JP2011090803A - イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法 - Google Patents

イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011090803A
JP2011090803A JP2009241317A JP2009241317A JP2011090803A JP 2011090803 A JP2011090803 A JP 2011090803A JP 2009241317 A JP2009241317 A JP 2009241317A JP 2009241317 A JP2009241317 A JP 2009241317A JP 2011090803 A JP2011090803 A JP 2011090803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exchange resin
ion exchange
shape
ion
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009241317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5446712B2 (ja
Inventor
Junko Ohira
純子 大平
Yasushige Arai
安成 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2009241317A priority Critical patent/JP5446712B2/ja
Publication of JP2011090803A publication Critical patent/JP2011090803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5446712B2 publication Critical patent/JP5446712B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

【課題】イオン交換器の容器に対して容易に着脱することができるイオン交換樹脂を提供する。
【解決手段】燃料電池システム用のイオン交換器16の容器17内に収容されて、冷却液のイオン交換に供されるイオン交換樹脂18において、多数の粒子状または繊維状をなすイオン交換樹脂単体26aが集合された集合体26を、容器17の形状に適合するように、通水性を有する形状保持手段としての発泡体27によって形状保持する。この発泡体27は、集合体26の表層部に設けることが好ましい。
【選択図】図3

Description

この発明は、燃料電池システムにおいて冷却液中の不純物イオンを除去するためのイオン交換器に使用されるイオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法に関するものである。
燃料電池システムにおいては、発電にともなって発熱する燃料電池を冷却するために、ポンプにより冷却液を強制的に循環させる冷却回路が設けられている。この冷却回路の錆び等よって冷却水中に不純物イオンが冷却液に生成さると、冷却液の電気伝導度が上昇し、燃料電池で発電された電気が冷却液を通して外部に漏洩して、発電効率の低下を招くおそれがある。このような不具合を抑制するために、通常、冷却回路には、冷却液中の不純物イオンを除去するためのイオン交換器が設けられている。
従来、この種のイオン交換器に使用されるイオン交換樹脂としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されるような構成が提案されている。特許文献1に記載の従来構成においては、多数の粒子状のイオン交換樹脂が、布地等の通水性及び伸縮性を有する袋状のパック内に封入されている。そして、このパックがイオン交換器の容器内に収容された状態で、パックが冷却液の流れ方向に沿って収縮されることにより、そのパックが容器の内周面に密着されるようになっている。
また、特許文献2に記載の従来構成においては、シート状をなすイオン交換樹脂を積層して構成されている。そして、イオン交換樹脂の表面が冷却液の流れ方向に沿って配置されるように、そのイオン交換樹脂がイオン交換器の容器内に収容されている。
特開2007−122906号公報 特開2004−298686号公報
ところが、これらの従来の構成においては、以下のような問題があった。特許文献1に記載の従来構成においては、粒子状のイオン交換樹脂が袋状のパック内に封入されているため、パックの外形状が不安定で変形しやすい。よって、イオン交換樹脂が劣化して、新しいイオン交換樹脂と取り換えるような必要がある場合、パックの形状が定まらないために、イオン交換器の容器に対するパックの収容作業に手間がかかり、場合によってはイオン交換器の本体とその蓋体との間にパックが噛み込まれたりするおそれがあった。また、特許文献2に記載の従来構成においては、イオン交換樹脂がシート状のものを積層することによって構成されている。このため、粒子状のイオン交換樹脂を用いた構成に比較して、冷却液に対するイオン交換樹脂の接触表面積が少なくなって、イオン交換効率が低いという問題があった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、イオン交換器の容器に対して容易に着脱することができるとともに、イオン交換効率を向上させることができるイオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、イオン交換樹脂に関する発明は、燃料電池システム用のイオン交換器の容器内に収容されて、冷却液のイオン交換に供されるイオン交換樹脂であって、多数の粒子状または繊維状をなすイオン交換樹脂単体が集合された集合体を前記容器の形状に適合するように、通水性を有する形状保持手段によって形状保持したことを特徴としている。
