先である機器が無くても簡単にその機器と接続できる。なお、第1無線通信は、たとえばFelica(登録商標)などの近接無線通信である。また、第2無線通信は、たとえば無線LAN、WiFi、Bluetoothなどの第1無線通信より通信距離が長い通信である。
(2)また、本発明の端末装置は、前記第1無線通信を行った他機器から、その他機器が前記第2無線通信で利用しているサービスを利用可能にするサービス情報を取得し、前記取得したサービス情報をもとに、前記第1無線通信を行った他機器で利用されているサービスを利用可能にすることを特徴としている。これにより、単に他機器の接続先に接続するだけでなく、現在、他機器のユーザが利用しているサービスまたはコンテンツに簡単に接続できる。
(3)また、本発明の端末装置は、前記第1無線通信を行った他機器および自端末のいずれも前記第2無線通信により非接続中であった場合に、前記第1無線通信を行った他機器に前記第2無線通信により接続することを特徴としている。
このように第1無線通信を行った他機器に第2無線通信により接続するため、離れていることが非接続を意味し、近づくことが接続を意味することになり、第2無線通信のUIとしてユーザにとって自然でわかりやすくなる。そして、ボタンを押して設定したり、事前に登録したりすることなしに、単に非接続の二つの機器を近づけるという自然の操作で、端末間を接続させることができる。
(4)また、本発明の端末装置は、2種の無線通信の可能な端末装置であって、第1無線通信として近接無線通信を行う第1無線通信部と、前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信を行う第2無線通信部と、前記第2無線通信による接続先の情報を管理する接続管理部と、を備え、前記第1無線通信により、前記第2無線通信による接続状態の問い合わせを受けたときに、第2無線通信による接続の有無と、接続がある場合には接続先のアドレス情報を問い合わせ元に送信することを特徴としている。これにより、問い合わせ元に自端末が第2無線通信を行う接続先へ接続可能にさせることができる。
(5)また、本発明の無線通信システムは、上記の端末装置と、前記端末装置が前記第1無線通信を行える他機器として上記の端末装置とを備えることを特徴としている。これにより、マスター、スレーブを意識することなく、他機器と第1無線通信を行う簡単に他機器の接続先の機器と接続することができる。また、接続先のアドレス情報を複数持っている場合でも、アドレス情報の選択等を行うことなく簡単に特定の機器と接続できる。また、目の前に他機器の接続先である機器が無くても簡単にその機器と接続できる。
(6)また、本発明の無線通信方法は、2種の無線通信の可能な端末装置を用いて通信する無線通信方法であって、第1無線通信により他機器と通信し、その他機器が、前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信により接続しているか否かを判断するステップと、前記第2無線通信部が非接続中であり、かつ、前記第1無線通信を行った他機器が、前記第2無線通信により接続中である場合、前記第1無線通信を行った他機器の前記第2無線通信の接続先のアドレス情報を前記第1無線通信により取得するステップと、前記取得したアドレス情報をもとに、前記第2無線通信により前記第1無線通信を行った他機器に接続するステップと、を含むことを特徴としている。これにより、第1無線通信により他機器と通信を行うだけで簡単に他機器の接続先の機器と接続することができる。
(7)また、本発明の無線通信プログラムは、2種の無線通信の可能な端末装置に実行させる無線通信プログラムであって、第1無線通信により他機器と通信し、その他機器が、前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信により接続しているか否かを判断する処理と、前記第2無線通信部が非接続中であり、かつ、前記第1無線通信を行った他機器が、前記第2無線通信により接続中である場合、前記第1無線通信を行った他機器の前記第2無線通信の接続先のアドレス情報を前記第1無線通信により取得する処理と、前記取得したアドレス情報をもとに、前記第2無線通信により前記第1無線通信を行った他機器に接続する処理と、を含むことを特徴としている。これにより、第1無線通信により他機器と通信を行うだけで簡単に他機器の接続先の機器と接続することができる。
本発明によれば、マスターまたはスレーブを意識することなく、通信グループIDの選択やあらかじめの設定が無くても相手機器の接続先に接続できる。
