JP2011090085A - スクリーン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーンの平面度が向上し展張および収納を安定して行えるとともに電動化が容易なスクリーン装置を提供すること。
【解決手段】スクリーン装置1は、スクリーン10と収納体50とスクリーン支持部14と連結機構20とサブ連結機構30と回転機構40とを備える。連結機構20は、一対のアーム21,22の連結部27と一対のアーム23,24の連結部28とを結ぶ方向に沿って伸縮して、収納体50とスクリーン支持部14との間隔を変化させる。サブ連結機構30は、一端が連結部35で互いに連結され他端が摺動部37,38に枢着された一対の補助アーム31,32を有し、一対の補助アーム31,32は一対のアーム21,22にそれぞれが軸支されている。回転機構40は摺動部37,38と係合する回転軸42を有し、回転軸42の回転方向に応じて摺動部37,38がスクリーン10の端部11に沿って相反する向きに移動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクリーン装置に関する。
プロジェクター等の投写型表示装置からの画像が投写されるスクリーンを、使用するときには展張し使用しないときには収納するスクリーン装置が知られている。このようなスクリーン装置は、例えば、図7(a)および(b)に示すように、上下方向に伸縮する連結機構を用いてスクリーンを展張および収納を行う構成を有している。図7(a)および(b)は、従来のスクリーン装置の構成例を説明する図である。
図7(a)に示すスクリーン装置101では、スクリーン110の上端側を支持する支持部111と収納部112との間に、三対のアームを有する連結機構120が架設されている。連結機構120の連結部のうち収納部112に枢着された連結部123と、連結機構120の上下方向における中央部に位置する一対のアーム121,122との間には、一対のスプリング(ガススプリングまたはコイルスプリング)131,132が設けられている。このスプリング131,132の圧力または弾性力により連結機構120を伸縮させて、スクリーン110の展張および収納を行う構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
図7(b)に示すスクリーン装置102では、スクリーン114の上端側を支持する支持部115と収納部116との間に、二対のアームを有する連結機構124が架設されている。連結機構124の収納部116側に位置する一対のアーム125,126と、収納部116との間には、圧縮空気によって伸縮する一対のロッド133,134が設けられている。このロッド133,134に供給される圧縮空気の量を電動制御することにより連結機構124を伸縮させて、スクリーン114の展張および収納を行う構成となっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−131766号公報 特開2008−203393号公報
しかしながら、スクリーン装置101の構成では、手動操作でスクリーン110の展張および収納を行うことを前提としており、電動化が困難であるという課題があった。また、連結機構120およびスプリング131,132が連結部123の1点において収納部112に枢着されているため、連結機構120が連結部123を支点として左右方向に振れ易い。そのため、スクリーン110の展張状態において、スクリーン110の支持が不安定となることや、スクリーン110の歪みや撓みが発生し易いという課題があった。
スクリーン装置102の構成では、ロッド133,134に圧縮空気を注入するためのコンプレッサー等の大掛かりな機構を必要とするとともに、その機構の作動に伴い騒音が発生するという課題があった。また、スクリーン114の展張状態においては、スクリーン114が展張された状態を維持するために、ロッド133,134への圧縮空気の注入が継続して行われる。そのため、スクリーン装置102を使用している間、電力の消費と騒音の発生とが継続するという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るスクリーン装置は、互いに対向し略平行な第1の端部および第2の端部を有するスクリーンと、前記スクリーンの前記第1の端部に沿って延在し、前記第1の端部を支持する第1の支持部と、前記スクリーンの前記第2の端部に沿って延在し、前記第2の端部を支持する第2の支持部と、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に架設され、互いに連結された少なくとも二対のアームを有し、前記第1の支持部側に位置する一対のアームの連結部と前記第2の支持部側に位置する一対のアームの連結部とを結ぶ線の方向に沿って伸縮して、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間隔を変化させる連結機構と、前記第1の支持部側に設けられ、一端が互いに連結されるとともに前記第1の支持部側に位置する他端同士が離間されており、かつ前記一端と前記他端との間の位置で前記連結機構の前記第1の支持部側に位置する前記一対のアームにそれぞれが軸支された一対の補助アームと、前記第1の支持部側に配置され、前記第1の端部に沿って延在するとともに前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端と係合する回転軸を有する回転機構と、を備え、前記回転機構の前記回転軸の回転方向に応じて、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端が前記第1の端部に沿って相反する向きに移動することを特徴とする。
この構成によれば、一対の補助アームのそれぞれの他端は、回転機構の回転軸の回転方向に応じて、第1の支持部の延在方向に沿って相反する向きに移動する。このため、回転軸の回転方向を変えることで、一対の補助アームの他端同士の間隔を第1の支持部の延在方向に沿って広げたり狭めたりすることができる。一対の補助アームは連結機構の第1の支持部側に位置する一対のアームにそれぞれが軸支されているので、一対の補助アームの他端同士の間隔を広げたり狭めたりすることで、連結機構が伸縮する。これにより、第1の支持部と第2の支持部との間隔が変化するので、スクリーンの展張および収納を行うことができる。
また、連結機構は、第1の支持部側において一対のアームの連結部と一対の補助アームのそれぞれの他端との3点で支持されるので、左右方向における振れが抑えられる。これにより、スクリーンの展張状態において、スクリーンの支持の安定性が向上するとともに、スクリーンの歪みや撓みの発生が抑えられる。
