JP2006049200A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のスタックから漏出される水等の液体による不具合を抑制することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池のスタック2と、スタック2の下部側に設けられた液体受け部5とを備える。液体受け部5は、液体受け部5に受けられた水等の液体を排出する排出部55を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は燃料電池のスタックを備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池のスタックが発電運転されるとき、燃料が燃料供給配管からスタックに供給され、空気等の酸化剤ガスが酸化剤ガス供給配管からスタックに供給される。発電反応により水がスタックの内部において生成される。このように発電反応により燃料電池の内部では水が生成されるため、スタックから排出される発電反応後の酸化剤オフガス及び燃料オフガスは、水分を含有することが多い。また電解質膜の乾燥を抑制するため、スタックに供給する前の酸化剤ガスを加湿させることが多い。更に、発電反応によりスタックは加熱されるため、冷却水を冷却水供給配管を介してスタックの内部に供給することが多い。
このようにスタックは湿分や水を有することが多い。このため配管シール等の事情により燃料電池のスタックから湿分や水が漏出するおそれがある。更にスタックは、固体電解質膜を燃料極及び酸化剤極で挟持した膜電極接合体をセパレータ及び冷却板と共に多数枚積層させて形成されている。このためスタックではシール個所が多くなり、水等の漏れがどの部位で何時発生するかの予測が容易ではない。スタックから水等が漏れたとき、スタック周囲の機能部品の劣化を進行させるおそれがある。
特許文献1には、燃料電池水漏れ検出装置において、スタックからの漏水を捕集するようにトレー状の液体受け部を配置し、液体受け部の最下部に水分検出器を設け、水分検出器によりスタックからの漏水を検出する技術が開示されている。特許文献2には、液体燃料直接供給形の燃料電池システムにおいて、スタックと、スタックの上方に設けたメタノール等の液体燃料を貯留する液体燃料タンクと、スタックの下部に設けたトレイと、トレイで受けた未反応の液体燃料を回収する回収タンクと、回収タンクと液体燃料タンクとを繋ぐポンプとを備える技術が開示されている。このものによれば、液体燃料タンクの液体燃料をスタックの上面から供給し、スタックの内部を通して発電反応を行い、そして、スタックで発電反応に使用されなかった未反応の液体燃料をスタックの下面から排出してトレイで受け、トレイで受けた未反応の液体燃料を回収タンクに貯留し、ポンプの作動により回収タンク内の未反応の液体燃料を再び液体燃料タンクに戻す。
特開2002−164070 特開2003−208910
上記した特許文献1に係る従来技術によれば、スタックから漏水した水がトレー状の液体受け部に捕集されるため、蓄積された水分によりスタックが影響を受けるおそれがある。更に、トレー状の液体受け部から溢れた水が周囲の機能部品に落下して、機能部品を劣化させるおそれがある。スタックから漏水した水や蒸気等を受けるものではない。
上記した特許文献2に係る従来技術によれば、スタックから吐出された未反応の液体燃料をトレイで受けるものであり、スタックから漏出した水をトレイで受けるものではない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、燃料電池のスタックから漏出される水等の液体による不具合を抑制することができる液体受け部を設けた燃料電池システムを提供することを課題とする。
第1様相の本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池のスタックと、スタックの下部側に設けられた液体受け部とを備える燃料電池システムにおいて、液体受け部の液体を液体受け部から排出する排出部を有することを特徴とするものである。この場合、燃料電池のスタックから漏出される水等の液体が液体受け部に受け止められる。液体受け部に蓄積された水等の液体は、排出部から液体受け部の外部に排出される。これにより燃料電池のスタックから漏出される水等の液体による不具合が抑制される。
第2様相の本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池のスタックと、スタックの下部側に設けられた液体受け部とを備える燃料電池システムにおいて、液体受け部は、スタックの下側に設けられスタックから落下する液体の跳ね返りを抑制する跳ね返り抑制部材を有することを特徴とするものである。この場合、燃料電池のスタックから漏出される水等の液体が液体受け部に落下する。これにより燃料電池のスタックから漏出される水等の液体による不具合が抑制される。燃料電池のスタックから漏出される水等の液体が液体受け部に落下するとき、液体受け部の跳ね返り抑制部材は、燃料電池のスタックから落下する液体の跳ね返りを抑制する。従って、燃料電池のスタックから落下する液体が跳ね返えることが抑制され、液体がスタックの周囲に飛散することが抑制される。
第3様相の本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池のスタックと、スタックの下部側に設けられた液体受け部と、スタックを収容する収容室を有する筐体とを備える燃料電池システムにおいて、液体受け部は、筐体の収容室を、スタックを収容する上部側の第1収容室と、機能部品を収容する下部側の第2収容室とに分割していることを特徴とするものである。この場合、燃料電池のスタックから漏出される水等の液体が液体受け部に受け止められるため、スタックの下方に配置されている機能部品に水等の液体が触れる頻度が低減され、機能部品について水などの液体に対する保護性を高めることができる。また液体受け部は、スタックから漏出する液体を蓄積させる機能を果たす他に、第1収容室及び第2収容室とを独立させて仕切る仕切壁としての機能を果たす。従って、液体受け部により第1収容室と第2収容室との間における熱伝達が抑制される。このためスタックの熱が機能部品に伝達されたり、機能部品の熱がスタックに伝達されたりすることが抑制される。有に機能部品やスタックに対する保護性が向上する。
