JP2011090878A - 透明導電体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種表示装置の透光性電磁波シールド膜、各種電子デバイスの透明電極、透明面状発熱体等として有用な透明導電体の導電性をさらに向上させる。
【解決手段】基体12上に複数の金属ナノワイヤーを含む導電層14を備える透明導電体16の製造方法において、液体中に複数の金属ナノワイヤーを含む金属ナノワイヤー分散物166を、基体12上に塗布する塗布工程と、金属ナノワイヤー分散物166中の液体を除去することによって、基体12上に金属ナノワイヤーネットワーク層180を形成する工程と、下部ローラー186及び上部ローラー187を用いて金属ナノワイヤーネットワーク層180を加圧処理する加圧工程とを有し、下部ローラー186のゴム硬度を40°〜70°とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、透明導電体の製造方法に関し、特に、高スループットのコーティング方法による透明導電体の製造方法に関する。
透明導電体は、高透過率で絶縁性を有する基体と、該基体上に形成された薄膜の導電膜とを有する。透明導電体は、十分な光透過性を有しながらも表面導電性を有するように製造される。このような表面導電性を有する透明導電体は、フラット型液晶ディスプレイ、タッチパネル、エレクトロルミネッセンスデバイス及び薄膜の太陽電池セルの透明電極として、また、帯電防止層や電磁波シールド層として広範に使用される。
この透明導電体を製造するのに好適な方法として特許文献1が知られている。この特許文献1に記載の方法は、基体上に複数の金属ナノワイヤーを投入して(金属ナノワイヤーは液体中に分散されている)、該液体を乾燥することにより、基体上に金属ナノワイヤーネットワーク層(複数の金属ナノワイヤーが網状につながった層)を形成するようにしている。また、この特許文献1では、基体上に複数の金属ナノワイヤーを投入して、金属ナノワイヤーを液体中に分散させ、該液体を乾燥することにより、基体上に金属ナノワイヤーネットワーク層を形成し、該金属ナノワイヤーネットワーク層上にマトリクス材を投入し、該マトリクス材を硬化してマトリクスとすることで、前記マトリクスと該マトリクスに埋め込まれた金属ナノワイヤーを含む導電層を形成するようにしている。また、特許文献1には、ロール・トゥ・ロール工程にて行うことが記載されている。この場合、基体は、回転リールにより、搬送経路に沿って搬送され、金属ナノワイヤーの投入は、第1投入部において移動経路に沿って行われ、マトリクス材の投入は、第2投入部において移動経路に沿って行われる。
上述した特許文献1に記載された方法によれば、望ましい電気的、光学的及び機械的特性を有する透明導電体を、様々な基体に適用可能で、低コストで、高スループットプロセスにて製造することができる。
米国特許出願公開第2007/0074316号明細書
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、上述した特許文献1に記載の方法を改善し、さらに導電性が向上された透明導電体を製造することができる透明導電体の製造方法を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係る透明導電体の製造方法は、基体上に複数の金属ナノワイヤーを含む導電層を備える透明導電体の製造方法において、液体中に複数の金属ナノワイヤーを含む塗布液を、前記基体上に塗布する塗布工程と、前記液体を除去することによって、前記基体上に金属ナノワイヤーネットワーク層を形成する工程と、1以上のローラーを用いて前記金属ナノワイヤーネットワーク層を加圧処理する加圧工程とを有し、前記1以上のローラーのうち、少なくとも1つのローラーのゴム硬度が40°〜70°であることを特徴とする。
[2] 本発明において、前記加圧処理は、前記金属ナノワイヤーネットワーク層に対して荷重(線圧力)40kgf/cm以上で行うことを特徴とする。
[3] 本発明において、前記加圧処理は、前記金属ナノワイヤーネットワーク層に対して荷重(線圧力)40〜500kgf/cmで行うことを特徴とする。
[4] 本発明において、前記少なくとも1つのローラーがゴム製のローラーであることを特徴とする。
[5] 本発明において、前記加圧工程は、前記基体に接触する第1ローラーと、該第1ローラーと対向して配され、前記金属ナノワイヤーネットワーク層に接触する第2ローラーとを使用して前記金属ナノワイヤーネットワーク層を加圧処理し、少なくとも前記第1ローラーのゴム硬度が40°〜70°であることを特徴とする。
[6] 本発明において、前記第2ローラーが金属製のローラーであることを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る透明導電体の製造方法によれば、各種表示装置の透光性電磁波シールド膜、各種電子デバイスの透明電極、透明面状発熱体等として有用な透明導電体の導電性をさらに向上させることができる。
図1Aは基体上に被覆された導電層を含む透明導電体の一例を示す断面図であり、図1Bは透明導電体の他の例を示す断面図であり、図1Cは透明導電体のさらに他の例を示す断面図である。 マトリクスに組み込まれた金属ナノワイヤーのネットワークの状態を示す説明図である。 ロール・トゥ・ロール工程による透明導電体の製造方法を示す工程フローである。 図4A〜図4Cは可撓性ドナー基体、剥離層及び導電層を含む積層構造体を用いて基体上に導電層を転写する方法を示す工程図である。 図5A〜図5Cは可撓性ドナー基体、剥離層、導電層、オーバーコート及び接着層を含む積層構造体を用いて基体上に導電層を転写する方法を示す工程図である。
以下、本発明に係る透明導電体の製造方法の実施の形態例を図1A〜図5Cを参照しながら説明する。なお、本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。
本実施の形態に係る製造方法にて製造される透明導電体は、金属ナノワイヤーを含有する導電層を備える透明導電体である。特に、導電層は、金属ナノワイヤーのまばらなネットワークを含む。さらに、導電層は、透明で可撓性を有し、少なくとも1つの導電性表面を含むことができ、軟質基体(可撓性を有する基体)や硬質基体(剛性を有する基体)を包む様々な基体上に被覆又は積層可能である。また、導電層は、マトリクス材及びナノワイヤーを包む複合構造の一部分をも形成可能である。このマトリクス材は、特定の化学的、機械的、及び光学的特性を上述の複合構造に付与することができる。
[導電性ナノワイヤー]
金属ナノワイヤー10(図1A〜図1C参照)は、一般的に10〜100,000の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する。アスペクト比がより大きいと、金属ナノワイヤー10の総合密度をより低くし、透明性を高くすることを可能にすると共に、より効率的な導電性ネットワークを形成できるため、透明導電層を得る上で有利である。換言すれば、高アスペクト比を有する導電性ナノワイヤーを使用すると、導電性ネットワークを実現する金属ナノワイヤー10の密度は、導電性ネットワークが実質的に透明である程度に十分に低くすることが可能となる。なお、PET(ポリエチレンテレフタレイト)製の基体上の銀ナノワイヤー層は、約440nm〜700nmにおいて実質的に透明である。
導電性ナノワイヤーは、金属ナノワイヤー、及び高アスペクト比(例えば、10より高い)を有する他の導電性粒子を含む。非金属ナノワイヤーの例としては、カーボンナノチューブ(CNTs)、金属酸化物ナノワイヤー、導電性ポリマー繊維、及び同類の物が挙げられるが、これらに限定されない。
「金属ナノワイヤー」とは、元素金属、金属合金、又は金属化合物(金属酸化物を含む)を含む金属ワイヤーを指す。金属ナノワイヤーの少なくとも1つの横断面寸法は、500nm未満、好ましくは200nm未満、又はより好ましくは100nm未満である。上述したように、金属ナノワイヤーのアスペクト比(長さ:幅)は、10より大きく、好ましくは50より大きく、又はより好ましくは100より大きい。適切な金属ナノワイヤーは、あらゆる金属によって構成することができ、例えば銀、金、銅、ニッケル、及び金メッキ銀が挙げられるが、これらに限定されない。