第1の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る携帯電話機(端末装置)の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る無線通信システムの処理の一例を示すシーケンスチャートである。 第1の実施形態に係る携帯電話機(端末装置)の処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る無線通信システムの処理の一例を示すシーケンスチャートである。 第4の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 第5の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 第5の実施形態に係る携帯電話機(端末装置)の構成を示すブロック図である。 第5の実施形態に係る無線通信システムの処理の一例を示すシーケンスチャートである。 第5の実施形態に係る携帯電話機の処理を示すフローチャートである。 第5の実施形態に係る携帯電話機の処理を示すフローチャートである。 サービス管理部が管理するユーザID管理表を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下に説明する例は一例であって、本発明を限定するものではない。
[第1の実施形態]
(システム構成)
図1は、無線通信システム100の構成の一例を示す図である。図1に示す例において、無線通信システム100は、テレビ101〜103、ルータ104、携帯電話機105〜108、インターネット109、およびサービスサーバ110を備えている。テレビ101は、インターネット109を経由してサービスサーバ110からコンテンツを取得して表示する。WiFiなどの無線通信機能を搭載した携帯電話機105は、テレビ101の操作端末として使用可能である。携帯電話機105は、無線LANルータ104を経由してテレビ101と通信し、テレビ101に表示されたコンテンツについて操作指示を送る。なお、テレビ101は、付属のリモコンでも操作可能である。
テレビ101〜103は、無線LANルータ104と接続しており、無線LANルータ104は、インターネット109上にあるサービスサーバ110と通信している。携帯電話機106〜108は、携帯電話機105と同様の機能を持ち、無線LANルータ104のエリア内に存在しているが、テレビ101とは通信していない。携帯電話機105は、テレビ101と通信するための手段の一つとして、携帯電話機105で同一ネットワーク内に存在するテレビを検索できる。図1の例では、ネットワーク内にテレビ101〜103が存在するため、携帯電話機105のモニターには、テレビ101〜103を示す名前またはアイコンが表示される。その中から、テレビ101をユーザが選択し、携帯電話機105とテレビ101とを接続させることができる。携帯電話機106〜108がテレビ101と通信するための構成、その場合の動作も同一である。
ここで、携帯電話機105とテレビ101との接続方法は、上記の方法に限られず、事前に携帯電話機105にテレビ101を登録して、自動でテレビ101につながるようにしてもよく、また他の方法でもよい。また、テレビ101が携帯電話機と同様に、WiFiなどの無線通信機能とFelicaなどの近接無線通信機能を有していてもよい。また、テレビ101のサービスを携帯電話機105が利用する場合に、ログインなどの認証があってもよい。
なお、上記の例では、テレビ101と携帯電話機105とが連携しているが、この例に限られず、テレビ101に代えてSTBのような情報処理装置と携帯電話機105とを連携させてもよい。また、携帯電話機105は、PDAのような携帯端末であってもよい。
(携帯電話機の構成)
図2は、携帯電話機105、106の構成を示すブロック図である。携帯電話機105、106(端末装置)は、表示部201、表示制御部202、接続管理部203、第1無線通信制御部204、第1無線通信部205、第2無線通信制御部206および第2無線通信部207を備えている。
表示部201は、ユーザの操作に応じた画面を表示する。表示制御部202は、第1無線通信制御部204、第2無線通信制御部206および接続管理部203から情報を受けて、第1無線通信部205の接続状態、また、第2無線通信部207の接続状態、接続管理部203からのイベント情報の表示を表示部201に指示する。表示制御部202は、たとえば、第1無線通信部205が通信中であるなら、「Felica通信中です」等と第1無線通信により通信中であることを表示し、第2無線通信部207の通信が終了したら、「無線LAN通信が切断されました」等と通信終了を表示するように表示部201に指示し、ユーザへ接続状態を通知する。
また、接続管理部203が第2無線通信部207の接続先のアドレス情報を渡した場合に、表示部201に「テレビのアドレス情報をFelica通信で渡しました」とアドレス情報の送信を表示させてもよい。また、接続先のアドレス情報を渡す際に、ユーザが許可するか否かの確認をとる場合は、「テレビのアドレス情報を渡しますか?」と問い合わせを表示部201に表示させ、ユーザに許可するか否かを選択させてもよい。また、アドレス情報を受け取り、アドレス先に接続する場合には、「タッチしている機器が接続しているテレビと接続します。」と表示部201に表示させて、他機器の接続先に接続することをユーザに通知してもよい。
接続管理部203は、第1無線通信部205の接続状態、第2無線通信部207の接続状態の管理、制御を行う。第1無線通信部205の接続状態に関しては、第1無線通信制御部204から情報を受け取る。また、第2無線通信部207の接続状態に関しては、第2無線通信制御部から情報を受け取る。第1無線通信部205の接続状態とは、第1無線通信部205が通信中であるか否かの状態を指す。第1無線通信部205が通信中である場合には、接続管理部203は、その通信の通信相手の情報(アドレス情報など)を管理している。第2無線通信部207の接続状態についても同様に、通信相手の情報を管理している。