第4様相の本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池のスタックと、スタックの下部側に設けられた液体受け部と、燃料電池のスタックの内部に液状の冷却媒体を通過させることによりスタックを冷却する冷却系とを備える燃料電池システムにおいて、液体受け部の蓄積可能容積は冷却系の液状の冷却媒体の総容積を超えるように設定されていることを特徴とするものである。この場合、液体受け部の蓄積可能容積は、冷却系の液状の冷却媒体の総容積を超えるように設定されている。このため、万一、冷却系の漏れ等に起因して冷却系の液状の冷却媒体の全部が液体受け部に排出されたとしても、冷却系の液状の冷却媒体の全部を蓄積させることができる。この結果、冷却系の液状の冷却媒体がスタック周囲に流れることが抑制される。
第5様相の本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池のスタックと、スタックの下部側に設けられた第1液体受け部と、第1液体受け部と離間して設けられ第1液体受け部と連通する第2液体受け部と、燃料電池のスタックの内部に液状の冷却媒体を通過させることによりスタックを冷却する冷却系とを備える燃料電池システムにおいて、第2液体受け部の蓄積可能容積は冷却系の液状の冷却媒体の総容積を超えるように設定されていることを特徴とするものである。この場合、第2液体受け部の蓄積可能容積は冷却系の液状の冷却媒体の総容積を超えるように設定されている。このため、万一、冷却系の漏れ等に起因して冷却系の液状の冷却媒体の全部が液体受け部に排出されたとしても、冷却系の液状の冷却媒体の全部を蓄積させることができる。この結果、冷却系の液状の冷却媒体がスタック周囲に流れることが抑制される。
本発明に係る燃料電池システムによれば、燃料電池のスタックから漏出される水等の液体が液体受け部に受け止められる。このため燃料電池のスタックから漏出される水等の液体(結露した水も含む)による不具合が抑制される。よって燃料電池システムの機能部品等の劣化が抑制される。
液体受け部は、スタックの下部を覆う容器状、トレイ形状(皿形状)、スタックを包囲する箱形状とすることができる。箱形状は、スタックの外面の全域を覆う方式でも良いし、あるいは、スタックの外面の一部(例えばスタックの下部)を覆う方式でも良い。跳ね返り抑制部材としては、細孔を備える多孔質材料を有する形態を例示できる。多孔質材料は吸水性等の吸液性を期待できる。または燃料電池のスタックから水等の液体が落下するときであっても、水等の液体の落下の衝撃が緩和されるため、スタック周囲への水等の液体の飛散が抑制される。多孔質材料としては、樹脂系、ゴム系、金属系のうちの少なくとも1種を採用でき、発泡材料でも良い。
液体受け部としては、断熱性に富む断熱材料を有する形態を例示できる。断熱材料としては、樹脂系、セラミックス系、ゴム系、金属系のうちの少なくとも1種を採用でき、発泡材料でも良い。液体受け部としては、スタックに対する電気絶縁性を高めるため、電気絶縁性に富む電気絶縁材料を有する形態を例示できる。
また本発明によれば、燃料電池のスタックの下部に機能部品が配置されており、液体受け部は燃料電池のスタックと機能部品との間に配置されている形態を例示できる。機能部品は燃料電池発電システムを構成する部品であり、原料ガスを改質させて改質燃料ガスとする改質器、改質器に関連する部品、燃料ガスまたは酸化剤ガスを加湿させる加湿器、加湿器に関連する部品、ファンやプロアやコンプレッサ等の送風装置、送風装置に関連する部品、冷却媒体をスタックに供給する冷却系、冷却系に関連する部品のうちの少なくとも1種が例示される。
本発明によれば、燃料電池のスタックの下部に電気部品等の機能部品が配置されており、液体受け部は電気部品等の機能部品と燃料電池のスタックとの間に配置されている形態を例示できる。これにより水等の液体が電気部品等の機能部品に接触することが抑制され、電気部品等の機能部品に対する保護性を高めることができる。電気部品としては、ECU等の制御装置、インバータのうちの少なくとも1種を採用できる。
また本発明によれば、スタックはスタック積層方向の両端に端板をもち、液体蓄積部の長さは、スタックの端板の外壁面間の長さよりも長く設定されている形態を例示できる。この場合、スタックの端板の外壁面から流下する水等の液体を液体蓄積部により受け止めるのに有利となり、液体受け性を高めることができる。
以下、本発明の実施例1について図1を参照しつつ具体的に説明する。本実施例は定置用、自動車等の車両用、電気機器用の燃料電池システムに利用することができる。燃料電池システムは、燃料電池1のスタック2と、スタック2の下部側に設けられた液体受け部5とを備える。スタック2は、高分子型の固体電解質膜を挟持した燃料極及び酸化剤極からなるシート状の膜電極接合体を、セパレータ、冷却板等と共に厚み方向に積層することにより形成されている。スタック2は、外部の電気機器に接続される給電用の接続端子2tを有する。スタック2はスタック積層方向の終端に1組の端板20を有する。なお、一枚の端板20の肉厚は一枚の膜電極接合体の肉厚よりも厚く設定されている。
図1に示すように、ガス状の燃料(一般的には水素ガス、水素含有ガス)をスタック2に供給する燃料供給配管22、燃料オフガスをスタック2から排出する燃料オフガス排出配管23、空気等の酸化剤ガスをスタック2に供給する酸化剤ガス供給配管24、空気等の酸化剤ガスをスタック2から排出する酸化剤オフガス排出配管25、冷却水(冷却媒体)をスタック2に供給する冷却水供給配管26(冷却媒体供給配管)、冷却水(冷却媒体)をスタック2から排出する冷却水排出配管27(冷却媒体排出配管)が設けられている。
上記した燃料供給配管22、燃料オフガス排出配管23、酸化剤ガス供給配管24、酸化剤オフガス排出配管25、冷却水供給配管26、冷却水排出配管27は、スタック2に接続されている。
