WO2013114472A1

WO2013114472A1 - 通信装置、その動作方法およびその動作プログラム

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Publication number: WO2013114472A1
Application number: PCT/JP2012/003809
Authority: WO
Inventors: 高尾　直弥
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2012-02-03
Filing date: 2012-06-12
Publication date: 2013-08-08
Also published as: JP2015084459A

Abstract

　通信装置は、第１の識別子を用いた操作により通信管理システムへのアクセス可能状態に移行する。通信部は、アクセス可能状態において、１または複数の他装置と通信可能である。アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、その第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かが判別される。その第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、その第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しないように通信部を制御する。

Description

通信装置、その動作方法およびその動作プログラム

　本発明は、データの送受信が可能な通信装置、その動作方法およびその動作プログラムに関する。

　特許文献１に記載の電話通信制御器においては、留守番電話機能により、例えば発呼相手の音声を録音することが可能である。

　近年、ネットワークを介して第１の端末と第２の端末との間で通信が行われる通信システムおよびデータ通信方法が提案されている（例えば、特許文献２参照）。その通信システムにおいては、例えば、第１および第２の端末の使用者は、それぞれ第１および第２の端末を用いることにより通信イベントに参加することができる。各使用者が通信イベントに参加した状態で、第１および第２の端末間の通信が行われる。
特開２００３－９２６４０号公報特表２０１０－５２１８５６号公報

　上記のような通信システムにおいても、第１および第２の端末が留守録機能を有することができる。それにより、例えば、第１の端末の使用者が第１の端末の近くにいない場合でも、第２の端末の使用者が第１の端末にメッセージを送信することができる。この場合、第１の端末においては、第２の端末から受信されるメッセージが留守録メッセージとして記憶される。

　第１の端末に記憶された留守録メッセージを他の通信端末（他装置）により取得することが可能であれば、通信システムの利便性が向上する。

　しかしながら、特許文献１には、情報セキュリティを確保しつつ留守録メッセージを他装置により取得することを可能にする手段および方法について全く言及されていない。

　本発明の目的は、情報セキュリティを確保しつつ、通信装置に記憶されたデータを他装置により取得することを可能にする通信装置、その動作方法およびその動作プログラムを提供することである。

　本発明の一局面に従う通信装置は、通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置であって、使用者に固有に付与される第１の識別子を用いた操作により通信管理システムへのアクセス可能状態に移行するために使用者により操作可能に構成される操作部と、１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを記憶可能に構成された記憶部と、アクセス可能状態において、１または複数の他装置と通信可能に構成される通信部と、通信部を制御するように構成される制御部とを備え、制御部は、アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しないように通信部を制御するように構成されるものである。

　本発明の他の局面に従う通信装置の動作方法は、通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置の動作方法であって、１または複数の使用者にそれぞれ固有に付与される１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを通信装置の記憶部に記憶するステップと、第１の識別子を用いた操作に基づいて、通信装置を通信管理システムへのアクセス可能状態に移行させるステップと、アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別するステップと、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しないステップとを備えるものである。

　本発明のさらに他の局面に従う通信装置の動作プログラムは、通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置の処理部により実行可能な動作プログラムであって、１または複数の使用者にそれぞれ固有に付与される１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを通信装置の記憶部に記憶する処理と、第１の識別子を用いた操作に基づいて、通信装置を通信管理システムへのアクセス可能状態に移行させる処理と、アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別する処理と、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しない処理とを、処理部に実行させるものである。

　本発明によれば、情報セキュリティを確保しつつ、通信装置に記憶されたデータを他装置により取得することが可能になる。

第１の実施の形態に係る通信システムの概要を説明するための図図１の端末の構成を示すブロック図サインイン画面を示す図使用者登録画面を示す図コンタクトリスト画面の一例を示す図使用者設定画面の一例を示す図データ取得用ＩＤ設定画面を示す図図２のフラッシュメモリに記憶される会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの複数の対応関係の一例を示す図会話画面を示す図第１の形態に係る会話プログラムに基づく制御ＬＳＩの一動作例を示すフローチャート図２のフラッシュメモリにおけるメッセージファイルの記憶状態を示す図図２の制御ＬＳＩの詳細な構成および動作を示すブロック図第２の形態に係る会話プログラムに基づく制御ＬＳＩの動作を示すフローチャート全データ送信処理用の複数の第１の対応関係および未送信データ送信処理用の複数の第２の対応関係を示す図第３の形態に係る会話プログラムに基づく制御ＬＳＩの動作を示すフローチャート

　［１］第１の実施の形態
　第１の実施の形態に係る通信装置、その動作方法およびその動作プログラムについて図面を参照しつつ説明する。

　（１）通信システムの概要
　図１は第１の実施の形態に係る通信システムの概要を説明するための図であり、図２は図１の端末１０００の構成を示すブロック図である。

　図１に示すように、この通信システム１においては、端末１０００、基地局８００、パーソナルコンピュータ６００、テレビジョン受像機（以下、テレビと略記する。）７００および会話用サーバ２０００がネットワーク５００に接続される。また、携帯電話９００が基地局８００を介してネットワーク５００に接続される。このように、ネットワーク５００には、複数の通信端末として、端末１０００、パーソナルコンピュータ６００、テレビ７００および携帯電話９００が接続される。本実施の形態において、ネットワーク５００はインターネットである。

　図１の例において、互いに接続された複数の通信端末（端末１０００、パーソナルコンピュータ６００、テレビ７００および携帯電話９００）には、それぞれ後述する制御ＬＳＩ（大規模集積回路）１０１（図２）が内蔵される。各通信端末に内蔵される制御ＬＳＩ１０１（図２）には、記録媒体である内蔵のメモリ１０１Ｍ（図２）に動作プログラムとして後述する会話プログラムが記憶される。

　また、各通信端末は、映像入力部、音声入力部、映像出力部および音声出力部を有する。映像入力部は例えばカメラを含む。音声入力部は例えばマイクを含む。映像出力部は例えばモニタを含む。音声出力部は例えばスピーカを含む。

　さらに、会話用サーバ２０００には通信管理用プログラムが記憶されている。本実施の形態においては、各通信端末に記憶される会話プログラムおよび会話用サーバ２０００に記憶される通信管理用プログラムにより通信管理システムが構築される。ここで、通信管理システムは、複数の通信端末間の通信により複数の使用者間の会話を可能にするサービスを提供する。

　複数の通信端末の使用者は、予めそれぞれ固有の使用者情報を会話用サーバ２０００に登録する必要がある。使用者情報は、使用者識別子（以下、使用者ＩＤと呼ぶ。）およびその使用者ＩＤに対応するパスワードを含む。会話用サーバ２０００は、複数の使用者の複数の使用者情報を記憶することにより、複数の使用者を管理する。

　新たな使用者情報が登録される場合には、任意の通信端末から会話用サーバ２０００に、使用者情報の登録要求とともに新たな使用者情報が送信される。

　会話用サーバ２０００は、予め記憶されている複数の使用者情報を参照しつつ、受信した使用者情報の使用者ＩＤが既に登録されている複数の使用者情報の使用者ＩＤのいずれかに一致するか否かを判定する。

　会話用サーバ２０００は、受信した使用者情報の使用者ＩＤが既に登録されている複数の使用者情報の使用者ＩＤのいずれにも一致しない場合、与えられた使用者情報を記憶する。一方、会話用サーバ２０００は、受信した使用者情報の使用者ＩＤが既に登録されている複数の使用者情報の使用者ＩＤのいずれかに一致する場合、受信した使用者情報を記憶しない。これにより、同一の使用者ＩＤを含む複数の使用者情報が会話用サーバ２０００に登録されることが防止される。

　本実施の形態において、各使用者は、複数（例えば２つ）の使用者情報を会話用サーバ２０００に登録することができる。この場合、会話用サーバ２０００においては、例えば一の使用者の使用者情報として複数の使用者ＩＤおよびそれらの複数の使用者ＩＤにそれぞれ対応する複数のパスワードが記憶される。

　会話用サーバ２０００に、例えば一の通信端末から使用者情報とともに通信管理システムへのサインインの要求が送信される。この場合、会話用サーバ２０００は、受信した使用者情報が記憶されている複数の使用者情報のいずれかに一致するか否かを判定する。すなわち、会話用サーバ２０００は、一の通信端末から受信した使用者情報が既に登録されているか否かを判定する。

　受信した使用者情報が既に登録されている場合、会話用サーバ２０００は、複数の使用者が同一の使用者情報で通信管理システムにサインインすることを防止するために、受信した使用者情報と同一の使用者情報がサインインに用いられているか否かを判定する。

　会話用サーバ２０００は、受信した使用者情報と同一の使用者情報がサインインに用いられていない場合に、使用者が通信管理システムにサインインすることを許可する。一方、会話用サーバ２０００は、一の通信端末から受信した使用者情報が登録されていない場合、および受信した使用者情報と同一の使用者情報がサインインに用いられている場合に、使用者が通信管理システムにサインインすることを許可しない。

　使用者が通信管理システムにサインインすることにより、使用者が使用する通信端末から会話用サーバ２０００に、通信端末のアドレス（例えば、インターネットプロトコルアドレス）が送信される。また、通信端末から会話用サーバ２０００に、所定の周期でサインインの継続要求が送信される。

　これにより、会話用サーバ２０００においては、サインインしている使用者、およびサインインしている使用者が使用する通信端末のアドレスが管理される。

　サインインにより、一の通信端末が通信管理システムへのアクセスが可能な状態になる。それにより、使用者は、会話用サーバ２０００に他の使用者との会話を要求する要求信号を他の使用者の使用者ＩＤとともに送信することができる。この場合、会話用サーバ２０００は、受信した使用者ＩＤに基づいて他の使用者が通信管理システムにサインインしているか否かを判定する。