接続管理部203は、第1無線通信制御部204から第2無線通信部207の接続状態、また、第2無線通信部207の通信先の情報(アドレス情報など)の問い合わせがあった場合、その問い合わせに対する結果を返す。たとえば、テレビ101と携帯電話機105とが第2無線通信方式で通信中であるときに、携帯電話機106を携帯電話機105に近づけると、携帯電話機106が携帯電話機105に第2無線通信しているか否かを問い合わせる。そして、接続管理部203は、通信中のテレビ101のアドレス情報を携帯電話機106に返す。
また、接続管理部203は、自機器が親機として、設定されているかどうかを示すフラグを管理している。親機は、テレビのようアクセスさせることを主とする機器を意味し、いくつもの機器と接続されるため、自機器の第2無線通信部207のアドレスを常時返す機能を有する。接続管理部203は、この親機であるかを判断するフラグを管理し、接続状態やアドレス情報の問い合わせがあった場合に、自機器の第2無線通信部207のアドレスを返す処理を行う。なお、通常、製品出荷時に予め親機でないと設定されていても、ユーザの操作で親機と設定できる。
第1無線通信制御部204は、第1無線通信部205を制御し、第1無線通信部205が通信を開始したら、通信相手(他機器)の第2無線通信部207の接続状況およびアドレス情報を問い合わせ、その問い合わせの結果を接続管理部203に渡す。第1無線通信部205は、第1の無線通信としてFelica(登録商標)などの近接無線通信が可能な無線通信モジュールである。第1無線通信部205は、別機器の第1無線通信部205と近接したときに、近接無線通信を行い、電子情報の送受信ができる。
一方、第2無線通信制御部206は、第2無線通信部207の制御を行い、接続管理部203が管理するアドレス先の機器の第2無線通信部207と通信させる。第2無線通信部207は、第2の無線通信として無線LAN、WiFi、Bluetooth(登録商標)などの第1無線通信部205より通信距離が長い無線通信を行うモジュールであり、別機器の第2無線通信部207と電子情報の送受信ができる。なお、以下の説明において機器が異なっていても第1の無線通信を行う構成部分を第1無線通信部205と呼び、第2の無線通信を行う構成部分を第2無線通信部207と呼ぶ。
(システムの処理)
図3は、無線通信システム100の処理の一例を示すシーケンスチャートである。図3に示す例では、携帯電話機105が第2無線通信でテレビ101と接続している。一方、携帯電話機106の第2無線通信部207は非接続である。このときに携帯電話機105と携帯電話機106とが第1無線通信部205で接続する場合の処理を示している。
まず、携帯電話機105の第2無線通信部207が無線LANルータを経て、テレビ101と接続している(ステップS1)。携帯電話機106を携帯電話機105に近接させると(ステップS2)、それぞれの第1無線通信部205が接続処理を行い、近接無線通信(第1の無線通信)を開始する(ステップS3)。そして、携帯電話機106が携帯電話機105に対し、携帯電話機106の第2無線通信部207の接続状態を問い合わせる(ステップS4)。このとき、携帯電話機105の第2無線通信部207はテレビ101と接続中であるので、接続中であるという情報を携帯電話機106に対して通知する(ステップS5)。
携帯電話機106は、携帯電話機105が接続中であるという情報を受け、携帯電話機105に対して、携帯電話機105の第2無線通信部207が接続している接続先のアドレス情報(テレビの第2無線通信部207のアドレス情報)の提供を要求する(ステップS6)。携帯電話機105は、第2無線通信部207で通信している相手(テレビ101)のアドレス情報を携帯電話機106に渡す(ステップS7)。携帯電話機106は、受け取った携帯電話機105の第2無線通信部207が通信しているテレビ101のアドレス情報を利用して、テレビ101に第2無線通信での接続を要求する(ステップS8)。そのテレビ101は接続を許可し(ステップS9)、認証により接続処理を行い、第2無線通信を行う(ステップS10)。
なお、上記の処理では、携帯電話機106から携帯電話機105に接続要求を行っているのは、携帯電話機105が接続中であるためである。基本的に、自機器の第2無線通信部207が接続中であれば、非接触通信で別機器の第2無線通信部207の接続要求は行わない。
以上のように、片側の機器が接続中であり、もう片側の機器が非接続状態である場合は、接続中の機器が接続している先の機器の情報を非接続状態の機器に渡して、非接続状態の機器が近接無線通信した機器と同じ機器に接続することができる。
たとえば、ユーザAがテレビ101のコンテンツを携帯電話機105で操作して楽しんでいるときに、ユーザAが楽しんでいるテレビ101に携帯電話機106を接続したいユーザBが現れたとする。このような場合、従来であれば、ユーザBはネットワーク内に存在するテレビ101から指定のテレビ102を選択して接続するか、指定のテレビ102のところまで足を運び、近接無線通信で携帯電話機106との接続をしなければならない。このような手順はユーザBにとって煩雑であり、面倒な作業である。