更に、図3に示すように、当該システムに使用する機能部品3が設けられている。機能部品3としては、例えば、燃料系用のバルブ3a、酸化剤ガス用のバルブ3b、ブロア3c、インバータ3d、ECU3e、ポンプ3f等が例示される。スタック2を包囲して収容する箱形状をなすハウジングとして機能する筐体4が設けられている。筐体4は、収容室40を形成する天井板41と底板42と側面板43とを有する。筐体4の収容室40の上部にはスタック2が収容されている。スタック2の上面2pは、筐体4の天井板41に接近した状態で対面する。筐体4の収容室40の下部には機能部品3が収容されている。従って、スタック2は筐体4の収容室40の上部側に配置されている。機能部品3は筐体4の収容室40の下部側に配置されている。
換言すると、機能部品3の上方にスタック2が配置されている。このように筐体4の収容室40の上部にスタック2を配置すれば、スタック2のメンテナンス性を向上させることができ、更に、スタック2の発電反応で生じた生成水の重力を利用した排出流れ性を高めるのにも有利である。冷却系6にエアが混入すると、エアは上方に移行してエア溜まりとなる。ここで、仮にポンプ3fが筐体4の収容室40の上部側に存在すると、比重が小さいエア溜まりがポンプ3fに次第に移行していく。この点について本実施例のようにスタック2を筐体4の収容室40の上部に配置すれば、ポンプ3fはスペースのレイアウトの関係で収容室40の下部に配置されるため、ポンプ3fにおけるエア溜まりの生成を抑制するのに有利となる。故に、ポンプ3fの円滑駆動性を確保するのに有利となる。
本実施例によれば、筐体4の収容室40の上部側には液体受け部5が取付具28により固定されている。液体受け部5は筐体4の天井板41と底板42との間に介在している。従って、図1に示すように、液体受け部5は機能部品3とスタック2との間に介在している。この液体受け部5は薄型の容器状、具体的にはトレイ形状をなしている。液体受け部5は、プレート状をなす本体部50と、本体部50の端から上方に突出するプレート状をなす立壁部51とをもち、液貯め空間54を形成している。本体部50は、スタック2の下面2uに対面するように、横方向(スタック積層方向及び当該スタック積層方向と交差する方向)に沿って延設されている。図1に示すように、液体受け部5の立壁部51の高さh1はスタック2の高さh2よりも小さく設定されており、且つ、立壁部51の上端51pよりもスタック2の上面2pは上方に突出している。液体受け部5の本体部50の長さL1は、スタック2の積層方向における長さL2(端板20の外壁面20e間の距離)よりも長く設定されている(L1>L2)。従って図1に示すように、立壁部51はスタック2の積層方向における端板20よりもΔL外方に位置している。従って、端板20の外壁面20eから流下する水等の液体を液体受け部5により効果的に受け止めることができる。
図1に示すように、スタック2は液体受け部5の立壁部51にステー等の取付具28pにより保持されている。したがって、液体受け部5は、液体受け機能の他に、スタック2を保持するホルダーとして機能できる。立壁部51の高さ相当ぶんスタック2を本体部50の底部よりも上方に配置でき、スタック2の下部が液体受け部5内の水に触れることが抑制される。液体受け部5は、本体部50の底部に水等の液体(水系液体)を液体受け部5の外部に排出するドレインとして機能する排出部55を有する。本体部50の上面には、排出部55に向けて流水できるように傾斜または溝が形成されている。排出部55は排出路57を有する配管58に繋がる。配管58は樹脂ホース、金属パイプを例示できる。配管58の排出路57の先端は筐体4のドレイン口4xに延設されている。なおドレイン口4xは排水処理場に繋がる。
スタック2が発電運転されるとき、燃料源からのガス状の燃料が燃料供給配管22からスタック2に供給され、且つ、空気等の酸化剤ガスが酸化剤ガス供給配管24からスタック2に供給される。これによりスタック2において発電反応が行われる。発電反応によりスタック2の内部において水が生成される。
また、燃料電池1の固体電解質膜は乾燥すると、固体電解質膜のイオン伝導性が低下する。このため電解質膜の乾燥を抑制するため、酸化剤ガスまたは燃料は図略の加湿器により加湿されている。発電反応後の燃料オフガスはスタック2から燃料オフガス排出配管23を介して排出され、空気等の酸化剤ガスはスタック2から酸化剤オフガス排出配管25を介して排出される。前記したように発電反応により燃料電池1の内部では水が生成されるため、スタック2から排出される酸化剤オフガス及び燃料オフガスは水分を含有することが多い。また、発電反応によりスタック2は加熱されるため、スタック2を冷却することが好ましい。そこで、冷却媒体として機能する冷却水を供給する冷却系6が筐体4の内部に設けられている。冷却系6は、冷却水を溜める冷却水容器60と、冷却水容器60の冷却水をスタック2に搬送するポンプ3fと、冷却水を放熱させる図略の放熱器と、冷却水供給配管26と、冷却水排出配管27とを有する。従ってポンプ3fが作動すると、冷却水は冷却水供給配管26を介してスタック2の内部の冷却水路に供給され、スタック2を冷却し、冷却水排出配管27を介してスタック2から外方に排出される。配管シール等の事情により燃料電池のスタック2から冷却水が漏出するおそれがある。
上記したようにスタック2に供給される燃料、酸化剤ガスは加湿されており、酸化剤オフガス、燃料オフガスは水分を含有することが多く、更に、冷却水がスタック2に供給されスタック2から排出される。このためシール部材によっては、燃料電池のスタック2から水等の液体(水系液体)または蒸気が漏出することがある。漏出した水等の液体、結露した蒸気は、スタック2の下方に保持されている液体受け部5に受け止められる。液体受け部5に受けられた水等の液体は、排出部55から重力により配管58、ドレイン口4xを介して燃料電池システムの外部に排出される。このため燃料電池のスタック2から漏出される水等の液体による不具合が抑制され、機能部品3等の劣化が抑制される。なお、排出される水等の液体は、環境に過剰な負荷を与える化学成分を含有しないものが好ましい。排出される水等の液体が環境に負荷を与える化学成分を含有するときには、排出される水等の液体に対して清浄化処理を行うことが好ましい。
本実施例によれば、スタック2から漏出する水等の液体を液体受け部5により受け止め得る。このため図1に示すように、スタック2の真下等の下方に、各種の機能部品3を配置するレイアウトを採用することができる。従って燃料電池システム自体をスリム化するのに有利となる。このように燃料電池システムの筐体4をスリム化でき、小さな設置面積でも筐体4を設置することが可能となり、省スペース化を図り得る。