従って、この発明のイオン交換樹脂においては、全体がイオン交換器の容器に適合した形状に保持されている。このため、燃料電池システムにおいてイオン交換器の使用にともない、新しいイオン交換樹脂と取り換える必要が生じた場合、イオン交換器の容器に対してイオン交換樹脂を容易に着脱することができる。
しかも、この発明のイオン交換樹脂においては、粒子状または繊維状のイオン交換樹脂単体が用いられているため、シート状のイオン交換樹脂単体を用いた従来構成に比較して、冷却液に対するイオン交換樹脂単体の接触表面積が多くなる。よって、イオン交換樹脂全体のイオン交換効率を向上させることができる。
また、前記の構成において、前記形状保持手段を連泡性の発泡体により構成するとよい。
さらに、前記の構成において、前記形状保持手段を前記集合体の表層部に設けるとよい。
さらに、前記の構成において、前記形状保持手段を前記集合体が収容される硬質ケースにより構成し、その硬質ケースには多数の通水孔を形成するとよい。
また、イオン交換樹脂の形状保持方法に関する発明は、多数の粒子状または繊維状をなすイオン交換樹脂単体を多数の小孔を有する成形容器内に充填し、その成形容器を発泡剤内に浸漬させることにより、発泡剤によって形状保持することを特徴とする。
この形状保持方法によれば、集合体が粒状をなす多数のイオン交換樹脂単体よりなるものであっても、イオン交換樹脂の成形が容易になる。
以上のように、この発明によれば、イオン交換器の容器に対して容易に着脱することができるとともに、イオン交換効率を向上させることができるという効果を発揮する。
燃料電池の冷却回路を示す図。 第1実施形態のイオン交換樹脂を示す一部省略正面図。 第1実施形態のイオン交換樹脂を備えた燃料電池システム用のイオン交換器を示す断面図。 図3のイオン交換樹脂を拡大して示す部分断面図。 (a)及び(b)は同イオン交換樹脂の製造方法を順に示す断面図。 発泡直後の状態を示す断面図。 第2実施形態のイオン交換樹脂を示す部分断面図。 第3実施形態のイオン交換樹脂を示す断面図。
(第1実施形態)
以下に、この発明を具体化した第1実施形態を、図1〜図6に従って説明する。
図1に示す燃料電池システムにおける燃料電池11の内部には、図示しない燃料極、酸化剤極及び両極間に介在された固体電解質膜よりなる多数の発電セルが積層状態で収容されている。前記燃料極側には、水素ガスを燃料として供給するための図示しない水素ガス供給系が接続されている。酸化剤極側には、酸化剤として酸素ガスを含む空気を供給するための図示しない空気供給系が接続されている。そして、燃料電池11内の各発電セルに供給される水素ガスと酸素ガスとが化学的に反応して、発電が行われる。
前記燃料電池11には、その発電動作中に発電セルを冷却するための冷却回路12が接続されている。冷却回路12中には、冷却液を燃料電池11を通って循環させるためのポンプ13が接続されている。この冷却液としては、例えばエチレングリコールを含有して長寿命化を図ったロングライフクーラントが用いられている。冷却回路12中には、加熱された冷却液を冷却するためのラジエータ14が接続されている。
そして、前記ポンプ13が駆動されることにより、燃料電池11内の発電セルを通るように冷却液が循環されて、その発電セルが冷却される。この場合、冷却液中に含まれるエチレングリコールが加熱分解されて、冷却液内にマイナスの不純物イオンとプラスの不純物イオンとが生成される。これらの不純物イオンは電荷をもっているため、冷却液の電気伝導度が高くなり、燃料電池11で発電された電気が冷却液を通して外部に漏洩するおそれがある。このため、前記冷却回路12に対してラジエータ14と並列になるように、バイパス回路15が接続されている。バイパス回路15中には、冷却液に含まれる不純物イオンをイオン交換により除去するためのイオン交換器16が接続されている。そして、循環される冷却液の一部がバイパス回路15内を流れる。
図3に示すように、前記イオン交換器16は、容器17を備え、その容器17内には、冷却液のイオン交換に供されるイオン交換樹脂18が脱着可能に収容されている。前記容器17は、一端を開口した有底円筒状の容器本体19と、その容器本体19の開口部を開閉可能な蓋板20とより構成されている。すなわち、容器本体19の開口外周縁にはフランジ部19aが突設され、このフランジ部19a上にシールリング21を介して蓋板20が接合されている。この状態で、蓋板20からフランジ部19aに複数のボルト22が螺合されることにより、蓋板20が容器本体19に閉鎖状態で固定される。前記容器17の容器本体19の底面中央部には、容器17内に冷却液を流入させるための流入口23が形成されている。蓋板20の中央部には、容器17内から冷却液を流出させるための流出口24が形成されている。流入口23及び流出口24の内端には、後述する粒子状のイオン交換樹脂単体26aの粒径よりも細かい目の網体等よりなるフィルタ25が配設されている。