しかしながら、本発明が適用されていれば、ユーザAの携帯電話機105にタッチすることで指定のテレビ102と接続することができて、ユーザAと一緒にテレビのコンテンツを楽しむことができる。このような手順は、ユーザAが利用しているテレビ101を一緒に楽しみたいというユーザBの意思にも沿っている。
なお、携帯電話機105に親機の設定がなされている場合には、第2の無線通信の接続状態の問い合わせに対して、携帯電話機105は上記ステップS5において「非接続」と回答し、自機器の第2無線通信部207のアドレスを返す。このように、常に自機器のアドレスを返す処理を行い、アドレスを受け取った相手の機器に、自機器に対して接続要求を行わせることで、常に、相手の機器は、親機となる機器と接続することができる。
(携帯電話機の処理)
図4は、携帯電話機106の処理を示すフローチャートである。第1無線通信制御部204が第1無線通信部205の接続状態を確認する(ステップT1)。接続状態が接続中に変化した場合、まず、自端末が親機であるかを接続管理部203に確認する(ステップT2)。親機であれば、処理を終了し、親機でなければ、第2無線通信部207が通信中であるか否かを接続管理部203に確認する(ステップT3)。第2無線通信部207が接続中である場合は、処理を終了する。一方、第2無線通信部207が非接続であれば、第1無線通信部205の通信先の機器に対して、その機器の第2無線通信部207が接続中であるかを問い合わせる(ステップT4)。そして、相手端末からの回答を確認する(ステップT5)。
回答があったときに問い合わせの結果が非接続であれば、その相手機器の第2無線通信部207のアドレス情報を要求する(ステップT6)。そしてアドレス情報の取得を確認し(ステップT7)、取得したときにはステップT10に進む。一方、ステップT4における問い合わせ結果が接続中であれば、その相手機器の第2無線通信部207と通信している機器の第2無線通信部207のアドレス情報を要求する(ステップT8)。そしてアドレス情報の取得を確認し(ステップT9)、取得したときにはステップT10に進む。なお、問い合わせを受けた相手機器が親機であった場合には、常に「非接続」と回答し、自機器のアドレス情報を返す。これにより、問い合わせた機器は親機に接続を要求することになる。
アドレス情報を取得した携帯電話機106は、アドレス情報により特定される機器に対して、第2無線通信の接続を要求する(ステップT10)。そして、接続先からの接続許可の取得を確認し(ステップT11)、接続許可が得られたときには第2の無線通信によりアドレス情報により特定される機器を認証、接続して通信を行う(ステップT12)。このように、機器の第2無線通信部207の接続状態を常時監視し、その接続状態に応じて機器と機器の接続処理を行う。これにより、相手機器は、複数の接続先リストを保持していたとしても、接続してきた機器に、現時点の接続中のアドレスを渡すことができる。その結果、ユーザの利用状態に応じた接続先を提供することができ、複数の接続先リストを容易に管理しつつ提供できる。
このように、本発明では近接無線通信を行う2つの機器の第2無線通信の接続状態に応じて、処理が変化する。さらにその処理は、ユーザの要望に合わせて自動的に処理される。たとえば、テレビのコンテンツを携帯電話機で利用している人がいて、その人と一緒にテレビを楽しみたい場合、その人の携帯電話機にタッチすれば、自分の携帯電話機がテレビにつながり、テレビを操作することができる。
また、相手がどの機器とも接続しておらず、お互いが通信したい場合は、そのまま機器を近づけるだけでその相手の機器と通信することができる。ユーザにとっては単に機器を持って近づけるだけであり簡単である。
なお、基本的には接続した相手の接続先につながるが、テレビのようなコンテンツを表示する機器に対しては、接続中であっても自分のアドレスを渡すように、親機として設定をすることもできる。テレビのようなコンテンツを表示する機器は、通常、操作される側であるためである。
[第2の実施形態]
上記の実施形態では、複数のテレビのうちの一台のテレビ101に接続している携帯電話機105に、携帯電話機106を近接させてテレビ101に接続させているが、携帯電話機105が複数のテレビに接続している場合に特定のものとして認識されるテレビに携帯電話機106を接続させることとしてもよい。
この場合、無線通信システム100は、図1と同様であり、テレビ101は有線通信部を持ち、無線LANルータ104に有線で接続して、ネットワーク上に存在する。携帯電話機105は、無線LANルータ104のネットワーク内に存在し、第2の無線通信でこのネットワーク上に存在している。つまり、携帯電話機105とテレビ101は同一ネットワーク内に存在し、携帯電話機105は、ネットワーク上に存在する複数のテレビからテレビ101を選択して、接続している。この状態で、携帯電話機106が携帯電話機105に第1の無線通信方式での通信をした場合に、携帯電話機105がテレビ101のアドレスを携帯電話機106に渡して、携帯電話機106が、テレビ101と接続する。つまり、上記の無線通信システム100の構成の例では、同一ネットワーク内にある複数の機器の中で、テレビ101と携帯電話機105とが接続する。