上記したように液体受け部5に受け止められた水等の液体は排出部55から配管58を介して液体受け部5の外部に排出されるため、水等の液体が液体受け部5の液貯め空間54に過剰に溜まることが抑制される。従って、スタック2の下面2uが液体受け部5の液貯め空間54に溜まった水等の液体に過剰に浸漬されることが抑制される。
更に、スタックが2の下面2uと液体受け部5の本体部50の上面とは互いに非接触とされている。この結果、スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50の上面との間に隙間29が形成されている。このため、仮に、液体受け部5の液貯め空間54に水等の液体が溜まるときであっても、液体受け部5の水等の液体にスタック2の下面2uが過剰に浸漬されることが抑制される。本実施例によれば、スタック2は筐体4の収容室40の上部に配置されているため、洪水等の災害が発生したときであっても、スタック2に対する保護性が向上し、高価なスタック2を保持するのに有利となる。
なお、スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50との間には隙間29が形成されているが、これに限らず、スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50との隙間29を形成せずに、スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50とを接触させることにしても良い。
図2は本発明の実施例2を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。液体受け部5はトレイ形状をなす。液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51とをもつ。液体受け部5は筐体4の側面板43の内面にステー等の取付具28により着脱可能に固定されている。このため液体受け部5は筐体4を補強することもでき、補強部材も兼用する。あるいは、液体受け部5は筐体4の側面板43の内面に溶接等により固定することも可能である。
スタック2は、載置要素としての載置マウント52を介して液体受け部5の本体部50に載せられており、スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50の上面との間には隙間29が形成されている。液体受け部5により、筐体4の収容室40は、スタック2を収容する第1収容室40aと、機能部品3を収容する第2収容室40bとに分割されている。従ってスタック2は筐体4の上部側の第1収容室40a内に配置されている。機能部品3は筐体4の下部側の第2収容室40b内に配置されている。換言すると、機能部品3の上方にスタック2が配置されている。液体受け部5は、本体部50の底部には、水等の液体を液体受け部5の外部に排出する排出部55が設けられている。排出部55は、排出路57を有する配管58に繋がる。配管58は樹脂ホース、金属パイプを採用できる。配管58の排出路57は筐体4のドレイン口4xに延設されている。
前述したように水等の液体や蒸気がスタック2から漏出することがある。漏出した水等の液体(蒸気の結露水を含む)は液体受け部5の液貯め空間54に受け止められる。液体受け部5に蓄積された水等の液体は、排出部55から配管58を介して筐体4のドレイン口4x、ひいては燃料電池システムの外方に排出される。このため燃料電池のスタック2から漏出される水等の液体による不具合が抑制され、機能部品3等の劣化が抑制される。
また図2に示す実施例によれば、液体受け部5は、スタック2から漏出する水(結露水を含む)を蓄積させる機能を果たす他に、第1収容室40a及び第2収容室40bとを独立させて個別に仕切る仕切壁としての機能を果たす。従って、第1収容室40a及び第2収容室40bの連通遮断性が高まる。故に、液体受け部5により第1収容室40aと第2収容室40bとの間における熱伝達が抑制される。このためスタック2が機能部品3よりも高温であるとき、スタック2の熱が機能部品3に伝達されることが抑制され、機能部品3の保護性が高まる。また逆に、改質器等のように機能部品3がスタック2よりも高温であるときには、機能部品3の熱がスタック2に伝達されることが抑制され、スタック2に対する保護性が向上する。なお、この液体受け部5が断熱性材料で形成されていたり、液体受け部5が断熱性材料を有すれば、第1収容室40aと第2収容室40bとの間における熱遮断性が一層高まる。
図3は本発明の実施例3を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1液体受け部5Fはトレイ形状をなす。第1液体受け部5Fは、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50Fと、本体部50Fから上方に突出するプレート状をなす立壁部51Fとをもつ。第1液体受け部5Fは筐体4の側面板43の内面にステー等の取付具28により固定されている。
スタック2は載置要素としての載置マウント52を介して液体受け部5Fの本体部50Fの上面に載せられている。液体受け部5Fは、本体部50Fの底部に水等の液体(結露水を含む)を液体受け部5Fの外部に排出する排出部55を有する。排出部55は、排出路57を有する配管58に繋がる。配管58は樹脂ホース、金属パイプを採用できる。配管58の排出路57は、第2液体受け部として機能するタンク59に向けて延設されている。タンク59は筐体4の収容室40の下部に着脱可能に配置されている。
前述したように水等の液体がスタック2から漏出することがある。漏出した水等の液体(結露水を含む)は第1液体受け部5Fに受け止められる。更に、第1液体受け部5Fに受け止められた水等の液体は、第1液体受け部5Fの排出部55から配管58を介して重力によりタンク59に排出される。このため燃料電池のスタック2から漏出される水等の液体による不具合が抑制され、機能部品3等の劣化が抑制される。液体受け部5として機能するタンク59の蓄積可能容積は、冷却系6の冷却水の総容積を所定量超えるように設定されている。この結果、万一、冷却系6の全部の冷却水が第1液体受け部5Fを経てタンク59に排出されたとしても、その冷却水の全部をタンク59内に蓄積させることができる。従って、冷却水等の液体を燃料電池システムの外部に放出できないときに適する。