　他の使用者が通信管理システムにサインインしている場合、会話用サーバ２０００は、他の使用者が使用する通信端末のアドレスを一の通信端末に送信する。これにより、一の通信端末が、受信したアドレスにより他の通信端末にアクセスする。具体的には、一の通信端末が、受信したアドレスに基づいて他の通信端末に会話を要求する会話要求（会話要求信号）およびサインインに用いられた使用者ＩＤ（一の通信端末の使用者の使用者ＩＤ）を送信する。このようにして、一の通信端末と他の通信端末との間で、映像データおよび音声データを含む種々のデータの通信が可能となる。

　一方、他の使用者が通信管理システムにサインインしていない場合、会話用サーバ２０００は、他の使用者が通信管理システムにサインインしていないことを示す情報を一の通信端末に送信する。この場合、一の通信端末においては、他の使用者と会話することができないことを示す情報がモニタまたはスピーカにより使用者に提示される。

　上記に加えて、使用者は、一の通信端末を用いて通信管理システムにサインインすることにより、他の通信端末からのアクセスを受け付けることができる。

　複数の通信端末間では、カメラにより撮影された各使用者の映像に基づく映像データ、およびマイクに入力された各使用者の音声に基づく音声データの通信が行われる。これにより、各通信端末の使用者は、他の通信端末の使用者と会話することができる。

　次に、端末１０００の構成について説明する。図１および図２に示すように、端末１０００は、通信装置１００、カメラ／マイク装置２００、テレビ３００および２つのリモートコントローラ４００，４９０を備える。

　図２に示すように、通信装置１００は、制御ＬＳＩ１０１、ネットワークインターフェース１０３、無線受信部１０４、ユニバーサルシリアルバス（以下、ＵＳＢと呼ぶ。）インターフェース１０５、電力供給部１０６、高解像度マルチメディアインターフェース（以下、ＨＤＭＩと呼ぶ。）１０７、光ディスクドライブ１０８、メモリスロット１０９、蛍光表示管（以下、ＦＬディスプレイと呼ぶ。）１９１、発光ダイオードユニット（以下、ＬＥＤユニットと呼ぶ。）１９２、ブザー１９３およびフラッシュメモリ１１２を備える。メモリスロット１０９には、メモリカード１１０が挿入される。本実施の形態では、通信装置１００のネットワークインターフェース１０３は、ネットワークケーブル（例えば、ローカルエリアネットワークケーブル）を介してネットワーク５００に接続される。

　制御ＬＳＩ１０１は、ＣＰＵ（中央演算処理装置）およびメモリ１０１Ｍを含み、半導体を用いた集積回路で実現される。上述のように、制御ＬＳＩ１０１のメモリ１０１Ｍには、通信装置１００のシステムプログラムとともに後述する会話プログラムが記憶される。ＣＰＵがメモリ１０１Ｍに記憶された各プログラムを実行することにより、制御ＬＳＩ１０１が種々の処理を実行する。また、制御ＬＳＩ１０１は、通信装置１００の各構成要素の動作を制御するとともに、他の通信端末（図１のパーソナルコンピュータ６００、テレビ７００および携帯電話９００等）との通信を制御する。制御ＬＳＩ１０１の詳細な構成については後述する。

　ネットワークインターフェース１０３は、ネットワークケーブルを介してネットワーク５００に接続される。ネットワークインターフェース１０３により、ネットワーク５００から通信装置１００の制御ＬＳＩ１０１に、映像データおよび音声データを含む種々のデータが与えられる。また、通信装置１００の制御ＬＳＩ１０１からネットワーク５００に映像データおよび音声データを含む種々のデータが与えられる。

　後述するように、リモートコントローラ４００は、無線通信（例えば赤外線通信）により後述する操作信号を通信装置１００に送信する。無線受信部１０４は、リモートコントローラ４００から無線で送信される操作信号を受信する。無線受信部１０４により受信された操作信号は、制御ＬＳＩ１０１に与えられる。

　ＵＳＢインターフェース１０５は、ＵＳＢケーブルを介してカメラ／マイク装置２００に接続される。電力供給部１０６は、例えば、交流電力を直流電力に変換する電源回路を含む。電源回路には電源プラグが接続される。電源プラグは、家庭用電源コンセントに接続可能である。電力供給部１０６は、家庭用電源から得られた電力を通信装置１００の各構成要素に供給する。ＨＤＭＩ１０７は、ＨＤＭＩケーブルを介してテレビ３００に接続される。光ディスクドライブ１０８は、光ディスクに対してデータの読み書きを行う。

　メモリスロット１０９は、メモリカード１１０が挿入および取り出し可能に構成される。制御ＬＳＩ１０１は、メモリスロット１０９にメモリカード１１０が挿入された状態で、メモリカード１１０に記憶されたデータを読み出すことができる。また、制御ＬＳＩ１０１は、メモリカード１１０にデータを書き込むことができる。

　フラッシュメモリ１１２は、制御ＬＳＩ１０１に接続される。フラッシュメモリ１１２に代えて、他の不揮発性メモリを用いてもよい。フラッシュメモリ１１２には、例えば端末１０００を使用する使用者の使用者情報、および他の使用者の使用者ＩＤのリスト（以下、コンタクトリストと呼ぶ。）が記憶される。

　また、フラッシュメモリ１１２には、後述する会話用識別子（以下、会話用ＩＤと呼ぶ。）とデータ取得用識別子（以下、データ取得用ＩＤと呼ぶ。）との対応関係、および後述するメッセージファイルが記憶される。さらに、フラッシュメモリ１１２には、使用者が他の通信端末からのアクセスに応答することができない場合に、他の通信端末からのアクセスに自動的に応答して他の通信端末に与えられるべきデータ（例えば、留守であることを伝えるための映像データおよび音声データ）が記憶される。

　通信装置１００は、例えば箱型のケーシングを有する。制御ＬＳＩ１０１、ネットワークインターフェース１０３、無線受信部１０４、ＵＳＢインターフェース１０５、電力供給部１０６、ＨＤＭＩ１０７、光ディスクドライブ１０８およびメモリスロット１０９はケーシング内に収容される。ＦＬディスプレイ１９１、ＬＥＤユニット１９２およびブザー１９３は、ケーシングに取り付けられる。

　ＦＬディスプレイ１９１は、例えば７セグメント蛍光表示管または１４セグメント蛍光表示管等からなる。制御ＬＳＩ１０１からＦＬディスプレイ１９１に現在の時刻および光ディスクの再生時間等を示す情報が与えられる。ＦＬディスプレイ１９１は、与えられた情報を表示する。

　ＬＥＤユニット１９２は単色の光を発生する。制御ＬＳＩ１０１からＬＥＤユニット１９２に発光または非発光を示す情報が与えられる。ＬＥＤユニット１９２は、制御ＬＳＩ１０１から与えられる情報に基づいて点灯、消灯または点滅する。

　制御ＬＳＩ１０１からブザー１９３に警報の発生を指令するための情報が与えられる。この場合、ブザー１９３は、制御ＬＳＩ１０１から与えられる情報に基づいて警報音を発生する。

　リモートコントローラ４００は、操作部４０１、処理回路４０２および無線送信部４０３を備える。操作部４０１は、図１の電源ボタン４１１、会話起動ボタン４１２、会話応答ボタン４１３、十字キー４１４、決定ボタン４１５および図示しない複数の数字ボタンを含む。十字キー４１４は、上ボタン、下ボタン、左ボタンおよび右ボタンを含む。使用者により、操作部４０１のいずれかのボタンが操作される。処理回路４０２により操作されたボタンに応じた操作信号が生成される。生成された操作信号は、無線送信部４０３から通信装置１００の無線受信部１０４に送信される。上記のように、通信装置１００とリモートコントローラ４００との間の無線通信は、例えば赤外線通信により実現される。

　カメラ／マイク装置２００は、カメラ２０１、マイク２０２および２つのアナログデジタル（以下、Ａ／Ｄと呼ぶ。）コンバータ２０３，２０４およびＵＳＢインターフェース２０５を備える。カメラ／マイク装置２００のＵＳＢインターフェース２０５は、ＵＳＢケーブルを介して通信装置１００のＵＳＢインターフェース１０５に接続される。

　カメラ２０１は、撮像素子を備える。撮像素子により被写体の映像が取得される。カメラ２０１においては、取得された映像に基づいてアナログ形式の映像信号が生成される。生成された映像信号が、Ａ／Ｄコンバータ２０３によりデジタル形式の映像データに変換される。デジタル形式の映像データが、ＵＳＢインターフェース２０５、ＵＳＢケーブルおよびＵＳＢインターフェース１０５を介して、通信装置１００の制御ＬＳＩ１０１に与えられる。

　マイク２０２には外部から音声（音波）が入力される。マイク２０２においては、入力された音声に基づいてアナログ形式の音声信号が生成される。生成された音声信号が、Ａ／Ｄコンバータ２０４によりデジタル形式の音声データに変換される。デジタル形式の音声データが、ＵＳＢインターフェース２０５、ＵＳＢケーブルおよびＵＳＢインターフェース１０５を介して、通信装置１００の制御ＬＳＩ１０１に与えられる。

　本実施の形態では、カメラ／マイク装置２００は、例えば使用者の映像および使用者の音声を取得するために用いられる。

　上記のように、カメラ／マイク装置２００は、カメラ２０１およびマイク２０２を含む。通信装置１００にカメラ／マイク装置２００が接続される代わりに、通信装置１００にカメラ２０１およびマイク２０２がそれぞれ個別に接続されてもよい。

　テレビ３００は、モニタ３０１、スピーカ３０２、デジタルアナログ（以下、Ｄ／Ａと呼ぶ。）コンバータ３０３，３０４、ＨＤＭＩ３０５、無線受信部３０６、音量調整部３１０およびチューナ３２０を備える。本実施の形態では、テレビ３００のＨＤＭＩ３０５が、ＨＤＭＩケーブルを介して通信装置１００のＨＤＭＩ１０７に接続される。