[適用例2]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端には、雌ネジを有するネジ部が互いに同軸に設けられ、前記回転機構の前記回転軸は、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端の前記ネジ部に軸通するとともに、前記ネジ部と螺合する雄ネジを有し、前記ネジ部の一方は右ネジであり、他方は左ネジであることが好ましい。
この構成によれば、一対の補助アームのそれぞれの他端に設けられたネジ部の一方は右ネジであり、他方は左ネジである。これらのネジ部の雌ネジは回転軸に設けられた雄ネジと螺合しているので、回転軸の回転方向に応じて一対の補助アームのそれぞれの他端を互いに相反する向きに移動させることができる。
[適用例3]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記第1の支持部側に位置する前記一対のアームの連結部は、前記第1の支持部の延在方向における略中央に位置し、前記第2の支持部側に位置する前記一対のアームの連結部は、前記第2の支持部の延在方向における略中央に位置しており、それぞれの前記一対のアームの前記連結部同士を結ぶ線の方向は、前記第1の支持部および前記第2の支持部の延在方向と略直交していることが好ましい。
この構成によれば、連結機構の伸縮状態に関わらず、スクリーンの左右方向における略中央が支持される。これにより、安定した状態でスクリーンの展張および収納を行うことができる。
[適用例4]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記連結機構の前記一対のアームは互いに同じ長さを有し、前記一対の補助アームは互いに同じ長さを有しており、前記一対の補助アームの前記連結部は、前記一対のアームの前記連結部同士を結ぶ線上に位置していることが好ましい。
この構成によれば、連結機構および補助アームは、一対のアームの連結部同士を結ぶ線を中心線として略左右対称に構成されている。このため、スクリーンの展張状態におけるスクリーンの支持の安定性がより向上するとともに、スクリーンの歪みや撓みの発生がより効果的に抑えられる。
[適用例5]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記一対の補助アームの長さは、前記連結機構の前記一対のアームの長さよりも短いことが好ましい。
この構成によれば、連結機構を折り畳んだ状態における一対の補助アームの他端同士の間隔は、連結機構の一対のアームの両端同士の間隔よりも狭い。このため、連結機構に回転軸に軸通するネジ部を設ける場合に比べて、回転機構の回転軸の長さおよび回転軸に形成される雄ネジの長さを短くできる。
[適用例6]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記回転機構は、前記回転軸を回転駆動する電動モーターを有していることが好ましい。。
この構成によれば、電動式で容易にスクリーンの展張や収納を行うことができる。
[適用例7]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記第1の支持部は収納体であり、前記収納体は、前記スクリーンと前記第2の支持部と前記連結機構と前記一対の補助アームと前記回転機構とを内部に収納可能であることが好ましい。
この構成によれば、収納体が設置された側に第1の支持部と回転機構とを保持し安定した状態でスクリーンの展張や収納を行うことができる。また、スクリーン装置の構成部材を収納体内に収納できるので、使用しないときに場所をとらず、容易に持ち運びすることが可能である。
[適用例8]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記第2の支持部側に設けられ、一端が互いに連結されるとともに前記第2の支持部側に位置する他端同士が離間されており、かつ前記一端と前記他端との間の位置で前記連結機構の前記第2の支持部側の前記一対のアームにそれぞれが軸支された一対の補助アームをさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、第2の支持部側にも一対の補助アームが設けられているので、連結機構が伸縮する際に、第2の支持部は、連結機構の第2の支持部側に位置する一対のアームの連結部と、一対の補助アームの他端との3点で支持される。このため、スクリーンの歪みや撓みがより確実に抑えられるので、スクリーン面の平面性がさらに向上する。
[適用例9]本適用例に係るスクリーン装置は、互いに対向し略平行な第1の端部および第2の端部を有するスクリーンと、前記スクリーンの前記第1の端部に沿って延在し、前記第1の端部を支持する第1の支持部と、前記スクリーンの前記第2の端部に沿って延在し、前記第2の端部を支持する第2の支持部と、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に架設され、互いに連結された少なくとも二対のアームを有し、前記第1の支持部側に位置する一対のアームの連結部と前記第2の支持部側に位置する一対のアームの連結部とを結ぶ方向に沿って伸縮して、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間隔を変化させる連結機構と、前記第1の支持部側に設けられ、一端が互いに連結されるとともに前記第1の支持部側に位置する他端同士が離間されており、かつ前記一端と前記他端との間の位置で前記連結機構の前記第1の支持部側に位置する前記一対のアームにそれぞれが軸支された一対の補助アームと、前記一対の補助アームの互いに離間している他端同士の間に配置された回転軸を有する回転機構と、を備え、前記一対の補助アームの互いに離間している他端の一方が第1のワイヤーを介して前記回転軸に接続され、前記一対の補助アームの互いに離間している他端の他方が第2のワイヤーを介して前記回転軸に接続され、前記回転軸の回転方向に応じて、前記第1のワイヤーおよび前記第2のワイヤーのそれぞれが巻き取られ、または巻き戻されることにより、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端が前記第1の端部に沿って相反する向きに移動することを特徴とする。