図4は本発明の実施例4を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1液体受け部5Fはトレイ形状をなす。第1液体受け部5Fは、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50Fと、本体部50Fから上方に突出するプレート状をなす立壁部51Fとをもつ。液体受け部5Fは筐体4の側面板43の内面にステー等の取付具28により固定されている。スタック2は載置要素としての載置マウント52を介して液体受け部5Fの本体部50Fの上面に載せられている。液体受け部5Fは、本体部50Fの底部に水等の液体を液体受け部5Fの外部に排出する排出部55を有する。排出部55は排出路57を有する配管58に繋がる。配管58は樹脂ホース、金属パイプを例示できる。配管58の排出路57は第2液体受け部5Sに向けて延設されている。第2液体受け部5Sは、第1液体受け部5Fの下方に位置するように、筐体4の収容室40の下部に着脱可能に配置されている。
図4に示すように、第2液体受け部5Sは、横方向に沿って延設されたプレート状をなす第2本体部50Sと、本体部50Sから上方に突出するプレート状をなす立壁部51Sとをもつ。第2液体受け部5Sの蓄積可能容積は第1液体受け部5Fの容積よりも所定量大きく設定されている。第2液体受け部5Sは薄型の容器状つまりトレイ形状であ、筐体4の底面側に着脱可能に設けられているため、筐体4の高さサイズの増大も抑制できる。
前述したように水等の液体がスタック2から漏出することがある。漏出した水等の液体(結露水も含む)は第1液体受け部5Fに受け止められる。水等の液体は、液体受け部5Fの排出部55から配管58を介して第2液体受け部5Sに排出される。このため燃料電池のスタック2から漏出される水等の液体による不具合が抑制され、機能部品3等の劣化が抑制される。
本実施例によれば、第2液体受け部5Sの蓄積可能容積は、冷却系6の冷却水の総容積を所定量超えるように設定されている。冷却水がスタック2から漏出するままの状態で、ポンプ3fが駆動を続けると、冷却系6のうちかなりの容積を占める冷却水が液体受け部5Fに受けられることになることがある。このように液体受け部5Fに繋がるトレイ形状の第2液体受け部5Sの蓄積可能容積は、冷却系6の全部の冷却水の総容積を所定量超えるように設定されている。このため、万一、冷却系6の全部の冷却水が第1液体受け部5Fを経て第2液体受け部5Sに排出されたとしても、冷却系6の冷却水の全部をトレイ形状の第2液体受け部5Sに蓄積させることができる。よって、冷却水等の液体を燃料電池システムの外部に放出できないときに適する。冷却水に凍結防止剤等の化学成分が含有されているときには、冷却水をそのまま排出させることなく、第2液体受け部5Sに保持させることができる。
図5は本発明の実施例5を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。液体受け部5はトレイ形状をなす。液体受け部5のうちスタック2の下面2uに対面する内面には、燃料電池のスタック2から落下する液体の跳ね返りを抑制する跳ね返り抑制部材7が敷設されている。跳ね返り抑制部材7はシート状をなしており、スポンジや布等のように細孔をもつ多孔質材料で形成されており、軟質化されている。図5に示すように、跳ね返り抑制部材7の長さL3は、スタック2の積層方向における端板20間の長さL2よりも長く設定されている(L3>L2)。このため水等の液体(結露水を含む)がスタック2の端板20の外壁面20eから落下するときであっても、落下した水等の液体は液体受け部5の跳ね返り抑制部材7に受け止められる。従って落下する水等の液体の衝撃が緩和される。落下する水等の液体がスタック2の周囲に飛散することが抑制される。このため燃料電池1のスタック2から落下する水等の液体による不具合が抑制され、機能部品3等の劣化が抑制される。なお、跳ね返り抑制部材7は難燃性を有するか、あるいは、難燃性処理されていることが好ましい。
図6は本発明の実施例6を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。液体受け部5はトレイ形状をなす。液体受け部5のうちスタック2に対面する内面には、ゴム等の電気絶縁材料で形成されているシート状の電気絶縁部材75が敷設されており、スタック2への絶縁保護性が高められている。電気絶縁部材75の長さL4は、スタック2の積層方向における長さL2よりも長く設定されている。電気絶縁部材75は、スタック2の端板20の下部に外側対面する立起部76をもつ。電気絶縁部材75は、難燃性を有するか、あるいは、難燃性処理されていることが好ましい。スタック2は橋架構造のステー等の取付具28により液体受け部5の上方に保持されているため、スタック2と液体受け部5とは基本的には非接触状態である。故に、スタック2を設置したまま液体受け部5を外したり、あるいは、液体受け部5を設置したままスタック2を外したりすることができる。
図7は本発明の実施例7を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。液体受け部5はトレイ形状をなす。液体受け部5のうちスタック2の下面2uに対面する上面には、断熱性に富む断熱材料で形成されているシート状の断熱部材77が敷設されている。断熱材料77としては樹脂材料(繊維強化樹脂材料を含む)、セラミックス材料、ゴム材料等を例示できる。図7に示すように、断熱部材77の長さL5は、スタック2の積層方向における長さL2よりも長く設定されている。断熱部材77は、スタック2の端板20の下部を外側から覆う立起部78をもつ。断熱部材77は、難燃性を有するか、あるいは、難燃性処理されていることが好ましい。スタック2は橋架構造のステー等の取付具28により液体受け部5の上方に保持されている。