金属ナノワイヤーは、既知の方法により、調製可能である。特に、銀ナノワイヤーは、ポリオール(例えば、エチレングリコール)及びポリ(ビニルピロリドン)の存在下において、銀塩(例えば、硝酸銀)の溶液相還元を通じて合成可能である。均一サイズの銀ナノワイヤーの大量生産は、例えば、Xia,Y.ら、Chem.Mater.(2002),14,4736−4745、及びXia,Y.ら、Nanoletters(2003)3(7)、955−960に記載されている方法に従って調製可能である。
[導電層及び基体]
具体例として、図1Aは、基体12上に被覆された導電層14を含む透明導電体16を示す。導電層14は、複数の金属ナノワイヤー10を含む。金属ナノワイヤー10は、導電性ネットワークを形成する。
図1Bは、透明導電体16の他の例を示す。基体12上に導電層14が形成されている点では図1Aの例と同じであるが、導電層14が、マトリクス18に組み込まれた複数の金属ナノワイヤー10を含む点で異なる。
図1Cは、透明導電体16のさらに他の例を示す。基体12上に導電層14が形成されている点では図1Aの例と同じであるが、導電層14が、マトリクス18の一部に組み込まれる金属ナノワイヤー10により形成され、マトリクス18に完全に浸漬されている点で異なる。
「マトリクス」とは、金属ナノワイヤー10が分散、又は組み込まれた固体状物質を指す。金属ナノワイヤー10の一部は、導電性ネットワークへのアクセスを可能にするために、マトリクス材から突出していてもよい。マトリクス18は、金属ナノワイヤー10のためのホストであって、導電層14の物理的形状を提供する。マトリクス18は、腐食及び摩耗のような不都合な環境要因から、金属ナノワイヤー10を保護する。特に、マトリクス18は、環境下の湿気、微量の酸、酸素、硫黄等の腐食性要素の浸透を阻止する。
その上、マトリクス18は、導電層14に好ましい物理的・機械的特性を付与する。例えば、基体12に対する粘着力を付与することができる。さらに、酸化金属フィルムとは異なり、金属ナノワイヤー10が組み込まれたポリマーマトリクス又は有機マトリクスは、剛性及び可撓性を有することができる。なお、可撓性マトリクスは、低費用・高速大量処理プロセスによる透明導電体16の製造を可能にする。
さらに、導電層14の光学的特性は、適切なマトリクス材を選択することにより、調整可能である。例えば、反射損及び不要なグレアは、所望の屈折率、組成及び厚さを有するマトリクス18を使用することにより、効果的に低減できる。
一般には、マトリクス18は、光学的に透明な物質である。可視領域(400nm〜700nm)における物質の光透過率が少なくとも80%であるとき、物質は、光学的に透明であるとみなされる。
マトリクス18は、厚さ約10nm〜5μm、厚さ約20nm〜1μm、又は厚さ約50nm〜200nmであり、また、約1.3〜2.5、又は約1.35〜1.8の屈折率を有する。
マトリクス18は例えばポリマーであってもよい(ポリマーマトリクスとも称する)。光学的に透明なポリマーは、当技術分野において既知である。適切なポリマーマトリクスの例としては、ポリメタクリレート(例えば、ポリ(メチルメタクリレート))、ポリアクリレート及びポリアクリロニトリルのようなポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステルナフタレート、及びポリカーボネート)、フェノール又はクレゾール−ホルムアルデヒド(Novolacs(登録商標))、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルアミド、ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリフェニレン、及びポリフェニルエーテルのような高度の芳香族性を有するポリマー、ポリウレタン(PU)、エポキシ、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリメチルペンテン、及び環状オレフィン)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、セルロース誘導体、シリコーン及び他のケイ素含有ポリマー(例えば、ポリシルセスキオキサン及びポリシラン)、塩化ポリビニル(PVC)、ポリアセテート、ポリノルボルネン、合成ゴム(例えばEPR、SBR、EPDM)、及びフルオロポリマー(例えば、ポリビニリデンフッ化物、ポリテトラフルオロエチレン(TFE)又はポリヘキサフルオロプロピレン)、フルオロ−オレフィン及び炭化水素オレフィンのコポリマー(例えば、Lumiflon(登録商標))、及びアモルファスフッ化炭素ポリマー又はコポリマー(例えば、旭ガラス社のCYTOP(登録商標)、又はデュポン社のテフロン(登録商標)AF)が挙げられるが、これらに限定されない。
マトリクス18自体が導電性であってもよい。例えば、マトリクス18は、導電性ポリマーであってもよい。導電性ポリマーは、当技術分野において周知であり、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリアニリン、ポリチオフェン、及びポリジアセチレンが挙げられるが、これらに限定されない。
「導電層」又は「導電性フィルム」とは、透明導電体16の導電性媒体を提供する金属ナノワイヤー10のネットワーク層を指す。マトリクス18が存在するとき、金属ナノワイヤー10のネットワーク層とマトリクス18との組み合わせもまた、「導電層」と呼ばれる。導電層14の表面伝導率は、その表面抵抗に逆比例し、シート抵抗と呼ばれることもあり、当技術分野において既知の方法で測定可能である。
マトリクス18は、導電性を有するために、十分な金属ナノワイヤー10が充填されなくてはならない。「基準含有量」とは、導電層14が、約106オーム/sq.(又は、オーム/□)以下の表面抵抗率を有する場合の、導電層14に含有された金属ナノワイヤー10の重量%を指す。基準含有量は、金属ナノワイヤー10のアスペクト比、整列度、凝集度、及び抵抗率等に依存する。
マトリクス18の機械的及び光学的特性は、マトリクス18中のあらゆる粒子の投入により、変化又は損傷されやすい。有利な点として、金属ナノワイヤー10の高アスペクト比が高いと、銀ナノワイヤーの場合で、基準含有量が好ましくは約0.05μg/cm2〜約10μg/cm2、より好ましくは約0.1μg/cm2〜約5μg/cm2、より好ましくは約0.8μg/cm2〜約3μg/cm2となるように、マトリクス18を通じた導電性ネットワークの構成が可能となる。これらの含有量は、マトリクス18の機械的又は光学的特性に影響しない。これらの値は、金属ナノワイヤー10の寸法及び空間分散に強く依存する。有利な点として、金属ナノワイヤー10の含有量を調節することにより、電気伝導率(又は、表面抵抗率)及び光透過性が調節可能な透明導電体16を提供可能である。
また、図1Bに示されるように、導電層14は、マトリクス18の厚み全体に広がる。有利な点として、金属ナノワイヤー10のある部分は、マトリクス材(例えば、ポリマー)の表面張力に起因して、マトリクス表面20上に露出する。この特徴は、タッチスクリーン用途に特に役立つ。透明導電体16は、その少なくとも1つの表面上に表面伝導率を示す。
図2は、マトリクス18に組み込まれた金属ナノワイヤー10のネットワークが、どのように表面伝導率を得ると考えられているかを説明している。図示されるように、金属ナノワイヤー10が、マトリクス18中に「浸漬される」可能性がある一方、金属ナノワイヤー10の末端部10aが、マトリクス18の表面20上に突出する。また、金属ナノワイヤー10の中央部10bの一部が、マトリクス18の表面20上に突出してもよい。十分な数の金属ナノワイヤーの末端部10a及び中央部10bが、マトリクス18上に突出すると、透明導電体16の表面は導電性を有する。
