JP2011089461A - 冷却構造、燃焼器及びタービン翼 - Google Patents

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Abstract

【課題】二重壁構造を用いた冷却を行うにあたり、その冷却効率を更に向上させることのできる冷却構造、燃焼器及びタービン翼を提供すること。
【解決手段】本発明の冷却構造6は、第1板部5と、該第1板部5と空間S3をあけて配置される第2板部4とを有し、冷却用の流体G2が第2板部4に設けられた複数の導入部41を介して空間S3に導入されて第1板部5を冷却する冷却構造であって、第1板部5に導入部41と非対向の位置関係で設けられ且つ空間S3に突出する複数の放熱部51を有し、導入部41は、第1板部5に向かって開口する導入孔41aを有し空間S3に突出するノズルであるという構成を採用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷却構造、燃焼器及びタービン翼に関するものである。
従来から、ガスタービン等において、高温の燃焼ガスに曝される部材の表面を冷却する冷却構造が用いられている。このような冷却構造の一例として、二重壁構造を利用するインピンジメント冷却構造が挙げられる。二重壁は、燃焼ガスに曝される高温側壁部と、該高温側壁部と空間をあけて且つ燃焼ガスが流動する領域の逆側に配置される低温側壁部とからなる。
インピンジメント冷却は、低温側壁部に設けられた複数の孔部を介して冷却用の流体(空気等)を噴流として上記空間に導入させ、冷却用流体を高温側壁部に衝突させることで高温側壁部を冷却するものである。上記噴流を利用することで、高温側壁部を効率よく冷却することが可能となっている。なお、十分な冷却の効果を得るためには、孔部が設けられる低温側壁部と高温側壁部との間隔を適切な間隔に設定する必要がある。
また、インピンジメント冷却構造と共に用いられる冷却構造として、高温側壁部に一体的に接続され上記空間に突出する放熱部を設ける構造が採用されている。この放熱部の表面積を拡大することで、高温側壁部から伝わる熱を積極的に放熱し、高温側壁部を冷却することができる。さらに、高温側壁部に板厚方向で貫通する複数の第2の孔部を設け、高温側壁部における燃焼ガス側の面に冷却用流体の膜状の流れを形成する構造(いわゆるフィルム冷却構造)も用いられている。
ここで、特許文献1には、上述した二重壁構造を備え、ガスタービンで用いられるタービン翼が開示されている。また、ガスタービンにおける燃焼器を冷却するための冷却構造としても、上記二重壁構造が用いられている。
特開平11−62504号公報
しかしながら、上述した従来技術には、以下のような課題が存在する。
インピンジメント冷却構造を用いて十分な冷却の効果を得るためには、上述したように二重壁の間隔を適切な間隔に設定する必要がある。しかし、二重壁の間隔が設定されると、二重壁の間に配置される放熱部の突出長さが限定されることから、放熱部の表面積を拡大することが困難であり、冷却効率の向上が難しいという課題があった。
また、低温側壁部の孔部から噴流として導入される冷却用の流体に対して、高温側壁部に衝突した後の流体が干渉する、いわゆるクロスフローの影響によって、インピンジメント冷却の冷却効率が低下してしまうという課題があった。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、二重壁構造を用いた冷却を行うにあたり、その冷却効率を更に向上させることのできる冷却構造、燃焼器及びタービン翼を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の冷却構造は、第1板部と、該第1板部と空間をあけて配置される第2板部とを有し、冷却用の流体が第2板部に設けられた複数の導入部を介して上記空間に導入されて第1板部を冷却する冷却構造であって、第1板部に導入部と非対向の位置関係で設けられ且つ空間に突出する複数の放熱部を有し、導入部は、第1板部に向かって開口する導入孔を有し上記空間に突出するノズルであるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、第1板部と第2板部との間隔を拡大したとしても、ノズルの突出長さを調整することで、ノズルの導入孔と第1板部との間隔をインピンジメント冷却に適した間隔に設定することが可能となる。