図2及び図4に示すように、前記イオン交換樹脂18は、多数の粒子状をなすイオン交換樹脂単体26aが集合された集合体26を、通水性を有する形状保持手段としてのウレタン樹脂等の連泡性の発泡体27により、イオン交換器16の容器17の内面の形状に適合するように形状保持して構成されている。つまり、イオン交換樹脂18は、全体が容器17内に収容可能な円柱形状となるように形状保持されている。この場合、連泡性の発泡体27は、集合体26の内層部に及ぶことなく、集合体26の外周面及び両端面の表層部のみに設けられている。また、前記イオン交換樹脂単体26aとしては、マイナスのイオンを吸着するアニオンタイプのイオン交換樹脂単体と、プラスのイオンを吸着するカチオンタイプのイオン交換樹脂単体とが混在されている。
次に、前記集合体26の表層部に連泡性の発泡体27を形成して、円柱状のイオン交換樹脂18を製造する方法について説明する。
このイオン交換樹脂18の製造時には、図5(a)に示すように、多数の粒子状のイオン交換樹脂単体26aを成形容器としての成形ドラム31内に収容して、円柱状の集合体26を形成する。この成形ドラム31は、両端を開口した円筒状のドラム本体32と、そのドラム本体32の両端開口部に着脱可能に取り付けられた蓋体33とから構成されている。ドラム本体32及び蓋体33には、多数の小孔34が形成されている。前記ドラム本体32及び蓋体33の小孔34の内周面も含む全表面には、フッ素樹脂あるいはシリコン樹脂よりなるコーティングが施されている。
そして、図5(a)に示すように、集合体26を収容した成形ドラム31をその中心軸線が横向きになった状態でA液槽35内に配置して、成形ドラム31内の集合体26の外周表層部を発泡剤としてのA液槽35内のA液36に浸漬させる。このA液36は、ポリオールを主成分とする溶液である。この状態で、成形ドラム31をその軸線を中心に回転させることにより、集合体26の外周表層部全体にA液36を含ませる。続いて、図5(b)に示すように、成形ドラム31をその一端面が下向きになった状態でA液槽35内に配置して、成形ドラム31内の集合体26の一端側表層部をA液槽35内のA液36に浸漬させる。このため、集合体26の一端側表層部にA液36を含ませる。さらに、成形ドラム31をその他端面が下向きになった状態でA液槽35内に配置して、成形ドラム31内の集合体26の他端側表層部をA液槽35内のA液36に浸漬させ、その集合体26の他端側表層部にA液36を含ませる。
次いで、集合体26を収容した成形ドラム31を、発泡剤としてのB液槽37内のB液38に対して、前記A液36を含ませた場合と同様に浸漬させて、集合体26の表層部全体にB液38を含ませる。このB液38は、イソシアネートを主成分とする溶液である。
このようにすれば、A液36とB液38とが反応して、ウレタン発泡が開始される。そして、発泡が開始された直後に、部屋39内を急速減圧する。このようにすれば、発泡動作が促進され、その結果、連泡性で、かつ高い空隙率のウレタン発泡樹脂が得られる。このため、図6に示すように、集合体26の表層部から成形ドラム31の外表面にかけて連泡性のウレタン発泡体27が形成され、その発泡体27により集合体26が円柱状に形状保持される。そして、成形ドラム31の外表面側の発泡体27を除去し、集合体26を成形ドラム31から抜き取る。この場合、成形ドラム31の全表面にはフッ素樹脂あるいはシリコン樹脂よりなるコーティングが施されているため、発泡体27は成形ドラム31から容易に離脱する。その後、集合体26の表面の余分な発泡体27を研削等によって除去することにより、図2に示す形状のイオン交換樹脂18が製造される。
次に、前記のように構成された燃料電池システムにおけるイオン交換器16のイオン交換樹脂18について作用を説明する。
さて、図3に示す燃料電池システムにおいて、燃料電池11が運転されると、冷却回路12内のポンプ13が作動され、冷却液が冷却回路12を介して燃料電池11に供給される。そして、燃料電池11の発電にともなって発生した熱が冷却液により吸収されて、燃料電池11が冷却される。また、燃料電池11からの吸熱により温度上昇した冷却液は、ラジエータ14により冷却されて、燃料電池11の冷却に再度使用される。
ところで、冷却液中に含まれるエチレングリコールが加熱等によって分解されると、マイナス及びプラスの不純物イオンが生成される。この不純物イオンを含んだ冷却液の一部が冷却回路12からバイパス回路15に流れて、イオン交換器16の流入口23から容器17内に流入する。そして、容器17内に流入した冷却液は、容器17内に収容されたイオン交換樹脂18の集合体26内及び発泡体27内を通過した後、流出口24からバイパス回路15に流出して、冷却回路12に戻される。このとき、イオン交換樹脂18におけるアニオンタイプ及びカチオンタイプのイオン交換樹脂単体26aにより、冷却液に含まれるマイナス及びプラスの不純物イオンがイオン交換により除去される。従って、不純物イオンの生成にともなって冷却液の電気伝導度が高くなることを防止でき、燃料電池11で発電された電気が冷却液を通して外部に漏洩するおそれを抑制することができる。