この構成によれば、第1のワイヤーおよび第2のワイヤーのそれぞれを介して回転機構の回転軸に接続された一対の補助アームのそれぞれの他端は、回転軸の回転方向に応じて第1の支持部の延在方向に沿って相反する向きに移動する。このため、回転軸の回転方向を変えることで、一対の補助アームの他端同士の間隔を第1の支持部の延在方向に沿って広げたり狭めたりすることができる。一対の補助アームは連結機構の第1の支持部側に位置する一対のアームにそれぞれが軸支されているので、一対の補助アームの他端同士の間隔を広げたり狭めたりすることで、連結機構が伸縮する。これにより、第1の支持部と第2の支持部との間隔が変化するので、スクリーンの展張および収納を行うことができる。
[適用例10]上記適用例に係るスクリーン装置であって、前記回転機構は、前記回転軸を回転駆動する電動モーターを有していることが好ましい。
この構成によれば、電動式で容易にスクリーンの展張や収納を行うことができる。
第1の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図。 第1の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図。 連結機構を伸縮させる方法を説明する図。 本願発明のスクリーン装置に対する比較例を説明する図。 第2の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図。 第3の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図。 従来のスクリーン装置の構成例を説明する図。
以下に、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお、参照する各図面において、構成をわかりやすく示すため、各構成要素の寸法の比率、角度等は適宜異ならせてある。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るスクリーン装置について、図1、図2、および図3を参照して説明する。図1および図2は、第1の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図である。詳しくは、図1(a)および(b)は展張状態における図であるとともに、図1(a)はスクリーン装置の背面図であり、図1(b)はスクリーン装置の側面図である。図2は、収納状態におけるスクリーン装置の背面図である。図3は、連結機構を伸縮させる方法を説明する図である。詳しくは、図3(a)はサブ連結機構の端部の構成を示す斜視図であり、図3(b)および(c)はサブ連結機構の端部と回転軸との関係を示す背面図である。
図1(a)および(b)に示すように、第1の実施形態に係るスクリーン装置1は、スクリーン10と、第1の支持部としての収納体50と、第2の支持部としてのスクリーン支持部14と、連結機構20と、サブ連結機構30と、回転機構40と、を備えている。スクリーン装置1は、電動でスクリーン10の展張および収納を行うスクリーン装置である。ここでは、スクリーン装置1が床面に設置される場合を例にとり説明する。
なお、以下では、床面側を下方とも呼び天井面側を上方とも呼ぶ。スクリーン10が略平坦になり投写面が形成された使用状態を展張状態とも呼ぶ。また、スクリーン10の展張状態において、投写面側を正面、投写面とは反対側を背面、背面側から見て右側を右、背面側から見て左側を左とも呼ぶ。
スクリーン10は、互いに対向し略平行な第1の端部としての端部11および第2の端部としての端部12を有している。以下では、端部11および端部12に沿った方向をX方向とも呼ぶ。スクリーン10の端部11は、スクリーン巻き軸13に固定されている。スクリーン巻き軸13は、X方向に沿って延在している。スクリーン巻き軸13は、例えばスプリング等の弾性力により、スクリーン10を端部11側から巻き取る力が付加されている。スクリーン10の端部12は、スクリーン支持部14に支持されている。
収納体50は、スクリーン装置1が設置される側、すなわち床面側に位置している。収納体50は、X方向に沿って延在している。収納体50には、スクリーン巻き軸13が軸支されている。つまり、スクリーン10の端部11は、スクリーン巻き軸13に固定されて収納体50に支持されている。収納体50には、X方向に沿って延在するレール部52が設けられている。スクリーン支持部14は、X方向に沿って延在し、端部12を支持している。
なお、1点鎖線で示す中心線CLは、収納体50のX方向における中央とスクリーン支持部14のX方向における中央とを結ぶ線である。中心線CLは、スクリーン10のX方向(左右方向)における中心線でもある。
連結機構20は、収納体50とスクリーン支持部14との間に架設されており、スクリーン10の背面側に位置している。連結機構20は、所謂パンタグラフ機構である。連結機構20は、互いに回動自在に連結された二対(4本)のアーム21,22,23,24を有している。アーム21,22,23,24は、例えば、中空で断面が矩形状の柱状体からなり、互いに同じ長さを有している。アーム21,22,23,24は、それぞれの端部において互いにピン等により枢着結合され連結されている。
収納体50側に位置する一対のアーム21,22は、連結部27で互いに連結されている。収納体50の延在方向における略中央には支持部材51が設けられており、連結部27は支持部材51に枢着されている。スクリーン支持部14側に位置する一対のアーム23,24は、連結部28で互いに連結されている。連結部28は、スクリーン支持部14の延在方向における略中央に枢着されている。また、アーム21,23は連結部25で互いに連結され、アーム22,24は連結部26で互いに連結されている。
連結部25と連結部26とは互いに対向しており、連結部25と連結部26とを結ぶ線はX方向に沿っている。連結部27と連結部28とは互いに対向しており、ほぼ中心線CL上に位置している。したがって、連結機構20は、中心線CLに対して略左右対称である。また、連結部27と連結部28とを結ぶ線はX方向に略直交している。以下では、連結部27と連結部28とを結ぶ線に沿った方向、すなわち中心線CLに沿った方向をZ方向とも呼ぶ。また、X方向およびZ方向に略直交する方向をY方向とも呼ぶ。X方向とY方向とで構成される面は、スクリーン装置1(収納体50)の設置面である床面に略平行な面となる。
連結機構20をZ方向に沿って伸縮させることにより、連結部27と連結部28との間隔を変化させることができる。これにより、収納体50とスクリーン支持部14との相対的な間隔が変化する。連結機構20をZ方向に沿って伸ばすこと、すなわち連結部27と連結部28との間隔を大きくすることにより、床面に位置する収納体50に対してスクリーン支持部14が上方に持ち上げられる。これにより、図1(a)および(b)に示すように、スクリーン10が展張されるとともに上下方向に張力が与えられた状態となる。