その他にも、携帯電話機105は、第2の無線通信を利用してネットワーク内でテレビ101だけでなくテレビ102やテレビ103とも同時に接続できる。つまり、携帯電話機105がテレビ101〜103と接続が確立している状態ともなりうる。たとえば、携帯電話機105の表示部201に、テレビ101〜103と関連したそれぞれのウィンドウが存在している場合、ユーザが利用しているウィンドウをアクティブにすることができる。そして、アクティブになっているウィンドウと関連するテレビを接続先とし、そのテレビのアドレスを他の携帯電話機106に渡すことができる。つまり、携帯電話機106が携帯電話機105に近づき第1の無線通信で接続したときに、携帯電話機105の表示部201でアクティブになっているウィンドウに関連するテレビのアドレスを携帯電話機106に渡す。
[第3の実施形態]
上記の実施形態では、問い合わせを受けた端末が接続先のアドレス情報を返信するが、接続先がない場合には端末自体のアドレス情報を返信してもよい。
図5は、他機器の第2無線通信部207が非接続である場合の無線通信システム100の処理の一例を示すシーケンスチャートである。携帯電話機105とテレビ101が近接し(ステップP1)、第1無線通信部205のお互いの通信エリア内に入った場合、それぞれが接続処理を行い、第1無線通信として近接無線通信を開始する(ステップP2)。
次に、携帯電話機105がテレビ101に対し、テレビ101が持つ第2無線通信部207の接続状態を問い合わせる(ステップP3)。このとき、テレビ101の第2無線通信部207は非接続なので、テレビ101は、非接続状態であるという情報を携帯電話機105に対して通知する(ステップP4)。携帯電話機105は、テレビ101の第2無線通信が非接続であるという情報を受け、テレビ101に対して、第2無線通信部207のアドレス情報の提供を要求する(ステップP5)。
これに対し、テレビ101は第2無線通信部207のアドレス情報を携帯電話機105に渡す(ステップP6)。携帯電話機105は、受け取ったテレビ101の第2無線通信部207のアドレス情報を利用して、テレビ101に第2無線通信での接続を要求する(ステップP7)。テレビ101は接続を許可し(ステップP8)、認証により接続処理を行い、携帯電話機105と通信する(ステップP9)。
なお、上記の例ではテレビ101と携帯電話機105とが通信しているが、第2無線通信部207が非接続である2台の携帯電話機が接続する場合も同様の接続処理がなされる。また、上記の例では携帯電話機105からテレビ101に接続要求するが、逆に、テレビ101から接続要求してもよい。いずれの場合でも、お互いが非接続であることを確認して、接続要求する。このように、二つの機器が共に、非接続状態であった場合は、その二つの機器を接続可能とすることができる。
ユーザは機器を利用し、管理しているため、接続状態を把握している。このため、非接続の機器と非接続の機器とをユーザが近づける行為は、通常、非接続の機器同士を互いに接続させたいという意思を表している。つまり、「非接続=つながっていない(離れている)」、「接続=つながること(接する)」という意味を持つため、無線通信システム100はユーザにとって自然でわかりやすいUIとなる。つまり、ボタンを押して設定したり、事前に登録したりする操作が不要であり、ただ非接続の二つの機器を近づけるという自然の操作をすることで、ユーザは機器と機器とを接続させることができる。
[第4の実施形態]
第1の実施形態では、テレビ101と接続中の携帯電話機105に携帯電話機106を近接させるが、携帯電話機111と接続中の携帯電話機105に携帯電話機106を近接させる場合も同様の処理により携帯電話機111と携帯電話機106との接続が可能となる。
図6は、接続先が携帯電話機である無線通信システム400の構成の一例を示す図である。携帯電話機111は、無線LANルータ104と接続しており、無線LANルータ104は、インターネット109上にあるサービスサーバ110と通信している。携帯電話機111は、携帯電話機105と同様の機能を有している。
まず、携帯電話機105の第2無線通信部207が無線LANルータを経て、携帯電話機111と接続している。携帯電話機106を携帯電話機105に近接させると、それぞれの第1無線通信部205が接続処理を行い、近接無線通信(第1の無線通信)を開始する。そして、携帯電話機106が携帯電話機105に対し、携帯電話機106の第2無線通信部207の接続状態を問い合わせる。このとき、携帯電話機105の第2無線通信部207は接続中であるという情報を携帯電話機106に対して通知する。
携帯電話機106は、携帯電話機105が接続中であるという情報を受け、携帯電話機105に対して、携帯電話機105の第2無線通信部207が接続している接続先のアドレス情報の提供を要求する。携帯電話機105は、第2無線通信部207で通信している携帯電話機111のアドレス情報を携帯電話機106に渡す。携帯電話機106は、受け取った携帯電話機105の第2無線通信部207が通信している携帯電話機111のアドレス情報を利用して、携帯電話機111に第2無線通信での接続を要求する。その携帯電話機111は接続を許可し、接続処理を行い、第2無線通信を行う。