そして、燃料電池11の運転にともなってイオン交換器16が長期間使用されると、イオン交換樹脂18のイオン交換樹脂単体26aが劣化して、新しいイオン交換樹脂18と取り換える必要がある。この場合には、容器17のボルト22を緩めて、容器本体19から蓋板20を取り外すと、容器本体19の開口部が開放される。よって、この状態で容器本体19内に対してイオン交換樹脂18を新旧交換することができる。
この時、イオン交換樹脂18がイオン交換器16の容器17の形状に適合するように形状保持されている。よって、粒子状のイオン交換樹脂単体を袋状のパック内に封入した従来構成のイオン交換樹脂とは異なり、イオン交換樹脂の外形状が不安定になることはなく、従って外形状の変形を生じることはなく、イオン交換器16の容器17に対するイオン交換樹脂18の交換にともなう着脱作業を容易に行うことができる。
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) このイオン交換樹脂18においては、多数の粒子状をなすイオン交換樹脂単体26aが集合された集合体26を、イオン交換器16の容器17の形状に適合するように、通水性を有する連泡性の発泡体27によって形状保持している。このため、イオン交換樹脂18の全体が、イオン交換器16の容器17に適合した形状に保持される。よって、イオン交換樹脂18を新旧交換する場合は、イオン交換樹脂18をイオン交換器16の容器17に対して容易に着脱できる。
(2) このイオン交換樹脂18においては、粒子状のイオン交換樹脂単体26aが用いられている。このため、シート状のイオン交換樹脂単体を用いた従来構成に比較して、冷却液に対するイオン交換樹脂単体26aの接触表面積が広くなって、イオン交換樹脂18全体のイオン交換効率を向上させることができる。
(3) このイオン交換樹脂18においては、形状保持手段として連泡性の発泡体27が用いられている。このため、イオン交換樹脂単体26aを封入するためのパックやカートリッジ等を必要とせず、形状保持手段の構造を簡略化することができるとともに、通水性を確保することができる。
(4) このイオン交換樹脂18においては、形状保持のための発泡体27が集合体26の表層部に設けられている。このため、集合体26の表層部を除く内部のイオン交換樹脂単体26aの表面が発泡体27によって被覆されることはなく、イオン交換効率が低下するおそれを抑制することができる。しかも、表層部の発泡体27は連泡性であるため、空隙率が高い。従って、発泡体27は冷却液をスムーズに通過させるだけではなく、発泡体27による表層部のイオン交換樹脂単体26aの表面被覆度合いを少なくでき、イオン交換効率の低下を抑えることができる。
(5) イオン交換樹脂単体26aを多数の小孔34を有する成形ドラム31内に充填し、その成形ドラム31をA液36及びB液38内に浸漬させることにより、発泡体27によって集合体26を形状保持するようにしている。従って、集合体26が粒状をなす多数のイオン交換樹脂単体26aよりなるものであっても、イオン交換樹脂18の成形は容易である。
(6) しかも、発泡体27の発泡過程において、その周囲を強制減圧させるために、大きな発泡が連続して形成される。このため、連泡性で、かつ、空隙率の高い発泡体27が形成され、発泡体27における冷却液の通水抵抗を低くできるとともに、イオン交換樹脂単体26aに対する被覆面積を小さくできる。従って、高いイオン交換効率を得ることができる。
(第2実施形態)
次に、この発明を具体化したイオン交換樹脂の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態のイオン交換樹脂18においては、図7に示すように、前記第1実施形態の粒子状のイオン交換樹脂単体26aに代えて、繊維状のイオン交換樹脂単体26bが用いられている。そして、多数の繊維状のイオン交換樹脂単体26bの集合体26を、イオン交換器16の容器17の形状に適合するように、通水性を有する形状保持手段としての連泡性の発泡体27によって形状保持することにより、イオン交換樹脂18が構成されている。
従って、この第2実施形態においても、前記第1実施形態の(1)〜(6)に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができる。また、この実施形態においては、さらに以下の効果を有する。
(7) 第2実施形態においては、イオン交換樹脂単体26bが繊維状であるため、表面積が増えて、イオン交換能力が向上するとともに、軽量化が可能になる。
(第3実施形態)
次に、この発明を具体化したイオン交換樹脂の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第3実施形態においては、図8に示すように、多数の粒子状をなすイオン交換樹脂単体26aが集合された集合体26を、イオン交換器16の容器17内に着脱可能な硬質ケース41内に収容して形状保持することにより、イオン交換樹脂18が構成されている。従って、この第3実施形態においては、硬質ケース41が形状保持手段を構成する。硬質ケース41は、一端を開口した合成樹脂よりなる円筒状のケース本体42と、そのケース本体42の開口部に着脱可能に取り付けられた合成樹脂よりなる蓋体43とから構成されている。ケース本体42及び蓋体43には、多数の通水孔44が形成されている。この硬質ケース41は、通水孔44を有する金属薄板により構成してもよい。