図8は本発明の実施例8を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。液体受け部として機能する箱体8が設けられている。箱体8は壁部8a,8b,8c,8dを有しており、空間8vを介してスタック2を閉鎖状態に包囲している。箱体8は、箱体8の内外を気密的に覆うか、あるいは、箱体8の内外を微小開口を経て連通させる。スタック2から出る蒸気等が外部に流出するときであっても、箱体8がスタック2を包囲しているため、蒸気などが箱体8の外方に飛散することが抑制される。故に蒸気がスタック2の周囲で結露することが抑制される。従って燃料電池のスタック2から出る蒸気等による結露に基づく機能部品3等の不具合が抑制される。この場合、スタック2は箱体8と筐体4とで2重に包囲されている。更に箱体8は排出部55を有するため、箱体8内の蒸気は排出部55から流出することができるため、筐体8の空間8v内が蒸気により過剰に高圧化することが防止されている。
図9は本発明の実施例9を示す。本実施例は実施例8と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。液体受け部として機能する箱体8が設けられている。箱体8は壁部8a,8b,8c,8dをもち、空間8vを介してスタック2を包囲している。スタック2から出る蒸気等が外部に流出するときであっても、箱体8がスタック2を包囲しているため、蒸気などがスタック2の外方に飛散することが抑制され、蒸気がスタック2の外方で結露することを抑制することができる。従って燃料電池のスタック2から出る蒸気等による結露に基づく機能部品3等の不具合が抑制される。
更に、箱体8の内壁面にはシート状の断熱部材77(例えばセラミックス系、樹脂系等)が配置されている。断熱部材77は、スタック2の下面2uを覆う断熱部分77uと、スタック2の上面を覆う断熱部分77pと、スタック2の端板20を覆う断熱部分77sとを有する。空間8vは空気断熱層としても機能できる。これらによりスタック2と外環境との断熱性が確保される。従って、改質器等のように高温となる発熱系の機能部品3がスタック2の近傍に配置されているときであっても、改質器等の高温となる発熱系の機能部品3の熱をスタック2が受けにくくなる。更に、外環境の気温が低いときであっても、スタック2の温度を維持するのに有利となり、スタック2の凍結等を抑制するのに有利となる。
図10は本発明の実施例10を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図10に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51とをもつ。液体受け部5の本体部50の下面には載置マウント52がボルト等により液密的に取り付けられている。載置マウント52を介して液体受け部5は筐体4の収容室40内に固定されている。載置マウント52はスタック2の端板20に固定することができる。スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50との間には隙間29が形成されており、スタック2の下面2uと液体受け部5の本体部50とは非接触である。スタック2の端板20の下面は液体受け部5の本体部50に接触状態に保持されている。
図11は本発明の実施例11を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図11に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51と、本体部50の下面に一体的に下方に突出して形成された支持部としての載置マウント52とを有する。つまり、図11に示す液体受け部5は、プレート状をなす本体部50と立壁部51と載置マウント52とを一体成形した一体成形品で形成されている。これにより部品点数の削減、組付工数の低減が図られる。載置マウント52はスタック2の端板20に対面する。
図11に示す液体受け部5の基材は、電気絶縁性を有する樹脂材料(繊維強化樹脂材料も含む)、あるいは、ゴム材料等の有機高分子系材料とされている。図11に示すように、電気絶縁性を有する液体受け部5の双方の立壁部51が上方に突出しており、スタック2の双方の端板20の下部20u(例えば、スタック2の端板20の高さ寸法のうち下面から1/2〜1/3程度)をそれぞれ覆っているため、メンテナンス等におけるスタック2に対する保護性が高まる。
場合によっては、図11に示す液体受け部5は、プレス成形品、鋳造品、鍛造品、溶接品等で形成された金属品で形成しても良い。この場合、液体受け部5に電気絶縁処理を施すことができる。
図12は本発明の実施例12を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図12に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51と、本体部50の下面に一体的に形成された載置マウント52とを有する。更に、ベルト等の巻付具85を用いる。そして、液体受け部5の本体部50にスタック2を載せた状態で、液体受け部5の本体部50の下面50uを通したベルト等の巻付具をスタック2の外面(積層方向の中間領域)に巻き付けることにより、スタック2は液体受け部5に固定されている。ベルト等の巻付具85により、スタック2に対する保護性が高まる。
図12に示す液体受け部5の基材は、電気絶縁性を有する樹脂材料(繊維強化樹脂材料も含む)、ゴム材料等の有機高分子系材料とされている。図12に示すように、電気絶縁性を有する液体受け部5の双方の立壁部51がスタック2の双方の端板20の下部20uをそれぞれ覆っている。このためスタック2の電気絶縁に対する保護性が高まる。
あるいは、図12に示す液体受け部5は、プレス成形品、鋳造品、鍛造品、溶接品等で形成された金属品で形成しても良い。この場合、液体受け部5に電気絶縁処理を施すことができる。
図13は本発明の実施例13を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図13に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51と、本体部50の下面に一体的に形成された載置マウント52とを有する。つまり、図13に示す液体受け部5の基材は、電気絶縁性を有する樹脂材料(繊維強化樹脂材料も含む)またはゴム材料等の有機高分子系材料とされている。あるいは、図13に示す液体受け部5は、プレス成形品、鋳造品、鍛造品、溶接品等で形成された金属品で形成しても良い。この場合、液体受け部5に電気絶縁処理を施すことができる。