[第5の実施形態]
第1の実施形態では動的に変化するアドレス情報が受け渡されるが、これに加え、利用しているサービスの情報を受け渡しすることもできる。これにより、現在ユーザが利用しているサービスまたはコンテンツに、他のユーザが簡単に接続でき、利用できる。
(システムの構成)
図7は、接続先が携帯電話機である無線通信システム500の構成の一例を示す図である。ユーザは、携帯電話機505により、サービスサーバのコンテンツサービスを利用している。サービスを利用するためにはリモコンアプリRが必要となる。機器構成や携帯電話機の機能ブロックは、第1の実施形態におけるものと同様であるが、携帯電話機505にサービス管理部208が追加されている点で異なる。
コンテンツサービスとは、サービスサーバ110からテレビ101〜103、携帯電話機505〜508にコンテンツ、またはアプリケーションを提供するサービスである。また、ユーザはサービスに登録されたユーザIDを用いてサービスにログインすることができ、ログインすることで、ユーザは通常のサービスよりも多くのサービス、またはユーザにあったサービスを受けることができる。サービスサーバ110には各コンテンツに応じたリモコンアプリRが蓄積されており、携帯電話機505は、サービスサーバからコンテンツに応じたリモコンアプリRを受信し、起動させている。また、携帯電話機505は、ユーザのログインIDデータLを保有している。
例えば、ゲームのようなコンテンツの場合、一人でログインしている利用している場合には、テレビ101には一人用のゲーム画面、携帯電話機505には、一人用のリモコン画面が表示される。この状態で、次に、もう一人のユーザがログインした場合には、テレビには、二人用のゲーム画面が提供され、携帯電話機506には、それぞれのユーザに適したリモコン画面が表示される。これにより、ゲームで1対1の対戦をすることや、2人で同時にゲームをすることができる。無線通信システム500では、携帯電話機506を携帯電話機505にタッチすることで、携帯電話機506はサービスにアクセスするためのサービス情報を入手し、サービスサーバ110からリモコンアプリRを取得できる。なお、サービス情報とはサービスを利用可能にするための情報であり、サービス一時利用許可情報、携帯電話機105のログインID情報、携帯電話機105の利用するサービスを特定する情報を含む。
(携帯電話機の構成)
図8は、携帯電話機505、506の構成を示すブロック図である。サービス管理部208は、携帯電話機505、506(端末装置)が利用しているサービス情報を管理し、また、様々なサービスのユーザID、パスワードなどを管理している。サービス管理部208は、第1無線通信制御部204からサービス情報の問い合わせがあれば、利用しているサービス情報を渡す。
なお、サービス情報とは、利用サービスを特定するサービスIDと、サービスを利用しているユーザを特定するユーザIDを指す。ただし、サービス情報は、これらに限られず、サービスを一時的に利用できる一時利用発行情報等、サービス情報を受信した携帯電話機がサービスを利用するためのもの、または、きっかけとなるものであればどのような情報でもよい。また、サービス管理部208はサービスIDに対応したユーザID、パスワードを保持し、第2無線通信を利用して通信相手にサービス情報を渡すことができる。このサービス管理部208を有する携帯電話機505、506およびこれを含む無線通信システム500の動作、処理について、以下に説明する。
(システムの処理)
図9は、無線通信システム500の処理の一例を示すシーケンスチャートである。図9に示すように、テレビ101はサービスサーバ110と接続している(ステップQ1)。そして、携帯電話機505は、テレビ101と第2の無線通信により接続している(ステップQ2)。携帯電話機506を携帯電話機505に近接させると(ステップQ3)、それぞれの第1無線通信部205が接続処理を行い、近接無線通信(第1の無線通信)を開始する(ステップQ4)。そして、携帯電話機506が携帯電話機505に対し、携帯電話機506の第2無線通信部207の接続状態を問い合わせる(ステップQ5)。このとき、携帯電話機505の第2無線通信部207はテレビ101と接続中であるので、接続中であるという情報を携帯電話機506に対して通知する(ステップQ6)。
携帯電話機506は、携帯電話機505が接続中であるという情報を受け、携帯電話機505に対して、携帯電話機505の第2無線通信部207が接続している接続先のアドレス情報およびサービス(コンテンツ)を特定するサービス情報の提供を要求する(ステップQ7)。携帯電話機505は、第2無線通信部207で通信している相手(テレビ101)のアドレス情報およびサービス情報を携帯電話機506に渡す(ステップQ8)。携帯電話機506は、受け取った携帯電話機505の第2無線通信部207が通信しているテレビ101のアドレス情報を利用して、テレビ101に第2無線通信での接続を要求する(ステップQ9)。そのテレビ101は接続を許可し(ステップQ10)、認証により接続処理を行い、第2無線通信を行う(ステップQ11)。