「基体」又は「選択された基体」とは、導電層14が被覆又は積層される材料を指す。基体12は、剛性又は可撓性を有してもよい。基体12は、透明又は不透明であってもよい。「選択された基体」は、後述するように、積層工程に関して使用される。適切な硬質の基体12としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート、アクリレート、及び同類の物が挙げられる。適切な軟質の基体12としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステルナフタレート、及びポリカーボネート)、ポリオレフィン(例えば、直鎖状、分岐鎖状、及び環状ポリオレフィン)、ポリビニル(例えば、塩化ポリビニル、塩化ポリビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリアクリレート等)、セルロースエステル系(例えば、セルローストリアセテート、セルロースアセテート)、ポリエーテルスルホンのようなポリスルホン、ポリイミド、シリコーン、及び他の従来のポリマーフィルムが挙げられるが、これらに限定されない。適切な基体の追加例は、例えば、米国特許第6,975,067号に見ることができる。
[性能強化層]
上述したように、導電層14は、マトリクス18に起因して、優れた物理的及び機械的特徴を有する。これらの特徴は、透明導電体16に、付加的な層を導入することにより、さらに増強することが可能である。付加的な層としては、例えば反射防止層、グレア防止層、接着層、バリア層、及びハードコートのような一以上の層を含む。
[腐食防止剤]
透明導電体16は、上述したバリア層に加えて、又はバリア層の代わりに、腐食防止剤を含んでもよい。様々な腐食防止剤は、様々な機構に基づいて、金属ナノワイヤー10を保護する。
腐食防止剤は、容易に金属ナノワイヤー10と結合し、金属表面上に保護フィルムを形成する。これらは、バリア形成腐食防止剤とも呼ばれる。
[ナノワイヤーの堆積及び透明導電体の製造]
透明導電体16の製造方法は、基体12の表面上に複数の金属ナノワイヤー10を堆積させ(該金属ナノワイヤー10は、流体中に分散されている)、該流体を乾燥させることにより、基体12上に金属ナノワイヤーネットワーク層を形成することを含む。
金属ナノワイヤー10は、上述したように調製することができる。一般に金属ナノワイヤー10は、堆積を容易にするために、液体中に分散される。「堆積」及び「被覆」は、同じ意味で用いられる。金属ナノワイヤー10が均一に分散された塗布液(「金属ナノワイヤー分散物」又は「塗布液」とも呼ばれる)を形成可能なあらゆる非腐食性液体を使用することができる。好ましくは、金属ナノワイヤー10は、水、アルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、又は芳香族溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)中に分散される。より好ましくは、その液体は揮発性であって、200℃以下、又は150℃以下、又は100℃以下の沸点を有する。
加えて、金属ナノワイヤー10が分散された塗布液は、粘度、腐食、接着力、及びナノワイヤー分散を調節するために、添加剤及び結合剤を含有してもよい。適切な添加剤及び結合剤の例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、2−ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、ポリビニルアルコール(PVA)、トリプロピレングリコール(TPG)、及びキサンタンガム(XG)、及びエトキシレート、アルコキシレート、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド及びこれらのコポリマーのような界面活性剤、スルホン酸塩、硫酸塩、ジスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、リン酸エステル、及びフルオロ界面活性剤(例えば、Zonyl(登録商標)、デュポン社)が挙げられるが、これらに限定されない。
一例では、塗布液は、0.0025重量%〜0.1重量%の界面活性剤(例えば、Zonyl(登録商標)FSO−100では、好ましい範囲は0.0025重量%〜0.05重量%)、0.02重量%〜4重量%の粘度調整剤(例えば、HPMCでは、好ましい範囲は0.02重量%〜0.5重量%)、94.5重量%〜99.0重量%の溶媒、及び0.05重量%〜1.4重量%の金属ナノワイヤーを含有する。適切な界面活性剤の代表例としては、Zonyl(登録商標)FSN、Zonyl(登録商標)FSO、Zonyl(登録商標)FSH、Triton(×100、×114、×45)、Dynol(604、607)、n−ドデシルb−D−マルトシド及びNovek(登録商標)が挙げられる。適切な粘度調整剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。適切な溶媒の例としては、水及びイソプロパノールが挙げられる。
塗布液の濃度を上記から変更することが求められるならば、溶媒のパーセントを増減させることが可能である。しかしながら、好ましい実施形態では、他の成分の相対比率は、同じままであることができる。特に、粘度調整剤に対する界面活性剤の比率は、好ましくは80〜0.01の範囲であり、金属ナノワイヤー10に対する粘度調整剤の比率は、好ましくは5〜0.000625の範囲であり、界面活性剤に対する金属ナノワイヤー10の比率は、好ましくは560〜5の範囲である。塗布液の構成要素の比率は、基体及び使用される塗布方法に従って、適宜修正してもよい。塗布液の好ましい粘度範囲は、1〜100cPである。
任意に行われる処理として、基体12には、後の金属ナノワイヤー10の堆積をより良好にするよう、表面を調製するために、前処理(表面前処理)を行うことができる。この表面前処理には、複数の働きがある。例えば、均一なナノワイヤー分散層の堆積を可能にする。加えて、後の工程段階のために、基体12上に金属ナノワイヤー10を固定することができる。さらに、金属ナノワイヤー10のパターン化して堆積するために、パターン化段階と併せて前処理を行うことができる。前処理としては、溶媒洗浄又は化学的洗浄、加熱、塗布液に適切な化学性又はイオン状態を与えるための任意にパターン化された中間層の堆積、加えてプラズマ処理、UV−オゾン処理、又はコロナ放電のようなさらなる表面処理が挙げられる。
堆積後、蒸発により液体が除去される。蒸発は、加熱(例えば、焼成)により促進することができる。その結果生じる金属ナノワイヤーネットワーク層に導電性を付与するために、後処理が行われる場合がある。後述のように、この後処理は、熱、プラズマ、コロナ放電、UV−オゾン、又は圧力による処理を含む工程段階であってもよい。
本実施の形態では、透明導電体16の製造方法は、基体12の表面上に複数の金属ナノワイヤー10を堆積させ(該金属ナノワイヤー10は、流体中に分散されている)、該流体を乾燥させることにより、基体12上に金属ナノワイヤーネットワーク層を形成し、前記金属ナノワイヤーネットワーク層上にマトリクス材を被覆させ、該マトリクス材を硬化させてマトリクス18を形成することを含む。
「マトリクス材」とは、硬化してマトリクスとなることが可能な材料又は材料の混合物を指す。「硬化する」、又は「硬化」とは、固体ポリマーマトリクスを形成するために、モノマー又は部分ポリマー(150モノマーより少ない)が重合及び/又は架橋する工程を指す。適切な重合条件は、当技術分野において周知であり、例として、モノマーの加熱、可視光又は紫外光(UV)、電子線等によるモノマーへの照射が挙げられる。加えて、溶媒除去と同時に起こるポリマー/溶媒系の「固化」もまた、「硬化」の範囲内である。
マトリクス材は、ポリマーを含み、上述したものと同様のものを使用できる。また、マトリクス材はプレポリマーを含む。「プレポリマー」とは、重合及び/又は架橋してポリマーマトリクスを形成することができるモノマーの混合物、オリゴマーの混合物、又は部分ポリマーの混合物を指す。所望のポリマーマトリクスを考慮して、適切なモノマー又は部分ポリマーを選択することは、当技術者の知識の範囲内である。