　通信装置１００の制御ＬＳＩ１０１からテレビ３００に、ＨＤＭＩ１０７、ＨＤＭＩケーブルおよびＨＤＭＩ３０５を介してデジタル形式の映像データおよび音声データが与えられる。テレビ３００に与えられた映像データは、Ｄ／Ａコンバータ３０３によりアナログ形式の映像信号に変換される。アナログ形式の映像信号がモニタ３０１に与えられる。これにより、モニタ３０１に映像が表示される。

　一方、テレビ３００に与えられた音声データは、Ｄ／Ａコンバータ３０４によりアナログ形式の音声信号に変換される。アナログ形式の音声信号が音量調整部３１０に与えられる。

　音量調整部３１０には、後述するリモートコントローラ４９０から、例えば音声信号のレベルを調整するための操作信号が入力される。これにより、音量調整部３１０においては、リモートコントローラ４９０から与えられる操作信号に基づいて音声信号のレベルが調整される。調整された音声信号がスピーカ３０２に与えられ、音声信号に基づく音声が出力される。

　チューナ３２０は、放送または配信される番組の放送信号の受信、選局、復調および復号化を行うことにより映像データおよび音声データを生成し、生成した映像データおよび音声データをそれぞれＤ／Ａコンバータ３０３およびＤ／Ａコンバータ３０４に与える。それにより、モニタ３０１に番組の映像が表示され、スピーカ３０２から番組の音声が出力される。

　上記のように、通信装置１００とテレビ３００とがＨＤＭＩ１０７、ＨＤＭＩケーブルおよびＨＤＭＩ３０５を介して接続される。この場合、通信装置１００は、テレビ３００の動作を制御するための制御信号をテレビ３００に与えることができる。

　通信装置１００にテレビ３００が接続される代わりに、通信装置１００にモニタ３０１およびスピーカ３０２がそれぞれ個別に接続されてもよい。

　リモートコントローラ４９０は、操作部４９１、処理回路４９２および無線送信部４９３を備える。操作部４９１は、図１の電源ボタン４８１および音量調整ボタン４８４ａ，４８４ｂを含む。使用者により、操作部４９１のいずれかのボタンが操作される。処理回路４９２により操作されたボタンに応じた操作信号が生成される。

　電源ボタン４８１が操作されることにより、テレビ３００の電源をオンするための操作信号が生成される。音量調整ボタン４８４ａが操作されることにより、音声信号のレベルを高くするための操作信号が生成される。音量調整ボタン４８４ｂが操作されることにより、音声信号のレベルを低くするための操作信号が生成される。

　生成された操作信号は、無線送信部４９３からテレビ３００の無線受信部３０６に無線で送信される。テレビ３００とリモートコントローラ４９０との間の無線通信は、例えば赤外線通信により実現される。

　上記の端末１０００においては、例えばカメラ／マイク装置２００から通信装置１００に映像データおよび音声データが与えられる。通信装置１００においては、与えられた映像データが符号化される。また、与えられた音声データが符号化される。後述する端末１０００の会話動作時において、通信装置１００は、符号化された映像データおよび音声データをネットワーク５００に接続された他の通信端末（パーソナルコンピュータ６００、テレビ７００および携帯電話９００）に送信する。

　また、端末１０００においては、使用者が通信管理システムにサインインすることにより、ネットワーク５００に接続された他の通信端末から送信される映像データおよび音声データが通信装置１００により受信される。通信装置１００においては、受信された映像データおよび音声データが復号化される。後述する端末１０００の会話動作時において、通信装置１００は、復号化された映像データおよび音声データをテレビ３００に与える。テレビ３００では、デジタル形式の映像データがアナログ形式の映像信号に変換され、変換された映像信号に基づく映像がモニタ３０１に表示される。また、デジタル形式の音声データがアナログ形式の音声信号に変換され、変換された音声信号に基づく音声がスピーカ３０２から出力される。

　これにより、上記のように、端末１０００と他の通信端末間で映像データおよび音声データの通信が行われる。ネットワーク５００に接続される複数の通信端末の各々は、端末１０００と同様に、カメラ、マイク、モニタおよびスピーカを有する。したがって、端末１０００を使用する使用者は、他の通信端末を使用する使用者と会話することができる。

　本実施の形態において、端末１０００を使用する使用者と他の通信端末を使用する使用者との会話には、映像データおよび音声データを用いた会話、映像データのみを用いた会話および音声データのみを用いた会話が含まれる。

　端末１０００の通信装置１００においては、例えば光ディスクドライブ１０８により光ディスクから読み出された映像データおよび音声データがテレビ３００に与えられる。テレビ３００では、デジタル形式の映像データがアナログ形式の映像信号に変換され、変換された映像信号に基づく映像がモニタ３０１に表示される。また、デジタル形式の音声データがアナログ形式の音声信号に変換され、変換された音声信号に基づく音声がスピーカ３０２から出力される。

　さらに、端末１０００の通信装置１００においては、例えばネットワーク５００から受信された映像データおよび音声データがフラッシュメモリ１１２またはメモリカード１１０に書き込まれる。

　（２）本実施の形態に係る通信装置の動作の概略とその使用例
　端末１０００の通信装置１００においては、後述する留守録動作により１または複数のメッセージファイルがフラッシュメモリ１１２に記憶される。各メッセージファイルは、他の通信端末から受信される留守録メッセージおよび管理情報を含む。留守録メッセージは、後述する留守録動作中に他の通信端末から受信される映像データおよび音声データである。管理情報は、他の通信端末からの会話要求を受信した場合に生成される情報であり、留守録メッセージを識別するために用いられる。管理情報は、例えば会話要求を受信した年月日および時刻を示す情報ならびに会話要求の送信者の使用者ＩＤを示す情報等を含む。

　使用者は、複数の通信端末（端末１０００、パーソナルコンピュータ６００、テレビ７００および携帯電話９００）のうちいずれかを用いて通信管理システムにサインインすることができる。また、使用者は、上記のように、複数の使用者情報を会話用サーバ２０００に登録することができる。

　ここで、端末１０００の通信装置１００においては、複数の使用者情報の複数の使用者ＩＤのうち一の使用者ＩＤが他の使用者ＩＤに対応するように設定され、一の使用者ＩＤと他の使用者ＩＤとの対応関係がフラッシュメモリ１１２に記憶される。以下の説明において、互いに対応する一方の使用者ＩＤを会話用ＩＤと呼び、他方の使用者ＩＤをデータ取得用ＩＤと呼ぶ。

　使用者は、自宅に設置された端末１０００により会話用ＩＤを用いて通信管理システムにサインインする。また、使用者は端末１０００によるサインインに用いられた会話用ＩＤに対応するデータ取得用ＩＤを用いて携帯電話９００により通信管理システムにサインインする。さらに、使用者は、携帯電話９００から端末１０００に対して会話要求およびデータ取得用ＩＤを送信する。

　この場合、端末１０００の通信装置１００は、フラッシュメモリ１１２に記憶された会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの対応関係に基づいて、フラッシュメモリ１１２に記憶されたその使用者宛の１または複数のメッセージファイルを携帯電話９００に送信する。一方、端末１０００の通信装置１００は、フラッシュメモリ１１２に記憶された他の使用者宛の１または複数のメッセージファイルを携帯電話９００に送信しない。

　これにより、使用者は、情報セキュリティを確保しつつ、外出中に自宅の端末１０００に記憶されたその使用者宛の１または複数のメッセージファイルを携帯電話９００により取得することができる。

　（３）使用者による端末の操作概要
　（ａ）サインイン
　以下の説明において、端末１０００のテレビ３００のモニタ３０１には、端末１０００の通信装置１００からＤ／Ａコンバータ３０３を通して映像信号が与えられる。端末１０００のテレビ３００のモニタ３０１は、与えられる映像信号に基づく映像を表示する。また、端末１０００のテレビ３００のスピーカ３０２には、通信装置１００からＤ／Ａコンバータ３０４を通して音声信号が与えられる。端末１０００のテレビ３００のスピーカ３０２は、与えられる音声信号に基づく音声を出力する。

　使用者による端末１０００の操作の概要を、テレビ３００のモニタ３０１に表示される映像とともに説明する。

　使用者が端末１０００を用いて通信管理システムにサインインする場合、使用者は例えば図１の会話起動ボタン４１２を操作する。これにより、リモートコントローラ４００から通信装置１００に会話プログラムを実行することを示す操作信号が与えられる。会話プログラムが実行されることにより、テレビ３００のモニタ３０１にサインイン画面が表示される。

　図３は、サインイン画面を示す図である。図３に示すように、サインイン画面ＳＣ１には、使用者ＩＤの入力枠ｆ１、パスワードの入力枠ｆ２、サインインボタンｂ１および新規使用者登録ボタンｂ２が表示される。使用者は、図１のリモートコントローラ４００の十字キー４１４を操作することにより入力枠ｆ１，ｆ２、サインインボタンｂ１および新規使用者登録ボタンｂ２をそれぞれ選択することができる。使用者は、図１のリモートコントローラ４００の図示しない複数の数字ボタン等を用いて入力枠ｆ１，ｆ２に文字を入力することができる。

　使用者は、入力枠ｆ１，ｆ２にそれぞれ使用者ＩＤおよびパスワードを入力した後、サインインボタンｂ１を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。これにより、端末１０００から会話用サーバ２０００に、使用者情報とともに通信管理システムへのサインインの要求が送信される。

　（ｂ）使用者登録
　使用者は、会話用サーバ２０００に使用者情報を登録する場合、サインイン画面ＳＣ１の新規使用者登録ボタンｂ２を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。この場合、テレビ３００のモニタ３０１に使用者登録画面が表示される。

　図４は、使用者登録画面を示す図である。図４に示すように、使用者登録画面ＳＣ２には、使用者の名前の入力枠ｆ３、使用者ＩＤの入力枠ｆ１、パスワードの入力枠ｆ２および登録ボタンｂ３が表示される。使用者は、図１のリモートコントローラ４００の十字キー４１４を操作することにより入力枠ｆ１，ｆ２，ｆ３および登録ボタンｂ３をそれぞれ選択することができる。使用者は、入力枠ｆ１，ｆ２，ｆ３にそれぞれ使用者ＩＤ、パスワードおよび名前を入力した後、登録ボタンｂ３を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。これにより、会話用サーバ２０００に使用者情報が登録される。