更に、燃料ガスや酸化剤ガスがスタック2に供給されると、スタック2が振動することがある。そこで、図13に示すように、スタック2の端板20と液体受け部5の本体部50の上面との間には、振動減衰性が高い防振ゴム9が介在している。従ってスタック2は防振ゴム9により弾性支持されている。この場合、スタック2の有害振動が防振ゴム9により抑制されるため、スタック2に対する保護性が高まり、車載用等に適する。スタック2の端板20の下面を防振ゴム9が弾性支持するため、スタック2を構成するMEA(membrane electrode assembly)を保持せずとも良い。
防振ゴム9はゴム式でも良いし、オイル等の粘性流体を封入した液封式でも良い。液体封入式の防振ゴム9としては、図14に示す構造のものを例示できる。この防振ゴム9は、図14に示すように、基体90と、燃料電池のスタック2に接続されてスタック2の重量を受ける受け具91と、主液室92を区画するゴム体93と、副液室94を区画する第1膜部95と、第1膜部95とゴム体93との間に位置する第2膜部96と、絞り通路97をもつ通路形成部材98と、主液室92及び副液室94に封入された粘性流体99とを備える。絞り通路97は、主液室92に対面する第1開口97aと、副液室94に対面する第2開口97bと、第1開口97a及び第2開口97bを繋ぐ連通路97cとを備える。主液室92の粘性流体99が絞り通路97を通り、副液室94に流動したり、あるいは、副液室94の粘性流体99が絞り通路97を通り主液室92に流動したりすることにより、スタック2に作用する振動が効果的に減衰される。なお、液体封入式の防振ゴム9は図14に示す構造に限定されるものではない。
図15は本発明の実施例14を示す。本実施例は実施例1,2,3,4のいずれか一つと基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図15に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51と、本体部50の下面に一体的に形成された載置マウント52とを有する。つまり、図15に示す液体受け部5の基材は、樹脂材料(繊維強化樹脂材料も含む)またはゴム材料等の有機高分子系材料とされている。あるいは、図15に示す液体受け部5は、プレス成形品、鋳造品、鍛造品、溶接品等で形成された金属品で形成されている。液体受け部5の載置マウント52は防振ゴム9で筐体4内に支持されている。防振ゴム9はゴム式でも液体封入式でも良い。液体封入式の防振ゴム9としては、図14に示す構造のものを例示できる。
図16は本発明の実施例15を示す。本実施例は実施例2と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図16に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51とをもつ。液体受け部5は筐体4の側面板43の内面にステー等の取付具28により着脱可能に固定されている。このため液体受け部5は筐体4を補強することもでき、補強部材も兼用する。液体受け部5の本体部50の下面には配管取付具100により配管102が取り付けられている。これにより収容室40のスペースの有効利用が図られている。配管102は、燃料ガス、酸化剤ガス、燃料オフガス、酸化剤オフガス、冷却水のいずれか、または電気配線が通るものとすることができる。
図17は本発明の実施例16を示す。本実施例は実施例2と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図17に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50と、本体部50から上方に突出するプレート状をなす立壁部51とをもつ。スタック2は液体受け部5の本体部50に載置マウント52により支持されている。液体受け部5は筐体4の側面板43の内面にステー等の取付具28により着脱可能に固定されている。液体受け部5は、常時開放している排出部を有しない構造とされている。図17に示す液体受け部5の蓄積可能容積は、冷却系6の冷却水の総容積を所定量超えるように設定されている。冷却系6の冷却水の全部が液体受け部5に受けられたときの水面をW(図17参照)とすると、スタック2の下面2uは水面Wよりも上方に位置するように設定されている。これによりスタック2の浸水が抑えられる。なお液体受け部5は液体を保持する方式であるため、排出部55を有していない。
図18は本発明の実施例17を示す。本実施例は実施例2と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図18に示すように、液体受け部5は、スタック2の下面2uに対面するように横方向に沿って延設されたプレート状をなす本体部50をもつ。本体部50は、断面矩形形状の補強部50mをスタック2の積層方向と交差する方向に沿って波形状に連続させることにより形成されており、上面に開口する複数の上溝50rと,下面に開口する複数の下溝50sを有する。この結果、重量物であるスタック2を設置できるように補強部50mにより本体部50は強化されている。上面に開口する複数の上溝50rは排出部55まで連通しており、本体部50に受けられた水を排出部55まで案内する作用を奏する。
(他の例)
その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
本発明は定置用、自動車等の車両用、電気機器用の燃料電池システムに利用することができる。