また、第1板部と第2板部との間隔を拡大でき、且つ冷却用の流体がノズルを介して導入されることから、冷却用の流体に対するクロスフローの影響が減少する。さらに、第1板部と第2板部との間隔の拡大に伴い、第1板部に設けられる放熱部の突出長さを拡大することが可能となる。
また、本発明の冷却構造は、第1板部と第2板部との対向方向に関して、ノズルと放熱部とが互いに重なっているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、ノズル及び放熱部の突出長さをそれぞれ独立して最適な長さに調整することが可能となる。
また、本発明の冷却構造は、第1板部にノズルと非対向の位置関係で設けられ、板厚方向で貫通する複数の孔部を有するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、上記空間に導入された冷却用の流体が孔部を介して第1板部の第2板部と逆側の面に流動し、上記逆側の面上に冷却用の流体の膜状の流れが形成される。
また、本発明の燃焼器は、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却構造を有し、第1板部は燃料が燃焼するための燃焼領域を形成し、第2板部は第1板部を挟んで燃焼領域と逆側に配置されているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、ノズルの突出長さを調整することで、ノズルの導入孔と第1板部との間隔をインピンジメント冷却に適した間隔に設定することが可能となる。また、本発明では、第1板部と第2板部との間隔を拡大でき、且つ冷却用の流体がノズルを介して導入されることから、冷却用の流体に対するクロスフローの影響が減少する。
また、本発明のタービン翼は、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却構造を有し、第1板部は燃焼ガス又は排気ガスに曝される翼外壁であり、第2板部は翼外壁の内側に配置される翼内壁であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、ノズルの突出長さを調整することで、ノズルの導入孔と翼外壁との間隔をインピンジメント冷却に適した間隔に設定することが可能となる。また、本発明では、翼外壁と翼内壁との間隔を拡大でき、且つ冷却用の流体がノズルを介して導入されることから、冷却用の流体に対するクロスフローの影響が減少する。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明によれば、ノズルの導入孔と第1板部との間隔をインピンジメント冷却に適した間隔に設定でき、冷却用の流体に対するクロスフローの影響が減少し、第1板部に設けられる放熱部の突出長さを拡大できることから、第1板部の冷却効率を更に向上できるという効果がある。
燃焼器1の構成を示す概略図である。 外壁4、ライナ5及び冷却構造6の構成を示す概略図である。 タービン翼7の構成を示す概略図である。 翼内壁4A、翼外壁5A及び第2冷却構造6Aの構成を示す概略図である。
以下、本発明に係る冷却構造、燃焼器及びタービン翼の実施の形態を、図1から図4を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
〔第1実施形態〕
第1の実施形態に係る燃焼器1の構成を、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る燃焼器1の構成を示す概略図である。
燃焼器1は、不図示のガスタービンに設けられ、燃焼器1内に形成される燃焼領域S1において、燃料を燃焼させて燃焼ガスHを発生させるものである。この燃焼ガスHは、燃焼器1の下流側に設けられるタービン(図示せず)の駆動に用いられる。