好ましい実施の形態では、プレポリマーは光硬化性である。すなわち、プレポリマーは、照射により重合及び/又は架橋する。より詳細に記載するように、光硬化性プレポリマーに基づくマトリクス18は、選択された領域における照射によりパターン化が可能である。プレポリマーは、熱硬化性でもよく、熱源からの熱を選択的に当てることにより、パターン化が可能である。
一般に、マトリクス材は液体である。マトリクス材は、任意に溶媒を含んでもよい。マトリクス材を有効に溶媒和又は分散することができるあらゆる非腐食性溶媒が使用できる。適切な溶媒の例としては、水、アルコール、ケトン、テトラヒドロフラン、炭化水素(例えば、シクロヘキサン)又は芳香族溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)が挙げられる。より好ましくは、溶媒は、揮発性であって、200℃以下、又は150℃以下、又は100℃以下の沸点を有する。
マトリクス材は、架橋剤、重合開始剤、安定化剤(例えば、製品寿命を伸ばす酸化防止剤及びUV安定剤、及び保存期間を長くする重合防止剤が挙げられる)、界面活性剤等を含んでもよい。マトリクス材は、腐食防止剤をさらに含んでもよい。
そして、透明導電体16は、例えば、シート被覆、ウェブ被覆、印刷、及び積層により製造することができる。
<(a)シート被覆>
シート被覆は、あらゆる基体12上、特に高剛性の基体12上へ導電層14を被覆することに適している。
シート被覆による透明導電体の製造においては、初めに、塗布液(図示せず)を、基体12上に塗布する。このとき、ローラーを基体12の上面を回転させながら横断させることで、基体12の上面上に金属ナノワイヤー10が分散された層(金属ナノワイヤー分散層)を残すことができる。金属ナノワイヤー分散層は、その後、乾燥され、基体の上面上に金属ナノワイヤーネットワーク層が形成される。
また、基体12上に均一に金属ナノワイヤー分散層を堆積可能にするために、基体12に対して前処理が必要となる場合がある。この前処理としては、溶媒洗浄又は化学的洗浄、加熱、金属ナノワイヤー分散層に適切な化学性又はイオン状態を与えるための任意にパターン化された中間層の堆積、加えてプラズマ処理、UV−オゾン処理、又はコロナ放電のようなさらなる表面処理を挙げることが可能である。
例えば、中間層は、基体12の表面に堆積され、金属ナノワイヤー10を固定することができる。中間層は、その表面を機能化及び変更し、基体12への金属ナノワイヤー10の結合を促進する。金属ナノワイヤー10の堆積に先立って、中間層を基体12上に被覆してもよい。中間層を金属ナノワイヤー10と共に堆積してもよい。
形成された金属ナノワイヤーネットワーク層は、導電性を付与するためにさらなる後処理が必要である場合がある。以下により詳細に記載するように、この後処理は、熱、プラズマ、コロナ放電、UV−オゾン、又は圧力による処理を含む工程段階であってもよい。
その後、金属ナノワイヤーネットワーク層上にマトリクス材が例えばローラーを用いて被覆され、マトリクス材による層(マトリクス材層)が形成される。そして、マトリクス材層は、マトリクス18を得るために硬化され、これにより、図1A〜図1C、図2の構造を有する透明導電体16が得られる。
ローラーの代わりに、ブラシ、スタンプ、スプレー塗布器、スロット−ダイ塗布装置、又はあらゆる他の適切な塗布装置が使用可能である。加えて、以下にさらに記載するように、リバース&フォワードグラビア印刷、スロットダイ被覆、リバース&フォワードビーズ被覆、並びにドローダウンテーブルもまた、基体12上に金属ナノワイヤー10を堆積するために使用可能である。有利な点として、パターン化された金属ナノワイヤー分散層又はマトリクス材層を被覆するために、所定のパターンの凹部を有するローラー又はスタンプを使用することで、パターン化された導電層を印刷可能である(例えば、グラビア印刷)。導電層14は、開口マスクを通して基体12上に金属ナノワイヤー10又はマトリクス材を噴霧することによってパターン化することもできる。パターン化された層において、マトリクス材が堆積又は硬化されると、金属ナノワイヤー分散層に転写可能となる。金属ナノワイヤー10は、適切な溶媒で洗浄若しくはブラッシングすることにより、又はこれらを粘着性ローラー若しくは接着性ローラーに転写することにより、除去可能である。
付加的な堆積又は被覆を行うと同時に、2つの連続した被覆段階の間に乾燥又は硬化可能であることが、さらに理解される。例えば、いくつもの性能強化層を、上記と同じ手法で被覆可能である。
<(b)ウェブ被覆>
ウェブ被覆は、布及び紙業界において、高速大量(ハイスループット)被覆用途のために、採用されてきた。これは、透明導電体16の製造のための堆積(被覆)工程と相性がよい。有利な点として、ウェブ被覆は、従来の装置を使用し十分に自動化可能であり、透明導電体16の製造費用を著しく低減する。特に、ウェブ被覆は、可撓性基体上に、均一で再現可能な導電層を製造する。工程段階は、完全に統合されたライン、又は別個の作業として連続的に実行可能である。
ウェブ被覆は、先ず、フィルム又はウェブの形状の軟質の基体12を一方向に移動させながら金属ナノワイヤー分散層を連続して被覆可能な実施の形態が挙げられる。より具体的には、基体12を、例えばモーターにより引き出し、一方向に移動させる。基体12の搬送経路上に貯蔵タンクが配置される。貯蔵タンクは、金属ナノワイヤー堆積のために、塗布液を貯蔵する。貯蔵タンクの開口は、基体12上に塗布液の連続的な流れを供給し、これにより、基体12上に金属ナノワイヤー分散層が連続形成される。
別の貯蔵タンクに、マトリクス材を貯蔵し、上記と同じ手法にて、マトリクス材を被覆可能である。
さらに、噴霧装置(例えば、加圧型分散物を供給する噴霧器)、ブラッシング装置、注入装置等を含むあらゆる分散装置が、貯蔵タンクの代わりに使用可能である。シート被覆と同様に、印刷装置もまた、パターン化被覆を提供するために使用可能である。
ウェブ被覆の別の手法としては、例えば基体12の底面に金属ナノワイヤー分散層を連続形成することが挙げられる。この場合、基体12は一方向に移動される。被覆ローラーは、基体12の下側に設置され、貯蔵タンクに貯蔵された塗布液中に部分的に浸漬される。被覆ローラーは、基体12の底面に塗布液を供給することによって、基体12の底面に金属ナノワイヤー分散層が連続形成される。被覆ローラーは、基体の搬送方向に、又は逆の方向に回転可能である。マトリクス材の被覆は、同様の手法により行うことができる。
上述のウェブ被覆においては、各堆積段階の前後に、様々な表面処理が適用可能であることがわかる。以下により詳細に記載するように、表面処理は、形成される導電層14の透過性及び/又は導電性を改善可能である。適切な表面処理としては、溶媒洗浄又は化学的洗浄、プラズマ処理、コロナ放電、UV/オゾン処理、加圧処理、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
図3は、透明導電体16を製造するための総合的な工程フローを示している。図示のように、ウェブ被覆システム146は、モーター(図示せず)により駆動される巻き取りロール147を含む。巻き取りロール147は、移動経路150に沿って供給ロール148から基体12(例えば、可撓性ポリマーフィルム)を引き出す。その後、基体12は、移動経路150に沿って、連続処理及び被覆工程がなされる。
本実施の形態では、さらに、後に続く被覆工程のために基体を準備する目的で、前処理が行われる。より具体的には、次のナノワイヤー堆積の効率を向上するために、前処理ステーション160において、基体12に任意に表面処理を行うことが可能である。加えて、堆積に先立つ基体の表面処理は、後で堆積される金属ナノワイヤー10の均一性を向上することができる。
表面処理は、当技術分野において既知の方法により行うことが可能である。例えば、基体12の表面の分子構造を変更するために、プラズマ表面処理を使用可能である。プラズマ表面処理は、アルゴン、酸素、又は窒素のようなガスを使用して、低温においてより高い反応性を有する種を作成可能である。一般的には、表面上のほんのわずかだけの原子層が工程に関与しているので、基体12(例えば、ポリマーフィルム)のバルク特性は、化学反応によって変化せずそのまま残る。多くの場合、プラズマ表面処理は、ぬれ性及び接着結合性を向上する適切な表面活性を提供する。具体例としては、以下の運転パラメーターを使用して、March PX250システムにより、酸素プラズマ処理を遂行可能である。そのパラメーターは、150W、30秒、O2流量は62.5sccm、圧力は約400mTorrである。