実施例1に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施例2に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施例3に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施例4に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施例5に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例6に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例7に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例8に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例9に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例10に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例11に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例12に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例13に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例13に係る防振ゴムを示す構成図である。 実施例14に係る燃料電池システムの要部を模式的に示す構成図である。 実施例15に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施例16に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施例17に係る燃料電池システムを模式的に示す構成図である。
符号の説明
図中、2はスタック、3は機能部品、4は筐体、40は収容室、5は液体受け部、50は本体部、51は立壁部、52は載置マウント、55は排出部、57は排出路、59はタンク、5Fは第1液体受け部、5Sは第2液体受け部、6は冷却系、7は跳ね返り抑制部材、75は電気絶縁部材、77は断熱部材、8は箱体、85は巻付具を示す。

Claims (14)

  1. 燃料電池のスタックと、前記スタックの下部側に設けられた液体受け部とを備える燃料電池システムにおいて、前記液体受け部の液体を前記液体受け部から排出する排出部を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池のスタックと、前記スタックの下部側に設けられた液体受け部とを備える燃料電池システムにおいて、前記液体受け部は、前記スタックの下側に設けられ前記スタックから落下する液体の跳ね返りを抑制する跳ね返り抑制部材を有することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2において、前記跳ね返り抑制部材は細孔を備える多孔質材料を有することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 燃料電池のスタックと、前記スタックの下部側に設けられた液体受け部と、前記スタックを収容する収容室を有する筐体とを備える燃料電池システムにおいて、前記液体受け部は、前記スタックを収容する上部側の第1収容室と、機能部品を収容する下部側の第2収容室とに前記筐体の前記収容室を分割していることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項2〜4のうちのいずれか一項において、前記液体受け部の液体を前記液体受け部から排出する排出部を有することを特徴とする燃料電池システム。
  6. 燃料電池のスタックと、前記スタックの下部側に設けられた液体受け部と、前記燃料電池の前記スタックの内部に液状の冷却媒体を通過させることにより前記スタックを冷却する冷却系とを備える燃料電池システムにおいて、前記液体受け部の蓄積可能容積は前記冷却系の液状の冷却媒体の総容積を超えるように設定されていることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 燃料電池のスタックと、前記スタックの下部側に設けられた第1液体受け部と、前記第1液体受け部と離間して設けられ前記第1液体受け部と連通する第2液体受け部と、前記燃料電池のスタックの内部に液状の冷却媒体を通過させることにより前記スタックを冷却する冷却系とを備える燃料電池システムにおいて、前記第2液体受け部の蓄積可能容積は前記冷却系の液状の冷却媒体の総容積を超えるように設定されていることを特徴とする燃料電池システム。
  8. 請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項において、前記液体受け部の少なくとも一部は断熱材料で形成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  9. 請求項1〜請求項8のうちのいずれか一項において、前記液体受け部の少なくとも一部は難燃材料で形成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  10. 請求項1〜請求項9のうちのいずれか一項において、前記液体受け部の少なくとも一部は電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  11. 請求項1〜請求項10のうちのいずれか一項において、前記液体受け部は、前記燃料電池の前記スタックを包囲する箱体で形成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  12. 請求項11において、前記箱体のうち前記スタックに対面する壁面の少なくとも一部には、前記スタックに対する断熱性を高める断熱材料が配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
  13. 請求項1〜請求項12のうちのいずれか一項において、前記燃料電池の前記スタックの下部に機能部品が配置されており、前記液体受け部は前記燃料電池の前記スタックと前記機能部品との間に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
  14. 請求項1〜請求項13のうちのいずれか一項において、前記スタックは積層方向の両端に端板をもち、前記液体蓄積部の長さは前記端板の外壁面間の長さよりも長く設定されていることを特徴とする燃料電池システム。
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