燃焼器1は、いわゆるアニュラー型の燃焼器であって、略円環状に構成されている。そのため、燃焼器1内に形成される燃焼領域S1も略円環状に形成されている。燃焼器1は、ガスタービンの外側ケーシング100と内側ケーシング200との間に形成される空気流動空間S2内に配置されている。空気流動空間S2内には、ガスタービンの圧縮部(図示せず)によって圧縮された圧縮空気Gが流動しており、この圧縮空気Gは、燃料の燃焼及び燃焼器1の冷却等に用いられる。
燃焼器1は、燃料噴射部2と、空気導入部3と、外壁(第2板部)4と、ライナ(第1板部)5と、冷却構造6(図2参照)とを有している。
燃料噴射部2は、燃焼領域S1に燃料を噴射して導入するものである。燃料噴射部2は、空気流動空間S2の外部に設けられる不図示の燃料貯留部と連結されている。
空気導入部3は、燃料噴射部2に隣接して設けられ、空気流動空間S2内の圧縮空気Gを燃焼領域S1に導入するものである。
外壁4は、略円環状の燃焼器1における外壁を構成する部材であり、ライナ5を挟んで燃焼領域S1と逆側、すなわち燃焼器1の内外周面側にそれぞれ配置される略円筒状の板部材である。
ライナ5は、径の異なる略円筒状の板部材が径方向内側と外側とにそれぞれ配置されて構成され、内側及び外側の上記板部材の間に略円環状の燃焼領域S1を形成する壁部である。すなわち、ライナ5は高温の燃焼ガスHと接する構成となっている。また、外壁4は、ライナ5を内外周面側から囲むように配置されており、外壁4とライナ5とは二重壁構造を構成している。
冷却構造6は、燃焼器1においてライナ5を冷却するための構造である。この冷却構造6は、外壁4及びライナ5を構成する要素のうち、一部の要素を有している。
次に、外壁4、ライナ5及び冷却構造6の構成を、図2を参照して詳細に説明する。
図2は、外壁4、ライナ5及び冷却構造6の構成を示す概略図であって、(a)は図1における外壁4及びライナ5の拡大図、(b)は(a)のA−A線視断面図である。
外壁4とライナ5とは、複数の連結部材(図示せず)を介して連結されており、壁空間(空間)S3をあけて互いに対向して設けられている。
外壁4は、複数のノズル(導入部)41を有している。
ノズル41は、外壁4からライナ5に向かって壁空間S3内に突出する略円筒状の部材であって、燃焼器1の外部空間である空気流動空間S2と壁空間S3とを連通させるものである。ノズル41の先端部には、ライナ5に向かって開口し、空気流動空間S2内を流動する圧縮空気Gを壁空間S3内に導入する導入孔41aが設けられている。
ノズル41は、ライナ5に対して後述するインピンジメント冷却を行うために設けられる。そのため、導入孔41aとライナ5との間隔Kは、上記インピンジメント冷却に適切な間隔に設定されている。
ライナ5は、複数の放熱部51と、複数の孔部52とを有している。
放熱部51は、ノズル41と非対向の位置関係でライナ5に一体的に設けられ、外壁4に向かって壁空間S3内に突出する略円柱状の部材である。放熱部51は、ライナ5から伝わる熱を放熱してライナ5の冷却を行う部材である。そのため、放熱部51は、高い熱伝導性を備える材料で形成されることが好ましい。
また、外壁4とライナ5との対向方向に関して、ノズル41と放熱部51とは互いに重なって設けられている。そのため、ノズル41と放熱部51の突出長さをそれぞれ独立して調整することができる構成となっている。
なお、燃焼ガスHに曝されるライナ5は外壁4よりも高温となり、外壁4とライナ5との間の熱膨張量には差が生じることから、放熱部51の外壁4との接触を避けるため、放熱部51の先端と外壁4との間には所定の隙間を形成することが好ましい。
孔部52は、ノズル41と非対向の位置関係でライナ5に設けられ、板厚方向で貫通する孔部であって、壁空間S3と燃焼領域S1とを連通させるものである。孔部52は、ライナ5に対して後述するフィルム冷却を行うために設けられる。
なお、ライナ5の外壁4に対向する壁面を第1壁面5aとし、ライナ5の第1壁面5aと逆側の面すなわち燃焼領域S1に臨む面を第2壁面5bとする。