表面処理は、基体12上へ中間層の堆積を含んでもよい。上述したように、中間層は、一般的には金属ナノワイヤー10及び基体12の両方に親和性を有する。従って、中間層は、金属ナノワイヤー10の固定、及び金属ナノワイヤー10の基体12への接着を可能にする。中間層として適した代表的な物質としては、ポリペプチド(例えば、ポリ−L−リジン)を含む多機能生体分子が挙げられる。
他の典型的な表面処理としては、溶媒による表面洗浄、コロナ放電、及びUV/オゾン処理が挙げられ、これらは全て当業者に既知である。
その後、基体12は、塗布液166を供給する金属ナノワイヤー堆積ステーション164へ向かう。堆積ステーションは、ウェブ被覆で説明したような貯蔵タンクの他、噴霧装置、ブラッシング装置等であってもよい。金属ナノワイヤー分散層168は、基体12の表面105に堆積される。あるいは、基体12上に金属ナノワイヤー分散層168のパターン化された被覆を行うために、印刷装置が使用可能である。例えば、所定のパターンの凹部を有するスタンプ又はローラーを使用可能である。スタンプ又はローラーは、当技術分野において既知の方法により、金属ナノワイヤー分散層168中に連続して浸たすことができる。
金属ナノワイヤー分散層168は、すすぎステーション172において、任意にすすぐことができる。その後、金属ナノワイヤー分散層168は、乾燥ステーション176において乾燥され、金属ナノワイヤーネットワーク層180を形成する。
金属ナノワイヤーネットワーク層180は、任意に後処理ステーション184にて処理可能である。例えば、アルゴン又は酸素プラズマによる金属ナノワイヤー10の表面処理は、金属ナノワイヤーネットワーク層180の透過性及び導電性を改善可能である。具体例としては、以下の運転パラメーターを使用して、March PX250システムにより、Ar又はN2プラズマを遂行することができる。そのパラメーターは、300W、90秒(又は45秒)、Ar又はN2ガス流量が12sccm、圧力が約300mTorrである。同様に、他の既知の表面処理(例えば、コロナ放電又はUV/オゾン処理)を使用してもよい。例えば、コロナ処理のために、Enerconシステムを使用可能である。
後処理の一部として、金属ナノワイヤーネットワーク層180にさらに加圧処理を行うことができる。より具体的には、金属ナノワイヤーネットワーク層180が、下部ローラー186及び上部ローラー187を介して送り込まれ、下部ローラー186及び上部ローラー187は、金属ナノワイヤーネットワーク層180の表面185に圧力を加える。同様に単一のローラーも使用可能である。
有利な点として、金属ナノワイヤーネットワーク層180、特に、マトリクス材190の塗布に先立って、金属ナノワイヤーネットワーク層180を加圧処理すると、導電層の導電性を向上させることができる。以下の説明では、基体12上に金属ナノワイヤーネットワーク層180が形成された状態のワークや、金属ナノワイヤーネットワーク層180にマトリクスが形成された状態のワーク等のように、最終的に透明導電体16となる前の段階のワークを透明導電体前駆体と記す。
特に、1つ以上のローラー(例えば、円筒棒)を使用して、本明細書に記載の方法に従って製造されたシート状の透明導電体前駆体の一方又は両方の面に、圧力が加えられてもよく、該一方又は両方の面は、必要ではないが、導電層の幅寸法よりも長さ寸法が大きくてもよい。単一のローラーが使用される場合には、金属ナノワイヤーネットワーク層180が高剛性の基体12の表面上に設置される可能性があり、ローラーに圧力が加えられる間に、既知の方法を使用して、単一のローラーが導電層14の露出した表面を回転する。2つのローラーが使用される場合には、図3に示されるように、金属ナノワイヤーネットワーク層180は、下部ローラー186と上部ローラー187間で加圧処理されてもよい。本実施の形態では、下部ローラー186と上部ローラー187とを対向して配置し、且つ、下部ローラー186を基体12に接触させ、上部ローラー187を金属ナノワイヤーネットワーク層180に接触させるようにして、金属ナノワイヤーネットワーク層180を加圧処理するようにしている。さらに、下部ローラー186のゴム硬度を40°〜70°としている。ゴム硬度が高すぎると、基体12が変形したり、折れるという不都合が生じるおそれがあり、ゴム硬度が低すぎると、金属ナノワイヤーネットワーク層180に十分に圧力が加わらなくなり、導電性の向上が図れなくなるおそれがある。
下部ローラー186として、主成分がクロロプレン重合体のゴムを用いたゴム製のローラーを用いることが好ましい。上部ローラー187として、ハードクロムめっき加工された金属製のローラーを好ましく使用することができる。さらに、本実施の形態において、下部ローラー186及び上部ローラー187による加圧処理は、金属ナノワイヤーネットワーク層180に対して荷重(線圧力)40kgf/cm以上、好ましくは40〜500kgf/cmで行う。
透明導電体前駆体に圧力を加えるために、2つ以上のローラーを使用する場合には、「ニップ」又は「ピンチ」ローラーを使用してもよい。ニップ又はピンチローラーは、当技術分野においてよく理解されており、例えば、3M技術報告「積層接着剤のコンバータのための積層技術(Lamination Techniques for Converters of Laminating Adhesives)」(2004年3月)において説明されている。
上述のプラズマ処理の適用の前後のいずれかにおいて、金属ナノワイヤーネットワーク層180へ加圧を行うとその導電性を改善し、さらにこの加圧は、先の又は後のプラズマ処理の有無にかかわらず、行われてもよいことが見い出された。図3に示されるように、下部ローラー186及び上部ローラー187は、1回又は複数回、金属ナノワイヤーネットワーク層180の表面185を回転してもよい。ローラーが、金属ナノワイヤーネットワーク層180上を複数回回転する場合、その回転は、ロール処理されるシートの表面に平行な軸に対して同じ方向(例えば、移動経路150に沿って)、又は異なる方向(図示せず)へ行われてもよい。
例えば上部ローラー187としてステンレス製のローラーを使用し、下部ローラー186としてゴム製のローラを使用して、40〜500kgf/cm(線圧力)で加圧した後の、金属ナノワイヤー10による導電性ネットワークは、複数のナノワイヤー交点を含む。少なくとも各交点における上面ナノワイヤーは、交差している部分が、加圧により互いに圧迫された場所で、扁平な横断面を有し、それによって、金属ナノワイヤー10の導電性ネットワークの導電性に加え、接続性が強化されている。
また、後処理として加熱されてもよい。一般には、透明導電体前駆体は、80℃〜250℃のいずれかに10分間以下、より好ましくは、100℃〜160℃のいずれかに10秒間〜2分間のいずれかの間に加熱される。透明導電体前駆体は、基体12の種類に応じて、250℃より高い温度に加熱することもでき、400℃の温度まで加熱することができる。例えば、ガラス基体は、350℃〜400℃の範囲の温度で熱処理可能である。しかしながら、より高い温度(例えば、250℃を超える温度)での後処理は、窒素又は希ガスのような非酸化性雰囲気の存在を必要とする可能性がある。
加熱は、オンライン又はオフラインのいずれかで行われることができる。例えばオフライン処理において、透明導電体前駆体は、所定温度に設定されたシート状の製品を乾燥することができるオーブン(シートオーブンと記す)中に所定時間設置することができる。透明導電体前駆体をこのような方法で加熱すると、本明細書に記載するように製造された透明導電体16の導電性を向上可能である。例えば、図3に示すようなロール・トゥ・ロール工程を使用して製造された透明導電体16は、本実施の形態では、温度200℃に設定された上述のシートオーブン中に、30秒間置いた。透明導電体は、この熱後処理の前に表面抵抗率が約12kオーム/sq.であったが、後処理の後に約58オーム/sq.に低下した。