　通信管理システムにサインインすることにより、テレビ３００のモニタ３０１にコンタクトリスト画面が表示される。

　（ｃ）コンタクトリスト
　図５は、コンタクトリスト画面の一例を示す図である。コンタクトリスト画面ＳＣ３は、左側のタブＴｂと、右側の本体部分Ｂｄとを有する。タブＴｂには、複数の大項目が含まれる。使用者は、リモートコントローラ４００の十字キー４１４および決定ボタン４１５を用いてタブＴｂの大項目から会話プログラムで実行すべき処理を選択することができる。

　上述のように、図２の通信装置１００のフラッシュメモリ１１２には、コンタクトリストが記憶されている。図５に示すように、コンタクトリスト画面ＳＣ３のタブＴｂには、大項目「コンタクトリスト」としてフラッシュメモリ１１２に記憶されたコンタクトリストを表示するためのコンタクトリストボタンｂ４が表示される。この状態で、使用者は、コンタクトリストボタンｂ４を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。この場合、コンタクトリスト画面ＳＣ３の本体部分Ｂｄにコンタクトリストが表示される。

　図５に示すように、コンタクトリスト画面ＳＣ３の本体部分Ｂｄには、例えば通信装置１００のフラッシュメモリ１１２に記憶された複数の使用者ＩＤにそれぞれ対応する複数の使用者ＩＤボタンｂ５が表示される。使用者は、複数の使用者ＩＤボタンｂ５のうちのいずれかを選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。

　これにより、選択された使用者ＩＤが要求信号とともに会話用サーバ２０００に送信される。選択された使用者ＩＤが通信管理システムへのサインインに用いられている場合に、端末１０００の通信装置１００は、その使用者ＩＤによるサインインに用いられた他の通信端末のアドレスを会話用サーバ２０００から取得する。

　その後、取得したアドレスを用いて端末１０００の通信装置１００から他の通信端末に会話要求および通信装置１００によるサインインに用いられた使用者ＩＤが送信される。通信装置１００が他の通信端末からの応答信号を受けることにより、テレビ３００のモニタ３０１に後述する会話画面が表示される。

　（ｄ）使用者設定
　図５に示すように、コンタクトリスト画面ＳＣ３のタブＴｂには、通信装置１００における種々の設定を行うための設定ボタンｂ１１が表示される。図５のコンタクトリスト画面ＳＣ３のタブＴｂにおいて、使用者が設定ボタンｂ１１を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。この場合、テレビ３００のモニタ３０１に使用者設定画面が表示される。

　図６は、使用者設定画面の一例を示す図である。使用者設定画面ＳＣ４は、左側のタブＴｂと、右側の本体部分Ｂｄとを有する。図５のコンタクトリスト画面ＳＣ３と同様に、タブＴｂには複数の大項目が含まれる。本体部分Ｂｄには、大項目「設定」に含まれる複数の中項目「ビデオ」、「サウンド」、「会話」、「留守録」、「セキュリティ」、「通信」、「高度な設定」および「データ取得用ＩＤ設定」が表示される。

　使用者が図６のデータ取得用ＩＤ設定ボタンｂ１３を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。この場合、テレビ３００のモニタ３０１にデータ取得用ＩＤ設定画面が表示される。図７は、データ取得用ＩＤ設定画面を示す図である。データ取得用ＩＤ設定画面ＳＣ５は、左側のタブＴｂと、右側の本体部分Ｂｄとを有する。図５のコンタクトリスト画面ＳＣ３と同様に、タブＴｂには複数の大項目が含まれる。図７に示すように、本体部分Ｂｄには、データ取得用ＩＤの入力枠ｆ４および決定ボタンｂ１４が表示される。使用者は、図１のリモートコントローラ４００の十字キー４１４を操作することにより入力枠ｆ４および決定ボタンｂ１４をそれぞれ選択することができる。

　本例では、使用者は、互いに異なる２つの使用者ＩＤをそれぞれ含む２つの使用者情報を会話用サーバ２０００に登録している。さらに、本例では、使用者は２つの使用者ＩＤのうち一方の使用者ＩＤを用いて通信管理システムにサインインしている。

　使用者が、入力枠ｆ４に２つの使用者ＩＤのうち他方の使用者ＩＤを入力した後、決定ボタンｂ１４を選択し、図１のリモートコントローラ４００の決定ボタン４１５を操作する。この場合、通信装置１００においては、図７の入力枠ｆ４に入力された使用者ＩＤ（データ取得用ＩＤ）がサインインに用いられている使用者ＩＤ（会話用ＩＤ）に対応するように設定され、２つの使用者ＩＤの対応関係が図２のフラッシュメモリ１１２に記憶される。

　フラッシュメモリ１１２は、１または複数の対応関係を記憶可能に構成される。図８は、図２のフラッシュメモリ１１２に記憶される会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの複数の対応関係の一例を示す図である。図８の例では、会話用ＩＤ「ＡＢＣ」とデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ２」とが対応し、会話用ＩＤ「ＤＥＦ」とデータ取得用ＩＤ「ＤＥＦ２」とが対応し、会話用ＩＤ「ＧＨＩ」とデータ取得用ＩＤ「ＧＨＩ２」とが対応する。

　データ取得用ＩＤ設定画面ＳＣ５には、フラッシュメモリ１１２に記憶されている１または複数の対応関係が表示されてもよい。また、データ取得用ＩＤ設定画面ＳＣ５は、表示された１または複数の対応関係を編集可能に構成されてもよい。この場合、使用者は、フラッシュメモリ１１２に記憶されている１または複数の対応関係をそれぞれ容易に更新することができる。

　（ｅ）会話画面および着信画面
　上記のように、図５のコンタクトリスト画面ＳＣ３において、複数の使用者ＩＤボタンｂ５のうちのいずれかが選択され、決定ボタン４１５が操作される。それにより、テレビ３００のモニタ３０１に会話画面が表示される。

　図９は、会話画面を示す図である。図９に示すように、会話画面ＳＣ６には、会話相手表示ウィンドウＷ１および自己表示ウィンドウＷ２が表示される。会話相手表示ウィンドウＷ１には、他の通信端末のカメラにより撮影された他の使用者の映像が表示される。自己表示ウィンドウＷ２には、カメラ／マイク装置２００のカメラ２０１により撮影された使用者の映像が表示される。また、カメラ／マイク装置２００のマイク２０２に端末１０００の使用者の音声が入力される。テレビ３００のスピーカ３０２から他の通信端末のマイクに入力された他の使用者の音声が出力される。

　上記のように、端末１０００においてテレビ３００のモニタ３０１に会話画面ＳＣ６が表示される場合には、他の使用者の通信端末のモニタにも会話画面ＳＣ６が表示される。他の使用者の通信端末のモニタには、端末１０００の使用者の映像および他の通信端末の使用者の映像が表示される。また、他の通信端末のマイクに他の使用者の音声が入力される。他の通信端末のスピーカから端末１０００の使用者の音声が出力される。

　通信管理システムへのサインイン中に、他の使用者の通信端末から会話要求および他の使用者の使用者ＩＤが受信されると、テレビ３００のモニタ３０１に着信画面（図示せず）が表示される。着信画面には、例えば受信した会話要求に応答するための応答ボタンが表示される。この状態で、使用者は図１のリモートコントローラ４００の会話応答ボタン４１３を操作する、または着信画面に表示される応答ボタンを操作する。それにより、テレビ３００のモニタ３０１に図９の会話画面ＳＣ６が表示される。このようにして、使用者は、会話要求を送信した他の使用者と会話することができる。

　（４）会話プログラム
　図１０は、第１の形態に係る会話プログラムに基づく制御ＬＳＩ１０１の一動作例を示すフローチャートである。本例では、図８に示される会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの対応関係が図２のフラッシュメモリ１１２に記憶されている。また、本例では、使用者が、図８の複数の会話用ＩＤのうちの１つ（例えば、使用者ＩＤ「ＡＢＣ」）を用いて通信装置１００により通信管理システムにサインインしている。

　以下に説明する一連の処理は、例えば図２の制御ＬＳＩ１０１が他の通信端末（例えば、図１の携帯電話９００）から送信される会話要求を受信することにより開始される。

　会話要求の受信時において、制御ＬＳＩ１０１は、その会話要求とともに他の通信端末から送信される使用者ＩＤを受信する。他の通信端末から送信される使用者ＩＤは、他の通信端末によるサインインに用いられている使用者ＩＤである。

　他の通信端末から会話要求を受信すると、制御ＬＳＩ１０１は、システムクロックのカウントを開始するとともに（ステップＳ１）、コール処理を実行する（ステップＳ２）。コール処理においては、制御ＬＳＩ１０１は、図２のブザー１９３により着信音を発生するとともに、ＬＥＤユニット１９２を点灯させるかまたは点滅させ、ＦＬディスプレイ１９１に他の使用者を特定する情報（例えば名称または使用者ＩＤ）を表示する。それにより、他の通信端末からの着信を受けたことが使用者に報知される。また、制御ＬＳＩ１０１は、着信画面をテレビ３００のモニタ３０１に表示する。

　次に、制御ＬＳＩ１０１は、使用者が会話応答を指示したか否かを判定する（ステップＳ３）。使用者が端末１０００を使用している場合、および使用者が通信装置１００の周辺にいる場合、使用者はリモートコントローラ４００の会話応答ボタン４１３を操作することにより会話応答を指示することができる。または、使用者は、上記の着信画面に表示される図示しない応答ボタンを操作することにより会話応答を指示することができる。