続いて、本実施形態に係る冷却構造6の冷却作用を、図2を参照して説明する。
空気流動空間S2には圧縮空気Gが流動している。圧縮空気Gの圧力は、燃焼領域S1における燃焼ガスHの圧力よりも高いため、これらの圧力差により圧縮空気Gの外壁4からライナ5へ向かう流れが生じる。すなわち、圧縮空気Gはノズル41を介して壁空間S3へ導入される。また、空気流動空間S2と壁空間S3との間の圧力差により、圧縮空気Gは導入孔41aから勢いよく吐出され、すなわち噴流(流体)G2となって壁空間S3へ導入される。
壁空間S3に導入された噴流G2は、ライナ5に向かって流動し、導入孔41aと対向するライナ5の第1壁面5aに衝突する。ここで、ライナ5は燃焼領域S1内を流動する燃焼ガスHによって加熱されており、噴流G2の温度はライナ5の温度よりも低いため、噴流G2が第1壁面5aに衝突することで噴流G2と第1壁面5aとの間で熱交換が行われ、ライナ5は噴流G2によって冷却される(インピンジメント冷却)。
なお、ノズル41が設置されていることから、外壁4とライナ5との間隔を拡大したとしても、ノズル41の突出長さを調整することで、導入孔41aと第1壁面5aとの間隔Kを、インピンジメント冷却に適した間隔に設定することができる。したがって、インピンジメント冷却によるライナ5の冷却効率を最適な状態に維持することができる。
噴流G2は、第1壁面5aに衝突した後、衝突後流れG3となる。衝突後流れG3は、壁空間S3内で様々な方向に向かって流動する。そのため、衝突後流れG3は、噴流G2に干渉し噴流G2の流動を乱す虞がある。噴流G2の流動が乱れることは、インピンジメント冷却の冷却効率の低下に繋がる。
もっとも、本実施形態においてはノズル41が設けられていることから、間隔Kを維持しつつ外壁4とライナ5との間隔を従来に比べ拡大することができる。すなわち、壁空間S3が拡大され、衝突後流れG3が流動する領域を広くすることができ、その流速を低下させることができる。さらに、空気流動空間S2から壁空間S3に向かう圧縮空気Gの流れは、導入孔41aから吐出されるまでは、略円筒状のノズル41に保護されている。よって、噴流G2に対する衝突後流れG3の影響、いわゆる噴流G2に対するクロスフローの影響が低減することから、ライナ5に対するインピンジメント冷却の冷却効率を更に向上させることができる。
また、衝突後流れG3が放熱部51の表面に接触することで、放熱部51を介してライナ5の熱が放熱され、ライナ5が冷却される。
上述したように、本実施形態においてはノズル41が設けられていることから、間隔Kを維持しつつ外壁4とライナ5との間隔を従来に比べ拡大することができる。また、放熱部51とノズル41とは、互いに非対向の位置関係で設けられ、外壁4とライナ5との対向方向に関して互いに重なっている。よって、外壁4とライナ5との間隔の拡大に伴って、放熱部51の突出長さを延長でき、さらに放熱部51及びノズル41の突出長さをそれぞれ独立して調整することができる。すなわち、壁空間S3内でノズル41とは関係なく放熱部51の突出長さをより長く設定することができ、結果として放熱部51の表面積が拡大し、ライナ5の冷却効率を更に向上させることができる。
衝突後流れG3は、ライナ5に形成された孔部52を介して燃焼領域S1に向かって進み、第2壁面5b上に流動する。孔部52はライナ5に複数形成されているため、第2壁面5b上に流動した衝突後流れG3は隣り合う他の衝突後流れG3と合流し、膜状流れG4となる。この膜状流れG4は、ライナ5を第2壁面5b側から冷却し、また燃焼ガスHの熱がライナ5に伝わることを抑制することができる(フィルム冷却)。さらに、孔部52はノズル41と非対向の位置関係でライナ5に設けられていることから、ノズル41の導入孔41aから導入された噴流G2が直接に孔部52に流入することがなく、噴流G2によるライナ5に対するインピンジメント冷却の効果を妨げない。
膜状流れG4は、燃焼ガスHと共に下流側に流動し、不図示のタービン翼の設置箇所を通過した後、外部に放出される。