他の例において、同様に調製された第2透明導電体は、100℃のシートオーブン内で30秒間加熱した。第2透明導電体の抵抗率は、約19kオーム/sq.から約400オーム/sq.へと低下した。また、透明導電体16は、シートオーブン以外の方法を使用して、加熱してもよいとも考えられる。例えば、透明導電体16を加熱するために、インライン又はオフライン法のいずれかで、赤外線ランプを使用することができる。RF電流も、金属ナノワイヤー10のネットワーク層180を加熱するために使用することができる。RF電流は、金属ナノワイヤーネットワーク層180への電気接点を通じて誘起されるブロードキャストマイクロ波又は電流のいずれかによって、金属ナノワイヤーネットワーク層180中で誘起されてもよい。
さらに、透明導電体16に、熱及び圧力の両方を加える後処理を使用可能である。特に、圧力を加えるために、透明導電体16は、上述のような1つ以上のローラーを介して設置されることができる。熱を同時に加えるために、ローラーは加熱されてもよい。ローラーにより加えられる圧力は、好ましくは10〜500psi、より好ましくは40〜200psiである。ローラーは、好ましくは70℃〜200℃、より好ましくは100℃〜175℃に加熱される。このような加熱と加圧の組み合わせは、透明導電体16の導電性を向上可能である。適切な圧力及び熱の両方を同時に加えるために使用可能な機械は、Banner American Products of Temecula、Calif.によるラミネーターである。加熱と加圧との組み合わせは、以下に記載されるような、マトリクス又は他の層の堆積及び硬化の前後のいずれかにおいて行うことができる。
透明導電体16の導電性を向上するために使用される他の後処理技術は、本明細書に開示されるように製造された透明導電体16の金属ワイヤー導電性ネットワークを、金属還元剤にさらすことである。特に、銀ナノワイヤー導電性ネットワークは、好ましくは水素化ホウ素ナトリウムのような銀還元剤に、好ましくは10秒間〜30分間のいずれか、より好ましくは1分間〜10分間さらすことができる。当業者が理解するように、このような処理は、インライン又はオフラインのいずれかで行われることができる。
上述したように、このような処理は、透明導電体16の導電性を向上できる。例えば、上述のロール・トゥ・ロール方法に従って調製されたPET基体上の銀ナノワイヤーの透明導電体16は、2%NaBH4に1分間さらされ、その後、水ですすぎ、空気中で乾燥された。透明導電体16は、この後処理の前に約134オーム/sq.の抵抗率を有し、この後処理の後に約9オーム/sq.の抵抗率を有した。他の例においては、ガラス基体上の銀ナノワイヤーの透明導電体16は、2%NaBH4に7分間さらされ、水ですすぎ、空気乾燥された。透明導電体16は、この後処理の前に約3.3Mオーム/sq.の抵抗率を有し、この後処理の後に約150オーム/sq.の抵抗率を有した。水素化ホウ素ナトリウム以外の還元剤をこの後処理に使用可能である。他の適切な還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムのような他のホウ化水素、ジメチルアミノボラン(DMAB)のようなホウ素窒素化合物、及び水素ガス(H2)のようなガス還元剤が挙げられる。
その後、基体12は、マトリクス材190を供給するマトリクス堆積ステーション188に向かう。マトリクス堆積ステーション188は、上述したウェブ被覆にて示した貯蔵タンクの他、噴霧装置、ブラッシング装置、印刷装置等であってもよい。こうして、マトリクス材層192は、金属ナノワイヤーネットワーク層180上に堆積される。有利な点として、マトリクス物質は、印刷装置により堆積されパターン化層を形成可能である。
その後、マトリクス材層192は、硬化ステーション200において硬化される。マトリクス材がポリマー/溶媒系である場合、マトリクス材層192は、溶媒を蒸発させることにより硬化可能である。硬化工程は、加熱(例えば、焼成)により、促進可能である。マトリクス材が放射線硬化性プレポリマーを含む場合、マトリクス材層192は、照射により硬化可能である。プレポリマーの種類によって、熱硬化(熱的誘導重合)も使用可能である。
マトリクス材層192を硬化する前に、任意にパターニング段階を行うことができる。パターニングステーション198は、マトリクス堆積ステーション188の後、及び硬化ステーション200の前に配置可能である。パターニング段階は、以下に詳述する。
硬化工程は、マトリクス18中に、金属ナノワイヤーネットワーク層180を含む導電層14を形成する。導電層14は、後処理ステーション214においてさらに処理可能である。
ある実施の形態において、導電層14は、導電層14の表面の金属ナノワイヤー10の一部を露出させるために、後処理ステーション214において表面処理可能である。例えば、溶媒、プラズマ処理、コロナ放電、又はUV/オゾン処理により、極微量のマトリクスがエッチング除去可能である。露出した金属ナノワイヤーは、タッチスクリーン用途に特に有用である。
他の実施形態において、一部の金属ナノワイヤー10は、硬化工程の後に導電層14の表面上に露出され(図2参照)、エッチング段階は必要でない。特に、マトリクス材層192の厚さ及びマトリクス形成材の表面張力が適切に調節されれば、マトリクス18は、上部の金属ナノワイヤーネットワークをぬらさず、金属ナノワイヤー10の一部が導電層14の表面上に露出することとなる。
その後、導電層14及び基体12は、巻き取りロール147により、引き出される。この製造のフロー工程は、「リール・トゥ・リール」又は「ロール・トゥ・ロール」工程とも称される。基体12は、任意にコンベヤーベルトに沿って移動させることにより、安定化可能である。
「ロール・トゥ・ロール」工程において、複数の被覆段階は、移動している基体12の移動経路に沿って行うことができる。従って、ウェブ被覆システム146は、必要に応じ、如何なる数の付加的な被覆ステーションをも組み込むように、カスタマイズや改変可能である。例えば、性能強化層(反射防止、接着、バリア、グレア防止、保護用の層又はフィルム)の被覆は、フロー工程に十分に統合可能である。
有利な点として、ロール・トゥ・ロール工程は、高速及び低費用で均一な透明導電体を製造することができる。特に、被覆工程の連続的なフローによって、被覆層には、後縁(trailing edges)がない。
<(c)積層>
その汎用性にも係わらず、「ロール・トゥ・ロール」工程は、ガラスのような高剛性の基体12とは、相性が悪い。高剛性の基体12は、シート被覆により被覆することができ、場合によっては、コンベヤーベルト上で行うことができるが、一般的に角欠及び/又は均一性の欠如が起こる。加えて、シート被覆は、より低いスループット工程であり、製造費用を著しく増大させ得る。
従って、ここでは、可撓性ドナー基体を使用して、透明導電体16を製造するための積層工程が記載される。この工程は、高剛性の基体12及び可撓性の基体12の両方と相性がよい。さらに具体的に、積層工程は、以下の工程を含む。
(i)可撓性ドナー基体上へ導電層14を被覆する工程(導電層14は、マトリクス18に埋め込まれていてもよい複数の金属ナノワイヤー10を含む)
(ii)可撓性ドナー基体から導電層14を分離する工程
(iii)導電層14を選択された基体12へ転写する工程
有利な点として、ドナー基体が可撓性であるので、可撓性ドナー基体上への被覆段階は、ロール・トゥ・ロール工程により行うことができる。その後、このように形成された導電層14を、標準の積層工程を通して、選択された基体12(この基体12は高剛性であっても、可撓性であってもよい)に転写可能である。金属ナノワイヤー10のみが可撓性ドナー基体上に堆積されていて、マトリクス材を使用しない場合には、選択された基体12に導電層14を付着するために、積層接着剤を使用してもよい。
「可撓性ドナー基体」とは、シート、フィルム、ウェブ等の形態を有する可撓性基体を指す。可撓性ドナー基体は、導電層14から分離可能でさえあれば、特に限定されない。可撓性ドナー基体は、あらゆる可撓性の基体12であってもよい。加えて、可撓性ドナー基体は、織布又は不織布、紙等であってもよい。可撓性ドナー基体は、光学的に透明である必要はない。