　使用者が会話応答を指示した場合、制御ＬＳＩ１０１は、図９の会話画面ＳＣ６をテレビ３００のモニタ３０１に表示し、会話動作を実行する（ステップＳ２０）。

　ステップＳ１２において使用者が会話応答を指示しない場合、制御ＬＳＩ１０１は、システムクロックによるカウント時間が予め定められた一定時間を超えたか否かを判定する（ステップＳ４）。使用者は、図６の使用者設定画面ＳＣ４の本体部分Ｂｄに表示される「留守録」の項目を選択することにより、ステップＳ４の一定時間を予め設定することができる。

　カウント時間が一定時間以下である場合、制御ＬＳＩ１０１は、ステップＳ２の処理に戻る。一方、カウント時間が一定時間を超えると、制御ＬＳＩ１０１は、図２のフラッシュメモリ１１２に記憶された会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの対応関係（図８）に基づいて、会話要求とともに受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤ（本例では図８の会話用ＩＤ「ＡＢＣ」）に対応するか否かを判定する（ステップＳ５）。

　受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤに対応する使用者ＩＤ（本例では図８のデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ２」）とは異なる場合、制御ＬＳＩ１０１は、以下に示す留守録動作を行う。

　留守録動作において、制御ＬＳＩ１０１は、まず会話要求に対する応答メッセージを他の通信端末に送信する（ステップＳ６）。なお、応答メッセージは、使用者により予めフラッシュメモリ１１２に記憶されている。

　次に、制御ＬＳＩ１０１は、システムクロックのカウントをリセットするとともに、再びシステムクロックのカウントを開始する（ステップＳ７）。同時に、制御ＬＳＩ１０１は、他の通信端末から送信される留守録メッセージの受信を開始する（ステップＳ８）。

　続いて、制御ＬＳＩ１０１は、システムクロックによるカウント時間が予め定められた一定時間を超えたか否かを判定する（ステップＳ９）。使用者は、図６の使用者設定画面ＳＣ４の本体部分Ｂｄに表示される「留守録」の項目を選択することにより、ステップＳ９の一定時間（例えば１分間）を予め設定することができる。

　カウント時間が一定時間を超えると、制御ＬＳＩ１０１は、他の通信端末から送信される留守録メッセージの受信を終了し、管理情報を生成する（ステップＳ１０）。

　次に、制御ＬＳＩ１０１は、受信された留守録メッセージおよび生成された管理情報に基づいてメッセージファイルを生成する（ステップＳ１１）。生成されたメッセージファイルは、サインインに用いられた使用者ＩＤ（本例では図８の会話用ＩＤ「ＡＢＣ」）に関連付けられ、フラッシュメモリ１１２に記憶される。その後、制御ＬＳＩ１０１は他の通信端末との通信を終了する。

　図１１は、図２のフラッシュメモリ１１２におけるメッセージファイルの記憶状態を示す図である。本例では、端末１０００において、サインインに図８の会話用ＩＤ「ＡＢＣ」が用いられている。この状態で制御ＬＳＩ１０１により留守録動作が行われる場合、その留守録動作により生成されるメッセージファイルは会話用ＩＤ「ＡＢＣ」に関連付けられ、フラッシュメモリ１１２に記憶される。図１１の例では、会話用ＩＤ「ＡＢＣ」に関連付けられたメッセージファイルａ１，ａ２がフラッシュメモリ１１２に記憶されている。

　なお、端末１０００において、サインインに図８の会話用ＩＤ「ＤＥＦ」が用いられている状態で制御ＬＳＩ１０１により留守録動作が行われる場合、その留守録動作により生成されるメッセージファイルは会話用ＩＤ「ＤＥＦ」に関連付けられ、フラッシュメモリ１１２に記憶される。図１１の例では、会話用ＩＤ「ＤＥＦ」に関連付けられたメッセージファイルｂ１，ｂ２がフラッシュメモリ１１２に記憶されている。

　また、端末１０００において、サインインに図８の会話用ＩＤ「ＧＨＩ」が用いられている状態で制御ＬＳＩ１０１により留守録動作が行われる場合、その留守録動作により生成されるメッセージファイルは会話用ＩＤ「ＧＨＩ」に関連付けられ、フラッシュメモリ１１２に記憶される。図１１の例では、会話用ＩＤ「ＧＨＩ」に関連付けられたメッセージファイルｃ１，ｃ２がフラッシュメモリ１１２に記憶されている。

　複数のメッセージファイルをフラッシュメモリ１１２に記憶させる場合、フラッシュメモリ１１２にファイルシステムを構築し、使用者ＩＤごとにフォルダを作成してもよい。また、留守録動作が行われるごとに、使用者ＩＤごとのフォルダ内に１または複数のサブフォルダを作成してもよい。この場合、各サブフォルダ内で映像データのファイル、音声データのファイルおよび管理情報のファイルを記憶させてもよい。

　上記のステップＳ５において、受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤに対応する使用者ＩＤ（本例では図８のデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ２」）と等しい場合、制御ＬＳＩ１０１は、サインインに用いられた使用者ＩＤ（本例では図８の会話用ＩＤ「ＡＢＣ」）に関連付けられた１または複数のメッセージファイル（本例では図１１のメッセージファイルａ１，ａ２）をフラッシュメモリ１１２から抽出する（ステップＳ３１）。続いて、制御ＬＳＩ１０１は、抽出された１または複数のメッセージファイルのうちの１つを他の通信端末に送信する（ステップＳ３２）。

　次に、制御ＬＳＩ１０１は、抽出された全てのメッセージファイルが送信されたか否かを判定し（ステップＳ３３）、抽出された全てのメッセージファイルが送信されるまでステップＳ３２，Ｓ３３の処理を繰り返す。その後、サインインに用いられた使用者ＩＤに関連付けられた全てのメッセージファイルが他の通信端末に送信されることにより、制御ＬＳＩ１０１は他の通信端末との通信を終了する。

　以下の説明においては、上記のステップＳ３１，Ｓ３２，Ｓ３３の一連の処理を全データ送信処理Ｓ３０と呼ぶ。

　（５）会話動作
　図２の制御ＬＳＩ１０１のメモリ１０１Ｍに記憶された会話プログラムに基づく端末１０００の会話動作について、制御ＬＳＩ１０１の詳細な構成とともに説明する。

　図１２は、図２の制御ＬＳＩ１０１の詳細な構成および動作を示すブロック図である。図１２では、制御ＬＳＩ１０１、図２のカメラ／マイク装置２００、テレビ３００およびネットワーク５００の接続関係が示される。各接続部のインターフェースの図示は省略する。

　図１２に示すように、制御ＬＳＩ１０１は、制御ブロック１０１Ａおよび通信ブロック１０１Ｂからなる。制御ブロック１０１Ａは、バッファ部１２１、復号化部１２２、合成部１２３、符号化部１２４、応答取出部１２７および制御部１２９を含む。また、通信ブロック１０１Ｂは、通信管理部１３１、受信部１３２、パケット化部１３３および送信部１３４を含む。

　制御ＬＳＩ１０１の通信ブロック１０１Ｂにおいて、通信管理部１３１は、端末１０００と他の通信端末との間で通信が行われている際に、他の通信端末において復号可能なデータの符号化方式を検出し、検出された符号化方式で送信用データを符号化することを指令する指令信号を制御ブロック１０１Ａの制御部１２９に与える。

　他の通信端末は、ネットワーク５００を介して端末１０００にデータ（映像データおよび音声データ）を送信する。端末１０００の受信部１３２は、他の通信端末から送信されるデータ（映像データおよび音声データ）を受信する。受信されたデータはパケット化されている。

　受信部１３２は、受信したデータを制御ブロック１０１Ａのバッファ部１２１に与える。バッファ部１２１に、データが一時的に記憶される。また、受信部１３２は、データ（映像データおよび音声データ）が受信されていることを示す受信信号を制御部１２９に与える。

　この場合、制御部１２９は、バッファ部１２１に記憶されたデータ（映像データおよび音声データ）を復号化することを指令する指令信号を復号化部１２２に与える。これにより、バッファ部１２１に記憶されたデータ（映像データおよび音声データ）が復号化部１２２により復号化される。

　以下の説明では、復号化部１２２により復号化された映像データを受信映像データＤａと呼び、復号化部１２２により復号化された音声データを受信音声データＤｂと呼ぶ。

　受信映像データＤａは合成部１２３に与えられる。合成部１２３には、カメラ／マイク装置２００から後述する送信映像データＤｃが与えられる。合成部１２３は、受信映像データＤａおよび送信映像データＤｃを合成することにより合成映像データＥを生成する。

　合成部１２３は、生成された合成映像データＥをテレビ３００のＤ／Ａコンバータ３０３に与える。Ｄ／Ａコンバータ３０３では、デジタル形式の合成映像データＥがアナログ形式の合成映像信号に変換される。これにより、テレビ３００のモニタ３０１に合成映像信号に基づく映像（例えば、図９の会話画面ＳＣ６）が表示される。

　受信音声データＤｂはテレビ３００のＤ／Ａコンバータ３０４に与えられる。Ｄ／Ａコンバータ３０４では、デジタル形式の受信音声データＤｂがアナログ形式の音声信号に変換される。アナログ形式の音声信号は、音量調整部３１０を通してスピーカ３０２に入力される。スピーカ３０２から音声信号に基づく音声が出力される。

　カメラ／マイク装置２００のカメラ２０１により映像が取得される。取得された映像に基づく映像信号がＡ／Ｄコンバータ２０３に与えられる。Ａ／Ｄコンバータ２０３では、アナログ形式の映像信号がデジタル形式の映像データに変換される。

　カメラ／マイク装置２００のマイク２０２に音声が入力される。入力された音声に基づく音声信号が、Ａ／Ｄコンバータ２０４に与えられる。Ａ／Ｄコンバータ２０４では、アナログ形式の音声信号がデジタル形式の音声データに変換される。

　以下の説明では、Ａ／Ｄコンバータ２０３により変換された映像データを送信映像データＤｃと呼び、Ａ／Ｄコンバータ２０４により変換された音声データを送信音声データＤｄと呼ぶ。