したがって、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、ノズル41の導入孔41aとライナ5の第1壁面5aとの間隔Kがインピンジメント冷却に適した間隔に設定され、噴流G2対するクロスフローの影響が減少し、ライナ5に設けられる放熱部51の突出長さを拡大できることから、ライナ5の冷却効率を更に向上できるという効果がある。
〔第2実施形態〕
第2の実施形態に係るタービン翼7の構成を、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係るタービン翼7の構成を示す概略図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線視断面図である。
図4は、翼内壁4A、翼外壁5A及び第2冷却構造6Aの構成を示す概略図であって、(a)は図3(b)における翼内壁4A及び翼外壁5Aの拡大図、(b)は(a)のC−C線視断面図である。
なお、図3及び図4において、図1及び図2に示す第1の実施形態における構成要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
タービン翼7の構成を、図3を参照して説明する。
タービン翼7は、不図示のガスタービンにおけるタービン部に設けられ、燃焼器1(図1参照)で生じる燃焼ガスHの流れを受けて、不図示の出力軸を回転駆動させるためのタービン動翼である。また、タービン翼7は、高温の燃焼ガスHが流動する燃焼ガス流動領域S1A内に設置されている。
タービン翼7は、翼形状に形成され、上記出力軸の径方向外側で周方向に複数並んで配設されている。そして、タービン翼7は、燃焼ガスHの流れを受けることで上記出力軸を回転する構成となっている。また、タービン翼7は、ガスタービンで生じる排気ガスの流れを受けることで上記出力軸を回転させる構成であってもよい。
タービン翼7の内部には、タービン翼7を冷却するための圧縮空気Gが導入されている。圧縮空気Gは、タービン翼7の内部を先端側に向かって流動している。
タービン翼7は、翼の内部側に設けられる翼内壁(第2板部)4Aと、翼の外部側に設けられる翼外壁(第1板部)5Aと、第2冷却構造6A(冷却構造、図4参照)とを有している。
翼内壁4Aは、翼外壁5Aの内部に設けられる壁部であって、その内部に圧縮空気Gが流動する空気流動空間S2が設けられている。
翼外壁5Aは、タービン翼7の外壁を構成する壁部であって、壁内壁4Aを全体的に囲んで設けられている。すなわち、翼内壁4A及び翼外壁5Aは、二重壁構造を構成している。なお、翼内壁4A及び翼外壁5Aは、複数の連結部71を介して一体的に連結され、壁空間(空間)S3をあけて互いに対向して設けられている。
第2冷却構造6Aは、タービン翼7において翼外壁5Aを冷却するための構造である。この第2冷却構造6Aは、翼内壁4A及び翼外壁5Aを構成する要素のうち、一部の要素を有している。
次に、翼内壁4A、翼外壁5A及び第2冷却構造6Aの構成を、図4を参照して詳細に説明する。
翼内壁4Aは、複数のノズル(導入部)41を有している。
ノズル41は、翼内壁4Aから翼外壁5Aに向かって壁空間S3内に突出する略円筒状の部材であって、燃焼器1の外部空間である空気流動空間S2と壁空間S3とを連通させるものである。ノズル41の先端部には、翼外壁5Aに向かって開口し、空気流動空間S2内を流動する圧縮空気Gを壁空間S3内に導入する導入孔41aが設けられている。
ノズル41は、翼外壁5Aに対して後述するインピンジメント冷却を行うために設けられる。そのため、導入孔41aと翼外壁5Aとの間隔Kは、上記インピンジメント冷却に適切な間隔に設定されている。
翼外壁5Aは、複数の放熱部51と、複数の孔部52とを有している。
放熱部51は、ノズル41と非対向の位置関係で翼外壁5Aに一体的に設けられ、翼内壁4Aに向かって壁空間S3内に突出する略円柱状の部材である。放熱部51は、翼外壁5Aから伝わる熱を放熱して翼外壁5Aの冷却を行う部材である。