可撓性ドナー基体は、導電層14を被覆する前に剥離層で前被覆(プリコート)可能である。「剥離層」とは、ドナー基体に接着される薄層であって、その上にウェブ被覆により導電層14を形成可能な層を指す。剥離層は、導電層14に損傷を与えずに、導電層14からドナー基体を容易に除去可能でなければならない。一般的に、剥離層は、シリコーン系ポリマー、フッ素化ポリマー、デンプン等を含む低表面エネルギーを有する物質から形成されるが、これらに限定されない。
図4Aは、可撓性ドナー基体240、該可撓性ドナー基体240上に被覆された剥離層244、及び該剥離層244上に被覆された導電層14を含む積層構造体230の一例を示している。
積層構造体230は、図3に関して説明された手法と同じ手法で、可撓性ドナー基体240を使用して製造することができる。金属ナノワイヤー10の堆積に先立ち、剥離層244が、可撓性ドナー基体240上に堆積又は被覆される。本明細書に記載されるように、導電層14は、金属ナノワイヤー10の堆積後マトリクス18を堆積することにより形成可能である。
その後、導電層14は、選択された基体12へと均一に転写される。特に、高剛性の基体12(例えば、ガラス)は、一般的にロール・トゥ・ロールによるシート被覆工程に適合しないものであるが、導電層14を積層することができる。図4Bに示されるように、積層構造体230は、導電層14の表面262を基体12(例えば、ガラス)に接触させることにより、基体12に転写される。ポリマーマトリクス(例えば、PET、PU、ポリアクリレート)は、基体12へ適切に接着する。その後、図4Cに示されるように、可撓性ドナー基体240は、導電層14から剥離層244を分離することにより、除去可能である。
接着層は、積層段階において導電層14と基体12とをより良く結合するために使用可能である。図5Aは、可撓性ドナー基体240に加えて、剥離層244及び導電層14、オーバーコート274及び接着層278を含む積層構造体270を示す。接着層278は、接着表面280を有する。
積層構造体270は、図3に関連して説明されたロール・トゥ・ロール工程により製造可能であり、ウェブ被覆システム146は、接着層及びオーバーコートを被覆するための付加的なステーションを設けるようになることが理解される。接着層は、本明細書で定義されており(例えば、ポリアクリレート、ポリシロキサン)、感圧性、熱溶解性、放射線硬化性、及び/又は熱硬化性であることができる。オーバーコートは、ハードコート、反射防止層、保護フィルム、バリア層等を含む1つ以上の性能強化層であることができる。
図5Bでは、積層構造体270は、接着表面280を介して、基体12と結合している。その後、図5Cに示されるように、可撓性ドナー基体240は、オーバーコート274から剥離層244を分離することにより除去される。
接着層(又は、接着層が存在しない導電層14)と基体12との間の結合を増強するため、積層工程において、熱又は圧力を使用可能である。
可撓性ドナー基体240及び選択された基体12に対する導電層14の親和性の違いにより、剥離層244は必要ではない。例えば、導電層14は、布地ドナー基体よりも、ガラスに対し、非常に高い親和性を有していてもよい。その場合、積層工程後、布地ドナー基体を除去可能な一方で、導電層14はガラス基体に強固に結合する。
積層工程においてパターン化転写が可能である。例えば、基体12は、温度勾配を有して加熱可能であり、これは、所定のパターンに従う基体12上の加熱領域及び非加熱領域をもたらす。増強された親和性(例えば、接着)によって、加熱領域のみが導電層14と積層され、これにより、基体12上にパターン化された導電層14が設けられる。基体12上の加熱領域は、例えば、加熱される基体領域の真下に位置するニクロム線ヒーターにより発生させることができる。
パターン化転写は、あるマトリクス材又は接着剤により示される感圧親和性に基づく圧力勾配を有して作用可能である。例えば、所定のパターンにしたがって異なる圧力を加えるために、パターン化積層ローラーを使用可能である。さらに、加圧領域及び非加圧領域の間の親和性の差を促進するために、パターン化積層ローラーを加熱可能である。
積層工程に先立ち、所定のパターンに従い、導電層14を事前に切断(例えば、打ち抜き)することができる。事前に切断された導電層14を基体12へ転写した後、所定パターンの導電層14は保持され、残りは事前に切断された輪郭に沿って除去される。
透明導電体16は、現在、金属酸化物フィルムのような透明導電体16を使用するあらゆる装置を含む多種多様な装置にて、電極として使用可能である。適切な装置の例としては、フラットパネルディスプレー、LCDs、タッチスクリーン、電磁シールド、機能性ガラス(例えば、エレクトロクロミック窓用)、光電子装置等が挙げられる。加えて、本明細書の透明導電体は、可撓性ディスプレー及びタッチスクリーンのような可撓性装置において使用可能である。
透明導電体16は、タッチスクリーンの一部を形成する。タッチスクリーンは、電子ディスプレーに統合される相互作用的な入力装置であり、スクリーンに触れることで使用者が情報を入力することを可能にする。タッチスクリーンは、光学的に透明であり、光及び像を透過させる。
透明導電体構造、これらの電気的及び光学的特性、並びに製造方法は、以下の限定されない実施例において、より詳細に説明される。
〔第1実施例〕
第1実施例は、金属ナノワイヤーネットワーク層180(図3参照)として銀ナノワイヤーネットワーク層を用い、該銀ナノワイヤーネットワーク層の加圧処理において、ゴム硬度の異なる下部ローラー186を使用し、荷重(線圧力)を一定にした場合の透明導電体16の表面抵抗の変化をみたものである。
[実施例1]
<銀ナノワイヤーの合成>
ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)の存在下において、エチレングリコールに溶解した硝酸銀を還元し、その後、例えばY.Sun,B.Gates,B.Mayers & Y.Xia「ソフト溶解処理による結晶銀ナノワイヤー(Crystalline silver nanowires by soft solution processing)」、ナノレターズ(Nanoletters)、(2002)、2(2)165−168に記載される「ポリオール」法を行うことにより、銀ナノワイヤーが合成された。銀ナノワイヤーは、幅が70nm〜80nm、長さがおよそ8μmであった。
<ナノワイヤー分散物>
ナノワイヤー分散物、又はインクは、約0.08重量%のHPMC、約0.36重量%の銀ナノワイヤー、約0.005重量%のZonyl(登録商標)FSO−100、及び約99.555重量%の水を混合ことにより、調製された。最初の段階で、HPMC原液が調製された。ナノワイヤー分散物において所望の全容量の約3/8に相当する量の水をビーカー内に入れ、ホットプレートで80℃〜85℃に加熱した。HPMCを0.5重量%にするのに十分なHPMC溶液を水に添加し、ホットプレートを切った。HPMC及び水の混合物を攪拌し、HPMCを分散させた。水の全量の残りを、氷上で冷やした後、加熱したHPMC溶液に加え、高RPMで約20分間攪拌した。HPMC溶液を40μm/70μm(絶対/公称)Cuno Betapureフィルターにて濾過し、不溶のゲル及び粒子を除去した。次に、Zonyl(登録商標)FSO−100の原液を調製した。より具体的には、10gのZonyl(登録商標)FSO100を92.61mLの水に添加し、Zonyle FSO100が完全に溶解するまで加熱した。最終的なインク組成物中で、約0.08重量%HPMC溶液を作るために必要な量のHPMC原液を、容器に入れた。その後、最終的なインク組成物中で、約99.555重量%水溶液を作るために必要な量の脱イオン水を添加した。溶液を約15分間攪拌し、最終的なインク組成物中で、約0.36%Agナノワイヤー溶液をつくるために必要な量の銀ナノワイヤーを添加した。最後に、約0.005重量%Zonyl(登録商標)FSO−100溶液を作るために必要な量のZonyl(登録商標)FSO−100原液を添加した。銀ナノワイヤー(AgNW)の濃度は、分散物の約0.5%w/vであり、光学密度は約0.5であった(Molecular Devices社 Spectra Max M2プレートリーダーにて測定)。