　受信音声データＤｂが通信装置１００からテレビ３００に与えられると、その受信音声データＤｂに基づく音声がスピーカ３０２から出力される。カメラ／マイク装置２００においては、入力された音声に基づく送信音声データＤｄが生成され、通信装置１００に与えられる。

　会話動作時において、制御部１２９に通信管理部１３１から符号化に関する指令信号が与えられた場合、制御部１２９は、与えられた指令信号に従う符号化方式を指定する指定信号を符号化部１２４に与える。これにより、符号化部１２４は、指定信号により指定された符号化形式で送信映像データＤｃおよび送信音声データＤｄを符号化する。符号化された送信映像データＤｃおよび送信音声データＤｄがパケット化部１３３に与えられる。パケット化部１３３は、送信映像データＤｃおよび送信音声データＤｄのパケット化を行う。パケット化された送信映像データＤｃおよび送信音声データＤｄは送信部１３４からネットワーク５００を通して他の使用者の通信端末に送信される。

　上記の制御部１２９の機能は、例えばＣＰＵおよびメモリ等のハードウェアとコンピュータプログラム等のソフトウェアとにより実現される。

　また、バッファ部１２１、復号化部１２２、合成部１２３、符号化部１２４、応答取出部１２７、通信管理部１３１、受信部１３２、パケット化部１３３および送信部１３４は、電子回路等のハードウェアで実現されてもよく、これらの構成要素の一部が、ＣＰＵおよびメモリ等のハードウェアとコンピュータプログラム等のソフトウェアとにより実現されてもよい。

　（６）留守録動作
　図２の制御ＬＳＩ１０１のメモリ１０１Ｍに記憶された会話プログラムに基づく端末１０００の留守録動作の詳細について、図１２を参照しつつ説明する。

　留守録動作は、応答メッセージ、記憶中メッセージおよび記憶終了メッセージの送信処理、ならびにメッセージファイルの記憶処理を含む。

　応答メッセージは、映像データおよび音声データからなり、予めフラッシュメモリ１１２に記憶される。記憶中メッセージは、他の通信端末から受信された留守録メッセージが記憶されていることを示す情報である。記憶中メッセージは、例えば記憶中を示すマークを表示するための映像データである。他の通信端末には、記憶中メッセージとして記憶中を示すマークが表示される。

　記憶終了メッセージは、応答メッセージの送信完了（図１０のステップＳ１５）から一定時間（例えば１分間）が経過することにより留守録メッセージの記憶が終了したことを示す情報である。記憶終了メッセージは、例えばビープ音を出力するための音声データである。応答メッセージの送信完了から一定時間経過時に他の通信端末からビープ音が出力される。記憶中メッセージおよび記憶終了メッセージは、制御部１２９の内部メモリに予め記憶されている。

　上記のように、メッセージファイルは、留守録動作中に他の通信端末から受信される留守録メッセージと管理情報とを含む。留守録メッセージは、例えば、他の通信端末のカメラにより取得される映像に対応する映像データおよびマイクにより取得される音声に対応する音声データを含む。留守録メッセージが、映像データおよび音声データのうちの一方で構成されてもよい。

　通信管理部１３１は、端末１０００と他の通信端末との間での通信を確立する。その後、制御部１２９は、応答メッセージを読み出すように応答取出部１２７を制御する。それにより、応答取出部１２７は、フラッシュメモリ１１２から応答メッセージを読み出し、読み出した応答メッセージをパケット化部１３３および送信部１３４を通して他の通信端末に送信する。

　他の通信端末は、応答メッセージを受信すると、端末１０００に留守録メッセージを送信する。端末１０００の受信部１３２は、他の通信端末から送信される留守録メッセージを受信する。受信部１３２は、受信した留守録メッセージをバッファ部１２１に与える。バッファ部１２１に留守録メッセージが一時的に記憶される。復号化部１２２は、バッファ部１２１に記憶された留守録メッセージを復号化する。

　映像データおよび音声データの受信中に、制御部１２９は、内部メモリに予め記憶された記憶中メッセージを応答取出部１２７に与える。応答取出部１２７は、記憶中メッセージをパケット化部１３３および送信部１３４を通して他の通信端末に送信する。応答メッセージの送信完了から一定時間経過後、制御部１２９は、内部メモリに予め記憶された記憶終了メッセージを応答取出部１２７に与える。応答取出部１２７は、記憶終了メッセージをパケット化部１３３および送信部１３４を通して他の通信端末に送信する。

　その後、制御部１２９は、会話要求とともに受信した使用者ＩＤおよび会話要求の受信時刻等に基づいて管理情報を生成する。制御部１２９は、復号化部１２２により復号化された留守録メッセージおよび管理情報に基づいてメッセージファイルを生成し、生成されたメッセージファイルをフラッシュメモリ１１２に記憶させる。

　なお、メッセージファイルは、フラッシュメモリ１１２の代わりに図２のメモリカード１１０に記憶されてもよい。

　（７）第１の実施の形態の効果
　（７－１）使用者は、端末１０００の通信装置１００を用いて使用者ＩＤおよびパスワードを含む使用者情報を入力することにより通信管理システムにサインインすることができる。それにより、端末１０００が通信管理システムへのアクセスが可能な状態になる。この場合、通信装置１００は、他の通信端末から会話要求および使用者ＩＤを受信することが可能になる。

　他の通信端末から会話要求および使用者ＩＤが受信されると、受信された使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤと対応するか否かが判定される。

　受信された使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤと対応する場合に、フラッシュメモリ１１２に記憶された１または複数のメッセージファイルのうちサインインに用いられた使用者ＩＤに関連付けられた１または複数のメッセージファイルが他の通信端末に送信される。それにより、サインインに用いられた使用者ＩＤを有する使用者宛の１または複数のメッセージファイルが他の通信端末に送信される。

　受信された使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤと対応しない場合に、フラッシュメモリ１１２に記憶された１または複数のメッセージファイルのうちサインインに用いられた使用者ＩＤに関連付けられた１または複数のメッセージファイルが他の通信端末に送信されない。このように、サインインに用いられた使用者ＩＤと対応する使用者ＩＤが受信されない限り、サインインに用いられた使用者ＩＤを有する使用者宛の１または複数のメッセージファイルが他の通信端末に送信されることはない。

　これらの結果、使用者は、情報セキュリティを確保しつつ、端末１０００の通信装置１００に記憶されたその使用者宛の１または複数のメッセージファイルを他の通信端末により取得することが可能になる。

　（７－２）上記のように、データ取得用ＩＤ設定画面ＳＣ５には、フラッシュメモリ１１２に記憶されている１または複数の対応関係が表示されてもよく、データ取得用ＩＤ設定画面ＳＣ５は表示された１または複数の対応関係を編集可能に構成されてもよい。この場合、使用者は、フラッシュメモリ１１２に記憶されている１または複数の対応関係をそれぞれ容易に更新することができる。例えば、使用者は、フラッシュメモリ１１２に記憶される対応関係を変更することにより、会話用ＩＤを変更することなく遠隔操作用ＩＤを容易に変更することができる。それにより、情報セキュリティをさらに向上させることができる。

　［２］第２の実施の形態
　第２の実施の形態に係る通信装置、その動作方法およびその動作プログラムについて、第１の実施の形態に係る通信装置、その動作方法およびその動作プログラムと異なる点を説明する。

　（１）会話プログラム
　本実施の形態では、図１０のステップＳ５において、受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤに対応する使用者ＩＤと等しい場合、制御ＬＳＩ１０１は、図１０の全データ送信処理Ｓ３０に代えて後述する未送信データ送信処理を行う。

　また、本実施の形態において、制御ＬＳＩ１０１は、図１０のステップＳ１０で管理情報として送信情報を生成する。送信情報は、１または複数のメッセージファイルの各々が他の通信端末に送信されたか否かを示す情報である。ステップＳ１１の処理時点で、生成されるメッセージファイルに含まれる送信情報は「未送信」となっている。

　図１３は、第２の形態に係る会話プログラムに基づく制御ＬＳＩ１０１の動作を示すフローチャートである。図１３に示すように、未送信データ送信処理Ｓ４０は、図１０のステップＳ５において受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤ（会話用ＩＤ）に対応する使用者ＩＤ（データ取得用ＩＤ）と等しい場合に開始される。

　未送信データ送信処理Ｓ４０が開始されると、制御ＬＳＩ１０１は、まずサインインに用いられた会話用ＩＤに対応しかつ「未送信」の送信情報を含む１または複数のメッセージファイルをフラッシュメモリ１１２から抽出する（ステップＳ４１）。続いて、制御ＬＳＩ１０１は、抽出された１または複数のメッセージファイルのうち１つを他の通信端末に送信する（ステップＳ４２）。また、制御ＬＳＩ１０１は、他の通信端末に送信された１または複数のメッセージファイルの送信情報を「未送信」から「送信済み」に更新する（ステップＳ４３）。

　次に、制御ＬＳＩ１０１は、抽出された全てのメッセージファイルが送信されたか否かを判定し（ステップＳ４４）、抽出された全てのメッセージファイルが送信されるまでステップＳ４２，Ｓ４３，Ｓ４４の処理を繰り返す。その後、抽出された全てのメッセージファイルが他の通信端末に送信されることにより、制御ＬＳＩ１０１は他の通信端末との通信を終了する。

　（２）第２の実施の形態の効果
　本実施の形態においては、端末１０００に使用者宛の複数のメッセージファイルが記憶されている場合に、使用者は、それらの複数のメッセージファイルのうち送信情報が「未送信」である１または複数のメッセージファイルを他の通信端末により取得することができる。それにより、使用者は、その使用者宛の複数のメッセージファイルから未確認の１または複数のメッセージファイルを探索する作業を行うことなく、未確認の１または複数のメッセージファイルを容易に確認することができる。さらに、その使用者宛の複数のメッセージファイルのうち送信情報が「未送信」である１または複数のメッセージファイルが他の通信端末に送信されるので、送信されるデータ量が低減される。

　［３］第３の実施の形態
　第３の実施の形態に係る通信装置、その動作方法およびその動作プログラムについて、第１の実施の形態に係る通信装置、その動作方法およびその動作プログラムと異なる点を説明する。