孔部52は、ノズル41と非対向の位置関係で翼外壁5Aに設けられ、板厚方向で貫通する孔部であって、壁空間S3と燃焼ガス流動領域S1Aとを連通させるものである。孔部52は、翼外壁5Aに対して後述するフィルム冷却を行うために設けられる。
なお、翼外壁5Aの翼内壁4Aに対向する壁面の第1壁面5aとし、翼外壁5Aの第1壁面5aと逆側の面すなわち燃焼領域S1に臨む面を第2壁面5bとする。
なお、本実施形態に係る第2冷却構造6Aの冷却作用は、第1の実施形態に係る冷却構造6の冷却作用と同様のものであるため、その説明を省略する。
したがって、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、ノズル41の導入孔41aと翼外壁5Aの第1壁面5aとの間隔Kがインピンジメント冷却に適した間隔に設定され、噴流G2対するクロスフローの影響が減少し、翼外壁5Aに設けられる放熱部51の突出長さを拡大できることから、翼外壁5Aの冷却効率を更に向上できるという効果がある。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、放熱部51及び孔部52を形成してライナ5又は翼外壁5Aに対する冷却効率を高めているが、これに限定されるものではなく、放熱部51及び孔部52形成せずにノズル41によるインピンジメント冷却のみを行う構成であってもよい。また、放熱部51及び孔部52のいずれか一方のみを設けてもよい。
また、第1の実施形態では、燃焼器1はアニュラー型の燃焼器であったが、これに限定されるものではなく、略筒状に形成されたキャニュラー型の燃焼器であってもよい。
また、上記実施形態では、ライナ5又は翼外壁5Aを冷却するための流体として空気が用いられているが、例えば不活性ガス等の他の流体を用いてもよい。
また、上記実施形態では、ノズル41は略円筒状の部材であるが、略角筒状の部材であってもよい。さらに、放熱部51は略円柱状の部材であるが、略角柱状の部材であってもよい。
また、第2の実施形態では、タービン翼7はタービン動翼であるが、ガスタービンに用いられるタービン静翼に本実施形態の構成を適用してもよい。
1…燃焼器、4…外壁(第2板部)、4A…翼内壁(第2板部)、41…ノズル(導入部)、41a…導入孔、5…ライナ(第1板部)、5A…翼外壁(第1板部)、51…放熱部、52…孔部、6…冷却構造、6A…第2冷却構造(冷却構造)、7…タービン翼、G2…噴流(流体)、H…燃焼ガス、S1…燃焼領域、S3…壁空間(空間)

Claims (5)

  1. 第1板部と、該第1板部と空間をあけて配置される第2板部とを有し、冷却用の流体が前記第2板部に設けられた複数の導入部を介して前記空間に導入されて前記第1板部を冷却する冷却構造であって、
    前記第1板部に前記導入部と非対向の位置関係で設けられ、且つ前記空間に突出する複数の放熱部を有し、
    前記導入部は、前記第1板部に向かって開口する導入孔を有し前記空間に突出するノズルであることを特徴とする冷却構造。
  2. 請求項1に記載の冷却構造において、
    前記第1板部と前記第2板部との対向方向に関して、前記ノズルと前記放熱部とが互いに重なっていることを特徴とする冷却構造。
  3. 請求項1又は2に記載の冷却構造において、
    前記第1板部に前記ノズルと非対向の位置関係で設けられ、板厚方向で貫通する複数の孔部を有することを特徴とする冷却構造。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の冷却構造を有し、
    前記第1板部は、燃料が燃焼するための燃焼領域を形成し、
    前記第2板部は、前記第1板部を挟んで前記燃焼領域と逆側に配置されていることを特徴とする燃焼器。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の冷却構造を有し、
    前記第1板部は、燃焼ガス又は排気ガスに曝される翼外壁であり、
    前記第2板部は、前記翼外壁の内側に配置される翼内壁であることを特徴とするタービン翼。
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