<銀ナノワイヤーネットワーク層の形成>
厚さ5μmのAutoflex EBG5 ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを基体として使用した。PET基体は、光学的に透明な絶縁体である。PET基体の光透過率及びヘイズは91.6%及び0.78%である。他に規定しない限り、光透過率は、ASTM D1003の手法で測定された。後述するナノワイヤーの堆積に先立ち、基体は、アルゴンプラズマにて処理された。
その後、基体12上へ金属ナノワイヤー10を堆積させることによって、分散物をPET基体上に被覆した。当業者が了解するように、例えば、狭いチャネルにより測定されるフロー、又はダイ・フロー、又は傾斜(incline)上のフロー等、他の被覆技術を採用可能である。流体の粘度及び剪断挙動、加えて金属ナノワイヤー10間の相互作用が、被覆される金属ナノワイヤー10の分散及び相互連結性(interconnectivity)に影響を及ぼす可能性があることがさらに理解されよう。
その後、銀ナノワイヤーの被覆層を乾燥処理して、被覆層中の水を蒸発させることにより銀ナノワイヤーネットワーク層を形成した。つまり、銀ナノワイヤーがむき出しとされたフィルム(銀ナノワイヤーネットワーク層)がPET基体上に形成された(AgNW/PET)。この銀ナノワイヤーネットワーク層の光透過率及びヘイズは87.4%及び4.76%であり、BYKガードナー・ヘイズ−ガードプラス(BYK Gardner Haze−gard Plus)を使用して測定した。表面抵抗は60オーム/sq.であり、Fluke175 True RMS Multimeterを使用して測定した。ナノワイヤーの相互連結性、及び基体の面積被覆率は、光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡にても観察可能である。
<銀ナノワイヤーネットワーク層の加圧処理>
基体12上に銀ナノワイヤーネットワーク層を形成した後、下部ローラー186と上部ローラー187にて銀ナノワイヤーネットワーク層に加圧処理を施した。加圧処理の内訳を下記表1に示す。実施例1では、上部ローラー187として、ハードクロムめっき加工された金属製(ステンレス製)のローラーを使用し、下部ローラー186として、ゴム硬度40°のゴム製のローラーを用いた。銀ナノワイヤーネットワーク層への加圧は線圧力で200kgf/cmとした。
<透明導電体の作製>
上部ローラー187及び下部ローラー186によって加圧処理された銀ナノワイヤーネットワーク層上にマトリクス材を塗布した。
マトリクス材は、メチルエチルケトン(MEK)中にポリウレタン(PU)(Minwax速乾性ポリウレタン)を混合し、1:4(v/v)粘性溶液を形成するように調製された。マトリクス材は、むき出しの銀ナノワイヤーフィルム上にスピンコーティングで被覆された。当技術分野にて他の既知の方法、例えば、ドクターブレード、マイヤー・ロッド(Meyer rod)、ドローダウン(draw-down)又はカーテン・コーティング(curtain coating)が使用可能である。マトリクス材は、室温で約3時間硬化され、その間に、溶媒MEKが蒸発し、マトリクス材が硬くなった。あるいは、オーブン内において、例えば、温度50℃、約2時間の条件で硬化を生じさせることが可能である。
このようにして、PET基体上に導電層14を有する実施例1に係る透明導電体(AgNW/PU/PET)を作製した。マトリクス18中の銀ナノワイヤーの導電層14は、厚さ約100nmであった。
[実施例2〜4]
加圧処理で使用される下部ローラー186として、ゴム硬度が50°、60°及び70°のゴム製のローラーを使用したこと以外は上述した実施例1と同様にして実施例2、実施例3及び実施例4に係る透明導電体を作製した。
[比較例1、2]
加圧処理で使用される下部ローラー186として、ゴム硬度が40°未満及び70°よりも大きいのゴム製のローラーを使用したこと以外は上述した実施例1と同様にして比較例1及び2に係る透明導電体を作製した。
[評価]
加圧処理前の表面抵抗値をA、作製された透明導電体の表面抵抗値をBとしたとき、導電性の向上率を(A−B)/A(%)から求め、導電性の向上率が95%を◎、90%以上95%未満を○、90%未満を△として評価した。評価結果を下記表1に示す。
Figure 2011090878
この評価結果から、下部ローラー186のゴム硬度を40°〜70°の範囲にすることにより、透明導電体16の導電性が大幅に向上することがわかる。
〔第2実施例〕
第2実施例は、銀ナノワイヤーネットワーク層の加圧処理において、ゴム硬度を一定にし、線圧力を異ならした場合の透明導電体16の表面抵抗の変化をみたものである。
[実施例11〜16]
加圧処理での荷重(線圧力)を40、100、200、300、400及び500kgf/cmとしたこと以外は上述した実施例1と同様にして実施例11、12、13、14、15及び16に係る透明導電体を作製した。
[参考例11、12]
加圧処理での荷重(線圧力)を40kgf/cm未満及び500kgf/cmより荷重としたこと以外は上述した実施例1と同様にして参考例11及び12に係る透明導電体を作製した。
[評価]
第1実施例の場合と同様に、加圧処理前の表面抵抗値をA、作製された透明導電体の表面抵抗値をBとしたとき、導電性の向上率を(A−B)/A(%)から求め、導電性の向上率が95%を◎、90%以上95%未満を○、90%未満を△として評価した。評価結果を下記表2に示す。
Figure 2011090878
この評価結果から、銀ナノワイヤーネットワーク層に対する荷重(線圧力)を40〜500kgf/cmの範囲にすることにより、透明導電体16の導電性が大幅に向上することがわかる。
なお、本発明に係る透明導電体の製造方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…金属ナノワイヤー 12…基体
14…導電層 16…透明導電体
18…マトリクス 166…塗布液
168…金属ナノワイヤー分散層 180…金属ナノワイヤーネットワーク層
186…下部ローラー 187…上部ローラー
192…マトリクス材層

Claims (6)

  1. 基体上に複数の金属ナノワイヤーを含む導電層を備える透明導電体の製造方法において、
    液体中に複数の金属ナノワイヤーを含む塗布液を、前記基体上に塗布する塗布工程と、
    前記液体を除去することによって、前記基体上に金属ナノワイヤーネットワーク層を形成する工程と、
    1以上のローラーを用いて前記金属ナノワイヤーネットワーク層を加圧処理する加圧工程とを有し、
    前記1以上のローラーのうち、少なくとも1つのローラーのゴム硬度が40°〜70°であることを特徴とする透明導電体の製造方法。
  2. 請求項1記載の透明導電体の製造方法において、
    前記加圧処理は、前記金属ナノワイヤーネットワーク層に対して荷重(線圧力)40kgf/cm以上で行うことを特徴とする透明導電体の製造方法。
  3. 請求項1記載の透明導電体の製造方法において、
    前記加圧処理は、前記金属ナノワイヤーネットワーク層に対して荷重(線圧力)40〜500kgf/cmで行うことを特徴とする透明導電体の製造方法。
  4. 請求項1記載の透明導電体の製造方法において、
    前記少なくとも1つのローラーがゴム製のローラーであることを特徴とする透明導電体の製造方法。
  5. 請求項1記載の透明導電体の製造方法において、
    前記加圧工程は、前記基体に接触する第1ローラーと、該第1ローラーと対向して配され、前記金属ナノワイヤーネットワーク層に接触する第2ローラーとを使用して前記金属ナノワイヤーネットワーク層を加圧処理し、
    少なくとも前記第1ローラーのゴム硬度が40°〜70°であることを特徴とする透明導電体の製造方法。
  6. 請求項5記載の透明導電体の製造方法において、
    前記第2ローラーが金属製のローラーであることを特徴とする透明導電体の製造方法。
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