また、図2に示すように、連結機構20をZ方向に沿って縮めること、すなわち連結部27と連結部28との間隔を小さくすることにより、スクリーン支持部14が下方に下げられる。これにより、スクリーン10の弛んだ部分がスクリーン巻き軸13に巻き取られる。そして、連結機構20を折り畳むことにより、スクリーン10が収納体50内に収納される。なお、図2においては、スクリーン10が展張された状態(図1(a))を破線で示している。
図1(a)および(b)に戻って、サブ連結機構30は、スクリーン装置1の収納体50側に設けられており、連結機構20よりも背面側に位置している。サブ連結機構30は、一対の補助アームとしてのアーム31,32と、摺動部37,38とを有している。
摺動部37,38は、サブ連結機構30における収納体50側に位置しており、互いに離間されて中心線CLに対して略左右対称な位置に配置されている。摺動部37,38のY方向における断面形状は凸状である。また、収納体50に設けられたレール部52のY方向における断面形状は凹状である。摺動部37,38は、レール部52の凹部内に、レール部52の延在方向(X方向)に沿って摺動自在に配置されている。
摺動部37,38には、Y方向を軸方向とするピン37a,38aが設けられている。また、摺動部37,38には、雌ネジを有するネジ部が、X方向に沿った方向に互いに同軸に設けられている。摺動部37,38のネジ部は、後述する回転機構40の回転軸42と係合している。
アーム31,32は、例えば、中空で断面が矩形状の柱状体からなり、互いに同じ長さを有している。アーム31,32の長さは、連結機構20のアーム21,22,23,24の長さよりも短い。アーム31,32の収納体50とは反対側に位置する一端同士は、連結部35で互いに回動自在に連結されている。連結部35は、ほぼ中心線CL上に位置している。
アーム31の収納体50側に位置する他端は、ピン37aにより摺動部37に枢着されている。アーム32の収納体50側に位置する他端は、ピン38aにより摺動部38に枢着されている。したがって、アーム31,32の摺動部37,38に枢着された端部同士は、互いに離間されて中心線CLに対して略左右対称な位置に配置されている。したがって、サブ連結機構30は、中心線CLに対して略左右対称である。
アーム31は、その一端側と他端側との間、すなわち連結部35と摺動部37との間に位置する支点33で、連結機構20のアーム21に枢支されている。また、アーム32は、その一端と他端との間、すなわち連結部35と摺動部38との間に位置する支点34で、連結機構20のアーム22に枢支されている。したがって、連結機構20のアーム21はアーム31に支持されており、アーム22はアーム32に支持されている。
つまり、連結機構20は、サブ連結機構30のアーム31,32が枢着された摺動部37,38と連結部27との3点でスクリーン10を支持する構成となっている。このため、連結機構20の左右方向における振れが抑えられる。また、スクリーン10は、連結機構20とサブ連結機構30とにより略左右対称に支持される。これらにより、スクリーン10の展張状態において、スクリーン10の支持の安定性が向上するとともに、スクリーン10の左右方向に略均一に張力が与えられるので、歪みや撓みの発生が抑えられスクリーン面の平面性が向上する。
回転機構40は、収納体50側に配置されており、連結機構20よりも背面側に位置している。回転機構40は、電動モーター41と、回転軸42と、回転軸42に設けられた雄ネジ43,44とを有している。電動モーター41は、収納体50に固定されている。電動モーター41は、回転軸42を回転駆動する。回転軸42は、X方向に沿って延在しており、摺動部37,38のネジ部に軸通している。
図3(a)に示すように、アーム31は摺動部37のピン37aを軸として回動自在に支持されている。摺動部37に設けられたネジ部は、回転軸42に設けられた雄ネジ43と螺合している。したがって、回転軸42の回転方向に応じて、摺動部37はX方向に沿って移動する。図3(a)では図示を省略するが、同様に、アーム32は摺動部38のピン38aを軸として回動自在に支持されている。摺動部38に設けられたネジ部は、回転軸42に設けられた雄ネジ44と螺合している。したがって、回転軸42の回転方向に応じて、摺動部38はX方向に沿って移動する。
図3(b)および(c)に示すように、摺動部37に設けられたネジ部は右ネジであり、摺動部38に設けられたネジ部は左ネジである。摺動部37,38のネジ部は、互いに略同ピッチである。回転軸42には、中心線CLに対して摺動部37側に雄ネジ43が設けられており、中心線CLに対して摺動部38側に雄ネジ44が設けられている。雄ネジ43は右ネジであり、摺動部37のネジ部と螺合している。雄ネジ44は左ネジであり、摺動部38のネジ部と螺合している。
このような構成により、回転軸42を所定の回転方向に回転させると、摺動部37,38がX方向に沿って互いに相反する向きに移動する。図3(b)に示すように、例えば、回転軸42を電動モーター41側から見て時計回り方向に回転駆動すると、摺動部37,38が中心線CLに向かって移動するので、摺動部37,38の間隔が狭まる。また、図3(c)に示すように、例えば、回転軸42を電動モーター41側から見て反時計回り方向に回転駆動すると、摺動部37,38が中心線CLから遠ざかる向きに移動するので、摺動部37,38の間隔が広がる。
図1(a)に示すように、摺動部37,38の間隔が狭まると、アーム31,32の摺動部37,38に枢着された端部同士の間隔が狭まるので、連結部35は収納体50に対して上方に移動する。連結部35が収納体50に対して上方に移動すると、連結機構20は中心線CLに沿って上方に伸ばされる。これにより、スクリーン支持部14が上方に移動して、スクリーン10が展張される。
図2に示すように、摺動部37,38の間隔が広がると、アーム31,32の摺動部37,38に枢着された端部同士の間隔が広がるので、連結部35は収納体50に向かって下方に移動する。連結部35が収納体50に向かって下方に移動すると、連結機構20は中心線CLに沿って下方に縮んで折り畳まれる。これにより、スクリーン支持部14が下方に移動して、スクリーン10が収納される。このようにして、電動モーター41で回転駆動する回転軸42の回転方向に応じて、摺動部37,38を互いに相反する向きに移動させることにより、サブ連結機構30を介して連結機構20を伸縮させて、スクリーン10の展張および収納を行うことができる。
ここで、摺動部37,38のネジ部は互いに略同ピッチであるので、摺動部37,38のX方向における移動量は互いに略同じとなる。したがって、連結部35は、摺動部37,38の移動量に関わらずほぼ中心線CL上に位置することとなる。つまり、連結機構20の伸縮状態に関わらず、スクリーン10の左右方向における略中央が支持されるので、安定した状態でスクリーン10の展張および収納を行うことができる。