携帯電話機506は、携帯電話機505から受け取ったサービス情報をテレビ101に渡す(ステップQ12)。テレビ101は受信したサービス情報をサービスサーバ110に渡す(ステップQ13)。サービスサーバ110は、受信したサービス情報からテレビ101、携帯電話機506に適したコンテンツをテレビ101に渡す(ステップQ14)。そして、テレビ101は、コンテンツを携帯電話機505に渡し(ステップQ15)、携帯電話機506に渡す(ステップQ16)。
携帯電話機506が追加されたことにより、テレビ101、または携帯電話機505が利用するコンテンツが、携帯電話機506のユーザと一緒に利用できる形に改変される。これにより、携帯電話機505のユーザと携帯電話機506のユーザとが一緒に同じサービスを利用でき、さらに共通で利用するテレビ101の画面も2人で利用するための適したUIが提供できる。
(携帯電話機の処理)
図10、図11は、携帯電話機506の処理を示すフローチャートである。まず、第1無線通信の有無を確認し(ステップR1)、第1無線通信があれば、自端末が親機設定であるかを確認する(ステップR2)。親機設定でなければ、自端末の第2無線通信の接続状況を確認し(ステップR3)、非接続であれば、第1無線通信で携帯電話機506の第2無線通信の接続状況を確認する(ステップR4)。
回答があったときに問い合わせの結果が非接続であれば、その相手機器の第2無線通信部207のアドレス情報を要求する(ステップR6)。そしてアドレス情報の取得を確認し(ステップR7)、取得したときには、携帯電話機506は、アドレス情報により特定される機器に対して、第2無線通信の接続を要求する(ステップR8)。そして、接続先からの接続許可の取得を確認し(ステップR9)、接続許可が得られたときには第2の無線通信によりアドレス情報により特定される機器に接続して通信を行う(ステップR10)。
一方、相手の端末の第2無線通信の接続状況が接続中であれば、第2無線通信の接続先のアドレス情報と利用しているサービスのサービス情報を問い合わせ(ステップR11)、アドレス情報およびサービス情報の受信を確認する(ステップR12)。この処理は、接続管理部203が接続先のアドレス情報と利用しているサービスのサービス情報を第1無線通信制御部204に問い合わせることで行う。また、第1無線通信制御部204が行った接続先のアドレス情報の問い合わせの結果については接続管理部203に渡し、サービス情報の問い合わせの結果については、サービス管理部208に渡す処理を行う。
次に、接続管理部203が受け取ったアドレス情報を利用して、第2無線通信でアドレス先に接続を要求する(ステップR13)。そして、接続先からの接続許可の取得を確認し(ステップR14)、接続許可が得られたときには第2の無線通信によりアドレス情報により特定される機器を認証し、これに接続して通信を行う(ステップR15)。第2無線通信での接続が確立したら、第2無線通信制御部206がサービス管理部208に対し接続が確立した旨を通知する。通知を受けたサービス管理部は先ほど、第1無線通信を利用して受信したサービス情報があるか否かを確認する(ステップR16)。
確認によりサービス情報が無ければ、そのまま終了する。一方、確認によりサービス情報があれば、さらにそのサービス情報のサービスIDに対応したユーザIDがあるか否かを確認する(ステップR17)。ユーザIDが無かった場合、サービス情報をそのまま接続相手に渡し(ステップR18)、ステップR21に進む。ユーザIDがあった場合、ユーザIDを取得し(ステップR19)、そのユーザIDに対応するパスワードをサービス情報に付加し、第2無線通信制御部206にそのサービス情報を送信する(ステップR20)。第2無線通信制御部206は、そのサービス情報を第2無線通信で接続相手に渡す。
次に、サービスサーバ110またはテレビ101からコンテンツの受信があるか否かを確認する(ステップR21)。コンテンツを受信したら、そのコンテンツを表示、またはアプリケーションを動作させる(ステップR22)。このようにして、ユーザはサービスサーバからサービスを受けることができる。
なお、ユーザIDを付加する場合は、そのユーザに適した質の高いサービスを提供することができる。たとえば、以前にユーザが利用したデータを引き続き利用できたり、利用した履歴などを記録したりすることができる。また、ユーザIDを付加しない場合は、ユーザIDを付加する場合に比べてサービス内容は劣るが、そのサービスのデフォルトのサービスが利用でき、ユーザにユーザIDを登録してもらうように促すこともできる。また、サービス情報の中には、紹介されたユーザのID情報が含まれるため、紹介したユーザにもメリットを提供したり、ユーザが一緒に遊んだユーザを互いに記録として残したりすることができる。
(ユーザID管理表)
図12は、サービス管理部208が管理するユーザID管理表を示す図である。図12に示すように、サービス管理部208ではサービス会社ごとに、サービスID、ユーザID、パスワードが対応付けて管理されている。
このユーザID管理表を利用する場面について説明する。携帯電話機505から第1無線通信で受け取ったサービス情報には、サービスIDとそのサービスを利用しているユーザのユーザIDが含まれている。携帯電話機506は、このサービスIDと一致するサービスIDがユーザID管理表にあるかどうかを確認し、一致するサービスIDであれば、対応するユーザIDとパスワードをサービス情報に付加する。このようにサービス管理部208によりこの処理が行われるときにユーザID管理表が利用される。