従って、この第3実施形態においても、前記第1実施形態の(1)及び(2)に記載の効果とほぼ同様な効果を得ることができる。
また、この第3実施形態のイオン交換樹脂18においては、以下の効果がある。
(8) 第3実施形態においては、硬質ケース41内に多数のイオン交換樹脂単体26aよりなる集合体26を収容するという簡単な作業によって、イオン交換樹脂18を構成することができる。よって、成形装置等の特別の装置を必要とせず、イオン交換樹脂18を容易に製造することができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記第3実施形態において、粒子状のイオン交換樹脂単体26aに代えて、繊維状のイオン交換樹脂単体26bを用いること。
・ 前記各実施形態において、イオン交換器16の容器17の形状を角筒状に変更し、形状保持されたイオン交換樹脂18も容器17と同形の角柱状に変更すること。
・ イオン交換樹脂単体26aの形状保持手段としての発泡体27をイオン交換樹脂の集合体26の表層部だけではなく、全体に設けること。
・ 前記第1,第2実施形態における成形ドラム31を金網等の網材により構成すること。
・ 前記第1,第2実施形態においては、A液36及びB液38を浸漬により集合体26に保持させたが、A液36及びB液38の少なくとも一方をスプレーにより集合体26に保持させること。
11…燃料電池、12…冷却回路、16…イオン交換器、17…容器、18…イオン交換樹脂、19…容器本体、20…蓋板、23…流入口、24…流出口、26…集合体、26a…粒子状のイオン交換樹脂単体、26b…繊維状のイオン交換樹脂単体、27…形状保持手段としての発泡体、34…小孔、41…形状保持手段としての硬質ケース、44…通水孔。

Claims (5)

  1. 燃料電池システム用のイオン交換器の容器内に収容されて、冷却液のイオン交換に供されるイオン交換樹脂であって、
    多数の粒子状または繊維状をなすイオン交換樹脂単体が集合された集合体を前記容器の形状に適合するように、通水性を有する形状保持手段によって形状保持したことを特徴とするイオン交換樹脂。
  2. 前記形状保持手段を連泡性の発泡体により構成したことを特徴とする請求項1に記載のイオン交換樹脂。
  3. 前記形状保持手段を前記集合体の表層部に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のイオン交換樹脂。
  4. 前記形状保持手段を前記集合体が収容される硬質ケースにより構成し、その硬質ケースには多数の通水孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載のイオン交換樹脂。
  5. 多数の粒子状または繊維状をなすイオン交換樹脂単体を多数の小孔を有する成形容器内に充填し、その成形容器を発泡剤内に浸漬させることにより、発泡剤によって形状保持することを特徴とするイオン交換樹脂の形状保持方法。
JP2009241317A 2009-10-20 2009-10-20 イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法 Expired - Fee Related JP5446712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241317A JP5446712B2 (ja) 2009-10-20 2009-10-20 イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241317A JP5446712B2 (ja) 2009-10-20 2009-10-20 イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011090803A true JP2011090803A (ja) 2011-05-06
JP5446712B2 JP5446712B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=44108891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009241317A Expired - Fee Related JP5446712B2 (ja) 2009-10-20 2009-10-20 イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5446712B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012187440A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Toyota Boshoku Corp イオン交換樹脂用のカートリッジハウジング

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0734934U (ja) * 1993-11-24 1995-06-27 株式会社大平工業所 イオン交換体
JPH11226338A (ja) * 1998-02-19 1999-08-24 Takuma Co Ltd イオン交換フィルタ及びその製造方法及びフィルタ装置