また、電動モーター41による回転軸42の回転駆動を停止すれば、雄ネジ43,44と螺合するネジ部を有する摺動部37,38は、回転駆動を停止したときの位置で留まる。したがって、摺動部37,38の位置を制御することで、スクリーン10(スクリーン支持部14)を所望の高さに保持することができる。また、スクリーン装置1を使用する際に、スクリーン10の展張状態を維持するための電力等は必要としない。
このように、スクリーン装置1は、大掛かりな機構を必要とせず、簡易な構成により電動でスクリーン10の展張および収納を安定した状態で行うことができる。したがって、スクリーン装置1は、電動化に好適な構成を有しているといえる。
なお、図示を省略するが、収納体50はカバー部を有しており、スクリーン装置1を使用しないときは、カバー部で収納体50の上側を覆うことでスクリーン装置の各構成部材を収納体50内に収納することができる。したがって、使用しないときに場所をとらず、容易に持ち運びすることが可能である。スクリーン支持部14がカバー部を兼ねる構成であってもよい。
ところで、発明者は、電動でスクリーンの展張および収納を行うスクリーン装置として、上述のスクリーン装置1とは異なる構成との比較検討を行った。図4(a)および(b)は、本願発明のスクリーン装置に対する比較例を説明する図である。図4(a)および(b)において、スクリーンの展張状態を実線で示し、スクリーンの収納状態を破線で示している。
図4(a)に示すスクリーン装置4Aは、スクリーン装置1に対してサブ連結機構を備えていない点が異なっており、その他はほぼ同様の構成を有している。スクリーン装置4Aでは、連結機構20の連結部25,26にそれぞれ右ネジ、左ネジの雌ネジを有するネジ部が設けられており、回転機構40の回転軸42に設けられた雄ネジ43,44は連結部25,26のネジ部に軸通するとともに螺合している。
スクリーン装置4Aの構成によれば、連結機構20が伸縮すると、連結部25,26に軸通する回転軸42が連結部25,26とともに上下方向に移動する。つまり、連結機構20の伸縮に伴って、図中に矢印で示すように回転機構40が収納体50に対して上下方向に移動することとなる。このため、回転機構40と電源部との間の引き回しは回転機構40の移動に対応可能な構成とする必要がある。さらに、スクリーン10の展張状態では、回転機構40がスクリーン10の上下方向(Z方向)における略中央に位置することとなるため、重心が高く不安定な状態となる。
また、連結機構20のアーム21,22,23,24の長さがスクリーン装置1におけるサブ連結機構30のアーム31,32(図1(a)参照)の長さよりも長いため、スクリーン装置4Aでは、スクリーン装置1よりも回転軸42および雄ネジ43,44の長さを長くする必要がある。
図4(b)に示すスクリーン装置4Bは、スクリーン装置1に対して、サブ連結機構を備えていないとともに、連結機構の構成およびスクリーンを支持する構成が異なっており、その他はほぼ同様の構成を有している。スクリーン装置4Bの連結機構20aでは、アーム21a,22aがそれぞれの延在方向の略中央を連結部27aとしてクロスするように略X字形状に連結されるとともに、アーム23a,24aがそれぞれの延在方向の略中央を連結部28aとしてクロスするように略X字形状に連結されている。また、アーム21a,23aが互いに連結されるとともに、アーム22a,24aが互いに連結されている。
アーム22aの収納体50側の端部は支持部材51に枢着されており、アーム21aの収納体50側の端部は摺動部38に枢着されている。摺動部38には雌ネジを有するネジ部が設けられており、回転軸42の雄ネジ44と螺合している。アーム24aのスクリーン支持部14a側の端部24bは、スクリーン支持部14aに枢着されている。アーム23aのスクリーン支持部14a側の端部23bは、摺動体(図示しない)に枢着されている。スクリーン支持部14aにはX方向に沿ってガイド孔17が設けられており、摺動体はガイド孔17に係合するとともにガイド孔17に沿ってX方向に摺動自在である。
スクリーン装置4Bでは、回転軸42の回転により摺動部38がX方向に移動することで、連結機構20aが伸縮しアーム23aの端部23bはガイド孔17に沿ってX方向に摺動する。収納体50における支持部材51の配置位置、およびスクリーン支持部14aにおける端部24bの枢着位置は、スクリーン10の展張状態において連結部27aと連結部28aとが中心線CL上に位置するように設定されている。したがって、連結機構20aが伸縮すると、連結部27aと連結部28aとを結ぶ線は図中に矢印で示すようにX方向に移動して中心線CLから離れることとなる。
このような構成であると、スクリーン支持部14aは、連結機構20aの左側の端部24bにより、連結機構20aの伸縮状態に関わらず固定した位置で支持される。しかしながら、スクリーン支持部14aは、右側の端部23bが摺動自在に支持されるので、左右両側で支持条件が異なってしまう。また、連結機構20aの伸縮状態によって右側の端部23bの位置が移動するため、連結機構20aの伸縮に伴って、スクリーン支持部14aにおける右側の支持位置が変化して連結部27aと連結部28aとを結ぶ線が中心線CLからずれることとなる。このため、スクリーン10の左右方向における張力に差が生じ易く、スクリーン10の歪みや撓みが発生し易くなる。
上述のスクリーン装置4A,4Bの構成に対して、スクリーン装置1の構成によれば、回転機構40が収納体50に固定されている。また、連結機構20の連結部27,28およびサブ連結機構30の連結部35が、連結機構20の伸縮状態に関わらず中心線CL上にあり、左右両側での支持条件が略同一となる。したがって、スクリーン10に左右方向に略均一に張力が与えられるとともに、安定した状態でスクリーン10の展張および収納を行うことができる。
以上、第1の実施形態に係るスクリーン装置1の構成によれば、次の効果が得られる。
(1)サブ連結機構30と回転機構40とを備えた簡易な構成により、連結機構20を伸縮させてスクリーン10の展張を電動で行うことができる。したがって、電動化が容易なスクリーン装置を提供できる。
(2)連結機構20とサブ連結機構30により、スクリーン10を3点で略左右対称に支持するので、スクリーン10の展張状態における安定性が向上するとともに、スクリーン10の歪みや撓みの発生が抑えられ平面性が向上する。
(3)連結機構20の伸縮状態に関わらず、スクリーン10の左右方向における略中央が略左右対称に支持されるので、安定した状態でスクリーン10の展張および収納を行うことができる。
なお、上記では、スクリーン装置1が床面に設置される場合を例に説明したが、スクリーン装置1は天井面等への設置にも対応できる。スクリーン装置1を天井面に設置する場合は、収納体50に対するサブ連結機構30や連結機構20等の上下方向の位置関係が逆転し、重力がスクリーン10を展張する方向に作用するが、サブ連結機構30と回転機構40とにより、連結機構20を天井面側に位置する収納体50に対して下方に伸ばすこと、および上方に縮めて折り畳むことで、スクリーン10の展張および収納を行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るスクリーン装置について図を参照して説明する。図5は、第2の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図である。詳しくは、図5(a)および(b)は要部を拡大した背面図であるとともに、図5(a)は床面に設置されるスクリーン装置を説明する図であり、図5(b)は天井面に設置されるスクリーン装置を説明する図である。
第2の実施形態に係るスクリーン装置は、第1の実施形態に係るスクリーン装置に対して、サブ連結機構および回転機構の構成が異なっているが、その他の構成は同じである。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。なお、図5(a)および(b)では、サブ連結機構まわりの構成要素のみを図示している。
まず、図5(a)を参照して、第2の実施形態に係るスクリーン装置であって、床面に設置されるスクリーン装置2Aの構成を説明する。スクリーン装置2Aは、スクリーン10(図1(a)参照)と、収納体50と、スクリーン支持部14(図1(a)参照)と、連結機構20と、サブ連結機構30aと、回転機構40aと、を備えている。
サブ連結機構30aは、アーム31,32と、摺動部63,64とを有している。摺動部63,64は、第1の実施形態の摺動部37,38に対して、ネジ部を有していない点が異なるが、その他はほぼ同様の構成を有している。アーム31の収納体50側に位置する他端は摺動部63に枢着され、アーム32の収納体50側に位置する他端は摺動部64に枢着されている。
回転機構40aは、電動モーター41(図1(a)参照)と、回転軸42と、補助回転軸としての回転軸60と、第1のワイヤーとしてのワイヤー65と、第2のワイヤーとしてのワイヤー66とを有している。回転軸42には、ウォームギア45が設けられている。回転軸60は、Y方向に沿って延在している。つまり、回転軸60は回転軸42と略直交している。
また、回転軸60のX方向における断面の中心は、中心線CL上に位置している。つまり、回転軸60は、アーム31,32の互いに離間している他端同士の間に配置されている。回転軸60には、ウォームギア45と螺合する平歯車61が設けられている。したがって、回転軸42の回転が、ウォームギア45および平歯車61を介して回転軸60に伝達される。
ワイヤー65の一端側は摺動部63に接続されており、他端側は回転軸60に接続されている。ワイヤー66の一端側は摺動部64に接続されており、他端側は回転軸60に接続されている。つまり、アーム31,32の互いに離間している他端は、それぞれワイヤー65,66を介して回転軸60に接続されている。回転軸60を所定の回転方向に回転させると、ワイヤー65,66は回転軸60に接続された端部側から巻き取られる。回転軸60の1回転当たりに巻き取られるワイヤー65,66の長さは、互いに同じである。
回転軸42を、例えば電動モーター41側から見て時計回り方向に回転駆動すると、回転軸60が背面側から見て反時計回り方向に回転して、ワイヤー65,66が回転軸60に巻き取られる。このため、ワイヤー65,66が接続された摺動部63,64は、ワイヤー65,66からの引っ張り力によりX方向に沿って中心線CLに向かって移動する。これにより、摺動部63,64の互いの間隔が狭まるので、サブ連結機構30aの連結部35が上方に移動し連結機構20が上方に伸びて、スクリーン10を展張することができる。
スクリーン10の展張状態は、ウォームギア45と平歯車61との噛み合いによりワイヤー65,66からの引っ張り力が重力に抗することで維持される。なお、必要に応じて、スクリーン10の展張状態におけるウォームギア45と平歯車61との逆転を防止する機構等を設けてもよい。
また、ワイヤー65,66が回転軸60に巻き取られた状態で、回転軸60を逆方向に回転させると、ワイヤー65,66が回転軸60から巻き戻される。このとき、重力がスクリーン10を下方に降下させる方向、すなわち連結機構20を折り畳む方向に作用する。このため、ワイヤー65,66を巻き戻すことにより、巻き戻された長さに応じて摺動部63,64の互いの間隔が広がる範囲で、連結部35が下方に移動し連結機構20が下方に縮むので、スクリーン10を収納することができる。
続いて、図5(b)を参照して、第2の実施形態に係るスクリーン装置であって、天井面に設置されるスクリーン装置2Bの構成を説明する。スクリーン装置2Bは、スクリーン10と、収納体50と、スクリーン支持部14と、連結機構20と、サブ連結機構30aと、回転機構40bと、を備えている。
回転機構40bは、電動モーター41と回転軸42と回転軸60とワイヤー65,66とプーリー67,68とを有している。プーリー67は中心線CLに対して摺動部63よりも外側(左側)に配置されており、プーリー68は中心線CLに対して摺動部64よりも外側(右側)に配置されている。プーリー67,68は、収納体50に設けられY方向を軸方向とする軸にそれぞれ取り付けられている。
ワイヤー65は摺動部63からプーリー67に巻きまわされて回転軸60に接続され、ワイヤー66は摺動部64からプーリー68に巻きまわされて回転軸60に接続されている。したがって、ワイヤー65,66を回転軸60に巻き取ると、摺動部63はプーリー67側(左側)に移動し、摺動部64はプーリー68側(右側)に移動する。つまり、摺動部63,64の互いの間隔が広がる。
ここで、天井面に設置されるスクリーン装置2Bにおいては、重力がスクリーン10を下方に降下させて展張する方向、すなわち連結機構20を伸ばす方向に作用する。したがって、スクリーン10を収納体50に収納するときは、重力に抗して連結機構20を上方に縮めて折り畳むこととなる。
スクリーン装置2Bでは、ワイヤー65,66を回転軸60に巻き取ることにより、摺動部63,64の互いの間隔が広がるので、サブ連結機構30aの連結部35が上方に移動し連結機構20が上方に折り畳まれる。これにより、スクリーン10を収納することができる。
また、ワイヤー65,66が回転軸60に巻き取られた状態で、回転軸60を逆方向に回転させると、ワイヤー65,66が回転軸60から巻き戻される。このとき、重力によりスクリーン10を下方に降下させる力、すなわち連結機構20を伸ばす力が働くので、ワイヤー65,66が巻き戻された長さに応じて摺動部63,64の互いの間隔が狭まる範囲で連結部35が下方に移動し連結機構20が下方に伸びるので、スクリーン10を展張することができる。
このように、第2の実施形態に係るスクリーン装置2A,2Bにおいては、回転軸60の回転方向に応じて、ワイヤー65,66のそれぞれが巻き取られ、または巻き戻されることにより、アーム31,32のそれぞれの他端がX方向に沿って相反する向きに移動する。これにより、スクリーン装置2A,2Bにおいても、連結機構20を伸縮させてスクリーン10の展張および収納を行うことができるとともに、第1の実施形態に係るスクリーン装置1と同様の効果が得られる。なお、第2の実施形態に係るスクリーン装置2A,2Bにおいて、回転軸42に設けられたウォームギア45、および回転軸60に設けられた平歯車61に代えて、それぞれに傘歯車が設けられた構成としてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るスクリーン装置について図を参照して説明する。図6は、第3の実施形態に係るスクリーン装置の概略構成を説明する図である。詳しくは、図6(a)および(b)は展張状態における図であるとともに、図6(a)はスクリーン装置の背面図であり、図6(b)はスクリーン装置の側面図である。
第3の実施形態に係るスクリーン装置は、第1の実施形態に係るスクリーン装置に対して、スクリーン支持部側にもサブ連結機構を備えている点が異なっているが、その他の構成は同じである。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図6(a)および(b)に示すように、第3の実施形態に係るスクリーン装置3は、スクリーン10と、収納体50と、スクリーン支持部14bと、連結機構20と、サブ連結機構30と、サブ連結機構70と、回転機構40と、を備えている。
スクリーン支持部14bには、X方向に沿ってガイド孔15,16が設けられている。ガイド孔15は中心線CLに対して連結機構20のアーム23側(左側)に設けられており、ガイド孔16は中心線CLに対して連結機構20のアーム24側(右側)に設けられている。
サブ連結機構70は、スクリーン装置3のスクリーン支持部14b側に設けられており、連結機構20よりも背面側に位置している。サブ連結機構70は、一対の補助アームとしてのアーム71,72を有している。アーム71,72は、例えば、中空で断面が矩形状の柱状体からなり、互いに同じ長さを有している。アーム71,72の長さは、例えば、アーム31,32の長さと同じである。アーム71,72の収納体50側に位置する一端同士は、連結部75で互いに回動自在に連結されている。連結部75は、ほぼ中心線CL上に位置している。サブ連結機構70は、中心線CLに対して略左右対称である。
アーム71のスクリーン支持部14b側の端部77は、ガイド孔15に係合しX方向に摺動自在な摺動体(図示しない)に枢着されている。端部77は、この摺動体とともにガイド孔15に沿ってX方向に移動可能である。アーム72のスクリーン支持部14b側の端部78は、ガイド孔16に係合しX方向に摺動自在な摺動体(図示しない)に枢着されている。端部78は、この摺動体とともにガイド孔16に沿ってX方向に移動可能である。
したがって、スクリーン支持部14bは、連結機構20の連結部28とアーム71,72の端部77,78との3点で、中心線CLに対して略左右対称に支持される。また、端部77,78によるスクリーン支持部14bの支持条件は左右両側で略同一である。これにより、スクリーン支持部14bのX方向(左右方向)における水平性がより向上する。
アーム71は、連結部75と端部77との間に位置する支点73で、連結機構20のアーム23に枢支されている。また、アーム72は、連結部75側と端部78との間に位置する支点74で、連結機構20のアーム24に枢支されている。したがって、連結機構20が上方に伸ばされると端部77と端部78との間隔が狭まり、連結機構20が折り畳まれると端部77と端部78との間隔が広がる。また、連結機構20の伸縮により、連結部75は中心線CLに沿って上下方向に移動する。したがって、スクリーン支持部14bは、連結機構20の伸縮状態に関わらず、3点で略左右対称に、かつ、左右両側がほぼ同じ支持条件で支持される。
第3の実施形態に係るスクリーン装置3の構成によれば、第1の実施形態に係るスクリーン装置1で得られる効果に加えて以下の効果が得られる。
スクリーン支持部14bが3点で略左右対称に支持されるので、スクリーン支持部14bのX方向における水平性が向上する。これにより、スクリーン10の展張状態において、スクリーン10の歪みや撓みがより確実に抑えられ、スクリーン面の平面性がさらに向上する。また、スクリーン10の展張・伸縮をより安定した状態で行うことができる。
なお、第3の実施形態に係るサブ連結機構70を備えた構成を、第2の実施形態に係るスクリーン装置2A,2Bに適用してもよい。このような構成においても、上記スクリーン装置3と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上記実施形態のスクリーン装置は、電動モーターを備えており、スクリーンの展張および収納を電動で行う構成であったが、これに限定されない。スクリーン装置は、電動モーターを備えておらず、例えば、回転軸に設けられた取っ手等を回すことにより手動操作で回転させてスクリーンの展張および収納を行う構成であってもよい。このような構成であっても、スクリーンの展張状態における安定性が向上するとともに、スクリーンの歪みや撓みの発生が抑えられる。また、安定した状態でスクリーンの展張および収納を行うことができる。
(変形例2)
上記実施形態のスクリーン装置は、連結機構に二対(4本)のアームを備えた構成であったが、これに限定されない。スクリーン装置は、中心線に対して略左右対称に配置された三対(6本)以上のアームを有する連結機構を備えた構成であってもよい。このような構成であっても、上記実施形態のスクリーン装置と同様の効果が得られる。
1,2A,2B,3,4A,4B…スクリーン装置、10…スクリーン、11…第1の端部としての端部、12…第2の端部としての端部、14,14a,14b…第2の支持部としてのスクリーン支持部、20,20a…連結機構、21,21a,22,22a,23,23a,24,24a…アーム、23b,24b…端部、25,26,27,27a,28,28a,35,75…連結部、30,30a,70…サブ連結機構、31,32,71,72…補助アームとしてのアーム、37,38…摺動部、40,40a,40b…回転機構、41…電動モーター、42…回転軸、43,44…雄ネジ、50…第1の支持部としての収納体、60…補助回転軸としての回転軸、65…第1のワイヤーとしてのワイヤー、66…第2のワイヤーとしてのワイヤー、77,78…補助アームの他端としての端部。

Claims (10)

  1. 互いに対向し略平行な第1の端部および第2の端部を有するスクリーンと、
    前記スクリーンの前記第1の端部に沿って延在し、前記第1の端部を支持する第1の支持部と、
    前記スクリーンの前記第2の端部に沿って延在し、前記第2の端部を支持する第2の支持部と、
    前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に架設され、互いに連結された少なくとも二対のアームを有し、前記第1の支持部側に位置する一対のアームの連結部と前記第2の支持部側に位置する一対のアームの連結部とを結ぶ線の方向に沿って伸縮して、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間隔を変化させる連結機構と、
    前記第1の支持部側に設けられ、一端が互いに連結されるとともに前記第1の支持部側に位置する他端同士が離間されており、かつ前記一端と前記他端との間の位置で前記連結機構の前記第1の支持部側に位置する前記一対のアームにそれぞれが軸支された一対の補助アームと、
    前記第1の支持部側に配置され、前記第1の端部に沿って延在するとともに前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端と係合する回転軸を有する回転機構と、を備え、
    前記回転機構の前記回転軸の回転方向に応じて、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端が前記第1の端部に沿って相反する向きに移動することを特徴とするスクリーン装置。
  2. 請求項1に記載のスクリーン装置であって、
    前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端には、雌ネジを有するネジ部が互いに同軸に設けられ、
    前記回転機構の前記回転軸は、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端の前記ネジ部に軸通するとともに、前記ネジ部と螺合する雄ネジを有し、
    前記ネジ部の一方は右ネジであり、他方は左ネジであることを特徴とするスクリーン装置。
  3. 請求項1または2に記載のスクリーン装置であって、
    前記第1の支持部側に位置する前記一対のアームの連結部は、前記第1の支持部の延在方向における略中央に位置し、
    前記第2の支持部側に位置する前記一対のアームの連結部は、前記第2の支持部の延在方向における略中央に位置しており、
    それぞれの前記一対のアームの前記連結部同士を結ぶ線の方向は、前記第1の支持部および前記第2の支持部の延在方向と略直交していることを特徴とするスクリーン装置。
  4. 請求項3に記載のスクリーン装置であって、
    前記連結機構の前記一対のアームは互いに同じ長さを有し、
    前記一対の補助アームは互いに同じ長さを有しており、
    前記一対の補助アームの前記連結部は、前記一対のアームの前記連結部同士を結ぶ線上に位置していることを特徴とするスクリーン装置。
  5. 請求項4に記載のスクリーン装置であって、
    前記一対の補助アームの長さは、前記連結機構の前記一対のアームの長さよりも短いことを特徴とするスクリーン装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のスクリーン装置であって、
    前記回転機構は、前記回転軸を回転駆動する電動モーターを有していることを特徴とするスクリーン装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のスクリーン装置であって、
    前記第1の支持部は収納体であり、
    前記収納体は、前記スクリーンと前記第2の支持部と前記連結機構と前記一対の補助アームと前記回転機構とを内部に収納可能であることを特徴とするスクリーン装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のスクリーン装置であって、
    前記第2の支持部側に設けられ、一端が互いに連結されるとともに前記第2の支持部側に位置する他端同士が離間されており、かつ前記一端と前記他端との間の位置で前記連結機構の前記第2の支持部側の前記一対のアームにそれぞれが軸支された一対の補助アームをさらに備えていることを特徴とするスクリーン装置。
  9. 互いに対向し略平行な第1の端部および第2の端部を有するスクリーンと、
    前記スクリーンの前記第1の端部に沿って延在し、前記第1の端部を支持する第1の支持部と、
    前記スクリーンの前記第2の端部に沿って延在し、前記第2の端部を支持する第2の支持部と、
    前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に架設され、互いに連結された少なくとも二対のアームを有し、前記第1の支持部側に位置する一対のアームの連結部と前記第2の支持部側に位置する一対のアームの連結部とを結ぶ方向に沿って伸縮して、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間隔を変化させる連結機構と、
    前記第1の支持部側に設けられ、一端が互いに連結されるとともに前記第1の支持部側に位置する他端同士が離間されており、かつ前記一端と前記他端との間の位置で前記連結機構の前記第1の支持部側に位置する前記一対のアームにそれぞれが軸支された一対の補助アームと、
    前記一対の補助アームの互いに離間している他端同士の間に配置された回転軸を有する回転機構と、を備え、
    前記一対の補助アームの互いに離間している他端の一方が第1のワイヤーを介して前記回転軸に接続され、前記一対の補助アームの互いに離間している他端の他方が第2のワイヤーを介して前記回転軸に接続され、
    前記回転軸の回転方向に応じて、前記第1のワイヤーおよび前記第2のワイヤーのそれぞれが巻き取られ、または巻き戻されることにより、前記一対の補助アームのそれぞれの前記他端が前記第1の端部に沿って相反する向きに移動することを特徴とするスクリーン装置。
  10. 請求項9に記載のスクリーン装置であって、
    前記回転機構は、前記回転軸を回転駆動する電動モーターを有していることを特徴とするスクリーン装置。
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