上記の例において、必ずしも携帯電話機505、506等の機種が同じである必要はなく、携帯電話機の機種が異なっても同様にサービスが受けられる。この場合には、携帯電話機の機種情報もサービス情報に付加してサービスサーバ110に送り、各携帯電話機のユーザは携帯電話機の機種にあったコンテンツサービスを受けられる。また、上記の説明では、端末装置の例として主に携帯電話機を説明しているが、端末装置がテレビ等の機器であってもよい。なお、以上の実施形態における各処理はプログラムの実行により行われる。
100 無線通信システム
101〜103 テレビ
104 ルータ
105〜108 携帯電話機(端末装置)
109 インターネット
110 サービスサーバ
111 携帯電話機
201 表示部
202 表示制御部
203 接続管理部
204 第1無線通信制御部
205 第1無線通信部
206 第2無線通信制御部
207 第2無線通信部
208 サービス管理部
400 無線通信システム
500 無線通信システム
505〜508 携帯電話機(端末装置)
R リモコンアプリ
L ログインIDデータ

Claims (7)

  1. 2種の無線通信の可能な端末装置であって、
    第1無線通信として近接無線通信を行う第1無線通信部と、
    前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信を行う第2無線通信部と、
    前記第2無線通信による接続先の情報を管理する接続管理部と、
    前記第1無線通信により他機器と通信し、他機器が前記第2無線通信により接続しているか否かを判断する第1無線通信制御部と、を備え、
    前記第2無線通信部が非接続中であり、かつ、前記第1無線通信により通信した他機器が、前記第2無線通信により接続中である場合、
    他機器の前記第2無線通信の接続先のアドレス情報を前記第1無線通信により取得し、
    前記取得したアドレス情報をもとに、前記第2無線通信により前記他機器に接続することを特徴とする端末装置。
  2. 前記第1無線通信を行った他機器から、その他機器が前記第2無線通信で利用しているサービスを利用可能にするサービス情報を取得し、前記取得したサービス情報をもとに、前記第1無線通信を行った他機器で利用されているサービスを利用可能にすることを特徴とする請求項1記載の端末装置。
  3. 前記第1無線通信を行った他機器および自端末のいずれも前記第2無線通信により非接続中であった場合に、前記第1無線通信を行った他機器に前記第2無線通信により接続することを特徴とする請求項1または請求項2記載の端末装置。
  4. 2種の無線通信の可能な端末装置であって、
    第1無線通信として近接無線通信を行う第1無線通信部と、
    前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信を行う第2無線通信部と、
    前記第2無線通信による接続先の情報を管理する接続管理部と、を備え、
    前記第1無線通信により、前記第2無線通信による接続状態の問い合わせを受けたときに、第2無線通信による接続の有無と、接続がある場合には接続先のアドレス情報を問い合わせ元に送信することを特徴とする端末装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の端末装置と、
    前記端末装置が前記第1無線通信を行える他機器として請求項4記載の端末装置とを備えることを特徴とする無線通信システム。
  6. 2種の無線通信の可能な端末装置を用いて通信する無線通信方法であって、
    第1無線通信により他機器と通信し、その他機器が、前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信により接続しているか否かを判断するステップと、
    前記第2無線通信部が非接続中であり、かつ、前記第1無線通信を行った他機器が、前記第2無線通信により接続中である場合、前記第1無線通信を行った他機器の前記第2無線通信の接続先のアドレス情報を前記第1無線通信により取得するステップと、
    前記取得したアドレス情報をもとに、前記第2無線通信により前記第1無線通信を行った他機器に接続するステップと、を含むことを特徴とする無線通信方法。
  7. 2種の無線通信の可能な端末装置に実行させる無線通信プログラムであって、
    第1無線通信により他機器と通信し、その他機器が、前記第1無線通信よりも無線通信距離が長い第2無線通信により接続しているか否かを判断する処理と、
    前記第2無線通信部が非接続中であり、かつ、前記第1無線通信を行った他機器が、前記第2無線通信により接続中である場合、前記第1無線通信を行った他機器の前記第2無線通信の接続先のアドレス情報を前記第1無線通信により取得する処理と、
    前記取得したアドレス情報をもとに、前記第2無線通信により前記第1無線通信を行った他機器に接続する処理と、を含むことを特徴とする無線通信プログラム。
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