JP2003243005A (ja) * 2002-02-20 2003-08-29 Aisin Seiki Co Ltd 燃料電池システム
JP2003297410A (ja) * 2002-04-05 2003-10-17 Bridgestone Corp 燃料電池の流体浄化器
JP2007122906A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Toyota Motor Corp イオン交換器、及びイオン交換樹脂パック
JP2008149201A (ja) * 2006-12-13 2008-07-03 Mitomo:Kk 空気溶解水発生装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0734934U (ja) * 1993-11-24 1995-06-27 株式会社大平工業所 イオン交換体
JPH11226338A (ja) * 1998-02-19 1999-08-24 Takuma Co Ltd イオン交換フィルタ及びその製造方法及びフィルタ装置
JP2003243005A (ja) * 2002-02-20 2003-08-29 Aisin Seiki Co Ltd 燃料電池システム
JP2003297410A (ja) * 2002-04-05 2003-10-17 Bridgestone Corp 燃料電池の流体浄化器
JP2007122906A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Toyota Motor Corp イオン交換器、及びイオン交換樹脂パック
JP2008149201A (ja) * 2006-12-13 2008-07-03 Mitomo:Kk 空気溶解水発生装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012187440A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Toyota Boshoku Corp イオン交換樹脂用のカートリッジハウジング

Also Published As

Publication number Publication date
JP5446712B2 (ja) 2014-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220293977A1 (en) Replaceable modular device for hydrogen release
CN103140979B (zh) 锂蓄电池
JP4007725B2 (ja) 燃料電池の冷却水循環装置
CN101533919B (zh) 燃料电池用离子交换滤筒
US8518254B2 (en) Coolant demineralizer for a fuel cell vehicle
US8709251B2 (en) Coolant demineralizer for fuel cell vehicle
JP2013233499A (ja) イオン交換器およびこれを含む燃料電池システム
JPWO2011132557A1 (ja) 溶融塩電池装置、及び溶融塩電池の温度制御方法
US20170187050A1 (en) Fuel cell unit including an exchangeable deionization device and a vehicle including such a fuel cell unit
EP2767514B1 (en) Ion exchanger and cooling device equipped with ion exchanger
JP2011083744A (ja) 冷却水供給装置のイオン交換器
US20180013155A1 (en) Ion exchanger
JP2006142622A (ja) 複合金属多孔体およびその製造方法
EP3761388B1 (en) Battery pack
JP5446712B2 (ja) イオン交換樹脂及びイオン交換樹脂の形状保持方法
CN114080715B (zh) 电存储系统的冷却装置和使用该冷却装置的方法
JP6565418B2 (ja) 車両の電池冷却機構
KR101326509B1 (ko) 연료전지 시스템용 이온필터의 기포 배출 장치
US10069151B2 (en) De-mineralizer for fuel cell and manufacturing method of same
JP2010192225A (ja) イオン交換装置
JP2013233500A (ja) イオン交換器およびこれを含む燃料電池システム
JP2006049200A (ja) 燃料電池システム
KR101293959B1 (ko) 연료전지 차량용 이온 필터
CN219778925U (zh) 过滤换热装置及其适用的液流电池系统
JP2009266608A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130813

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees