JP2011090041A - 融着接続器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数本の放電電極が電極保持部によって固定され、この複数本の放電電極間でアーク放電を生じさせることにより光ファイバ同士を融着接続する融着接続機において、放電電極は、先端針状の電極棒の後端に、前記電極保持部の係合部材と係合させるための係合片を有しており、この係合片の一部が係合部材の上端面より上方に突出するようになっている。好ましくは、前記係合片の形状を、電極棒の軸を中心として非対称(非円形)とする。
【選択図】図6
Description
また、放電電極の先端は厳密には真円錐形状となっていないため、取付時に放電電極を調心して位置決めすることが重要となる。しかしながら、放電電極の係合片が円盤形状をしていると、放電電極が容易に回転できるため、放電電極の調心状態が崩れてしまい融着接続不良を生じる虞がある。
複数本の放電電極が電極保持部によって固定され、この複数本の放電電極間でアーク放電を生じさせることにより光ファイバ同士を融着接続する融着接続機において、
前記放電電極は、先端針状の電極棒の後端に、前記電極保持部の係合部材と係合させるための係合片を有し、
この係合片の一部が、前記係合部材の上端面より上方に突出することを特徴とする。
前記係合片は、前記電極棒の軸を中心として非対称となっていることを特徴とする。
図1は、本実施形態に係る融着接続機1の外観を示す斜視図である。図1に示すように、融着接続機1は、本体部1Aと本体部1Aを載置する融着接続機用ホルダ1Bで構成されている。本体部1Aは、筐体50の上面に、融着部10、表示部20、操作部30及び補強スリーブ加熱処理部40を備えている。
融着部10は風防カバー11を有し、この風防カバー11を閉じた状態で、アーク放電により光ファイバの突合せ部分を加熱溶融して融着接続する。表示部20は、操作部30によって入力された各種設定情報やエラー警告を表示するとともに、融着部10におけるファイバの調心状態や融着状態をモニタリングできるようになっている。
操作部30には、各種操作キーや、融着接続を開始するためのスイッチ等が設けられている。補強スリーブ加熱処理部40では、融着接続された光ファイバの接続部に補強スリーブを被着する加熱処理が行われる。
この融着接続機1を用いて融着接続作業を行う場合、作業者は、操作部30が配設されている側を手前に向けた状態で、風防カバー11を開閉させて融着接続作業を行うこととなる。
図2,3に示すように、融着部10は、風防カバー11、風防壁12、融着機構部13及び光ファイバ押え機構部14で構成される。
融着機構部13は、アーク放電用の2本の放電電極131、この放電電極131を保持する一組の電極保持部132、接続すべき光ファイバFを載置して固定する一組の光ファイバ保持部133等を備えている。この融着機構部13は、取付基板60に取り付けられ、筐体50の開口50aから上方に現出している。
なお、放電電極131の詳細な構造については後述する。
風防内壁121の左右の側壁(風防内側壁)121R,121L及び風防外壁122の左右の側壁(風防外側壁)122R,122Lには、光ファイバFを挿通するための切欠部121a,122aが設けられている。また、風防内側壁121R,121Lと風防内後壁121Bは段部121bを介して連続して形成され、風防外側壁121R,122Lと風防外後壁122Bは段部122bを介して連続して形成されている。この風防外側壁122の段部122bは風防カバー11の軸受となり、外側に突出する揺動軸(図示略)が固着されている。
クランプアーム141は湾曲形状を有し、風防内後壁121B及び風防外後壁122Bを跨いで揺動可能となっている。また、一方のクランプアーム141はリンク部材145により風防カバー11に連結され、風防カバー11の開閉動作に連動してクランプアーム141が揺動するようになっている。
また、風防カバー11には、周壁111の内側に内周壁112が形成されている。この内周壁112は、閉状態においてダンパ部材123と当接するようになっており、閉動作時の衝撃を緩和するとともに、融着室の閉塞性を高める。
風防カバー11で融着機構部13を上方から覆う(閉状態とする)ことにより、融着機構部13を内包する閉塞された融着室(図示略)が形成される。
図5に示すように、放電電極131は、先端針状の電極棒101の後端に係合片102が固着されて構成されている。係合片102は、半円形と矩形を組み合わせた形状(電極棒101の軸を中心に非対称な形状、すなわち非円形)を有し、矩形部には滑り止め加工が施されている(滑り止め102a)。また、半円形部には、U字状の押え部材(図示略)により係合片102を押圧するための円盤状の補助片102bが、電極棒101の軸を中心として形成されている。
図6に示すように、電極保持部132の係合部材132bは、放電電極131の係合片102と略同一幅の凹部を有するコ字状に形成されている。係合片102の下端が係合部材132bの底壁に当接するとき、電極棒101がちょうど導通部材132aの凹溝に載置されるようになっている。
放電電極131を電極保持部132に取り付ける際には、半円形部を下方に向け、矩形部を係合部材132bの側壁に摺接させながら落とし込むことで、放電電極131は所定の取付位置に案内され、常に同じ状態(円形部分が下で、矩形部が上)で取り付けられる。放電電極131の回転は係合部材132bによって規制されるため、放電電極131が無闇に回転してしまい調心状態が崩れることもない。
また、電極保持部132に放電電極131を取り付けた状態では、放電電極131の係合片102が係合部材132bの上端面よりも上方に突出している。したがって、放電電極131を清掃したり交換したりするときには、係合片102の矩形部を把持して持ち上げることで、容易に放電電極131を取り出すことができる。また、係合片102の矩形部には滑り止め102aが形成されているので、弱い力でも係合片102を把持して持ち上げることができる。
これにより、容易に放電電極131を取り出すことができるので、放電電極131を取り出すときの作業性が格段に向上する。融着接続機1が小型化され、電極保持部132が省スペース化される場合には特に有効となる。
上記実施形態では、放電電極の係合片を半円形と矩形を組み合わせた形状としたが、電極棒101の軸を中心として非対称形となっていればよい。例えば、矩形状の係合片としてもよいし、円盤の周面に直径より短い幅の把持板を形成した形状としてもよい。
本発明は、多数対の光ファイバ(例えば、光ファイバテープ心線同士)を一括融着接続可能な融着接続機や、光ファイバの突合せ部に3本以上の放電電極によりアーク放電を生じさせる融着接続機(図7参照)にも適用できる。
101 電極棒
102 係合片
102a 滑り止め
102b 補助片
131 放電電極
132 電極保持部
132a 導通部材
132b 係合部材
132c 押え部材
Claims (5)
- 複数本の放電電極が電極保持部によって固定され、この複数本の放電電極間でアーク放電を生じさせることにより光ファイバ同士を融着接続する融着接続機において、
前記放電電極は、先端針状の電極棒の後端に、前記電極保持部の係合部材と係合させるための係合片を有し、
この係合片の一部が、前記係合部材の上端面より上方に突出することを特徴とする融着接続機。 - 前記係合片は、前記電極棒の軸を中心として非対称となっていることを特徴とする請求項1に記載の融着接続機。
- 前記係合片は、半円形と矩形を組み合わせた形状を有し、前記矩形部が前記電極保持部より上方に突出することを特徴とする請求項2に記載の融着接続機。
- 前記係合部材は、前記係合片の矩形部と摺接することによって、前記放電電極を取付位置に案内することを特徴とする請求項3に記載の融着接続機。
- 前記係合片は、前記電極保持部より上方に突出する部分に滑り止め加工を施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の融着接続機。
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