　（１）会話プログラム
　本実施の形態では、図１０のステップＳ５において、受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤに対応する使用者ＩＤと等しい場合、制御ＬＳＩ１０１は、図１０の全データ送信処理Ｓ３０および図１３の未送信データ送信処理Ｓ４０を選択的に実行する。

　本実施の形態においては、予めフラッシュメモリ１１２に全データ送信処理Ｓ３０を行うための会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの１または複数の第１の対応関係と、未送信データ送信処理Ｓ４０を行うための会話用ＩＤとデータ取得用ＩＤとの１または複数の第２の対応関係とが記憶される。

　図１４は、全データ送信処理用の複数の第１の対応関係および未送信データ送信処理用の複数の第２の対応関係を示す図である。図１４（ａ）に複数の第１の対応関係が示され、図１４（ｂ）に複数の第２の対応関係が示される。

　図１４（ａ）の例では、会話用ＩＤ「ＡＢＣ」とデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ３」とが対応し、会話用ＩＤ「ＤＥＦ」とデータ取得用ＩＤ「ＤＥＦ３」とが対応し、会話用ＩＤ「ＧＨＩ」とデータ取得用ＩＤ「ＧＨＩ３」とが対応している。

　図１４（ｂ）の例では、会話用ＩＤ「ＡＢＣ」とデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ４」とが対応し、会話用ＩＤ「ＤＥＦ」とデータ取得用ＩＤ「ＤＥＦ４」とが対応し、会話用ＩＤ「ＧＨＩ」とデータ取得用ＩＤ「ＧＨＩ４」とが対応している。

　本実施の形態において、制御ＬＳＩ１０１は、第２の実施の形態と同様に、図１０のステップＳ１０で管理情報として送信情報を生成する。ステップＳ１１の処理時点で、生成されるメッセージファイルに含まれる送信情報は「未送信」となっている。

　図１５は、第３の形態に係る会話プログラムに基づく制御ＬＳＩ１０１の動作を示すフローチャートである。図１５に示すように、図１０のステップＳ５において受信した使用者ＩＤがサインインに用いられた使用者ＩＤ（会話用ＩＤ）に対応する使用者ＩＤ（データ取得用ＩＤ）と等しい場合に、制御ＬＳＩ１０１は以下の動作を行う。

　まず、制御ＬＳＩ１０１は、サインインに用いられた使用者ＩＤと受信した使用者ＩＤとの対応関係が１または複数の第１の対応関係のうちのいずれかであるか否かを判定する（ステップＳ１４）。

　サインインに用いられた使用者ＩＤと受信した使用者ＩＤとの対応関係が１または複数の第１の対応関係のうちのいずれかである場合、制御ＬＳＩ１０１は、図１０の全データ送信処理Ｓ３０を実行する。

　例えば、サインインに用いられた使用者ＩＤが図１４（ａ）の会話用ＩＤ「ＡＢＣ」であり、受信した使用者ＩＤが図１４（ａ）のデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ３」である場合、制御ＬＳＩ１０１は、サインインに用いられた使用者ＩＤと受信した使用者ＩＤとの対応関係が１または複数の第１の対応関係のうちの１つであると判定し、図１０の全データ送信処理Ｓ３０を実行する。また、制御ＬＳＩ１０１は、他の通信端末に送信されたメッセージファイルのうち、送信情報が「未送信」であるメッセージファイルの送信情報を「未送信」から「送信済み」に更新する（ステップＳ３９）。

　一方、ステップＳ１４において、サインインに用いられた使用者ＩＤと受信した使用者ＩＤとの対応関係が１または複数の第２の対応関係のうちのいずれかである場合、制御ＬＳＩ１０１は、図１３の未送信データ送信処理Ｓ４０を実行する。

　例えば、サインインに用いられた使用者ＩＤが図１４（ｂ）の会話用ＩＤ「ＡＢＣ」であり、受信した使用者ＩＤが図１４（ｂ）のデータ取得用ＩＤ「ＡＢＣ４」である場合、制御ＬＳＩ１０１は、サインインに用いられた使用者ＩＤと受信した使用者ＩＤとの対応関係が１または複数の第２の対応関係のうちの１つであると判定し、図１３の未送信データ送信処理Ｓ４０を実行する。

　ステップＳ３９またはステップＳ４０の処理後、制御ＬＳＩ１０１は他の通信端末との通信を終了する。

　（２）第３の実施の形態の効果
　本実施の形態においては、使用者は、第１の対応関係を有する２つの使用者ＩＤ（会話用ＩＤおよびデータ取得用ＩＤ）と、第２の対応関係を有する２つの使用者ＩＤ（会話用ＩＤおよびデータ取得用ＩＤ）とを選択的に用いることができる。

　それにより、使用者は、第１の対応関係を有する２つの使用者ＩＤを用いることにより、その使用者宛の１または複数のメッセージファイルの全てを他の通信端末により取得することができる。また、使用者は、第２の対応関係を有する２つの使用者ＩＤを用いることにより、その使用者宛の１または複数のメッセージファイルのうち送信情報が「未送信」である１または複数のメッセージファイルを他の通信端末により取得することができる。

　［４］請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
　以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。

　上記実施の形態では、通信管理システムが通信管理システムの例であり、パーソナルコンピュータ６００、テレビ７００および携帯電話９００が１または複数の他装置の例であり、端末１０００の通信装置１００が通信装置の例であり、会話プログラムが動作プログラムの例であり、通信管理システムへのサインインにより通信管理システムへのアクセスが可能な状態がアクセス可能状態の例である。

　また、リモートコントローラ４００が操作部の例であり、フラッシュメモリ１１２が記憶部の例であり、制御ＬＳＩ１０１の送信部１３４および受信部１３２が通信部の例であり、制御ＬＳＩ１０１の制御部１２９が制御部および処理部の例である。

　さらに、フラッシュメモリ１１２に記憶される互いに対応する２つの使用者ＩＤ（会話用ＩＤおよびデータ取得用ＩＤ）の対応関係が特定の関係の例であり、通信装置１００によるサインインに用いられる使用者ＩＤ（会話用ＩＤ）が第１の識別子の例であり、他の通信端末から通信装置１００に会話要求とともに送信される使用者ＩＤ（データ取得用ＩＤ）が第２の識別子の例である。

　また、１または複数のメッセージファイルの各々を構成するデータがデータの例であり、留守録メッセージが留守録メッセージの例であり、メッセージファイルが留守録データの例であり、図８および図１４（ａ）に記載されたデータ取得用ＩＤが全データ取得用識別子の例であり、図１４（ｂ）に記載されたデータ取得用ＩＤが未送信データ取得用識別子の例である。

　請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。

　［５］他の実施の形態
　（１）上記の実施の形態では、フラッシュメモリ１１２に記憶される１または複数の対応関係の各々は、１の会話用ＩＤと１のデータ取得用ＩＤとの対応関係を示す。これに限らず、フラッシュメモリ１１２には１の会話用ＩＤと複数のデータ取得用ＩＤとの対応関係が記憶されてもよいし、フラッシュメモリ１１２には複数の会話用ＩＤと１のデータ取得用ＩＤとの対応関係が記憶されてもよい。さらに、フラッシュメモリ１１２には複数の会話用ＩＤと複数のデータ取得用ＩＤとの対応関係が記憶されてもよい。

　（２）上記の実施の形態では、会話用サーバ２０００は、受信した使用者ＩＤと同一の使用者ＩＤがサインインに用いられていない場合に使用者が通信管理システムにサインインすることを許可し、受信した使用者ＩＤと同一の使用者ＩＤがサインインに用いられている場合に、使用者が通信管理システムにサインインすることを許可しない。これに限らず、会話用サーバ２０００は、受信した使用者ＩＤと同一の使用者ＩＤがサインインに用いられている場合でも、その使用者が通信管理システムにサインインすることを許可してもよい。

　また、本例においては、使用者が一の通信端末により一の使用者ＩＤを用いて通信管理システムにサインインするとともに、他の通信端末により同一の使用者ＩＤを用いて通信管理システムにサインインしている場合に、他の通信端末から一の通信端末に会話要求が送信可能となるように通信管理システムが構成されてもよい。

　さらに、一の通信端末において、他の通信端末から会話要求および使用者ＩＤが受信され、受信された使用者ＩＤが一の通信端末によるサインインに用いられた使用者ＩＤと等しい場合に、一の通信端末の制御ＬＳＩ１０１は、受信された使用者ＩＤに関連する１または複数のメッセージファイルを他の通信端末に送信してもよい。

　すなわち、データ取得用ＩＤが会話用ＩＤと同一であってもよい。この場合、使用者は、サインインのための使用者ＩＤと１または複数のメッセージファイルを取得するための使用者ＩＤとを個別に記憶する必要がない。その結果、通信装置１００の利便性が向上する。

　（３）上記の実施の形態においては、使用者ＩＤに関連付けられた１または複数のメッセージファイルが通信装置１００のフラッシュメモリ１１２に記憶される。これに限らず、使用者ＩＤに関連付けられた１または複数のメッセージファイル以外の１または複数のファイルがフラッシュメモリ１１２に記憶されてもよい。

　例えば、端末１０００によるサインイン中に一の使用者によりテキストデータのファイルが作成される場合に、作成されたファイルがそのサインインに用いられた使用者ＩＤに関連付けられるとともに、フラッシュメモリ１１２に記憶されてもよい。

　または、端末１０００によるサインイン中に一の使用者により映像データおよび音声データのファイルが作成される場合に、作成されたファイルがそのサインインに用いられた使用者ＩＤに関連付けられるとともに、フラッシュメモリ１１２に記憶されてもよい。

　この場合、使用者は、サインインに用いられた使用者ＩＤ（会話用ＩＤ）に対応する使用者ＩＤ（データ取得用ＩＤ）を用いて、その使用者に関連する上記の１または複数のメッセージファイル以外の１または複数のファイルを他の通信端末により取得することができる。

　［６］実施の形態に係る通信装置および通信方法の包括的な説明
　（１）以上のように、本発明の実施の形態に係る通信装置は、通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置であって、使用者に固有に付与される第１の識別子を用いた操作により通信管理システムへのアクセス可能状態に移行するために使用者により操作可能に構成される操作部と、１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを記憶可能に構成された記憶部と、アクセス可能状態において、１または複数の他装置と通信可能に構成される通信部と、通信部を制御するように構成される制御部とを備え、制御部は、アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しないように通信部を制御するように構成されるものである。

　その通信装置は、使用者に固有に付与された第１の識別子を用いた操作により、通信管理システムへのアクセス可能状態に移行する。アクセス可能状態においては、通信部により通信装置と１または複数の他装置との間の通信が可能になる。記憶部には、１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータが記憶される。

　一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信されると、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かが判別される。

　受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータが一の他装置に送信される。それにより、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子を有する使用者に関連するデータが一の他装置に送信される。

　一方、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータが一の他装置に送信されない。このように、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する第２の識別子が受信されない限り、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子を有する使用者に関連するデータが一の他装置に送信されることはない。

　これらの結果、使用者は、情報セキュリティを確保しつつ、通信装置に記憶されたデータを他装置により取得することが可能になる。

　（２）制御部は、操作部による第１の識別子を用いた操作に基づいて通信管理システムにサインインすることにより通信管理システムへのアクセス可能状態に移行するように構成されてもよい。

　この場合、使用者は、その使用者に固有に付与された第１の識別子を用いて通信管理システムにサインインすることができる。

　（３）第２の識別子は、データ取得のために使用者に固有に付与され、特定の関係は、第１の識別子と第２の識別子とが対応することを含み、記憶部は、１または複数の第１の識別子と１または複数の第２の識別子との対応関係を記憶するように構成され、制御部は、記憶部に記憶された対応関係に基づいて、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と対応するか否かを判定してもよい。

　この場合、使用者は、データ取得のために付与された第２の識別子を用いることにより通信装置に記憶されたその使用者に関連するデータを他装置により取得することができる。また、使用者は、記憶部に記憶される対応関係を変更することにより、第１の識別子を変更することなくデータ取得に用いる第２の識別子を容易に変更することができる。それにより、情報セキュリティをさらに向上させることができる。

　（４）特定の関係は、第１の識別子と第２の識別子とが等しいことを含んでもよい。

　この場合、使用者に固有に付与された第１の識別子を第２の識別子として用いることができる。それにより、使用者は、アクセス可能状態への移行のための第１の識別子とデータを取得のための第２の識別子とを個別に記憶する必要がない。したがって、通信装置の利便性が向上する。

　（５）制御部は、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータの全データ、または未送信のデータを一の他装置に送信するように通信部を制御してもよい。

　この場合、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する第２の識別子が一の他装置から通信装置に送信されることにより、第１の識別子に関連付けられたデータのうち少なくとも未送信のデータが一の他装置により取得される。したがって、使用者は、通信装置の記憶部に記憶されたその使用者に関連する少なくとも未送信のデータを一の他装置により取得することができる。

　（６）第２の識別子は、全データを取得のために使用者に固有に付与された全データ取得用識別子を含み、制御部は、全データ取得用識別子が受信された場合に、全データ取得用識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータの全てを一の他装置に送信するように通信部を制御してもよい。

　この場合、使用者は、全データ取得用識別子を用いることにより通信装置の記憶部に記憶されたデータのうちその使用者に関連するデータの全てを一の他装置により取得することができる。

　（７）第２の識別子は、未送信データ取得のために使用者に固有に付与された未送信データ取得用識別子を含み、制御部は、未送信データ取得用識別子が受信された場合に、未送信データ取得用識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられた未送信のデータを一の他装置に送信するように通信部を制御してもよい。

　この場合、使用者は、未送信データ取得用識別子を用いることにより通信装置の記憶部に記憶されたその使用者に関連するデータのうち未送信のデータを一の他装置により取得することができる。それにより、使用者は、全データから未確認のデータを探索する煩雑な作業を行うことなく、未確認のデータを容易に確認することができる。さらに、その使用者に関連するデータのうち未送信のデータが一の他装置に送信されるので、送信されるデータ量が低減される。

　（８）１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータは、１または複数の他装置から受信した留守録メッセージを示す留守録データを含んでもよい。

　この場合、使用者が通信装置に記憶されたその使用者宛の留守録メッセージを一の他装置により取得することが可能になるとともに、その使用者が他の使用者宛の留守録メッセージを一の他装置により取得することが防止される。

　（９）本発明の実施の形態に係る通信装置の動作方法は、通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置の動作方法であって、１または複数の使用者にそれぞれ固有に付与される１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを通信装置の記憶部に記憶するステップと、第１の識別子を用いた操作に基づいて、通信装置を通信管理システムへのアクセス可能状態に移行させるステップと、アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別するステップと、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しないステップとを備えるものである。

　その動作方法においては、使用者に固有に付与された第１の識別子を用いた操作により、通信装置が通信管理システムへのアクセス可能状態に移行する。アクセス可能状態においては、通信装置と１または複数の他装置との間の通信が可能になる。通信装置の記憶部には、１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータが記憶される。

　また、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータが一の他装置に送信されない。このように、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する第２の識別子が受信されない限り、アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子を有する使用者に関連するデータが一の他装置に送信されることはない。

　（１０）本発明の実施の形態に係る通信装置の動作プログラムは、通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置の処理部により実行可能な動作プログラムであって、１または複数の使用者にそれぞれ固有に付与される１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを通信装置の記憶部に記憶する処理と、第１の識別子を用いた操作に基づいて、通信装置を通信管理システムへのアクセス可能状態に移行させる処理と、アクセス可能状態において、１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別する処理と、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有する場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信し、受信された第２の識別子がアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と特定の関係を有しない場合に、記憶部に記憶されたデータのうちアクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを一の他装置に送信しない処理とを、処理部に実行させるものである。

　その動作プログラムにおいては、使用者に固有に付与された第１の識別子を用いた操作により、通信装置が通信管理システムへのアクセス可能状態に移行する。アクセス可能状態においては、通信装置と１または複数の他装置との間の通信が可能になる。通信装置の記憶部には、１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータが記憶される。

　本発明は、データの通信を行う通信機器に有効に利用することができる。

Claims

通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置であって、
　使用者に固有に付与される第１の識別子を用いた操作により前記通信管理システムへのアクセス可能状態に移行するために使用者により操作可能に構成される操作部と、
　１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを記憶可能に構成された記憶部と、
　前記アクセス可能状態において、前記１または複数の他装置と通信可能に構成される通信部と、
　前記通信部を制御するように構成される制御部とを備え、
　前記制御部は、
　前記アクセス可能状態において、前記１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別し、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有する場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを前記一の他装置に送信し、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有しない場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを前記一の他装置に送信しないように前記通信部を制御するように構成される、通信装置。
前記制御部は、前記操作部による第１の識別子を用いた前記操作に基づいて前記通信管理システムにサインインすることにより前記通信管理システムへのアクセス可能状態に移行するように構成される、請求項１記載の通信装置。
第２の識別子は、データ取得のために使用者に固有に付与され、
　前記特定の関係は、第１の識別子と第２の識別子とが対応することを含み、
　前記記憶部は、１または複数の第１の識別子と１または複数の第２の識別子との対応関係を記憶するように構成され、
　前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記対応関係に基づいて、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と対応するか否かを判定する、請求項１記載の通信装置。
前記特定の関係は、第１の識別子と第２の識別子とが等しいことを含む、請求項１記載の通信装置。
前記制御部は、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有する場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータの全データ、または未送信のデータを前記一の他装置に送信するように前記通信部を制御する、請求項１記載の通信装置。
第２の識別子は、全データを取得のために使用者に固有に付与された全データ取得用識別子を含み、
　前記制御部は、全データ取得用識別子が受信された場合に、全データ取得用識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有する場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータの全てを前記一の他装置に送信するように前記通信部を制御する、請求項５記載の通信装置。
第２の識別子は、未送信データ取得のために使用者に固有に付与された未送信データ取得用識別子を含み、
　前記制御部は、未送信データ取得用識別子が受信された場合に、未送信データ取得用識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有する場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられた未送信のデータを前記一の他装置に送信するように前記通信部を制御する、請求項５記載の通信装置。
前記１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータは、前記１または複数の他装置から受信した留守録メッセージを示す留守録データを含む、請求項１記載の通信装置。
通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置の動作方法であって、
　１または複数の使用者にそれぞれ固有に付与される１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを前記通信装置の記憶部に記憶するステップと、
　第１の識別子を用いた操作に基づいて、前記通信装置を前記通信管理システムへのアクセス可能状態に移行させるステップと、
　前記アクセス可能状態において、前記１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別するステップと、
　前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有する場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを前記一の他装置に送信し、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有しない場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを前記一の他装置に送信しないステップとを備える、通信装置の動作方法。
通信管理システムにアクセスすることにより１または複数の他装置と通信可能な通信装置の処理部により実行可能な動作プログラムであって、
　１または複数の使用者にそれぞれ固有に付与される１または複数の第１の識別子に関連付けられたデータを前記通信装置の記憶部に記憶する処理と、
　第１の識別子を用いた操作に基づいて、前記通信装置を前記通信管理システムへのアクセス可能状態に移行させる処理と、
　前記アクセス可能状態において、前記１または複数の他装置のうち一の他装置から会話要求および第２の識別子が受信された場合に、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と予め定められた特定の関係を有するか否かを判別する処理と、
　前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有する場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを前記一の他装置に送信し、前記受信された第２の識別子が前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子と前記特定の関係を有しない場合に、前記記憶部に記憶されたデータのうち前記アクセス可能状態への移行に用いられた第１の識別子に関連付けられたデータを前記一の他装置に送信しない処理とを、前記処理部に実行させる、通信装置の動作プログラム。